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計画・評価部会(第9回)議事要旨

1. 日時
  平成14年12月10日(火曜日)10時〜12時

2. 場所
  文部科学省別館11階大会議室

3. 議題
 
(1) LNG推進系飛行実証プロジェクトの事前評価について
(2) 今後のスケジュールについて
(3) その他

4. 資料
 
計画9-1   「LNG推進系飛行実証プロジェクト」に係る評価の実施方針
計画9-2   「LNG推進系飛行実証プロジェクト」の事前評価について
計画9-3   前回の評価を踏まえて部会でご審議いただきたい主なポイント(案)
計画9-4   LNG推進系飛行実証プロジェクトに係る計画の見直し要望について
計画9-5   LNG推進系プログラムロードマップ
計画9-6   GXロケットの概要
計画9-7-1   計画・評価部会(第6回)議事要旨(案)
計画9-7-2   計画・評価部会(第7回)議事要旨(案)
計画9-7-3   計画・評価部会(第8回)議事要旨(案)

参考1   「計画・評価部会審議結果」(平成14年8月21日)
参考2   「我が国の宇宙開発利用の目標と方向性」

5. 出席者
 
部会長: 川崎 雅弘
宇宙開発委員会: 井口 雅一、栗木 恭一
特別委員: 上杉 邦憲、澤岡 昭、中西 友子、森谷 正規、八坂 哲雄
オブザーバ: 斎藤 勝利

6. 議事内容
 

【川崎部会長】 まだご出席の予定でございますが、佐藤先生、黒川先生、池上さん、御三方は見えていないんですけれども、定刻になりましたので、僭越ですが、暮れも押し迫ってからの部会でございますが、お集まりをいただきまして本当にありがとうございます。ただいまから開会をさせていただきたいと思います。
 本日、ご審議をお願いしようと思っておりますのは、先般、6月の時点でこの部会及び小委員会においてサスペンドされておりました、いわゆる巷間言われているGXロケット、我々のプロジェクトとしてはLNG推進系実証プロジェクトについての再審議の提案が出されましたので、委員会としてはこれを受けて再審議に入りたいというのが本日の主たるねらいでございます。
 開会に先立ちまして、お手元の配付資料についてまず確認をしていただきたいと思います。

【三保補佐】 では、お手元の配付資料を順番に確認させていただきます。
 計画9−1、「LNG推進系飛行実証プロジェクト」に係る評価の実施方針(再審議)とタイトルがついております。続きまして、計画9−2、「LNG推進系飛行実証プロジェクト」の事前評価について(再審議)という計画・評価部会長名での資料がございます。続きまして、計画9−3、前回の評価を踏まえて部会でご審議いただきたい主なポイント(案)ということで、事務局の方で作成した資料がございます。続きまして、A4横のもの、計画9−4、「LNG推進系飛行実証プロジェクト」に係る計画の見直し要望というものがございます。同じ、計画9−5、横書きでございます、LNG推進系プログラムロードマップ、宇宙開発事業団の資料でございます。計画9−6は、石川島播磨重工業株式会社殿の資料、GXロケットの概要という資料がございます。計画9−7−1、7−2、7−3につきましては、先回行われました計画・評価部会の議事要旨(案)でございます。
 参考資料を2つ付けておりまして、1つ目は「計画・評価部会審議結果」、平成14年8月21日付のものが参考資料1でございます。参考資料2につきましては卓上のみの配付とさせていただいております。「我が国の宇宙開発利用の目標と方向性」ということで、既に公開されている資料でございますが、本日、参考のために卓上のみ配付とさせていただきました。
 資料の確認、よろしくお願いいたします。以上です。

【川崎部会長】 以上でございますが、欠番等ございますでしょうか。
 なければ、それでは、まず、資料の終わりの方に9−7−1から9−7−3までで議事録でございますが、これは、既に事務局の方で諸先生方との間の意見交換を終えて、一応セットされている状況でございますが、本日以後、なお、お目通しをいただきまして訂正の要ありということがございましたら事務局の方へご連絡をいただいて、その時点でこの案をとらせていただきたいと、かように考えておりまして、本日の審議の対象とはいたしませんのでよろしくお願いをいたします。
 それから、もう一つ、審議を始める前にお断りをしておきますが、後ほど、どういう点について審議をするかについて、前回の小委員会の報告及び部会の報告をベースにしてご説明が事務局等からございますが、今回特に、企業機密に関わる分野が幾つか入ってまいる点があると思いますので、その段階での審議については非公開とさせていただきたく考えております。その際には、現在の傍聴席におられる方はご退席を願うことにしたいと思っております。その部分の審議が終わり次第、またお入りをいただきまして審議を継続したい、かように考えております。若干煩雑でございますが、よろしくご協力のほどをお願いしたいと思います。
 それでは、引き続きまして、本日の審議議題のGXロケット及びLNG推進系実証プロジェクトについての審議に入りたいと思います。
 これの最初に資料の9−1、「LNG推進系飛行実証プロジェクト」に係る評価の実施方針(再審議)ということでございますが、これにつきまして事務局の方からご説明をお願いします。

【三保補佐】 計画9−1の資料につきましてご説明いたします。
 「LNG推進系飛行実証プロジェクト」に係る評価の実施方針(再審議)とタイトルがついております。この資料は、先日12月4日の宇宙開発委員会にて用いられた資料でございます。内容について読ませていただきます。
 1、はじめにというところで、『宇宙開発事業団が、民間主導のGXロケットの第2段を活用して、LNG推進系の飛行実証を行う「LNG推進系飛行実証プロジェクト」について、「開発」着手前段階における事前評価を実施する。
 本プロジェクトについては、平成14年5月から8月にかけて実施された計画・評価部会での審議において、いくつかの指摘がなされており、指摘事項への対応の準備に応じて再審議をすることとされた。
 今般、これらへの対応が整ったとの提案に基づき、計画・評価部会にて、審議を再開する』とされておりまして、宇宙開発委員会で了解をいただいております。それを受けまして、本日、計画・評価部会を開催させていただいたという次第でございます。
 2項の評価の対象のところを読ませていただきますが、評価の対象は「LNG推進系飛行実証プロジェクト」であるということで、3行目からでございますが、特に本評価におきましては、平成14年5月から8月にかけて実施されました審議において示された指摘事項を考慮し、評価を行うということで、今回、再審議ということですので、そちらの考慮をお願いしたいということでございます。
 1枚めくっていただきました別紙につきましては、参考資料1で配付いたしました計画・評価部会審議結果の中から、今回のLNG推進系飛行実証プロジェクトに係ります指摘事項ということで、そのままそこの部分を用いているものでございます。後ほど、別の資料におきましてこの点についてご説明をすることになっております。よろしくお願いいたします。
 以上です。

【川崎部会長】 本件に関しましてはいかがでございましょうか。本件の経緯は、参考1の計画・評価部会審議結果というのがされておりますけれども、この中にも触れているところでございます。そういう意味で、対応が十分か否かについてご審議を賜るというのが今回のねらいでございます。
 よろしければ、資料の9−2について私の方から簡単に、事前評価の内容、再審議に当たっての内容についてご説明をさせていただきたいと思います。
 ただいま三保補佐の方からご説明がありましたとおり、十分に対応ができるという趣旨で新規の提案がなされたわけでございますが、この部会での審議は、どちらかというと、技術的詳細というよりも、プログラムレベルでの大きい流れ、ロケット開発の大きい流れの中での審議に焦点があろうかと思っております。
 2の評価の内容をご覧いただきますと、そういう意味での意義の確認、あるいは目標及び優先度の設定の妥当性。それから、そういう目標及び優先度から来る要求条件への適合性。それから、先般の部会及び小委員会でいろいろご議論のございました開発方針。これは当然、開発体制も含まれると思います。それから、今回の計画の中身でありますが、LNG推進系の基本設計要求の妥当性。これは、GXロケットとの適合性というのが前回いろいろ指摘をされたかと思います。そういう意味でのシステム選定及びプロジェクト全体についてのリスク管理、さらに実施体制、そして資源配分といった点が留意すべき問題点、評価のポイントと考えられております。これらについては、部会報告の内容の中に、小委員会から大きく3点、部会報告として3点指摘をした事項をそれぞれ抜き出したものでございます。
 なお、この部会でプログラムレベルでの大きい立場からの評価をいたしました上で、詳細、技術的な内容については、小委員会の方で前回検討された種々課題がございます。そういう点を踏まえて、小委員会でのご審議をお願いをしたい。その際には、2枚目にございますように、前回同様、栗木委員に主査をお願いいたしまして、宮村委員、中須賀委員、藤原委員、桝谷委員、八柳委員。それに、新たに今回は構造の専門家として湯浅先生、それから燃焼ということで武田先生、それにシステム全体ということで八坂先生という御三方に小委員会にお加わりをいただきたい。かように考えております。
 大体のめどでございますが、参考の1というところをご覧をいただきますと、現在、小委員会の第1回目を開催するといいましょうか、継続しますと第4回になりますが、それについては今週の12日、それから、第5回が19日と予定しておりまして、年を越しまして評価小委員会としてご結論をまとめていただき、あわせてその際、この評価部会を年を明けてから開かせていただくことになろう。かように今、考えております。
 なお、参考の2には計画・評価部会前回での審議結果というのを整理してございますので、以上をあわせまして、今後の審議方針につきまして、ご意見等あればお願いをいたします。

【澤岡特別委員】 この部会の審議すべき内容についてはこの2で示されているんですが、小委員会の位置付けにつきまして、前回の小委員会からの報告書の中身は、ここに書かれている例えば意義の確認がかなり含まれていたような気もするんですが。これからの再審議の小委員会の位置付けというのは、どのあたりにターゲットを絞られる、どのようにお考えでしょうか。

【川崎部会長】 私の方からと同時に、主査をお願いする栗木委員の方からもお話をしていただこうと思いますが。従来、ややその点が不明確であったというご批判もややあったように私も伺っております。今回のプログラムレベルと申し上げましたのは、意義の確認、目標及び優先度の設定といったところが主たるポイントになろうかと考えております。これに、後ほど、企業秘密にかかわる部分についてのご審議が全体の位置付けという意味で必要になろうかと考えております。
 それで、具体的な基本設計要求の妥当性とか、システム選定の適合性といったような、主として技術的、あるいは技術開発に当たっての実施体制といった部分については、評価小委員会の方で慎重にご審議を賜るものと今、理解をしておるんですが、もし間違っていれば……。栗木さんの方からお願いします。

【栗木委員】 この2の評価内容の中に書いてございますカギ括弧の中に、宇宙開発に関するプロジェクトの評価指針というのがございます。この中に、ポツ印で書きました数項が頭出しで出ております。これをつくりましたときのプロジェクトの評価指針で意義の確認と書きましたのは、本来、このプロジェクトレベルの評価をするときに、トップダウンで出てくる政策の意義というのがあるでしょう。しかし、政策で出てくる意義というのは、これは長期、10年、20年を見越しての長いレンジのいわゆるプログラムレベルの意義であるという具合に解釈しまして、このプロジェクトがその一翼を担うものであるとすれば、そこからどういう部分を切り出して、その意義に沿うものをこのプロジェクトとして開発を進めるのかというのが、この一番最初のポツの意味であります。
 したがって、ここは、政策とかなりオーバーラップするところがございまして、前回も、GXのこのLNGの特定のプロジェクトの評価をやりましたときに、政策にまで跳ね返ってこの流れでいいのかという疑問が、部会のメンバーから出てきたような仕儀であります。
 このLNGに限らず、八坂先生がやられましたウインズ、それから温室効果ガス等、その後に衛星関係もやりました。やりますと、本来上からフローダウンしてくるべき意義に対してこれでいいのかというのは、やはりどうしても出てくるものであります。したがって、ややボトムアップ式に報告としてはこういう点も留意すべきであるという格好を、どうしてもとるようなことになるということで、このプロジェクト自身が正当な位置付けを得るためには、こういう条件を逆に政策の中で配慮してほしいということも、当然出てくるかと思われます。したがって、これはワンウエーでなかなかいかないところが難しいというところであります。
 ただし、小委員会といえども、技術的なことの極めてディテールまで及ぶかといいますと、必ずしもパワーの点からもそうはいきませんので、その受け取った意義なり何なりを、目的なり技術的な、具体的な像に的確に反映しているかどうか。その橋渡しの役をするというのが小委員会の役目ではないか。極めて設計のディテールに及べば、これは実施機関のはしの上げ下ろしになってしまうので、そこは踏み入らないという意識で、前回も進めましたし、今後もやっていきたいと思っております。

【川崎部会長】 いかがでございましょうか。
 それでは、今の点に関連いたしまして、部会で主たる審議事項という点を、一応事務局の方でこれまでの部会報告、小委員会報告を踏まえまして整理をしたものが、配付資料の計画の9−3というので整理をしてございます。これが今の澤岡先生のご質問にお答えするポイントにもなろうかと思いますので、三保補佐の方からご説明をお願いしたいと思います。

【三保補佐】 ご説明させていただきます。
 9−3の資料をご覧いただく前に、9−2の資料の最後のページをお開きください。こちらは、先ほど、9−1の最後のページと全く同じでございますが、前回の審議結果の中で、LNG推進系飛行実証プロジェクトに係る部分の指摘事項といったものを示したもの、その文章そのままでございます。
 前回は、小委員会の方での報告書を受けまして計画・評価部会でも最終的なご議論をいただきまして、このページの中の一番下に示されます3点について、今後とも引き続き議論が必要であろうという論点が示されたと認識しております。
 1我が国が輸送系において自律性を確保する方針との整合性、2といたしまして、国際市場における競争力の優位性確保の見通し、3といたしまして、官民の役割分担の在り方と、この3点をいただいておりまして、これが宿題といいますか、論点であろうという理解をしております。
 前回のご審議の経過あるいは結果を踏まえまして、事務局の方で、前回こういった内容でご指摘をいただいたんであろうということで再度思い出すという観点から、9−3という資料をつくらせていただきました。
 1といたしまして、その輸送系においての自律性という部分についてでございますが、これにつきましては、基幹ロケットであるH−2Aロケットと、民間企業が自ら事業リスクをとるとしているGXロケットに対するこの考え方といったものについてご議論をいただいていたと認識しております。
 また、2の国際市場における競争力の優位性確保の見通しにつきましては、GXロケットと同程度の打上げ能力を持つ中小型ロケットに係る今後の商業打上げ市場の動向の踏まえた市場への参入、また、競争力の確保に対する民間企業の考え方についてということであります。括弧書きの部分につきましては、特に、民間企業の取組みが、限られた政府衛星の打上げ機会頼みとなっていないかどうかといった視点に留意するということをコメントとして付しております。
 3につきまして、官民の役割分担の在り方でございますが、こちら、小さい内容、(1)から(3)までございましす。(1)といたしましては、開発段階における事業団と民間企業の費用負担の考え方、試験機及び射場設備を含むとなっておりますが、これが明確になっているか否かということについてであります。
 (2)といたしまして、2段推進系の飛行実証を確実に行うということに関するGXロケット全体を統合する民間企業を含めましたリスク管理体制あるいは開発責任体制についてということでございます。
 括弧書きでございますが、特に2段推進系とGXロケットとのインターフェースが適切に設定されているかという点に留意するということを付しております。このインターフェースにつきましては、技術的な種々のインターフェースもございますが、実際のマネジメントあるいは開発を行っていく観点からのインターフェースという意味で主にご議論いただくことになろうかと考えております。
 (3)といたしまして、試験機及び後続号機の打上げ時の安全確保に係ります事業団及び民間企業の役割分担あるいは責任関係についてということでございます。括弧書きの部分ですが、特に事業団が、安全確保に係る要求を民間企業が全て満たしているということを確認した上で打上げに臨むとしているかどうかという点に留意するということでございます。
 補足いたしますと、このGXロケットに関しましては、事業団に対して打上げを委託する、受託打上げという言い方もありますけれども、そういった打上げのやり方をしていくに当たりまして、安全確保に係りまして十分なことができるであろうかといったことがご議論の対象であったかと考えております。
 こちら3点につきまして、前回の評価を踏まえてということで、この計画・評価部会に主にご審議いただきたいという主なポイントであろうかと思っております。
 事務局からは以上でございます。

【川崎部会長】 どうもありがとうございました。いかがでございましょうか。若干補足をいたしますと、1番及び2番の大きい問題については後ほどいろいろご意見を承る必要があろうかと思いますが、3の官民の役割分担の中では、このプロジェクトについては、文部科学省、NASDA(ナスダ)、それにプラス建産省という2省が負担をするという構造になっております。その点。
 それから、2番目の問題については全体の責任の在り方という点で、たしか前回、大変な議論があったかと記憶をいたしております。
 それから、3番目については、1段目にかかわる技術的な内容はロッキードマーチン社との協力によるというところで、セーフティアナリシスのために必要は資料が十分整えられるかどうかというのが、前回の審議の段階では必ずしも明らかでなかったかと私は記憶いたしております。そのあたりが、今回の新たな対応をすることが可能になったのでという再提案の理由になっているかと思います。よろしゅうございますでしょうか。
 もし特にご意見がなければ、それでは、本日の再提案に至りました経緯を含めまして、最初に宇宙開発利用課長の大塚課長の方から、LNG推進系飛行実証プロジェクトに係る計画の見直し要望についてということでご説明をお願いしたいと思います。

【大塚課長】 それでは、私の方から、今、ご議論ございました資料9−2でご指摘があった前回の審議事項に対して、資料9−3でポイントとして挙がっておられますこういう諸点につきまして、前回の審議からその後の変更点というところを中心にご説明させていただきます。これは宇宙開発事業団のプロジェクトでございますので、本来、宇宙開発事業団が説明すべき点はございますが、私は主に政策にかかわるところについてご説明させていただきます。資料、計画9−4でございます。
 まず、1ページ目を開けていただきますと、これは全体のサマリーでございますが、今の資料9−3のポイントとも関連いたしますが、プロジェクトの範囲、このプロジェクトという意味は、LNG推進系飛行実証プロジェクトということでございますが、このプロジェクトの範囲を明確化いたしました。
 それから、開発の体制というのをNASDA(ナスダ)と民間の役割分担をより明確化いたしました。
 それと、もう一つ、今、事務局からもご説明ございましたが、これは、NASDA(ナスダ)が打上げを受託するということで打ち上げるわけでございますが、これに関連いたしまして、受託打上げの安全評価基準というのをNASDA(ナスダ)が作成いたしまして、評価体制も明確化いたしましたという点が大きな違いでございます。
 それと、もう一つ、これは米国企業からGALEX社への技術輸出に係る協定が米国国務省より認可されまして、前回不明確だった点が、ここが非常に明確になったという点が一つでございます。
 それから、打上げ時期の目標ついては後でご説明します。
 それと、この部会の宿題でもございます自律性でございますが、これにつきましては、この宇宙開発委員会の目標と方向性で、6月に、必要なときに必要な物資や機器を宇宙空間の所定の位置に展開する能力を国として確保することというのが自律性の定義でございます。それで、H−2Aとの関係でこれは大分議論いたしまして、H−2Aは国の基幹ロケットという位置付けにしてございます。したがいまして、基幹ロケットでございますので、この自律性という観点からは、例えばH−2Aは民間移管しつつあるわけでございますが、民間移管した後に、外国の技術を勝手に導入して、外国の技術に頼ったものに基幹ロケットがなっては困るわけでございます。そういう観点から、技術移転した後も、宇宙開発事業団は、重要なキー技術については、それを移管された民間が変えようと思うときにはそれをNASDA(ナスダ)に協議をしなさいという仕組みを設けまして、この自律性をずっと確保していこう。そういう仕組みをとってございます。これがH−2Aでございます。
 今度、このGXロケットでございますが、これは基本的には、後ほど説明いたしますように、民間がインテグレートするロケットということでございます。なおかつ、そういうことで基幹ロケットではないという位置付けでございますので、今、H−2Aに求めますような、そうしたところまでの自律性というのは国として要求しないという整理にいたしました。そのかわりに、民間は自分で民間の努力で国際競争力をずっと確保していくという整理でございます。
 ですから、ちょっと後でまた説明がございますが、このプロジェクトの範囲というのをある時期で、非常に早い時期で区切って民間に移転してしまって、その後は民間にお任せする。そういう整理をしてございます。ちょっと自律性、資料は1行だけでございますが、そういう整理をいたしました。
 次、2ページ目でございますが、この目的のところでございます。まず、これ、範囲の明確化というところに関連いたしますが、NASDA(ナスダ)としては、NASDA(ナスダ)の将来輸送系の計画がございまして、その中でLNG推進系のプログラムの第1段階としてこのLNG推進系飛行実証プロジェクトを行うというものでございます。この範囲は、NASDA(ナスダ)は、具体的にはLNGエンジン、複合材タンク、こうしたLNG推進系を開発し、その技術を修得するということでございます。それと、このLNG推進系の開発を効率的に行うために、民間が開発しますGXロケットというこの打上げ機会を利用するということでございます。
 ですから、NASDA(ナスダ)としては、これはこのGXロケットに乗って技術実証を行うわけでございますが、当然、これはロケットでございますので、全体のロケットシステムの要求にも合致した推進系の開発を実施するということでございます。ただ、このGXロケット全体は、民間が全体の開発を責任を持って推進するというプログラムでございます。
 3ページ目でございますが、そういう意味で、先ほど申し上げましたこのプロジェクトの範囲を、当然開発をして試験機を打ち上げるわけでございますが、試験機を用いた飛行実証を2機実施することにいたしまして、この試験機の2機の飛行実証が終了した時点で、NASDA(ナスダ)はこのプロジェクトの開発結果について、実証データも踏まえて、ここで総合評価を受けまして、NASDA(ナスダ)としてはプロジェクトを終了いたします。そして、開発・実証したLNG推進系については、この時点で、要するに2回の飛行実証を終わった時点で民間に技術移転をすることにいたしました。このプロジェクト完了後、つまりその技術移転後は、民間は独自の打上げ活動を、独自というのは民間が自分の商業ベースの打上げ活動を民間が実施するということでございます。
 それと、もう一つ、これは宇宙開発利用の目標と方向性にもございましたが、H−2Aロケットの補完的手段としての検討というのがございますので、これは国が引き続き検討するということでございます。
 4ページ目でございますが、これは開発の体制に関するところでございます。これは、1点斜線の左が民間、右がNASDA(ナスダ)ということでございますが、全体のGXロケットのプログラムを取りまとめるのは民間でございまして、その全体システムからNASDA(ナスダ)のこのLNG推進系について、当然、システムからの要求というものがございます。それと、もう一つ、NASDA(ナスダ)独自の技術開発の要求というのがございまして、それの両方を受けまして、NASDA(ナスダ)はこのLNG推進系飛行実証プロジェクトというのを進めるわけでございます。今現在、この宇宙開発委員会計画・評価部会でご議論いただいているのは、この開発について評価していただくということでございます。これが開発の体制でございます。
 次に、5ページ目を開けていただきますと、今度は、打上げを受託して、当然、このロケットの打上げについて安全評価をするというのがもう一つのNASDA(ナスダ)の顔でございますので、その2番目の顔としてのNASDA(ナスダ)の役割でございます。これは、やはり1点斜線の左が全体、右がNASDA(ナスダ)でございます。まず、このGXロケットプログラム全体の中で安全評価部門というのがございまして、ここは、いろいろな安全解析、安全データ取りまとめ、評価をやるわけでございますが、NASDA(ナスダ)は当然、打上げに責任を持つわけでございますので、この打上げに係る安全評価、解析というのを実施するのがNASDA(ナスダ)の役割でございます。これについてはロケット全体が関係するわけでございますので、NASDA(ナスダ)の安全評価部門というのは、打上げの安全基準、安全要求を作成いたしまして、民間の安全評価部門にそれを提示し、民間が実施した安全評価、解析を、NASDA(ナスダ)がそういうデータを受けて実施する。NASDA(ナスダ)が安全評価をするというプロセスがございます。
 今度は宇宙開発委員会の安全評価部会でございますが、打上げに際しましては、このNASDA(ナスダ)が評価した安全評価についてそれを審査いただくというのが、この2番目の顔としての安全評価の体制でございます。
 次に、6ページ目でございますが、このGXロケットは平成17年度打上げを目標にしてございますが、これは前回の審議で必ずしもLNG推進系開発プロジェクトの整理が少し整理されていなかったところでございますが、これは、17年度の試験機の打上げという目標は、民間が国内外の市場をにらみまして、そして、予測から事業計画をつくりまして、そこからくる目標であるという整理でございます。NASDA(ナスダ)は、早期に、なおかつ効率的に宇宙実証をやるという観点から、NASDA(ナスダ)もこの時期を目標とするということでございます。
 最後になりますが、前回評価の課題に関連いたしまして、政策面から主に変更があった点をまとめたということでございます。こういうことで、このLNG推進系飛行実証プロジェクトの再評価をお願いしたいということでございます。
 以上でございます。

【川崎部会長】 今の大塚課長からのご説明について、特にご質問ございますか。上杉先生、それでは。

【上杉特別委員】 1点、ちょっと言葉の問題かもしれないんですけど。今、大塚課長のご説明の中で、「NASDA(ナスダ)は」という言い方で全部されたんですが、それは国と読み替えてよろしいんでしょうか。多分、来年になればNASDA(ナスダ)も国ではなくなるわけですけども。例えばNASDA(ナスダ)は本プロジェクトの開発をそれで終了するとかそういう書き方になっていますが、後で出てくるかもしれませんが、国の役割との明確化という言葉も使われているようなので、それは同義語なんでしょうか。

【大塚課長】 はい。この資料の中では、ほとんど同義語で使っております。

【川崎部会長】 よろしゅうございますでしょうか。今の大塚課長の説明で尽きているかと思いますが、前回とやはり大きく違ったのは、1ページ目に整理しておりますが、開発体制と打上げの安全体制、それから、安全にかかわる米国企業からの技術情報についてのアメリカの政府の認可が下りたという点が、前回とは変わっている点。それから、もう一つは、前回はややあいまいでありましたが、打上げ用の試験機までをつくるかつくらないかというところがはっきりしなくて17年度という目標があったわけですが、今回は、試験機を2機つくる。そして、17年度はGX社の都合に合わせるというところが、前回と状況としては変わった点だろうと思っています。それでは……。

【栗木委員】 1つよろしいですか。この資料でご覧いただきたいと思いますのは1ページの中ほど、安全評価基準を作成ということと、米国政府より認可というところが2行ほどございます。5ページをこれと比べていただきますと、宇宙開発委員の行うべき仕事は、安全審査基準の提示と審査そのものということになっております。この安全審査基準と申しますのは、GXあるいはH−2Aを問わず、NASDA(ナスダ)が他社のロケットを上げるようになった場合に提示すべき打上げ安全基準ということになりまして、一般性を持ったジェネリックな打上げ基準でございます。これは、まだ宇宙開発委員会の安全部会の俎上には上がっていないことをご覧いただきたいと思います。今後これが上がってきて、安全基準が妥当かどうかということになって、これはGXにもアプライし、H−2Aにもアプライしていくというプロセスが今後のアクションとして残っているということですので、1ページの表現が「設定」とか「明確化」となっておりますが、これはまだ今後、アクションとしては続くのであるという具合に私は認識しております。
 以上でございます。

【川崎部会長】 どうもありがとうございました。どうぞ、八坂先生。

【八坂特別委員】 3ページのプロジェクトの範囲のところですが、民間に技術移転をするということ。このようにはっきりするのは大変結構なことだと思います。それで、そのときにバージョンアップというのはその後必ず伴うわけでして、GXロケットの2段目をより高性能に変えたいという要請が出た場合に、これは民間がそれをやれるのか、あるいは、もう一度これを、そのときはもうNASDA(ナスダ)はないでしょうから国に持ってくるのか。この辺の整理はできておるんでしょうか。

【大塚課長】 そこは今後まだ若干残っているところはございますが、基本的には、NASDA(ナスダ)はこの技術を移転して、あとは、ですから、その改良をどちらがすると言ってくる、どちらがしたいと思うかによって違うと思いますが、基本的にはもう移転して、このGXロケットというのはあと民間に任せるというのが現在の整理でございます。
 ですから、NASDA(ナスダ)は、このLNG推進系の開発、将来の輸送系の一環としてLNG推進系を持っておくことが将来の輸送系のオプションとして重要であるということで、このLNG推進系を進めるわけでございます。その過程で、この2段目をさらに改良することが有効と思うかどうかがまず第一の判断だと思います。そこは、とにかくこのGXロケットはこれで整理するというのが現時点での整理でございます。

【八坂特別委員】 はい、わかりました。では、ちょっと別の見方からしますと、自律性を要求しないということですから、これは民間の方で変えたいと言って民間が変えると。これはよろしいわけですね。

【大塚課長】 そうです。そこが非常に大きな点でございまして、民間が変えたいときには、もう基本的にそこは民間に任せるというのが、H−2Aと非常に大きな違いでございます。H−2Aは、そこは民間が仮に変えたいと言ってきても、NASDA(ナスダ)が協議を受けることになっておって、NASDA(ナスダ)がノーと言える体制を残してございます。それは、先ほど申し上げましたように、非常に重要なキーテクノロジーについて勝手に変えては困りますと。NASDA(ナスダ)がノーと言うのはあり得ますということで、そういうプロセスを残してございます。それは、冒頭申し上げましたように、例えば勝手に100パーセント外国の技術をぼんと持ってきて、さあ、これでH−2Aをこれに変えましたと言われても、それは今後、基幹ロケットとしての観点からノーと言う場合があり得る。そういうことでそういうプロセスを残しました。GXには、そういうプロセスは設けません。

【澤岡特別委員】 今のことに関してよろしいですか。少し話は飛ぶんですけども、数カ月前、三菱重工に移管された後、H−2Aの2段を外国の企業と共同開発するという新聞記事がありましたが、あれは新聞記事のフライングであると理解してよろしいですね。

【大塚課長】 そうです。今、移管をするときの基本的な前提は、移管先は三菱重工でございます、三菱重工というのが候補になりまして、今、移管のための準備をいろいろ進めているところでございますが、現時点でああいう要請は三菱重工からもございませんし、三菱重工からああいう要請があった場合には、それはノーと言うことになると思います。

【川崎部会長】 よろしゅうございますでしょうか。上杉先生も、皆さんご存じのとおりなんですが、全体として燃料系からだけ言えば、我が国は、だから、液酸/液水という最高水準のをH−2Aという形で持っています、1段、2段。
 それから、過去の経験では、ケロシン系をN−1あるいはH−1で経験をしております。そして固体ロケット。それに、今回の新しい燃料系として、環境負荷が比較的低減化が可能だと思われているこのLNG系という、そういう燃料系で言えば持つことになるわけです。ケロシン系は一応フェードアウトしていますので、最終的といいましょうか、17年度現在で見れば、移転前までは国にかかわる機関の中に固体系と液酸/液水とこのLNG系という3つの燃料系のエンジンが一応あるという状態になろうかと思います。そんな理解で間違いないですか。
 それでは、関連しますので、引き続き前の大きい宿題でございましたLNG推進系の全体の宇宙輸送系の中でのロードマップという点について、現在の宇宙開発事業団の宇宙輸送システム本部の副本部長の渡辺さんからご説明をお願いしたいと思います。

【渡辺副本部長】 宇宙開発事業団の渡辺です。資料に沿って説明をさせていただきます。ページ番号は表紙の次から打ってありますが、1ページをご覧いただきたいと思います。LNG推進系のロードマップですけども、この前の資料でも説明がございましたが、このLNG推進系の開発については段階的なステップを踏んで実施していく。これは、この推進系についてはと申し上げなくても、ほとんどの技術がこういうステップ・バイ・ステップで進めていっておりますが、今回、新しい推進薬ですので第1段階ということになります。
 第1段階の非常に重要なポイントは、実際使える形態でなければいけないわけですが、極力技術課題を少なくして確実に使えるようにしていくことが重要なわけです。今回の場合、ガス押し式という推進薬供給方式を採用する。それから、ここのページには書いてございませんが、燃焼室系統を冷却する方式としてはアブレーション方式を採用する。このように技術課題を少なくして、第1段階としての基礎技術の修得、確立を図る。また、それを実際のロケットに適用する。今回は、GXロケットの第2段ということですが、この第2段であることが大事だということではありませんで、その前にあります小型のシステムでまず技術を確立していく。こういう点がポイントでございます。
 この技術がどのように将来の役割を演じ得るかという点ですが、第2段階を飛ばしていただきまして、先に、次段階、一番右をご覧いただきたいんですが、LNG推進系の様々な特性が相互に影響して実際のアプリケーションが決まっていくわけです。大事な点を1つだけ抜き出すとしますと、高密度という点に着目いたしますと大型貨物輸送用のブースター。これは、高密度であることから気体が小さくなるというところにポイントがあるわけですが、そういう点に着目してこういうアプリケーションが考えられる。こういうアプリケーションを考えると、有力な推進薬の候補となり得るということです。
 将来は、再使用型の輸送機になると考えられておりますが、気体が戻ってくるとなりますと、その形状が小さいことがより一層重要なファクターになります。
 それから、ここに書いてある範囲で説明をさせていただきますと、このLNGという推進薬、メタンですが、それは水素に比べますと、貯蔵性がかなり、蒸発しにくいということですけども、そういうところに着目いたしますと、軌道上での輸送機、惑星ミッション等で使うといったアプリケーションが考えられます。ここには、非常に大きな推力、この一番右のブロックには、大推力であったり、非常に高信頼性であったりということが必要になりますので、第1段階とはかなり大きな技術的なギャップがございます。中間に第2段階が必要になります。今、このプロジェクトでは、比較的小型のエンジンのまま、第1段階の技術をベースに、第1段階では採用しませんでしたターボポンプ方式などの技術課題を解決していくというステップが中間に入る。このように考えられます。
 以下は、より詳細に今簡単にサマライズしましたことを説明している資料ですが、2ページは、修得すべき技術を第1段階、第2段階比較して書いてございます。矢印のところは第1段階での技術を継承・発展させるという意味ですので、そのほかの記述のあるところをチェックしていただけると、どのようなステップで考えているかがおわかりいただけると思います。エンジン性能評価のところでは、メタン純度の燃焼性への影響評価。これは、ターボポンプにしたり、あるいはアブレーション冷却でなくて再生冷却にしたりした場合の課題である炭素の発生、それから、コーキングという炭素が高温、高圧で析出して断熱特性を変化させる現象がありますが、そういった関係の課題は第2段階の課題となっております。
 それから、下の方にターボポンプ関係、今回はガス押しですので、これは第2段階の課題。このような形態になっております。
 3ページですが、これも1ページ目のおさらいになりますが、推進系は輸送系の重要な基幹技術ですので、それをステップ・バイ・ステップで発展させていくということでございます。このLNG推進系が将来の輸送システムの候補として加わりますと、水素を燃料とする推進系、メタンを燃料とする推進系、それから、また、我が国には固体技術がありますので、そういったものを総合的に考慮した上で輸送システムを検討することができるという、輸送系研究開発の多様性を確保することができます。
 また、LNG推進系に関しては現在のところ世界で実用化しているところはありませんので、この開発ができますと、世界で初の実用化を行うとことができます。
 次の4ページですが、これはLNG、メタンと、その他の主な推進薬を比較したものですが、メタンの特徴としては、値段が安い。それから、再使用性の欄のところに書いてありますが、すすがほとんど発生しない。宇宙空間での貯蔵性がよい。こういった大きな特徴があります。推力に関しては水素に比べますと劣りますが、その他のケロシンや固体に比べますと高い。それから、密度が高いというのは明らかな特徴です。
 次の5ページは海外での研究例ですが、ロシアがかなり重点的に長い歴史があって、興味を持っておりますが、最近では、米国、ヨーロッパでの検討も行われております。また、日ロの共同研究計画も既に着手されております。
 6ページですが、これは既に説明したことですので、お読みいただけたらありがたく思います。全体のサマリーでもございます。
 それから、別紙が付いていると思われますが、これはメタンの純度に関する対応です。LNGは現在、アラスカ産のLNGですとメタンの純度が非常に高くて、99.8パーセントぐらいのものがありますが、その他のものですと、もっと純度の低いものというのがございます。この純度は、実際にロケットで推進薬として使う場合には、ある規定を設けて特定の純度以上のものという仕様を定めることになりますが、この高純度のものが入手できれば、そのまま使うことができます。また、既に国内でも、精製する装置などは稼働しておりまして、そのスペックに合わせることもできる。
 また、この資料の中に書いてございますが、純度が変化すると性能がどれほど変わるかという点の検討結果からは、あまり純度と性能の関係はない。純度が悪くても、それほど性能が落ちるわけではないということも、既にこれは解析で明確にわかっております。
 その他、これは大事な課題として純度が影響する課題としては、先ほどもちょっと触れましたが、コーキングの影響、それから、ターボポンプ方式にした場合には、カーボンがどれほど発生するかという特性が変化いたしますが、そういった関係が課題であることがこの資料の中に書いております。それはいずれも第2段階の課題と考えております。細かく説明すると長くなりますので、目を通していただけたらありがたく思います。
 それから、資料の中に入っておりませんが、このLNG推進系のプログラムの中でもう一つの大きな技術課題は、複合材推進薬タンクを開発するという課題を入れております。第1段階では、金属ライナー付きの複合材推進薬タンクを既に研究試作しておりまして、この諸元の開発をしたいと考えております。将来的にはより軽くということがありますので、金属ライナーを付けずにライナーなしあるいは内面にコーティングをするとか、こういった技術になると思いますが、第1段階では非常にわかりやすく、金属ライナー付きという複合材推進薬タンクを開発の目標としております。
 大分はしょった説明ですが、説明は以上です。

【川崎部会長】 前回の宿題になっておりました今後の輸送系全体に対するロードマップの中での位置付けについて、これまでのNASDA(ナスダ)でのいろいろの検討結果を踏まえて渡辺副本部長の方からご説明がございましたが、いかがでございましょうか。

【上杉特別委員】 ちょっと私も記憶が悪い方なので違っているかもしれないんですが。最初、昔、LNGのこの推進系の開発のご提案があったときに、ガス押し式ということで非常に簡単なものである。それが例えばブースターに使えるとか、そういうご説明だったような気がするんですが、違ったら済みません。今日のご説明を見ますと、このロードマップというのを見ると、第2段階でさらに結局ターボポンプ方式とかそういうことにした後で実用化といいますか、ブースターであり、フライバックブースターあり、これは先かもしれませんけども、少なくともストラップオン・ブースターと使うにしても、まだ10年以上かかるようなロードマップになっていますが、これはもともとそうだったでしょうかという……。

【渡辺副本部長】 概ねそうでした。概ねとちょっとあやふやな言い方をしますのは、将来ブースターに適用する際にも、そのサイズはどのくらいになるかというところが非常に大きなキーになりますので。諸外国の研究例などでも、かなり大型のブースターでもガス押し式というものは研究としてはないわけではありませんので、当初から大体ロードマップに書いてあるようなことを考えていたんですが。実際問題として、やはり大型化するためにはターボポンプ方式にするというのが定石だと思いますし、そうしないとなかなかいい性能は出せませんので、こういうことになると考えております。

【上杉特別委員】 何か最初にこのLNGをやるときに、メリットとしてガス押し式は非常に簡単になるということも売りだったような気がするんですけどね。だから、普通のというか、将来ターボポンプをつくってというと、結局何かおもしろくない。しかもそれが10年もかかるという。10年先というと、それでいいのかという気もちょっとしないでもないんですけども。

【渡辺副本部長】 液体水素の推進系を開発したのも、最初は小さなシステムでまずシステムとして完成させて、これはH−1ロケットの第2段で実施したわけですが。2段は、引き続き改良して、H−2ロケットの2段。それから、大型化を図ってH−2ロケットの1段。それをさらに両者を改良して現在のH−2Aになっておりますので、都合、かれこれ、開発着手から数えますともう既に20年以上は経過しております。液体推進系というのは、ロケット開発プログラムの、資金で言いますと半分ぐらいの資金は推進系で必要になっているというのが今までの実情です。このくらいの時間は考えなければならないのかと思います。
 また、先ほどちょっとあやふやに申しましたのは、アリアン4の液体ブースターというのがありますが、ああいう規模で非常にシステムとして効果的だという解があれば、第1段階の次にそういうことを考えることも候補としてはあろうかと思いますが、なかなかそれを標準に考える状況では今はないのかとも思います。また、そういう適用にメリットがあることがわかれば、これは割合すぐ着手できますので、今はあまりそこを意識しなくてもいいかということで、わかりやすくこういうロードマップを整理いたしました。

【川崎部会長】 その辺いろいろご議論があろうと思うんですけど、実はご案内のとおり、今の私どもの扱っておりますというか、委員会が提示しました宇宙開発計画というのは、2017、8年ぐらいでぽつんと後がないことになってしまっているわけですね。そういう意味で、この一番右端の方に書かれている再使用型を選ぶのか、あるいはこれ3つをやるのか、その中の一つに重点を移すのか、そのあたりの検討がこれからロングレンジのビジョンづくり、特に新機関として発足をする前に、委員会としてもある方向性を出さなければいけない。それが決まらないと、今の上杉先生のおっしゃったターボポンプ付きの従来型といいましょうか、基本的な形の開発に着手するのか、あるいは研究に着手するかどうかも見えてこない点があると。
 ただ、現在の段階で言えるのは、新しい燃料系としてのメタン系に手を付けておくことは、ひょっとすると将来、うまい化け方ができる可能性がありますというあたりが、今日の渡辺副本部長の提案ではないかと私どもは理解しております。

【上杉特別委員】 私もLNGをやるなとかそういうことを言っている意味ではなくて、これはぜひやるべきだと思っているんですが、今おっしゃいましたように、先がどのように見えてやっていくのかというところがちょっとあれだったものですから。
 ちょっと話がそっちへ行きましたので、ぜひ宇宙開発委員会として、いわゆる長期計画というか、早急にこれをやっていただかないと、このLNGだけではなしに、日本の輸送系のみならず、特に輸送系も含め宇宙開発をどういう方向に持っていくのかというのが、本当ですとこの12月ぐらいには長期計画が出るはずだったんですけど、ちょっと遅れているようなので、これはぜひ早急に方針を固めていただきたいと私からもお願いしたいんですが。ちょっと話が別になりました。

【川崎部会長】 大変大事なご指摘なので。我々の方も個別にいろいろヒアリングをやりながら検討を進めているんですが、まだドラフト段階としてでも皆さんにお示しできるまでの議論が成熟しておりませんので。これも年明けでまたいろいろご議論をいただく場ができてくるのではないかと、かように考えておりますので、ぜひまたよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、引き続きまして今度は、ロケット全体のシステムからNASDA(ナスダ)に対する設計指針といいましょうか、リクワイヤメントを出す立場にあるGXロケット全体のコンポーネント、構成といったものについて、石川島播磨重工の永野専務の方からご説明を願いたいと思いますが。三好さん。

【三好部長】 代理で恐縮です。本来、永野がご説明に上がるべきなんですが、所用がありまして、代理でプロジェクトを担当しております三好の方でご説明いたします。
 ここにお持ちしました資料は、内容は、実は小委員会で検討していただくべき内容も含めて1冊の資料にほとんど含まれております。もう少し小委員会用には追加されるべきものがあるわけですが、全体にかなり詳細の部分がありますので、少し今回の、今までお話のあったところのポイントに絞ってご説明をさせていただきたいと思います。
 1ページ目に目次がございますが、今日お話ししたいのはこの1番の意義のところ。ここで初号機打上げ時期とか、先ほどお話がありましたような私どもの必要性についてご説明したいと思います。
 それから、2番目の開発方針と書きましたところで役割分担の考え方が書いてございますので、ここの部分と、3項目めにあります3.5、開発実施体制というものがございます。ここで、今日のポイントに至るところのご説明をさせていただきたいと思います。
 まず、2ページ目ですが、前回の資料、前回というのは、前回の評価でもほとんど同じ資料で、それに補足しておりますので、二重に重なるところがございますがご容赦いただきたいと思います。意義につきましては、民間と国が連携協力して、これまでの我が国での輸送系技術を活用いたしまして、民間としましては打上げビジネス参入をねらって平成17年度打上げを目指す民間主導のロケット開発という位置付けで検討しております。このロケットは、結果として国際市場で競合し得る高性能で安い、信頼性の高い中小型の商業用ロケットを実現することを私ども目指しております。同時に、H−2Aとの補完ということで、日本の輸送系の競争力の確保、あるいは日本の輸送系の技術開発等の機会の確保ということで、産業化の促進あるいは貢献をしたいと考えております。
 同時に、先ほどから少しありますが、私どもとしては、低コストで輸送系の技術実証の機会を提供できると考えております。次に、3ページ目に市場についての話がごく簡単に書いてございます。衛星需要につきましては、大型化を目指す方向と中小型を目指す方向と2極化しているということで、ここに比率が書いてございます。中小型につきましては単機能、低コストの衛星でどんどん機能を変えていきつつ維持していくという衛星の存在があります。これは小型の静止衛星あるいは地球観測衛星等がございます。大型につきましては逆に、多機能あるいは長寿命にして、長いこと軌道上で使うという意味での大型の静止衛星等の需要がございます。どちらも存在していると考えております。
 それに対応しまして4ページ目に、私どもの初号機の打上げ時期にかかわる状況についてご説明いたします。民間としましては、既に2段以外の部分についての開発を開始しておりまして、できる限り早い時期にロケット開発を完了して、打上げサービスを開始したいという状況にございます。商業衛星打上げビジネス、あるいは商業衛星の獲得というサービスに参入するためには、その時点で打上げの信頼性、ロケットの信頼性というものが実証されている必要がありまして、これについては、保険の付与という立場で言いますと、大体5機程度連続打上げ成功等の実証を要求されております。
 もう一つ、商業衛星の獲得という立場で見ますと、衛星自体が、ロケットの選定に入るのが自分の打ち上げるタイミングの二、三年前ということでありまして、現時点では私どもとしては、最初の商業衛星打上げを平成20年度というところにターゲットを置いて作業をしたいと考えております。先ほど言いましたように、その前に打上げの信頼性の確保等々、開発を含めて考えますと、平成17年度、試験機の1号機を上げまして、18年度には2号機ということで実験を完成させ、その後、19年までに先ほど申し上げましたような信頼性を実証する機会を用意したい、あるいは獲得したいと考えております。
 その他、実証段階の衛星といたしましては、商業ロケットももちろんございますが、商業衛星を獲得するまでの実証ということで、NASDA(ナスダ)さんの衛星、あるいは経済産業省さんの衛星、あるいはISASさんの科学衛星等の官ミッションも、これは先ほど言いましたように、受注を目指したいということで、試験機の後の受注を目指したいと考えております。
 それから、少し飛びますが7ページをご覧になっていただきたいと思うんですが、官民役割分担についての考え方をここに書いてございます。基本的には前回ご説明したものと変わりありません。民間の役割について、事業をこの開発の全体の責任を負って、事業リスクを負うと。国の開発については技術リスクを負うものについてのお願いをしているということと、経済産業省の立場では、産業化へ必要な技術基盤の整備ということで支援をいただいているということであります。
 続きまして、ロケットの概要につきましては前回ご説明いたしました。技術開発項目としましては8ページ目ですが、まず、私どものテーマは国際競争力のある商業ロケットというテーマですが、その下に、LOX/LNG開発、あるいは既存品の活用、それから打上げ運用システムの自動化等が書かれております。
 9ページ目はその諸元でありまして、これも前回同様でございます。基準ミッションと打上能力という立場で言いますと、基準ミッションは太陽同期軌道でありまして、ターゲットとします軌道については低軌道4.4トン、太陽同期2トンという形で私ども開発のターゲットを絞っております。
 次のページに、それの若干基準ミッション、太陽同期軌道の飛行プロファイルの例を挙げました。前回、ご議論の中にもあったと思いますが、2段については第1回燃焼、第1回燃焼という再着火を行って軌道投入をするという形でございます。
 その後、少し飛ばさせていただきまして12ページ以降に、GXロケット2段へ採用するためのフローというのがございますが、これは今日は省略させていただけたらと思います。先ほどのポイントの中で体制の話がございますので、20ページ以降に体制の話がございます。これについてご説明させていただきたいと思います。
 順番ばらばらで申し訳ありませんが、22ページをご覧になっていただきたいんですが。先ほど大塚課長の方からご説明のありました開発の実施体制についての連携協力という立場の流れを、私どもの立場に書き直した。結局、全く同じものになっておりますが、私どもとしては、この打上げビジネスをやるというGXロケットのプログラムがありまして、この中で、このロケットを開発するプロジェクトというものを持っております。ここで、システム全体を取りまとめるという立場でのシステムの箱がありまして、ここから各サブシステムに対する要求を出すということで、1段、フェアリング等々、民間の部分の作業もありますが、2段にかかわる部分について、LNG推進系飛行実証プロジェクトという箱にシステムからの要求を出させていただいて、その上で、NASDA(ナスダ)さんの中では、今お話のあったような独自の技術要求を含めて開発計画をつくっていただいて、要求内容の調整を真ん中の1点斜線のところでインターフェースを区切って調整させていただいた上で、各仕様をつくるという立場の形にさせていただいております。
 23ページは、先ほど同じようにありました安全評価の話ですが、この絵は、22ページと同じ図の下半分に安全評価の部分を書きましたが、私どもの立場から言いますと、安全評価という立場のNASDA(ナスダ)から安全基準・要求の提示をいただきまして、あるいは、そういう評価関連の要求データを提示いただきまして、それに対して私どもは要求に応じてデータを提示することと、それにかかわる安全評価の解析の一部実施とデータの整備をするということで評価を受けるという形で、私どもとしてはプログラムの中に安全責任部門を用意しまして、この評価実施の体制を整えることにしております。
 これに基づきまして実際は、20ページに戻っていただきたいんですが、私どもの開発実施は、ここに書いてございますように、ギャラクシーエクスプレス社という全体の事業の計画の立案推進をする会社を設けまして、この関係6社の開発関係5社プラス販売含めた、三菱商事さんを含めた6社、IHI、IA、JE、KHI、FHI、MCという6社による共同作業でこの開発を実施していきます。GXロケット開発全体の責任については民間が主導いたしまして、私どもが責任持って行いまして、NASDA(ナスダ)と連携協力して進めるという立場は変わりません。私どもIHIは、この中ではロケットシステムの開発・製造に責任を持つという形で、今日、ここに本来永野がご説明の場にいるはずでございます。
 その次の21ページに、その永野以下の開発責任に対して、NASDA(ナスダ)の体制と対応をとった形で、インターフェースがきちんと切れるような形での対応表の個別のありましたリスク責任も含めた実施責任体制をここに書きました。私がプログラム担当になっておりますが、その下で、先ほどの22ページの絵と同等に、システムインテグレーションの立場のところがNASDA(ナスダ)さんの飛行実証プロジェクトの立場とインターフェースをとりながら作業を進めていくという体制をつくり上げております。
 あと、27ページ、これは前回ご説明したのと同じですが、試験機が終わった後の実機の運用になりますと、私どもとしては、ここは実機を運用する段階では、打上げ事業の主体は民間、打上げ運用を国に委託すると、先ほどご説明のあったとおりの形にして事業を進めたいと考えております。
 以上、まとめまして30ページ、これは前からの文章と変わりませんが、ここはもう一度読み上げさせていただきたいと思います。
 私どものロケットは、民間主導によるロケット開発という初めての試みでありまして、その完成が今後の日本の宇宙開発の産業化にとって非常に重要なステップであると思っております。あるいは、私どもに対する期待も種々私ども身に受けております。したがいまして、この打上げビジネス参入のためには、成功のためには、ぜひ17年度の打上げが必要と考えております。
 また、今回の開発については、今までありましたような国の技術開発項目あるいは民間の開発したロケットを国が打ち上げるための評価システムの確立というところ、あるいは、射場整備・維持の実施、それから信頼性実証のための実証機の機会獲得と、国の支援あるいは連携協力がなくしては完成できないプログラムであるという認識でおります。
 したがいまして、今回ここに再評価の機会をいただいておりますが、早期に開発の完了と打上げビジネスの開始に向けて努力するのが私どもの意図でございます。一刻も早い国のプログラムに対するご理解と、この開発に対するご支援、環境整備をお願いしたいというのが私どものまとめでございます。
 最初に述べました打上げ時期、需要に関しては、別途、後ほどご説明をしたいと思います。以上でございます。

【川崎部会長】 将来の事業計画あるいは打上げのビジネスとしてのまとめといったような点について、いろいろ機微にわたる情報があるそうでございますので、これについてはクローズドの段階で傍聴の方が退席していただいた後で議論させていただきますが、今までのご説明の中でご質問等ございますでしょうか。

【八坂特別委員】 前回の審議で一応ストップといいましょうか、フリーズされたわけですが、今回、再スタートなんですが、この間の遅れといいましょうか、これはどういう影響があったでしょうか。

【三好部長】 目の前にしてなかなか難しいんですが。私どもとしては結構インパクトを受けたと考えております。正直に申し上げて、まず、こういう作業自体が開発作業の流れと同時に進めなければ。もちろん技術の成熟度等、NASDA(ナスダ)さんに検討していただいている部分というのは、むしろ開発を進める立場であるのかもしれませんが、私どもとしては、計画全体に対するコストのインパクト、スケジュール等の調整作業等、割合インパクトは大きかったと感じております。なかなか言いづらいことですが、申し訳ございません。(笑)
 ただ、やはりここできちんと評価をしていただいて、開発移行という立場で認めていただいて、作業を進めていきたいということで準備しております。

【川崎部会長】 何か、上杉先生。

【上杉特別委員】 ちょっと違う話ですが。先ほどの大塚課長のご説明で、国、NASDA(ナスダ)一緒だとおっしゃいました。国と民間との役割の明確化というか、それは大変はっきりわかって大変よくなったと思ったんですが、今のご説明を聞くと、まだちょっとそこが違うんじゃないか、一致していないんじゃないかというのがちらちらと見えるので。
 例えば20ページにNASDA(ナスダ)と連携協力して開発を進めるというと、これはGXロケットをやはりNASDA(ナスダ)と協力として開発すると書いてあるわけですね。
 29ページも国の役割の明確化と書いてあるんですが、民間への開発支援ということで、射場とかそういうことを使用する、それは国にお願いしますというのはわかるんですが。その最後に何か大変大事なことが書いてあって、システム設計やアビオニクスなどの設計にNASDA(ナスダ)が支援をすると。これは、先ほどのご説明とよくわからなくなっちゃったんですが、その辺はどういうことなんでしょうか。

【川崎部会長】 大塚課長の方から。

【大塚課長】 ここは、NASDA(ナスダ)は今まで宇宙開発を一手にやってきておったわけでございまして、いろいろな蓄積がございます。逆に、もう少しこのプロジェクトから離れて一般論でございますが、こうして蓄積された技術をいろんな意味で支援していく必要があると考えてございまして、ここは、産業界との連携協力の一環として、NASDA(ナスダ)がこれまでに修得したロケット関連技術をもとに必要な支援を行うという一種の一般的NASDA(ナスダ)のあるいは新機関の基本原則の一つとしてやるとお考えください。個別に何かスペシフィックにやるということではなくて、産業界との連携協力の一環としてやるということでございます。

【上杉特別委員】 ちょっとあれのようで申し訳ないんですけど、やはりシステム設計という言葉が入っていますとね。これは、だから、システム設計を手伝う、支援するということになると、前にもお聞きしたんですけど、これ、デザインオーソリティーはどこにあるんですかというご質問をしたかと思うんですが。ギャラクシーエクスプレスにあるのか。システム設計の支援というのが大変気になるものですから。ある意味では大変スペシフィックというか、大もとの問題だと思うんですね。

【三好部長】 ここでお願いしているのは、最終的にもうこれは種子島で打ち上げると。しかも、まさに国だと思うんですが、国に打上げを委託しながらやらなきゃいけない現状であるということで、ここに書いたのは、開発のお手伝いをいただくという立場ではありません。したがって、デザインオーソリティー等は、開発、システム、アビオニクス、全部私どもで行います。ただし、例えば最終的な検証を従来日本でどうやってやってきていたかというものについて、例えば打上げ直前の情報とか、打上げ前の審査の情報、あるいはその前のシステム全体を確認する試験の内容、そういう等々は、従来やってきた、それから評価の基準に、私どもとしては評価を受けなきゃいけない立場ですので、従来からの培ってきた技術、そういうものを教えていただきたいと。それに基づいて私どもは設計をしていくという立場で、この人的支援等を書きました。したがいまして、デザインをちょっと手伝ってくれという立場ではお願いするものでは一切ありません。

【上杉特別委員】 済みません、質問が悪かったので。デザインオーソリティーがギャラクシーエクスプレスにあるということをお聞きすればよかったんですけど、ちょっと聞き方が悪かったかもしれません。

【川崎部会長】 今のに関連してですが、これは三好さんでも、大塚課長の方からでもいいんですが、あるいは渡辺さんからでもいいんですが。実際的には、この協力関係についてはNASDA(ナスダ)とギャラクシー社との間で何らかの協定なり契約が結ばれることになるわけです。それについてはもう既に検討が両者で行われているんでしょうか。

【大塚課長】 はい。前回以降の進展、若干試験機2機で切るとかそういったことを踏まえまして、今、大まかな協定の締結の準備を進めているところでございます。この宇宙開発委員会の評価後、早急にそれを契約して契約化するあるいは協定化するという作業がございます。

【川崎部会長】 どうもありがとうございました。

【栗木委員】 今の上杉先生のご懸念ですが、例えばそういうことをこの体制表の中にきちっとうたわれれば、これはあらわることができるわけです。21ページに体制表がございますが、ここでもってLNGプログラムとGXプログラムとの関連が書いてございます。本来ですと、これは、LNG推進系というのは、GXロケットの一サブシステムであるという具合にとらえますと、このブロークンラインで書かれているブルーの線、これが本来実線であるべきだと。したがって、このかぎ印のブルーの線がシステムインテグレーションのところにいきますと、今のような上杉先生の、どちらがデザインをするのかという、そのデザインオーソリティーの懸念が出てくるんじゃないかという気がします。
 したがって、ここは、やはりクランク状のこのブルーの線ではなくて、実線横、ブルーのラインがブロークンラインを実線に直すという格好で、このLNGというのが他のサブシステム、1段と同じように同等でここにぶら下がるのではないかと思いますが。

【三好部長】 この今の絵を、私がかき損なったんですが、このかぎのところは、次の22ページにあります、真ん中に書いてある要求内容調整、その調整項目をこことやるんだという意味で書こうといたしました。

【栗木委員】 調整内容は全部、このブルーの下のラインでやるべきだと。1段目もそうですし、何ら変わらないと私は思います。

【三好部長】 はい。

【川崎部会長】 そうすると、これは、三好さんの方からの提案の資料ですので、今のご説明で、栗木さんからのご指摘ですと、21ページのアビオニクスのところで実線が切れているわけですが、アビオニクスの左側、1点斜線は生きますが、点線でつないでいるLNG推進系飛行実証のところが実線になるということで、システムインテグレーションの次長のところの指揮下に入る形で、すべてのデザインオーソリティーはGX社にあるという修正でよろしゅうございますか。

【上杉特別委員】 わかりやすいですね。

【大塚課長】 ついでですが、そうすると、多分、この並行に伸びている点線も必要なくて。

【三好部長】 これは取るんです。

【大塚課長】 多分、ないと思います。

【川崎部会長】 取るんですね。クランクになっている実線を取ると。

【大塚課長】 はい。

【森谷特別委員】 4ページですが、保険付与のために5機程度の連続打上げが必要だということですが。その一番下の信頼性実証段階の搭載衛星というのは、この5機で飛ばすのかということですが、その場合、保険は付かないで飛ばす。失敗したら……。

【三好部長】 商業用ロケットとしての保険は付けられないということです。

【森谷特別委員】 付けられない。そうですか。商業化というのは非常にいいことだと思うんですが、やはり開発コストをどれだけ商業化にオンするかという大変な問題がありますね。航空機の場合は、最初に500機とか1,000機とか想定をしてコスト算定すると思うんですが、この場合は一体どの程度飛ばすのか。それから、その前の3ページ、図に数字が入っていないんですけど、一体これは何機という数字はどの程度。どの程度、商業化して飛ばすことをお考えあのかという……。

【大塚課長】 それはクローズドセッションがよろしいんじゃないですか。

【三好部長】 後ほどご説明させていただけたらと思うんですが。

【森谷特別委員】 ああ、そうですか。

【川崎部会長】 ほかに、今までのところでよろしゅうございますでしょうか。
 それでは、恐縮でございますが、説明の関係者以外、傍聴の方は15分程度、席を外していただけますでしょうか。事務局の方でちょっと確認してください。

(傍聴者退席)

【非公開による審議】


(傍聴者入室)

【川崎部会長】 それで、皆さん方のご意見がいろいろおありだろうと思いますが、本日、欠席をされました鈴木委員の方から私宛に、「LNG推進系飛行実証プロジェクトの再評価に当たって」ということで書面でコメントが寄せられております。質疑には十分ご参加はいただいていないんですが、一応書面で提出がありましたので、皆さんにご披露して皆さん方のご議論と合わせたいと思います。それでは、事務局の三保補佐の方から、鈴木委員の書面による意見をここでちょっと読み上げさせていただいて、お聞取りをいただければと思います。

【三保補佐】 では、いただいた書面でございますので、すべて読上げという形にさせていただきます。
 日本経済団体連合会宇宙開発利用推進会議企画部会長鈴木敏夫様からです。
 本日の計画・評価部会は所用により出席できませんので、書面にて意見を申し上げます。
 LNG推進系飛行実証プロジェクトの再評価に当たって。
 日本経団連では、かねてより宇宙利用インフラの拡大、衛星ニーズの多様化など、利用形態の広がりに対応して、我が国独自のものとして多様な打上げ能力を確保するべく、中小型ロケットの開発着手について要望を行ってきた。その観点から、本年6月の宇宙開発委員会、計画・評価部会におけるLNG推進系飛行実証プロジェクトの評価結果に伴う事業化の計画の遅れがもたらす今後の我が国の宇宙の産業化・商業化への影響、開発経費の増大等については残念な結果と受け止めた。
 今回、再評価が実施されることとなり、まずは感謝申し上げたい。今回の再評価に当たっては、GXロケットの研究開発が官民共同のプロジェクト、事業化段階は民主導であることを踏まえて、将来の産業化という視点も含めた評価をお願いしたい。その意味で、当プロジェクトに関与する産業界の意見も十分踏まえた形で、透明性のある議論及び適切な評価を行っていただきたい。
 特に、前回の評価経緯を尊重するとともに、前回の評価結果で残された課題に焦点を当てた重点的な評価が行われることが望まれる。
 従来の研究開発中心から、産業化・商業化に移行すべき段階にある我が国の宇宙開発の置かれた状況を踏まえ、今回のプロジェクトを発端として、今後のこの主の官民共同プロジェクトにおいては、宇宙の産業化を円滑に推進するため、平成14年7月に総務大臣、文部科学大臣、国土交通大臣が定めた宇宙開発に関する基本計画第2章、宇宙開発事業団の役割に沿い、官は研究開発及びシステムとしての宇宙実証を行い、民は自らのリスクのもとに事業化を行うという適切な官民役割分担をもとにした今後の新たな宇宙開発のモデルが形成されることを期待したい。
 以上です。

【川崎部会長】 どうもありがとうございました。今までのご議論の中で官民の分担等についてはかなり明らかになって、前回我々が懸念した問題についてはかなり排除される見通しが高いと私は受けましたが、そういう意味では、鈴木委員のご懸念の点の、適切な官民役割分担をもとにした今後の新たな宇宙開発のモデルが形成されるという意味では、その方向に沿って行くんだろうと思いますが。なお、事務当局の方では、NASDA(ナスダ)と今後のGX社との間に取り交わされる契約の内容についてやはり十分なフォローが必要なのではないかという点を申し上げたいと思います。
 ほかに、特別にご意見ございますでしょうか。一応私の個人的な意見でございますが、部会レベルとしては、一応指摘した点について、やや深み、厚みの問題はあるかもしれませんが、おおよそ懸念についてお答えをいただいたと理解をしております。あとの詳細な審議を、申し訳ないんですが、栗木委員が主査をする小委員会でご検討を賜りたいと思います。そんなことでよろしゅうございますでしょうか。
 それでは、大変恐縮ですが、12日から始まる小委員会において改めてまたGXについてのご審議をお願いしたいと思いますので、栗木さん、よろしくお願いします。
 一応、本日の主な宿題は終わったわけでございますが、若干、スケジュールを含めまして、今後の問題について事務局の方から。

【三保補佐】 議題の2番目の今後のスケジュールについてということでご説明させていただきます。特に紙は用意してございません。本日12月10日、計画・評価部会を開かせていただきまして、この後、今、川崎部会長からご案内がありましたように、評価小委員会の方でさらなる評価、前回、小委員会の場でご指摘をいただきました事項に関しまして、さらなるご審議をいただくことを考えております。
 日程につきましては、小委員会第1回目を今週12日に行うと考えております。また、19日に第2回ということで、第1回目で説明を受けましたものに対する質問の回答を含めた質疑と考えております。
 本年は第2回目までの開催と考えておりまして、年明けましてから、1月になるかと思いますが評価小委員会の第3回目を開催させていただきまして、小委員会の報告書の取りまとめをさせていただきたいと思っております。
 それを受けまして評価小委員会からこちら計画・評価部会への報告ということで考えておりますが、小委員会の3回目も含めまして、日程は現在調整中でございます。新年になりましてからある程度時期がたちまして、恐らく新年、平成15年の初回の計画・評価部会ということになるかと思いますが、その場で、このLNG推進系飛行実証プロジェクトの評価ということで、小委員会の報告書も含めまして計画・評価部会としてのご意見を取りまとめていただくことを予定しております。それを受けまして、計画・評価部会長から宇宙開発委員会に向けまして、この事前評価に関する報告という段取りになるかと思っております。
 15年度初回の計画・評価部会につきましては、また別途、事務局より日程のご案内、ご相談をさせていただきたいと思っておりますのでよろしくお願いいたします。
 以上でございます。

【川崎部会長】 どうもありがとうございました。一つ、引き続き年末お忙しいと思いますが、ご協力のほどお願いいたします。
 それでは、一応年内の部会を終わるに当たりまして、本年をちょっと整理をしたいと思います。既にお手元にありますように、8月21日の計画・評価部会の……。

【三保補佐】 申し訳ありません。事務局から1点補足させていただいてよろしいでしょうか。

【川崎部会長】 はい、どうぞ。

【三保補佐】 3番目のその他というところに関しまして、1点、宇宙開発事業団から報告がございますので、そちらの方をまず聞かせていただいてからということでお願いいたします。申し訳ございません。

【斎藤理事】 済みません、お時間いただきまして、1点、説明させていただきたいと思います。
 8月の時点で、宇宙開発事業団の方から、光衛星間通信衛星、OICETS(オイセッツ)と我々は呼んでおりますが、この衛星の打上げに関しまして現在は補完状態にありまして、それを打ち上げますJ−1ロケットにつきましては凍結状態にございます。その理由につきましては、8月の時点でご説明させていただいておりますが、ロケットにつきましてはH−2Aの打上げに全力を注ぐということ。それから、ARTEMIS(アルテミス)の置かれている状況との関係において現在の状況になっているわけでございますが、その後のARTEMIS(アルテミス)の状況を踏まえつつ17年度打上げを目指して準備を再開し、ロケットについては最適な手段を検討するというお願いをしたわけでございます。
 その後、いろいろとロケットにつきましては検討を継続しているわけでございますけども、これを、内容を確定するには、もう少し時間がかかるということに事業団内でなっておりまして、もう少し時間かかるということもございまして、予算的に言いますと16年度予算要求までには内容を確定し、中身につきましては、内容が説明させていただくところまで詰まりましたら、またご審議をいただきたいと思います。

【川崎部会長】 どうもありがとうございました。それでは、8月21日時点の報告において、今後の審議事前評価をすることを決めておりました幾つかの課題につきまして、現在のステータスを振り返ってみようと思います。
 1つは、温室効果気体観測技術試験衛星でございますが、これは10月28日の計画・評価部会におきまして開発研究への移行が妥当であるというご判断をいただいて、10月30日に委員会で了承をされ、予算措置も講じられるようになっております。
 それから、準天頂衛星システム計画の研究につきましても、一応これは文部科学省のリーディングプロジェクトとして総合科学技術会議の評価もいただいた上で予算措置が講じられておりますが、これも、委員会としては10月23日にこの方向で進むことを了承しております。
 光衛星通信につきましては年度内にもという話があったんですが、今、斎藤委員の方からご報告があった形で、これは年を越しそうな状況でございます。
 それから、本日ご審議を賜りましたLNG推進系飛行実証プロジェクトにつきましては、年末にかけての小委員会のご検討を踏まえて、明年、年が明けてからこの計画・評価部会で最終的な結論を得たいと、かように今、考えております。一応予算編成も12月には順調に行われる予定でございますが、部会の方も、今年度、いろいろご協力を賜りましたことを御礼申し上げまして、閉会をさせていただきたいと思います。
 ちょっと不手際で15分ほど予定を超過しましたが、皆さん、またお会いする機会もあろうと思いますが、部会としてはひょっとしてないと思いますので、ぜひよいお年をお迎えください。

  ―― 了 ――

(研究開発局参事官(宇宙航空政策担当)付)

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