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宇宙開発委員会

2002/04/11 議事録
宇宙開発委員会  利用部会(平成14年第1回)議事録

宇宙開発委員会  利用部会(平成14年第1回)議事録

1. 日  時  平成14年4月11日(月)14:00〜16:08

2. 場  所  文部科学省別館11階大会議室

3. 議  題
(1)   利用部会報告書(素案)ついて
(2)   その他

4. 資  料
14利用1−1−1   宇宙開発委員会  利用部会(第5回)議事録
14利用1−1−2 宇宙開発委員会  利用部会(第6回)議事録(案)
14利用1−2 利用部会  報告書(素案)
参考資料  1 我が国の宇宙開発利用の目標と方向性(中間とりまとめ案)
参考資料  2−1   宇宙3機関の統合について
参考資料  2−2 宇宙3機関統合後の新機関の在り方について(報告)
参考資料  3 先導的基幹プログラムのコンセプト
参考資料  4 コメント集

5. 出席者
部会長 川崎 雅弘
部会長代理 栗木 恭一
宇宙開発委員   井口  雅一(委員長)、五代  富文、立川  敬二
特別委員 石橋  博良、小田原  修、鈴木  敏恵、住  明正、中川  透、中嶋  暉躬、 中村  日出夫、長谷川  真理子、日高  幹生、古濱  洋治、松本   紘、森谷  正規、山本  由紀代
説明者 文部科学省 芝田 宇宙政策課長
宇宙開発事業団 衛星総合システム本部 長島 衛星プログラム推進部長

6. 議事内容
川崎部会長】  定刻になりましたので、まだ二、三お見えでない委員の方もおいででございますけれども、開会をさせていただきます。
  今回は、区切りが平成14年度の第1回ということになっておりますが、この利用部会としての通算では第7回目でございます。こういうふうに年度で切りかえるというのは、何となく古典的というか、あれなんですが、昨年の12月11日からでございますが、3カ月フルに間があいたわけでございますけれども、その間にいろいろございましたので、後ほどまた事務局の政策課長の方から御説明をいただくことにしたいと思います。
  それでは、早速でございますが、お手元に配付をいたしております資料の確認をさせていただきたいと思います。

事務局】  それでは、会合に先立ちまして、事務局の方から配付資料の確認をさせていただきたいと思います。
  本日、お手元にお配りしておりますのは、14利用1と資料番号のついているものが3種類ございます。また、参考資料といたしまして5種類の資料を配付させていただいております。計8種類ということになっております。
  今からそれぞれタイトルのみを読み上げさせていただきますので、お手元の資料とあわせてご確認を願います。
  まず、14利用1−1−1  宇宙開発委員会利用部会(第5回)議事録
  次に、14利用1−1−2  宇宙開発委員会利用部会(第6回)議事録案
  次に、14利用1−2  利用部会報告書(素案)
  続きまして、参考資料といたしまして、参考資料1  我が国の宇宙開発利用の目標と方向性(中間とりまとめ案)
  参考資料2−1  宇宙3機関の統合について
  参考資料2−2  宇宙3機関統合後の新機関の在り方について(報告)
  参考資料3  先導的基幹プログラムのコンセプト
  次に、参考資料4ですが、これはタイトルは整合しておりませんが、利用部会の委員からいただきましたコメント集となっております。
  以上、資料の抜け落ち、あるいは印刷のふぐあい等があるものがございましたら、事務局の方にお声をかけていただきたいと思います。

川崎部会長】  本日いただいた松本先生のものは?

事務局】  まだ入っておりません。

川崎部会長】  それでは、皆さんいかがでございましょうか。抜けておりましたら、お申し出をいただければと思います。
  それでは、引き続きまして、部会の議事録の確認に入りたいと思いますが、この第5回については、前回から皆さん方にお目通しをいただくということでご意見を賜った上で、一応修正したものでございます。
  それから、第6回につきましては、本日初めて皆さん方にお目に触れるわけなので、5回を含めまして、お気づきの点がありましたら、ちょっと時間の節約のために、後ほど事務局の方に御連絡を賜るということで、確認ということを省かせていただきたいと思います。よろしゅうございますでしょうか。
  それでは、3カ月ほど前回から時間があきましたが、その間に、利用部会に関係いたします諸般の出来事がいろいろ進展をいたしましたので、そのあたりについて、事務局の方から経緯をご紹介させていただきたいと思います。

宗永室長】  それでは、今、部会長の方からお話がありましたように、前回、第6回の利用部会以降、4カ月近くの期間がありまして、その間いろいろな動きがございましたので、その状況を御説明させていただきます。
  12月の第6回利用部会におきましては、それまでの議論を中間整理としてとりまとめ御議論いただきますとともに、あわせてコメントをいただいたという状況でございます。
  その中間整理の資料につきましては、1月になりまして、宇宙開発委員会の方に事務局の方から御報告をいたしまして、並行して進められている種々の検討への反映をお願いしてまいりました。
  この並行して行われている種々の検討と申しますのは、一つには、新聞等でもご存じだと思いますし、この後御紹介もさせていただきますけれども、宇宙開発事業団、宇宙科学研究所及び航空宇宙技術研究所のいわゆる宇宙3機関が特殊法人等改革の一環として統合されるという方向が決定されておりまして、その統合の準備会合というのを文部科学省の方で開いておりました。そこで新機関の役割であるとか、組織の骨格でありますとか、そういうものを御議論いただいておりまして、そういうようなものに反映することが一つ。
  また、宇宙開発委員会の方でも、我が国の宇宙開発利用の目標と方向性の御議論、もしくは宇宙開発に係る新機関の事業の重点化の御議論といったようなことが御議論されておりました。そういうところにも、この部会で御議論いただいた中間整理の内容について反映していただくようお願いいたしてきておりまして、そういう検討が進められております。そういうようなことにつきまして、この後、何点か御説明をさせていただきたいと思っております。
  本日、報告書の素案を提出させていただいておりますけれども、この報告書の素案は、それらの動き、検討の内容をもフィードバックした内容として提示させていただいております。といったところが、この4カ月程度の動きでありまして、できるだけこの部会で御議論いただいものを、もろもろの検討の中で具体的な形で盛り込んでいただくというような調整ないしお願いをしてきたところでございます。
  以上でございます。

川崎部会長】  どうもありがとうございました。ただいまの説明、多分、後ほど予定しております芝田宇宙政策課長の説明の方とも関連してまいりますので、もし特にございませんようでしたら、我が国の宇宙開発利用の目標と方向性という委員会の中間的なとりまとめ及び宇宙3機関の統合問題というのを、これは分けてございますけれども、続けて御説明をさせていただいて、そこで御質疑等あればというふうに考えておりますが、よろしゅうございますでしょうか。
  それでは、申しわけありませんが、芝田宇宙政策課長、よろしくお願いします。

芝田課長】  それでは、手短にご説明申し上げたいと思います。
  資料は、参考資料1、2−1、2−2でございます。
  宇宙3機関の統合についてという参考資料2−1の方から御覧いただければありがたいんですが、そこの経緯というところを見ていただきますと、昨年の8月に宇宙3機関を統合する旨の方針を文部科学省として決定いたしました。その後、9月から宇宙3機関統合準備会議を設置いたしまして、新機関の役割機能、それから、基本的な組織の骨格を御議論を始めていただきまして、3月27日に7回の審議を重ねて結論をとりまとめていただきました。
  この過程で、新機関のありようを議論するに当たっては、宇宙開発利用の目標と方向性というものを、国全体の視点から議論しておく必要があるということで、宇宙開発委員会で議論していただいたものが参考資料1でございます。参考資料1の方を御覧いただきたいと思います。
  これは、まだ中間とりまとめが12月に出た段階で、議論は継続中でございます。この中間とりまとめ案の段階では、目標と方向性の理念的なところと、新機関がどういう分野に重点を置いていくのかという、かなり抽象度の高いところでの議論がとりまとめられております。
  今現在、宇宙開発委員会は、では、具体的な事業レベルでどういうところを重点化していくかという議論をしておりまして、概算要求に間に合うように6月ぐらいまでには結論を出す方向でございます。したがって、この中間とりまとめ案は、6月ぐらいには最終報告案にある予定です。
  参考資料1の中身でございますが、1ページの2を御覧いただきますと、宇宙開発利用の目的と基本方針ということで、1ページ目の下の方に、1から3にまとめてございます。国及び国民の安全の確保、国民生活の豊かさと質の向上、知的資産の拡大という3点に集約してございます。
  2ページ目を御覧いただきますと、その目標を達成するために、具体的に宇宙開発を進める際の基本方針ということがとりまとめてございまして、具体的には3ページ目でございます。1から4まであるんですが、1番目が、産業の発展にも寄与するし、国民生活の豊かさと質の向上にも寄与する。あるいは国の存立基盤の確保にもつながる。そういった宇宙開発事業を科学技術創造立国の立場から戦略的分野として推進しようということが書いてございます。
  その心は、一番下の段落にありますように、失敗のたびに国の取り組み姿勢が動揺することのないようように、確固たる信念のもとでこれを推進しようということです。
  2は、世界トップクラスの技術力の獲得ということですが、これはすべての分野ではなくて、幾つかの分野で世界に誇れるトップクラスの信頼性を含む技術力を獲得しようということです。
  3は、我が国が宇宙開発関連の技術が広い意味での安全保障にも密接に関連する戦略的技術であるので、自律的に宇宙開発利用活動を展開するための国独自の技術力を保持しよう。外国に依存しなくてもいいようにしようということです。
  4ページ目に、国際協力の推進ということが書いてございます。
  4ページ目から、我が国の宇宙開発利用の方向と新機関の役割ということで幾つか整理がしてございますが、これは後ほどの資料でもダブって出てきますので、資料させていただきます。
  6ページ目を御覧いただきますと、新機関における重点化の方向という、重点化の指針のようなことが書いてございます。6ページの1にございますように、まずは輸送手段の確保が大事だということで、2番目のパラグラフの2行目からですが、当面、H−IIAロケットをコンスタントに失敗なく打上げることができるようにしたい。その後、多様な衛星打上げに対応できるよう打上げ能力の多様化を目指すと書いてございます。
  それから、この部会にも関係がございます利用を見据えた技術開発というのが2でございます。この分野では、基本的な考え方は、関係省庁が中心となって、利用政策と一体となった利用技術開発を行うということで、新機関は、関係省庁と十分連絡して利用の発掘とか、利用を見据えた先端的な技術開発、宇宙実証等を行っていこうと。
  7ページ目の冒頭にございますように、キーワードは宇宙利用の「多角化」でございます。新機関が核となって、関係省庁ができるだけ多くそれぞれの行政目的のために宇宙を使っていただく。そういうコンセプトで宇宙利用の「多角化」という言葉が使ってございます。
  それから、そのほかにも幾つかございますが、7ページの下の4でございますけれども、将来への布石といいますか、そういったことにも新機関としてやはり手を打っておくことが必要だろうということで、4の6行目でございますが、宇宙郵送技術としての再使用機の開発につながる基礎的な研究開発を着実に進める。こういったことにも手を打っておこうということでございます。
  それから、8ページでございますが、(2)で先導的基幹プログラムの立上げということが提案してございます。これは、重点化をするための1つの手法としてもこういうものを考えようということで出てきたものでございます。具体的な中身は、できるだけ利用まで視野に入れて、各プロジェクトの連携を、全体のプログラムの中に連携づけていこうという発想でございます。幾つかの要件が書いてございますが、○で示してございますように、10年以内に実現が可能なものであるとか、当然のことながら宇宙開発事業の目的への貢献が大である。国にとって重要な分野を精選し、集中強化していること、それから、利用開拓まで一体的に行う統合システムの構築を目指す。産業界や関係省庁との連携・協力体制を構築できるもの等々の要件が書いてございます。
  この先導的基幹プログラムというのは、中身は何になるかというのも含めて、現在、宇宙開発委員会で御議論いただいております。
  参考資料1の方はそこまででございます。
  参考資料2−1と2−2でございますが、今の参考資料1の議論をほぼそのまま、この宇宙3機関の統合準備会議の方のレポートにも、前半部分として取り込んでございます。それ以外の部分は、参考資料2−1の3と4にございます。そこだけご説明申し上げます。
  宇宙3機関統合後の新機関の組織としての骨格でございますけれども、1つには、宇宙開発、宇宙科学研究、航空科学技術の研究開発の中核的機関として設置すると。これは、これまで3機関が担っていた機能を基本的には承継しようということでもございます。
  それから、2番目の◎でございますけれども、宇宙3機関をヘッドクォーターのもとに単純にぶら下げるのではなくして、かなりダイナミックな再編成も行った上で、4部門にしようということであります。この4部門から、プロジェクトを行う場合には、横軸で必要な人材、資源を集めましてプロジェクトチームを起こす。プロジェクトが終われば、またもとの4部門に返っていくといったような構想でございます。
  それから、産学官連携の体制を構築するということとで、これは、具体的には産業界や関係省庁との連携・協力のための総合司令塔的な組織をヘッドクォーターにつくるというふうに考えております。
  それから、宇宙開発研究所が中心的に担っておりましたけれども、大学院教育協力といった機能は、この新機関でも重要な柱として引き継ごうということでございます。
  それから、組織形態としては、非国家公務員型の独立行政法人ということで、任用面とか、かなり柔軟な運営ができるのではないかと考えております。
  3機関統合の場合の統合効果といたしましては、顕著にあらわれると思いますのは、これまで宇宙開発事業団と宇宙科学研究所の2つでロケットの開発、打上げ、追跡管制等を行っておりましたけれども、これを一元化できること。それから、大学、産業界等とのネットワークが合体いたしますので、それぞれが築いてきたネットワークの合体によって、より強固なものができる。それから、事務管理部門等を中心に、スリム化ということも可能ではないかと考えております。
  2ページ目に、先ほど申し上げました4部門の構想が絵にしてございます。一番上の経営支援業務というのがヘッドクォーターでございまして、この中に産業界や関係省庁との、特に利用を広げていくための総合司令塔的な組織ができる予定です。
  それから、一番左にございますのが、ロケットあるいは宇宙ステーション等の日本の実験等々の役割を負う基幹システム整備・運用業務の部門、2番目が、より実用に近いところということで、特に衛星等利用システム企画・開発及び利用促進業務といった部門、それから、基礎的・基盤的な技術開発を行う部門、そして、科学あるいは教育を担う部門というふうな4分野を考えてございます。
  3月27日にこのレポートがとりまとめられましたので、特殊法人等の整理・合理化ということが、これは宇宙開発事業団に当てはまっておりまして、その計画では、14年度中には法的な措置をするということになっておりますので、そのスケジュールに従って、今後、統合に向けた準備を進めていく予定でございますが、その一環として、この3月27日に産業界と関係省庁の研究開発機関の長からなります宇宙開発利用推進会議というのを文部科学大臣のもとに立ち上げました。これはまだ1回も会合を開いておりませんが、今後そういうところで、ここで議論していただいている中身も踏まえまして、利用の世界を関係省庁、それから、産業界等に広げていきたいと思います。そこで聞いた意見を、新機関の方にも反映させていくというふうに考えております。
  以上でございます。

川崎部会長】  どうもありがとうございました。大体3機関統合及び委員会でこの利用部会の議論を頭に置きながら中間とりまとめをまとめました宇宙開発の今後の在り方論でございますが、何か御質問あるいは御意見ございましたら、御遠慮なく。

森谷特別委員】  航空部門もこの中に入っているんですね。航空部門がどういう位置づけになるのか、多分、ウエートはかなり小さくて、存在がどうなるかという気がします。まあ、宇宙も重要ですけれども、航空も重要だと思うんですが、日本の公的な航空の研究開発、基礎研究というのはここしかないのか、その辺をちょっとお伺いしたいと思います。

芝田課長】  航空も、先ほど言いましたように、航空の中核的機関でもございますので、例えばさっきの4部門で言いますと、基盤的な技術開発部門、あるいは、さっきは省略しましたけれども、利用に近い部分でもいろいろ研究開発されておりますので、そういった部門で、航空は引き続きこの新機関の一つの柱として続けていただけると思っております。
  実際には、大学等でもそういう部門がございますので、そういうところとの連携も深めながら、ここがある種核になってやっていくことになると思っております。

森谷特別委員】  SSTとか、HFTとかは、続けられるプロジェクトがあるんですか。

芝田課長】  ございます。

川崎部会長】  ほかにはよろしゅうございますでしょうか。

松本特別委員】  宇宙3機関の進め方につきましては、各所で目にしますし、どういう方向で進んでいるかということは承知しているつもりなんですけれども、宇宙利用という観点から意見を聴取しようというのが今回の目的だと思います。
  宇宙利用部会では、いろいろ利用の在り方、あるいは国民に宇宙が理解されるような方向でやろうということで、大筋においてはかなりよくまとめておられると思うんですが、非常に具体的な単語が出てくるかと思えば、非常にあいまいとした大きなとらえ方の記述もございますね。ここら辺で具体的に挙がっていることは、見ますと、ほとんど現在やっていることの延長線上のものが挙がっているように理解します。それ以外のものは、あえて探すならば、資料2−2の3ページに、国及び国民の安全の確保というのは、これは、一般的に宇宙は利用できると私は信じておりますが、その中に、情報収集、情報通信、測位とありまして、その次に宇宙輸送とあるんですが、それが、国及び国民の安全確保並びに食糧、資源の確保と、ここはちょっと飛躍というか、かなり先の方の話だと思うんですけどね。国民の生活にとって一番重要な食糧、これは、食べられなければ何にもなりませんから、それが宇宙でどう使われるということは、多少わかりにくい。
  その前に、エネルギーというのが前はあったんですけれども、どうして落ちたのかよくわかりませんが、エネルギーや食糧や資源というのは、これは国の存立にかかわる問題ですから、エネルギーをわざわざ落とされた理由は何かということをお伺いしたい。それは大変気になります。
  それから、国民生活の豊かさの向上の中にもありますが、輸送系の話が出てくるんですけれども、輸送系は私は補強すべきだと思いますが、何のための輸送系かということが見えずにロケットの開発をするということは、これは国民の理解が得られにくい。特に再輸送系で大量の輸送、物資を宇宙に運ぼうというのであれば、何をやるのかというのがわかりにくいということで、もし輸送系の議論の中でやるのだったら、例えばこの委員会でも議論されました宇宙太陽発電のような非常に大規模なものを念頭に置いた30年ぐらいのスケールでやるんだということがはっきりしない限り、作ってみたけれども、高いお金で普通のロケットと余り変わらんということになっては元も子もないという気がいたします。
その点はどういう議論があったんでしょうか。

芝田課長】  最初の御質問で、エネルギーが入っていたのではないかという御質問だったんですけれども、私どもの理解では、ここは、こういう食糧とか資源とかというのは、特に以前の案では入っておりませんで、会議の席上、そういう例示をするようにという御指示があったので、とりあえずこの2つを入れてございますが、そこは、当然、エネルギーなんかも広い意味ではこの資源の中に入るかもしれませんけれども、当然読み込まれるものだと思います。そこは、ちょっと例示ということで御理解いただきたいのですが。

松本特別委員】  それは理解はできませんね。エネルギー、食糧、資源というのは大体3つのキーワードで、2つだけを取り上げて例示と言われても、それはおかしいんでね。書くのだったらエネルギーも書いておかれたらいいと私は思います。実際、経済産業省でも検討しておられますし、NASDAでも検討を始めているわけですね。それは長いスパンの事業だと思いますけれども、そういうものが宇宙で利用できるかもしれないと思って研究しているということは非常にわかりやすい。そういう意見は鈴木委員からも出ましたし、私もそう思いますし、ほかからも出ておりますから、やはり例示されるのだったら、3つをちゃんと書いていただきたいと思います。また、例示しないとわかりにくいと思います。今の輸送系でできることを続けてやりますというだけでは、宇宙産業は上へ伸びないと私は思います。

芝田課長】  御意見としては承りますが、実は先ほどもございましたように、この統合準備会議の方では、一応こういう整理にさせていただいておりますので、私どももそういう御意見があったということをテイクノートさせていただきたいと思います。
  それから、輸送系につきましては、国及び国民の安全の確保の中でわざわざ宇宙輸送というふうに書いてございますのは、これは参考資料1の方にもございますが、情報収集等の、国の安全保障等にとっても重要なものを、自在に必要なときに自分の力で打上げるということがまずは最も大事なことではないかということで、宇宙輸送ということで、ここにわざわざ言及してございますが、実際には、宇宙輸送の役割は、もう少し先生のおっしゃったような広がりもあろうかと思います。ただ、この統合準備会議の御議論では、そこに包括したような御意見が多かったように思いまして、ここでの趣旨はそういうふうにとらえて書き込んだつもりでございます。

川崎部会長】  いろいろ松本先生の方から御意見を出していただいたわけですが、3月27日でこの準備会議は終わってしまいましたので、これを今さら直すわけにはいかないんですが、幸いと言うと変なんですが、この利用部会の報告を含めて、今後、委員会で、さらに我が国の宇宙開発利用の目標と方向性という参考資料1を詰める作業がまだ残っておりますので、今の御意見を、改めてまたその詰める際に参考にさせていただきたいと、かように考えますので、委員会としてのまとめたものの中では、この目標と方向性が、ある意味でいうと、一昨年の中長期戦略見直しへの一つの手がかりといいましょうか、足がかりになるんだろうという位置づけになろうと考えますので、そのようにさせていただきたいと思います。よろしゅうございますか。
  それでは、既に今、議論に入りましたけれども、もう1点、今回の宇宙開発委員会の中間とりまとめの中で、最後のページに示しておりました先導的基幹プログラムという考え方について、これは委員会自身としても、具体的に現在どういうものがあるかということを検討している最中でありますし、それからコンセプトをどのようなものとして考えていくか、漠然とは、その利用形までをも見越した一つの実利用体系へのトランジェントな状態までも全体を見通した上での一つのシリーズとしてのプログラムを考えているわけで、単一の衛星開発といったようなもの、単一のロケットといったようなものではこのプログラムはないと。幾つかのプロジェクトが複合した形で一つのミッションといいましょうか、目的を達成する。それをプログラムというというあたりまでが詰まっている議論でございまして、現在なお検討中でございますが、それに関して、一つ現在出されておりますたたき台として、お手元の参考資料3に、先導的基幹プログラムのコンセプトについてという資料があろうかと思いますが、これについて長島さんの方からお願いします。

長島部長】  現在、宇宙3機関で、この衛星の先導的基幹プログラムの検討チームを立上げておりまして、その中でいわゆるこのプログラムのコンセプト、現在のところ、コンセプトというほど中身が詰まっているわけではありませんで、正直いいまして、枠組みあるいはフレームワークを先に議論しましょうということで、その議論の結果をちょっと御紹介します。
  スローガンとしてはいろいろなスローガンがあったんですけれども、今のところ3つぐらいを挙げていまして、宇宙への「しきい」を下げるとか、あるいは“ easy access to space ”とか、あるいは誰でも宇宙へ参加できるとか、そういうスローガンを念頭に置きながら、その枠組みを作っております。
  2ページ目でございますけれども、宇宙への「しきい」を下げることによって、宇宙開発利用の可能性というものを大きく広げようということで、柱としては3つの柱を考えております。1つは、利用先導による役に立つシステムの開発をしようじゃないかということが一番大きな柱になっています。2つ目は、新規ユーザー、これは当然、宇宙産業界だけではなくて、さまざまなユーザーさんの参加をもっと容易にする仕組みの構築をしようではないか。3番目、宇宙での先端技術開発をやることによって、民生というのは、宇宙産業界だけでなく、さまざまな産業界の皆様と宇宙の連携の促進を図ろうではないか、これが3番目の柱です。それらを一つに図にしてありますのが次の3ページ目です。
  現在、NASDAでは、通信とか観測衛星の開発とか、あるいは利用を進めておりますけれども、2006年以降、今から10年間のスパンでものを考えておりますけれども、2006年以降の次期衛星ミッションとして、今言った3つの柱をどう中に入れていくかという作業を現在しているところです。その中身が、今、なかなか詰まっていませんで、ここで御紹介できないのが残念ですけれども、またそこら辺が詰まりましたら御紹介したいと思います。
  大きく分けて、社会安全への貢献というキーワードと、産業界への貢献という大きな柱があるのではないかと考えておりますけれども、そこら辺は、また詰めましたら御説明したいと思います。
  4ページ目ですけれども、少し具体的に利用先導に役に立つシステム開発とはどういうものかということです。ユーザーとタイアップとして作る開発から利用まで、いわゆる川上から川下までの一体的な総合計画にしてみたいと思っております。具体的には、役に立つミッションであること、高い信頼性、短いリードタイム、妥当なコスト、使いやすさ、継続性、そういうものを含めたシステム開発にしていきたいと思っております。
  5ページ目ですけれども、新規ユーザーの参加を容易にする仕組みの構築ということで、さまざまな言葉がありますけれども、一つの言葉としてオープンラボ的な、いわゆる参加型の宇宙開発システムにしていきたいと思います。新宇宙機関、あるいは産業界、学会及び利用者が双方の対話によりまして知恵と力を出し合うような仕組みをこれから作っていきたいと思っています。
  それから、誰でも使えるような宇宙技術の教科書化、あるいはマニュアル化とか、あるいは一般化、そういうものにもこれから取り組んでいきたいと思っております。
  6ページ目ですけれども、宇宙での先端技術開発によりまして、民生と宇宙の連携促進ということをしてみたいと思っております。まさに魅力のある最先端技術というものを、これから宇宙に入れてみたいと思っております。
  7ページ目、今後の進め方です。実は、これもチームの中で議論になったんですけれども、では、先導的プログラムとは何かという大きな一つの意義というものを、こういうさまざまなプログラムの進め方がありますが、そういう新たなプログラムの進め方の確立こそがまず大事だということで、先にフレームワークがあるわけです。
  今後、下の方にイメージが書いてございますけれども、宇宙3機関のコアチームというものを近々選定しまして、そのコアチームに、適宜、産業界あるいは学会メンバーに参加をいただきまして、プログラム構成の具体化を図っていきたいと思っています。今その準備をしている段階でございます。
  説明は以上でございます。

川崎部会長】  どうもありがとうございました。
  今、簡単にお手元の資料でコンセプトの説明をしていただきましたけれども、これまでの6回にわたるこの利用部会でいろいろ出された御意見をある程度集約して、この先導的基幹プログラムの中に取り入れるというような考え方で整理をしてきたつもりでございます。いわゆる開発側から利用者に向けて、一緒に利用をやりましょうよいう呼びかけだけではなくて、むしろ、こういう利用をしたいんだけれども、宇宙の方でどうするのとか、どう助けてくれるのかというような、そういうようなリクエストといいましょうか、そういうプロポーザルを受けて立っていくという、そういう側面をかなり意識をし、強調していきたいというのがねらいでございまして、そのことが、先ほどの3機関統合の中の総合司令塔という役割という形で芝田課長の方から説明がありましたものも、そういうスタンスです。将来のユーザーといったような意見も十分反映して開発計画の中に織り込むという、そういうメカニズムの一環をなすわけで、この辺は、表から出ているか、中から出ているか、あるいは下側にいるかというような、物の言い方の違いがあるだけなので、本質自身は、開発側と利用者側と一体となった、これからは宇宙開発利用のあり方でいきたいと、そういう中身は一緒だと思っております。
  これは、この後の皆さんの御意見を踏まえながらとりまとめました、この部会としての報告書の方とも関連をしてまいりますので、引き続いて部会報告の方に入らせていただいて、その中で、改めてまた先導的基幹プログラムのあり方についても含めて御意見を賜ればよろしいかと考えます。そのようにさせていただいてよろしゅうございますでしょうか。
  それでは、引き続き説明になりますが、私どもの部会報告の素案でございまして、昨年の12月にはA4の横紙で、OHPのシートのような形で提示したものを文章化したものでございます。
  その間に、これまで既に配付してあります資料の中で、秋山先生、小田原先生、日高先生、古濱先生から既に御意見をいだたいておりまして、それらの御意見も取り入れさせていただきました。
  それから、本日、後ほどお配りいたしますが、松本先生の方からも御意見をいただいておりますので、これらは、本日の御議論を踏まえた上で、再度、素案を訂正させていただくという形で今後に臨みたいと考えております。
  それでは、宗永さんの方からお願いいたします。

宗永室長】  それでは、本利用部会の報告書の素案といたしまして、資料14利用1−2、お手元の資料に基づきまして御説明をいたします。
  まず、1枚めくっていただいて目次がございます。ただいま部会長の方から御紹介がありましたように、この目次の第2章から第5章、宇宙利用推進の必要性から宇宙利用推進方策の基本的方向につきましては、昨年12月に御議論いただきました中間整理、中間とりまとめをもとに、コメント等を踏まえながら文章化したものでございます。さらにこの第6章につきましては、ただいま芝田課長、もしくは長島さんの方から御説明のありました最近の状況もくしは具体的な動きを盛り込んだ内容というふうに考えております。それらをまとめましたのが、第1章のはじめにに書いております。
  2ページに進めさせていただきます。
  まず、はじめにということで、最初のパラグラフにおきましては、この部会の審議の経緯ということで、一昨年の12月にとりまとめられました我が国の宇宙開発の中長期戦略、これに基づきましてこの利用部会が設置され、昨年の6月以来、宇宙利用の推進方策の調査審議を行ってきたということを述べさせていただいております。
  次に、第2パラグラフにつきましては、先ほど来御説明しておりますように、この1年のうちにおける我が国の宇宙開発利用の大きな進展ということで、報道等で御承知だとは思いますけれども、H−IIAロケットが、試験機1号機、2号機と続けて成功したこと、3機関の総合の方針、さらには宇宙開発委員会での目標と方向性に関する審議、事業の重点化の検討といったような状況を述べさせていただいております。
  次の第3パラグラフにおきましては、先ほど来御説明しておりますように、12月に一たん中間とりまとめを行い、それをもとに関連する検討に反映してきた。それを受けて、さらに最終報告としてとりまとめるということ、今後、本報告書が宇宙利用の推進に役立つことを期待しているというような形ではじめにの章を作っております。
  次の3ページ目に進めさせていただきたいと思います。
  第2章、宇宙利用推進の必要性ということで、最初のパラグラフにおきましては、宇宙利用の意義というような観点で、宇宙が人類にとって新しい未開拓の資源であるということ、さらにこの新しい資源の利用におきまして、既に社会経済に浸透している部分が大きく広がっているということ、さらには今後一層、この宇宙を利用した活動が発展することが期待されているということを述べさせていただいおります。
  次の2番目のパラグラフにおきましては、この宇宙開発利用の状況と、特に我が国の宇宙開発利用における課題といったような形で述べさせていただいております。世界的に見て国策として宇宙開発利用は進められていると。ただ、その中で、我が国の宇宙開発につきましては、開発それ自体が目的であるといった傾向があったというような御指摘もある。そういうのを謙虚に受けとめて、もしくはその結果として、その進展が十分に期待にこたえるまでには至っていないといったような状況を述べさせていただいおります。
  そういったことの状況の中で、第3パラグラフにおきまして、宇宙利用の推進の必要性ということで、まず、この宇宙の開発利用には、今後とも国としてこういう成果が利用を通して社会に役立つよう積極的に推進していくことが必要であるということ、また、この宇宙利用の社会経済の一層の進展を図るためには、効果的な利用システムを構築していく。また、これまで十分ではなかったところでも利用ニースを発掘していくといったような取り組みが必要であるということを述べさせていただいております。
  次の4ページ目に進めさせていただきまして、次のパラグラフにおきましては、この宇宙利用につきましては、宇宙だけを視点に入れるのではなくて、地上での利用も含めまして、利用が利用を呼ぶ段階にまで進めていく。そのための方策が重要であるといったような見解を述べさせていただいております。
  この章の最後のパラグラフにつきましては、国際的な観点ということをつけ加えさせていただいておりまして、一つには国際競走力の確保ということをやはり念頭に置いて対応することが必要であるということ。もう一つには、地球観測、宇宙ステーション等におきまして、国際的な協調や協力といった要請が高まっている。これらの要請にこたえていくことが重要であるという形で述べさせていただいております。
  次の5ページ目に進めさせていただきまして、これも、中間整理の中で表としてお示ししたものを文章にしたものでございますが、各分野の現状といたしまして、宇宙利用の利用分野ごとにその現状を概観させていただいております。
  まず一つは、宇宙環境のモニターといったもので、他の手段では得られないグローバルな観測が可能になるということから、広範かつ多様な地球環境の課題に対して大きな貢献が期待されているという認識を述べるとともに、今後、観測技術の成熟化や、関係各機関共同による定常的な観測、環境施策への貢献といったものが求められているという状況を述べております。
  次の2番目の国土管理・災害監視・測位ということで、これは、安全の確保といったような観点からくくったものにしております。この分野は、もろもろの技術進展によりまして、現在も進行途上でございますが、今後さらなる発展が期待されているという認識を述べるとともに、そういう実利用に向けた課題といたしまして、ニーズに応じた観測頻度の向上、観測データの配信時間の短縮や、蓄積・配信・管理の一元化等が求められているということ、あとGPSにつきましては、広く普及し、特に日本が、その端末につきましては最も利用が進んでいる状況の中で、これにつきましては、もともと米国の軍事システムでございますので、いろいろな意味での注意が必要であるという認識を述べさせていただいております。
  次の農地観測につきましては、これは広大な農地を持つ諸外国におきましては、かなり進展がなされている分野でございますが、我が国におきましては、衛星データを利用した収穫量予測や、作物の品質確保等を目指す研究開発が実施されている段階だという認識の中で、今後、安定した衛星データの提供が必要だというような認識を述べさせていただいております。
  次の6ページ目に進めさせていただきまして、(4)航空管制でございますが、これも国土交通省さんの方からこの部会でも御紹介がありましたように、運輸多目的衛星の導入により、今後実利用が図られていくというのが我が国の状況であると思っております。
  次の気象観測につきましては、皆さん十分御承知のとおり「ひまわり」が長く運用されておりまして、社会で広く利用されているということ、さらに、MTSATによる気象予測のさらなる精度向上等への貢献が期待される。また、現状としてアジア太平洋諸国における利用も広く行われているという状況でございます。
  次の情報通信につきましては、この宇宙利用として、既に情報通信システムの一部となっておりまして、宇宙利用として最も社会・経済的に発展している分野であるという認識の中で、さらに高度な衛星技術開発が求められているということで、ただ、それに際しては、利用研究、利用との二人三脚で実施される必要があるという認識を述べさせていただいております。
  7番目の宇宙ステーション利用につきましては、宇宙での微小重力環境等を活用して、基礎的な科学研究、応用的な研究、先端的な技術開発といったような利用が計画されておりますとともに、多様な分野への利用拡大が期待されている状況でございます。
  次の7ページ目に進めさせていただきます。
  宇宙旅行につきまして、一部、ロシア等で経費を払っての宇宙旅行といったようなものがございますが、一般的な意味での宇宙旅行につきましては将来の課題という認識の中で、今後、輸送系等の革新的な技術開発が必要であろうということでございます。
  9番目の宇宙太陽発電につきましては、我が国でも盛んに検討が行われておりまして、今後とも研究を進めるとともに、各種実証機会が必要となるということで、これにつきましての革新的な輸送システム、これだけではございませんけれども、技術開発、革新が必要であるということでございます。
  ここで、途中でございますが、先ほど部会長から御紹介がありましたように、この部分につきまして、松本委員の方から、1点コメントが出されております。具体的に言いますと、この文章の中に、宇宙太陽発電は超巨大宇宙システムであり、同時に発電所として宇宙の産業化、事業化を推進するものであるため、産学官一体となった研究開発が必須であるといったような文章を盛り込んではどうかというようなコメントでございます。これにつきましては、本日の議論を含めまして、今後修正等を検討させていただきたいと思っております。
  次の8ページ目に進めさせていただきます。
  第2章、推進に当たっての考え方ということで、これも中間整理の中で整理させていただいたとおり、宇宙利用は広範な分野に及ぶだけでなく、利用の成熟度についてもさまざまな状況にある中で、その推進方策を検討するに当たって、普及段階にあるもの、その普及段階への移行段階にあるもの、及び潜在的段階にあるものといったような分けた考え方をとりたいということでございます。
  まず1つ目の普及段階にあるものにつきましては、5年間程度の短・中期的視点に立ち、事業化を目指した次世代技術の研究の開発と、当該技術の利用方法の研究開発といったようものも行うこと、さらに、当面の利用者の意見を酌み取ることと、中・長期的な技術進展を見通した技術開発を行うことを両立させるよう努力するといったような推進の考え方でございます。
  一方、官民の役割といいますと、政府が、リスクの高い技術開発や制度整備等の環境整備を行いまして、民間等が成熟した技術によるシステム開発や運用など、商業サービスによる社会への浸透を担うといったような役割かなと考えております。
  次に、普及段階への移行段階にあるものの考え方といたしまして、9ページに進めさせていただきますが、実利用へのめどがつきつつあるもの、もしくは可能性が具体的になりつつあるものという分野でございまして、今後、適切な推進方策を講ずることで、行政における実利用や民間での利用が進展していくことが期待されるものでございます。この分野につきましては、10年間程度の中長期的視点に立ちまして、実用化可能な水準までの量の確保と質の向上、解析技術の向上、利用方法の高度化、経験の積み重ねといったようなものを行いまして、地上から宇宙にわたる統合的な利用システムの構築を図っていくというものでございます。
  また、開発機関と利用機関、あるいは政府と民間の役割分担を明確にした上で、両者協働で利用を促進するための体制を確立する。その上で、利用主導の宇宙開発利用への移行を図っていく必要があるという考え方でございます。
  次に、潜在段階にあるものでございますが、技術開発の進展や社会情勢によっては、利用の進展が期待されるものということでございまして、20年ないしは30年程度の長期的視点に立ち、基礎的な技術開発や先端的な技術実証等を着実に実施するといったような取り組みでございまして、その上で、10ページ目にありますように、長期的、継続的な研究開発の成果について、将来適切な時期に、社会情勢等も勘案しつつ事業化等の次のステップに進むか否かを判断するといったような推進の考え方でございます。
  11ページ目に進めさせていただきまして、第5章、宇宙利用推進方策の基本的方向ということで、ここでは、特に普及段階への移行段階にある利用分野につきまして、早急に普及段階への進展を図る方策と、さらには利用主導の段階に進展させる、そのための課題と対処方策ということでございます。
  まず、課題0、これは中間とりまとめにはございませんでしたが、大前提といたしまして、宇宙に関する機器でありますとか、衛星ロケットといったもののコストの低減及び開発期間短縮による国際競争力の強化が重要である。そういった努力とあわせて利用拡大の諸方策によって我が国宇宙開発利用が真に産業として自律し得る、そういう展開が図れるといったものでございます。
  次の課題でございますが、開発と一体となって利用を推進する仕組みが必要であるという認識でございまして、地上から宇宙にわたる統合的な利用システムを構築するための仕組みが必要であろうと。また、宇宙利用の市場開拓的機能、総合司令塔といってもいいのかもしれませんけれども、そういう体制を整備するということでございます。
  次の課題2でございますが、開発(もしくは政府)側と利用(もしくは民間)側の協働体制を構築するためのガイドライン・制度等を整備しなければいけないというものでございまして、協議する場の構築でありますとか、費用負担・権利帰属のルール化といったようなものが必要であろうということでございます。
  次の12ページに進めさせていただきます。
  課題3でございますが、具体的利用を先導・牽引するモデル事業が必要であるということでございまして、利用を具体化した成功例を、開発側と利用側が両者協働して実証する。そういった実証プロジェクトを各分野で実施していきたいということでございます。
  次の課題でございますが、情報発信拠点を整備しなければいけないということで、情報提提供機能の強化・整備といったこと、また技術的支援機能についても十分な体制整備を図るといったものでございます。
  最後の課題でございますが、宇宙以外の分野における利用用途の発掘、育成といったことで、さまざまな利用用途を発掘、育成することが必要だということでございます。この12ページ目までは、ほぼ中間とりまとめに沿った内容でございまして、次の13ページ、第6章、具体的な宇宙利用の推進方策というところが、先ほど来御説明しておりますものを踏まえた内容になってございます。
  まず1点目ですが、新しい宇宙機関の役割と機能ということでございまして、先ほど芝田課長の方から御説明させていただきましたとおり、新しい宇宙機関の役割機能というものが報告書でとりまとめられております。それに基づきまして、新しい宇宙機関は宇宙利用の推進においても重要な役割を果たすことが期待されていると思います。
  新しい宇宙機関は、官民の宇宙利用の拡大及び産業競争力の強化に資する技術開発を推進する業務を担うとともに、関係省庁・機関や産業界との連携・協力を図り、宇宙利用の拡大に貢献する。そのような取り組みの中で、先ほど来御説明しておりますような、本報告書で示した宇宙利用の推進方策を具体化する中核的機関としての役割を果たす必要がある。さらに潜在的なニーズの発掘等により、宇宙利用のアイデアや技術を企画し、またその開発を行い、積極的に発信していく機能を持つということでございます。
  また、宇宙開発利用の裾野を広げ、多様な宇宙利用の可能性に挑戦するということで、これは、先月3月に宇宙開発委員会の方でH−IIAロケットの余剰打上げ能力の活用という観点から、いわゆるピギーバック衛星、そういう余剰能力を使って相乗りで打上げられる小型の衛星への取り組みを促進していくことも、この機関に期待されていることを述べております。
  (2)でございますが、先ほどNASDAの長島さんの方から御説明がありましたように、先導的基幹プログラムにつきまして、今、宇宙開発委員会の提案に基づきまして、関係機関において検討が進められております。この先導的基幹プログラムは、利用開拓までを一体的に行う統合システムの構築を目指すというのが一つの要件として挙げられておりますが、14ページ目に進めさせていただきますが、さらに踏み込んで、宇宙利用の推進方策を具現化するための中心的なプログラムとして実施されることが期待されると考えております。
  先ほどの御説明でもありましたように、利用の先導による役に立つシステムの開発でございますとか、ベンチャー育成、産業化関連の研究開発、そういうものを産学官が協働で行い得る宇宙オープンラブラトリーの設置など、新規ユーザーや民間企業の参加を容易にする仕組みの構築、民生技術と宇宙技術の連携促進によるスピンアウト等の推進など、宇宙開発利用の可能性を大きく広げる取り組みについても考えていくことが必要かと思っております。
  (3)でございますが、民間移転でございます。今後の宇宙利用が新しい産業、新しい活動としては発展するためには、民間企業等に期待するところが、当然のことながら大きゅうございます。そのためには、できるだけ早い段階から、利用者でございますとか、民間等における利用活動、もしくは運用の形態を想定し得る状況にするということが肝要でございまして、そのための事業化モデルの模索検討と実施が求められていると考えております。
  そのためには、活動でございますとか、技術でございますとか、そういったものを民間移転をしていくことが重要でございまして、そのルール化と実践の積み重ねを早期に開始していくことが必要であるということを述べさせていただいております。特にもろもろの検討が必要であると思いますが、既にある衛星計画や宇宙ステーション等につきましても、その利用や運用に関しまして、できるものから民間移転、民営化等を実施していくことが必要である、そういうことが求められていると考えております。
  4点目でございますが、地球観測データ・アーカイブ等の統合的利用システムの構築ということで、先ほど分野の概観のところで述べましたが、地球環境のモニターでございますとか、国土管理、災害監視等々の分野は、今後の発展が期待されておりますが、そのためには、利用者が地球観測データ等に容易かつ定常的にアクセスし、それぞれのアイデアと事業プランに応じて処理・加工等をすることが可能となる基盤的なシステムが必要であろうと思っておりまして、こういうシステムを国として整備しなければいけないのではないかということで、地球観測データ等のデータベース化を図り、アーカイブを構築する統合的利用システムについて、新しい宇宙機関と当然のことながら、利用関係の省庁でありますとか機関とが連携・協力して取り組んでいくことが必要であろうと考えております。
  特に我が国におきましては、本年度、環境観測技術衛星ADEOS−II、2年後には陸域観測技術衛星といった地球観測衛星が打上がるといったことから、こういった取り組みを早期に進めていくべき検討を進める必要があるということでございます。
  以上がこの報告書(素案)の内容でございます。説明は以上でございます。

川崎部会長】  どうもありがとうございました。いろいろいただいた御意見を盛り込んだつもりでございますが、あるいは舌足らずになっている点とか、あるいは全く視点として抜けているというような点、多々あろうかと思います。これから約1時間ございますが、これまでの議論を踏まえまして、いろいろ御意見等、あるいはコメント等ございましたら、お願いいたします。

小田原特別委員】  それでは、先に話させていただきます。
  まず、先ほどの宇宙3機関統合についてですが、1つの質問です。例えば宇宙研は内之浦からロケットを上げて、衛星もやっております。非常に軽い。種子島から宇宙開発事業団が大体今、4トン上げられる。そこのお互いの今まで蓄積された英知、それのリンキングで何が3機関統合になったらよくなるのかという議論は全然されていないようなシナリオ、つまり、衛星も今の宗永さんが御説明になったのを見ると、もう既に衛星ありき、それを利用する方向に物事を持っていこうというようなことで、3機関統合がこれから頑張りますというようなシナリオでしたら、日本の技術開発というものに宇宙利用というのは何も入ってこない。
  例えば人工衛星がどんどん軽くできるなら、日本には今、材料であれ何であれ、技術はあります。それを利用して、日本は世界より最も軽くて高性能な衛星を作る。それをうたったらいいじゃないですか。それに特化しますと。例えば地球観測も、日本の衛星を使えば瞬時に位置を変えられる。衛星全体が位置を変えなくても、カメラ位置だけが瞬時に変わる。その技術は日本の衛星しか持っていない。それが技術開発じゃないんですか。それをやってこそ3機関統合の意義があるし、日本の技術開発に対する民間の目が向くのであって、衛星ありきでさあ行きましょうと言ったって、民間は、ただ国にたかるしかないんず。それを私どもはしっかり考えなきゃいけない。それが私、すごく今回の3機関統合に疑問を持ちます。
  もう一つ、3機関統合のこのシナリオの中に、宇宙環境利用、国際宇宙ステーションが欠落している。それはしっかり入れていただかないといけない。もちろん微妙重力なんていうのは小さいことかもしれませんが、ロケットばっかり上げていてはいけないということで宇宙環境利用を始めたという経緯があります。そうしたら、ここへ来て、ステーションの予算がないからといって、それを削るというようなシナリオ、これはやっぱりよくなくて、3機関が統合して、宇宙研というまさに文部省だったものが統合の中に入るわけですから、それをしっかり視野に入れていただく。なぜならば、一般の国民にこれから宇宙を理解していただくときの一番簡単なものは微小重力なんです。
  例えば先だって、私は、航空機実験をやってきました。いわゆる文化、科学という切り口でやりまして、振付師さんとか、音楽家とか、コンピュータのゲームソフトを作る人たちを乗せました。みんな感動しております。しかし、私ら科学者からすると、そんなのはどうだっていいと思うんですけれども、現象そのものに感動しておられる。そうすると、それが国民に浸透して、それがまた国民を賢くするんだというふうに私は認識しておりますので、そこの部分を、いわゆる現状の閉塞感の中で削って進もうなんていう考えは、むしろ国としてはよくない。これだけ閉塞感があればこそ、国としては基本的に、この間井口先生にも言いましたが、気違いじみてもいいから大きな旗印を上げていただきたい。それが、これからの利用の大きなものになるというのが私の意見です。

川崎部会長】  どうもありがとうございました。一々お答えをするのもあれだと思いますが、ただ、3機関の統合の視野の中で、今おっしゃった衛星ありきという考え方は、どちらかというと、今はないと思います。ただ、現在の利用部会は、既にご存じのように、これまで走ってきた、予算化されてある段階まできている、ADEOSであるとかALOSというのは、既にそこの段階まできているので、利用部会の中で何らかの整合性をとろうということで、それだけは具体的に言及しましたが、それ以外の衛星については全く個別具体的には言及していないというのが一つあります。
  それから、おっしゃるとおり、3機関が、したがって、何を重点的にやるかというと、先ほどの報告の中で芝田課長が申しましたが、この横割りの図を見ていただくとわかるんですが、本当のポテンシャルは、この縦で進められている基盤的・先端的技術開発であるとか、企画・開発・利用促進業務といったようなところが軸になる中心の基盤でございます、宇宙科学も含めまして。したがって、横で切りましたのが、ある国策的なプロジェクト化されたもの、それは、多分、先導的基盤プログラムの一翼を担うプロジェクトだろうと思いますけれども、そういったようなものを随時編成しようということなので、左側のプロジェクトチームが常時フル稼働する体制はあまり考えていない。むしろそれよりも一歩進んだ研究を逐次やっておいていただくという、本来の研究開発業務をやってもらわないといけないと考えておりますので、そこはあまり小田原さんの御意見と違わないんじゃないかと私は思っているんです。
  ただ、ISSを、そういう意味でいうと、ここでは利用促進業務の中でどういうふうに取り上げていくかというのは、委員会の宇宙ステーションの特別部会、あれがもう終わっておりますが、今後また改めて何らかの機会に御相談をするような場を設けなければならなくなるのではないかと考えておりますが、今ちょっとまだ流動的な要素が国際間で起こっていくという点で、個別的には明示をしていないというふうに御理解いただければと思います。
  ただ、おっしゃっている意味は非常に重要だろうと思いますので、何らかの形でそういうような趣旨を少し織り込むことを検討させていただきたいと思います。

宗永室長】  事実の確認だけということで、参考資料2−2、宇宙3機関統合後の新機関の在り方についてという資料でございますが、その後ろから2枚目に、その参考資料のさらに参考資料1というものがついておりまして、ここで、本文では個別的に書き切れなかった内容について、新機関における根幹をなす主要な業務内容の例を挙げております。
  この中の2番目の衛星等を利用しての企画、開発及び利用促進に関する業務、この「衛星等」というところがちょっと誤解を招いたかなと思うんですけれども、この中の4行目には、宇宙環境利用の利用促進というのは、当然のことながら盛り込ませていただいておりますし、またその上の機関システムの整備・運用に関する業務で、基幹拠点系JEM等の運用というものも盛り込んでおります。さらには、この最後の宇宙科学研究・教育に関する業務ということで、地球観測及びということで、宇宙環境利用に係る研究を加えた幅広い宇宙科学研究の推進という形で、宇宙環境利用の研究なり利用推進というものは、しっかりとこの新機関の業務の中に盛り込まれるべきものだということは、記述としてもございますし、認識しております。
  あともう1点、これもちょっと説明不足だったかなと思うんですけれども、先ほどNASDAの長島さんから御説明いただいた先導的基幹プログラムの中では、先端技術の開発といったようなもの、さらにはそれを用いた将来的な利用の展開といったようなコンセプトも入っておりまして、こういうプログラムの検討の中で御指摘のあっようなところは、検討され、盛り込まれていくものかなと考えております。
  以上です。

川崎部会長】  どうもありがとうございました。ほかにございませんか。

松本特別委員】  宇宙利用部会で3機関の話をするというときに、どこまで議論したらいいか、ちょっと戸惑っているんですけれども、利用という観点だけでやるのか、3機関のいろいろな側面を議論するのかということで、少し的外れになるかもしれませんが、今、小田原先生がおっしゃったこととも若干関係しますが、宇宙利用に2種類、まあ、定義がはっきりしないという、どなたか委員のコメントがございましたけれども、利用といっても、衛星のデータを利用するという一番具体的な、既にあるものを活用しようと、これは明らかですけれども、そこに重点を置いたような説明が最後にありました。それはそれでいいんです。
  ただ、3機関統合とあわせて議論せよということになりますと、やはり宇宙科学に対するフィードバックということが大変気になります。私は、文部省関係の宇宙研で随分仕事をさせていただきましたから、特にそういうふうに思うんですが、例えばこのきれいなカラー刷りの絵の中に、今言われた衛星の軽量化とか、新しい技術というものは、多分、この絵で言いますと、右から2番目の基盤的・先端的技術開発業務というところになるんですが、それが宇宙科学の方に突き抜けていない。これは大変気になりまして、宇宙研ではやはりそういう努力を今までしてこられましたから、当然、ここと一緒になってやるという絵だと思いますが、これは是非、ちょっとだけでも入れていただきたいと思うんです。誤解を招くんじゃないかと思うんです、そういう意味では。
  科学に対するフィードバックというのは、利用からはあるかという疑念を抱かれるかもしれませんが、利用というのは産業に結びつくもので、産業に結びつきますと、ぎりぎりの技術をねらうということになりますから、科学者もねらいますけれども、そこに共通点があるわけで、利用側から科学に対する貢献というもののありようかというふうに理解いたします。
  ですから、そういう意味では、この絵は少し、輸送系もそうなんですけれども、輸送系も宇宙科学研究には全然入っておりませんが、科学の要望から輸送系はこうあるべし、こうあってほしいという要望は、これは必ずあるんですね、今のM5で十分だと思っておられる方々ばかりではございません。そういった意味でも、これはちょっとだけかかっているんですけどね、2ミリほど。もうちょっとかけてもらってもいいかという気が私はいたしました。これは、3機関に関するすること。
  それから、この絵で言いますと、左側に情報通信、地球観測、輸送系開発と、これはISSが入っていないと、今、御意見が出ましたけれども、こういうふうにまとめてしまいますと、ちょっと誤解を招くんじゃないかと、私は、前にも申し上げましたけれども、宇宙開発委員会が所掌しているNASDAにしろ、航技研にせよ、航技研の話はこれにはほとんど出てきませんが、宇宙研にせよ、ほんとうにたくさんの多様なことをやってこられたと思うんですね。この範疇で結びつけてしまうような印象を与えてしまうのは、シュリンクしたというふうに思われないかという心配があります。宇宙の発展というのは、国民の生活に必ず役立つと思ってやっている方々が多いと思うんですけど、宇宙屋さんの中には。それが見えるような形に、どちらかというとなりにくいような絵になってしまっている。
  その点でいいますと、産業界あるいは民間との連携を強化すると書いてありますが、それに関連する絵が最後の1枚に三角のトライアングルの絵がございましたが、あれは今までとどう違うのという印象を私は持ちました。今までも産業界とNASDA、産業界と宇宙研というのは、かなり密接にやってこられたわけですね。何が新しいのかなということを自問自答してみましたが、よくわからなかった。小田原先生がこういうありようがあるということをちょっとおっしゃいましたが、そういうものは、これだけの文章の中では理解しにくいかなという印象を私も若干持ちました。民間との関係でどう新しいのか。あえて言うならば、利用が利用を生むような産業界の人に入ってほしいということを御説明なさったし、書いてございますので、そこは新しいと思うんですけれども、一番問題なのは、宇宙産業が、産業界が手を引いてしまって、どこのロケットでもいいということになりますと、ここに書いてある自律性ということと矛盾しますから、どこの国のロケットでもいいということになると困るわけですね。
  そういう意味では、やはり日本の宇宙技術並びに科学を采配できた産業界の方々も、引き続きぶっ倒れないようにするにはどうしたらいいかと。そのためには、今やっていないようなことをやらないといけないので、今までやってきたことの中の的を絞って何本か線を立てるということになりますと、ますます冷えた心になっていくと思うんです。それは避けたいなというのが、私は、この絵から見ますと印象を持ちます。
  だから、3機関がせっかく一緒になられたわけですから、科学と技術の融合に基づく新しい分野、並びに今まで手がつけられなかったような、広範囲の人々の知恵を集めたような新事業を先導的技術として書いてほしいなと。そういう意味では、先導プログラムというのは大変頼もしいと一瞬思ったんですが、見ますと、リードタイムの短いものだけやれとか、そういうことを言いますと、長期的な先のターゲットというものが見えなくなると私は心配いたします。
  そういう意味で、宇宙3機関の統合の機会をとらえて、宇宙ステーションにせよ、いろいろなものを使って、今、日本が直面している非常にきつい問題、京都プロトコルの問題には一切触れられておりませんが、これは大変厳しい状態でございまして、地球環境をどんどんやりますと書いてあるんですけれども、それがどういうふうに京都プロトコルの炭酸ガスの減少につながるのか、学問的的には知識は増えるでしょうけど、実際、金を払わないといけないわけですね、サインしちゃったら。そのときに宇宙がどう役立つのかということをもう少し書き込まないと、うん、そうね、金をかけてどんどんやってちょうだいというふうにはなりにくい。そこが、日本の抱えている重要な京都プロトコルの問題、原子力の問題、あるいは食糧危機、エネルギー危機ということが将来訪れることは間違いないと思いますが、そのときに宇宙がどれだけの役を果たせるのかということを、もう少し先導的でもどこでもいいですけれども、今後検討されるときに取り込んでいただきたいという気持ちを非常に強く持ちました。

川崎部会長】  どうもありがとうございました。今の最初の方に言われた点について言えば、1つは、これは言いわけではありませんが、独立法人になったときに、どこまでが情報機関というとちょっと語弊がありますが、文部科学省の所管になるわけですけれども、で決めちゃうことがいいのか、中身について理事長権限をどこまで持っていくのかという問題が今後の検討課題として残っております。そこのところで、多分、今の松本先生のお話は具体的な制度設計に入ったときに、いろいろ議論されることになるんじゃないかなと思っております。

松本特別委員】  この絵はもう決まっているんですか。

川崎部会長】  一応この絵はこういうものとして、来年……。

松本特別委員】  制度設計に影響が出るぐらい決まっていると考えていいですか。

川崎部会長】  いや、まだまだ参考図ですから、これはあくまで。

松本特別委員】  文部科学大臣も、3機関を一緒にするだけでは意味がないよということを文書でおっしゃっていますね。そういう意味では、できるだけインターリンクがある方が、私は説明しやすいと思うんですけど、ぽつんと切れているのは、何となく違和感があるんですね。

川崎部会長】  特別にそういう意味ではなくて、中には切れているものもあるし、全部包含するものもあるしという例でそういうふうに示したんだと思いますが、これからむしろ具体的に制度設計なり、研究課題なりを中期計画という形で3機関側がとりまとめる仕事に入ることになると思いますので、その辺でまた、産業界との連携問題といったものが具体的に動き出すと考えております。それが、3機関統合に関連して、文部科学省として設立をした会議なので、ちょっと芝田課長、その辺……。

芝田課長】  いろいろ御指摘がございましたので、重く受けとめておりますけれども、1点だけ申し上げたいのは、今おっしゃったように、参考資料2は例示でございまして、メッセージが国民にもある程度広く理解していただけるようにということで、かなりシンプルに書いてございまして、ここにお集まりになっているような方々には、少し物足りないのではないかと思います。その点はちょっと申しわけないと思っております。
  今、川崎部会長からもございましたように、宇宙3機関と産業界と、それから、宇宙を実際に使っていただく関係省庁の研究開発機関、農水省ですとか、環境省ですとか、国土交通省等々の研究開発機関の長の方に集まっていただきして、ちょっと人数が多くて30名ぐらいの大きな宇宙開発利用推進会議というのを、この統合準備会議が終わった日に同時に立ち上げました。それが、引き続き、今の利用面から、具体的に新規機関の組織設計はどうあるべきかというようなことも意見を聞く場として機能しますし、あるいは具体的な事業面についても意見を聞きたいと思っています。
  そこは産業界と関係省庁だけなんですが、では、宇宙科学の部分はどうなるのかという御疑念があろうかと思いますが、そこは、現に宇宙科学研究所の中で、広く全国の大学からの意見を聞く仕組みがございますので、そういうところを通じて意見を聞くというふうに考えております。そのボトムアップの仕組みは、宇宙科学部門についてはそのまま残すということがこの報告書にも書いてございますので、その仕組みを通じて、新機関ができても、ボトムアップの仕組みを維持していきたいと思っております。

松本特別委員】  宇宙科学については、私はそういうふうに是非お願いしたいと思っております。ただ、外部の人間は科学だけやっているわけではございませんので、航空の先生も、ロケット屋さんも随分おられるわけですからね。そういう方々の意見もやはりこういうところに取り込んでいただかないといけないので、そういうチャンスは是非お作りいただきたいと思います。

住特別委員】  今のに絡むんですが、いわゆる地球観測と言われる部分というのは、ただデータを配ったらいいわけではなくて、それに伴ういろいろな科学的な側面があるんですね。ところが、利用というのを見てみますと、何かお金がもうかるところを利用と言っているような気がします。データを使ってサイエンスなり、いろいろなことをする部分のことが、何となくトーンがですね。とにかく商業化、お金がもうかることが利用であって、だあっと宇宙科学に行っているような気がするんです。
  3機関統合の中で、私は、この宇宙を取れと言っているんだけれども、航空だって科学をしているわけだから、3機関を統合したときの科学教育を担当するセクションがあるよというのは、私はそれはそれでいいと思う。その中に宇宙科学もあれば地球科学もあれば航空科学もあるとするべきなのに、何となく、どうも私は名前が気に入らないと前から言っているんです。何か宇宙科学だけが科学なんですよね。というふうに読めちゃうわけですよ、この長いネーミングは。だから、私は、そういうところは本当は……。
  それから、航技研とか、航空科学なんかがあるわけだから、それから、地球科学もあるし、それはこっち側だけに閉じないように、もっと広い広がりを持っているはずなので、そんなことも実行上の段階でいいと思いますが、やはり配慮をしていただきたい。だから、繰り返していいますが、利用の文言の中も、やはりサイエンスに利用するんだというところぐららい、もうちょっと書いておいてほしいんですね。そうじゃないと、ほとんどお金もうけとは言いませんけれども、まあ、お金がないからしょうがないんですけれども、そういうふうにとれてしまうんですね。
  だから、一般利用の各省を集めたときに、文部科学省の研究を担当しているところは参加して、どう言ってもらっているか知りませんけれども、何となく集めると、他省庁はみんな集まってきて、文部科学省の研究担当のところは本当に考えてくれるのかなと、若干……。それは宇宙研ですよということになると、その他の先生にとってみれば、ちょっと違うのではないかという気がします。

川崎部会長】  今の住先生のお話は、特に後段の方は、宇宙科学研究所ですべてを代表しているというふうに思い込みがちなので、確かにそこのところは要注意だろうと私は思いますね。
  ただ、利用部会の報告書の中に、先月、委員会で取り決めましたピギーバックのことを言ったのは、もっと裾野を広く広げておかないということで、それには科学も、それから実利用的な面も排除しない形で書かせていただいているのですが、あとちょっと、データベースなり、アーカイブの問題についても、科学としての意味も非常にあることは事実なので、その辺は少し修文を考えさせていただこうと思います。

栗木委員】  先ほどの松本先生並びに小田原先生の御質問に多少関連があるかと思うんですが、NASDAの長島さんの説明された先導的基幹プログラムのコンセプト、これは、ここに書いてございますように、プログラム検討チームというのが3機関から代表を募って、しかも、将来の先導的なプログラムを担うのであるからということで、年寄りは排除して、若手がこれをやって、たまたまその代表が長島さんであるという、そういう格好できょう御説明いただいたんだと私は思っております。
  したがいまして、例えば同じ資料の3ページをごらんになっていただきますと、確かに今まで説明がございましたように、ADEOS、ALOSといったものは、もう半分物ができ上がっている、あるいはもう物ができ上がっている。こういったものは、今ここでこういうプログラムの中にはまるかどうかというのは、運用の面で今後考えていきましょうと、そういうことを考えておりますし、最もこの先導的基幹プログラムが重点を置いておりますのは、次期衛星利用ミッションと次期科学衛星ミッション、ここに力点を置いております。多少、ここの絵の表現がおかしいのは、宇宙での先端技術による云々というところの2つの黄色い矢印が、根っこは同じで右と左に分かれているというのは、実際に分かれているのではないということを申し上げたい。宇宙科学の人たちと、それから、将来の実利用を目指すNASDAの若手が集まっておりますと、例えば先ほど小田原先生が言っておられたような、小型高機能のシステムをつくっていこうではないかという意見は極めて強力に出ております。
  科学の方ですと、だんだん望遠鏡が大きくなってくると、ミラーとセンサーの位置はめちゃくちゃ離れておった方がいい。これを巨大な宇宙サイズのもので一体でつくったら、とてもたまらん。2つの衛星にミラーとセンサーを別々に載せて、これの位置制御をやろう、姿勢制御をやろうじゃないかと、そういうコンセプトが出ております。そういったことは、まさしく同じシステムが、地球観測なり、今後の地上を見る場合にも使えるわけでして、小型高機能というのがナノテクノロジーのトレンドに沿っているという精神も入れて、そういったコンセプトを今後のこの絵でいいますと、上の大きな黄色い矢印の槍の先端あたりから先を、そういったものを入れていきたいということは、3機関こぞって意見の一致しているところだということをお伝えしたいと思います。

川崎部会長】  どうもありがとうございました。まだ至らない点が多々あると思いますので、お気づきの点、どうぞ御遠慮なく。

鈴木特別委員】  今の報告書の3ページの真ん中の段落の3行目、4行目あたりに、国民に夢、希望、誇りをもらたすことに意義を認めというところがあります。ここにやっぱりこたえているところが、この中に少ないかなという、皆さんの言っていることと似ているかもしれませんが、このためにどうするという、国民に夢や希望や誇りをもたらすためにどうするというところがほとんど盛られていないかなという気がします。
  5ページを見ますと、5ページは各分野の現状、これはあくまでも現状を淡々と報告されている。以前、各省庁の方が代表されて、順番に言ってくださったものを、まるでほとんど、ちょっと切り口を変えないで載せたかなという感じがあると思います。あくまでもこれは現状を述べただけだから、別にこの切り口に意味があるとは思いませんが、それにしても、例えば6ページの一番下の(7)宇宙ステーション利用までは、それ以前は、単純にど素人の私が考えるに、はかりもの、センサーもの、モニタリングもの、宇宙ステーションの(7)と、つまり、(1)から(6)までは、ある種、はかりもの、モニタリングもの、でも、(7)は全然別物、そして(8)も別物、(9)は特段別物と思います。
  これは、現状の分析だけ淡々と羅列しただけだよということだと思うんですが、現状をうたって、じゃ、どうするというところで、それを受けて、8ページから大きな4があって、一番上に推進に当たっての考え方、これは、じゃあ、どうするのというのがスタートページだと思うんですね。ここで一気に分析の切り口が、普及段階までにどこまであるかという3つの切り口でしか絞っていない。
  最初の(1)は、普及団体にあるのはこれだよねという感じで、はかりものが割合、観測ものというか、モニタリングものというか、そういうものが書いてあって、8ページの下の(2)の普及段階への移行段階にある。ちょっとややこしいようなあれですが、いいところまでいくよねという雰囲気の切り口の(2)が書いてあるんですが、9ページの一番上から4行目に、ここでもやっぱり「該当する項目」としてはというのがありますが、地球環境モニタ、国土管理・災害監視、農地観測、ほとんど同じような位置で宇宙ステーション等が挙げられると。これは確かに普及段階のちょっと手前の段階よという意味では、羅列として上がるかもしれないけれども、全く違った次元でこれはとらえて、チャレンジしたり、準備したり、いろいろことをしなければいけないのが、こここそ並列で並んでいるのはおかしいかなと感じます。
  それを受けて、私は、この全体の構築のことを言いたいんですが、11ページ、一番上が5になっていて、宇宙利用推進方策の基本的方向、つまり、じゃあ何するということがここで書き始められているのかなと思うんですが、ここでは、急に、前の(2)つまり、普及段階への移行段階にあるものだけしか書いてないような気がするんですね。いや、現実にそうだと思います。じゃ、前に書いてあった、もう既に普及しているもの、あるいは潜在的な(3)については、あんまり書いてないんですよね。だって、現にここの出だしが(2)のことについて書くよと言っているだけで、課題0から課題5まで、ずうっとそれしか書いてないということがあると思うんですね。
  もし本当に、我が国のという感じで、私は、あんまり我が国のと考える意識があまりないのですが、でも、本当に単純に考えるんだったら、大事な順からした方がいいよねという感じがあると思うんですね。例えば農地といったって、食べ物、エネルギーはもっとそうだと言われればそれっきりなんですが、食べ物をいくら頑張っても自給はできないと。もし本当に、この中でいっぱいあるけれども、優先順位、うちらの国の環境、大きさとか、いろいろな意味で得意なことに重点的に行こうやというように、そこをやっぱり絞るべきかなと思うんですよ。
  ただ、農地を観測するのと、エネルギーのと同列というのは、どうも勝ち目がないというか、やっぱりこの国がもし何か宇宙のことについて徹底的にできて、それがほかの国へもプレゼントできる要素があるとすれば、やっぱりエネルギーの問題はせっぱ詰まり状態としては非常にいいのではないかなと。宇宙に旅行に行くみたいなことはほかの国に任せても、とりあえずは次元が違う。人類が生き延びるか、食うかどうするかということと、宇宙ロケット問題が並列であるということ自体が、逆にそこで、例えばわからないですよ、ロシアはそこで食っていこうと思うかもしれない。ここら辺の国としての優先順位をどこに持っていくのかということを、最初に、だから、やっぱりビジョンが要る、ゴールが要ると思います。でも、信念を込めてそこに徹底的にやっていく。特に私は、エネルギーの問題は死活問題なので、そして、結構可能性がありそうかなと、この国でもというような気がしています。
  ということが、この中の全体と、あとやっぱりもう一つ、私、最初はこれ素敵だなと思ったんです。宇宙への「しきい」を下げると。ああ、「しきい」があったのかというか、「しきい」はすごく、いいじゃないですか、だれでも宇宙へとか、ちょっといいです、本当にいいんだけれども、でも、よく考えたら、「しきい」があると考えているというのは、宇宙に意識が向いている人だけなんですよ。今のこの国の一番の問題は、チャレンジャーがいないことですよ。宇宙のことをやっていこうとしているときに、今の日本のムードって刹那的というか、先のことも今のことも、本当に殺伐という感じで、本当に宇宙のことを底上げして、いい線行こうと思ったら、チャレンジャーをいっぱいいっぱい養成というと変なんですけれども、チャレンジャーがいなきゃ、すべては始まらない。
  それじゃ、そのチャレンジャーがこの国にいるかと言ったら、それがこの国の一番問題ですよ。最近暗いよねと言っている本人が本当に暗い。暗いムードを、みんなして平気で共有して、このウイルスこそが大問題ですよ。
  宇宙は、だけど、この間、毛利さんがおっしゃったように、本当に人類共通のステージとして、人類がここを一緒に見て、だれも反対しない。人間の本能としてチャレンジせずにはいられないという、ここにもっともっと視点を若者たち、子供たちが向けられるようなことが、報告書の中に一番最初にあってもいいかなと思います。現実考えたって、じゃあ、どうしたらそこに目がいくかといったら、このままいったら人類はみんな死んじゃうんだぜみたいな、どこかに移住しないと始まらないぜとか、いや、下手すれば、それだっていいじゃんて言いかねないです、今。大の大人が言っていますよ。大の大人の経済界の偉い人が、みんな言っていますよね。おれが死ぬまであればいいんだって。この風潮こそがえらく問題なはずなんですよ。人類のことを考えるような若者たちがこの国から出ないということ、じゃ、宇宙に意識が行くわけない。宇宙に意識が行かなくて、「しきい」も何もないということ、このことを、だから、やっぱり単純明快に、もっと真っ直ぐなビジョンを最初にうたってもいいんじゃないかなと思いました。
  そして、我が国が考えられる、一番力の込められそうなところをドンと持ってきて、ほかのことは譲っちゃうぐらいのことがあってもいいんじゃないかなと思いました。
  以上です。

川崎部会長】  ありがとうございました。おっしゃるとおりで、日本の利用が進まないのは、やっぱり期待されている企業で、大きければ大きいほど臆病だということが言えるのかもしれないですね。やれやれとおっしゃるんですが、政府がやってほしいと。我々はそれにぶら下がりますという感じの方が多いので、先ほど小田原さんからもちょっと御指摘がありましたけれども、本当にやってほしい方というのは、あんまり、それこそ科学の世界ぐらいでしかいないのかもしれないというのが実態です。
  ただ、そうあっては困るので、鈴木さんのおっしゃるように、何となくこれは官庁用語が多いし、官庁向けにできちゃっているところがあるので、あまり破天荒なことは書けないんですけれども、少し夢や希望を持ってチャレンジしてほしいというメッセージを報告書の中に少し取り込むように。

鈴木特別委員】  だって、みんな長期ビジョンでしょう。20年、30年でしょう。そうしたら、きょうの子供たちに託すしかないじゃないですか。

川崎部会長】  ええ。そのように考えます。

中村特別委員】  一言だけ、この報告書の素案を読ませていただいて、構成はともかくとして、ちょっと抜けているかなというのは、今、鈴木先生が言われたのに少し関連があると思うんですけれども、初等・中等教育の対応というか、子供たち、または国民の理解の増進という、この言葉は3機関の統合の中にもあるんですけれども、具体的に見えないというところがあるように思います。
  次代を担う子供たちをどういうぐあいにしていくかというのは、この宇宙利用の中に当然盛り込むべきだと思います。平成10年に新学習指導要領が告示されまして、先日も高等学校の教科書の検定があったわけですけれども、今の小学校や中学校の指導要領の中には、宇宙開発とか利用についての文言が一言も入っていないんです。これは我々がちょっと関係したところで、大変な失態だというように今、反省しているところです。
  ただ、中学校理科の指導要領の中に、「科学技術と人間」というのがあるんですけれども、これは大項目の中での項目だけで、小項目の中には、新素材の利用とか、環境との調和を図りながら科学技術を発展させていく必要があるという文言だけなんですね。これは、非常に包括的な意味で言えば、宇宙利用開発も入っていると言われたらそれまでなんですけれども、是非、一言でも結構ですから、この素案の中に、初等・中等教育なり、子供たちへの対応、宇宙利用の認識を高める、そういう文言が欲しいなという気がします。
  専門的な大学や大学院での教育、これについては非常にうたわれているような気はしてはいるんです。そんなことは当たり前じゃないかと言われてしまうと、国民の認識は、当然だよと言われてしまうと、じゃ、具体的にどういうぐあいにやっているんだと。これはやはり子供たちの教科書とか、そういうところに反映される一言がないと、検定で削除されてしまう。
  今回も高等学校の教科書が3社ほど検定落ちしたというようなことがありまして、10年先でないと指導要領が改定されない。つまり、平成20年まで名目上は指導要領が改定されないということがありますので、是非この素案の中にそういうことを盛り込んでほしいなと思います。

川崎部会長】  ありがとうございました。大変重要なポイントだと思いました。どうも専門家を相手にいろいろ議論していると、その辺がすこっと抜けちゃうのかもしれません。ありがとうございます。ほかに。

中川専門委員】  私、NTTの研究所にいたんですが、そのときの時代の流れをちょっと感じるんですけれども、電電公社の研究所で通信コンピュータ産業の育成ということでずうっと来まして、十数年前にその役割を終わったということで民営化したわけです。
  私はそのとき、ちょうど研究所にいまして、やったことは何かといいますと、ここと同じようことですね。要するにこれからやる研究テーマをマーケティングから決めたいと。世の中の市場を見て研究テーマを決めたいということをやりました。それはそれなりに意味があったんですが、実はその成果をどこへ出すのかという問題が非常に難しいということ、それは本当にやれるのかという問題があります。
  要するにコンピュータとか、通信の技術者が、何か利用ということを言ったときに、その利用の世界の知識を持つということは非常に難しい。どうしても組まなければいけない。今回の話も、例えば農業とか、いろいろ書いておられますけれども、それでは、今の組織の中に農業の専門家はどれだけおられるのかと。いろいろ組むんでしょうけれども、そこでもやはり研究機関であって、実際に本利用にはなかなかなっていかないということになると思います。
  そうしますと、どういう観点でこれから技術開発をやっていくかといったときに、やはり産業育成という観点でいくか、夢と希望というところに行くか、多分この2つに戻って、利用ということを出すと、どうしても壁があるということで、多分、それで中の資料が、私は、夢と希望のところにまた戻っているんだろうなという感じは受けます。夢と希望というのは、60年代に、月に行こうという形で、それはそういうものを考えてやっていくと、それは国民のコンセンサスをもってやればいいと思うんですが、じゃ、産業育成という観点でこれがどういうふうにされようとしているのか、よく見えないなという感じがします。特に衛星産業、ロケット産業を日本がこれからやっていこうとしたときに、どういうふうにされようとするのかがよく見えないということです。
  市場が、通信とかコンピュータというのは、当時は日本の中の産業というか、その中で数社が、2けたいかないですけれども、それだけの企業がやっていけるだけの市場があったわけですが、こと衛星とロケットに関しては、日本の中の産業だけでやっていこうという状況ではないと私は認識しています。そうしますと、やはり世界を見ざるを得ない。市場として世界を見るときに、じゃ、どうするのかということで、日本が一生懸命つくったものを買ってくださいと言って、世界が、じゃあ買ってくれるんですかというと、現実はそうはならなくて、やっぱり一緒にやっていくということが必要なんでしょうと。現実にヨーロッパは既にそういう体制になっていて、ヨーロッパのある国が一国で何かを開発しようという体制には全然なってなくて、全部共同で、あるいは分担をしてやろうとしているという状況になっています。米国は、いまだ自国一国でやっている。日本はどうされるんでしょうかと。周りを見ると、韓国、中国、まあ、中国はどうかわからない。インド、インドはもちろんヨーロッパから技術をもってきていますけれども、そういうところと組んで、やっぱりある部分をやると。あるいはヨーロッパと組むのはいいんでしょうけれども、そういうことをやらないと、産業育成自体も本当にやっていけるのかなという感触を持ちます。
  私は、最終的な意見として持っているのは、利用というのはやめた方がいいんじゃないですかと、はっきり言ってしまうと。利用をやるんだったら、やっぱり利用の世界の人たちとやらなきゃいけない。これはすごく難しい話だと。言うのは簡単だけれども、難しいですねと。やっぱり夢と希望と産業育成、その産業育成をどうやってやるのかなというところに集中してやっていただく方がいいのではないのかなというのが、私の経験と、今回の一貫した議論を聞いていて感じたところです。
  以上です。

川崎部会長】  どうもありがとうございました。どうぞ、石橋さん。

石橋特別委員】  私は、今の意見にちょっとだけ、利用で行こうよという立場でお話ししたいんですよ。
  まず、おまえ暇だなと言われそうなことを、はじめにというこの素案のところを見たんですよ。どのくらい暇かというと、私、「開発」という言葉が何個あって、「利用」という言葉が何個あるかと数えたら、私がぱっとやった瞬間で、「開発」が14個、「利用」が9個。ということは、ほとんどはじめに、おまえさんたちは開発をやりたいということを言いたいんでしょう。利用ということじゃないんだよねというふうに私には聞こえるんすよ。
  ただ、そういう点で、どうも、おおーい、開発志向だよね、これということで、利用志向じゃないねという感じなんだよ。おまえ、じゃ、利用のことについてしつこくこだわっているのかというと、私は、中川さんとちょっと違って、こだわると。産業育成も重要だけれども、利用も重要だと。もしかしたら、利用の方をしっかりやると、産業育成がもっと冴えてくるよということをつなげていける可能性がある。そんなことを考えたときに、この先導的基幹プログラムのコンセプトのときに、私は、これは若干、宇宙への「しきい」を下げるというのを、おいおいおいと。もしも利用を促進していこうというのだったら、このキーワードを、極論すれば、コストを下げるというところまでやっちゃった方がいいんじゃないの。コストを下げると利用が増えるんですよ。利用が増えると、楽しむ人が増えるんですよ。その楽しむ人が増えれば、夢も希望も出てくるんじゃないかという議論を考えると、私は、エンジョイスペースぐらいのコンセプト、フレームワークもありかなみたいなことをちょっと考えたんです。
  何でそう思ったかというと、1つは、人間て新しい経験をしたいという欲望があるじゃないですか。それが夢と希望です。もう一つは、一緒に楽しいときを過ごしたいという、そういうコンセプトじゃないですか。この2つのコンセプトを満たすような形で、宇宙利用なのか、それとも宇宙とともに楽しんじゃうのかというようなところがあるので、エンジョイスペースぐらいかなみたいに思ったんですね。そうすると、開発一点張りの、どちらかというとハードウェア開発の志向よりも、ハートウェアぐらいの感覚で、そんなのはないだろうと思うんだけれども、まあ、そのぐらい、そういう、もっと利用とか、楽しい時を過ごそうとか、そのマインドセットをもっと織り込んでいったら、この利用部会的なまとめがでるんじゃないか。そうじゃないと、利用部会じゃなくて開発部会になっちゃいますよと。開発部会だったら、私みたいないいかげんな人間が来たって何の役にも立たないよねという話だと思うので、おまえ、暇に任せて数えたなという世界です。
  以上です。

川崎部会長】  大変貴重なご意見ありがとうございました。

森谷特別委員】  まさしく同感でありますが、やはりまず極めて重要なのは、宇宙開発が一体何のために必要なのかということをはっきりわかってもらうことであり、その中に利用があり、産業の育成もあるということで、それは、この中で言えば、2の宇宙利用推進の必要性、ここに述べてあるはずなんですね。私は、これを何回も読んでみました。何かわかったような、基本的にはわからないですね。さっき官庁用語ということもありましたけれども、やっぱりここのところは、私は基本的に官庁はアカウンタビリティが欠けているのではないかという気がします。これが一般のメディアであれば、こういう文章は通用しないですね。つまり、これを見ますと、目的のようなものが入っている。問題点の指摘がある。あるいは国策としてやるべきだという方法論のようなものがある。何かそれが渾然として入ってきて、全然整理されてないんですね。ですから、文章自体は全然おかしくないんですけれども、全体として何を言わんとしているかというのがよくわからなんですね。
  ここのところを、これだけの文章ではなくて、これをもっともっと充実すべきだと思うんですね。現状というのは、まあ、現状がこれくらい書くのであれば、この必要性はその2倍も3倍も4倍も使ってここを書くべきだと思うんですね。
  宇宙開発が何で必要かというのは、前回、私、申し上げました。ぱっと思いついて5つぐらいあるということを申し上げました。そういうふうにはっきり項目を挙げて、これに必要だ、これに必要だ、これに必要だということを書いて、それから、方法論的にそれは国策としてやるとか、あるいは民間企業と連携をするとかというような整理をした書き方をしないと、わかったようなわからないような、一体何を言っているんだろうということで、ここが一番重要ですから、ともかく宇宙開発が何で必要かということを国民にはっきりわかるように、ここに一番力を入れて書いていただきたいと思います。

川崎部会長】  どうもありがとうございました。

長谷川特別委員】  本当にそう思うんですけれども、いろいろ書いてある文章は、それなりに意味は通るんですけれども、訴えるものがなかなかつかめなくて、抽象的でもあるし、通り一遍というか、官庁用語というか、そういう感じが本当に強いんですね。それで、宇宙開発、宇宙利用というのが、宇宙でなきゃならない理由とか、それから、それがほかのやり方ではなくて、宇宙を目指すことの、圧倒的にそれが意味がある部分はどこなのかというようなことを前面に出さないといけないと思います。
  それから、はじめにとか、目的、必要性のところで、いろいろいいことみたいにいっぱい書いてあるんですけれども、松本先生も先ほどおっしゃったように、地球環境問題とか、地球自体がこれからどういうふうになるかというのは、何はともあれ、一番緊急の危機だと思います。それに対して、宇宙というのがただ出ていっちゃえばいいというんじゃなくて、自分たちが住んでいる地球の問題を解決するために、地球の外側をどういうふうに画期的なアイデアとして使えるのかというふうに、現在、別の問題として抱えているものを無視して新しいことをやるんじゃなくて、現在抱えている問題を解決するための、すごく画期的な方法としてこんなものがあるんだということを訴えるところがないと、例えば環境庁なんかが言っている環境、環境という話とこれとが全く乖離してアドバルーンが上がっているような見えたらいけないと思うんですね。いろいろな問題はすべて、国は一つなんですから、統合して解決をしなければいけないので、ほかにいろいろある問題を、独立に何かがあるわけではなくて、宇宙はそういう問題を解決する非常に大きな場だということを訴えないといけないと思います。

川崎部会長】  どうもありがとうございました。中嶋さん、どうぞ。

中嶋特別委員】  私は一度も発言したことがなかったので、とんちんかんなことを申し上げるかもしれませんが、今度、私ども、STS−107に物を載せるんですが、その経験からしますと、やはりこの宇宙開発というのは、まさに国際の競争であって、日本が国策として何をするべきかというのが大変重要なんじゃないかという気がする。
  先ほど先生がおっしゃったように、ナノテクノロジーを利用して、非常にパテンタブルな高性能の機器を、うちでH−IIを使うにしても、それで打上げるのであれば、これは日本だけでできるわけですね。もちろん、先進技術はいろいろ使うかもしれませんけれども、そういうところに特徴を出していきませんと、例えばJEMにしましても、あそこまで運び込んだり、おろしてきたりするのは、全部首根っこをアメリカに押さえられているわけで、ここのところが、ちょっと横を向いちゃうと、我々は何もできなくなっちゃうんですね。だから、宇宙開発というのは、みんなで仲よく、みんなで渡れば怖くないというよりも、むしろ日本は、これを一つの戦争というふうに位置づけて、本当の意味で世界をリートする。日本でリードできるものは何だろうかというような立場で、やっぱりちょっと気を引き締めていくべきだろうと思います。
  ただ、こういう話を公開される文書の中に書きますと、これは非常にぐあいの悪いことになりますので、基本的な形としては、そういうところを腹に持って、なおかつそれをきれいなオブラートに包むというような形の表現がいいのかなと思いますけれども、つくづくこのごろそう感じております。

川崎部会長】  どうもありがとうございました。開発と別の部会の方では、わりあい国際競争力というのは意識して、コストの低価格であるとか、地上で利用されている電子部品等を早く宇宙で実証して、いわゆるリードタイムを短くするとか、いろいろなことをやらなきゃいかんということも言っているんですけれども、ちょっと利用部会の、まあ、利用ということに、ちょっとおしかりを受けましたけれども、トーンがあったために、その辺が薄くなっているのは否めないと思うので、その辺は、先ほどの鈴木さんなり、石橋さんなり、それから中川さんもおっしゃいましたし、森谷さんからも出たんですが、必要性とか、何をやるかというあたりのところを、はじめにのところと必要性のところで、その辺をはっきり書くような方で整理し直してみたいと思います。十分に反映できるかどうか、自信はございませんが。
  確かにあらゆるものが最近、これ、言いわけじゃないんですけれども、私どもの宇宙開発委員会だけではなくて、ほかの役所から出てくるものも、謝る白書とかいうのが多いので、先行きバラ色の話というのはあまり出ないようなので、少しバラ色になるような、夢と希望があるようなものにしたいとは思います。

石橋特別委員】  私、必要性の議論で終わっていいんだろうかというのを、利用部会的には絶対議論した方がいいと思うんですよ。もしも開発部会だったら、その議論でいいんだろうと思うんですけれども、これは利用部会ですよね。ということは、ニーズで終わらない方がいい。ウォンツまで入っちゃった方がいいと思う。やりたいんだ、おれたちという世界を言わせてどこが悪いんだと。こういうロマンを求めておれたちはやりたいんだというのを、エイエーイみたいな世界があって、それを見る人間が、おまえたち、何を言うんだ、トーキングアバウトという世界があれば、それはそれでいいんですけど、やっぱりウォンツみたいな、必要性じゃなくて、やりたいんだみたいなことを書かせちゃう。そこで、それが夢と希望という言葉になるかどうか知らないけれども、もっとごっつい、ボルトとナットがちゃんとうまくドッキングするためには、その次元が要るのかなと。利用部会なら、それ、いいでしょうという感じがするんですけれども。かなりポイントずれています?

川崎部会長】  いやいや、実はやりたいという方がいっぱいあったのが、各省の各研究機関から発表があったのは、やってみたいと言っているんですが、予算がもらえないと動けないという実態になっていて、そこで手どまりになっている。今度の利用部会では、ここに農業分野でちょっと御意見がありましたけれども、いろいろなところでは、手どまりになっているところを、早く存分に活動してもらいたいという気持ちが、この利用部会の報告書の中では期待されている部分なので。ただ、こう書いたからといって、すぐ農林水産省が予算をつけるとか、国土交通省が予算をつけるかどうかはわかりませんけれども、せめてそういうことをやってこられた方々を応援しなきゃいかんなと、そういう気持ちではおるのでございますけれども。住さん、何か。

住特別委員】  今のに関連してなんですが、この報告書のところで、予算とか、ファンドに関するところはほとんど抽象的にぼかしてあるんですよね。だから、今言われたように、一番のかぎは、やっぱりお金なんですよ。今の旧来的な所掌ベーズでこうなっていて、例えば1研究生が本当にやりたいと思っても、がんじがらめなところがこんなにあるわけですね。そうすると、その壁を破ってこいというけれども、役所の壁は結構厚いですから、挫折しちゃうわけだよ。だから、私はもっと、個人の研究者が裸でアプライできるような、もっと大きな、段階はもちろんあるんだけれども、例えば1人の人がベンチャーで組織できるような、マネジメントの会社はどこか外で作ればいいですから、そんな意味を含めて、個人がベンチャーで考えて、アイデアがあって実力があれば、どんどん伸びていけるような、そういう制度的な設計をやっぱりしていくこと、だから、それをうたわないと、既存のお金の流れの仕組みがバーンとあると、これは動きがとれないですよ、実際。と私は思います。

松本特別委員】  今、住さんの御指摘の点は、個々の研究者ができるチャンネルを開けばいいという話なんですけれども、これは実際上はほとんどありませんね、そういうビッグプロジェクトに関しては。それだけではなくて、既存のプログラムが走って、予算がそれでいっぱいだと。これは宇宙科学という上でもそういうことはどうしても避けられない状態に追い込まれているんですが、やはり宇宙開発で活気を取り戻そうと思えば、必ず全体予算の、例えば5分の1か6分の1か知りませんが、新規の開発について予算を手当てするという、そういう姿勢が必要だろう。多分、住さんも同じことを言っておられると思うんですが、私は、常々そういうことを宇宙研にも申し上げておりますし新機関にもそういうことを期待したいと思います。さもなければ、宇宙利用を広げよと言っても、だれも壁にぶつかってはね返って、3回ぐらいやってへこたれてやめちゃうと、こうなっちゃうんですね。私はへこたれずに幾つかやっていくつもりですけれども、お金がないというのは厳然たる事実ですので、既に走っているプログラムを見直すという気持ちがなければ、これはみんながだんだん離れていって、自然消滅ということになりはしないかということを懸念します。

鈴木特別委員】  これ、6月にある程度仕上げるわけですよね。やっぱり何かセンセーショナルなことを起こす。社会で事件を起こす。つまり、大勢が知って、ええっとか、ああとか、いいんじゃんとか思うようなことを、同時に6月だか、夏休み前だかに、ささやかなことなんですが、例えば宇宙速報みたいなものを出すとか、あるいはここは何だかよくわからなんですけど、例えば仮に宇宙開発事業団、それは変わるのか、名前がどうなるのかわからないんですけれども、そういうところから、世の中に対して緊急提言、緊急アピール、教科書を差し替えてください。教科書に足してください。国語なんかそんな変わらないですよ、毎日毎日。歴史を発掘してちょびっと変わるぐらいものですよ、歴史だって。だけど、宇宙のことこそ、究極の日進月歩、毎日変わっている。
  NHKのスペシャル番組でしかそれが享受できない。でも、教科書の中に本当にさらっとしかない。ここにサイトに挙げますから、皆さん、各社の教科書をお持ちだと思いますが、何ページと何ページの間にプリントアウトして差し込んでくださいと。教科書をプリントアウトとして差し替えてください宣言をはっきりとするぐらいであっても、そうすると、つまり、変わるものというのは、それだけで人間の注目を浴びる要素を持っている。変化とか動きというのは、それだけで、動いたものは目で追わずにいられない人間の本能があるじゃないですか。宇宙は動いている最中でしょう。国語とは違いますよ、これ、教科の中でも。それを緊急宣言をして、ちょっと待った、夏休みの間にプリントアウトとして差し込んで、秋から以降はその教科書を使ってくださいぐらいのセンセーショナル名事件を社会に起こす。
  じゃなかったら、報告書を書いて、また何かわからないけれども、こういう中の代表が、どこだかの代表にまた捧げて、うーんなんて、そんなばかなことをやっている場合じゃない。世の中に、そうすることが、ええっとか言われながらも、本当にそうだ、宇宙って毎日変わっているんだという感じでチャレンジをはぐくもうと言ったって、何と言ったって、多くの人の意識とエネルギーが集まらなければ、何も動きにならない。お金もエナジーだけど、その前に、やっぱりそこにみんなが注目をするということがエナジーの根本だと思うんです。そのためには、事件を起こすぐらいの緊急宣言を出して、教科書を差し替えてくれというのを言ってもいいんじゃないんですかね。3枚ここを足せぐらいのことを。印刷して配ってもいいじゃないですか。何かそれぐらいしたっていいんじゃないですか。現に動いているんだから、宇宙は。いや、宇宙は動いてないけれども、私たちは発見している日々なんだから。そうしたら、博士もうれしいし、いろいろな人も。
  以上です。

川崎部会長】  ありがとうございました。なかなか鈴木さんのように元気に、国の機関の中からやれるかどうかは保証の限りではありませんが、鈴木さんはいろいろやっておられる実績がおありなので、私は存じあげているので、あえて申し上げませんけれども、拝聴しました。
  ただ、私どもとしては、至らなかった案で申しわけなかったんですが、きょうの御意見は、どちらかというと非常に前向きに、夢と希望のある宇宙開発利用へ持っていこうということで、皆さんの御意見は基本的には共通だったと思います。そのためにどうするかという、それについてはまだ議論が足りないところもあろうかと思いますが、そういう意味では大変心強い応援をいただいたと考えておりますので、きょうの意見をできるだけ酌み取って、もう一度文章等を整理させていただきまして、今回は、前の方にもお約束をして果たせなかったんですが、十分に事前にお配りをして御意見を賜るようにした上で、通して第8回、本年度2回目を開かせていただこうと、かように考えます。
  本日は、大変恐縮でございますが、これで、時間をちょっと超過しましたが、終わりたいと思います。

立川委員】  ちょっと一つ、この利用部会で是非検討してもらいたい項目が抜けていると思うのは、国際協力でうまく利用を促進するという視点はないんでしょうか。これは、何か国内で、自分たちだけでやることしか書いてないような感じを受けますので、その部分も是非追加したらどうですかね。

川崎部会長】  ありがとうございます。今の点はちょっと抜けています。
  それでは、時間もきましたのであれですが、次回等を含めて、事務局の方からお願いします。

宗永室長】  この報告書(素案)につきましては、本日いただきました御議論に加えて、御欠席の委員の先生方もいらっしゃいますので、どれぐらいの時間がとれるかわかりませんけれども、コメントをいただくというような形で、また別途連絡をさせていただきたいと思っております。そういうコメントを踏まえまして、当初、パブリック・コメントを求めようかと思っていたんですけれども、これは……。

川崎部会長】  鈴木さんのメッセージということもあったので、パブリック・コメントを求めることが、ある意味ではメッセージかもしれないので、少し直した上で……。

宗永室長】  わかりました。それでは、そういうコメントを盛り込ませていただいた上で、パブリック・コメントももらいまして、あわせて次回5月17日、時間は午後2時からこの場所でございますけれども、第8回目の会合を開かせていただくときに、もう少し見直したものを出させていただきたいと思っております。

川崎部会長】  今、宗永室長から御説明したとおりのことを今考えておりますが、急遽直しまして、できれば、宇宙開発委員会への報告をあわせて、そこでの議論、それから、皆さん方からの意見を入れた上での、さらにパブリック・コメントを求めるような、最近のEメールといいますか、インターネットを利用しての広告をやってみようかと思っておりますので、お忙しいと思いますが、もしお気づきの点があれば、あるいはきょう言い足りなかったことがあれば、是非ちょうだいをさせていただければありがたいと思います。
  なお、立川委員の方から御指摘のありました国際関係問題については、ちょっと触れてない点があります。
  それから、やっていくに当たって、日本の置かれている現在の国際的枠組みで非常に難しい問題が幾つかありますが、それをどの辺まで利用との関連が書き得るかどうか、例えばバイ・ジャパニーズという言い方ができるかとか、301条問題と利用者との関係とかといったような問題がございます。その辺もあわせて今後検討させていただきたいと思います。
  本日はお忙しいところ、ちょっと時間を超過いたしました。どうもありがとうございました。

──  了  ──

(研究開発局宇宙開発利用課宇宙利用推進室)

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