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宇宙開発委員会 推進部会(平成23年)(第4回) 議事録

1.日時

平成23年11月17日(木曜日)10時~12時

2.場所

文部科学省 16階 特別会議室

3.議題

  1. 電波天文衛星(ASTRO-G)プロジェクトの評価について
  2. その他

4.出席者

委員

部会長代理 河内山 治朗
宇宙開発委員会委員長 池上 徹彦
宇宙開発委員会委員 服部 重彦
特別委員 小林 修
特別委員 佐藤 勝彦
特別委員 澤岡 昭
特別委員 鈴木 章夫
特別委員 高柳 雄一
特別委員 建入 ひとみ
特別委員 多屋 淑子
特別委員 中西 友子
特別委員 永原 裕子
特別委員 林田 佐智子
特別委員 廣澤 春任
特別委員 安井 正彰

文部科学省

文部科学省研究開発局宇宙開発利用課課長補佐 轟 渉
文部科学省研究開発局宇宙科学専門官 飯野 美智子
文部科学省研究開発局参事官付参事官補佐 坂田 肇

【説明者】
独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)
 プログラムディレクタ 稲谷 芳文

5.議事録

 【河内山部会長代理】 おはようございます。それでは、第4回推進部会を始めたいと思います。
本日はお忙しい中御参集いただきまして、まことにありがとうございます。本日の議題は、電波天文衛星(ASTRO-G)の評価についてです。
まず最初に事務局から本日まで推進部会が遅れたことについての説明と、配付資料の確認をお願いします。

 事務局からASTRO-Gプロジェクトの状況についての説明及び配布資料の確認が行われた。

 (1)電波天文衛星(ASTRO-G)プロジェクトの評価について

【河内山部会長代理】 それでは審議に入りたいと思います。先ほどの説明にありましたように、前回の審議を受けて、質問、それから御意見等が寄せられています。質問への回答については、JAXAでまとめています。また、この質問の内容を受けて、説明資料の改訂も行われています。これについてJAXAから説明をお願いします。
 なお、前回の議論において、必ずしも説明が十分でないというところが結果的にありまして、御意見、御質問等がたくさん出たという結果に結びついています。例えば、開発移行に際して、展開アンテナの技術リスク、それから、人員等のプロジェクトリスク、これらをどのように見きわめて判断したのかという点、それから、要因分析の結果、プロジェクトの総括としてどのような改善策を講じたか。この辺について必ずしも結果として説明が十分でなかったという点がありますので、JAXAでは、今回の説明において、できるだけ丁寧で具体的かつわかりやすい、なかなか難しい言い方ですが、御理解がいただけるような形の説明をお願いしたいと思います。
 それでは、JAXAから説明をお願いいたします。 

JAXAから推進4-1-1及び4-1-2に基づき、説明があった。主な質疑は以下のとおり。

【河内山部会長代理】 ありがとうございました。ただいまの説明について、御意見、御質問等ございましたら、お願いいたします。

【服部委員】 意見というか、質問というか、特に私は前回のときにも、プロジェクトに入る前の基盤研究の重要性を述べました。それをある段階でやらないとプロジェクト全体がぶれるのではないかということで、41ページの2、あるいは43ページの2にそれなりに記載されているのだと思います。41ページの2で、少し言葉尻をつかまえて申し訳ないですが、下線が引いてあるところに、「必要に応じて開発段階にリソースを・・・JAXAとして経営判断する」とあります。もう一つ、これも同じ流れですが、今度は43ページの上から6行目の2に、これをやるためには「相応の資金が必要」と明確に書いてあり、「ミッションの性格や技術の難易度」を「総合勘案して方策を実施する」とあります。それなりの文章で書かれていますが、プロジェクトリーダーというよりは、JAXA自身が基盤研究の資金の配分をちゃんとやらないと、このように書いてもなかなかできません。ですから、文章で少し気になったのは、「JAXAとして経営判断する」というところで、何を経営判断するのかなと思いました。我々は難しいミッションに挑戦してほしいと常々思っていまして、こういうことを言うことによって難しいミッションが避けられるのは我々の望むところではありません。難しいミッションに挑戦してほしいのですが、そのためには基盤研究が必要だということで、現実の話として、その資金をどうするかということは大変重要だと思います。そういう意味で、そこに書いてありますが、本当にJAXAの経営判断としてそういう予算の配分をしてくれるのかなと、少し心配しています。もっときちんと言われたらいいような気もします。これはこのプロジェクトの反省というか、プロジェクトから来た提案だと思いますので。そういうことはできますか。

【JAXA(稲谷)】 全部ストレートにお答えできるかどうかわかりませんが、説明と我々の考えていることを紹介させていただいてよろしいでしょうか。まずこの紙はJAXAの宇宙科研究所というクレジットでつくっています。JAXAのプロジェクトについては、JAXA全体の管理スキームではこうするというルールがあります。一方で、研究活動は、JAXAの中でいろいろな本部が行っていますが、当然のことながら、その中でやる研究活動のプロモーションの仕方、あるいはその実行規模などは、その特性を反映した形になります。宇宙科学研究所もJAXAの中の一ブランチという形になっていますが、我々は、大学共同利用のシステムを使ってコミュニティと一緒に仕事をするようなことを専らの仕事のやり方としています。JAXAのほかの本部では、もう少し政策的な動機でものをやるとか、上位からの求めで実行するとか、さまざまな計画の立ち上がり方がありバラエティーが多くあります。
 そこでJAXAの経営という言葉を使わせていただいた理由ですが、経営とはヘッドクォータで、ここは、ローカルなことを言うのではなくて、全体を見ています。ジェネラルルールという意味では、研究活動からプロジェクトの間で、ある種のトランジションが起きますので、どの理由によりプロジェクト資金を投じるか、ということに仕切りがあります。そうすると、今のような基盤研究に資金を投じるということは、そのトランジションのはざまで起きるようなことですので、明示的にそのはざまでどういう形で資金を投じるかというルールは今は存在していません。我々がこういう事態を起こした結果、災い転じて、になるかもしれませんが、明示的にそういうものが必要であるということについて、ヘッドクォータでは経営の意味で正しくジャッジをして、必要なものに対して必要な資金配分をしていただきたいという形で経営という言葉を使って書かせていただきました。
 私の立場で経営がどうするかということはここでは申し上げられないのですが、実行側としてはこういうことがないようにするためには、このようにすることが必要であろうということを書かせていただいたというのが経過であります。
 一方で、そのことをよりきちんと担保しろということになりますと、どういうふうにするべきか、これは現在でも、JAXAの中でもかなり議論しているところです。計画にフルコミットのないような状態で大きな規模のお金を投入する合理性は、きちんと説明あるいは了解されないといけません。それは上位機関との関係でも同様ですが、その辺のはざまでよい解決策を見出していっていただきたいと我々は思っています。その意味で経営という言葉を実行側とは別のボディーとして区別する意味で言葉を使いました。

【服部委員】 私は民間の人間なので勝手な言い方になりますが、もちろん大きなプロジェクトが決まって、それにかかわる基礎研究の資金を設定するというのも当たり前ですが、一方、それだけではないと思います。将来大きなプロジェクトを立ち上げるために必要な基礎研究は必ず民間の場合はあり、別のお金を持ってくるということで十分数字が立つような気がします。JAXAの場合、そういう仕組みがあるのかもしれませんが、最後は財務省に行くことを考えますと、長期的な本当の意味で最先端の基礎技術の研究ができなくなるのではないかと心配します。過去のやり方等いろいろあるので、できるだけ頑張っていただいて、そういうことができるようにしていただきたいと思います。

【JAXA(稲谷)】 わかりました。

【河内山部会長代理】 よろしいですか。安井先生から今の質問、回答に対して何か御意見がありましたらお願いします。

【池上委員長】 経団連から何かありませんか。経営という言葉の理解は難しいように思いますが、一番経団連は近いと思いますので。

【安井特別委員】 経営という言葉自体どのように解釈するかは、先ほどの質問にありましたように、我々も少しわからないところがありましたが、計画というか、将来の大きな事業のための基礎研究の位置づけをどのように進めていくかという意味では、限られた資金のなかで高い技術を目指されたという面は本当にすばらしいと思います。その技術的目標と資金面が整合しなかったところが悲劇と言えば悲劇であったのかと思いますが、御説明の中でもありましたように、学ばれたことを次に活かすということ、それから最後に線表で御説明いただきましたが、チェックのルーチンが適正に回ってプロジェクトを止めるという機能も働いたというところは大きな成果であると思います。この辺の反省も踏まえて、次に向けたプロジェクトで活かしていただきたいと感じています。
 ただ、冒頭申しましたように、「はるか」の後継として、我々が期待していた高い解像度の観測に挑戦したところには我々も非常に敬意を表するところです。ぜひこのチャレンジ精神がなえることなく次へつなげていただきたいというのが私ども経済界としては感じる次第です。

【河内山部会長代理】 ありがとうございました。そのほか何かございませんか。

【澤岡特別委員】 38ページに今年4月に宇宙科学プログラム・オフィスが設置されたと書いてありますが、少し中身を御説明いただけませんか。どういう体制で、専任の方がいらっしゃるのかどうかなども含めてお願いします。

【JAXA(稲谷)】 わかりました。経過から申しますと、宇宙科学のプロジェクトがいろいろな意味で多様化をしています。大型化であったり、内容の困難さであったり、挑戦の程度の高さであったり、外に対する説明あるいは合意形成の方法であったり、いろいろな意味で多様化しています。
 一方で、プロジェクト固有の人たちは、基本的には研究者が中心になりますので、ある種のマネジメント、広い意味のマネジメントに対して、すべてのプロジェクトのリーダー、あるいはその周辺にいる人たちが、マネジメントの能力、あるいは知識、経験を兼ね備えているかというと、必ずしもそうではありません。
 そういう状況のもとで、個別のプロジェクトに必要な手当てをすることは、なかなか現実的ではないので、ある種のことは共通的にサポートをする、あるいは支援する体制をつくるのがよいのであろうという考えから、プログラム・オフィスをつくりました。これはASTRO-Gのことが動機の一部にはなっていますが、それ以外にも、全般的に宇宙科学のプロジェクト全体を実行する上で共通支援体制が必要であるという背景があり、ASTRO-G固有の理由よりも、それ以外の理由の方が大きかったのではないかと私は思いますが、そういう意味でプログラム・オフィスをつくりました。
 規模としては、実員は5名です。5名の中でも他と併任をしている方が若干いますが、これぐらいの規模で、プログラム・オフィスとして、他の部門とも協働しながら活動しています。
 ASTRO-G計画では、計画が進展し、フェージングアップの段階で、プレリミナリーデザインレビューをやっている過程で問題が顕在化してきて、その顕在化していく過程で、これはだれがどの責任でどういう体制で顕在化をさせ、その内容を理解し、次の対策を打つかということで、問題に取り組んできました。
 これを実施した結果は、前回、今回で説明したとおりですが、そこでの経験がプログラム・オフィスのある種の活動のひな型となっており、先行的かつ実践的にASTRO-Gを実行の例として、現場的に非常にアクティブな形で実践することを組織化したものがこのプログラム・オフィスです。
 仕事内容については、今のような技術的な判断をするような立場のチームを、プログラム・オフィスの人間だけではできない部分は他の分野の人たちとも協力しながら、ある種の臨時組織的なチームをつくって、検証活動や、実証活動をするための支援をすること、同時に、必要な資金があれば、関係当局に対して交渉することも含めた形でプログラム・オフィスは機能するものと考えています。
 簡単ですが、以上のようなことで大体の規模と活動のイメージは御理解いただけたでしょうか。

【河内山部会長代理】 よろしいでしょうか。

【澤岡特別委員】 はい。

【河内山部会長代理】 そのほか特にございませんか。ないようでしたら、次の議題のプロジェクトの評価へ入りたいと思います。また、評価の方でも御意見が出ると思いますのであわせてお願いします。評価票に基づきまして、ASTRO-Gプロジェクトの評価結果について、取りまとめ(案)をつくっていますので、事務局から説明をお願いいたします。 

事務局から推進4-1-3に基づき、説明があった。主な質疑は以下のとおり。

【河内山部会長代理】 ただいま説明がありました評価取りまとめ(案)について、御意見、御質問等ございましたらお願いいたします。

【澤岡特別委員】 内容ではなくて文章の問題ですが、6ページのその他で最初の3行が文章として非常に違和感があります。「チャレンジが」と始まって、2行目に「今後もチャレンジは追求されていくべきである」とあり、日本語として何か表現がおかしいなと思いますので、これにかわるべき提案はすぐにできませんが、少し文章を検討していただきたいと思います。

【河内山部会長代理】 はい、わかりました。

【事務局】 了解いたしました。

【河内山部会長代理】 そのほかございませんか。どうぞ。

【永原特別委員】 3ページの最後のLUNAR-Aの教訓の部分ですが、私は基本的にこういうサイエンス、最先端を切り開くということが技術開発を促すことになり、これが国にとっての基盤づくりにつながっていくということは非常に重要なことで、今回は残念な結果に終わりましたが、いろいろなことを学ばねばならないと思っています。その立場からすると、LUNAR-Aの教訓はまさにそうなのですが、ただ、国民目線というか、今の日本の国の状況も考えると、過去の失敗でこうせねばならないと学んだことをやりましたということについては、この種のことは、やって当然で、やらなければ批判されるという性質のものだと思います。ですから、自画自賛というか、内輪で自分たちとしてはとにかく前の失敗を教訓にしたということを言っているのはいいですが、これを宇宙開発委員会の推進部会が、過去の失敗をちゃんと教訓としてよく学びましたねという形で評価すべきものではないと、私は思います。これは国民的な感情というか、世の中一般のことから考えれば、こういうことは厳しく律せられていて当然であって、内輪でそうは思っていても、少なくとも報告書に公然と書かれると、かなり違和感があります。
 ただし、これはもちろんやっていただかなければならないし、今後に活かさなければならないので、重要なことではありますが、こういう文章でいうと、少しいかがなものかなと思います。少し皆様の御意見を聞いていただきたいと思います。

【河内山部会長代理】 ただいまの御意見に対して何かございませんか。LUNAR-Aを繰り返すことなくという程度だったらいかがでしょうか。それも自画自賛に入りますか。書いておいた方がいいなという程度の問題は、当たり前のことだというのもおっしゃるとおりだと思いますが、まったく書かないと、逆に何も考えてないのかということにもなるので、繰り返さない程度と書くといかがでしょうか。御意見をいただければ非常にありがたいのですが。あまり強調し過ぎている感じになっているのは、おっしゃるとおりかもしれません。この点についていかがでしょうか。

【澤岡特別委員】 私は、国民的感情からという立場ではなくて、LUNAR-Aのペネトレーターの開発を外野席からウオッチしてきた立場から述べます。LUNAR-Aは開発が開始されてから中止まで16年かかっています。この間、当事者は非常に苦しみました。今回は半分の8年で決着したのだから、これはすごいと感じました。しかし、国民的感情から許せないといわれればそれまでだという気がします。LUNAR-Aと比較すれば半分の期間で済んだのだからすごいと感じています。

【永原特別委員】 よろしいでしょうか。私は実は国民的感情というよりは、自分もこういう分野の研究者として、こういうことを言って、本当に国民目線で了解、納得してくれるのだろうかという疑問です。

【河内山部会長代理】 あまり強調し過ぎない方がいいということですか。

【永原特別委員】 やはり、まあ……。

【池上委員長】 その辺をよく議論しておいていただければと思います。部会の結論は宇宙開発委員会に上がってきまして、そこでの審議については、私の責任になりますので、ここはよく議論していただかないと後で困ってしまいます。ですから、今いわれたのは、ある意味で客観的立場に立っている部会として、こういうような言い方が適切であるかどうかということですよね。今、内輪では、16年が8年になって立派だとは言いますが、多分16年を知らない人にとってみると、これは一体何ですか、評価が甘くないですかと言われると困りますということですね。

【河内山部会長代理】 ただいまの御意見に対していかがでしょうか。

【服部委員】 確かに、極めて客観的な言い方ですが、今、永原先生がいわれたように、この6行は要らないかもしれません。書くとしたら、妥当であるというJAXAの判断の前に、LUNAR-Aの教訓を踏まえて中止した判断は妥当であるというぐらいでいいかもしれないですね。これは自分のことですし、少しごてごてして、当たり前のことを褒め過ぎているという気もします。

【鈴木特別委員】 確かに改めて見ますと、LUNAR-Aが16年かかったというのがむしろ異常であって、そういう想像をしないというか、そういう前提で半分になってよかったというのは、少し一般的には受けが悪いので、ここはさらっと行った方がいいかと思います。

【河内山部会長代理】 そういう御意見ですが、さらっと行くということでよろしいですか。

【池上委員長】 削除するなり、修正すればいいのではないですか。

【河内山部会長代理】 服部委員からありましたが、もし入れるのであれば、LUNAR-Aのところだけ簡単に入れて、この文章については修文するということで行きたいと思います。よろしいでしょうか。
 よろしければ、そのほか何かございませんか。

【廣澤特別委員】 文章上のことです。2ページから3ページにかけての1つの文章、「独立的評価チームによるアンテナ以外の問題点の洗い出しが行われたことも挙げられる」とありますが、これだけ見ますと、アンテナ以外に問題がいろいろあったのではないかと見えます。実際は、アンテナの精度が達成できないため、ミッション全体として、ミッション達成上の問題が生じたということが議論されたのではないかと受け取っていました。この文章は表現を少し直した方がいいのではないかと思います。

【事務局】 御意見、了解しました。JAXAに確認させていただきたいのですが、資料4-1-2の15ページの顕在化した技術課題というところで、顕在化した技術課題の上のところにアンテナの技術課題、そして下の方にその他の課題が書かれていまして、こちらを受けて書きましたが、これはあくまで課題であり、問題点ではない、問題点という言葉が適切ではないという理解でよろしいでしょうか。

【JAXA(稲谷)】 お答えします。計画の成否にかかわるというような形でアンテナの問題が顕在化しましたが、我々のとった対応としては、それ以外にも問題があるのであれば、それも洗い出さないといけないという意味で、あるのか、ないのかということを、技術的な課題、あるいは挑戦的な程度の高いものがアンテナ以外にもあるかもしれないので、それらについても洗い出しをしました。洗い出しの結果問題点があったということではなくて、問題点があるのか、ないのかを見きわめるための洗い出しを行ったというのが表現としては正確ではないかと思います。

【事務局】 ありがとうございます。問題点ではないということを了解しました。

【JAXA(稲谷)】 結果としては、それらについても洗い出しを行った結果、それらをもって何か計画を変更しよう、止めようというものがアンテナ以外のところから出てきたわけではありません。

【事務局】 ありがとうございました。了解しました。

【河内山部会長代理】 では、既にアンテナの問題が存在しているが、その他の検討の対象を洗い出したということで修文しましょう。よろしくお願いします。
 そのほかございませんか。どうぞ。

【林田特別委員】 一番最後に「『開発』移行を妥当と評価した後も、プロジェクトの状況」とありまして、「継続してJAXAから報告を受ける機会を設ける等の対応策について、検討すべきと考える」とあります。これは大変重い一文であると受けとめています。これは、言いっ放しにはできないので、検討すべきであると考えるということであれば、検討するのかと思います。どのようなパターンになるかわかりませんが、従来のやり方を何がしか変えるということになりますので、これはかなり強い一文であると受けとめました。ということは、例えば次回や次々回のこの会議等々で、具体的にどのように継続して報告を受けるか、機会を設けるかということを検討されるということでしょうか。

【河内山部会長代理】 この表現について、現在いろいろとどういう具合に対応するかと検討しているところですが、まず第一義的には、推進部会の結論の中で、こういう技術課題があったときにはその技術課題に対して検討すべしというコメントをつけて、フォローアップすべきというところまで推進部会でとりまとめる方がいいのではないかと考えています。それを受けて、宇宙開発委員会で定期的な確認をしていきますが、それで宇宙開発委員会の確認で問題があったら、さらに推進部会で検討するというような方法をとりたいということで今検討を進めているところです。その辺がまとまりましたら、その方向で実施したいと思いますし、次回、はやぶさ2のプロジェクトの事前評価がありますが、その技術課題をちゃんと認識して、それに対して今後フォローすべき必要があるかどうかというところも検討した上で、推進部会の報告書としてとりまとめ、必要ならば宇宙開発委員会がフォローするような形で今検討を進めています。特に今何かの取り決めを変える必要はないと思いますが、この意見を受けて、推進部会のあり方も含めて、部会審議のあり方をそういう意識できちんと運営していくことで改善の効果が得られるのではないかというところがこの一文に対する現状の答えです。

【林田特別委員】 はい、わかりました。ありがとうございます。

【河内山部会長代理】 そのほかございませんか。どうぞ。

【鈴木特別委員】 6ページのプロジェクトの成果の評価、「概ね妥当」というのは皆さんの大部分の意見が概ね妥当ですので、それに対して異議を申し上げるつもりはありませんが、これだけ見ますと、本来の目的は達成できませんでしたが、副次的なことで成果が上がったので、概ね妥当であるということで、少し評価が甘いというような印象を受けますので、これは文章だけの問題ですが、一番最後のあたりで、本来の目的を達せられていないのは非常に遺憾である等、何か入れておいた方がいいのではないかと思います。

【河内山部会長代理】 これはプロジェクトの本来の目的を達成しているかどうかということではなくて、状況変化を受けて、プロジェクトを中止するという前提に立ったときに、このプロジェクトのまとめ方として成果はどうですかという観点での評価になっています。プロジェクトそのものを評価したら、おっしゃるとおりですが、そこの解釈が、もともとはっきりしていませんでしたが、中間評価を受けて事後評価を行うという形になっていますので、こういう表現になっています。当初の目的に対してという言葉を入れるかどうかというところが今のポイントではないかと思いますが、この書き方については、中間評価で中止するという前提に立ったときのまとめ方は妥当かという評価です。当初の目的という言葉は入れるべきですか。

【鈴木特別委員】 初めの文章からきちんと読んでいないので、少しそこまで意見を申し上げられませんが。

【河内山部会長代理】 前回のときに十分な説明ができなかった議長の私の責任かもしれませんが、要するに中止という状況変化を受けて、このプロジェクトの成果の評価を行うという話になるという解釈でこういう表現になっています。

【鈴木特別委員】 この文章の前半がきちんと読めていればそれでいいと思いますが。

【河内山部会長代理】 真ん中のところに書いてあります。

【鈴木特別委員】 そうですか。

【河内山部会長代理】 少しまとめ方の問題がありますが、初めの方に意見が書いてあって、プロジェクトの目的から見るとこの評価は意味がないとか、目的が達成していないとあり、それはそのとおりでおっしゃるとおりですが、その後に書いていますが、プロジェクトの中止という評価を受けてこういう判断をしましたという書き方になっています。若干書き方に工夫をした方がいいというのは、おっしゃるとおりかもしれませんが、書き方を工夫するということで、こういう書き方でいかがでしょうかという、こちらからの提案になりますが。

【池上委員長】 よろしいですか。今のコメント、非常に感謝いたします。実は宇宙開発委員会に上がってきた場合はどうしようかと思っていました。プロジェクトの成果は「概ね妥当」であり、それだけ見た人はおかしいと思いますよね。プロジェクトの成果は、結果は失敗でそれしかありません。それに対するいろいろな対応が1番目、2番目のところ、あるいはその他にいろいろ書かれています。ですから、多分事務局は従来のパターンに従ってこのような項目を起こしたと思いますが、実際にこれに対して評価をされた皆さんは困ったのではないかと思いますが、その辺はいかがでしょうか。

【建入特別委員】 文章のタイトルそのものを変えられたらどうでしょうか。ASTRO-Gプロジェクト中止の評価結果ということにすべきではないでしょうか。

【河内山部会長代理】 そうですね。まことに申し訳ないのですが、前回のときには中間評価の結果を受けてというところがこの中途半端な表現のもとになっていましたので、おっしゃるとおり、目的をきちんと書きたいと思います。

【建入特別委員】 はい、お願いします。

【河内山部会長代理】 一番それがいいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

【池上委員長】 今の提案は具体的にはどういうような表現でしたらいいのでしょうか。

【建入特別委員】 今申し上げたように、明快でいいのではないでしょうか。今出ているASTRO-Gプロジェクト中止の評価結果でよろしいのではないでしょうか。

【河内山部会長代理】 そういう表現に変えたらよろしいでしょうか。

【鈴木特別委員】 わかりました。1つだけ追加させていただきますと、皆さんが文章をきちんと全部読んで判断するのではなくて、部分的に読んで評価する人が結構多いものですから、そういう意味では、部分部分で趣旨がわかるようにした方がいいのではないかと思います。

【河内山部会長代理】 おっしゃるとおりですね。このプロジェクトのところも、初めの方にこういうことが書いてあると、真ん中の文章が飛んでしまってよくわからなくなるので、目的がプロジェクト中止の評価結果として、表記を少し工夫させていただきます。

【建入特別委員】 そうすると、評価方法のところの中間評価は文言ももう少し見直した方がいいかもしれないですね。タイトルは当然ですが今ここをこのように変えた方がいいというようには、時間がないので言えませんが検討いただきたいと思います。

【河内山部会長代理】 要するに中間評価をする前は中間評価が決まっていなかったのでこういう表現になっていますが、中間評価が決まった後の文章については、おっしゃるとおり、プロジェクト中止のという文言がちゃんと前につく形にさせていただきます。

【建入特別委員】 はい。

【中西特別委員】 私も今のところが非常に気になっています。一見しますと、プロジェクトの中止という表題があっても、まず、プロジェクトの成果が「概ね妥当」ということが頭に入ります。今回の場合だけではなく、これからも打上げなど、失敗があるかもしれないことが予測されたり、いろいろやめなくてはいけない事態が起こり得ると思います。そのことを考え合わせますと、質問ですが、この項目は必ず立てないとならないのでしょうか。プロジェクトの成果というわけではなく、反省点、これからに向けて等、全体の評価やコメントを記述できればと思います。うまくいかなかったことに対しての成果を書くということだけでは、それでもといいところをあげつらっているというような印象を与えかねないと思います。ですから、これからのことも考え合わせますと、今回はもう時間がないと思われますが、「妥当」と「概ね妥当」と「疑問がある」の3つしかないことが問題だと思います。そこの分類を変えることができれば、もう少しコメントをきちんと書けることになろうかと思います。

【河内山部会長代理】 こういうプロジェクトの中止の評価は、そもそも明確になっているわけではないので、その辺を明確にしていくことも含めて、今後進めていく必要があるということですね。

【中西特別委員】 フォーマットも含めて検討していただければと思っています。

【池上委員長】 プロジェクト失敗に対して英語でいうとレビューですよね。

【中西特別委員】 レビューです。

【池上委員長】 日本語で反省というと、あまりいい言葉じゃないですね。私が悪いというのは心の問題のようになってしまいますので。

【中西特別委員】 レビューでいいのではないですか。

【河内山部会長代理】 プロジェクト失敗に対するレビューというのが、その前の章になっていますね。

【池上委員長】 そうすると、ここは要らないという話になってしまいます。

【河内山部会長代理】 おっしゃるとおり、前の章でほとんど意味のある話はおしまいで、ここはその観点でいくと、つけ足しみたいになって、つくと違和感が出るということです。前のものを阻害しているような感じになっているのかもしれません。やり方を少し変えた方がいいなということですね。

【中西特別委員】 これからのこともですね。

【池上委員長】 でも、本当はそれを議論してほしいですね。例えば、JAXAは失敗を繰り返さないために新しい委員会をつくりましたということですが、委員会がなかったから失敗したのですかと問うと、多分違うでしょうね。でも、フォーマット上、新しい委員会や、プログラム・オフィスは必要であることは認めても、そのメンバーはフルタイムの人ですか、10年ぐらいやるのですかと質問すると、多分違って、テンポラリーの組織だと思います。
 もう一つ言えば、やはり日本全体として人というのが抜けています。組織をつくることは大切ですが、そのメンバーとなる人が重要だということもわかっているのですがうまくいっておらず、科学技術を進める上でも課題になっています。

【多屋特別委員】 今のこととかかわるかもしれませんが、この推進部会の役割は、今回はこれを中止するかどうかということに対する評価をするということを我々は役割として今やっているのではないかと思いますが、反省点ということに関しては、当然こういうもので、資料に基づいて説明をされていますので、推進部会で反省点をここに書くのではなくて、私はこの推進部会で評価したことに対して、つまり今回はASTRO-Gプロジェクトの中止に対する評価を、ここに書くべきことだと思います。ですから、プロジェクトを中止にするということの評価に対する意見をここに書いていただきたいと思います。反省点というようなことは、推進部会の役割としては少し違うのではないかと思います。

【河内山部会長代理】 ただいまの御意見について何かございませんか。なかなか難しい、要するに形式的に非常に難しい内容になっていて、そもそも中間評価をきちんとやることが一番スタートポイントで、その後の反省点をこの格好で今やっていてこういう形になっているということで、プロジェクトの成果について特に中途半端な形になっているのが今の状態です。

【池上委員長】 そうすると、今のご意見は、例えばプロジェクトの失敗に対するレビューに対する評価であればいいのですね。ちゃんと反省しているかどうかということを我々でお聞きして、それについて我々はどう評価するかということで、「概ね妥当」ということですね。

【多屋特別委員】 そうです。

【服部委員】 この成果の項目は要るかどうかということですが、この文章をずっと読んでいると基本的にまとめのような気がします。ですから、成果というと、今御意見があったように、大変誤解を招きやすいと思います。全体をずっと述べてきて、まとめを書いていて、まとめほどの重みはありませんが、それにかかわる将来のことも含めて書いているということだとすると、成果の項目というのはどうしても要りますか。推進部会にはそのように出しましたが。

【池上委員長】 これを全部削除していただいても別に上の委員会は困りません。

【服部委員】 そうですか。

【河内山部会長代理】 1つ提案ですが、もともとこういうことはちゃんとやりましたということを言いたいという、自画自賛と言われればそれまでですが、要因に対する分析と今後への反映事項の中に、技術の整理はここまではやっていますという書き方で残してはどうでしょうか。2つを一緒にしてしまって、消すわけではなくて、一緒にして取りまとめるという形になります。タイトルは、基本的にはプロジェクト後のレビューですが、中止の結果、ここまではやっているという技術のやっていたところまでの記録として残すという形にすれば、宇宙開発委員会から付託を受けた内容に対しても問題はないのではないかと思います。したがって、最後の項目は削除して、前の方へ持っていき、行った結果についてのみちゃんと記載するというのはどうですか。

【服部委員】 それで評価するのですか。

【河内山部会長代理】 技術の記録というのは、反省の一環として、こういう形で取りまとめておりますというのを前の方へつけ加えるのですね。これでいくと反省については、中止するまでやってきたことはここまで入っていますというものも含めて、「概ね妥当」となります。「概ね妥当」という1つの項目にまとめてしまう、2つあるものを1つにするということで、プロジェクトの成果という一番わかりにくいところが出てこないようになります。そうすることで、JAXAでここまでやっているということがわかるようになります。

【多屋特別委員】 そうですね。では、JAXAがきちんと状況を整理していただいたことを受けて私たちはきちんと評価をしましたということで、「概ね妥当」になるのではないでしょうか。

【河内山部会長代理】 なかなかいい議論が今日はできました。申し訳ありません、少し前回進め方が必ずしもよくなかったというのは認識しておりますが、今の御意見を含めた、事後評価については1つにまとめるということでいかがでしょうか。そうすると、鈴木先生の言われた話にも対応できるかと思います。

【鈴木特別委員】 事務局は大変かもしれませんが、統合した方がすっきりするかもしれません。

【河内山部会長代理】 そういうことで、先ほどの件は進めさせていただきます。

【池上委員長】 皆さんに後ほど修正したものをもう一度文章でお諮りします。

【鈴木特別委員】 確かにプロジェクトの成果というと、もともとのプロジェクトでどのような成果が上がったかというように、どうしてもそっちに目が行きますから。

【河内山部会長代理】 それを反省するときの、レビューをするときの前提としてここまでやったということを入れる形でまとめたいと思います。

【池上委員長】 すいません、佐藤先生もいらっしゃるのでお聞きしたいのですが、サイエンスミッションがあるとすると、これはもう挑戦しないといけません。今回のアンテナの話は、私流の発想でいいますとツール、つまりサイエンスを実行するためのある意味でインフラストラクチャーだと思います。ですから、小柴先生と浜松ホトニクスの関係のようなもので、浜松ホトニクスの技術者があのようなものを仕上げるのはエンジニアの仕事だからです。そう考えていった場合に、アンテナの精度という問題について、ある意味ではサイエンティストがやり過ぎてしまって、そこのエンジニアから見れば、最初からそれは無理ではないのかということが言えたのかもしれません。その辺はどのように整理をしたらいいでしょうか。

【佐藤特別委員】 私は少し見方が違いまして、従来宇宙科学の研究をやるときには、みずから技術開発もあわせてやっていたのですね。今回これはものすごく難しい技術なので、当然JAXAの本部のいろいろな衛星の経験を使うということはありますよね。私たち、従来の宇宙科学の研究をしている立場から見れば、研究者がアンテナのことについてももっと勉強すべきだったと私は思いますね。もちろん自分だけで技術を持っているわけではありませんから、真剣に学んでやらないとだめだと思います。大変申し訳ないのですが、宇宙科学の電波天文の先生方が努力されたのでしょうか。そういう努力をしていれば、困難さというものがもっと初期の段階で認識できたのではないかと、私は思っています。
 そういう意味で、従来のスモール、スモールではありませんが、小振りな衛星とだんだん違ってきていますが、例えそうであっても、そのあたりを研究者が、プロジェクトを進める以上、理学ミッションとはいえ、そこのところを努力するのが足らなかったと思いますね。もちろん工学のサポートなしにはできませんが。むしろ今回の失敗は、工学、技術関係をうのみにしたと言ったら恐縮ですが、そのあたりが基本的な問題だと思います。
 巨大化する中での宇宙科学の推進の仕方ですが、理学の立場から見れば、ある程度そういう目的を達成しようと思えば、技術のことについてももっと真剣に勉強すべきだったと思います。もちろん理学はアンテナ以外のことで寄与されていたと思いますが、アンテナがキーポイントになるのはわかっていたのですから、もう少し勉強すべきだというのが私の率直な意見です。

【河内山部会長代理】 ありがとうございました。

【永原特別委員】 佐藤先生が今おっしゃったことも重要なポイントだと思いますが、他方で、せっかくJAXAという組織、つまり、理学という、サイエンスでとにかく最先端を切り開くために今までにない技術を展開したいというサイエンスのモチベーションがあって、そこにせっかく工学という、それも宇宙科学研究所の中にちゃんと工学の部門があって、ISAS(宇宙科学研究所)の外のJAXAのほかにももっと実際にいろいろなことをやっている、技術を持っている巨大な部分があって、それがあるからこそJAXAという組織がすごく意味があると思います。もちろん、研究者がもっとやらなくてはいけなかったという点はおっしゃるとおりですが、せっかく工学があって、さらに実際につくって飛ばしている部分があるので、そことの連携をもっと強固にすることが一番重要なポイントで、今後においても、そういうことがきちんとできるということが日本の宇宙全体を進める非常に重要な部分だと思います。初めからそれを民間に投げてしまうのではなくて、強いモチベーションを持っているのは研究者自身ですし、そこにせっかく工学という、これは工学の部分は単なる技術じゃなくて、工学の研究者で、それを支えるようなものを持っているという、今の仕組みというのは、そういう意味では非常によくできていると思いますね。つまり、今回学ぶべきことは、これを今後においてもっとうまく、いろいろなところの部分をもっとうまくやれるようにするということではないかと思います。

【佐藤特別委員】 永原先生の意見に全く賛成ですね。今回、申し上げたことですが、そういう意味での連携が弱くて、少しうまく機能していなかったと思います。工学のことに対して一番批判しやすい立場にあったのは、電波天文の理学の研究者でないかと思います。彼らは、まさに専門家に一番近い方でアンテナのことを知らないことはありません。今回のことについて技術は持っていませんが、常に電波を使って、装置開発もやっている方ですので、一番近くにいる人ですね。その人達が早い時期で認知できなかったことは、そのあたりの連携がまずかったのだと思います。自分らも理学系といえどもある程度専門家で、電波天文は開発をみずから今まではやっていました。アルマ計画は電波天文の人が頑張ってやっていますよね。だから、その点が少し内輪から見るともう一つ連携が足らないという印象が強く思います。

【多屋特別委員】 プロジェクトマネジメントのリーダーを育てていくということが重要なのではないかなと思います。理学、それから工学、それぞれの専門家が、すばらしい技術を持っている方たちが進めているということは十分わかっています。しかし、プロジェクトマネジメントは、宇宙開発をどうしていくかというような、少し観念的ですみませんが、両者の個々のものをまとめていくというプロジェクトマネジメントの技術、進めるためにはどのようにするかということももちろん必要ですし、その支援もJAXAはこれからしていくことが必要だと思いますが、さらにもう一つ上の段階の、そのプロジェクトをまとめていくリーダーをどこで育てていくかということが非常に大きなこれからの課題ではないかと私は思います。その辺があれば、このような失敗、残念ながらの失敗ですが、今後繰り返すことも少しは少なくなってくるのではないかと思いました。

【河内山部会長代理】 基本的な反省点は、今3委員がおっしゃったことをベースにやるということで、JAXAはまとめていて、読み取りにくい部分もあるかもしれませんが、基本的なところは合致しているのではないかと思います。ぜひこの方向で今後頑張っていけば、こういうことが起こらないようになると思います。宇宙開発事業のあり方、特に先ほどありましたように、推進部会についても、重要な案件については継続的にフォローするということをちゃんと推進部会の段階で残していくことを含めて改善策を考えていくことも、我々自身としても考えてやっていきたいと思っていますので、そういうトータルの要素、それから、改善点をあわせて今後の未来を切り開いていく努力をしていくということで、関係者一同頑張っていきたいと思います。

【池上委員長】 リーダーは日本で育ちますか。

【多屋特別委員】 育てていかないといけないのではないですかね。

【池上委員長】 チームワークというのが非常に下手ですよね、日本は。自分の研究室でやりたいとなってしまいますよね。特に大学にいる方はよくわかっていると思いますが、本当に難しいと思います。

【多屋特別委員】 大学では、ものすごくまとめるということは難しいです。

【河内山部会長代理】 先ほど宇宙研では、飛行実証等、小さいものから大きいものまでいろいろありますので、そういう機会を利用して若手の継続的な育成を図るという、要するにプロジェクトマネジメントの向上を的確に階層的にきちんとやっていけば、おっしゃることになるので、それをどうやるかという今後の実行にかかっています。言葉だけで言うのは簡単で、実行するのは難しいのですが、今回の反省を踏まえて、ぜひやっていただきたいと思います。

【服部委員】 池上委員長が言われたエンジニアリングとサイエンスのかかわりですが、今、佐藤先生が言われたように、僕はツールを先生方に提供する仕事をずっとやってきていますが、日本では、当たり前のツールを使って研究をやられたら、結果は当たり前のものしか出ません。昔は結構ツール自身を死に物狂いで開発して、それを使って新しいデータが出るということで進んできましたが、最近は、批判しているわけではありませんが一般論として、その辺にある高価なツールを買って、研究をされるから、出てくるアウトプットはあまり高いレベルものがありません。そういう中で、この宇宙開発の例のアンテナの問題は、本当にツールですよね。いろいろ巻き込んでツールを死に物狂いで開発するというのは、さっき言われたマネジメントですが、企業でも、なかなかそこまで行っている企業はないかもしれませんが、巻き込んで、ツール自身を最先端のものにしないと結果は得られないと思いますので、世界でやっていないことをやるということは、そこのところに死に物狂いの部分が要るのでしょうね。

【佐藤特別委員】 池上先生がおっしゃった、浜松ホトニクスの場合ですが、あの大きな光電管の開発も、東大の小柴研の人が一緒に参加してやっていますよね。決して受身では全然ありませんね。自分が必要だから、真剣に勉強してこういうことが必要だということも発信してやっていますよね。もちろん、もともと浜松ホトニクスのハイテク技術があることが前提ですが、参加することによって浜松ホトニクスの技術も大きなメリットを得て成功しているのではないかと思います。
 まさに、永原先生おっしゃったとおりの連携が非常に大事で、ASTRO-Gの場合、2つの独立した工学と理学があるというので安心感もあったのでしょうが、そうではなくて、基礎科学で成功をおさめようと思えば、基礎科学からも技術に関して勉強して、そういうことをやる必要があると思います。高エネルギーの分野は随分そういう意味で成功しているのではないかと思います。

【池上委員長】 今の御発言ですが、服部委員はノーベル賞をもらった田中さんが部下にいて、彼はターン・キーで動作する完成品の測定器を買っても、いい研究成果が出ないということを昔から言っていました。今おっしゃっているように、研究者も一緒に装置を開発しなければうまくいかないということは盛んに言っていました。
 あともう一つ、エンジニアをもっとうまく使ってほしいということがあります。地上の天文台については、すばるは非常によくやっていると思いますし、アルマもよくやっていると思います。サイエンティストが自らいろいろつくっています。ただ宇宙機になると、サイエンティストが全部見るというのは少し違うのではないかと思いますので、エンジニアをもっとうまく使うということがあっていいのではないかと思いますが、その辺どうですか。

【佐藤特別委員】 少なくともロケットまでは、とても科学者は面倒を見ることはできませんが、今回はロケットや基本的な衛星の話ではなくて、ディテクターというか、アンテナという科学的ミッションのための成果を上げる機械の話ですよね。それには基礎科学者が常に発信して、要求し続けて、一緒に考えることが必要だと思います。そういう努力はもう一つ欲しかったのではないかという印象です。

【河内山部会長代理】 取りまとめたいのですが、よろしいですか。評価結果の取りまとめ(案)については、ただいまいろいろな貴重な意味の深い意見がいただけました。これをもって、もう一度編集し直す、少し直さないとだめなところがありますので、修文等については私に一任をお願いしたいのですが、それでもう一度送付いたします。それで特に問題なければ、それをもって、案をとりまして報告書とさせていただくということでよろしいでしょうか。 

(「はい」の声あり)

【河内山部会長代理】 では、その方向で作業を進めさせていただきます。
 本日の評価についての審議というのはこれで終わりますが、次に、その他ということでよろしくお願いします。 

(2)その他

事務局から参考4-1に基づき、説明があった。

【河内山部会長代理】 22日に次の推進部会がありますね。それでもし間に合うということであれば、御意見等を伺ってまとめたいと思いますので、資料配付をするということで準備いたしましょう。よろしくお願いいたします。

【事務局】 はい。

【河内山部会長代理】 それでは、本日の議事はすべて終了いたしました。これで第4回の推進部会を終わりたいと思います。本当にどうもありがとうございました。

(説明者については敬称略)

お問い合わせ先

宇宙開発委員会事務局

(研究開発局参事官(宇宙航空政策担当)付)