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平成21年宇宙開発委員会(第30回) 議事録

1.日時

平成21年10月7日(水曜日)13時58分~14時23分

2.場所

文部科学省18階 宇宙開発委員会会議室

3.議題

  1. H-ⅡAロケット16号機の打上げについて
  2. データ中継技術衛星「こだま」(DRTS)の定常段階終了と後期利用計画について
  3. その他

4.出席者

委員

松尾 弘毅  (宇宙開発委員会委員長)
青江 茂   (宇宙開発委員会委員長代理)
池上 徹彦  (宇宙開発委員会委員)
森尾 稔   (宇宙開発委員会委員)
野本 陽代  (宇宙開発委員会委員)

文部科学省

藤木 完治  (文部科学省研究開発局長)
森本 浩一  (文部科学省大臣官房審議官(研究開発局担当))
佐野 太   (文部科学省研究開発局宇宙開発利用課長)
松尾 浩道  (文部科学省研究開発局参事官(宇宙航空政策担当))

(説明者)
河内山 治朗 (独立行政法人宇宙航空研究開発機構 理事)
道浦 俊夫  (独立行政法人宇宙航空研究開発機構 執行役)
成田 兼章  (独立行政法人宇宙航空研究開発機構 統合追跡ネットワーク技術部 部長)
浅田 正一郎 (三菱重工業株式会社 航空宇宙事業本部宇宙機器部 部長)

5.議事録

【松尾委員長】 それでは、第30回の宇宙開発委員会を開催いたします。本日の議題は2つでございます。最初が、「H-ⅡAロケット16号機の打上げについて」ということで、これは河内山さんと浅田さんの両方からお願いします。

(1) H-ⅡAロケット16号機の打上げについて

H-ⅡAロケット16号機の打上げについて、独立行政法人宇宙航空研究開発機構(河内山理事)から報告があった。

【池上委員】 安全部会では、本年8月にこの打上げに関しまして、地上安全、飛行安全について、支障がないということを確認してございます。

【松尾委員長】 この件よろしゅうございますか。どうもありがとうございます。

【JAXA(河内山)】 ありがとうございました。

【松尾委員長】 それでは、2つ目の議題に入ります。「データ中継技術衛星「こだま」の定常段階終了と後期利用計画について」ということで、JAXAの方からお願いします。

(2) データ中継技術衛星「こだま」(DRTS)の定常段階終了と後期利用計画について

データ中継技術衛星「こだま」(DRTS)の定常段階終了と後期利用計画について、独立行政法人宇宙航空研究開発機構(道浦執行役)から報告があった。

【青江委員】 ものすごいプリミティブなところを教えてください。例えばALOSで可視域というのだと、何分ぐらいだと思えばいいんですか。

【JAXA(道浦)】 1周が90分でございまして、そのうちの40分が、DRTSから見えます。

【青江委員】 そうしたら90分のうち、見えるのはどれくらいですか。

【JAXA(道浦)】 そのうちの、ALOSが1日14パスで、そのうちに見えるのが40分ぐらいです。

【青江委員】 要するに、1周90分で回るんでしょう。

【JAXA(道浦)】 はい、そうです。

【青江委員】 それで、日本からの可視域というのは何分だと思えばいいんですか、1周のうちの。

【JAXA(道浦)】 DRTSの。

【青江委員】 ALOSの可視域。だから、DRTSを使わなくてもいい、ダイレクトに見える時間。

【JAXA(成田)】 10分ぐらいです。

【青江委員】 10分。

【JAXA(成田)】 ええ。

【青江委員】 90分のうち10分は見える。

【JAXA(道浦)】 それで、1日に、昼2パス夜2パスで、4パスしか見えないです。

【青江委員】 それに、掛ける4パス。

【JAXA(道浦)】 はい。

【青江委員】 圧縮とか何とかというのを使えばですね、4パス掛ける10分で、全部落とすということはできるんですか。

【JAXA(道浦)】 それは難しいですね。

【青江委員】 それはおおよそできそうもないことなんですか。

【JAXA(道浦)】 できません。

【青江委員】 そういうものなんですか?

【JAXA(道浦)】 はい。

【青江委員】 もう1つ教えてほしいのは、今いわゆるデータリレー衛星を運用しているのは、軍用は別にしまして、民用だと、大体どこがどれぐらい持っているかというのは、大体どんな状況にあるんですか。

【JAXA(道浦)】 NASAが、何機ぐらい?

【JAXA(成田)】 10機ぐらいあります。

【青江委員】 NASAが10機ぐらい。

【JAXA(道浦)】 はい。NASAは、ISSというステーション運用と、あとシャトル運用といろいろございますので、たくさん持っています。それから、ESAが、今1機。

【青江委員】 ESAは1機。

【JAXA(道浦)】 はい。中国も、1機。

【青江委員】 これ、民用に。

【JAXA(道浦)】 ちょっと微妙ですね。あまり中国は、民用と軍用の区別がございません。ロシアは、ちょっと何機持っているかわかりません。

【青江委員】 そんな状況ですか。

【JAXA(道浦)】 ロシアもやっています。

【青江委員】 はい、どうもありがとうございました。

【森尾委員】 例えば、ALOSと通信回線を構成するのに、どのぐらいの時間がかかるんですか。

【JAXA(成田)】 衛星間通信を確立する部分は、数分で確立いたします。

【森尾委員】 数分ですか。地上局だとどれぐらい。

【JAXA(成田)】 もうちょっと短いですね。

【森尾委員】 データレートっていうか、同じ240Mbpsとしたら、エラーレートはどれぐらいのものなんですか。地上の場合は天候なんかも影響あるんですけど。

【JAXA(成田)】 データのレートは、スペックでは10-7ぐらいです。

【森尾委員】 衛星間で。

【JAXA(成田)】はい。

【森尾委員】 そうですか。地上局だと。

【JAXA(成田)】 地上局も同じぐらい。マイナス6乗ぐらいだと思いますが。

【森尾委員】 相手が地上だともっと悪いところまで何とかなりそうな気もするけど。

【松尾委員長】 よろしいですか。

【池上委員】 技術の話ですが、リアルタイムの回線ですよね。中継装置では、波形整形、リタイミング、そして増幅して出すという、いわゆる3Rをやっているのですか。

【JAXA(成田)】 これはスペクトラム拡散を使っておりまして、エネルギーをそのまま、QPSKで伝送しているという方式でございます。

【池上委員】 そうすると、単純に増幅しているだけ。

【JAXA(成田)】 はい、そうです。中継です。

【池上委員】 デジタル信号の場合は普通3R機能で中継をやりますけど、その必要はないわけね。

【JAXA(成田)】 はい。

【池上委員】 なるほど。故障時の予備として、NASAの中継衛星を使うようになっているんですか。

【JAXA(道浦)】 今、NASAと調整しておりまして、来年の4月からALOSはNASAのTDRSを使えるというシステムを今組んでいるところでございます。

【池上委員】 ああ、なるほどね。現時点でも、トラブルがあった場合はNASAの回線を使うことができるってことなんですか。

【JAXA(道浦)】 おろすことはできますが。

【池上委員】 それ、やっていない? 特には。

【JAXA(道浦)】 1回、ALOSとNASAのTDRSを使った適合性試験をやっていますので、おろすことはできますが、スケジュールを組んだり、データ伝送をどうするかというシステムを、今、一生懸命つくっているところでございます。

【池上委員】 そうすると、予備回線としては、一応NASAを考えていたんですか。何も考えていないんですか。

【JAXA(道浦)】 高い緯度のところに地上局がございまして。アラスカとかですね。そういうところのものを使うことを考えておりました。

【池上委員】 それは地上の方?

【JAXA(道浦)】 はい、地上です。

【池上委員】 もし、DRTS「こだま」がだめになった場合、どういうことを想定しているのですか。

【JAXA(道浦)】 だから、地上で送るしかないと。

【池上委員】 ALOSから直接、中継を介さないで地上に送る。

【青江委員】 要するにアラスカに落として、アラスカから地上で持ってくる。

【JAXA(道浦)】 そうです。それではまずいというので、NASAと交渉していて、やっとそういうシステムが来年の4月から作れるということまできています。

【池上委員】 一応予備回線的なものはあったということなんですね。

【JAXA(道浦)】 そうですね。

【青江委員】 アラスカに落として持ってくると、それで何%ぐらいカバーできると思えばいいわけですか。今さっき言った、10分の4パスじゃとても無理だと、こういう話ですね。それから、するとアラスカ局を使えば、どれくらいカバーできるものですか。大体フルにカバーできますか。

【JAXA(成田)】 地上局ですので、例えばアメリカの方でしたらアラスカに落としますとか、それからヨーロッパでしたらヨーロッパの局に落としますと。そういったことで、分散して行うということで、例えばアラスカだけで全部カバーするという考え方ではございません。

【青江委員】 地上に何局使えれば、フルに落とせるのですか。

【JAXA(成田)】 もともと二十幾つだったと思いますが。

【JAXA(道浦)】 25局、前に試算したときは25局ぐらいだったと思います。

【青江委員】 そんなに要るの。

【JAXA(成田)】 データ中継衛星のデータレートが278Mbpsでございますが、直接ダウンリンクするデータもその半分ぐらいでございますので、そういったところも効いてまいります。

【青江委員】 ああ、そうかそうか。

【松尾委員長】 さっき、やっと話がまとまったという話だったんですが。NASAの話。

【JAXA(道浦)】 はい。

【松尾委員長】 何でここにきてNASAなんですか。要するに、7年間運用されたわけで何かのバックアップがもし要るんだったら、大分前から要りそうな話なんですね。

【JAXA(道浦)】 ずっと前から調整していたんですけれども。

【松尾委員長】 調整がやっと。

【JAXA(道浦)】 はい。NASAがですね、ちょっといろいろと思惑か何かあったのかもしれないんですが、あまり進まなかったんですね。それで、最近、やはりALOSのデータの重要性が、世界的になってきていまして、話が進んだのだと思います。当然 NASAもTDRSの地上設備をつくらないとだめで、通常TDRSを使うと1分間に100万ぐらい払わないといけないのですが、我々はお金出さずに、無料でやるという交渉をしていました。それで、やっと去年の秋ぐらいに合意して、今、お互いに地上設備を作っているところです。NASAも、我々も。

【松尾委員長】 理由の1つにALOS効果があるというふうに思っていてよろしいですか。

【JAXA(道浦)】 はい、そのとおりでございます。

【松尾委員長】 なるほど。

【池上委員】 でも、東南アジアの衛星はNASAを使っていますよね。これは、お金を払っているからということ。

【JAXA(道浦)】 データ中継衛星を使っているものはないと思います。

【池上委員】 ないですか。

【JAXA(道浦)】 はい。NASAも、TDRSで、Kaバンドのユーザー宇宙機は、JAXAが初めてです。

【池上委員】 ALOSだけ。

【JAXA(道浦)】 ALOSだけです。

【松尾委員長】 軌道離脱はどこへ行くんでしたっけ。行き先は。

【JAXA(成田)】 ちょっと正確な数字は覚えていないんですが、300キロぐらい高い高度に離脱します。

【松尾委員長】 そんなものですか。あと何かございますか。どうもありがとうございました。それでは、事務局より現状報告を。

(3) その他

1.宇宙開発の現状報告

事務局から説明があった。

2.議事要旨

28回宇宙開発委員会議事要旨(案)について、原案どおり了承した。

お問合せ先

研究開発局参事官(宇宙航空政策担当)付

(研究開発局参事官(宇宙航空政策担当)付)

-- 登録:平成22年01月 --