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平成27年度教科用図書検定調査審議会総会(第3回) 議事録

1.日時

平成27年7月23日(木曜日)14時00分~15時00分

2.場所

中央合同庁舎第7号館西館12階共用第2特別会議室

3.議題

  1. 「特別の教科 道徳」の教科書検定について(報告)(案)
  2. 教科用図書検定規則等の一部改正について(案)
  3. その他

4.出席者

委員

魚住委員、鵜沢委員、岡崎委員、小柳委員、金井委員、久保委員、榊原委員、島谷委員、清水委員、杉山委員、鈴木委員、高山委員、谷田委員、太郎良委員、寺島委員、照屋委員、友国委員、中森委員、西方委員、日野委員、本間委員、南委員

文部科学省

小松局長、伯井審議官、望月課長、坂下専門官、竹内課長補佐、高橋専門官

5.議事録

平成27年7月23日

【杉山会長】   それでは、所定の時刻となりましたので、ただいまから教科用図書検定調査審議会総会を開会いたします。
 本日の会議につきましては、検定制度の改善に関する審議の会議は原則公開とされておりますため、報道関係者並びに一般傍聴者の方々に会議の傍聴を許可しています。また、カメラ撮影につきましても、会議冒頭の配布資料の確認が終了するまで、撮影が許可されております。また、本日の会議で報告内容がまとまった場合には、私から事務局に対して報告の手交を行いますため、その時にもカメラ撮影が許可されることになりますので、御承知おきいただければ幸いでございます。
 それでは、まず初めに、事務局に人事異動があったようですので、御紹介いただきたいと思います。
【坂下専門官】  それでは、事務局の人事異動について、御紹介させていただきます。
 7月15日付けで教科書課教科書企画官として、黄地吉隆が着任しております。
【黄地企画官】  黄地でございます。よろしくお願いいたします。
【杉山会長】  ありがとうございました。
 続きまして、事務局から配布資料の確認をお願い申し上げます。
【坂下専門官】  それでは、配布資料の確認をさせていただきたいと思います。本日の配布資料でございますが、座席表のほか、議事次第ということで1枚お配りしております。議事は、その他も含めて3点ということでございます。それから、配布資料といたしまして、本日は3点、資料を用意しております。資料1といたしまして、本審議会におけます報告の案でございます。それから、資料2-1、資料2-2といたしまして、教科用図書検定規則等の一部改正についての案ということで、1枚、概要と、それから検定基準につきましては、改正案ということで、その改正のイメージということで、資料を用意しております。それから、机上参考資料といたしまして、教科書制度の概要の冊子でありますとか、関係の資料につきましては、先生方の机の上、左手の方に置かせていただいておりますので、適宜御参照いただければと思っております。
【杉山会長】  どうもありがとうございました。資料に不足等がございましたら、事務局にお申し出いただきますよう、お願い申し上げます。
 それでは、大変恐縮ですけれども、カメラ撮影はとりあえずここまでとしたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
(カメラ撮影終了。カメラ撮影者退室)
【杉山会長】  それでは、早速、本日の審議に入ります。今回の審議要請事項に対する本審議会としての報告案について、審議をいただきたいと思います。各委員には、事前に報告案をお送り申し上げて、お目通しをいただいていることと思いますけれども、事務局からその報告案について、説明をお願いします。
【坂下専門官】  それでは、資料1を御覧ください。報告の案ということで、表紙を付けております。
 1枚めくって、目次ということで、「はじめに」というところから、「おわりに」というところまで、合計、本文は20ページの報告になっています。特に、審議要請事項は二つありまして、「特別の教科 道徳」の教科書の検定基準等についてというところと、それから、道徳科はもとより、全ての教科に係る課題として、その他の教科書検定に関する諸課題について、それぞれ改善・改正の方針を示しているところです。それから、委員名簿、審議要請事項等を関連資料として付けています。
 更にめくって、1ページ目から2ページ目の、「はじめに」において、今回の審議の経緯をまとめております。本年5月19日に審議要請という形で、その趣旨といたしましては、来年度(平成28年度)に小学校用の「特別の教科 道徳」の教科書、再来年度(平成29年度)に中学校用教科書の検定を行うといった観点で、そのために必要な検定基準とはどのようなものがあるかとか、そのために必要な検定体制はどうするかという話、それから、先ほど申し上げましたとおり、道徳科はもとより、全教科に係る教科書検定に関する課題ということで御審議いただいたところです。特に、2ページ目には、道徳科の教科書検定を分担する第10部会と、それから、第1部会から第10部会、いずれの部会にも属しない事項でありますとか、総括的事項については総括部会が担当ということになっていますが、この両方の会議の合同会議を開催し、審議を行ってきたということを記述してございます。
 具体的に、3ページ目から7ページ目までが、教科書検定基準でありますとか、道徳科の教科書についての提言という形で、今、報告がまとめられているという状況でございますが、3ページ目を御覧いただくと、三つ目の丸のところですが、「以下のマル1~マル3の観点により、道徳科の固有の条件を新たに規定することが適当」ということと、それから、一番下の丸のところでございますけれども、「マル1~マル3に道徳科固有の条件として新設」ということに加えて、「マル4として道徳科の教科書について留意すべきと思われる点」、こちらについては、これまでこの教科用図書検定調査審議会で先生方からいただいた御意見、あるいはそれ以前の、道徳に関する検討を行ってこられた、中央教育審議会でありますとか、道徳に関する有識者の懇談会といったものも踏まえた留意点ということでございます。
 4ページ目は、マル1として、学習指導要領において示されている題材・活動等についての教科書上の対応ということで、おおよそ、一番上の丸にございますけど、生命の尊厳から始まって、先人の伝記であるとか、スポーツ、それから情報化への対応等の現代的な課題といった題材、こうした題材を教科書において全て教材として取り上げることを求めるといったことを規定として設けてはどうかということが、「このため」と書いています二つ目の丸です。あと、現代的な課題については、審議会でも御意見をいただいたところでございますので、三つ目の丸のところで、具体的にどのような課題を取り上げるかといったことについては発行者の創意工夫に委ねられるということと、それから、現代的な課題を取り上げる際には、他の教科で学習する内容は当該教科の教科書で扱われるということを前提としつつも、道徳科の学習のねらいの実現と達成という観点からは、そうした内容についても必要な範囲で取り上げるということも考えられるのではないかといったようなことを入れております。あとは、「考える道徳」、「議論する道徳」への転換ということも今回の学習指導要領の一部改正では言われていますので、それを踏まえて、内容の取扱いに示されております、言語活動、問題解決的な学習、道徳的行為に関する体験的な学習、こういったところを図書で扱うということですけれども、委員の先生方から事前にいただいた意見の中で、全ての教材についてこのような取扱いをするのかどうかといったことがこの文章だと不明確だという御指摘もいただいたところですので、「その際」ということで3行~4行ほど加えていますが、要は、掲載される教材ごとに適切な配慮を求めるという趣旨というよりは、図書全体を通じて、言語活動ほか、これらに関する適切な配慮がされているといったことを求める趣旨であるということで、明確化しているということでございます。
 あと、5ページ目のところは、教材の配慮事項が学習指導要領に示されています。主な点は二つでございまして、5ページ目の欄外に、小さい字で恐縮ですけれども、学習指導要領の抜粋を付けています。特に一番下のところに、「教材については、次の事項に留意するものとする」ということで、3の(2)のア、イ、ウと三つ、観点が示されております。これらの観点を踏まえた上で適切な教材が取り上げられることと、それから、教材を取り上げるといった場合でも、その取り上げ方に不適切がないこと。例えば、多様な見方や考え方ができるものについては、特定の見方や考え方に偏った取扱いがされていないといったことでありますとか、心身の発達段階に即しているとか、多面的・多角的に考えられるとか、そうした配慮が求められると。こうした趣旨を踏まえた基準・規定が必要だろうということでございます。
 それから、6ページ目ですけれども、マル3については、図書の主な記述と道徳科の内容項目との関係の明示ということでございます。こちらにつきましても、6月22日の第10部会と総括部会の合同会議の場で御提案させていただいているということで、その方針に基づいてということでございます。
 それから、マル4のところは、検定基準として項目を設けるという趣旨ではありませんが、特に道徳科の教科書について留意すべき点ということで取り上げたものでございます。例えば、6ページ目の上から四つ目の丸ですけれども、道徳的価値に関することでありますとか、そうしたことについての検定をどう考えるかといったことがありました。道徳科以外の他の教科と同様の意味での専門的・学術的な観点から検定意見を付すというのは難しいのではないか、といったような御指摘もいただいたところです。一方で、道徳教育に関する指導方法や教材等に関する研究については、これまでの蓄積といったものがございます。そうした専門的見地からの検定意見といったものは考えられるのではないかという趣旨のことが、前段でございます。後段につきましては、準拠性、公正性、正確性ということで、これまで教科書検定を行ってきたところです。委員の先生方から事前にいただいた意見では、上から三つ目の丸の準拠性、公正性、正確性と、それから、今御紹介している四つ目の丸の準拠性、公正性、正確性と、登場順を合わせる形で修正しています。最初の原案ではそこが整合しておらず、読みにくいという御指摘もいただいたので、そのような形にしています。
 それから、主立ったところだけということですが、7ページ目を御覧ください。7ページ目の上から二つ目の丸ですけれども、道徳科の教科書については、特に国際理解や国際協調の視点といったことの重要性も、本審議会で御指摘いただいたところです。そうしたことも踏まえて、このような形で、「グローバル化が進展する国際社会の中で生きていく児童生徒が国際理解や国際協調の視点から、多面的・多角的に考えることができる教材であることが求められる」ということでして、「発行者においては、例えば、現代的な課題などにおいて、国際的な視野も含めて広く題材の選択等を行い、道徳科の教科書の著作・編集に当たることが望まれる」といったような趣旨を今回の報告に盛り込んだところでございます。あと、同じ7ページ目の三つ目の丸のところでは、マル1として、これまでいろいろなところで刊行されてきた道徳に関する教材、そうしたもののよさを生かして教科書編集に当たっていただければといったようなことですとか、あるいは、家庭や地域社会と連携した道徳教育にも資するもの、そうした観点から道徳科の教科書の著作・編集に当たっていただければということで、文言を盛り込んでいるところです。
 それから、8ページ目、9ページ目でございます。検定体制の充実方策についてということでして、こちらについては、6月22日の合同会議の場でも特に異論等はなかったところですので、方針だけ御紹介いたします。9ページ目ですが、「このため」ということで一つ目の丸と三つ目の丸とありまして、一つ目の丸のところでは、「学校における道徳教育に精通した教員や指導主事等を専門委員として任命し、例えば一冊の教科書につき3名程度の者が調査に当たることができるようにすることが適当である」ということで、実際に部会であるとか審議の場に出てこられるというわけではありませんけれども、教科書調査官が調査意見を作成するに当たって御協力をいただいている、いわゆるペーパーレビューをしていただいている専門委員を一定程度確保し、図書を見ていただこうと、そういう趣旨でございます。それから、三つ目の丸のところでは、「図書の内容に応じ」ということですけれども、道徳科以外の教科に関して専門的知見を有する先生方の御協力を得られる体制をとることが適当であるということで、これは、本審議会におきましても、一番最初の総会でそのような御指摘をたくさんいただいたところでございます。そうしたことも踏まえということでございます。具体的にということで三つ、四つ目の丸に紹介しているところですが、単純にほかの教科の部会の先生方をそのまま兼務という考え方も書いておりますけれども、そこは図書の内容に応じて適宜対応していければという趣旨でありますので、特定の先生だけに負担がかからないようにということを配慮する必要があるのではないかというふうに思っています。
 それから、10ページ目以降は、道徳科も含むのですが、全ての教科にわたる課題ということで、その他の教科書検定に関する諸課題ということでございます。10ページ目、11ページ目は、特に義務教育用教科書の不合格図書の年度内再申請の見直しということ、それから不合格となる判定基準の見直しということでございます。
 11ページ目でございます。二つ目の丸のところに、方針として、図書の基本的な構成に重大な欠陥が見られるものですとか、あるいは欠陥箇所数が著しく多いものといったものについては、図書の修正に十分な時間的余裕と本審議会での審議に十分必要な時間を確保するという観点から、年度内再申請という形ではなくて、高校と同様に翌年度の再申請という形にしたらどうかということと、併せてですが、修正表の審査の段階で不合格となるといったようなケース、あるいは発行者からの修正表の不提出といったケースで不合格になるケースというのも、法令上、規定がございます。そうした場合もやはり年度内再申請は時間的な観点からは難しいということでして、実際の適用例は余りないのですけれども、規定としてはこのような形で翌年度に再申請可能とすることが適当ということでございます。それから、三つ目の丸につきましては、4年間、義務教育の図書の場合は同じものを採択ということですが、発行者の過度な不利益を回避するという観点で、翌年度に再申請で合格した図書については必要に応じて採択替えができるようにということで制度の見直しをしたらどうかと、そういうような趣旨でございます。
 あと、12ページ目につきましては、三つ目の丸と四つ目の丸のところでございますけれども、判定基準につきましては、今は図書の大きさ(判型)によって判定基準が変わるという方式を採用していますが、より一層簡素で透明な方法で合否判定を行うという方向で見直したらどうかということで、特定の判型に換算したページ数ではなく、実際の申請図書のページ数を用いて判定するという方法が考えられるのではないかと。ただ、実際の検定意見箇所数をどうするかということについては、今後、それぞれ教科を担当されている第1から第10部会の先生方の御意見を聞いた上で、本年度末までに結論を得るという形にしたらどうかということでございます。あと、高等学校用の教科書については、既に現行学習指導要領の2巡目の審査を行っているところですので、少なくとも2巡目の検定審査が終わるまでは現行の判定基準で対応したらどうかという趣旨でございます。
 13ページ目でございます。13ページ目につきましては、最新の状況に対応した検定申請の改善についてということでして、要は、検定基準や学習指導要領の改正があった場合には、軽微な改正は別として、基本的には新しい検定基準や学習指導要領に基づいた検定申請を行うべきことを新たに規定するということにしたらどうかということでございます。こちらについても、特に異論等はなかったところでございますので、そのような形で盛り込んでいるところです。これにつきましては、14ページ目の二つ目の丸ですけれども、周知期間等の関係もありますので、平成28年度以降に新たな制度改正や基準の改正があった場合から適用するという形にしたらどうかと。要は、遡っては適用しないということでございます。
 15ページ目、その他関連する制度等の改善方策についてということですけれども、検定済図書の訂正申請と検定基準との関係についてということでして、こちらについては、検定基準と訂正申請との関係を明確化するということで、検定基準を訂正申請承認の際にも準用するといったような趣旨のことが書かれています。
 それから、16ページ目、17ページ目については、審査中の適切な情報管理ということでして、こちらも、個別の図書の終了までということではなくて、当該年度の全ての図書の検定審査の終了まで、情報に関する守秘義務を、文部科学省、発行者、それぞれに課すということを規定上明確化しようという趣旨ですし、もし万一、こうした措置によっても、申請者側の不適切な情報管理によって、審査情報、関連情報が漏れた場合については、17ページ目の二つ目の丸ですが、発行者名を含め、その事案の概要を公表してはどうかということがございます。あとは、調査審議の一時停止の規定はありますが、検定手続の一時停止といった規定は存在しないため、平仄を合わせるといいますか、整合性を図るために、そうした手続についても規定上明確化したらどうかということでございます。
 あと、18ページ目、19ページ目については、教科書記述の正確性の更なる向上についてというのが、マル3でございます。マル4が、検定手続関係書類の見直しについてということでございます。特に、正確性の向上については、18ページ目の上から四つ目の丸ですが、先ほど御紹介した義務教育用の不合格図書の話ですけれども、欠陥箇所数が著しく多いものについては、やはり修正に十分な時間が必要であるという趣旨で、翌年度再申請ということにしたらどうかということ。それから、客観的に明白な誤記、誤植、脱字があった箇所数の一覧、現在、公開事業でのみ公開してございますが、これも文部科学省のホームページでも広く公開したらどうかということ。あとは、それ以外に、今までは公表していない、作成していないものですが、全図書の検定意見箇所数を掲載した一覧といったものについても、文部科学省ホームページで公表したらどうかということでございます。検定手続関係書類の見直しについては、こちらに書いてあるとおりですが、いずれかの規定において様式の根拠を一本化するとともに、不必要な書類であるとか、表記であるとかは見直すといったような、現状に合わせた形で規定を見直すということでございます。
 最後でございます。20ページでございます。「おわりに」ということでして、文部科学省、教科書発行者、本審議会、それぞれにおきましてどのようなことを今後求めるかといったことについて、それぞれまとめております。文部科学省に対しては、本審議会の報告を受けて、速やかに制度改正を行うとともに、その周知に努めるということでして、また発行者に対しては、学習指導要領の趣旨を具体化した教科書の著作・編集をお願いしたいということ、特に正確性の更なる向上に意を用いていただきたいということ。それから、本審議会におきましては、ここに書かれているとおり、民間の創意工夫といった観点と、国民の教育を受ける権利を実質的に保障するという観点を踏まえた、教科書検定を引き続き行っていくというような趣旨でございます。
【杉山会長】  どうもありがとうございました。
 それでは、ただいま事務局から説明のありました報告案について、御意見、あるいは、御質問、御感想等も含めて、御発言いただければ幸いですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 【日野委員】  6ページから7ページに掛けてですけれども、道徳科の教科書について留意すべき点ということで、これまでの審議を踏まえて、7ページの2番目の丸に「道徳科の教科書は、グローバル化が進展する国際社会の中で生きていく児童生徒が国際理解や国際協調の視点から」という文言があります。これはこれまでの審議の中から追加されたという御説明がありましたけれども、こういうグローバル化の視点を身に付けることは大事なのですが、同時にグローバル化の中には地球環境問題についての理解も併せて含まれていたように僕は理解しているのですけれども、これまでの議論の中で、そういう環境倫理とか、サステナブルな世界とかいったような、そういう議論はなされなかったのか、なされてこの中に含められているのかどうか、この点、ひとつお尋ねしたいと思います。
【坂下専門官】  特に環境倫理とか環境ということに焦点を合わせた議論は審議会では特には出ていなかったところですけど、ただ、そうしたことも含めて、国際理解、国際協調という観点でございます。特に学習指導要領では、小学校の低学年、中学年、高学年、それから中学校を含めまして、そうした国際理解、国際協調、国際親善といったことについて学ぶことになっていまして、学習指導要領の解説でも環境のことについても触れています。道徳の内容項目では国際理解などに関する指導もなされていくので、それを受けて教材の中でも必然的に扱われることになっていくのではなかろうかというふうに思われます。
 また、現代的な課題といったことで、今回、学習指導要領上、内容の取扱いの中で教材の題材として扱うということになっていますので、今回、検定基準でもそれを受けて必ず現代的な課題については扱うことになりますので、そうした中で扱われることになるのではなかろうかというふうに思われます。
【杉山会長】  ありがとうございました。
 ほかにいかがでございましょう。どうぞ。
【清水委員】  6ページの道徳の教科書について留意すべき点の、二つ目の丸でございます。私もたしか、私たちが検定している社会などではそういった学会の意見などを専門的な見地として意見を付すというようなことがあったと思いますが、それに対して道徳ではどのように検定意見を付すことができるのかという質問したと思いますけれども、それに関してここでは、「これまでの蓄積があり、そうした専門的見地から検定意見を付す」というふうに書かれております。具体的にはどのような蓄積を基にそれを専門的な見地として解釈されるのかについて、質問したいと思います。
【坂下専門官】  こちらの6ページ目に書いていますとおり、他の教科と同様な意味での専門的・学術的な観点からの検定意見は難しいというふうには考えています。一方で、こちらにありますとおり、道徳教育学と申しますか、指導方法でありますとか、教材に関する研究であるとか、あるいは、そうした研究に基づいた具体の、実際に教材としての読み物資料であるとか、そうしたものはこれまで民間からも出ていますし、実際、教育委員会等の地域の教材等もあるというようなところです。そうした観点から、今回の教科書についても、そうした知見も生かしながら検定をしていくということになるのではなかろうかというふうに思っているところです。ただ、繰り返しになりますけど、道徳的価値そのものについて他の教科と同様な意味での専門的・学術的な面というのは、同じ土俵レベルでというのはなかなか難しいだろうという課題も同時に考えているところではおりますけれども、一言で言えば、やれる範疇で意見は付けられるし、また付けるべきであろうというふうに考えているところです。
【魚住委員】  先ほどの観点ですが、これまでの蓄積というのは、要するに個々の事例に関してそれぞれ考えるべきもので、特に今回、9ページの一番初めの丸のところに、学校における道徳教育に精通した教員や指導主事等を専門委員として3名ほどの方が付くという形で、個々そういう形で多分行われるということをここでは表現されているのではないかと思いますが。
【杉山会長】  ありがとうございます。
 今、そういう解釈をしてくださいましたが、そういうことでよろしゅうございましょうか。
【坂下専門官】  そうですね。まさしく学習指導要領に準拠性を見るという観点で、8ページの四つ目の丸のところでも、「道徳科の教科書検定においては、学習指導要領の準拠性の確認などについて、よりきめ細かな調査が担保できるような検定体制を整える」といったような方策をとることによって、要するに、特別の教科ですので、なかなかほかの教科と同じような形のものは難しいかもしれないですけれども、逆の言い方をしますと、特別な教科の検定ということに対する配慮としてこのような体制をとって対応していこうというふうに考えておりますので、そうした趣旨も踏まえてこの6ページ目の記述があるというふうに御理解いただければと思います。
【谷田委員】  第10部会、道徳部会の一員としてこの会に出席をさせていただいている関係上、感想と、あと幾つか、若干確認等をさせていただければと思っています。
 今回、学習指導要領が一部改正されて、いわゆる読み物の登場人物の心情理解のみに偏った形式的な指導から、いわゆる「考える道徳」、あるいは「議論する道徳」への転換を図るということの中で、道徳教育の充実を図るということが今回求められたわけで、そういった学習指導要領の趣旨にのっとって、今回、検定基準に関わる報告が、時間的な制約はあったかと思いますが、第10部会、あるいは合同部会等を開催していただくなど、慎重に丁寧に取りまとめていただいたのかなという印象を強く持っております。
 そうする中で、基本的にはそういった形の中でいわゆる民間発行者による創意工夫のある多様な教科書が供給されるということが目指されるということを考えているわけで、検定においては今後定められるであろう基準に従って粛々と行われていくと考えております。
 その際、細かい話になるかもしれませんが、確認だけをさせていただければと思っています。私の方からは、一つは4ページのところです。先ほどから申し上げていますように「考える道徳」というようなことで道徳教育の充実を図っていく中で、最後の丸のところで、道徳科の固有の条件として、いわゆる言語活動、そして、その3行目には「「問題解決的な学習」や「道徳的行為に関する体験的な学習」について適切な配慮がされていることを求める規定を置く」というふうな文言があります。右側の注のところを見ていただくと、当然、学習指導要領に基づいて今回の道徳科への方向性をこういったところでしっかりと押さえていこうということの御意図だろうと思うのですが、個々に見てみますと、注の4、5ということになっていますが、指導計画の作成と内容の取扱いの2の(4)と(5)のところですが、言語活動については、「言語活動を充実すること」というふうに書かれていますので、この文言にこういう規定を置くのかということは十分理解できるわけですが、その後は「問題解決的な学習、道徳的行為に関する体験的な学習等を適切に取り入れるなど、指導方法を工夫すること」というふうになっております。ここは、規定を置くということでは本文に示されたとおりなのだと思うのですが、この問題解決的な学習や道徳的な行為に関する体験的な学習というのは、目的ではなくて、あくまでも指導方法の工夫ですよというふうな形で理解しておけばよろしいでしょうか。これは、確認という意味でお願いできたらと思いますけれども、いかがでしょうか。
【坂下専門官】  今御紹介いただいた5ページ目のところ、指導計画の作成と内容の取扱いの2の(4)、2の(5)について、特に2の(5)のところでございます。基本的に、指導計画の作成と内容の取扱いのところについては、まさしく文字どおり指導上の配慮事項という趣旨でございます。一方で、教科書、教材においても、その指導方法と密接に関連していますので、端的に言えば、内容の取扱いに書いてあることに基づいて検定意見を付される場合と、あくまでも指導上の配慮事項であるということで付されない場合と、両方ございます。今回、この検定基準として問題解決的な学習や道徳的行為に関する体験的な学習について適切な配慮を求めるという趣旨ですけれども、教材で指導方法の工夫が全て達成できるという趣旨のものではありませんので、あくまでも指導方法の工夫、手助けとなるべく教材もそうしたことに配慮を求めるということですので、この学習指導要領の解釈の部分については、今、谷田先生が御指摘のとおり、指導方法の工夫という趣旨でお読みいただければいいのかと思います。一方で、検定基準としては、学校教育の主たる教材として、そうした指導方法の工夫に資する教材となるよう求めていくという趣旨で検定基準上明確化すべく項目を置いたらどうかと、そういうことでございます。
【谷田委員】  6ページのマル4の道徳科の教科書について留意すべき点ということで、二つ目の丸に、「道徳教育に関する指導方法や教材等に関する研究については、これまでの蓄積があり、そうした専門的見地から検定意見を付すことができると考える」ということで、委員の先生方からも御意見があったところです。その「これまでの蓄積があり」ということについて、今、坂下専門官からも御説明があったわけですが、民間あるいは地域の教材といったような例示もいただいたわけですが、ここでの蓄積ということは、当然、従来から、文部省時代、あるいは文部科学省時代、文部科学省において作成してきた、いわゆる指導資料とか、教材とか、そういったことの蓄積ということも大いに含むのだというふうに解釈してよろしいでしょうか。
【坂下専門官】  先ほど御紹介したとおりでございます。いわゆる研究そのもの、若しくはその研究に基づいたアウトプット・アウトカムとしての教材、両方入るのではないかと思っています。特に、7ページ目を御覧いただきますと、三つ目の丸のマル1のところで、これまで民間の発行者から刊行されてきた副読本ですとか、あるいは教育委員会等が作成した地域教材、このほかに、「私たちの道徳」など文部科学省(文部省)ということで、要は、それこそ昭和30年代、40年代から作ってきた読み物資料の一連のシリーズであるとかも含めた、様々な教材のよさをこの教科書の著作・編集に当たって参考に、よさを生かしてほしいということがございますので、そうした趣旨で御理解いただければよいのではなかろうかというふうに思っている次第でございます。
【谷田委員】  最後に、もう1点だけ、確認したいと思っております。7ページの一つ目の丸のところでございますが、ちょっと、5行あるのですが、読みますと、「教科書検定は、申請図書の個別具体の記述に対して、本審議会において専門的な調査審議を行い、検定基準等に照らして当該記述が教科書として適切かどうかを判断するものであるため、申請前の段階でどのような題材や記述なら検定意見が付されないか、又はどのような題材や記述なら検定意見を付すのかなどといったようなことを具体的に示すことは、教科書検定の趣旨になじまない。」というふうに示されているところでございます。ただ、ちまたでは個別具体の記述について既にいろいろな情報が飛び交っているといいますか、聞き及ぶところもあるわけですけれども、検定意見を付すとか、付さないとか、この個別具体の記述がいいとか、悪いとかっていうふうなことについて、事前に文部科学省としてそういった具体例を示すということは、この趣旨からいくと、ないということで理解してよろしいでしょうか。
【坂下専門官】  まさしく、御指摘のとおり、検定審査自体は本審議会で行っていただきます。逆に言うと、審議会の審議の前の段階で是か非かということを事務局の方でお答えするということは、まさしく審査委員会である教科用図書検定調査審議会をある意味ないがしろにするものですので、そのような趣旨のことはないということでございます。まさしくこの7ページ目に書かれていることはその確認と、そういう趣旨でございます。
【鈴木委員】  先ほど自然科学の先生から出ました4ページのマル1の最初の丸のところで、日野先生だったと思うのですけれども、自然についてもここに、生命の尊厳、社会参画、自然、伝統と文化、先人の伝記等々、書かれております。伝統と文化とか、先人の伝記というのは、実は国際化時代には大変厄介でして、あるところで英雄であっても、別のところでは犯罪者として扱うというのは、最近ございますように、簡単ではないわけです。その点で、7ページの上から二つ目の丸に「道徳科の教科書は、グローバル化が進展する国際社会の中で生きていく児童生徒が国際理解や国際協調の視点から、多面的・多角的に考えることができる」という一項を入れていただいたのは、大変大切だったというふうに思います。これはコメントの一つです。
 その関連で、質問は、もう一度4ページに戻っていただいて、一番下の丸ですけれども、固有の条件としての最後の部分で、「その際、教科書に掲載される教材ごとにこれらに関する適切な配慮を求めるのではなく、図書の内容全体を通じて、これらに関する適切な配慮がされていることを求める」というのは、私は若干、論理的に合わないのではないかと。つまり、教材ごとにこれらに関する適切な配慮を求めるだけではなくて全体にも配慮が効いているという、二重の配慮をするというのが本来の趣旨だったのではないかと思いますので、「求めるのではなく」ではなく、「だけではなく」という文言の方がぴったりくるのではないかと感じますけれども、いかがでしょうか。
【坂下専門官】  ここの趣旨は、4ページ目の一番下の丸の話ですけど、要は、道徳の教材、大体、項目数にもよりますけれど、それこそ、20とか、30とか、教材、読み物資料なり、それ以外の教材なりを含めということなのですけれども、その教材全てについて、言語活動、問題解決的な学習、道徳的行為に関する体験的な学習というのを3点セットでそれぞれ取り上げていくという趣旨のことではなくて、図書全体を通じて適切な配慮を求めるという趣旨だと、そういう趣旨を明確化すべくここに入れているということですので、教材ごとにテクニカルにやろうとすれば、それはできなくはないですけど、それが教材として形式要件だけ満たせばいいという趣旨で捉えられてはいけないという趣旨を文章化したものが「その際、」以降の最後の文章であるということですので、御指摘の趣旨で修正した場合はその趣旨が文章として変わってしまうのではないかというふうには思いました。
【鈴木委員】  了解しました。
【榊原委員】  鈴木先生の御意見の前段は、私も同じ意見です。それに付随して、私は第4部会なのですが、しばしば、道徳的価値と自然環境の保全、これが必ずしも一致しない教材というのもあるかなあというふうに思うところもあります。そういう意味でも7ページの二つ目の丸の規定は大変結構な規定をしていただくなと思っているのですが、併せて、9ページのところの三つ目の丸ですけれども、「道徳科以外の教科に関して専門的知見を有する者(道徳科以外の教科を担当する部会の委員・臨時委員・専門委員その他の学識経験者等)の協力を得ることができるようにすることが適当である」と、このとおりかと思います。これを道徳の教科書の検定調査のどの辺の段階で、どういう場合にどの段階でどんなふうに行うのが一番いいのかなあというようなことを考えながら、伺っておりました。その辺りはどんなふうにお考えなのでしょうか。
【坂下専門官】  検定の手続からいくと、申請図書に検定意見を付すか、付さないかという、あるいはそこの段階で合格・不合格にするかという、端的に言えば第一ステージの審査と、それから、検定意見が付された場合、それに基づいて修正された修正表の審査、第二ステージと考えていくと、やはり最初の、第一ステージと申しますか、申請図書の審査の段階でその判断をする必要はあろうかと思っています。要は、手続から言うと、検定申請があって、その図書を委員の先生方、専門委員の方々も含めて、あるいは教科書調査官の調査を行って、その結果を集約したものを審議会で審議いただくという段階のどこかの段階で対応するという形になるかと思います。ただ、そのスパンの中のどの時期になるかというのは、実際の図書の個別具体の記述の状況によって変わってくるのではなかろうかというふうには思っているところです。例えば、8ページの三つ目の丸のところの「より専門的できめ細やかな審査」といったものも、実は、本審議会の決定において、ここに書かれているとおり、各部会の判断で必要に応じて専門委員を発令したりとか、あるいは、専門委員の発令まで行かずとも、専門家の方々に来ていただいたり、あるいは来ていただくのが難しければ文書を出してもらったりという形で御意見いただくという仕組みは既にありますので、恐らく申請図書の審査の段階のどこかの段階で、それも部会によって、何回か会議をやるところもあれば、1回しかやらないというところもありますので、道徳の場合、どれぐらい図書が来るかということは分かりませんけれど、恐らく1回の審議では終わらないだろうというふうに予想していますので、その何回かの会議の段階のいずれかのところでそうしたことは考えられるのではないかというふうには思っております。具体のところについてはこれから詰めていくということですけれども、およそそのようなことは考えられるのではないかということです。
【杉山会長】  よろしゅうございますでしょうか。大変貴重な御質問あるいは御発言をいただいて、まさに確認すべき点というようなものが幾つか出てきたわけですけれども、今後の実践を通じてこれからも確認していくことを積み上げていくということが当然必要になるのだろうというふうに思います。今日の時点の報告の内容につきましては、今までの質疑を通じて確認ができ、修正を加える必要というのは特にないように私自身は受け止めましたので、そのことを踏まえて、本日の報告内容をもって本審議会における「報告」として了承するということで、よろしゅうございますでしょうか。
 大変ありがとうございました。
 それでは、この報告案を本審議会の最終の「報告」といたします。文部科学省におかれましては、この「報告」を踏まえて、必要な制度改正等を進めていただきたいということをお願い申し上げます。委員の皆様には、大変貴重な御指摘、御意見、ありがとうございました。
 それでは、本日の審議会で今取りまとまりました「報告」を文部科学省に対して手交させていただきたいと存じます。
 冒頭に申し上げましたように、報道関係のカメラ撮影を許可申し上げることになりますので、撮影者の入室を許可するということで、事務局は撮影者の方々の誘導をお願い申し上げたいと存じます。
(カメラ撮影者入室。カメラ撮影開始)
【杉山会長】  それでは、「報告」を差し上げることにいたします。よろしくお願い申し上げます。
【小松局長】  受理いたしました。
【杉山会長】  どうぞよろしくお願い申し上げます。
【小松局長】  かしこまりました。
【杉山会長】  それでは、本審議会の「報告」に対しまして、事務局の側から御挨拶を頂戴いたしたいと存じます。よろしくお願い申し上げます。
【小松局長】  ただいま、「報告」を受理いたしました。この教科用図書検定調査審議会の御報告を取りまとめいただきましたことに際しまして、一言御挨拶を申し上げます。
 まず、本審議会の委員の皆様におかれましては、今年5月の審議要請以来、「特別の教科 道徳」の教科書検定基準等についてと、それから、その他の教科書検定に関する諸課題についての二つの事項について、丁寧に御審議をいただきました。本日を含めまして、まさしく鋭意御審議いただき、また、確認が必要と思われる点の確認を含めまして詳細に御審議いただき、誠にありがとうございました。委員の皆様におかれましては、お忙しい中、多大な御協力をいただきましたことに対しまして、改めて御礼を申し上げます。
 この二つの点、最初の「特別の教科 道徳」につきましては、小学校用の教科書が来年度、中学校用の教科書が再来年度に教科書検定を行うことになっております。先般7月3日には学習指導要領の解説を公表しましたが、文部科学省といたしましては、来年度の小学校の「特別の教科 道徳」の教科書検定に向けて、本日の御報告に基いて作業を進めてまいるわけでございますが、まず、検定基準の改正を速やかに報告に沿って行いたいと思っております。それとともに、本日も御議論の対象となりました適切な検定がなされるのに必要な検定体制の整備・充実、これに早急に努めてまいりたいと考えます。それからもう一つ、今回、本審議会で御提言いただきました、その他の教科書検定に関する諸課題につきましても、来年度の小学校道徳科の検定から適用できますように、検定規則等の関係規程の改正を速やかに行ってまいりたいと思っております。
 そういたしまして、教科書発行者におかれては、これらの基準や規則等に基づいた上で、創意工夫を生かして、児童生徒、お子さんたちにとって適切な教科書が著作・編集されることを、私どもとして期待するわけでございます。教科書の著作・編集を民間に委ね、その創意工夫に期待するとともに、検定の実施によりまして適切な教科書を確保するということが、教科書検定の基本的な枠組みでございます。私ども、これに沿いまして、教科書に対する国民全体の信頼を一層高めるように、努力を今後とも行ってまいる必要があるというふうに思っております。
 改めましてこうした仕組みの中で教科書の質の維持向上を図ることが教科書検定の大きな目的であることの認識に立ちまして、委員の皆様方におかれましても、今後とも教科書検定につきまして、御指導、御協力を賜りますようによろしくお願い申し上げまして、受理の御挨拶にさせていただきます。
 ありがとうございました。
【杉山会長】  大変ありがとうございました。
 それでは、恐縮ですが、カメラ撮影はここまでといたしますので、御退室をお願いできれば幸いでございます。
(カメラ撮影終了。カメラ撮影者退室)
【杉山会長】  それでは、審議を続けます。
 続きまして、教科用図書検定規則等の一部改正について(案)に関しまして、事務局から説明をお願いしたいと思います。
【坂下専門官】  それでは、資料2-1と資料2-2を御覧ください。
 資料2-1でございます。教科用図書検定規則等の一部改正について(案)ということでして、今回の報告を踏まえまして、早速ですが、速やかに制度改正をということで、その案を今後、パブリックコメント、国民に対する意見募集という形で、意見をいただこうということでございます。30日間のパブリックコメントをした上で、最終的にはそれを踏まえて制度改正ということでございます。
 大きく、1と2に分けています。1については、検定規則と、それから無償措置に関する法律の施行規則の一部改正ということでして、この方針については、先ほど御紹介した報告を受けてということですので、内容についての説明は省略いたしますけれども、事項といたしましては、最新の状況に応じた検定申請の改善と、それから訂正申請と検定基準との関係の明確化といったところが主な検定規則の改正になりますし、あと、採択替えの可能な事由の追加ということで、無償措置に関する法律施行規則の改正ということでございます。
 それから、今紹介したのは検定手続に関する文部科学省の省令の改正ということですが、もう一つ、教科書検定の審査基準である検定基準につきましても改正をいたしますが、そちらについては資料2-2を御覧ください。審査基準のイメージを共有するという観点で、このような形で御紹介させていただきます。全部で3枚です。1枚目と3枚目については技術的な修正ということでして、今回、特別の教科というものが新たに設けられましたので、各教科と特別の教科と両方ありますので、各教科というふうに特定しているところについては全て、「教科」という形で統一して修正をということです。
 主に検定基準については2ページ目から3ページ目の冒頭ということでして、1枚めくっていただきますと、特別の教科、道徳科という形で、固有の条件をこのような形で、3ページ目の冒頭までを含め、全部で6項目です。この基本的条件、それから選択・扱い及び構成・排列については、他の教科の、あとは教科共通の条件に合わせて、それぞれ整理しているというところでございます。おおよそ、報告に書かれていることを他の教科の固有の条件との並びで示しますと、このような形で、学習指導要領の名称であるとか、規定の条文であるとかを紹介するという形になっておりますが、1点だけ補足させていただくと、先ほど御質問をいただいていた、言語活動と、それから、問題解決的な学習でありますとか、道徳的行為に関する体験的学習については、学習指導要領上、根拠規定が別の規定になっていますので、報告では一つで書いていますが、2の(1)、2の(2)という形で、検定基準上は根拠規定が違うということでこのような形にしているところですし、あとは、1の(1)は、特に個別のそれぞれの教材ごとにこれらについて全部扱うという趣旨ではなくて、図書の内容全体を通じてという趣旨を明確化するため、検定基準上もこのような形の文言をということでございます。おおよそこのような形でおまとめたいただいた報告に基づいて基準としての案を作成したところでして、今後、先ほど申し上げましたとおり、意見募集という形に供したいということでございます。
 【杉山会長】  どうもありがとうございました。
 それでは、ただいま御説明ありました改正案について、御意見、御質問等ございましたら、お願い申し上げます。
 いかがでございましょうか。御提案のありました改正案の中身で、よろしゅうございますでしょうか。
 それでは、特段の御質問、御意見もないようですので、御了承いただいたものと考えたいと存じます。大変ありがとうございました。
 そういたしますと、用意した議題は全て終えましたので、本日の議論はここまでにしたいと思います。
 最後に、事務局から何かございましたら、お願い申し上げます。
【望月課長】  教科書課長でございます。5月19日の総会から始まりまして、合同部会、そして本日の総会と、いろいろな観点から集中して御議論いただきまして、本日、報告としてまとめをいただいたところで、改めましてお礼申し上げます。どうもありがとうございます。
 報告の中にありました今後の課題といたしまして、今、高等学校の検定を既に始めていただいているところですが、本年度の検定の審査は、本年度末にまた総会の開催を予定することになると思いますけれども、その中で、今報告いただきました審議会の報告事項のうち、合否の判定の方法、判定の基準につきましては、教科ごとの部会の各委員の皆様方の御意見をいただいた上で、年度末の総会で審査要項の改正をしたいと考えていますので、御協力をお願いしたいと思っております。
 また、今、別の場所でいわゆるデジタル教科書の位置付けに関する検討というものを始めてございますが、これに関しましては、検定に関することについても非常に大きな課題があろうかと思っています。検定に係る審議会の時間の都合もあろうかと思いますが、可能でありましたら、委員の皆様方の御意見もお伺いする場面もあろうかと思いますので、その際にはよろしくお願いしたいと思っています。
【杉山会長】  ありがとうございました。それでは、本日の教科用図書検定調査審議会総会を閉会といたします。大変御協力をいただきまして、ありがとうございました。

 

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-- 登録:平成27年08月 --