平成27年10月30日(金曜日)10時30分～19時00分
中央合同庁舎第7号館東館（文部科学省庁舎）15階 15F特別会議室
荒木委員，池田委員，伊藤委員，井野瀬委員，魚住委員，内田委員，江口委員，大倉委員，金井委員，熊木委員，黒沢委員，佐々木委員，清水委員，鈴木委員，高橋（久）委員，高橋（基）委員，円谷委員，硲委員，原田委員，日野委員，三嶋委員，山内委員，山崎委員
青山主任教科書調査官，照沼主任教科書調査官，村瀬主任教科書調査官，矢吹主任教科書調査官，遠藤教科書調査官，岡谷教科書調査官，木元教科書調査官，鈴木（楠）教科書調査官，鈴木（正）教科書調査官，高橋（秀）教科書調査官，高橋（洋）教科書調査官，中前教科書調査官，橋本教科書調査官，三島教科書調査官，三橋教科書調査官，森上教科書調査官，望月教科書課長，黄地教科書企画官，坂下教科書検定調整専門官 他
1．平成29年度から使用される教科用図書として検定申請のあった申請図書について，審議を行った。（なお，下記の教科書番号（検定合格した図書に付される番号）及び申請者名は，参考までに記載しているものであり，実際の審議の際は，申請者名が分からないようにした上で審議を行っている。）
【高等学校 公民科 現代社会】
受理番号27－3（教科書番号316）：（清水書院）
合否の判定を留保することとした。（検定意見箇所数合計 26）
また，調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
受理番号27－4（教科書番号317）：（清水書院）
合否の判定を留保することとした。（検定意見箇所数合計 41）
・132ページの「また，同時に締結したサンフランシスコ平和条約による主権回復では，沖縄や奄美群島などはアメリカの信託統治のもとにおかれた。」及び同ページの「注1「信託統治」」について，意見が出され，検定意見を付すかどうか後日部会長が確認することとした。（11月13日までに部会長が内容を確認した結果，検定意見を付すこととした。（検定意見17番）
・200ページの「1965年には日韓基本条約が調印され，日本の植民地時代に締結された第二次世界大戦以前の両国間の条約は無効となり，」について，意見が出され，検定意見を付すかどうか後日部会長が確認することとした。（11月13日までに部会長が内容を確認した結果，検定意見を付すこととした。（検定意見28番）
・264ページの「よって,（ウ）が契約とはいえない。」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見41番）
その他の箇所については，調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
受理番号27－7（教科書番号314）：（実教出版）
合否の判定を留保することとした。（検定意見箇所数合計 19）
・241ページの「「クーリング-オフ（「特定商取引に関する法律」）制度により,ある一定期間内であれば無条件に契約を取り消すことができる」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見17番）
その他の箇所については，調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
受理番号27－8（教科書番号315）：（実教出版）
合否の判定を留保することとした。（検定意見箇所数合計 13）
・147ページの「配達記録郵便（書留）」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見9番）
その他の箇所については，調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
受理番号27－12（教科書番号321）：（第一学習社）
合否の判定を留保することとした。（検定意見箇所数合計 20）
・110ページの「裁判外紛争解決手続法（ADR法）は，行政や民間機関が，民事裁判よりも簡単に，和解や調停をおこなうための法律である。」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見2番）
・216ページの「また，2006年には消費者契約法が改正され，消費者団体訴訟制度が導入された。これにより，消費者に代わって消費者団体が訴訟をおこなうことができるようになった。」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見13番）
・276ページの「ハイデガーは,このことを自覚し,自己の本来のあり方をめざす実存のあり方を「現存在（ダーザイン）」とよんでいる。」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見20番）
その他の箇所については，調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
受理番号27－13（教科書番号322）：（第一学習社）
合否の判定を留保することとした。（検定意見箇所数合計 10）
また，調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
受理番号27－16（教科書番号313）：（東京書籍）
合否の判定を留保することとした。（検定意見箇所数合計 15）
・105ページの「クーリングオフとは頭を冷やして考え直すという意味で，一定の期間内なら消費者が契約したことを無条件で解約することができる制度である。」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見3番）
・163ページの「現在，中東やアフリカ地域などでは，「イスラム国（IS）」の台頭などさまざまな政治勢力による紛争が続いている。」及び187ページの「「シリア内戦」中「「イスラム国（IS）」が台頭した。」」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見11番）
その他の箇所については，調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
受理番号27－17（教科書番号319）：（数研出版）
合否の判定を留保することとした。（検定意見箇所数合計 20）
・57ページの「キリスト教では,『旧約聖書』と，イエスが新たに神と契約を交わしたとされる『新約聖書』の二つを聖書としている。」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見1番）
・66ページの「人間は「～のため」の手段として扱われるべきではなく，」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見2番）
・225ページの「消費税率の凡例中の「10％以上」」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見12番）
・228ページの「中央銀行は，1 銀行券の唯一発券銀行，2 政府の銀行，3 銀行の銀行としての性格を有する特別な銀行である。」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見13番）
・264ページの「訪問販売などで契約しても，一定期間内であれば，原則として無条件で一方的に解約（クーリング・オフ）ができる。」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見15番）
・264ページの「通信販売などに特定商取引法の適用はないので，」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見16番）
その他の箇所については，調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
受理番号27－18（教科書番号320）：（数研出版）
合否の判定を留保することとした。（検定意見箇所数合計 20）
・61ページの「親鸞の弟子唯円が,師の教えに異を唱えるものに対して,それを批判するために著した書である。」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見2番）
・149ページの「なお特定商取引法におけるクーリング・オフ制度の適用が認められると一方的に解約が可能であるが，」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見12番）
その他の箇所については，調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
受理番号27－51（教科書番号318）：（帝国書院）
合否の判定を留保することとした。（検定意見箇所数合計 8）
・97ページの「「民事事件の解決方法」中の「私法上の和解（裁判外の和解）／結果：おたがいの妥協点を見つけ，法律上は和解契約を結ぶことになる。和解成立後は強制力が生じる。」」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見5番）
その他の箇所については，調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
【高等学校 公民科 倫理】
受理番号27－5（教科書番号308）：（清水書院）
合否の判定を留保することとした。（検定意見箇所数合計 2）
また，調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
受理番号27－6（教科書番号309）：（山川出版社）
合否の判定を留保することとした。（検定意見箇所数合計 3）
また，調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
受理番号27－11（教科書番号310）：（第一学習社）
合否の判定を留保することとした。（検定意見箇所数合計 2）
また，調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
【高等学校 公民科 政治・経済】
受理番号27－14（教科書番号309）：（第一学習社）
合否の判定を留保することとした。（検定意見箇所数合計 13）
・110ページの「「戦後補償」中の「また，いわゆる従軍慰安婦問題については，日本政府は1993年に公式に謝罪した。しかし，このような日本政府の対応には，国内外からさまざまな批判がある。」」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見8番）
その他の箇所については，調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
受理番号27－15（教科書番号310）：（第一学習社）
合否の判定を留保することとした。（検定意見箇所数合計 13）
・76ページから77ページの「そのため,経済活動の縮小を防ぐために,日本銀行がマネーストックを増大させ,積極的に景気を刺激する政策がとられている。」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見9番）
・94ページから95ページの「一定期間内であれば違約金や取り消し料を支払うことなく契約を解消できるクーリング・オフの制度を定めている。」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見10番）
その他の箇所については，調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
【高等学校 地理歴史科 地理A】
受理番号27－166（教科書番号309）：（二宮書店）
合否の判定を留保することとした。（検定意見箇所数合計 11）
・48ページの「常緑広葉樹 落葉しない広葉樹のことをいう。」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見5番）
・119ページの「南東部で黒人の割合が高いのは，綿花やさとうきびなどの農場の労働力とするためにアフリカから奴隷として連れて来られたためで，1862年の奴隷解放宣言の後も差別が続いた。」について，意見が出され，検定意見を付すかどうか後日部会長が確認することとした。（11月13日までに部会長が内容を確認した結果，検定意見を付すこととした。（検定意見9番）
その他の箇所については，調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
受理番号27－167（教科書番号307）：（東京書籍）
合否の判定を留保することとした。（検定意見箇所数合計 4）
また，調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
受理番号27－172（教科書番号310）：（第一学習社）
合否の判定を留保することとした。（検定意見箇所数合計 15）
・12ページの「大使館や領事館の敷地は，その設置国の法律が適用される。つまり，日本に存在するものの，原則として日本の法律の効力がおよばない特殊な区域である。」について，意見が出され，検定意見を付すかどうか後日部会長が確認することとした。（11月13日までに部会長が内容を確認した結果，検定意見を付すこととした。（検定意見2番）
・調査意見4番について，小委員会での意見のとおり，指摘事項を変更することとした。（検定意見5番）
・17ページの「「GEO TOPIC 羽田空港のハブ空港化」の中の地図「アメリカ合衆国等の塗色」」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見6番）
・116ページの「17世紀以降，南部の綿花プランテーションなどの労働力として，アフリカから多くの奴隷が連れてこられた。」について，意見が出され，検定意見を付すかどうか後日部会長が確認することとした。（11月13日までに部会長が内容を確認した結果，検定意見を付すこととした。（検定意見10番）
その他の箇所については，調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
受理番号27－201（教科書番号308）：（帝国書院）
合否の判定を留保することとした。（検定意見箇所数合計 4）
・9ページの「大圏航路（大圏コース）とよばれるが，メルカトル図法の地図上では，一般に曲線で表される（ただし同一緯度上では直線になる）。」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見1番）
・30ページの「過去数十万年間に動いた断層のこと。」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見3番）
・125ページの「かつてアメリカ合衆国の南部には，綿花を栽培するプランテーションの労働力として，アフリカから大勢の人々が連れてこられた。」について，意見が出され，検定意見を付すかどうか後日部会長が確認することとした。（11月13日までに部会長が内容を確認した結果，検定意見を付すこととした。（検定意見4番）
その他の箇所については，調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
【高等学校 地理歴史科 地理B】
受理番号27－84（教科書番号304）：（帝国書院）
合否の判定を留保することとした。（検定意見箇所数合計 11）
・176ページの「都道府県別の老年人口の割合 老年人口の割合（国・地域別）」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見8番）
その他の箇所については，調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
受理番号27－85（教科書番号305）：（二宮書店）
合否の判定を留保することとした。（検定意見箇所数合計 10）
・57ページの「「気象衛星画像と大気の動き」の中の赤道付近の黒破線」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見3番）
・65ページの「判定3 最暖月の平均気温の値」について，小委員会での意見のとおり，検定意見を付すこととした。（検定意見4番）
・273ページの「17世紀以降，多数のアフリカ出身者が南部のプランテーションに奴隷として連れてこられた。奴隷貿易は南北戦争が終結する1865年まで続いた。」について，意見が出され，検定意見を付すかどうか後日部会長が確認することとした。（11月13日までに部会長が内容を確認した結果，検定意見を付すこととした。（検定意見9番）
その他の箇所については，調査意見をそのまま検定意見とすることとした。
（以上）
初等中等教育局教科書課