ここからサイトの主なメニューです

資料2 総括部会における関係団体等からの意見聴取の結果概要

資料2


総括部会における関係団体等からの意見聴取の結果概要


  11月28日(月)開催の総括部会(第2回)において、計14の関係団体等(全国連合小学校長会、全日本中学校長会、全国高等学校長協会、全国特別支援学校長会、日本私立小学校連合会、日本私立中学高等学校連合会、全国都道府県教育長協議会、指定都市教育委員・教育長協議会、全国都市教育長協議会、全国町村教育長会、社団法人日本PTA全国協議会、社団法人全国高等学校PTA連合会、社団法人教科書協会及び中央教育審議会教育課程部会長の無藤白梅学園大学教授)から文書提出を含む意見聴取を行った。各団体等からの意見の概況については以下の通り。


1.次期学習指導要領の実施に対応した教科書の改善方策について

(1)各教科共通の条件
  <「主体的・対話的で深い学び」の視点に立った改善>
  ○  「アクティブ・ラーニング」の視点を意識した教科書になるよう、各教科共通の基準を設けることを要望する。しかし、形式的な協働的な学習など、一定の型のみを追究するのではなく、本質に迫ることができるようにすることが必要。
  ○  主体的・対話的で深い学び(「アクティブ・ラーニング」)の視点に立った、学びの過程の質的改善が求められており、この点を踏まえた教科書となるよう、「各教科共通の条件」において、配慮を求めることが必要。
  ○  「アクティブ・ラーニング」についてだが、多様な学習活動が必要であるということであり、例えば全ての時間で討論を行うという意味ではない。教員による適切な説明、児童生徒の予習・復習、実験観察といった色々な組み合わせが重要。「アクティブ・ラーニング」では、グループで学ぶ場面も増えていくので、教科書がある意味で資料集とか学習する際のハンドブックのような働きをすることが望まれる。
  ○  現在、「アクティブ・ラーニング」については、資料や書籍等で記述はあるものの、こうすれば良いと具体的に指導できる人物が不足しているので、教科書に考え方やヒントを記載することで学習の深まりが期待できる。
  ○  学習指導要領や検定基準で学びの過程や指導法まで踏み込むと、教科書がそれらを制限してしまうという懸念がある。

  <「発展的な学習内容」の規定の見直し>
  ○  発展的な学習の内容については、例えば、学年の隣接は良いが、離れているとダメなど、どういうところを取り上げて良いのか整理してほしい。
  ○  発展的な学習の内容については、教科の特質と現状を考慮して、「各教科共通の条件」の見直しが必要。

(2)教科固有の条件
  <社会科、地理歴史科及び公民科>
  ○  社会科、地理歴史科、公民科については、より児童生徒が多面的・多角的に事象を考察することができるような記述とすることについて、基準上明確化するのが適切であると考える。

  <理科>
  ○  高等学校理科において、どのような場合に実験及び観察が学習内容と一体のものとして扱われるかについて、基準上明確化することが必要。

(3)その他高等学校の各教科固有の条件
  <用語の重点化について>
  ○  歴史系科目や生物など教材で扱われる用語が膨大になっている科目について、用語の重点化を図ることについて具体化してほしい。
  ○  用語の重点化を図ることが重要であると指摘されていることについては、必要な用語の在り方を含む次期学習指導要領の当該科目における整理を踏まえ、必要に応じた対応を図ることが適当。
  ○  「用語の重点化」「用語の在り方」については、教科書で記載すべき用語について例示するなど、用語選定の基準が示されない中での教科書制作は難しい。

(4)その他
  <学習指導要領関係>
  ○  次期学習指導要領は学校教育を通じて子供たちが身に付けるべき資質・能力や学ぶべき内容などの全体像を分かりやすく見渡せる「学びの地図」としての役割を果たせるようにすることを目指すとされているが、教科書がまさに学びの地図になり得る。
  ○  開かれた教育課程においては、指導すべき目標の吟味、教科内の目標とともに、教科間の横断的な目標のつながりというものを考えるということも出ているので、教科書上にどう明示していくか、また教科書に示される目標が学習指導要領とどう関連するのかということが教科書に示されるとよい。
  ○  学習指導要領解説は、学習指導要領をより丁寧に深く理解するための資料なので、解説を読み解くことも是非進めてほしい。
  ○  多様な表現、思考のための道具、いわゆるスキル、ツールの提示が必要。また教科毎に「見方・考え方」が示されているので、教科書において、より明確に示すことも求められる。

  <その他>
  ○  教科書採択については、前例踏襲ではなく、新しい指導要領にのっとった教科書であるのかどうかいう公平公正な目で中身を見て採択を行ってほしい。


2.デジタル教科書の導入の検討に関連した教科書の改善方策について

(1)デジタル教科書の導入と教科書検定制度の関係
  ○  「デジタル教科書」については、紙の教科書と同一の内容のものであるならば、検定の必要はない。
  ○  動画や音声等については、検定を要しない教材とすることが適当。
  ○  動画や音声等については、現行の制度では検定が物理的に困難であることを踏まえると教材として位置付けることはやむを得ないが、本来は検定を経ることが望ましい。

(2)URL・QRコード等の取扱い
  ○  URLやQRコードが紙面に掲載されることも十分考えられることから、学習上の参考情報として適切であることを明確にし、各教科における取扱いを統一するため、教科共通の条件に位置付ける必要がある。
  ○  URLやQRコードの教科書上の取扱いについて、「各教科共通の条件」で明確化すべき。
  ○  URLやQRコードが参照する情報については、掲載されたURL等が明らかに不適切な情報でないことに限り審査することが適切。
  ○  「掲載されたURL等が明らかに不適切な情報でないことに限り審査する」というのは、「明らかに不適切」という判断基準の曖昧さを感じる。
  ○  検定申請時にURL等が参照させるウェブサイトの内容が分かる資料を提出させるべき。
  ○  審査対象を明確化するため、検定申請時にはURL等が参照させるウェブサイトの内容が分かる資料を紙媒体で添付して提出させるべき。
  ○  検定申請時にURLやQRコード等が参照させるウェブサイトの内容が分かる資料を,紙媒体で提出することが検討されているが,既存のウェブサイトではない場合,動画や音声等のコンテンツは申請時までに完成させるのか,申請後に修正や更新が可能なのか,明確化することが必要。
  ○  教科書上に掲載するURL等は発行者自身のサイトに限るべき。

(3)外国語におけるURLやQRコード等の取扱い
  ○  外国語の教科書の内容を音声化したものを発行者のサイトに掲載した場合についてはURL等の掲載を許容することなどについて、外国語の「各教科固有の条件」に取扱いを位置付ける必要がある。
  ○  外国語における音声について一定のチェックは必要。
  ○  外国語の音声について一定のチェックを行うための体制を充実させることも必要。
  ○  外国語の音声教材は,検定が決定しない段階で録音をすることは作業面やコスト面でも非常に負担が大きいので「一定のチェック」を行う場合は,その範囲、方法等について考慮が必要。
  ○  小学校外国語科の音声については、「話す」「聞く」という活動において、必ずほしい教材である。

(4)その他
  ○  デジタル教科書については、導入以前の問題として、全児童が利用できる環境が整備できるのかが疑問。
  ○  デジタル教科書の普及を図るには財源の問題が非常に大きい。全ての子供たちが活用できるような財源の裏付けがあってこその教科書。
  ○  デジタル教科書制作においては,制作費用や著作権料などを含め,高額な費用が発生するので紙の教科書と同一としたデジタル教科書の制作をしやすい環境整備が必要。
  ○  著作権法の権利制限規定の見直しが行われない限り,紙の教科書に掲載したコンテンツが必ずデジタル教科書にも掲載できるとは限らないので著作権法の改正を含め検討が必要。


3.教科書検定手続の改善方策について

(1)誤記誤植など欠陥を減少させるための訂正申請手続の在り方
  ○  誤記誤植など欠陥を減少させるための訂正申請の在り方については、訂正の要件を整理するなどして訂正申請手続の効率化を図ることが必要。
  ○  「訂正に係る承認事項」について,現行の「誤記」等(義務規定),「学習を進める上に支障となる記載」等(可能規定),「届出による訂正」(届出規定)を整理する場合は、早期の区分の明確化が必要。
  ○  発行者に対しては、見本本作成に間に合う時期でなくとも教科書供給前までに訂正申請を行うことが可能であることを改めて明らかにした方がよい。
  ○  訂正申請であっても実質的な変更を加えると判断される案件については、積極的に審議会に付議することが適当。
  ○  訂正申請において訂正がされた客観的に明白な誤記等の数について、申請者名を記載した上で文部科学省ホームページにおいて公表することは、誤記誤植等の欠陥を減少させるために発行者の自覚を促す意味において必要。

(2)検定申請者の在り方
  ○  教科書採択に係る不公正な事案に関する教科書発行者への対応については、教科書協会が本年9月に制定した教科書発行者行動規範を遵守できなかった場合は、厳しいペナルティを与えるべき。
  ○  教科書採択の公正確保の徹底を図ることは当然であり、教科書に関する公正性・透明性を確保することも大事。
  ○  不公正な行為を行った発行者に対し一定の場合には検定申請を認めないこととすることが適当。ただし、一律に全校種・全教科で認めないこととはせず、不正のあった校種・教科に限るなどの措置が適当。
  ○  不公正な行為を行った発行者に対するペナルティについては、要件の明確化が必要。
  ○  教科書をより優れたものにするためには、それを活用する学校現場の教員の意見を取り入れることも必要であり、開かれた場所で現場の声が届くような仕組み作りがなされることも大切。
 

お問合せ先

初等中等教育局教科書課

-- 登録:平成29年01月 --