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平成21年度教科用図書検定調査審議会(第2回) 議事録

1.日時

平成22年3月30日(火曜日)15時00分~15時40分

2.場所

霞が関ビル 35階 東海大学校友会館「阿蘇の間」

3.議題

  1. 平成21年度教科用図書検定の実施状況・審議結果について
  2. 平成21年度教科用図書検定結果の公表について
  3. 平成22年度の審議会審議予定について
  4. その他

4.出席者

委員

秋山委員、浅井委員、五十嵐委員、浦野委員、蛭多委員、栗田委員、近藤委員、榊原委員、筱田委員、ト田委員、杉山委員、関委員、袖井委員、谷坂委員、中谷委員、西沢委員、橋本委員、濱口委員、廣部委員、村木委員、山崎委員、横井委員、米山委員、渡部委員

文部科学省

徳久審議官、森教科書課長、早川教科書企画官 他

5.議事録

○会長から開会が告げられ、議事に先立ち、徳久審議官から挨拶があった。

○事務局から配付資料の確認があった。

○平成21年度の各部会における審議経過等について、各部会長から次のとおり報告があった。

 

(第1部会)
 平成21年度は、審議会を10回開催し、申請された旧課程の高等学校用の図書2点、新課程の小学校用の図書33点、合計35点について審査いたしました。
 高等学校用図書の内訳は、2点とも国語総合であります。これらは、3巡目であることもあり、大きな欠陥は見られませんでしたが、いくつかの細かい誤りが見られました。
 小学校用図書の内訳は、小学校国語15点、小学校書写18点であります。小学校国語は、学習指導要領改訂により、「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」が新たに設けられ、それにともなう教材が各学年に義務づけられましたが、各社ほぼ適切な教材をのせてまいりました。が、一部に不十分なものがあり、意見が付されました。また、全体に単純な誤記の類が少なからず見られました。
 小学校書写では、発展的な学習内容に関して、学習指導要領に示す内容を発展的な学習内容の教材として載せたものが見られました。また、字形や筆使いに偏りのあるもの、筆順の誤りなどの欠陥がありました。
 慎重な審議の結果、小学校書写の1点を合格とし、残りの国語総合2点、小学校国語15点、小学校書写17点について合否の判定を保留し、必要な修正を求めました。その後、修正された内容について再度審議し、その結果残り34点も合格と判定いたしました。以上でございます。

 

(第2部会)
 平成21年度は小委員会を4回、部会を3回開催し、検定申請のあった小学校社会科15点、地図2点、計17点の審議を行いました。いずれの図書も合否の決定を留保し、修正結果を審査の上、合格という判定を下しました。全体としては、学習指導要領の改訂もあり、発展的な学習内容に関し、幾つか欠陥が見られました。その多くは、学習指導要領において、当該学年で学習すべき内容であるにもかかわらず、発展的な学習内容として取り扱っていたものですが、いずれの欠陥も検定により適切な取扱いとなりました。
 各学年について御報告しますと、3・4年では、地球温暖化に関する記述がかなり増加してまいりましたが、概念や用語に混乱があるもの、程度が高すぎるものなどについて修正を求めました。また、企業の宣伝に当たるもの、国境線に関する欠陥などに修正を求め、いずれも適切な取扱いとなりました。
 5年については、発展的な学習内容に関して多くの欠陥が見られましたが、いずれの欠陥も適切な取扱いとなりました。また地球温暖化に関する記述、フードマイレージに関する記述、インターネットを使用する際の注意点、日本周辺の国境線などに欠陥が見られましたが、いずれも検定により適切な記述に修正されました。
 6年については、やはり発展的な学習内容に関して幾つかの欠陥が見られました。また、歴史的事実に関し不正確な記述、児童が誤解するおそれのある表現についても、正しく修正されました。公民的な部分では、日本国憲法に関する記述、裁判員制度に関する記述に、一部誤解のおそれのある表現がありましたが、いずれも適切に修正されました。 最後に地図では、不正確な点、出典や年次の欠落のある箇所などが数多く見られましたが、こうした欠陥はいずれも適切に修正されました。以上が第2部会の報告でございます。

 

(第3部会)
 平成21年度は、審議会を6回開催いたしました。新しい学習指導要領に基づく小学校算数の申請図書36点について調査・審議し、その結果、すべて合否留保とし、必要な修正が行われた後、再度審査し、すべて合格と判定いたしました。
 今回、学習指導要領が大きく改訂された関係で、学年を移動した内容や新しく追加された内容のところで「選択・扱い及び構成・排列」関連の意見がつくものがありました。その結果、発展的な学習内容については申請時とは大幅に変更となった申請図書も見られました。
 また検定基準の改正により、国際単位系(SI)に準拠する計量単位の表記についても多くの意見が付きました。算数科で多くみられた斜体による表記は立体に改められております。 
 さらに判型にも変更が見られ、通常よりもやや大きなAB判や6年の図書に別冊を付けてきたところもありました。
 算数の教科書の全体的な傾向としましては、「教科書の改善について」の報告書をうけ、教科書の質・量両面での充実の実現が図られているようです。単純にB5判に換算し、現行の教科書と比較すると頁数が約33%増加しております。これは新しい内容の追加による面もありますが、いわゆるスパイラル教育としての前学年の復習や補充問題、練習問題の充実に加え、文章や図、グラフから読み取る活動、身のまわりの題材からの探求的な活動など算数的活動の充実が図られたことによると思われます。

 

(第4部会)
 本年度は、平成20年3月に改訂されました小学校学習指導要領に基づく初めての小学校理科の検定の年に当たります。理科におきましては、6社が3年から6年までの4学年を対象にして検定申請を行い、その結果合計24点の図書が検定申請されました。本年度はこれら24点を対象にして審議会を開催し、慎重に審議を行いました。
 第4部会につきましては都合10回開催されましたが、第1回目の部会では、改訂された学習指導要領に基づく初めての検定年度に当たるため、文部科学省側から検定制度の概要や今年度理科の審査における留意点についての説明がありました。
 第2回から第5回の部会では、申請図書の審査を行いました。本年度は、改訂された学習指導要領の1巡目ということもあり、 24点の申請図書の検定意見の総数は2,400を超え、図書1点当たりの平均意見数は100を超える状況となりました。学年別に見ますと、学年が進むに従って意見数が増す傾向となり、最終学年である6年では意見総数が820に達しました。部会は毎回、長時間にわたるものにならざるをえませんでした。検定基準の「各教科共通の条件」及び「各教科固有の条件」について、意見数を観点別に見ますと、観点1の基本的条件が2%、観点2の選択・扱い及び構成・排列の意見数が32%、観点3の正確性及び表記・表現に関する意見数が66%の割合となりました。例年と同じように観点3の「正確性」の意見数が多数を占める結果となりましたが、観点2の「扱い」の意見も30%を超す割合を占めており、これは改訂された学習指導要領の趣旨・内容等に関する理解が必ずしも十分になされていないことが原因であると思われます。
 このように多数の意見がいずれの図書にも付された結果、すべての図書について合否の判定を留保し、意見を付した箇所についての適切な修正を求めました。修正された内容については、第6回から第10回において、これも慎重に審査を行いました。この審査も非常に時間が掛かりまして、1日に10時間を超すような部会もしばしば行われました。審議の結果、再修正を求めた箇所もいくつかありましたが、最終的にはいずれの図書も適切な修正がなされたものと判断し、全点を合格と判定いたしました。
 以上で、第4部会の報告を終わります。

 

(第5部会)
 平成21年度は審議会を5回開催し、小学校音楽の申請図書3社9点につきまして審議いたしました。
 他の教科同様、学習指導要領の改訂に伴って編集がなされたものとなりますが、当該学年における範囲内の学習内容であるか、または発展的な学習内容とするべき内容なのかといったことについてあらためて検討を要する箇所や、説明や表示の方法において学習指導要領の趣旨が適切に反映されていない箇所が見られました。また、これまでにも問題とされてきた、著作者や出典等が適切に表示されていない楽譜や、記号などの表記上の問題が見られる箇所がありました。
 さらに、小学校の教材であることを考慮して、演奏方法や楽譜の進行、歌詞の説明などについても綿密に審査し、不正確な箇所についてはもちろんのこと、わかりにくい箇所についても修正が必要であるとの判断をいたしました。
 その結果、すべての申請図書について修正が必要であるとの審議結果を得ましたので、全9点について合否の判定を保留し、必要な修正を求めました。
 修正された内容について再度審議した結果、全点を合格と致しました。
 以上でございます。

 

(第6部会)
 本年度は、美術・工芸小委員会を合計4回開催いたしました。平成21年度、美術・工芸につきましては、小学校図画工作において3社9点15冊の教科用図書が検定申請されてまいりました。
 平成21年11月に審議会を開催し、新学習指導要領下における1巡目の検定申請であることをふまえ、慎重に審議いたしました。新学習指導要領の改善点の趣旨に照らして、本文記述の内容及び図版の扱い・選択等に不適切な箇所、正確性を欠く記述が見受けられました。また改善点について申請者側の理解が十分ではなく、一部には、学年段階によっては取り上げることが適当でない教材も見受けられました。よって全9点について合否の判定を留保し、欠陥箇所を検定意見として申請者に伝え、修正を求めました。平成22年2月に修正された内容を再度審議しました結果、全点を合格と判定いたしました。
 以上でございます。

 

(第7部会)
 平成21年度は、高等学校用図書のうちオーラル・コミュニケーション1の図書合計2点について、合計2回の部会を開催し、審議を行いました。
 平成21年1月に検定申請された図書2点について、9月に申請図書の審査に関する部会を開催し、審議を行いました。その結果、いずれの図書についても欠陥箇所が指摘され、修正が必要であるとの審議結果となりました。従って、本部会では合否の判断を留保し、検定意見の通知を行い、それに従った適切な修正を求めることとしました。
 検定意見に従った修正内容に関する修正表審査は、本年1月に行いました。その結果、2点の図書について、その修正内容が適切であると認めましたので、合格と判定いたしました。
 平成21年度は、現行の学習指導要領による3巡目の検定サイクルに当たりましたが、図書により完成度に差が見られました。指摘箇所については、「言語の使用場面の例」に関するものの他、スペリング、発音表記、パンクチュエーション等の誤りに加えて、日本語の注にも不正確なものが多く見られるものがあり、結果的に正確性及び表記・表現に係わる指摘箇所が大部分を占めることとなりました。
 以上ご報告いたします。

 

(第8部会)
 小学校3・4年生用5点、5・6年生用5点の計10点の申請があり、3回の審議会を開催いたしました。慎重に審議をした結果、10点すべてについて合否の判定を留保し、必要な修正を求めた後、再度審査し、すべて合格としました。
 今回の申請図書の特徴は、現行の教科書に基づいて編集されたものが多くみられたのですが、ほとんどの発行者がページ数を増加しており、また、新しい編集上の工夫を行っているものもありました。新しい学習指導要領での一巡目の検定としては、検定意見数は比較的少なめでしたが、変更された指導要領の内容についての理解不足による欠陥もいくつかみられました。また、表記の不統一や、統計資料を集計する際の計算上の誤りも若干ありました。検定意見に対する修正案について、積極的に改善していこうとする発行者と、必要最小限の修正で済ませようとする発行者に分かれる傾向もみられました。
 以上でございます。

 

(第9部会)
 当部会では、家庭、情報、農業、工業、商業の各小委員会がそれぞれ担当する科目の審査にあたり、合否の判定も小委員会で行うこととしております。  
 今年度申請のあったのは小学校家庭のみでしたので、家庭小委員会のみの開催となりました。以下、家庭小委員会における審議状況についてご報告いたします。
  平成21年度は、申請のあった小学校家庭2点について、小委員会を3回開催して、申請図書及び修正表の審査を行いました。
 第2回目の会議において申請図書を審査した結果、申請された2点いずれにも「正確性及び表記・表現」の観点から多くの欠陥箇所が指摘され、修正が必要であるとの審議結果となりました。従って、これら2点について合否の判定を留保し、検定意見の通知を行い、それに従って修正された内容を再度審査することといたしました。
 修正内容に関する、第3回目の会議において、提出された修正表について再度審査を行いました。その結果、2点の図書いずれにつきましても、検定意見に従った適切な修正が行われていると認められましたので合格といたしました。
 平成21年度の家庭小委員会における審議結果、及び、第9部会の報告は、以上でございます。

 

(第10部会)
 平成21年度は、申請のありました8点の生活科の図書について、3回の審議会を開催いたしました。慎重に審議した結果、1点は合格、7点につきまして合否の判定は留保ということになりました。7点につきましては、必要な修正を求め、申請者による修正内容を再度慎重に審議した上で、いずれも合格と判定いたしました。
 発展的な学習内容につきましては、これを記述したものと記述しないものとがございました。どちらについても、不適切な記述や扱いのある場合、検定意見として指摘され、必要な修正が申請者よりなされました。
 今回は改訂された新学習指導要領による1巡目の申請図書であり、生活科では「伝え合う活動」という項目が新設されました。この項目を含め、どの申請図書においても新学習指導要領にもとづいた編集がなされており、全体として、教科の趣旨を逸脱したような大きな欠陥はみられませんでした。図版などのさまつな誤記等については、申請者による自主的な訂正にゆだね、それ以外に修正を要する重大な欠陥箇所については、検定意見として指摘し、修正していただいたところであります。
 生活科の教科用図書にあっては、教材の提示が、主として、絵、写真等の図版であるため、今回の検定におきましても、情操教育上の配慮、生活指導上の配慮などに、とくに留意した次第です。
 以上でございます。

 

○事務局から、平成21年度教科用図書検定結果の公表について説明があった。

○事務局から、平成22年度審議予定について説明があった。

○会長から、本日の議題の終了と閉会が告げられた。

 

お問い合わせ先

初等中等教育局長教科書課

電話番号:03-5253-4111(代表)(内線3295)