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地震予知のための新たな観測研究計画の推進について(中間報告)の概要 (測地学審議会地震火山部会)

平成10年7月
測地学審議会

1.経緯

 測地学審議会は、昭和39年7月に第1次地震予知計画を建議して以来、これまで7次にわたり地震予知計画を策定し、関係大臣に建議してきた。

 第7次地震予知計画(平成6~10年度)が本年度をもって終了することから、次期計画策定のための検討を行い、検討状況について地震火山部会(部会長:平澤朋郎 東北大学教授)から総会(会長:古在由秀 国立天文台名誉教授)へ中間報告を行うものである。

2.策定の方針

 本計画では、レビューを踏まえ、到達度の評価が可能な具体的目標を設定し、それに向かって段階的に計画を推進することとしている。

 すなわち、

 1) 長期的な地震発生確率の推定による地震発生準備過程の段階の把握と、基盤的な観測網等によって明らかにされる地殻活動の様相とを関係づけることにより、地震発生の予測精度を向上させる。

 2) GPS等のデータを用いた地殻変動予測モデルを構築し、数年後の状態予測を試行する。これと、実際の観測データとの比較により、予測の精度を評価する。

 3)地震発生準備の最終段階にある場所での集中監視に関して、東海地域を中心とする広い地域における総合的観測を行い、直前現象の検出とそのメカニズムの解明並びに地震発生予測の定量化に努める。

3.計画の内容

1.地震発生に至る地殻活動解明のための観測研究の推進

 地震発生に至る地殻活動の全容を把握し理解するため、1)プレート運動に起因する広域かつ長期にわたる応力場とその形成メカニズムを解明し、2)地殻及び上部マントルの不均質構造によって地震発生領域に応力が集積していく地震発生準備過程の進展の程度を評価し、3)地震発生準備の最終段階にある場所で生起する地殻現象を実測した上で地震発生にいたる過程の進展を予測し、4)地震発生に伴う地震動の解析によって震源近傍での不均質構造と発生する地震との関係を解明、の各研究の進展を図る。

2.地殻活動モニタリングシステム高度化のための観測研究の推進

 地殻活動の全過程の理解を通して地震の発生を予測する「総合予測システム」の構築のため、まず日本列島規模で地殻の状態と活動を常時把握し、各地域での地震発生準備段階の進行状況を評価する「広域地殻活動モニタリングシステム」を構築する。さらに、準備過程の最終段階にあると判断される特定の地域では、密度の高い観測網を配置することによってそこでの地殻活動を常時監視し、地震発生に至る過程を逐次把握してその推移予測につなげるため、「特定域地殻活動モニタリングシステム」を導入する。

3.地殻活動シミュレーション手法と観測技術の開発

 地震発生に至る地殻活動の全体を把握し、地震予知の精度を向上させるため、観測から得られる膨大なデータを総合的に活用して地殻活動の現状を把握すると同時に、その推移を予測するための大規模シミュレーションの手法を開発する。また、地殻深部や海域での精度の高い情報を得るため、新しい観測技術を開発する。

4.本計画推進のための体制の整備

 本計画の課題を達成するためには、モデリング研究の協力体制、本審議会における推進体制、外部の研究者を含めた評価体制の確立等を図る必要がある。

お問合せ先

学術国際局学術課

-- 登録:平成21年以前 --