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大学等におけるゲノム研究の推進について(報告) (学術審議会特定研究領域推進分科会バイオサイエンス部会 平成11年6月17日)

平成11年6月17日
学術審議会特定研究領域推進分科会
バイオサイエンス部会

【1】ゲノム研究とその意義

1 ゲノム研究

 ヒトゲノムプロジェクトが開始されて10年経過したが、ヒトゲノム全塩基配列決定が当初目標の2005年から2003年ないし2001年にも前倒しになるのではないかと予想される今日のヒトを初め多くの生物種についてのゲノム研究の急速な進展は、パラダイムの転換を迫るものであり、今、改めてゲノム研究とは何かを見直し、将来の健全な発展を見通して今なにをなすべきかを検討することは、今後の生命科学・医学にとって極めて重要である。
 ゲノム研究とは、生命のプログラムである生物のゲノムの全構造を明らかにした上で、そこに存在する遺伝子とそれらのネットワークにより、生命現象の統合的理解を試みる科学である。すなわち、構造に基づき未知の遺伝子と機能ネットワークの予測を行い、それらを実証し、全ての生物の原理的理解-すなわち個体、種としての生命の理解とその進化の理解-を目指す科学であり、その過程で医学、薬学、農学等を通して社会に貢献する科学である。まさしく、ゲノム科学はゲノムの生物機能を解析する分子生物学・細胞生物学・発生学・分子細胞構造学、及び情報科学が渾然一体に融合した統合科学である。一方ゲノム研究はゲノム機能の理解を通じて、ヒトの遺伝性と生物多様性にも係わる実用的な技術や方法を産み続けるであろう。このような状況に生命倫理、人権、生態環境などの観点から正しく対応するため、ゲノム科学は広くは社会・人文科学をも巻き込む新しい科学の枠組みとして展開されなければならい。

2 ゲノム研究の意義

 上に述べたようなゲノム研究の性格から、その研究の意義は1)学術的な側面、2)医学、医療の側面、3)産業への応用的な側面の3つのカテゴリーに分けて考えるのが適当である。

(1)生命体の統合的理解

 ゲノムとは、生物種があらゆる生命活動を営むための設計図である。従って、ゲノム機能の全貌が明らかになれば、個体の生殖―発生―成長―老化―死という全過程を明らかにし、生命活動の全体像を解明すると共に、生命の起源、種の起源と分化、生物進化の道筋をゲノムレベルで詳細に辿ることが可能となり、生命の本質的理解に迫ることが出来る。

(2)ゲノム医学・薬学

 ヒトゲノム解析によって、がん、生活習慣病、老人性痴呆症、アレルギー性疾患などの複雑なヒト疾患の原因遺伝子群が解明され、遺伝子ネットワークや遺伝子システムの機能予測が可能になり、それを基盤にした疾患の新しい診断、治療、予防法の開発が可能となる。さらに、個人差や人種差がゲノムの多型として明らかにされ、このゲノム特性に応じたヘルスケアー等が現実になるであろう。また、病原性や病因に関するゲノム情報に基盤をおいた新しい創薬原理の開発も可能となる。

(3)農業、畜産、食料・環境間題などグローバルな課題への応用

 有用細菌、栽培植物、家畜のゲノム等の解析によって、従来の遺伝子組換え技術による品種改良のレベルをはるかに超えて、真に有用で、安全な遺伝子システムを用いた応用が農業はもとより、遺伝子資源の確保と利用、生物エネルギーの開発、環境保全・改良事業等、人類と地球規模の課題の解決に貢献すると共に、ゲノム産業ともいうべき新産業が誕生するであろう。
 生物・医学関連のあらゆる科学と産業の基盤となる巨大なゲノム研究を短期および長期に見通して、その発展段階と、時代の社会的要請に応じて、多元的な戦略をたてることが重要である。

【2】ゲノム研究の現状と問題点

1 ゲノム研究全体の現状と問題点

(1)欧米におけるゲノム研究の展開

 分子生物学を主体とするDNA/遺伝子解析技術の発展を契機に、疾病の遺伝的基盤の理解は急速に進み、ヒトゲノム全構造を解析する気運が米国を中心に急速に高まり、平成元年(1989年)より米国でヒトゲノム計画がスタートした。また、平成10年(1998年)現在微生物ゲノム16種類と多細胞の線虫ゲノムの配列が決定し、ヒトゲノムは平成15年(2003年)に完成することを目指している。米国では国家的な政策に加えて、ベンチャー企業がヒトのみならず病原微生物や穀類ゲノム、更にはDNAチップやマイクロアレーなどのゲノム解析技術の開発まで進出し幅広く世界をリードしている。英国、フランス、ドイツでも栽培植物、家畜に加えて、ヒトゲノム計画が企業の支援も受けて進めれている。

(2)我が国のゲノム研究の推移

 学術審議会の建議等を経てヒトゲノム研究が平成2年(1990年)に始められ、ヒトゲノム物理地図の作成、完全長cDNA作成技術の開発、cDNA発現地図の作成などにおいて国際的な貢献を行った。しかし、計画研究よりも個別研究が主体となったため、組織的、事業的なヒトゲノムのマッピングや大量配列決定の整備において欧米に後れをとった。小規模ではあるが、細菌ゲノム配列の決定、線虫ゲノムのcDNA解析、イネゲノムの解析などで、世界的な評価を受けた成果を収めている。

(3)我が国のゲノム研究の現状と問題点

 我が国のゲノム研究も世界に遅れないように、大量ゲノムシークエンスの決定とそれに基づくゲノムの大規模機能解析研究へ向かっているが、それを支援する体制は不十分である。ゲノム機能解析における我が国の実績と能力は高く、ヒトゲノムのcDNA解析では、発現プロフィルの解析(ボディーマップ等)や完全長cDNA解析で世界の先陣を切った実績を持つ。こうしたユニークな研究が進められながら、cDNAを利用したマイクロアレーのような、規模の大きな技術開発が実らなかったのは、基礎研究と技術開発が短期間に結びつく仕組みがない日本の研究体制の弱点であると指摘されている。
 また、ゲノム研究に不可欠な大量の情報処理と情報解析において世界に遅れをとっている。これは、情報系の人材、特に実験現場をサポートする情報研究者と技術者が十分育っていないからである。

(4)大学等の役割

 ゲノム科学は第I章「ゲノム研究とその意義」にも書かれているように、基本的には全ての生物の原理的理解を目指す科学であり、その成果は医学、薬学、農学を通して21世紀における健康問題、環境問題、食糧問題に貢献するもので、その波及効果の大きさのゆえに広く人文・社会科学をも巻き込む新しい科学の枠組みである。このような科学の新しい領域(パラダイム)の創造には、研究の推進と人材の養成において大学等の教育・研究機関は最も中心的で重要な役割を担っている。過去10年間に培われた、個別の優れたゲノム研究者と既に設置されているゲノム研究関連のセンターを中核にして大学等における研究機構を組織し、研究と教育の実績を蓄積することによって、大学等の既存の枠組みの中にゲノム科学を浸透していく必要がある。この過程において重要なことはゲノム科学を支える基盤として、大量の情報(構造と機能情報)の生産が必要であり、このことは従来の生物科学と際だって異なっている。21世紀の生命科学の変容を考えるとき、大学等自身においてゲノム科学の推進に必須な情報生産を可能にするシステムを作ることを真剣に考えなければならない。一方、ゲノム研究の新しい展開はゲノム研究の応用を加速し、その結果必然的に各省庁及び民間における研究を一層活発化させるであろう。このような応用研究を世界的な視野と、ゲノム科学の観点から捉え、全日本的な立場で、推進策を助言することが大学等の重要な役割である。そのような連携を可能にする体制の中核となるためにも、大学等の教育、研究機関が基礎と応用の両面において、高度なゲノム科学を推進する能力を育てる必要がある。

2 ヒトゲノム研究

(1)ヒトゲノム研究を特別枠で進める必要性

 ヒトゲノムの巨大な情報量と、生物としてのヒトが持つ脳の膨大な情報量、著しく高度な遺伝的多型性、固有の老化過程の存在、及び多様な遺伝子疾病の存在の故に、ヒトゲノムはゲノム研究の中でもヒトゲノム科学として特段に推進する必要がある。
 中でもその応用であるゲノム医学は疾病の発症に関する遺伝子群の解明によって、新しい疾病の予防、診断、治療法の開発をもたらすことが予想されため、緊急に推進が必要な課題である。

(2)ヒトゲノム研究の現状と問題点

 我が国の大学等におけるヒトゲノム解析研究の中核的拠点として、平成3年度に東京大学医科学研究所にヒトゲノム解析センターが設置され、大量シークエンスの核としての機能を果たしている。しかし、欧米では国の施策に加えて、疾患遺伝子解析を目指して多数のベンチャー企業がゲノム研究に巨額の投資を行っているが、我が国の企業のゲノム研究への取り組みは遅れている。欧米のように国家的戦略的に取り組むべきプロジェクトが、我が国においては、目標を明確に設定しないままに、また、省庁間の調整が十分諮られないままに進められたことを反省して、現在、関係省庁間の連絡会が設置されているが、まだその機能を十分発揮しているとは思えない。今後、こうした会議を有効に機能させつつ国が主導して、欧米に伍していける研究拠点の整備をはじめ推進策を講じていくことがが早急に必要である。又、ヒトの遺伝子の機能解析に不可欠であるマウス・ラット等の実験動物のゲノム研究も積極的に推進すべきである。

3 その他の生物ゲノム研究

(1)生物のゲノム研究の必要性と重要性

 ゲノム研究は生物現象から遺伝子へと解析的・還元的な方法から、遺伝子から生物機能へと合成的・演繹的な方法へと生物科学のパラダイムの転換が期待されるもので、生物現象の統合的な理解と生物の進化・多様性を解明を目指す重要な研究である。従来困難であった、進化の過程で生物が遺伝情報をどのように獲得し、環境に適応していったのかの謎を解く鍵をゲノムが握っている。

(2)研究の現状と問題点

1)微生物ゲノム

 ゲノム配列決定のプロジェクトは、分子遺伝学的研究が蓄積している微生物ゲノムの解析がモデル生物として先行し、病原微生物と有用微生物を中心に15種の細菌と出芽酵母ゲノムの全配列が公表され、50種類の微生物・菌類ゲノムの配列決定が進行中である。さらに、遺伝子の網羅的な機能解析、大量のゲノム情報のコンピュータ解析が進められている。
 生物の実験的研究と情報科学が一体になって強力に展開されることによって生物学的に重要な現象の理解が飛躍的に進み、病原微生物への対応、有用微生物の利用、環境の保全などに画期的な技術開発が期待できる。国内では年間2種類程度の病原細菌の配列決定と、枯草菌、大腸菌の組織的機能解析、粘菌の機能解析及び微生物ゲノムの情報科学的解析が行われているが、有用微生物、環境微生物の研究は遅れている。我が国では企業の関心が少ないことも、情報生産の量や、技術開発の速度において欧米に遅れをとっている一因である。

2)植物ゲノム

 植物ゲノムの解析は、世界が直面しつつある食糧問題や環境問題を把握し解決することが期待できる。そのため、米国では圧倒的にトウモロコシ、欧州では麦類が主なターゲットとなっている。我が国の研究は、イネゲノムプロジェクト(農林水産省)とシロイヌナズナ研究(かずさDNA研究所)のみに偏っている。それゆえ、我が国の植物ゲノム研究における研究者ネットワークを構築し学術的バックアップを可能とすることが、大学等に課せられた重要な課題であり、イネゲノムプロジェクトを成功させるためにも我が国における植物ゲノム解析の意義を広く理解し、総合的な方針や国家的戦略を立てる必要がある。

3)動物ゲノム

 ゲノム解析が最も進んでいる動物はモデル動物とされている線虫で、平成10年(1998年)末にその全塩基配列が決定され、遺伝子機能の解明に飛躍的な進歩をもららすことが期待されている。また、既に進行中のショウジョウバエ、ゼノパス、ゼブラフィッシュ等のゲノム解析も生物界全体の遺伝子機能の解明に飛躍的は進歩をもたらすであろう。
 一方、高等な動物としては、ヒトの疾患モデルとしてマウスやラットのゲノム研究が重視され、ドイツや日本で研究が進行している。さらに、農業分野における動物ゲノムプロジェクトの重要性の認識が高まりつつあり、ウニ、サケ、テラピア、ブタなどのゲノム解析がアメリカを中心に動き出している。
 我が国では線虫のcDNA研究において世界に大きな貢献をしているが、その他の動物はゲノム配列やcDNA研究もようやく研究の機運が生まれている状況である。また、最近展開しつつある動物の分子生物学を推進し、幾つかの動物種ゲノムについて全配列を決定するプロジェクトを強力なリーダーシップと整備された共同研究体制によってスタートすることが重要である。

4 ゲノム情報科学研究

(1)ゲノム情報研究とその意義

 近年の情報処理技術の進展は、微生物ゲノムを初めとする大量配列決定の解析と、新しい機能解析技術開発に大きく貢献し、ゲノム情報科学と言うべき新しい研究領域を創成している。

(2)現状と問題点

 国立遺伝学研究所DDBJ(DNA Data Bank of Japan)は、我が国で決定されたあらゆる塩基配列データの登録番号発行権を持つ収集提供機関であり、欧州EBIのEMBLデータベース、米国NCBIのGenBankデータベースとともに、国際塩基配列データベース協力体制を形成している。文部省では、平成7年度に遺伝研に生命情報研究センターを設置するとともにスーパーコンピュータ導入等の整備を行った。我が国では、ゲノムネット(京都大学化学研究所と東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター)により、様々なデータベースを統合したDBGETシステムのサービスが行われており、ヒトゲノム解析センターにおいても平成9年度に世界有数のスーパーコンピュータが整備された。
 このような施設の整備、研究費の配分にもかかわらず、新しい研究分野への対応が遅い大学等の体質と、ともすれは技術軽視に陥りがちな風潮が、ゲノム情報処理の研究者と技術者の育成を阻害しているのではないかとの指摘がある。ゲノム情報科学はまだ、揺籃期にあるため、ゲノムプロジェクトに対する強力な支援体制を整える努力と新しい科学に情報研究者を惹きつける教育と研究支援体制を整備する必要があり、そのためには、情報処理研究者が実験ゲノム研究者と密接に連携できる体制と、ゲノム情報解析研究者が情報科学者と組めるような体制を別個に作ることも必要であろう。
 ゲノム科学の推進のためには、研究分野としてゲノム情報科学を確立する観点が最も重要であり、学部においてもゲノム情報科学教育のカリキュラムを作成し、早急に現状の教育体制の中に組み込んでいくことも検討する必要がある。

【3】ゲノム研究の今後の推進課題と推進方策

1 推進の基本的な考え方

 「ゲノム研究はすべての生命現象を解明するための基礎である」という認識に立って、我が国の研究の現状を踏まえたゲノム研究の推進方策を立てる必要がある。我が国のゲノム研究が、ゲノム配列の決定と大量機能解析を可能にする基盤作りと、情報処理・情報解析技術の開発において遅れをとっていることを考えると、先ず、ヒトゲノムとそのモデル生物及び微生物を初めとするその他の生物ゲノムの大量配列決定を推進し、自ら生産した配列情報を元に、大規模な機能解析を行い、実験的・情報科学的な方法を開発する研究、即ち基盤研究を推進しなければならない。次いで、これらのゲノム情報を基盤にした、ゲノム微生物学、ゲノム生物学、ヒトゲノム科学及びゲノム情報学を推進、生物諸科学と情報科学を融合したゲノム科学の創造を目指す。またこれと平行して、基礎研究の成果を産業に還元できるようなゲノム応用学を推進する必要がある。ヒトゲノム科学は長期的な視野で推進する必要がある領域であるが、一方で、あらゆる疾患が遺伝子に原因を持つことを考えると、ヒトゲノム研究の応用としてのゲノム医学・ゲノム薬学の領域は緊急に推進しなければならない。このような基本的考えにたって、以下の推進課題と推進施策を提案する。

2 研究推進課題

(1)基盤的研究

 膨大なゲノム情報の構造と機能の網羅的な研究には多額の経費と労力が必要とされるから、生物種を選び、集中的に総力を挙げて解析することが望ましい。
 ヒトゲノムは平成15年(2003年)の完成を目指す配列決定国際プロジェクトに一定の貢献をすると共に、ゲノム配列としては日本人固有の多型の解析を、機能的には完全長cDNAの解析を推進する。また、ヒト疾患のモデル動物として、マウスやラット等のゲノム研究を推進する。
 微生物ゲノムは世界の趨勢に鑑み、我が国でも学術的重要性、病原性、有用性、環境問題を考慮して年間数種類のゲノム配列決定と網羅的機能解析の推進が必要である。
 その他の生物ゲノムについては生物に共通する普遍的原理の追求に重要な国際標準生物種で、現在進行中のもの(シロイヌナズナ、ショウジョウバエ、ゼブラフィッシュ等)については、国際的協力を惜しまず研究を支援する。新しく解析を始める生物種の選定にあたっては、学術的あるいは実用的に真に価値のある生物種で、我が国がリーターシップをとりながら、世界が関心をいだき、協力が得られるようなものを、広く研究者の意見を求めて決定する必要がある。その際、我が国の基礎生物学および応用生物学を国際的に高い地位に引き上げてきた我が国にとって独自性の高い生物種も考慮すべきである。
 ゲノム情報の網羅的な解析には情報処理技術とDNA チップ、マイクロアレーに代表されるような大量機能解析技術の開発を推進しなければならない。また、基盤となる研究の推進にあたっては、膨大なゲノム配列決定とその機能解析と情報処理を支える研究基盤の整備・充実が不可欠である。さらに、研究基盤の整備を進めていく上で、若手研究者及び高度の専門技術員を多数配置することが極めて必要であることを指摘する。

(2)基礎研究

 ゲノムの情報を基盤にした新しい基礎研究をヒトを含めた様々な生物と生物現象を対象に推進する。研究方法から、実験主体のゲノム生物学と情報処理、情報解析を主とするゲノム情報科学に分けるが、これらは相互に深く連携し、将来は融合した新しい学問領域であるゲノム科学に発展することが予想される。これらの研究によって、生物の多様な現象をゲノム情報から演繹的に理解することが可能になり、生命の統合的な理解と、生物多様性、進化の原理を明らかにすることが可能であるとともに医療や各種の産業に技術革命をもたらすであろう。

1)ゲノム生物学

ア)基礎ゲノム学:ゲノム構造の多様性、ゲノム構築原理など、ゲノムそのもののダイナミックな構造と機能の全体像を解明する。
イ)ゲノム細胞学:主として微生物を対象に、ゲノムの全遺伝子機能、ゲノム機能の多様性と進化などを解析し、単細胞の機能の全体像と、細胞種の個性の発現を解明する。
ウ)多細胞生物ゲノム学:線虫、ショウジョウバエ、等のゲノム情報を基盤に分化発生、生体全体の恒常性の維持、細胞、組織の機能の多様化など多細胞生物に固有の原理を明らかにする。

2)ゲノム情報科学:大量の構造と機能情報、階層性とネットワークを持つ複雑な情報制御、生体の柔軟性と可塑性を備えた構造、これらをすべてゲノムから解明するには、情報処理と情報解析が最も重要な役割を持つことが予想される。既に得られている、多様な情報を基盤に以下のような課題を推進し、新しい解析技術の開発を促進する必要がある。
  • ゲノムの多様化と進化の原理の解析
  • 遺伝子ネットワークとの解析と構成因子の予測
  • 遺伝子システムとその階層性の解析
  • 単細胞機能の総合的理解とシミュレーション
  • 多細胞機能の総合的理解とシミュレーション
  • ゲノム情報に基づく生物原理の発見と生物機能の予測
3)ヒトゲノム科学

 ゲノム研究の頂点として位置付けられる研究課題であるが、その重要性と倫理的、社会的、経済的波及効果を考え、慎重に長期的視野をもって推進されなければならない。現状では以下のような研究課題が考えられるが、当面は医療に結びついた、遺伝的多型の解析と、疾病遺伝子の解析を中心にしたゲノム医学とゲノム薬学に焦点を絞って推進することが望ましい。
ア)脳機能発現の多様性とゲノム的基盤の解析
イ)遺伝的多型の解析
ウ)環境による多様な機能発現機構
エ)ゲノム医学

  • 疾病の発症機構
  • 疾病の診断法の確立
  • 疾病の治療法の開発
  • 疾病の予防法の開発

オ)ゲノム薬学
ゲノム情報を基盤にした新しい創薬原理、薬理の開発。ヒト多型と薬物の代謝、耐性などの個別情報に基盤をおいた治療の研究等。

(3)応用ゲノム学

 ゲノム研究の発展によって、各種生物からの新規遺伝子の発見や遺伝子システムの解明が起こり、さらに、ゲノム情報解析技術の開発などが結びついて、広範で多様な応用とそれを利用した産業が自発的に興ることが予想される。大学等における応用研究は、21世紀の人類と地球の課題を見据えたグローバルな課題を目標に、ゲノムを基盤にした新しい技術開発のための研究を推進することが必要である。その主なものとして以下のような課題が考えられる。

  • 遺伝子資源の多様性の解明とその利用
  • 栽培植物・家畜ゲノム解析による食糧の量産と品質の改良
  • 水産動植物ゲノム解析による資源の利用
  • 微生物・植物等による環境の保護と回復
  • 太陽光の利用などの生物エネルギーの開発

(4)研究推進のための支援

 以上の研究課題を推進するには以下の研究支援が不可欠である。
1)大規模塩基配列の決定(生物ゲノムの全塩基配列の決定及びゲノム多様性の解析等)ヒトゲノム関連のために年間100Mb、微生物ゲノムのために50-100 Mb、その他の生物のために100 Mb のゲノム及び、cDNA を解析する能力を備える必要がある。
2)大規模情報処理技術の開発とデータベースの整理統合
3)ゲノム研究に関連する技術、資材、資源の収集と供給
 ア)DNAクローン
 イ)遺伝子地図、マーカー、cDNA
 ウ)タンパク質構造情報
 エ)マイクロアレイ、DNAチップ、タンパク質チップ
 オ)ノックアウト、トランスジェニックマウス等の突然変異体

3 研究体制の整備

 これまで、我が国のゲノムの構造、機能および情報に関する研究への取り組みは、個別小規模に分散して行われてきた。このため、我が国のゲノム科学研究は欧米とほぼ同時に開始されたにも拘わらず、総合的には、欧米に比べ大きく遅れをとっている。
 その結果、未だに生物諸科学(基礎生物学、医学、農学等)および生物工学、材料工学、機器開発などの応用工学等、さらに情報学間における技術、情報、知識についての交流に乏しく、ゲノム研究の推進を中核機関を設置してこれらの交流を推進してきた欧米諸国との間に差が開き、その差はなお開きつつあると言わざるを得ない。
 一方、ゲノム研究は国際協力によって取り組まれてきた関係上、国際的な貢献が期待されている。国際貢献や国際協調によって行われる研究は、その貢献度によって得られる利益の大きさも異なってくることから、充分な成果を挙げなければならない。
 すなわち、国際競争に勝つことこそ、貢献の割合を高めることであり、結果として国際協調をリードできることになるであろう。そのためには、ゲノム研究の体制を、この研究にふさわしいものに変えていく必要がある。
 ゲノム研究の進展は世界的に急速であり、我が国においても一刻の猶予も許されない現状にあること、また欧米との競争に遅れをとらないためにも、まず基盤となる研究を推進するために、大量のゲノム配列を決定し、情報処理を行うとともに、遺伝子改変生物を開発・供給できる機能を持ったゲノム解析センターを充実する必要がある。
 これらのセンターは、配列が決定されたゲノムの網羅的な機能解析を行う研究拠点と密接な連携をとる必要がある。このような研究は近い将来、基礎研究としてのゲノム科学と、ヒトゲノム科学の一翼を担うゲノム医学において、先導的研究を展開する研究拠点に集約する必要がある。規模の大小を問わず、このような研究の拠点は「自由度の高い研究体制」を保証するとともに、全体を繋ぐ全日本的なしくみによって、連携・整合性をもって推進する必要がある。

4 研究費について

 研究費についてもゲノム科学の場合には特色がある。その第一は、配列及び大量機能情報の生産と情報のデータベース作成を初め、体系的且つ大規模に継続する必要のある基盤的研究には、競争的な研究費は馴染まず、時限を切りながら、目標を設定しその達成まで継続する安定な研究経費が必要である。ゲノム科学の基盤である、多様な生物の新たなゲノム配列決定は、絶えず重要な課題であり、そのための大型の研究経費についても配慮する必要がある。第二は通常の科学研究費である。現在は、特定研究(A)によって支援されているが、人材の確保と育成とが、研究の推進に加えて重要な課題である。これについては、総括班を中心に人材の確保と発掘に係わる方法と経費を具体的に検討し工夫すべきである。また、ゲノム科学研究の周辺領域についても充分に見渡し、研究費を配分し、本領域を豊かなものにする努力も総括班の役目といえる。例えば、特定研究(A)「総合ゲノム」のように、ゲノム研究全体を見渡し、高い立場から人材養成や推進領域の選択、若手の抜擢等を行う研究費を申請することも考えるべきである。その際、ゲノム研究の拡がりを考慮すれば、少なくとも、ゲノム解析方法論、ゲノム生物学、ゲノム医学、ゲノム情報科学および総合ゲノム(総括班)を立て、それを一体に運営すべきである。また、分科細目等を作り、周辺研究者に魅力あるものにすることによって、多くのなかから競争的に獲得すべきである。
 このように、ゲノム科学は長期にわたって、事業的研究費と競争的研究費という性質の異なる研究費によって支えられる研究領域である。これら2種類の研究費の間の連携と調和を正しく諮らなければ、科学・技術・応用のバランス、プロジェクト研究と個別 研究の間のバランスを保ち、我が国のゲノム科学を学問的に優れ、社会に貢献するバランスのとれた科学として推進することは出来ない。そのためには、短期的、長期的展望 と計画に基づいて、ゲノム関連の予算については全体を統括す る透明度の高い審査・評価体制を充実する必要がある。

【4】人材の養成

 今後の急速なゲノム研究の推進のためには、専門的なゲノム研究者、各分野で研究を推進するゲノム研究者及び研究を支援する技術者の養成を組織的に進める必要がある。

1 専門研究者の養成

 分子生物学と情報科学が融合した新しいタイプのゲノム科学研究者が出現するであろう。これらの研究者の研究をサポートする観点から科学研究費にゲノム科学に関する分科細目を新設する可能性も検討すべきである。また、若手研究者の養成のために、特別枠の学術振興会特別研究員を設けることが望ましい。

2 生物学・医学分野でのゲノム研究者の養成

 ゲノム研究が生物科学、医科学、薬学、農学等の多くの分野の基盤的科学になることから、各分野で、積極的にゲノム生物学とゲノム情報学を教育しゲノム研究者を養成する必要がある。場合によっては、ゲノム科学を大学院等のカリキュラムに必要に応じ組み込むことが考えられる。

3 ゲノム研究補助者(テクニシャン)の養成

 ゲノム研究は、大量の情報生産と処理が必要なため、日常的に生産業務を行う技術者の養成が大切である。

4 ゲノム研究の教育

 ゲノム研究分野の研究者と技術者の需要の増加を考えると、ゲノム情報科学に関する学部段階からの体系的な教育が求められる。将来的には、ゲノムに関する学科や大学院の専攻を置くことが望まれる。

【5】ゲノム研究と社会の接点

 ゲノム研究においても「研究の自由」は基本的前提であって、安易にこれを制限してはならない。しかし、それであるからといって、科学はそれ自体で完結した存在ではない。科学はあくまでも人間社会の中での活動であり、それゆえ科学研究は、社会の様々な要因との相互作用を認識しつつ、行われなければならない。その意味で、新しい科学領域としてのゲノム科学も、その社会的法的倫理的影響を常に認識しつつ、研究が進められるべきである。

1 ゲノム研究の社会的側面

 ヒトゲノムの構造と機能の解析は、人間の生物機能を探求し、人の健康の保持や疾病の診断、治療と予防に大きく貢献する。しかし、他方でそれは、人間の「生命」の操作にもつながり、大きな社会的法的倫理的問題を惹起する可能性がある。したがってヒトゲノム研究とその成果の応用は、こうした諸問題を念頭におきつつ、進めていかねばならない。この観点から世界的ガイドラインとして参考になるのが1997年11月にユネスコ総会で採択された「ヒトゲノムと人権に関する世界宣言」である。
 科学研究そのものは基本的に自由である。しかし、ヒトゲノム研究の進展は人間や生命についての考え方を変容させる可能性があるから、研究の方法や対象等の観点から、倫理的にどこまで許されるかが問題となる。ここでは、直接的には研究者の倫理観が、間接的には日本社会における人間や生命に関する倫理が問われることになる。
 それはまた、研究の自由の保障と被検者の人権保護という2つの人権を尊重することである。科学者に研究の自由を保障すると同時に、研究に際してのリスク・アセスメント、インフォームド・コンセント、遺伝情報の機密保持など、被検者の人権をも保護する必要がある。ヒトゲノム研究は必然的に個人の遺伝的特徴や遺伝情報をも明らかにすることになるが、それらは各個人のアイデンティティ(独自性)と多様性を示すものであり、尊重されなければならず、それらに基づく差別は許されない。この点についてはすでに雇用や保険加入における差別の例があり、また人種・民族差別につながる可能性もある。特に前述のユネスコ宣言は、研究成果の応用については、極めて厳格な立場から、個人及び人類全体の苦痛の緩和と健康の改善を目的としたものに限っている。
 ヒトゲノム研究及び特にゲノム医学におけるこうした生命倫理と人権の側面については、ゲノム科学と密接に結びつく関連領域として、人文・社会科学の立場からも研究が行われる必要がある。わが国では現在、生命倫理学や医事法学、人権法学などの幾つかの分野で研究が行われているが、必ずしも統合的な議論はなされていない。また、ゲノム科学とそれら人文社会科学の分野との学際的な研究体制は極めて未熟であり、欧米に後れをとっているといわざるを得ない。
 ゲノム研究においては知的所有権の問題を見逃すことはできない。ヒトゲノムにおいても、現在は塩基配列のみでは特許として認められないことは了解されているが、機能解析が進んでいけば、特許の位置づけがヒトゲノム研究の進行をも左右する。わが国のヒトゲノム研究及びその応用、とりわけゲノム医療が不必要な足かせを蒙らないため にも、十分な研究体制を敷く必要があろう。
 ヒト以外の動物及び植物に関するゲノム研究は、ヒトゲノムの場合と異なり、生物学として又は生命の統合的理解としては、研究自体が社会に直接的影響を持つことは少ないと思われる。社会との接点はむしろ研究成果の応用、特に育種技術及び遺伝子操作を用いたその産業的利用にあるといえる。
 この観点からすると、ゲノム研究は、農業や畜産業において品種改良による食料増産に多大の貢献をしてきた。今後の研究の進展がより効率的で良質な食糧生産を促進することが大いに期待される。他方で、これが国内産業構造や国際貿易及び経済開発に影響を及ぼす可能性は見過ごされてはならないであろう。また、研究に際しては、研究対象生物の厳格な管理とともに、野生品種の確保と自然の生態系の尊重を図る必要があり、この種類の研究・応用についてはすでに「生物多様性条約」による国際的規制がある。また、研究の中で遺伝子操作等から生ずる生成物がもたらす有用性とともに、未知の危 険の可能性にも対応する体制を考える必要があろう。

2 ゲノム研究推進のための対社会方策

(1)情報の公開

 ゲノム研究がとりわけ人間や生命を解明するべきものである以上、その内容、進展状況、成果について、可能な限り社会に情報を公開しなければならない。

(2)ゲノムに関する知識の普及・啓発

 中等教育段階からゲノム研究に関する基礎的知識を教授することが大切である。少年期からゲノムに限らず生物学や遺伝学に対する正確な知識を与えることによって、ゲノム研究の推進に対する理解が進むとともに、将来、ゲノム研究を担う人材も育つであろう。

(3)ゲノム研究に係る社会的法的倫理的問題の研究

 ゲノム研究を推進するには、まず、ヒトゲノムついて、倫理的法的社会的問題(Ethical, Leagal and Social Issues, ELSI) の研究を継続的に行うための財政的裏付けを図る必要がある。ヒト以外のゲノム研究についても社会的影響は少なくなく周辺・関連科学の連携と協力が不可欠であり、人文・社会科学者も動員して、組織的制度的に研究を進めていかなければならない。

【6】結び

 ゲノム研究は多種類の微生物ゲノムの配列決定とそれを基盤にした微生物ゲノム情報の解析、病原性や有用遺伝子の発見、ヒトゲノムとcDNAの解析の進展による疾患原因遺伝子群の発見に刺激されて大きく発展してきた。そして予想をはるかに越える速度でゲノム関連の技術開発が進み、平成10年末には100Mbを越える多細胞生物の線虫ゲノムの全配列が決定され、平成15年(2003 年)の完成を目指したヒトゲノム解読の日程が正確に計画されるようになっている。また、アメリカを中心に多くの企業やベンチャービジネスがゲノム研究に参入しゲノム情報を利用した産業を興しつつある。
 このような状況を受けて、欧米の各国はさらに多種類の生物種のゲノム配列決定と機能解析をプロジェクトとして進めている。その対象には微生物を初め、栽培植物や家畜、疾患モデル動物などの有用生物と並んで、基礎生物学と環境問題に関連した生物多様性の解明を視野に置いた生物が選択あるいは提案されている。さらに、ゲノム研究が情報科学と融合して新しいゲノム科学に発展することを予想して、大量の情報処理技術者と情報解析研究者の養成に取り組んでいる。
 我が国は、プロジェクトの取り組みは早かったにも係わらず、残念ながらゲノム配列決定とその機能の解析、情報処理という基本的な基盤となる研究において、かなり遅れをとってしまった。それは大規模なプロジェクト研究が、研究支援技術者が少ない従来の我が国の大学の研究体制になじまなかったこと、モデル生物を維持し供給できる基盤設備が不十分であること、資金と技術の比較的自由な投入が可能な民間企業がゲノムに関心を示さなかったことなどによると思われる。最近国内の関心が急激に高まり、国の投資が広範に行われるようになっているが、基盤となる研究が弱いところに応用開発を急いでも独創的で、有効な研究開発は望めない。アメリカ、イギリス、フランスなどのゲノム先進国では、十分整備された研究体制と、基礎研究の蓄積の上に、医療や産業への展開が図られつつあることを忘れてはならない。
 いま我が国に必要なことはゲノム基盤研究を緊急に推進し、ゲノム研究の基盤的体制を整備すること、そして、ゲノム生物学とゲノム情報学、ゲノム医学・薬学を推進して、ゲノム研究者・技術者を大学と医療の現場に急増させることである。ゲノム研究では基礎と応用の距離は遠くないため、産業への応用のためには大学と企業を結ぶ新しい効率的な仕組み作ることが最も効率的である。ゲノム応用科学における大学の役割は21世紀の人類と地球規模の課題を解決するためのグローバルな課題を設定し技術開発を行うことが望ましい。
 このような目標を総合的に設定して、関連各省庁が連携して統合的に推進する施策を行えば、数年を経ずして我が国が欧米と伍して、ゲノム科学を推進しその成果を人類に貢献できる医療や産業を振興出来るであろう。
 社会的な波及効果の大きいゲノム研究の推進には、社会的影響や倫理的側面を十分配慮して研究を進める必要がある。

〔バイオサイエンス部会運営会議〕

(委員)

(部会長) 井村 裕夫 科学技術会議議員
  宇井 理生 東京都臨床医学総合研究所長
  太田 朋子 国立遺伝学研究所名誉教授
  鈴木 昭憲 秋田県立大学長
  谷口 維紹 東京大学教授(大学院医学系研究科)
  豊島 久真男 財団法人住友病院院長
  中村 桂子 JT生命誌研究館副館長
  水野 繁 前日本たばこ産業株式会社代表取締役社長

(専門委員)

  青木 清 上智大学教授(生命科学研究所長)
  井川 洋二 東京医科歯科大学教授(大学院医学系研究科)
  竹市 雅俊 京都大学教授(大学院理学研究科)
  中西 重忠 京都大学教授(大学院医学研究科)
  吉川 寛 奈良先端科学技術大学院大学教授(バイオサイエンス研究科)
  吉田 光昭 萬有製薬株式会社つくば研究所長

(科学官)

  勝木 元也 東京大学教授(医科学研究所)
  金澤 一郎 東京大学教授(大学院医学系研究科)

(学術調査官)

  伊藤 宏 東京医科歯科大学助手(医学部)
  上阪 等 東京医科歯科大学助手(医学部附属病院)
  嶋田 透 東京大学助教授(大学院農学生命科学研究科)
  下濱 俊 京都大学助手(医学部附属病院)

〔ゲノム研究推進小委員会〕

(委員)

  宇井 理生 東京都臨床医学総合研究所長
  太田 朋子 国立遺伝学研究所名誉教授
  鈴木 昭憲 秋田県立大学長
  中村 桂子 JT生命誌研究館副館長

(専門委員)

  位田 隆一 京都大学教授(大学院法学研究科)
  金久 實 京都大学教授(化学研究所)
  五條堀 孝 国立遺伝学研究所教授(生命情報研究センター)
  榊 佳之 東京大学教授(医科学研究所ヒトゲノム解析センター)
  佐藤 矩行 京都大学教授(大学院理学研究科)
  竹市 雅俊 京都大学教授(大学院理学研究科)
  辻 省次 新潟大学教授(脳研究所)
  中村 祐輔 東京大学教授(医科学研究所ヒトゲノム解析センター)
  堀内 嵩 岡崎国立共同研究機構教授(基礎生物学研究所)
  吉川 寛 奈良先端科学技術大学院大学教授(バイオサイエンス研究科)
  吉田 光昭 萬有製薬株式会社つくば研究所長

(科学官)

  勝木 元也 東京大学教授(医科学研究所)

(学術調査官)

  上阪 等 東京医科歯科大学助手(医学部附属病院)
  嶋 田 透 東京大学助教授(大学院農学生命科学研究科)

お問合せ先

学術国際局研究助成課

-- 登録:平成21年以前 --