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21世紀の大学像と今後の改革方策について -競争的環境の中で個性が輝く大学- (中間まとめ要旨) (平成10年6月30日 大学審議会)

平成10年6月30日
大学審議会

目次

はじめに

1.高等教育改革進展の現状と問題点
 1 これまでの改革の進展状況
 2 高等教育における現状の問題点

2.21世紀の社会状況の展望と高等教育
 1 高等教育を取り巻く21世紀の社会状況の展望等
 2 我が国の発展と高等教育の役割
 3 高等教育の規模

3.21世紀の大学像と今後の改革方策
 1 大学改革の基本理念
 2 課題探求能力の育成 -教育研究の質の向上-
 3 教育研究システムの柔構造化 -大学の自律性の確保-
 4 責任ある意思決定と実行 -組織運営体制の整備-
 5 多元的な評価システムの確立 -大学の個性化と教育研究の不断の改善-
 6 高等教育改革を進めるための基盤の確立等

 大学審議会では、今後の審議の参考とするため、「21世紀の大学像と今後の改革方策について-競争的環境の中で個性が輝く大学-」(中間まとめ)に関し、皆様の御意見をお聞かせいただきたいと考えております。
 皆様の御意見をお寄せ下さい。
 なお、いただいた御意見は、とりまとめて大学審議会に報告しますが、個々の御意見に直接回答することはありません。
 また、個人の氏名等は公表しません。団体名は公表しますが、差し支えのある場合は、その旨併せてお知らせ下さい。

あて先
文部省高等教育局企画課大学審議会室内
「大学審議会意見」係
<郵便>〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-2-2
<電子メール> daigaku@monbu.go.jp

はじめに

1.高等教育改革進展の現状と問題点

1 これまでの改革の進展状況

● 高等教育改革については、本審議会の答申等を踏まえ、教育研究の高度化・個性化・多様化、組織運営の活性化の方針の下に、諸制度の大綱化、弾力化等が図られた。この10年間において、大学関係者の間に大学改革の必要性についての意識が覚醒され、改革に向けての具体的な取組が着実に進められている。

2 高等教育における現状の問題点

● 過去10年の間に、高等教育全体として改革の動きが始まったことは大きな前進であり、評価されるべきであるが、その進展の度合いは個々の大学により様々である。また、大学としては改革の取組を始めているものの、個々の教員の意識改革が不十分であるために、大学として考えていたようには進まないという例も少なくない。また、現在進みつつある改革の状況が社会の側から見えないという大学の情報発信の面からの問題もある。
 これまで大学改革のために大きな努力が払われてきたが、改めて、大学の変化に対する社会の要請はそれよりも遙かに大きいことを自覚しなければならない。大学関係者は、大学に対する社会の側からの様々な批判は未だ完全に払拭されてはいないという現状を重く受け止め、来るべき21世紀において大学に期待される役割を果たしていくことができるよう、更に積極的な改革を推進していく必要がある。

(1)教育研究面の問題点

● 学部段階の教育については、一般に、大学教員は研究重視の意識が強すぎて教育活動に対する責任意識が低い、授業では教員から学生への一方通行型の講義が行われている、授業時間外の学習指導を行っていない、学期末の試験のみで成績評価が行われている、成績評価が甘く安易な進級・卒業認定が行われている、教養教育が軽視されている、視野の狭い専門教育が行われていることが多いなど、教育内容と教育方法の両面にわたり厳しい問題点が数多く指摘されている。また、学生によっては、授業に出席しない、授業中に質問をしない、授業時間外の学習が不十分である、議論ができないなど、学習態度とその成果の両面について問題点が指摘されている。

● 大学院については、各課程において研究者養成、高度専門職業人養成などの目的に即した体系的なカリキュラムが編成されていない、学生が大学間を移動することはまだ少なく、また、教員の人事についても、同一大学出身者が教員の大半を占める学部・大学院などが多く学問的刺激が十分でない、大学院独自の教員組織が弱い、さらに学部学生も含め学生に対する経済的支援が不十分であるなどの問題点が指摘されている。

(2)組織運営等の問題点

● 組織運営については、閉鎖的・硬直的であるとの批判が未だに払拭されていない、学部自治の名の下に学問の進歩や社会の変化に対応した改革の推進に支障を生じている、情報公開や情報発信機能が不十分であるなどの問題点も指摘されている。また、自己点検・評価について、ほとんどの大学で実施されているものの、形式的な評価に陥り、教育研究活動や組織運営の改善に十分結びついていないという問題や外部評価や第三者評価などの客観性のある評価が十分に行われるに至っていないなどの問題が指摘されている。

2.21世紀の社会状況の展望と高等教育

1 高等教育を取り巻く21世紀の社会状況の展望等

● これからの社会をどのように展望するかは、様々な変化や要素を考える必要があり一概に言い表すことは難しいが、1)一層変化が激しく複雑化した不透明な時代、2)地球規模での競争と協調・共生が求められる時代を迎える中で、3)少子高齢化が進行し、生産年齢人口が大幅に減少すると同時に、産業構造や雇用形態に大きな変化が起こり、4)職業人の再学習をはじめ、国民の間に生涯学習ニーズが増大する、他方、5)学術研究についても進歩の速度が加速されると同時に学際化・総合化の必要性が生ずるなど、高等教育を取り巻く状況が大きく転換していくものと考えられる。また、産業や雇用の空洞化、少子高齢化による経済の潜在的な成長力の低下、高齢化に伴う社会保障給付の増大などにより、当面は、引き続き厳しい財政状況が続くことが予想される。

2 我が国の発展と高等教育の役割

(1)我が国発展の方向と高等教育の役割

● 21世紀において、国土も狭く、資源小国である我が国が、今後、国際社会で知的リーダーシップを発揮できる国、科学技術創造立国を目指し、真に豊かな国民生活が送れる国として発展していくためには、社会の各分野で活躍し、我が国発展の原動力となる優れた人材の養成・確保、未来を拓く新しい知の創造、知的資源を活用した国際貢献等の高等教育に求められる役割を、大学をはじめとする多様な高等教育機関が、そのシステム全体として、十分に果たしていくことが不可欠である。

(2)高等教育機関の多様な展開

1)各高等教育機関の多様な発展

● 今後、社会・経済の一層の高度化・複雑化に伴い、教育研究の質の高度化及び人材養成に対するニーズの多様化への対応が一層求められていく。また、進学率の上昇や生涯学習ニーズの高まり等に伴い、より幅広い層の国民に対し、それぞれの関心や意欲に応じ、その能力を十分に伸ばしていくための多様かつ充実した教育機会の提供が一層重要となっていく。このような高等教育に対する質の高度化への要請や社会のニーズの一層の多様化等に適切に応えていくためには、大学・大学院、短期大学、高等専門学校、専門学校が、それぞれの理念・目標を明確にし、それぞれの特色を生かしつつ個性化・多様化を進め、国公私立の高等教育機関全体で社会の多様なニーズに応えていく必要がある。

● なお、短期大学は、高い教養を培うとともに職業における専門的能力を育成する教育機関として、また、高等専門学校は、発想力豊かな実践的技術者を育成する教育機関としての機能をそれぞれ引き続き果たしていくことが期待されるが、制度上の位置付けなどについて今後検討が必要との意見もあることから、別途専門的な調査検討を進めることが必要である。専門学校は、実際的な知識・技術等を修得するための実践的な教育機関として定着しており、今後とも、社会の変化に機敏に対応しながら、主に産業社会の求める人材の養成機関として更に発展していくことが期待される。

2)国公私立大学の特色ある発展

● 国立大学については、国費により支えられているという安定性や国の判断で定員管理が可能であるなどの特性を踏まえ、例えば理工系人材の養成など政策目標に沿った教育研究の実施、社会的な需要は少ないが重要な学問分野の継承、先導的・実験的な教育研究の実施、各地域特有の課題に応じた教育研究とその解決への貢献などの機能を果たすべきことが期待されている。このような機能を十分果たしていない国立大学については、適切な評価に基づき大学の実状に応じた改組転換を検討する必要も出てくるものと考えられる。公立大学については当該自治体における設置目的に沿って、私立大学についてはその建学の精神に則り、それぞれがより一層教育研究機能の強化に努め、特色ある教育研究を実施していくことが期待されている。
 国公私立大学が、このようなそれぞれの機能を発揮していくことが、多様な教育研究の展開という観点からも必要である。

3 高等教育の規模

(1)大学(学部)、短期大学の規模

● 社会の高度化・複雑化・専門化の進展等に応じ、高度の課題探求能力や専門的知識等を有することが、社会生活を送る上で広く求められるようになっていく。また、少子化の進行に伴い若年労働人口が減少していく中で、我が国が引き続き発展していくためには、社会の各分野で活躍できる質の高い人材の供給を一定規模確保することが必要である。高等教育の正確な国際比較は困難であるが、概観すれば、欧米諸国に比較して日本の大学・短期大学の規模は決して大きいとは言えない。以上の状況を総合的に考えると、平成12年度から16年度までの期間に、大学及び短期大学の臨時的定員の半数以上の解消を図りつつ、18歳人口が120万人規模となる平成21年度以降最大70万人程度(平成8年度入学者数から約10万人の減)の入学者数を想定することは適当と考えられる。
 同時に、このような進学率の上昇は学生の多様化の進行を伴うことに鑑み、卒業生の質を確保する観点から、教育機能の強化とともに、より厳格な成績評価が必要である。

● したがって、18歳人口の減少を踏まえ、大学等の新増設についても「将来構想」において示したとおり抑制的に対応することとし、我が国の高等教育の活力を維持し、時代の変化に即応して発展していくために必要性の極めて高いものについて認めていくことが適当である。

(2)大学院の拡充

● 平成22年(西暦2010年)における大学院の在学者数は25万人程度になると推計されるが、今後の制度改正や産業構造の変化などを考慮すると、全体としてはそれ以上の規模に拡大していくと見込まれる。国は、この規模を念頭に置きつつ、特に大学院修士課程における高度専門職業人の養成を中心に量的な拡大を図り、大学院の質の維持向上と教育研究条件の充実のための措置を講じる必要がある。
 なお、国立大学については、今後大学院の規模の拡大に重点を置く必要があるが、関連して状況に応じ学部段階の規模の縮小も検討していくことが必要である。

3.21世紀の大学像と今後の改革方策

1 大学改革の基本理念

● 21世紀において、我が国の高等教育が世界的水準の教育研究を展開し、その求められる役割を十分に果たしていくためには、1)課題探求能力の育成―教育研究の質の向上―、2)教育研究システムの柔構造化―大学の自律性の確保―、3)責任ある意思決定と実行―組織運営体制の整備―、4)多元的な評価システムの確立―大学の個性化と教育研究の不断の改善―の4つの基本理念に沿って、国際的通用性・共通性の確保、大学等の自律性に基づく個性化・多様化の推進の観点を踏まえつつ、現行の高等教育システム全体を大胆に見直し、各高等教育機関が魅力ある個性の発揮と世界的水準の教育研究の展開を目指して切磋琢磨し合うような新しい高等教育システムへと転換していかなければならない。

1) 課題探求能力の育成 ―教育研究の質の向上―
2) 教育研究システムの柔構造化 ―大学の自律性の確保―
3) 責任ある意思決定と実行 ―組織運営体制の整備―
4) 多元的な評価システムの確立 ―大学の個性化と教育研究の不断の改善―

2 課題探求能力の育成 ―教育研究の質の向上―

● 今後、高等教育の普及が一層進むことを踏まえると、卒業時における質の確保を重視したシステムへの転換が必要である。このため、学部段階においては、求められる人材像の観点から共通に必要とされる教育内容の再検討を行うほか、教員の意識改革、責任ある授業運営と厳格な成績評価の実施などを推進するための具体的仕組みを整備する必要がある。また、大学院については、その一層の高度化と機能分化を図っていく観点から、目的に応じた教育内容・方法等の整備、国際的に評価される教育研究の卓越した拠点を形成していくためのシステムの導入等を図ることが必要である。

(1)学部教育の再構築

● 今後、大学進学率が一層高まるなかで、進学前に受けた高等学校教育の内容も多様化し、さらに、社会人や留学生の増加が進み、興味・関心、履修歴など、あらゆる面で多様な学生が大学に進学してくることが予想される。また、時代の変化や社会のニーズに対応した教育研究の展開が一層強く求められるようになっていく。各大学においては、本審議会答申等を踏まえ、カリキュラム改革の実施、シラバスの作成・公表など教育の質の確保のための取組が進められているが、未だに大学教育への批判を払拭するには至っていない現状を重く受け止め、さらに改革を推進する必要がある。

1)教育内容の在り方 ―課題探求能力の育成―

1) 教養教育の重視、教養教育と専門教育の有機的連携の確保
● 社会の高度化・複雑化が進む中、自ら課題を探求し、柔軟かつ総合的に思考し、判断し、解決する能力の育成が重要であるという観点に立ち、「学問のすそ野を広げ、様々な角度から物事を見ることができる能力、自主的・総合的に考える力、的確な判断力を養い、自分の知識や人生を社会との関係で位置付けることのできる人材を育てる」という教養教育の理念・目標を踏まえ、授業方法やカリキュラム等の一層の工夫・改善、教員の意識改革と実施・運営体制の明確化を図ることが重要である。

2) 学部専門教育の見直し
● 学部専門教育においては、細分化した狭い分野や単にこれまでの学問研究の成果をそのまま知識として教えるのではなく、基礎・基本を重視しつつ、関連諸科学との関係、学問と個人の人生及び社会との関係を教えることなどを通じて、学生が主体的に課題を探求し解決するための基礎となる能力を育成するよう配慮し工夫することが重要である。

3) 学部教育と高等学校教育との関係
● 高等学校教育では、生徒の個性を伸ばし、進路への自覚を深めるという観点から、選択制の拡大等が進められている。各大学は、大学に入学してくる学生の履修歴の多様化に対応して、入学者選抜において大学教育に必要な科目については高等学校での履修を求めることが考えられるほか、入学後に大学教育の基礎を教えるなどの工夫を通じて、後期中等教育から高等教育への移行を円滑に進めることが求められる。
 また、大学レベルの教育を受けるのに十分な能力と意欲を有する高等学校の生徒に対し、大学レベルの高度な教育・研究に触れる機会をより広く提供し、生徒の興味や関心を高め、その能力の伸長を図っていくことは有意義であり、各大学において、大学教育を受けるのに十分な能力と意欲を有する高等学校段階の生徒に対し、当該教育に触れる機会を広く提供することが望ましい。

● 大学入試の在り方については、知識の量だけでなく、大学での学習に対する意欲・熱意や入学後の能力の伸長ということも見据え、多様な個性や能力を適切に評価する必要があり、高等学校における学習指導要領の改訂や学部教育の在り方についての審議を踏まえて、高等学校と大学との接続の在り方についての今後の幅広い検討を視野に入れ、具体的な改善方策を引き続き審議する。

4) 国際舞台で活躍できる能力の育成等
● 外国語教育の充実や海外留学の推進等を進めると同時に、我が国の歴史や文化への理解、国際社会の直面する重要課題への認識を深めたり、ディスカッション、ディベート等の訓練を通じて自らの主張を明確に表現する能力を育成するなど、国際舞台で活躍できる人材の養成を図ることが重要である。

2)教育方法等の改善 ―責任ある授業運営と厳格な成績評価の実施―

1)授業の設計と教員の教育責任
● 現在の単位制度は、教室における授業と事前に行う準備学習・事後に行う復習を合わせて単位を授与することとされており、学生の自主的な学習を重視するものである。したがって、教室における授業だけでなく、授業の前提として読んでおくべき文献を指示するなど、学生が事前に行う準備学習・復習についても指示を与えることが教員の責務とされている。このことについて、大学当局はもとより各教員が十分自覚して授業の設計と学習指導を行うことが必要である。

2)成績評価基準の明示と厳格な成績評価の実施
● 大学の社会的責任として、卒業生の質を確保するという観点から、教員は、あらかじめ学生に対して、各授業における学習目標や目標達成のための授業の方法及び計画とともに、成績評価基準を明示した上で、厳格な成績評価を実施するべきである。同時に、産業界においては、採用活動において学生の学習歴を重視した人物・能力本位の採用を行うことを要請したい。なお、厳格な成績評価の実施の結果、留年生による収容定員超過が生ずる可能性があるが、こうした定員超過については大学の設置認可等の際に弾力的に取り扱うことの検討が望まれる。

3)履修科目登録の上限設定と指導
● 学生の履修科目の過剰登録を防ぐことを通じて、教室における授業と学生の教室外学習を合わせた充実した授業展開を可能とし、少数の授業科目を実質的に学習できるようにするためには、学生が1年間あるいは1学期間に履修科目登録できる単位数の上限を各大学が定める必要があり、その旨を大学設置基準において明確にする必要がある。また、個々の学生に対して履修指導を行う指導教員等を置くことも重要である。

4)教員の教育内容・授業方法の改善
● 個々の教員の教育内容・方法の改善のため、全学的に、あるいは学部・学科全体で、それぞれの大学等の理念・目標や教育内容・方法についての組織的な研究・研修(ファカルティ・ディベロップメント)を実施することを各大学の努力義務とすることを大学設置基準において明確にすることが必要である。
 なお、個々の授業の質の向上を図るに当たっては、シラバスの充実等の取組が重要である。

5)教育活動の評価の実施
● 教育の質の向上のため、自己点検・評価や学生による授業評価の実施など様々な機会を通じて継続的に大学等の組織的な教育活動に対する評価及び個々の教員の教育活動に対する評価の両面から評価を行うことが重要である。その際、教室における授業及び教室外の準備学習等の指示、成績評価などの具体的実施状況を評価の対象とすることにより、単位制の実質化と教育内容の充実を図ることが重要である。
 また、教育活動の在り方については、外部の意見も聞き、それを踏まえて、更なる改善につなげていくことが有効である。

(2)大学院の教育研究の高度化・多様化

● 大学院は、あらゆる学問分野にわたり基礎研究を中心とした学術研究の推進とともに、研究者の養成及び高度の専門的能力を有する人材の養成という役割を担うものであり、将来にわたって我が国の学術研究水準の向上や社会・経済・文化の発展を図る上で、極めて重要な使命を負っている。21世紀の社会状況の展望等を踏まえると、これからの社会が特に必要としているのは、細分化された個々の領域における研究と、それらを統合・再編成した総合的な学問とのバランスのとれた発展であり、学術研究の著しい進展や社会経済の変化に対応できる、幅の広い視野と総合的な判断力を備えた人材の養成である。社会の高度化・複雑化が進む中、自ら課題を探求し、柔軟かつ総合的に思考し、判断し、解決する能力の育成は、研究者の養成、あるいは高度専門職業人の養成や社会人の再教育など、いずれの方向性を目指すにせよ、大学院においても等しく強く求められるところであり、教育研究の高度化・多様化をさらに推進していかなければならない。

1)大学院の組織編制の在り方

1) 大学院の制度上の位置付けの明確化
● 大学においては、学部が教育研究上の基本組織とされており、学部を基礎としている研究科については、その運営を学部に依存している。今後、大学院がより一層充実した教育研究を実施していくようにするためには、学部を基礎としている研究科にも、大学が、その運営上の必要性等を判断の上、研究科のカリキュラムや学生の入退学の決定など大学院固有の事項について独自の立場から審議を行うため、研究科委員会に代えて、研究科教授会を置き得ることを明確にする必要がある。

● 大学の多様な組織形態を許容していくため、大学院の教育研究活動の比重が高まり、これが中心的な役割を果たしつつある大学において、当該大学の教育研究目的を効果的に達成する責任ある組織の体制を整備するという観点から、当該学部とともに、研究科を学部と同等の基本組織に位置付け、当該研究科に教員を所属させ、研究科教授会を置くのみならず、人事は研究科が審議するとともに、全学的な運営に関与し得るような仕組みを法令上明確化する必要がある。

2)一定規模以上の学生を擁する大学院の専任教員等
● 大学院の多様な発展を可能にし、かつ各大学院が質的にも充実した教育研究を実施していくためには、一定の規模以上の学生を擁する大学院にあっては、大学院専任の教員や大学院専用の施設・設備を備える必要があることを大学院設置基準上明確にする必要がある。

2) 高度専門職業人養成のための実践的教育を行う大学院の設置促進

● 大学院の高度化、多様化を図っていくためには、大学院の各課程の目的を明確にし、それに沿った教育研究組織、体制の整備を図っていくことが重要である。

● 社会の各分野における構造変化の進行に伴い、ますます高度な専門的知識・能力を持つ者が広く求められる状況に対応し、これまでの高度専門職業人の養成をさらに進めて特定の職業等に従事するに必要な高度の専門的知識・能力の育成に特化した実践的な教育を行う大学院修士課程の設置を促進するため、制度面での所要の整備を行い、教育研究水準の向上を図っていく必要がある。
 例えば経営管理、法律実務、ファイナンス、国際開発・協力、公共政策、公衆衛生、教員養成などの分野における高度専門職業人の養成に特化した大学院修士課程については、大学院設置基準等の上でもカリキュラム、教員の資格及び教員組織、修了要件などについて、これまでの修士課程とは区別して扱う必要がある。
 この場合の学位については、国際的な通用性も考慮し、修士とすることが適当である。なお、修士(「専攻分野」)と表記する際の専攻分野の名称について工夫することが必要である。

● なお、大学院の修了と資格制度との関係では、現在、法曹養成制度の改革が進行中であり、今後、法学系学部・大学院教育の在り方や内容を広く関係者の間で検討していく必要がある。
 さらに、幅広い分野の学部の卒業者を対象として高度専門職業人の養成を目的とする新しい形態の大学院の在り方等についても、今後関係者の間で検討が行われることが必要である。

3)卓越した教育研究拠点としての大学院の形成、支援

● 卓越した教育研究拠点としての大学院の形成、支援のためには、専攻(分野によっては研究科)を単位とし、客観的で公正な評価に基づき、一定期間、研究費や施設・設備費等の資源を集中的・重点的に配分することが必要である。

3 教育研究システムの柔構造化 ―大学の自律性の確保―

● 大学等における履修・修了のシステムについて、従来の過度の平等主義を改め、学生の能力・適性に応じた、また、学生の主体的学習意欲とその成果を積極的に評価しうる柔軟・弾力的なシステムに転換していくことが必要である。また、大学が教育研究上の要請に応えて、自律的に、かつ、機動的に運営されるためには、大学自らが定めた教育研究目標を自らの主体的な取組によって実現し得るよう、制度の柔軟化を図ることが必要である。さらに、地域社会や産業界との積極的な連携・国際交流推進のためのシステム整備が求められる。

(1)多様な学習ニーズに対応する柔軟・弾力化 ―学生の主体的学習意欲とその成果の積極的評価―

1)学部段階

● 学生が意欲的に学習に取り組み、自らの関心や卒業後の進路の希望等を踏まえて主体的に履修内容等を選択できるよう、制度の一層の柔軟化を進め、各大学の創意工夫の可能性をできるだけ広げておくことが適当である。

1)3年以上の在学で学部を卒業できる例外措置の導入
● 現在、成績優秀者については、学部3年修了時から大学院に進学することが可能である。さらに、我が国の学位水準の国際的通用性の維持という観点から大学の修業年限は4年としつつ、例外措置として、早期卒業の希望を持ち、厳格な成績評価の下で通常の学生よりも多くの授業科目を優秀な成績で修得できる者については、大学が適切と判断した場合には、3年以上の在学での卒業を認めることができるよう法改正を行うことが適当である。

2)秋季(9月)入学の拡大等
● 学年暦の異なる諸外国への留学及び我が国への留学生の受入れを促進するため、また、9月入学をより柔軟に導入できるようにするため、学年の途中における入学に関する学校教育法施行規則の規定を改正するとともに、学習効果を高める上でも効果の高いセメスター制を、これまで以上に積極的に推進していく必要がある。

3)単位互換及び大学以外の教育施設等における学修の単位認定の拡大
● 単位互換及び大学以外の教育施設等における学修の単位認定について、現在の合計30単位とされている単位数の上限を入学前と入学後を合わせて合計60単位に拡大するよう大学設置基準を改正することが適当である。また、大学以外の教育施設等における学修を自大学の単位としてみなし得る範囲をより拡大することが適当である。併せて、「遠隔授業」によることができる単位数の上限も30単位から60単位に拡大するよう大学設置基準を改正することが適当である。

4)単位累積加算制度の創設の検討
● 単位累積加算制度について、その実施に向けて学位授与にふさわしい履修の体系性の確保等に関し、学位授与機構における調査研究の成果を踏まえ、本審議会において検討する。

2)大学院段階

● 職業を持つ社会人の再学習のニーズにこたえるため、勤務の都合や通学の便宜など社会人の多様な状況に柔軟に対応し得るよう修士課程の修業年限について一層の弾力化を進めることが適当である。

1)修士課程1年制コースの制度化
● 社会人の大学院修士課程への積極的な受入れを図っていくため、各大学の選択により、通常の教育方法に加え週末や夏休み期間中などにおいても授業又は研究指導を行う等の適切な方法により教育を行い、2年分のカリキュラムを実質1年に集中して実施するなどの履修形態の工夫により、2年未満の修業年限でも修了することが可能なコースを設けることができるような仕組みを導入する必要がある。
 その際、導入の趣旨から、社会人を対象とすることを原則とすること、及び現行の修士の学位を授与するにふさわしい水準を確保するような措置が必要である。

2)修士課程長期在学コースの制度化
● 社会人学生等の多様なニーズにこたえるため、あらかじめ標準修業年限を超える期間を在学予定期間として在学できる長期在学コースを各大学院の運用により設けることができることとする。

(2)大学の主体的・機動的な取組みを可能とするための措置

● 大学が、教育研究上の要請、あるいは社会的な要請に応えて、自律的に、かつ、機動的に運営されるためには、大学の教育研究組織の柔軟な設計、行財政の弾力性の向上などを進め、大学自らが定めた教育研究目標を自らの主体的な取組みによって実現し得る途を拡大することが重要である。

1)教育研究組織の柔軟な設計

● 教育研究の進展や社会的需要に応えて教育研究活動を効果的に進めるため、国立大学については、講座・学科目の編制について各大学の柔軟な設計や機動的な対応を可能とする方向で検討することが適当である。

● また、公私立大学について、社会等のニーズに迅速に対応できるよう、同一設置者内の大学・短期大学全体の定員の増加を伴わない範囲の、収容定員の変更及び学部の学科の設置の審査を弾力化する方向で検討することが適当である。

2)行財政上の弾力性の向上

1)国立大学の人事、会計・財務の柔軟性の向上
● 国立大学の人事、会計・財務などについて、大学における教育研究活動がより柔軟で機動的に行うことができるよう、国立学校特別会計における教育研究経費の使途や繰越しの取扱い、大学教員の給与決定や兼職兼業の取扱い等について柔軟性の向上を図る方向で検討することが適当である。また、その際、特に大学と産業界等の交流が積極的かつ機動的に行えるようにすることが重要である。
 また、これまでに行われた諸制度の弾力化についての内容を大学の教職員に対して一層の周知を図るため、マニュアルを作成するとともに、研修の充実を図る必要がある。

2)公私立大学に係る認可手続き等の簡素化
● 公私立大学に係る認可手続きについては、これまでも逐次改善がなされているが、今後、大学の教育研究水準の維持向上を図りつつ、大学改革を進め、社会の変化に機動的に対応していくため、教員審査及び申請書類の見直し等による負担軽減など、さらに簡素化を図る方向で検討することが適当である。

(3)地域社会や産業界との連携の推進

● 高等教育機関は、今後、その知的資源等をもって積極的に社会発展に資する開かれた教育機関となることが一層重要となる。
 各高等教育機関が地域社会や産業界等のニーズに積極的に対応し、それらの機関との連携・交流を通じて社会貢献の機能を果たしていくため、リフレッシュ教育の実施、国立試験研究機関や民間等の研究所等との連携大学院方式の実施、共同研究の実施、受託研究や寄付講座の受入れなど産学連携の推進を図っていく必要がある。
 企業と大学の学部や大学院が共同した教育プログラムの開発やサテライト的な学習の場の設定などを通じて、社会人が企業と大学を往復して学習するための環境の整備を図っていくことが必要である。その際、テレビ会議システム等により大学の授業を社会人が企業の会議室等で受講できるようにするなど、発展の著しい情報通信技術を利用する試みも大学の授業の将来的可能性を広げるものとして積極的に推進する必要がある。
 また、インターンシップ制度の積極的な導入や、学生のボランティア活動等地域社会に貢献する活動の促進に積極的に取り組むことも重要である。

(4)国際交流の推進

● 大学の国際化を進め、国際交流を進めていくため、セメスター制の導入等を通じて大学の学部や大学院の仕組みを国際的通用性の高いものとしていくと同時に、奨学金の充実や外国語によるプログラムの実施などを通じて海外の留学生の受入れ先として魅力ある国際競争力の高い大学を目指すことが必要である。

4 責任ある意思決定と実行 -組織運営体制の整備-

(1)責任ある運営体制の確立

1)新しい自主・自律体制の構築

● 21世紀の大学には、社会の知的分野での中核機関として、教育研究を高度化し、新しい知識・技術や学問・文化を創造していくことが期待される。このため、大学の組織運営については、大学の主体性と責任を基本としつつ、教育研究の学際化・総合化、社会との関係の緊密化等の大学に対する今日的要請に応え得る、開放的で積極的な新しい自主・自律体制を構築することが重要である。
 具体的には、1)大学運営をより充実した機能的なものとするため、学内の意思決定の機能分担と連携協力の基本的な枠組みを明確化する、2)社会の意見を聴取し、社会に対して責任を明らかにする仕組みを整備する、という方向で、法改正を含め必要な改革を進めることが適当である。

2)学内の機能分担の明確化

● 大学が一体的・機能的に運営され、また、教員が教育研究に専念できる体制を作るため、学内の機能分担を明確にした上で、学内において意見聴取や説明を十分行い、それぞれの連携協力の下で質の高い意思決定を行い得るような基本的な枠組みを整備することが必要である。
 このため、学内の意思決定に関する基本的な枠組みとして、大学の運営と教育研究に関する機能分担と連携協力の関係を明らかにするという観点から、学長を中心とする大学執行部の機能、全学と学部の各機関の機能、執行機関と審議機関との分担と連携の関係、審議機関の運営の基本等を明確化することが必要である。

1)学長を中心とする全学的な運営体制の整備
● 大学として取組むべき全学的な課題については、学長が中心となって全学的な教育研究目標・計画を策定し、それを学内外に明らかにする、また、大学運営を責任をもって遂行するうえで必要な企画立案や学内の意見調整を行うための学長補佐体制を整備することとし、例えば、運営会議(仮称)(副学長、学長の指名する教員、事務局長等)を設ける、などの方向で考えることが適当である。

● 国公立大学の学長の選考方法については、責任ある大学運営を行ううえで適切なものとするため、評議会の責任において委員会を設けるなどして適任者を事前に絞り込むなどの改善が必要である。

● 学部の運営体制については、学部長の職務の明確化を含めて、全学運営体制の整備に準じて整備する方向で考えることが適当である。

2)全学と学部の各機関の機能
● 評議会等と学部教授会のそれぞれの機能については、評議会は、大学としての教育課程編成の基本方針の策定、全学的教育に関する教育課程の編成などを含め、大学運営に関する重要事項についての審議機能を担うこととする。学部教授会は、学部の教育課程の編成などの学部の教育研究に関する重要事項についての審議機能を担うこととする。このように、それぞれの基本的な機能を明確化することが必要である。

● 学長や学部長(執行機関)と評議会等や学部教授会(審議機関)との関係については、審議機関は学部の教育研究あるいは大学運営の重要事項について基本方針を審議することとする。執行機関は企画立案や調整を行うとともに、重要事項については審議機関の意見を聞きつつ最終的には自らの判断と責任で運営を行うこととする。このように、機能分担と連携協力の関係の基本を明確化することが必要である。

● 審議機関については、学長や学部長が議長として議案の発議や議事の整理を行うこと、事柄に応じ必要な場合には多数決で議事を決することなど、審議の基本的な手続きを明確化することが必要である。

● なお、各審議機関が必ず審議すべき事項等については、法制度上の明確化を図る方向でその整理について検討することが適当である。

3)教員人事に関する意思決定の在り方
● 教員の採用に当たっては、大学・学部の理念・目標や将来構想に応じた選考を行うことが必要と考えられるので、教員人事に関する意思決定の在り方について、教育面への配慮など選考基準をより実質化するとともに、選考委員会の構成の改善などにより選考過程の客観性・透明性を高めることが適当である。
 また、幅広い視点に立った教員選考を進めるため、学長・学部長の関与の在り方を明確化することが適当である。

4)学校法人の理事会と教学組織との関係
● 学校法人理事会と大学の教学組織との機能分担と連携協力の在り方については、教学組織における学長、評議会、教授会等の役割や機能を明確化するほか、両者の連携・意思疎通を十分に行うため、理事会の構成の工夫、あるいは理事会と教学組織の代表者との合同会議の設置などの方向で改善を図ることが適当である。

5)大学の事務組織等
● 大学の事務組織については、教学組織との機能分担と連携協力の関係の明確化が求められる。また、大学運営の複雑化、専門化に対応するために、職員の研修や処遇等について改善する必要がある。

3)社会からの意見聴取と社会に対する責任

● 大学が社会からの意見を聴取し社会的存在としてその責任を明らかにするとの観点から、大学の教育研究目標・計画、予算、自己評価などの事項について外部有識者の意見を聞くため、大学運営協議会(仮称)を設けることが必要である。
 大学運営協議会(仮称)は、必要に応じて助言・勧告を行うことが適当である。

(2)大学情報の積極的な提供

● 大学入学希望者などの直接の利用者や一般の国民が必要とする大学情報をわかりやすく提供する必要がある。具体的には、大学の教育研究目標・計画、大学への入学や学習機会に関する情報、学生の知識・能力の修得水準に関する情報(成績評価方針・基準)、卒業生の進路状況に関する情報、大学での研究課題に関する情報について、その提供を大学の責務とすることが適当である。また、大学の財務状況に関する情報についても公表を促進することが必要である。

5 多元的な評価システムの確立 -大学の個性化と教育研究の不断の改善-

● 21世紀において、我が国の大学が教育研究の水準向上を進め、世界のトップレベルの大学と伍して発展していくためには、社会の理解と支援のもと、それぞれの大学が、教育研究の個性を伸ばし、質を高めるための環境を整備することが重要である。
 このため、自己点検・評価の充実、客観的評価の導入などを通じて多元的な評価を行い、大学の個性を伸ばし、教育研究の内容・方法の改善につなげるシステムを確立する必要がある。

(1)自己点検・評価の充実

● 自己点検・評価の一層の充実を図るため、自己点検・評価の実施、その結果の公表及び学外の第三者による検証を大学の責務として位置付けることが必要である。

(2)客観的な評価システムの導入

● 大学における教育研究活動について客観的な立場から評価を行う組織としては、大学団体、学協会、大学基準協会等が考えられ、それぞれの機関がその特質に応じた多面的な評価を行うことや、各大学が多様な個性を存分に発揮できるような評価が行われることが必要である。

● しかし、大学が社会的存在としてその活動状況等を社会に対して一層明らかにしていくためには、透明性の高い客観的評価を行うとともに、大学評価情報の収集提供、評価の有効性等の調査研究を推進するための第三者機関(例えば、大学共同利用機関と同様の位置付けの機関)を設置する必要がある。

(3)資源の効果的配分と評価

● 各資源配分機関は、大学の教育研究の個性を伸ばし、質を高める適切な競争を促進し、効果的な資源配分を行うため、きめ細かな評価情報に基づき、より客観的で透明な方法によって適切な資源配分を行う必要がある。

6 高等教育改革を進めるための基盤の確立等

● 高等教育改革を継続的に推進していくためには、各高等教育機関における自己改革の取組とともに、国として教育研究基盤の整備を行っていくことが不可欠である。そのための経費負担については、高等教育についての学生・家計の負担が重いものとなっていること、我が国は先進諸国と比較して国内総生産(GDP)や公財政支出全体に占める高等教育に対する公財政支出の割合が少ないことを踏まえると、公的支出を先進諸国並に近づけていく配慮が望まれる。その際、厳しい財政状況も踏まえ、積極的に改革に取り組みその成果を挙げている大学等を重点的に支援していくことが必要である。

● 各大学等において民間資金の導入等による財源の多様化・充実を図るとともに、国公私立大学の授業料については、物価水準等を考慮した程度の改訂など、学生・家計の負担があまり重くならないよう努力する必要がある。

● 奨学金については、能力と意欲を持つ者に経済的援助を与えるという観点から、経済的困難度を重視した拡充を図り、学生の経済的必要度に応じて貸与できる方向を目指すことが必要である。また、大学院学生に対する奨学金については、自立した家計を持つ場合が多いことを考慮し、更に拡充することが必要である。

● 私学助成については、今後、社会における人材養成需要を考慮するとともに、社会的要請の強い特色ある教育研究プロジェクトに対する重点的配分を一層図る必要がある。また、私立大学の収入源の多様化を図るための税制改正を更に進めることも重要である。

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