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新しい時代における教養教育の在り方について (諮問)

文政政第227号
平成12年5月29日
生涯学習政策局政策課

 次の事項について、別紙理由 を添えて諮問します。

新しい時代における教養教育の在り方について

文部大臣中 曽 根弘文

(理由)

 文部省においては、昭和60年から62年に出された臨時教育審議会の答申及びそれを踏まえた中央教育審議会等の答申を受けて、個性化・多様化、生涯学習体系への移行、国際化・情報化等変化への対応という視点に沿って、その後の状況の変化にも柔軟に対応しながら積極的に教育改革を進めてきた。中央教育審議会においては、これまでの教育改革の成果を踏まえ、昨年12月に「初等中等教育と高等教育との接続の改善について」の答申において、初等中等教育と高等教育それぞれの役割を明確に整理し、それを踏まえた接続の改善についての御提言をいただいたところである。

 来るべき世紀の社会を展望するとき、産業、雇用、科学技術などあらゆる分野で急速かつ激しい変化が起きることが予測され、こうした時代に個人としての主体性を失わず、しかも新しい社会の在り方と調和した判断ができる能力が求められている。本年4月に開催されたG8教育大臣会合においても、知識社会への移行に伴って教育の在り方の見直しが必要なことが共通に認識されたところである。さらに、地球環境問題や人口・食料問題など地球規模での取組を必要とする課題が多くなっており、こうした課題に取り組む意欲と知識を持った人材を育てる必要性が高まっている。

 こうした状況を踏まえた教育の在り方として、昨年12月の中央教育審議会答申においては、「学問のすそ野を広げ、様々な角度から物事を見ることができる能力や、自主的・総合的に考え、的確に判断する能力、豊かな人間性を養い、自分の知識や人生を社会との関係で位置付けることのできる人材を育てる」という教養教育の理念・目的の実現のため、教養教育の在り方を考えていくことが必要であると指摘されたところである。これは、直接には高等教育に関してのものであるが、今後、社会の高度化・複雑化が進む中で、このような教養教育の理念・目的は、人間として身に付けるべき社会規範なども含め、初等中等教育においても、また、生涯を通じて行われる学習においても重要である。
 その際、既に高等学校への進学率が約97%に達し、国民のほとんどが高校教育を受けていること、大学についても高等学校卒業者のほぼ半数が進学しており、専門学校も含めれば3人に2人が高等教育を受けているという実態に沿って初等中等教育段階から高等教育段階までの教養教育の在り方を考えていく必要がある。

 したがって、こうした観点から新しい時代における教養教育の在り方について考えるために、これまでの教育改革を振り返り、検証するとともに、その結果を踏まえて、今後の教養教育の在り方について、何を、いつ、どのようにして教え、どのように身につけさせるのかといったことも含めて幅広く検討する必要がある。

お問合せ先

生涯学習政策局政策課

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