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国立大学法人評価委員会(第2回) 議事録

1.日時

平成15年12月18日(木曜日) 17時~18時

2.場所

フロラシオン青山 「孔雀」(3階)

3.議題

  1. 国立大学法人の中期目標・中期計画(素案)について
  2. その他

4.出席者

委員

 野依委員長、阿部委員、荒川委員、飯吉委員、ウィリアム・カリー委員、奥山委員、木村委員、後藤委員、椎貝委員、寺島委員、中村桂子委員、南雲委員、丹羽委員、御手洗委員、小野田専門委員、舘専門委員、宮内専門委員、荒船専門委員、伊賀専門委員、中村道治専門委員、和田専門委員

文部科学省

 遠藤高等教育局長、石川研究振興局長、高塩高等教育審議官、合田高等教育企画課長、杉野専門教育課長、その他関係官

5.議事録

委員長
 定刻の時間を相当過ぎております。第2回目の国立大学法人評価委員会の総会を開催させて頂きます。
 まず今回始めてご出席を頂いております委員の方々の紹介を事務局にお願いしたいと思います。

 ※事務局より委員及び専門委員の紹介があった。

委員長
 どうもありがとうございました。それでは続いて事務局から配付資料の確認をお願いします。

 ※事務局より配付資料の確認及び説明がなされた。

委員長
 よろしいでしょうか。
 それでは議事に移ります。本日は前回に引き続きまして国立大学法人の中期目標・中期計画の素案について審議を行いたいと思います。これにつきましては各分科会におきましてそれぞれ既にご議論頂いておりますので、まずその状況について両分科会会長よりご報告頂くわけです。この問題は大変重要な問題で、色々なご意見があるかと思っております。先程の国立大学の法人分科会でも意見が沸騰しております。両委員長にご説明頂く際、それから事務局のご説明はそれらの議論を踏まえられまして、繰り返しにならないように、簡潔にご説明頂くことをお願い致したいと思います。
 それでは国立法人分科会椎貝分科会長からお願いしたいと思います。よろしくお願い致します。

椎貝委員
 それでは私からこの前に行われました会議のまとめをできるだけ短く申し上げます。
 皆様の前に各大学からの中期目標・中期計画の素案が出ておりますが、これについては特に内容について、各大学がこれだけがんばって対応してきたということは言えると思います。しかし中期計画、それから素案というものの解釈については大学によって、それから委員の考え方にもかなり幅があるということは私理解致しました。しかしこれを積極的にとらえれば、やはり素案というものを求めた意義は十分にあったと考えております。もしこれをやらなければ議論が深まらなかったと思います。従いまして今後大学の個性と、それに基づいた問題の捉え方の多様性を生かしながら、全体として統一性がある各大学の目標が得られることが必要であるが、その可能性は私はあると思います。ただこれはそれぞれの大学当局、それから特に事務局、もちろん委員の方々も一段の努力を必要とすると考えております。何しろ最初の試みでありますので、当然やらなくてはならないと思います。
 それからもうひとつは私が会長を仰せつかっております分科会ですが、国立大学の全体像のイメージに関して、できるだけ深い十分なコンセンサスが得られることが大切であります。意見が集約できれば、改めまして総会にできるだけ早く報告できるように努力したいと思っております。もし事務局で補足することがありましたらお願いします。

事務局
 お手元の資料1-2につきまして大学分科会以外の先生方もいらっしゃいますのでごく簡潔にご報告させて頂きたいと存じます。まずこの資料の性格ですが、これは国立大学法人分科会の議論のためのたたき台として椎貝先生の方でご用意頂いたものですが、内容と致しましてはまず検討の前提と致しましては国立大学はこれまで重要な役割を担ってきたし、今後とも大きな役割を期待される。しかしながら改革が必要であって、2ページ目にありますように、中期目標・中期計画の検討にあたってはそういったような観点と同時に、社会に対する説明責任を果たしていくという観点が前提として必要だということを整理して頂いております。この点につきまして特に国立大学の役割について大変色々なご議論がありまして、評価委員会としても、社会としても国立大学に変化を期待しているといったようなことを、地方大学の役割も踏まえて積極的に表現すべきだといったご意見がありまして、引き続き検討していくということとされております。
 それからその上で2番目、3ページですが、基本的な考え方と致しまして、各大学の自主性の尊重、教育研究の特性への配慮ということと同時に、支えあいながら目標・計画について具体的で評価が可能な目標・計画設定が必要だということを基本的な考え方として整理頂いているということです。
 以上を前提に4ページからが評価委員会としての意見のたたき台ですが、2種類の事柄がありまして、1つは文部科学大臣が各大学の中期目標・中期計画の修正を直接求める事項に対してということで、この内容として第1に法律改正を要するような事柄。2番目に財政上の観点からの修正を要する事柄。3番目に今の法令違反等の場合というこの3点ということです。しかしながらこの文部科学大臣が直接修正を求めるという事柄だけに留まらずに、各大学の目標・計画について各大学において自主的に再検討をして頂きたいということを求めることが必要であるということが、国立大学法人分科会で行われてきました。各大学に再検討を求める必要があると考えられる事項として4ページ目の下にあります、1つは中期目標・中期計画の記載の具体性を高めていくという観点。それから5ページ目になりますが、各大学の個性を伸ばすという観点。目標・計画の全体の整合性の確保という観点。こういう3つ位の観点から、これは文部科学大臣が直接書き直すということではなくて、各大学でそういった観点から自主的に見直して頂き、改めて提出を頂いてはどうかということです。これらの大筋については、基本的な方向性としてはご了解、ご了承が得られたというように存じておりますが、その上で引き続きさらに検討していくということになったと承知、理解をしておりますが、特にその4ページ目の3-1の(1)の2の財政上の観点から修正が必要がある記述に関する修正・追加というこれについては各大学が新たな取り組みをする上で萎縮をすることがないように考え方の表現なり、各大学への伝え方についてきちんと検討する必要があるのではないかというご指摘があって、これについても引き続き検討して頂くことになったということです。
 最後に6ページ目に評価の在り方についての付記事項があります。1つは自己点検評価ということが基礎になるので、そのときに各大学で達成状況を示すための指標をそれぞれ工夫しておいて頂くことが必要である。もう1つは評価は単なる達成度ということではなくて、意欲的な目標を達成して積極的な取り組みを行ったというときには、それは適切に評価されるべきだという2点をあらかじめ提示しておいてはどうかという内容になっております。このうち特に4の(1)の1の(イ)、複数の学部・研究科・附置研究所等を擁する大学の場合に部局ごとの計画や達成状況を示すための指標等について各大学で検討が必要だという点につきましては、さらに具体的にどういう形で表現していくかということも含めまして、非常に重要なポイントとして引き続き検討していくことになったと理解しております。簡単ですが、以上です。

委員長
 はい、どうもありがとうございました。それでは大学共同利用機関法人分科会の飯吉分科会会長にご説明頂きます。

飯吉委員
 それでは私どもの分科会はこれまで3回中期目標・中期計画の素案の修正についての考え方等について審議をさせて頂きました。まだ検討途中のものも多いわけですが、その概要について、途中経過をご説明したいと思います。
 まずこれは国立大学の方と同じですが、文部科学大臣が行う中期目標・中期計画の素案の修正については今ご説明のあったとおりで、共同利用機関の方もこれについては、先程国立大学法人分科会で出た問題以外のところは特段の異論がないということで了承して頂きました。
 次に資料2-3です。これは評価委員会の意見ということで取りまとめたものですが、委員から出た色々な意見をまとめさせて頂いております。
 まず2-3の上の方から要点だけ申し上げたいと思いますが、最初のものはこれはいわゆる共同利用機関は16研究所がありましたが、それが自然科学、人間文化、情報システムというような4つの機構に大きく統合されたわけです。これは非常に新しい改革というか、変化です。それについて素案には各研究所の方の色々な理念なり、計画なり、目標が出ているわけですが、この機構としての目標・理念・計画をもう少し加えて頂いた方が良いのではないか。これがいわゆる共同利用機関の新しい、これからの将来への期待を持たせる部分ですので、これはぜひもう少し付け加えて頂いたらどうかということがまず1点です。まだ機構長も決まっていないところもありますので、機構長が決まった後になると思いますが、全体計画のようなものを聞かせて頂き、加えて頂くとこういう趣旨です。
 2番目の段落は自己点検・評価を各共同研究所で行うわけですが、それを念頭に置いた具体的な中期目標の設定というものが求められるのではないか。もう少し自己点検・評価を念頭に置いて具体性を持たせて頂ければ、もう少しわかりやすくなるのではないかというのが第2点です。
 3番目は国民社会から理解されうる目標・計画ということで具体的な記述が求められるのではないかということが3点目です。
 4番目は色々な目標や計画を設定するに際して、実現可能性を過度に考慮するような、表現があまりよろしくないですが、安易な目標ではなくて、研究共同機構の努力を促進することが期待されるような高水準のものとして出して頂くのがよろしいのではないかと、こういった意見がだされました。
 評価についてですが、教育研究の評価というのは中期目標の達成度の評価だけではなくて、学術研究の意義と言うものの観点、それから科学的な役割、そういった観点からの評価も大切なのではないか。それから研究というものはかなりやってみないとわからない。新しい予期しない結果も出てくるということもありますので、そういう学術研究の特性も考えれば評価委員会としては中期目標・中期計画の具体性がどの程度であっても、それぞれに応じた評価をする必要があるのではないかといったようなご意見が出ております。
 今後はこれらのことをさらに検討継続させて頂いて、最終的な評価委員会としての意見として取りまとめさせて頂きたいと思います。
 以上です。

委員長
 はい、どうもありがとうございました。それでは今各分科会長からご説明がありましたが、2つの論点があります。1つは、文部科学大臣が行う修正についてこの評価委員会としてどのように考えるかという点でありまして、もう1つはこれらに加えて評価委員会として各大学等に再点検を求める事項についてどう考えていくのかという点ですが、まず文部科学大臣が行う修正の基本的な考え方についてご意見を賜ればと思っております。先程の説明に対するご質問でも結構です。ご自由にお願いしたいと思います。先程の委員会(国立大学法人分科会)にお出になっていらっしゃらない委員の方どうぞご意見を賜ればと思います。
 3点重要なことがあったかと思いますが、よろしいでしょうか。
 それでは特段のご意見がありませんので、基本的な方向性についてはご了承頂いたということにさせて頂きます。それでは文部科学省にはこの方向で進めて頂くということに致します。文案については修正頂くことがある、再度検討して頂くということで、また最終案をご報告頂くということになりましょうか。それでよろしいですね。
 それでは次に評価委員会として各大学等に再検討を求める事項についてご意見を頂きたいと思います。これについては大学と大学共同利用機関で性質が異なる面がありますので、まず椎貝委員の分科会長の大学分科会の議論についてご意見を賜りたいと思います。

椎貝委員
 はい、椎貝です。大変大学の問題につきましては大変活発な議論が行われましたので、私も大変感心すると同時に反省をしておりますし、大変難しいことがあるだろうと考えております。それはなぜかと言いますと、大学の大きさは誠に違うのだと。動物で言えばウサギからゾウ位まで違っているというような状況でありまして、それを全体として統一的なことで行うのですが、これは私は行政上やむを得ないだろうと思います。今更大学に格をつけてAクラス、Bクラスとするわけにもいかない。しかしそれだけの大変難しさがあります。しかし難しさがありますから議論も大変沸騰致しまして、私も色々得るところがありましたので、また検討したいと思います。一言申し上げますと、国立大学に何を求めるか、今後国立大学に何が求められるのかということについて考えて見れば大変重要な問題でありますので、それも含めて再検討をしたいと考えております。以上です。

委員長
 それでは次に大学共同利用機関についてご議論を賜りたいと思います。大学と違いまして相当にミッションがはっきりしているということですが、しかしミッションがそれぞれ違う。それから規模も色々あるということがありますが。

南雲委員
 1つよろしいでしょうか。共同利用機関の場合には16の研究所が4つの分野で新しい機構、法人になるわけですね。そこのところが国民からみれば16あったものが4つに統合してその効果と、研究の成果というものが見られると思います。スタートの段階はしょうがないですね。今は16あるわけですが、それを合算したという形で見れば見られるわけですから。来年、再来年の新しい機構としての中期目標、機構としての計画というように変わっていくのだろうと私は思っていますので、その辺の進展を評価委員会として少しチェックした方が良いのではないかと思います。

委員長
 まだ機構長も決まっていないと。

南雲委員
 そうです。それだけに経過的なスタンスがあるということです。

飯吉委員
 分科会でもその点が一番大きなポイントになっておりました。

委員長
 他にありませんか。どうぞ。

寺島委員
 文部科学省と評価委員会の温度差という視点でちょっと発言させて頂きたいのです。要するにこの中期目標・中期計画の記載について文部科学省が修正を求めるのはという先程の議論がまず1つあるのですが、要するにネガティブリストと言いますか、少なくともこういうことは止めてねというところまではそういう形でチェックができると思うのですが、これはこれで良いと私は思うのです。文部科学省が出来る範囲というのは。ただし今度は評価委員会ということになったときに本当の意味での大学改革につながるような目標管理がすごく重要になるはずで、ネガティブなポイントさえクリアしていれば各大学そのままで結構ですよなんていうわけには多分いかないと思うのです。そこで、1つの提案ですが、評価委員会の役割としてですが、私は現実にこういう分厚い各大学から出して頂いたものをざっと見せて頂いて気づくのですが、文章で書かれてきたものを受け止めて、チェックするというスタンスではなくて、やはり委員が分担するのかどうか分かりませんが、やれる仕事の範囲は限られていると思いますが、例えば大学でいうと典型的な大学のパターンが在ります、総合大学的なものから地方の工科大学的なものまで、典型的なものをその年に1つずつでも取り上げる。きちんとフィールドワークというか、民間企業でいうと「経営計画のすりあわせ」ということなのですが、きちんとしたすりあわせを行って、問題点を摘出したり、本当に大学の側にたって制度変更を必要とするものについては文部科学省なり、国に対して評価委員会として発言するレポートを出すなり、そういうことを行わないとまずいのではないか。これは当たり前のことかも知れませんが、確認のために一応発言させて頂きます。

委員長
 ありがとうございました。1番の基本は各大学が自立的に新しい方向を出してくれるということでありまして、文部科学大臣が行う修正等に関しましてもディテールには立ち入らないで、絶対不可能なことだけにとどめさせて頂きたいということです。評価の問題につきましては大学評価・学位授与機構で、やり方も色々あろうかと思いますが、ピュアレビューを行って頂きまして、そしてその上の委員会ではそれを踏まえて総合的、或いは経営的な面から評価させて頂くという機構といいますか、メカニズムになっていると理解しておりますが、いかがでしょうか。はい、どうぞ。

飯吉委員
 今寺島委員が言われたことは私どもの分科会でも話題にありまして、特に共同利用機関の場合は先程から指摘して頂いているように、機構という新しい仕組みになるということですので、その辺りは是非機構長が決まって、機構長のビジョンができてきたときに一度見せて頂くなり、ビジョンを聞かせて頂くなりということを行ってはどうかということが話題になっております。これは国立大学では大変だと思いますが、共同利用機関の場合は数が少なくて、非常にクリアに良く分かる面が多いと思いますので、ぜひそういうことも検討して頂ければと思います。

中村委員
 この最初の基本のものと、今評価としてやっているのを見ますと、皆さんおっしゃっていらっしゃることですが、国立大学の方は大学としての全体像のイメージ、それから機構だったら機構化の理念が本当に大事だと思うのです。そのときにどうも評価のところを見ると国際競争力と国民と社会への説明ということが非常に浮き上がっています。これは私はとても大事だと思うのですが、一方では学問や文化の継承とか創造ということが書いてあるのです。やはり教育とかそういうことを変えたら50年くらい先に影響を与えるということを考えなければいけないと思うのです。国民の説明とか国際競争力をやりますと、とても短期になる危険性があると私は思っていて、この評価委員会が、もちろんここにかいてある競争とか国民とか大事なことは分かっているのですが、それを踏まえた上で尚且つ少し長いスパンの時間を考えるということがとても大事ではないかと思います。

委員長
 おっしゃるとおりで、スコアばかり気にしていてもだめだと思うのです。ですから先程申し上げましたが、大学なり共同機関なりが高い理想を掲げて、うんと高い目標を立てて頂く。たんなる達成度というか、そういうだけではやはり問題があると思っております。ですから研究・教育の何と言いますか、空間軸、それから時間軸というものを考えることが大変大事ではないかと思っております。一応中期目標・中期計画ということに対して評価するということは大事ですが、それにあまり取らわれるということは研究・学術というものの、それから研究・教育というものの特性に照らし合わせて私は不適当であると思っております。評価委員の委員の方々は識者でいらっしゃるわけですから十分心得て頂いて、それをきちんと大学にフィードバックする、エンカレッジするということが大変大事ではないかと思っております。現在のような大学の入学試験のようなシステムであってはならないと思っております。
 民間の方でそういうように言って頂くと、大変心強い感じが致しております。他にご意見はございませんでしょうか。
 それでは本日はこの辺にさせて頂きまして、この問題の本日の議論も踏まえまして、引き続き各分科会でご議論頂くことにさせて頂きたいと思います。国立法人の分科会においては資料1-2のたたき台を修正させて頂き、それから大学共同利用機関分科会におきましては資料2-3のようなご意見を踏まえまして、引き続き検討をさせて頂きたいということでよろしいでしょうか。それではそのようにさせて頂きたいと思います。よろしくお願いします。それでは今後の日程について説明してください。

 ※事務局より今後の日程の説明があった。

委員長
 他に意見がなければこれで閉会にさせて頂きたいと思います。どうもありがとうございました。

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