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国立大学法人評価委員会(第55回)・国立大学法人分科会(第30回)合同会議 議事録

1.日時

平成28年11月15日(火曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省東館3階 3F1特別会議室

3.議題

  1. 国立大学法人及び大学共同利用機関法人の平成27年度の業務の実績に関する評価について
  2. 国立大学法人評価委員会が処理することとされている事項の国立大学法人分科会への付託、及び国立大学法人分科会が処理することとされている事項の指定国立大学法人部会への付託について
  3. その他

4.出席者

委員

北山委員長、稲永委員、奥野委員、市川委員、大滝委員、桐野委員、熊平委員、佐野委員、鈴木委員、田籠委員、フクシマ委員、深見委員、松本委員、水野委員、村田委員、國井臨時委員、柴田臨時委員、田中臨時委員、巻之内臨時委員、森山臨時委員、山田臨時委員

文部科学省

小松文部科学審議官、小松研究振興局長、山下文教施設企画部長、義本高等教育局審議官、板倉研究振興局審議官、氷見谷国立大学法人支援課長、牛尾学術機関課長、安井国立大学法人支援課企画官、山田国立大学戦略室長、佐藤大学病院支援室長、石崎学術研究調整官

5.議事録

1.国立大学法人及び大学共同利用機関法人の平成27年度の業務の実績に関する評価について

【北山委員長】  所定の時間になりましたので、第55回国立大学法人評価委員会総会を開会いたします。
本日は、国立大学法人等の平成27年度の業務の実績に関する評価結果並びに国立大学法人分科会への付託などについて御審議いただくこととなっております。
国立大学法人分科会の委員全員に、この総会の委員を兼ねていただいていることなどを踏まえ、国立大学法人分科会と合同開催とし、国立大学法人分科会から指定国立大学法人部会への付託も併せて審議することとしておりますので、御了承願います。
なお、今回の審議事項のうち、付託の審議は、自由かっ達な議論を阻害するおそれがあることから、非公開としたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(委員 了承)
【北山委員長】  それでは、そのようにさせていただきます。
まずは事務局から配付資料の確認をお願いします。
なお、本日はカメラ撮影の希望があり、配付資料の確認の間、カメラ撮影が入りますので、御了承願います。
それでは、事務局からお願いします。
【事務局】  資料を確認願います。議事次第に続きまして、資料1‐1が国立大学法人等の平成27年度評価結果についての案。資料1‐2が、そのうちの機能強化に向けた取組状況一覧の案。資料1‐3が、国立大学法人・大学共同利用機関法人の改革推進状況を取りまとめたものの案。資料1‐4が、27年度評価に係る評価方法・審議経過等について。資料2‐1が、国立大学法人評価委員会が処理することとされている事項の国立大学法人分科会への付託についての案。資料2‐2が、国立大学法人分科会が処理することとされている事項の指定国立大学法人部会への付託についての案。参考資料1が、指定国立大学法人部会の設置について。参考資料2が、国立大学法人法の一部を改正する法律の概要。参考資料3が、財政制度等審議会資料についての文部科学省の見解です。
続きまして机上資料ですが、机上資料の1の1から9までが、各国立大学法人・大学共同利用機関法人の評価結果の案。机上資料2が意見申立て及び意見への対応案。その他の机上資料といたしまして、国立大学法人評価関係資料、国立大学法人法資料集、平成26年度評価結果の冊子、以上でございます。
【北山委員長】  ありがとうございました。それでは審議に移ります。
初めに、国立大学法人及び大学共同利用機関法人の平成27年度の業務の実績に関する評価について御審議いただきます。
本日の評価結果案は、各分科会で取りまとめていただいたものですので、まず、それぞれの分科会長から、これまでの審議状況について御報告をお願いしたいと思います。初めに、国立大学法人について奥野分科会長からお願いいたします。
【奥野委員】  国立大学法人分科会は、86の国立大学法人につきまして、平成27年度の業務の実績に関する評価を担当しました。具体的には、8つの基本チームと呼ばれるチームと、3つの専門チームと呼ばれるチームを編成しております。専門チームは、共同利用・共同研究拠点とか、あるいは附属病院です。今回、分科会として取りまとめた評価結果案は既に各法人に対してあらかじめその原案を示し、10月13日から26日の間に意見申立てを受け付ける期間を設けておりまして、その間に出された意見申立てを踏まえた結果になっております。
平成27年度の評価における国立大学法人の全体の状況としましては、第2期中期目標期間の最終年度ということですので、1期から言いますと12年という期間にわたって、ガバナンス体制の充実強化、人事・給与システムの多元化、地域との対話による教育研究組織の再編、国際的な研究拠点、そういう面でかなり大学は前向きに改革してきたというのが分科会での評価でした。
また、27年度の評価における特徴としては、最終年度ですのでいろいろ取り上げてまいりましたけれども、ステークホルダーの意見を採り入れて大学の運営をするという大学はかなり多くなってまいりました。そこには外国からの評価も入れるような試みもあります。それからもう一つは寄附金を獲得していく、日本の大学は遅れていると言われていますが、そういうことを拡大するために幾つかの工夫がされている。あるいは古くなったキャンパスをマネージしていく上での工夫を特徴的なこととして挙げております。
それで、後で説明してもらいますが、特筆される例としては、クラウドファンディングを使って資金を獲得してバーミヤンの壁画を修復する東京芸術大学の試みとか、あるいは外部資金を獲得するために東京工業大学が外国にまでアプローチをするという試みとか、キャンパスマネジメントでは名古屋大学の試み、それからステークホルダーをアドバイザリーボードとして入れるという試みの中では、神戸大学の海外の委員を入れるという試みを取り上げております。
ただ、我々のこの評価委員会の中では、そういう特徴的なことを取り上げるとともに、どうしてもなくならない不適切な会計経理とか、あるいは個人情報の漏えい等の管理上の課題も、やはり法人評価としては業務評価の中で必ず出てまいります。今年度の評価においても、不適切な経理というのが5つ、それから個人情報の不適切な管理というのが国立大学において9つ見られています。残念なことですけれども、なかなかなくならない、そういう中で、法人の一層の努力が求められることを委員会としては指摘しています。詳しくは事務局の方から後で説明していただきます。
私の方からは以上でございます。
【北山委員長】  ありがとうございました。
続きまして、大学共同利用機関法人について、稲永分科会長からお願いいたします。
【稲永委員長代理】  それでは御報告します。大学共同利用機関法人分科会では、4つの大学共同利用機関法人の平成27年度に係る業務の実績に関する評価を実施しました。今回、分科会として取りまとめました評価結果案については、各法人にあらかじめ評価結果原案を示した上で、10月24日から31日の間に意見申立ての機会を設け、最終的な評価結果案を取りまとめております。
平成27年度評価における大学共同利用機関法人の全体的な状況としては、第2期中期目標期間の最終年度ということもあり、機構長のリーダーシップの下、新たな学問領域の創成を含む共同利用・共同研究機能の向上、人事・給与システム改革などの取組が以前にも増して推進されていると感じております。
特に特筆される事例として、資料1‐1の7ページを御覧ください。自然科学研究機構の「新分野創成を促進する体制の整備」について取り上げております。当該取組では、次世代の新分野となり得る研究活動の探査を行う「新分野探査室」、組織再編・資源配分の方針策定を行う「研究基盤戦略会議」、新たな学問領域の研究を推進する国際的共同研究拠点として、組織再編により「アストロバイオロジーセンター」を新たに設置し、新分野の創成を促進する体制整備を図っております。
また、注目される事例としては、業務運営面については、人間文化研究機構では、「法人間の連携に基づいた異分野融合に関する情報発信」が行われております。また、教育研究面については、一つ目としては、高エネルギー加速器研究機構の、「世界的にもユニークな研究所である特徴を生かした「マルチプローブ共同利用実験課題」枠の新設」を挙げております。また二つ目としまして、情報・システム研究機構の、「日本の博士論文に一元的にアクセス可能とする「CiNii Dissertations」の公開」などの積極的な取組を挙げております。
一方、個人情報の不適切な管理や火災事故発生へのリスクマネジメントについて改善が望まれる事例も見られ、課題として指摘しております。
今後、第3期中期目標期間において、4法人が更なる連携の強化を図ることや、各法人がIR機能を強化し、共同利用・共同研究の成果の可視化を図ることなど、新たな共同利用・共同研究機能の向上を図る取組を開始することで、特に大学の機能強化への貢献が果たされることなどを期待したいと思っております。
以上であります。
【北山委員長】  両分科会長、どうもありがとうございました。
それでは、評価結果案の内容について、事務局から御説明いただきたいと思います。お願いします。
【事務局】  資料1‐1を中心に、両分科会長の御報告と若干重複する部分もございますが、御説明申し上げます。
今回は、平成27年度につきまして評価結果案を頂いております。中期目標に掲げる法人の基本的目標に即しまして、それぞれの大学が計画的に取り組んでいるというところが全体評価でございますけれども、その中でも特筆すべき取組、また、課題があったという評価案を頂いているところでございますので、後ほど御紹介を申し上げます。
真ん中の項目別評価でございますが、業務運営、財務内容、自己点検・情報公開等といった項目ごとに、段階の4を標準として、それぞれ評価を頂いておりまして、例えばその一番上の段でございます特筆すべき進捗状況にあるものは今回5件ということであり、3以下の順調に進んでいるとは必ずしも言えない部分もこの表に記載のとおりの結果ということになってございます。
1ページおめくりいただいて、今回の評価から新たに記載しているものですが、一口に言って今年の評価の特徴は何かというものをまとめさせていただいたものでして、分科会長からも御紹介がございましたけれども、例えばステークホルダーの意見を生かした法人運営、あるいは学長裁量経費の拡大など戦略的な資源配分の実施、寄附金の獲得の拡大に向けた取組、キャンパスマネジメントの改善、こういった注目すべき点が多くあり、他の大学にとっても参考にすべきという評価を頂いたというのが今年の大きな特徴ではないかと捉えているところです。
3ページからは、先ほど申し上げました5件の特筆すべき取組をそれぞれ1ページずつ御紹介するものです。1件目が、東京芸術大学が、バーミヤンの壁画の復元に当たって、インターネットを活用して寄附を個々人から集めるクラウドファンディングという手法により、PRもしつつ必要な経費を調達したというものでございます。
4ページが、東京工業大学で海外からの研究者を中核として海外の財団から必要な研究費を獲得したという件。
5ページが、名古屋大学の教員と職員が協力をして効果的なキャンパスマネジメントを創り出して運営しているという件。
6ページが神戸大学、この写真に載っているのはEUの前プレジデントですが、こういった方も含めたボードから御意見を聞いて、その結果を有効に活用しているという件を掲げてございます。
7ページは自然科学研究機構で、御紹介がありましたけれども、新たに新分野創成センターの再編によりアストロバイオロジーセンターというものを創設いたしまして、意欲的な研究に取り組んでいるという件でございます。
8ページから12ページまでは、特筆には至らないまでも、各大学において御参照いただけるのではないかという取組をそれぞれ載せてございます。例えば11ページの右下には、東京外国語大学において、4学期に分けてクォーター制を設けたことによって、短期留学が派遣側も受入れ側も大幅に増えたというようなことも紹介をしているといった形で、各大学の様々な取組で参照すべきものを取り上げております。
13ページは、一方で課題として、委員から御指摘を頂いたものを掲載しております。一番上の学生定員の未充足は、修士課程あるいは専門職学位課程において学生定員が充足できないものを課題として指摘いただいているところでございます。その下は不適切な経理ということで、研究費の不適切な経理が5件、寄附金を個人で管理していたという件が2件、研究活動において論文のコピーなど不正行為を行ったものが2件で、その下は放射性物質、遺伝子組み換え生物等の不適切な管理があったものがそれぞれ1件と2件、その下、個人情報等のセキュリティ上の不適切な取扱いがあったものが11件、その他、附属学校における免許状の失効、入学者選抜における出題ミス、授業料免除における過誤、その下は昨年度の評価において重大な改善事項があるということで御指摘いただきました群馬大学について、インフォームド・コンセントで不十分な点があった件が1件、その下、労働管理・労働安全に係る法令違反が2件、会計管理及び処理に係る体制の不備が2件、医療材料の不適切な管理が1件、年度計画の未了が4件、火災事故へのリスクマネジメントにおける課題が2件、以上が課題の案としていただいていているものです。
資料1‐2は、それぞれの法人の評価のうち機能強化に向けた取組を取り出して一覧にまとめたものでございます。
資料1‐3は、先ほど注目のところで御紹介を申し上げたような取組の状況について、項目ごとに並べまして、各大学が参照しやすいようにまとめたものでございます。
資料1‐4は、これまでの評価方法、審議経過についておまとめをしたものでございます。
私からは以上でございます。
【北山委員長】  ありがとうございます。
次に、各チームを御担当いただいた主査の方から補足などがございましたら、順にお願いしたいと思います。まず、Aチームの村田委員からお願いします。
【村田委員】  分かりました。
それでは、全体の状況ですけれども、Aチームは、北海道大学、東北大学、筑波大学、千葉大学、東京大学、新潟大学を担当しました。6大学いずれも法人の基本的目標に沿って計画的に取り組んでいるということが認められます。全体的な印象としては、将来ビジョンの策定あるいは学長のリーダーシップに基づく改革、学長の裁量経費による資源配分等が認められました。
その中で、学長の裁量というところで申し上げますと、北海道大学では、URA職、これはほとんどの大学でやっているのですが、このURAステーションを総長直轄にして、かなり学長の裁量的な改革を進めているという印象を受けています。
それから、筑波大学においても、ボルドー大学等と、いわゆる欧米における大学間のチューニングを行い、これもかなり学長の裁量的な意思決定に基づいているものというふうに見受けられます。
あるいは東京大学においても、財務レポートの作成を英語、日本語の2か国語でやりながら、なおかつ外部有識者を用いたトークセッションを行いまして、不特定多数のステークホルダーに直接報告を行っている、そういった事例が見受けられます。
一方、先ほどから御指摘があるような問題点もないわけではございません。例えば東北大学では、大学院、特に専門職学位課程での入学定員の未充足、あるいは東京大学では、個人情報の不適切な管理等というようなものが見受けられます。しかしながら、Aチームにおいて見たところでは、学長の裁量的な予算あるいは学長のリーダーシップがかなり今発揮され、改革が進んでいるとの印象です。
以上でございます。
【北山委員長】  ありがとうございます。
続きまして、Bチーム、お願いします。
【奥野委員】  はい、Bチームは、名古屋大学から九州大学に至るまでの7つの大規模大学を担当しております。印象としては、今、村田委員のお話とほぼ同じような感じですが、私の個人的な感想としては、やはり2期の最終年度ということもあり、取り上げる項目が少なくなっているというか、当たり前のことなんですが、そういう印象でした。
一方で、特筆すべき項目で、先ほど事務局が説明した5件取り上げているうちの2件は、Bチームの大規模大学になっています。一つは名古屋大学のキャンパスマネジメント、もう一つが、神戸大学のステークホルダーを海外からも入れて、そして大学運営をするということ、やはり目立つところは、大規模大学ですので当然のことかなというふうには思います。
一方で、やはり指摘しなければいけないのは、会計の不適切とか個人情報とかというのは、規模が大きいだけに確率も高くなると思うのですが、そういうことを指摘しなければいけない大学も当然出てまいります。
ここに出ていないのですが、私の印象として、この数年間、非常に大学のIRを何とかしなくてはという動きがあって、いろいろな大学でそういう部門を作っています。来年ぐらいには、IRの結果を使って大学の運営をするという取組がきっと出てくると私は思うのですが、この芽がこのBチームの中にもありましたので、そういうことが進んでいるのではないかというのがプラスの感想でございます。
以上でございます。
【北山委員長】  ありがとうございます。
続きましてCチーム、森山委員、お願いします。
【森山委員】  このチームは文科系の7つの中規模の大学及び大学院大学4大学を担当しました。全体の評価としては、11大学いずれも法人の基本的目標に沿って計画的に取り組んでいることが認められました。全体的な印象としては、中規模の文科系の大学では、強み、特色を生かして地域貢献、社会貢献などの取組を実施している大学が多く見られました。特に、学生の海外派遣、学術研究の国際化などにも積極的に取り組んでいることが認められました。先ほどの事務局からの報告にありましたようなバーミヤンの壁画を修復する取組、それが国際的な取組の一つの例かと思います。また、学長を補佐する体制の再編というようなことにも取り組んでいることが認められました。
そのほか、奈良先端科学技術大学院大学、北陸先端科学技術大学院大学、この2つの大学院大学では、戦略的、意欲的な取組として既に認められている取組ではありますが、それを今年度においても引き続き積極的に取り組んでいることが認められました。例えば、北陸先端では、サイバーセキュリティの人材育成への貢献、それから奈良先端では、全科目のシラバス100パーセントの英語化に向けて取組が行われております。
それから東京外国語大学、先ほども事務局からありましたけれども、加えて、海外渡航中の学生の安全対策として、オンラインで瞬時に確認ができる海外渡航情報システムを独自に開発している、このあたりも注目ができるところでありました。
最後に筑波技術大学ですが、障害者高等教育拠点における全国の教職員を対象としたFD・SDの実施ということを通じて、情報保障に関する最先端の研究成果と具体的技術及び知見を全国の高等教育機関に還元していることも注目される点として認められました。
以上、報告です。
【北山委員長】  ありがとうございます。
続きまして、Dチーム、山田委員、お願いできますか。
【山田委員】  私どもDチームは、工科系単科大学、北海道から九州に至るまでですが、それを中心に13大学を担当しております。全体評価としては、この13大学いずれも法人の基本的目標に沿って計画的に取り組んでいるということが認められました。印象としては、地域、社会貢献に関する取組、外部有識者の活用のほか、これは工科系単科大学の中でもやはり重点目標になっているのかと思いますが、男女共同参画及びグローバル化の推進などに取り組んできていることが認められます。
一方で、先ほども御意見がございましたが、IRが注目されている中で、多くの大学の中でIRを担当する組織の設置は見受けられたのですが、まだ体制整備に留まっているものが多く、今後学内外の様々な情報の収集、分析を進めて機能強化や学長の意思決定における支援機能として利用されることを期待したいと思っております。
各大学の状況ですが、先ほど申し上げたような、地域への貢献という意味では、帯広畜産大学の地域畜産物の安全確保への取組や、東京農工大学の女性の理工系分野への進出の推進ということで、これは高大連携の側面からの高校生を対象としたもの、それから若手女性教員の支援ということで、テニュアトラック制度などを絡めて行っていることが挙げられます。
東京工業大学は、既に何回も御説明が出ておりますが、海外の財団からの研究資金の獲得という国境を越えての財務内容を充実させるための取組というものが見られました。外部有識者を活用した教員配置戦略会議の設置などでは、東京海洋大学なども注目に値する取組などを行っております。そのほか、豊橋技術科学大学の国際化に対応した研修の実施や、京都工芸繊維大学は、これは地域貢献にも関連しますが、理工系の人材育成を地域と連携して行っていくということが見られます。
そのほか、九州工業大学の、地域にも関連しますが、小学校、中学校、高等学校から取り組む科学教育の支援などといった地域全体での活動への貢献なども見られました。
以上でございます。
【北山委員長】  ありがとうございます。Eチームの勝委員は本日御欠席ですので、次はFチームの柴田委員、お願いします。
【柴田委員】  御報告申し上げます。このFチームは医科系の単科大学4大学と、医科系のないその他の9大学、併せて13大学を担当しております。全体評価としては、この13大学いずれも法人の基本的目標に沿って計画的に取り組んでいるということが認められております。
全体的な印象としては、多くの大学において、それぞれの強みや特色を生かして地域貢献、社会貢献に資する取組や、男女共同参画に係る取組を推進しております。また、機能強化に向けた取組としては、ほとんどの大学で学長のリーダーシップの発揮に向けた学長補佐体制の強化に向けた取組を実施しており、スロースターターの大学もあったように見受けていたのですが、新しい学長の下で学長補佐体制等の強化で機能強化を進めているという状況です。
特徴的な注目すべきものとしては、旭川医科大学では、男女共同参画に係る取組ということで、二輪草センターと名付けました復職・子育て・介護支援センターを設置して、年間に活動予定を作成し、セミナー、研修会等を計画的に実施するとともに、託児サービス等を実施しております。これらの活動により、北海道労働局から子育てサポート企業の認定を受け、第1号のくるみんマークというのを取得しています。
平成26年度評価において財務内容の悪化を招いた重大なマネジメント上の課題があると指摘された課題に対する改善の状況ですが、財務に関わる大学のガバナンス体制を改革するとともに、外部から財務担当理事を任命して、それから財務委員会を新設するなど、予算管理・執行体制を強化するとともに、毎月の執行データを用いた経営状況の可視化を推進することで、構成員全てが経営状況を把握できる体制を整えております。また、臨時的な給与削減を含めました予算執行の縮減、ローコスト・オペレーション等を行いまして、収支状況は黒字化されております。今後の中長期的な組織運営のためには、更なる健全な財務運営システムの構築を期待したいと思います。
東京医科歯科大学では、学長の主導における戦略的な研究支援として、複数指導教員制によって多分野融合、基礎・臨床融合型の教育研究を推進する領域制について、全学的合意に基づき、学長主導により15領域、先に3領域ありましたが、計18領域の導入を決定して、このうち特に目覚ましい成果が期待できる領域に対しては、学長裁量経費による特別な研究費支援を行うという取組を行っております。
岩手大学では、地域と連携した実践的な防災訓練の実施等を行っており、盛岡市と連携して、参加者3,500人に及ぶ総合防災訓練に役員をはじめ教職員、留学生を含む学生などが参加して、19の実践的訓練に参加しております。
茨城大学では、地域志向教育における社会連携を一層推進し、学部1年次に必修の茨城学を開講して、アクティブ・ラーニング講義を行うことにより、学生の勉学意欲を向上させる取組をしております。一方、授業料免除及び入学料免除において事務手続における過誤が生じており、業務運営における評定をおおむね順調としているところです。
宇都宮大学では、学長補佐体制を強化しており、各学部の教員各1名で構成される学長補佐チームを編成し、この方々がリーダーとなって各学部等の状況や課題に応じた戦略的な高い目標を掲げた「戦略的年度計画」の立案を図っております。
横浜国立大学では、未来社会を見据えた教育研究体制の推進ということで、リスク共生社会の構築という理念を掲げ、これに必要な要素を実装するためのリスク共生社会創造センターを設置するとともに、平成26年に設置いたしました先端科学高等研究院における研究ユニットに対する評価体制を構築して評価を実施しているほか、研究成果の実用化を図るために、第一級の企業研究者を雇用して産業界との連携を強めております。一方、他大学にも御指摘がありましたが、専門職学位課程、法科大学院の定員未充足が続いており、業務運営上の評定をおおむね順調としております。
奈良女子大学では、男女共同参画の視点からのキャリア形成支援としまして、ポスドク及び博士課程の学生に対して、自己分析セミナーやキャリア相談の中で、ジェンダーが自分のライフキャリア形成に与える影響について振り返る機会を提供し、キャリアセミナーやワークスタイルセミナーにおいて男女共同参画の視点を持った講師を迎えて、女性の多様な生き方、働き方を紹介するなど、男女共同参画の視点からキャリア形成を支援しております。
他大学においても、それぞれの目標に従って運営されているところですが、やはり個人情報漏えい、それから研究不正等が発生している大学もあります。
以上、Fチームについての御報告を終わらせていただきます。
【北山委員長】  ありがとうございます。
Gチーム、松本委員、お願いします。
【松本委員】  Gチームは、中規模で附属病院のある大学、それも東日本にある大学12大学を担当しております。全体的な評価としては、12大学いずれも法人の基本的目標に沿って計画的に取り組んでいるということが認められております。
全体的な印象としては、各大学においてそれぞれの強み、特色を生かしながら、地域のニーズを踏まえた取組、いわゆる地域連携あるいは地域密着といいますか、そこにかなり力を注いでいる。特に地方自治体と強固な連携を築いて様々な取組が行われております。また、機能強化という点では、多くの大学で全学的な視点から人的資源が配置できる体制を構築しているほか、業績評価を踏まえた処遇となるシステムの導入に向けて取組が行われております。
各大学の状況ということでは、先ほど申し上げました地域連携の取組がかなり目立っております。例えば、弘前大学においては、青森県の豊富なエネルギー資源を活用して地熱バイオマス、海洋等に係る研究活動を県内の自治体あるいは企業と連携して行っております。
また、山梨大学では、最先端技術の地域への還元と、新産業創出を図る体制を整備しております。産学官連携の下で相互に協力する、これは燃料電池関係の産業ですが、これに関する基本協定を山梨県あるいは山梨県の公益財団法人のやまなし産業支援機構と締結をして、最先端技術の地域への還元と新産業の創出を図る体制を整備しております。
また、岐阜大学では、こちらは食品分野における教育研究体制を構築して、岐阜県食品科学研究所を大学の敷地内に建設することを決定しております。
また、島根大学では、地域の課題解決に向けた研究と、その成果の還元が行われておりまして、生活習慣病あるいは加齢に伴う病気の効果的な予防策を地元の自治体とともに行っております。また、自治体が地域で実施する健康増進活動をサポートする職員を対象とした研修会などを実施しております。
また、資料1‐1にもありますが、三重大学では、自治体に対して教員の派遣などを行って、地方創生を推進する体制を構築しております。
一方、機能強化という意味では、秋田大学などは学外の委員からの意見を聞くという体制を作っております。
群馬大学ですが、これは平成26年度に評価委員会が課題として指摘した医療安全管理体制の重大な欠陥ということがありまして、それを受けて群馬大学で改革を実行しております。それなりの効果が上がっているという認識を持っておりますが、ただ、いわゆるインフォームド・コンセントについて、病院コンプライアンス推進室を設置するなどの取組が行われているのですが、治療内容等に関わる説明同意文書の記載内容の統一化という面で周知徹底がなされておらず、必要な記載事項が一部漏れているということがありましたので、これをもって業務運営についてはやや遅れという評定をしております。
以上でございます。
【北山委員長】  ありがとうございます。
最後にHチーム、桐野委員、お願いいたします。
【桐野委員】  このチームは、中規模・附属病院ありの、主に四国・九州の13大学であります。この13大学はいずれも同様に法人の基本的目標に沿って計画的に取り組んでいることが認められました。また、全体的な印象としては、学長のリーダーシップを発揮してそれぞれの大学の独自性を生かした様々なことが行われていると思われます。
その中で注目とされた事項について、ごくかいつまんで御説明いたします。
信州大学では、人事制度改革、特に優れた研究者に対して早期の昇進や特別手当の支給を行うRising Star制度(RS制度)というものを新たに作ったということです。
山口大学では、知財管理に関して、知的財産として公開済みの大学単独出願案件や共有権者の実施の意向がない案件の実施料を一定期間無料として、この知財が使われることを促進しています。
徳島大学は、災害リスクに備えた訓練、特に南海トラフ巨大地震等のリスクを意識して重要性が高いリスクに特化した訓練を実施しています。
佐賀大学では、IR活動を非常に重視しており、このIRデータを活用した学内予算の重点配分を行っています。
長崎大学では、学長のリーダーシップの下に様々な改革が行われておりますが、特に部局運営の見直しによるガバナンスの強化、例えば学長の指名する理事等を構成員に加え、部局等の管理運営に係る事項を審議する部局運営会議を全部局に設置するというようなことが行われております。
大分大学では、大学としては久しぶりになる学部新設、大学の特色や強みである医療、福祉、心理を融合させた新たな学部、福祉健康科学部を新たに設置することを決定したということです。
そのほか、研究面で領域横断型の研究体制を作ったということで、信州大学は繊維・ファイバー工学の強みを持つ分野から、先鋭領域融合研究群を設置して、更に研究に力を入れるということです。
長崎大学は、熱帯医学・グローバルヘルス分野において世界トップレベルのロンドン大学衛生・熱帯医学校と連携し、熱帯医学・グローバルヘルス研究科の設置を計画したということで、BSL‐4という非常に設置が困難な施設の計画もしておられて、この面で非常に力を入れております。
熊本大学は、国際先端医学研究機構と大学戦略会議の設置で、特にこの大学で力のある感染領域、造血領域で国際的に通用する研究者を育成する計画を進めています。
以上です。
【北山委員長】  以上、各分科会長と各チームの主査の方々から御説明いただきました。各チームの主査をはじめ、委員の皆様、大変な御尽力を頂きましてありがとうございます。この評価結果案に関して御意見、御質問等があれば、どなたからでも結構ですので、御発言の時間をとりたいと思います。
【國井委員】  領域横断型のお話は幾つか事例が出ているのですが、この中期計画の中に入っていなかったのかもしれませんが、今、地方創生の必要性が言われている中、地域のエコシステムを作るために、地域連携が重要です。例えば県立の大学とか私立の大学とかと連携した話は、今の御説明では全くなかったのですが、そのようなエコシステムを作るために特筆すべきことがあったかどうか教えていただきたいと思います。
【北山委員長】  特に地方の大学を担当されたチームないしは事務局から御説明をお願いします。
【事務局】  失礼いたします。一つ例を挙げさせていただきますと、Gチーム、机上資料1‐7の39ページ、福井大学の例ですが、福井大学の「大学の機能強化に向けた取組の状況について」ということで、一番下に記載をしておりますが、福井県内の全ての公私立大学と地方創生に関する協定というのを締結し、共同利用するためのサテライトキャンパスを設置して、各大学と連携を図りながら地方創生に対する活動を行っているという評価を頂いております。
【北山委員長】  今年の4月に始まった第3期の中期目標期間から、ミッションの再定義を踏まえて運営費交付金に3つの重点支援の枠組みが設けられ、86の国立大学のうち、55大学が主として地方に軸足を置く枠組みを選択しています。したがって、第3期の中期計画には、地域と連携した取組もいろいろと盛り込まれてくるということかと思います。
【事務局】  御指摘のとおりです。例えばほかにも岡山大学で、地域と連携して組織対組織で産学連携を進めているというような事例もございまして、今回注目事項として挙げていただいているところでございます。
【北山委員長】  ほかにいかがでしょうか。水野委員。
【水野委員】  大変な作業をしていただきましてありがとうございます。最初の資料1‐1の評価のところで御質問したい点があるのですが、項目別評価のところで、法令、いわゆるコンプライアンスと施設整備等が一つの項目になっていまして、ここが一体になっていることそのものも若干違和感は感じるのですが、この中期目標期間が終盤に差し掛かっている中で、いわゆるコンプライアンスがやや遅れているとかそういう評価があるのは少し不思議な感じがいたします。そもそもコンプライアンスなので、こういうものは前倒しでやるべきものであって、施設の整備とは少し時間軸が違うもののような気はするのですが、具体的にコンプライアンスで遅れているというのはどういうことがあるのでしょうか。
【事務局】  まず、項目のまとめ方ですが、業務運営、財務内容と大きなところを取り上げた上で、その他というと申し訳ないのですけれども、ほかの様々な項目をまとめて掲げさせていただいているところでございます。その法令遵守において課題があるとされているのは、先ほど13ページで課題として取り上げたもののうち、例えば寄附金を個人経理をしてしまった件ですとか、個人情報漏えいなどのサイバーセキュリティの問題、あるいは附属学校で教員免許状が失効していたのに教壇に立っていた件、あるいは研究費不正があった件など、委員のおっしゃるとおり、コンプライアンスの問題はもちろん前もって取り組んでいただいて、早めの対応が大変重要ですけれども、昨年度の事例としてこういうものが起こったことについて、課題があるという御指摘の案を頂いたということでございます。
【水野委員】  ありがとうございます。今例えば企業でコンプライアンスといった場合、こういう具体的な事例の法令違反があったケースということよりも、コンプライアンスオフィサーの設置やコンプライアンスのフレームワークができているかということを評価していこうということになっていっていると思うのですが、そういう観点から見た場合、大学のコンプライアンスというのはどういう仕組みになっているのでしょうか。
【事務局】  例えば、今回一番重く課題があると指摘された研究費不正の件が5大学5件あるわけですけれども、我々としては、そういう個別の課題に沿ってどういう対応をしていくのかということが大変重要だと思っておりまして、例えば研究費の不正については、26年度に文部科学省の方でガイドラインを策定しまして、その対応状況を毎年調査するというような形で取り組んでいる。今のは研究費不正の例でございますけれども、そういった個別の問題に応じて大学のガバナンス、大学独自でもちろん学長のリーダーシップの下、コンプライアンスの対応をとってくださっていますけれども、その個別の観点について我々の方でもそれぞれ指導しております。そういう学内の取組、我々の取組、両面で取り組んでいるという状況でございます。
【水野委員】  コンプライアンスの責任者を設置するとか、そういうことは指示していないということですか。
【奥野委員】   法人の評価ですので、以前からやはり委員がおっしゃるように事件が出てきます。それは当然ずっとやっているのですが、今の質問は、それに対してシステムはどうするのだということで、これは事件が起こるということもあるのですが、国立大学法人に対して、一つはやはり教育とか、あるいは責任者をどこに置くのかというリコメンドというか、もう少しきついガイダンスというのが出まして、各大学がそれに対応して、どこの法人もそういうシステムを作るわけです。ただ、我々が評価をするときには、これ言っているでしょう、でもここはできていませんよねというのは、かなり厳しく行っているというのが一つ。それから、2年も3年もずっと続いていて課題がなくなっていないですねというのは結構厳しく見ています。委員の最後の質問に対しては、システム面はかなり厳しく指導していますというふうに補足したいと思います。
【北山委員長】  国立大学法人評価委員会では、第3期の中期目標・中期計画について、例えば定量的な目標の設定等、計画策定のポイントについて議論しました。それを各大学に通知する際にも、研究費不正等の問題が依然として発生していることを踏まえて、コンプライアンスの徹底について、改めて各法人に要請したと記憶しています。
【事務局】  先ほど申し上げましたように、いわゆる全体のコンプライアンスを統括する組織を作るという形ではなく、どちらかというと研究費不正ですとか、あるいはセキュリティ情報の問題等も含めて、課題に対して、例えば、学長を中心にセキュリティの体制を作ったりとかオフィサーを設けたりという形については、これは国立大学協会を通じて大学に対して通知を出したりとかガイダンスを設けて指導させていただいているところです。一方、体制を整備した上でそれをどう活用するのかということになると、例えばセキュリティの問題とか研究費不正についても、体制はできていても実際それが奥野委員がおっしゃったように、なかなか発動していなかったということ自体が、事件あるいは事象が発生したということで、それを重く見て今回の評価に表している、そのような対応をさせていただいております。
【奥野委員】  そういう仕組みになっているのですが、水野委員がおっしゃるように私も感じているのは、少し遅いのですよね。年度評価では、1年前のことをやっています。そうすると、これは昔のことでしょう、それを今からまだ言うのかと、もうきちんとできているじゃないですかと、法人としては思うわけです。でも、1年前のことを評価しないといけないのです。だから、実はこの大学は変わっていて、もう課題の再発防止に向けた対策は取られているのにもかかわらず課題を指摘するのにはちょっと違和感はあります。それはこの評価の仕方がないところではあると思うのです。
【北山委員長】  ほかにはいかがでしょうか。
【市川委員】  昨年度までFチームを柴田委員と一緒に担当していて、同じ大学で課題とされるような事案が毎年続いて起きているということがあり、先ほどからの指摘のように、システムとして、あるいは御指摘のような企業的な考え方に基づく不正防止という意識がないのではないかなと思います。柴田委員、今年度の評価の中でそういう大学の不正というのはかなりなくなっているということなのでしょうか。
【柴田委員】  やはり大学の特質として、毎年新しいメンバーが入ってくるわけです、学生にしても教員にしても。その方々にきちんと理解していただいて徹底するというのには少し時間が掛かるところはあるのかなと思うのですが、危機感を持った大学ではそれを徹底しておられて、今年度はそれがなくなったというような事例もあります。やはりそこは明示的に可視化するようなシステムを全員に徹底する必要があるのではないかと思います。例えば、研究本体の不正というので、最近信州大学が開発したCITI Japanというシステムがありまして、これを全員受講しなければ研究費の申請ができないというようなことを各大学で徹底するなど、かなりそういうものの啓発が進んだというように私も認識しておりますので、やはりそういう、全国的なシステムというのも一つのやり方かもしれないなと感じております。
【フクシマ委員】  コンプライアンスのお話なのですが、先ほど御指摘になりましたように、これからの防止策としてチーフ・コンプライアンス・オフィサーのような制度を入れるのも一案だと思います。基本的にはコンプライアンスというのは、「やってしまった」、「起きてしまった」ときに、それをどのようにして罰として管理するかということも非常に重要です。つまり、「こういうことをしたらこういうふうになる」ということが周知され、初めてしなくなるという防止効果が出る性質のものだと思います。私は企業の人間ですので、企業でしたら、もし何か違反をした場合には、降格等の罰があります。そうした事象が発生しないように、厳しく見ていくのが、チーフ・コンプライアンス・オフィサーの役割で、事前に防ぐことが重要です。それが教育機関でどのような形でなされるかは私には分からないのですが、その辺はいかがでしょうか。
【事務局】  まず、コンプライアンス違反があった場合には、教職員等であれば、その身分上、それに対してその事案に応じて処分等が当然なされるということが前提としてございます。そのほか、例えば研究活動における不正行為であれば、当該研究費に関連して、利用が難しくなるというような条件が課される取扱いとなっておりまして、そういった意味でコンプライアンス違反が起きた場合には、それ相応の対応がなされているというところでございます。
【桐野委員】  資料1‐1の最後、課題とされる事項の中の一番下のその他の4番目、医療安全管理体制の重大な欠陥に対する改善の徹底不足ということが書いてありますが、この件については松本委員が説明されましたけれども、これはこの中に同列で並んでいるのが異様に思うほど重い事件で、これに比べると、ほかのコンプライアンス違反は全部軽微としか言いようがない。本当に、では医療安全管理体制がなかったから起きたのかというような問題以前の極めてプリミティブな問題で、ある治療法やある手術法で連続死亡例が出た場合は、当然その医療施設においては、これは何事だということで調査をやらなければいけないわけで、それが全く行われていない、内部告発がなければ分からない、あるいは訴訟にならなければ分からないという体制は、普通の急性期病院の中では考えられないです。それで、なぜこんなになったのかというのは、いろいろ多分もう解明されているので大丈夫だと思いますが、ほかの国立大学附属病院の中にこういう体制でやっているところはあるのかなという危惧がありますが、例えば死亡例カンファレンスをやっているとか、そういうようなことを他のところについて確認をされるようなことはありましたでしょうか。
【北山委員長】  それは、前の年に起こった群馬大学の医療事故の件でしょうか。
【桐野委員】  ええ、ですから今回の評価にはちょっと関係ないかもしれません。
【北山委員長】  平成26年度は医療事故があったため重大な改善事項があるという評価になっていますが、平成27年度の課題は、平成26年度の課題に対する体制整備を進める中で起こった、別件のインフォームド・コンセントに関する課題ということですね。
【事務局】  はい、今御指摘のとおりで、桐野委員のおっしゃるような非常に重大な医療事故がございました。委員がおっしゃるように、昨年度の評価では一番下の評価ということで、今、御承知のように第三者による事故調査報告書なり大学の方の改革報告書が今年の4月末に出されまして、それ以前から群馬大学では改革に向けて取り組んでいるという状況で、群馬大学の報告書にございますように、基本的には診療科の再編であるとか、そういうことはきちんと実施されているのですけれども、1件整形外科に関して、かなりまれな症例であったというような事情はありますけれども、インフォームド・コンセントの面で完全に十分とは言い切れない事案があったことを踏まえ、下から2つ目の評価ということになっております。
あと、桐野委員の御指摘の全死亡例についてのカンファレンスということですが、厚生労働省の方で、様々な大学病院等の医療事故を踏まえて医療法が改正されまして、この10月から全死亡例について各病院の安全管理部の方できちんと確認した上で、各病院長にも全て報告するという義務付けがなされておりますので、それに従って今、各大学病院の方で取組を進めているという状況でございます。
【水野委員】  コンプライアンスの話に戻って恐縮なのですが、フクシマ委員の話を聞いて思ったのですが、今の企業とかいろいろなガバナンスの議論の中で、コンプライアンスオフィサーに何を求めているかというと、こういう過去に違法事例が起きたものをフォローしていくということではなく、今、企業や大学をめぐる法案や政令・省令について、こういうことになると違反になりますが分かっていますかみたいな啓もうを含めてやっていくというファンクションがコンプライアンスオフィサーには求められております。もう既に事故が起きたことが発生しないようにチェックしていくというのはもうコンプライアンスオフィサーとかそういう話ではなくて、逆にそれが解消しなければ、もうほとんどガバナンスが全く機能していないレベルの議論です。次から次へと出てくる法案等について周知徹底を図るとかそういう前向きな意図を持った組織がないと、多分現場の人たちは自分たちが何をしたら違法になるのかということを認識されていないことがたくさんあるのではないかと思いますので、そういう意識付けで動ける組織や人、役割というのを作っていただいた方がいいのではないかなと思います。
【森山委員】  このコンプライアンスの枠組みという話になるのですが、研究の分野においては、平成26年8月に研究活動における不正行為への対応等に関するガイドラインというのが出されて、それは我々も了解をした上で、平成27年度の評価にも当たったところだと思います。私は現場の人間なので、大学においてはそういうガイドラインが出た後は、各大学で、恐らくですけれども、研究における不正については研究倫理教育というような形で徹底が今大学等では図られているところだと思います。それで、平成27年度の評価を見ても、そういうところは全部改善されたとは言わないまでも、そのガイドラインの効果はやはり少しは感じられているというところかと思います。
【鈴木委員】  私は企業の観点から少しお話をしたいのですが、企業でしたらコーポレートガバナンスということで、必ず会社が自社に対するガバナンスを公表しています。それに対してそれぞれの社員も含め役職員が意識をし、ガバナンス強化につながってくると思います。もし企業が何かをすれば、マスコミ公表ということで、結構打撃を受けるということもあり、社内の研修は相当に強化している会社が多くあると思います。そういう意味では、大学としてもある程度、大学ごとのガバナンスをきちんと決めて、それを公表するということも必要ではないかと感じます。
もう1点は、法人評価ということでお話を伺っているのですが、最終的には大学側が様々なことをすることによって学生がどう感じ、どう思っているか、最終的に良い学生を作るために大学側がいろいろな施策を練っていると思いますが、その点において各学生の意識の向上等、今回のヒアリングの中で動きはあったのでしょうか。
【事務局】  鈴木委員御指摘のとおり、ガバナンスを明らかにしながら各大学が取り組んでいくことは大変重要だと思いますし、まさにこの評価委員会が担っていただいている役割の大きな一つだろうと思います。2点目については、今回は27年度の年度評価を先生方に御議論いただいているところですが、この後、各大学が受審されている認証評価の結果等も踏まえまして、教育研究とガバナンスと両方含まれた中期計画全体の評価をこの場で御議論を頂くことになります。鈴木委員が今おっしゃったような観点もそこの場を含めて対応できる部分は対応いただくことになると思います。
【北山委員長】  ありがとうございました。これからの課題という点も含め、いろいろな御意見がございましたが、27年度の実績に関する評価結果につきましては、この案のとおり決定するということでよろしいでしょうか。
(委員 了承)
【北山委員長】  ありがとうございます。それではそのようにさせていただきます。先ほど申し上げましたように、評価の実施方法等も含め、いろいろな御意見を頂きましたので、今後、参考にさせていただきたいと思います。
なお、この年度評価は、各法人、各大学が行う教育研究の特性や法人運営の自主性・自律性にも配慮しつつ、各法人の中期計画の達成状況について総合的に評価するものでありまして、相対評価ではないことに留意し、対外的にも説明してまいりたいと思います。
次に、付託事項について御審議いただきますが、冒頭で御了承いただいたとおり、ここからは非公開としたいと思います。傍聴者の皆様におかれましては、退席いただくようよろしくお願いいたします。委員の皆様は少しお待ちください。
(傍聴者退席)

2.議事2として、国立大学法人評価委員会が処理することとされている事項の国立大学法人分科会への付託、及び国立大学法人分科会が処理することとされている事項の指定国立大学法人部会への付託について事務局から説明があった後審議され、案の通り了承された。

3.事務局から、財政制度等審議会財政制度分科会資料についての文部科学省の見解について説明がなされた。

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高等教育局国立大学法人支援課国立大学戦略室

(高等教育局国立大学法人支援課国立大学戦略室)

-- 登録:平成28年12月 --