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国立大学法人評価委員会(第45回) 議事録

1.日時

平成26年2月18日(火曜日)

2.場所

文部科学省東館13F1-3会議室

3.議題

  1. 委員長選任及び委員長代理指名
  2. 中期目標変更原案及び中期計画変更案について
  3. 国立大学改革の推進について
  4. その他

4.出席者

委員

北山委員長、市川委員、稲永委員、大滝委員、河田委員、北野委員、桐野委員、熊平委員、田籠委員、津坂委員、早川委員、日比谷委員、前原委員、水野委員、宮内委員、伊丹臨時委員、小林臨時委員、田中臨時委員、巻之内臨時委員	

文部科学省

山中事務次官、土屋文部科学審議官、板東文部科学審議官、吉田高等教育局長、小松研究振興局長、中岡高等教育局審議官、山脇研究振興局審議官、関文教施設企画部長、生川大臣官房会計課長、浅田高等企画課長、豊岡国立大学法人支援課長、木村学術機関課長、吉田国立大学法人支援課企画官、瀬戸学術機関課学術研究調整官、三浦国立大学戦略室長、手島大学病院支援室長

5.議事録

1.国立大学法人評価委員会総会の議事に先立ち、文部科学省を代表して、山中事務次官から挨拶があった。
2.事務局から、会議資料の確認、委員会概要の説明が行われた。
3.委員の互選により委員長の選任、委員長による委員長代理指名が行われ、北山委員が委員長に、また、稲永委員が委員長代理に指名された。

 

【北山委員長】  それでは審議に入りたいと思います。まず、国立大学法人の中期目標・中期計画の変更について、御審議いただきたいと思います。内容につきましては、事務局から御説明をお願いします。
【事務局】  資料3でございます。国立大学法人、大学共同利用機関法人の中期目標変更原案及び中期計画変更案ということで、中期目標の変更について28法人から、中期計画の変更については48法人から、それぞれ申請がございました。最初に大きく分類をしてございます。
 まず1番として、教育研究組織の設置に伴うものということで11法人、2番として、新たな構想が具体化したこと等による目標・計画の変更ということで41法人、3番はPFI関係で1法人、裏にいきまして、4番、その他で9法人ということでございます。
 時間の関係もございますので、それぞれにつきましてできるだけ簡潔に御説明させていただきたいと思います。
 まず、1ページでございます。一つ目の丸、「平成26年度に新たな教育研究組織を設置することに伴う目標・計画の変更」ということでございます。最初に、北海道教育大学がございます。一番右の欄に変更理由がございます。北海道教育大学の場合は、国際地域学科及び芸術・スポーツ文化学科を設置するということで、課程・学科にアンダーラインが引いてありますけれども、そちらの部分の変更でございます。
 その下、秋田大学については、国際資源学部、理工学部を設置する、和歌山大学については、観光学研究科の博士課程を設置するということに基づきましての変更でございます。
 3ページにまいります。3ページは上の方が、「共同利用・共同研究拠点認定に伴う目標の変更」、下の方が「教育関係共同利用拠点認定に伴う目標の変更」ということでございます。共同利用の研究拠点の方は静岡大学と愛媛大学が、それぞれ新たに共同教育研究拠点として認定され、教育関係では、茨城大学以下5大学で新たに拠点として認定されたものがございますので、それに関連する変更ということでございます。
 4ページです。4ページは重点的に取り組む教育研究上の構想が具体化された法人ということで、幾つか分類してございます。
 まず一つ目の丸です。平成26年度予算から、国立大学運営費交付金の中で、大学の機能強化分というのを新たに設けました。積極的な組織改革等を計画している大学には、重点的な予算配分をするというカテゴリーでございますけれども、その配分された法人が18法人ございます。その18法人の機能強化分に関連する変更ということでございます。
 機能強化構想というのが一番右の欄に書いてございます。北海道大学の場合ですと、海外から一線級の教育研究ユニットを誘致して、先端的な国際共同研究により生み出される実績を基に新学院「量子医理工学院」と「国際感染症学院」を設置するというのが、その構想でございます。それを具体的に計画に反映する案といたしましては、例えば一つ目のものは、教育に関する目標を達成するための措置として、スタンフォード大学等海外から誘致した世界トップレベルの教育研究ユニットとの国際連携研究・教育によって第3期の目標期間前半を目途に新たな大学院を構築する。また、その下の研究に関する目標を達成するための措置といたしましては、同じくスタンフォード大学等からということでございますけれども、総長直轄の教員組織として「国際連携研究教育局」を編成することによって量子医理工学や人獣共通感染症学等の強み・特色を活かした国際連携研究・教育を推進するということが書いてございます。
 また、その下の組織運営の改善に関する目標を達成するための措置としましては、多様な人材を確保するために、人事・給与システムの弾力化に取り組む、あるいは年棒制を導入・促進する、またその下では、全学的な視点から学内資源の再配分を戦略的・重点的に行うというような計画の変更が書いてございます。
 その下の東北大学でも同様でございます。機能強化構想のところを御覧いただきますと、東北大学の強みでありますスピントロニクスの分野について、シカゴ大学あるいはミュンヘン工科大学等からトップクラスの研究者を招へいして、国際共同大学院を構築するという強化構想の下に、それぞれ教育に関する目標、研究に関する目標を追加してございます。また、北海道大学と同様に、組織の運営改善に関する目標というのも併せて変更しておりまして、学内資源の再配分を戦略的に行う、あるいは年俸制を促進するということが書いてございます。
 以下、18法人とも、基本的には、機能強化構想に即してそれぞれの大学が具体的に教育あるいは研究の部分で追加を行い、それに合わせて組織運営の部分について学内資源の再配分を積極的に進める、あるいは人事給与システムの改革を進めるということを具体的に追加しております。
 次のカテゴリーが18ページからでございます。これは「教育研究組織の大胆な再編等を見据えた改革構想プロジェクト(調査費)が措置されたことに伴う計画の変更」ということで、15法人ございます。これは今申し上げました機能強化、具体的な教育研究組織の改革・再編までには至っていないわけでございますけれども、具体的なターゲットをおいて調査費という、これもまた運営費交付金でございますけれども、予算が措置された法人につきましては、その取り組む内容を具体的に中期計画に書いていただいております。
例えば北海道大学で申し上げますと、事業内容のところに書いてございますが、国際食資源学院構想というのをこれから進めるということで、調査費が措置されておりますので、その旨、中期計画の変更案が出ているということでございます。
 以下、15法人、それぞれの法人の計画に即した形で、中期計画の変更が出されております。
 21ページからは、地(知)の拠点整備事業の関連でございます。これは大学改革補助金に、COC、地(知)の拠点事業というのがございますが、この拠点事業の採択要件は、全学的に地域を志向するということをきちんと明示するということで、国公私立大学が対象となっている事業でございます。
例えば、最初に小樽商科大学でございます。まず目標として、地域を志向した教育・研究に関する目標を立てていただく。これは以下、各法人同様でございます。それから計画としては、それぞれの法人に応じた具体的な中身を書いていただくというつくりになっておりまして、以下22法人、同様の変更がなされているところでございます。
 29ページからは、その他大学の機能強化を推進するための変更ということで、5法人について書いてございます。特段の予算措置ということではないわけでございますけれども、それぞれの大学の改革に応じて計画の変更案が出されておりまして、最初、東京大学でございます。
 東京大学は、今回、相当具体的な変更、ボリュームで出てきております。秋季入学、これまでも推進するということでやってきたわけでございますけれども、4ターム制の導入をする、あるいは秋季入学の積極的な導入に向けて更に働きかけをする。また、入試の改善ということで、推薦入試を導入する。あるいは評価尺度の多元化を図るということなど、相当具体的なことについて計画の変更案が出てきております。
 以下、31ページ以降、滋賀大学、広島大学等々も、具体的な予算措置に連動しているものもございますけれども、大学改革を先取りして進めるという観点からそれぞれ計画の変更案が出てきております。
 33ページのPFIは、予算措置に伴う変更ということでございます。
 34ページ以降は、その他の計画の変更ということでございまして、ガバナンス改革を推進するための変更でございますとか、寄附金、基金を設けるというようなことに伴う変更でございます。35ページ以降は、学内組織の名称変更に伴う変更でございます。
 資料3は、現段階で、各法人から申出のあったものということで、とりまとめさせていただいております。今後、これ以外に、各法人から申出がありましたら、また、委員会において改めて御意見を伺うということにさせていただいております。以上でございます。
【北山委員長】  どうもありがとうございました。ただいまの説明に関しまして、何か御質問、御意見がありましたら、どなたでも結構ですのでお願いいたします。
この件に関してはよろしいですか。文科省としては、今、御説明があったとおり、中期目標を変更し、中期計画の変更を認可したいという判断でございます。これに対して、当委員会としては、異議無しということでよろしいでしょうか。
(「異議無し」の声あり)
【北山委員長】  それでは、そのようにさせていただきます。ありがとうございます。なお、この中期目標、中期計画の変更については、毎年のことですが、財務省と協議することとなっておりまして、今後原案に変更があった場合などの扱いについては、私の方に御一任いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

【北山委員長】それでは次に、本日一番時間をとっている部分ですが、「国立大学改革の推進について」の議題に移ります。今後の国立大学法人評価の在り方にも大きく関連がありますので、その内容について、まず御説明いただいて、その後、時間をとって意見交換を行いたいと思います。それでは、お願いします。
【事務局】  失礼いたします。資料4という厚い資料を用いまして御説明させていただきます。分厚い資料でございますので、1から3の国立大学法人・大学共同利用機関法人の現状につきまして、法人化10年の取組を中心に御説明させていただき、続いて国立大学改革プランの概要を御説明させていただきまして、御意見を頂ければと思っております。
 おめくりいただきまして、まず、国立大学の法人化についてでございます。5ページを御覧いただきますと、法人化の目的が簡単に書いてございます。平成16年に国立大学を法人化した目的でございますけれども、ここに5点書いてございます。
 1点目が中期目標などを通しまして、大学の理念・改革の方向性を明確化していくこと。
 それから、責任ある体制の確立ということで、役員会を設置しまして、学長中心の経営体制を確立していること。
 それから、大学の裁量の拡大ということで、公務員型から非公務員型に変更しまして、国の規制の大幅な緩和による裁量の拡大を行ったという点。
 第三者による評価の実施ということで、本評価委員会の評価などを中心とした評価を実施していくこと。
 情報公開の徹底ということでございまして、様々な書類を通しまして、社会への説明責任を果たしていこうというようなことを目的として、法人化したということでございます。
 6ページを御覧いただきますと、法人の仕組みを図にしております。学長が中心におりまして、学長は国立大学法人の経営面、それから大学の教学面の両方のトップという形の位置付けになっております。法人の運営面につきましては、学長を構成員とする役員会を中心としまして、学外者が半数加わっている経営協議会、それから教学に関する学内の代表者であります教育研究評議会という、2つの組織を、審議する機関としまして法人経営を全体として行っているということでございます。
 9ページを御覧いただければと思います。こちらが、法人化後の主な取組・成果でございます。一つ目に業務運営の効率化を着実に実施してきたということでございます。経常費用に占める一般管理費の比率は徐々に逓減してきているということでございます。
 また、二つ目には、学長のリーダーシップによる資源配分ということで、すべての大学が裁量経費あるいは学長の裁量定員・人件費などを設定して、学長のリーダーシップの発揮に努めているということがございます。
 三番目に、学外有識者の活用ということで、経営協議会に加わっている学外委員からの意見に基づいた改善を引き続き行っているという状況がございます。
 10ページが、教育の面での主な成果ということでございます。一つ目に、学部における厳格な成績評価の実施ということでございます。法人化前は、28パーセントという状況でございましたが、直近のデータでは73パーセントまで上昇してきています。
 二つ目、三つ目が、英語に関する授業の実施や英語による授業のみで卒業、修了できる学部などでございますけれども、こちらにつきましても、法人化後から若干でございますけれども増えているということで、この点、グローバル化についてまだもう少し課題があるということも見受けられるところでございます。
 一番下の丸でございますけれども、社会人入学者、これは大学院の数字ですけれども、法人化前から平成21年が今ピークという形で推移してきておりまして、若干今、景気の影響などもございまして減っているところですけれども、徐々に増えているという状況もございます。
 11ページが研究面でのデータでございます。学術論文の被引用数の状況でございます。論文の被引用数という観点では、トムソン・ロイターの数字ですと200位以内に7大学が国立大学として入っている。右の方に、四つの分野が書いてございますけれども、この分野につきましては特に、非常に日本の強い分野として、各大学が上位に来ているという分野を載せております。
 12ページが、大学の自助努力による資金調達ということでございます。寄附金につきましては、法人化前約550億円でしたけれども、直近のデータでは790億円弱ということで、順調に伸びてきているということがございます。また、産学連携につきましても、共同研究や受託研究につきましては、法人化前から平成24年度ではほぼ倍の件数、金額についてもほぼ倍になるような状況です。
 一方で、一番下に大学発ベンチャーの設立数がございますけれども、平成15年度226件から平成24年度は54社ということでございまして、累積数では伸びているところでございますけれども、近年、ベンチャーの設立数につきましては若干課題が見られるという状況もございます。
 13ページが、マネジメント改革の例でございます。一つだけ御紹介しますと、一つ目の秋田大学につきましては、新学部を設立する際におきまして、学外者半数を含む組織による教員人事の方針決定や、学長が学部長を指名するような制度等を取り入れるなど、新たな学部運営の仕組みを導入するといったような取組を各大学が行っている状況がございます。
 以下、参考でございますので、また後ほどお時間あるときにお目通しいただければと思います。
 続きまして、大学共同利用機関法人の現状について御説明いたします。
【事務局】  それでは、続きまして大学共同利用機関法人についてです。同じ資料の47ページ以降になっております。1枚おめくりいただきまして、49ページ、大学共同利用機関法人につきましても、基本的には国立大学法人と同じ法律に基づきまして、組織運営等も共通したものとなっております。組織運営の中で一つだけ、左側の箱の下の方、運営組織の中で、役員会、経営協議会、教育研究評議会と三つで構成されるところは共通ですけれども、三つ目の教育研究評議会、こちらの構成員として、共同利用機関法人につきましては、実際に利用する研究者コミュニティの意向を反映させるというのを目的としまして、機構外の有識者、こういった方も構成員として加わっているというところが、国立大学とは異なっているところになっております。
 次のページ、50ページです。今、申し上げましたように、大学共同利用機関につきましては、研究者コミュニティによってたつところが非常に大きいということで、小さい図で恐縮ですけれども、右側の図にあるとおり、大学共同利用機関法人を下支えするものとして、研究者コミュニティというものが非常に大きな役割を果たしております。それは個別の大学共同利用機関それぞれに参画するというだけではなくて、先ほど申し上げましたとおり、大学共同利用機関法人機構の中の教育研究評議会の方にも参画をしているという構成になっております。
 実際、大学共同利用機関についてどういったものがあるかということにつきましては、既に皆様御案内だと思いますけれども、次の51ページに一覧をまとめております。機構としましては、全部で4つに大くくりされておりますけれども、個別の機関としては全部で17個の機関が研究分野ごとで機構にぶら下がっているという形になっております。
 続いて1枚おめくりいただきまして、52ページです。冒頭申し上げましたとおり、大学共同利用機関法人については、国立大学法人とほぼ共通の仕組みとなってございます。もう一つ、独立行政法人の中の、特に研究開発型といったところと役割等については似ているところがあるのですけれども、そういったところとの違いということでそちらにまとめております。
 大きく申し上げますと、独立行政法人に比べますと、やはり常に自主性というところを大きく尊重しているというところが異なるところです。
 次の53ページを御覧ください。同じ研究者コミュニティによる研究の振興という観点で申し上げますと、大学共同利用機関だけではなくて、それぞれの各大学、国立大学の中にある共同利用・共同研究拠点といったところも大きな役割を果たしているので、そちらとの比較でございます。研究者コミュニティの意向を反映させるという点は共通ですが、大学共同利用機関につきましては、大学と全く独立した形であるというのに比べて、右側の共同利用・共同研究拠点制度というものは、当然のことながら各国立大学法人の中に研究施設というものがあるという絵になっております。
 続きまして、54ページです。こちらも法人化以降、共同研究の実施状況について件数をカウントしたものでございます。少し見にくくて恐縮ですけれども、それぞれ個別のところで御覧いただきますと、法人化後、研究課題数というものが順調に増加している。最新の数字、平成24年度で申し上げますと4,071件となっております。
 次の55ページが、近年の主な研究成果事例ということでございます。四つ挙げておりますけれども、それぞれ分野をまたがった学際的なもの、又は大型装置、個別の大学が持つには少し大きすぎるような大型装置を用いた研究といったものを例として挙げさせていただきました。
 次に56ページです。こちらは、国立大学改革でも重要な課題の一つとなっておりますグローバル化というテーマに関しまして、学術国際協定をどれだけ締結しているかということです。機構ごとに傾向の違いは若干見られますけれども、協定数としましては400件弱、受入数としましては1,000名超えの研究者の方々を受け入れたり、あるいは逆に派遣したりといった人的な交流も活発に行われております。
 次の57ページは、先ほど国立大学法人の方でもお話ありましたけれども、機構長のリーダーシップによる戦略的・重点的な資源配分というところで見ますと、4機構すべてが機構長裁量の経費あるいは定員等を設定しているというところでございます。
 続きまして58ページです。こちらも、法人化前につきましては、個々の共同利用機関それぞれの運営だったわけですが、それが法人化後四つの機構にそれぞれまとめられたということで、個別の機関の枠を超えた、機構としての一体的な運営が可能になったところでございます。それは研究面のみならず、マネジメント面でも成果があるということで、これは年度評価でも、積極的な取組として評価していただいているところでございます。
 次の59ページです。これは、共同利用機関の機構の中だけではなくて、機構の枠を越えたような連携の例ということで、最近出てきているものがございますので、それを例として取り上げさせていただきました。機構のみならず、国立大学も一緒に連携先として入っているものもございます。
 さらに、学術関係の予算としましては、最後の179ページ以降に予算関係の資料を載せておりますけれども、恐縮ですが、今回説明は割愛させていただきます。お時間のあるときに、お目通しいただければと思います。以上です。
【事務局】  それでは、最後に、国立大学改革プランについて御紹介を差し上げたいと思います。61ページからが資料でございますけれども、このプランにつきましては、昨年の11月に文部科学省として取りまとめをさせていただきました。このプランは、昨年の教育振興基本計画あるいは日本再興戦略などの閣議決定などに基づきまして、国立大学改革を進めるための内容と、今後の進捗につきましてまとめるようにということでとりまとめたものでございます。
 63ページを御覧ください。このプランの位置付けを簡単に図にしております。平成16年に国立大学法人がスタートしまして、現在6年サイクルの中期目標期間の第2期目の途中でございます。第2期は、法人化の長所を活かした改革を本格化していくという取組を進めているわけでございますけれども、国立大学を取り巻く環境が大きく変化をしている中で、今後、平成28年度から始まります第3期中期目標期間に向けて改革を加速していく期間としまして、平成25年度から3年間を設定しているところでございます。
 この改革加速期間を進めるに当たりましての方向性を、このプランの中でとりまとめております。3期に向けて自主的・自律的な改善・発展を促す仕組みを構築していこう、それで第3期には持続的な競争力を持ち、高い付加価値を生み出す国立大学へ転換をしていこうと目指しているということでございます。この改革加速期間における取組の状況につきまして、御説明をしたいと思います。
 79ページを御覧ください。改革加速期間の取組を1枚、概要にまとめさせていただいております。ミッションの再定義と呼んでおりますけれども、各国立大学と文部科学省が個別に意見交換を行いまして、それぞれのデータなどを持ち寄り、各大学の今持っている強みや特色、社会的な役割といったものがどんなものかということの意見交換を進めているところでございます。こちらは平成25年中ということですけれども、今、3分野公表しておりまして、残りの分野につきまして今、最終的な調整をしている状況でございます。
 このミッションの再定義を受けまして、各大学の方で、大学のそれぞれの強み、特色というものをこれからどう発揮していくのかということを検討していただき、その下にあります、社会の変化に対応できる教育研究組織作りをしていただこうということでございます。その機能強化のための改革の取組、それは例えば教育研究の組織を再編するですとか、予算や人材などの資源を再配分するというような取組を進めていただくことになりますけれども、こういった取組を進める大学に対しましては、国立大学法人運営費交付金などによりまして重点的な支援をしていこうということでございます。
 平成26年度の予算案におきましては、こうした機能強化の取組を進める大学につきまして、年俸制の導入なども含めまして約77億円、それから補助金につきましては、138億円という予算計上をしているところでございます。
 その下に三つ、横に箱が並んでおりますけれども、グローバル化に対しましては、海外の大学との連携を進める取組、あるいは留学生の受入れ、派遣についての取組を積極的に推進する。それから、真ん中のイノベーションの創出につきましては、昨年の臨時国会で成立しました産業競争力強化法に基づきまして大学発ベンチャー支援会社への出資を可能とする仕組みの創設に向けまして、今準備を進めているところでございます。また、右の人事給与システムの弾力化につきましては、退職手当に関する配分方法を見直すことによりまして、人事給与システムの弾力化を図りまして、年俸制の導入などを積極的に進めていきたいということを今取り組んでいる状況でございます。
 その下に二つ箱がございまして、一つはガバナンスの機能強化でございます。これは、資料の87ページに審議まとめが付いておりますので、また後ほど御覧いただければと思いますけれども、中央教育審議会におきまして、各大学のガバナンス機能の強化について御審議いただいて、最終的なとりまとめの段階でございます。学長のリーダーシップを一層発揮するために、学長の補佐体制の在り方ですとか、学長、学部長の選考、業績評価の在り方、あるいは教授会の役割の明確化、監事の機能強化などにつきまして提言いただく予定になっているということでございます。その隣が、評価の体制強化ということで、本評価委員会の評価体制の強化などにつきましても取り上げさせていただいている状況でございます。以上、簡単でございますけれども、現状を御説明させていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。
【北山委員長】  どうもありがとうございました。それでは、時間的には30分強ぐらいとれますので、御自由に御発言いただき、意見交換を行いたいと思います。文科省のただいまの説明のとおり、今期の本委員会は、改革加速期間における評価、またそれに続く第3期目中期目標・計画の策定に向けて極めて重要な役割を担っているということでございます。そのような観点も踏まえて、御意見いただけると幸いでございます。
 では、前原委員、お願いします。
【前原委員】  私、この10年ぐらいいろいろ関わってきて、大学の評価の、ベーシックなところは非常に進んだと思います。そういう意味で文科省の御努力に対して、敬意を表したいと思います。ただ、本当のパフォーマンスチェックになっているかというと、ここのところはもう少し考えなくてはいけない部分があるのではないかと思います。私は法科大学院の評価を今行っていまして、これは大学の評価というよりも、法科大学院制度そのものの設計ミスのようなところが非常に大きくて、国を挙げて膨大な無駄遣いをしているということに対して、チェックが入らないというのは問題ではないかと。今、ミッションの見直しをずっとやっていらっしゃるのですけど、これをもっとシビアに全体で進めるべきだというのが一つ目の意見でございます。
 それから、留学生の問題、いろいろ議論しておりまして、アフリカとかいろいろな国から技術系の留学生をもっと受け入れなくてはいけないのですが、高専とか技術科学大学、非常に良い教育をしているのですが、キャパシティが小さいので受入れが非常に難しいという問題に直面していると思います。ですから、そういう問題も含めると、資源配分の在り方も、文科省でもう少し検討していただくとありがたいと思います。
 それから、経済同友会で今、科学技術の委員会をやっていまして、ヨーロッパとか、ミッションでいろいろ研究してきているのですが、そのレポートを見ますと、日本の場合は、人的交流、官と学と民の人的交流が世界に比べて極めて乏しいというところに一番大きい問題があると指摘をしております。ですから、国立大学の研究機関に例えば一つのプロジェクトで入って10年ぐらいやったら、別のところに移って、もっと良い仕事をするというようなことがもっともっと必要ではないかと。
 資金についても、非常に弾力性に欠けているというところが問題だと言われています。例えば、民間からの共同研究で、百億ぐらいぱっと集まるような研究ができたとしたら、それに対して官の方からも、更に百億追加するような、官と民の資金が、バランスがいつもとれるような配分の仕方を考えると、民間としてもお金が出しやすくなるわけで、その辺ももう少し工夫がいるのではないかという感じがいたします。日本はお金の配分が非常に硬直的だと思います。その辺についても、この評価と、大学の在り方、研究機関の在り方を考えると非常に重要だと思いますので、発言させていただきました。以上です。
【北山委員長】  どうもありがとうございました。はい、それでは、お願いします。
【北野委員】  2点、コメント、お尋ねしたいこともあるのですが、まず一つは国際化というところなのですが、先ほども、日本の大学の国際化のところの評価が低いとなっていました。いろいろな大学を見ると、いろいろありますから、全部おしなべて同じである必要はないのですが、トップレベルのリサーチユニバーシティというところは、若手のリサーチャーであるとか、留学生、外国人の比率はある程度上がってきている部分もあるのではないかと思います。これを更に拡充するのは当然ですが、シニアプロフェッサーレベルというか、マネジメントレベルですよね、ここがほぼ日本人ばかりのところが多いのではないかなと思います。本当にグローバルでやるのであるならば、大学のトップマネジメントの国際化ということをやらないと、下の方だけをやっても、そこはグラスシーリングになって、日本で頑張っても日本の大学のヒエラルキーの中で、上でキャリアを積んでいくことができないという構造になりますから、そこのところの視点はここに見えなかったので、どうされるつもりなのかなということがあると思います。やはり、そこが、ずっと日本だけで固まりますと、国際化には多分ならないです。
 もう一つは、ベンチャーの話です。この12ページの図を見ると、非常に、アノマリーを感じるのです。ずっと上がってすっと落ちてきているので、これ、途中で確か施策か何かあって、会社は作ったはいいんだけど、フォローアップはどうなるか。会社というのは幾らでも作れますから、問題はその会社がどれだけの価値を生み出しているかで、コーポレートの全部のバリュエーションがどのくらい上がっているかということを、きちんとフォローアップで評価していって、幾つIPをされて、どのくらいアクイジションされて、とりあえずは黒字で一応動いているとか、これはもう沈んでしまったとか。全部成功はしないのですから、うまくいかなかったものがたくさんあって構わないのですが、こういうフォローアップの評価をしないと、会社を作ったというのを成果にされてしまうと、これは幾らでも作れますから、会社というのは。少し、KPIが間違っているのではないかなと思います。
 それに関してもう一つだけ言うと、留学生が会社を作るというときに、今の日本の会社法だと、外国人が取締役になるのに、確か資本制限とか出資が結構必要になってくるはずなのですね。ここのところが緩和されないと、例えば若手の留学生がどこかから来て、小さなお金でスタートアップしようというときに、確か今度少し緩和されますけど、それでもそれほどやりやすくないはずなのです。日本人と違うはずです。そういうところも含めたグローバルな人の流動と、アントレプレナーシップを養成するようなシステムを、文科省だけではないと思いますが、調整いただいて作っていくということが活性化につながるのではないかなと思いました。
【北山委員長】  ありがとうございます。ここで一旦、文科省のコメントを頂きましょうか。前原委員から公財政支出に関しての御意見がありましたね。それと北野委員から、国際化、それからベンチャーに関するKPIについて、御意見がありました。もしコメントあれば、お願いできますか。
【事務局】  幾つか御指摘を頂いたと思います。法科大学院のこともございました。ミッションとの関係で少しお話がありましたので、簡単に触れさせていただきます。ミッションの再定義、先ほど改革プランの中で、各大学の強み、特色、役割を活かすために、新しい時代の要請で、それぞれの大学で何をやっていこうというのを分野ごとに整理しております。法科大学院については、御指摘のように、法科大学院なども含めて、法曹養成の在り方について全体的な検討が政府全体で行われていることもございまして、法学関係はまた時期を見て行うということでございますが、そういう視点をもって今後考えていくということになると思います。
 留学生の問題というのもございました。北野委員もおっしゃったような、国際化に向けた様々なことや、資源配分の重点化、予算の配分も重点化していこうという取組をさせていただいております。各大学の国際化が進むような形で、大学を支援する資源の重点配分には努力をさせていただいているところでございます。
 人的交流とか、流動性の御指摘もございました。これは北野委員のおっしゃった、トップレベルのマネジメントということにも関わると思います。国際化が進む中で、まず外国人研究者について極力確保に努めることが大事ではないかということがございます。国際化を進めるための一つの方策として、外国人の採用を増やしていくだとか、あるいは外国からの研究ユニットを招致するとか、そういう取組を行う大学も重点支援しているところでございます。マネジメントレベルの外国人の登用というところにつきましては、また別の問題があるかも分かりませんけれども、御指摘はしっかりと受け止めたいと思っております。
 それから産学連携面での評価の在り方、様々な課題があろうかと思いますが、またいろいろ御指摘いただく中で考えてまいりたいと思っております。
 一方、先ほど少し触れたのですけれども、今後、各大学が規制緩和により出資ができるという仕組みができていくということがございまして、そこでは、主に想定しております4大学が出資を行い、会社ができていくということでございます。それは官民イノベーションプログラム部会で専門的に御審議いただきますが、そういった御知見を頂きながら、しっかり評価してまいりたいと思っております。
【北山委員長】  ありがとうございます。では、河田委員。
【河田委員】  私も前期からこの委員をさせていただいて、各国立大学の学長先生方の御努力で、それぞれの大学がかなり改革しておられるし、昨年の6月に出ました国立大学の改革基本方針、あるいは11月の、本日御紹介のあった改革プランの中で、大きく変わりつつあることを実感しております。
 私は、この資料にあります、資料4の4番目の「大学のガバナンス改革の推進について」をテーマに北山委員長と一緒に中教審組織運営部会で昨年の6月から12月まで、議論をさせていただき、昨日の中教審総会でこれが認められたというところでございます。資料4の140ページに審議の取りまとめがあります。そしてその中で、特に学校教育法93条において「教授会は重要な事項を審議する」というが、その内容が明確でないということで、それを明確にするという作業を熱心に議論してまいりました。省令改正になるか、あるいは国会で審議されるか、それは分かりませんけれども、教授会の役割というものを明確にされると思います。
 そういう中で、一番問題だったのは何かと申しますと、この50ページの表で言いますと、リーダーシップの確立、学長の選考、あるいは学部長の選考をいかにするか、ということでございます。実は、伝統がある大学ほど、各大学の内部規則というものが非常に細かく決まっておって、実際に学長が改革をやろうとしても実行できないということが実情でございます。ということで、それをどうすればいいか。そのためには、50ページの表の5の5番目、監事の役割を強化せねばならないということであります。実際に各大学で行われている学内規則と、学長のリーダーシップが抵触しないかということをチェックしていただかねばならない。これが大学改革のための大事な仕事だと思っております。それをしない限り、真の大学改革はあり得ません。例えば秋田大学は、新しい学部を作るときには、学長の指導下で学部長も決められて、かつ選考委員も外部から選べるけれど、ほかの既存の学部について伺いましたところ、なかなか手をつけられない、学部の教授会で決められた方を、失礼な言い方をすれば追認せざるを得ない状況にあるということでございます。
 ということで、監事の役割強化ということが必要です。そのためには、是非とも、監事の常勤化を推進していただきたい。調べましたところ、現在、国立大学法人は86校あって、監事は二人ずつ必要ということです。そうしますと172名ですが、実は非常勤監事の方がその内125名であります。ということは、72.7パーセントは非常勤の方が、月に1度か3か月に1度お越しになるといった勤務状況です。それでは、とても学内規則をチェックできません。実際に非常勤監事しかいない国立大学が41校ございます。ということは、半分近くは非常勤しかいない、そしてその方は年に1度か2度、もう少し多いかもしれませんが、経営協議会にお越しになる。だけど、昨年12月に、私は、国立大学法人等監事協議会総会で講演を行いまして、いろいろ意見を伺いましたが、とてもそのようなことをする我々には時間もないし、そういう任務状況にはないという、多数の監事の方々の声を聞きました。伝統ある大規模大学であればあるほど、著名な卒業生の方を常勤監事に任用しておられて、それは、失礼な言い方をすれば、ある種のステータスシンボルであります。ですから、是非、常勤監事枠を拡大し、必ず一人を常勤監事にしていただいて、内部監査室を置いてきちっとチェックされないと、せっかく大学改革をやろうと思っても、恐らく大きな改革はできないという状況になるのではないかと感じております。是非、文科省の方でも、監事の常勤化を進めていただきたい。常勤化がどうしてできないのかと聞きましたら、小さな国立大学の場合には、非常勤にしておいて、常勤との差額分のお金を学長裁量費で使わざるを得ない、それだけ学長裁量経費が乏しいということが言えるのかもしれませんが、大変な状況の中で大学改革のための御努力をなさっている。改革を進める学長を助けるためにも、監事の常勤化をして、内部監査室をきちっと置くということが必要ではないかと感じております。以上でございます。
【北山委員長】  どうもありがとうございます。今、河田委員が言われたように、中教審の組織運営部会で私も一緒にやらせていただいておりますが、今おっしゃったことは改革を推進していくために非常に重要な問題と認識していますので、これがうまく前に進むように、是非我々もチェックしていきたいと思っております。それでは、水野委員、お願いします。
【水野委員】  新しく委員にならせていただきました水野です。新しく入らせてもらいましたので、ひょっとしたら今までこういう議論はよくされていたというようなことを質問してしまうかもしれないのですけれども、中期目標期間に向けての当面の目標というところで、先ほど御紹介ありました、今後10年で世界大学ランキングトップ100に10校ランクインというのが入っています。これ、非常に野心的かつ具体的な目標で、すばらしいと思っているのですけれども、本日、先ほどこちらで確認をさせていただきました中期計画の変更案で、かなり細かくいろいろ出ていました。多分この中期計画で将来的には世界大学ランキングトップ100に入るような良い方向性で改革は進んでいるのだろうと思うのですが、こういう具体的なランキングで上位を目指す場合というのは、それこそ今やっていますフィギュアスケートで、羽生選手が失敗しても4回転サルコーを入れると、浅田真央選手は成功するかもしれないけどトリプルアクセルは1回減らすと、要するにあれは点数のランキングを高めるためには、そういう採点システムの分析というのが絶対的に必要だということだと思います。そういう観点から見たときに、この新しく世界大学ランキングトップ100に10校ランクインという目標ができたことに対して、こういう中期計画に具体的な分析を反映した変更が必要になってくるのではないかと思うのですが、その辺りを文科省はどのように考えておられるか、あるいは大学の方はどういうふうに考えておられるかということを、御質問させていただきたいと思います。
【北山委員長】  では、文科省、コメント願えますか。
【事務局】  まず先ほど河田委員がおっしゃった点でございます。河田委員は、中教審の部会のお取りまとめの労をとっていただきまして、ありがとうございます。特に監事ですけれども、私も最近も幾つか報告を聞く中で、今後新しく常勤化しようという大学、そういう動きも出てきております。それはガバナンスの、中教審で御審議いただいているということが大きなきっかけになっていると思います。今後正式に中教審でお取りまとめになったものを、各大学にお示しして、そこでは監事機能の強化もそうですし、御指摘のあった学内規則の見直しもそうかと思いますが、様々なガバナンスの改善について御指摘を頂いているところをしっかり各大学において進むように、取組を促してまいりたいと思っております。
【事務局】  中期目標・計画の変更につきましては、これまでどちらかというと、最初に目標・計画を決めますと、それで6年は大体進むのだと、途中で度々変更するような性格のものではないと、そのような意識が各大学にも、我々文科省の側にもあったのかもしれません。
 改革をどんどん進める中で、先ほどの中教審での御議論の中にも書いてありますけれども、新しいことについてはどんどん中期計画を変更していこうと、それが具体的な記述につながるかどうかということが一番ポイントだと思っております。目標・計画の達成度が評価されるということですので、これまでは点数が悪くならないような目標・計画になる嫌いがございましたが、結果だけではなく、プロセスを評価するという仕組みも取り入れ、今回、予算と連動させている部分もありますけれども、重点的な配分をしたところにはかなり具体的に目標を掲げていただき、それをまた、プロセスも含めて評価をしていくというサイクルを作っていきたいと思っております。また、第3期に向けて、目標・計画の具体的な記述について、どういう形で評価委員会として各大学に示していけるのかという御議論を、まさにこれからしていただきたいと思っているところでございます。
 また、ランキングのお話で申し上げますと、最初に山中次官からの御挨拶の中でもございましたけれども、グローバル化の観点が弱いというところが分析としてございます。ですので、先ほど少し御説明させていただきましたが、海外との教育上、研究上のやりとり、留学生の受入れ、派遣等に取り組む大学に対する重点的な予算配分等を通じて、単に教員が少ない、学生が少ないということだけではなくて、例えば国際共著論文なども少ないというのが、ランキングに影響していると言われておりますので、そういった交流を通じて、評価を上げていきたいと考えておりますし、具体的な計画についても目標・計画の中で記述していただいているところでございます。
【北山委員長】  ありがとうございます。それでは桐野委員、熊平委員、伊丹委員の順番で。すみませんが時間が迫ってきましたので、手短にお願いします。
【桐野委員】  新しい委員の方々もおいでになるので、感想を述べます。大学評価の具体的な仕事をやっていると、大学評価はある程度、非常に煩雑な感じから簡素化されてきたという経緯があります。
 簡素化されて、非常に冗長なところはなくなった半面、非常に様式化したというか、ツボが決まっているようなところがありまして、例えば大学の評価が悪くなるのは、大体はコンプライアンス問題、それから安全対策を怠った、毒物管理を怠ったとか、割に分かりやすいものについてポイントが下がるということであって、今、前原委員から指摘された法科大学院の問題などは、本当は大問題なのに、他の例えば教育系大学院の充足率の不足と同等に扱われて、何か全体の中に埋没するようになってしまうのですね。ですから、そういう意味では、評価委員会の言っていることをもっとはっきり書いていただいた方が、大学にとっては良いのではないか。まあ書き過ぎるのも問題でしょうけれども。法科大学院をこのままゆっくり対策をとっていていいのかという感じを、私は法曹のことは分からないので適切ではないかもしれないけれども、これは相当問題ではないかと思いました。
【熊平委員】  初めてこの会に参加させていただきます熊平と申します。よろしくお願いいたします。初めてなので、既に議論があることかもしれないですが、お話させていただきたいのは、学際を超えた取組ということについてです。文科系と理科系、こちらの融合も是非大学の方で進めていただきたいと考えております。例えば私が関わっております教育の世界ですと、海外では今、脳科学と心理学の融合した形での新しい教育へのイノベーションというのが非常に盛んに起きておりまして、教育現場の先生方も海外では既に、脳科学ではこう言っているというような話が一般的に出ています。でも日本では、まだ大学レベルでもこの話が進んでいないというのは非常に残念だと。
 そういうことから言いますと、文科系の大学におきまして、イノベーションを起こすという概念が、少し欠けているのではないかと思っております。ですので、イノベーション、更に言えばテクノロジー、サイエンティフィックというこの三つの話は、今、理系でだけ中心に議論されているように思いますが、是非グローバルを目指すのであれば、文系の大学の方でも、この三つのキーワードを是非盛り込んでいただきたいと願っております。以上です。
【北山委員長】  それでは最後、伊丹委員。
【伊丹委員】  私も桐野委員と同じように、4年間、大学の評価の現場の、チームの主査をやりました。その経験を踏まえまして、本日委員の方々の何人かから出た御発言の中で触発されて、ある提案、これを具体化するのは難しいと思いますけれども、こういう方向で考えられないかということを申し上げたいと思います。
 それは、文科省が音頭をとって、政策的に推進しようとした項目については、必ず厳しい評価とエグジット条項、つまりやめさせるための条件のようなことをあらかじめ考える、あるいは評価委員会が、実際の評価チームが、そういう点については厳しい評価をちゃんとするという慣行にするというようなことでございます。
 その具体例は、法科大学院を中心とする、私自身も関与しております専門職大学院の質の問題でございます。これは、大学院部会などで既に問題になっていることですが、結局、論点のポイントは、自由に手を挙げさせたために、いい加減なものがたくさんできて、その中に質の悪いものが多くてその結果、せっかく良いことをやっているところまで迷惑しているという、一種の風評被害が起きている。私、実はその風評被害の被害者の一人だと自分で思っております。イノベーション研究科という専門職大学院の研究科長をやらされておりまして、せっかく良いことやっているのに、ああいうものは役に立たないものだと世の中の人が思い始めてしまった。
 実は大学発ベンチャーも同じことだろうと思います。雨後のタケノコのごとく、幾つ作れと言ったものだから、ばっとできてしまった。ろくでもないものがたくさんできた。それをやめさせないから、いつまでたってもああいうものは役に立たないという、一般的常識になってしまう。中には良いのがあるのですから、その人たちがかわいそう。そういうものを救うためにも、この評価委員会が厳しい評価を、そういう政策的に訴えた項目については特にやるぐらいのことをしても良いのではないか。私、今年から大学評価の実務から外れますので、やや無責任な提案でございます。
【北山委員長】  大変貴重な御提案、ありがとうございます。では、文科省から簡単にコメントしていただいて、次に移りたいと思います。
【事務局】  桐野委員、熊平委員、伊丹委員から評価の在り方に関わる根本的な御意見を頂いたと思います。例えば、評価において評定が下がる指標が決まってきてはいないかという点、そこは十分、大学からいろいろ情報を頂き整理する事務局としても、心して調査をしたいと思います。また、政策的に国が進めるものについて、厳しい評価をすべきではないかという点につきましても、また今後の全体評価の在り方を考える上で、よく踏まえさせていただきたいと思っております。
【事務局】  法科大学院に対する厳しい御意見を頂戴しております。法科大学院につきましては、制度創設の段階で、参入規制について基本的には参入させるという状況がございまして、玉石混交という状態がございました。現在そういった問題は、極めて良い取組をしている法科大学院に対しても悪影響を及ぼしますので、昨年の7月の政府決定で、関係閣僚から成ります法曹養成の改革推進会で厳しい御指摘を頂戴しております。
 議論の場としましては中教審の方に移っておりますけれども、その中で抜本的な公的支援の見直しを進めるということがございます。この中で、良い取組をしているところについては更に伸ばすということも必要ですし、極めて悪い成績のところにつきましては、退場していただくことも含めて厳しい措置を講ずるということで現在取り組んでおりますので、先ほどのことも含めまして取り組んでまいりたいと思っております。
【北山委員長】  委員の皆様にはいろいろと貴重な御意見を頂きまして、ありがとうございます。こうした意見交換は、今後も行いたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 

【北山委員長】それでは次の件です。総務省政策評価・独立行政法人評価委員会の「平成24年度における国立大学法人及び大学共同利用機関法人の業務の実績に関する評価結果についての意見」という、我々が行った評価結果に対する総務省側の評価委員会の意見ですが、事務局から御説明をお願いします。
【事務局】  資料5を御覧いただけますでしょうか。政策評価・独立行政法人評価委員会から国立大学法人評価委員会宛ての通知ということでございます。本日席上にお配りしました冊子でございますが、平成24年度の年度評価、この冊子に対する意見が来たということでございます。大きく4点ございます。
 1点目は、研究費不正に関しての意見。2点目が研究不正についての意見。3点目が個人情報の不適切な取扱いについての意見。4点目がJ-PARC等の事故を踏まえた原子力施設等の厳格な評価に関する意見でございます。それぞれの意見についての具体的な対応、取扱いについては、「年度評価及び中期目標期間の評価に関するワーキンググループ」において御検討いただきたいと思っております。以上でございます。
【北山委員長】  本件は今御説明ありましたように、ワーキンググループにおいて検討いただくことといたしますので、御了解をお願いいたします。次に、国立大学法人等の組織・業務全般の見直し等について御審議いただきたいと思います。事務局からお願いします。
【事務局】  資料6でございます。「国立大学法人等の組織・業務全般の見直し等の検討について(案)」という資料です。まず、1番といたしまして、組織・業務全般の見直しに関する現行制度とございます。真ん中に四角囲みがございます。法人法35条において準用する独立行政法人通則法35条でございまして、文部科学大臣は、中期目標期間終了時、今回で言いますと27年度終了時ということになりますけれども、業務を継続する必要性、組織の在り方その他組織・業務全般にわたる検討を行って所要の措置を講じるということになっておりまして、その検討に当たりましては、国立大学法人評価委員会、本委員会の意見を聞かなければならないとなってございます。
 また一方、先ほど御説明させていただいております国立大学改革プランが策定されておりまして、第3期におきまして中期目標期間の自主的・自律的な改善・発展を促す仕組みの構築を図ることが求められております。先ほど伊丹先生の厳しい御指摘もございましたが、国立大学法人、基本的には中期目標であってもまず各法人が意見を作って、それを踏まえて大臣が決定する、計画についても基本的には大学法人の意見を尊重するという制度になっており、その達成度を評価するというのが法人評価の基本的な建て付けでございますが、やはり中期目標・計画にできるだけ具体的に書いていただくことが一番重要なことではないかと思っておりますし、第3期に向けて具体的にどういう形で進めていくのかということの審議を進めていただきたいと考えております。今期の中期目標・計画終了まであと2年でございます。本委員会におきまして、ワーキンググループを新たに設けさせていただきまして、国立大学法人等の組織・業務や評価の在り方について議論を始めることとしてはいかがかという御提案でございます。以上でございます。
【北山委員長】  今のとおりですが、この案にありますワーキンググループをこの委員会の中に設置して、第3期に向けて検討していくということで決定してよろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【北山委員長】  それではそのようにさせていただきます。このワーキンググループのメンバーですけれども、後日、私、委員長から指名させていただきますので、その節はよろしくお願いいたします。本日の議題は以上でございますが、今後の日程について事務局からお願いします。

 

【事務局】  先ほど資料3で御説明させていただきました中期目標・計画の変更について、今後追加で各法人から変更の提案があった場合には、また御審議いただく予定としております。
 それから今、お認めいただきましたワーキンググループを設置して、そこでの御議論を踏まえた形で、6月頃に総会を開催させていただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
【北山委員長】  どうもありがとうございます。それでは本日の議事はこれで終了とさせていただきます。ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

お問合せ先

高等教育局国立大学法人支援課国立大学戦略室

(高等教育局国立大学法人支援課国立大学戦略室)

-- 登録:平成26年03月 --