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国立大学法人評価委員会(第42回) 議事録

1.日時

平成25年3月1日(金曜日)10時30分から12時30分

2.場所

文部科学省東館3F1特別会議室

3.議題

  1. 部会の設置について
  2. 中期目標変更原案及び中期計画変更案について
  3. 各分科会に付託した事項の審議結果について【報告事案】
  4. 第2期中期目標期間における評価体制等について
  5. その他

4.出席者

委員

北山委員長、伊井委員、大滝委員、河田委員、桐野委員、崎元委員、佐野委員、田籠委員、柘植委員、寺島委員、南雲委員、松井委員、早川委員、前原委員、宮内委員、伊丹委員、津坂委員、納富委員、水戸委員、森山委員

文部科学省

山中文部科学審議官、藤木文部科学審議官、田中総括審議官、板東高等教育局長、清木文教施設企画部長、徳久政策評価審議官、山野高等教育局審議官、義本会計課長、芦立国立大学法人支援課長、合田高等教育局企画官、下敷領国立大学戦略室長、平野病院支援室長、髙橋学術機関課学術研究調整官 

5.議事録

【北山委員長】
 おはようございます。委員長の北山でございます。定刻時間になりましたので始めたいと思います。よろしくお願いします。
 第42回の国立大学法人評価委員会の総会でございます。
 本日は、アジェンダにありますように、部会の設置ほか2件について御審議いただくこととなっております。
 まず、事務局の方から配付資料の確認をお願いしたいと思います。お願いします。

【事務局】 
 最初に、本日の評価委員会総会第42回議事次第と書かれた1枚紙がございます。本日の議事につきましては、1から4までございまして、一つは報告事項でございますけれども、4項目ございます。それぞれに対応した資料ということで、裏面を御覧いただきたいと存じます。
 併せて2枚目以降の資料を見ていただければと存じますが、まず資料の1でございます。「官民イノベーションプログラム部会の設置について(案)」ということでございまして、ステープラ留めをいたしました両面9ページにわたる資料でございます。これが議題の1の関係でございます。
 続きまして、議題の2の関係でございますが、資料2ということで、同じく左側にステープラ留めをさせていただいた少し大部の資料がございます。「国立大学法人及び大学共同利用機関法人の中期目標変更原案及び中期計画変更案について」というタイトルでございまして、最後は114ページまでございます。
 それから三つ目の議題に対応しまして、資料3がございます。これは表裏一枚物でございまして、「業務及び財務等審議専門部会に付託された事項の審議結果について」ということで書かれてございます。
 続きまして、議題の4の関係でございますけれども、資料4-1と4-2を御用意させていただいております。4-1は「国立大学法人分科会における評価チームの編成について(案)」と書かれた2枚を一つにステープラ留めしたものでございます。その下に4-2ということで、1枚紙の「平成24年度評価スケジュール(案)」というものでございます。
 それから、最後の資料5でございますが、「国立大学改革の推進について」ということで、左側に2か所ステープラ留めをした少し厚めの資料でございます。最後が64ページまでございます。
 そのほか参考資料といたしまして、平成25年1月21日に通知を受けました政策・評価独立行政法人評価委員会から本委員会に対する評価の意見についてということで通知を、2枚紙をとじたものを置かせていただいてございます。
 資料等、過不足がございましたらお申し付けいただければと存じます。以上でございます。

【北山委員長】
 ありがとうございました。
 それでは、早速議事に移ります。
 初めに、先ほど資料1ということで確認がありましたけれども、このほど成立いたしました平成24年度の補正予算において、国立大学法人に対し、産学共同の研究開発促進のための出資事業が創設されることを受けて、この委員会で取り扱う際の体制として、新たに部会を設置することについて御審議いただきたいと思います。
 それでは、まずこの補正予算の中身等も含めて、事務局から説明をお願いいたします。

【合田高等教育局企画官】
 それでは資料1に基づきまして、官民イノベーションプログラム部会の設置について御説明をさせていただきたいと存じます。
 資料の1、恐縮でございますが1枚おめくりいただきまして、3ページ目を御覧いただければと存じます。本年1月11日に閣議決定をされました緊急経済対策におきましては、我が国の社会、あるいは企業にございます豊富な民間資金、多様な人材、すぐれた技術力や知財を引き出して、成長による富の創出を実現するという観点から、産学共同研究開発促進のための大学に対する出資事業を展開すること、これが1点目でございます。
 それから2点目には、将来的な検討課題として、大学による研究成果の事業化、及びこれを目的とした投資を行う子会社の設立、大学発ベンチャー、支援ファンド等への出資を可能とする制度改正の検討といったことを、政府として取り組むということを決めたところでございます。
 今申し上げた前者を踏まえまして、26日に国会で成立いたしました平成24年度補正予算に盛り込まれたのが本出資事業でございます。内容につきましては、3ページにございますように、大学及び科学技術振興機構に出資をすることによって、研究推進、事業化を促進するというものでございますが、具体的には次の4ページを御覧いただければと存じます。
 私ども、大学関係者から共同研究を行う中で、ある程度事業化のイメージがあるものの、あと一歩のリスクマネーを企業が供給できないということから、足踏みをしているというテーマがあるとよくお聞きをいたします。他方、企業からは、大学の研究者が横でつながって総合力を発揮してくれたら、新しい社会的な価値の創出に結びつくという御指摘も頂いているところでございます。
 今回のスキームでございますが、大学は知恵を出す、企業は資金を出すというような従来の共同研究から、今回の出資金を活用して、4ページの各国立大学法人というところがございますけれども、大学は知恵とともに企業とともに資金を提供する、企業等と事業化に向けた共同研究を行うというものでございます。
 それから二つ目には、事業化した場合には、大学は投じた資金を回収し、リターンがある場合には国に一定割合返還をするといったスキームでございます。各国立大学は、目利き、事業化の専門家による運営をし、それが組織化された研究チームに提供する、企業とともに共同研究を行って事業化を示すということが、4ページ目に書いてあるところでございます。
 この事業化でございますけれども、もとより簡単ではないということは当然でございます。特に目利きはともかくといたしまして、事業化に向けて新しいビジネスモデルを構想しつつ、研究者や企業の技術者の共同研究をアクションプランからコスト、それからスケジュールにわたってマネージする人材を、学外からどう確保するかというのが大きな課題でございます。
 他方で、東京大学のベンチャー支援ファンドを持ちます東大エッジファンドは、博士号を持った若手の目利きを集めつつ、法人化以降10年間、東大の研究シーズを活用したベンチャー支援を行い、何とか本年度収支とんとんまで来ているという実績もございます。法人化10年目という転機の国立大学が、自らの知的リソースを、新しい社会的価値の創出に生かそうとする意思と行動を示すという観点から取り組むというものでございます。
 このように、今回のスキームでございますけれども、大きな観点では大学の目的を真理探究だけではなくて、社会的な価値創出に広げるということ。それから二つ目には、企業等とイコールパートナーとして、研究者の組織化を図って事業化を行うための大学のマネジメント改革も重要であること。それから三つ目には、共同研究に従事する研究者の統合給与など、人事給与システムの柔軟化なども求められる、そういう改善も行う必要があること。
 それから四つ目には、異なる分野や価値を組み合わせて価値を創出する、そういうことが可能な目利きや事業化をマネージする人材を育む、あるいは知の構造化というものを幅広い専門分野を統合する形で行う、ある種のプラットフォームとしての機能を果たすということが考えられるということも踏まえまして、私ども高等教育局が経産省、財務省、あるいは省内でも科学技術学術政策局などと連携しながら取り組んでいるところでございます。
 本日お集まりの先生方に、今回のこのスキームについては政策的なレベルから、大所高所から、是非御指導賜りたいと思っている次第でございます。
 なお、6ページを御覧いただければと存じます。このような知的なインフラの宝庫であるという点につきましては、国公私全ての大学に共通するところでございます。先ほどお目通しいただいたスキームというのは、中核となる国立大学に出資をするということでございましたけれども、それに加えまして科学技術振興機構JSTに対して600億を出資することによって、国公私立大学共通に大学の研究シーズを活用した事業化というものを支援するという2本立てで、今回事業化の支援を考えているところでございます。
 7ページを御覧いただければと存じます。私どもとしての出資対象大学の考え方でございますけれども、今御説明申し上げましたように、今回の産学共同研究というのが世界最高の技術水準を目指すものや、新たな需要を創出するものなど、より実用化に近い分野で世界レベルの独創的な研究開発を推進するというのが目的でございます。
 このような観点から申しますと、二つ目にございますように、これまでの高い研究実績、それから研究室単位を越えて大学レベルでの研究者の組織化が可能となる研究者の多様性、それから共同研究事業をきめ細かに支援する外部の専門人材の確保といったような観点から大学を選んでいくということが、出資対象大学を選んでいくという必要があると考えてございます。
 7ページの下に、4大学に関するデータ、共同研究の受入額、それから運営費交付金の額、それから決算額、それから常勤教員数がございます。これ以外にも、科研費の採択額などもございますけれども、今申し上げたような今回のスキームを踏まえますと、現時点におきましては今お目通しを頂いているような東北大学、東京大学、京都大学、大阪大学の4大学を対象に出資を行うということが適当ではないかと、私ども事務的には考えてございます。
 なお、本事業とそれから国立大学法人評価委員会との関係でございますが、4ページを御覧いただければと存じます4ページの上の右にございますように、今回この出資事業につきましては、国も各国立大学に対して、出資を対象とする大学に対してある程度ガバナンスをきかせていくということになります。
 この4ページの上の右の方にございますように、中期目標・計画の策定、財務諸表の承認、それから中期目標期間の評価、各事業年度の評価などを通しまして、国は今回の枠組みをガバナンスしていくということになります。特に中期目標・中期計画の策定、この場合ですと変更でございますので、この国立大学法人評価委員会において、中期目標・中期計画を改定する際、改定する際に、私どもとして御意見をお伺いするということになるわけでございます。
 その下にございますように、出資事業に対する委員会、部会の主な関与ということで、中期目標において事業の着実な実施、中期計画において事業計画の策定等を明記する。それから、事業計画の進捗状況の評価等というふうにございますけれども、このような観点から、各大学の事業を実施する体制というものが整っているのか、実際にこの共同研究の事業というものが、適切に進行しているのかといったことをチェックしていただくということが、国立大学法人評価委員会の中でお願いさせていただくことになろうかと思っている次第でございます。
 その観点から、この資料の1の1ページ、一番初めのページにお戻りいただければと存じますけれども、この出資事業につきまして、2ポツの所掌事務、1ページ目の2ポツの所掌事務にございますように、出資にかかる中期目標・中期計画の変更等に関する評価に関すること、それから二つ目には、出資にかかる中期目標・中期計画の策定及び認可についての意見聴取に関すること、上記のほか、出資に関し委員会で審議が必要な事項に関することということで、今回のこの出資事業に関する、関連する部会として官民イノベーションプログラム部会を設置するということについて、御提案を申し上げる次第でございます。
 個別の出資対象大学の決定、あるいは評価だけではなくて、今回のスキームについて、枠組みですとか政策的な方向性につきましても是非御議論いただき、御指導いただければと思っている次第でございます。大変簡単ではございますけれども、以上でございます。どうぞよろしく御審議をいただければと存じます。

【北山委員長】
 最後の9ページのスケジュール感だけ、簡単に説明していただけますか。

【合田高等教育局企画官】
 はい。大変失礼いたしました。9ページを御覧いただければと存じます。
 今日3月1日、この総会でございますけれども、官民イノベーションプログラム部会の設置をお認めいただきますと、これは平成24年度の補正予算でございますので、各大学には、3月までにはこの1,200億、出資金で申しますと1,000億という額を出資することになります。従いまして、3月中にこの官民イノベーションプログラム部会で出資を行う大学等に関する審議、あるいは出資にかかる中期目標・中期計画の変更に関する審議というものを頂いた上で、3月下旬には国立大学法人評価委員会の総会で出資にかかる中期目標・中期計画の変更に関する決定を御審議、御決定いただくということになろうかと思います。
 これは国立大学としても初めての試みでございますので、各大学で体制を整えつつ、4月以降、出資大学において具体的な出資事業の決定を行っていくということになりますし、その状況を適宜、官民イノベーションプログラム部会で状況を御覧おきいただくという形になろうかと思っております。以上でございます。

【北山委員長】
 どうもありがとうございました。
 それでは、この第1号案件というか、本件に関して御意見、御質問などございましたら、どなたでも御自由にお願いいたします。

【前原委員】
 前原です。これは1回限りのお金ですか。素朴な質問ですが、これ出資ですね。ということは、10年後のリターンをどのくらいと見込んで行われるのですかというのが一つ目の質問。
 それから、これまでも国の予算の使い方は、砂漠に水をまくように消えていくケースが多かった。今度そういうことにならないように、5年後、10年後、誰が責任を持ってパフォーマンスチェックするのでしょうか。必ず国民の前に、それぞれの大学のパフォーマンスを明らかにしてほしいと思います。その辺だけ、あやふやにならないようによろしくお願いします。

【合田高等教育局企画官】
 これは、今回補正予算で出資ということでございますので、今回の出資ということについては今回限りでございますけれども、今後追加出資ということにつきましては、それぞれの予算編成の際に決めていくということになります。
 先ほど、先生から御指摘いただきましたリターンでございますけれども、いわゆる産業投資でございますと、出資する際にかなり明確に利益率というものを設定して出資するわけでございますけれども、今回は政府全体として国立大学、130年の歴史の中でこういう形でお金をお預かりするというのは初めてということもございますので、一般会計からの出資にさせていただいております。
 まず、先ほど先生からもおっしゃっていただいたように、大学でファンドマネジャーを外からしっかり呼んで、その方々が自律性とガバナンスをきかせながら、今回の出資事業を円滑に行った上で、それぞれの段階で責任を果たしつつ、とにかく先ほど申し上げましたように、東京大学のUTECのような組織が何とか10年間で収支とんとんにしているようなそういう状況も実績を踏まえながら、とにかく全体としてこの出資が共同研究の元手として回っていくようにしていきたいと思っております。
 ただし、先ほど先生からもお話を頂きましたように、これはこれまでの運営費交付金や競争的資金のように、使って終わりというものではなくて、必ず回収をすると、リターンを求めるというところが大きな違いでございますので、それをこれは全体のマネジメントの中で明確に位置づけていきたいと思っております。
 ただ、先ほど申し上げましたように、何分に初めてのことでございますので、本委員会の先生方にも是非いろいろ御指導いただければと思っております。よろしくお願いいたします。

【北山委員長】
 ほかに。はい。

【柘植委員】
 柘植でございます。私は科学技術・学術審議会の中で、産学連携の推進部会、それから人材委員会を担当しておりましたが、この施策、このスキームは非常に良いなと思います。その理由は、待ったなしの科学技術駆動型のイノベーションを日本が起こしていかなければならない、大学にはそれだけの蓄積がありながら、なかなか社会価値化されていない。こういう状況の中で、こういう施策をきちんと国がやろうということで、非常に私は心強く思っています。
 先ほどのいわゆるイノベーションの視点からの話ということに加えて、私の産学連携と人材委員会をやっていた方から見ますと、このスキームをサステーナブルにしていくためには、人材育成、当然大学の本来のミッションである「教育」という言葉を使っていいと思うのですけれども、このプログラムの中で、教育、人材育成という視点についても、投資効果を見ることも求められていると理解しています。当然ながら大学が中期計画を見直していく中にも、そういう視点は当然、教育の視点というのは含まれていると私は確信していますが、この部会においても、評価対象の中に人材育成、教育というものが入っていると、そう理解して期待しているのですけれども、そう理解していいかどうか。
 今日、高等教育長もおられますので、是非そこのところだけは確認といいますか、したいと思うのですけれども。

【板東高等教育局長】
 御指摘の点は大変重要だと思っておりますし、例えば山中先生がこの間、いろいろ御発言された中にも、研究者だけではなく、その研究を支援していくような人材も含めて、厚みを持って国立大学をはじめとして、大学がやはり育成、活用していくという必要があるんじゃないかというお話もございました。また、この今回のような産業、事業創出に結びついていくことができるような人材の育成という問題もあるかと思います。
 そういう幅広い研究から、イノベーションにつながっていくような人材育成というものを、どうこの出資事業をてこにしながら進めていくかというのも非常に重要な視点であるかと思っております。どうもありがとうございます。

【北山委員長】
 寺島先生。

【寺島委員】
 すみません。これ、イノベーションプログラムという部会を作って、この種の形で立ち向かっていくということにはもちろん大賛成なのですけれども、2点ちょっと申し上げたいのですけれども、これ2本立てになっていますね。つまり、大学に対する出資事業と、それからJSTに対する出資事業という2本立てになっているわけですね。大学に対する出資事業というのは、わかりやすくいうと4大学を中核として、4大学に出すと。例えばそのほかの大学の人たちが、自分たちが抱えている、これにふさわしいプログラム、プロジェクトを持っていた場合には、JSTの方に申請してくださいねという理解になりますね、当然のことながら。
 私が申し上げたいのは、まずその1点目なのですけれども、高等教育局のスタンスとして、国立大学をにらんで、4大学以外に一生懸命にこの種のものに取り組んでいくところっていうのは当然あるわけですよね。例えばわかりやすくするために申し上げると、山形大学の有機ELに対するアプローチだとかですね、私自身ずっと見て関わってきている、例えば室蘭工大のロシアとの連携による保冷とか、物を腐らせない技術に対するアプローチだとか、長崎大学の放射線医療だとか熱帯感染症に対する研究など、今度の福島のことなんかも踏まえて、こういうところがR&Dの中核になって、大きく民間企業とのマッチングで成功してほしいよなという部分がありますよね。
 それについて、僕はやっぱり高等教育局として、ほかの大学のことはJSTですよという形でほったらかすんじゃなくて、やっぱり強い問題意識を持って、どういう視点でこのプログラムを育てたいのかということをしっかり持って向き合わないと、そこのところに段差が起こるというか、この4大学以外のことはJST任せみたいな形になって、そこにやがて問題が生じてくるんじゃないのかなと思いますね。そこのところをまず、相当深く考えてもらいたいということが一つですね。
 それからもう一つが、アプローチについてなのですけれども、これ今更ややこしいことを持ちだす気はないのですけれども、過去の実績からいって、4大学がいわゆるこういう中核対象大学として動き出すということについて異論はないですけれども、私現実に、産業創成とかそういうものに立ち向かっていて、例えば今、京浜医療特区構想というあれに、神奈川県と川崎市と横浜市と一緒になって向き合っているプロジェクトがあるのですけれども、今大事なのは、例えば東大なら東大、京大なら京大にお任せして、それぞれの判断で医療の分野についてプライオリティー付けて、金付けてくださいねというだけじゃなくて、この四つの大学をまたがって、例えば医療特区なんていう話について、例えばシンガポールの先端医療特区型のアプローチだとか、韓国がやろうとしているやつと対比してみて、日本に欠けているのは、じゃあ例えば医療という分野を例にとって、バイオでも医療でもいいですよ、メディカルでもいいですよ、それぞれの大学に任せていいのかというと、そうじゃなくて、やっぱりそこにブリッジかけたプロジェクト、例えばワシントンの郊外にNational Institute of Healthというのがあって、そこが中核になって、アメリカの大学の医療関連のプロジェクトをコーディネートし、方向付けしているわけですよね。
 そういうものがないと、4大学に任せて、それぞれでもって目先の利いた人を集めてファンドマネジメントもどきのことをやって、新しいプロジェクトが、必ずリターンのあるようなプロジェクトが育つでしょうなんていうことをやったら、ものすごいちまちました銭稼ぎが必ずついてくるようなものにしか金付けないというかね、びびっちゃって。なぜなら危ないから。だから、そういうことになりかねないですよということは、つまりこの四つの大学をまたがってやるような発想の話も、全部の分野じゃないですけれども、医療だとかある種の中核になるような、日本の産業創成に関わるようなキーになるところについては、そういうことも視界に入れることをやらないと、四つの大学にお任せしましたと、あとはJSTにお任せしましたということで、相当な金付けたけれどもねといって、後でため息つくようなことにならないように、そういう視点が必要なんじゃないかということを、僕は意見として申し上げます。

【北山委員長】
 ありがとうございました。
 それでは。

【合田高等教育局企画官】
 全くおっしゃるとおりだと思います。私ども今回、今先生がおっしゃっていただいたように、信州大学のファイバーですとか鳥取の乾燥地ですとか、それぞれ本当に拠点となるような研究があるというのは十分承知しておりますし、我々それを是非エンカレッジしていきたいと思っております。
 今回、大学に出資するということにいたしましたのは、やはりそういう大学の一番近いところでそういう目利きですとか、マネージする機能というものを持たせていこうと。その際には、先ほど申し上げましたように、ある程度ポートレートを組んでいかないと、全体としてはなかなか収益を回収していくということができないものですから、その研究力の幅と厚みのある大学ということで選ばせていただきましたけれども、それ以外の大学でも、様々な研究のピークがございますので、これはJST任せということではなくて、高等教育政策の中で科学技術政策とよく連携しながら、是非受け止めてエンカレッジしていくということは、会議の重要な課題として考えているところでございます。
 なお、今先生からお話がございましたように、私ども実は、これが大変恐縮でございますが、初めての試みということもございまして、日々多くの方に、今日もそうでございますが、いろいろな方に御意見を頂きながら枠組みを考えさせていただいております。その際に、4大学に出資をするけれども、4大学に共通するテーマ、先ほど先生、医療とかライフというお話もございました、例えばエネルギーもそうかもしれません。そういったところから、4大学がアライアンスを組むということがどういうふうなことが可能なのか、特に将来的に各国立がファンド子会社を持つということを前提にしたときに、そのファンド子会社を越えて、どうアライアンスを組み得るのかということも重要な視点だということを、多くの有識者の方から御指摘を頂いてございますので、そういったことも十分視野に入れながら、更にこの1,200億というものが、新しい社会的価値創出の礎になるように取り組ませていただきたいと思っております。本当にありがとうございました。

【北山委員長】
 じゃあ、河田さん。

【河田委員】
 ちょっと理解ができなかったのですが、その1,200億をどのように分けるのか、なぜ、どういう具合に4大学に集中させるのか、そこのところを御説明いただきたく思います。

【合田高等教育局企画官】
 失礼いたしました。今回、1,200億、出資金は1,000億でございますが、出資をいたしますのは、私どもとしては東京大学、京都大学、大阪大学、東北大学の4大学を考えてございます。これについてはもう一度、この新しく部会を設置いただきましたら、そこでも御確認をいただければと思っておりますけれども、この4大学に出資して、それがいわばファンドを共同研究に使っていくということになろうかと思います。
 ただ、先ほどちょっと御説明申し上げましたように、それから先ほど寺島先生からもお話がございましたように、研究の様々なピークというのは国公私を通じ全ての大学にございますので、そういったものを社会的な価値に結び付けるべく、同時並行でJSTにも600億出資いたしまして、そこがそういったそのほかの大学の研究の拠点、シーズというものを生かしていくと、それを支えていくという形になろうかと存じます。

【河田委員】
 わかりました。ということは、4大学は1,200億を集中的にし、あとの600億は86大学の、残りの国立大学法人に、地方の大学の特色にあわせたような分配をなさるということですね。

【合田高等教育局企画官】
 JSTの方は、これは国立だけではございませんで、公私立も含めまして、全ての国公私を通じた全ての大学の研究シーズを活用して、企業が事業化をしようというときに、JSTの方からそれを審査の上、支援をするという仕組みでございます。

【河田委員】
 はい、了解いたしました。私学も入っているのですね。文科省としては初めてかもしれませんが、私は大阪の関西大学の学長をしていたときに、近くの東大阪はナノテク、人工衛星などの開発も盛んで、確か小泉内閣のときに、内閣府にナノテクビジネス推進会議というのができて、それに参加していたクラスターテクノロジーという企業の社長から、こうした支援金、あるいは大学との連携の重要性を聞いたことがあります。だから、そういう例もあるので、1,200億を集中するならどういう形でされるのか、それから600億を私立、国立、公立全部あわせた形での公募で決めていくなら、私はそれはそれぞれの大学にとって非常に有り難いし、有意義な事業だと考えます。

【北山委員長】
 時間の関係で、ちょっと質疑、御意見等はここまでにしたいのですが。先ほど、最後にスケジュールを説明してもらいましたが、今日この部会を設置するということをオーケーとなれば、その部会が3月中旬のところに書いてありますように、4大学うんぬんという点も含め、それから中期目標とか中期計画、どこまで具体的な話になるか、その抽象度というかその辺のところについても議論があると思うので、先ほどいろいろ御意見いただいた点の視点をどういう形で組み込んでいくか。それを受けて、部会の審議を受けて、3月下旬ごろにまたこの全体の総会を、この国立大学法人評価委員会総会をやって、最終的に決定していただくというプロセスに入りますので、今日のところはこういうことで、その具体的な議論をする部会を設けることについて御了解くださいということでございますので、質疑御意見については、申し訳ないのですが、ここで時間の関係上、ここまでとさせていただいて。
 官民イノベーションプログラム部会の設置ということで、案のとおり決定するということでよろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

【北山委員長】
 ありがとうございます。
 それで、この部会のメンバーなのですけれども、いろいろ今事務局も含めてやっておりまして、後日、私の方から指名させていただきますのでよろしくお願いします。10名から十何名というようなイメージで、この委員会の今日お集まりいただいている中からも当然入っていただいて、先ほどのような御意見のもっといろいろな意見、視点も含めて検討を重ねていきたいと思います。どうもありがとうございます。
 それでは次に、これは今までの中期目標とか中期計画の変更について御審議いただきたいと思います。内容につきまして、まず事務局の方からよろしくお願いします。

【事務局】
 それでは、資料2を御覧いただきたいと存じます。国立大学法人及び大学共同利用機関法人の中期目標変更原案、それから中期計画変更案についてと書かれた資料でございます。
 これは国立大学法人法の第30条、あるいは31条に基づきまして、本委員会で御審議を賜るというものでございます。具体的な概要につきましては、1枚目に書かせていただいたものでございまして、大きく分けて四つの項目に分けさせていただいてございます。
 まず1点目でございますけれども、教育研究組織の設置に伴いまして、目標・計画を変更するといったようなもので、二つの内容がございます。一つ目は、この来年度に向けまして新しい学部あるいは大学院、若しくは学科等を整備する、そういった設置を計画している大学につきまして、2大学ございますが、群馬大学は理工学部あるいは大学院の理工学府の設置、鳥取大学につきましては共同獣医学科の設置を予定しておりまして、それに伴う変更でございます。
 二つ目の教育関係共同利用拠点認定に伴う変更でございますけれども、平成21年度から教育関係の施設、例えば農場、演習林、あるいは練習船、あるいは実験場、そういったものにつきまして、各大学のそういった資源を有効活用するということの観点、あるいはそういったものを使いまして他大学との連携を図っていくという観点から、文部科学大臣が申請をもとに認定を行ってきております。今年度はその4回目でございますけれども、新たに5大学を認定させていただいたということで、それを踏まえた変更でございます。
 次に大きな2点目でございます。新たな構想が具体化したこと等による変更ということでございますけれども、具体的には七つの法人から申請が上がってございます。
 一つ目の秋田大学でございます。これは、新たな学部を設置したいという、これからその構想の具体化に向けて検討を進めていく中で、その目標を明確にしていくために新学部の設置を目指すことを盛り込むものでございます。
 筑波大学、東京工業大学につきましては、世界トップレベル研究拠点プログラムの認定を受けましたことを踏まえまして、25年度からその当該プログラムについて計画に盛り込みたいというものでございます。
 香川大学につきましては、全学教育プログラムによります全学共同の教育改革に取り組みたいということで、変更が上がってきてございます。
 次の政策研究大学院大学でございますけれども、内容は幾つかございますけれども、一つは平成24年度まで実績を積んでまいりましたグローバルCOEプログラム、これの実績を踏まえまして、新たな展開ということで、平成25年度以降、その成果をもとに教育研究に取り組むという姿勢を明確にしたいということで、変更案が出てきたものでございます。その他、大学内の研究組織の拡充ということも、変更の内容に含まれてございます。
 それから人間文化研究機構でございますけれども、こちらはこれまでの実績を踏まえた日本語の歴史的典籍資料のデータベース化を図るということを目指した取組を、明確にしたいというものでございます。
 最後の自然科学研究機構でございますけれども、これは大規模学術フロンティア促進事業の一環でございまして、国際協力によります30メートル級の望遠鏡をハワイに立ち上げるというもので、その予算が創設されたことを踏まえまして、取組を明確にするものというものでございます。
 以上、7法人から今後の具体的な取組を目指した計画を盛り込むというものでございます。
 3点目でございますけれども、九州大学では伊都キャンパスへの移転の計画を進めてございますけれども、その一環として、新たに理学系の研究棟を平成25年度以降立ち上げたいというものでございまして、それらの整備に当たりましてPFIを活用するといったようなものでございます。
 最後のその他の変更でございますけれども、基本的には学内独自の施設、例えば教育研究センター、あるいは学内の教育企画室等々の名称を変えたいということで、幾つか変更が上がってきてございます。
 以上が概要でございますけれども、具体的な変更内容につきましては、1枚おめくりいただきました3ページから9ページまでのところに、それぞれ今、ただ今申し上げました各大学の変更内容について記載をさせていただいているところでございます。
 それ以降につきましては、先日行われました専門部会による審議を経て、既に御確認いただいたものを参考までに付けさせていただきました。御説明させていただくのは以上でございます。よろしくお願い申し上げます。

【北山委員長】
 ありがとうございました。この内容につきまして、何か御質問、御意見ありましたら御自由にどうぞ。よろしいですか。
 それでは、文科省としては原案どおり、この資料2によりますように、中期目標を変更して中期計画の変更を認可したいという判断でございます。これに対しまして、本委員会としてもこの原案のとおりとすることでよろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

【北山委員長】
 ありがとうございます。
 それでは、次にこの中期目標・中期計画の変更に関連して、各分科会に設置されている部会に付託されたものの審議結果について、その他の付託事項の結果も含め御報告いただきたいと思います。これも、事務局から御説明をお願いいたします。

【事務局】
 それでは、資料3を御覧いただきたいと思います。
 こちらは、前回の総会が11月の7日に開催されておりますけれども、それ以降に開催されました各分科会におかれております各専門部会の審議結果について、御報告をさせていただくものでございます。
 国立大学法人分科会におかれます専門部会につきましては、2月27日に開催されております。また裏面になりますけれども、大学共同利用機関法人分科会におきましては、2月25日に開催させていただいております。
 それぞれの部会におきます審議内容でございますけれども、1ポツのところに書かせていただいております四つの事項について御審議いただいております。一つ目は、中期目標・中期計画のうち、別表などに係るものでございます。その別表の中には、重要な財産の処分、あるいは担保に供する計画の内容でありますとか、施設整備の計画、あるいは中期目標期間を超えた債務負担などなどについて御審議を賜ったものでございます。
 2点目は、長期借入金の認可に関する御意見でございます。これは附属病院の施設整備に充てる借入れ、新たな借入れに伴うもの、あるいは学生寮等の整備に向けまして、民間金融機関から借り入れるものなどについて御審議いただいたものでございます。併せまして、この借入れに伴います債務償還計画につきましても、同時に御審議を頂いてございます。
 これらの三つの事項につきましては、それぞれ認可して差し支えない旨の御意見を賜ったところでございます。
 裏面に参りますと、4点目の事項として、国立大学法人の役員報酬規定の改定の届出があったものにつきまして、御意見を賜ったものでございます。これにつきましては、特段の御意見はございませんでした。
 また、大学共同利用機関法人分科会でございますけれども、同様な審議を頂いておりまして、1点目は長期借入金の償還計画の認可、2点目は役員報酬規定の変更の届出に関する御意見でございます。それぞれ認可して差し支えない、あるいは特段の御意見はなかったということで、御審議を賜ったものでございます。以上、御報告させていただきます。よろしくお願いいたします。

【北山委員長】
 ありがとうございました。この件につきましては、既に各専門部会で御審議いただいておりますので、今日は何か特段の御質問、御意見があれば伺いたいと思いますが、いかがでございましょうか。よろしいでしょうか。

(「はい」の声あり)

【北山委員長】
 ありがとうございます。なお、この中期目標や中期計画の変更という点につきましては、認可等に際して財務省との協議が必要となっており、その過程で変更があった場合などの取扱いについては、私の方に御一任いただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 次に、これから実施していただくこの第2期中期目標期間内におけるこの評価に関して、その評価体制などについて御審議いただきたいと思います。まず、事務局から内容について御説明お願いします。

【事務局】
 お手元の資料4-1を御確認いただきたいと存じます。「国立大学法人分科会における評価チームの編成について(案)」と書かれたものでございます。
 国立大学法人の評価の実施体制について、今回お諮りをさせていただければと思っておりますが、これまでも年度評価におきましては、同様の評価チームを設置いただきまして、審議を行っていただいたところでございまして、評価原案の作成を頂き、分科会に御報告を頂いたものでございます。
 これにつきまして、同様の形で今後中期目標期間中の3年間、残りの3年間につきまして、年度評価並びに中期目標期間評価の実施体制ということで、同様に設けさせていただければという御提案でございます。
 具体的なチーム体制といたしましては、2ポツにございます基本チームと専門チームの二つを設けさせていただいてございます。基本チームにつきましては、合計八つのチームを設けまして、各チームそれぞれ、本総会の委員並びに専門委員の合計3名でそれぞれ御担当いただいた上で、御審査、原案を作成いただくというものでございます。
 それから専門チームにつきましては、特に大学ごとという御担当ではなくて、横串を刺したような形で一つのまとまりとして共同利用、共同研究拠点でありますとか、もう一つは附属病院というまとまりの中での専門的な意見を賜るといったものでございまして、二つのチームをそれぞれ設けさせていただきたいと考えてございます。
 具体的な内容につきましては、これまでと同じでございますので、内容については割愛させていただきますが、それぞれのチーム編成につきましては、2ページ、3ページのところにそれぞれ書かせていただいてございますので、御参照いただければと存じます。
 また、この評価に当たりまして、併せまして次年度のスケジュールについて御紹介させていただきたいと存じます。資料の4-2を御覧いただければと思います。
 毎年度の実績報告書につきましては、各大学から6月の末日が提出期限となってございます。それ以降、各先生方の方で様々な書類の御審査、書面審査を頂いた上で、7月、8月にかけまして、チーム会議、あるいは大学からのヒアリングを行っていただく予定でございます。最終的には、9月から10月にかけまして、各分科会にそれらを御報告いただいた上で、最終案をこの総会の場として、10月下旬ごろにお諮りさせていただくようなスケジュールでございます。
 特に、今年度は早めに日程を確定させていただきまして、ヒアリングの際に学長先生に是非ともお越しを頂きたいということで、なるべく早く大学の方へ御相談させていただき、日程を確定させていただきたいということで、今回御紹介させていただいたものでございます。以上でございます。よろしくお願いいたします。

【北山委員長】
 ありがとうございました。要は、前年と同じようなパターンということですよね。

【事務局】
 はい。

【北山委員長】
 本件、何か御質問、御意見があればお伺いいたしますが。
 委員長の方からなのですが、配付資料の最後にあった参考資料、この政策評価・独立行政法人評価委員会からこの国立大学法人評価委員会に対しての、去年の11月ぐらいでしたか、総会で平成23年度の実績評価についての意見書が来ていて、これを読みますと、いろいろ書いてありますよね。昔、その前々年度ぐらいに指摘したことができていないのではないかとか、そこまで踏み込んでちゃんとやってくださいとか、いろんなことが書いてありますよね。したがって、この辺を踏まえて今年度というか、この3月期の、24年度のことはやっていかなきゃいけないという理解でいいのですよね。

【事務局】
 はい、そのとおりでございまして、具体的には既にこの点について、どのように来年度評価を頂くかということについて、ワーキンググループで御検討いただきまして、具体的に次年度の評価に反映させていただきたいと思っております。以上でございます。

【北山委員長】
 そのほか、ございますか。よろしいでしょうか。
 それでは、この平成25年度4月以降に実施する24年度、もう終わるこの平成24年度評価については、この体制並びにスケジュールで進めていきたいと思います。また、次年度以降の評価についても、同様の体制で実施していきたいと現状考えておりますが、これでよろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

【北山委員長】
 ありがとうございます。
 それで、本日の御審議いただく議事としては以上となりますけれども、せっかくの機会でございますので、残りの時間を活用しまして、国立大学法人等の全般に関して意見交換をお願いしたいと思います。政権も変わりまして、まずは国立大学法人に関する最近の状況について、先ほどの資料、分厚いのがありましたけれども、事務局から御説明をお願いします。

【合田高等教育局企画官】
 失礼いたします。資料の5をお目通しいただければと存じます。ただ今委員長からもお話がございましたように、最近の国立大学に関する動向をまとめさせていただきましたので、まずこれをポイントだけ、駆け足で恐縮でございますが、御説明をさせていただきたいと思っております。
 資料の5、1枚おめくりいただきますと、今週、2月26日に成立いたしました平成24年度の補正予算の概要、特に高等教育局の関係でお示しをさせていただいております。1ページ目のちょうど真ん中辺り、「成長による富の創出」というところがございますが、これが先ほど御紹介申し上げました1,200億の国立大学に対する出資でございます。また、その下には「大学等における教育研究基盤(施設・設備)の整備」とございまして、899億円とございますけれども、これは後ほど御説明申し上げますように、平成25年度の概算要求で求めていたものの前倒しが189億ほど入ってございまして、よく言われますように、今回は補正予算とそれから25年度の当初予算、足して15か月予算ということで、予算を組ませていただいているところでございます。
 2ページ目にございますように、これら高等教育の関係では、今回の補正予算、4,097億円を計上しておるところでございまして、これは景気に対する即効性、それから新しい市場創出効果、需要創出効果ということを、高等教育局としても組んでまいりたいと思っているところでございます。
 飛びまして恐縮でございますが、13ページを御覧いただければと存じます。13ページからは、きのう国会に提出をいたしまして、これから国会で御審議いただくことになります平成25年度の当初予算でございます。これにつきましては、もう高等教育局全体の予算を13ページからお示しさせていただいておりますけれども、本委員会には特にかかわりの深い国立大学関係の予算につきましては、これも大きく飛びまして恐縮でございますが、47ページを御覧いただければと存じます。
 47ページに「平成25年度国立大学関係予算(案)の概要」というものがございます。予算の全体像というところがちょうど真ん中のところにございますけれども、国立大学法人運営費交付金でございますが、前年度の1兆1,366億円から今年度の当初予算1兆792億円ということで、574億円の減となってございます。
 ただこれには、この資料の上の方にも書いてございますけれども、国家公務員の震災復興に対してという観点から、平均で7.9%給与を削減するというものを、国立大学法人についても同様の取扱いをするということで、その関係で425億円の減というものはこの中には含まれてございます。これは、給与の給与臨時特例法の影響額ということでございますので、いわば当然減というふうにカウントいたしますと、その下にございますように、1兆792億円というこの当初予算の額というのは、実質的には149億円の減ということになるところでございます。
 さらに、先ほど申し上げましたように、平成24年度の補正予算(案)となってございますが、これ成立をいたしてございますので、案をお取りいただければと存じますけれども、この中には先ほど申し上げましたように、平成25年度の概算要求からの前倒し分ということもございまして、いわば24年度の補正に25年度概算要求で盛り込んでいたものを盛り込んだ形になってございますので、これが189億円ということで、補正予算の方に措置しているところでございます。そういたしますと、1兆981億円ということで、40億円の増ということになります。
 これに加えまして、後ほど御説明申し上げます国立大学改革強化推進補助金、それから大学教育研究基盤強化促進費といったような、国立大学のそれぞれの大学の強みや特色を生かした新しい取組に対する支援というものが185億円、4億円増の185億円を措置されているということでございますので、トータルで申しますと25年度の当初予算、一番下に書いてございますように、1兆1,166億円、44億円増ということになっているところでございます。
 その中身でございますが、次の48ページ、49ページを御覧いただければと存じます。国立大学運営費交付金の中では、丸1といたしまして、教育負担の軽減という観点、これは震災復興ということも含めまして、教育費負担の軽減ということに更に取り組むという点でございます。
 それから二つ目には、教育研究組織の整備ということでございまして、ここに書いてございますように、岐阜大学、鳥取大学の共同獣医学科などの学科等の整備、それから京都大学大学院の総合生存学館のような新規分野に対する取組といったものについて、支援をいたしてございます。
 それから三つ目には、特別運営費交付金による重点配分ということで、これはそれぞれの大学のプロジェクトに対する支援、特に昨年の夏に中教審で出ました大学生に主体的な学びをいかに確立するかということにつきまして、特に学生の学びを深めるという観点からのプロジェクトも支援をしているところでございます。
 それから、学術フロンティアを先導する国立大学における国際研究力の強化、それから49ページでございますが、附属病院関係などで支援をしているところでございます。
 それから、先ほど申し上げましたように、このほか国立大学改革強化推進補助金、それから大学教育研究基盤強化促進費ということで、それぞれ大学の学長を中心としたイニシアチブを支援するというような枠組みで、予算を組ませていただいているところでございます。
 その結果、50ページそれから51ページに国立大学、大学共同利用機関を含めます90法人の収支ということを円グラフと棒グラフでお示ししてございまして、円グラフの収入のところもございますように、運営費交付金が1兆792億円で、全体の占める割合が45.4%というような状況を御覧おきいただけると存じます。
 飛んでいただきまして、53ページを御覧いただければと存じます。53ページでございますが、今申し上げたような幾つかの予算につきまして、それから高等教育局だけではなくて研究振興局、科学技術学術政策局など他局の予算も含めまして、高等教育政策全体といたしましては、この53ページの上の方に書いてございますように研究力の強化と、先ほどもお話がございましたような世界的な研究成果とイノベーション創出という観点、それから二つ目には、グローバル化に対応した人材の育成、それから地域再生の核となる大学づくり、Center of Community、COC構想の推進、それから大学教育の質的な転換と、学生にいかに質の高い主体的な学びを確立するかといったこのような観点から、予算を縦軸、横軸、マトリックスで組ませていただいているというのがこの53ページでございます。
 少し具体的に御説明をさせていただきますと、次の54ページでございますけれども、今申し上げたのは25年度の当初予算の御説明でございましたが、国立大学改革強化推進補助金につきましては、平成24年度にも138億円措置をされていたところでございます。これが、様々な各大学の構想を踏まえまして、本日正式に決定し、執行されると。年度末でございますけれども、本日正式に決定し、執行されるということになったわけでございますけれども、このような具体的な事業を今回採択しているところでございます。
 例えば、この54ページで申しますと10番目、それから11番目、それから14番目といったようなところ、京都大学それから大阪大学、それから九州大学というところがございますけれども、先ほど来お話がございましたように、世界水準の教育研究の展開という観点からは、例えば京都大学におきましては、この取組内容ということで若干字が小さくて恐縮でございますが、大学の教育の国際化のため、世界の大学や外国人研究者との強固なコネクションを生かして、100人規模の外国人教員を新規採用するということで、いわば外国のPh.D.を取ったような外国の研究者というものを相当規模呼んできて、大学の教育の一新を図ろうというような取組。あるいは大阪大学におきましては、いわば学長が幾つかの研究ユニットを回していくと、そのための財源として、この国立大学改革強化推進事業を使っていこうという取組。それから九州大学におきましても、一定規模の外国人を採用して、学士課程の教育を大きく変えていこうというような取組を行うというのが、一つの大きな流れでございます。
 それからもう一つの流れでございますが、2番目の帯広畜産大学、北海道大学、山口大学、鹿児島大学、それから7番目の長岡技術科学大学、豊橋技術科学大学、それから高専機構、それから8番目の金沢大学と千葉大学、長崎大学とございますように、これらにつきましては、大学の枠を越えて研究拠点の形成をしていくと。
 先ほどお話がございましたように、例えば長崎大学には医学研究の大きな拠点があるわけでございますけれども、8番目にございますように、金沢、千葉、長崎、この三つの医学系の教育研究組織が予防医学ということでアライアンスを組みまして、共同で教育研究を実施していこうという話。それから2番目にありますように、獣医につきましては、それぞれ農学部の中に獣医学科があって、必ずしもロットが大きくないので、国際的な水準に見合う獣医教育、獣医に関する教育研究を実施していくという観点から、帯広畜産大学と北海道大学、それから山口大学と鹿児島大学がそれぞれアライアンスを組んで、世界標準の獣医に関する教育研究を展開していこうという取組。
 それから7番目でございますけれども、もともと高専の卒業者を受け入れて、更に高度な技術者を養成しようということで設立されました長岡技術科学大学、あるいは豊橋技術科学大学が高専機構と連携いたしまして、この高専の教育については、かねてから非常に技術力も高いしモラルも高いんだけれども、グローバルという観点からは若干課題があるというような御指摘もございましたので、この二つの大学と高専機構が組んで世界に展開していくと、アジアを見据えながら海外の共同キャンパスを設置したり、高専や技術科学大学の学生が海外において教育を受けるという機会を提供するといったような形で、技術プラスグローバルという形で取り組んでいこうというものが、二つ目の類型でございます。
 それから三つ目の類型でございますけれども、地域に密着し貢献する中核的な存在としての国立大学ということで、これも例えば13番目にございますように、徳島大学、鳴門教育大学、香川大学、愛媛大学、高知大学ということで、四国にございます五つの大学が連携をして、知のプラットフォームを形成していこうと、限られた資源を効果的・効率的に活用するという観点から、入試、事務事業、教育研究の幅広い分野にわたりまして研究することによって、相乗効果を発揮していこうというような取組が進んでいるところでございます。
 これら、この24年度に国立大学改革強化推進補助金がつきましてから、それぞれの大学で自分たちの大学の強み、特色は何かということを改めて見直した上で、それを更に強化するために、自分のところで新たに外から、外国から人材を、リソースを活用することによって、導入することによって高度化していこう、あるいは他大学と連携することによって高度化していこうという、それぞれの戦略がこういった形で結実する方向にあるというものでございます。
 なお、前々回のこの総会におきまして、昨年の6月に私どもの方で取りまとめさせていただきました大学改革実行プランに基づきまして、国立大学の機能の再定義ということを行っているという御報告をさせていただきました。あれは現在でも行ってございまして、先行しております医学、工学、教員養成につきましては一通り、各大学と私どもの対話と申しますか、議論というものが終わったところでございます。この138億の大学改革強化推進事業につきましても、それからその機能の再定義につきましても、それぞれの特色、強みを見直した上で、それを更に強めていくためにどう資源配分をしていくのかという、ある種のモメンタムが高まっているところでございますので、私どもその動きというのを、更にこれから継続させていただきたいと思っております。
 先ほど申し上げました三つの分野以外の分野の機能の再定義、それを踏まえた国立大学改革プランといったものを作っていく中で、限られた資源を最大限活用して機能強化を図る、そのためには大学や学部の枠を越えて、教育研究組織をどう再編成するかというものが、極めて大きなポイントとして出てこようかと思っております。
 今後、また先生方の御指導を頂きながら、そういう改革サイクルと申しますか、教育研究組織の再編成に向けたサイクルというものがいかに回っているかということも、評価という観点からは重要なポイントとしてお捉えをいただければ、大変有り難いと思っております。
 それから55ページ以降は、先ほど委員長からもお話がございましたように、政権交代等の中で、大学をめぐる議論のいわばプラットフォームがどういう状況になっているのかということを、簡単に御報告させていただきたいと思っております。
 55ページは、主体が書いてございませんけれども、自由民主党の教育再生実行本部の中間取りまとめということで、11月に自由民主党が取りまとめたものを御参考で付けてございます。大学の関係では、大学入試の抜本改革、それから大学の質・量両面の充実・強化、ギャップターム、9月入学の促進といったようなことが提言されているところでございます。
 それから57ページでございますけれども、「教育再生実行会議の開催について」という閣議決定をお示ししてございますけれども、安倍内閣の最重要課題の一つでもございます教育再生につきまして、この教育再生実行会議というものが、一つプラットフォームとして議論がなされているということでございます。
 58ページは、その構成員をしていらっしゃる委員の先生方の名簿。
 それから59ページには、私どもの大臣から教育再生実行会議に議論をお願いしたいアジェンダについて説明した議事を抜粋したものでございます。59ページの真ん中ごろに下線を引いてございますように、いじめ問題への対応と、これは過日、報告書が出たところでございます。
 それから、次に教育委員会の抜本的な見直しについて議論するということになってございますが、その後でございますので、4月あるいは5月といったような段階で、大学の在り方の抜本的な見直しというものも、この教育再生実行会議の方で議論がなされるという予定と聞いてございます。
 そのほか、本委員会にも関係してございますグローバル化に対応した教育、それから6・3・3・4制の見直し、大学入試の在り方といったものについて、順次議論を重ねていくというようなことでございます。
 それから、これが教育再生の文脈でございますが、当然大学でございますので、先ほどの出資事業も同じでございますが、イノベーションあるいは産業再生という観点からも非常に重要な役割を果たすところでございます。その観点では、61ページに経済財政諮問会議、民主党政権においては審議が止まってございましたけれども、経済財政諮問会議が新たにまたスタートし、6月に政権としての大きな方向性を見いだすというようなことを前提に議論してございますし、それから63ページには産業競争力会議ということで、この経済財政諮問会議と連携をしながら、特に産業の競争力の強化、国際展開に向けた成長戦略と、安倍内閣の3本の矢の重要課題でございます成長戦略の具体化という観点から産業競争力会議が立ち上がり、64ページにございますようなメンバーで御議論を頂いているところでございます。
 先ほど、大学改革あるいは教育再生という観点から、教育再生実行会議で大学について議論がなされるという話をさせていただきましたけれども、この産業競争力会議でも、人材育成あるいはイノベーションという文脈で、大学教育あるいは高等教育がアジェンダになると考えてございます。
 これらの議論というものは、先ほど申し上げましたように、最終的にはかつての骨太方針のような形で6月に収れんするということになろうかと思いますけれども、私どもとしては高等教育、特に国立大学の機能強化ということにつきましては、これは政権交代を越えて取り組んでいる事柄でもございますし、それぞれの様々な各界からも、そういう方向でしっかり取り組むべきだということを御指摘いただいているところでございますので、引き続き本委員会でも御議論、御指摘を頂きましたように、国立大学の機能強化と、そのことによる高等教育投資を更に生き金にしていくという方向を基軸にしながら、私どもも取組を進めていきたいと思っておりますし、これらの様々な政府の会議の場においても、そういう方向性を基軸にしながら御議論いただくように取り組ませていただきたいと思っている次第でございます。
 駆け足でございますが、以上でございます。

【北山委員長】
 どうもありがとうございました。それでは、これは国立大学にわりとスポットライトを当てて御説明いただいたのですが、この委員会は国立大学なのでそういうことなのですけれども、高等教育という切り口でも結構でございますので、皆さんの方からいろいろ御意見、御質問、文科省側も幹部の方々が出られておりますので、意見交換等をやりたいと思います。御発言ある方、どうぞお手をお挙げいただければ。
 はい、柘植さん、お願いします。

【柘植委員】
 柘植でございます。今日は、参考資料として用意はしていないのですけれども、私日本学術会議の中で、科学・技術の将来を担う次世代の人材育成方策検討委員会というのをこの1年主宰してまいりました。ちょうど先週の金曜日に、日本学術会議として社会の意思の表出ということを出しまして、今ホームページにアップするとともに、関係部門に提言として出しております。
 その柱の中は、まさに今日のこの教育再生会議等の日本の人材育成、それからひいては社会力、産業力強化というものに資する教育という形で提言しておりますが、一言で申し上げますと、科学・技術政策と教育政策とイノベーション政策とを一体に進めていくことが、日本の教育それから科学技術、産業競争力に資すると。これが表紙にも書いてあります、「教育と科学技術、イノベーション政策の一体推進のすすめ」と書いています。その中身は幾つかの提言に分かれておりますが、ポイントだけ申し上げますと、やはり国民、我々が持つべき科学・技術的な素養、それを科学・技術リベラルアーツという言葉を使っておりますけれども、これをとにかく我々国民、市民が皆が持つことの教育を教育せねばならないということが1点であります。
 もう一点は、やはりそれに基づきまして、初等中等教育、それから高等教育の接続というよりは、むしろ橋渡し機能を強化するべきだということであります。すなわち、初等から中等、中等から高等に対して橋渡しする機能、それは生徒、児童が持って出ていく能力であるし、大学は大学でそれをちゃんと入学試験で確かめてくださいよという、単なる
高大連携というよりは、初等から高等教育までの橋渡しという形で。
 それからもう一つは、やはり避けて通れないのはポスドク問題から端を発しています、やはり大学院教育を受けた者が社会で社会をきちんと支えてくれるという、やはり大学院教育に対する提言がされている。最後の提言は、やはりその三つ、その提言は、やはり冒頭に申し上げたように、教育と科学技術とイノベーションを一体的にやはり見ていく司令塔を作ってくださいと、こういうことで出ております。
 各お立場には、日本学術会議から提言がお手元に届くと思いますけれども、是非それをそれぞれのお立場で生かしていただきたいと切に願っております。以上です。

【北山委員長】
 どうも貴重な御意見、ありがとうございました。何か文科省さんの方からコメントございますか。

【板東高等教育局長】
 ちょっと大きなお話ですので、文科審の方にお答えいただいた方がいいのかもしれませんけれども、今御指摘の視点は非常に重要だと思っておりまして、我々としても、先ほどの出資の問題なんかもそうなのですけれども、いろいろ従来でありますと、かなり別々に教育なら教育、イノベーションならイノベーションといったような部分で分かれていた、そこがなかなか統合、つながっていかないという部分をどう連携、共同しながらつなぎ合わせていくのかという、様々な取組を従来以上に踏み込んでやっていきたいと思っているところでございます。
 特に、先ほど御説明をさせていただきました、教育再生だけじゃなくて、産業競争力会議とか経済財政諮問会議、それぞれ教育の問題、科学技術の問題というのが非常に重要なテーマとして共通に出てくると。そういうものを、最終的に政府全体として戦略的にまとめていくという、非常に今大きな方向が動いているかと思っておりますので、それぞれの会議に我々も必要な連携、共同をさせていただきながら、大きく高等教育政策の今までの枠組み以上に広がりを持った形でやっていきたいと思っております。
 今のお話の文部科学省の中だけで見ましても、もちろん科学技術関係もございますけれども、初中教育との関係というのが今非常に重要だと思っておりまして、まあ高大接続問題、今御指摘のように、単なる技術的な接続ではないという実質的な形での、お互いに足し合うような共同関係というのをどう作っていくのかというのを、入試をはじめといたしまして、様々な視点から議論を始めておりまして、これもこれから大学入試改革の問題も様々なところで議論されるわけでございますけれども、より大きな観点で捉えていきたいと思っております。
 それから、先ほどの大学院教育を受けたものが社会の中で生かされるようにと、この辺りも本当に重要なテーマでございますので、これも全体として文部科学省だけに限らない問題として大きく推進をしていけるような方向で、我々も努力をしていきたいと思っております。
 全体として、御指摘の点は本当にそのとおりだと思っておりますので、これはまた御指導いただきながら進めていきたいと思っております。

【北山委員長】
 ありがとうございます。
 ほかに、どんな御意見も……はい、どうぞ。

【森山委員】
 先ほど文科省の企画官の方から54ページについて御説明がありましたが、その中で二つのことをおっしゃったと思うのですけれども、つまり国際化の必要性と大学を越える取組をというように私は受けとめました。
 国際化、グローバル化というのを避けて通るわけにはいかないのですが、一言で言いますと、それを進めるためには教員の教育もやはりなくては進んでいかないと私は考えています。つまり、外国人を教えるだけの力を持った教員が、私は現場の教員でありますけれども、どれだけいるのかというと、教員の研究力というものと教育力が両方備わっている教員というのは、そんなに数が多いとは私には思えません。
 例えばサバティカルなんかで、サバティカルって1年とかで、簡単に身に付くかというと、なかなかそれも難しいのですが。ただ、あった方がやっぱりいいわけで、それによって弾みがついたりしますし、そこから視野を広げて、いかにしていわばグローバル、世界で通用するような教育ができるかということを考えたりしていくと思います。そういう教員の教育というのはFD活動という形で言われているわけですけれども、そういう国際力を高めるために教員の教育という、それは英語ができればよいということだけではなく、いわばグローバルに通用するような教育ができる教員の教育ということについても、またお考えをいただけたらと思います。

【北山委員長】
 ありがとうございます。

【合田高等教育局企画官】
 仰せのとおりかと思います。他方で、特にこの国立大学改革強化推進事業におきましては、それぞれ取り組まれている学長、総長先生、やはり大きく、例えば外国の研究者、あるいは外国でPh.D.を取った若手研究者を受け入れることによって、大学の文化、カルチャー、それから教員の意識というものを大きく変えていこうと、そういう外の風、産業界、それから社会人、それから外国と、こういう外の風に当てて、教員の組織や文化、意識というものを変えていこうという、かつこれについては、もう余り時間がないというような危機意識を持って取組を頂いておりますので、我々はこれをしっかり支援しながら、やはりお一人お一人の先生方が非常に重要な財産としての学生さん、知的なリソースというものを預かっている、それをどう社会的価値に結び付けるかということを強く御認識いただくような、先ほどサバティカルな話もございましたけれども、あらゆる手段を統合していきたいなと思っております。ありがとうございました。

【北山委員長】
 どうもありがとうございました。
 はい、どうぞ。

【田籠委員】
 産業界出身ですが、富士通にいました田籠といいます。
 私は、資料5の18ページ、グローバル人材育成のための大学の国際化と学生の双方向交流の推進事業にだいたい関わっておるのですが、当初はG30で始まって、現在G30プラスというところまで、日本人の育成にまで強化されてきましたが、その中核は恐らく大学の国際化のためのネットワーク形成事業、13大学を選定し、リファレンスを作っていくというところかと理解しています。
 しかしながら、例えば現地の共同利用機関として設置されるべき各大学が持っているサテライトオフィスが、実は共同利用がされない、まあ非常に私学、国立との敷居の高さもあります。例えば私学から見ますと、東京大学のある拠点にはなかなか足を運びづらい等との問題が現実に起こっています。それから、これ後付けでいろいろ日本人の海外留学を促進しようじゃないかということで、グローバル人材育成事業も追加されたわけですけれども、どうも全てが公募、配付ということで、決してリファレンスが作り上げられていない状態を問題意識は持っています。
 もっとも、積極的にやっていらっしゃる大学としては、具体名を挙げて恐縮ですが、早稲田大学であろうかと存じますが、早稲田に重点投資をしつつ、それを横展開、どうしていくんだということが非常に重要な課題だと思っています。ですから、再度この全体の、まあ重なっている案件もございますので、双方向とグローバル人材育成事業というのは同じことを言っているとも解釈できますから、再度整理が必要だろうと。それから、全体の配付についてもバランスを考えなければならないと。リファレンスをつくるということに関しても、強い意志を持って、差別ではなくて区別をしながら投資をかけていくということを是非お願いしたいと思います。

【北山委員長】
 はい、局長。

【板東高等教育局長】
 御指摘のように、まだまだこれからそういう共同しての仕組みというのを作り上げていかなければいけない部分もかなりあるかと思っておりますけれども、グローバル30といいますか、今13大学でございますけれども、あれについても、来年度で事業が一応最終年度を迎えるわけでございますけれども、更にそれを発展させていきたいとも考えておりますので、今ちょっとどういう形でその後展開をさせていくのか。それから御指摘のように、その後のグローバル人材育成事業とかなり、多少視点は違う部分もありながら、大体同じようなところの狙いを持っておりますので、そういうものを全体としてどういうふうに進めていくのかというのを、ちょっと考えたいと思っております。
 それから、実際に採択されたところだけではなくて、ほかのところに対していかにその成果を普及させていくのか、活用していただくのかというのが非常に重要だと思っておりまして、例えば今年度から始めましたグローバル人材育成推進事業については、採択をされた42大学の中の、まあそれぞれ幾つかブロックに分けて連携の仕組みをつくるとともに、それをこれから更に横展開していきたい、ほかの大学に対してそのノウハウなり、いろいろな仕組みというものを活用していただけるような、それをしていきたいと思っておりますので、採択したところは限られておりますけれども、それが先ほどの海外事務所の問題で御指摘いただきましたように、それが全体の大学としてのリソースになるような形で、これちょっと大きく展開する方法を考えていきたいと思います。どうも御指摘ありがとうございました。

【北山委員長】
 一つ、ちょっと私からいいですか。意見というか質問みたいなことになるのですけれども。
 先ほどこの資料5の、まあ自民党政権になって新しい大臣の御発言として、高等教育だと大学の在り方の抜本的な見直しだとか、グローバル化に対応した教育等って当然重要なことなのですけれども、既に例えば去年の6月、文科省さんが取りまとめられた大学実行プランに、ほとんどこの項目というのは入っているわけですね、具体的なプランも。それで、大臣が変わるたびにまた同じことを、答えは大体一緒になりますから、ブラッシュアップされればいいのですけれども、ないしは加速化するんならいいのですけれども、またこういう案をつくるために、足踏みして時間の無駄だと思うのですね。その辺については、これ遅滞なく進んでいると考えてよろしいのでしょうか。

【板東高等教育局長】
 基本的には、先ほど企画官の説明で申し上げましたように、これは政権にかかわりなく共通した方向性だと思っておりますし、今着々とあれに乗っかった形でやらせていただいております。若干、例えば教育再生実行会議の方でも大学の問題を議論するというお話がございますので、そういうことも見ながら、最終的に例えば国立大学の改革プランを作っていかなきゃいけないというようなことはあるかと思いますけれども、基本的に方向性、スケジュール、やっている事柄について大きく変わりはないと思っております。
 それから、むしろ逆にそういうことを加速していただく、あるいはその基盤のための財政投資を強化していただくようなことを、それらの会議などでやはり御提案いただきたいなと思っておりまして、その関係の委員、その他の皆様の御理解も頂きながら、そういった方向性を強めていただければ有り難いなと思っているところでございます。
 特に、財政的な問題、それからガバナンスの在り方の問題というのが、改革を進めていく上で非常に大きいと思っておりますので、その辺りについて、もう少し突っ込んだ線を出していただくというのも一つ在り方かなと思っておりますし、そういうものを受けながら、更に我々として、いろいろな予定をされているところをうまく推進していく力にしていきたいなと思っております。

【北山委員長】
 ありがとうございます。
 それでは、早川先生。

【早川委員】
 すみません。私はこの会議では多分、産の代表でもなく学の代表でもないという立場でお話を聞かせていただいているのですけれども、今御説明があったように、全体として産学連携というのは相当進んできたなという感じがするのですけれども、その中でちょっとやや見失われつつあるというか、感じがするのは、大学の本当の、本来持っている教育機能というか、人材育成機能というのが、どうしていくのですかというのが、何か説明を聞いている中でだんだんあやふやになってきているかなという印象がしてしまったので、ちょっと余計なことかなと思いつつ、話をさせていただきたくなりました。
 特に、先ほど官民プログラムのお話が出てきましたけれども、あそこで目利きが必要だということが御説明の中にあったのですけれども、目利きは本当に大切だなと思うのですけれども、じゃあその目利きの人材って、本当に育っているのですかといったときに、その人材が本当にいるのかどうか。まあ、恐らくいるのでしょう。じゃあ、その少ないのであれば、その人材をどうやって育てるのでしょうかというようなことが、プログラムの中にも組み込まれていないといけないでしょうし、大学がもしこれからグローバルだ、成長力だというときに、じゃあそういう人材を育てるために何をするのですかということが、いま一つ私には見えないので、そこをきちんと説明していくということが必要になってくるんじゃないかなという気がして、お話を聞かせていただきました。

【合田高等教育局企画官】
 極めて重要な御指摘だと思います。先ほどちょっと申し上げましたように、法人化して10年たちました。例えば、東京大学のエッジファンドなどには若い方で、Ph.D.は持っておられるけれども研究者にはならなかったが、そういうことについての評価はできると。したがって、目利きとして大学の研究テーマ、研究シーズというものを、どう事業化ということに結び付けることができるのかということを見ていくというような方々が、徐々に育っている、育まれているというのが事実でございます。
 これは、大学であるからこそできる機能だと思いますし、大学が極めて重要な機能を果たしていると思っております。そういった機能というのは、今先生がおっしゃっていただいたように、今回の官民イノベーションプログラムの中でも、先ほど柘植先生からもお話がございましたように、極めて重要なポイントとして位置づけていきたいと思っております。
 他方で私ども、今正直申し上げて悩んでおりますのは、実際にそういう事業化を、共同研究をマネージしていくと、研究者や技術者相手に事業化という出口に向かってプランを決め、コストを決め、スケジュールを決めてマネージしていくと。この人材が、これは多分オールジャパンでもなかなかいらっしゃらないというのが率直なところでございます。そこを大学が育てるというふうに私、ちょっとここで大見えを切るのはなかなかつらいところではあるのですけれども、ただ今回の事業の中で、これ国内外を越えて、あるいは大学の内外を越えて、そういう人材をどう育成し、プラットフォームとしてどういうふうに活用していくのかという視点も、これは私どもの役所だけではなくて、経済産業省や財務省ですとか、あるいは本当に経済団体の方々、産業革新機構の方々、そういった方とよくよく相談しながらやっていきたいと思っております。そこは極めて重要な、日本全体の大きな問題だと思っておりますので、その中で大学が何ができるかということは、一つ重要なポイントとして取り組ませていただきたいと思っております。

【北山委員長】
 はい、伊丹さん。

【伊丹委員】
 こういう自由討議の時間を委員長が設けていただいたのは、大変有り難いことだと思います。私もふだん、余り大げさには考えなかった大事な問題を思うに至りましたので、ちょっと意見として御紹介させていただきます。
 それは高等教育、なかでも大学が対象とすべき教育、教育の対象となるべき人たちというのは、どういうふうに想定すべきかという話でありまして、いつの間にか私もそうですが、18歳から27、8歳までの大学の学部ないしは大学院にいる人たちがメーンの教育対象、それはそれで全然構わないと思いますが、よく考えましたら、私はこの10年ぐらい、30歳以上の人しか、大学として教育の対象にしてこなかった人生を歩んでまいりました。で、社会人教育ばかりです。
 実はその社会人、既に社会に出られた方たち、あるいは社会に出られた方たちが構成なさる企業といったようなものを、大学の主たる接触対象としてきちんと設定するということが、高齢化していく日本社会のためにも生涯教育という観点から極めて重要でしょうし、あるいは大学の教員の質を高めるのにも、非常に重要なように私は思います。社会人に対して教育のきちんとできる教員というのは、教育も研究も両方ちゃんとできる人じゃないと大体できません。その場、その場をしのぐ口のうまい人は短期的にはもつのですけれども、長期的にはやっぱりもちません。
 そういうのをずっと経験してまいりまして、実は大学の教員の質を高めるためにも、日本の企業の方、日本の社会人と積極的に接触するような機会を高等教員局としてどれぐらい大きくしていくか。先ほどの官民イノベーションプログラムのようなのは、大変そういう意味ではいいと思います。
 こんなことを言ってはなのですけれども、その多くは余りうまくいかないものもあるんだろうけれども、そこで培われる失敗の経験のようなものが、教員を育てれば学生を育てるという観点が、先ほど柘植委員がおっしゃった、それもまあ正論だとは思いますけれども、そういう大きな観点に立てば、社会に鍛えてもらう大学という観点と、社会に対して教育という形できちんとお返しをする大学という、双方向の関係をどうやって建設的に築いていくべきかということを、日本の高等教育の将来の大きな課題ではないかと思うに至りましたので、ここの委員会で御紹介させていただきます。

【北山委員長】
 じゃあ、お隣。

【津坂委員】
 こんにちは。日本の高校も大学も出ていない臨時委員で申し訳ないのですけれども、仕事柄、民間関係でグローバルな仕事をさせていただいています。今のお話をいろいろ伺って、日本生まれなのですけれども、日本をずっと離れておりまして、7年前に帰ってきて、是非日本のために頑張りたいと思った中で。
 実は、つい昨日伺った話なのですが、韓国の某電子メーカーの方たちが、今から15年前、グローバルタレント、グローバルタレントというお話をしていて、人事の方が一生懸命、一生懸命頑張って、3年から5年で100人、ようやくある程度の英語ができて、ある程度のグローバルの教育を受けた人たちを育てたと。そうしたら会長さんが、金曜日の会議で、本当かどうかは知りませんけれども、金曜日の会議で、わかったと、じゃあ2年でそれを1,000人しろという、とてつもなく無理なKPIを設定して、何と2年でそういうふうに達成したと。
 今は5,000人近くそういう方がいらっしゃるんでしょうけれども、サムスン的なスピード感で日本を変えるというのは、もしかしたら無理かもしれないし、やってはいけないことなのかもしれませんけれども、こういうところにせっかく参加させていただいておりますので、まあ無理と思うぐらいのKPIを設定する、それで駄目だったらいいのですけれども、まあ微増の1%、微増の5%というよりは、思い切りいろんなことをこういう会合で議論されて、日本教育が変わっていくというのを、是非実現させたいと思いますので。すいません、つまらない話ですけれども、教示させていただきました。

【北山委員長】
 ありがとうございます。私も今伊丹さんが言われたことに関連するのですが、別のところでも、例えば問題意識として、高等教育の複線化で、この複線というのは、大学、高等専門学校ないしは普通の専修学校といった18歳からの道筋の問題と、もう一つ25、35、そっちの方からまたもう一回学び直しという……。

【伊丹委員】
 45。

【北山委員長】
 という方の複線化を言っているのですけれども。そういうまあ、そういったところをよくもっと考えてやっていくべきじゃないかということを問題意識として思っているので、すいません。

【板東高等教育局長】
 私どもも、非常にそういう強い問題意識を持っておりまして、今まで日本の大学の中で進学率なんか議論されるときには、どうしても18歳人口からという議論の仕方をしていることが多く、よその国に比べて進学率なんかが高等教育に関して低いよと、あるいは学位の取得率が低いよというのは、御指摘のような、社会人なんかを対象としたような生涯学習型の大学、大学院になっていないということが非常に大きな、最も大きな原因、構造的な課題だと思っております。
 先ほどのグローバルの方もそうでございますけれども、今いろいろ議論されている中では、グローバル人材育成、それから社会人教育の、まあ社会人の学び直しなどの充実ということは非常に大きなテーマとして上がってくる予定になっておりまして、恐らくかなり具体的な数値目標なんかも含めて設定をされながら、かなり思い切った取組をしていこうというふうになっていくかと思いますので、是非そこには積極的に我々も目標、政策を考えながら、これを機会ということで考えていきたいと思っております。御指摘、ありがとうございました。

【北山委員長】
 ありがとうございます。そのほか、いかがですか。
 はい、先ほどは失礼しました。

【大滝委員】
 バブル崩壊後から、経済の活性化も含め、本来なら、企業に求めるべきものも、どんどん大学に対して求められるようになってきました。その結果、大学に求められる範囲が非常に幅広くなり、恐らく現場の先生方も非常に混乱しているような感じを受けます。
 過去には基礎研究だけを目指して大学に残った先生方もかなりおりました。しかしながら、この20年間の動きの中で、競争的資金募集などを通じて、実用化を指向した研究に研究資金が出ると言う流れに変わってきました。そのため、実用化を指向した研究にかじをきった先生方も非常に増えています。私自身はライフサイエンス領域に身をおいて最近の変化を見てきました。現実には、昔と異なって、このごろ、例えば薬を創ることが大学に対して求められるようになってきた。一気通貫を目指して、臨床橋渡し拠点の設置なども進んでいます。これは非常に良いことなのですが、現実には専門の製薬企業が行っている開発レベルまでには、いくら大学が頑張ってもいけないというところがあります。
 社会人を教育するだけではなく、実際に大学が本当に企業のために産学連携を実施していくためには、企業の研究者にも、今まで以上に、かつ、実質的に大学の研究に参加していただく形を徹底しないと成果が出ないのではないかと考えています。つまり、大学だけでの研究では、ある程度のレベルまでは到達するけれども、実用化という観点では、先生方が大学からの視点で見る成果と、企業からの視点で見る成果がどうもマッチングしていないことがあちこちで見え始めているのです。本当に実用化を目指すのであれば徹底してやらなければいけない。企業のプロもどんどん研究現場に参加していただくという形を作り、ある開発ステージまでは大学が担うが、連携企業はその後の製品化までを責任を持って実施するという流れをどんどん増やさねばならないのです。
 そういう意味でアメリカですと、COIの場を有効に利用して、ポスドクをうまく使い、これらプロに加え、企業も参加してもらって、実際に事業化につながる研究開発に徹底して行っています。ですから、日本としてもポスドクを徹底してCOIのような研究開発現場に投入し、企業も巻き込んで開発を担っていくという流れをつくらないと、大学のポジション自体が中途半端になってしまうんじゃないかと気にしています。そういう意味で、もう一度、大学が社会から何を求められているのかを適格に整理して、社会への還元の部分についてはこれまでとは異なる政策をとっていかないと、これまでの努力が無駄になってしまうのではないかというのが私の一番気になっているところです。

【北山委員長】
 ありがとうございます。

【板東高等教育局長】
 御指摘のとおりだと思います。先ほどの御説明した出資事業も、企業と大学が一緒に、まあ両方出資しながらということでありますし、今まで余りにも大学の中でアカデミックな価値というところがこういう社会的なところに発展、結びついていかなかったというところがございますので、大学の方もある意味で変わっていかなきゃいけない部分はございますけれども、しかし大学は全部何から何までやるというのも、また逆に問題だと思っておりますので、いろんなプレーヤーのそれぞれ強みのところをどう結び付けながら全体として目的を達成していくのかという、それに向けていろんな共同作業というのが重要になってくるかと思います。
 これからさらに、先ほどお話し申し上げましたように、大学から更に出資できるような制度的な改正なんかも考えていかなければいけないと思っておりますので、大学がどこまで何を期待、社会的に期待され、やるべきなのか。しかし、それが更に発展していくためにどういう仕組み、制度があったらいいのか。そういうところを思い切って今考えていくべきときなのかなと思っております。

【山中文部科学審議官】
 よろしいですか。

【北山委員長】
 はい。

【山中文部科学審議官】
 文部科学審議官の山中でございますけれども、先ほどからの、やはりかなり今時代が変わっているので、今の点も含めまして、産学のといいますか、実用化の面の今回イノベーションプログラムというものができましたし、あるいは国際化という面で見ても、日本人から、日本から海外に留学しているのは、ここ3年で8万から6万人に減っております。日本への留学生自身を見ますと、14万人から、震災の影響もありますけれども、13万人に減っているということで、一生懸命やっている、やっているということでプログラムをやっていても、結局その結果がどうなんだと。これ10年やって、例えば日本から外国に行く留学生が8万から10万人に増えましたというのでは、全く何をやっていたんだろうということになってしまうのではないかと思っております。
 先ほどからございますように、やはりかなり世の中、世界中が変わっておりますので、この5年たって1%とか2%、5%増えるというのではなくて、先ほどございましたけれども、もう少しブレークスルーが起こるようなそういうことをしていかないと、いずれにしても日本の高等教育機関というのは世界の中での地位といいますか、そういうものも少なくなるし、あるいは日本の社会の中でも貢献していけなくなるんじゃないかという危機感を強く持っております。
 そういう意味で、どういう形にすれば大きく変えられるのか。それは予算の問題なのか、マネジメントの問題なのか、あるいはどういうところがネックになっているのか。いろんな面があると思いますけれども、目指すべき方向は先ほど北山先生がおっしゃったように同じでございますので、あとはこれを政権が変わっても、いずれにしてもスピードアップさせるということで、そのスピードアップさせるためにこの分野はこういうところをもっとやっていく方がいいという辺りをまた、お知恵をいただければ大変有り難いと思っております。私どもも、是非方向は政権が変わっても全く同じだと思っておりますので、これをいかに加速させるか、しかもそれを今までのペースではなくて、もっと速いペースで加速させるためにどうするかというところが重要だと思っております。

【北山委員長】
 是非お願いしたいと思います。それで、いろいろ改革をしていく中で、さっきの第1号議案のイノベーションみたいなのは産学共同という言葉で当然出てくるのですけれども、いろいろグローバル化を進めるとか、留学生を増やすとかいろんなことをやっていくときに、企業の例えば採用慣行であるとか、まあ根本的な雇用文化をどう変えていくかというのはものすごく年数がかかっちゃうのですけれども、それは価値観の問題とかそういうのがありますので。
 ただ、一般的に言えば、新卒を育てていくといったような雇用文化を、なかなか就活問題一つとっても結論がなかなか出なくて、学部生だったら3年生の12月とかそれぐらいに、修士になったら修士になった途端にやっているみたいな感じですから、話にならないのですよね。ですから、その辺は企業の方も、とにかく変わんなきゃいけないということのいわゆる産学共同が必要なので、その辺も経団連であったり経済同友会であったり、いろいろあると思うのですけれども、そういったところと早く歩を進めて、とにかく大きな文化を変えるのは大変なのですけれども、そういうことだったら変えられるんじゃないかと僕は常に思っているのですけれども、共同してやっていきたいと思います。

【前原委員】
 実は今言われた件の委員長もしておりました。この20年ぐらい、実業界にいて教育と関わらせていただいてきて、着実に変化は始まっていると思うのです。
 学位授与機構で評価が始まったときに、国公立大学の評価の委員もさせていただいて、そのときに感心したのは、長岡の技術科学大学とか、各県にある看護大学、要するに目標を持ってきちんと教えている大学は、いい教育成果を上げているということです。そうでないところも多いのですが、最近の事例でも、亡くなられた中嶋先生の秋田の国際教養とか、立命館のアジア太平洋とか、短期間にきちんとした教育成果を上げている大学があるわけで、それをもっとほかの大学が見習ったらいいと思うのですね。やればやれるのに、やっていない。はっきり言って、学長、理事長、教員の目線が低いために、よい成果が出ないままにずるずる来ている大学が多いということは、大変問題だと思います。
 あと、採用の時期は是非改めていただきたい。もう一つの問題はインターンシップですね。先日も同友会の幹事会で、就職の問題とか教育レベルの問題を話しあったときに、インターンシップでもっともっといっぱい協力すればよくなるのではないかということだったのですが、やっぱりネックになっているのは平成9年に出した文書です。インターンシップをやりなさい、だけど就職につながるインターンシップはやってはいけませんと書いてありますね。こんな変な規制をしている国は日本だけです。そのことを言ったら、同友会の幹事会のメンバーでドイツ人がいますが、驚いていました。「私はインターンシップで経団連で受けましたけれども、そんな規制を経団連がやっているとは思いもよらなかった。」って驚いていました。
 こういう変な規制は早くやめて、もっと多様に産業界と学界が協力して人材育成ができるような体制を早く作っていただくといいと思います。私はポテンシャルはまだあるので、先生が目線を上げると、学生もそれにしたがってよくなってくると思います。是非文科省の御検討を期待しています。

【板東高等教育局長】
 インターンシップに関しましては、その在り方についての検討する組織を立ち上げましたので、御指摘の点なども含めまして、ただ産業界の方にもいろんな御意見があるのは事実でございますので、その辺りをいろんな知恵を頂きながら考えていきたいと思っております。

【北山委員長】
 どうもありがとうございます。
 時間で、そろそろといたしたいと思います。こういうような形で、まあ国立大学の評価委員会なのですけれども、高等教育、国立大学にスポットライトを当てたような形で意見交換、ざっくばらんな文部科学省や委員同士の意見交換という場をできる限り時間を設けたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 今後の日程ですが、最後にお願いします。

【事務局】
 次回の開催につきましては未定でございますけれども、先ほど議題の中でお諮りさせていただきました、24年度補正予算に伴います出資に関わる中期目標・計画の変更というのが3月中に上がってくることになろうかと思いますし、また24年度の予算執行の過程の中で、中期目標・計画の変更が生じる大学もございます。これらを3月末までに開催をさせていただくということになろうかと思いますけれども、それぞれ日程が厳しいものですから、場合によっては各先生方に、書面をもって御相談をさせていただくという形でお諮りをさせていただければと思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

【北山委員長】
 この問題は大きいので、できる限りこうやって集まってやった方が、この問題は大きいので、まあ部会でまず相当意見が出ると思うのですけれども、でも物理的な問題があるので。で、一方で早く始めなければいけないというんで、その辺ちょっとジレンマみたいな感じですけれども、うまく調整してみてください。
 それでは、本日これで総会を終了いたします。どうもありがとうございました。

 

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(高等教育局国立大学法人支援課国立大学戦略室)

-- 登録:平成25年05月 --