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国立大学法人評価委員会(第39回) 議事録

1.日時

平成23年10月27日(木曜日)14時から16時

2.場所

旧文部省庁舎6階第2講堂

3.議題

  1. 国立大学法人及び大学共同利用機関法人の平成22年度の業務の実績に関する評価について
  2. 第2期中期目標期間評価について
  3. 平成23年度評価について
  4. 各分科会に付託した事項の審議結果について
  5. その他

4.出席者

委員

村松委員長、伊井委員、飯野委員、稲永委員、大滝委員、勝方委員、齋藤委員、佐野委員、田籠委員、柘植委員、永田委員、南雲委員、宮内委員、金原臨時委員、舘臨時委員、早川臨時委員、本郷臨時委員、森山臨時委員

文部科学省

森口文部科学審議官、金森文部科学審議官、磯田高等教育局長、合田科学技術・学術政策局長、常盤高等教育局審議官、奈良高等教育局審議官、戸渡研究振興局審議官、河村文教施設企画部長、髙橋会計課長、芦立国立大学法人支援課長、髙橋国立大学法人評価委員会室長、玉上医学教育課大学病院支援室長、小山学術機関課研究調整官

5.議事録

【村松委員長】  所定の時間になりましたので、第39回国立大学法人評価委員会総会を開会いたします。
 本日は、国立大学法人等の平成22年度の業務の実績に関する評価結果ほか2件について御審議いただくことになっております。カメラ撮影の方がいらっしゃるようですので、少々お時間をいただいて、それが終わってから、議事を再開したいと思います。
 それでは、始めたいと思います。事務局から配付資料の確認をお願いいたします。
【髙橋国立大学法人評価委員会室長】  それでは、配付資料の確認の前に、まず、前回5月の総会以降、事務局で人事異動がございましたので、御紹介をさせていただきます。
 本日何名かまだ参っておりませんけれども、来ているメンバーの中で、大臣官房文教施設企画部長でありました辰野部長が、9月1日付で独立行政法人国立文化財機構の理事に異動いたしまして、後任として河村部長が着任しております。
【河村文教施設企画部長】  河村でございます。私学部からの異動でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
【髙橋国立大学法人評価委員会室長】  それから、国立大学法人支援課長でございました杉野課長が、同じく9月1日付で生涯学習政策局の生涯学習総括官に異動しておりまして、後任として、芦立課長が着任してございます。
【芦立国立大学法人支援課長】  芦立と申します。よろしくお願い申し上げます。
【髙橋国立大学法人評価委員会室長】  それから、私は9月5日付で国立大学法人評価委員会室長に着任いたしました髙橋でございます。よろしくお願いします。
 それでは、配付資料の確認をさせていただきます。
 お手元の資料で、まず、資料1の関係で4種類ございますが、平成22年度の年度評価の関係のものでございます。
 それから、資料2と致しまして、2種類ございますが、第2期中期目標期間の業務実績評価に係る実施要領及び大学評価機構への要請文の案でございます。
 それから、資料3の関係で3種類ございまして、こちらは年度評価の関係の資料でございます。
 それから、資料4と致しまして、専門部会に付託されました事項の審議結果についてというものでございます。
 そのほか、お手元に参考資料と致しまして、平成22年度の決算、平成24年度の概算要求の関係の資料を用意してございます。御確認いただけますでしょうか。
【村松委員長】  よろしいでしょうか。欠落とか、そういうことは良いでしょうか。
 それでは、議事に移ります。初めに、国立大学法人及び大学共同利用機関法人の平成22年度の業務の実績に関する評価について御審議いただきたいと思います。本日の評価結果案は、これまで各委員に御協力いただき、各分科会で御審議いただいた評価結果をまとめておりますが、各分科会からこれまでの審議状況について御報告をお願いしたいと思います。
 まず初めに、国立大学法人について、宮内分科会長代理からお願いしたいと思います。
【宮内委員】  宮原分科会長が本日お休みなので、代わりに私から概要を説明させていただきたいと思います。
 国立大学法人分科会では、86の国立大学法人の平成22年度に係る業務の実績に関する評価を担当いたしました。評価については、第1期の評価を踏まえ、各大学における評価負担の軽減を図るなど、その見直しを行う旨を昨年6月の本委員会総会で決定しておりまして、今回の評価はその見直し後に実施する初めての年度評価でございます。全体的にはそれぞれの法人において、中期目標の達成に向けて、計画的に取組が進められ、順調またはおおむね順調に進捗していると評価させていただきました。
 中でも、各種サーバーを学内共用サーバーへ集約して、サーバー費を大幅に削減し、稼働率を向上させたことによって、消費電力を48%削減した、また、大学が保有する工業技術等の知的財産を活用した自己収入増加に取り組んだ結果、知的財産収入が大幅に増加したといった法人の活動状況を広く社会に発信する特色ある事例とか、地元企業との共同により開発した非燃焼型医療廃棄物処理機構を導入、本格稼動し、CO2排出量の従来費31.3%の削減、感染リスクの軽減等を推進したという環境保全対策に向けた特色ある事例、さらにこれはほとんど全ての国立大学法人に言えることでございましたが、東日本大震災からの復旧・復興に向けて積極的かつ迅速に取り組んでいる事例というのが報告されております。
 なお、当分科会における審議の中で、分科会長より学生収容定員、特に大学院の学生収容定員が未充足の場合における取扱いについて、一定の充足率を下回ると、いわゆる運営費交付金の返還と評価における引下げという二重の評価が行われるということについては、いつまで続けるべきなのか検討が必要ではないかという提言を受けておりまして、その点については、今後検討を進める必要があると考えているところでございます。
 以上でございます。
【村松委員長】  ありがとうございました。
 続いて、大学共同利用機関法人について、伊井分科会長からお願いします。
【伊井委員】  それでは、大学共同利用機関法人分科会では、4つの大学共同利用機関法人の年度評価を担当いたしました。評価結果の案につきましては、机上資料の1の最後のHチームの次にまとめているところでございます。評価結果の概要につきまして、簡略に申し上げたいと思います。
 まず、全体の状況ですが、平成22年度におきましては、各法人とも中期計画の達成に向けまして、順調に進捗しているものと評価しているところであります。
 業務運営面におきましては、事務の統合などの組織改編や、契約形態の見直しによる財務内容の改善が図られていますほかに、特に各機関における研究活動や研究成果の情報発信の強化が図られていると思います。
 例えば、法人が行います研究活動や研究成果につきましては、一般公開とか、展示等によるもののほか、日本全国に赴いて講演をする出張授業だとか、研究内容を分かりやすく説明しました小・中学校向けの書籍を刊行するなど、積極的な取組が見られると思います。
 例えば、自然科学研究機構を挙げますと、核融合科学研究所では、小学校低学年の見学者が増大しているということだとか、国立天文台では、「ふれあい天文学」、これは出張授業でありますけれども、全国50の学校に赴いて、受講者は延べ6,000人ばかりいるということをなさっているわけです。
 教育研究方面につきましては、各法人とも各機関の独自性、独創性に基づく研究を推進する一方で、機構長のリーダーシップのもと、異なる分野の複数の大学共同利用機関が形成しておりますメリットを生かしまして、従来の学問分野や組織の枠組みを越えた取組を一層推進していると判断いたしました。
 情報システム研究機構の統計数理研究所と国立情報学研究所では、スーパーコンピューターを共同利用促進していると。既に38の機関とも連携しまして、世界最高水準の成果創出に向かったり、基盤を整えているというところでございます。
 また、大学共同利用機関が総合研究大学院の基盤機関となっておりまして、各専攻を担当しているところでありますけれども、総合研究大学院大学と連携しまして、専攻を越えた教育システムの構築を行うモデルケースとして、新たな教育プログラムをスタートさせるなど、大学院教育の充実を図っていると思います。
 例を挙げますと、高エネルギー加速器研究機構では、機構長の提案によりまして、基礎科学の人材養成の推進を具体化しております。そして、具体的に総合研究大学院大学で、先鋭的な技術につきまして、専攻の枠を越えました技術武者修行制度というユニークな制度を設けたりもしているところであります。
 なお、一部の法人におきましては、年度計画に対する各機関の取組を必ずしも十分把握していない状況が見受けられたことから、各機関における取組状況を把握するなど、法人全体のマネジメントの強化を図るように指摘しております。これは情報の共有化ということを推進していただきたいと思っているところであります。
 さらに、例えば、人間文化研究機構では、国立国会図書館のデジタルアーカイブポータルと双方向の検索ができるようになっておりますし、人文学の海外の研究機関との情報の共有化を図っているという成果も上げております。今後は、機構長のリーダーシップのもと、業務運営のさらなる改善、効率化に向けた取組を強力に進めるとともに、最先端の研究を自ら実施する機関として、卓越した研究拠点機能の一層の向上や、共同研究体制の整備、充実を図りつつ、大学院教育をはじめとする若手研究者の育成に積極的に貢献していくことを期待しているところでございます。
 以上でございます。
【村松委員長】  ありがとうございました。
 それでは、評価結果案について、事務局から御説明いただきたいと思います。
【髙橋国立大学法人評価委員会室長】  それでは、お手元の資料に沿って、順に御説明させていただきます。
 まず、資料1でございます。今日に至るまでの評価の過程でございます。6月末に各法人から実績報告書を御提出いただきまして、各分科会を中心にそれぞれ評価チームの中で評価の作業に当たっていただきました。
 そして、国立大学の関係につきましては、9月28日に分科会で評価結果案を取りまとめていただき、また、大学共同利用機関法人につきましては、10月6日に案を取りまとめていただきまして、各法人への意見申立てを受けまして、本日その最終案をお諮りしているというところでございます。
 その中身につきましては、資料1-2で簡単にまとめてございます。先ほど宮内分科会長代理、そして、伊井分科会長より国立大学法人並びに大学共同利用機関法人について、それぞれ年度評価の結果について御紹介いただきましたので、さほど補足するところはございませんけれども、今回の評価につきましては、第2期に入りましたこの中期目標期間の初年度に当たります平成22年度の業務実績について、評価を行っております。
 御案内のとおり、年度評価につきましては、各法人の業務運営、あるいは財務面を中心に、その状況を評価するということになってございます。項目としましては、二つ目の「○」にございますけれども、業務運営の改善及び効率化、財務内容の改善、自己点検・評価及び情報提供、その他というこの四つの項目を5段階で評価するということになってございます。
 全体の状況につきましては、資料1-3に項目別にどういう段階であったかというものをまとめてございます。資料1-3の3ページでは、業務運営の改善の関係で、評定の結果というものがございますけれども、特筆が2法人、順調が72法人、おおむね順調が16法人という結果になってございます。
 また、その裏の4ページでは、財務内容について、特筆が2法人、順調が83法人、おおむね順調が5法人という状況でございます。
 5ページにまいりまして、自己点検・評価の関係では、順調が89法人、おおむね順調が1法人ということでございました。
 それから、その他につきましては、裏の6ページに行っていただきまして、特筆が3法人、順調が81法人、おおむね順調が6法人、このような結果でございまして、全ての項目につきまして、おおむね順調以上という評価結果でございます。
 なお、全ての法人がおおむね順調以上という結果になったのは、この評価制度が始まって以来、初めての結果でございます。
 また、それぞれの法人において注目すべき取組として、資料1-2に戻っていただきますと、若干の紹介をさせていただいております。ここも先ほど宮内分科会長代理より簡単に御紹介いただきましたけれども、例えば、学内の各種サーバーを集約することによって、消費電力を48%削減した。これは北陸先端科学技術大学院大学の事例でございます。
 それから、二つ目の「・」では、知的財産収入が大幅に増加した。これは名古屋工業大学でございます。
 それから、三つ目の「・」の関係では、地元企業との共同開発で、特殊な装置、これは世界初ということでございますけれども、これを開発・導入いたしまして、CO2の大幅削減とか、感染リスクの軽減を図った、これは滋賀医科大学の事例でございます。
 それから、先の東日本大震災の復旧・復興関係で、これも各法人から多大な支援関係の取組をいただいているところでございます。特に、これは長崎大学でございますが、自前の練習船を出航させることによって物資を届け、また、現地に医療の拠点を設置して、支援活動を行ったことが、今回大きく評価されているところでございます。
 一方で、課題事項としても幾つか御指摘をいただいております。一つには、大学院を中心に、収容定員が未充足であるというところが幾つか見られるという御指摘をいただいております。そして、研究費の不適切な使用とか、毒劇物の管理が適切ではないという、コンプライアンスの問題についても御指摘を受けているところでございます。
 各大学の詳細につきましては、お手元の机上資料ということで、各チームの評価結果の資料を配付させていただいているかと思いますので、また御参照いただければと思います。
 それから、資料1-4につきましては、各大学の特色ある例を項目別にまとめてみたものでございますので、これもまたお時間があるときに御覧いただければと思います。
 以上でございます。
【村松委員長】  ありがとうございました。
 それでは、平成22年度の業務の実績に関する評価結果について、御意見、御質問等を伺いたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 まず、担当チームの主査で今日いらっしゃる方に補足とか、感想とか、特に観察されたことなどがございましたら、お願いしたいと存じます。
 稲永委員、いかがでございましょうか。
【稲永委員】  私たちのチームは、名古屋大学、大阪大学、神戸大学、広島大学、京都大学、岡山大学、九州大学を担当いたしました。これらの大学では、全て順調、またはおおむね順調ということで、様々な工夫をされて大学運営に当たっておられます。
 ただ、残念なことで、先ほど室長からも報告がありましたが、コンプライアンスの遵守に向けての取組がやや弱い大学も散見されました。これについては、今それぞれの大学で速やかに対策を取りつつあるということでした。今後こうした点が改善されることを期待しております。
 以上です。
【村松委員長】  ありがとうございました。
 御質問などあるかもしれませんが、各チームの主査の方からお話を聞いた後に、意見の交換をしたいと思いますので、次に、舘委員にお願いしたいと思います。
【舘委員】  私の担当はCチームで、机上資料Cチームでございます。小樽商科大学、福島大学、筑波技術大学、東京外語大学、東京芸術大学、一橋大学、政策研究大学院大学、総合研究大学院大学、北陸先端科学技術大学院大学、奈良先端科学技術大学院大学の11大学を担当いたします。
 先ほど、伊井分科会長から御紹介があった大学共同利用機関をベースにした総合研究大学院大学というのも、大学という面ではこちらの方で評価させていただいておりまして、全体にありましたように、全て順調、またはおおむね順調ということでございます。
 ただ、課題特筆ということでは、2大学にちょっと指摘してございまして、政策研究大学院大学、公共政策の世界的な拠点を目指すという大学ですけれども、教員の採用、昇進基準を明確にするとともに、任期つき教員の制度を活用して、多様な人材を活用するという計画のところでは、テニュア・トラックに係る審査のルールがまだ整備中という段階ですので1点。
 それから、教員の業務量を把握する仕組みとしてポイント制度を本格的に実施して、組織運営の改善に活用するということも、教育ポイントの十分な実施に至っていない。
 あるいは、業務改善を主眼とした目的管理制度を運用して、職員の主体性を持った業務遂行につなげていくという計画でございますが、これが管理職員の段階にとどまっている。
 キャンパスネットワーク環境のセキュリティー向上のために必要な処置を更に行うという計画で、これも十分な実施になっていないということでございまして、具体的な計画をしっかり立てておられるという結果でもございますけれども、そういうことで、課題という指摘をさせていただいています。
 それからもう一件、北陸先端科学技術大学院大学に関しては、課題ということで、博士課程について、定員充足が90%を満たしていないということで指摘しているのですけれども、これは平成23年度、本年度は満たしている状況でございますが、年度ごとの評価ということで、あえて指摘させていただいています。
 それから、特筆の方は、先ほどから再三話題になっておりますサーバーの集約によって消費電力を48%削減ということでございます。これは先進の大学内プライベートクラウド構築によるICT機器のエネルギー大幅削減ということで、昨年、平成22年度の環境省の環境大臣賞も受賞されているということで、付け加えさせていただきます。
 以上でございます。
【村松委員長】  ありがとうございました。
 続いて、Dチームを担当された南雲委員、お願いいたします。
【南雲委員】  既に概略の中で御報告されていますが、かいつまんで報告させていただきます。Dチームは机上資料にございますように、室蘭工業大学以下、技術系大学、13大学を担当させていただきました。
 全体の状況をまず一言で申し上げますと、順調、またはおおむね順調に進んでいるという結果になっております。
 なお、課題を指摘したのが2大学、特筆として評価したのが1大学ございますので、御紹介申し上げます。
 課題の一つは、東京工業大学です。これは平成23年度ではないのですけれども、過年度において、研究費の不適切な経理処理があったということで、新聞紙上でもちょっと話題になっていましたので、単年度の評価に値するかどうかは議論があったのですけれども、やはり社会的な影響もございますので、課題として指摘して、この原因の究明及び再発防止に向けて徹底的な調査を行い、現在ある教育研究資金不正防止計画の見直しを行うなど、必要に応じて積極的な取組を実施するとともに、その取組を社会に向けて情報発信することが求められているということで、課題として指摘させていただきました。結果が出るのはもう少し待ちたいと思っております。
 それから、東京海洋大学です。これは年度計画に掲げる外部資金の増加を図るという目標があったのですけれども、残念ながら、外部資金の獲得に向けて、体制等は見直ししているものの、平成21年度に比べて外部資金額が減少しておりまして、体制の見直しは評価しますけれども、実績として上がっていないということで、課題として指摘したということです。
 それからもう1個、これは特筆として評価させていただきましたが、名古屋工業大学であります。技術移転説明会を実施し、研究成果を産業界へ技術移転する方法の周知及び意識向上を図るなど、産学官連携コーディネーター、これは新しくコーディネーターを設置したわけですけれども、これを中心に大学が保有する工業技術等の知的財産を活用した自己収入の増加に取り組み、平成22年度の知的財産収入が、先ほども全体で報告がありましたけれども、5,999万円と大変大幅に、ノウハウ料という契約なのですけれども、そういう形で新しい収入源を見出したということで、特筆すべき課題として評価したということ、以上、3校だけ一つの例を申し上げて、Dチームの報告に代えたいと思います。ありがとうございました。
【村松委員長】  ありがとうございました。
 続きまして、Eチーム、勝方委員、お願いいたします。
【勝方委員】  Eチームは教員養成系大学、11大学の評価を行いました。一番問題になったのが、教職大学院の定員未充足の問題であります。この問題で2大学を課題として指摘いたしました。一つは平成21年度から平成22年度において90%を満たさなかった北海道教育大学。もう一つは、平成20年度から平成22年度において90%を満たさなかった愛知教育大学です。
 東京学芸大学の教職大学院も90%を満たしていなかったのですけれども、入学者の約2分の1が現職教員であり、そのほとんどが1年で修了するということから、学生収容定員の充足率90%を満たすというのは、やや難しい面もあります。また、1年で修了というのは、現職教員を派遣している東京都教育委員会の希望であるということもあり、大学側だけの努力では対応できない面も踏まえ、この事実は指摘しましたが、課題とは致しませんでした。この定員未充足の問題については、更に論議を深めていく必要があろうと思います。
 この他に課題としたのが、研究費の不適切な使用がありました宮城教育大学、この評価にかかわる実績報告書に正確な記述をせずに、誤解を与える内容があった東京学芸大学、それから、年度計画未達成ということで、情報セキュリティーポリシー関連の手順、ガイドライン等の策定・整備について、十分に行われていなかった愛知教育大学、温室効果ガス排出抑制等のための実施計画を立て、温室効果ガスの抑制に努めるということを目標としたにもかかわらず、ガス排出量が9%増となっていた京都教育大学です。
 あと個々の大学、様々な要素が多々ありますけれども、共通項としては、こういうところだったと思います。
 以上です。
【村松委員長】  どうもありがとうございました。
 続きまして、Gチーム、宮内委員、お願いいたします。
【宮内委員】  Gチームは附属病院設置の中規模大学を対象にしておりまして、北日本から中日本までの弘前大学から鳥取大学までを含んだ評価をさせていただいております。
 全体の状況としては、先ほど申しましたように、全ての大学が順調、またはおおむね順調に進んでいるということです。
 各大学の状況としては、大学院の定員未充足の問題を抱えているところが5大学、富山大学、金沢大学、福井大学、山梨大学、信州大学、それらの中で、福井大学については、専門職学位課程について、平成23年度において90%をクリアしているということなので、この後は課題にはならないであろうと。
 それから、山梨大学においても、平成23年度は90%をクリアしておりますので、多分これは来年度にはなくなるという想定が立っております。
 他のところも、入学定員の適正化に努めるということで、今後の課題の解消を目指しているというところでございますが、信州大学は、平成16年度の法科大学院設置計画書の虚偽申請問題から、入学定員が40名のところを募集定員を30名として続けている状況がございまして、ここはすぐさま定員充足が満足する、未充足が解消するという状況にはならないかと思いますが、定員の充足に向けて、入学定員の適正化に努めるということも行われておりますので、徐々にその効果が現れてくるのではないかと期待しているところでございます。
 もう一つ、平成21年度の評価結果において、評価委員会が課題として指摘した鳥取大学における障害者雇用並びに雇用者数、雇用率が、法定雇用率の達成に至っていないということについて、今年度平成22年度においても、ファーストジョブ支援室をつくり、特別支援学校卒業生を3名採用して、雇用者数を増加させているものの、法定雇用率は達成できなかったという状況が起きており、今年度も引き続き課題として指摘したところでございます。
 以上でございます。
【村松委員長】  ありがとうございました。
 これで、今、報告していただいていないチームのこともございますけれども、非常に共通要素もあるし、ここに資料もございますので、今御報告いただいたところから、疑問に思った点とか、御意見、あるいはどこかのチームに参加して見ていただいている委員の方には、その御経験からということがあると思いますので、このことは少し強調して議論をしておいた方が将来のためだとか、いろいろなことがあるのかなと思います。どなたからでも御発言いただけたら、幸いです。
【勝方委員】  では、皮切りに、前回の国立大学法人分科会でも話題となったテーマですけれども、特に大学院博士課程の定員未充足問題をどうするかと、分科会長から問題提起がありました。私どもが担当した教員養成系大学でも、教職大学院の定員問題というのが大きな問題になっておりまして、様々なケースがありますので、なかなか一律に判断できない、難しいところがあります。
 私なりにどうすれば良いのかということを考えました。理由は後で申し上げますけれども、結論は、現在の学生収容定員90%を満たさなかった大学について、毎年それを課題として指摘して、名前を発表するというのは、あまり意味がないかもしれない。
 といいますのは、そのときのいろいろな状況によって、90%を多少上下することもあるわけです。不確実な要素がある。だから、1年だけで指摘するのは、実際問題として、指摘された大学に対するインパクトもそれほどないかもしれない。現実的に90%を切っている大学に関しては、交付金のところで削減の対象になり、実質的なペナルティーがあるわけです。この部分は動かせないと思うのです。これはここで決められる問題ではない。
 それから、第1期中期目標期間中の成果に基づいて、第2期の交付金の傾斜をわずかにつけるのを定めるということになっていますけれども、ここにおいても、やはり総体的に見ると、その中に定員未充足の部分が絡まってきている。だから、交付金制度のところでは入っている。それをそのままこちらの評価に入れるのかどうかという問題だと思うのです。
 毎年やっても、単に指摘されているだけですという形で、3年ぐらい続けてずっと改善していない大学もあるわけです。単に言いっ放しに終わっているところもあるので、どうすれば良いのかということを考えたのです。
 私とすると、第2期中期目標期間が6年ですね。これを3と3、半分に割って、第2期の期間においてもずっと定員が達成されない、未充足のところには、この委員会として、定員削減等の勧告を出すということを定めると。最初の3年間でできなかったところは、このままだと定員削減を勧告いたしますということを知らしめるというシステムはどうなのかなと。
 といいますのは、単に定員を毎年削減するとかということにしますと、大学が自ら立てた目標を達成できないからといって、それのハードルを下げろと主張するのはいかがなものかという、これはなかなか社会の納得を得られないのではないかと思うんです。だから、毎年はしない。これは一つの方法。しかし、その代わり本当に達成できなかった場合には、勧告を出しますと。大学にとってのプラスとマイナスですけれども、二つの面をセットにした方法をとったらどうかと考えました。
 しかし、さらに、もう一つ、根本的な問題があるわけです、定員が達成されないという問題。これについては、文部科学省できちんと調査をする必要があると思うのです。なぜかといいますと、何でずっと高い定員を設定して、それが達成されなくても、そのままの数字でいくのか、交付金等で損失を被りながらもそれを続けていくのか。この問題について、大学にいろいろな誤解もあるのではないかと私は思うのです。かつては一遍とった定員を、そこが必要なくなったら、ほかの部分に定員枠として振り向けてやっていく。それによって、学内の活性化を図るということで……。
【村松委員長】  その定員をほかの何かに使うわけですか。
【勝方委員】  はい。この分野の博士課程の枠、その分はニーズが低くなって、あまり定員が充足しなくなると、その部分をもって、新しい分野のものを起こして、そこに持っていく。これは、第1期で低い評価を受けた大学の人たちに、なぜ定員を削減しないのですかと私が聞いたことに対する返答だったのです。しかし、今本当にそうなのかという疑問があるわけです。もっと伸縮自在にするべきである。だから、なぜ大学がやらないのかということをきちんと調査して、対応を立てていくという方向が必要ではないのかと思います。
 以上です。
【村松委員長】  どうもありがとうございました。
 定員というのは、多分根幹的な問題だと思いますし、国立大学法人分科会のときでしたが、高等教育局長が、評価で指摘していただかなければいけないことと、文部科学省が考えなければいけないことがあると言っておられましたけれども、今かなり具体的な提案を伴った御意見だったわけです。ほかの方は何か御意見、ございますか。
【稲永委員】  今、勝方委員が言われたことに関して、私は定員未充足等も扱っているワーキンググループに属していまして、今日はそこの主査が欠席なものですから、私から今の定員未充足の問題について検討した概略を申し上げます。
 今の勝方委員もメンバーなので重複しますが、主に二つの意見がございました。大学院の博士課程では、学生の質の維持や、修了後の進路の確保が困難になっている状況から、常に定員充足を求めることは無理な面がある。毎年度一律に90%以上を求めることは検討すべきではないだろうかと。
 それからまた同じですが、それとはちょっと異なる意見で、一方で、定員は大学が自ら設定していることから、未充足の状態を継続している法人に対しては、改善を促すべきではないかという大きな漠とした意見なのですが、なかなか一つにはまとまりません。
 それで、我々のワーキンググループでは、今申し上げましたように、違う意見があるということで、結論を出すに至っていませんが、今の勝方委員の御提案等も含めて、総会でさらなる議論をいただいて、ワーキンググループとしても、この問題について検討を続けていきたいと思っております。
【村松委員長】  ありがとうございます。
 事務局、何か御意見、ございますか。
【髙橋国立大学法人評価委員会室長】  貴重な御意見、ありがとうございました。
 今の仕組みについて、まず簡単に御説明いたしますと、定員未充足は、収容定員の充足率が90%に満たない場合については、評価の対象となるということで御指摘を頂くことになっています。その評価とは別に、運営費交付金の配分の関係で、90%未満のところについては、簡単に言えば、削減対象という別のルールがまたあるわけです。運用と致しましては、中期目標期間が終了した後に、未充足分については、国庫に返納するという仕組みをとってございます。
 それで、勝方先生から今回御提言いただいた、評価委員会として未充足校に対して勧告を行うというところについてでございますけれども、この国立大学法人評価委員会の権能と致しまして、そこは評価にとどまっているというのが今の法律上の仕組みになってございますので、評価の中で御指摘を頂くということになろうかと思います。
 その結果がどうなるかということでございますけれども、これは仕組みだけ申し上げると、中期目標期間終了時の評価の関係でございますけれども、年度評価ではなくて、評価結果に基づいて、今度文部科学大臣は所要の措置を講ずるものとするという規定がございます。所要の措置の検討に当たっては、大臣はまた評価委員会の意見を聞かなければならない、このようなスキームになってございます。
 実例で申し上げますと、第1期が終了した時点で、これは大臣名で各国立大学法人、大学共同利用機関法人の長宛てに、組織及び業務全般の見直しについてという通知を発出しておりますが、その中で、必要に応じ、入学定員や組織等を見直すよう努めることとするという一般的な通知を出させていただいて、それを受けて、あとは定員未充足だった各校において、どういう対応をとるかということを、つまり、この評価結果は次の中期目標、中期計画に反映する必要があるものですから、そのことを踏まえて、あとは各大学がどう対応するかとなっている、これが今の仕組みでございます。
 そこを今の勝方先生の御提言は、もう少し強い権能をということであろうかと思いますけれども、仮に今の仕組みを前提とするならば、その仕組みの中でどこまでできるかということは、引き続き、ここでも御検討いただければと思いますし、また我々もよく考えて、またご相談させていただければと思っております。
【村松委員長】  多分、勝方先生の御意見も、権能を破って言おうというのではなくて、やれる検討はしてみたらどうかという御提案なのだろうと思いますので、そういうふうに聞き取ってもいただきましたので、一応一つの論点かなということではないかと思います。
 舘委員、どうぞ。
【舘委員】  入学定員が90%に足りないときという判断もありますけれども、未充足というのをどう計測するかという問題も多分あるのではないかと思うのです。単純には、少しテクニカルで申しわけないのですけれども、今年度はなかったのですけれども、昨年度、秋入学をカウントすれば、満たしているのだけれども、これは5月1日のカウントだということで、未充足だということになったり、収容定員の考え方が、入学定員の何倍みたいになっているのだと思うのです。そうすると、本当は早期修了とかいろいろなタイプがあるわけです。
 それから、今回の御紹介でも、学芸大学については、1年修了が多いということで、指摘しなかったということも起こっていますので、未充足というのが、90%というのが一体どういうふうにカウントされるかというのを少し検討いただいた方が良いと思います。
【村松委員長】  ありがとうございました。
 そのほかの論点はいかがでしょうか。どうぞ。
【大滝委員】  同じような意見なのですけれども、過去3年間の定員について、マスターコースですとほぼ充足しておりますが、ドクターコースでは、かなり未充足が何年も続いている大学があり、やはりでこぼこがあると承知しています。ある年は充足しているけれども、次の年はなぜか低くなっているというような形があって、一律に一年一年で切っていったら、たまたま充足していないということが起きることがあると思うのです。
 少なくとも今までの大学院というのは研究者育成という観点から来ていますので、そういう意味では、企業サイドから見たとき、特にドクターコースを出た人というのは、とても受け入れられないという社会があるわけです。
 というのは、マスターコースを出てきた人はもう既に企業に入って、3年間、もしくは4年間先に企業の仕事をしていますから、ある意味でもう慣れております。ドクターコースを出た人をぽっとそういう人の上に立てるわけにはいかないとか、企業側は企業側で悩みがあるということもあって、どちらかといったら、マスターコースから入れて、企業の中で教育すれば良いという流れもあったり、こういうものの全体を見ないで、充足率がどうだと一生懸命言ってみても、あまり意味がない。
 それと、企業側なり、自治体もそうですし、これから世界にどんどん出ていく人たちを養成しなければいけないということで、博士課程教育リーディングプログラムを今、審査しているものと承知しておりますけれども、そうなったときには、今までの、いわゆるコースだけで考えなくて、他の研究科も横断的にやって、いろいろなバックグラウンドを持った人も育てなければいけないという議論もこちらでしていて、それでないと、今はあまりにも専門化してしまって、自分の専門以外は何も分からない。そうすると、企業とかは実際に雇うわけにはいかないのです。
 そういうようにして、大学院の方も少しずつ変わっていかないと、実際にはこの問題は奥が深いので、そういうものと連携させながら議論しないと、今回一方で、博士課程教育リーディングプログラムに採択された大学は、まさに春だけでなくて、秋もどんどん入学者が入ってくるわけです。そういう形で、入学試験も海外でやりますというところも、いっぱい提案があるわけです。そういうように、ある限られた採択された大学はどんどんそういう形で進んでいる。ところが、それに採択されない大学は、依然として同じ方式でやっていたら、同じ問題があるわけです。
 だから、むしろ今回は一つのテストケースとして、リーディング大学院を決めると思うのですが、その良いところを次々と、こういうところは良いよということを、他の大学にもどんどん知らしめて、そういう意味で、今度は企業も欲しいという人材を、とにかく大学が努力して、そういう幅の広い、受け入れやすい人材を教育するべきだということを、どんどん発信していかないと、この問題は10年たっても同じ議論をしているのではないかという気がします。
【村松委員長】  ありがとうございました。
【勝方委員】  何度も済みません。その認識は私も全く一致しています。全体の問題について、大学の取組を促すという視点から、勧告も必要ではないかと思うわけです。
 私がこの問題を考え出したのは、科学技術・学術政策局で、科学技術関係人材のキャリアパス多様化促進事業についての企画委員をさせていただいたことがきっかけです。これは昨年11月に報告を出して、幕を閉じました。
 ここでは、おっしゃるように、ドクター、オーバードクター等の研究職だけではない、多様なルートを開くための大学の教育のあり方等々について、いろいろなモデルを募集して、それに予算を付けて、その成果を見ていったわけです。
 かなりいろいろな成果があったのですけれども、昨日たまたま最後の総括を見ますと、こんな文言があります。大学経営者のリーダーシップが重要である、大学院の博士課程に今まで自動的に集まっていたのに、集められなくなった大学の危機を救うというプロジェクト、キャリアパスのプロジェクトであるという認識を大学の経営者自体が本当の意味で持ったかというと疑問であるとか、大学の閉じた中では、改革はできないので、自治体や企業の人に大学の中にどんどん入ってもらう仕組みをつくるべきである等々、様々なことが出ておりますけれども、各大学が危機感を持って、こういうことを進めていくと、研究職だけではなくて、技術職、民間にも行けるという認識を持てば、優秀で意欲のある学生がまた大学院に来るようになるのではないかと思うわけです。
 たまたま今日の日経新聞の朝刊に、文部科学省の方針として、本当かどうか知りませんけれども、大学院、修士論文不要に、来年度から筆記試験などで審査、博士号を目指す院生対象という記事が出ておりました。
 これも大滝委員がおっしゃったように、大学院の早い段階から専門分野に閉じこもるのを防いで、広い視野を持つ人材を育てる狙いがということなのだそうですけれども、こういったこと全てが絡まってくると思います。
【村松委員長】  ありがとうございます。
 定員の問題というのは考えてみると、いろいろな見方というのか、かなり深く、柔軟に考えるとか、いろいろな観点があり、今後の課題であり、文部科学省でも検討していただくことになるでしょうけれども、ワーキンググループの方でも考えられるところは考えていくと言っていただいておりますので、ここで決められることでもありませんし、次に課題を残すような感じになるかもしれませんけれども、重要な問題として出てきたということで良いのではないかと思います。
 そういうことで、一応業務の実績に関する評価についての審議は、大体時間が来ておりますので、できたらこの辺で決めさせていただきたいと思います。原案のような評価で良いということでお決めいただけますでしょうか。
(「異議なし」という声あり)
【村松委員長】  どうもありがとうございます。
 それでは、そのようにさせていただきます。御意見については、今後の評価の実施方法のところで、いろいろな形で検討するということになるのではないかと思います。
 なお、この年度評価は各法人が行う教育研究の特性や法人運営の自主性、自立性に配慮しながら、各法人の中期計画の達成状況について、総合的に評価するとなっておりまして、相対評価でないということに留意しながら、対外的に説明するのにどうするかというところが重要なのですが、対外的に説明をしてまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。
 次に、第2期中期目標期間評価の業務実績に係る実施要領等について、御審議いただきたいと思います。前回の総会において、実施要領素案を審議していただきまして、その後、ワーキンググループにおいて、引き続き検討いただいているところであります。また、平成23年度の業務の実績に関する評価の実施に際しまして、各年度終了時の評価に係る実施要領の一部改正についても御審議いただきたいと考えております。このあたり、事務局から少し御説明ください。
【髙橋国立大学法人評価委員会室長】  それでは、資料2-1を御覧いただけますでしょうか。こちらは中期目標期間終了時に行う業務実績評価に係る実施要領ということでございます。前回5月24日のこの総会におきましても御議論いただきまして、そのとき内容についてはおおむね御了解いただいていたと認識しておりますけれども、その後若干の字句修正を加えたところでございます。従って、中身につきましては、大きく変えているところはございません。
 ただ、4ページの一番下の部分、その他のなお書きのところでございますが、先ほど来御議論いただいております収容定員の未充足の件につきましては、今後なおまだ検討を要するということでございますので、現時点においては、そこに掲げさせていただきましたような形で、ややまだ浮かしているというところでございまして、遅くとも中期目標期間終了時の評価が始まる前までには、ここは決めていただく必要がありますけれども、現時点においては、まだこういう形で引き続き検討ということで浮かせているというところでございます。
 それから、ページでいいますと、12ページ、13ページを御覧いただけますでしょうか。12ページが附属病院の評価、それから、13ページが附属学校の評価についてでございます。この部分につきましては、前回の総会のときにまだお諮りしていなかったところでございます。
 まず、附属病院の関係につきましては、病院チームでいろいろと御議論いただきましたけれども、第1期における評価の観点は、基本的にはそのまま引き継ぐという形でございますので、内容的には変わってございません。
 ただ、2の(2)の下から二つの「○」の中に、災害医療というものを今回新たに書き加えているというところでございます。これは先の震災の関係を受けて、この点についても取組状況を評価してはどうかということでございます。
 また、その下の「○」につきましては、1行新しく追加ということで、そもそも医師、看護師につきましては、過重な負担が問題となっておりますので、そうしたことに対して、負担軽減策などを取っていることについての状況を評価すべきではないかということで、新しく加わっております。第1期からの変更点はその2点のみでございます。
 また、13ページの附属学校の関係でございますけれども、こちらはワーキンググループで御議論いただいておりましたが、こちらも基本的には第1期を引き継いでおります。変わった点、修正の点だけ申し上げますと、まず、2の(1)の表題、タイトルが、第1期のときには、学校教育についてということでございましたが、教育課題についてということで変わってございまして、その下の一つ目の「○」に、学校現場が抱える教育課題について云々という、第1期のときには、「○」の次にいきなり実験的、先導的に取り組んでいるかという書き方でございましたので、何について取り組んでいるのかがちょっと明確ではないということで、その前に教育課題についてと加えてございます。
 それから、(2)の丸2のところで、教育実習についてでございますけれども、一つ目の「○」を新しく追加しているというところでございます。こちらは、附属学校のミッションの確認的な意味もあるということで、実習生の受入れの関係について、新たに観点を起こしているということでございます。
 それから(3)、一番下のところで、これは若干の字句修正ですが、「附属学校の在り方や」の次に、「その改善・見直し」を入れているのと、一番最後「十分な検討」の次に、「取組」を書き加えている。文言の整理の関係でございます。
 以上が、変わった点でございます。
 なお、附属病院と附属学校の評価について、評定を付すか否かという点も論点に挙がっていたわけでございますが、第1期については、評定は付さないというやり方をしていたわけでございますけれども、この第2期についてどうするかということを、改めてそれぞれのチームでお考えいただきましたけれども、やはりそこは引き続き、多種多様な状況について、あえて評定を付すのではなくて、取組状況について見るという方が良いのではないかということで、第1期に引き続いて、評定を付さないということにしてはどうかという案になってございます。
 以上が、資料2-1の関係でございます。
 それから、資料2-2でございますけれども、第2期の中期目標期間が既にもう始まっておりますが、法人の教育研究の状況につきましては、制度上、この評価委員会から独立行政法人大学評価・学位授与機構に要請するという仕組みになってございますので、今回も第1期に続いて、委員長名で大学評価・学位授与機構の機構長宛てに教育研究の状況に係る評価の実施を要請するという文書でございます。
 なお、第1期のときには、「記」以下、いわゆる留意点を掲げていなかったわけでございますけれども、昨年6月28日のこの総会、お手元の机上資料で、この冊子があるかと思いますが、こちらのグレーの冊子でございますけれども、13ページを御覧いただけますでしょうか。
 13ページに、第1期の評価を受けて、第2期の改善点をこの評価委員会で取りまとめいただきましたけれども、その中の1の(2)のところ、教育研究の評価の効率的な実施の部分について、ここは改善を図るということをお決めいただきましたので、その点を踏まえるようにという意味で、今回の要請文について、そこの二つの「・」を付しているところでございます。
 それから続けて先に御説明させていただきますと、資料3-1でございます。こちらは、年度評価の実施要領でございます。先ほど御了承いただきました平成22年度の年度評価については、まさにこの資料3-1の改定前の実施要領に基づいて行ったわけでございますけれども、今回若干の文言の整理並びに、従来既に年度評価の中でやっていることについて、確認的に記載するといった点がございまして、一部改正をお願いするものでございます。
 具体的には、2ページの赤い色の修正部分でございますが、教育研究等の質の向上の状況についてなどとあるところについて、注目すべき点にコメントを付すということでございますが、ここは既にやっていることでございまして、そこを確認的に要項の中にも盛り込むものでございます。あとは字句の整理といった類いのものでございます。
 なお、念のため申し上げておきますと、先ほど新たに付け加える「コメントを付す」という修正の上のところに、ちょうど※3というところで、収容定員の関係を記述してございますけれども、先ほど御説明申し上げた中期目標期間終了時の業績評価における収容定員の取扱いは、引き続き検討することにしているのですが、年度評価については、毎年やらなければいけませんので、年度評価の実施要領については、既に昨年6月28日に御決定いただいておりますが、その時点では、未充足のところについては評価を行うという形で決定をいただいていた関係上、現時点ではここは改正せずに、今後の御議論の中で方向性が決まった段階で、ここについては改めて改正を含めて御検討いただくということにさせていただければと思ってございまして、現時点では現行どおり、つまり、そこの結論が出るまでの間は、そこについては年度評価の中でも評価を行っていくという取扱いにさせていただければと思ってございます。
 それから、3-2、3-3の関係は、年度評価の実施要領を受けまして、評価に当たって、大学に求める実績の報告書の様式例でございまして、若干の字句修正ということでございます。内容の大きな変更はございません。
 以上でございます。
【村松委員長】  ありがとうございました。
 この件、今の御説明につきまして、御意見、御質問をいただきたいと思いますので、どなたからでも御発言いただきたいのですが、本日ワーキンググループ座長の﨑元委員がご欠席ですが、ワーキンググループの委員の方から、まず補足等がございましたら、御発言をお願いした方が良いと思いますが、いかがでしょうか。
【勝方委員】  では、私から一つだけ、資料2-1、概要の二つ目の「・」のところに、「各法人の質的向上を促す観点から、戦略性が高く意欲的な目標・計画等は、達成状況の他にプロセスや内容を評価する等、積極的な取組として適切に評価する」とあります。
 さらに、もう一つ、国際的な、先ほどの方にあるのかと思いますけれども、各法人の目的によっては、教育研究の成果が世界的な高水準の達成や、国際的な競争力の向上を目指す観点から、適正に評価するよう配慮するという文言も入っております。
 これは、ワーキンググループのキャップであります﨑元先生がかつて提案なさったことで、意味するところは、第1期が終わって、目標を高く掲げていた場合、それが達成できないと、マイナス点を受けてしまう、それが恐ろしいから、なるべくハードルを低くしようという傾向が各大学に現れるもしれない、こうなったら非常にマイナスであると。だから、こういう世界な高水準の達成、国際的な競争力の向上を目指すものについては、要するに、適正に評価するというのは、意味するところは、万が一達成できなくても、それまでのプロセス、努力等は評価しようと。安易にマイナス点はつけない、こういう心なのです。私は、これは非常に重要な部分だと思うのです。そうでないと、ますます教育研究がシュリンクしていってしまうおそれがある。
 しかし、我々がワーキンググループで論議になったのは、この趣旨は良いと。しかし、これを実際に実行する仕組みを何かつくる必要があるのではないのかと。そうでないと、もし我々委員が担当したときに、この部分が世界的な高水準の達成ですか、そうではありませんかというのが出てきて判断を求められても、実際非常に困るわけです。だから、大学も安心してそういうことを出せる方策、評価も社会の納得を得られる方法、こういう具体的な仕組みをつくる必要があるのではないかと、ワーキンググループで私は申し上げました。
 そのとき私が具体的に言ったのは、例えば、こういうことなのです。現在、これは評価委員会に出てくる自己点検・評価で、ウエート付けというのがあります。各大学がこの部分は当大学が重要視しているので、重く見てほしい、良ければ高得点、駄目だったら、点数が大きく下がるリスクも抱えるわけですけれども、その分だけ重要視しているという形。
 これに関して具体的な方法、それから、数等は慎重に検討しなければいけないでしょうけれども、例えば、マイナスのないウエート付け、高い目標を掲げて、これが達成できた場合には評価します、だけれども、達成できなくても、マイナスにはしない、こういう仕組みをつくるとどうなのかなと、全く素人考えなのですけれども、そうすると、大学も動きやすいのではないかと、全くの素人考えの例えです。しかし、趣旨は非常に良いわけですから、これを実際に具体化していく手立てを構築していく必要があるのではないかというところで、ワーキンググループは終わっております。
【村松委員長】  どうぞ。
【田籠委員】  民間企業の組織評価で現在よく使っていますが、日産の事例が分かりやすいと思いますが、コミットメントとストレッチという考え方を持っています。通常予算配分をして、各ビジネスユニットに対してコミットすると。それに対しての評価はプラス・マイナスインセンティブがある。更に加えて、ストレッチ目標を出したところに関しては、プラスインセンティブはするけれども、マイナスインセンティブは行わないという基準の運用を、個人ではなくて、組織評価で、大企業はどこもやっていると思います。こういった考え方を大学法人に対しても導入することは、仕組み的に可能かと存じます、御参考までに。
【村松委員長】  ありがとうございました。
 今おっしゃられたのは、勝方委員の御説明と同じ方向ですね。
【勝方委員】  そうですね。
【村松委員長】  そういうことだと思うのです。我々は、業務も教育研究も一応所管にはしていますけれども、教育研究のところは、大学評価・学位授与機構にやっていただくということですが、ここでは教育研究の特性を踏まえつつ、各法人の目的によっては、教育研究の成果が世界的な高水準の達成等となるわけですね。
 先ほどの資料2-2で、私の名前で出ていく機構長、平野先生への書類ですが、そこにこれは特には書いていないですよね。だけれども、そういう意見がありましたと、こっち側も読んでおいてくださいと、ここを読んでいただくことを促すということで良いのではないかと思っているので、今日は大学評価・学位授与機構の方はいらっしゃらないと思いますので、御連絡をよろしくお願いしたいと思います。
 そのほか、何かございますでしょうか。
【舘委員】  ちょっとよろしいでしょうか。私もワーキンググループにおりまして、今の点が特に議論されました。それで、そのときに私も議論には出さなかったのですが、形式上小さなことと言えば、小さなことなのですが、6ページのその他業務運営で、法令遵守と危機管理体制が、「及び」ということで、1項目になっているのですけれども、経緯からいうと、私の記憶ですと、共通の観点と示す項目数は減らそうということがあったと思うのですけれども、正直言って、コンプライアンスと危機管理というのはイコールではないので、これだけの災害を経験した今の情勢でいうと、むしろ項目を分けていただいた方が、大学の方も対応しやすいのではないかとちょっと思うのですが。
【村松委員長】  今のは資料のどのページでしょうか。
【舘委員】  ごめんなさい。資料2-1の実施要領で、共通の観点というのが別添で5ページからつきます。ワーキンググループでは主に本文の方を議論してしまったので、そのとき、ワーキンググループでは指摘しておりませんでしたが、共通の観点ということで、以前は共通の指標とかということで、後出しみたいな言い方をされたのですけれども、観点ですので、そういうことがないということで、それにしても項目数を減らそうという動きがあったと思うのです。それで見ると、6ページのその他業務運営のコンプライアンスと危機管理というのはちょっと性質が違うので、あえて分けても良いのではないかということだけでございます。
【村松委員長】  事務局の御見解はいかがでしょうか。
【髙橋国立大学法人評価委員会室長】  そこは、その方向でと思っております。御了承いただければ、その方向でやらせていただければと思います。
【村松委員長】  その方が良いかなという感じがしますので、対応していただくということでお願いします。
 そのほかの御意見、ございますでしょうか。
 伊井委員、御指名して申しわけありませんけれども、何かございますか、ワーキンググループに入っていらっしゃったと思うのですけれども。
【伊井委員】  一応我々も検討いたしましたので、この方向でよろしいかと思います。今、舘さんがおっしゃったようなことは、分けていただいても結構だと思います。
【村松委員長】  それではいろいろな御意見をいただきましたが、第2期中期目標期間の業務実績に係る実施要領と、資料2、3に関わることでございますけれども、案のとおり決定すると、ちょっと修正して、やや書き換えるところがあるわけですが、それで決定するということで決めさせていただいてよろしゅうございますか。
(「異議なし」という声あり)
【村松委員長】  ありがとうございます。
 それで大分進みまして、次に各分科会に付託された事項の審議結果等について、御報告をいただきたいと思います。まず、事務局より御説明いただきたいと思います。
【髙橋国立大学法人評価委員会室長】  資料4に入る前に、確認的に申し上げておくことがございまして、第1期の中期目標期間終了後の業績評価を行う前に、暫定評価を行いましたけれども、第2期につきましては行わないという、先ほどちょっと御紹介させていただきました、昨年6月28日の総会で御決定いただいた中での改善点の中に、暫定評価は実施しないと決めていただきましたので、先ほど私の方で説明し忘れたのですが、今御決定いただいた第2期の実施要領については、暫定評価の記述をしてございません。従って、暫定評価を行わないということになりますので、念のため申し上げさせていただきます。
 資料4でございますけれども、評価委員会の審議事項のうち、幾つかの事項が分科会、さらに、分科会の下の専門部会に委任されてございますけれども、前回5月に行われた総会以降、国立大学法人分科会関係では、専門部会に付議する事項について、2度にわたって審議をされてございますので、御紹介させていただきます。
 一つは、剰余金の繰越しの承認関係、財産の譲渡の関係、さらには役員報酬規程の改定の関係、それから、技術移転を実施する際の出資の関係、こうしたことが専門部会で御審議の上、議決されてございます。
 また、3ページでございますが、大学共同利用機関法人につきましても、専門部会が1度開催されてございまして、財務諸表の関係とか、剰余金、役員報酬規程の改正、こういった点について、御審議の上、議決されているということでございます。
 こちらの専門部会の議決をもって、この評価委員会の議決とするという取決めになってございますので、専門部会でこうした議決がなされたことを御報告させていただきます。
 以上でございます。
【村松委員長】  ありがとうございました。
 何か補足説明はございますでしょうか。学術機関課の方、御説明の方、御出席ですか。何かありますか。よろしいですか。どうもありがとうございました。
 このことについては、既に各専門部会で御審議いただいていたわけでございます。特に何かあればということで、御意見を頂きたいと思います。この際、少し申し上げておきたいというようなことはございますでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、どうもありがとうございました。
 本日の議題は以上でございます。
 これで本日の議題は終了したわけでございますけれども、審議官から特に御説明いただけることがあるということでございます。よろしくお願いいたします。
【常盤高等教育局審議官】  申しわけありません。先ほど勝方委員から、博士課程に進む学生について、修士論文を課さなくて、博士課程に進学できるという報道があったというお話がございましたけれども、昨日中央教育審議会の大学院部会が開かれまして、そこでこれはまだ議論の途上ではございますけれども、その中で、日本の博士課程の場合には、いわゆる区分制を採っていますので、修士課程に行って、そこからまた博士課程に行く。従って、博士課程に進む際には、今は主に修士論文が課せられているわけでございますけれども、先ほどもお話がございましたように、博士がより幅の広い人材として育成されるようにという議論もございまして、その文脈の中でこれまで議論を進めてまいりまして、博士課程に進む学生を念頭に置きまして、修士論文にかえて、実際博士論文を執筆できるような基礎的な力が身についていれば、その審査をもって、修士論文を経ないで、博士課程に進めるような制度改正を行うことが適当ではないかという議論がございまして、昨日もそれを検討しておりまして、今、引き続き、基本的にはその方向で進めようということになっておりますけれども、更に検討を詰めるという段階にあるということでございますので、基本的には、先ほど来お話がございましたように、博士のより幅広い資質を育てようという方向で今検討を行っているという点については、御理解いただければと思っております。 
以上でございます。
【村松委員長】  ありがとうございました。
 今日予定しておりました議題はこれで終わりますので、事務局から今後の日程等を御説明いただきたといます。
【髙橋国立大学法人評価委員会室長】  本日は本当にありがとうございました。本日御審議いただきました評価結果につきましては、直ちに関係の法人に通知いたしますとともに、文部科学省のホームページでも掲載させていただこうと思ってございます。本当にありがとうございました。
 それからまた、先生方におかれましては、この12月31日をもって任期が満了するということでございます。長きにわたりいろいろ御尽力いただきまして、本当にありがとうございました。
【村松委員長】  これでこの期の総会が終わりということになるようでございますので、一言御挨拶したいと思います。1年8ヶ月ぐらい前ですけれども、国立大学法人評価委員会の委員をお願いします、かつ司会を行う役目をお願いしますということでお引受けして、今日まできたのですけれども、何とかこれで終わりましたというさっきの言葉が言えまして、ほっとしておりました。
 この間に行われていた、第1期の暫定評価も終わっていて、その後、確定評価をここでして、評価の仕方等の見直しをちょっとするということ、あるいは観点の検討とか、新しい第2期に入るときの分科会等の体制をつくるとか、そういうことをやってきて、今日年次評価と実施要領の検討を行うことができたわけでございます。
 私は評価という分野については、多少親しんではいたのですけれども、非常に丹念で、細密な評価が行われている内容を知らないまま引き受けて、1月でしたか、第1回の会合で、内容の詳細さに圧倒されて、慌てた覚えがあります。少し理解したなというときに終わりになるわけでございます。皆さんの分科会やワーキンググループにも出席させていただいて、御検討の様子を見せていただきましたけれども、今日までこられましたのは、本当に皆さんのおかげでございまして、感謝に堪えません。どうもありがとうございました。
【金森文部科学審議官】  文部科学審議官をいたしております金森でございます。第4期の委員の皆様の任期満了に際しまして、一言御挨拶を申し上げたいと存じます。
 御出席の皆様におかれましては、お忙しい中、この2年間、国立大学法人評価委員会の委員として、大変御尽力いただき、誠にありがとうございました。
 この期間におきましては、国立大学法人化の検証や、第1期中期目標期間の評価結果の確定、平成22年度からの第2期中期目標及び中期計画の策定、第2期中期目標期間の評価方法の検討など、多くの課題がございましたが、委員の皆様には、精力的に御審議いただきました。それぞれ大変大きな成果を上げることができましたこと、心から感謝を申し上げる次第でございます。
 私どもでは、今後とも様々な機会を通して、御意見、御助言等を賜りながら、文部科学行政に取り組んでまいりたいと考えておりますので、引き続き御指導を賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
【村松委員長】  本日の議事は終了いたしました。2年間、お疲れ様でございました。ありがとうございました。

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-- 登録:平成23年12月 --