ここからサイトの主なメニューです

国立大学法人評価委員会(第28回) 議事録

1.日時

平成21年5月27日(水曜日)15時から17時

2.場所

三田共用会議所3F大会議室B~E

3.議題

  1. 中期目標期間評価の確定について
  2. 第2期中期目標期間における評価について
  3. 国立大学法人等の組織・業務全般の見直しについて
  4. その他

4.出席者

委員

野依委員長、飯吉委員長代理、荒川委員、池端委員、勝方委員、後藤委員、寺島委員、鳥居委員、南雲委員、宮内委員、宮原委員、舘臨時委員、和田臨時委員

文部科学省

德永高等教育局長、布村文教施設企画部長、久保高等教育局担当審議官、戸谷高等教育局担当審議官、倉持研究振興局担当審議官、岡技術参事官、藤原会計課長、永山国立大学法人支援課長、新木医学教育課長、小川計画課長、蝦名国立大学法人支援課企画官、大西国立大学法人評価委員会室長、堀教員養成企画室長、武藤学術機関課専門官

オブザーバー

川口理事(独立行政法人 大学評価・学位授与機構)

5.議事録

【野依委員長】  それでは、皆さんおそろいでございますので、第28回国立大学法人評価委員会総会を開かせていただきます。

 本日は、国立大学法人等の中期目標期間評価の確定等についてご審議いただくことになっております。この関連で独立行政法人大学評価・学位授与機構から川口理事にご出席いただいておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

 それでは、事務局から配付資料の確認をお願いします。

【事務局】  それでは、お手元の議事次第の裏に配付資料の一覧がございますので、それに即しまして確認させていただきます。

 資料1-1が、中期目標期間評価及び年度評価に関する各法人からの意見についてでございます。資料1-2が、第1期中期目標期間評価に係る実施要領の素案でございます。資料1-3が、実績報告書の様式例の素案、横長の資料でございます。資料1-4が、実績報告書の資料編の様式例の素案でございます。資料1-5が、大学共同利用機関法人に関する同様に実績報告書の様式例の素案でございます。資料1-6が、大学共同利用機関法人の実績報告書の資料編の様式例の素案でございます。資料1-7が、第1期中期目標期間評価における附属病院の評価について(素案)でございます。資料1-8が、同じく附属学校の評価についての素案でございます。資料1-9が、中期目標期間評価における認証評価の結果の取扱いについて(案)という資料でございます。次に、資料2でございますが、第2期の評価の基本的な方向性について(素案)という資料でございます。資料3-1が、横長の資料でございますが、国立大学法人等の組織・業務全般の見直しについてでございます。資料3-2が、国立大学法人の組織及び業務全般の見直しについて(案)という縦長の資料でございます。資料3-3が、同じく大学共同利用機関法人の組織及び業務全般の見直しについて(案)でございます。資料3-4が、総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会から文部科学大臣あてに提出された主要な事務及び事業の改廃に関する勧告の方向性についてという資料でございます。資料3-5が、国立大学法人等の組織及び業務全般の見直しについて(案)、野依委員長名の談話の案でございます。資料4が、国立大学法人評価委員会による大学等訪問についてでございます。資料5が、今後のスケジュール(案)でございます。

 以上、ご確認のほう、よろしくお願いします。

【野依委員長】  ありがとうございました。

 早速、議事に入らせていただきます。若干変則でございますが、最初に議題3の国立大学法人等の組織及び業務全般の見直しについてを審議していただきたいと思います。

 それでは事務局から説明してください。

【事務局】  それでは、お手元資料3-1以降につきましてご説明させていただきます。

 資料3-1は、国立大学法人等の組織・業務全般の見直しについて、制度の概要を整理したものでございます。

 国立大学法人の組織・業務の見直しにつきましては、独立行政法人通則法の規定を準用している形になってございまして、文部科学大臣は、中期目標期間の終了時に国立大学法人の業務を継続させる必要性、組織の在り方その他組織及び業務の全般にわたる検討を行い、その結果に基づき、所要の措置を講ずるものとされております。

 また、評価委員会とのかかわりでございますが、主務大臣は、そうした検討を行うに当たって、評価委員会の意見を聴かなければならないということとなっているものでございます。

 また、総務省に置かれております政策評価・独立行政法人評価委員会は、中期目標期間の終了時に、当該、この場合、国立大学法人でございますが、の主要な事務及び事業の改廃に関して、主務大臣に対して勧告を行うことができるとされておりまして、通例、その前段階として勧告の方向性というものを示すということになっております。

 こうしたスキームに基づきまして、独立行政法人について申しますと、この大臣が行う所要の措置というものは、大臣が事務事業の改廃を含む見直しの内容を決定いたしまして、これを踏まえた中期目標を法人に対して示し、必要な法改正などを行うという、いわば権力的なものとなっております。国立大学法人につきましては、ここに附帯決議も付してございますし、制度も独立行政法人そのままを準用しているわけではございませんで、国立大学法人法の趣旨でありますとか、大学の教育研究の特性等に十分配慮しまして、自主的・自律的な運営の確保を求めるといったような附帯決議に沿ったものとする必要があるということで、文部科学大臣の所要の措置につきましては、この附帯決議の中でも触れられておりますように、中期目標の実際上の作成主体である法人に対しまして、文部科学大臣が見直し内容を示した上で、各法人に取組を促して、各法人が作成する中期目標や計画の素案の中に見直しの内容が反映されているかどうかを確認するということが、その措置の中心となることであろうと考えております。

 2枚目をご覧いただければと存じます。スケジュールでございますが、各大学におきます見直しの検討に資するために、当委員会におきましては本年の1月に法律上の手続きに先立ちまして、あらかじめ見直しの視点というものをおまとめいただいたところでございます。各大学に対しましては、2月に既にこの内容を示しておりまして、各大学におきましてこれに基づく検討が現在進められているところでございます。その後の動きでございますが、去る5月21日になりますが、総務省に置かれております政策評価・独立行政法人評価委員会におきまして、勧告の方向性、後ほどご説明させていただきますが、これが決定されております。この勧告の方向性と、それからさきにお取りまとめいただきました見直しの視点に基づきまして、文部科学大臣の見直し内容について、本日、案をお示ししておりますので、ご審議をいただければと存じます。このご審議を経まして、速やかにこの大臣の見直し内容を各法人に提示をいたしたいと考えておりまして、各法人におきましては、それを踏まえて中期目標・計画の素案を作成していただきまして、改めてその際には当委員会にご審議をいただくことになります。

 それでは、以下の資料につきましてご説明をと思いますが、まず資料3-4をご覧いただければと存じます。資料3-4は、先ほどご紹介いたしました5月21日に総務省に置かれております政策評価・独立行政法人評価委員会が決定いたしました勧告の方向性というものでございます。この1ページの2段落目にございますように、貴省、文部科学省におかれては、この勧告の方向性の趣旨が最大限いかされるように見直しを進めてほしいということをこの1枚目で述べております。また、3段落目、なお以下でございますけれども、総務省のこの委員会としては、取組を注視すると。必要な場合には、国立大学法人法において準用する独立行政法人通則法に基づく勧告を行うこととしているので、引き続き、ご協力をお願いしますということで、勧告というものを背景にした、その前段階としての勧告の方向性というものがこの21日に決定されたということでございます。

 内容のご説明をさせていただければと存じます。1ページおめくりいただきまして、この勧告の方向性にはさまざまな事項が記載されております。1月におまとめいただきました見直しの視点と同趣旨の指摘もあるところでございます。また、その視点の中では盛り込まれていなかったような内容の指摘もございますので、そこで示されていなかったものを中心にご説明できたらと思います。

 幾つかのポイントに限ってのご説明になりますが、まず1ページ目に、見直しの視点では特に強調していなかった点として、一番下の行になりますが、この中期目標の実現に向けた具体的な取組内容を明らかにするという点に留意をしていただきたいということが、まず勧告の方向性で触れられております。

 1ページおめくりいただきまして2ページ目でございますが、特にこのページにおきましては真ん中の3でございます。運営費交付金の配分というところにつきまして、総務省の委員会としての考え方を示しております。第2期中期目標期間における運営費交付金について、文部科学省は、第三者評価に基づき適正な競争原理を導入するとの基本理念に沿って、第1期中期目標期間における各法人の教育研究面での成果や実績が適切に反映され、重点的な配分ができるような仕組みとするものとするといったようなことで、運営費交付金の配分について見解を示しているところでございます。

 また4点目として、経営協議会の機能の発揮状況の明確化という点で、既に1月におまとめいただきました見直しの視点におきましても、経営協議会の活性化ということについては触れておったわけでございますが、勧告の方向性ではさらに一歩踏み込んだ指摘をしているところでございます。4番の下から2行目のところをご覧いただければと存じますが、国立大学法人及び大学共同利用機関法人は、経営協議会における意見の内容及びその反映状況等の情報を公表するものとするという指摘で、具体的な活動の内容について広く情報発信すべしという指摘となっております。

 それから、5番目の国民への積極的な情報提供というところについても、少し踏み込んだ指摘をしているところでございます。3ページ目になりますけれども、上から6行目ぐらいから、国民に対する説明責任を十分に果たす観点から、国立大学法人及び大学共同利用機関法人は、利用者の立場に立ったわかりやすい情報を提供するものとするという点が指摘されております。

 それから、その他の業務全般に関する見直しというところで、幾つか見直しの視点では触れられていなかったものがございます。主なものについてですが、大きな2番として、総人件費改革の推進というところで、国立大学法人及び大学共同利用機関法人は、簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律等に基づく平成18年度から5年間で5%以上を基本とする総人件費の削減について、引き続き着実に実施をするということ。また、経済財政運営と構造改革に関する基本方針、いわゆる骨太方針2006に基づき、人件費改革の取組を23年度まで継続するものとするということ。また、なお書きとして、総人件費の削減に当たっては、例えば、人員配置の見直しや人事評価の活用などにより、効率的な業務運営が図られるよう留意するものとするという点について指摘をされております。

 3番目といたしまして、随意契約の見直しというところで、原則として一般競争入札等による契約を行うものとし、以下の取組により、随意契約の適正化を推進するといたしまして、1、2ということで、1は、各法人が策定する随意契約見直し契約に基づく取組を着実に実施するとともに、その取組状況を公表する。2として、一般競争入札等により契約を行う場合であっても、特に企画競争や公募を行う場合には、競争性、透明性が十分確保される方法により実施する。また、国立大学法人及び大学共同利用機関法人は、監事及び会計監査人による監査において、入札・契約の適正な実施についてチェックを行うよう要請するものとするといった指摘がございます。

 最後の4番の保有資産の見直しについて、これも見直しの視点の中で一定の記述があったわけでございますけれども、さらに踏み込んだ記述として、下から2行目以下ですが、資産を保有する必要性について不断に見直すとともに、不要とされた資産の売却処分を進めるものとするといったような指摘がされているところでございます。

 こうした勧告の方向性を踏まえて文部科学大臣の最終的な決定とする案を本日お示しいたしているところでございます。

 資料3-2をご覧いただければと存じます。国立大学法人の組織及び業務全般の見直しについてと題した資料でございます。この資料につきましては、冒頭ご説明申し上げましたように、1月にお取りまとめいただいた見直しの視点に、その後5月21日に示されまして、今ほどご紹介をした総務省の委員会の手によります勧告の方向性において指摘された内容を踏まえて、それらを盛り込んだ形で本日ご提示しているものでございますが、特に見直しの視点からの変更点を中心にご説明させていただきたいと存じます。

 1ページおめくりいただきまして、第1ということで、国立大学法人の現状でございます。ここでは、国立大学の使命でありますとか、法人化の趣旨、あるいは国立大学法人におきますこれまでの運営改善の取組などにつきまして、整理して記述を新たに追加いたしているところでございます。

 少し読み上げさせていただきます。「1 国立大学の使命 国立大学は、我が国の学術研究と研究者等の人材養成の中核を担ってきたほか、全国的に均衡のとれた配置により、地域の教育、文化、産業の基盤を支え、学生の経済状況に左右されない進学機会を提供するなど、重要な役割を果たしてきた。国立大学の法人化は、明示以来130年間国の機関として位置づけられていた国立大学を独立した法人とすることにより、1 自律的な環境の下で国立大学をより活性化し、2 優れた教育や特色ある研究に向けてより積極的な取組を促し、3 より個性豊かな魅力ある国立大学を実現することを目指したものである。法人化によっても国立大学の使命は変わるものではなく、法人化のメリットを活かした機能の充実が一層期待されているところである。」としております。

 2として、これまでの取組として、「国立大学の法人化により、組織編成等の運営面や財政面において自由度が高まったことを受けて、それぞれの法人において各々の特色に応じた目標を立て、様々な教育研究活動上の改革に取り組んでいる。例えば、外部人材の積極的活用、学長等の裁量による戦略的な学内予算配分、年俸制や任期制の導入・拡充、企業からの委託研究の拡大などに、多くの法人が取り組んでいる。それぞれの法人において一様ではないものの、全般的に、学長のリーダーシップの下での機動的、戦略的な法人運営・経営が定着しつつあるとともに、評価結果を活用した改善システムが有効に機能しているものと考える。」というようにまとめてございます。

 第2として、2ページ目に、組織及び業務全般の見直しの基本的な方向性ということで、1として、見直しの考え方を示しております。ここでは、今回の組織・業務の見直しの位置づけでありますとか、留意すべき事項について整理した記述を盛り込んでおります。

 少し読み上げさせていただきます。「今回の見直しに当たっては、憲法で保障されている学問の自由や大学の自治の理念を踏まえ、国立大学の教育研究の特性への配慮や自主的・自律的な運営の確保の必要がある等の観点に十分留意する必要がある。このため、文部科学大臣による国立大学法人に対する組織及び業務全般にわたる検討とその結果に基づき講ずる措置としては、一般の独立行政法人とは異なり、中期目標の実際上の作成主体である法人に対して文部科学大臣が見直し内容を示した上で、各法人から提出のあった中期目標・中期計画の素案等において、見直し内容が反映されているかを確認することが中心となる。なお、見直し内容を示すにあたっては、大学の自治の理念を踏まえ、個々の法人ごとの具体的な組織・業務に言及するのではなく、全ての国立大学法人を対象に、一般的に見直すべき点を示すこととする。したがって、本見直しの内容は、個々の法人に全ての項目が一律に該当するものではなく、各法人の状況に応じて該当する内容は異なる。」というようなことを見直しの考え方として示しております。

 その上で、2として基本的な方向性ということで、ここは前回の1月にお取りまとめいただいた見直しの視点とほぼ同様の内容となっているところでございます。まず第1段落では、「第2期中期目標期間においては、国立大学法人が第1期において果たしてきた役割を引き続き十分に果たしていくとともに、第1期において必ずしも国民の期待に応えられていない点は改善していく観点が必要であることから、第2期中期目標期間を迎えるこの機会にしっかりと組織及び業務を見直すことが必要である。その際、個々の国立大学法人を見ると、規模、特性、状況等は千差万別であり、国民が各法人に期待する役割等も同じではないことから、第2期中期目標期間は、大学の機能別分化を進めるため、各法人の目指す方向性が明らかになるよう、各法人の特性を踏まえた一層の個性化が明確となる中期目標・中期計画とするとともに、目標の達成状況が確認できるよう、実現に向けた具体的な取組内容を明らかにすることが必要である。また、世界の様々な状況が大きく変わる中、国立大学法人をとりまく状況も変化し、新たな課題が生じている。このような課題にも留意した中期目標・中期計画とすることが必要である。さらに、我が国の人口が初めて減少局面を迎え、各種の社会システムの見直しが求められ、中央教育審議会において我が国の大学全体の量的規模の在り方について検討が行われている。また、地方分権についての議論や独立行政法人の見直しも進められている。国立大学法人の組織及び業務全般の見直しが全体として、このような状況を踏まえたものとすることが求められる。」というように基本的な方向性を示しているところでございます。

 3ページ以降、第3 国立大学法人の組織及び業務全般の見直し以降が具体的な見直しの内容ということになります。大きく、組織の見直しと、それから教育研究、運営等の業務全般の見直しと分かれているところでございます。基本的に組織の見直しの部分、あるいは教育研究に係る業務の見直しの部分につきましては、先ほどご紹介した勧告の方向性では、ほぼ新しい事項は結果的にはなかったということもありまして、そうした意味でこれらにつきましては、1月にお取りまとめいただいた見直しの方向性から大きな変更点は基本的にはございません。

 第3として、まず前書きの部分でございますが、「各国立大学法人は、各法人の状況を踏まえつつ、この見直し内容等に沿って検討を行い、その結果を中期目標及び中期計画の素案や年度計画に具体的に盛り込むことなどが求められる。」としておりまして、その上で組織の見直しとしては、(1)大学院博士課程の組織の見直しとして、「大学院の博士(後期)課程においては、法人のミッションに照らした役割や国立大学の機能別分化の促進の観点、又は学生収容定員の未充足状況や社会における博士課程修了者の需要の観点等を総合的に勘案しつつ、大学院教育の質の維持・確保の観点から、入学定員や組織等を見直すよう努めることとする。」としております。

 (2)法科大学院の組織の見直しとして、「法科大学院においては、入学者選抜における競争性の確保が困難で、修了者の多くが司法試験に合格していない状況がみられる場合等は、法科大学院教育の質の向上の観点から、入学定員や組織等を見直すよう努めることとする。」としております。

 (3)として、教育養成系学部の組織の見直しということで、「教育養成系学部においては、教育採用数の動向等も踏まえ、入学定員や組織等を見直すよう努めることとする。」としております。

 (4)として、その他の学部・研究科等における組織の見直しで、「1~3に掲げる学部・研究科以外の学部・研究科等においても、当該分野に係る人材の需給見通し等を勘案しつつ、必要に応じ、入学定員や組織等を見直すよう努めることとする。」と。

 (5)附置研究所の組織の見直しとして、「附置研究所においては、大学評価・学位授与機構の現況分析の結果等を踏まえ、当該研究所の設置目的や特色ある研究の達成、COE性の発揮に加えて、共同利用・共同研究機能の向上等の観点を総合的に勘案しつつ、研究の質の向上に向けた研究体制等を見直すよう努めることとする。」としております。

 (6)として、その他の組織の見直しということで、「分野を融合した学際的な学部・研究科等の組織に関しては、当該組織の理念が達成されているか、社会の要請や時代の変化に対応した教育研究が行われているか等の検証を行い、各法人の実態に応じ、組織等を見直すよう努めることとする。また、学内の様々な体制整備に際しては、必要に応じ、既存の組織の見直しも併せて進め、責任ある教育研究体制の維持・形成に努めることとする。」というようにしております。

 2番として、教育研究、運営等の業務全般の見直しということで、(1)大学の教育研究等の質の向上というところでございます。1から8までございます。これは1月にお取りまとめいただきました見直しの視点から基本的には変更点はございません。教育研究の質の向上、社会貢献・地域貢献の推進、それからグローバル化の推進、教育研究資源の有効活用、学生支援機能の充実・強化、附属病院の機能の充実・強化、附属学校の機能の充実・強化、附置研究所の機能の充実・強化のそれぞれにつきまして、見直しの方向性を示しております。

 次に、(2)の業務運営の改善及び効率化、財務内容の改善、その他業務運営というところで、教育研究以外のさまざまな業務についての見直しの視点を示しているところでございます。これらにつきましては、総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会の勧告の方向性の中で、少なからずこれまで盛り込まれていなかった指摘もございます。

 1の法人のガバナンスの充実というところにつきまして、「法人本部が各部局等を含めた法人全体をマネジメントできるような仕組みとするよう、法人内部のガバナンスの在り方を検討することを努めることとする。」とあり、その後に経営協議会についての記述がございますが、先ほどご紹介いたしましたように、運用の工夫改善から一歩踏み込んだ指摘を総務省の委員会のほうではしておりますので、その点について、具体的にはここで「経営協議会における運用の工夫改善や意見の内容及びその法人運営への反映状況などの情報の公表等により、学外者の意見の一層の活用を図るよう努めることとする。」という表現にここは追加をいたしております。

 それから2 財務内容の改善につきましては、1月の見直しの視点と同様の内容でございます。

 3の効果的・効率的な法人運営の推進につきましては、記述を加えたところがございますので、ご紹介をさせていただきます。「効率的な法人運営を行うため、他の大学との事務の共同実施の推進や、アウトソーシングの推進を図るともに、農場、演習林、船舶等について、他の大学等との共同利用の推進を図るよう努め」とあります。ここの部分につきましては、見直しの視点で同様の記述がございました。その後の「併せて、保有資産の不断の見直し及び不要とされた資産の処分に努めることとする。」という文言を総務省の委員会の指摘を踏まえまして追加をいたしております。その次の段落になりますが、また以下で、総人件費改革についての総務省の委員会の指摘を踏まえまして、「総人件費改革の取組を平成23年度まで着実に継続するとともに、例えば、人員配置の見直しや人事評価結果の活用などにより、組織の活性化及び効果的・効率的な業務運営に努めることとする。」という記述を盛り込んでいるところでございます。その次の段落のさらにというところで、「随意契約について、各法人の見直し計画に基づく取組を着実に実施するとともに、一般競争入札等により契約を行う場合であっても、特に企画競争等を行う場合には競争性、透明性を確保するなど、随意契約の適正化の推進に努めることとする。併せて、契約手続きの適正性について監事等へのチェックを要請するよう努めることとする。」というように総務省の委員会の指摘を取り込んだ形で記述を追加いたしております。

 そのほか4と5で、国民に対する情報提供の改善、それから法令遵守体制の充実とございますけれども、基本的に1月におまとめいただいた内容から大きな変更点はございません。

 続きまして第4 制度改正等の措置という部分でございます。ここの部分につきましては1月の見直しの視点の中ではございませんでしたが、今回、文部科学大臣みずからが改善の方向性を示す。その中で、文部科学大臣がみずからに対しても改善の方向性を示す必要があるのではないかということで、1つには、運営費交付金の算定ルールの見直しについての記述、もう一つは、この組織・業務全般の見直しの内容が各大学の作成する中期目標・中期計画に反映されることを確保することにつきまして記述を追加しております。

 1点目の運営費交付金の算定ルールの見直しにつきましては、去る3月に開催されました当委員会で運営費交付金の算定ルールについての検討状況をご報告いたしましたけれども、その際にお示しした内容をもとに記述をいたしているところでございます。若干ここは紹介させていただきますと、1点目としては、「国立大学法人運営費交付金の個別の算定については、各法人の努力と成果を評価し資源配分に適切に反映させることを通じ競争的環境を醸成し切磋琢磨を促すこと、各大学の改革を支援し大学の多様化と機能別分化を促すこと、各大学の特性・状況に配慮しつつ大学経営の効率化を促すことを基本として、以下のような見直しを行う」。(1)といたしまして、「全法人について一律に設定されている「効率化係数」について、各法人の規模や人件費比率等に応じて設定すること」。(2)として、「附属病院運営費交付金について一律に2%の増収を前提として同交付金を減ずる仕組みを見直した上で一定の削減を実施すること」。(3)として、「各法人の個別の教育研究プロジェクトに対する支援に当たって、大学の機能別分化を促進させる仕組みを導入するなど、現行の特別教育研究経費の区分や内容を見直すこと」。(4)として、「国立大学法人運営費交付金の一部の算定の際、国立大学法人評価委員会及び大学評価・学位授与機構の行った平成16~19年度の業務実績に係る評価の結果を反映させ、これに基づく配分を行うこと。また、各大学の個性に応じた意欲的な取組を支援する経費の配分対象となった取組の進捗状況を確認するほか、共同利用・共同研究機能に係る経費が配分されている施設の機能の発揮状況について検証、公表を行う。」というようなことを盛り込んでいるところでございます。

 また2点目として、組織・業務全般の見直し内容の中期目標・中期計画等への反映の確保ということで、「大学の自主性を考慮しつつも、第3における検討結果が各法人の作成する中期目標・中期計画の素案に具体的に反映されているか等を確認し、国立大学法人評価委員会の意見を聴いた上で、財政上の理由など真にやむをえない場合には、中期目標・中期計画の素案の修正を行うなどの所要の措置を講じる。」ということについて見直しの内容を追加いたしております。

 続きまして、資料3-3の大学共同利用機関法人の組織・業務の見直しにつきまして、ご説明申し上げます。

【事務局】   引き続き、ご説明させていただきます。資料3-3、大学共同利用機関法人の組織及び業務全般の見直しについて(案)でございます。国立大学法人と重複する部分もございますので、異なる部分のみご説明させていただきます。

 1ページでございます。まず第1といたしまして、大学共同利用機関法人の現状、大学共同利用機関法人の使命やこれまでの取組について述べているところでございます。

 「大学共同利用機関は、それぞれが当該分野における全大学の共同利用の研究所として、個別の大学では整理や維持が困難な施設・設備や学術資料等を全国の研究者の利用に供し、効果的な共同研究を実施することにより、我が国の学術の発展に極めて重要な役割を果たしてきた。大学共同利用機関の法人化は、16の大学共同利用機関を4つの大学共同利用機関法人として再編し、独立した法人とすることにより、1 自律的な環境の下で運営を活性化し、2 共同利用・共同研究機能の向上や新たな学問領域の創成に向けた戦略的な取組を促進することで、3 我が国全体の学術研究の総合的な発展に資することを目指したものである。従って、各法人における法人化のメリットを活かした取組や機能の充実が一層期待されているところである」。

 これまでの取組といたしまして、「法人化により、組織編成等の運営面や財政面において自由度が高まったことを受けて、それぞれの法人において各々の特色に応じた目標を立て、機構長のリーダーシップの下で、様々な工夫による事務の効率化や研究活動上の取組を進めている。例えば、業務運営面においては、機構長の裁量による戦略的な予算配分、年俸制や任期制の導入・拡充、外部人材の積極的活用や、企業からの委託研究の拡大などに取り組むとともに、各種の評価結果を事業の改善に活用している。研究面においては、各機関が全大学の共同利用の研究所として共同利用・共同研究を推進するという従前の取組に加え、異なる研究者コミュニティに支えられた機関が法人を構成したメリットを活かし、従来の学問領域を越えた取組を進めており、これらの取組も一定の成果を上げてきていると考える」。

 続きまして、2ページでございます。組織及び業務全般の見直しの基本的な方向性として、1は見直しの考え方でございます。見直しに当たっての留意事項につきましては国立大学法人と同様でございます。

 2は基本的な方向性でございます。「第2期中期目標期間においては、大学共同利用機関法人が第1期において果たしてきた役割を引き続き十分に果たしていくとともに、法人としての一体的な運営を一層推進することが必要である。このため、法人化の趣旨を踏まえ、新たな学問領域の創成や大学共同利用機関の存在意義である共同利用・共同研究機能の向上を図る観点から、第2期中期目標期間を迎えるこの機会に、各機関間の連携を取りながら、法人としての一体的な運営を行う体制を強化することが必要である。また、各法人においてしっかりと今後の組織や業務の在り方を検討し、所要の見直しを行うことが必要である。各法人においては、内外の学問動向を踏まえ、当該学問分野の総合的な発展をリードするとともに、新たな学問領域の創成に資するという観点から、法人運営に関する機構長のヴィジョンを明確にすることが必要である。各法人においては、以上のような点のほか、大学や大学共同利用機関を取り巻く状況の変化や課題にも留意して、中期目標・中期計画を策定することが必要である。」と、結んでおります。

 続きまして3ページでございます。具体的な組織、業務全般の見直しの内容を盛り込んでいる部分でございます。まず組織の見直しでは、、新たな学問領域の創成、それから共同利用・共同研究機能の向上という観点から、「法人化のメリットを活かして、機構長のリーダーシップの下で、今後の法人の組織等の在り方を検討することとする」。その際、その機構を構成する各機関につきましては、「大学評価・学位授与機構の現況分析の結果等を踏まえ、共同利用・共同研究機能の向上を図る観点から、検討を行うこととする。」としております。

 2番目でございます。教育研究、運営等の業務全般の見直しについて、まず(1)の教育研究の質の向上でございます。1 研究環境の向上については、「共同利用・共同研究機能を一層高めるという観点から、大学評価・学位授与機構の現況分析の結果や、国公私立大学や研究者コミュニティのニーズ等を踏まえ、実施体制の見直しや利便性の一層の向上など研究環境の一層の充実に努めることとする」。

 また、2 多様な研究者の採用の推進ということで、「研究者の流動性を一層高めるよう努めることとする。また、これまで以上に活力のある創造的な研究環境を整備するという観点から、各法人の実情を踏まえ、研究者の年齢構成や他機関での経験を考慮した採用、女性や外国人研究者等の比率を考慮した採用、若手研究者の自立的研究環境の整備、女性研究者等の能力の活用等を一層推進するよう努めることとする」。

 また、3 当該分野における中核拠点としての機能の充実・強化ということで、「新たな学問領域の創成に資するとともに、共同利用・共同研究を一層充実させるという観点から、人事面・予算面における機構長の裁量を拡大するよう努めることとする。また、各法人が我が国全体の共同利用・共同研究をリードし、新たな学問領域の創成に資する観点から」、昨年制度化されました共同利用・共同研究拠点を含めまして、「国公私立大学や内外の研究機関との連携の一層の推進に努めることとする。さらに、各法人が研究者コミュニティの中核としての役割を果たし、新たな学問領域の創成に資する観点から、教育研究評議会をより幅広い関係者から構成するなど、運営体制の改善を図るよう努めることとする」。

 また、4 大学における研究の支援機能の充実・強化ということで、大学における独創的・先端的研究を大学共同利用機関が支援するという観点から、異分野の研究者による研究交流の場の提供ですとか、あるいはサバティカル制度の活用により大学の研究者が共同利用・共同研究に参画しやすくするような仕組みを検討することとする。

 また、最後5で、人材育成機能の充実・強化として「優れた研究環境を有効に活用して人材育成を進める観点から、大学との連携による教育活動の一層の充実に努めることとする。」と、結んでおります。

 以下でございますが、業務運営の改善及び効率化、財務内容の改善、その他業務運営につきましては、総務省の勧告の方向性を踏まえた修正点も含めまして、国立大学法人と同様となっております。

 以上でございます。

【野依委員長】  ありがとうございました。大変詳しく説明していただきまして、議論の時間が少なくなりましたが、今の説明に何かご質問はありますか。

【鳥居委員】  基本的な質問なんですが、今、何をやっているのかがよくわからなくなってきたんですが、今年、平成21年ですよね。第1期の中期目標期間の最終年ですよね。今日の資料3-2を読んでみると、下に括弧してある部分がありますよね。この文章の一番最後は、「国立大学法人評価委員会の意見を聴いた上で文部科学大臣が決定するものである」と書いてあるんだけど、それ、何を決定するのか、さっきから探しているんだけど、わからない。

【事務局】   各大学に対しまして、文部科学大臣が組織、業務の見直しを促すわけでございます。どういう形で促すかということ自体、今ご審議いただいているこの資料3-2、そのこと自体を決定していただくという、これが文部科学大臣の決定文書でございます。

 したがって、「国立大学法人評価委員会の意見を聴いた上で文部科学大臣が決定する」とされておりますので、今日、この評価委員会の場でご了承いただければ、各法人に対してこういう形で組織及び業務全般を見直していただきたいということをご通知すると。それを受けまして、各法人では、その文部科学大臣決定に沿って、それぞれが自主的に組織、業務を見直し、その見直したことを次期中期計画・中期目標の素案等に反映してご提出をいただくという運びになります。

  1つだけ補足させていただいてよろしゅうございますか。資料3-1、この横長の資料をご覧いただきますと、これは法律に戻っていただくんですが、上から数行目のところに第35条という条文がございます。「主務大臣は、国立大学法人等の中期目標の期間の終了時」とあります。これをちょっと前倒ししているということなんですね。終了時において業務を継続させる必要性云々について検討を行って、その結果に基づき所要の措置を講ずるというのがもともとの法律でございまして、じゃあ具体的に国立大学法人の場合にはその措置は何なのかというのは、資料3-2をご覧いただきますと、2ページの第2の1の見直しの考え方の2つ目のパラグラフ、「このため」とありますけれども、文部科学大臣による云々とありまして、講ずる措置としては、「中期目標の実際上の作成主体である法人に対して文部科学大臣が見直し内容を示した上で」、この見直し内容というのが、まさにこの資料3-2になります。示した上で、その内容を目標・計画の素案等において反映されているかを確認する、これが措置だということで、今日ご審議いただいているのは、これが文部科学大臣の決定ということになります。

 そもそも中期目標の原案も国立大学法人のほうが主体的に作成し、それを踏まえて各国立大学法人に対して、文部科学大臣がそれぞれの大学の中期目標を示すわけでございます。その上で各国立大学法人は中期計画を出してくるわけでございますが、これを文部科学大臣は認可をするということになります。当然、認可をするという際には、この国立大学法人評価委員会の議を経て認可をするわけでございますが、その認可をするときに一体何を基準に認可をするかしないかということは、それぞれの各国立大学法人から提出があった中期目標・中期計画の素案がこの見直し結果を反映しているかどうかということをきちっと確認をしていただく。その上で認可をしていただくということになりますから、逆にいうと、そもそも各国立大学法人がこれから6年間、どういう形でその組織を維持し業務を展開していくのか、最もベースとなるその基本的な考え方を提示する必要があります。まさに文部科学大臣の意見という形でこれを提示する。今日はその提示する文書自体を、文部科学大臣の決定として示すものをご審議いただいているということでございます。

【鳥居委員】  それでわかりました。これは第2期中期目標期間を迎えるこの機会に、改めて組織と業務を中心に心すべきことを、まず球を投げようということですよね。そのことは資料3-2の2ページの下半分の基本的な方向性の4行目に、組織、業務を見直すと書いてあるし、それからさらに3行下には、左のほうに、大学の機能分化を進めるとか、その1行下に、一層の個性化を図るとか書いてあるから、そういうことをしようというわけですね。

【事務局】   はい。

【鳥居委員】  そうだとすると、委員長、私、1つ意見があるんですけど、前回の1月のときにも申し上げたんですが、私立大学で今もう定員割れがどんどん起こっていて、しかもそれが地方でひどい。かつ、地方の大学から大都市大学への学生のシフトが起こっていて、ますますそれがひどくなっていっている。そのことは地方の国立大学においても起こっていると思うんです。そのことを踏まえて、おそらく第2期の計画期間の6年間の間には、地方の大学のここでいう組織の見直しと称するものの中に、学部の改組転換とか定員の削減とかいうことが起こってくるに違いないと思うんです。それをやれるようにする。それは自由にやれるようになっているのか、その辺を、この後で審議するいろんな紙の中で確認がとれるようにしておいたほうがいいと思うんです。

【事務局】   まさに鳥居先生がおっしゃっているような事柄を、今、先生がご覧になっている資料3-2の3ページをご覧いただければと思います。3ページには具体的に、大学院博士課程の組織の見直しで「入学定員や組織等を見直す」と。法科大学院についても「入学定員や組織等を見直す」、教員養成系学部も「入学定員や組織等を見直す」、具体的にそれ以外の学部についても「入学定員や組織等を見直す」ということでございますから、まさにそれぞれのいわば機能別分化ということを前提に、自分の大学がどういうような機能に重点を置いていくのかということを踏まえた上で、おっしゃるようにこの観点から、大学のご判断によって入学定員を減らすということも当然出てくるんだと思っております。

【鳥居委員】  それで、1期と2期との関係について、あと2つだけ小さい質問があるんですが、総人件費の平成23年までの5%削減と言っているのは、何とも時期が中途半端で、23年というのは第2期計画の真ん中辺でしょう。何でそういうことになっているのかというのと、もう一つ、6ページの一番下の(2)、下から3行目、「附属病院運営費交付金について一律に2%の増収を前提として同交付金を減ずる」と書いてありますよね。これは、年率2%もうかるから毎年何%か削減するという話なのか、病院がそんなに、年率2%ずつもうかるとはとても思えないんだけど、これは何のつもりで書いているんですか。

【事務局】   まず最初の人件費のほうにつきましては、このことは具体的な箇所について法律の名前が書いてあると思いますので、総務省の……。

【永山国立大学法人支援課長】  資料3-4をご覧いただければと思うんですが、総務省のほうもさすがに所管しているということもあって細かく書いてあるんですが、資料3-4の3ページの第2とございますが、その2番、総人件費改革の推進とありまして、実は、国立大学法人制度とは全然別なところでこういう法律があります。そこにございますが、かなり長い、行政改革の推進に関する法律、それから、さらに基本方針2006とありますが、法律で書いてあるのは平成22年まで5年間、2006のほうでさらに23年度もと書いてあるんですが、そこをそっくりここでは引き移していると。

【鳥居委員】  わかりました。

【事務局】   それから2点目の、資料3-2の6ページに戻りますが、これは第1期のルールが書いてあるんですけれども、現行こういう形でやっていますということなんですけれども、運営費交付金を措置するときに、基本的にはまず支出を計算します。それから収入を計算して、その差額が交付金なんですけれども、単純な収支差補助ということではなくて、例えば収入を見込むときにもさまざまな前提のもとに収入を見込んでいる。附属病院の収入については、基本的には借金返し、施設整備のときの借金を償還する必要性と、それから一般診療経費と、これが大きな支出項目ですけれども、それが附属病院収入で賄えないときに一部の附属病院に対しては交付金を出していますけれども、その際の附属病院収入を見込む際に、前年度に比べて2%増収するであろうという前提で、ですから交付金が減るという仕組みで、これは病院の経営改善を促すという趣旨で、1期はそういう形の交付金配分をしていたんですけど、2期についてはこれについては見直しの方向をここで出しているということでございます。

【事務局】   正直言って、国会等でも大変ご議論ございまして、こんなこと続くわけがないだろうということで、これ以上やったら病院経営ができないと。

【寺島委員】  ちょっと中座しなきゃいけないので、一言発言させていただきます。

 私、ここに書かれている組織、業務全般の見直しについてという文書化した流れのことについては、どこを修正すべきだとかいう意見じゃないんですけれども、背景とすべき問題意識を確認したいという意味で申し上げるんですけど、この5月の初めにドイツでG8サミットの高度専門家会議というのがありまして、行ってきて、教育等にかかわるところに、深く考えるところがあって、ちょっと刺激を受けてきたんですけど、どういうことかというと、この第1期の中期目標期間というのが、ちょうど平成16年から21年度というのが2004年から2009年度ということで、わかりやすくいうと世界における一種の新自由主義なるものが吹き荒れていた時期を背景に、日本も法人化に踏み切り、大学というものはこういう方向へ持っていくべきだという1つの思い入れの中で、我々自身もその評価に参加してきて、ここの資料1-1にあるように、いわゆる中期目標期間の評価とか年度評価について、総括的にいえば、やっぱり法人化してよかったし、こういう評価制度を持ち込んできたことによって、大学におけるある種の改善の気風というか、流れが見えてきたことも確かだと思うから、それはそれで、そういう総括でポジティブだと思うんですね。

 ただ、世界が、要するにまさに今、経済の状況がそうであるように、極端な大きな構造転換を起こしていると。その前提として法人化を進めようとしたグローバル化なるものにしろ、産業界のニーズに基づいて教育も変えなきゃいけないと言っていたその問題意識の根底を、ちょっと省察を含めて考え直さなきゃいけない局面に来ていると思うんですよ。2期の6年間、来年度どうするという程度の話だったらいいんだけど、やっぱり6年間どうするというときに、ここに何もだらだら書く必要はないけれども、強く、我々自身が評価の基本視点として、第1期の評価の中で反省し、変えなきゃいけない部分があるんじゃないかと。

 例えばの話がというと、実際に評価に、思い出しながら語っているわけですが、科研費的なもので大学というものを見ていく視点だとか、経営の効率化ということですね。数値化してあれしてきたけれども、さて、そういう方法論だけでよかったのか。まさにそこにも指摘されていますけど、法科大学院だのMBAだのを充実させることが高等教育の充実だと思って踏み込んでいったけれども、現実問題としてそこでつくり出した人材というものがそんなに時代とか産業界のニーズに合ったものなのかというと、やっぱり反省したり変えていったりしていかなきゃいけない部分も見えてきていると。

 個性重視というけど、第2期において、僕はほんとうに考えますけど、留学生30万人計画なんていうのを一方でやっていて、ほんとうの意味でのグローバル化というか、だからこんなところでそういうことを言うのも何ですけど、米国流の金融資本主義の世界化をグローバル化だと思って進めていった流れから、G20だの、まさに全員参加のようなグローバル化の中で、ほんとうに近隣の国々から30万人の留学生を集めて、その留学生の中に日本人の学生を置いて、真に国際的な視界を持った人間を育てるなんていう局面に一歩踏み込まなきゃいけなくなっているわけですよね。

 さらに人間教育といったって、ほんとうに一人っ子過保護の、僕も最近大学に深くかかわり始めてほんとうに感じますけれども、縦横の人間関係がほとんどわからない一人っ子で育ってきた人たちに、大学という機関を通じて社会との関係性だとか人間としての持つ価値だとかいうものをやはり共有させていくような機会をつくっていかなきゃいけないんだなということを実感するんですけど、そういう意味も含めて、何やら競争主義、市場主義の徹底と、その中で世界で勝ち抜ける大学をつくるんだという思いで踏み込んだ部分は大変結構なんだけれども、もう一回、第1期の背景にあった基本思想というものを、もちろんマイナス部分ばかりじゃないですよ。ポジティブな意味ももちろんわかった意味上でなんですけれども、考え直して、これからの6年というところには相当なやっぱり、背景にある問題意識において、例えば評価する側の委員もこれから大学と実際に現場で向き合うんですけれども、そういう問題意識をしっかり持ってないとまずいんじゃないかなという気がして、特に今、欧州もそういう意識での人間教育みたいなことをやたらに言い始めているので、ああ、そういうことなのかなと思ったもんですから発言させていただいたということでございます。

【野依委員長】  高等教育局長、それを踏まえて、資料3-2の別添1の国立大学の使命というところに書かれているわけでしょうか。私も前から言っていますが、国立大学は何をすべきかということを国是とあわせて考えなければいけないと思っています。この委員会は行財政改革の観点から評価していますが、教育の本質、あるいは原点といったものは中教審で検討するのでしょうか。大学に関して言えば、この委員会のミッションと、中教審との間ですり合わせが必要だと思います。

【事務局】   現在、中央教育審議会で今後の大学教育の在り方ということを議論しております。その議論の中では、大きな観点として3つの事柄がございます。1つは、日本の人口が減っていくという中で、また先ほど鳥居先生からご紹介がありましたように、地方の私立大学等で入学定員割れを起こしているという中で、私ども、それぞれの大学がきちんとした教育を行い、研究を遂行していくためには、まず経営の健全性というものを確保していかなればいけない。そういうことで初めて文部科学省として大学の経営ということを強く意識をしながら、アッパーリミットを決めるということではなくて、少なくとも妥当な量的規模、それは必ずしも人口が減るから縮小するということだけではない、諸外国でありますと、25歳以上の学生がかなり多い。あるいは、留学生というものを考えれば、一方でまた拡張しなければいけない面もあると思っております。そういうことを踏まえた上で、今後、我が国の大学教育として目指すべきおよその規模、また、そういうことに対応して我が国が大学に対して公財政を支出していく、そういう目安となるべき規模を探り、さらにまた個々の大学の経営を確保するためのさまざまな問題ということも考えています。

 またもう一つは、これまで大学のそういうミニマムの質保証ということについては、設置認可ということが役割をやってまいりました。ところが、まさに先ほど寺島先生がおっしゃったような形で、規制緩和という中で、設置認可が準則主義に転換をし、その結果が大学がどんどんできてきたと。ただ、そういう中で果たして今の、これまで私どもが大学というものを通じた中で、いわば大学人、今日お集まりのような先生方も含めて、大学人からすれば当たり前ということで、そういう当たり前の常識に依存していた部分の中で、必ずしも法令上明確にしていないからといって、書いてないから何でもありなんだという形で、見ると、これが果たして大学と言えるのかというようなものが出てきたと。こういうことに関して、もう一回設置基準、設置認可、そしてその後の認証評価、さらにはそういったものに対する公財政支出、この4つのものを組み合わせて、もう一度我が国の大学の質保証というシステムをきちんとしていこうということを考えているわけでございます。

 そういった上で、さらには今後、国立大学と私立大学、さらには公立大学、そういったものがどういう役割を果たすべきなのか、あるいは相互にどういう関係に立つべきなのか、またそういう中で大学の機能別分化、国際的なレベルで教育、よりハイレベルなリサーチユニバーシティーを目指すのか、あるいは、より実践的な職業能力を持った教育を目指す、そういったことに重点を置く大学になるのか、あるいは地域貢献していくのか、そういったようなことを中心に、今後およそ10年程度の、あるいはさらに30年程度の大学の教育の在り方ということを議論しております。

 当然、そういうことは中央教育審議会で議論しておりますが、一方で、国立大学評価委員会は、毎年毎年の評価を行うという年度評価も行いますが、先ほどまさに寺島委員がおっしゃったように、今後6年間を見通したこういうことをやるわけでございますから、当然そういう中教審の議論は議論としてございますが、具体的に組織、業務見直しという形で、各国立大学法人にこういったことはきちっとそれぞれの大学で主体的に考えて、その上で判断をし、そして、そういったことを具体的な中期目標の原案なり中期計画に盛り込んでいただきたいということのいわば意思表示をする場でございますから、より個別の国立大学のことを念頭に置きながら、ぜひそういうお立場でいろんなこともこの中で盛り込むべきだということであればと思っています。

【鳥居委員】  一言いいですか。けさのグローバルCOEでも、野依座長が中教審との関係をご心配なされたし、今もまた心配していらっしゃる。ほんとうにもっともなことなんですよ。私が多分この中で一番、私が昔の大学審議会の会長をやって、大学審議会を今度は中教審の中の大学分科会に置きかえた張本人ですから、全部思い出してみると、地方の国立大学って何が大事なのかという問題だけに絞って話しますと、日本全国津々浦々の基礎的な学問の水準をとにかく全国レベルで維持・向上する役割を実は地方の国立大学が担っているし、中央の東大をはじめとする旧帝大がそれもまた中核を担っているんだと思うんです。

 その中でも中核を担っているのは、私の用語でいうと、一文字学部だと思う。一文字学部というのは文学部、法学部、商学部、理学部、工学部、医学部、薬学部、みんな一文字学部ですよ。それに今度はかつての設置審議会、私、副会長だったんだけど、の立場で今度はいうと、そこに二文字学部が登場してきた。経済だ、やれ政治だ、看護だというのが出てきたと。そのうちに四文字学部が出てきた。次々と新しいアイデアが出てきて、世の中に役に立つ新しい学部が提案されるのを認可するのが設置審議会の大事な役割ではあったことは確かなんだけど、もう一つ逆に振り返ってみると、国立大学は設置審議会には実はかけられない。そうじゃなくて設置審議会では、あれは何ていったっけか、参考意見を聞くのかな、という形になっていたわけ。それでいいんだと思うんです。だから、要するに地方の国立大学が文学部、あるいは哲学の学部をしっかりとつくる、そのかわり人数はうんと減らしますといったら、ぜひやりなさいという参考意見を出せばいいわけで、あるいは工学部についても職工さんを、ほんとうにいい職工さんを育てる工学部をつくるというんだったらそれは認めるという、そういう役割を設置審が果たせばいいわけですよね。それを後ろからサポートするのが一方では中教審であり、一方ではこの委員会だと僕は思うんですけど。

【野依委員長】  そのほかにもいろいろと委員会などがあり、人材育成に関して、総理直轄の教育再生懇談会があります。他に総合科学技術会議では相当イノベーションの問題が議論されていることと思います。それから、学術審議会にも第4期科学技術基本計画に向けた基本計画特別委員会があります。この委員会でも相当にイノベーションの問題が入ってきて、旧来の学術研究教育に加えて議論されることになると思います。それから中教審があり、そして日本学術会議でも、例えば基礎科学振興等について議論されております。

 これら委員会などのすり合わせがきちんとされないといけません。イノベーションという産業界からの要請がある一方で、学術はきちんとしてなければいけない、教育をやらなければいけない、それから教養教育もやらなければいけないということになります。どこかできちんと整理してすり合わせをやっていただかないといけません。ぜひどこかできちんとまとめていただきたい。高等教育局かと思いますが、ぜひお願いしたいと思います。

 よろしいでしょうか。

【鳥居委員】  はい。

【野依委員長】  時間がなくなってまいりましたが、いろいろなご意見があろうかと思います。今日お帰りになって、言い足りないところがございましたら、ぜひメモをご提出いただければ、そのご意見も勘案させていただきたいと思っております。

 それを踏まえ、大臣の見直し内容の決定とさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 また、国立大学法人等の組織及び業務全般の見直しにつきましては、国立大学法人評価委員会の委員長としての所見をまとめているところでありますが、その内容につきまして、事務局から説明していただきたいと思います。

【事務局】   それでは、お手元の資料3-5、「国立大学法人等の組織及び業務全般の見直しについて(案)」というものでございます。内容を朗読させていただきます。

 1.本日、国立大学法人評価委員会は、文部科学大臣による「組織及び業務全般の見直し(案)」の内容について、審議を行いました。

 「組織及び業務全般の見直し(案)」の内容は、当委員会がとりまとめた「組織及び業務全般の見直しに関する視点」を基本的な内容とし、総務省政策評価・独立行政法人評価委員会からの「勧告の方向性」の趣旨も取り入れたものであり、本日の審議を経て文部科学大臣決定として各国立大学法人等に示されることになっています。

 各法人におかれては、「組織及び業務全般の見直し」の内容を踏まえ、今後の大学の機能別分化の方向性や法人を取り巻く諸状況に留意した上で、自らが果たすべき使命や機能はどうあるべきかについて主体的に検討し、学長・機構長のリーダーシップの下で、必要な組織及び業務全般の見直しを真摯に行っていくことを強く求めたいと思います。

 2.組織の見直しについては、平成13年に「大学(国立大学)の構造改革等の方針」が提唱され、この方針に基づき、国立大学による自主的な再編・統合が進みました。その結果、これまでに14件の統合があり、それぞれの大学においては、スケールメリットを活かしつつ、教育面での充実や分野を融合した研究の進展などの成果が出ていると認識しています。

 総人口が減少期に入る現局面において、中央教育審議会においても大学の機能別分化や量的規模の検討がなされていますが、この機会に、各法人における、大学内、さらに大学を越えた再編・統合を含む組織等の自主的な見直しを促すため、財政的な仕組みを整えることも必要です。

 3.今後、組織及び業務全般の見直しも踏まえて、第2期の中期目標・中期計画の素案が作成されることになっていますが、中期目標・中期計画は、国民が各法人の活動の方向性や取組内容を知るための重要な情報源でもあります。第1期の中期目標・中期計画の中には、抽象的で達成状況の判断に苦慮するものが見られたことから、次期中期目標・中期計画の検討にあたっては、適宜数値目標や目標達成時期等を盛り込んで記載の具体化を図るなど、計画の進捗状況の管理を適切に行う工夫が求められます。

 4.国立大学が法人化して6年目を迎えますが、基盤的経費である運営費交付金の削減等により、各法人を取り巻く環境は非常に厳しいものとなっています。各法人は経費の削減等による経営の効率化、外部資金の獲得等に努めながら教育研究等に取り組んでいますが、さらなる運営費交付金の削減は基礎的な教育研究に深刻な影響を与えることを憂慮します。第2期以降も引き続き教育研究の質を維持向上していくためには、公的資金の充実が喫緊の課題であることを、この機会に再度関係各位に強く求めたいと思います。

 以上でございます。

【野依委員長】  これはいかがでしょうか。よろしゅうございますか。

 それでは、お認めいただきたいと思います。このような内容で所見を公表させていただきたいと思います。

 それでは、議題1に戻っていただき、中期目標期間評価の確定についてご審議いただきたいと思います。本件につきましては、ワーキンググループにおいて議論をしていただいておりましたが、検討状況等について、荒川委員からご説明をお願いします。

【荒川委員】  第1期の中期目標期間評価の確定の方法につきましては、年度評価・中期目標期間評価に関するワーキンググループをもちまして、4月からずっと検討してきました。その検討結果は、今日配付しております「実施要領(素案)」、「実績報告書(様式例)(素案)」、「実績報告書(資料編)(様式例)(素案)」等によってそれぞれ整理しております。

 私どものワーキンググループにおきましては、法人におきます負担軽減の観点から、平成16年から19年度の評価の作業の重複を避けるということを配慮しまして、実績報告書の様式とか、あるいは収集する資料を簡素化する方向で、この中期目標期間の評価確定方法を整理しております。

 具体的なことにつきましては、事務局からお願いします。

【野依委員長】  では、事務局、どうぞ。

【事務局】   それではご説明させていただきます。

 ワーキンググループにおきましては、4月に1回、5月に1回、2回ご審議をいただきました。本日の総会のご議論を踏まえて、またワーキングのほうで検討していただきたいと思っております。

 資料1-1をご覧いただけますでしょうか。3月の総会でご承認いただきましたので、各法人に対しまして、中期目標期間評価と年度評価に関して意見聴取を行っております。その結果でございますけれども、簡単にご説明いたします。

 まず、評価全般につきましては、評価のメリットとして、計画の策定・実施、それから評価、改善に結びつけるという考え方が浸透した。それから、学長をはじめ執行部を中心とした大学運営の意識やリーダーシップが高まった等のご意見でございます。

 それから2番目で、今回の評価で提出した資料の分量につきまして、まず教育研究の状況につきましては、資料の分量はおおむね適切という法人が一番多いですが、字数制限を拡大してほしいという意見、それから枚数制限を見直してほしいという意見もあったところでございます。

 それから2ページ目でございますが、業務運営・財務内容等の状況については、資料の分量はおおむね適切という一方で、資料の分量が多いという意見もあったところでございます。

 それから3番目で、第1期の評価の確定についての要望・意見でございます。これは教育研究、それから業務運営、いずれにしましても、残り2年間の評価を中心として、できるだけ簡素化してほしいという意見、基本的にはそういうご意見であったと考えております。

 それから4番目で、第2期の評価方法についての要望・意見でございます。まず、教育研究の状況については、年度評価においては、第1期と同様に外形的、客観的な進捗状況から確認することが適当であるというご意見でございます。

 それから3ページでございますが、中期目標期間評価におきましては、現況調査表、それから研究業績リストがどのような位置づけだったのか不明確であったので改善してほしいという意見、それからどれだけ意義のある計画が立てられているか、それから目標達成に向けてどれだけ努力をしたかという観点でも評価をしてほしいというご意見など、それから判定結果とその理由を明記してほしいというご意見があったところでございます。

 それから、(2)の業務運営・財務内容等の状況についてでございます。こちらは、これも計画の難易度を考慮して評価をしてほしいというご意見、それから、いわゆる9割ルールということで、良好、またはおおむね良好の割合が、9割以上か9割未満かということで評定が変わるという扱いにしておりましたが、そのルールについて一律に適用されることは合理的ではないのではないか、それから計画の数によって変動するので改善をしてほしいというご意見をちょうだいしたところでございます。

 それから、4ページでございます。5番目の教育研究の評価について、改善したほうがよい点ということで、書面調査につきましては、中期計画の項目数が多いほうが評価が低く、少ないほうが評価が高くなる傾向にあるので改善をしてほしい。それから、判断結果だけでなく、具体的に何をどのように評価し、判断をしたのかを示してほしいという明確化に関する意見がやはり多かったところでございます。現況分析につきましても、同様にSS、Sといった論文リストについて、どのように評価したかを説明してほしいということでございます。

 それから、(2)の機構が行った訪問調査につきましては、改善を要する点、それから評価が低く分析される項目については、訪問調査において根拠資料、それからデータの追加提出を認めるなどを検討してほしいということでございます。

 それから、4ページの一番下、(3)意見申立てについては、今回の意見申し立ては記載内容の事実誤認、それから字句修正に限られ、段階そのものに対する疑義は対象とならなかったので改善をしてほしい、あるいは、意見申し立ての段階で分析可能な資料の提示をしてほしいという意見が出てきております。

 それから、6番目の附置研究所、それから研究施設の全国共同利用の評価については、固有の役割がございますので、別の基準で評価するようにしてほしいといったようなご意見がございます。

 それから、7番目の附属病院につきましては、厳しい経営状況の中で努力を重ねているという現状でございますので、経営状況を踏まえた観点からの評価をしてほしいという意見が出てきております。

 それから6ページ、附属学校につきましては、今回は定性的な表現で評価を行いましたが、附属学校に関する目標に係る評価の結果、それから判断理由についても示してほしいというご意見がございました。

 それから9番、その他でございますが、機構の大学情報データベースが有効に活用されているかどうかが不明瞭であるというご意見もありました。

 それから、10番目、11番目、いいという意見もありましたけれども、そのほかの意見が出てきたところでございます。

 こういったご意見を踏まえまして、ワーキンググループのほうで検討していただきまして、第1期の確定につきましては、資料1-2ということでおまとめいただいています。第1期は、既に実施要領がございますので、その実施要領の改正という形でおまとめいただいております。

 まず、基本的には暫定的な評価で行った方法を同様の形で行うということでございますが、評価作業の負担軽減という観点で改正した点をまずご説明いたします。

 7ページでございますけれども、中ほどに法人が作成する「実績報告書」に関する記載がございます。6年間分の実績報告書を提出していただくことになりますけれども、評価作業の負担軽減の観点から、平成20年度及び21年度の状況を記載していただくということにする。19年度までの状況につきましては、既に暫定的な評価の際に実績報告書をいただいておりますので、その実績報告書を参照して評価を実施したいということでございます。

 それから、10ページでございます。同じく負担軽減という点で言えばもう一つございまして、10ページの一番下、暫定的な評価と同じ扱いでございますが、平成21年度の業務実績に係る報告書と、中期目標期間の業務実績に係る報告書の様式を一体のものとするということでございます。

 これは、資料1-3のほうをご覧いただければと思いますけれども、横長の実績報告書の様式例でございます。この3ページをご覧いただきますと、具体的に大学に記載していただく様式がございます。一番左の欄に中期計画を記載していただき、その右の欄に21年度の計画を記載していただき、進捗状況を自己評価していただいて、最後、判断理由を記載していただく。判断理由も上段が20年度の実施状況、下段が21年度の実施状況という、このような様式にすることによって、1つの実績報告書で年度評価と中期評価を両方とも行えるようにしたいということでございます。

 それから、資料1-2に戻っていただきまして、細かい点で恐縮でございますが、4ページをご覧いただけますでしょうか。ワーキンググループにおきましては、確定の際に学部・研究科単位の現況分析をどの程度行うかということをご議論いただきまして、全くやらないというわけにはいきませんので、20年度、21年度に新設された組織はもちろん行い、そのほか、1回、暫定的な評価の際に行ったものにつきましても、なるべく作業の重複を避けるようにして行うという方向性でご審議いただいたところでございます。

 それをまとめておりますのが4ページ、赤字のところでございますが、「現況分析についても、まず、16年度~19年度の現況について調査・分析を行い」、これが既に行った部分でございます。「次に、20年度及び21年度の現況について、16年度~19年度の評価における現況分析との重複を避けるように工夫しつつ調査・分析を行う」ということでございます。

 同様に、8ページ、赤字のところでございます。「評価結果の確定に際しては、20年度及び21年度に新たに設置された主要な教育研究組織等について、評価委員会において、予め法人の意向を聞き、これを踏まえて、平成16年度~19年度の評価における現況分析単位を修正する」ということでございます。

 それから、そのスケジュールにつきましては、21ページをご覧いただけますでしょうか。あちこち飛んで申しわけございません。20ページ、21ページが現況分析の単位についての考え方をまとめたものでございますが、21ページの一番下、2.でございます。平成21年、すなわち本年の10月を目途に「中期目標期間評価の対象となる分析単位を確定し、大学評価・学位授与機構に示すこととする」ということでございます。

 最後にスケジュールでございますけれども、資料1-2の13ページをご覧いただけますでしょうか。確定時の作業につきましては、13ページの赤字でございますが、来年、平成22年の6月30日までに各法人から実績報告書を提出していただくということになります。その後、書面調査、ヒアリング等々の手続を行うわけでございますけれども、先ほどご説明したとおり、教育研究の評価につきまして、これから大学評価・学位授与機構のほうで具体的な方法を決めていただく。特に、現況分析につきましても、なるべく簡素な形で行っていただくということでございまして、それはこれから検討するということでございますので、その後のスケジュールにつきましては、検討中という形で現段階においてはまとめさせていただいているところでございます。

 以上が資料1-2でございます。

 それから、資料1-3は、先ほどご説明した点でございますので省略させていただきます。

 資料1-4でございます。資料1-4が実績報告書の資料編でございますけれども、これを1枚おめくりいただきまして、表紙の裏に「作成要領」というものがございます。平成20年度の評価の際にご審議いただきましたように、既に暫定的な評価の時点で必要な資料・データをいただいておりますので、全国共同利用、附属病院、附属学校について、新たに資料は求めないという意味で削除している点が大きな点でございます。

 資料1-4はそれだけでございます。

 それから、資料1-5と1-6は、同じく大学共同利用機関法人について、同様の改正を行っておりますので説明は省略させていただきます。

 それから、資料1-7と1-8でございます。資料1-7が附属病院、1-8が附属学校について、第1期の確定評価の際の観点をお示しした資料でございます。これまでの評価における観点を踏襲して、基本的には同じ内容になっておりますので説明のほうは省略させていただきます。

 それから、最後、資料1-9、認証評価の結果の取り扱いについてでございます。

 1枚おめくりいただきまして、平成15年12月の総合規制改革会議におきまして、第3次答申が出ておりますけれども、一番下に「具体的施策」というところに、「国立大学法人設立後の最初の中期目標終了時までに措置」という項目がございます。それは、「よって」以降の文章でございますが、「中期目標終了時に行われる国立大学法人の評価を、独立行政法人大学評価・学位授与機構の評価とは別に、認証評価機関の評価結果等も重要視して、多様な観点から実施することについて、国立大学法人評価委員会において結論し、結論を得るべきである」という提言が出ております。

 これを踏まえまして、さきのワーキンググループにおきましてもご説明申し上げたところでございますけれども、1枚目にございますように、3点のことから、やはり認証評価の評価結果を一律に活用するということは難しいのではないかというまとめにしております。すなわち、1がそもそも制度の趣旨、目的が異なるという点でございます。

 それから2が評価基準が異なるということで、認証評価につきましては、各法人が認証評価機関を選択いたしますし、それぞれの評価基準に基づいて評価をされるということでございますので、異なる基準によって評価された結果を国立大学法人評価に活用するということでは、公平性を欠くことになるのではないかという点でございます。

 それから、3で対象期間の相違ということで、認証評価の期間は7年でございますので、受審をしている法人、それから受審をしていない法人ということがございます。第1期におきましては、21年度末でございますけれども、現にまだその時点では受審をしていないという法人もございます。そのような理由から、評価結果を一律に求めることは難しいのではないか。これまでと同様、法人が認証評価のために整えた根拠資料やデータ等を国立大学法人評価における自己評価に活用していただく、また提出資料を、それをもって代替していただくという工夫はできるのではないかと考えているところでございます。

 事務局からは以上でございますが、あと、機構のほう、よろしくお願いします。

【野依委員長】  では、川口理事、どうぞ。

【川口大学評価・学位授与機構理事】  はい。それでは、お手元の封筒の外に置いてあります、「第1期中期目標期間の教育研究評価の確定方法の方向性について(事務局検討案)」をご覧いただきながらポイントだけご説明申し上げます。

 この資料は、そこの下に書いてございますように、本委員会からのご依頼を受けまして、私どもの機構に設置しております国立大学教育研究評価委員会で審議し、さらに各大学にお配りするマニュアル等々も作成した上で実行するということになります。したがいまして現時点では、大西室長からご説明がありました資料1-2の内容に従って、基本的な方針をここに書かせていただきました。そういう位置づけにある資料であるとご理解いただければと思います。

 基本的な考え方は、最初にございますように、各大学の評価作業の負担の軽減を図りつつ、平成20年度に実施いたしました16年から19年までの4年間の業務実績についての評価の方法を、基本的には踏襲しますということでございます。

 私どもの機構が実施しました評価は2つございます。1つは、中期目標の達成状況評価でございまして、もう一つが裏面にございます学部・研究科等の現況分析です。それぞれについてポイントだけそこに箇条書きにしてございます。

 まず、中期目標の達成状況評価に関しましては、16年から19年度の評価結果を、変更する必要があるかどうかということを中心に確認いたしまして、20年度及び21年度の実績を調査・分析して、中期目標の進捗状況を確認しながら、変更する必要があるかどうかということを確認いたします。

 それから、評価作業は、基本的には今回は書面調査のみで行い、訪問調査はいたしませんということを書いてあります。その書面調査を行う際に、各法人からご提出いただきます報告書以外に、大学情報データベースに掲載されておりますデータで、特に19年から20年、21年の変化等々も確認しながら実施したいと考えております。

 各法人からご提出いただきます達成状況報告書は、基本的には20年、21年における中期計画の進捗状況についてお書きいただくということが第1点。それから、20年度に行いました16年から19年度の評価について、「改善を要する点」と指摘した事項に関しましては、改善状況について記載していただくということを考えております。20年度に実施いたしました評価では、中期目標の達成状況の判断、あるいは優れた点、改善を要する点、特色ある点の記載は大学にお願いいたしましたけれども、今回は大学にこの記述は求めないで、上にあるような2点についてご記載いただいてはいかがかということを考えてございます。

 それから、機構の実施体制については評価者数はそれに対応した数でお願いいたしますということです。

 それから、裏面の現況分析に関しましては、まず対象となる学部・研究科等は20年度実施した評価におきましても、この法人評価委員会が定める組織ということでございますのでこれは変更ございません。それから、16年から19年度の評価結果を変更する必要があるかどうかの確認に関しまして、20年度及び21年度の実績を調査して、基本的には大学情報データベースを用いて、20年度、21年度の実績を調査・分析して行ってはどうかということです。ただ、先程大西室長の説明もありましたように、20年度の時点では設置されていなかった学部・研究科等、あるいは設置が間もなくで、例えば卒業生あるいは修了生がいないために、「学習の成果」という項目で評価できていないのがありますけれども、そういうものに関しましては、報告書を提出していただいて評価してはどうかと考えてございます。

 それから、書面調査で行いますが、実は大学情報データベースには、教育に関しては5項目、研究に関しては2項目のうち、研究成果の状況については、この大学情報データベースでは現在確認することができません。これに関しましては、そこにありますように、これは、今回、20年度におきましても、基本的には研究業績の水準を説明するために、第三者による評価結果や、あるいは客観的指標を用いて説明していただきたいということをお願いいたしましたので、このようなことと同じ方法で、20年度、21年度についてご提出いただいて、それで確認してはどうかということがそのかぎ括弧の中に書いてございます。

 以下、先程と同様なことが書いてございますので、簡単でございますが、基本的な考え方は以上でございます。よろしくお願いいたします。

【野依委員長】  ありがとうございました。

 それでは、今のご説明に対して、ご質問、ご意見ございますでしょうか。

 では、ご意見がないようですので、中期目標期間の評価結果の確定につきましては、この実施要領案等をもとに進めさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

 今後、文部科学省は、現段階の検討状況を各国立大学法人等に説明していただくわけですが、修正の必要が生じた場合には、ワーキンググループにおいて検討し、その対応については総会にも適宜報告していただくということになりますので、よろしくお願いします。ワーキンググループのメンバーの方は、引き続きよろしくお願いしたいと思います。

 それでは次に、第2期の中期目標期間における評価についてご審議いただきます。本件につきましても、ワーキンググループで議論をしていただいておりましたので、検討状況について、荒川委員からご説明をお願いします。

【荒川委員】  はい。今、お話にありました第2期の中期目標期間におけます評価につきましては、同じワーキンググループでもって4月以降検討してまいりました。その結果を本日配付してございます「第2期中期目標期間における国立大学法人等の中期目標期間評価及び年度評価の基本的な方向性について(素案)」として整理しております。

 ワーキンググループにおきましては、やはり第1期と同様に、平成22年度から25年度までの4年間の業務の実績につきまして、暫定的評価を行い、そして学部・研究科等の教育研究水準や質の向上につきましては、現況分析を実施するとともに、各法人におけます評価作業の負担軽減を図るために、評価方法の効率化や資料の簡素化を一層推進する方向で、第2期の中期目標期間の評価の実施方法を検討していくという形で整理しております。

 もう一つ、教育研究評価の具体的な手法につきましては、大学評価・学位授与機構におきまして、第1期の評価作業の検証を踏まえまして、専門的な検討に着手することを依頼していくこととしております。この第2期の中期目標期間におけます評価の基本的な方向性の素案につきまして、具体的に事務局から説明願います。

【野依委員長】  では、よろしくお願いします。

【事務局】   資料2をご覧いただけますでしょうか。資料2が今ご説明がございました基本的な方向性についての素案でございます。

 第2期の評価の検討に際しましては、まずその基本的な方向性をおまとめいただきまして、その後、実施要領という形で具体的にまとめていただきたいと考えております。

 この基本的な方向性でございますけれども、1.「基本方針」において述べておりますことは、第1期とほぼ同様なことが書いてあるわけでございますけれども、3つ目の○でございますが、「大学の機能別分化にも対応した評価方法を検討するとともに、各法人において~中略~改善に活用することができるように、評価結果の判断理由や、改善すべき点などがより明確に把握できるよう、評価書の記載内容・方法を工夫・充実する方向で検討していく」としております。また、その下の○でございますが、「各法人における評価作業の負担軽減を図るため、評価方法の効率化や資料の簡素化を一層推進する方向で」検討していくということが書いております。

 それから、2.で、まず「中期目標期間評価の基本的な方向性」でございますけれども、ごく第1期を踏襲した考え方に立っておりまして、例えば(1)の評価の実施時期につきましては、これも第2期が平成22年度から始まりますけれども、その終了に先立ち、22年度から25年度までの4年間の業務の実績について評価を実施し、平成26年度中を目途に暫定的な評価結果を明らかにするということでございます。

 それから、(2)教育研究の状況の評価でございます。1つ目の○でございますが、大学評価・学位授与機構において、平成20年度に実施した平成16~19年度の業務の実績についての評価作業の検証を行い、それを踏まえて、第2期の評価方法の検討に着手することを評価委員会より依頼することとするということで、この基本的な方向性に沿って、今後、機構のほうでご検討いただきたいということでございます。

 それから、その下の○でございますが、学部・研究科単位の現況分析を第1期と同様、実施するということ。その際、第1期と比較して、教育研究の質がどれくらい向上したかに配慮して評価を行うことを検討していただきたいと考えております。

 それから、法人に意見申立ての機会を付与するということ。

 それから、法人の自己点検・評価を検証するとした上で、教育、研究、その他の3つの目標の大項目ごとに5段階の評価をしていただくということでございます。

 それから、評価委員会は、機構の評価結果を尊重するということでございますので、各法人の達成状況に係る評定を、基本的にそのまま受け入れるということでまとめていただいております。

 それから、附属病院や附属学校の扱いにつきましても、第1期と同様、これは評価委員会が評価を行うということにしてございます。

 それから、(3)の業務運営・財務内容等の状況の評価につきましても、第1期と同様、4段階で自己評価をしていただきまして、4つの項目ごとに5段階の評価を評価委員会が行うということにしております。

 4ページの1つ目の○でございますが、先程各法人からの意見の中でもございました、いわゆる「良好」または「おおむね良好」の割合が9割以上か未満かという数値を設定している、この目安につきましては、一律に適用はおかしいんじゃないかという意見もございましたし、第2期の中期計画におきましては、項目数が少なくなるということもございますので、そういったことを勘案して弾力的に取り扱うとともに、必要に応じて見直しを行うというふうにまとめていただいております。

 それから、中期目標・中期計画の記載にかかわらず、法人が取り組む必要のある共通事項につきましては、引き続きそれを設定し、評価を行う。その際、特に重点的に取り組むべき事項に精選をすることですとか、法人の機能別分化に配慮した評価方法などを検討すると取りまとめていただいています。

 それから、意見申立ての機会はこちらのほうでも行うということでございます。

 それから、3.の「年度評価」でございますが、基本的には中期目標期間評価と同様の方法を行うということでまとめていただいているところでございます。

 5ページの(2)にございますように、教育研究の状況につきましては、年度評価においては第1期と同様、外形的、客観的な進捗状況を確認することにするということでまとめていただいております。

 以上でございます。

【野依委員長】  ありがとうございました。

 それでは、ご説明のあった内容につきまして、ご質問、ご意見があればお願いします。よろしいでしょうか。どうぞ、勝方委員。

【勝方委員】  何度も申し上げていることなんですけれども、「評価委員会は機構の評価結果を尊重し、機構が付す各法人の中期目標の達成状況に係る評定を、評価結果として基本的にそのまま受け入れることとする」と、ここのところなんですが、これまでも論議になっていますけれども、今回、何か実態的にそのまま受け入れてきた、だから、それをそのまま示すことで、そのまま受け入れることとするという文言でいいではないかという論議があったわけです。

 では、そのまま受け入れるというのを文言化することによって何が生まれるのかということを考えるわけなんです。1つは、特に評価委員会の意見をつけずにそのまま受け入れる。だから、特に混乱も生じないし、そのまますんなりいくという評価委員会に対する縛りが1つありますね。

 それからもう一つは、これを入れることによって、この教育研究の評価は機構が行ったんだ、だから責任の所在は機構にはあるんだ、評価委員会にはないんだということを示す効果もある、2つの効果があると思うんですが、しかしこれでいいのかという疑問はやっぱり感じるわけです。

 私はこの間、幾つかの大学を回って話を聞いたりしていますけれども、そこで中心になる話題は、教育研究評価の妥当性についてのことです。評価委員として行くから、当然評価委員会の責任という形で問われるわけです。だけど、実態的に責任はとれないわけです。中身等々についても知らないから、入り込んでいないわけですから。

 だから、この矛盾をどうすればいいのかと考えるわけです。形の上では、評価委員会の最終的な結論として発表しているわけですね。野依委員長の談話もあって、その中に位置づけられているわけですから、形の上では評価委員会の責任なんです。だけど、実態的にはそういうことになっていないわけですね。

 システム上の何かの形で矛盾があると思うんですけれども、これをどうしたらいいのかと思うわけです。だから、文言の上でも「そのまま受け入れることとする」という形ではなくて、例えば教育研究評価については、評価委員会が機構に委託し、機構は専門機関としての責任において客観性、基準性、妥当性が明確な評価方法によって、それを実施するという責任の所在のところを明らかにする文言を入れることによって、そのまま受け入れられるとか、何かの工夫が必要ではないかと思うんですが、いかがでしょか。

【野依委員長】  評価の責任はこの委員会でとらなければいけません。しかし、テクニカルな内容については機構にやっていただいているわけです。ですから、我々は、評価に不服があれば受ける責任があるということを言っておかなければいけません。

【勝方委員】  それがないと、責任のとりようがないと思うんですけどね。

【野依委員長】  事務局はどう考えられますか。

【事務局】   機構の評価結果を尊重するという文言自体は、法律上の仕組みの文言をそのままとっています。ですから、評価主体が2つあるという構成は、おそらくこれはできないんだろうと思うんです。

 そうなると、野依先生おっしゃったとおり、最終的な責任の主体は一元的に本評価委員会だという仕組み自体は、制度改正をするとまた別なんですけれども、現制度の中では、ちょっとそこは動かせないのかという前提のもとで、では、どの程度、実質的に評価委員会が中身を見るかということなんですけれども、それはここでは「基本的に」という文言はありますので、一応、全くイコールだと、右から左だということでは、もちろんないんだろうと思うんです。

 だから、あとは具体的に何をやるかどうかということなので、文言上は「基本的に」ということで、実際にもう少し踏み込んでやるかどうかという判断はまたあると思うんですが、物理的にできるかどうかはまた別にして。ということですので、ちょっとここのところは、1期と少し違う仕組みをとるというのは難しいのかと思ってございます。

【野依委員長】  責任は我々、この委員会がとらなければいけませんが、書き方で何か工夫があるかということですか。

【勝方委員】  そうですね。

【荒川委員】  この文言が問題ということですね。

 もう一つ気になったのは、実際に今回、大学評価・学位授与機構が評価したのは、大学側の受けとめ方は、この委員会に係る前に大学と機構のやりとり、意見申立てがあるわけですね。これは大学側としますと、評価委員会は無視みたいな格好になっていて、心情的にはこちらが無視されたということも、聞いてみますと実はあったんですね。評価委員会に申立てが来るのかと思ったということは、形の上ではそうじゃないかという気も、そういう意見も現場ではあったような気がしました。なかなか難しい問題ですね。

【野依委員長】  もっと言うと、文部科学大臣が責任をとらなければいけないわけですね。

【荒川委員】  そうですね。

【野依委員長】  そうなると、文部科学大臣が無視されるわけですね。舘委員、どうぞ。

【舘委員】  機構が評価するという意味が、確かにテクニカルにできないからお願いしているという意味もあるとは思いますけれども、一番は、機構が、文章上は「専門的機関」となっていたと思いますけれども、本来の趣旨は教育研究に関しては、政府の機関じゃなくてピアレビューでやるということで、機構の中の組織体制としては、大学関係者が中心となった委員会の判断がいわば最終的な結論だと、それを受け入れているんだという意味だと思うんです。

 ですから、ここの委員会が確かにどういう責任をとっているかというと、機構に対して依頼の仕方で責任をとっているのであって、教育研究について、内容、最終的判断はやはり機構がされている、そういうことだと思うんです。

 ですから、幾ら問い合わせが来ても、機構にこういう依頼の仕方をしているということの責任はとれますけれども、個々の教育研究の評価がよかったかどうか、これはやはり機構のほうの責任だと思います。

【野依委員長】  はい、どうぞ。

【勝方委員】  そのとおりだと思うんです。実態に我々、各法人の教育研究の中身について評価なんかできないわけだから、お願いするしかしようがないわけですね。じゃ、その中でどうすれば我々が責任をとれる、担保できるところがあるかと考えるんです。先ほど、荒川先生もおっしゃったけれども、制度、依頼の仕方において、我々は責任をとるしかないわけです。そうすると、評価の差異、評価の方法、理念、実施体制などについて、機構は委嘱主体である評価委員会に対して、十分に説明し、その了解をとるということが私は必要だと思うんですけれども、そういうところを織り込めないでしょうかしら。

【野依委員長】  何のために評価するか。評価に関しては機構の方が専門家でいらっしゃるので全部やっていただいています。評価をし、その評価が何らかのインパクトを生みます。例えば、評価に基づいて予算が増減するとか、そういうことに関しては、やはりここが責任をとらなければならないと思います。

【勝方委員】  そうですね。

【野依委員長】  はい。

【川口大学評価・学位授与機構理事】  今、勝方委員がおっしゃった、例えば機構でどういう方法でやります等々、これは基本的に私どものほうからこの委員会にご報告して、ご了解を得ていると思います。ですから、今おっしゃったような内容は、説明をしていると私どもは考えております。挙げられたような内容は、冊子をつくって、こういうことでやりますということは総会にもお諮りし、あるいはワーキングにもお諮りして、その上で作業を進めております。

【野依委員長】  評価をするということは、手段であって目的ではないわけです。目的は、大学の教育研究の質を担保し、向上させるということであって、それは我々が責任を持たなければいけない。ですから、機構に評価を要請していることによって、大学の教育研究の質が担保されない、劣化していくようなことがあれば、そういう仕組みを作って、行っている我々が悪いということになるわけです。そういうご批判は、我々は甘んじて受けなければいけない、そういうことです。

【事務局】   この評価委員会は機構に評価を要請するところになっていまして、その要請の際に、もちろん全く白紙で、何かわからないけど評価してという要請の仕方はないわけで、当然その対象ですとか期間ですとか、やり方とかいうのは暗黙の了解がある――暗黙と言うとちょっと語弊がありますけれども、それを受けておそらく機構のほうでは、先程、川口理事がおっしゃったとおり、こういう形でやりますということで了解を得ているということで、そこは勝方委員のおっしゃったようなことというのは、ある程度担保はできているのかと思うんです。

 それがまだ不十分ということであれば、それはまたご議論いただいていいんだろうと思いますけれども、今そういうのが全然ないということでは、もちろんないということだろうと思います。

【野依委員長】  どうぞ。

【南雲委員】  結論的なことは別といたしまして、結局、この3ページにあります○の1つですけれども、ちょっとくどいんだと思うんです。「評価委員会は、機構の評価結果を尊重し」云々とありますね。「評価結果として基本的にそのまま受け入れることとする」、この「そのまま受け入れることとする」というのが何となくおかしいというにおいがちょっとするんです。

 したがって、私の意見は、主語は「評価委員会は」で、「機構が付する各法人の中期目標の達成状況に係る評定を、評価結果として機構の評価結果を尊重する」として、この「尊重する」というのは法律用語ですから、これを語尾に持ってきたらどうなんでしょうか。「そのまま受け入れる」というのは、書かなくても、お願いした以上はそういうことですから。ちょっとそんなニュアンスが強いんですね。何か「そのまま受け入れる」というのは何か投げやりじゃないか、おまえら何やっているんだと言われるような気がするという、言葉の持つ意味なんですけどね。少し修文しても僕はおかしくないと思います。

【野依委員長】  国語力の弱い者が委員長をやっており、恐縮ですが、後日にお考えをお寄せください。それを事務局でまとめまして、私と相談の上で、最終案とさせていただきたいと思います。

【事務局】   すみません、ちょっと1点だけ。

 その際に、やはり舘委員のおっしゃったとおり、やっぱり専門性、独立行政法人と違って国立大学法人の場合にはピアレビューを中心にやるという教育研究の特殊性に配慮するという視点があるがゆえに、「そのまま」という言葉が使われているんだろうという趣旨もあろうかと思いますから、実態上どうかという問題とは別に、考え方として、これはもちろん、この文言を一字一句変えられないということではないんですけれども、修文をするにしても、そこの配慮がニュアンスとして伝わるような配慮が必要かと思います。

【野依委員長】  一番簡単には、「評価委員会は機構の評価結果を尊重する。」でいいのではないですか。

【事務局】   そうですね。「尊重する」となると、この評価委員会が、別途何らかの判断をする、そういうことなんですけれども、そこをどう考えるかというのは、もう少し私どもも考え方を整理をしてみたいと思います。

【勝方委員】  では、文言の問題のところがありまして、私は、そうすると、そのまま尊重するというのは、何か非常に脅迫的なイメージがあって気に食わないということがそもそもにあるんであります。でも、そう考えているのは私だけじゃなくて、例えばこの間、財務省の主計局が財政制度等審議会でこの国立大学法人の評価について意見を述べたことがあるんですけれども、そのペーパーを見ますと、評価委員会の評価が大学関係者に限られているとか、学生数や教員数といった外形的なものを除いて評価は定性的なものとなっていて、他大学との比較などの客観性に欠けるであるとか、そもそも中期目標の達成度に対する評価なので、具体的な内容としてさらに客観的に評価可能なものにする必要があるとか等々書いているんですね。研究成果とか学業の成果の状況について、評価が期待される水準にあるというのを基準にしているけれども、それが根拠が乏しい等々のことをいろいろ書いているわけです。

 財務当局が言う視点であって、別にそれに賛同するわけじゃないんですけれども、その中で、やはり「そのまま受け入れる」という言葉が話題になっているんですね。これは一体どういうことなんであろうかということが話されたと聞いておるんですけれども、そういうふうに言葉だけが取り上げられていくというのは幸せなことではないと思うので、何らか工夫していただくとありがたいと思うわけです。

【南雲委員】  委員長一任。

【勝方委員】  以上です。

【野依委員長】  趣旨はよく承知いたしました。少し考えさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

 それでは、文部科学省は、これらにつきましても現段階の検討状況を各国立大学法人に説明していただき、修正の必要が生じた場合はワーキンググループにおいて検討し、その対応について総会に適宜報告していただきたいと思います。ワーキンググループのメンバーにおかれましては、よろしくお願いいたしたいと思います。

 若干、時間が過ぎていますが、少しお時間をいただきたいと思います。

 次に、大学等の訪問についてご報告いただきます。事務局から簡単に説明してください。

【事務局】   資料4をご覧いただけますでしょうか。従前から行っていた大学訪問でございますけれども、またこの5月から開始いたしまして、5月は3大学に、委員のほうにご足労いただいたところでございます。今後の予定は、資料4の一番下に書いてございます。また引き続きのご協力をお願いしたいと思います。

 以上でございます。

【野依委員長】  実際に訪問していただいた先生、何かございますか。

【勝方委員】  いや、特に。

【野依委員長】  特にございませんか。ありがとうございました。ご苦労さまでした。

 こうやって訪問し、関係者と意見交換を行うことはていただくことは、ほんとうの大学の現状を把握することができ、今後の評価の充実に非常に有効だと思っております。引き続きご多用ではありますけれども、ご訪問方、よろしくお願いしたいと思います。

 議事は以上です。今後の日程等につきまして、事務局から何か連絡事項はありますか。

【事務局】   資料5をご覧いただけますでしょうか。今後のスケジュールですけれども、本日のご議論も踏まえた第1期の確定、それから第2期の評価方法につきまして、6月9日に各国立大学法人に対して、これは事務局のほうで説明会と意見聴取を行わせていただきたいと思います。また、その結果を踏まえまして、6月にワーキングを開催した上で、総会におきましてご審議をいただきたいと思っております。

 以上でございます。

【野依委員長】  ありがとうございました。

 それでは、若干終了時刻が予定より遅れましたが、本日の議事はこれで終了させていただきます。どうもありがとうございました。

お問合せ先

高等教育局国立大学法人支援課国立大学法人評価委員会室

(高等教育局国立大学法人支援課国立大学法人評価委員会室)

-- 登録:平成21年以前 --