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国立大学法人評価委員会(第24回) 議事録

1.日時

平成20年10月9日 木曜日 15時から17時

2.場所

文部科学省東館3F1特別会議室

3.議題

  1. 国立大学法人及び大学共同利用機関法人の平成19年度の業務の実績に関する評価について
  2. 年度評価及び中期目標期間評価の評価方法等の改善について
  3. 各分科会に付託した事項の審議結果について(報告)

4.議事録

○野依委員長  

 それでは、所定の時刻になりましたので、第24回の国立大学法人評価委員会総会を開催させていただきます。

 今週は日本から4名のノーベル化学賞の受賞が出ることになりまして、大変うれしく思います。ご参席の皆様も文部科学省も同じような思いであろうかと思います。ご受賞になりました方々の長年の学術への献身に対して敬意を表したいと思います。しかしながら、これは今から30年も40年以上も前の研究業績を反映するものであろうかと思います。果たして文部省あるいは文部科学省の行政の意図を反映した結果であるかどうかと、若干ほろ苦い面があるのではないかと思います。私自身も学術審議会その他諸々の会に参画させていただきまして、多々反省するところがございます。

 この国立大学法人の仕組みというものは、外挿しますと、今から20年、30年先の日本の学術評価に決定的な影響を与えるというふうに思っておりますので、しっかりとした第二期の中期目標を策定していかなければならないというふうに思っております。

 文部科学省のほうで何かお話しになることはございますか。

○ 事務局  

 私どもとしても、4名の方が受賞されたということを大変うれしく思っております。まだ文学賞も平和賞もあるわけでございますけれども、私どもとして、改めてここで学術研究あるいは基礎研究というものの重要性が国民の方々にご理解いただける、そういうまたとない好機だと思っておりますので、とりあえずはまず予算に向けてきちんと基礎研究、学術、そして大学というものの重要性を強調して、関係者の方に喜んでいただけるようなものにしたいと思っておりますし、またさらに、今回、せっかくの受賞をしていただいたということを契機に、野依先生からお話がありましたような形で、我々も少し中長期的にきちんと日本の大学、そしてその上に立つ学術研究というものがしっかり行われていくよう、そういう基盤づくりに努力したいと思っています。どうぞ、よろしくお願いいたします。

○野依委員長  

 どうもありがとうございました。

 それでは、本日でございますけれども、国立大学法人等の年度評価等についてご審議いただくことになっております。カメラの撮影希望の方がいらっしゃるようですので、少々お時間をいただければと思います。

                                  (写真撮影)

○野依委員長  

 それでは、議事を再開させていただきたいと思います。

 まず、委員の異動がございましたので、事務局から説明してください。あわせて配付資料の確認もお願いしたいと思います。よろしく。

○事務局  

 それではご説明いたします。長田豊臣委員が一身上の理由によりまして、7月25日付で辞任をされております。

 それから、配付資料の確認でございますが、お手元の議事次第の裏面に即しましてご説明いたします。資料1-1が国立大学法人・大学共同利用機関法人の年度評価に関する審議状況でございます。資料1-2が平成19年度に係る業務の実績に関する評価結果の概要(案)でございます。資料1-3が平成19年度に係る業務の実績に関する評価について(案)ということで、野依委員長の所見の案でございます。資料1-4が国立大学法人・大学共同利用機関法人の改革推進状況(案)でございます。資料2が年度評価及び中期目標期間評価の評価方法等の改善について(案)でございます。資料3-1が国立大学法人分科会の専門部会に付託された事項の審議結果についてでございます。資料3-2は同じく、大学共同利用機関法人分科会の専門部会に付託された事項の審議結果についてでございます。資料4は大学評価・学位授与機構が行う「教育研究の状況の評価」についてという資料でございます。資料5が国立大学法人の第二期中期目標・中期計画の項目等についてという横長の資料でございます。資料の6が国立大学法人等の組織・業務全般の見直しの検討について(案)という資料でございます。

 以下、参考資料でございますが、参考資料1-1が高等教育局の平成21年度概算要求の主要事項でございます。参考資料1-2が同じく、研究振興局の概算要求の概要の資料でございます。参考資料の2が平成19事業年度の財務諸表の概要の資料になっております。以上でございます。

○野依委員長  

 ありがとうございました。それではまず、国立大学法人等の平成19年度の業務の実績に関する評価結果についてご審議いただきたいと思います。事務局からこれまでの審議状況を説明していただきたいと思います。

○事務局  

 それでは、資料1-1に基づきましてご説明をさせていただきます。今年度上半期におきましては、平成19年度の評価の審議をお願いしたわけでございますが、例年どおり6月30日までに各法人から実績報告書等の提出をいただきまして、国立大学法人・大学共同利用機関法人それぞれ評価チーム会議をお願いいたしました。その後、全法人からヒアリングを行い、また、評価チーム会議を開催し、国立大学法人分科会につきましては9月10日、大学共同利用機関法人分科会につきましては9月16日に評価結果の審議をいただきました。その後、各法人に対しまして、意見申し立ての機会の付与の手続を経まして、その結果が本日の総会で審議決定いただくということとなっております。以上でございます。

○野依委員長  

 どうもありがとうございました。 本日の評価結果の案はこれまで各委員にいろいろご協力いただきまして、各分科会でご審議いただいた評価(案)をまとめていただいておりますけれども、各分科会からこれまでの審議状況についてご報告いただきたいと思っております。それでは、荒川先生から。

○荒川委員  

 それでは、大学法人の分科会のほうからお話しします。全体といたしますと、各法人がこの中期目標・計画の達成に向けまして、計画的に改革を進めているというふうに評価をいたしております。また、附属病院につきましても、経営環境は大変厳しいのでありますが、教育、研究あるいは診療の質の向上、また、病院運営の効率化につきましても積極的に取り組んでいるというふうに考えております。

 一方、幾つかの問題点がありまして、1つは経営協議会でありますが、内部の意見を大学の運営に反映させるという重要な審議機関であるのですが、ここで審議するべき事項が審議されないで、単に報告事項として扱っている事例がございました。また、大学院の博士課程等におきまして、学生の収容定員が足りないというのもございました。それから、研究費の不正使用防止ですが、総合科学技術会議が平成19年度に整備をするというふうに求めたのでありますが、この体制がなされていないといったことが幾つか見られました。中には、前年度の評価結果におきまして課題であると指摘されたのもかかわらず、まだ改善されていないという事例がございまして、早急に改善が必要なものが見られました。

 全体評価を終わりまして、幾つかの感想といいますか、考え方がございますが、1つは、法人が設定しています計画が難易度で、難しさとかあるいは具体性によって、それを設定した状況によって評価が変わってしまうということがもしあるとしたら問題かなというのを感じました。非常に高い目標を掲げたばかりに損をしたといいますか、そういう感じがない。これも1つの評価の意味では考えかなというふうに思っています。

 それから、法人の計画を拝見しますと、何々を検討すると書かれますと、検討するというのに対してなかなか評価が難しいということがあります。計画の設定、また進捗状況の管理を適切に行ってほしいということからしますと、達成度が評価できるような計画を各法人がまた改めてきちんとすることが必要だろうというふうに感じております。

 それからもう1つは、中期計画の項目を挙げておりますが、それに対しまして年度計画の項目が非常に少ない事例がありました。これは中期計画を達成したということで、大学がそう評価しまして、そのため計画を立てなかったということがありますが、そうしますと、6年間の計画を考えますと、その中で、やはりきちんと計画的に業務を運営してほしいということを考えますと、やはり計画の設定ということに対してももう少し改善したほうがいいのではないかというふうに感じがします。

 実は、今回19年度終わりまして、既に中期目標の評価も始まっておりますが、そうなりますと、20年度の評価あるいは21年度の評価がどうなるんだということが問題ですが、これもあまりおざなりにならないようにしっかりとする必要があるだろうというふうに思っています。次の評価の実施に向けましては、評価方法をさらに検討して、いい評価ができるように改善することが必要だと思っています。以上です。

○野依委員長  

どうもありがとうございました。それでは、飯吉先生のほうから共同利用機関の法人の分科会の説明をお願いします。

○飯吉委員長代理  

 私のほうから大学共同利用機関法人分科会の報告をさせていただきます。分科会では4つの大学共同利用機関法人の年度評価を担当いたしました。全体的な概要について、若干私見も含めて所見を申し上げたいと思います。

 大学共同利用機関法人は毎回申し上げておりますが、法人化と同時に複数の大学共同利用機関が機構を形成して以来、各法人においては機構長のリーダーシップのもとで法人としての一体的な運営に努めているところであります。4年が経過した平成19年度におきましては、各法人とも法人化のメリットを生かした業務運営の合理化、財務内容の改善に引き続き取り組み、特に経費抑制については各法人の置かれた環境に応じて、さまざまな工夫による経費削減の効果が認められました。ただ、今後はやみくもな削減ではなくて、教育研究の質を維持、向上する上で必要な経費をしっかりと勘案して、可能な範囲での数値目標の設定を検討することを期待しております。

 また、法人から提出された業務実績報告書において、自己評価が少し甘いのではないかという事例が見られたわけでございますが、評価本来の目的であります法人の業務運営の改善や教育研究の質の向上に結びつけていくためにも、今後はこれまで以上に計画を適切に設定して、それらを着実に実施するという視点で適切な自己評価を実施していただきたいというふうに期待しております。

 研究面におきましては、各法人の平成19年度の取り組みを外形的、客観的に評価いたしました。各法人とも各機関の独自性、独創性に基づく研究を推進する一方で、機構長のリーダーシップのもとで異なる分野の複数の大学共同利用機関が機構を形成するメリットを生かして、従来の学問分野や組織の枠組みを超えた取り組みを一層進めているという評価でございます。

 さらに、平成19年度においては、他大学や他機構との連携による研究の推進も図られております。今後各法人が国内外の研究者や研究機関とさらなる連携を図ることにより、世界をリードする独創的な研究活動を展開することを期待しております。

 今年度は引き続き、平成19年度までの4年間の業務実績にかかわる中期目標期間の評価を行うことになっておりますが、今般の19年度評価や年度末にまとまる中期目標期間の評価結果も踏まえて、次期の中期目標・中期計画に向けて組織、業務の戦略的な見直しを主体的、積極的に検討することを期待しています。国立大学法人評価委員会が実施する法人評価の最大の目的は各法人の活動をよりよいものにして、教育研究の質の向上を図るということでございますので、大学共同利用機関法人分科会としても評価を通じて、法人の活動がより活性化するように今後もバックアップしたいと考えております。以上でございます。

○野依委員長  

 ありがとうございました。評価結果の案について、事務局から説明してください。

○事務局  

 それでは、資料1-2の評価結果の概要に基づきまして、ご説明のほうをさせていただきます。資料1-2、評価制度の概要、それから評価方法につきましては、例年と同様でございます。2ページをごらんいただきまして、先ほどもご説明したように、2つの分科会が終わりました後、意見申し立ての機会を各法人に付与したわけでございますが、今年は32の法人から意見申し立てがございました。その結果、11の法人につきまして、意見を反映した変更を行っているという状況になっております。

 評価結果の概要でございますが、全体としては順調に進捗しているということでございます。6ページをごらんいただきまして、項目別の状況でござますけれども、業務運営の改善・効率化の中で、先ほど荒川分科会長からもお話がありましたように、経営協議会について6つの法人において、審議すべき事項が報告事項として取り扱われております。特に電気通信大学につきましては、18年度、19年度と2か年にわたってそのような取り扱いをしていたということで、適切な審議を行うことが強く求められております。

 それから、学生収容定員の充足につきましては、9法人におきまして90%を満たしていないという状況にございます。特に4つの法人につきましては過去連続して充足率を満たさず、かつ入学定員削減等の取り組みも行っていないということから、今後速やかな取り組みが求められることになっております。他方、7ページでございますが、教職員の個人評価につきまして、18年度まで17法人でございましたが、新たに19年度15法人が教職員の評価とその給与等処遇への反映を実施しているという状況は評価できるものとして考えております。それから9ページでございますが、これも先ほどお話がありましたように、研究費の不正使用防止のための取り組みにつきまして、一部の法人において、運用上やっていてルール化をしていないというケースがございまして、これも早急な対応が求められることになっております。それから、施設設備に関しましては、共同利用スペースの確保等有効活用、それから、多様な整備手法による施設整備の充実等の取り組みが進展しているという状況にございます。4ページのほうに戻っていただきまして、中ほどでございますが、全国共同利用の附置研究所及び研究施設につきましては、大学の枠を越えた共同利用・共同研究が引き続き実施されているという状況でございます。

 それから、附属病院につきましては医師不足問題、それから診療報酬のマイナス改定により厳しい経営状況の中、全体としてはパフォーマンスが向上していることは評価できるということになっております。

 それから、大学共同利用機関につきましては、先ほど飯吉分科会長からお話がありましたように、複数の機関が統合したメリットを生かして、新たな取り組みが一定の効果を上げているということで、さらなる推進を図ることが期待されるという状況になっております。ご説明のほうは以上でございます。

○野依委員長  

 はい。それでは、平成19年度の業務の実績の評価について、ご意見、ご質問ございますでしょうか。

 それでは、私から1つ申し上げたい、お聞きしたいんですが、資料の1-2の6ページの下のほうに、一番下の丸で、学生収容定員の充足のところですけれども、定員を充足していない大学が大変しかられておりますけれども、実は、学生に対する財政支援の欠如がやはり問題ではないかと思っております。私は、欧米あるいは中国をはじめとするアジア諸国と同じように、やはり大学院学生に対しては、生活を十分に支援するだけの財政援助が必要であって、さもなくば、若者たちが大学院に進学するインセンティブがわかない、さらに、あるいは大学院に進学することは不可能であるというふうに思っておりまして、私は国立大学が責められるよりも、むしろ国と社会の仕組みに問題があると思っております。そうではないでしょうか。

○事務局

 大学院生に対する経済的支援をというのは、大変重要な問題だと我々は思っております。現に私どものほうでも日本学生支援機構を通じては奨学金の充実、そしてまた、さまざまな競争的研究資金の中にティーチングアシスタント経費、リサーチアシスタント経費を算入しておりますし、また従来の運営費交付金、私学助成の中にもそういった必要な経費がございます。おかげさまで、奨学金については、かなり大学院の学生にも使っていただいております。ただ、そういう中で問題なのは、アメリカの場合ですと、およそ半分ぐらいの学生が給付制のティーチングアシスタント、リサーチアシスタントによる経済支援でやるのに対して、我が国ではティーチングアシスタント、リサーチアシスタントによる支援というのは、ようやく21世紀COEがかなりそれに寄与しておりますけれども、ようやく十数%になってきたという意味で、今後ともいつまでも返還という前提とする奨学金制度だけでいいのかといったことについては問題意識を持っておりますし、現在拡大をしていく科学技術等の競争的研究資金の中で、ティーチングアシスタント経費、リサーチアシスタント経費も柔軟に取り扱えるようにも制度改善もしております。ただ、一方そういう中で、まだまだ単価が低いというような問題もございます。そういった面ではこれから大いに努力をしていきたいと思っておりますし、あるいはまた、おっしゃったような企業に対して採用していただけるような努力もこれからしていきたいと思っております。そのような意味では、これから特に、今回指摘をいたしましたのは、いわば、みずからが設定した入学定員というものに対して、ある程度コンスタントに未充足が続いているという問題がございますので、そういったところについての指摘だということで考えております。

○野依委員長  

 よく理解いたしました。文部科学省におかれましても随分大学院の学生支援についてはご努力いただいていることを承知しておりますので、これからぜひ給付の方向でさらに学生、大学院生への支援を進めていただきたいとお願いしておきます。どうもありがとうございました。ほかに何かございますでしょうか。柘植委員、どうぞ。

○柘植委員  

 7ページの教職員の個人評価で、ここに書いてあることは多くの法人、新たに15法人ということで、それぞれの教員、それぞれの職務を踏まえた個人評価の実施等々書いてあります。その最後に「適切な評価制度の導入とその運用が期待される」という、つまり、前半の記述に対してまだ足りないと読めてしまうわけですが、私も産業側の経営としますと、この評価というのはうまくやれば、もちろんここに書いてあるようにインセンティブが高まるということですけれども、いわゆる業績評価というものでやっていくと、かえってマイナスの面も出てきているという教訓があります。ここで言う「適切な」という意味が、今やっていることではまだ足りないというふうにとらえてしまうのをちょっと心配しておりまして。

○事務局  

 こちらにつきましては、検討するのはもちろん各法人のほうで検討するということでございますが、その前段に書いております教職員のへのインセンティブの付与、それからその法人の活動の活性化ということに結びつくような適切な制度の導入というふうに書かせていただいたつもりではございます。

○野依委員長  

 よろしゅうございますか。どのように修正したらよろしゅうございますか。

○柘植委員  

 そうですね。このまま読み過ごしていいのか。つまり、「より適切」なのか、それとも「引き続いて」というのか、そこのところをどう読むかというのか、それぞれ自分の胸に手を当ててみなさいということなんですか。そういうふうにこの「適切」というのは。「引き続き」というのか「より」というのか、それは自分の胸に手を当ててという、そこにゆだねるということで置いておくんですか。

○事務局  

 気持ちとしては既に導入したところについては適切に運用をしていただきたいし、まだ導入していないところもございますので、そういうところは適切な制度を導入していただきたいという趣旨で書かせていただいております。

○池端委員  

 おっしゃるとおりでございまして、言葉を補うか切ってしまうかしたほうがよろしいと思うんです。少なくとも私たちがやっていると判断としたところについては、適切でない、もっとうまくやってくれという意見は委員の中ではなかったと思うんです。既にやっていると評価されているところにこれを言うというのは、私たち自身何をもって評価したのかと問われると答えようがなくなってくると思うんですけれども。ある劣っているレベルをよしとしたということになりますので、そういう評価はしていないのはないのではないでしょうか、

○野依委員長  

 では南雲委員。

○南雲委員  

 私が担当したところは評価制度をかなりの大学が導入しているわけですけれども、私の理解では、制度は導入された、これは是とすると。しかし、運用が制度に沿って正しく行えているかどうかということになりますと、評価のシステムは相対評価なのか絶対評価なのかということによって異なるわけですけれども、スタート段階なので、私は制度を導入したことは評価したい。それからスタート段階ですから、マイナスの部分をあまり強調せずに、むしろインセンティブをあげるとか、そういうものをスタートして、やがては絶対評価といいますか、あるいは業績評価というふうになりますと、マイナスの人がいてもいいと私は思っているんです。

 ですから、プラスの人を評価することから先にやり出した大学が結構多いんです。例えば、賞与とか、あるいは給料と、とりあえず賞与で反映しました。給料まではまだちょっと、スタートしたばかりなのでというのもあるわけで、そういう意味で、適正というのを、私もどう理解していいかわからないんですけれども、文科省のほうで適正というものをこう考えているという青写真があれば、それに基づくとまだ追いついていないと。

 しかし、1つの評価制度を導入して走り出したということについては、走り出さないところに比べたら非常にいいというふうに私は理解しているので、問題は、そのグレードの問題じゃないでしょうか。ですから、何が適正かっていっても多分答えはないと思うんです。あくまでも各大学が1つの評価制度を確立したことによって、それに沿って運用がされるかどうかというのを今後時間をかけてチェックしかざるを得ないのではないかなというふうに思っております。そういう意味でやむを得ないかなと思っています。

○野依委員長  

 ありがとうございました。池端先生。

○池端委員  

 つまり、今のお話では、教員個人のところのインセンティブ云々という、私は、柘植委員がおっしゃったのは、私も経験者として、経営評議会等で産業界の方々のご意見というのは、産業界において評価というのが生み出したマイナス面を十分あなたたちは心得ているかということを随分言われたわけです。そうではなくて、この評価が組織である国立大学法人という組織のパワーアップにつながっていくんだという観点でどうやっていけばいいかということを大学として考えなさい。つまり、だれかが落ちた評価をされるから、その分すぐれた人が何かいいものをもらっていくという評価は組織を壊させてしまいますという意見は非常に強く言われて、私ども真剣に考えました。

 その意味では、ここの職員のインセンティブを高めというのにあまりウェートを置きますと、そこのところは危ないのか、その意味では、評価のシステムを各組織がそれぞれに組織の構成員を荒廃させない形でどのように組織のパワーアップを図るかという観点から考えたと思うんです、大学の性格も違いますので。それについてさらに適切にやりなさいと言うことになりますね。

 私は今の段階でそれをここに言う必要があるのだろうかなというような、うかつでご指摘を受けるまでさっと流し読みしておりましたけれども、そういうご指摘を受けてみると、むしろ削ったほうがいいのかなというように考えるということです。

○宮内委員  

 既に導入を始めてトライをしているというところに対するコメントと、それからまだやっていないというところに対するコメントとが混在していると思われますので、既に導入してやっているところに関して、もしコメントするのだとすると、運用をより適切にというコメントが的を射ているのかもわかりませんけれども、導入していないところについては早い段階での導入をというメッセージも含めて両方言うべき事柄というふうに分けて記述していただいたほうがわかりやすいのではないかというふうに感じます。

 既にやっているところについて、まだ何か足りないからやれというようなニュアンスになってしまうと、もともとの趣旨が伝わらないのではないかというふうに思います。

○野依委員長  

 それでよろしゅうございますか。それでは、そういうことで修文させていただきますが、その結果は池端先生にもご相談させていただきたいと思います。そういうことでよろしゅうございますか。はい。それではそのように取り扱いさせていただきたいと思います。私にご一任いただきたいと思います。この年度評価というのは、各法人が行う教育研究の特性、あるいは法人運営の自主性・自立性に配慮しつつ、各法人の中期目標・中期計画の達成の状況について総合的に評価するものであって、決して相対評価ではないということに留意して対外的にも説明してまいりたいというふうに思います。

 それでは次に、評価結果を各法人に送付して公表するに当たりまして、平成19年度にかかわる年度評価結果全体についての所見をとりまとめて、評価結果とともに送付・公表したいと考えます。その案を資料としてお配りしておりますので、事務局から説明してください。

○事務局  

 資料の1-3でございますが、野依委員長のお名前で出した所見の案でございます。例年出しておるわけでございますが、今年度は例年と同じようなことを最初のほうでは書いております。それから、3段落目で平成19年度の状況ということで、一定の評価を書きました後、今後は管理運営コストの削減に向けて、管理運営組織のあり方を検証し、必要に応じてそのスリム化を検討していくことが期待されるということを書いております。

 それから、多くの法人において、この評価委員会による評価を活用した改善システムが有効に機能していると。一方、これまでの評価結果において課題とされた事項に対して十分な対応がなされていない事例も見られるので真摯な取り組みが求められるということを書いております。それからその下で、今年度、この後やることとして、引き続き4年間の業務実績に係る評価を行い、大学評価・学位授与機構による評価の結果とあわせて、各法人の次期中期目標・中期計画の策定に資することとしている。このほか、具体的な組織の見直しなどについても検討に着手していくこととしていますというふうに書かせていただいておりますが、具体的な組織の見直しということについては、また後ほど事務局のほうからご説明をさせていただきます。最後に、各法人に一層の取り組みを期待するということで結びとしております。以上でございます。

○野依委員長  

 どうもありがとうございました。それでは、ご質問、ご意見ございますでしょうか。よろしゅうございますか。それでは、各法人においては今後この評価委員会の結果を踏まえて、改革に向けた取り組みの着実な実施に努めていただきたいと思っております。

 それでは、資料のとおりとさせていただきます。

 次に、年度評価とは別に、昨年同様、国立大学法人等の改革の推進状況について、各法人から提出のありました実績報告書等をもとに資料をとりまとめておりますので、事務局から説明してもらいます。よろしく。

○事務局  

 資料の1-4の改革推進状況でございますが、これも例年取りまとめておりますが、年度計画につきましては、あくまでも大学が設定した計画につきまして、大学の自己評価を経由してその達成度をはかるということが制度の根本でございますけれども、そうは申しましても、国立大学法人等が全体として法人化を契機にここまで改革を進めているということにつきまして、ある程度共通の物差しで、個別の大学に対する評価ということとは別に、いわば横ぐし的に全体としての改革の度合いというものを社会にアピールする必要もあろうということから作成しているものでございます。これは評価ということとは別に、ただいまご説明しましたような1つの工夫として、平成16年度からこういう形で取りまとめさせていただいております。

 中身についてでございますが、今年度につきましては、1ページの中段ほどに管理運営組織のスリム化・効率化ということで具体的取り組み例を挙げさせていただいております。また、2ページ以降につきましては、業務運営の効率化、それから財務の改善等々、業務運営の改善につきまして、ここまで進捗しているという状況を事例を挙げながら紹介させていただいております。以上でございます。

○野依委員長  

 ありがとうございます。それでは、今の説明について、何か特段のご意見、ご質問ございますでしょうか。それでは、どうもありがとうございます。それでは、資料のとおりとさせていただきます。その他の年度評価全般について、何かご意見ございましたらご発言いただきたいと思いますが。ございませんか。

 では、その次にまいりたいと思います。次は、年度評価及び中期目標期間評価の評価方法等の改善について、事務局から説明いただきます。資料2、よろしくお願いします。

○事務局  

 資料2でございます。目的としては、年度評価について常に次年度以降の評価の改善を行っていくということをやらせていただいております。また、中期目標期間の評価結果を21年度まで終わった段階でどのように確定させていくかということにつきまして、まだ具体的な実施方法等もございませんので、その方法等について検討を開始したいというふうに考えております。

 検討事項としましては、平成20年度以降の年度評価の評価方法の改善について、例えば、各法人が最小限取り組む必要がある共通事項を設定させていただいておりますが、その共通事項につきまして見直しをかける必要があるのではないかということ。あるいは、教育研究の質の向上の状況を毎年度とっておりますが、今年度、大学評価・学位授与機構のほうで教育研究評価も出されますので、各年度の年度評価における評価については簡素化をしてもよいのではないかということをご審議いただきたいと考えております。

 また、②としましては、中期目標期間が終わった後の評価結果の確定方法についても検討を始めさせていただきたいと思います。この検討の体制につきましては、裏面にメンバーを挙げさせていただいておりますが、既に年度評価、中期目標期間評価の評価に関して修正を施すワーキンググループを設置させていただいておりますので、引き続きこの先生方にご審議いただければありがたいというふうに思っております。以上でございます。

○野依委員長  

 どうもありがとうございました。それでは、ご質問、ご意見ございますでしょうか。ございませんか。ありがとうございました。今後もワーキンググループにおいて検討を進めていくということとしたいと思います。ワーキンググループの委員におかれましては、大変ご多用でございますが、ひとつよろしくお願いいたしたいと思います。

 次にまいりまして、国立大学法人分科会等に付託された事項の審議結果等について、ご報告いただきたいと思います。まず、事務局から説明お願いいたします。

○事務局  

 資料3-1、3-2に基づきましてご説明いたします。資料3-1でございますが、国立大学法人分科会に業務及び財務等審議専門部会が設置されております。この専門部会におきましては、財務諸表の承認、それから剰余金の使途の承認、重要財産の譲渡の認可、役員の報酬、退職手当の支給基準についてご意見をちょうだいするということになっておりまして、いずれも部会の議決でもちまして、評価委員会としての議決とさせていただいております。

 国立大学法人分科会のほうの専門部会につきましては、前回の総会以降、一度開催されておりまして、下にございますように、財務諸表、それから剰余金については特段の意見がないということで9月10日付で文部科学大臣の承認を財務諸表については行っております。重要財産の譲渡につきましても、東京大学と岡山大学から申請がございまして、特段の意見はなく、9月9日付で認可しているところでございます。また、役員報酬規程については27法人、役員の退職手当規程について7法人から変更の届け出があり、このことについてもご審議いただいて、特段の意見はありませんでした。

 それから、3-2でございますが、同じく大学共同利用機関法人分科会の専門部会につきましても、財務諸表の承認、それから剰余金の繰り越し等についてご審議をいただいて、財務諸表につきましては9月10日付で承認しております。また、役員報酬規程につきましては3法人から、役員退職手当規程につきましては2法人から届け出た内容につきましてもご審議いただき、特段の意見なしということでご審議をいただいております。

 ご報告は以上でございます。

○野依委員長  

 どうもありがとうございました。このことにつきましては、既に各専門部会でご審議いただいているわけですけれども、何かご意見、ご質問ございましたら、お願いしたいと思います。ないようでございますので、それでは、今後も専門部会での審議をお願いしております委員には、多くの事柄について対処していただきたいと思っておりますけれども、よろしくお願いいたしたいと思います。

 次に、現在、大学評価・学位授与機構において実施しております中期目標期間の評価における教育研究状況の評価について報告していただきたいと思います。本日は、大学評価・学位授与機構から川口理事にお越しいただいておりますので、ご説明いただきたいと思います。

○川口大学評価・学位授与機構理事  

 大学評価・学位授与機構の理事の川口でございます。資料4に基づきまして、現在私どもの機構が行っております教育研究の状況の評価について、まだ進行中でございますので、途中経過を簡単にご説明申し上げたいと思います。

 資料4の1枚目をごらんいただきますと、まず(1)のところに、各国立大学法人のほうからご提出いただきました報告書の構成がそこに図示ししてございます。1つは中期目標の達成状況報告書。これは当然、評価対象は法人全体でございまして、この報告書と、それぞれの法人を構成しております学部・研究科等から提出されました現況分析表。この現況分析表というのは、基本的には、教育の水準及び質の向上度と、それから研究の水準及び質の向上度に関して、それぞれの組織ごとにご提出いただいたもので、今書面調査をやっている段階でございます。

 1枚めくっていただきまして3ページ目に全体のスケジュールを書いてございますが、それぞれご提出いただきました報告書について、そこにありますように、中期目標の達成状況に関しましては、一番左の達成状況判定会議。それから、現況分析のうち、研究水準の判定に参考といたしますそれぞれの研究業績の水準の判定を行います研究水準判定組織。ここでそれぞれ提出されました研究業績がどういう段階であるかということを判定いたします。これはほとんど作業が終わっております。その結果を、1つは達成状況判定会議のほうに既に送付しておりますし、それから一方、各学部・研究科の状況を判断いたします現況分析部会にもその結果を送って、現在その達成状況判定会議と現況分析部会におきまして、中期目標の達成状況の報告書の調査、それから、現況分析部会におきましては、それぞれの学部・研究科等の状況の調査を実施している次第でございます。

 それで、訪問調査以前の調査がほぼ終わりまして、来週から訪問調査を開始する次第でございます。来週から、ほぼ1カ月半をかけまして、90法人でございますので、おそらく同時進行がほぼ7校から8校、各週に大体2サイクルというのでしょうか、これで進めてまいりまして、ほぼ11月末、あるいは12月の第1週ぐらいまでに訪問調査を終えまして、その結果をまとめてその後、今度は達成状況判定会議で、全体会議で中期目標の達成状況及びそれぞれの組織の現況調査に関する審議を行いまして、その後報告書原案を作成し、その後、各国立大学法人から意見申し立てをいただいて、これがほぼ来年の1月末ぐらいになると思います。それで、2月に再度、私どもの機構の評価委員会を開催いたしまして、その意見申し立ても含めて報告書を決定いたしまして、こちらの委員会にお送りいたしますという予定になっておりまして、おかげさまで、ほぼこの予定どおり現在進んでいるという次第でございます。

 それで、1枚目に戻っていただきまして、現在、機構が行っています評価は、それぞれ各学部・研究科の現況分析、これに関しましてはそこにございますように、教育の水準と質の向上度。質の向上度というのは、基本的には法人化した後、現在までに質の向上があったものに関しての評価を行っている次第でございます。同様に、研究の現在の水準とその質の向上度について分析いたしました。

 それから、中期目標の達成状況の評価に関しましては、法人全体に設定されております中期目標に関して、大学の教育研究等の質の向上の関する目標、あるいは、共同利用機関におきましては、教育研究等の質の向上に関する目標に関して、それぞれ現在進めておりまして、達成状況の判定をする上でも、上の①にございます現況分析結果も参考にする項もございますので、この結果を参考にしながら、現在その作業を進めている。

 ほぼ、訪問調査前の作業を終わりまして、早い大学には、こちらからご質問する内容のことに関しては既にお送りして、各大学には、3週間前までにはそれをお送りするということを申し上げておりますので、既にお送りして各大学で検討していただくものです

 現在、そういう状況であるということをご報告申し上げます。どうもありがとうございました。

○野依委員長  

 どうも丁寧なご説明ありがとうございました。何か特段のご意見、ご質問ございますでしょうか。どうぞ、勝方委員。

○勝方委員  

 済みません。不勉強なもので教えていただきたいんですけれども、研究業績水準判定というのがありますが、これは各大学が計画に示した目標等々とは無関係なわけですか。

○川口大学評価・学位授与機構理事  

 例えば、重点的に取り組む研究というものが中期目標にあれば、これは多少関係ございますけれども、基本的には、おっしゃるとおり、各大学、あるいは各組織で非常にすぐれているとそれぞれの組織で考えていらっしゃるものをお出しいただいてそういう水準だという。

 組織は左側の2ページ目をごらんいただきますと、この判定をいたしますのは一番下の現況分析部会でございますので、むしろこれは科学研究費の各分科に当たる、こういうチームでそういう判断をしておりますので、それぞれの学問分野の水準に従って判断が行われているというふうにお考えいただければいいと思います。

○野依委員長  

 勝方委員がお聞きになったのは、各大学がお出しになっている計画といいますか、目標に対する評価なのか、あるいは、それとは別の評価になるのでしょうか。

○川口大学評価・学位授与機構理事  

 各分野のそれぞれの、絶対評価と言えばいいでしょうか、それぞれの大学の目的に照らしての判断は、むしろその結果をもとに達成状況判定会議、あるいは現況分析部会のほうで判断するということになりますので、この真ん中の組織の判断は基本的には、それぞれの分野ごとにそれのスタンダードで判断していただくという構造になっております。

○野依委員長  

 では、飯吉委員、どうぞ。

○飯吉委員長代理  

 今のと関連する質問ですけれども、そうすると、例えば、達成度評価はあまりよくなかったと。しかし、研究業績では非常にすばらしかったという評価が出てくる可能性があるのでしょうか。

○川口大学評価・学位授与機構理事  

 これはお話としては可能性ございます。例えば、中期目標の達成状況の上から見れば、必ずしも良くはないけれども、例えば、1つ1つの研究に関しては非常に、国際的に見ても評価されるような仕事であるという判断は、可能性としては十分ございます。

○飯吉委員長代理  

 それは独立に出てくるわけですか。それでトータルの全体の評価としてはその2つの効果はどういうふうになるのか。

○川口大学評価・学位授与機構理事  

 これは例えば、研究水準判定組織のほうで非常に国際的にも評価されるというような研究がもし仮にあったとします。そうしますと、例えば、右のほうの現況分析部会、これは各学部・研究科ごとにその規律にありますけれども、その中の研究水準の判断の中で、研究成果の状況という項目がございまして、そこに、例えばこういう研究が非常に国際的に評価されているというような記述するという形で、多分そこに出てくることになると思います。それから、中期目標のほうに関係ありますのは、例えば、中期目標にそれぞれの大学で重点的に取り組む領域というのが提示されている大学がございますので、その中で、今言ったような研究が、もしその重点領域の枠内に入っていれば、例えば中期目標のほうに、この重点領域の中ではこういう研究が非常に国際的にも評価されるというような記述も出てくるということは十分考えられます。おそらくそういう両方のところに登場するというふうに考えております。

○野依委員長  

 研究業績の評価は大変難しいと思いますけれども、例えば、人文社会系なんかにおくと、国際的な水準に照らし合わせてというのは大変難しくなると思うんですけれども、それは評価者のほうが、いわば主観的に判断、評価されるのでしょうか。

○川口大学評価・学位授与機構理事  

 はい、これは基本的には、その判断は2ページにございます現況分析部会に、それぞれの判定組織に、66分野の専門部会がございますので、ここに所属していらっしゃるピアレビュアーの方の判断でその判断が出てきます。

○野依委員長  

 ありがとうございました。それでは、柘植委員、どうぞ。

○柘植委員  

 ちょっと初歩的な質問で、認識不足と言われてしまうかもしれないですけれども、今3ページを見ていまして、評価作業のスケジュールで、真ん中のコラムに研究業績水準判定組織ということで活動するんですけれども、いわゆる教育業績の水準の判定組織というものがこの中に出てこない。心配していますのは、各大学の先生たちと話してみると、教育に対する評価というのがほんとうに希薄であるということで、結果的に、学部教育も含めて、教育面で私は非常に脆弱になっているなと心配していまして、この評価作業が、そういうふうに教育の業績水準の判定組織というものがないことは余計にそういうことを加速することにならないかと。可逆を加速することにならないかとちょっと心配するんですけれども、そんなことは当然お考えの上だと思うんですけれども。

○川口大学評価・学位授与機構理事  

 今のご質問は、今の教育水準の判定、あるいは、現在の質の向上度に関しては現況分析部会のメンバーが教育に関しては全部判断するということになっておりいます。2ページに戻りますと、この部会編成は下のほうの左側にあります、例えば、人文科学系から始まって10学系部会、ここにそれぞれピアの方をお願いして、ここで判断していただくという構造になっております。

 それで、今のご指摘の真ん中の研究業績水準判定組織は、基本的にはそれぞれ出された1つ1つの研究業績の判定をしていくという、そこだけでございますので、ここの組織では、基本的に今ご質問のありました、その大学の、あるいはその学部の中期目標に照らしてどうかという判断はここではやりません。それぞれの、左側で言えば、66分野のピアの方が判断された結果を現況分析の部会の方がそれを見ながら、研究に関しては判断する。教育に関しては、この現況分析部会の方が水準を含めて全部判断するということになっております。左側の現況分析部会のほうにも、基本的にはピアの方を配置して、その方々に判断していいただくという構造になっています。

○野依委員長  

 勝方委員、どうぞ。

○勝方委員  

 この研究業績水準の判定の結果は、まとめたからには世間に発表するということになるのではないかと思うんですが、そうしますと、これまでの評価は、それぞれの大学が立てた目標に対してどうであるかということであったから、それを相互比較するということは意味がなかったわけですが、今回は客観的な水準がそれぞれについて出されてくるわけですから、これは各大学の研究業績のレベルというものを相対評価してくと、横に並べて見ていくと。データさえ出せば、マスコミがそういう作業をやりますけれども、そういうことになっていくということは懸念されませんか。

○川口大学評価・学位授与機構理事  

 もちろん今回のデザインといたしましては、各大学から研究業績について、5段階の中で上の2つとそれぞれの大学でお考えのものを出してくださいということを申し上げておりまして、その判断が正確かどうかという判断をこの組織で行っております。したがいまして、おそらく公表されるのはどのくらいの、例えば、ここで言えば、SSというのが一番上ので、Sというのが2番目でございますけれども、まず各大学からどういうものが提出されたというそのものは公表されます。それから、それに対して1つ1つがどう判断されたというところまでは公表しない。済みません、大分記憶が怪しくなりました。

 ですけれども、かなりその中でどういう研究が非常に評価されたかということは記述のところに出てまいりますので、おそらく、それぞれの大学でどういう研究が非常に評価されて、取り上げられたかということは、もちろん報告書に出るような形になります。

○事務局

 基本的に、法人法の言葉遣いが法人レベルで違ってなかなか大変なんですが、大学評価・学位授与機構に教育研究の状況の評価をお願いするのに、最終的には、教育研究の質の向上度に関する評価でございますので、いわば、はっきり申し上げれば、法人のときからどういうご努力をいただいて、結果的にそれが、客観的にどうやって上がっているかどうかということの評価が基本的に法人法で目的としているものでございます。

○野依委員長  

 飯吉先生。

○飯吉委員長代理  

 今の局長のお話で、それは、研究の場合にはっきり出ますか、質の向上度は。今の学位授与機構でやられているデータのとり方で質の向上度はどのように記載するのか。それともう1つは、例えば、研究をあまり重視していない大学もありますよね。そういう場合はどうなるんですか。

○川口大学評価・学位授与機構理事  

 おそらくこれは教育の水準及びその向上度、それから研究の水準及びそれぞれの向上度が出てまいりますので、まず最初のご質問の分は、今回お出しいただいていますのは、法人化して以後のデータを提出いただいておりますので、この以後でこういう成果があったということは明確に出せます。

 それから第2のご指摘。例えば、教育に非常に重点を置いているというところであれば、おそらく研究に関しては、現に既にございますけれども、例えば、一番高いSSと判断されるようなものはないけれども、むしろ教育のほうでこういう質に力入れた。あるいは研究の中でも、例えば非常に国際的なレベルが出ているところと、それから地域に貢献するような形で、そういう研究が提出されているというのがありますので、しかもその判断の視点としては、国際的な学術的な水準と、それから、いわゆる地域貢献というんでしょうか、そういう水準という2つの視点で見ておりますので、その辺はかなり明確に出るのではないかと思っております。出せるのではないかと。

○野依委員長  

 そういった場合に、被評価者のほうが、やはりなるほどなと納得がいく評価ではないといけないと思うんです。

○川口大学評価・学位授与機構理事  

 評価されるほうですね。

○野依委員長  

 評価されるほうが。森脇委員、どうぞ。

○森脇委員  

 今の皆さんの質問と関連しますが、1ページのところには現況分析が教育と研究と一応分けてあると思うのです。ですが、実際には、やはり最後のところは分けて評価が出てくるのか、それとも1つの、その学校の達成度、こちらのほうに学校は重点を置いているというのであれば、それをもとに評価が出てくるのか、ちょっとそこのところを確認したいということと、もう1つ、1ページのところを見ると、どうしても教育の水準及び質の向上、研究の水準及び質の向上というふうに読み取れてしまうのですが、どちらかというと、水準はベースであって、「質の向上」のほうが、さっき局長のほうから出ました、そちらに重点を置いて評価を、重点の置き方ですけれども、されるのかだけをちょっと確認をさせていただきたいんです。

○川口大学評価・学位授与機構理事  

 まず教育と研究は、基本的にどっちがというよりも、むしろそれぞれについて、別々というんでしょうか、それぞれご報告いたします。

 それから、水準と向上度は、大学ごとではなくて、むしろ各学部とか研究科ごとでございますけれども、例えば、現在の教育に関しては4項目か5項目があり、研究に関しては、研究活動の状況と研究成果の状況というのが2つありまして、それぞれの項目が今現在どういう状況であるかということを1つ1つご報告申し上げて。こういう形です。

 おそらく、学部によっては、この学部は非常に教育に力を入れているんだということを、実は記述してあるところも既にございますので、これはそういう目的に照らして判断したということになります。

○野依委員長  

 池端委員、どうぞ。

○池端委員  

 研究のほうに絞ってお尋ねしたいと思いますけれども、研究を評価する場合に、その学部のトップの2割なら2割の成果を出して、これが自分たちの学部のトップ2割に当たるものだというのを出して、それを評価してもらうんですか。それとも、何点を出すのか。そのあたりが、何が評価される材料なのかというのを、今つまびらかでないんですけれども、何を評価なさるのか。出てくる材料は何でしょうか。

○川口大学評価・学位授与機構理事  

 まず、研究の場合は、分析項目が2つございます。分析項目があって、第1は研究活動の状況に関する内容で、これは基本的には、例えば、それぞれの学部・研究科が今までどういう競争的資金をとられたとか、そういういろいろな指標で事後評価していただいて、実際に資料に基づいてこちらで評価をするというのが第1項目。第2の項目が研究の成果に関する評価ということで、ここのところにこの研究の成果、すなわちそこで行われている研究の質を判断するための資料として、それぞれの学部・研究科で代表するような研究業績をお出しくださいという構造になっています。

○池端委員   

 まさに代表するのは数ですか、パーセンテージですか。何ですか。

○川口大学評価・学位授与機構理事  

 違います。もちろん、ある数の上限とか、こういうことは設けておりますけれども、それぞれの学部で5段階判断されたものの上の2つに当たるものを出してくださいという構造になっています。ですから、出していただく数としての上限は設けていますけれども、これは何割まで出さなければいけないというものではございません。ですから、例えば、先ほど申し上げたように、自分たちは非常に教育を中心にやっているんだというような組織ですと、ほとんど出ていないに近いようなところもございますし、かなり出されたところもございます。それはそれぞれの組織で5段階の上の2つに当たるものをお出しいただくということでお願いして、それをもとに研究の2項目のうちの研究成果の状況に関する評価の資料とさせていただいたという構造になっております。

○事務局  

 基本的に今、理事のほうから申し上げていることは、これまでもさまざま、この場でご議論いただきまして、これまで進めてきたところでございます。急に今日、ここで決めているわけではありません。ぜひご理解いただきたいのは、これは大学の評価をしているわけではなくて、あくまでも国立大学法人の評価をしているわけでございまして、当該法人が中期計画に書いた事柄、すなわち教育研究の質の向上に向けて、いかなる努力をしてきたかということをきちんと評価する。最後の評価主体はあくまでもこの国立大学法人評価委員会でございます。それは、具体的に教育研究の質の向上に向けて、その法人が努力をしてきたか。きちんとその法人がみずから定めた目標を達成したかどうかということを評価するわけでございます。

 ただ、その場合、国立大学法人に限り、教育研究の状況については、大学評価・学位授与機構のほうに評価を要請し、その評価を踏まえて国立大学法人が中期計画に定めた教育研究の質の向上に関する目標として掲げた事柄を達成したかどうかということを評価するものでございます。

 したがって、いわば科研費の審査をしているとか、そういうことではございませんので、あくまでも大学として、当該学部・研究科、それぞれにおける教育研究の質の、どういう形で評価をしてきたのかということを、最後は評価委員会の場でご評価をいただくということの参考資料として、いわば途中のプロセスとして、今大学評価・学位授与機構がやっていることでございますから、ぜひそこはご理解賜りたいと思います。

○池端委員  

 今のはよくわかりますが、達成状況判定と現況分析と両方やっていらっしゃるので、達成評価のほうは非常によくわかるんです。そういうことだろうなと、ここにございまして、達成状況の流れが1つあり、それから現況分析という流れがある。真ん中に水準判定というのがあると。なかなかわからないのは、この委員会でかかわってきたのは業務実績ではありますけれども、達成度評価をやってきたわけですね。それは非常にイメージとしてわかる。そうではなくて、ここの水準と現況分析にかかわる部分はかかわっておりませんから、だから、何を対象にしてそれをどんな手順でなさるのかという質問が出ている、それだけのことなんだと思うんです。

○事務局  

 ですから、もう1回言いますと、基本的には、この法人評価制度はずっと中期計画が何回も繰り返されるようなことを考えておりますから、当然、今回初めてですからいろいろ問題がありますけれども、本来のスキームとすれば、例えば、ある中期計画期間があって、その段階で、いわば現況分析が行われていたと。そして次の中期計画が終わった段階で、前の現況分析と比べたら、たちどころに上がったか下がったかわかるというようなスキームで問題が想定されているのでございます。

 したがって、今回の場合は、大学評価・学位授与機構のほうでお願いしているのは、いわば、法律上の言葉も教育研究の状況についての評価ということを書いてありまして、そのこと自体が、いわば、考え方としては、前の中期計画のときの状況を、その段階での、ある特定時点での状況、すなわち水準を評価し、その次の中期計画でも評価を行っているから、当然向上度は後で足し算、引き算をすればわかってくるというような念頭で書いてありますけれども、今回はそういうことを初めて行うわけでございますので、16年段階の話と今日の段階の話と、そういうことを両方ともやるというようなことが現況分析の中に入っております。

○川口大学評価・学位授与機構理事  

 今局長が申し上げたように、とにかく考え方としては、やはり今回我々が出さなければいけないのは、法人化時点と、現在で言えば、この3月末の時点でどれだけあったかというのは質の向上度で見ましょうと。ただこれは、非常にいろいろ難しいことがございまして、例えば、法人化時点の分析がちゃんとされていれば、これは出ると思いますけれども、なかなかそれは難しいので、今回に関しては、この水準と質の向上度を出していただいて、これを分析しましょうと。

 これが進んでいけば、かつてはこうだったということは当然出てきますけれども、1回目であることがどうしても、今のような考え方をせざるを得ないということは、前も申し上げたとおりでございます。

○野依委員長  

 よろしゅうございますか。ほかにございませんでしょうか。それでは、ご理解賜ったということで、機構におかれましては、今後も作業等、よろしくお願いしたいと思います。それでは次に、国立大学法人の第二期の中期目標・中期計画の項目等についてご報告いただきたいと思います。事務局から、よろしくお願いします。

○事務局 

 国立大学法人支援課長でございます。資料は5になりますけれども、国立大学法人の中期目標・中期計画の項目等についてでございます。目標・計画の記載事項につきましては、ご案内のとおり、法律の中に大きな項目は示してございますけれども、それ以下で具体にどういうことを書くかということについては特に法律上は規定がなくて、第一期については文部科学省のほうである程度の記載事項の例といったものを示したわけでございますけれども、まだ終わっておりませんけれども、第一期の中でさまざまな問題点のご指摘もいただいてございます。例えば、非常に画一的、形式的になっている、大学の個性があらわれていないですとか、総花的で、あるいは分量が非常に多い、それで負担も重いといったようなこともご指摘いただいておりまして、対応といたしまして、1つはやはり事項数を少し絞っていこうではないかと。あるいは、具体の例示というのはそもそもやめてしまおうと。その他大学の特性ですとか、目指すところがより鮮明に出るような工夫をいたしていきたいということで、5月、6月の評価委員会の懇談会でもそういった状況についてご報告をいたしましたし、6月の懇談会では、今回の資料5とほぼ同じような資料をお示ししまして、ご意見もちょうだいいたしました。

 その後、国大協をはじめ、いろいろなところにご意見をお伺いしまして、この資料5にあるようなもので、先般各法人のほうにお示ししたところでございますので、この際、ご報告をするということでございます。中身につきましては、6月にお話をしたものとあまり変わってございませんけれども、かいつまんで幾つか申し上げますと、1つ、中期目標の欄をごらんいただきますと、前文のところで注書きに、大学の基本的な目標や使命を、中教審の「我が国の高等教育の将来像」に掲げる大学の機能別分化に関する考え方等も参考にしつつ記載してございます。こういった注書きを入れてございます。それから、めくっていただきまして2ページの、すべて中期目標の欄でございますけれども、3、その他の目標の(2)に、国際化という事項を追加いたしてございます。もちろん国際化につきましては、教育ですとか、研究の中でも図られていくわけでして、そういったものについては、そういう項目で記載するということについては、もちろん差し支えないということですが、国際化の重要性にかんがみて1項目立てたということでございます。

 それからもう1枚めくっていただきまして4ページ、事項の追加という意味では、中期目標の一番最後のところですけれども、法令遵守に関する目標といったものも昨今の情勢をかんがみまして追加いたしてございます。それ以外の項目につきましては、基本的にできるものは大くくり化をしてということでございます。

 それから、最後の6ページのところで、留意事項ということで幾つか書いてございますけれども、その中でも、全般的な留意事項のところで、最初のポツの2行目の後段ですけれども、「また」以下、大学の基本的な目標、中期目標の期間、及びローマ数字の部分の項目は法律事項ですので必須ですけれども、それ以外の項目については、法人特性に応じて項目の省略、追加、組み合わせ、あるいは重複しても構わないといったのを念のために書いてございます。

 それから、分量の関係で申し上げますと、3の中期計画に関する留意事項のところで、最後の3つ目のポツで、小項目、最小単位の項目の総数は、原則として100項目を下回る。現在、約200項目ぐらい平均でございますけれども、それを半分以下にするといった分量の目安も示しているところでございます。

○野依委員長  

 どうもありがとうございました。このことについては既に各法人に通知を発送済みとのことですが、何かご質問、ご意見ございますでしょうか。よろしゅうございますか。項目がうんと減ったということですね。それでは、次にまいりたいと思います。引き続き事務局から説明をお願いいたします。国立大学法人の組織・業務全般の見直しですか。

○事務局  

 資料は6になりますけれども、国立大学法人等の組織・業務全般の見直しの検討について(案)という資料でございます。現行制度のご説明をまず申し上げますと、この資料にございますとおり、文科大臣が中期目標期間終了時に業務を継続させる必要性、組織のあり方その他の業務の全般にわたる検討を行って所要の措置を講じるということになってございます。その際、評価委員会の意見を聞くということになってございます。

 それから総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会におきましては、主要な事務、事業の改廃に関して勧告という規定の仕組みもございます。

 そこで、文科大臣として、目標期間終了時にこういったこともやはり検討しないといけないわけですけれども、いきなり何か見直しの案を示すということではなくて、やはり私どもとしても、当委員会におきましてしかるべき議論というものをやっていただけないかということと、それから、可能であれば、次期目標計画という、平成22年度から、残すところ1年半ということでございますので、可能なものについてはそういった次期のものにも反映できるようなタイミングということも視野に入れつつ、2のところですけれども、本委員会でワーキンググループをおつくりいただきまして、ご議論をお願いできないかということで、今回ご提案資料を提出したものでございます。以上です。

○野依委員長  

 どうもありがとうございます。何かご意見ございますでしょうか。はい、では、局長。

○事務局  

 なかなかこれは難しいというか大変な話でございます。組織・業務全般の見直しということは、今まで主として評価といったことを中心にこの国立大学法人評価委員会の先生方にはご審議をお願いしてきたわけでございますが、法律の上では必ずしもそういう評価と結びついておりません。いわば、評価とは独立した形で組織・業務の見直しを行うという仕組みになっておりまして、全体として、他の独立行政法人の例を申しますと、例えば総務省の独法評価委員会において、この法人については廃止するとか、あるいはこういった業務はやめるとか、こういったものはスリム化をするというようなことが行われているわけでございます。

 ただ、やはり私どもは大学というものを設置している国立大学法人でございますから、そこはそこでやはり大学の自主性というものはきちんと考えなければできないと思っておりますし、大学の特性というものを一に考慮しなければいけないと思っております。

 それゆえにこそ、国立大学評価委員会というものが、いわば大きな役割を担っているわけでございまして、法律上はこれは主務大臣が所要の措置を講ずるわけでございまして、そのときに主務大臣に意見を聞くというようなこと、そしてまた勧告するということでございますが、私どもからすれば、やはり何といっても主務大臣のほうが、いきなり案があって先生方にご意見を聞くという形をとるよりは、むしろ国立大学評価委員会のほうで主体的にご議論いただき、そういった結果を踏まえて主務大臣の措置をすると。改めてその段階でこの評価委員会のご意見、勧告等を踏まえたものを文部科学大臣の措置案として1回付議をするというほうが望ましいと思っております。

 ただ、事は必ずしも全体として、先生方にお願いしたいのは、これまでの実績等の評価ということは当然、頭の中で踏まえたものでなければいけませんが、必ずしもそれだけではなく、その時点における国立大学全体の役割の問題でございますとか、国立大学が今後どういう形で役割を果たしていくべきなのかという、未来に向けての国立大学のそもそものあり方、レゾンデートルといったことを踏まえての組織・業務の見直しということでございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○野依委員長  

 どうもありがとうございました。よろしゅうございましょうか。なお、ワーキンググループのメンバーにつきましては、私にご一任いただくということにさせていただきたいと思います。引き続き事務局から説明をしていただきたいと思います。参考資料2でしょうか。

○事務局 

 それでは、引き続きまして、参考資料で2という資料をお出ししてございます。平成19事業年度の財務諸表の概要ですけれども、これは先ほどご報告にもありましたけれども、9月10日付で文科大臣による承認を行ったものでございますが、翌日付でこれは報道発表資料で公表いたしてございます。

 国立大学法人の会計処理につきましては、ご案内のとおり、企業会計原則をベースにしまして、若干国立大学法人向けにアレンジをした、国立大学法人会計基準に従って処理をいたしてございますけれども、財務諸表という形で今回の承認を行ったわけでございます。

 概要ですけれども、2枚紙のほうでかいつまんでご説明いたしますれば、まず、貸借対照表の関係で申しますと、これはすべて億円単位ですけれども、資産としては9兆5,914億、約2,200億の増。そのうち、負債という形では2兆8,747億。それから資産から負債を差し引きました純資産ということでは、6兆7,000億余り、約1,000億の増ということになってございます。

 それから、損益計算書のほうですけれども、費用で見ますと、内訳も含めてすべて増額でして、トータルで754億増の2兆5,497億。収益で申しますと、855億増の2兆6,000億余りということでございまして、経常利益にさらに臨時の損失、損益を差し引きして、さらに目的積立金の取崩額を加えまして、トータル、当期総利益という形では、903億が出てございます。これは昨年度、18年度と比べて130億の増でございます。

 一方で、国立大学法人の業務実施コスト計算書、これは業務費用から、いわゆる自己収入を差し引き、その他若干の調整をしまして、実質的な国民負担をあらわしている数字になりますけれども、これにつきましては、1兆4,000億、841億の減ということでございます。2ページ以下で、若干、分析といいますか、法人化後の推移を少し、幾つかの指標を用いて示してございますけれども、最初に2の(1)ですけれども、これはまず業務実施コストですけれども、これは大幅に減少している。これは自己収入の増、あるいはさまざまな節減努力という結果かと思ってございます。

 それから(2)のところですけれども、教育研究経費。これは人件費は含まないんですが、物件費で見てまいりまして、交付金そのものは残念ながら減額ですけれども、決算ベースで支出ベースで見ますと、教育経費、研究費のいずれも努力して増額していただいているという状況でございます。

 一方で、3ページの人件費ですけれども、これは教員と職員に分けて書いてございますが、病院関係は除いてございます。病院関係を除いているのでこれは減額ですけれども、病院関係を入れると増額ですけれども、それを除けば減額。それから、退職手当のほうも除いてございますが、いわゆる通常ベースで、教員、職員についてはごらんのとおり、やはり減少している。総人件費改革等の影響かと思ってございます。

 それから4のところで、減価償却につきまして、これもだんだん減少傾向でございまして、施設設備で言えば、償却がすべて終わったものが増えている。それを使っているというような実態がここでわかるのではないかと思います。

 それから、最後の4ページは病院の関係ですけれども、病院の収入はごらんのとおり、濃い青ですけれども、確実に増額をなさってきておられる。一方で、残念ながら、附属病院の運営費交付金については減額という状況でございまして、病院については、特に昨今、教育研究への影響等でいろいろなご意見もちょうだいしていまして、こういったものを含めて、第二期の運営費交付金の配付のあり方についてはまた検討していきたいと思ってございます。概要は以上でございます。

○野依委員長  

 どうもありがとうございました。今日の議題はこういうことでございますけれども、若干時間がございますが、先ほど、德永局長にもちょっとごあいさついただいたんですが、図らずも今週ノーベル賞が4人も出まして、そういうことが公的財政支援、あるいは高等教育の後押しになるのか否か、官房職員の方がいらっしゃいますので、若干お考えを伺えますか。あるいは、出さなくたってたくさんとれるんだから、もういいじゃないかということなんでしょうか。

○事務局

 私が申し上げるのは適当かどうかというのはありますけれども、あれだけたくさんの日本の先生がノーベル賞をとっていただいて、大変大きな力になることは間違いないと思います。やはり、科学の世界というのは、どうしてもやはり国民とか政治家との距離感があると思うんです。だけれども、こういう立派な賞をいただくと、その距離感がぐっと縮まりますので、やはりとりわけ基礎化学に対する支援とか理解とか、国民的な理解、政治の世界での理解、これを深めていただくには大変大きな効果があるのではないかと。したがって、私どもも一生懸命やりますけれども、予算が増えるようにぜひ頑張りたいというのが1点と。それから、これも新聞等で報じられておりますが、子供たちの理数離れというんですか、やはりこれは日本の将来にとって大変な大きな問題ですし、子供たちの世界だけ理数に興味を持ってもらうようなことをすれば足りるというわけではないと思うんですけれども、社会全体がやはり科学者とか研究者とか技術者とかを大事にするような社会になってもらわないと話にならないと思いますが、しかし、今回の賞はそういったことについても大きな影響をぜひ与えていただきたいと。むしろこれは願っているほうですけれども、我々もそういうことを踏まえて努力していきたいと思っております。

○野依委員長  

 どうもありがとうございます。 ほかにご意見ございますか。では、森口官房長。

○事務局  

 官房長の森口でございます。我々の当面の課題として補正予算です、昨日衆議院を通りましたけれども、補正予算でやはり高等教育関係もかなり充実するようにしましたし、今日の情報としては2次補正といいますか、追加補正もあるということで、これはなかなか金融対策ということだと思いますので、どういう形で組み入れられるかわかりませんが、それも努力していくと。また、来年度、21年度予算につきましては、一般論としては非常に厳しい財政事情の中ではありますけれども、官房の立場からもしっかりと確保していきたいというふうに思っております。

○事務局  

 せっかくのチャンスでございますので、研究振興局の審議官をやっています倉持でございます。冒頭、野依委員長もおっしゃいましたけれども、今回のノーベル賞、特に非常に基礎化学の部分で、いろいろ理論の部分と、それをまた、例えば、高エネ機構のBファクトリーで検証したことが支えたとか、いわゆるそういう基盤の整備といったところの重要性も、そういう意味もあるのかなと思っております。そういったところを強調していきたい。

 それからまた、まさに30年、40年前のお仕事であったと。やはり非常に息の長い、当初は当然、蛍光たんぱくを見つけたときに、こういう今日の状況を想定し得なかったわけですから、どういうことで広がっていくかというのは非常に時間とともに進化していくものですので、そういったところについてもよく意味を説明していきたいと思っております。

 また、お二人の方は若くしてアメリカに行かれた。その当時はやはり日本とアメリカの研究環境の違いというのは歴然としていたんだと思います。それが今の時点でどういうふうに変わってきているのか。ほんとうにいい方向に来ているのか、冒頭、野依委員長のほうから、むしろ問題提起的にご発言がありましたけれども、その辺も何が言えるのか、よく勉強しながらやっていきたいと思っております。

○野依委員長  

 柘植委員、何かご意見ありますか。

○柘植委員  

 ぜひ、ちょっと幹部がおられるので、さっきの参考資料2の財務諸表で、私は大変深刻だと、ここまでひどくなっているかと。3ページの減価償却費の減少です。ここで、文章的にも、今後このような状況が続くと、教育研究業務等への支障が懸念されますと書いてありますけれども、支障が懸念されますというようなレベルのものではなくて、これが会社、事業だとしたら、この会社はつぶれていく、いわば償却費見合いの設備投資をしない限りは絶対にこれはつぶれると。ですから、この表現は軟弱過ぎて、危機感がなさ過ぎると私は思います。ほんとうにこれは懸念ではないと、確実にもう。

○事務局 

 大変済みません。懸念されますというのは、何となく他人事みたいで恐縮でございますが、私どもとして、それならそれで、本来私どものほうが施設設備予算を計上しなければいけないのでございますから、ちょっとそこのところで、やや迷走したような表現になっておりますけれども、現時点で、毎年毎年国立大学に対する施設補助金はおよそ500億円内外で、ただ、そのうちもかなりの部分が財政投融資分の病院の借り入れだったりします。そのほかにも、設備分で、結構それなりのお金が入っておりますけれども、全体として、施設設備が老朽化していくことについては、私どももかなり危機感を持っておりまして、何とかさまざまな、高等教育局の予算や、あるいは研究振興局の予算の中でも必要な設備費の確保は努力しますし、施設部のほうでも施設予算の拡充に努力していただきたいと思います。

 ただ、それだけではなくて、やはり我が国全体が、いわば成熟社会になっていく中で、もちろん我々としては、今後とも高財政支出の拡大に向けて全力で努力していきたいと思いますが、一方で、やはり今あるものをできるだけ有効かつ効率的に使っていくという方向の努力もしたいと思っております。

 その意味では、全国共同利用でございますとか、そういった方向で、できるだけあるものを効果的、効率的に使うという方向での努力、両面でしたいと考えております。

○野依委員長  

 どうもありがとうございました。ほかにご発言ございますか。よろしゅうございますか。

 それでは、財政に関しまして、文部科学省の幹部職員から大変強い、心強いご発言もございましたので、よろしくお願いしたいと思います。本日の議題は以上ですけれども、最後に今後の日程等について事務局からお願いしたいと思います。

○事務局

 先ほど評価結果の概要でご意見をちょうだいした部分につきましては、野依委員長とご相談させていただいて確定というふうにさせていただきたいと思っております。その評価結果につきましては、各国立大学法人・大学共同利用機関法人に通知をいたすとともに、総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会にも通知した後、公表したいというふうに考えております。また、次回の日程でございますが、1月ごろを目途にワーキンググループの進捗状況等をご報告させていただきたいとは思っておりますが、なお日程調整の上、ご連絡させていただきたいというふうに考えております。以上でございます。

○野依委員長  

 それでは、これで今日は閉会させていただきます。長時間どうもありがとうございました。

 

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