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国立大学法人評価委員会(第20回) 議事録

3.出席者

委員

野依委員長、飯吉委員長代理、荒川委員、勝方委員、北原委員、後藤委員、笹月委員、寺島委員、舘臨時委員、山本臨時委員、和田臨時委員

文部科学省

清水高等教育局長、德永研究振興局長、久保高等教育局審議官、土屋高等教育局審議官、藤木研究振興局審議官、小松人事課長、藤原高等教育企画課長、伊藤振興企画課長、永山国立大学法人支援課長、三浦医学教育課長、森学術機関課長、角田高等教育局企画官、西井国立大学法人評価委員会室長

4.議事録

○野依委員長

 それでは、始めさせていただきます。第20回目の国立大学法人評価委員会の総会を開かせていただきます。本日は国立大学法人等の年度評価についてご審議いただくことになっております。

 それではまず、事務局から配付資料の確認をお願いします。

○事務局

 それでは、事務局から配付資料の確認等をさせていただきます。まず初めに、前回総会以降の人事異動に関しましてご紹介申し上げます。7月3日付人事でございますけれども、高等教育局審議官、村田にかわりまして、久保が就任いたしております。高等教育企画課長、小松にかわりまして、藤原が就任いたしております。国立大学法人支援課長、藤原にかわりまして、永山が就任いたしております。

 引き続きまして、資料の確認をさせていただければと存じます。お手元の議事次第でございますけれども、本日の議事につきましては、大きく分けまして3つございまして、1事項目は、「国立大学法人大阪大学の中期目標・中期計画の変更について」でございます。これに関連する資料といたしまして、資料1「国立大学法人大阪大学の中期目標変更原案及び中期計画変更案について」という資料をお配りしております。

 審議事項の2点目は、「国立大学法人及び大学共同利用機関法人の平成18年度の業務の実績に関する評価について」、いわゆる年度評価でございます。これに関連する資料が2-1以降、2-6まで配付してございます。

 まず、資料2-1といたしましては、審議状況ということで1枚物の資料。資料2-2といたしまして、評価結果の概要をお配りしております。資料2-3といたしまして、91法人分の評価結果をお配りしております。資料2-4といたしまして、「国立大学法人・大学共同利用機関法人からの意見の申立て及び意見への対応(案)」をお配りしております。それに続きまして、資料2-5といたしまして、これは野依委員長名の委員長所見という形で例年公表している「国立大学法人・大学共同利用機関法人の平成18年度に係る業務の実績に関する評価について(案)」をお配りしております。それに続きまして、2-6といたしまして、改革推進状況をお配りしております。

 資料3につきましては、国立大学法人分科会に置かれております業務及び財務等審議専門部会及び大学共同利用機関法人分科会に置かれております業務及び財務等審議専門部会に付託された事項について、その審議の結果につきましてご報告を申し上げるものでございます。

 資料3-1といたしまして、国立大学法人分科会関係の概要、以下参考資料をそれぞれお配りしております。さらに、それに続きまして、資料3-2という形で、こちらは大学共同利用機関法人関係の概要でございます。それに引き続きまして、参考資料は2点お配りしております。

 最後に参考資料といたしまして、高等教育局の主要事項という資料をお配りしてございます。参考にしていただければと存じます。

 これが配付資料でございますけれども、本日の議事に関連する資料といたしまして、机上資料を机の上に置かせていただいております。ファイルといたしまして、年度評価関係資料集、あるいは国立大学法人資料集、あるいは平成17年度の年度評価の結果の冊子をお配りしてございますほか、同じく机上資料といたしまして、国立大学法人大阪大学の変更後の中期目標・中期計画に関する資料でございますとか、既にプレス発表いたしました財務諸表の概要、あるいは役職員給与の水準に関します資料をお置いておりますので、適宜ご参照いただければと存じます。

 以上でございます。

○野依委員長

 どうもありがとうございました。

 それでは、議事に先立ちまして、審議の公開についてお諮りしたいと思います。本日の審議内容につきましては、先ほど申し上げたとおりでありますけれども、公開でよろしゅうございましょうか。

                            (「異議なし」の声あり)

○野依委員長

 それでは、ただいまから公開とさせていただきます。傍聴希望者がいるようでしたら、どうぞ入室させてあげてください。よろしいですか。

                                (傍聴者入室)

○野依委員長

 それでは、議事に入りたいと思います。初めに、国立大学法人大阪大学の中期目標・中期計画の変更について、審議いたしたいと思います。本年の10月に、大阪大学と大阪外語大学が統合いたしまして、中期目標・中期計画の変更案が提出されておりますので、事務局から説明してください。

○事務局

 それでは、資料1に基づきまして、国立大学法人大阪大学の中期目標変更原案及び中期計画変更案につきまして、ご説明申し上げます。

 このたび、10月1日をもちまして、大阪外語大学と統合いたしました大阪大学につきまして、変更原案及び変更案の提出がございましたので、国立大学法人法第30条第3項及び第31条第3項に基づきまして、国立大学法人評価委員会にご意見をお伺いするものでございます。

 まず、統合の概要につきまして、簡単にご説明申し上げます。恐縮でございますが、資料の20ページをお開きください。今回の統合の形態でございますが、大阪外語大学を大阪大学に統合する。いわゆる吸収合併のような形で統合をするものでございます。

 統合の趣旨でございますが、両大学の特徴と人材・資源を生かしつつ、教育力・研究力の強化を図る。新たに一層の多様な教育研究を展開することにより、国際社会の中で日本の果たすべき役割を担い得る有用な人材を養成するというものでございます。

 学部の編成等でございますが、学部入学定員は全体で3,245人となってございます。これは、今回の統合で、国内の大学におきましては、最も大きな規模となったということでございます。そのほか、修士1,600人余り。博士課程につきましては900人余り、専門職学位につきましては100人余りという規模になってございます。

 統合の時期でございますが、10月1日でございますが、学生の受け入れにつきましては、来年度4月1日となっているところでございます。

 また、学部等の編成につきましては、21ページでございますけれども、従前、大阪外語大学にございました外国語学部を大阪大学におきましても設置するというものでございます。また、これに合わせまして、法学部に国際公共政策学科を新設しているところでございます。

 また、次の22ページでございますが、大阪外語大学にございました言語社会研究科の内容につきまして、それぞれ、この黒で塗っております専攻というものを新設しているところでございます。以上が統合の概要でございます。

 それでは、中期目標・中期計画の変更案につきましてご説明申し上げます。資料の2ページ以降が現行の目標及び計画の内容及び変更案ということで整理をさせていただいております。

 まず、2ページのところでございます。前文の基本的な目標のところでございますが、大阪外語大学との統合の趣旨、国際性の充実・発展を踏まえまして、前文のところにその趣旨を追加して記述をしているところでございます。

 また、次の3ページのところでございます。別表におきまして、学部、研究科の記載がございますが、今回新設をいたします外国語学部の記述を追加しております。以上が中期目標の変更でございます。

 次に、中期計画でございますが、5ページをごらんいただきますと、ニというところで追加の記述がございます。これは今回の統合に伴いまして、世界言語研究センターを設置いたします。その設置に伴いまして、その業務にかかわる記述を追加しているところでございます。

 また、次の6ページでございますが、これも一番下のところでございますけれども、今回の統合に合わせまして、設置いたします、日本語日本文化教育センターの業務にかかわる記述を追加しているものでございます。

 次の7ページ以降でございますが、大阪大学の予算、収支計画、資金計画に変更を加えるものでございます。これは従来の大阪大学の予算等の額に旧大阪外国語大学の予算等の額を追加して、記述をするというものでございます。

 また、12ページでございますけれども、統合に伴いまして設置をいたします外国語学部、また法学部の国際公共政策学科等に係ります収容定員につきまして変更を加えているところでございます。

 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○野依委員長

 それでは、このことについて何か特段のご質問、ご意見ございますでしょうか。どうぞ。

○寺島委員

 この大阪大学と大阪外国語大学の統合に関連して1つだけ確認したいのは、例えば文部科学省としてとか、あるいは国として、外国語大学と大阪大学のような合併させていくことの基本方針というものを持っているのか。つまり、今後、そういうたぐいの合併というのが、ある種の教育政策の一種として、例えば東京外国語大学と東京大学なのか、あるいは別なのかは結構なんですけれども、そういうたぐいの大きな流れをつくっていこうという意思が背景にあるのか、それとも、大阪大学と大阪外国語大学における主体的な判断として行われたと判断すればいいのか、そのあたりのポイントだけご説明いただけますか。

○事務局

 今回の合併につきましては、大阪外国語大学、大阪大学の主体的な判断によりまして行うこととしたところでございます。

 ご承知のように、外国語系の大学といたしましては東京外国語大学がございますけれども、現在、東京外国語大学におきましては、統合についての検討というものがなされている状況はないと承知をしております。

○寺島委員

 今、私が聞いた意思というのは、判断がこの段階でできるという問題ではないと思うんですけれども、いろいろ動いていて最近感じることなんですけれども、外国語能力を身につけさせるという専門の大学と、国際的な、地政学的な知を身につけさせるということは、両方しっかりやらないと、言葉だけの問題じゃないということで、今度の統合の趣旨というか方向性というのは、非常に興味深いわけですよね。

 大阪大学は、いよいよ国際公共政策というようなところに学科をつくって動こうとしているんだなということで、非常にポジティブに受けとめるんですけれども、であるならば、ほかのところについても1つの国の意思として、何も強制することはこの国においてできないと思うけれども、考え方として、やっぱり語学力と地政学的な知というのは、きちっとパッケージで教育体系を組み立てないとだめなんじゃないかなと個人的には思います。その辺が薄ぼんやりとしたまま進んでいるけれども、さて次の展開でもって主体的な意思に任せているだけでいいのかと。緩やかな方向性として、そういうたぐいの再編を期待していくような流れをつくらなきゃいけないんじゃないのかなという意見もあっていいんじゃないかということで僕は発言したんです。

○事務局 

 まさに寺島先生ご指摘のような問題意識は、私どもも持っています。ご案内のように国立の外国語系の大学というのは、大阪、東京の両外国語大学ですが、両大学とも、基本的に少なくとも学長さん方は、地域研究も含めて、もっとトータルとして、さまざまな体系や課題意識のもとに教育を組み立てていかなきゃならないんじゃないかという問題意識をお持ちになっていると認識しております。そこで、大阪外語大学の場合には、1つの選択として、大阪大学と統合することによって、自分たちの教職員の数では限界がある新しい展開というものにチャレンジしようという形としてまとまったということです。

 一方、東京外国語大学について、私が申し上げるのは何なんですけれども、同じような問題意識を持ちつつ様々な活動をやろうとしております。単に外国語大学ではないという問題意識は同じように共通なんですが、それをどこかの大学と統合する形によって実現するのか、それとも、東京外国語大学の場合には、例えば、かつて一橋大学、東京外国語大学、東京工業大学など5大学と連携して、同じような新しい形はできないかということもしておりました。外国語大学として大阪外国語大学と同じような形で統合という形に踏み切るか、踏み切らないかということについては、今、率直に申し上げれば、先ほど申し上げたような状況であるということです。

 私どもとしても、大学の統合は別にしても、例えば人間文化機構の中で、ユーラシアという共通項の中での機構事業としての、いわばボトムアップ型の新しい研究体制を組み立てようとしたり、我が国とのかかわり、課題とのかかわりがあって、その地域をどうもう少し戦略的に進めていくかということで、ナショナルプロジェクトとして、18年度からアジア地域とイスラム地域を対象に実施しており、そして、今、運用を広げながら、もう少しそれを拡充しようとしているという状況です。

 また、つけ加えて申し上げさせていただければ、特に人文社会科学の分野における、いわゆる共同利用型の展開、さまざまなデータベース、資料も含めて、共同利用体制をどういうふうにつくっていくかという問題意識で今検討もしているという状況であろうかと思っています。要は、まさにそういう言葉という問題だけでなし、もっと総合的に諸学が、かつ現代我が国、あるいは現代の社会の中の共通的な課題にどう取り組んでいくかという問題意識の中で、おっしゃるように、いろいろご判断があるとは思っていますけれども、統合そのものについては、両大学は以上のような対応で当分のところは分かれている、こんな状況でございます。

○野依委員長

 どうもありがとうございました。統合して、総合的になるのは結構なんですけれども、外国語のスキルを持った人も大事です。それは量的に大丈夫なんですか。やっぱり、昔と地政学的な状況というのは変わってきてますよね。今、言われた中近東とか、そういったところも随分発展しておりますし、そのアタリの教育はどういう状況なんですか。日本人は英語がしゃべれないけれども、ほかの言葉はもっとしゃべれないんじゃないかと思うんですけれども。

○事務局

 実際上、日本の大学における、いわゆる言語教育という部分でいえば、大阪大学と東京外国語大学、いずれも授業言語としてまとまった形でやっている言語が26から27ということで、東京、大阪それぞれ特色がございます。例えば、フィンランド語とかデンマーク語に特化した形でカバーしているという部分です。それから、実際上、授業使用言語という形で両大学を見てみますと、65から70言語ということでございます。さっき申し上げました、広域言語としての25言語というのは、一定のクラスサイズでもってある程度体系的にやっているということでございます。

 ただ、今、そういう状況で申し上げますと、そのほかの外国語系の学部等を見てみますと、広い意味での授業言語はいろいろありますけれども、どうしても広域言語に偏りがちで、例えば、必ずしもメジャーではないという言語についての領域は、大阪大学と東京外国語大学がセンター的な役割を果たしているということであろうと思っています。全体として言えば、お店を開いても来るかという問題はあるんですけれども、現実に、いろいろなニーズに対応できているかということで言えば必ずしもそうではないと思っております。

 ただ、新しい大阪大学ではそういう問題意識のもとに、例えば、タイとかインドネシア、東南アジアの言語でeラーニングのコンテンツを組み立てて、大学の正規の学生としてではなく、例えば、企業、あるいは司法通訳、あるいは医療通訳という部分について、一定のまとまったカリキュラムを提供すると同時に、必ずしもメジャーではないというような言語についてのコンテンツ開発を今、鋭意進めているという状況であります。

○野依委員長

 そうですか。ありがとうございました。大きな大学の中に入って埋没してしまわないようにすることは大変大事じゃないかと思っておりますが。ほかにございますでしょうか。

 それでは、文部科学省としては、原案のとおり中期目標を変更して、中期計画の変更を認可したいという判断でございますので、これに対しては意見なしということでよろしゅうございましょうか。どうもありがとうございます。

 なお、中期目標・中期計画の変更につきましては、財務省と協議するとのことでありまして、認可等の手続が終わる前に変更があった場合などにつきましては、私にご一任いただきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

 それでは、次に、国立大学法人等の平成18年度の業務の実績に関する評価結果について、ご審議いただきたいと思います。事務局からこれまでの審議状況を説明していただきます。

○事務局

 それでは、資料2-1をご覧いただければと存じます。「国立大学法人・大学共同利用機関法人の年度評価に関する審議状況」につきまして、これまでの経過を報告を申し上げます。

 平成19年度6月30日までという期日をもちまして、各国立大学法人から業務実績報告書の提出を受けまして、7月中旬以降、年度評価チーム会議を開催いたしまして、それに続きまして8月10日に年度評価チーム会議(大学共同利用機関法人)のほうも開催いたしまして、精力的に、各チームごとに評価作業をお進めいただいたところでございます。

 その後、各法人からのヒアリングをそれぞれ7月下旬から8月上旬にかけまして行いましたほか、それらを踏まえまして、8月の下旬から9月の上旬にかけまして、年度評価チーム会議を国立大学法人について行いまして、評価結果の骨子案につきまして、ご審議をいただいたところでございます。これらの成果を踏まえまして、9月7日に、国立大学法人分科会及び大学共同利用機関法人分科会、それぞれ午前、午後に開催いたしまして、評価結果の素案につきまして、ご審議、ご了解いただいたところでございます。

 ご審議いただいた結果につきましては、法令に基づきまして、各国立大学法人等へ評価結果の意見照会を行うこととなってございまして、9月7日から9月21日までの期間をもちまして、意見の申立ての機会を各国立大学法人に付与いたしたところでございます。このような各国立大学法人等とのやりとりを踏まえまして、本日、総会におきまして、最終的な評価結果(案)をお諮りすることになったものでございます。

 今後の取り扱いといたしましては、本日の審議内容を踏まえまして、各国立大学法人等への評価結果の通知及び公表を進めていくということでございます。

 以上、報告を終わります。

○野依委員長

 どうもありがとうございました。

 それでは、今のご説明に関して何か特段のご意見、ご質問ございますでしょうか。よろしゅうございますか。

 それでは、本日の評価結果の案は、これまで各委員にいろいろとご協力いただき、各分科会でご審議いただいた評価案をまとめさせていただきますが、各分科会からこれまでの審議状況についてご報告いただきたいと思います。荒川分科会長、飯吉分科会長の順番でお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○荒川委員

 それでは、国立大学法人の分科会ですが、87の法人の年度評価を行うために8つの評価チームを構成しまして評価を行いました。事務局からも説明がありましたけれども、評価に当たりましては、各法人からヒアリングを行いまして、学長などから平成18年度の実績につきまして説明を受けました。また、法人から出されました実績報告書に加えまして、財務情報、また役職員の給与水準等の分析を参考にしながら評価を行いました。分科会での評価案の審議の後、大学から意見申立ての機会がありましたが、大学から平成18年度の実績につきまして、追加的に報告された例もあって、評価内容はそれによって多少修正されております。

 評価の結果としましては、この18年度は中期目標期間の3年目になるわけですが、全般的に法人化を契機としまして導入されました運営・経営体制が学内で定着しつつあり、学長のリーダーシップの下に戦略的な大学運営が進められてあると評価しました。しかし、各法人とも運営財源であります運営費交付金が、国の逼迫した財政状況を受けまして減額措置されているという、大変厳しい環境にあることは事実であります。各大学このような状況の中で、また来年からも頑張るということで、その進展に期待したいんですが、各大学とも厳しい状況にあることは間違いありません。

 平成18年度の評価結果でもって課題にされました事項につきましては、多くの事項で改善が図られておりまして、評価結果を活用しました改善のサイクルが有効に機能していると考えます。一方、年度計画の実施、それから、学生収容定員の充足、経営協議会の運営、危機管理の対応などにつきまして、取り組みが必ずしも十分でない法人もありまして、今後の課題が見受けられました。

 それから、年度計画の設定状況につきましては、中期計画に対応します年度計画の数が非常に少ない法人、それから、具体的に年度計画が設定されていない法人も一部見られまして、中期計画の計画的な実施に向けまして、適切な年度計画を設定し、積極的に対応していくことを期待したいと思っています。

 次に、項目別に見てみますと、まず、「業務運営の改善及び効率化」につきましては、ほとんどの法人で学長・機構長のリーダーシップによる意思決定、また、企画立案・業務執行の仕組みが定着してきており、今後は、これらの仕組みを効果的に機能させることが課題であると思います。

 それから、経営協議会、あるいは監事監査につきましては、平成17年度に指摘されました運営面の課題がおおむね解消されつつありますけれども、学外有識者の意見の反映の努力が引き続き期待されます。内部監査につきましても、監査組織の整備は進んでおりますが、今後、その適切な運営による監査機能の充実が期待されます。

 それから、教職員の評価システムでありますが、多くの法人が初期の検討段階を終わりまして、評価の方法の構築、また、試行を行っているということで、本格的に実施する、それをまた処遇に反映するということにつきまして、今、取り組みが進められているという状態であります。

 次に、「財務内容の改善」につきましては、競争的な研究資金、それから共同研究等の外部資金の獲得につきましても、各法人が積極的に取り組んでおりまして、一定の成果は上がっているように思います。経費の削減につきましてですが、これも引き続き、いろいろな工夫や改善に取り組んでおります。これらの成果が外部資金比率の向上、また、一般管理費比率の低下等の財務指標に現れている例も見られます。

 それから、人件費管理につきましては、いわゆる行政改革推進法を踏まえまして、全ての法人におきまして、中期計画に設定されました人件費削減の目標額の達成に向けて、人件費削減を行っています。今後も、中期目標・中期計画の達成に向けまして、教育研究の質を維持しながら、この人件費削減に取り組むということが求められております。評価委員会としましても、各法人の取り組みを継続的に注視していく必要があると考えております。

 次に、「自己点検・評価及び情報提供」、それから「その他業務運営」でありますが、認証評価を受けて、教育研究活動の改善に積極的に取り組んでいる法人があったほか、評価室等の評価担当組織を設置して、認証評価、あるいは法人評価等に活用するデータベースを構築するというようなことで、評価体制の構築を進める法人が多く見られております。

 それから、多様なメディアを活用しました広報活動の積極的な実施や計画的な整備、それから、維持管理を実施するための施設マネジメント体制の管理といったようなところは、ほとんどの法人でもって順調に計画が進んでおられます。

 それから、研究費の不正防止としまして、平成19年度中の規定やガイドラインの整備に向けて、すべての法人が研究費の不正使用の防止につきまして対応をしております。

 それから、「教育研究等の質の向上」につきましては、運営費交付金の削減など各法人、非常に環境は厳しい中でありますけれども、多くの大学が自らの努力によりまして、法人化したという環境を生かしまして、教育改革に重点を置き教育機能の強化を図っているということであります。また、競争的な環境をつくりながら、重点的に資源配分をしまして、若手の人材を育成や各法人がその特色を生かした研究活動を活性化しようということが見られます。それから、いわゆる地域における産業界、あるいは社会との連携もかなり積極的に行われております。

 本年度から新に専門チームを設けまして、全国の附属病院の運営状態につきまして、専門的観点から評価を行っております。各病院が、いわゆる経営改善係数によりまして毎年2%の運営費交付金が減るということ、それからまた、診療報酬のマイナス改訂とい大変厳しい状況である中で、附属病院長のリーダーシップのもとに、運営の改善・充実に向けまして、積極的に取り組んでいるということも見られましたし、また、地域の医療に対する貢献、がん診療、その他高度医療につきましての社会的な課題に対しても、積極的に対応しているわけであります。今後とも、この附属病院が果たすべき役割は非常に大きいのでありますが、一方、全国広くある大都会圏あるいはまた地域の病院については、置かれている状況が随分違うわけです。そういう中で、かなり構造的な問題を持ちながら頑張っています。外から見ますと頑張っていますが、中は大変厳しい状態があると思います。やはり一般病院でない教育病院としてどうサポートしていくかということも、評価として大事なことであろうと私は考えているのであります。そういうことを考えながら、各病院が頑張っていることを報告したいと思います。

 今年はこの附属病院の専門チームを設けたほかに、一般管理費比率とか外部資金比率等の財務指標の経年変化の検証を行ってまして、評価方法の改善も努めてきておりますが、次年度以降の評価に向けましても、さらに評価方法の改善に努めていくことが必要だと感じております。

 以上であります。

○野依委員長 どうもありがとうございました。それでは次に、飯吉委員。

○飯吉委員長代理 

 詳しい評価結果は後で事務局のほうからご報告があると思いますので、まずは全体的な概要的な話を、若干私見を交えて分科会長の所見として申し上げたいと思います。

 大学共同利用機関法人分科会では、4つの大学共同利用機関法人の年度評価を担当いたしました。大学共同利用機関法人は、法人化と同時に、従来別々の組織であった複数の大学共同利用機関が統合したわけでございますが、3年目となります平成18年度におきましては、各法人ともに、機構長のリーダーシップによる法人としての一体的な運営・経営体制が定着してきており、法人化や統合のメリットを生かした業務運営の合理化、財務内容の改善に引き続き取り組んでいるところでございます。また、各法人において、それぞれの状況に応じた積極的な広報活動、国民の機構に対する理解と関心を高める努力も続けられているという点は評価されると思います。

 研究面におきましては、法人の設置する各大学共同利用機関が、それぞれの学問分野の中核的研究拠点として全国の大学等の研究者に共同利用・共同研究の場を提供し、独創的・先端的な学術研究を推進するとともに、大学院学生等をさまざまな形で受け入れて、最先端の研究に携わる機会を与えるなど、若手研究者の養成にも貢献をしております。

 さらに、各法人が機構長のリーダーシップのもとで、異なる分野の、複数の大学共同利用機関が統合したメリットを生かして、各機関の連携等により、従来の学問分野や組織の枠組みを超えた取り組みを一層推進しておりまして、このような新たな試みも次第に実を結びつつあるのではないかと感じております。

 我が国の学術研究の総合的発展という視点からは、各法人において各機関がこれまで蓄積してきました基盤に立脚して、各機関における従来の研究活動と、今、申し上げました、新たに開始した連携・融合研究等をバランスよく推進することが重要だと思います。さらに、大学共同利用機関法人には、広く国内外の研究者や、研究機関と連携を図り、世界をリードする研究活動を展開していくことが期待されているわけでございます。大学共同利用機関法人分科会としては、各法人の戦略的な取り組みの今後の進展を見守っていきたいと考えております。

 国立大学法人評価委員会が実施する法人評価の最大の目的は、各法人の活動をよりよいものにし、教育研究の質の向上を図るということだと思いますが、各法人が中期目標・中期計画の達成に向けて、毎年の年度評価を法人運営等の一層の改善・充実に生かしつつ、我が国の学術研究のナショナルセンターとして共同利用・共同研究の充実を通して、国全体の学術研究の発展を牽引していくことを期待したいと思います。

 なお、各法人にとって、これまでの3年間は、いわば新法人としての体制整備の時期であったと考えられますが、これからの3年間は社会の法人に対する目もより厳しいものとなり、その活動の真価が問われることになると予想されます。中期目標期間の仕上げの時期として、各法人において中期目標・中期計画の達成を見据え、年度計画を適切に設定し、着実に実施するとともに、次期中期目標・中期計画に向けて、組織・業務等の戦略的な見直しを検討することを期待しております。大学共同利用機関法人分科会としても、評価を通じて法人の活動をこれからもバックアップしていきたいと考えております。

 以上でございます。

○野依委員長

 どうもありがとうございました。それでは、評価結果の案につきまして、事務局から説明してください。

○事務局 

 それでは、事務局から資料2-2以降の資料をもちまして、ご説明を申し上げます。ただいま、両分科会長から詳細かつ的確なご説明をいただきましたので、事務局からつけ加えるべき事項といたしましては、非常に事務的で細かな点が多くなるのではないかと思うのでございますが、お許しいただければと思います。

 まず、資料2-2でございますけれども、こちらの資料は、国立大学法人・大学共同利用機関のいずれにつきまして業務の実績に関する評価結果の概要でございます。これらの内容につきましては、ただいまのご説明、ご報告いただきました内容とかなり重複いたしてございます。

 3ページ目をごらんいただきますと、評価結果の概要といたしまして、全体の状況という形で記述がなされております。その中身といたしましては、業務運営・財務内容等、いずれにつきましても、順調な進捗状況にあり、4法人ほど特筆すべき法人もあったということでございますとか、あるいは自己点検・評価、情報提供の項目につきましても、特筆すべき進捗状況は7法人ほど見られたということでございます。末尾にございますように、一方で年度計画の実施でございますとか、学生収容定員の充足、経営協議会の運営面、危機管理等への対応につきましては、なお取り組みが不十分な法人も幾つかあったということでございます。

 1ページおめくりいただきますと、まず、1項目めでございますが、中期計画に対応する年度計画の数が著しく少ない法人がいくつかございました。先ほどもご報告ございましたけれども、中期計画に対応いたしまして、各法人とも具体的な年度計画を定めるというルールになっているわけでございますけれども、昨年度も見られたわけでございますが、そのような形での計画が具体的に設定されていないということで、評価に当たりましても必ずしも芳しい評価を得られなかった法人といいますものが、幾つかございました。その点につきましては、改善するように評価の中でも促しているところでございます。

 教育研究等の質の向上の内容につきましては、内容面に踏み込んだ評価は年度評価の中では行ってございませんけれども、客観的・外形的な取り組みを確認いたしました結果、法人化による成果といいますものも確実にあらわれているという評価をいたしてございます。

 さらに、全国共同利用の附置研究所及び附置研究施設の評価につきましては、別途チームを設け、詳細な評価をいただいております。その中で、結果といたしましてはユーザー、研究者コミュニティ等の意見を取り入れる体制を整備するとともに、大型研究設備や資料・データの提供、共同研究・研究会の実施等を通じ、大学の枠を超えた共同利用・共同研究を実施しているとの評価を得ているところでございます。

 附属病院につきましても、先ほどございましたとおり、具体的かつ詳細な評価を本年度から進めていただいておりまして、ご覧いただいておりますような課題あるいは成果が得られているというところでございます。

 大学共同利用機関法人につきましては、全般的に全国の国公私立大学の研究者等への共同利用・共同研究の場の提供を通じまして、当該分野における中核拠点としての学術研究を推進している状況が見られるとの評価結果を出してございます。

 5ページ目以降は、各項目別の評価結果でございます。

 1項目めは業務運営の改善及び効率化の項目でございます。各事項につきまして、いずれもおおむね取り組みが計画どおり進んでいるということでございます。

 6ページをお開きいただきますと、評定の結果といたしまして、平成17年度と18年度を比較してご覧いただく形になっております。こちらをご覧いただきますと、この年度評価におきましては、5段階の評価結果を評定という形でお示しすることになっているわけでございますけれども、ご覧いただいておりますとおり、平成17年度と比べまして、平成18年度の評定内容は、ウエートで見ますと、「順調に進んでいる」とされております法人の占める割合が、格段に増えているということでございます。これらは昨年度の評価結果におきまして、幾つか業務運営面で経営協議会の運営でございますとか、監査のあり方でありますとか、ご指摘をさせていただいたものに対しまして、各法人とも平成18年度の状況におきましては具体的な対応がなされているということで、そうしたことが相当程度反映した形でよい評価結果に結びついたのではないかと判断しているところでございます。

 6ページ目におきましては、財務内容の改善につきまして、ご紹介をさせていただいております。これらにつきましても、外部資金の獲得あるいは経費の節減、さまざまな取り組みを進めていただいておりまして、これらの評価を行う際には、財務指標の経年比較等の手段も活用いたしまして、具体的に評価をさせていただいております。

 さらに、人件費管理の関係につきましては、政府全体の方針といたしまして、平成18年度から5年間で5%の削減計画といいますものが設定されているわけでございますけれども、これらにつきまして、いずれの法人とも着実に取り組みを進めておられます。一方では、いずれの法人につきましても、教育研究の質の確保に配慮することということを、評価結果の中におきましてお示しさせていただいているところでございます。

 7ページ目の冒頭のところで、財務内容の改善の評定の状況につきまして、ごらんいただいておりますけれども、これらにつきましても、90%近い法人が「順調に進んでいる」との評定を出しております。一方で、先ほど分科会長からもお話がございましたとおり、運営費交付金の削減といいますものが、国立大学法人に進行してきているわけでございます。この評価結果は非常によいわけでございますけれども、あくまでもそのような厳しい環境のもとで各法人とも一方では外部資金、一方では経費の節減という努力に、中期目標・中期計画の実施の中で取り組んでおられるということを高く評価したものが、評価にあらわれているものでございます。

 3点目は自己点検・評価及び情報提供の項目でございます。こちらにつきましては、外部評価制度でございます認証評価制度を実施した法人が、平成18年度におきまして、7法人になっております。これらにつきましては、比較的早い時期に取り組みを進めておられるということで、こうした取り組みも含め評価いたしまして、「特筆すべき状況にある」と評価された法人が幾つかございました。

 さらに、法人評価、そのほかの準備を進めるための本格的なデータベースあるいは体制づくりといった点も見られたところでございます。これらにつきましても、7ページ目の末尾にございますように、評定の結果をご覧いただきますと、9割近い法人が「順調に進んでいる」ということでございます。

 8ページ目をご覧いただきますと、その他業務運営に関する重要事項の項目でございます。これは内容といたしましては、施設設備あるいは安全管理、危機管理に関するものでございます。各法人とも施設整備に関しましては、法人化の成果もございまして、全学的なマネジメント体制を進めておられるという点でございますとか、あるいは多様な整備手法による施設整備の充実ということで、民間借入を取り入れている法人、学生寄宿舎の建設でございますとか、家畜病院の建築でございますとかいったものの整備に民間資金が活用されているような法人も現れているということでございます。

 評定の結果につきましては、末尾にございますとおり、やはり平成18年度におきましては、9割近い法人が「順調に進んでいる」という評定を得られているところでございます。

 引き続きまして、資料2-3は冊子になっているわけでございますが、これにつきまして、あるいは資料2-4も冊子になっておりますが、ご説明させていただこうと思います。ただ、電話帳のように分厚いものでございますので、これらを逐次ご紹介するのは、既に各チーム会議におきまして、かなり具体的な詳細な評価作業を進めていただいてございます成果でございますので、本日省略させていただきますが、特に取り組みが進んでいる、あるいは、やや遅れている法人に限定いたしまして、簡単にご紹介させていただこうと考えております。

 それに先立ちまして、資料2-4の位置付けをご説明させていただこうと思います。これにつきましては、先ほどスケジュールのところでご説明を申し上げましたとおり、先日9月7日に国立大学法人分科会、あるいは大学共同利用機関法人分科会におきまして、評価結果の素案を審議いただき、その原案につきまして、各国立大学法人に対しまして、意見の申立ての機会をお与えいたしましたところ、資料2-4、1ページをおめくりいただきますと、左側のところに申し立ての内容、これは各法人から出てきた意見の内容でございます。それに対応する内容といたしまして、右側に申し立てへの対応というものを記載しております。

 全体の数をご紹介申し上げますと、こういった形で意見を提出いただいた法人は全体で24法人ございました。その中で、評定について、「2であるのを3にしてほしい」というような、「うちの大学のこの取り組みは『やや遅れている』のでなくて、大体『おおむね順調』である」と、そのような評定に関連する申し立て内容をお出しになられた法人は15法人ほどございました。これは昨年と比べると、倍ぐらい増えてきております。その意見を踏まえまして、私ども事務局のほう、各チーム担当の主査とご相談を申し上げながら、どのような対応をするかということを検討させていただきまして、その結果、評定を変更するに至った法人は7法人、これは40数%でございます。変更はもちろん上げるほうの変更でございまして、下げるということはございませんが、上げるほうの変更をさせていただいております。

 このような形で評定を変更させていただいた法人に限定して、ご説明をさせていただきますと、この冊子の9ページの群馬大学でございます。

 申し立ての内容といたしましては、「ベンチャー事業育成に資するための地域・学生向けの起業塾を開催するとともに、テキスト・マニュアルを作成する。」というものにつきまして、テキスト・マニュアルの作成について進んでいないのではないかという評価結果を一端お出ししたわけでございますが、追加する資料等におきまして、こうした取り組みもなされておられることを確認されましたので、これにつきましては「おおむね順調」ではなく、「順調に進んでいる」という評価結果に改めたということでございました。

 同じく群馬大学でございますけれども、こちらは「外部評価・第三者評価を受ける。」という項目でございましたが、これについても行っていないというようなことを当初、評価結果でお示ししていたわけでございますけれども、大学からの追加の説明によりますと、これは取り組みについては既に行われているということで、こちらは「やや遅れている」とされておりましたものを、「順調に進んでいる」という形で評定を改めております。

 次に47ページ目、大阪外国語大学でございます。こちらにつきましては、大学ポータルシステムの導入に係る年度計画に対しまして、統合ということもございまして、大学のほうの判断で当初18年度に計画しておったものについて、その計画を見送ったということでございます。これについて大学のほうからは、そういう事情も勘案してくれというような申し出もあったわけでございますが、あくまでも年度計画の中で具体的な設定をされておったということでございますので、これについては原案のとおりしております。また、技術的な修正でございますが、財務内容の改善という項目の中に位置づけられておりましたが、事項といたしましては、これは業務運営に属するものであろうということでございましたので、財務内容の改善の項目からは除き、この年度計画の項目を業務運営の改善に移したことに伴いまして、財務内容の改善の項目といたしましては、「順調に進んでいる」という評定に改めさせていただいております。

 51ページ目の島根大学でございますが、こちらは医学部における教育・研究組織の改組の方向性につきまして、全学的な、医学部における教員の意見の集約をするという年度計画を設定されておったわけでございますが、当初一部の方、具体的には教授の方からのみの意見集約と判断いたしまして、順調に進んでいないとしておったわけでございますが、大学からの追加説明によりますと、そういった取り組みをしているということが具体的な証拠とともに提出されましたので、これらにつきましても「おおむね順調」から「順調に」としております。

 次、55ページ、高知大学でございますけれども、こちらは教員の総合的活動自己評価及び組織評価、外部評価といった取り組みにつきまして、十分に行われていないということで、当初「やや遅れている」という評定をしていたわけでございますけれども、これにつきましても事実確認をいたしました結果、「順調に進んでいる」という形に評定を改めました。

 63ページ目の佐賀大学でございますけれども、こちらにつきましては、情報セキュリティポリシーの改定という年度計画でございますが、これについては、政府全体の取り組みの中でのセキュリティポリシーの改定を踏まえて行うとなってございましたので、こうした取り組みが政府全体のスケジュールが若干遅れてきたということを踏まえまして、大学のほうでも的確に対応したという説明を受けましたので、これについても「おおむね順調」から「順調に進んでいる」と評定を改めております。

 ちょっと切れておりまして恐縮でございますが、プリントになっているほうをごらんいただきますと、ページ数にいたしますと68ページ目の宮崎大学でございますけれども、これにつきましても業績評価システムにつきまして、「教職員からの意見聴取、問題点の検討を行う」ということで、これも行っていないと当初見ておったわけでございますが、追加の説明によりますと、そうしたことをしているということで、「おおむね順調」から「順調に進んでいる」と改めてございます。

 72ページ目の鹿屋体育大学でございますけれども、同様に、学士課程の入学志願者につきましては、年々減少傾向にあるため指摘事項として下記の事項として追加するということで、そういった点を踏まえて、記述を若干修正し、評定につきましても「やや遅れている」から「順調に進んでいる」という形で評価結果を改めているというものでございます。

 このような形で、意見の申し立てへの対応を行いまして、評価結果の内容について修正を行いましたものが、お手元にございます資料2-3でございます。10分程度になると思いますけれども、その内容につきまして、先ほど申し上げましたように、重要なものにほぼ限定いたしましてご説明申し上げたいと考えております。

 評価結果の体裁の関係でご紹介させていただきますと、まず、1ページ目の北海道大学のページをごらんいただきますと、全体評価という形で記述式で書いてございますほかに、Ⅰといたしまして業務運営・財務内容の状況ということで、記述がずっと進んできておりまして、4項目、その他の業務のところまでいっております。4ページ目以降は、教育研究等の質の向上に関する記述がずっと進んできておりますが、平成18年度の年度評価から、5ページ目の末尾から続いておりますように、附属病院関係の評価結果につきましても、かなり分量を割いて評価結果にあらわすようにしてございます。構造といたしましても、教育・研究面、診療面、運営面、その4点に分ける形で、評価結果を具体的に記述をしているというものでございます。

 それでは、内容面でございますけれども、まず、39ページ目以降の弘前大学でございます。弘前大学におきましては、特に40ページ目に記載されてございますけれども、業務運営の改善、効率化の項目が「やや遅れている」という状況が2年連続で続いております。これについては、原因といたしまして、記載されておりますとおり、大学院博士課程定員充足率、85%未満でございますとか、教員等の評価基準策定に係る計画が進んでいないということでございます。

 引き続き、45ページ目以降の岩手大学でございますが、こちらは47ページにございますとおり、自己点検・評価及び情報提供の項目が「特筆すべき進捗状況にある」ということでございます。これは認証評価を実施したというような取り組みを高く評価したものでございますが、この大学は平成17年度におきましては、業務運営あるいはその他業務の重要事項につきまして、「やや遅れている」という評価を受けておったわけでございますが、これらにつきましては、おおむね改善されているというものでございます。

 続きまして、51ページ目以降の秋田大学でございますが、こちらにつきましても、53ページにございますように、自己点検・評価及び情報提供の項目が、「特筆すべき進捗状況にある」ということでございます。

 続きまして、67ページ、山形大学でございますが、こちらも自己点検・評価及び情報提供の項目が、認証評価を実施したことなどを踏まえまして、「特筆すべき進捗状況にある」という評価をお示ししております。

 一方で77ページ目の茨城大学でございますけれども、こちらの法人はその他業務運営の重要事項につきまして、「やや遅れている」という評価を受けております。これについては、法人が定めております幾つかの年度計画が未実施であるという点を踏まえたものでございます。

 91ページ目の宇都宮大学でございますけれども、こちらはやはり自己点検・評価及び情報提供の項目が「やや遅れている」という評価を受けてございます。これについては、幾つかの年度計画に未実施のものがあったということでございます。この評定には影響しておりませんけれども、業務運営の改善のところにおきまして、大学院博士課程の学生収容定員の充足率、85%未満であるということを、課題でやはり指摘いたしております。

 少し飛びますが、128ページ目の東京外国語大学でございますけれども、こちらの法人につきましては、業務運営の改善、効率化の項目が「特筆すべき進捗状況にある」との評価をいたしております。こちらにつきましては、実は平成17年度の年度評価におきましては、具体的な計画がないということで、教員評価を課題として指摘されておったわけでございますが、これに積極的に取り組み、その結果を処遇へも反映させているということが高く評価されたものであるということでございます。

 139ページ目以降の東京農工大学でございますが、こちらも自己点検・評価及び情報提供の項目につきまして、「特筆すべき進捗状況にある」との評価をしてございます。

 145ページ目以降の東京芸術大学でございますが、こちらにつきましては、平成17年度の評価結果におきまして、ウエブサイトの更新等の情報提供の取り組みが遅れているということで、「やや遅れている」との評価を受けておったところでございますが、こうした取り組みにつきましては、対応がなされている。一方では、危機管理マニュアルの策定がいまだ十分に取り組まれていないということにつきまして、課題で改めて指摘をいたしております。

 続きまして、160ページ目の東京海洋大学でございますけれども、この法人につきましても、平成17年度の評価結果におきまして自己点検・評価、あるいはその他業務の重要事項につきまして、課題が認められ、「やや遅れている」という評価を受けていたわけでございますけれども、これらにつきましてもおおむね改善がなされているということでございます。

 163ページのお茶の水女子大学でございますが、こちらの法人につきましては、164ページにございますように、業務運営の改善、効率化の項目におきまして、「特筆すべき進捗状況にある」という評価を受けております。こちらは教員評価を実施し、やはりその結果を処遇に反映させているという取り組みなどが高く評価されたものでございます。

 続きまして、181ページ目以降、政策研究大学院大学でございますが、こちらの法人につきましては、平成17年度評価におきましては、業務運営の改善、効率化の項目が「」やや遅れている」という評価を受けておりましたが、これにつきましては具体的な改善が見られる。一方で、大学院博士課程における学生収容定員充足率、85%未満であるという状況につきましては、引き続き改善がまだ十分なされておりませんで、これについて課題として指摘をいたしてございます。

 次に243ページ目以降、信州大学でございますけれども、業務運営の改善、効率化の項目につきまして、専門職大学院でございます法曹法務研究科の定員充足率が85%未満であるというような点、あるいは年度計画の幾つかの点につきまして不備があったということで、「やや遅れている」という評価でございました。

 255ページ目の静岡大学でございますが、こちらは財務内容の改善の項目が、「やや遅れている」との評価結果を受けております。これは科学研究費補助金の申請件数、あるいは受け入れ額の増加につきまして、この法人では年度計画におきまして、増加をするという計画を設定しておったわけでございますが、結果的には減少しているということでございましたので、「やや遅れている」ということでございます。

 261ページ目、浜松医科大学でございますが、こちらにつきましては、自己点検・評価及び情報提供の項目につきまして、「特筆すべき進捗状況にある」という評価を受けております。こちらは、教員、あるいは教務員・技術職員の評価を実施し、その結果を処遇に反映させているということが高く評価されているところでございます。

 次に、273ページ目の愛知教育大学でございます。こちらは275ページ目に記載されてございますように、財務内容の改善の項目につきまして、平成17年度に引き続きまして、アウトソーシングによります管理的経費の抑制に係る年度計画の具体的な成果が明らかではないということです。これにつきましては、法人からは意見申し立てがあったわけでございますけれども、改めて検討いたしました結果、やはり具体的な成果が明らかになっていないということで、「やや遅れている」ということでございます。ただ、この法人につきましては、平成17年度の年度評価におきましては、このほかに業務運営の改善、効率化あるいは自己点検・評価の2項目につきましても「やや遅れている」という評価結果が出されたわけでございますが、これらにつきましては、改善がなされているということでございます。

 続きまして、304ページ目、滋賀医科大学でございますけれども、大学院改組のあり方が検討にとどまっており、大学運営に反映されていないということなどを課題で指摘しております。

 315ページ目の京都教育大学でございますが、こちらにつきましては、自己点検・評価及び情報提供の項目が「特筆すべき進捗状況」と評価をしております。

 327ページ目の大阪大学でございますけれども、こちらは業務運営の改善、効率化の項目が「特筆すべき進捗状況」となっております。この内容といたしましては、事務職員の勤務評価を実施し、その結果を処遇に反映させているという取り組みなどが高く評価されたものでございます。なお、大阪大学につきましては、平成17年度の年度評価におきまして、先ほど冒頭の議題にございました大阪外国語大学との統合合意という成果を踏まえまして、「特筆すべき進捗状況」という評価を得ておりまして、2年連続の「特筆すべき進捗状況」という形になっております。

 続きまして、345ページ目以降の兵庫教育大学でございますが、こちらの法人につきましては、財務内容の改善の項目が「やや遅れている」との評価を受けております。こちらの法人は「外部資金の増加を図る。」という年度計画を設定されておったわけでございますが、実際には獲得額が減少されておるということをもちまして、年度計画は実施できていないということで、「やや遅れている」との評価結果を出してきているものでございます。

 373ページの和歌山大学につきましては、業務運営の改善、効率化の項目について「やや遅れている」との評価をしております。この法人につきましては、平成17年度における年度評価におきましても同様の評価結果を得ておりまして、原因といたしましては大学院博士課程の定員充足率、85%未満でございますとか、附属図書館の基本方針の策定に係る計画ができていないということでございます。

 385ページの島根大学でございますけれども、こちらの法人につきましては業務運営の改善及び効率化の項目におきまして、平成17年度の年度評価におきましては、博士課程の定員充足率が85%を下回っているという点につきまして、課題として指摘したわけでございますが、これにつきましては、大学のほうの努力で改善をされておられます。

 397ページの広島大学でございますけれども、こちらも平成17年度の評価結果におきまして、業務運営の改善、効率化の項目が「やや遅れている」という評価結果を得ておられたわけでございますけれども、こちらにつきましても改善がなされておられます。

 409ページの徳島大学でございますけれども、自己点検・評価及び情報提供の項目が「特筆すべき進捗状況にある」ということでございます。要因といたしましては、認証評価を早い時期に受審されておられるということでございます。

 449ページ目、九州工業大学におきましては、平成17年度の評価結果におきまして、業務運営の改善、効率化の項目におきまして、内部監査、経営協議会等々、さまざまな課題が指摘をされ、その結果、「やや遅れている」との評価結果を得られたわけでございますけれども、これらにつきまして、おおむね改善されておられるものにつきましては、「順調に進んでいる」という評価をなされております。

 473ページ目、大分大学でございますけれども、こちらにおきましても大学院博士課程におきまして学生収容定員充足率が85%未満という点を課題で指摘いたしております。

 こちらが国立大学法人関係でございますが、大学共同利用機関法人関係につきましては、いずれ4法人につきましても非常に高い評価を得ておられます。特に、人間文化研究機構におきましては、業務運営の改善、効率化の項目、501ページでございますけれども、教員評価を実施され、その結果を処遇にも反映させているという取り組みが高く評価されまして、「特筆すべき進捗状況にある」という評価結果を得ておられます。

 以上、ご報告させていただきます。

○野依委員長

 それでは、18年度の業務の実績の評価についてご意見、ご質問いただきたいんですが、利益相反の関係がございまして、過去に在学されていた大学等に関しての内容を審議する場合には発言を控えていただくというふうになっておりますので、よろしくお願いします。

 それでは、ご意見ございましたら、どうぞ。

○草間委員

 この資料2-2の4ページのところで、それぞれの年度計画を立てるか立てないかなんですけれども、昨年も年度計画が設定されていない法人が見られたということで、平成18年度でもさらに同じように年度計画が設置されていない大学があるということですけど、3年目を迎えても年度計画を策定しないというのは、それぞれの法人がコンセプトがあって年度計画を立てないのか。

まだこういう大学法人が残っているということは、評価のシステムから考えて若干問題があるのではないかという印象を持ったんですけど、いかがでしょうか。

○事務局

 もちろん、なかなか国立大学法人の運営の中で、個々に年度計画を立てにくい項目というのも多々あり、そういったことも配慮して立てにくいものを意図的に立てずに置いているところはあるかもしれません。一方で、私どもが事務的に各法人の担当者などと話しておりますと、そもそも制度に関する理解が不十分であるという点が多いのではないかということで、草間委員がおっしゃられたようなご趣旨のことを法人の担当者に伝えますと、いずれの法人も次年度からはしっかりと対応しております。既に19年度に入っているわけでございますけれども、19年度の年度計画においては具体的に対応するというようなことを表明している法人が大多数でございます。

 一番典型的な誤解といたしましては、中期計画に対応する年度計画を初年度において設定しておられて、初年度においてとりあえず何らかの対応がなされたのであって、次年度以降は中期計画に対応する年度計画はもう設定する必要はないと思ったということです。ただ、それは毎年恒常的に行っていくべき内容であるにもかかわらず、かつ実施状況の説明を見ますと、具体的な対応はやはりそれなりにしっかりされておられるという場合もあるわけです。ですから、多分にこれは評価システム上の技術的な無知というか、勉強不足といいましょうか、我々との情報交換がまだ不十分であったということで、その点、私どもは事務的に相談し合いながら改善に向かって進んでいるのではないかという実感は得ているところでございます。

○寺島委員

 3年たって、さてどうするということについての発言なんですけれども、私なんかも、国立大学法人化して、改善・改革は進んでいるんですかと質問を受けたり、3年たってこれからどうするんですかという話を聞かれることがあるんですけれども、今、法人化してみていろいろな改革がなされているということも事実だし、今のご報告のとおりだと思うんです。

 ただし、この評価委員会が向き合っているのは、現実にはすり合わせという作業が非常に意味を持っているとは思いますけれども、学長と、それを取り巻いているスタッフの人たちは向き合っているけれども、学生とか教職員、あるいはこれを卒業生として受けとめる産業界とかが、3年たたないと見えないだろうとは思っていたんです。けれども、いよいよ3年たったので、それらの人たちがどういうふうに法人化を評価しているのかという段階で、評価委員会の踏み込みというのが次に問われてくると思うんです。そうなったときに、全部をやるわけにいかないから、予算もあるでしょうし、いろいろな限界もあるでしょうから、例えば、民間でいうとスワットみたいに、機動的チーム、海外の大学を評価したことのあるような実績のあるところに、5つなら5つとかの大学について、今、言った学生とか教職員のレベルでの法人化に向けてのこのプログラムの進捗状況なんかについて、ヒアリングをかけたり、そういうボトムアップで資料をとるような方法論を検討し、進化させる必要が今後あるのではないのかということが、1点目なんです。

 それで、そういう中で、特に問題意識として明らかにしなきゃいけないと思うのは、1点目は、法人化によって日本の大学教育の質は高まっているのかというポイントがあると思うんです。法人化というのは大学にもある種の競争主義的な環境を導入しなきゃだめだという空気の中で踏み切っているんだと思うんですけれども、例えば、学長の裁量を拡大してみて、刺激を与えてみたけれども、教育現場の質は上がっているのか。例えば、コストに制約を受けて、特任教授型の教授を増やしていって、本当に教育の質は上がっているんだろうかということについて、やっぱり一定の回答が必要になってきていると思う。

 それから、開かれた大学で、外部の人をいろいろな形で登用してみたり、産学連携といって刺激を与えてみたけれども、一体どういう意味で成果が上がっているのか。3年たってみて、例えば、投入した外部人材の効用が見えてくる頃ですし、その辺り、次の段階では相当はっきりさせる必要があるのではないか。今まではこういう人を登用して、努力してますということで、改善が見られるということにマルがつくような傾向があったわけですけれども、そこの中身の問題、2つ目の問題としては開かれた大学というのはどうなんだということだと。

 それから、3つ目は我々産業界のほうからの、ある種の反省をも込めた論点だと思うんですけれども、より社会に意味のある、産業界にとってニーズにかなった人材を育てるということを、例えば、MBAと法科大学院みたいなものを充実させる方向で走ったと思うんですけれども、ほんとうにそんなことが産業界のニーズに立脚したものなのかと。MBAを増やして、マネーゲームのスキルを身につけた人間を大量につくり出してみて、さてどうするという状況に、今なっているし、法科大学院も何か質的に劣化した、もめごとに対応していくような人たちの人数をものすごく増やしていって、さてどうするんだろうかということもいろいろ考えさせられる点が、現場感覚からいうと多々あるんです。

 そういう意味で、何が言いたいかというと、要は3年たって、今までは努力しましたよ、いろいろ新たな展開が見えてますよということで、事実このとおりで、相当僕もヒアリングしていてそういうふうに感ずるところが多いんですけれども、3年たったということを踏まえてどう次に展開するのかというところが問われているのではないかと思います。

○事務局 

 私からはすごく技術的なことなんですけれども、ちょうど3年目という時期的な問題でございますけれども、もう既にこちらの委員会でも報告させていただいておりますが、来年、平成20年度でございますが、教育研究の質の向上といいますものは、まさに法人化後、どういう形で成果があったのかというのは、やはり業務運営はさておきながら、それは最終的な成果に結びつくというのが大事ではないかということだと思います。そういう意味で、この年度評価におきましては、教育研究のコアにつきましては、それぞれその質の向上度に係るような評価結果までいたしませんが、まさに、法人化後の6年間の中の半分以上に到達いたしました19年度までの業務実績に対しまして、教育研究面を踏まえまして、評価を行うという作業を来年度から始めていくということでございます。この中で、これは専門の評価機関でございます大学評価・学位授与機構におきまして、法人化後、具体的にどういった形で教育研究の質の向上が図られたところかということが、各学部、研究科レベルの状況を踏まえまして、具体的に評価がなされていきます。それは社会的にも公表されていくことになるというスケジュールになっております。

○事務局

 今システムとして年度評価及び教育研究の中期目標期間中を通じた評価のシステムとしては説明したとおりですが、1つは、評価機構においてもいろいろな角度からそういう評価の内容というものを取り上げる、そういう膨らみを持った評価というものはお願いしたいとは思っております。ただ、そのこととは別途に、私ども、今、寺島委員にご指摘いただいたような、特に、今後この法人評価委員会で、あるいは評価機構から上がってきた評価というものもいろいろ踏まえながら、あるいは尊重しつつも、いわゆるそれを多様な角度からお考えいただくような、そういういろいろなデータを集積する努力というものを、私どもできるかどうか、少しやってみたいと思っております。

○野依委員長

 ほかにございますでしょうか。評価というのは、質の向上に資するべきものであって、評価のための評価じゃございませんので、今、いただきましたご意見を踏まえまして、次年度以降の評価の実施方法等あるいは内容について、検討してまいりたいと思います。そういったことで、平成18年度にかかわる年度評価結果につきましては、一応この原案のとおりにさせていただきたいと思いますが、よろしゅうございますか。

                            (「異議なし」の声あり)

○野依委員長

 それでは、そのようにさせていただきます。なお、この年度評価は各法人が行う教育研究の特性、あるいは法人運営の自主性、あるいは自律性に配慮しつつ、各法人の中期目標・中期計画の達成状況について、総合的に評価するものでありまして、決して相対評価ではないということにしてまいりたいと思います。対外的にもそのように説明してまいりたいと思っております。

 それでは、その次に、評価結果を各法人に送付いたしまして公表するに当たって、平成18年度にかかわる年度評価結果全体についての所見を取りまとめて、そして、評価結果とともに送付・公表してまいりたいと思います。その案を資料としてお配りしておりますので、事務局から説明してもらいたいと思います。

○事務局

 それでは、資料2-5でございますが、1枚物の表裏になっておりますけれども、これにつきましては、そのまま朗読させていただこうと考えております。

 「国立大学法人・大学共同利用機関法人の平成18年度に係る業務の実績に関する評価について(案)。平成18年10月5日、国立大学法人評価委員会委員長、野依良治。

 国立大学法人評価委員会は、この度、国立大学法人及び大学共同利用機関法人(以下、「法人」)の平成18年度に係る業務の実績に関する評価(以下、「年度評価」)を行いました。

 今回の年度評価は、法人化後3回目の評価であり、中期目標期間の前半を終えた時点の評価となります。当委員会においては、各法人の教育研究の特性や法人運営の自主性・自律性に配慮しつつ、各法人の中期計画の平成18年度における実施状況について、総合的に評価を行いました。

 評価にあたっては、昨年度と同様、当委員会が平成16年10月に決定した「国立大学法人及び大学共同利用機関法人の各年度の終了時の評価に係る実施要領」(平成18年2月及び平成19年1月一部改正)に従い、各法人から提出された業務実績報告書を基に、平成18年度における各法人の中期計画の進捗状況について、法人側の自己評価や年度計画の設定の妥当性も含めて検証しました。その際、財務諸表等も活用するほか、法人として最小限取り組むべき事項を各法人共通の観点として取り上げています。

 なお、評価結果は、あくまでも各法人が設定した中期計画に対するものであり、法人間を相対比較するものではないことを引き続き強調しておきます。

 当委員会としては、昨年度と同様、各法人における業務運営や財務内容の改善・充実等の取組を中心に、特筆すべき取組については積極的に評価を行い、課題を有する事項については、次年度以降改善すべき点として指摘しました。また、今回は、評価方法等の改善の観点から、附属病院に関する評価の充実等の改善・充実を図りました。国立大学法人評価の実施方法等については、これまで必要に応じて改善・充実を図ってきており、今後ともその努力をしていく所存です。

 さらに、昨年度と同様、当委員会として、各法人の中期計画の進捗状況に係る年度評価とは別に、法人化を契機とする改革に向けた取組の状況に関して、「国立大学法人・大学共同利用機関法人の改革推進状況」を取りまとめておりますので、参考にしていただければと思います。

 平成18年度の状況については、いずれの法人においても、法人化を契機として導入された運営・経営体制が定着してきており、各法人が置かれた環境等に応じてそれぞれ必要な見直しを行いつつ、学長等のリーダーシップの下、法人化のメリットを活かした機動的・戦略的な法人運営に努力されていることを高く評価します。

 また、多くの法人においては、昨年度の評価結果を積極的に業務の改善に役立てておられ、当委員会による評価を活用した改善システムが一応有効に機能していると認められますが、一方で、中期目標に対応する年度計画を設定できていない法人や、計画の進捗状況を適切に把握・分析できていない法人も一部に見られました。

 中期計画を着実に実施するためには、法人において、年度計画を適切に設定するとともに、各年度の進捗状況を正確に把握・分析することが重要となります。いよいよ、中期目標の達成に向けた仕上げの時期が近づいてきており、来年度は、平成19年度までの4年間の業務実績に係る評価を予定しております。

 国の逼迫した財政状況を受け、法人の運営財源である運営費交付金が削減され、各法人を取り巻く環境は厳しさを増しているところですが、引き続き、中期目標の達成に十分留意し適切に計画を設定するとともに、その進捗状況を正確に把握・分析し、中期目標の達成に向けた運営の改善に確実に結び付けていくよう一層の取組を期待します。」

 以上でございます。

○野依委員長

 どうもありがとうございました。これを委員長名で出すということになっておりますが、ご意見ございますでしょうか。

○舘委員

 年度評価については、このとおりでいいと思うんですが、先ほどのように、印象としては、これこそが法人評価だというようにとられちゃう可能性があるのではないか。何年かたってきたので、そういうことがあるので。

 それから、2枚目の最後の第2段落で、今後のことも書いてあるわけです。そういう意味では、さらにそういうふうにとられてしまわれる要素もあるということで、今、教育研究の評価のほうの進行状態といいますか、来年度実施するということをなお書きで書いておいたほうが、話題になったときに、それを手がかりに説明ができるという意味でも、その点のなお書きをつけていただいたらどうかと思いますが、いかがでしょうか。

○野依委員長

 どうもありがとうございました。よろしゅうございますか。それでは、今のご意見を踏まえまして、改訂して出させていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

 それでは、その次にまいります。年度評価とは別に昨年同様、国立大学法人等の改革の推進状況につきまして、各法人から提出のありました実績報告書をもとに、資料を取りまとめております。事務局から説明してもらいます。どうぞよろしくお願いいたします。

○事務局

 それでは、お手元の資料2-6でございます。「国立大学法人・大学共同利用機関法人の改革推進状況」でございます。この資料、冒頭にございますとおり、国立大学法人評価委員会で把握いたしました国立大学法人等の特色を例としてまとめるものではございますけれども、全法人が一律に行わなければならないものでもないということでございます。

 このいずれの項目につきましても、まず、法人化後の特色ある取り組みという観点から掲げておるわけでございますけれども、既に先日の国立大学法人分科会、あるいは大学共同利用機関法人分科会におきましてお諮りさせていただいたものにつきまして、若干修正させていただいたものに加えまして、2ページ目をごらんいただきますと、数字等、集計途上のものにつきまして、四角括弧に入れておりますけれども、記述を書き加えております。

 ご紹介申し上げますと、大学・機構全体としての戦略に基づく法人内資源配分の実現に関する取り組みといたしまして、学長等の裁量定員・人件費を設定している法人が75法人。これは、17年、16年の状況と比べますと、確実に増えてきているわけでございますが、あるいは資源配分が的確かつ効果的に行われたかどうかを検証する仕組みの整備ということで、67法人ということでございます。これに関連する取り組みが、具体的取り組みの中で幾つか記載されております。

 次に、3ページ目をごらんいただきますと、こちらにおきましては、人事評価システムの構築ということで、新たな個人業績評価システムを構築し、評価を本格実施して、処遇へ反映している法人、こちらが平成17年度では9法人でございましたが、17法人にやはり増えてきております。これらに関します具体的な取り組み例が、以下に掲げられております。

 次ページをおめくりいただきますと、財務内容の改善・充実の項目でございます。4ページ目でございますけれども、こちらにおきましては、部局等の自己収入増加のインセンティブ付与に関して、特に予算配分に反映させている法人ということで、こちらもそのような取り組みを行う法人が確実に今、増えてきており、83法人というようになっております。

 その下、定員・人件費管理の推進に対しましても、先ほど申し上げましたが、総人件費改革への対応状況、対応されている法人は、全法人になっているということでございます。

 5ページ目をお開きいただきますと、こちらは施設・設備のマネジメント関係でございまして、共同利用スペースを確保しているような法人、全学的な施設マネジメント体制が確立されている証だと思いますけれども、そのような法人もほぼ全法人に至っております。

 1ページおめくりいただきまして、6ページでございますが、こちらは危機管理への対応ということで、全学的な危機管理対応を進めておられるような法人が、やはりほぼすべての法人になっているところでございます。

 8ページをお開きいただきますと、こちらは社会に開かれた客観的な法人運営ということで、経営協議会の開催状況でございますとか、内部監査組織の状況ということで、経営協議会の開催数につきましては、16年、17年に比べますと、回数としては減少しておりますけれども、一方では運営について大学法人、新しい機関の運営が定着をしてきているというような判断もできるのではないかと考えております。経営協議会から意見を活用している法人につきましても、89法人ということで、ほぼ全法人に至っております。

 監査機能の充実ということで、こうした独立性を担保した内部監査組織を整備されている法人につきましても、81法人というふうになっております。

 以下、9ページ目以降につきましては、教育・研究の活性化に向けた取り組みにつきましてでございます。これらにつきましては、特に数値的に整理したものはございません。各法人におきまして、教育・研究、社会連携、あるいは全国共同利用、国際交流といった、さまざまな取り組み、もちろん附属病院、附属学校の取り組みも含めてでございますけれども、特筆すべき取り組みにつきまして、簡単ではございますけれども、ご紹介をさせていただいているものでございます。これらにつきましても、本日の審議結果を踏まえまして、積極的に社会に向けて公表していくというものでございます。

 以上、簡単ではございますが。

○野依委員長

 どうもありがとうございました。それでは、ただいまの説明に対しまして、ご意見ありますでしょうか。ないようでございますので、資料のとおり公表させていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

 その他、年度評価全般について、何かご意見ございますでしょうか。

 ないようでございますので、それではこのとおりとさせていただきまして、次年度以降、先ほどもございましたように、年度評価作業の改善に努めてまいりたいと思っております。

 次に、国立大学法人分科会に付託されました事項の審議結果等について、ご報告いただきたいと思います。事務局、説明してください。

○事務局

 それでは、引き続きまして、国立大学法人分科会及び大学共同利用機関法人分科会、いずれにも置かれております業務及び財務等審議専門部会に付託されてございます事項につきまして、これはいずれも内容といたしましては、この専門部会における専決事項でございますので、本日はご報告という形でさせていただきたいと思います。

 まず、資料3-1をごらんいただければと思います。こちらにつきましては、第13回に開催されました専門部会におきまして、テーマといたしましては国立大学法人の長期借入金及び長期借入金償還計画の認可でございます。

 こちらに記載されてございますとおり、国立大学法人法に基づきまして、国立大学法人の長期借入金及び長期借入金償還計画の認可につきましては、本委員会におきまして、意見を聞かなければならないということになってございます。具体的に、民間金融機関からの長期借入金及び長期借入金償還計画につきまして、東京大学など2法人から認可の申請者の事前確認願いがございました。これにつきまして、専門部会といたしましては、特段の意見はございませんでした。

 次に、国立大学法人の役員報酬規程及び役員退職手当規程の改正でございます。これも法律に基づきまして、国立大学法人評価委員会におきましては、これはあくまで届け出でございますけれども、役員報酬規程及び役員退職規程の改正につきまして、社会一般の情勢に適合したものであるかどうかにつきまして、文部科学大臣に意見を申し出ることができるとされているものでございます。

 内容といたしましては、役員報酬規程につきましては、国家公務員給与の改正を考慮して行われました変更につきまして55の法人、役員退職手当規程につきましては18法人から変更の届け出がございまして、ご審議をいただきました。その結果、役員の給与を学長ではなく役員会において決定すると規定をされております法人がございましたり、あるいは非常勤役員の手当につきまして、同一大学で日額を定めるとともに、月額を定める、両方を規定するという事例がございました。これにつきましてご意見ございまして、このご意見の内容につきまして、その旨を当該大学に伝えることとなりました。

 続きまして、第14回の専門部会におきまして、国立大学法人の財務諸表の承認及び剰余金の繰越承認でございます。こちらにつきまして、制度的には財務諸表を文部科学大臣が承認しようといたします際は、本委員会におきましてお諮りをいたしまして、意見をお伺いすることになっております。具体的には、専門部会でございますけれども、財務諸表につきまして、事務局におきまして、提出期限の遵守等、制度の合規性につきまして確認を行った上で、時間の兼ね合いもございまして、専門部会に持ち回りという形にさせていただきましたが、ご審議をいただきました。その結果、特段のご意見はございませんでした。

 次に資料3-2でございますが、こちらは大学共同利用機関法人分科会に置かれております業務及び財務等審議専門部会に付託された事項ということで、内容につきましては、先ほどご説明申し上げましたことと重複いたしますので、その点は省略させていただきますが、役員報酬規程及び役員退職手当規程の改正につきましては、役員報酬規程等について、国内外のすぐれた方を機構長に招聘するなどの特別な場合につきまして、高額な報酬の支給を決定できることとするような弾力的な運用を図れるようにという法人が1法人あったわけでございますが、この法人につきましては、そのような場合であっても特別な報酬の額を経営協議会に諮った上で決定するとしても、上限を規程上定めるなど対外的にも説明できるようにする必要があるというご意見があったところでございます。

 もう一つは、第11回目の専門部会でございますが、財務諸表の承認及び剰余金の繰越承認、これも先ほどご説明申し上げました内容と重複いたしますので、内容は省略させていただきますが、いずれにいたしましても専門部会といたしまして、財務諸表の承認及び剰余金の繰越承認を行うことにつきまして、特段のご意見はございませんでした。財務諸表につきましては、9月11日付で文部科学大臣の承認がなされたところでございまして、剰余金の繰越承認につきましては、今後、財務大臣との協議を経て行うという予定にいたしているところでございます。

 以上、簡単でございますが、終わります。

○野依委員長

 どうもありがとうございました。このことにつきましては、各専門部会でご審議いただいているわけです。その上で何か特段のご意見がございましたら、どうぞ。

 よろしいですか。ご意見ないようですので、今後とも専門部会でご審議をお願いしております委員には、多くの事柄について対処していただかなければならないと思っておりますけれども、よろしくお願いいたしたいと思います。

 本日の議題は以上ですけれども、最後に今後の日程等につきまして、事務局から説明してください。

○事務局 

 日程につきましてでございます。本日ご審議いただきました評価結果につきましては、直ちに国立大学法人、あるいは大学共同利用機関法人に対しまして通知をいたします。これは、法律上、総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会にも通知することとされてございますので、そのような取り扱いをさせていただきますとともに、社会に向けても公表させていただくという扱いになっております。

 本日は総会といたしましては最終回ではないかと考えてございますので、一言申し上げたいと思います。

○事務局

 第2期の国立大学法人評価委員会の皆様に一言御礼を申し上げたいと思います。

 まさに、国立大学法人評価に制度移行3年目を迎えて、そういう中で評価委員会の活動自体もいろいろな形で、ある部分で、私どももかなり手探りの部分もございましたし、いろいろとそういう意味で委員の方々には、また、実地に調査にも行っていただき、ほんとうにありがとうございました。先ほどのご指摘もございましたように、膨らみを持った国立大学法人評価というものをこれからどのようにして実施していくのかということが、これからの大きな課題であろうと思っております。いずれにいたしましても、明年度からは評価機構の評価が本格的に行われるという段階、そして、それを踏まえて、次期中期目標・計画をどのように考えていくのか、あるいは法人の評価というものを十分踏まえた交付金のあり方に対する適切な反映、そして、個別のそれぞれの組織等の見直しということについて、これからいよいよ正念場に入るわけでございますけれども、2年間、ほんとうにこういう中でご多忙のところ、大変重要な課題にご協力、またいろいろご尽力いただきましたことを感謝申し上げます。

 今現在、第3期の選任作業を進めているところでございますが、再度就任をお願いすることもあり得ますので、ぜひその節にはよろしくご協力のほど、お願い申し上げまして、お礼のごあいさつに代えさせていただきたいと思います。

 ありがとうございました。

○野依委員長

 どうもありがとうございました。私のほうからも、委員の先生方には大変なさまざまなお役目を果たしていただき、また、貴重なご意見を賜ったことを御礼申し上げたいと思います。2年の間、ほんとうにありがとうございました。

 それでは、本日の議事はこれで終了させていただきます。どうもありがとうございました。

 

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