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国立大学法人評価委員会

2004年2月17日 議事録
国立大学法人評価委員会   総会(第4回)議事録



1    日   時
平成16年2月17日(火) 15:00〜17:00

場   所
グランドアーク半蔵門   3階「華の間」

議   題
(1) 国立大学法人及び大学共同利用機関法人の中期目標・中期計画について
(2) その他

配付資料
資料1   国立大学法人の中期目標及び中期計画について(通知)
資料2 「予算(人件費の見積もりを含む。)、収支計画及び資金計画」等の記載方法
資料3 国立大学法人運営費交付金算定ルールの概要
資料4 当面のスケジュール

(参考資料)
 
参考資料1    平成16年度   国立大学法人等関係予算予定額の概要
参考資料2 国公私立大学を通じた大学教育改革の支援

出席者
(委員) 野依委員長、椎貝副委員長、阿部委員、荒川委員、奥山委員、勝方委員、鳥居委員、南雲委員、丹羽委員、舘専門委員、宮内専門委員、山本専門委員、荒船専門委員、木村嘉孝専門委員、和田専門委員
(事務局) 遠藤高等教育局長、石川研究振興局長、清水高等教育審議官、合田高等教育企画課長、藤原学術機関課長、清木大学課長、山下主任大学改革官、岡計画課長、その他関係官

議   事
委員長
 それでは、第4回国立大学法人評価委員会総会を開かせて頂きます。まず事務局から配布資料の確認をお願いしたいと思います。
 
※事務局より配付資料の説明があった。
 
委員長
 ありがとうございました。それでは議事に移りたいと思います。本日はこれまでご議論頂きました部分以外の中期計画の記載事項についてご意見を伺うことになっております。その議論の前に前回までにご議論頂きました評価委員会の意見の取り扱いにつきまして事務局から報告して頂きたいと思います。よろしくお願いします。
 
事務局
 それでは資料1をご覧頂きたいと思います。
  これまでご議論頂きました評価委員会の意見につきましては、資料1の通り文部科学大臣から各国立大学長、それから各大学共同利用機関長あてに通知をさせて頂いております。
  その前に前回評価委員会の意見につきましてご意見を頂きました部分を野依委員長と相談の上、追加修正させて頂きましたので、それにつきましてご報告を申し上げたいと思います。
  右肩に別添4-1と記載された、「国立大学法人の中期目標・中期計画(素案)についての意見」という資料です。前回の評価委員会総会において、文部科学大臣が行う修正点につきまして、特に財政上の観点からの修正を文部科学大臣が行いますが、それに関連致しまして委員の皆様方からは、各大学の努力をエンカレッジするようなことが必要なのではないかという強いご意見を頂きました。その旨の追加の記述を2ヶ所に記載させて頂いております。まず別添4−1、1ページですが、下から2行目のところです。「また、国立大学法人の積極的な活動を支援し、中期目標が達成できるよう、国としても財源確保を含めた必要な措置を講じ、その責任を果たしていくことを求めたい」という記述を追加しております。
  それから5ページの2の意見をご覧頂きたいと思います。2-1の「文部科学大臣が修正を求める事項」と致しましては、基本的には各大学の自主性を尊重するという立場から文部科学大臣が修正を求めるのは次の3点に限って行うとし、1つは法律改正を要する事項、2つ目が財政上の観点、3つ目が法令違反ということです。これらにつきましての基本的な考え方、それから個別の修正案につきましては委員の皆様から概ね了承頂いておりますが、これに関連しまして「なお」書き以下を追加しております。「なお、多大な財政支出が見込まれ、財源確保の目途が立っていない記述の修正については、各大学の目標・計画における方向性自体を否定するものではなく、したがって、文部科学省においては、その実現のための財源確保に向けて最大限努力することが望まれる」という旨の追加を、野依委員長とご相談の上確定させて頂いたところです。
  資料の1枚目に戻って頂きたいと思いますが、これらの意見につきまして文部科学大臣から通知をさせて頂いたわけですが、具体的な通知の内容につきましては次頁の通り、高等教育局長、それから研究振興局長から通知を出させて頂いております。これから各大学において中期目標の原案、或いは中期計画の案というものを作って頂くわけですが、これはその策定に際し必要な事項を通知しているものです。その内容としては大きく3つに分かれております。
  まず1つ目は、中期計画に記載することが必要な事項として、予算収支計画及び資金計画等を、まだ各大学に通知しておりませんでした。別添1、別添2の通りで、これらに沿って策定するよう大学側に通知をしたところでして、後ほど詳しくご説明させて頂きたいと思います。
  2点目の内容と致しまして、文部科学大臣が修正を行う3つの大きな観点があったわけですが、それらにつきましては別添3-1、及び別添3-2を踏まえ、該当する大学及び大学共同利用機関については修正を促す形で通知したところです。
  そして大きな内容の3点目ですが、評価委員会から頂いたご意見につきましては別添4-1、及び4-2の通り意見が提出されており、各大学、及び大学共同利用機関におかれては当該評価委員会の意見を踏まえ、検討をはかるよう連絡をしているところです。以上です。
 
委員長
 この件に関して何かご意見がありますでしょうか。無いようでしたら次に移ります。
 では次に、中期計画の本文以外の記載事項についてご意見をお伺いしたいと思います。これには中期目標・計画中の予算に関する事項が含まれており、今後の国立大学の財政面を考えていく上で非常に重要な問題です。これについて事務局に説明して頂きたいと思います。
 
事務局
 はい、それではご説明させて頂きたいと思います。まず資料1をご覧頂きたいと思います。先程の説明の通り、3ページの高等教育局長、研究振興局長連名の通知の前段部分がその部分にあたります。委員長からもお話がありましたように、中期計画の記載事項のうち予算収支計画、資金計画等につきましてはまだ大学へ連絡しておりませんでしたが、算定ルール等について調整が整いましたので、それに基づく作成をこの2月12日付けの通知により、各大学に依頼をしたという段階になります。
 資料1の別添1、1ページをご覧頂きたいと思います。まず6と致しまして予算、収支計画及び資金計画、或いは7の短期借入金の限度額、8の重要財産の譲渡の関係、或いは9の剰余金の使途、そして2ページのその他ということで、施設整備に関する計画、人事に関する計画、中期目標期間を超える債務負担等につきまして、今回新たに作成の依頼をしました。
  1ページに戻りまして、6の予算、資金計画及び資金計画について。この中には運営費交付金による収入等が含まれます。その運営費交付金につきましては運営費交付金の算定ルールを昨年来財務省と折衝をしてまいりまして、このたび財務省との間で調整が整いました。その運営費交付金算定ルールに基づきまして今後の中期目標期間中の運営費交付金の見積もりを各大学に出してもらい、それらを元にこれらの書類を作ってもらうということになります。そこでまず運営費交付金の算定ルールにつきましてご説明を申し上げておきたいと思います。
  算定ルールの本体は同じくこの資料1の別添2にあります。この部分が国立大学法人及び大学共同利用機関法人の運営費交付金の算定ルールですが、ご覧のように大変詳細かつ技術的な内容ですので、資料1を補う形で資料3という形で、このルールの概要を2枚紙で作成しておりますのでこちらを簡単にご説明したいと思います。この算定ルールの折衝過程では、これらの措置によって大学の予算が減らされるのではないかというような様々な心配が学長をはじめとしてありましたが、財務当局との折衝を重ね、それらのご心配を解消するということも含め、調整が成り立つ運びとなりました。
  まず基本的な考え方と致しまして16年度の交付金を基礎とし、17年度以降も中期目標・計画期間を通じて各国立大学法人が見通しをもって着実に教育研究を展開し得るよう、必要な運営費交付金を確保できる様にするのが第1点です。
  それから第2点と致しまして、法人化の趣旨、これは自主性・自律性の向上という点にありますが、国立大学の教育研究の特性に配慮するとともに、教育研究の活性化につながる内容とします。
  それから骨子と致しまして、大きく3点を上げております。
  まず1点目は算定の方法です。前年度を基準としまして諸係数等により、17年度以降の毎年の運営費交付金額を算出するというものです。
  先程の活性化に関わる点ですが、2点目と致しまして、各大学の個性に応じた様々な教育研究の取り組みを幅広く支援し、教育研究の活性化を図る観点から、運営費交付金を増額することが出来る「特別教育研究経費」という経費の枠組みをルール上設定しております。これは一般の独立行政法人には見られない仕組みです。
  3点目ですが、効率化係数に関連する点についてです。国費が投入されるということにかんがみ、国立大学の教育研究の特性に配慮しながら、一定の経営努力、即ち効率化を求めます。ただその際、教育研究の基幹的な部分、具体的には大学の学部、大学院の設置基準に基づく専任教員、或いは標準法に基づく附属学校の教員数に必要な給与費相当額を効率化係数の対象から除外します。また係数の率と致しましては1%の数値にします。ちなみに昨年10月に特殊法人から移行しました独立行政法人につきましては一般管理費約3%、事業費約1%等という効率化係数になっております。
  2ページをご覧頂きたいと思います。
  このルールの簡単な骨格をご説明したいと思います。1,2,3と、大きく3つのジャンルに分かれております。1番目が学部教育等標準運営費交付金。これは学生数など客観的な指標、並びに学部や大学院の設置基準に基づく各大学共通の方式によって算出されるものです。
  2番目の特定運営費交付金。これは例えば附置研究所等が含まれておりますが、各大学の教育研究のこれまでの様々な沿革、或いは整備等の実態に応じた必要な所要額を算出するものです。
  3点目の附属病院運営費交付金。これは附属病院の教育研究部分を除いた一般診療部分についての交付金です。
  まず学部教育等標準運営費交付金の内容につきまして、簡単にご説明申し上げたいと思います。これは一般管理費以下ここに記載の内容で構成され、そこから収入、具体的には入学料や授業料収入ですが、それを引いて算出するということになります。一般管理費とは、簡単に申し上げれば、役員給与なども含めた本部事務費などです。それから学部・大学院教育研究費。これは先程も申し上げましたが、学部や大学院の設置基準に基づく教員人件費をはじめとした教育研究費です。
 また附属学校教育研究費も附属学校の標準法に基づく教員給与をはじめとした教育研究費です。
 最後の教育等施設基盤経費は施設の維持管理に必要な経費です。これらが支出にあたるわけです。そしてこれらにαとかβ、γという係数をかける数式が並んでおります。これらの係数の説明は2ページの一番下の欄にあります。αはいわゆる効率化係数です。これは先程申し上げましたように、1%と致しますが、設置基準に基づく専任教員数、或いは標準法に基づく附属学校教員数に必要な経費相当額は除外して計算するというように致しております。このほか例えば学部教育研究費等につきましてはβ、教育研究政策係数が置かれております。これは物価動向と社会情勢の変化等にかんがみて、必要に応じて運用するための係数です。効率化係数のようにあらかじめ何%と決まっているわけではありません。従いましてこれは各事業年度の予算編成過程において、必要があれば具体的な数値を決定して運用するということになります。また学部・大学院教育研究費等につきましてはγ、即ち教育研究組織係数を設けております。これは学部や大学院の学科、或いは専攻等の組織を整備するときに動かすための係数です。各事業年度の予算過程において、必要に応じて具体的な数値を決定するものですので、あらかじめ数値が決定しているというものではありません。4番目は経営改善係数で、これは後ほどご説明申し上げたいと思います。
 そして、一番上の学部教育等標準運営交付金の箇所ですが、それらの諸係数をかけることにより支出を計算し、一方で入学料及び授業料の収入を引いたものが運営費交付金となるわけです。入学料収入は、入学定員に入学料の標準額をかけて計算し、授業料収入は、収容定員に授業料の標準額をかけて計算するという形で収入を算出致します。
 次に2番目の特定運営費交付金です。これも標準の場合と同じく学部、大学院、或いは附属学校研究費というものをここに掲げておりますが、これは設置基準を、或いは標準法を上回って配置されている教員の給与費等に対応するものは特定運営費交付金の中に盛り込まれていますので、学部・大学院、或いは附属学校につきましては標準と特例、両方にまたがって盛り込まれていることになります。
 その次の附属病院運営費交付金は、附属病院の教育研究部分をこの特定運営費交付金に盛り込んでいます。附置研究所、或いは附属の教育研究施設などがおかれています場合にはこれらの経費をここで支出として対応することになります。これらの経費につきましては下に数式が並んでおりますが、効率化係数、或いは教育研究政策係数、或いは教育研究組織係数が事柄によって置かれているというわけです。なお標準運営費交付金にありましたような効率化係数から除外する部分は当然のことながら設置基準に基づくものでは在りませんので、特定運営費交付金のところにはそういう除外の対象になるものはありません。
 それからもう1つ大きな事柄としまして、特定運営費交付金のところに記載されている「特定教育研究経費」があります。括弧書きで簡単に書いておりますが、どのような経費に使うかといいますと、教育研究施設、例えば附置研究所の研究附属センター等を人件費も含めて設置する場合の事業費を対象としたり、教育研究事業費という形で教育事業や共同研究プロジェクトなどの事業費を対象としたり、或いは教育研究設備等を対象としたりすることが出来るような経費で、その枠組みをこの特定運営費交付金に設けています。なおこれは経費によるものですので、当該年度において措置をするということになります。このほか特殊要因経費と書いてありますが、その当該年度で決まってくる経費でして、例えば退職金などの経費です。特定運営費交付金の方では、その他収入という形で検定料収入や雑収入等を収入として引いて算出するということになります。なお雑収入につきましては、16年度の雑収入を基本に算定するとしておりまして、17年度以降雑収入が増えたからといって、運営費交付金を減らすというような仕組みにはしておりません。
 3番目が附属病院運営費交付金です。これは先程申し上げました通り、附属病院の教育研究部分を特定運営費交付金に盛り込んでいます。ここで運営費交付金の対象としてきっちり対応すると同時に、附属病院の病院経営のいわばインセンティブを与え、経営改善努力を求めるという観点から、この一般診療経費と、再開発の場合の債務償還経費の合計額が病院収入でまかなえないという場合に、一定の条件で附属病院運営費交付金を交付することにしているところです。その一定の条件というのは、ページ下に書いております附属病院収入で、前年度の病院収入に、16年度の病院収入×λとなっております。λは下の諸係数の説明で、経営改善係数2%としました。16年度の病院収入に2%の係数を掛けた額の増収を見積もる、従いまして例えば16年度の収入が100億であったとしますと、17年度の病院収入は102億と見積もるというようなことになるわけです。附属病院収入の下に※印で示してありますが、予定された病院収入を上回る増収分は当該法人で使用ということで、例えば2%を上回って増収がありました場合には、その増収分についてはその大学で使えるようにすることによって、増収努力のインセンティブを与えるということです。従いまして先程の例によりますと、102億の増収で102億収入を見積もったところ、仮に104億の収入があったとしますと、2億円分につきましては運営費交付金を減らすということではなく、当該大学で使用出来るということになるわけです。
 なお大学共同利用機関法人の交付金のルールも基本的には同じですが、当然のことながら学部や大学院設置基準に基づくものではなく、附属病院もありませんので、2の特定運営費交付金によるということになります。従いまして設置基準等に基づく専任教員の給与費という観点から効率化係数からの除外というものも、大学共同利用機関法人についてはないということになります。以上が運営費交付金算定ルールの概略です。
 次に、資料2をご覧頂きたいと思います。この交付金算定ルールは中期目標期間の予算等の見積もりに基づいて行うと同時に、毎年の予算についても前年度のものを基本にしながらこのルールによって算定することになります。
 資料2、は先程の資料1の通知の抜粋の一部です。まず資料2の1ページ目は予算となっておりまして、これは16年度から21年度までの中期目標期間中の予算額を見積もって頂くということと致しております。収入と致しましては運営費交付金と記載のものがあり、また、支出と致しまして業務費と記載のものが並んであります。そこで運営費交付金の算定の仕方について、次頁で若干補則をさせて頂きたいと思います。
 これは各大学から出して頂く素案の形なので表記の記載になっておりますが、運営費交付金の算定ルールということで、先程ご説明申し上げましたルールが別添で、この中期計画案の中に含まれます。その計算の若干の留意点としまして、2点だけ申し上げておきたいと思いますが、まず注の最初に上がっている点です。交付金についてはこの算定ルールに基づいて一定の仮定の下に試算されたものと、つまり6年間の見通しを持って教育研究活動をするための大くくりな見積もりを行うためのもので、一方で各事業年度の交付金につきましては、それぞれの年度の予算過程におきましてルールを適用して改めて計算して決定されるということになるという点をご理解頂きたいと思います。
 また先程ルールの中で説明申し上げました特別教育研究経費、これは経費による枠組みですが、この特別教育研究経費、或いは退職金等の特殊要因経費につきましては、今後の予算額がどうなるのか、或いは配分の方法、さらには各大学における具体的な計画が整っていないというような事情もあろうと思いますので、試算ですので、17年度以降はとりあえずと申しますか、16年度と同額という形で各大学には試算をしてもらうということにしているところです。この16年度と同額という意味ですが、仮置きというような形で16年度の運営費交付金、予算には特別教育研究経費の枠組みを既に設けておりまして、国立大学法人については368億、大学共同利用機関法人については374億、合わせて742億の枠組みが一応仮の形で設けられておりますので、各国立大学法人等16年度と同額ということで一応の試算をしてもらうということにしておりますが、当然教育研究の進展等によって額の変更が予想されますので、具体的な額はこれも各事業年度の予算編成過程において決定されるという断り書きを設けさせて頂いているところです。同じような事情でこの注意書きの一番下ですが、先程のルールでご説明しました社会情勢の変動等に応じて活用する教育研究政策係数、或いは学部や大学院の組織の整備に使う教育研究組織係数、これもそれぞれの年度の予算編成過程で具体的な数値を決定することになりますので、今の段階で具体的な数値を入れるのではなく、とりあえず1として計算してもらうということと致しているところです。
 それから3ページの予算と同じく収支計画は、国立大学法人会計基準に損益計算書というものがあり、それに対応するものです。次頁の資金計画は国立大学法人の会計基準のいわゆるキャッシュフロー計算書に対応するものですが、これにつきましても6年間の見積もりをこれから各大学に作ってもらうことに致しているところです。簡単ではございますが、以上です。
 
委員長
はい、ありがとうございました。ご質問、ご質疑ありますでしょうか。
 
奥山委員
 いくつか分からないのでご質問させて頂きたいのですが、今運営費交付金の説明があったのですが、例えば資料3の2ページ目です。収入で学部教育と学校運営費交付金において授業料収入の見通しに一応定員と標準額を掛けるということになっておりますが、例えば授業料を将来10%アップして、それを教育人件費のより優秀な研究者に回したいというような考え方が仮にあった場合には、ここは標準額を頂いてなお授業料10%アップ分は、別途収入としてみてもらえるという考えをとってよろしいかどうか。これが1つです。
 それから雑収入等は増加しても交付金は減らないとおっしゃっていましたが、寄付金についてです。外部から色々寄付金を集めて、それをより良い人材への人件費に回すというような考え方を仮にとった場合に、これは別途交付金が要らないという考えをもってよいかどうかです。
 それから人件費について、17年度以降は16年度の人件費見積り額をふまえトータルとして試算していくということになりますと、概ね16年度にトータル10%アップという形で6年間の計算をしていくという方法になるのか、そうではなくてもっと大幅に人員削減とか、或いは新たな人員の採用とかいうことを踏まえて、それはそれぞれの年度でまた改めて見直すということを予定にしているのか、そのことについてお伺いしたいと思います。
 
事務局
 はい、1点目の授業料の関係ですが、授業料を標準額として文部科学省令で定めまして、さらに各大学の判断で10%の範囲で変動させることは出来るようにする予定です。そこで交付金算出に使います授業料、これは標準額で計算するわけでして、各大学で特別なサービスをするために10%の幅で授業料を上げるというような場合には交付金を減らすということは致しません。これが第1点目です。
 それから2点目ですが、ご指摘ございました受託事業交付金等のいわば外部資金収入、これは資料3の2ページの括弧書きで書いてありますが、運営費交付金の対象とは別になりますので、これらの寄付金等の外部資金があったからといって交付金の算定には影響しません。従ってこれらの外部資金を増やすことによって、授業全体の拡大を図るということはもちろん可能だと思います。
 それから人件費の総額の見積もりについてです。なかなか難しい点ですが、将来どこまで見通せるかという問題、或いは国立大学法人全体で12万人以上の人員を抱えているわけで、人事の見通しをどう立てるかという問題がありますが、私どもとしましてはまずは16年度のものを基本にして、それぞれで任期付採用するとか、或いは様々な人事交流をするとか、人事計画があろうかと思います。それらを含めて将来の見通しをそれなりに出してもらい、総額の見積もりを出して頂いたらどうか。一応16年度のものを基本に考えて検討してもらってはどうかとお願いをしているところです。以上です。
 
委員長
 16年度のものというのは定員ですか。実員ですか。
 
事務局
 16年度からはいわば国の定員という概念はなくなりますが、16年度の運営費交付金を産出致します際に、私どもと致しましては各大学の定員に対応する人権費を交付金の中に盛り込むという形で計算をしておりますので、そこが各大学のスタート地点になろうかと考えているところです。
 
委員長
 そうすると給料のメリハリをつける時には少ない実員を得て、たくさん支払うというのですか。それと人をたくさん雇うことがあれば平均的には給料が下がる。そういう考えですか。
 
事務局
 1つは制度と致しまして運営費交付金の使途の制約がありませんし、また一方で給料を含めて人事につきましては国家公務員制度の制約もないので、先生がおっしゃいましたような対応をすることも可能になります。また一方で一般論として申し上げますと、人件費が止め処もなく拡大していくと、これは法人の健全性としていかがなものかという点もありますので、そういう点も踏まえながら各大学で見積もって頂きたいということです。
 
鳥居委員
 大変緻密にできた計算方法なので、私誤解しているところがたくさんあるのかも知れませんが、今の奥山さんと野依先生のご質問に関連して、資料1の別添2から今ご議論のあったところをずっとフォローしながら見ていました。まず1つの質問は、16年度を1つの標準とするという考え方がきちんと書き出されているのは16ページの上で毎年事業年度の経費にかかる附属病院運営費交付金(2)の「K(y)=J’」の「J’」が注意書きを見ると平成16年度附属病院収入予算額なのです。それ以外の色々な項目、つまり15ページから16ページにかけて色々書いてある項目の中には16年度の数字を固定して、それに何かの係数をかけるというのはほかにはないように思うのですが、どこに出てくるのかが質問の1番目です。
 
事務局
 16年度のものに毎年かけていくということではなく、基本は前年度のものに諸係数をかけるなどによって算出するということになります。従いまして17年度予算については16年度のものを、18年度については17年度のものをかける。ただいずれにしても16年度のものがスタート地点になりまして、そういう意味で「16年度のものを基準として」という言葉を使いました。
 
鳥居委員
 わかりました。これは附属病院のところだけが16年度。
 
事務局
 附属病院のところは16年度の金額ということになります。
 
鳥居委員
 それ以外は前年度の金額と。
 
事務局
 基本は前年度ということです。
 
鳥居委員
 つまり(y−1)をもとにしてということですよね。
 
事務局
 そういうことです。
 
鳥居委員
 次の質問ですが、別添2の2枚目ですが、一番右端は「D(x)」ですよね。「(x)」というものが何なのかはわからないのですが、これは「y」と同じですか。
 
事務局
 1枚戻って頂きまして1枚目の上の方に2
 括弧書きで「D(x)は、標準法に基づく教員にかかる給与費相当額」とありますが、先程来ご説明しておりますケースから除外するものです。
 
鳥居委員
 これが先程野依先生のご質問にあった部分ですね。
 
事務局
 はい、こうしたケースから除外するもの。これをD(x)と表現をしているものです。
 
鳥居委員
 わかりました。最後の質問になりますが、今度は資料2です。先程の説明で3ページの収支計画がPLですよね。
 
事務局
 はい。
 
鳥居委員
 そうすると、普通の会計用語で言うと収入・支出という感じなのかなと思いますが、費用の部と収入の部と表現しています。費用と言って、収入の方は収入の部と言いつつ、そこから下各項目については、収入と言わないで収益という表現をしています。普通の会計用語とずいぶん違うし、私立大学が行っている学校会計基準とも違う様で、その辺りをわざわざこういう名前にしたのはなぜか。今後長い間使っていくとなるとすこし気になるということが3番目の質問です。
 それから先程の会長と奥山さんの質問にも関係するのですが、寄付金収入等々色々な収入が今のPLであがってきて、最後に純利益があがってきています。これは先程のキャッシュフロー等々で繰越金になって処理されるということでしょうか、余ったお金です。その繰越金は私立大学で言うと1号、2号、3号、4号、4種類の基本金積み立てという形で大体目的を仕分けして積み立てる。典型的なのは3号基本金は積み立てたら基本的には元本には手をつけないで運用益だけを使っていく。ですから例えば私のところの例で言うと、医学振興基金として70億積み立てているわけですが、それの運用益だけを使う。そして70億には手をつけない。70億は運用益でもってさらに太らせていくという発想でご指導を頂いているわけで、実際にそうしているわけです。そのようなものを国立大学法人には認めないのでしょうか。
 それから2号基本金はある目的をもって積み立てて、それは所定の期間、例えば2年なり、3年で目的通り使い切るという。例えば校舎を建てる等ですが、ここではなんとなく繰越金を積み立てるとご褒美がもらえるのか、繰越金はなるべく出すなという単年度方式を依然として続けるのか、その辺がよく思想として見えないということなのです。
 
山本委員
 実は行革の当時あった事務局のフレームワークにのっかっておりまして、この国立大学法人の財務に関する基準は、全てではないのですが、かなり独立行政法人通則法の規定が準用されております。従って特に今日の審議内容にかかるところはかなりその影響が強くありまして、収支計画というやり方自体も基本的な思想は損益計算書的な推考で、原価償却的な考えというのはそこにあるのですが、収支計画ということで収支といっているわけです。従って当初の事務局の元々の雛形自身も費用の部、収入の部としてその後に、会計用語の経常収益という言葉を使っております。これは誤解を与える表現ではあるのですが、元々こういう雛形が実は出来ていて、それから言うとむしろ予算というのはキャッシュベースで、現金収入でできていて、そして収支計画。ですから予算と収支計画とどう違うのかというのも非常に誤解を与えかねないのですが、現金ベースでこれだけの現ナマが入って、出て行きます、ということで本来からいうと、収入の部というのは現金収入的な呼び方だからという当然そういうご意見もあるのですが、先行独立行政法人もこの枠組みを強制的に採っているというのが実態です。
 理論的にはご審議の通りです。この枠組みはもう決まっているということでご了解頂きたいと思います。
 
鳥居委員
 この枠組みはもうきまっているということでこの評価委員会からいじれない。いじるべきではない。会計基準はもう決まっているので、この通りやってくださいということ。
 
事務局
 会計基準はともかく今回大学に依頼しました中期計画の未完成であった部分については、独立行政法人のこれまでの例を参考に、一部国立大学法人の特性にも配慮した形でこのような様式を作り、まずは各大学から素案を出してもらうという段階に至っています。現在各大学にこういう形で素案の作成を依頼しているということにつきまして、この評価委員会でご報告を申し上げたかった次第です。
 
奥山委員
 はい、一言申し上げますと、私立の場合は全く立て方が違っていると思います。多分今私立学校の会計基準の見直しも行っているかと思うのですが、現段階では私立と国立ではかなり違う様式になっているということはやむを得ない現状だと思います。
 それと私どもから見ますと、おっしゃるように収入ということではなくて本来収益、費用ということでこれが収支計画ではなくて損益計算という用語になるのだと思います。一応色々ないきさつがあるようで、こういう形に収まったというのはやむを得ないというように私どもとしては理解しているところですが、機会があればいずれ直すのだろうという期待は持っています。
 
山本委員
 若干細かい話ですが、重要な話ですので皆さんのご議論の参考になればと思っております。人件費に関しまして、先程奥山委員が指摘されたことですが、予算としてはどうも一般管理費の中に人件費を含んでいる形に読まないと都合がつかないような感じになっておりますが、収支計画のところでは、人件費とは先程事務局からご説明があったように、非常に明確に役員・教員・職員と会計基準に照らしたような細かい表現になっているのです。ところが本来国立大学法人の制度設計及び事後統制であることから言えば、標準教員を除けば基本的に教員・職員をどのように配置するかということは各国立大学法人の長の責任だろうと思うのです。そうすると会計基準というのは基本的に事後報告の様式ですから、事前の収支計画の統制の手段としてこういう細かい表現方法を採ることはせっかく人件費総額で縛る予算的な考え方だと、将来問題が出てこないのかという指摘があるかも知れないという感想が1点あります。と申しますのは、会計基準的にもし細かくするならば、実は教育研究経費のところでも人件費を除けば教育研究経費、教育研究支援経費となっていたわけですから、そこらへんはこれでも良いと思います。若干もし時間があれば議論されても良いのかなと個人的に思っただけであります。ただちょっと誤解を与えるのは一般管理費の中に予算の中では人件費は含まれているのですが、収支計画の中ではいわゆる一般管理費とは別計上の業務費の中に役員・教員・職員の人件費が入ってきているということで、若干見難いところだと思うのですが、確認とご説明をされた方がよいのではないか、ということです。
 
事務局
 よろしいでしょうか。1つだけ確認の意味で申し上げておきたいと思います。予算の支出のところですが、教育研究経費の中にも人件費は含まれております。一方で一般管理費の中にも、例えば役員人件費等が含まれております。人件費は両方に含まれるということになっておりますので、その点申し上げておきたいと思います。
 
鳥居委員
 先程の資料1の別添2の式を読んでいくと1枚目の最後の行に書いてあるように、運営費交付金はA+B+Cなのです。予算書を作るときにはAやBの中にも人件費は入っていますが、この式をずっと読んでいくとCの中にしか人件費は入っていないのです。Cはどこにいるかというと、次のページの3番のCの定義でそのC=L+Mで、Lが人件費なのでしょう。ですからそういうように読むのではないのでしょうか。
 
事務局
 その点はただいま申し上げたとおりでありまして、Cの一般管理費の中にも役員等の人件費が含まれております。一方でAの教育研究費で、例えばこちらにも教員等の人件費が含まれております。両方に含まれております。
 追加でちょっとご参考までにAに含まれているという意味で別添2の1枚目の1の例えば2をご覧頂きたいと思います。これは教育研究経費に該当する部分ですが、「学部・大学院の研究に必要な設置基準相当額の人件費及び教育研究費の総額」という形で教員の人件費は個々に含まれているということです。
 
宮内委員
 先程の鳥居委員のご質問等にいくらか私も関与していたので簡単にご説明させて頂きます。資料2の3ページの収支計画、これは損益計算書をベースにしていますが、その意味ではここの費用の部の減価償却費が入っているように、支出されたものについて各年度の経費に分け与えるという配分のロジックが入っております。従って予算における収入との関係においても運営費交付金というのは同じように勘定があがっていますが、運営費交付金については基本的には同じになるということです。例えば寄付金の部分については寄付金収入があっても受け取ったものについてまだ研究等を行っていないような場合には、寄付金収入にこの損益計算書上実際の収支計画は上がってこない。ただ中期計画が終わった段階でまだ使っていない寄付金がどのくらいあるのかということはあってよいという概念なのか、それともそうではなくて使いなさいということなのかは、これはまた運営・マネジメントの問題だろうと思います。いずれにせよ損益計算書の概念としては、アロケーションがそれぞれ収入・支出に対して配分するという概念が入ってきております。
 それからもう1つ、1ページの予算の方の一般管理費は予算上の一般管理費になっていて、同じく3ページの収支計画の一般管理費は会計原則上の一般管理費になっていますので、業務費に対応する一般という考え方になっております。さらに人件費が先程色々なところに入る可能性があるという話ですが、予算上は色々な中に入っているのですが、実際上は費用が教育費なのか、研究費なのかということが判定できないというような現実的な問題があるので、将来的には分けるべきなのかはともかくとして、会計的には現在の段階人件費だけはピックアップして採りますということになっておりますので、そこの齟齬が生じているといえば生じているということになろうかと思います。
 それから最後に残ったものがどうなのかという問題、実は私もよく分からないでいます。会計基準の検討の中で経営努力の認定が行われた場合には翌年度に繰越が行なわれる、それは中期計画の中でうたわれているものについて使うことが出来ると、こういう仕組みになっていると説明されているのですが、この場合の計画の中で明らかになっている、ないしは計画に伴う収支、予算との関係がどのくらいつながっているのかということがどうもよく見えないのです。そういう意味でこの計画に書かれているが、予算に書かれていないものというのがどのくらい存在するのかという問題は残るのかなと思っております。
 これからはちょっと私自身の質問なのですが、資料3の運営費交付金の算定のルールにおいて示されている数字と、実際に予算に書かれる数字とが一致することを前提にここに書かれて、説明がされているのか、それとも運営費交付金として算定するのはこういうことだけども、予算に書かれる数字はこれとはいくらか違うことを認めている数字なのか。先程ちょっと奥山委員からの質問にもありましたように、1の入学料収入、授業料収入については標準額で算定するようになっていますが、例えば10%の中で増額をすることを想定している場合に、予算上の授業料収入、入学検定料収入を予定している10%高い予算で算定してここに書かせようとしているのか、それともそうではなくてあくまでも運営費交付金の算定のルールに基づいてここに書かせようと考えているのか。また同じく3の附属病院運営費交付金のところで一番下に書かれているアスタリスクがついておりますが、「予定された病院収入の上回る部分は当該法人で使用」とコメントが書かれています。これ自体は元々ここの「予定された」というのがここの上で計算されている病院収入の数字に対してもっとがんばろうと思っている場合にはここの上乗せを附属病院収入の中に上げておいて、その上澄み部分については運営費交付金に反映させませんよとこういう意味合いなのか、時点とこれとの関係が良く理解できない。もしこれがあくまでも一致するのだとすると、中期計画に書かれているこれに使おうとする余剰がどういう風に出てくるメカニズムが考えられているのかどうか、そこは会計基準のメカニズムとはちょっと違うと思いますので、ご説明頂ければありがたいと思います。
 
事務局
 はい、この資料3の運営費交付金の算定ルールと、中期計画につける予算の部分との関係ですが、一言で申し上げると予算の中の運営費交付金、毎年度の運営費交付金を産出するためのルールとご理解頂ければよいかと思います。したがいまして運営費交付金以外の部分については必ずしもこのルールによって算定するわけではない。またご指摘がありました標準額を上まわる授業料収入を考える、或いは経営改善係数を上回る病院収入を考えるという場合には、運営費交付金に反映致しませんが、別途の収入のところにそれは入り込んでくる事柄であるということです。
 今詳細について決めておりますので、現実に大学としては自ら見積もり、修正を図りながら、予算を大学として作っていかなければならないというようなことになります。つきましては運営費交付金の算定の前と後ではずれが当然ありうるということになります。
 
鳥居委員
 最後にもう1つだけ質問させて頂きますが、病院の運営費交付金についてです。他のところも全て運営費交付金の算定は結果としてプラスが出てきて、そのプラスで交付金がもらえるという発想になっていると思うのですが、病院の場合は大体赤字が常識ですよね。もしベッド数1,000ベッドだと、大体20億30億の赤字は私学では普通に出しています。国立の場合には、実はもうちょっと赤字額が大きいと思うのです。これはもし赤字になったらどうするのでしょうか。
 
事務局
 結局資料3の2ページで先程も説明しましたが、この病院運営費交付金は一般診療、教育研究部分は特定の方でみますので、一般診療経費、それにまた再開発の債務償還経費、さらに退職金等の特殊要費、これらの支出があるわけです。それらを附属病院収入でまかなえる場合にはこれはもう黒字病院ですが、それには交付金は必要ない。まかなえない場合に2%の増収努力という条件でこの附属病院運営費交付金を出すという仕組みです。
 
委員長
 これだけ専門の委員の先生方でも色々と質問が出ております。主旨がきちんとすべての大学に伝わるのでしょうか、心配しております。よろしくお願い致したいと思います。
 
事務局
 全国10地区位で各地ブロック別に事務担当の課長レベルの方々に集まって頂きまして、十分な説明の機会を今設けているところです。十分伝わるように努めて参ります。
 
委員長
 十分伝わるようにお願いします。
 厳しい財政事情で国立大学も経営改善の努力をしていくことは大変重要だろうと思っております。これらのルールがぜひそれを促進することになってほしいと思います。また各大学では色々な教育研究のニーズがあると思っておりますし、それぞれ工夫をされると思いますので、文部科学省でもそれに対応して頂くようにお願いしておきたいと思います。
 それではご意見はこのくらいに承っておくことと致しまして、その他当面のスケジュールを説明して頂きたいと思います。
 
※資料4を基に、事務局から当面のスケジュールについて説明があった。
 
委員長
 それではこれで本日の議事は全て終了させて頂きます。どうもありがとうございました。


(高等教育局高等教育企画課)


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