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大学共同利用機関法人分科会(第38回) 議事録

1.日時

平成27年10月27日(火曜日)13時00分から15時00分

2.場所

文部科学省東館15階 15F特別会議室

3.議題

  1. 大学共同利用機関法人の第3期中期目標・中期計画素案について
  2. その他

4.出席者

委員

稲永委員、佐野委員、フクシマ委員、小林臨時委員、田中臨時委員、善甫専門委員、長野専門委員、松井専門委員、横山専門委員

文部科学省

小松研究振興局長、伊藤総括審議官、関政策評価審議官、神代科学技術・学術総括官、牛尾学術機関課長、春山国立大学戦略室長、石崎学術研究調整官、佐々木学術機関課課長補佐、坂場学術機関課課長補佐、山本学術機関課専門官

5.議事録

【稲永分科会長】  皆さん、こんにちは。定刻となりましたので、ただいまより国立大学法人評価委員会大学共同利用機関法人分科会(第38回)を開催いたします。
 委員の先生方におかれましては、大変お忙しいところ御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 本日の議題は、お手元の議事次第にありますとおり、「大学共同利用機関法人の第3期中期目標・中期計画素案について」となっています。
 なお、本日の会議は公開となりますので、あらかじめ御承知おき願います。
 それでは、委員の出席状況、配付資料の確認、傍聴登録の状況について、事務局から御説明を願います。
【事務局】 委員の先生方の出席状況、配付資料、傍聴登録につきまして御説明させていただきます。
 本日の委員の出席状況について、机上に座席表をお配りさせていただいているところかと思いますけれども、岡村先生、河添先生、兒玉先生、須田先生、中村先生、西村先生が御欠席と承ってございます。また、善甫先生、フクシマ先生、横山先生におかれましては、遅れて御出席いただけるという連絡を頂戴してございますので、まずは御報告をさせていただきます。
 続きまして、配付資料について確認をさせていただきます。配付資料につきましては、お手元の議事次第を御用意いただければと思いますけれども、議事次第の裏面に配付資料の一覧がございます。資料といたしましては、資料の1から資料の3、参考資料といたしまして、参考資料の1から参考資料の6を配付させていただいているところでございます。個別の読み上げはいたしませんけれども、資料の説明をさせていただく際に御確認をさせていただければと思います。
 また、机上資料といたしまして、先生方の机の左方でございますけれども、一番上に国立大学法人の中期目標・中期計画の素案についての意見、国立大学法人分科会の案を配付させていただいております。また、中期目標・中期計画の素案として4法人の中期目標・中期計画の素案をまとめたもの、そのほか、中期目標・中期計画の素案として総合研究大学院大学の案を用意させていただいてございます。また、中期目標・中期計画等への反映状況確認資料として、こちらも机上資料として用意させていただいてございます。また、数値目標等の設定の考え方ということで4法人分の資料を用意させていただいているところでございます。以上、机上資料につきましては5点配付させていただいているところでございますので、確認をいただければと思います。
 また、本日の傍聴登録について御報告させていただきますが、本日は34名の方の傍聴登録をいただいているところでございますので、併せ御報告をさせていただきます。
 事務局としては以上でございます。資料に不備、欠落等ございましたら、事務局まで御一報いただければと思います。以上でございます。
【稲永分科会長】  ありがとうございました。いかがでしょうか。確認をいただけましたでしょうか。もしなければ、後からでも結構ですのでお申し出ください。
 それでは、議事に入ります。議題は「大学共同利用機関法人の第3期中期目標・中期計画素案について」です。本日は、大学共同利用機関法人の第3期中期目標・中期計画素案についての意見案について御審議いただきたいと思います。
 まずは、ワーキンググループにおける検討状況について事務局から御説明願います。
【事務局】  それでは、ワーキンググループの方で御審議いただきました素案の修正等について御説明をさせていただきますが、その前に、これまでの経緯を含めまして御説明をさせていただければと思いますので、お手数ではございますが、参考資料1をお手元に御用意いただけますでしょうか。参考資料は机の正面に資料として準備させていただいているところかと思います。
 参考資料1につきましては、「文部科学大臣が行う国立大学法人等の第3期中期目標・中期計画の素案の修正について」という資料でございます。
 1ポツのところをごらんいただければと思いますけれども、大学共同利用機関法人の中期目標の設定に当たっては、国立大学法人法の規定等に基づきまして、文部科学大臣が一方的に指示するのではなく、法人からの意見を聞くとともに、法人法の運用に当たっては、教育研究の特性に常に配慮しなければならないとされているところでございます。また、国会の審議におきましても、附帯決議として、中期目標案の策定主体が法人であることにかんがみ、教育研究活動には言及しないこと、更には法人評価委員会からの意見については、公表等の手段を通じて決定過程の透明性を図るとされ、原案の変更は真にやむを得ない場合に限るということとされてございます。
 そのため、2にありますとおり、文部科学大臣といたしましては、(1)から(4)に記載のあるとおり修正等を求めるものとしてございます。併せて、文末のなお書き以降に記載がありますけれども、法人の機能を明確化し、目指すべき方向性が明らかになっているか、事後的に検証可能となっているかを確認し、必要に応じて法人に検討を求めるということになってございます。
 参考資料1が「文部科学大臣が行う国立大学法人等の第3期中期目標・中期計画の素案の修正について」として、5月27日付の文書となっているところでございますが、この資料につきましては、6月30日に開催しました分科会において御説明をし、先生方の方に一定の御了解を頂いているものでございます。
 続きまして、参考資料の2を御用意いただけますでしょうか。
 参考資料2でございますけれども、「第3期中期目標・中期計画の審議体制について」として、同じく6月30日の分科会の際に法人評価委員会決定ということで御説明をさせていただいた資料となります。こちらの資料につきましては、先ほどの文部科学省の通知に基づきまして中期目標・中期計画を審議いただく際の組織、評価委員会の体制について決定されたものでございます。
 1の体制のところにもございますとおり、それぞれの分科会のもとに中期目標・中期計画に関するワーキンググループを設置するとして、ワーキンググループにおいては専門的な見地から詳しく内容を見ていただくとしてワーキンググループを設置したということでございます。
 次のページにワーキンググループの名簿を添付させていただいているところでございますけれども、稲永先生をはじめ、6名の先生方に御就任をいただきまして、御議論をいただいたというものでございます。
 こちらが設置の経緯となってございます。
 続きまして、参考資料3を御用意いただけますでしょうか。参考資料3につきましては、「大学共同利用機関法人の第3期中期目標・中期計画に関するワーキンググループの議事概要」として1枚にまとめさせていただいたものでございます。
 ワーキンググループにつきましては、開催日が記載されてございますけれども、第1回、第2回ということで2回ほど会議を開催させていただいたところでございます。
 ワーキンググループにつきましては、主な議事次第は下記のとおりのところでございますけれども、1つ目の丸といたしまして、「第3期おける中期目標及び中期計画の素案の修正等の実施方針(案)」について、これは参考資料4でございますけれども、こちらをお諮りし、2回目の会議におきまして、2つ目の丸でございますが、実施方針に基づきまして、素案についての意見等を取りまとめいただいたところでございます。こちらはまた別途御説明をさせていただきます。
 なお、それぞれの案につきましては、国立大学法人との並びや平仄をとる関係から、座長に一任とされ、本日御報告するものでございます。
 また、3つ目の丸でございます。中期目標・中期計画の関連ではございますけれども、「戦略性が高く、意欲的な目標・計画の認定について」でございますが、ワーキンググループの方に検討資料をお諮りし、第3期中期計画が開始される前に認定することなどを御了解いただき、文言の修正等につきましては座長一任とされたところでございます。こちらは別途、資料2で御説明をさせていただければと思います。
 また、4つ目の丸、素案の修正等の意見が反映されなかった場合についても御審議をいただきました。今後、分科会の意見を反映し、文部科学大臣からの意見として法人宛てに通知を行う予定としてございますが、来年1月頃に提出される予定の中期目標原案及び中期計画案に対して分科会としての意見が反映されているかどうかの確認方法あるいは反映されていなかった場合の対応についてお諮りをさせていただいたところでございます。
 また、法人に対しましては、反映できなかった場合の回答を求め、その内容の合理性を欠く場合、不十分であると判断された場合には、法人ではなく、分科会からの意見として修正等に必要な対応について文部科学大臣に対して意見を述べるということにさせていただいているところでございます。
 そのほか、ワーキンググループにおける意見をまとめさせていただいたものが、下の「その他、以下の意見があった」というところでございます。
 6月8日付の大臣通知、「国立大学法人等の組織及び業務の見直しについて」を踏まえまして、法人としての検討状況や考え方をワーキンググループとして確認すべきで、その際、第2期中期目標期間中にどこまで進んだかという進捗状況を踏まえた上で、第3期に具体的に何をどこまで、いつまでにするのかの確認が必要であるといった御意見。
 その下の丸でございますが、中期計画を設定するだけではなくて、年度計画についてもあらかじめ設定をすることも重要であるといった御意見。
 次のページでございますが、数値目標を設定する際には、達成して意味がある数値目標とすべきで、法人としてどのような検討を行い、どのような数値目標としているのかの確認が必要であるといった御意見。
 一方で、確認をしていただきました中期目標・中期計画の内容につきましては、第3期を迎えるに当たって、より具体的な記述となっていることが確認でき、多くの数値目標が掲げられ、積極的、具体的な案になっているといった御意見。
 評価しつつも、大学共同利用機関として、更なる機能強化を期待し、機構間連携あるいは総研大教育などについても、こちらに詳しく書いてございませんが、もう一歩踏み込んで具体的に記述できるとよいのではないかといったような御意見。
 このほかにも、監事機能を強化し、研究不正、研究費不正等に対応できる体制の整備や法人ガバナンス機能の強化についての御意見なども頂戴をしたところでございます。
 こちらが参考資料3でワーキンググループの議事概要を御説明させていただいたものでございます。
 続きまして、参考資料4をごらんいただけますでしょうか。
 先ほどワーキンググループの検討の経緯として御説明をさせていただいた中に、修正等の実施方針をお諮りし、おまとめいただいたという御説明をさせていただきましたが、その実施方針がこの参考資料4になります。
 それでは、実施方針の内容について御説明をさせていただきます。
 まず、「基本方針」のところをごらんいただければと思います。
 (1)原則として、素案の内容を尊重すること。
 一方で(2)、以下の修正基準に照らして記述の修正、追加、削除若しくは記述の内容について検討を求めるということとしてございます。
 修正基準につきましては、1法律改正を伴うなど、文部科学大臣限りでは責任を持って実施を求めることができない記述、2大型の国際共同プロジェクトの参画など、財政上の観点から今後の見通しが立っていないなどの記述、飛びますけれども、4法令違反又は社会通念上著しく妥当性を欠くと認められる記述、また、検討を求めるとして、3のところでございますが、大臣通知の内容にかんがみ、修正等又は検討を求める必要があるものとなってございます。
 こういった修正等の取扱いに基づきまして、御議論いただく内容が次のページからの説明になります。
 2ポツ、「修正等又は検討を求める場合の取扱いについて」でございますけれども、記述の修正又は検討を求める場合の理由又はその内容を示すとしながら、(2)では、その検討につきましては、以下のとおり取り扱うとして、1、2、3の観点から修正を求める。3といたしまして、組織及び業務全般の見直しの関係として、記述の修正又は記述内容についての検討を求めるという取扱いとなってございます。
 3ポツのところに「修正等又は検討が必要と考えられる記述の具体例」を提示してございますけれども、時間の関係がございますので、具体例として提示をしているところでございますので、説明の方は割愛させていただきます。
 次に、4、「その他・留意事項」をごらんいただければと思いますけれども、修正又は検討を求めるというもののほかに、例えば形式的な不備がある場合には修正を求める。
 また、(2)といたしまして、政府としての方針が示されている場合については、きちんとそれを記述するように修正を求める。
 (3)といたしまして、事業年度の業務実績に関する評価において改善事項等の指摘があって、適切な対応が行われていない場合については修正を求めるといったこととしてございます。
 最後のページ、次のページでございますけれども、(4)注意事項といたしまして、個々の記載につきまして中期目標・中期計画に記載されていることをもって個別に予算措置を行うことを意味するものではないこと。
 (5)といたしまして、なお書き以降でございますけれども、評価委員会における素案審議後に各法人から求められた変更については、原則として認めないものの、やむを得ない事情がある場合には、改めて国立大学法人評価委員会において対応を審議するということを実施方針としてお諮りし、お認めをいただいたものとなってございます。
 この実施方針に基づきまして、ワーキンググループの先生方におかれましては、こちらの机上資料でございますが、「中期目標・中期計画(素案)(大学共同利用機関法人4法人)」、ちょっと分厚い資料になりますけれども、こちらを確認していただくという作業をお願いいたしました。ワーキンググループでない先生方には事前にメールで中期目標・中期計画(素案)と総研大の素案、大臣通知をお送りさせていただいているとは思うのですが、ごらんになっていただけていない先生方もいらっしゃるかもしれませんので、準備をさせていただいているところでございます。
 時間の都合もありますので、中身を確認していただいたという前提ですが、同時に、もう2つ資料を用意させていただいてございます。
 机上資料の中で「組織及び業務全般の見直し内容を踏まえた検討状況及び中期目標・中期計画等への反映状況確認資料」というものがございますので、お手元に準備いただけますでしょうか。
 こちらのページを1枚おめくりいただきますと、「本資料は」ということでございますけれども、反映状況確認資料につきましては、いわゆる文部科学大臣通知の組織及び業務の見直しの内容について、検討状況とその結果が確認できる資料となってございます。大臣通知では、第3期中期目標・中期計画を策定する際に明確な目標を定め、その目標を具体的に実現する手段やその指標を明らかにし、遂行されているかどうかも含めて検証できることが必要であるということになってございまして、そのため、検討状況の確認のみならず、備考欄には中期目標・中期計画にどのように反映させたのか、法人としての達成指標に対する考え方や反映状況についても一目で分かるような資料に工夫し、先生方に御確認をいただいたものでございます。
 一番上から、人間文化研究機構、最後の情報・システム研究機構というように、それぞれ左肩にあります大臣決定における見直しの内容を踏まえて、どのような検討が行われ、どのように反映をしたのか、実際の記載場所は中期目標ではここ、中期計画ではここと、備考欄には、中期目標にはこのような定量的な目標を定めた、あるいは目標は定められないけれども、定性的にはこういったことが期待できるといったものを分かるようにさせていただいた資料がこちらになります。
 すみません。続けて説明ばかりですけれども、「第3期中期目標・中期計画(素案)における数値目標等設定の考え方」という机上資料がございます。これもワーキンググループの先生方に御説明をさせていただいた資料でございますが、1枚か2枚おめくりいただきますと、右肩に数値目標等の設定の考え方というものがございますが、それぞれ数値目標を設定した理由、どのような理由で、どのぐらいの水準まで数値目標を定めたらいいのか、それがどのような影響があるのかといったものを法人の方から提出いただいたものがこの資料となります。
 そういった数値目標等々の考え方を確認いただきつつ、おまとめをいただいた資料というのが、やっと本日の議題になります資料になるのですけれども、資料1としておまとめをいただいた資料になります。
 本日の分科会におきましては、資料1に基づきまして、その内容を確認いただくとともに、御意見などを頂ければと思ってございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、資料1をごらんいただければと思います。
 まず、資料1を御説明させていただく上で、お断りをさせていただければと思いますが、資料1につきましては、「大学共同利用機関法人の中期目標及び中期計画の素案についての意見(案)」とさせていただいておりますが、その下に「(中期目標・中期計画に関するワーキンググループ)」という記述がございます。本日の分科会での審議をいただきましたら、こちらのワーキンググループは削除させていただいて、法人分科会としての案とさせていただければと思いますので、あらかじめ御了解いただければと思います。また、国立大学法人分科会との意見との並びや平仄を整える関係から、もともとのワーキンググループの意見は座長に一任とされたことも併せて御報告をさせていただければと思います。
 それでは、資料の内容について御説明をさせていただければと思います。
 まず初めに、初めてごらんになる先生方もいらっしゃいますので、資料の構成について御説明をさせていただければと思います。
 まず、「はじめに」といたしまして、法人化してからの経緯あるいは大学共同利用機関法人としての取組やその成果を確認いただくとともに、第3期に迎えた期待を記すことで分科会の意見としてまとめていただいているという記載がございます。
 1ページおめくりいただきますと、「基本的な考え方」といたしまして、(1)各法人の自主性・自律性の尊重、教育研究の特性への配慮を記し、(2)といたしまして、具体的で明確で、評価が可能な目標、計画設定、指標の必要性を明記いただいてございます。
 2ページ目の後段から3ページ目にかけて、「素案に対する修正等又は検討の内容について」として、修正又は検討を求める基準を示し、(1)といたしまして、素案の確認結果の概要というものを記してございます。
 4ページ目でございますが、(2)といたしまして、修正等を求める必要がある事項の確認結果、(3)といたしまして、検討を求める必要がある事項、1つ目の丸といたしまして、自らの強み、特色を明示し、法人としての役割を果たしつつ、法人として特に重視する取組について明確な目標を定めること、2つ目の丸といたしまして、目標を具体的に実現するための手段を策定し、その手段が遂行されているかどうかを検証することができる指標を設定することとして、それぞれ別添がございますけれども、例えば7ページ目の別添1にありますように、「検討を求める必要がある事項」、ちょっと飛びますけれども、27ページ、別添2といたしまして、「具体的な記述を検討する際に参考にしうる中期計画記載例」、別添3といたしまして、「事後的に検証できるとは言い難い中期計画記載例」を示すなどして、ワーキンググループとしての意見をおまとめいただいているものでございます。
 最後に、5ページに戻っていただいて恐縮ですけれども、5ページの最後の丸には、法人が記述を改めない場合については、その理由を社会に対して明らかにすることが求められるという旨を記載しているところでございます。
 以上が構成でございまして、合計30ページの資料となってございます。
 それでは、繰り返しになって恐縮ですけれども、「はじめに」のところ、1ページをごらんいただければと思います。ポイントをなるべく短時間で御説明させていただければと思います。
 「はじめに」のところをごらんいただければと思います。
 大学共同利用機関法人は、平成16年度に現在の4機構法人として発足以来、異なる研究者コミュニティに支えられた機関が機構法人を構成したメリットを生かし、一体的な運営を行ってまいりました。その中で、異分野融合、新分野創成を含む機能を有する我が国の学術研究の発展を担うナショナルセンターとして教育研究活動を進展させることにより、平成20年度のノーベル物理学賞受賞に貢献するなどの成果を上げてまいりました。引き続き、各法人の強み・特色・社会的役割を踏まえ、自ら改善・発展する仕組みを構築することにより、大学の機能強化に貢献するなど、我が国全体の研究力向上に寄与することが期待されているということになってございます。
 「このように」からですが、大学共同利用機関法人は数多くの優れた研究成果をあげてきたが、更なる進展を期して、我が国全体を俯瞰し、研究機能の強化を図っていくためには、今後6年間の主軸となる中期目標・中期計画は自主的かつ積極的に高い到達目標を掲げ、その目標を実現する手段や検証指標を明記するなど、第2期以上にその存在意義を社会に対して明示することが必要である。
 「また」からでございますけれども、明確な手段や指標を設定することは、法人評価をより有効に実施するだけでなく、評価結果を活用した改善システムの強化・定着にもつながる。このようなPDCAサイクルを確立し、法人の取組の成果をより明確に社会に示すことは、その理解と信頼を得ていくためにも不可欠である。
 分科会としては、中目・中計の素案についての検討を行い、以下のとおり意見をとりまとめた。今後、分科会の意見の内容が適切に受け止められ、更なる改革が実現するための中期目標・中期計画となることを期待するとしてございます。
 以上が「はじめに」の部分でございます。
 次のページ、2ページ目から、「基本的な考え方」を示していただいてございます。
 中目・中計の検討に当たっては、それぞれの性格にかんがみ、以下の基本的な考え方を踏まえることが必要である。
 (1)といたしまして、「各法人の自主性・自律性の尊重、教育研究の特性への配慮」として、大学共同利用機関法人の中期目標・中期計画の設定に当たっては、国立大学法人法及び附帯決議の趣旨を踏まえ、自主性・自律性の尊重、教育研究の特性への配慮を基本とすることが必要である。このため、素案に対して文部科学大臣が修正又は検討を求めるのは、形式的な不備を除き、先ほど御説明させていただきました4つの観点に該当する場合のみとすることが適切である。
 (2)といたしまして、「具体的・明確で、評価が可能な目標・計画設定の必要性」として、第3期におきましても、1当該研究分野の総合的な発展をリードする戦略的な取組を推進する観点、2説明責任を果たす観点、3法人評価を適切に実施する観点から、事後的に検証可能なものであることが必要である。特に、評価の観点からは、年度計画の具体性・明確性を確保する前提ともなり、段階的に進捗状況を確認する法人評価を適切に実施することにも資するものとなる。
 一方で、第2期の際にも具体的なものとなるように求めてはいましたが、実際には抽象的、定性的で事後的な検証が困難な記述が少なくない状況でありました。このため、高い到達目標を掲げるとともに、その目標を実現する手段や検証指標を併せ明記することが強く求められるとしてございます。
 2の「素案に対する修正等又は検討の内容について」でございます。
 素案の修正又は検討につきましては、記述の実施方針に基づいて確認を行いました。その判断基準につきましては、以下のとおりといたしまして、3ページ目の上段のところから、修正等を求める場合につきましては、そのままの記述では、中期目標として定めること、中期計画として認可することが適当ではないため、記述を改める必要がある場合。検討を求める場合といたしましては、基本的には法人の判断を尊重するものの、より適切な記載とするため、記述内容について検討を求める必要がある場合、この2つについて確認をいただいたということになります。
 (1)には「素案の確認結果の概要」をまとめていただいております。
 複数の法人では、第2期よりも法人としての強みや特色が明示され、事後的な検証も可能となる素案となっていることが確認でき、社会的責任を積極的に果たしていこうとする意思が明確であり、分科会としては評価したい。また、法人として重点的に取り組む計画を明確にして、事後の検証を可能とする指標設定が試みられ、各法人において具体的な検討が行われていることが認められる。このほか、評価委員会からの意見を可能な限り反映しようとする真摯な検討が行われていることも認められる。しかしながら、一部の法人につきましては、具体的な記述も少ない場合もあり、法人間で大きな差があることが認められる。
 素案の確認結果は以下のとおりとして、修正意見はございませんでした。一方で、検討を求めるとした意見につきましては19件、そのほか、全法人に対しまして具体的な検証指標を設定することが求められるとしたものがございました。
 4ページの上段から御説明をさせていただきますと、修正を求める必要がある場合として、確認すべき観点、1、2、4に関しましては該当する記述は認められない。一方で、3の観点につきましては、通知に対して、記述の具体性という観点からは法人間で差が認められるものの、全ての法人において何らかの形で反映されていることが確認でき、素案を尊重するという原則に照らせば、修正等を求めなければならないというような記述は認められなかったとまとめていただいてございます。
 (3)「検討を求める必要がある事項」については、3の観点について修正等を求めるまでは至らないものの、記述の具体性という観点からは法人間で大きな差が見受けられるため、以下の2つの観点から、更なる自主的・自律的な検討を求める必要があるとしてございます。
 丸のところから、自らの強み、特色を明示し、明確な目標を定めることということでございますが、第3期においては、大学共同利用機関法人は教育研究活動を更に発展させ、自らの取組を明確にすることで、どのようにその期待に応えていくかを示し、理解を得ていくことが重要である。この際、社会に対する意思表示であると同時に、法人としての特色や魅力、社会に向けてアピールする場であることを念頭に、第2期以上に強みや特色を明示するような内容とすることが期待されるとしつつも、一部の法人の素案については、具体的な内容となっているとは言い難い記述が見受けられた。強み、特色にはミッションの再定義のほかに、法人においてでございますが、検討過程で整理したものも含まれるが、どのように中期目標・中期計画に盛り込むかについては、更に検討・工夫することが適切である。その結果として、検討を求める事項については、別添1として、特に明確化すべきと考えられるものであり、特に検討を求める必要があるとしてございます。
 次の丸、目標を具体的に実現するための手段を策定しというところでございます。4ページ目から5ページ目にかけて、中期目標・中期計画は、社会や国民への説明責任、あるいは評価の適切な実施という観点から、可能な限り具体的な内容を含むものとすることが必要である。特に、1のゴール、2そのプロセスの双方が明確になっていることが必要である。ゴールを明確にするにあたっては、重点支援を受ける取組の評価指標を設定することも想定される。また、定性的な記述になる場合であっても、達成状況、ゴールを示すことで具体的なプロセスを示し、事後的な検証が可能となるため、別添2の好事例を参考にしながら、更に工夫、改善することが適切である。更には、別添3に例示するような、達成状況を検証できるとは言い難い記述も認められたため、各法人に対して記述内容の改善について特に検討を求める必要があるとしてございます。
 最後の丸でございますけれども、更なる検討に際しては、自主性・自律性を尊重する観点から、改めないことも許容する必要があるが、改めない場合にはその理由を社会に対して明らかにする必要があるとまとめていただいているところでございます。
 次に、別添1から御説明をさせていただきたいと思います。
 別添1につきましては、「検討を求める必要がある事項」として、それぞれ法人に対して検討を求めてくださいというものがございます。件数は先ほど19件とお話をさせていただきましたけれども、人間文化研究機構が3件、自然科学研究機構に3件、高エネルギー加速器研究機構4件、情報・システム研究機構9件となってございます。
 なお、それぞれ法人共通のものが3件ございまして、まずその3件の方から御説明をさせていただきます。こちらはワーキンググループで御議論いただいて、検討を求める必要があるということで御意見を頂いたものです。
 まず、7ページ、「検討を求める理由・内容」のところをごらんいただければと思いますけれども、各法人の中期計画には、4機構連携で進めようとする協議についての記述がございました。しかし、協議を進める、協議を実施するということだけではなくて、1から3にあるような、研究面での法人の枠組みを越えた連携、2限られた資源の中で機構法人でしかなしえない役割を担うため、どのような資源の再配分を行うのか、更には組織についても不断の検証・検討できる体制をどのように確立するかなどについて、そこの先を見据えた、第4期を見据えたということかと思いますけれども、第4期を見据えた、その先を見据えた記載となるような検討を求めてはどうかといった意見がございました。
 次に、8ページをごらんいただければと思います。
 人材育成の観点から、総研大の基盤機関としての機能強化ということになろうかと思います。各法人は、総研大との連携協定に基づきまして基盤機関として大学院教育を実施しているところではございますけれども、法人としての人材育成の考え方やその方針、人材育成などについて的確に反映できるように、基盤機関として一体的なガバナンス強化を図る具体策を盛り込むことについて、更には各専攻のあり方についての検討や研究倫理教育の充実を図ることについても具体的な記述ができないか検討を求めてはどうかといった御意見をいただいたところでございます。
 次に、9ページをごらんください。
 監事機能強化の観点から、監事の常勤化につきましては、各法人において検討していることは認められるものの、更なる機能強化を図る観点から、法人の実情を踏まえつつ、監事の常勤化を含めた機能強化の具体策について検討を求めてはどうかといった御意見をいただいているところでございます。
 以上が各法人共通の意見ということで、検討を求めてはどうかという意見を頂いてございます。
 次に、飛んでしまって恐縮ですけれども、16ページをごらんいただければと思います。
 16ページにつきましては、いわゆる研究不正等の防止の観点から、研究倫理教育の強化についてという御意見と御理解いただければと思いますけれども、それぞれの法人におきまして、研究不正の防止策につきましては、文部科学省が策定しましたガイドライン等に基づきまして、研究倫理教育の実施など、研修の機会を提供するような計画となってございますが、受講者の理解度あるいは受講状況を管理・監督できるような体制が更に整備できるとよいのではないかというご指摘から、その具体策について検討を求めてはどうかといった御意見がございました。
 なお、こちらの記述につきましては、人間文化研究機構、自然科学研究機構には、何らかの記載が認められるとして、この研究倫理教育の受講状況の確認等につきましては、高エネルギー加速器研究機構及び情報・システム研究機構に対する指摘、検討を求めてはどうかという内容となってございます。
 続きまして、情報・システム研究機構のところ、17ページからごらんいただければと思います。
 全体的に、一言で申し上げますと、情報・システム研究機構の法人ガバナンスの強化、法人マネジメントの強化あるいは内部統制の強化として、更なる法人機能を強化していただきたいという御意見を頂いたものと御理解いただければと思います。
 例えば、17ページの「検討を求める理由・内容」のところをごらんいただければと思いますけれども、中期計画におきましては、機構本部に戦略企画本部を設置して、体制を確立するといった記述がございました。しかしながら、これだけの記述にとどまっておりますので、例えば法人としての戦略的・一体的な運営体制を更に強化し、学術の動向を調査・分析しながら、第3期中にどのように戦略的な組織改革を進めていくのか、あるいは研究動向を把握できる仕組み、研究成果の可視化などの具体策を中期計画に盛り込んではどうかといった意見をいただいているところでございます。
 続きまして、19ページをごらんいただければと思います。
 19ページにつきましては、ミッション再定義等を踏まえた組織の見直しということで、不断の検証・検討をできる体制を確立するというようなことを通知として求めているところでございますが、ここに記述がございますとおり、法人から提出のありました検討状況につきましては、複数箇所で中期目標・中期計画に記載をしているというようなことは回答いただいているのですが、具体的な記述がなかなか読み込めない、見当たらないというような状況にございました。そのため、法人としてのPDCAサイクルを確立するためには、外部有識者の参画により、自己改革の仕組みを導入することが必要と考えるが、法人マネジメントや法人ガバナンス等に関する外部評価を受けたことがないと思慮されるので、外部評価の具体策について中期計画に盛り込むことについての検討を求めてはどうかといった御意見をいただいているところでございます。
 また、20ページも同様でございまして、トップマネジメントによる研究の方向性の明示、あるいは大学共同利用機関としてのコーディネート機能の充実といったところを一層具体的に記述してはどうかといった御意見。
 そのほか、22ページでございます。
 法人の意思決定システムの確立、役割分担の明確化ということかと思いますが、権限と責任が一致した意思決定システムの確立、法人運営組織の役割分担の明確化は、第3期を策定する段階で、その方向性などを十分に検討しておく事項であり、検討結果を中期計画に盛り込むことについて検討を求めてはどうかといったような意見。
 あるいは、23ページでございますけれども、経営協議会、教育研究評議会等々の運用の工夫改善を図るということで、研究者コミュニティや社会のニーズをより的確に反映するために定期的に委員の構成の見直しを図るなどの工夫改善を図り、中期計画に盛り込むことについて検討を求めてはどうかといった御意見をいただいているところでございます。
 なお、情報・システム研究機構の中期目標・中期計画につきましては、総じて大臣通知の内容を反映しているかどうかということがなかなか確認できなかったというような事情があったところかと思います。また、中期目標・中期計画に、確認できないと同じですけれども、具体策が盛り込まれていない。もう少し踏み込んで、ほかの法人と同じぐらい記載できるとよいのではないかというような御意見もいただきましたので、特出しをしてまとめさせていただいているというものでございます。
 最後に、長くなって大変恐縮ですけれども、別添2をごらんいただければと思いますけれども、中期計画案の「具体的な記述を検討する際に参考にしうる記載例」といたしまして、別添2に示すような記載例を参考に、更に中期目標・中期計画をブラッシュアップしていただきたいといったものが、こちらの記載例となります。
 同じく、29ページの別添3につきましては、「事後的に検証できるとは言い難い中期計画記載例」を示すことによって、特にこういった記述になっているものにつきましては、更に具体的な達成指標あるいは達成目標あるいは数値目標などなどを盛り込んで、具体的な記述内容にまとめてはどうかといったものの記載例として挙げさせていただいているところでございます。
 説明時間が大変長くなって恐縮でございますが、本日は検討経緯を踏まえました意見としてまとめていただいたのが資料1となりますので、御意見を賜れればと思います。
 説明は以上でございます。
【稲永分科会長】  どうもありがとうございました。資料1の案が、ワーキンググループでまとめられるまでの過程を詳しく御説明していただけたかと思っております。
 これから皆様に御意見等をお願いしたいと思いますが、まず初めに、ワーキンググループでの検討状況について、私の方から説明をさせていただきたいと思います。続いて、ワーキンググループのメンバーの先生からも、御意見、補足があればお願いし、その後に、委員の皆様から御質問、御意見を頂きたいと思っております。
 ワーキンググループで出た意見としましては、今、事務局より御紹介のあったところです。一部重複があるかもしれませんが、補足をさせていただきます。
 ワーキンググループにおいては、各法人から提出いただいた中期目標・中期計画(素案)について、組織及び業務全般の見直しの大臣通知について、法人がどのように検討したのか、第2期中期目標期間中の取組をどのように踏まえているのか、数値目標を設定しているものについては、設定に際し、法人としてどのようにこれまでの実績を検証しているのかなど、細かに確認を行いました。また、ワーキンググループでは、事務局から先ほど御説明がありましたように、主に、1として、4機構の連携、2といたしまして、総研大との連携、3としまして、監事の常勤化、4に研究不正、そして、5番目として、情報・システム研究機構のガバナンス等の強化について意見が出ました。
 最初の4機構の連携につきましては、特に研究面について、大学共同利用機関法人でしかなし得ないものは何か、大学に任せられるものは何かをはっきりさせること。それを踏まえた上で、どのように機構内の資源を配分するのかが重要であるという意見がございました。すなわち、スクラップ・アンド・ビルドの考えをもっと徹底して行うということでございます。
 2番目ですが、総研大との連携。各機構は総研大の基盤機関になっておりますが、その基盤機関としての今後を見据え、専攻の見直しを検討してはどうかという意見もございました。
 3番目に、監事の常勤化でございますが、昨今の研究不正などをかんがみますと、監事の常勤化を含めた監事機能の強化をより一層図る必要があるという意見がございました。昨年度の評価においても、残念ながら不正の起きた機構がございました。これが続いているという状況を見まして、監事機能の強化ということが意見として強く出されております。また、研究不正については、それをどのように未然に防止するかということでは、例えば単に研究倫理教育の研修を行うだけではなく、受講者の理解度や受講状況の管理などのフォローアップまで行うべきであるという意見がございました。単に研修を受けさせて、果たしてそれをちゃんと理解したのかどうか分からない状況では、防止ということにはなかなか結び付かないということです。
 最後の情報・システム研究機構については、機構内が一体となり、マネジメント、ガバナンス、内部統制等々を強化すべきではないか。その際、事後的に検証が可能となるように、具体的な取組内容を記載すべきという意見がございました。
 先ほどの事務局の御紹介と重複しましたが、これらの意見を踏まえまして、ワーキンググループとしましては、先ほど御紹介のありました資料1の意見をまとめました。
 以上が私からの補足でございます。
 続いて、ワーキンググループの委員の方から更に補足を頂ければと思いますが、ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、これからこの分科会として質問、それから意見の交換を行いたいと思います。どうぞ、御自由にご発言ください。委員の先生方、いかがでしょうか。
【フクシマ委員】  私、ワーキンググループの2回目の会合を欠席してしまい、1回しか出ておりませんので、重複する発言になってしまうかもしれませんが、今回全体を網羅してまとまっているというのが、第一印象です。
 今回のディスカッションを通して感じていたことは、今、企業では、コーポレートガバナンスに対する関心が高く、「守りのガバナンス」と「攻めのガバナンス」という話がよく出ます。つまり、監査役が守りのガバナンスを担当し、社外の取締役が攻めのガバナンスを担当する。つまり、守る方と攻める方の両方が必要ということです。守りはコンプライアンスと統制で、攻める方は戦略であったり、これから先に具体的に何かをするかということになります。不正発生に関してはコンプライアンスの問題、守りの問題であり、残念なのは、やはり情報・システム研究機構の9件は、非常に多いということです。今、委員長の方からお話がありました守りの部分が不足しているという不安があります。
 特に、情報・システム研究機構はまさにこれから日本の将来にとって要になるような事業並びに研究をされているところだと思います。これからは、IOTも含めて情報システムというのが経済の一つの核になるところですので、もう少し厳しい記述をしてもよろしいのではないか。是非頑張っていただきたいとのメッセージを伝える方が良いと思います。攻めのガバナンスの方に関しては前向きな仕事として、この組織には、これからインターネットの防衛の方も国を代表してやっていただかなければならない重要な組織です。そういう組織であるのに、御自分たちの組織内で問題が起こっていては困るので、そこで守りのガバナンスをきちんとしていただきたい。そのあたりの記述は、強調してもよろしいのではないかという気がいたします。
 以上です。
【稲永分科会長】  ありがとうございます。大変貴重な意見だと思います。
 ほかにご意見がありましたらお願いします。
【長野委員】  私はワーキンググループのメンバーではありませんが、出身である人間文化研究機構と、それから昨年まで理事をしておりました総研大の関係で意見を申し上げます。
 人間文化研究機構の3期の目標・計画というのは、私が期待していた以上によく書けている。あとはちゃんと実行してもらいたいとは思いますけれども、大丈夫かなという点もないではないですけれども、ただ、少なくとも目標・計画に関してはとても意欲的であるということは認められます。
 そこはいいのですけれども、やはり別添1の一番下に書かれておりますように、人間文化にかかわる問題というよりは、むしろ4機構全体が、機構長会議で一体何を決めて、何をしているのか。これは、実はたしか5年ぐらい前からあって私も陪席していたことがあるのですけれども、結局、何も結論が出ないのです。全部先送りになる傾向があるので、そこはこの部会が言うことではないかもしれないけれども、もうちょっとちゃんとやってよという感じはします。
 それから、人間文化研究機構に特有で、最も大きい問題は大学院教育であります。これは、もともと総研大ができたときから問題になっていたのです。総研大というのは、御承知のとおり大学共同利用機関が大学共同利用機関のためにつくった組織だったわけですけれども、だんだん機構の仕組みが拡大するにつれて、スタンスが千差万別になりつつあったのです。最近は教育の重要性が認識されてきましたが、大学共同利用機関の先生というのは、もともと教育が嫌いで研究所へ来た人ですから、それがまた大学院教育をやるのかという議論が常に出ていたのですが、さすがに今それを言う人はいなくなって、大学院教育は大事ですということでは一致している。
 ところが、研究所によっては、自ら専攻を持つか、それとも特別共同利用研究員で精いっぱいですというところもあります。実は、人間文化研究機構がそれでして、ある研究所では先生に任期がついているものですから、責任を持った教育ができませんという理由で専攻を持たない。それから、もう一つのところは独法から大学共同利用機関に変わったものですから、教員の大学教育適格性の関係もあって、大変きついという事情がある。それは重々分かっているのですけれども、にもかかわらず、3期はこれで済むかもしれませんが、4期に向けてということ考えたときに、主体的な大学院教育を自ら専攻を持たないと、必ずどこかでしっぺ返しを食らうと私は危惧しています。
 ですから、もし注文を付けることができるのであれば、特に人間文化研究機構に対しては、自ら専攻を持って主体的に大学院教育を行えということをはっきり言うべきではないか。ほかの基盤機関は全部そうしているわけです。人間文化研究機構の2機関だけがしていない。ここは非常に問題を後に残すと私は思います。是非そこのところは頑張ってやっていただきたい。
 それから、情報・システム研究機構に関してはかなり手厳しい批判がここに書かれておりますが、私はややそれには同情的でして、機構の出来方からして、あそこはそれをやるのがとても難しいと思います。例えば、自然科学研究機構のように岡崎に非常に具体的なセンターを各研究所から定員を吸い上げて作るというようなことは、情報・システム研究機構の場合にはできないのです。だから、それに代わるものを戦略本部といっているのだと思うのですけれども、これでは確かに弱い。だから、そこのところは工夫していただきたいけれども、実際にはかなり難しい事情があるということは理解しておいていただければありがたいと思います。
【稲永分科会長】 ありがとうございます。ほかに御意見がありましたらお願いします。
【佐野委員】  記載でいいますと24ページの情報・システム研究機構の記載ですが、「検討を求める理由・内容」についてはごもっともと思うのですが、「確認内容」という記載は機構がお書きになっているのでしょうか。
【事務局】  そうです。機構の方にあらかじめ質問を投げまして、機構からお返事があった内容をここに転記させていただいています。
【佐野委員】  分かりました。24ページの「確認内容」ですけれども、書いてあることが非常に初歩的なことで、これで監事機能の強化を図るというにはお粗末なのかなと思います。
 例えば、この文章の3行目に、「法人の内部統制や機構長へのヒアリングの実施など、法人のガバナンス体制についても監査するなど」とありますがこれは今までやっていなかったのでしょうかということです。文章として、多分、法人の内部体制を監査するという意味だと思うのですが、例示がヒアリングだけですし、文字面といいますか、文章が読みにくくなっています。一体今まで監事さんは何をやっていたのだろうということで、監事機能の強化を図るということであれば、もう少しそれらしく確認をしていただかないと、検討を求める内容、具体策についてといっても、ヒアリングしますとか、そんなことで終わってしまうのではないかと思うので、ちょっとこの辺は工夫をされてはいかがかなと思いました。
【稲永分科会長】  ありがとうございます。ほかに御意見がありましたらお願いします。
【長野委員】  すみません、もう一つ。さっき言い忘れたのですけれども、総研大における研究科の在り方と機構の在り方で実はねじれがあるのです。そのために、とても教育もやりにくいわけですけれども、こういう話は一体誰に言えばいいんですか。この分科会が言うべきことではないかもしれないけれども改善すべき点ではある。だから、誰に対して、誰が言うべきかというのを教えていただけますか。
【稲永分科会長】  事務局よりお願いします。
【事務局】  総研大との関係は我々も非常に悩ましいと思っている点でございまして、ワーキンググループの中でも、実は、今回意見の案としては入れさせていただいておりますけれども、この委員会としてどこまで言っていいのかというような御議論がございました。少なくとも基盤機関である各研究所なり機構の在り方については、機構としてやっていることですので、そこについては意見が言えるであろうということで、今回のような書き方を工夫させていただいているということです。
 文章上、これ以上どう書き得るのかというのは、また少し検討したいと思いますけれども、実質的には、私どもとしては、4機構長と総研大の学長で、今もお会いいただくような機会はあるのですけれども、そこをもう少し頻繁に会っていただいて、例えば今回、中期目標をそれぞれの機関なり法人が作る際にも、事前にもう少しお互いのすり合わせがあってしかるべきだったのではないかなと思うのですが、残念ながら、そこが必ずしも十分にできていないというようなこともありましたので、我々としては、総研大と、それから我々の所管している4機構それぞれに是非同じテーブルでもう少し議論する場をつくってくださいというようなことをお願いしていきたいとは思っております。
【稲永分科会長】  総研大との関係については、なかなか改善が進んでいないというのが現状で、もともとどういう経緯でできたのか、国民の税金を使って何が期待されているのかということを踏まえ、今、課長から発言がなされたような話し合いをもっとやっていただくということを当面強めていただきたいと思います。総研大に関しては、机上資料を参考に置いてありますけれども、これは本分科会の所掌ではなくて、国立大学法人分科会の所掌ですので、総研大の中期目標・中期計画の内容にまで踏み込めないという事情があることを御理解いただきたいと思います。
 ほかに御意見、いかがでしょうか。
【田中分科会長代理】  先ほど来から出ています監事機能の強化という論点ですが、話の流れを聞いていますと、監事機能を強化しない理由として、ほとんどの組織が経済性の問題を挙げられる。あるいは、国立大学においても監事の常勤化というのがなされていない中で、ひどいところは時給の支払いであって、常勤化にほど遠い考え方で、本当にコンプライアンスも含めた監事機能の強化が必要であれば、もう少し強く指導できないのか、あるいは制度設計を改善する中で監事の必要性を考えた場合、評価委員会の評価を通して、強く言われてはどうかと感じました。ここで議論されていることが実際の現場で、経費がないのです、あるいはそういうことを考えておりませんという回答が多かったものですから、意見を述べさせていただきます。
【稲永分科会長】  私も監事機能の強化に関しては、やはり法人の長のマネジメントに係る重要なことだと思っています。法人が健全に発展していくためには何が大切かということを考えていただいて、そこにお金を投じる。予算がないということについては、どこかで生み出さなければいけないですね。
 そのためには、棚卸しをしていく、スクラップ・アンド・ビルドと先ほど申し上げましたが、その意識が非常に弱いと思います。新しい組織を要求する際には一生懸命説明をされるのですが、では、どこをつぶしてという話はほとんど出てこない。これだと、どこもみんな膨張していく。他の国立大学法人などにあっても同じ状況ではないでしょうか。これだと幾らお金があっても足らないので、文部科学省としても全体としてもう一度それぞれ法人の長に検討を求めていただければと思います。
 ほかに御意見がありましたらお願いします。
【田中分科会長代理】  もう一つよろしいですか。
【稲永分科会長】  はい、どうぞ。
【田中分科会長代理】  自然科学研究機構の中で、スクラップ・アンド・ビルドの構想を、4機構ともそうなのでしょうけれども、大学共同利用機関と大学の違いをしっかり認識してやっているところとやっていないところがあるように思う。自然科学研究機構の中でも、将来に向けてビジョンを形成し、新しい分野を形成していこうとする話の中で、今、分科会長がおっしゃったように、残っているところはどうするのだというふうなところは、一つも議論の対象になっていない。また、何か新しいことをやっているように見えても、すでに個々の大学が、個々の国立大学がやっているところとどうすみ分けをするのだというところが明確になっていないところがある。特に、ライフサイエンスの分野において、アストロバイオロジーという新しい連携型と大変意欲的な展開をする一方、もう一つ、新しい分野でブレインサイエンスであるとかシステムバイオロジーであるとかと言われても、これは既に従来の多くの大学がしっかりやっているところの中で、もう少し将来のビジョンを持って、機構長が中心となりどう改革して、どうスクラップ・アンド・ビルドをやっていくのか明確に示すべきだと考える。あるいは、明確にしているところと明確になっていなかったところが割合とはっきりあったのではないかと思います。ガバナンス強化という考え方の中で、将来、第3期から第4期に向けた場合に、どうつくり直していくのかということは、是非コメントの中で入れていただければと思います。
【稲永分科会長】  ほかにご意見がありましたらお願いします。
【松井委員】  ワーキンググループのときに少し申し上げたのですけれども、第3期もそうなのですが、やはり一般の人に分かりやすい表現と、そして、可能な限りですけれども、そのために分かりやすい目標を書くということがいろいろ求められています。名前を挙げて申し訳ないのですが、ワーキングのときにも申し上げたのですけれども、あと各機構間の公平性ですね。高エネルギー加速器研究機構が、4機構をくらべて見てみますと、指標がない項が非常に多い、第2期の計画とほとんど変わっていない。つまり、具体的な達成目標を書かないので、同じことが、成果を上げると書いてあるだけです。例えば、机上資料の反映状況確認資料29ページの予算措置によって運転時間が変わるのでという表現。こういうのは一般の人向けには書かないでしょう。そうすると、僕は、公平性と、一般の人が4機構を比較したときに、随分高エネルギー加速器研究機構は、KPIかKGIか分かりませんけれども、そういう指標なしで、第3期の計画の達成目標なしのものを評価委員というか、いろいろな方がオーケーとしたという状況が分かりにくいのです。だから、書く工夫としては、前にも申し上げたのだけれども、例えば何年度と同じ運転時間が確保できればこの程度とか、何か表現の工夫をしないと、29ページに書いてあることは第2期の目標計画と同じことになるのです。第3期に何を目標にしてやるのかということが書いていない項が多いのです。
 33ページも、奨学金の寄附状況が分からないので、達成目標は書けないとの表現で、同じ状況です。
【稲永分科会長】  備考欄ですね。
【松井委員】  これは奨学金制度の私費外国人のことですね。これは総研大に関係あるのですけれども、そういうふうに、何かというと、お金が分からないから指標を書けないというのは、少しほかの研究機構と比べると不公平感が出るのではないかと。高エネルギー加速器研究機構の方に大変申し訳ないのですけれども、全部とは言わないのですけれども、何らかの工夫がないと、よく分かるような指標をできるだけ書くということ、そういうことがほとんど抜けている。だから、工夫をやはりしていただきたいと思います。それは、いつに各機構間の公平性と一般の人が分かりやすくするためということです。
【稲永分科会長】  ほかにご意見はありますか。
【小林委員】  ワーキンググループのときにも申し上げたことなので、今日は遠慮していましたが、第3期で一番重要な点は、やはり研究健全化のことであると思います。これは監事機能あるいは機構間の連携とも関わってくることですけれども、監事というと何となく財務と会計というイメージであるのかなという気がして、そうすると非常勤で、何か会議をやるときに事後承認していればいいというような、非常に狭く捉えられているのではないかなという気がするのです。
 昨年の夏の大臣の決定を踏まえて、研究不正の問題ですが、これは別にお金の使い方だけではないわけです。研究の不正というのはもっといろいろなものがあって、研究行為におけるいろいろな、FFPの問題などあります。今の財政状況の中で、もし4機構の中で何か大きなことが起きたら、相当厳しい対応というのが迫られる可能性もあるので、ここは本当に待ったなしに、4機構ともに共通して、できれば本当に常勤の監事を置いていただいて、具体的にどういう体制をとって起こすのかを検討して頂きたい。
 例えば、アメリカのORIが主にやっていることは、実は事後対応ではないのです。それでやれる数は限られているので、ほとんどが事前防止に力を入れてやっている。ですから、やはり日本も同じように、何か起きて対応するという以前に、起こさないような事前防止、それがやはり私としては常勤の監事による監事の機能強化ということが何よりも必要なことだと思います。そして、そのことをそれぞれの機構が単独に考えているよりも、むしろ専門分野を超えて共通している話ですから、4機構の機構長会議で、そこのところをどうするかということを共通して考えていただきたい。そのことを私は特に強調しておきたいと思います。
 あと、数値目標については、分野の性格上、人間文化研究機構はどうなのかなと思っていましたが、かなり頑張って書いていただいているかなという気がしますので、是非高エネルギー研究機構の方もよろしくお願いをしたいと思っています。
【稲永分科会長】  ほかにご意見はございませんか。はい、どうぞ。
【横山委員】  恐れ入ります。ワーキンググループのメンバーではございませんので、十分理解しておらない可能性もあって大変恐縮でございますが、何度か議論に出ておりました地元とのコミュニケーションについて申し上げたいと思います。この問題は、古い問題でありながら、自然科学研究機構については、核融合研の問題もはじめ、あるいはTMTのハワイの住民の方との問題もはじめ、幾つも同じような案件が出てきている状況であると拝見しております。本来であれば、4機構で地元とのコミュニケーションを真剣に考えるような会合であるとか取組を御議論していただくちょうど良いチャンスになっておるのかなと拝見しております。特にTMTのような問題は日本を超えてハワイの地元の方、またハワイ大の先生も反対しておられる方もいらっしゃるという難しい状況で、機構を挙げて取り組んでいく必要があるように思います。
 今年のノーベル賞になりましたニュートリノの分野も、長い時間をかけて神岡町の皆様と交流をして、地元から非常に応援されて頑張ってこられたという背景もございます。地元との問題といいますと非常に古くさいようにも聞こえるような側面もあるかと思いますが、是非4機構がこれまで成功した事例と失敗した事例をお互いに示し合わせながら情報を共有できるような議論を期待したいと思います。
 余談かもしれませんが、私がやはり心配なのは核融合研でございます。理科教育などを通じて御努力されているという感じはひしひしと伝わってくるのですけれども、そうした問題と、核という名前がつく研究所に対するある種の不信感は続いています。すぐに何かできるようなことではございませんが、ただ研究成果を伝えるとか、理科教育の一端というのではなくて、地元との交流が一つの大きな問題である、取り組むべき課題であるという認識を持っていただいて、より前に進んでいただくとありがたいかなと拝見しております。
 以上です。
【稲永分科会長】  ありがとうございます。ほかにご意見がありましたらお願いします。
【佐野委員】  4つのポイントの中の監事の常勤化を含めた監事機能の強化に関して、補足で1点申し上げたいのですけれども、監事監査という言葉で、やはり財務会計の監査というふうに直結してしまう。いわゆる業務監査の部分が非常に劣っているといいますか、認識されていない部分があって、それはなぜかというと、一体業務監査は何をやったらいいのか判らないのではないかと思えるのです。書類をめくればいいのか、理事会に出ればいいのか、機構長会議に出ればいいのかということで、業務内容をしっかり整理していただいて、何をやったらそこの部分が強化されるかということをきちんと整理した上でないと、常勤化しても座っているだけになってしまうということで、もうちょっと監事業務とは何かというのを整理して、認識を改めていただいてやっていただきたい。もっと先に、極端なことを申し上げれば、例えば財務会計については、会計監査人がいるところについては、それの相当性を見ればいいのだというような会社法的な世界もあります。ちょっと極論で視点が違うので、そこまではいかないとは思いますけれども、財務会計とは別の業務監査の部分、もう少し共通認識を整理されてはいかがかなと。その辺のところも強化していただきたいと思っております。
【稲永分科会長】  おっしゃられるとおりで、監事の研修会等もやられているとは聞いているのですが、もう少しプロフェッショナルになるように進めていかなければいけないことだと思いますので、この点も強く求めていきたいところですね。
 ほかにございますか。
【フクシマ委員】  今のお話は大変重要だと思いますが、その際にやはりどういう要件を持った人がその業務に適切かということを明記する必要はあるかと思います。先ほど分科会長が言われた、まさにスクラップ・アンド・ビルドしていくについても、そういうことを判断できるような、きちんとした経験のある監事の方が必要です。研究と経営の両方が分かる方を見つけるのは難しいということなので、常勤の場合は、それぞれのエクスパティーズのある方何名かをチーム化して当たるというのが一番よいのではないかと思います。
【稲永分科会長】  スーパーマンはなかなかいないですからね。
【フクシマ委員】  なかなか1人ではできない。
【稲永分科会長】  ほかに。
【善甫委員】  ちょっと元へ戻って全体的なことをお話しさせていただきたいのですけれども、4機構それぞれ構成された歴史はあると思うのです。経緯もあると思うのですが、もう3期目に入るわけですから、それぞれ歴史がどうのこうのという言い訳はもうやめていただく時期に来ていると思うのです。だから、一体となって、ちゃんと本当に、これは組織なんだぞ、この機構は自分たちがばらばらになっていていいのかというのが、ずっとここのところ目立っていますよね。何か問題があると、歴史がこうだから、ばらばらだからということでお話を伺うことが多いのですが、やはりもうこれは一体になる、3期ですよね。そうすると、もう許されないと思うのですよ。もうエクスキューズはないと思うので、ここのところは、さっきスクラップ・アンド・ビルドとかガバナンスとか監事機能とか、皆さんがおっしゃることは全部共通していると思うのです。やはりそこをもう少し本当にリーダーシップを発揮していただいて、機構長にしっかり組織の一体化というのを進めていただきたいと期待しています。
 以上です。
【稲永分科会長】  ほかにご意見がありましたらお願いします。
【小林委員】  もう一つだけ、機構間の連携というのは、業務上のことだけではなくて、やはり第3期は研究所でもう少し融合できるところも幾つもあるのではないか。お互いに協力し合えるということです。異分野融合、文理融合というのは、研究対象の異分野ではなくて、アプローチの融合ということです。ですから、まず1期でスタートして、2期で機構の中がある程度まとまってきたとして、そうではないところもあるかもしれませんが、第3期はもう少しそれを超えて、機構間の研究の連携というものも視野に入れていただければと願っています。
【稲永分科会長】  ありがとうございます。機構が違って同じような研究をやっていると思われる組織もありますので、機構間の連携を進めればその2つを併せて機能を強化してスリム化できるというメリットもありますので、ご指摘のような視点は非常に大事だと思います。
 まだまだご意見はおありかもしれませんが、次の議題等もございますので、収束させていただいてよろしいでしょうか。
 本日は、たくさんの御意見を頂きましたが、この資料1についてはおおむね了承ということで、いただいた御意見をこの中にどのように反映させるかについては私の方に一任していただいて、更に国立大学法人分科会との平仄の問題もありますので、その調整も含めて御一任いただければと思いますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【稲永分科会長】  極力反映をさせていきたいと思います。どうもありがとうございました。では、そのようにさせていただきます。
 それでは、次の議題でございます。第3期から期が始まる前に認定することとなった「戦略性が高く、意欲的な目標・計画について」認定プロセスの方向性を審議したいと思います。
 まず、このことについて事務局から御説明願います。
【事務局】  それでは、資料2「戦略性が高く、意欲的な目標・計画の認定について(案)」に基づきまして御説明をさせていただければと思いますので、お手元に資料の方の御準備をお願いいたします。よろしいでしょうか。
 それでは、資料2に基づきまして説明をさせていただきますが、ただ今、稲永先生の方から御案内がありましたとおり、「戦略性が高く、意欲的な目標・計画」につきましては、各法人の中期目標・中期計画におきまして、戦略性が高く、意欲的であると各法人が考えるそれぞれの目標・計画について申請を受け付け、法人評価委員会の審議の上で、それぞれの目標・計画として認定をさせていただいているところでございます。認定された目標・計画につきましては、各法人の質的向上を促す観点から、達成状況のみの評価を対象とするのではなくて、その状況に至るまでのプロセスや内容を評価するなど、積極的な取組として適切に評価することになってございます。
 「戦略性が高く、意欲的な目標・計画」につきましては、先生方に毎年度、年次の評価の中でそれぞれの進捗状況を法人の方から説明を頂きまして、コメントなどを頂いているところかと思いますけれども、大学共同利用機関法人につきましては、平成23年度に「戦略性が高く、意欲的な目標・計画」の認定をいたしまして、27年度からは、御記憶にあろうかと思いますけれども、自然科学研究機構のアストロバイオロジーセンターの設置等々につきまして御認定をいただいたものとなってございます。
 一方で、第3期中期目標・中期計画の取り扱いにつきましては、各法人が自ら特色ある活動や高い目標を積極的にそれぞれの中期目標・中期計画に反映することを促すために、先ほど稲永先生の方からも御紹介がありましたとおり、第3期計画では中期目標期間の開始に際して、あらかじめ中期計画策定時点において「戦略性が高く、意欲的な目標・計画」の認定を行うこととしてございます。
 具体的な認定の方針につきましては、3に記載がありますとおり、原則としては、各法人の申請内容を尊重しつつ、以下の趣旨を踏まえ、認定の可否を御判断いただきたいというものでございます。
 1つ目の丸でございますが、法人の機能強化に向けて先駆的・先導的に取り組むもの、例えば、共同利用・共同研究成果の可視化などの取組について、あるいは2つ目の丸、取組の重要性を踏まえ、高い数値目標を掲げて取り組むもの、3つ目の丸、法人の機能強化に向けて法人の強み・特色を一層明確化するため、重点的な資源再配分を行い、具体的かつ高い水準の達成目標を掲げ取り組むものとしてございますが、こちらの認定の可否につきましては、それぞれ3つの要件を全てということでもなくて、それぞれの考え方なり、何をもって戦略性が高く、意欲的な目標であるかということでございますので、こういった観点から総合的に御判断をいただきたいというものでございます。
 一方で、認定のプロセスでございますが、本資料を本日の分科会あるいは11月に予定されております総会の方で御承認いただきましたら、各法人からの申請につきましては、評価委員会において認定を行うとして、1月ぐらいに中期目標・中期計画の原案というものが再度提出される予定となってございますので、それに併せまして「戦略性が高く、意欲的な目標・計画」につきましても申請がなされると思われますので、その際にまた分科会として御議論いただきたいというものでございます。
 資料2につきましては、説明は以上でございます。
【稲永分科会長】  ありがとうございました。
 この資料2について御質問、御意見を頂きたいと思います。いかがでしょうか。
【フクシマ委員】  これは質問ですが、例えば認定の方針の一番下のところで、「資源の再配分を行い」というのがあるのですが、この中に先ほどのスクラップ・アンド・ビルドは入るのでしょうか。何かこれだと必ず、「意欲的な」というと新しくつくることにばかり目が行ってしまうのですが、中にはスリム化で、資源の有効活用、リターン・オン・インベストメントを高めるための活動というのも「意欲的な」取組と評価してもよいかと思います。それから、先ほど御指摘がありました2つの組織で同じことをやっているところを合体して、更に強化をすると。そういったようなことも再配分の中に入っているのでしょうか。もし入っていなければ、明確にそういう活動も一つの積極的な、戦略的な、意欲的な試みであるということで、リストを入れて、決してネガティブな後ろ向きの活動ではなく、前向きな攻めの活動であるということを明示するのも一つの方法ではないかなと思います。
【稲永分科会長】  今の御質問については、事務局から説明をお願いいたします。
【事務局】  事務局といたしましては、先生おっしゃるとおりに、資源といってもヒト・モノ・カネ、いろいろあろうかと思いますけれども、そういったものをいろいろ見直すことによって、おっしゃるように攻めで戦略性が高いものを何か認定できればと思っております。
【フクシマ委員】  ただ、現在の表現を読むと、一般的には、再配分をしてといったときに、新しい組織等をつくることしか考えないのではないかという気がするのです。要するに、プライオリティー付けをして、どこかを減らして、どこかに配分というイメージが明確に出ていないのではと思います。なおかつ、中にはスクラップするものもあって、それでビルドがあると。限られた資源なわけですから。そういうニュアンスが伝わりにくいかなという気がするのですが、いかがでしょうか。
【事務局】  事項については工夫をさせていただきます。
【稲永分科会長】  お考えになっていることは事務局も同じですので、その真意が伝わるように文言の修正を含めて検討したいと思います。よろしくお願いします。
 ほかにございますでしょうか。私からよろしいですか。
 大学共同利用機関の大きな任務としては、オールジャパン体制での共同利用・共同研究の推進ということがありますが、その辺のところがもう少し弱いような気がします。新たなオールジャパンの体制をつくることに関しての意欲的な取組が分かるようなものは、ここでどこにあるのでしょうか。もう少し具体例が分かりやすいような表現とすることも検討していただければと思うのですがいかがでしょうか。
【善甫委員】  項目をふやしたらどうですか。これは「法人の機能強化に向けて先駆的・先導的に取り組むもの」の中に、括弧で共同利用・共同研究などが入っていますよね。そうではなくて、共同利用・共同研究というのも一つの大きなテーマだと思うのです。だから、項目を3つではなくて、丸を4つにしたらいいのではないかなと思うのですが。
【事務局】  少し工夫はさせていただきたいと思います。最終的には国立大学法人と共同利用機関で多分共通の指針として作るので、括弧の中の多分例示みたいなものでは工夫の余地は大きいかなとは思いますが、ただ、趣旨はよく分かりますので。
【善甫委員】  共通な。
【事務局】  はい。いずれにせよ、工夫をさせていただきます。
【稲永分科会長】  国立大学法人の方との横並び、平仄ということは理解しておりますので、検討くださるよう、よろしくお願いします。
【事務局】  その観点でいいますと、第3期どういうふうに予算配分をしていくかという観点について同じく議論をしたところ、今いろいろ概算要求している中で、大学共同利用機関法人がどういうふうに大学に貢献するかというような基準も併せて、予算配分の面で検討している面においては、今まさしくあったように、自然科学研究機構であるとか、情報・システム研究機構がやっているような、大学全体にどう裨益する、新しい機構としての共同利用・共同研究のシステムを作っていくであるとか、そういったところについては重点配分しようという方向性であり、共同利用機関としての役割をクローズアップして重点支援することとしております。それと、おそらくこの中期計画というものもクローズアップされますので、これは共通の指針として、予算面は共同利用・共同研究の視点で支援する部分も検討を並行してやっておりますことを踏まえ、その辺も併せて、また検討したいと思っております。
【稲永分科会長】  お金は限られていますから、課内で一本にまとめていただけるよう、よろしくお願いいたします。
 ほかにございませんか。
【長野委員】  質問ですけれども、今、善甫先生がおっしゃったことはとても大事で、今や共同利用・共同研究拠点というのがありますね。我々が常に持っている危機感というのは、共同研究というのは今や大学共同利用機関の専売特許ではない。大学でもできるし、拠点でなくたって、極端にいったら、科研費を取ってできるわけです。そうなると、今度、共同利用ということの概念の再検討というのが各基盤機関に求められているわけです。そこのところを、今までは何となくぼやっと、施設を使っているとか、あるいは資料がいっぱいあるとか、そういうことで済んでいたのだけれども、むしろそうではないと思うのです。
 つまり、それを考えるときに非常に大事なのは、例えば東京外大のAA研で言語研修という、とんでもなく売れない言語の研修を毎年やっている。今、50歳ぐらいの研究者で、そのメリットに浴さなかった人はいないぐらいポピュラーなのです。ただ、やっている御本人たち(AA研の先生)は共同利用だとは思っていないのです。非常にもったいない。そのもったいないことが我が大学共同利用機関としては、もっと数倍あると思うのです。そこら辺のことをどういうふうに考えたらいいのか。先駆的な試みの中にどうやって組み込んでいけばいいのでしょうか。本省はどういうふうにお考えなのですか。
【事務局】  私どもとしては、別の場になりますけれども、科学技術・学術審議会の中で、まさにこの共同利用について御議論いただく場というのがありまして、今年の1月にまとめというのを出させていただいております。机上資料の束の下の方に、こういう色の冊子があるかと思います。また後ほど時間があるときにお目通しいただければと思いますが、ここでは、ある意味、共同利用・共同研究拠点と大学共同利用機関と併せて共同利用・共同研究体制という一つの概念でくくっておりまして、現状ではなかなかそういうことは起こっておりませんけれども、例えば大学の附置の研究所というものでスタートしたとしても、そのコミュニティがどんどん大きくなって、ある大学で持ち切れなくなれば、それはまさに大学共同利用機関に発展することもあるでしょうし、あるいは逆のケースもあるのかもしれません。
 そういう形で、我々としては共同利用・共同研究拠点と大学共同利用研究機関と、ある意味、流動性を持って発展したり、展開したりということも想定して、予算的には我々は共同利用・共同研究体制ということでまとめて一つの大きな予算として要求させていただいていますし、ある種、一体的なものとして、おっしゃるように相互の境目もだんだんなくなってきているというのはそのとおりかと思いますので、将来的にはそこの垣根がより流動的になっていくのがよろしいのではないかなと。基本的には、そういう方向でこの審議のまとめもまとめられていると思います。
【稲永分科会長】  よろしいでしょうか。
【善甫委員】  今ちょっと見たら、やはりそういう意味では、どこでも同じことを言っているということですね。
【稲永分科会長】  そうです。
【善甫委員】  我々だけではないということですね。
【稲永分科会長】  おっしゃるとおりです。
【善甫委員】  分かりました。
【稲永分科会長】  いや、でも、いろいろなところで言わないといけない。とても大事なことだと思います。
 それでは、皆さん、この資料について御意見いただきましたが、分科会としては、この内容を基本的におおむね了承する、そして、もう少し工夫を加えたほうがいい点、また国立大学法人評価委員会との横並び、平仄がありますので、ある一定の制限はあるかと思いますが、その範囲の中で最大限修正をするということで、この資料については事務局と私の方に御一任いただけますでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【稲永分科会長】  ありがとうございました。
 次に、今後のスケジュールについて、事務局の方から御説明願います。
【事務局】  それでは、資料3に基づきまして、今後のスケジュールについて御案内をさせていただければと思いますので、お手元に資料の準備をお願いいたします。
 今後のスケジュールでございますけれども、一番上の記述にございますとおり、11月6日金曜日に国立大学法人評価委員会の総会が行われる予定となってございます。総会におきましては、先ほど御議論いただきました素案についての修正意見の案について御審議いただくとともに、文部科学大臣が修正意見を出した後の対応についてもお諮りをするということでございます。
 また、11月下旬に、先生方から頂きました御意見を踏まえまして、文部科学大臣の方から通知をするということになってございます。また、法人としては、大臣通知なり委員会からの意見を踏まえまして、1月上中旬頃でございますけれども、中期目標の原案・中期計画案の提出がございます。
 1月下旬でございますけれども、大学共同利用機関法人分科会を開催させていただきまして、第3期中期目標原案・中期計画案につきまして、大臣通知の意見がどのように反映されたかといった確認を併せてしていただければと思ってございます。また、同時に、先ほど御審議いただきました「戦略性が高く、意欲的な目標・計画」につきましても法人から申請がなされると思いますので、御議論をいただければとしてございます。ただ、ここは予定とさせていただいてございます。
 2月下旬になりましたら、中期目標につきまして各法人に提示し、3月上旬に評価委員会総会におきまして中期計画の審議、ここに「中期計画(別紙)」とありますが、この別紙というのは予算や収支計画や資金計画ということになります。こちらは予算を反映した形ということになりますけれども、中期計画の審議をし、総会の方で「戦略性が高く、意欲的な目標・計画」の審議を同時に併せてしていただきまして、3月下旬には中期計画を認定するとともに、同時に「戦略性が高く、意欲的な目標・計画」についても認定することになります。
 このようなスケジュールとなってございますので、引き続き、また先生方に御助言いただければと思います。
 スケジュールの説明については以上でございます。
【稲永分科会長】  スケジュールについて何かご質問などありますか。よろしいでしょうか。
 なければこれで本日の議事は全て終了することになりますが、どうしてもということはございますか。よろしいでしょうか。
 それでは、本日の議事はこれで全て終了したということにさせていただきます。ありがとうございました。
 最後に、事務局から連絡をお願いいたします。
【事務局】  今後のスケジュールとして、次回会議の開催につきましては、別途先生方に御案内をさせていただきますので、あらかじめ御承知おきいただければと思います。
 事務局からは以上でございます。
【稲永分科会長】  それでは、本日はこれにて閉会します。御協力ありがとうございました。

―― 了 ――


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(学術機関課評価・調査分析係)

-- 登録:平成28年01月 --