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国立大学法人分科会(第2回) 議事録

1.日時

平成15年12月18日(木曜日) 15時~17時

2.場所

フロラシオン青山 「孔雀」(3階)

3.議題

  1. 国立大学法人の中期目標・中期計画(素案)について
  2. その他

4.出席者

委員

 椎貝分科会長、阿部委員、荒川委員、飯吉委員、奥山委員、木村委員、後藤委員、南雲委員、丹羽委員、野依委員、御手洗委員、小野田専門委員、舘専門委員、宮内専門委員、山本専門委員

文部科学省

 高塩高等教育審議官、合田高等教育企画課長、山下主任大学改革官 その他関係官

5.議事録

分科会長
 皆様方お忙しいところ良くお集まり頂きまして、ありがとうございます。所定の時刻を少し過ぎましたので、第2回目の大学法人分科会を開催したいと思います。よろしくお願いします。
 最初に初めてご出席を頂いております先生方がいらっしゃいますので事務局よりご紹介をお願いします。

 ※ 事務局より、新たに専門委員として発令された各委員の紹介があった。

分科会長
 それでは事務局から配付資料の確認をお願い致します。

 ※ 事務局より、配付資料の確認がなされた。

分科会長
 よろしいでしょうか。それでは議事に入らせて頂きます。本日は国立大学法人の中期目標・中期計画の素案について審議を行います。まず文部科学大臣による修正の基本的な考え方ついて事務局からご説明をお願い致します。

事務局
 それでは資料1、2に基づきまして、これは文部科学大臣が行う中期目標・中期計画の素案に対する修正の基本的な考え方についてです。資料の(1)にありますとおり、国立大学法人制度は国立大学の活性化ということを目的としているわけであります。一方で独立行政法人制度というものがありますが、これとの関係におきまして独立行政法人通則法の規定を可能なものについては修正等を行った上で準用をしておりますが、法律と致しましては国立大学法人法という独立の法人制度として設けられた制度です。
 従いまして(2)にありますとおり、国立大学法人の中期目標の策定におきましては独立行政法人のように主務大臣が一方的にこれを策定致しまして指示するということではなくて、あらかじめ国立大学法人の意見を聞き、これに配慮して策定をするという法律上の規定になっております。この意見を聞くということは原案を国立大学法人に提出して頂くとされているところです。そしてまたこの法人法の運用に当たって、常に国は国立大学の教育研究の特性に配慮しなければならないという規定も設けられているところです。
 そして附帯決議につきましては(3)にありますとおり、法人法の国会審議の際に非常に大きな論点の1つになったところであり、参議院文教科学委員会において附帯決議が行われました。つまり、中期目標の実際上の作成主体が法人であることにかんがみ、文部科学大臣は、個々の教員の教育研究活動には言及しない、或いは文部科学大臣が中期目標・中期計画の原案を変更した場合の理由及び国立大学法人評価委員会の意見の公表等を通じて、決定過程の透明性の確保を図るとともに、原案の変更は、財政上の理由など真にやむを得ない場合に限る、このような附帯決議がなされたものです。
 このことから(4)にありますとおり、中期目標・中期計画の各大学から頂いた素案については大学の意向を尊重するということを前提として、修正につきましては抑制的に扱うことが求められているという風に考えているところです。具体的に文部科学大臣が修正を行うものにつきましては、2枚目にありますようなものにさせて頂きたいと考えているところです。
 2枚目の上から順次申し上げさせて頂きます。
 まず第1は(1)ですが、国立大学法人法等の法律改正を要する事項などは文部科学大臣限りで実施出来ないため、文部科学大臣として中期目標に記載することにより責任をもって大学にその実施を求めることができない記述の修正ということです。ここでは例えば複数の国立大学の統合であるとか、或いは国立短期大学を4年制大学にするといったことがあります。今回そうした記述が1、2あります。それにつきましては法人法の改正を要するものでありまして、最終的には国会で改正されないと実現できないことです。もちろん各大学におきましてこうしたことを目指し大学間連携を図るとか、或いは教育研究の充実を図るとかそういうことは大いに行って頂きたいことですが、文部科学大臣が国立大学法人に対して示す中期目標に法改正を伴うものを記載する場合には適切な記述等をさせて頂く必要がある、このように考えております。これは事柄そのものを消してしまうということではありませんで、誤解を招かない形の表現振りにさせて頂くという修正をお願いする必要があると思っているところです。またこれに類似しますものとして、例えば中期目標期間中に大学院の研究科の新設を行う旨の記載をしている大学があります。これも設置基準上の適合性を学校法人審議会において見て頂くというプロセスが必要です。現時点でその事を確認できないため、記載を修正して頂く必要があろうと思っているところです。これも該当があります。
 続きまして(2)ですが、財政上の観点からの修正です。先程の国会附帯決議で、財政上の理由など真にやむを得ない場合に限るということですので、財政上の観点からの修正というものは、言ってみれば典型的な修正を行うケースにあたるわけです。これにつきましては幾つかの類型が考えられております。1は多大な財政支出が見込まれ、財源確保の目途が立っていない記述の修正ということですが、これにつきましては文部科学大臣が策定する目標等の個々の記載事項を1つ1つ、例えば所要額は幾らといった形で私どもがチェックするというつもりはありません。基本的には各法人が工夫して財源調達をして頂くことも含めて原案を尊重して参りたいと思っておりますが、一方で記載事項に挙がっていることについて、もちろん国として全て財源を保証するという趣旨で認可をするものではありません。これが基本スタンスですが、私どもが素案を拝見させて頂いたところ、やはりこれは各法人の工夫の限度を超えているのではないかと思われるものがあります。例えばキャンパス移転にかかる記述、或いは病院の再開発にかかる記述。こういったものについては明らかに多大な財政支出が見込まれるところですし、これらの実施にあたりましては色々な事業評価の手続き、或いは国の財政措置というものをきちんと見通して頂く必要があります。またこの件についてそうした記述をして頂いている大学と、そうでない大学の記述の差があります。ここら辺の整合性を図るという観点も含めまして、所要の修正をお願いしたいと思っているところです。
 2ですが附置研究所等であって、全国の研究者の共同利用を目的としており、それに必要な経費を運営費交付金において措置する予定になっているものにつきましては、共同利用を目的としていることが明確になるような記述をして頂きたいと思っているところです。これにつきましても大学によって記述をして頂いているところとそうではないところがあります。ちなみに、これは各大学に置かれている附置研究所の中で全国共同利用型というものが従前あります。そして従来の国立大学特別会計においても全国共同利用の附置研究所につきましてはそのための経費の手当てをしてきておりました。つまりその大学のみで使うのではなくて、開かれた形で全国の研究者に使って頂くということでそのための経費が措置されておりました。これにつきましては法人移行後も運営費交付金の中で同じ手続きをしていきたいと思っているところですので、その点が計画の中できちんと担保できるよう記載をして頂きたいと思っている次第です。
 共同利用機関となっている附置研究所としましては例えば東大の宇宙船研究所、或いは名古屋大学の太陽地球環境研究所等々がありますが、ちなみに16年度概算要求に盛り込んでおります運営交付金の中に、共同研究費という形で盛り込んでおります経費は7.5億円程。この国費につきましてはやはりきちんとした形で担保を記載をして頂く必要があるだろうと思っているところです。
 3は施設整備におけるPFIの推進の観点からの記述ですが、こちらも記載して頂いている大学とそうでない大学があります。このPFIは、ご存知の通り最近公共の施設整備等で民間の資金を活用した形で多く展開され始めている形態です。国立大学の施設整備につきましても、現在の段階で東大、岐阜大、熊本大等10大学でPFI事業を実施する予定になっております。この10大学につきましてPFIというものを、中期計画にPFIであるということを記載して頂きたいと思っております。このPFIというのは民間資金を導入する関係がありまして、銀行等の金融機関から融資を受ける際、認可等の国の一定の関与というものが必要になってくるのです。従いましてこの中期計画の中できちんとPFIであるということを書いて頂いて、文部科学大臣が認可したという形で民間資金が確実に融資されるようにしていきたいということです。
 以上1、2、3が私どもの考えている財政上の観点からの修正ですが、これらにつきましてはご承知のように、財務大臣と最終的に協議が必要になる部分です。法律上中期目標・中期計画いずれにつきましても財務大臣との協議が求められております。特に財政上の観点につきましては、おそらく年明けになろうかと思いますが、今後具体的に財務省と、調整して参りたいと思っております。場合によっては修正点の更なる追加がありえると思っております。その点につきましては財務省と相談する中でまたご報告させて頂き、ご議論頂ければと思っているところです。
 それから(3)ですが、法令違反、又は社会通念上著しく妥当性を欠くと認められる記述の修正です。これは今回該当がないと思っておりますが、例えばどういうものが考えられますかというと、収益事業のようなものを前提とした記述が入っている場合で、国立大学法人は法律に定められた業務しか行えないということになっております。学校法人のような収益を目的にした事業を仮に行うというような旨の記載が原案にある場合は、修正をさせて頂く必要があります。そういった場合に備えて念のためということで、観点として置かせて頂いているものです。今回拝見した限り素案にそのような記述はありません。
 (注)書きは先程申し上げたことの繰り返しです。目標・計画の記載について個別に予算措置を行うものではないということと、教育研究組織の関係で、設置基準上の適合性の審査を要するものにつきましての記述をここに(注)書きで書かせて頂いているところです。
 以上が文部科学大臣として各大学の素案における個別具体の記載を自ら修正する際の基本的な考え方です。今後評価委員会でのご議論を踏まえまして、財務省等の関係方面と調整を行いながら、具体的な修正案について整理をした上でお諮りをさせて頂きたいと思っているところです。
 また前回もご説明したところですが、中期計画の内容と致しまして、現在提出されております素案の部分に加え、予算収支計画、資金計画等お金の部分があります。これは法律上予算・収支計画、資金計画を記載するということが求められているものでして、これにつきましては平成16年度予算案の編成作業が今大詰めを迎えているところでありまして、特に運営費交付金の問題がどうなることかということもあります。これらが確定し、別途国立大学に予算、収支計画・資金計画を作成して頂くというご連絡を差し上げつつ、この評価委員会でご覧頂くということが必要となってまいります。念のため申し添えさせて頂きますと、できればこういったことを1月中を目途に各大学の方にご連絡し、そしてお金のところも含めて、来年4月までの間にまた本委員会でご意見を頂き、4月以降正式に目標計画の原案というものをご提出頂くという形で運んで参りたいと思っているところです。以上簡単ですが、ご説明申し上げました。どうぞよろしくお願いを致します。

分科会長
 どうもありがとうございました。要するにまず法律改正等を要する大変難しいこと。それから2番目は財政上の問題があること。それから3番目が法令違反とか社会通念上大変まずいということがあるところは直して頂くということで、これらは必要最低限のことを言っているのではないかと私は解釈しております。また色々ご意見、ご質問等があるかと思いますが、資料を一貫して説明させて頂こうと思いまして、その後にご意見とご質問をお願いいたします。
 資料2をご覧頂きます。これは私から説明をさせて頂きます。これは中期目標・中期計画につきましてこの評価委員会としての意見として出したいと考えているものの検討のためのたたき台です。
 まず1番目は国立大学がこれまで果たしてきた役割についてどのように委員会として考えるかということですが、書いてありますように色々な面で重要な役割を担ってきたということです。法人化がその使命を変えるということではなく、むしろ大学ごとに使命が明確化されてきますので、確実な実現が従来以上に期待されるだろうということが1つあります。
 次に2番目はそれならば国立大学はなぜ改革をするのかという理由ですが、これは今の新制大学制度が相当な年月を重ねておりまして、教育研究の国際競争力の観点からも改善しなければならない点があるわけでして、社会からの批判もなくなっているわけではありません。従いましてより国際競争力のある大学作りを目指すべきであろうということを記述してあります。
 また法人化ということは各大学での経営面での権限が大幅に拡大するわけですので、それととともに責任の所在の明確化を図らなければなりません。
 もうひとつはこれは色々大学の先生方にはご意見もあるかと思いますが、1つの戦略ではなくて、とにかく機動的で、戦略的な大学運営が実現されるように経営面の学内体制を抜本的に強化する。それから良い意味でのトップダウンでありますが、意思決定の仕組みの確立を再構築する必要があると思います。法人化はこの改革を進めていくための契機となるだろうというように考えられますので、国民の期待に応えるようにやるべきではないだろうかと、考えております。
 ここで1ページめくって頂きますと、中期目標・中期計画の検討に当たって必要な視点として、国立大学法人が果たさなくてはならない使命や機能がこれによって如何に従来以上に発揮させうるかという観点と、国民や社会への説明責任を果たしていくかという観点が前提として必要ということが書かれております。といいますのは、研究は必ずしも計画通りに進むものではありません。それでも中期目標とか中期計画を立てておけば、計画の変更とか目標の立て直しとかいうことは可能です。そういうことも含めまして、中期計画・中期目標というものを作れということです。今までは、大学というものはこういう計画というものがなかったわけではありませんが、どういう風に計画を立てていくのか、私には良く分からなかったということがあります。
 3枚目を開けて頂きますと、各大学は人材を抱えていて実績もあるわけだからそれぞれの自主性と、その大学の持っている特性というものを配慮する必要があります。極端に言えばそれぞれの大学が皆違っていると考えていかなくてはいけません。その結果、具体的で評価が可能な目標計画設定をする必要がどうしても生じてくるだろうということになります。
 4ページを開けて頂きますと、従いまして当委員会としては文部科学大臣が修正を求める事項としては、先程説明があったとおりですが、法律の問題、財政上の観点、それから法令違反その他ということであれば、修正するというわけです。再検討につきましては、4ページの3-2のところに書いてありますが、中期目標・中期計画の記載の具体性について可能なものについては、各大学において、自主的、自立的に見直しや検討が行われることを期待するということです。
 これに難しい面があることは私も承知しております。しかしできるだけ具体的な内容でないと国民を納得させることはできないだろうと思います。学生サービスの向上、社会貢献、その他安全管理まで列記しておりますが、可能な限り具体的な設定を行うということが必要だろうと思います。もちろん研究の問題によっては多少抽象的であっても私はそれは許容されるだろうと思います。
 それから定量的な目標設定が可能なものについては達成時期や達成水準の目標をとにかく設定することが望ましいわけです。それから定性的な記述だったらできるだけ明快に書いて、具体的に表現することが必要だろうと思います。
 5ページの3ですが、財および人力を投入する必要、それからそのプロセス、アウトプット、目標、正確にはできない場合でも、どれだけの人数を投入するかとか、(ア)とか(イ)のように具体的に言えるものであればできるだけそのように記述を工夫しなくてはなりません。
 4番目は、大学ごとに教育研究の特色、地域性の特性を踏まえて各大学の個性を伸ばすということですので、それを何が特色かということを認識し、その方法を明確に示すということです。
 5番目のように、全体の整合性の確保という観点は必要でしょう。中期目標というのはここまではやれるということと、それを達成するためにはかなりの程度具体的でないといけないと思います。これは昔と違って、大学の先生は説明責任をかなりの程度果たす必要があるだろうと考えております。文部科学省は各大学がそういう観点にたって自主的・自律的に素案の見直しとか検討を行って、発足時の中期目標の原案とかそういうものが中期計画の認可申請に反映するように対応をすべきだろうと書いてありますが、大学も対応できるように準備して欲しいということです。
 来年4月には国立大学法人が発足致しますので、ご承知の通り国立大学法人も全く新しい意思決定の体制となります。この新体制においてもちろん中期目標・中期計画の見直しということを考えなくてはならないかもしれません。これは執行部が変わるとすればある程度の変化は多分考えられるわけですから、文部科学省も積極的に対応して頂きたいと思います。
 以上が資料2ですが、ここで2つ問題があるだろうと考えております。1つは文部科学大臣が行う修正についてどのように考えるかという点が1つです。それからもう1つは、幾つかの点は各大学に共通に再検討を求めるようにしてはどうかということが第2点です。もう少し具体的に申しますと、資料1の文部科学大臣が行う中期目標・中期計画の素案についての修正についてご意見を伺いたいと思いますが、もう1つその前提というのがあるわけです。検討となる事項や基本的な考え方についてもう一度整理しておくことが必要ではないだろうかということです。そこで資料2の1ページから3ページの部分の基本的な考え方について1、2、3のところについてはどうだろうかというご意見をお伺いしたいと思います。どなたからでもご意見を頂ければありがたいと思います。

事務局
 申し添えておきますが資料2の性格ですが、これにつきましては前回の会議で今後の進め方につきましては椎貝分科会長にご一任頂いたところです。その後椎貝分科会長の方で専門委員の皆様、或いは何名かの委員の皆様のご意見を伺いながら中期目標・計画の考え方について分科会長の方で整理を頂いたということでして、それを検討のためのたたき台ということで分科会長がまとめられ、本日の議題の参考にして欲しいという意味で今回提出されたものです。

分科会長
 それでは如何でしょうか。はい、どうぞ、阿部委員お願いします。

阿部委員
 1ページだけ少し申し上げます。最初に国立大学がこれまで果たしてきた役割についての当委員会の認識ということがありますが、(1)のところが大変難しいのです。全国的均衡の取れた配置による利益というのを除きますと、私立大学でも県立大学でもほとんど当てはまってしまうのですが、そういう文面で良いのかどうかということが大変気になります。

分科会長
 まあどうしても国立大学ですとこういう考え方が出てしまうのですが、いかがでしょうか。つまり言われることはこれが国立大学だけがやっていることではないというように考えられるのではないか、というところですが。

阿部委員
 わざわざここで改めて当委員会との認識を出しているわけでありますので、これはおそらく外へ出て行ってこの委員会の見識の基になるわけでありますが、これで良いかどうかということは気になるということです。ただ国立大学の役割というのを以前国大協でも何回も議論してきましたが、なかなか答えがうまくでてきませんので、そういう意味で大変難しいことですが、表に出たときはそうは言ってはいられなくなります。そういうことが気になるということです。

分科会長
 そうですね。ここのところは全国的に国立大学を一団と考えると、全国的に均衡が取れた配置というのはよろしいかと思います。しかし、他の部分については、ちょっと問題があるのではないでしょうか。

南雲委員
 私はむしろ経済状況に左右されない進学機会の提供はカットしたほうが良いと思うのです。と申しますのは駅前大学とか言われて、上に全国的に均衡の取れた配置による地域の教育となっていますので、また念押しをして左右されない進学機会の提供というよりはむしろ学術研究とか、研究者の人材養成ということが目的であり、産業基盤の構築など重要な役割を担ってきたということが重要と思うのです。経済状況に左右されない進学機会の提供というのは1つの家族から見れば左右される可能性もあり、そして地域が疲弊化してくればまた地域の経済にも左右されていると思うのです。このため、あえて書かないほうが良いのではないかというのが私の意見です。

分科会長
 はい、どうぞ。

御手洗委員
 …良く分からないのですが、これ全国的に均衡の取れた配置によると書いてありますが、国立大学は全国で87校あるわけですよね。どういう意味で均衡が取れたというのですか。要するに、何の産業もないところに大学があるわけですよね、87校全部挙げますと。むしろ私は選択集中したほうがいいと思うのですが。レベルを上げて、今交通機関が発達したITの時代に、全国万遍なく置く必要はないのではないかと思います。

分科会長
 事務局から何かありますか。

事務局
 これは私どもがかねてから国立大学の役割として申し上げてきた内容であるものですからちょっとご説明させて頂きますと、私どもの国立大学の整備の基本的な考え方と致しまして、戦後1県1大学という形でスタートをし、教員養成学部は全国に、各県に置くと。医学部、医科大学についても医大のない県をなくすという意味ですべての県に医科大学を配置する。そのほか工学部なんかにつきましても例外もありますが、基本的には、各県に1つは配置する。農学部についてもそういう格好で配置をされて、これも完全にそうなっているわけではありませんが、そういう格好で。その後色々と情勢の変化もあります。つい最近は私ども自身が国立大学の統合・再編等ということを旗振っておりまして、そういう各県毎にという考え方は必ずしも今や必要ないという立場に私ども自身も立っているわけですが、しかしそうは申しましても私立大学と比べました場合には当然のことですが、経済原理から言って大都市部に立地するということの方が合理的だということですし、コスト的に申しますと人文社会系で少人数の先生で多数の学生さんの教育ができるという分野に特化をするということがこれも合理的だということもありまして、そういう形の分布に、これは良い悪いということではありませんが、当然のことながらなってくるということが一方でありまして、日本の場合その8割が私学という状況になっております。国立大学の役割としては、やはり重要な役割の1つとしては民間ベースで必ずしも大学の立地が容易でないといったようなところにおける教育研究の拠点、或いはその地域の拠点と申しますか、基盤的な役割を担うということは、必ずしも各県毎に全てなくてはならないという意味合いではなくて、高等教育全体の、日本全体としてのバランスを考えながら整備をするということ自体は今後とも私どもとしては国立大学の役割としてあるのかなというように考えているということです。これはあくまで私ども文部科学省としての現時点での考え方ということですから、この評価委員会としてあえてそこまでのことは書く必要がないというお考えは十分ありうるだろうと思いますので、その点はまたご検討頂ければ大変ありがたいと思っております。

分科会長
 そうですね。ここら辺はもちろん私大の先生方もおられますし、私も私大に勤めていたこともありますので微妙なところですね、確かに。その表現が難しいところだと思いますが。そこら辺ご意見伺えればありがたいと思います。

山本委員
 経済状況に左右されない進学機会の提供というのは、これはやはり評価の問題でも財政に関わる問題、授業料問題と実は非常に密接な関係があるわけでして、国立大学の授業料を適正な水準に維持するということの支えなり、或いは財政をどう考えるかと見る場合おいてこの文言はやはり入れたほうが、少なくとも国立大学法人の発展のためには、対私立大学との関係はとりあえず置きますと、非常に重要な文言ではないかというように思っております。

分科会長
 そうですね。この問題については、色々な角度から見ることができますので、大変微妙な表現を必要とするかもしれません。

事務局
 これは先程委員からお話があった全くその通りで、議論し始めると多分これだけでおそらく何ヶ月もかかってしまうということだろうと思いますので、もし表現の仕方を工夫しろと言うようなことであれば、私どもの方で最大公約数かなというようなものをご提案させて頂くということはできるかというようにぞんじます。
 今その様なことでありますので、もしよろしければそのように改めて文言を精選致しまして、また国立大学の授業料自体もかなり高くなっておりますので、そこら辺のことも考慮に入れまして、より妥当な表現をお持ちしたいと思いますが、いかがでしょうか。

御手洗委員
 これから先長期的に考えているときの基本的な考え方なのですが、地方における国立大学の役目というのはこういうように安い教育を全般的に提供するという役目だけに、重点をおきますと疲弊していくと思います。それよりは地方にアメリカの大学のように非常に特色があって、そこのある学術については日本一で充実していて、東京からでも学生がわざわざそこに行くと。端的に言いますとそういう形の地方の国立大学を発展させる気はないのかどうか。単に月謝の安い全般的な教育を提供するための国立大学の地方における任務とすると、10年、20年先にはおそらく小学校みたいになってしまうのではないかと思いますが。参考意見として。

荒川委員
 この全国的に云々のところからはまさに地方大学のことでありまして、そこに地域の文化・教育と書いてありますが、ぜひそこを強調して頂ければ私どもはそのつもりでやっておりますので、お願いしたいと思っていますが。

分科会長
 私の経験からしましても、近くの私大の方と話をするととにかく国立大学が1つの目標だということは言われます。例えば病院につきましても、そこに国立大学の医科大学ができたら県全体の医療レベルが上がったと言われたことがあります。

奥山委員
 今のとの関連ですが、2ページの(3)の2行目でしょうか、このような国立大学法人が果たすべき使命や機能を従来以上に実現させるということが書かれており、5ページで各大学の個性尊重の観点や地域性とか特性を踏まえてということが入っています。そうするとトーンとしては検討の前提と言いながらこれが特徴、使命や機能と関連していることからすると、やはりそのような地域やその他の特性ということが今までもなされてきており、今後もこれを伸ばしていくことも必要だという観点はやはりあっても良いのではないかとと思います。この文化産業の基盤ということに入っているのかもしれませんが、やはり言葉としてもそういう言葉も入れておいた方がつながりとしても良いのではないかというように私は理解しますので、その辺は如何でしょうか。

分科会長
 そういうところも踏まえて、修正したいと思います。例えば、国立大学だけが持っている日本で唯一の研究所というのは結構多いという点もありますし、法人化すれば果たして経済状況に左右されなくなるのか、どうなのかという点もございます。

野依委員
 私はどこかに全国的に均衡のとれた配置などの記述は書かないといけないと思いますが、最初にこれがあり、その後に法人化自体によって変わるものではなく、と言うのですから、これを皆踏襲しなくてはいけないというような縛りがかかるような気がする。ですから上の2行の国立大学は人材養成の中核としての役割を担ってきた、で良いのではないですか。その全国的に云々のところを全部切りまして、重要な役割も切ってしまう。なお、ここで加えなくてはいけないことは法人化するわけですから、大学がやはり自律性を持つということをではないか。そして均衡の取れたとか、文化産業の基盤の構築とか、経済何とかということは、(2)の辺りの冒頭に入れられたらどうですか。最初に書きますと、やはりこれはみんなこのままか、何が変わるのか、という感じになってしまう。
 これから国立大学が変わらなければいけない方向をちょっと手短にでも書くということにしたら如何でしょうか。

事務局
 そこまでいきますと事務局としてはちょっと荷が重くなってきますので、それでは文科会長と相談させて頂いて、次回までに何らかのものを用意させて頂いて、改めてご相談をさせて頂くというか、意見交換をして頂くということで如何でございましょうか。

分科会長
 そうですね。

南雲委員
 間違いが書いていると私は思わないのですが、他の例を見ても、これまで国土の均衡ある発展という形で来たのが、今は個性あふれる街づくりとか言って、それぞれの地域に特性を持たせ、活力ある地域社会を復活させようと言うのでしょう。ですから私はなぜ大学を法人化させるかといったらそういうことだと思います。全国的に各県に置こうということは、画一的で、標準的で全く特色のないという見方もできるのでしょう。しかしこれからは国際競争力をつけるためには、特色ある大学を作っていくのだということなので、何か整理の仕方をちょっと変えてもらった方が私は良いかと思っているのです。言っていることは間違いではありませんが、これからなぜ法人化をしていくかという認識と、それを受けてどうするかということをセットで考え、もうちょっと未来型の認識もしておいた方が良いのではないかと私はそう思います。

御手洗委員
 一言で言うと変わることを期待しているのです。法人化に何を期待するかというと変わることを期待するのです。それだけです。

分科会長
 そうすると、学術研究と研究者の人材養成の役割を中核としての役割を担ってきたと簡単にして、その後で均衡の取れた配置とか、その辺は少し後の方にもっていく。

荒川委員
 地方は覚えていますので、地方が元気が出るように。

分科会長
 そのような方針で考えさせて頂きたいと思います。この問題はこのようにして検討事項にしたいと思いますが、そのほかにありませんでしょうか。

奥山委員
 (2)の修文ですが、2行目の社会からの批判は完全には払拭されていない、というところはいらないのではないか、つまり改善すべき点は多い、でよろしいのではないかと思います。
 それから私も大賛成なのですが、6行目で国際競争力ある大学作りを目指すべきであるとあるのですが、これは具体的に将来の目標とか計画につながりを持たせるとしたら、逆に国際競争力を持たせるために何をするべきかということが入ってきてもいいのですが、拝見した限りでは目標とか計画にはここが書いてある大学はあまりないのではないか。やはり国際競争力を持てる大学と、先程度々出ていた地域としての特色を持てる大学と、そこは分けても良いのではないかというように思うのです。ここではかなり国際競争力を意識した書き方になっているのですが如何なものかなと思いますが、それだけ申し上げておきます。

分科会長
 ありがとうございました。重要な指摘と思います。私が勤めました外国の大学ですと、国際競争力を持つ大学と地域の充実を図る大学とは全く違うのです。

御手洗委員
 非常に大事だと思うのです。この国際競争力とは非常に大事で、是非世界に冠たる大学を幾つか作ってもらいたいと思います。ここに改善すべき点が多いと反省されているのは非常に良いと思うのですが。

分科会長
 よろしいでしょうか。大変重要なご指摘を頂きましたので、修文をさせて頂いてまた提示したいと思います。
 それでは次に移らせて頂きたいと思います。
 文部科学省の修正案というものがあるのですが、各大学に修正を求める事項についてご意見を伺いたいと思います。先程の資料2の後ろの方ですが、これを作るときに大変ご協力を頂いた先生方がおりますので、何か不足がありましたら補足をして頂きたいと思いますが、小野田先生いかがでしょうか。

小野田委員
 私たちで色々話をした点の一番基本になるところなのが、3-1にあるように文部科学大臣が修正を求める事項に関連することで、これは誰しもが、国会も含めて文部科学大臣が修正を求めて良いだろうと考えられているところですが、ぜひともこの1、2、3だけでこのまま流してしまうのはまずいのではないかというのが基本線です。
 そこで各大学に具体的に再検討を求める事項として、かなり細かいところまで皆さんのご意見が出たところを上手に拾ってあるのではないかと思っております。その中で私が特にぜひ民間の人間から指摘していただきたいと考えていることは、やはりこの制度の基本的な欠陥として、非常に単科大学的な小規模の大学と巨大な総合大学がほとんど同じルールと言いましょうか、同じ仕組みで目標・計画が書かれてしまっているということです。これは評価をする立場に立った場合に、どうにも動きがとれなくなってしまう。それでやはり総合大学の場合には特に(イ)にかいてあります複数の学部・研究科・附置研究所等を擁する大学は、要するにかなり詳細な学部・学科・研究科単位の計画等々をしっかり準備をして、評価の際には、それを対象とさせて頂くことが不可欠ですよというような思いを何らかの形で伝えたいなと。実際には大学も準備されており、私も良く知っております。ただそういうものは、少なくともこの段階では何も出てこないのです。これはやはり適切ではないだろうというようなことで、何かこのことで皆様のお知恵が上手にまとまっていくと良いなと思っているというところです。私のお願いしたいポイントはそこです。

分科会長
 先生のいわれることは分かったのですが、少し具体的に分からなかったのは結局1の(イ)で、部局ごとの計画や達成状況を示すための指標等の検討というようなところに最後は来るところでしょうか。

小野田委員
 私が個人的にお願いしたような表現とは大分異なっておりますが、この(イ)に書いてあるようなことを、やはり何らかの形で大学サイドに伝えて頂きたいということです。ただこの文面が適切かどうかというのは少し矮小化されてしまってはいるのですが、ぜひそういうことをお考え頂けたらと思っているということです。

分科会長
 申し訳ないのですが、もう少し具体的に。たとえば矮小化されてしまっているというのですが、どのあたりでしょうか。

小野田委員
 もうやって頂きたいことは明解でして、今のこの記述のガイドラインとして個々の学部とか、研究科の問題については全学的な観点に関わることだけにしてくださいというものがあるのです。ですから各大学の記載はすべてそのようになっています。しかし一方で学部や研究科では相当の計画が積み上がっていますし、実際に評価する段階になったならば、そこに入らない限り評価出来ないわけです。ただしそのときそこに目標や計画が、我々はあるという前提で評価をしない限りできませんよね。目標も計画もなくて評価するということは、この評価の性格が変わってしまいますから。ですからこの目標・計画と同じ考え方にたった矛盾のない目標・計画を各学部なり、研究科なり、要するに各部所できっちり作っておいて、自ら自己点検・自己評価を行ってくださいということをお願いしたいのです。目標が学内的に学科、部所単位で作られていなかったならば、評価する方がもう立ち往生になってしまいます。やはりそこはきっちり準備してください。現実には準備されていると思います、私の知っている範囲でも。そこら辺をやはり念を押して、そこまで評価をする場合には必ず見なくてはならないのですよということを伝えて頂きたいのです。
 部局ごとの目標・計画については国から求められているわけではないが、大学は自主的に公表した方が良いのではないかと言いたいぐらいです。そうすれば初めて一般の人たちは総合大学の法学部が何かということがわかる。これでは分からないのです。ところが単科大学だったらこれでわかるのです。その極端な違いがやはりこの仕組みの大きな欠点になってしまっているのではないかということを非常に感じていましたので、申し上げた次第です。

分科会長
 そうですね。ここでもある意味では遠まわしに書いたので、部局ごとの計画や達成状況を示すための指標は検討すべきと、こう書いてあるわけですからそこをもう一歩踏み込むという形でしょう。

舘委員
 今の点は実際に評価を行う段階でここに書かれても目標が定められていないと、何しろ計画が定められていないと分かりませんとこういうフィードバックですので、4ページに具体性の向上の観点というところで、ここではファンクショナルな部分での具体性ということだけを要求しているのですが、ある意味ではセグメント的な具体性を要求するという表現を加えて頂ければ、今のご要望に対するお答えになるのではないだろうかと思いますが、如何でしょうか。つまり、このもともと中期目標の計画として示したフォーマットというものが大学全体という言い方で作られていて、そういうセグメントごとの具体性は要求されない形で出来ているのです。ところが単科大学の場合はセグメント=全体ですので、非常にセグメントの具体性までわかる。書き方とか抜きにして原理的に言うとそうです。ところが大きな大学は必ずしもそこが見えない形になっているのです。それで評価者、評価する側としてはその具体性のある目標に即して見るという場合に、総合大学の場合は単科大学のような具体性を持って見られない状態になっているというのが現実なのです。ところがここに新たにセグメントごとの具体性と言えばこれは膨大な書き直しを要求することになるのだと思うのです。今まで言われていたこととは違うというようなレベルが起こるのですが、大学の方では全体的にはこう書いたけれども、当然部局毎の積み上げが用意されているはずなので、評価者にはそれを示して欲しいと。先ほど他の委員が、大学が自主的に公表してすら良いのではないかと。しかし評価者としてはそれが示されていないと評価できないということを申し上げていると。

分科会長
 おっしゃることは良く解るのですが、難しい点もなくはないのです。これは外国の大学でも1つ1つの学部が大学全体の方針に則っているかというと、これはなかなか把握できなかった。そこまで出来るかどうかという問題はなくはないです。いや日本ならば右へならへで可能かもしれませんが。つまり1人1人の研究者まで縛っていくような形になりかねないところがでてこないかという問題はありますね。はい、どうぞ。

木村委員
 今分科会長がおっしゃったように、これは非常に微妙な問題が絡んでいると私は思っています。少なくとも中期目標レベルにおいては、これは文部科学大臣が最終的には策定権者ですから、大学の自主性・自立性から言って、中期目標の中でやはり位置づけることは危険ではないか。中期計画の一環として各大学が自主的に持っておけということは希望する、或いは期待するという言う表現は出来ると思いますが、それが必要であるということまで言い切ることが附帯決議等から言って良いかどうかという問題がやはり残ってくるのではないかと個人的には思っていますが。

分科会長
 現在としては中期目標・中期計画位の大掴みなところで書けるところでいかないと無理なのではないでしょうか。

事務局
 制度的に言いますと今木村先生からお話があった通りでございまして、中期目標は文部科学大臣が示すと。中期計画は文部科学大臣が認可をするということですから、もし評価の際にそういうものが必要だということであればあらかじめ各大学で用意をしておいて頂いて、評価の際には提出出来るようにしておいて頂くということを評価委員会として各大学にお願いをすると。そういうことであれば十分に可能だと思います。そういう趣旨の表現を盛り込んで頂くことは十分ありえることだと思います。

木村委員
 根本的な問題に立ち返りたいと思いますが、国会で附帯決議がつきましたので、文部科学省としては色々言えないということはわかるのですが、評価委員会としてものを申せないということはないように思いますが、いかがでしょうか。評価委員会は文部科学省ではないのですから。それができないのであれば、評価を実際行う際に各大学から各学部の目的、目標も、それから実際に何をやっているかなどを出して貰うようにして評価ができれば、と思います。

飯吉委員
 今のことに関連して、この評価委員会でやることと、大学評価・学位授与機構の評価は別にあり、尊重してやるという話になっていますが、今のお話の部分というのは、かなりの部分は評価委員会の資料というか、そういうものと考えられるし、さらに各大学が自己点検・自己評価とやるということになっていて、そのための資料も持っているのです。ですからそういったものはいつでも我々の委員会が必要であれば要求することは出来るのではないでしょうか。その程度でいかないと、全部この評価委員会でやることになるといかがか。あくまでもこの評価委員会は総合的な判断というようなことを前提にして頂いた方が良いのではないかと私は理解しているのですが。それでよろしいですか。

野依委員
 私もそう思います。大学評価・学位授与機構で細かくやって頂いて、それで我々はそれを受けて、総合的、或いは経営的な評価を下すということですから、この委員会については先程おっしゃったような細かいことまでは必要ないのではないかと私は思います。そうでないとせっかく機構でおやりになったことをまたやり直す、細かくやり直すということはばかげているわけですから。

木村委員
 確かに私どもが研究・教育の評価について専門的な立場から評価するということになっています。だからといって私どもがこういう資料を頂きたいと言えるかどうかは難しいところだと思います。あらかじめ評価委員会で全部見るということはできないかも知れませんが、大学評価・学位授与機構に評価させるためにこういう資料がいるから出してほしいということは言っておいて頂かないといけないと思います。私どもから出してくれといったら、とんでもないということになるのではないでしょうか。

舘委員
 今の点は大学評価・学位授与機構にという場合も、機構の方も目標の達成度として評価するように言われていますので、目標自体がやはりこのままでは同じことになるのです。ですから権限の問題ではなくて、正直言って教育研究の状況を良く見ろと機構に言われた場合に、この総合大学の目標のレベルでやるというのは、非常に困難だと思います。

分科会長
 そうですね。これは私も日本での評価も別の省庁で経験しているのですが、これがまたまた大変で、評価がまるで分かれるということがあるので、評価にも慣れていないという面もあるのですね、まだ日本では。評価する人も慣れていないから大変難しい点があるのですが。1つ1つの学科まで出してもらい、細部のところを見るということになると、ちょっとそれは検討する必要があるのではないでしょうか。

木村委員
 ただ、中期目標・中期計画に具体性がないと評価が出来ないのではないでしょうか。

分科会長
 ですからそれは良いのです。

木村委員
 そこのところをどうするかということを決めておいて頂かないと評価機関としては全然動けないと思います。評価の在り方としては分科会長がおっしゃったように色々なやり方があるのは当然ですが、今我々がやろうとしているのは中期目標・中期計画にそった評価です。それが総合大学にみられるような大学全般に関する一般的なものでは評価機関として動けないということは、ご理解頂きたいと思います。

丹羽委員
 大学と言いましても小規模な国立大学から総合大学までずいぶん違うと思います。ですからここの(イ)に複数の学部・研究科・附置研究所等を擁する大学や、一学部のみの大学もあると思いますし、両者の間には必然的に各項目の具体性に差が生じる構造になっているということで、やはり今おっしゃってくださったようなものが用意されないと、この評価が非常に難しいのではないかと思われました。

事務局
 中期目標・中期計画そのものにつきましては、これは先程申しましたような制度の立て方になっております。文部科学大臣として中期目標を定める、中期計画を文部科学大臣が認可するという格好になっておりますので、そこのところについて各部局にまで立ち入って文部科学省が目標を決めるとか、或いは各部局の計画まで文部科学大臣が認可するということになりますと、これはやはり国の関与のあり方として行き過ぎではないかというご意見が出てくるだろうと思いますので、そこのところは是非ご理解を賜りたいというように思うのですが、そのこととは別に評価にあって必要であるから各大学の方でそういうものをお作りください、或いは評価の際にはそれに基づいた資料をお出しくださいという風に各大学にお願いをする。そういうことが必要であるというように評価委員会自体がお考えになるということは別の事柄として十分合理的な事柄だと思いますので、そういう趣旨のことをおまとめ頂く分には私どもとしては制度的に全く問題はありません。

分科会長
 それで出来ればCD-ROMに入れれば1枚で済むので良いのですが。何しろも目標・計画だけでもこれだけあるのですから、この10倍くらいは簡単に出てきてしまうのですから。

分科会長
 もちろん言われていることは非常にわかるのですが、そういったことで検討を進めさせて頂きたいと思います。そう致しますと、そのようにお願いするということです。他はありませんでしょうか、はいどうぞ。

阿部委員
 他の件ですが、文部科学大臣が修正を求める事項に、(1)に3つ丸があるのですが、2についてちょっと意見を申し上げさせて頂きますと、先程の説明にありましたように、キャンパス移転であるとか病院の再開発であるとか多大な財政支出は見込まれ、財源確保の見込みが立っていない記述の修正ということでありますが、これはかなり幅があるのではないかというように思います。大学の自主的な工夫でもって、特に予算要求などしなくても済むような組織の変更というのはもちろん問題外、ここには抵触しないわけでありますが、組織の変更も含めて財政多大というのはこれは形容詞ですからどのくらいをもって多大というのは非常に難しいのですが、財政支出が当然伴うような改革というのは幾らでもありうるわけだと思います。そのときに目処が立っていないというのは、極端に言えば現在でも、8月末に文部科学省が採択をしてくれれば一応良いかもしれませんが、16年度予算は今だって目処がたっていないといえばたっていないわけですから、今度はもっと難しくなりまして、中期計画の中である新しい組織の改廃を行っていこうというようなときに、予算増を伴って、しかも国としてもそういうことが必要だという場合には当然文部科学省は色々な大学との協議に応じてくれると思うのですが、そういうことがこの中でどういう風に表現ができるかという。国立大学は新規事項が非常に少ない。絞ってしまい、硬く考えるとこれはほとんど新規事項が出せなくなりますので、そうなりますとますます疲弊してしまいますから、どんどん良いプランだったら出せるような、そういった精神の基に中期計画、或いは中期目標の原案をどう表現するかということをある程度、モデルを作って頂いたら良いのではないか。表現のモデルですね。
 ようするに、これだけ見るとほとんどだめだ、だめだというように硬く考えると、読んでしまうきらいがありますので、やはり大学の活性化がもとの目的であるわけですから、ぜひその辺工夫してエンカレッジするようにして頂ければというお願いです。

事務局
 よろしいでしょうか。
 ここの財政上の観点からの修正の1ですが、このキャンパス移転で具体的に少し修正をお願いしようと思っておりますが、九州大学です。非常に大規模な統合移転計画があります。これはすでにご承知の全体の施設整備5ヵ年計画。それとの整合性もありまして、修正は本当に必要最小限の修正としたいと思っております。
 それから附属病院の再開発、これも実は全体の色々な財政投融資の関係等での計画が国にありまして、それとの整合性を図るという観点での最小限の修正とさせて頂きたいと思っておりまして、決して事柄自体を消してしまうということではありません。
 後はどのくらいの事業規模だったらそういうような修正をするか、或いはどんなことについてどんな直しを考えているかということについては、これは私どもも完全に整理しきってはおりませんで、財政当局とも相談はして参りたいとは思っておりますが、基本的には各大学の色々な新しい取り組みの意欲をそがないようにしていきたいという姿勢で臨んでいきたいと思っているところです。そういう意味ではあまりモデルパターンを作ってしまうというのも型にはめるという点が無きにしも非ずかなという気が個人的にはしておりますが。

阿部委員
 それはまずいです。これだけですとものすごく縛ったという印象だけを与えますから、もしモデルが問題だとすれば、この文章自体をもう少し弾力的に書いて頂かないと、大学はまさに疲弊だけだと思います。

分科会長
 わかりました。今まででも文部科学省の科学研究費を要望するとか、色々そういうことの計画はみんなそれぞれたてているわけですから、何かそういう表現でも可能なのではないでしょうか。

事務局
 今阿部先生のご指摘の点もそうなのですが、事務局としてはまたこれもいらぬ心配なのかもしれませんが、その1の部分のもさることながら2の部分も具体的に書くように再検討してくださいというお願いを仮にするということになると、どの程度具体的にすれば良いのかとか、或いはどういう風に書けば、書くのが良いのかといったようなことについて、その各大学の方でかなりお迷いになるといいますか、という部分もあるのではなかろうとかということもありまして、もしお願いできるのでしたら各大学に示すときに具体的にこういう風になるのか、といったようなことをご検討頂くようなことをお願いできればという感じが致しておりますが、如何でしょうか。

分科会長
 検討事項ということでその問題もあるだろうと思います。

木村委員
 その点は今国大協が一番心配していることだと思います。

野依委員
 私も大変心配している事項ですが、財源確保の目処が立っていないというとみんな目処が立っていないわけですから、財源確保が不可能と思われるような事項ならいかがですか。

分科会長
 そうですね。到底不可能とかは大抵どこの大学でも考えますね。
 とにかく今年は時間も迫っていますから、また細部の修正は可能だろうと思います。ですから本年度はやはり現実性のあることを書いておかないと文部科学省は今年決まったことを恒久的に、5年とか6年とか続ける意思はないのでしょう。今年はなにしろ、その3月が迫っているということで行っているわけですから。

事務局
 少し説明不足で申し訳ありません。この財政上の理由による修正につきましては個々にこういう修正をお願いしたいというものを大学にお示ししたいと思っています。この項目を漠然と大学にお示しして直せというのではなくて、こういう形の修正をお願いしたいと。その際に例えば私どもが考えておりますのは、例えば附属病院の再開発を実施するという言い切り型になっているものに対して、国の財政措置の状況を踏まえ、実施するといったようなことを入れて頂くとかいったような、ようするにその大学だけではなかなか出来ないということが明らかな、つまり政府全体の色々な病院の再開発の計画とかもありますので、そういった形の修正をお願いするということでして、基本的にはそのようなもののみを考えているところです。
 繰り返しになりますが、財政当局と年明けくらいには色々やらせて頂いて、これで更なる修正ということがもしなければ、大規模な移転事業に関わるような記載について、先程申し上げたような国の財政措置との関連を少し書いて頂くとか、病院の再開発事業について国の財政措置との関連を少し書いて頂くとかいったような修正にとどめて参りたいと思っているところでありまして、個々に修正案をまたご覧頂きたいと思っているところです。

阿部委員
 そのこと自体は全く私は反対しているわけではなくて、その通りだと思うのです。そうではなくて私は心配しているのは、この文章が各大学にいったときに各大学がどういう印象でもって中期目標の原案なり、中期計画を書くか、極めてディスカレッジした受け取り方をされてしまうということが心配なのです。ですからやりたいことも止めてしまうということにならないようにして頂きたいと。
 今おっしゃったことについては何にも。それは当然だと思いますからそれに対して異論はありません。

分科会長
 端的に言えばこの2というところがやや寸足らずだという意味ですかね。もうちょっと何かうまい表現を。財政上の観点から修正の必要とか書いて。

木村委員
 2というよりは資料1の1です。

野依委員
 では、この資料1の前に前文をつけてですね、うんとがんばってくださいということを書かれたらどうですか。大学を良くするのは各大学の意欲であるとか、自律性だとかそういうことがあるので、うんと前向きに考えてくださいと言った上で、ただしこういうことに関して問題があるのでは、という書き方はどうですか。

分科会長
 よろしいですか。文部科学省の考えていることというのはそんなに間違っていないわけですが、ここでわりに短い言葉で書いてあるからちょっと誤解が生じてしまうけれども建設的に修正しようというわけで、そういうことをちょっと前文に書いておいたら如何でしょうか。つまりそういうことをディスカレッジしているわけではない。

野依委員
 しているわけではないので、やっておられることを実現するために少し修正する方が良いということではないでしょうか。

荒川委員
 ちょっと質問、どうしても分からないことがあるので、今のことにも若干関係することですが。これは非常に大きい補正予算がでることがありますよね。そうするとそれは中期目標・中期計画との関係でどうなのですか。というのは中期目標・中期計画は決まっているわけですよね。決まったあとにお金がきた。それはどういう風に動くのか。大学の場合は文部科学省が傘になっているから個々で動けないですよね。その辺仮に補正予算が出たとすると、出て、ワッと飛びつくような仕組みになっていれば少しまた元気が出るのではないかと思っているのですが、その辺はどうなっているのですか。

事務局
 補正予算の中身にもよるのかなと思いますが、既に実施している事業で色々な計画があって、それについて補正予算でたくさんお金がついた。それでそれがたまたま早く進むというようなケースについては、基本的に目標・計画について何か見直しをする必要がないのかなと思いますが、全く新しいプロジェクト経費のようなもので大変大規模なものをやろうというようなことになった。しかもそれは全学的に取り組んでいこうということになった場合は当然それに対応して目標・計画の記載もその時点で見直しをし、必要なプロセスを踏むということになるものと思っております。

舘委員
 先程の問題は、資料1の(2)の、多大な財政支出が見込まれ財源確保の目処が立っていない記述の修正と書いてあるので、これがどういうように修正するかが示されていない。ことによると書かない方にするということにつながるのではないかと。ただ具体的に文部科学省が考えていらっしゃることはそうではなくて、財源確保の目処が立っていないことがわかる分類をしようということだと思うのです。後のは追加ですから良いのですが、この修正の方向が示されていないことによる問題のような気がします。修文自体はいま気がついたところなので分からないですが、例えば目途がたっていない場合、その財政の確保に努めつつ実施するとか、そういう立場で、どういう修正の方向かということも書けば文部科学省の意図が通じるのではないかと思って聞きました。

分科会長
 どうもありがとうございました。大変ご議論頂きまして、相当色々検討しなくてはならないと思いますし、まだ議論は尽きないと思いますが、次の会で時間も参っておりますので、何もありませんでしたら、本日はこのくらいにしてよろしいでしょうか。どうぞ、事務局。

事務局
 どうもありがとうございました。また1月に次回分科会を開催させて頂きます、予定にさせて頂いておりますので、引き続きまたご議論頂きたいと思いますが、今日色々と宿題を賜りましたのですが、従って次回また改めて資料を用意をさせて頂いて、ご議論して頂くという格好になると思いますが、とりあえず基本的に方向性、基本的に3項目だというようなこと、それから各大学にこういったような観点で再検討を求めることが必要だといったような基本的な方向についてご了承頂ければ、とりあえずの修文は私どもの方で委員長とご相談させて頂いて、次回までにご用意させて頂くということにしたいと思います。そういうことでよろしいですか。

分科会長
 そういうことでよろしいですか。今日は大変細かい点までご用意頂きましたので、率直に申し上げまして全部カバーできるかどうかは難しいと思いますが、できるだけの努力をさせて頂きたいと思いますので、またよろしくお願いしたいと思います。後は、事務局は日程でよろしいですか。

 ※ 事務局より次回の分科会の日程について、連絡があった。

事務局
 尚この後引き続きまして総会を開催致しますので、そちらもよろしくお願い致します。

分科会長
 それではよろしいですか。時間も大分経過、過ぎておりますので、引き続き総会がありますので、本日は大変活発なご議論を頂きましてありがとうございました。

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-- 登録:平成21年以前 --