平成21年11月30日(月曜日)10時~12時
文部科学省 東館3階2特別会議室
大垣主査、唐木委員、國井委員、桑原委員、高松委員、永野委員、本島委員
泉科学技術・学術政策局長、渡辺科学技術・学術政策次長、森田国際交流官、粂川国際交流推進官、水野国際交流官補佐
【大垣主査】 科学技術・学術審議会国際委員会を開会いたします。
お忙しい中ご出席いただき、ありがとうございます。
まず、定足数の確認をお願いいたします。
【水野国際交流官補佐】 本日は、現在7名の委員がご出席されておりますので、定足数に達しております。本日、ご都合がつかずご欠席の委員は、原山委員、小野委員、小林委員、西澤委員、渡辺委員の5名です。なお、角南委員は所用により到着が遅れておりますので、ご了承願います。
【大垣主査】 それでは、前々回及び前回の議事録について事務局より説明をお願いいたします。
【水野国際交流官補佐】 資料1の第5回国際委員会及び資料2の第6回国際委員会の議事録についてですが、既に委員の皆様に修正点をお伺いしまして、それらを反映してご了承いただいているものを配付させていただいております。
【大垣主査】 特にご意見なければご承認いただいたということにいたします。
それでは、議事に入ります。本委員会では、これまで科学技術の国際活動の推進に関する今後の重要課題について議論してまいりました。前回事務局より最終取りまとめ案が提出され、委員の皆様にご議論をいただいたところであります。その後、各委員からいただいた追加のご意見等も含め、事務局が最終取りまとめ案を修正いたしました
本日は、この最終取りまとめ案をご議論いただいた後、取りまとめ、今後の基本計画特別委員会の議論に反映することとしておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
それでは、まず事務局から、修正内容の説明をお願いいたします。
【粂川国際交流推進官】 それでは、資料3と資料4につきましてご説明申し上げます。
資料3につきましては委員の先生方のお手元には前回からの変更点をわかりやすく示すために、2色、黒と赤で示した資料を配付させていただいておりますので、そちらをごらんいただきながらご説明させていただきたいと思います。資料3に相当するものでございます。
まず1ページ目、2ページ目、目次のところでございます。この目次の表題につきましてはマイナーな修正でございますが、本報告書内での表現を統一するということで幾つか修正をしております。また、基本計画の特別委員会でも、国際部分につきましては本報告書(案)と基本的に同趣旨の内容が記載されておりますが、表題につきましてブリッジをかけられるような形で、例えば2章、基本的な考え方のところに書いてございますけれども、~科学技術外交の戦略的推進の観点から~とか、2ポツの~頭脳循環の促進の観点から~というような形でブリッジがかけられるようにしているというものでございます。基本的な目次の部分についての修正は以上でございます。
次に、3ページに参ります。1章、ローマ数字1の1ポツ、科学技術を取り巻く世界の状況というところでございます。こちらにつきまして、まず前回の中で、少子高齢化の問題を乗り越えて成長を実現していくということが必要だというお話も別途のところでございまして、やはり世界の状況というところで、こういった部分についても言及するということで少子高齢化の問題等についての言及をさせていただいているというところが1点目でございます。
また、昨今の、例えば行政刷新会議の中でも国際関係の部分についてご議論をいただいているところでございますけれども、世界が進んでいて日本が遅れている、その状態が政治的な形で固定化しているような認識を持った議論がなされているようなところもあるのではないかというようなこともございます。こういう頭脳の循環、頭脳の獲得に向けた国際競争というのはダイナミックなプロセスで、どの国も力を入れて行っているということが伝わるような表現に改めたほうがいいのではないかというご意見もちょうだいいたしまして、内容につきましては、もともと書いてあったことを書きかえる形になっているんですけれども、「国際競争が激化させている。」ということで、より能動的な表現に改めてございます。1パラグラフのところでございます。
次に、2ポツの我が国における科学技術の国際活動の現状というところでございますけれども、先ほど1ポツのところで世界の状況という頭脳の獲得に向けた競争といいますか、ダイナミックなプロセスの中で我が国がどうかということについて、初めのパラグラフ、赤いところでございますけど、言葉を補っております。以前は、「このような世界の状況の中で」という形でさらっと書いておりましたけれども、「世界的に頭脳循環の流れが加速し、国際化が進む中で」ということで、明確に表現をいたしますとともに、この2ポツの中のa)からe)というところで具体的事例を挙げてございます。それが意味している日本の方向性ということを総括することで問題の性質をより明確にするということが必要なのではないかというご意見もちょうだいいたしまして、1パラグラフの中段のところになりますけれども、「以下にかいまみられるように、国際社会全体の動向に逆行し、グローバル社会において孤立化の方向の顕在化という危機感を持つべき懸念される状況が現れている。」ということで、問題点をより明確化したものでございます。
次、4ページ目になります。3ポツ、これからの我が国の役割の(1)国際戦略の目的というところでございます。まず赤字のa)のところの部分でございますけれども、マル1とマル3のところに赤くハイライトしてございます。「安心・安全で質の高い社会と国民生活を実現する国」「世界各国と協調・協力しつつ」という、この部分でございますけれども、こちらの基本計画特別委員会のほうでの議論で、もとの順番が変わったのでそれに合わせて変わっているという順番の変更のみでございます。
そして、その後ですけれども、前回の提示させていただいた内容では、基本計画特別委員会での1から5までの目指すべき国というのをさらっと受ける形で書かれておりますけれども、この国際委員会でのご議論の内容に引きつけて、一遍受けとめた形で国際委員会での目的という形で展開する内容に書きかえてございます。
まず冒頭のところ、「我が国は、激動する世界情勢の中で、特に経済成長の維持及び安定した雇用の確保、国民の健康や安全・安心、そして文化的な生活を維持できるような国を目指す必要がある。」これが、まずマル1から5までの話を受けて、一遍認識を総括していると。その上で、「このようなことを目指す」以下のところで国際戦略の内容として、まず「多様で優れた人材を育成し、引きつけ、世界最先端の知的資産を生み出してイノベーションを創出し続ける」ということと、「世界各国と協調・協力しつつ、地球規模課題の解決を先導しながら持続的成長を遂げていく」ということをまず2つの目標として、根幹という形で記載しております。前回のご議論の中で人材を育成するということについての重要性についてご指摘いただいたところでございますので、そこを明確に記載しているものでございます。
以上、ここが2つの国際委員会としての目的という形で記載しておりますけれども、これはどの国においても共通する内容ということだと解釈できることでございますけれども、我が国の特性、そして我が国をめぐる国際情勢の動向ということを加えて、次のb)及びc)で書かれているような目標というのが導出されているという形になってございます。
まずb)のほうでございますけれども、2行目のところでございます。かぎ括弧でくくっていますけれども、「国際社会で存在感を示し、信頼を得、また、価値観、文化の相互理解を深める」というものでございます。以前、委員の先生方にご提示させていただいたときには、日本人の価値観、文化の理解を得るという表現で紹介させていただきましたけれども、こちらは相互理解という形に改めたほうがいいのではないかというご意見もございまして、こういった表現に改めてございます。
c)のほうでございますが、アジア諸国との関係の一層の強化や環境問題への取り組みを科学技術面で進めるというところが、アジアにある我が国としての国際戦略というところで、先ほどの4ページの2つの目的を根幹としながら、我が国として特色を出していけるところではないかということで記載してございます。
次、2)「科学技術外交」の視点のところに参りますけれども、こちらのところについては、全体として記述を簡略化いたしました。まず、現在の案は「科学技術外交の強化について」ではという形でスタートしておりますけど、以前紹介させていただいた部分には前段の記述がございました。内容については、d)以降で書かれているものとほぼ重複するようなところがありますので、整理して、そちらの部分は削除するという形をとってございます。
また、e)のところにつきましても「このような科学技術外交の考え方を実現するためには、以下のような基本的視点をもって、取り組むことが重要である。」と。以前はもうちょっと記述が書かれていたのですけれども、こちらのほうもシンプルな表現に改めております。
次に、6ページに参りまして、(2)「質を追求した重点化」と「ネットワークの強化」というところでございます。こちらについては、「我が国が科学技術を振興していくためには研究者数や研究費総額といった科学技術活動の全体的な規模がしっかり確保される必要がある。」ということで、前回相対的な部分でありますけれども、我が国の今後の道行について、若干ネガティブな印象を与えるような表現ではないかというご指摘がありましたので、まず全体的な規模についてはしっかり確保される必要があるということをしっかり書いてございます。一方で、「新興国を中心に科学技術活動が急速に拡大する中、世界の科学技術活動において、研究者数や研究費総額の面で我が国が世界に占める割合を従来どおりに維持し続けることは困難になっている。」というこれからの認識について、明確に記載しております
前回先生方に紹介させていただきましたものでは研究者数や研究費総額というところで、インプットという表現になっておりましたけれども、あいまいではないかというご指摘もありまして、そういう形で明確に記載してございます。
そして、次のg)のところ、質を追求した重点化というところですけれども、「我が国の強みを活かし」ということで、明確化しています。前回先生方にご紹介させていただいたときには、f)のところの下段のところにも質を追求した重点化に関連する記述がございました。そちらの半ば定義を与えているような内容でございましたので、そちらのほうをちょっと整理しまして、g)のほうに統一するという形で考え方を明確にしたものでございます。
次、7ページのほうに参ります。科学技術・イノベーションの国際戦略ということですけれども、まず前回のご議論で、科学技術の水準の維持向上というものがまず大事であって、欧米等の先進国と幅広い協力を行っていくということが必要だと。一方で、アジア諸国については、今後も著しい発展が見込まれるということで、そちらのほうとの協力も強化していく必要がある。その辺を、多様で重層的な関係という形で総括する形で、記述を変更してございます。
また、この3つのドットのところでございますけれども、前回はIMDの指標、あるいは個別の施策についての言及というものがございましたけれども、これについては逆に内容が具体的に書こうとし過ぎて意味や根拠が不明になってしまうとか、そういったご指摘もございましたので、方向性は残しつつ、より一般的な内容に修正してございます。
戻って恐縮ですけれども、6ページのところのi)の後ろの部分に若干削除したところがありましたので、そこについて補足説明をさせていただきます。分野の弱み、強みというところがもともと記載されていたんですけれども、それについて、前回集中的にご議論いただきましたので、そこについてはさまざまな観点を踏まえると、断定的に記述するにはなじまないということがありまして、今は完全になくしております。また、女性、外国の研究者の登用というところについては、ネットワークの文脈で触れるということの妥当性がどうかというご指摘がございましたので、10ページのほうにも女性、外国人の研究者の登用という記述があることから、この部分からは削除しているものでございます。前後して恐縮でございますけど、i)のところにつながっての話で、そういったものがもともとの文にあったということの補足でございます。
またちょっと戻りまして、7ページの(2)国際的な人材・研究ネットワークの強化のところでございます。こちらにつきましてはドットのところでございます。前回ご提示いたしましたもので、矢印で表現するとか、若干内容についてつたないところがありましたので、そこについては言葉を補って完全な文にしておりますし、2番目のドットのところ、世界大学ランキングというところで、「タイムズ・ハイアー・エデュケーション」というようなものが言及されていましたけど、そういった部分については表現の適正化を図ってございます。
(3)科学技術の国際活動の基盤強化のところでございます。こちらは上段の(1)、(2)に比べて明らかに記述が少ないということで、もうちょっと書き込むべきじゃないかという話を受けまして、記載をしております。
ここの中で上記(1)、(2)、分野や相手国に応じた多様な重層的な協力及びネットワークの強化という部分を実際に進めていくためにはサポート部門というものの強化というのがぜひとも必要であるというご指摘をいただきまして、そこを明確にまず第1文で記載しております。その上で具体的にどういうことを進めるかということについては、ローマ数字の2章で記載しておりますけれども、どういうことが必要かということをここの部分で概要がわかるように記載しているというものでございます。
それで、以上のような8ページまでに記載されている内容を集約した形で、9ページの図という形でお示ししているものでございます。最後の段階で体裁が大分変わりまして、印象が変わっておりますけれども、基本的な内容として変わったところは、国際戦略の目的というところ、上から2段目になりますけれども、そこの部分がこの図の中で表記されているというところが大きな変更点でございます。基本的に前回ご提示させていただいたものは、左から右に流れるような形だったものが、上から下に流れるような形に書きかえてございます。
まず目指すべき国の姿というところで、1から5まで基本計画特別委員会のほうでの議論を受けた、国全体として目指すべきものでございますけれども、国際委員会との関係で言いますと、全部関係すると。一方で、3と4が重点的に関係するのではないかということで、3と4が太囲みになっているという形になってございます。
国際戦略の目的というところは、先ほどの4ページから5ページの国際戦略の目的のところ、4つほどかぎ括弧でくくりましたけれども、そこと対応する形になっていると。科学技術外交という視点というものがこの4つの目的を追求していく中で必要だということで、矢印のような形で示しているという形でございます。
この国際戦略の目的というものを実際にどういう方向で追求していくべきなのかということで、その次に書いてございました質を追求した重点化及びネットワークの強化という形で方向性を示し、さらに具体的な内容ということで、国際戦略ということで、先ほどご説明いたしました3つの部分、分野や相手国に応じた多様で重層的な協力、ネットワークの強化、そして、基盤の強化というもので記載しているものでございます。内容につきましては、これまでの変更を踏まえて若干の修正をしているということでございます。
次に、10ページに参ります。まず分野や相手国に応じた多様で重層的な協力の基本的な考え方でございますけれども、こちらも先ほど来と共通いたしますが、欧米等の先進国との幅広い協力ということを明記するということで、アジア諸国と関係は今後著しい発展が見込まれる部分について、重点的に強化を図るという形で記載し、それを多様で重層的な協力という形で、こういった重点を置きながらも、幅広く協力していくということが全体的な考え方として示しております。
【森田国際交流官】 申しわけございません。説明の途中ですけれども、泉局長がこの後別件で退室しなければなりませんので、今日がこの委員会の一区切りの回になりますので、退室前に局長からご挨拶申し上げます。
【大垣主査】 よろしくお願いします。
【泉科学技術・学術政策局長】 すみません。説明の途中で発言をお許しいただきまして、恐縮でございます。この後、所用がありまして、ご議論の途中で退室しなければなりませんので、申しわけございません。
今日がこれまで7回ご審議いただいた1つの大きな区切りということになりますので、ご発言申し上げる次第でございますけれども、科学技術政策の議論の中でも科学技術の国際活動については非常に多層的、多面的な部分でございまして、これまで率直に申し上げて、これは私だけの印象かもしれませんけれども、従来は、特に基本計画なんかの議論をする段階では、必ずしも議論が深まっていかなかったというような印象を正直なところ持っておったところでございますけれども、今回は、第4期の科学技術基本計画に向けて、例えば外国に行く日本人研究者の数が減っているとか、一方、いわゆる地球規模課題みたいなところに科学技術外交というような視点を持って取り組んでいくべき状況が一段と顕在化していくという、そういう状況の中でご審議いただいたわけでございまして、その意味で、多面的に、政策面、あるいは問題意識も含めて、かなりご議論が深まったという印象を持っております。
基本計画の議論も、政権交代がありましたので、そもそも科学技術推進体制をどうするかというようなことが少し中期的には政府部内でも議論の俎上に上っているわけでございますけれども、いずれにしても科学技術の振興、あるいはその中での国際活動を進めていくということで、不可避といいましょうか、必然的に出てくるような諸課題について、今回かなり掘り下げたご議論をいただいたと思っております。これを踏まえて、これからの基本計画なり、あるいはさらにそれに基づく具体的な施策の展開に努めていく、大変大事な手がかりをいただいたというふうに思っております。
それから、今日、22年度予算の編成をめぐっては事業仕分けということが行われておりまして、科学技術、特にここで国際委員会でも議論になっているような研究者の交流とか、そういう問題についてはなかなか厳しい評定結果が出ておりまして、そういう意味で、22年度予算等に向けて非常に厳しい場面に遭遇しているわけでございます。もちろん引き続き努力することが必要でございますけれども、より中長期的にここでご提言いただいたことを取り組んでいく必要があるというふうに思っておりますので、また今後ともよろしくお願い賜ればというふうに思います。
ご議論の途中で大変恐縮ですけれども、一区切りということでございますので、先生方への御礼も兼ねて、お話をさせていただいたところでございます。ありがとうございました。
【大垣主査】 ありがとうございます。
【粂川国際交流推進官】 それでは、先ほどの説明の続きを継続させていただきます。10ページのところのc)のところになります。前回はb)とc)一続きで記載しておりましたけれども、まず、欧米を中心とした先進国という話と分けて記載したほうがいいというお話もございまして、c)のところで上記の先進国との協力に限らずという形で分かち書きをしてございます。
その次、11ページのところになりますけれども、先端研究分野での協力、(2)のところでございます。先進国を中心に課題となっている少子高齢化への対応で、欧米等先進国との協力による我が国の科学技術水準の向上というものを明記するという前回のご議論を受けての記述の補強をここでは行ってございます。
次ですけれども、12ページのところですが、こちらのほうは具体的な事業についての記述の適正化というのを図っているというところでございます。
13ページの上段のところについても同様でございます。
さらなる充実を図るというところで、なぜそういう形になるのかという効果のようなものを示したほうがいいのではないかというご指摘もございましたので、記述についても若干修正をしているというところでございます。同じような指摘を踏まえて、13ページの下のところ、「これらのニーズが高いことを踏まえ」というような記載もしてございます。
15ページのところに参りますけれども、2ポツの(1)の一番下のパラグラフの最後の部分ですけれども、「大学国際戦略本部強化事業」というところですけれども、実際もとの文がこの事業が終了したかどうかはっきりしないと、引き続き推進というところで、まだ続いているように見えるということもありますので、ここを明確化するというような修正をしてございます。
その後、次、16ページに参りますけれども、前回ポストドクターという部分についてのご議論をいただきました。ポストドクターと呼ばれる方、基本的には博士号を取得した後、任期付で就職されている方ということになると思うんですけれども、従前の表現が博士号を取得した人も含むような形になっているんじゃないかということもあって、そこの部分の概念整理を明確にしたほうがいいというご指摘を踏まえたものでございます。ポストドクター等ということで科学技術白書等にも明確な定義がございましたので、それに従って記載をしてございます。
前回ポストドクターの方が実際に就職されているのであれば、雇用契約の関係で外国に行くというのは当然難しいのではないかというご指摘もございましたので、現在の所属先との関係や将来を考えると海外に出にくいということで、趣旨を明確化してございます。
その下1)のマル1の初等中等教育段階のところでございます。中国、韓国などの諸外国において国際化を視野に入れた英語教育に力を入れている。国際的に活躍できる人材を多数輩出していくためにはということで、前回、ここの部分、外国の状況を鑑みてしっかりと進めていく必要があるんじゃないかという認識を示したほうがいいのではないかという趣旨のご提言をいただきましたので、こちらについても記述を追加してございます。
17ページでございます。大学学部生・大学院生のところについてEUのところでの取り組みとしてエラスムス計画、エラスムス・ムンドゥス計画等についても言及したほうがいいのではないかというご意見をちょうだいいたしまして、そこの部分について追記をしているものでございます。
先ほどポストドクターの記述ということで基本的にはポストドクターそのまま記載しておりますけれども、マル3のところの第2パラグラフのところですけれども、ここの部分については、必ずしもポストドクターという形で雇用されている人のみを指して付言していないところでございますので、ここの部分だけ博士号取得者という形で概念を明確にしてございます。
2)の若手研究者等の海外派遣に対する支援の拡充ということでございますが、ここの部分についても、なぜ若手研究者が海外に出ていくことを拡充していくということが必要なのか、なぜそれが重要なのかというのを加筆すべきではないかというご意見をいただきましたので、そこの部分について加筆しているものでございます。
次でございますが、18ページのところでございます。一番上段のパラグラフですけれども、リンダウ・ノーベル賞受賞者会議以下始まるさまざまなワークショップ等でございますけれども、ここについて表現が正しいものに改める必要があるのではないかというご指摘をいただきましたので、それに沿って修正を加えてございます。
次ですが、3)の第1パラグラフの終わりのところですけれども、従来産官学という形で、例えば産官学ファンディング機関というような形で書かれていたものについて、産学官という形でダブりを排除しつつ、表現の適切化を図ったものでございます。
次、19ページでございます。(3)の外国の研究者等の受入れの拡充。「等」というのは、学生等も含めるということで、「等」というのを入れておりますけれども、まずここの部分、行政刷新会議等でもいろいろ議論をいただいているところでございます。なぜ外国から研究者を呼んでくる必要があるのかということについて、必ずしも一般の方々に理解を十分いただいているわけでもないというような話もあろうかと思います。そこの部分については言葉を補って、明確に趣旨を書いたほうがいいのではないかというご意見をちょうだいいたしました。そのいただいた意見を踏まえまして、外国から研究者を招聘するということについての意義を明確に記載すると。それで、こういった頭脳循環が進む中で、こういった意義というのはますます大きくなっていることをより明確に表現をしているものでございます。
その次は22ページ、23ページのあたりで国際活動の担当部門という形で、従来表現がぶれていたものを統一化したものでございます。
最後になりますが、25ページになります。まとめということで、これまでローマ数字1、2に記載してきた内容をまとめる形になりますけれども、第1のパラグラフのところでございますけれども、経済成長の維持及び安定した雇用の確保、国民の健康や安全・安心、そして文化的な生活を維持できるような国を目指すということで、こちらの究極的な目的は何なのかということを改めて書くという形で、国民の方々にも理解していただけるような内容にするということで、こちらの本文の目的のほうでも書かれてございますけれども、そういった形で、対応した形で表現を追加しているものでございます。
(1)のところですけれども、第2パラグラフのところにつきまして少子高齢化への対応、そして、科学技術水準の向上に向けた先進国を中心とした幅広い協力というような追記した部分をこちらのほうでも追記しているというものでございます。
あとはおおむねマイナーな話でございます。以上がこの資料3についてのご説明となります。
引き続きまして、資料4のほうについてもご説明申し上げたいと思います。A3の資料ですけれども、主な修正点はローマ数字1の3ポツのこれからの我が国の役割というところの(1)科学技術・イノベーションの国際戦略の目的というところでございます。前回の案では目指すべき国の姿ということで、基本計画特別委員会の1から5というものをそのまま書いていたのですけれども、国際委員会として国際戦略としての目的は何なのかということで、こちらで記載するべきなのは委員会でご議論いただいた内容であるべきではないかというご意見を踏まえまして、この4つのドットを記載してございます。科学技術外交の視点ということで、従来もう少し記述が多かったですけれども、ここは簡単な形で集約した内容としております。
4ポツ、科学技術・イノベーションの国際戦略、右側のところになりますけれども、こちらの内容については従来もこの目標例という形で記載しておりましたけれども、目標についてより一般的な内容に記述を改めるという、本文のほうに対応してこちらのほうも修正を加えてございます。
ローマ数字の2の1ポツの(1)のところでございますが、基本的な考え方~科学技術外交の戦略的推進の観点から~というところで、基本的な考え方として、先進国とは引き続き幅広い協力を推進し、アジアとの協力を重点的に強化ということで、こちらの考え方を明確に記載するという形にしております。あとはグリーンイノベーション等についての概念の整理というのがございまして、こちらの概念の整理に沿った形で修正を加えているものでございます。
ちょっと長くなりましたけれども、以上が資料3及び4についての変更点でございます。
【大垣主査】 どうもありがとうございました。
ただいま説明にあった最終討議まとめ案、資料3と資料4ですが、おおむねというか、ほとんど事前に委員の皆さんにいただいたご意見を反映したものでございます。この案で本委員会の最終まとめとしたいと思っておりますが、前回もかなりいろいろとご意見をいただいておりまして、その後もご意見をいただいたものに修正等を加えてあります。ということで、最後にこの案でどうしてもコメントしておきたいという方がおられれば、ご意見をいただければと思います。こういう表現をすると、意見が言えなくなってしまうでしょうが、どうぞご遠慮なく、最後の段階ですので、ご意見をいただきたいと思いますが、基本的にはご了承をいただけることを前提にご意見をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
【永野委員】 これでいいと思っていますけれども、ちょっと気がついたところだけ。6ページに引用されている図6ですが、あまり切迫感がない感じです。何か工夫したほうがいいですね。
10ページのc)ですけど、「上記の先進国との協力に限らず」、その後、「若手、女性、外国からの研究者の登用など研究体制の進んでいる部分を取り入れることも」、とありますが、どこから取り入れるかというのがわかりません。
15ページの2)の上のところについて単なる質問ですが、グローバル30と大学国際戦略本部の関係について教えてください。
【大垣主査】 事務局いかがでしょうか。
【森田国際交流官】 ありがとうございました。
漢字の間違いは修正するようにしたいと思います。
それから、後ろから参りますと15ページのグローバル30と大学国際戦略本部強化事業でございます。大学国際戦略本部強化事業は、平成17年度から5年間やってまいりました。グローバル30は、昨年、政府全体で留学生30万人計画が策定されたのを受けて、今年度からスタートしている事業でございまして、始まった経緯そのものは別々に起こったものでございますけれども、ただ、大学国際戦略本部強化事業でやってきたことのうち、グローバル30の事業の中で今後は引き継いでやっていくような内容の重なる部分はございます。大学国際戦略本部強化事業は、私ども関係者から聞いているところでは非常に高い成果が上がったと聞いておりまして、今年度をもって終了する予定でございますけれども、引き続き大学の国際化は重要なテーマですので、グローバル30の中でも引き継いでやっていってもらいたいということで、高等局とも連携して進めたいというふうに思っております。
それから、10ページのc)の部分でございますが、「上記の先進国との協力に限らず」の後、ちょっと文章が不明確になっておりますので、若手、女性、外国からの研究者の登用などが進んでいる国から進んでいるやり方を取り入れるというつもりの文章ですけれども、そこが不明確かもしれませんので、基本的にこの内容でご了承いただければ、文言は工夫したいというふうに思います。
それから、図6でございます。このグラフを見ますと、日本も、これまでの経緯は右上がりですけれども、日本以上に中国とか、EUとか、アメリカといった国の右の傾斜がきついということが言えるのではないかと思いました。特に中国は非常に急な右肩上がりになっておりますので、このトレンドをこのまま引っ張っていくだけでは我が国は危機的だということが言えるのではないかと思いました。ですが、もっといいグラフかあるかどうかなど必要があれば、グラフについては検討できると思います。
【永野委員】 何かグラフをつくったほうがいいんじゃないですかね。
【粂川国際交流推進官】 補足ですが、図6の関係で、確かに中国は非常に伸びているということで、これほどの全体的なマスがきいてくるような国というのはほかにないですけど、例えばブラジルとかも非常に伸びている。割合としては伸びているというような話がございまして、これはどのくらいの長期スパンをとるかということはありますけれども、伸び率で言うと結構高いというような話がございます。、本文のほうではそういったことの認識をもとに書いているところですけれども、データとしてどこまで明確に出せるかというと、現時点、このような感じです。少し工夫はしてみたいと思います。
以上でございます。
【國井委員】 今の件に関して研究者の定義が違うのではないかということを、学術会議のほうでも指摘されています。それとの関係があるんじゃないですか。日本の場合はかなり幅広く研究者と呼んでいる。ほかの国はもう少し狭い定義です。そこがこの表の問題点かと思いますけど。
【大垣主査】 はい、どうぞ。
【唐木委員】 このグラフ、私もちょっと気になっていたんですけれども、研究費の件で、中国のデータが06年までになっています。、確か、去年か、今年、中国の科学技術への投資がとても伸びて追い越されたのではなかったでしょうか。、むしろこのグラフから読み取れることは、ほかの国がトレンドであるのにもかかわらず、中国が非常に伸びているという点だと思います。そういう傾向にあっては、今後、日本が継続してリーダーシップをとっていくということが難しくなっているというような、そういうことをおっしゃりたかったのではないかなと、この文面からは思いました。科学技術投資費用のデータも、もし、抜けている最近のデータをお探しになれるんでしたら、おととし、去年あたりのを見てもらえると、もっと伸びているのが明らかだと思います。
【大垣主査】 私の記憶があいまいでなければ、ここの部分はたしか1カ国で言うと世界第2位の規模を誇っていた日本が、中国も増えてきて、EUという固まりで見ると、日本というのは、順位がどんどん落ちていくということで、規模で世界の中で大きなものを持っていた研究費、それから研究者数が、そうは言えなくなってきていますよというのが最初にありまして、だんだん文章を整理しているうちにこういう図の根拠が出てきてということであったと思いますが、何か桑原委員のほうでコメントありますか。
【桑原委員】 データによる国際比較はなかなか各国の平仄がそろわないので、うまくいかないんですけれども。ただ、この資料に多くのデータが載っていて、ほとんどがパブリックセクターのものなのですけど、ここだけプライベートセクターがまざっているんですね。日本の場合はプライベートのほうが非常に大きいことが特徴ですが、ただ、この国際戦略の議論では産業界の科学技術活動の国際化を、議論の対象にそもそもしていませんよね。ですから、ここで産業も含めたデータを入れるのは、ちょっと違和感があるかなという感じはいたします。
例えばデータは、大学なら大学だけのデータにできればいいですけど、簡単にいかないので、OECDのデータを持ってくると、統計の取り方の違いのためにまた日本はすごく多いみたいなおかしな話になることがあります。政策研でも苦労して、つくったのがありますから、それを使っていただくのも一案です。それで見ていくと、例えばイギリスの大学投資はこの10年ぐらいで7割、8割増えているんですね。日本は10年間で1割ぐらいしか増えていない。そういう差がはっきり出てくるような気もいたしますけど。
【大垣主査】 ありがとうございました。
事務局どうぞ。
【森田国際交流官】 ただいまのご意見を踏まえて、本文の基本的な内容をご了解いただければ、このグラフはちょっと工夫させていただきたいと思います。
【大垣主査】 はい、わかりました。それじゃ、図の扱いに関しては改めて主査のほうにお任せいただいて、事務局と相談して決めるということでよろしいでしょうか。これで永野委員からのご指摘は大体よろしいでしょうか。
【永野委員】 はい。
【大垣主査】 ほかにいかがでしょうか。お気づきの点はございますか。
では私から。てにをはの話ですが、12ページの(3)の本文の第2段落の2行目ですが、「困難であったが、その困難も克服するための取組」。「困難を」でしょうか。後でちょっと整理しましょう。たまたま気がついたものですから。
ほかにご議論いただくところはございますか。よろしいでしょうか。
それでは、どうもありがとうございました。それでは、先ほどのご指摘の資料についている図6の扱いを本文の内容を合わせるという表現は変ですが、説明する図を探すなり、あるいは改めてデータをつくるなりして、根拠をわかりやすいようにするということを、修正するということで、あと具体的なものは主査にお任せいただくということでよろしいでしょうか。どうもありがとうございました。大変長時間、何回にもわたりこの委員会でご検討いただき、また、委員会の外でご意見をいただいて、おかげさまで大変いい内容のものになったのではないかと思います。
先ほど局長のごあいさつにあったように、国際という言葉の中の議論ですが、そもそも国際が多面的で、多様で、多層的なので、すべての科学技術政策全体を議論するような話になりまして、なかなか大変な作業であったと思いますが、最後の報告書を見ますと、皆さんのおかげで個別の概念が非常にクリアになった文章になっているのではないかと思います。言葉だけが踊っているという感じがなくなったのではないかと思います。大変よいリポートになりました。どうもありがとうございました。
それでは、最後に今後のスケジュールについて事務局からご説明をお願いいたします。【森田国際交流官】 どうも先生方ありがとうございました。
本日、ご了承いただきました最終取りまとめにつきましては、最後てにをはの部分とか、図の部分を主査とご相談させていただいて、確定させた上で、先生方にご報告させていただきまして、そして、これを今後私どもの第4期計画期間中の施策推進上の指針とさせていただきたいと思っております。そして、関係方面にも周知し、また、今後の予算要求などでもしっかり取り組んでまいりたいというふうに思っております。
あわせまして、この取りまとめの基本的なエッセンスの部分は、この審議会の基本計画特別委員会の審議に反映されることになっておりまして、分量的にすべてというわけにはまいりませんけれども、エッセンスの部分は第4期基本計画に反映されるように今後基本計画特別委員会、そして審議会全体で審議がされていくこととなっております。
この委員会、国際委員会につきましては、今日で1つの審議の区切となります。今後の開催については改めてご連絡をさせていただく予定でございます。
【大垣主査】 ありがとうございました。事務局の方、いろいろと時間をたくさんこのために割いていただいて、なかなかいいレポートができたと思います。どうもありがとうございました。
委員の方々、本当にありがとうございました。
本日はこれで国際委員会散会するということにいたします。
【永野委員】 1つだけ。できれば適当なときに英語にしてもらったらいいと思うんですけどね。
【森田国際交流官】 ぜひそれはやりたいと思います。報告書をきれいな冊子にすると同時に、英訳も一緒につけるか、英訳は別途冊子にするか、何らかの形でそれはしたいと思っております。
【大垣主査】 よろしくお願いします。
それではこれで散会ということで、ありがとうございました。
―― 了 ――
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