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技術士分科会(第33回) 議事録

1.日時

平成27年6月3日(水曜日) 13時30分~15時00分

2.場所

文部科学省東館3階 3F2特別会議室

3.議事録

【杉浦専門官】  時間になりましたので,そろそろ始めたいと思います。事務局の方ですが,本日,国会がございまして,次長と課長,国会の方へ参っておりますので,申し訳ありませんが,本日は欠席させていただくということで,皆様によろしくお伝えいただきたいということでございます。局長ですが,急きょレクが入りまして,到着後御挨拶させて頂きたいと思います。では,小縣分科会長,司会の方をよろしくお願いいたしたいと思います。
【小縣分科会長】  ただいまから科学技術・学術審議会第33回技術士分科会を開催いたします。
 御多忙なところ,御出席いただきまして,まことにありがとうございます。まず,去る4月23日にその時点で任命されておりました委員のみで開催いたしました,第32回技術士分科会におきまして,互選によりまして分科会長を仰せつかりました小縣方樹でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 手短にごあいさつ申し上げますが,私ども,JR東日本は,500名を超える技術士を擁しています。今回のこの技術士の在り方などのテーマにつきましては,私も大変,関心を持っているところでございます。また,グローバルな広がりを見せる世界の中で,日本の存在というものを大きくしていきたいと常に思っておりまして,各委員の先生に御指導を頂きまして,この技術士分科会が有効に機能し,かつ日本の未来にとって展望の開ける結論を出せますように期待しているところでございますので,何とぞよろしくお願いいたします。
 私は常日頃,JR東日本のドメインは総合技術サービス産業だと言っております。技術部門につきましては車両,オペレーション,それからエスカレーター,エレベーター等の機械部門もありますし,線路を守る保線,電力,信号,通信,それから,建築,建設,土木など大体全ての技術部門をカバーしています。そういう技術部門が一体となって鉄道というインフラを作り上げています。インテグレートシステムといいますか,統合システムを作り上げるというような概念で仕事をしております。特に昨今は,海外,グローバルな展開に相当力を入れていると同時に,イノベーションということで技術革新に力を入れているところでございます。
 各先生におかれましては,そういった面でも,御指導いただくことを大変楽しみにしているところでございます。よろしくお願いいたします。
 それでは,同じく分科会長代理に指名させていただいております岸本喜久雄委員からも御挨拶をお願いいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。
【岸本分科会長代理】  私も,それでは,立って御挨拶させていただきますが,東京工業大学の岸本と申します。どうぞよろしくお願いいたします。今期は分科会長代理ということで務めさせていただきます。皆様の御協力の下,良い成果が出るように努めてまいりたいと思います。
 この技術士分科会には,昨年度も,私はメンバーでいろいろな形で携わらせていただきました。昨年度は技術士制度の在り方についてということで,特に国際的な通用性をこの技術士の資格として高めていくという観点から様々な検討がなされ,中間報告という形で,後で資料が説明されると思いますけれども,方向性が出てきたのかなと思っているところであります。
 今期はその内容を更に詰めまして,できれば実際に具体的な改革に入っていけるというようなことになれば良いと思っております。皆様のいろいろなお力を頂いて進めてまいりたいと思いますので,どうぞよろしくお願いいたします。
【小縣分科会長】  岸本委員,ありがとうございました。本日は,第8期科学技術・学術審議会となりましてから,全ての委員による初めての技術士分科会でもございます。また,初めて御出席いただく委員の方々もいらっしゃいますので,事務局より委員の皆様を御紹介いただきまして,併せまして,本日の資料につきましても御確認をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
【杉浦専門官】  それでは,事務局の方から委員の方々の御紹介をさせていただきたいと思います。資料1に名簿がございますが,ただいま御挨拶いただきました小縣委員,それから,岸本委員のほか,国立研究開発法人情報通信研究機構監事でいらっしゃいます土井美和子委員です。
【土井委員】  土井です。よろしくお願いいたします。
【杉浦専門官】  実は土井委員におかれましては,試験部会の部会長代理に指名をさせていただいております。ちなみに,岸本先生は試験部会の部会長として選任をされておりますので,併せて御報告いたします。
 続きまして,東京工業大学名誉教授の池田駿介委員です。
【池田委員】  池田でございます。よろしくお願いします。
【杉浦専門官】  内外エンジニアリング株式会社代表取締役副社長の伊丹光則委員です。
【伊丹委員】  伊丹でございます。よろしくお願いいたします。
【杉浦専門官】  株式会社東京建設コンサルタント環境モニタリング研究所専任技師長の岩熊眞起委員です。
【岩熊委員】  岩熊です。よろしくお願いいたします。
【杉浦専門官】  公益法人日本産業廃棄物処理振興センター理事長の岡澤和好委員です。
【岡澤委員】  岡澤です。よろしくお願いします。
【杉浦専門官】  一般社団法人関東地域づくり協会理事長の奥野晴彦委員です。
【奥野委員】  奥野でございます。よろしくお願いします。
【杉浦専門官】  トヨフジ海運特別顧問の小和田亮委員です。
【小和田委員】  小和田でございます。
【杉浦専門官】  東芝三菱電機産業システム株式会社パワーエレクトロニクス部技術主幹の川上紀子委員です。
【川上委員】  川上です。よろしくお願いします。
【杉浦専門官】  一般社団法人日本経済団体連合会産業技術本部長の続橋聡委員です。
【続橋委員】  続橋です。よろしくお願いします。
【杉浦専門官】  放送大学教授の中谷多哉子委員です。
【中谷委員】  よろしくお願いいたします。
【杉浦専門官】  株式会社東芝執行役専務の西田直人委員です。
【西田委員】  西田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
【杉浦専門官】  株式会社旭リサーチセンターシニアリサーチャーの府川伊三郎委員です。
【府川委員】  府川です。よろしくお願いいたします。
【杉浦専門官】  株式会社日立製作所名誉顧問の福山裕幸委員です。
【福山委員】  福山でございます。よろしくお願いします。
【杉浦専門官】  職業能力開発総合大学校電子情報専攻教授の松嶋智子委員です。
【松嶋委員】  松嶋でございます。よろしくお願いいたします。
【杉浦専門官】  また,本日,所用により御欠席の御連絡を頂いていますお二人の委員がいらっしゃいまして,山梨大学大学院の医学工学総合研究部教授の風間ふたば委員と,日本技術士会会長の吉田克己委員が,それぞれ就任されてございます。
 本日,以上16名の委員の方の御出席を頂いております。科学技術・学術審議会令第8条の規定に定められております定足数を満たしております。
 それでは,資料の確認をさせていただきます。資料の方,議事次第のほか,記載のとおり資料1から10,参考資料1,2をお配りしております。不足等がございましたら,事務局までお知らせいただきたいと思います。よろしゅうございますでしょうか。
 事務局からは以上でございます。
【小縣分科会長】  ありがとうございました。それでは,議題1,技術士分科会運営規則の一部改正についてに入りたいと思います。
 事務局から御説明を頂きたいと思います。よろしくお願いします。
【杉浦専門官】  議題1,技術士分科会運営規則の改正についてでございます。技術士分科会運営規則の規定のうち,2点の改正をしたいということで,本日,お諮りさせていただきます。
 まず,1点につきましては,資料2-1をごらんいただきたいと思いますが,試験部会の所掌事務の議決についてでございます。規定によりまして,試験部会の所掌に技術士試験委員の推薦がございます。これにつきましては,この科学技術・学術審議会が設置された当初の平成13年2月の決定の中で試験部会の議決をもって技術士分科会の決定とするということで扱いをさせていただいております。一方,試験実施につきまして,特に試験実施大綱の決定等につきましては,分科会の議決が必要ということになっております。今回,この点についても試験部会の決定をもって分科会の決定とさせていただきたく,その改正をお願いしたいというふうに考えておるのが1点です。
 2点目は,技術士法37条第2項に定めます技術士,又は技術士補の登録取消し等に係る審議会の意見聴取について,この規定に関する利益を有する委員を審議に参加させないという規定,いわゆる利益相反の規定を設けるという改正でございます。これまでこの規定に基づく審議等は,実際は行われておりませんが,今般の社会情勢等を勘案して,きちんと規定をしておくという趣旨でございます。
 改正の内容は,実際には資料2-2を御覧いただきたいと思います。資料2-2,第2条のところでございますが,令第6条に基づき,分科会に次の表の左欄に掲げる部会を置き,その所掌は,同表右欄の掲げるとおりとするということです。以前,一般部会という部会がございまして,これを廃止した際改正しておくべき文言について併せて今回修正をさせていただきます。
 そして,今回のお願いでございます。「また,」以下でございます。当該所掌事務については,部会の決定をもって分科会の議決とするということで,その部分,改正をさせていただいております。併せて以下の「技術士法(昭和58年法律第25号)」と「技術士法」というような改正部分,赤部分ございますが,これも前回の改正の際に十分でなかった部分を,併せて今回の改正に当たり改正させていただきたいと思います。
 2点目の方が利益相反ということで,2ページ目になりますが,第7条に設けさせていただいております。「技術士法37条第2項の規定による意見に係る審議に当たっては,委員等は,自己,配偶者若しくは三等親以内の親族又は自己の関係する法人若しくは団体等に関する案件については審議に加わらないこととする。」ということでございます。
 雑則の第8条については,条ずれによる修正でございます。
 以上が改正内容になります。
【小縣分科会長】  ありがとうございました。ただいまの説明に対しまして何か御質問等あれば伺いたいと思いますので,よろしくお願いいたします。いかがでございましょうか。
 よろしければ,技術士分科会運営規則につきましては,資料2-2のとおり決定させていただきたいと思いますが,よろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

【小縣分科会長】  ありがとうございます。
 それでは,議題2の今後の技術士制度の在り方について,入りたいと思います。今後の技術士制度の在り方につきましては,前期の分科会におきましてその在り方の見直しに向けて検討し,前期の最終分科会におきまして制度改革に関わる主な論点について中間報告を取りまとめ,今期の分科会への申し送りがなされたところでございます。
 まず,事務局から御説明をお願いいたしたいと思います。
【杉浦専門官】  既に御承知の方も多いかと存じますけれども,改めまして,これまでの技術士制度の在り方についての議論の経緯を簡単に御説明差し上げたいと思います。
 第6期科学技術・学術審議会の時点におきまして,平成24年6月から平成25年1月だったと思いますが,技術士分科会において議論をしていただいて,資料3,資料4に当たります今後の技術士制度の在り方に関する論点整理という形で技術士分科会として取りまとめていただいております。
 この論点整理を出発点とし,産業界等幅広い意見を聴取しながら,今後の技術士試験の在り方について前期,第7期におきまして,審議をしていったという経緯でございます。
 簡単に論点整理のところ,おさらいでございますけれども,述べさせていただきますと,技術士に求められる資質能力と言われるコンピテンシー,これについて整理をしましょうということと,試験制度についての考え方を整理していきましょう。それから,3点目は,総合技術監理部門についての論点整理,更に技術部門・選択科目の整理,それから,CPD(継続研さん)についての議論,普及拡大・活用促進に関する議論,国際的通用性に関する議論,大学教育との連携に関する議論等を今後,検討していきましょうということで,先ほど申しましたように,前の第7期におきまして,今後の在り方についてということで取りまとめをさせていただいております。
 その議論においては,資料5,6になりますけれども,まず,現状認識を置きまして,基本的な考え方,具体的方策ということを取りまとめております。昭和32年に創設されました技術士制度は既に50年以上が経過しておりまして,日本の経済社会,産業社会の中で相当な役割を果たしてきたところですが,産業構造や経済社会構造,社会的ニーズの変化,国際的環境の変化という中で,どうあるべきかということで取りまとめをさせていただいたということが書かれております。
 いわゆるエンジニアと呼ばれる多くの技術者のキャリア形成において,技術士資格の取得を通じて資質の向上に努めていくことが重要という認識の下,さらに,国際的に活躍する技術者,いわゆるグローバルエンジニアが増加している中で,我が国の技術者が国際的に適切に評価されるように,技術士資格をほかの国や地域の技術者資格と同等とする国際的通用性という観点も重要であるという認識がこの議論のベースになっているかというふうに思います。
 それらを踏まえまして,いわゆる国際的通用性の観点から,エンジニアとして取得するのにふさわしい資格ということで,技術士に求められる資質能力,コンピテンシーを定めました。資料6の別紙の2でございます。それを踏まえつつ,具体的に,試験制度の在り方についての議論を頂きました。
 
 試験制度について,まず,第一次試験について資料6の(3)にございますけれども,技術士資格が国際的に通用するものとなるために,IEA,インターナショナル・エンジニアリング・アライアンスで定めております「卒業生として身に付けるべき知識,能力」を規範としながら考え方を整理して,これを技術士試験制度に具体的に落としていくという形の議論をさせていただいております。基礎科目,適性科目,専門科目のそれぞれの在り方につきまして,別紙3,別紙4に書かれておりますような形で整理をさせていただいております。
 さらに,ページで言いますと4ページ目になりますが,技術士補の在り方についても議論し,ここで実務経験数についても,現行のいわゆる4年又は7年の年数ということが適当であるということでありますが,引き続き検討を必要というような取りまとめをさせていただきます。
 続いて(6)第二次試験の在り方についてです。これにつきましては,IEAが定めている「エンジニア」に相当する技術者を目指す者が取得するにふさわしい資格とするために,IEAのPC(プロフェッショナル・コンピテンシー)を踏まえて策定しました技術士に求められる資質能力を念頭に置きながら,試験制度の在り方を見直したということでございます。
 現行の試験制度の在り方について,5ページ目にございますような議論をいただきました。申込み時点,筆記試験,口頭試験,それぞれにおいてどのような在り方とすべきか,方向性をお示しいただいておるところでございます。具体的に内容につきましては,まずは申込み段階で,実務経験を加えて,これまで従事した業務の内容,試験を進める上での問題点や課題,技術的提案の課題,成果等を受験者に記載させていただくような書類を出す。これが申し込み時点の業務経歴書の案件ですけれども,それから,筆記段階では,専門技術分野の業務について幅広く適用される原理等に関わる汎用的な専門知識,応用能力,課題能力等を確認すること。更に口頭試験では,技術者倫理だけではなく,多様な利害調整,明確かつ効果的な意思疎通ができるかどうか,これまでの自己研さんに対する取組姿勢,今後の自己研さんに対する基本理解などを中心に諮問すること等々のお示しを頂いたところです。今期,それを踏まえまして,具体的な試験方法,試験内容について,検討を進めさせていただきたいというふうに考えております。
 1点,戻りますが,第一次試験の在り方について,方向性として大くくりの議論というのをさせていただいております。今まで個別の技術部門ごとで専門科目を実施していたんですけれども,これを大きな5つの系にして,その中からそれぞれの技術部門の各者が選択をできるような形で試験を実施するというようなやり方を検討させていただいております。
 こうした試験の在り方については,引き続きまだ課題が残っております。この中間報告におきましても書かれておりますが,まだ詳細が決まっていない点もあり,それから,(7)の技術部門・選択科目の検討,(8)の総合技術監理の在り方(9)CPDのことも引き続き検討を進めていくことになっております。更に普及拡大・活用促進について,これは,いわゆる他の国家資格との相互乗り入れということで,前期も情報処理技術者試験について相互乗り入れができないかということを検討させていただきましたけれども,こういったものを更に進めていくというような課題は残っております。 以上,簡単ではございますけれども,これまでの経緯と審議の状況等につきまして,事務局から説明をさせていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。
【小縣分科会長】  ありがとうございました。ただいま事務局の方から資料につきまして御説明ございました。この件は大変重要だと思いますが,御質問等ございましたら,伺いたいと思います。是非よろしくお願いいたします。
 きょうは,今までもこの報告等に関わった先生もたくさんいらっしゃいますし,新任の先生もいらっしゃいますが,委員長から指名させていただきます。大変申し訳ありませんが,新任ということで土井委員,何かございますでしょうか。
【土井委員】  新任なので,1点,教えていただきたいんですけれども,JABEEとの関係で,JABEEのところの方は,一次試験が免除されるということなんですが,ほかにも他の資格で一次試験が免除される方というのはいらっしゃるんでしょうか。
【杉浦専門官】  技術士法第31条の2第2項において,文部科学大臣が指定する大学の教育課程において,修了した者については一次試験を免除する。実際的には免除とは書いてありませんが,技術士補となる資格を有することと定められております。
 実際には, JABEE(日本技術者教育認定機構)の認定した教育課程を踏まえ,文部科学大臣が決定をしております。実態としては,JABEEで認定した大学等の教育課程を私どもで確認させていただきながら,官報で告示をするという手続をさせていただいております。ですので, JABEEの認定した教育課程を基本的にはそれぞれ指定するということになっております。
 なお,JABEEはワシントンアコード(ワシントン協定)と呼ばれる国際的なエンジニア教育の基準に基づいた課程認定をしております。時代の変遷に伴ってその認定基準も変わってきますので,その認定基準の変更に応じて,JABEEの認定も行われております。
【土井委員】  分かりました。
【小縣分科会長】  よろしいですか。
【土井委員】  はい。今の御説明に更に重ねて質問なんですが,知財の弁理士とかは,たしか博士号を持っていると一番基礎的なところが免除される。博士号は,この技術士に関しては特にそういう何か免除とか,そういうものの対象にはなっていないんですね。
【杉浦専門官】  技術士試験には第一次試験と第二次試験がございます。一次試験は大学修了課程程度,二次試験が高度な専門知識ということになります。二次試験の受験に当たりましては実務経験が4年又は7年必要となります。4年というのは,技術士補として技術士の指導の下に実務を経験された方についてで,通常の場合ですと7年間,実務経験をするという形になります。その算定の際に,大学の修士課程については,それをもって2年の短縮をするという規定を設けております。
【土井委員】  そうですか。済みません。重ねてで申し訳ないんですが,なぜ今のような質問をさせていただいたかと申しますと,文部科学省では,一方ではドクターを取るということをエンハンスされておられて,一方,こちらの技術士のところも,そういう意味では国際共通性ということでエンハンスされると思うんですが,何となくそれぞれが別の路線になっているような気もするので,ドクターを取ることによって,技術士が例えばもう少し取りやすくなるとか,そうすると両方がうまく重なっていくのかなと。
 なぜかと申しますと,海外では,博士号を持っていることが特に技術者のマネジャーに就くときには重要ですね。営業とかはビジネススクールの方なんですけれども,技術者,技術畑の方のディレクターは博士号を持っていることが要求されるので,そういうことも考えると,もう少しそういう共同路線というんですか,そういうのもあってもいいのかなというふうに感じました。
 以上です。
【杉浦専門官】  技術士資格について,産業界で役立っていくのにはどうしたらいいかというような議論をこれまでもさせていただいているかと思います。取得した資格をどのような形で役立てていくかというのは大きな課題であります。技術士資格は発足当時から産業界の実務経験を重視しております。ですので,いわゆる机の上の議論だけではなくて,現場的な要素も入れて,それを併せ持って高度の専門知識を持つ技術者として認定をしていくという考え方でございますので,そことのバランスをどうとっていくかということが課題となるかと思います,お答えになっているかどうか分かりませんけれども,御理解頂ければと思います。
【小縣分科会長】  ありがとうございました。よろしいでしょうか。
【土井委員】  はい。
【小縣分科会長】  そのほか,御意見賜れば幸いです。
【川上委員】  私も,この中間報告をまとめるに当たって幾つか意見を言ってきたことの繰り返しになるかとも思うんですが,日本のエンジニアの中で企業エンジニアが占める比率というのは非常に高いんではないかと思います。技術士というものが社会的に認められるに当たっては,企業の中で技術士というものが認められていくということが重要なんではないかと。そこで,企業の中で技術士が重んじられれば,それがひいては社会的な認知度も向上していくというふうに思います。
 そうすると,どうすれば企業が技術士を認めるのか。今が認められてないというわけではないんですが,より一層重要視されるのかということを考えますと,例えばいろいろな国の制度の中で技術士というものが要求されるですとか,もう一つは,グローバル競争社会の中で国際通用性というものがより増しますと,やはりグローバルに仕事をしていく上で技術士というものが確実に必要になるという環境が生まれ,どんどん広がっていくんではないかなと思います。ですから,企業の中で技術士を持っている立場としましては,特に国際通用性というものを是非早く確立していただきたいなというふうに感じております。 以上です。
【杉浦専門官】  一応お答えになっているかどうか自信ございませんけれども,社会経済がいろいろ変わってくる中で,国際的通用性という観点での検討をこれまでもさせていただいております。特に,技術士資格とAPECエンジニアの資格認定について政府が関与する形でやらせていただいております。
  あと,現在,二国間協定といいますか,いわゆるマルチではなくて,バイの議論の中で,オーストラリアとの間で協定を結びまして,後ほど出てきますけれども,いわゆるAPECエンジニアをベースとした認定制度,向こうの技術者がこちらに入ってくることができる,こちらの技術者が向こうへ入っていけるというような制度を設けております。今後,これは,いわゆる相互主義でございますので,要望があって,向こうが受けていただけないとできない制度ではございますけれども,そういった要望が合えば,まさしく国際化の観点から資格の活用といった形になっていくのではないかというふうに,事務局としては考えている次第です。
【川上委員】  是非よろしくお願いします。例えば国際入札するときに技術士,技術者資格の持っている人数とか書いたりする場合があるんで,そういうときに,例えば相手国にも通用する資格として技術士の資格が書けるような形に持っていくと,非常にエンカレッジされるんじゃないかなと思います。よろしくお願いします。
【杉浦専門官】  なお,参考ですけれども,実際に技術士の資格を持っていることを英文でも実は発行しております。そういったことを海外の入札に当たって証明書を発行してほしいというようなことで,私どもとしては,そういった要望があるには個々個別に対応しているというのも併せて申し添えたいと思います。
【小縣分科会長】  ありがとうございました。よろしいでしょうか。
【川上委員】  はい。
【岸本分科会長代理】  よろしいですか。
【小縣分科会長】  よろしくお願いします。
【岸本分科会長代理】  岸本ですけれども,今の観点は非常に重要だと思います。一つは,技術士資格そのものを国際的通用性のある資格として位置付けるのか,更に技術士の方の中からAPECエンジニア,あるいはIPEA国際エンジニアという形で認証しているわけで,日本の中でそれぞれの位置付けをきちんとしていくのも整理が必要かなというふうに思うわけです。オーストラリアの例で言うと,チャータードエンジニアは国内的な資格であり,更にその上で責任ある立場で実務を一定期間行うとともに,CPDをちゃんとしているということでAPECエンジニアを認定しているということでありますので,日本もそのような整理とより併せていくのか,現在,我が国でもそのような形になっていますけれども,もっとこの点を強く打ち出していく必要もあるんじゃないかなというふうに思います。
【池田委員】  今おっしゃったことは非常に大事なことだと思うんですが,国際通用性ということに関しては幾つかの要件がありまして,資質能力については,前回までのこの分科会で一応結論が出たと思います。ただし,問題は,ほかの要件でCPDの問題がありまして,それが一番大きな問題ですね。それをCPDにつきましては,義務じゃなくて,責務ということになっております。実は私,技術士制度,当初から関わっているんですが,そのあたりの議論が十分ではないというよりも,なかなか変えられなかったということだと思います。先ほど土井委員がおっしゃった博士についても,議論を最初いたしました。私自身は,博士も考慮するようにと主張したんですけれども,結局,修士の2年ということになって,博士はその時点では入らなかったのが実情です。
 それから,CPDについても,これは義務ではなく,責務という形になって,結局,これまでの歴史を背負っているものですから,そこのところははっきりと変えられなかったというのが今の状況で,そこを今後どうするかというのは非常に,私は将来的に大きな課題だと思うんですけれども,そこはまだ十分に練られていない。
 それから,これからの私たちの仕事は,前回の分科会で技術士制度の在り方について中間報告というのを取りまとめていただいたわけですが,部門の大くくり化をどうするかということと,試験制度を,これは実際に試験制度に落としていかないといけないわけですが,それをこの2年間掛けてしっかり議論していただくというのが多分この分科会の大きな仕事になるのではないかと思います。
 私の方からお答えすべきかどうか分かりませんが,ちょっと状況を御説明いたしました。
【小縣分科会長】  池田委員,ありがとうございました。よろしいでしょうか。
 それでは,そのほか御質問等ございますでしょうか。同じく新任ということで,もし続橋委員,御意見,御質問等ございましたら,よろしくお願いします。
【続橋委員】  新しく参加することになりました。さっきの土井さんの話と似ているんですけども,ドクターも一つの資格と考えれば,せっかく資格を取ったのに,企業は全然それを認めてくれないとか,いろいろ意見があります。技術士もそのうちの一つで,一部の企業では技術士を優遇していますけれども,それは決して一般的な姿ではないということがございます。
 確かに一次試験,二次試験どうするんだという話と,大学改革でこれから機能別に三つぐらいに分けて,それぞれ大学で生き方を考えるとなると,例えばトップレベルのリサーチャーを輩出しますという大学があっていい。ただし,全員それを目指すわけではないんで,中には,もうちょっと企業向けの技術者ということで,うちはここに特化しますという大学が出てきてもいいと思います。そういうときに,今の技術士をどう考えるか。
 専門家であるけど,余り特定の専門知識だけではやっていけない。もう少し幅広く,柔軟性が必要だとなるとだんだん今の博士の問題と同じようなことになる。最近,リーディング大学院の話を幾つかの大学から聞いたんですけども,結局,リーディング大学院の話も煎じ詰めると似たような話です。ただ,技術中心か,研究中心か,あるいはリーディング大学院も両方ターゲットに入れているか,いろいろありますが,そこだけの違いで,求めるところは幅広い知識を持つということです。リーディング大学院のオールラウンド型に至ると,文系も理系もこなせるスーパーマンみたいな話になってきます。そこまで求めるかという問題はあるんですけども,今後の大学の機能別改革と,今の博士課程の問題とがある中で,いわゆる使える技術士というものをどう考えていくかというのが試験制度とは別ですが,大きな問題としてあるのかなと思っております。
【小縣分科会長】  ありがとうございます。ただいまの続橋委員の御意見で,今までの議論経過も含めまして,事務局から何かございますか。
【杉浦専門官】  先ほど申しましたように,それぞれ所掌とする分野がございますので,大学改革の話になるとちょっとコメントをしづらい部分もございますが,大学改革等の社会的背景は確かに踏まえなくてはいけないと考えております。先ほど岸本先生からもありましたし,池田先生からも御指摘ありましたように,いろいろな要素を入れていくのに,当面どういうふうにしたら,どうやっていくか,どういう改革をしていくかという大きな議論もあるんですけれども,現時点では,今の技術士分科会においては,そのベースとなる国際的通用性を踏まえた試験制度の在り方,それと関連する制度の方向性をまずは議論をするという課題かなと思います。
 実は,例えばCPDの,池田先生からも御指摘ありましたCPDの議論も実は昨年度もさせていただいているんですが,法律上では規定されておりますけれども,実際にそれを例えば義務化して,言葉は悪いですが,強制するというふうになるといろいろな課題が出てくる。また国際的基準の議論では,例えば大学卒業というのが技術者,エンジニアの資格の要件になっているという基準もあったり,そういった中でどのような形で国際的通用性を確保しながらやっていくかという難しい課題もございます。国内のこれまでの議論とバランスをとりながらやらせていただくということで,そこら辺がスピーディーでないのかもしれませんけれども,地道に議論させていただいているというのが実情かなというふうに思います。
 なかなか所管外の話をできないものですから,その点で御勘弁を頂ければというふうに存じます。
【岸本分科会長代理】  ちょっとよろしいですか。
【小縣分科会長】  どうぞ。
【岸本分科会長代理】  続橋さんの質問の趣旨に合うかどうか分からないんですけれども,IEAすなわち国際エンジニアリング連合の中では,技術者を三つに分類していて,エンジニアとテクノロジストとテクニシャンという形になっていますが,それぞれに対してコンピテンシーが定められています。日本の場合はそういう分け方をこれまでしてこなかったので,全て大学の卒業生についてはエンジニアリング,エンジニアを目指しているというような立場から,それの資格として技術士資格を考えようという意味でしてきたわけですけども,他の国ですとテクノロジストの教育ということで,4年間の教育をもって認証していて,そちらはそういう資格をまた別に設けているという形になっている状況です。それが今度,大学の機能分化と合致するかどうかというのは,日本の中ではなかなかそちらの方の議論は難しいようにも思いますけども,そういう観点があるんだということを踏まえながら技術士のことを考えていくのがいいのかなというふうに思っております。
【続橋委員】  所管が違うというのは十分に分かって言っていますので,批判しているつもりはありません。具体的に言うと,例えばJABEEのプログラムを有効活用している中堅の大学を2年前ぐらいに調べました。技術士もそうなんですけれども,大学がこれから変わっていくときに,いろいろな仕組みを活用,JABEEでもいいし,技術士でもいいし,博士号でもいいし,何でもいいんですが活用して,大学の魅力をアピールしようと思ったときに,これを使っても,うちの大学の魅力はアピールできないとならなければ良い。是非これはうまく活用して,うちの基本形を更に磨いて,国内でも国際でもうまく使って,「いや,これはすごい大学だ。」と言われるようになるような資格になってくれればいいなと思いました。
【土井委員】  よろしいでしょうか。
【小縣分科会長】  どうぞ。
【土井委員】  今の議論に絡んで,先ほど御指摘のように,大学の在り方と真っ向から議論するというのは難しいと思いますが,一方,大学においても,産学連携であるとか,私どもが属しております国立研究開発法人も,第5期基本技術計画に向けては橋渡しの機能ということで,やはり市場にどうやって自分たちの技術を出していくかということで,その産学連携は本当に実務のところにどう絡むかということを求められています。そういうところが逆に技術士の資格の中に算定できるように,こちらがフレキシブルに考えていくという在り方であれば,例えばドクターをやっている中で東南アジアとかそういうところで,そのために特殊な育ちやすい稲を作って,向こうでちゃんとそれを実証してきましたと言えば,それは,私は立派なエンジニアリングの体験だと思いますので,何かそういう少しフレキシブルに考えていくという姿勢があってもいいのではないかなと。続橋先生のお話を私はそういうふうに受け取りました。
【小縣分科会長】  ありがとうございます。ちょっと私の方からも御質問させていただいてよろしいですか。先ほど事務局からの御説明があって,ここまで中間報告であり方について論点をまとめられ,実際に進められているのはすばらしいと思います。今,大学からの議論が多かったのですが,資料3などを読みますと,ちょうど前期の議論で,産業界から見て,あらゆる業種の意見も聞いた中で技術士に求められる資質能力を策定されてこられたんだと思いますが,その辺の経過等がもしございましたら,私,詳細な議論経過は承知しておりませんので,何か御紹介いただけますでしょうか。
【杉浦専門官】  いわゆる基本となる資質能力を策定するとともに,その前にあるステージとしての資料,別紙1に付いているかと思いますけれども,技術士の技術士資格のイメージというのをとっていくために,そこにどうやって位置付けていくかというような議論をさせていただきました。そのために,企業等からヒアリングをさせていただいて,その聞いた企業におけるいろいろな技術者の位置付けをライフステージとどう絡ませて,技術士資格とどう絡ませていくかということで,別紙1に,形で,いわゆる20代で第一次試験を受け,技術士補になって,30代から技術士を取っていくというような形にしていってはどうだという議論をさせていただいたという経緯がございます。
【小縣分科会長】  ありがとうございます。そのほか御意見ございましたら,是非よろしくお願いいたします。
 分科会長から,ちょっと差し出がましいのですが,今まで多くの方から御発言を頂いておりますけれども,もし差し支えなければ,一言,伊丹委員の方から,何かございましたらよろしくお願いします。
【伊丹委員】  分科会長から御指名ですので。
【小縣分科会長】  済みません。
【伊丹委員】  簡単に。前期も委員をさせていただきまして,大変皆さん方の御努力があったと思うんですが,中間報告ということでかなりのところは煮詰まってきたかなと思っております。
 これからまた,あと2年,任期があるわけですが,今度はこれを最終報告にまとめなきゃいけないということで,普通の仕事でもそうなんですけれども,大体簡単なものから順番に片付けてきて,最後に残ったものは,大体難しい問題が残っていく。ですので,これからの2年,かなり大きな問題に取り組まなければならないと思って,きょうは今期のキックオフですけど,身の引き締まる思いで来たわけです。
 特に大きな問題と,それからまた,もう一方では期待する話として,一つは,技術部門,選択科目の今後の在り方の検討が残っています。現在の部門なり科目がこれでいいかということについては,いろいろな御意見があると思いますけれども,これは大きな問題として残っていると思いますので,しっかり議論していきたいなと思っております。
 前期の中間報告でも書いてありますように,別途,日本技術士会の方でもこの議論をされておりまして,以前,日本技術士会の方では,技術士会のお立場で答申というんですか,一つ,まとめられたものがあると思いますし,これからもまた日本技術会の方で議論されていかれると聞いておりますので,そちらの方の意見をしっかり踏まえて議論していく必要があるかなと思っております。
 それともう一つは,これは非常に期待をしているんですが,前回の中間報告の10番目の項目になるんですけど,ほかの国家資格との相互乗り入れといいますか,相互活用,この問題。これは,前回のときはまだ文部科学省さんの方で調査をしているという段階でしたので,具体的な議論までは踏み込めなかったと思うんですが,いずれその調査結果等もお示しをしていただけると思っておりますので,それを踏まえて是非相互活用という分野で1歩でも2歩でも進展があればすばらしいというふうに期待をしておりますので,よろしくお願いしたいと思います。
【小縣分科会長】  ありがとうございます。それでは,岩熊委員,何かございましたら,よろしくお願いします。
【岩熊委員】  私も前期からやっておりまして,中間報告のところで,私自身も深く考えていなかったと反省していますが,論点整理というのがあります。前期はこれを受けてやっていました。一番後ろに,大学教育との連携ということが問題点8で上がっています。これについては順番でやっていく中で,どこでやるか,どの辺でやるかというのをどこかに位置付けていた気がしています。続橋委員,土井委員のお話はここに関係してくることだと思いますので,これを検討していく中での御意見としてきちんと受け止めていくべきものというふうに考えます。以上です。
【小縣分科会長】  ありがとうございます。それでは,恐縮ですが,岡澤委員,よろしくお願いします。
【岡澤委員】  私も議論に参加していますので,特にだんだんまとまってきたなという印象を持っていますけれども,一つ,言いたいのは,技術士をどのように活用するかというのが必ずしも一面だけではないというんですか,いろいろな角度,いろいろな面がある。特に国際入札になる資格をクリアするためだとか,あるいは国内でももちろんそうなんですけれども,一定の業務のための資格というふうに位置付けられるのは,これは非常に分かりやすい比較だと思うんですね。それは,そのために手続上の問題はあるにしても,そういう面が一つある。
 もう一つは,それは社会的,今度,会社的なですね。社内的に見ると,会社の中では,特定の資格を持っている人,資格を持っているから会社の中で偉くなるとか,マネジャーをやるとかということだけではないんですね。会社の中では,技術士の資格というのは,持っているということは技術的な素養,総合性というようなことを期待して,あるいはそういうふうに判断して活用している。
 一方では,すごく専門的な,ある部分では専門的な知識能力がありますというところを売りにし,あるところでは総合性を売りにする。場所が違うんですけれども,そういう技術士の2面性,あるいは多面性と言うんですか,そういうところがあって,議論がなかなか一つにまとまっていくのが難しい問題があるのかなというふうに感じています。
【小縣分科会長】  ありがとうございます。奥野委員,よろしいでしょうか。
【奥野委員】  私も前回からの引き続きでございまして,この中間報告でも少し意見を申し上げながらまとめていただいたわけですけれども,この中間報告,今後,この分科会でどういう議論が大事かというのは,いろいろ先ほども御意見ありましたように,プライオリティー等を整理していかなければ,課題が随分山積しておりますので,それはやらなきゃいけないと思うんですけど,池田委員からおっしゃいましたように,一次試験の大くくり化とか,それから,二次試験の試験のやり方,中身ですね。その辺は非常に大きなポイントになると思うんですけれども,これは中間報告の中身でも今までと随分変わっていくというふうなものになっていくと思いますので,それらの点については,この技術士制度を今までもやっておられるわけですけれども,活用される企業の方,あるいは私は公共事業の関係者ですので,日頃,仕事をお願いするときに,この技術士の資格をどういうふうに活用するかというふうなことでやってきたわけですけど,そういう方々の意見を十分反映させていただいて,よりよい試験制度に作り上げていく必要があるんではないかなというふうに思っておりまして,そんなような議論を是非期待したいなと思っております。
【小縣分科会長】  ありがとうございます。それでは,小和田委員,よろしゅうございますか。
【小和田委員】  ありがとうございます。2点申し上げたいと思います。
 第1点は,技術士制度に関して様々な議論がこの場で長年にわたり交わされてきたわけですが,結局のところ,試験制度をどのようにするか。そして,受かった,晴れて技術士になった方々を社会としてどのように活用するかということは,最後の出口であり,一番のポイントではないかと私は思います。そういう意味では,あらゆる議論は最後のその2点にどのようにつながっていくか,落ちついていくかというところがポイントだと思います。これは私の認識を申し上げただけでございます。
 それから,もう1点は,えらく各論的なことを一つだけ申し上げますけれども,きょうも御説明をしていただきました資料6の一部に関してなんですが,資料6の5ページの下の方に,(8)総合技術監理部門を論じている場所があります。皆さんも,前期から御参加をされました方々には記憶に新しいところだと思いますが,この総合技術監理部門については,他の20の技術部門と別に,この部門が要るのか,要らないのか。もちろん現在はあるわけですけれど,今後も要るのか,要らないのか。あるいは他の20の技術部門のいわば,ちょっと語弊がありますけれども,いわば少し上にある意味合いがこの部門にはあるのか。いや,そんなことはなく,20と全く同じ列に並んでいる21番目の部門なのかというようなことをめぐっていろいろ議論があったと私も思いますが,そこで,この紙に戻りますけれども,わずか4行でエッセンスだけ書かれているからだとも思いますけれども,様々な議論があって,更に検討を深める必要があるという,この点については,何も方向性がまだ出ているわけではなくて,ここに書かれているとおりであるというのが分科会全体の認識,あるいは事務当局としての御認識というふうに思ってよろしいですね。
【杉浦専門官】  はい。まさしくそのとおりでございます。今後の議論かと思います。
【小和田委員】  ありがとうございます。
【小縣分科会長】  ありがとうございます。それでは,中谷委員,ございますでしょうか。
【中谷委員】  ありがとうございます。私もずっとこの委員会に参加させていただいておりまして,この問題点を改めて本日,読み直しまして,大学教育との連携というところをもう少しうまくやっていかないと,幾ら法律を改正していこうとか,あるいは技術士になった人たちのCPDの点を議論したとしても,技術士の中に入ってくる人たちが増えていかないのではないかという感じがいたしました。
 実は機会がありまして,JABEEが各大学の教育の内容について認定をするという活動をされていらっしゃいますけれども,それはオブザーバーとして加われそうな機会を得られる見込みが今,立っているんですけれども,それで,その説明会に参加したんですけれども,どうも大学は,社会に対して自分たちの教育がどのぐらいのレベルなのか,どういう質なのか,どういう内容なのかということを示せるということでJABEEの認定を受けるという,そのモチベーションがあるというふうに私は認識いたしました。
 JABEEとしては,国際的に通用する教育を日本ではやっています,その認定を出しますということを社会,あるいは世界に対しても発信できるということでJABEEというのは機能していると思うんですけれども,残念ながら,そこのところにJABEEの認定を受けた大学が教育をして,輩出した学生さんたちが将来的には技術士の試験の二次試験を受けて技術士になっていただいて,社会に貢献していただくんだという,その道筋が大学側もうまく認識できていませんし,学生自身も認識できていないようなんですね。ですから,もっともっと技術士になるまでの道筋というところをはっきりとさせていった方がよいという感じを持ちました。
 大学教育というのはあくまでも卒業資格といいますか,グラジエーター・アトリビュートというふうに言っていますけれども,知識を持っているか,いないかという議論しかないんですね。多分,今の日本の技術士というのは,実務でどのぐらい経験をすることによって問題を解決できるようになったかということを問うような試験を二次でしようとしていると思いますけれども,そこら辺の成長のキャリアパスというのではないと思います。成長の技術士,あるいは技術者としての知識,経験の積み重ねをどういうプロセスで我々は考えているのかということを明らかにしていくべきかなという感じを持っております。
【小縣分科会長】  大変ありがとうございます。西田委員,よろしくお願いします。
【西田委員】  私も前回からの引き続きになります。前回,特にグローバルな活用というところでいろいろ御意見を差し上げました。もちろん会社の仕事がグローバル化してきていて,その地域,地域で相手国と仕事をするときに,ちゃんとこの技術士という資格が生かされてほしいということはありますが,もう一つ,別な面があると思います。我々が人を採用するときに,今まで新卒を中心にやってきましたが,これからは中途採用がかなり増えてくると思います。その際に,もちろん技術士という資格そのものは,非常にその人個人個人の技術を担保するものとして重要ですが,もう一つ,グローバルという視点からすると,これはできるかどうかちょっと分かりませんが,技術士の資格の中に地域性みたいなものを織り込めないかと思います。例えばさっき土井委員がお話しされていましたが,どこかの国に行って,これこれこういう仕事をやってきたということを技術士の資格の中に織り込むことで,例えば会社がある海外の地域で事業をしたいときにぴったりの人を探すときに活用できるようになると思います。技術士の資格を見るだけで地域で活躍できるベストパートナーが見つかるような形で使えていければ良いと思います。これはこれからの議論になると思いますけれども,よろしくお願いいたします。
【小縣分科会長】  ありがとうございます。それでは,府川委員,よろしくお願いします。
【府川委員】  私も前回から委員をしております。今日のコアコンピテンシーは非常によくまとめられた内容だと思います。もうちょっと長い文章の記憶がありますが。せっかく作られた文章はいろいろなところで,技術士制度とともにPRされたらどうでしょうか。若い人は,会社に入って将来どういうエンジニアになるべきかよく分からないですね。上司の人が体系的に教えてくれるわけではありません。これだけ全体像としてエンジニアの要件をまとめられているもの,エンジニアになったらこういうのが必要なんだよというようなことが非常によくまとめられています。是非各分野ごとにPRされたらいいと思います。
 あともう一つは,私は技術士としてはマイナーな分野の化学の分野ですが,大学のエンジニアリング教育が弱いということが気になります。野依先生と化学産業と人が集まったフォーラムの一分科会でそこを過去に議論しました。化学では理学部と工学部の差がなくなり,いずれも研究重視で産業の将来を考える工学的視点は希薄です。やっぱり大学の方は研究重視となると論文を出さなきゃいけない。そうすると,ある化学反応が例えば見つかったとして,あるいはいい材料が見つかったとしても,それをどう実用化するかの興味はあまりありません。スケールアップするとか,それを実用化にするというところになると(再現性実験,条件を細かく振った実験,耐久性試験など)泥臭くてなかなか論文になりません。学生も論文が出ないと修士や博士の資格を取りにくいということがあって,どうしてもエンジニアリングのところが,大学でトレーニングされにくい。
 前回も,柘植副委員長が言っておられたんですが,大学と技術士の関係が希薄なのが残念です。フォーラムの分科会での私の意見は,大学全体がエンジニアリングの方を向いてくれというのは難しいのではないか。日本の数大学の学部・大学院で本当にエンジニアリング的教育をすることをミッションにしたらいいのではないか。ものづくりのところに徹して,論文が出なくてもいいと。評価体系を変える。
今の評価体系だと,産学連携をやるとだんだん論文が出なくなるから,先生方は基礎研究の方へそっと戻ってしまうという弊害が出ている。産学連携も積極的にやるミッションの大学をつくる。そこは,技術士の継続教育の基地になる。
 省内も縦割りと言っておられますが,幸い大学もこの技術士制度も同じ文科省内です。私としては同じ屋根の下だと思っておりますので,ご検討いただきたい。そういう大学ができれば,それがシンボルになって,大学全体の考え方も変わってくると思います。そういう成果の評価のシステムがあるんだなということになる。これは個人的な意見ですが,以上でございます。
【小縣分科会長】  ありがとうございます。それでは,福山先生,よろしくお願いします。
【福山委員】  私も前回から引き続き,今回,委員を拝命しまして,ベストを尽くして技術士制度の改革に挑戦したいと思っております。
 私は企業の出身でございますので,企業の立場で申し上げますと,やっぱり技術士が社内でいかに活用されるか,技術士をいかに活用するかという人事制度があるかというあたりが一つの大きなポイントになっていると思います。私どもの会社では約900名近い技術士集団がいるわけでありまして,非常に幸いなことにというか,新しく日立技術士会会長に就任されました社長が技術士でありますので,技術士を取れ,技術士を生かせという大号令が掛かっておりまして,社内的には追い風が吹いているかなと思います。
 ただ,社内の制度としてどうやって定着させるかというところまで持っていく必要があるかなということで,この場で勉強させていただいていることを社内に実際に転写してみて,それが有効活用できるかどうかというのを見たいなと思っています。
 それから,この技術士制度のもう一つの普遍的な強みは,技術力はもちろんでありますけれども,倫理観だというふうに私は思っておりまして,高い倫理観を持った技術士の集団が高い倫理観を持った企業を築き上げていくと。この高い技術と高い倫理観を持った日本の企業が国際的に競争する上で,それが強い差別化力になっていくんじゃないかなというふうに思っております。例えばある技術者が倫理的な問題で社の方針と個人の方針とぶつかる場合,それを解決してあげるような上位の技術者,技術士が必要なんではないかなというふうに具体的には思っております。そういう個別の課題を解決することによって,技術士,若しくは技術者集団の数が増えて活性化していく道につながるんじゃないかなと思っています。微力ながら,あともう少し頑張らせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
【小縣分科会長】  ありがとうございます。それでは,松嶋委員,よろしくお願いします。
【松嶋委員】  私も前回から参加させていただいていて,挙げられた問題点はどれも重要だと思っております。あえてどこに注目すべきかと考えると,一つは,若年化の問題で,もう一つはCPDだと思います。この二つは早急に対策した方がいいのではないかと思っています。若年化の問題については,実際の技術士補の第一次試験の受験者年齢の平均が36.8歳と報告されています。一方,コアスキームを見ると,本来技術士を取っていただきたい年齢が,現実の第一次試験の受験者平均年齢になっていて,技術士補は形の上では大卒工学部レベルと言っていますけれども,現実にはかなり上になっています。
 若年化というのは,技術士の有効利用ともリンクするところではないかと思います。極端な話,例えば技術士が,こういうことはないと思いますけれども,技術者の名誉称号のようなものになってしまったとしたら,それは有効利用にはならなくて,もっと若い段階で持っていて活用されるという状況を作らなければいけないと思います。そのためには,今の技術士制度で,改善すべきところは大胆に改善していくことも必要なのではないかと思います。ただし,技術士として大事なところ,例えば,これまでの日本の技術士が持っている高い倫理観であるとか,そういう重要なところをなくすことは絶対にいけないと思いますが。
 あと,CPDの問題ですが,CPDも国際活用につながることですので非常に重要だと考えています。例えば,他組織でも,いろいろなところでCPDのようなことはやっているわけです。そういうものを利用してもうちょっと認定を拡大していくなど,少し運用の仕方を変えることかできるのではないかと思います。 以上です。
【小縣分科会長】  ありがとうございました。皆様の大変貴重な御意見を頂戴しました。時間も大分経過しましたが,そのほかに御意見はございますでしょうか。
 ございませんようでしたら,今後の技術士制度の在り方につきましては,本日,各方面それぞれのお立場,御経験から大変貴重な御意見を頂いたわけでありますが,制度の検討を行うための委員会を設置して詳細を検討することといたしたいと思いますが,いかがでしょうか。
【岸本分科会長代理】  議題3ですね。
【小縣分科会長】  
 それでは,議題3について事務局より御説明をよろしくお願いします。
【杉浦専門官】  それでは,制度検討特別委員会の設置とAPECエンジニア特別委員会の設置について御説明申し上げます。今,分科会長から御指摘ございましたように,今までの議論,それから,きょうも頂きました議論等も踏まえながら引き続き,第7 期に引き続きまして制度検討特別委員会を設置させていただきたいという趣旨でございます。
 内容等については,おおむね前回と同様でございますけれども,ただ,今回につきましては,1点だけ変更させていただいているのは会議の公開でございます。先ほど申しましたように,試験内容について相当突っ込んだ議論をさせていただくということでございますので,一部非公開の規定を設けさせていただいている点が,若干変えさせていただいております。 2点目は,APECエンジニア特別委員会です。これは先ほど御説明しましたように,日豪協定に基づきまして,向こうからの申請があれば対応するということです。資格の申請があったときに対応できるように,実際には申請があった際にのみ活動させていただくということでございます。
 なお,参考でございますけれども,資料8にございます制度検討委員会の下に,更に今も議論にありました相互活用とか,大きな課題であるという御指摘がございました技術部門,選択科目等の内容の適正化についての作業部会を設けて議論を進めさせていただきたいというふうに考えております。この設置に関しましては,制度検討特別委員会の下でまた設置をして進めさせていただくという予定でございます。
 以上でございます。
【小縣分科会長】  簡潔に御説明いただきましたが,資料7,8,9の御説明を頂いたということでよろしいですか。
 ただいまの説明に対しまして御質問ございますでしょうか。
 では,特にございませんでしたら,先ほど申し上げましたように,制度の検討を行うための委員会を設置して,ただいま御説明ありましたような体制,組織で審議をしてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは,技術士分科会運営規則第2条による試験部会と,「制度改革特別委員会」と「APECエンジニア特別委員会」の構成員について,御説明をお願いします。
【杉浦専門官】  分科会長の御了解を頂きまして,構成員につきましては分科会長の指名ということになります。まだ御案内しておりませんが,昨年同様,前期同様の先生方にはまた継続してお願いしたいというふうに考えております。また,別途御連絡等差し上げたいと思いますので,よろしくお願い申し上げます。
【小縣分科会長】  では,構成員については,分科会長が指名することになっておりますけど,後ほど事務局を通じて御連絡ということでよろしゅうございますでしょうか。
【杉浦専門官】  はい。
【小縣分科会長】  それでは議題4で,平成26年度技術士第二次試験の結果について事務局より御説明をお願いいたします。
【杉浦専門官】  既にもう結果は出ておりますが,平成26年度技術士第二次試験につきましては,筆記試験を8月に実施して,それから,その合格者に対して口頭試験を11月の終わりから1月まで実施しております。申込者人数2万6,300人ということで,それに対して合格者が最終的には,各技術部門は2,936名,それに総合技術監理部門を加えまして,合格者全員で3,498人の方が合格をしています。
 傾向といたしまして,昨年よりも若干,合格率が下がっております。総合技術監理部門については合格率が上がって,逆にその他の20部門については若干下がっているというような傾向です。
 過去の実績につきましては,3ページ目にございますように,このような結果になっております。今年度の試験につきましても,引き続き必要に応じて報告等をさせていただきます。詳細については,時間もございませんので省略させていただきます。
 簡単な説明で申し訳ございませんでした。
【小縣分科会長】  ありがとうございます。ただいまの御説明につきまして,何か御質問ございますでしょうか。ありがとうございます。
 それでは,最後に,事務局の方から何か確認事項等ありましたら,よろしくお願いします。
【杉浦専門官】  本来,局長が参りまして御挨拶を差し上げる予定だったんですが,出席できないようです。本日は幹部が,国会等の対応でこのような形になった点,申し訳なく存じます。
 引き続き,今日頂きました御意見等を踏まえて審議をさせていただくということで,また2年間という任期で委員を任命させていただきました。今後,制度検討特別委員会を設けて,そこにおいて議論をし,更に分科会でも検討していただくということで考えておりますので,今後とも引き続き御指導を賜れればと思います。
 なお,6月1日付けで当課課長の片岡が代わりまして,後任に柿田という課長が着任しております。先ほど時間許す限り事前に御挨拶をさせていただいたんですが,国会対応のため,御挨拶できなかった委員の方々に対しては,また後日,別の機会に,御挨拶差し上げたいというふうに思っております。
 また,事務的な話になりますが,本日の会議の議事録につきましては,後日,事務局より皆様に確認をさせて頂いて,御了解を頂いた上でホームページに公開させていただきたいと思います。
 次回の分科会の日程につきましては,改めて御照会させていただきます。また,制度検討特別委員会等の日程についても適宜,御相談させていただきたいと思っております。
 以上でございます。
【小縣分科会長】  ありがとうございます。本当に最後になりますが,何かそのほかの追加の御質問等ございますでしょうか。
 ありがとうございます。ちょうど時間になりました。本日は,大変重要な課題であります今後の技術士制度の在り方について,そして,これまでの経過並びに今後の方向性,様々な御意見を頂きまして,ありがとうございます。私自身も,分科会長を務めさせていただきますが,皆様方の御意見,あるいは見識,知見には大変感服いたしました。また,これからもよろしくお願いをいたしたいというふうに思います。
 では,以上で本日の会議を終了させていただきます。誠にありがとうございました。

―― 了 ――


 

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-- 登録:平成27年07月 --