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技術士分科会(第22回) 議事録

1.日時

平成24年6月27日(水曜日) 午前10時~午前11時59分

2.場所

文部科学省東館3階 3F1特別会議室

3.議題

  1. 技術士試験の見直しについて
  2. 技術士制度の在り方について
  3. その他

4.出席者

委員

野間口分科会長、石田分科会長代理、池田委員、内村委員、大中委員、小林委員、斉藤委員、田尻委員、戸嶋委員、鳥養委員、西川委員、廣瀬委員、吉永委員、和里田委員

文部科学省

土屋科学技術・学術政策局長、板倉基盤政策課長、吉田専門官ほか

オブザーバー

経済産業省、(公益社団法人)日本技術士会 

5.議事録

 午前10時00分開会

○野間口分科会長 皆様、おはようございます。それでは、時間になりましたので、ただいまから科学技術・学術審議会技術士分科会(第22回)を開催いたしたいと思います。大変お忙しい中、御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 では、まず初めに、科学技術・学術政策局長の土屋局長に御出席いただいておりますので、御挨拶を賜ればと思います。

○土屋科学技術・学術政策局長 1月に就任させていただいて、まだ技術士分科会には出席させていただいていなかったんですが、そういう意味では、やっと出席できたということでございまして、またいろいろと先生方には御指導を、是非お願いしたいと思っております。
 それで、技術士制度について、板倉課長等と今議論しているんですが、大体10年くらい前に法律改正を行った際に、池田先生には、大変お世話になりました。当時の時代背景と今で相当変わっているように私自身思っておりまして、当時は10年前ということで、人とか物とか金とか、いろんなものが国境を越えて移動する、そういう時代において、技術士制度を国際対応できるようにということが非常に大きな課題であったと思います。したがって、JABEEとの連携でありますとか、APECでの資格の相互承認というのは非常に大きな課題であったと思うんですが、その後、産業構造も随分変わり、経済構造、いろいろなものが随分変わってきて、この制度自身、どういう方向を目指したらいいのかというのが、なかなか難しいところに来ていると思いますので、この分科会で、精力的に御議論いただきまして、また必要な改善、改正等に取り組ませていただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

○野間口分科会長 ありがとうございました。
 それでは、本題に入りたいと思いますが、まず資料の確認からお願いしたいと思います。

○吉田専門官 では、資料を確認させていただきます。
 お手元に配付しております本日の資料といたしましては、議事次第がございまして、1枚めくっていただきます。配付資料1といたしまして、技術士試験の見直しについて、資料2が、改正後の試験方法の具体的方向性、資料3が、技術士制度の在り方を考える上での問題意識、資料4が、東日本大震災から1年 復興への向けた技術士宣言、日本技術士会の資料になります。資料5といたしまして、技術士CPDに関するCPD登録の状況と今後の展望、こちらも日本技術士会の資料となります。
 以上が本日の配付資料となります。
 次に、参考資料でございます。参考資料1といたしまして、科学技術・学術審議会技術士分科会委員名簿、参考2といたしまして、基本論点(科学技術・学術審議会総会(第38回)24年2月29日資料)になります。参考3といたしまして、技術士分科会(第21回)の議事録となります。
 以上でございますが、不足等ございましたら、お申しつけください。

○野間口分科会長 よろしいでしょうか。
 それでは、議事次第に従いまして議事を進めてまいります。
 議題は、大きな議題が2つございますけれども、まず議題1、技術士試験の見直しについて、制度検討特別委員会で主査を務めていただいております池田委員及び事務局から説明をお願いいたします。

○池田委員 はい。承知いたしました。池田の方から御報告させていただきます。資料1を御覧いただきたいと思います。これを中心に説明をしたいと思います。
 前回、第21回分科会で中間報告をいたしましたが、多数の御意見を頂戴いたしました。厳しい意見もございましたが、それを踏まえまして、制度検討特別委員会並びに部会で検討いたしまして、今日御報告する次第でございます。
 技術士試験の見直しでございますが、1の経緯につきましては、今申し上げましたように、制度検討特別委員会を、この分科会の下に設置することで検討を行いました。互選により私が主査に指名されまして、主査代理として鳥養先生が選出されました。
 それから、問題検討作業部会、免除検討作業部会及び技術部門・選択科目検討作業部会の3つの部会を設置いたしまして、それぞれの課題について検討を行いました。
 その結果、多くの優秀な技術者の技術士資格の取得を促し、技術士制度の更なる普及・拡大を図ることを目的に、以下による見直しを行うことが適当との結論に至りました。
 まず、2番目の技術士試験の見直しでございます。
 第一次試験につきましては、基礎科目及び共通科目につきましては、共通科目は廃止をするということでございます。従来から基礎科目及び共通科目の出題分野の重複について御指摘がございましたが、今回、基礎科目及び共通科目の出題内容を改めて精査いたしました。その結果、基礎科目において、共通科目の出題分野をほぼカバーできているということから、基礎科目を中心とした科目体系に整理いたしました。
 出題分野は、現行の5分野を基本として、共通科目の出題内容にも配慮して出題するということでございます。現行の基礎科目より受験者の負担が増えることのないように留意して出題するとともに、試験の難易度の安定化を図るということを提言してございます。これまで合格率が相当程度、毎年変わっているということで、安定化を図るということが非常に重要なファクターだというふうに考えております。
 2番目の専門科目につきましては、現行の出題範囲は変えないことといたしまして、各技術部門の基礎的な分野に出題を重点化する。また、試験の難易度の安定化を図ることといたします。
 次のページをお開きください。
 3番目は免除でございます。ここも種々議論いたしましたが、資格が非常に多様で、やはり考え方をしっかり整理してから、どれを免除するかということを決めた方がよろしかろうと思います。そういうことで、見直し後の基礎科目の姿を踏まえて、それに対応する免除の在り方及びその範囲を引き続き検討することにいたしました。
 ただ、JABEEの認定修士課程につきましては、第一次試験との同等性を確認した上で、第一次試験の免除の対象とすることにいたします。
 第一次試験との同等性ということですが、これは学部のJABEEと同じ書きぶりでございます。
 それから、第二次試験でありますが、まず総合技術監理部門を除く技術部門につきましては、(1)筆記試験、これは必須科目でございます。これまでは記述式になっておりましたが、筆記試験の必須科目を択一式としたいということで、技術部門に係る専門知識を確認するということになってございます。これまでは、ややもすると、それぞれの分野の専門的な知識を確認することが多かったのですが、より広い技術部門についての専門知識を確認することにいたしました。
 それから、試験問題の作成に際しては、極端に難易度が高い出題とならないように留意しました。これも安定化を図ることと同じですが、奇をてらう問題とか、あるいは極端に難しい問題、あるいは非常に易し過ぎるような問題ではなくて、きちんと専門知識を確認できるような問題にしたいということでございます。
 それから、次は2年間のトランディションの措置でございますが、合否決定基準に満たない場合については、記述試験の採点を行わないこととしたいということでございます。
 2番目は、筆記試験の選択科目であります。
 従来の選択科目については、回答数の2倍程度を出題数の目安とする。これはそれぞれの分野によって、非常にたくさん出題されるところと、それから少ないところ、両方ありまして、非常にその範囲が、幅が広いということで、これはやはり技術士制度に対する信頼感の問題もありますので、2倍程度を出題数の目安にしたいということでございます。
 選択科目に課題解決能力を問う記述式試験を新設する。出題する課題は2問程度として、普遍的な課題からも出題するということで、これは時事的な問題に偏らないようにしたいということでございます。
 それから、この記述式試験につきましても、後の口頭試験で活用できるようにしたいということを、後で事務局から説明があると思います。
 それから、3番目の技術的体験論文につきましては、これは廃止する。受験申込時に提出する業務経歴票について、これまでは非常に簡単な記載だったのですが、ここを十分書けるようにして、技術的体験をより詳細に記載できる形式とすることにいたしました。これもやはり、業務経歴について、十分、口頭試験で活用できるようにしたいという方向で考えてございます。
 それから、4番目の口頭試験ですが、これは前回の改定で、これは西野先生が主査だったときの時代でございますが、口頭試験の時間を相当程度延長いたしました。45分で長かったのですが、これを短くしたいということで、ただし、その場合に、何について聞くかということをしっかり決めておかないと、単に時間を短縮するだけでは十分な口頭試験になりませんので、口頭についてお伺いするのは、経歴の確認、応用能力及び課題解決能力、技術者倫理、技術士制度の認識について問うことといたします。技術者倫理については、実務を踏まえた試問を重視いたします。
 先ほど申し上げた試験時間ですが、20分程度を基本として、ただ必要がある場合は、もう少し確認したいという場合につきましては、10分程度延長できるようにいたしまして、弾力的に運用することでございます。
 それから、次に総合技術監理部門でありますが、総合技術監理部門の必須科目に係る口頭試験は、当該分野に求められる専門知識等を問うこととします。その前の総合技術監理部門を除く技術部門で技術者倫理、あるいは技術士制度の認識等々につきましては、もう既に問うておりますので、ここではその部門の専門知識等について、十分に口頭試験をしたいということでございます。
 試験時間は20分程度を基本といたしまして、必要がある場合には10分程度延長することを可能とするなど、弾力的に運用いたします。
 なお、総合技術監理部門を除く技術部門と同様に、技術的体験論文は廃止いたしまして、受験申込時に提出する業務経歴票について、技術的体験をより詳細に記載できる形式といたします。
 3番目の技術部門・選択科目の見直しでございますが、これは局長からも御指摘がありましたように、技術士を取り巻く環境の変化に合わせて、選択科目を時代のニーズに合ったものに見直したい。極端に受験者数が少ない選択科目については、その在り方を検討する必要がある。これにより、更なる資格活用につながることが期待されるということでございまして、今後の見直しにつきましては、時代のニーズを踏まえ、産業界における技術士の活用状況並びに技術部門及び選択科目の将来性や技術の変遷に留意して実施するものとし、各技術部門の専門委員等から意見を聴取するなど、技術士分科会において、継続的に今後議論したいということになりました。
 なお、見直しは以下の考え方に基づくものとする。今後2年間、これも採点と同じでトランディションを2年間というようにとらえてございます。平成25年度及び26年度の受験者の動向を見て、受験申込者が20部門全体の申込者数の0.05%、ですから平均すると1部門5%ということになるわけですが、その100分の1を下回る選択科目については、当該選択科目の廃止を含め、その在り方を検討することとする。また同様に、0.1%を下回る選択科目については、ほかの選択科目との統廃合や内容の変更を検討することとする。現在96ある選択科目の総数を上回らないこととするという取りまとめになってございます。これにつきましては、様々な課題がございますので、もう少し十分に議論してから見直しを進めたいという結論に至りました。
 4番目、実施時期でございますが、試験方法の見直しについては、受験者への周知や準備の期間等を考慮して、平成25年度の試験から実施するということでございます。
 私からの報告は以上でございますが、その後ろに制度検討特別委員会の名簿、それから各部会の作業部会の名簿がございまして、ただいま御報告したものでは、具体的な像が、まだ十分おわかりいただけないと思いますので、資料2に改正後の試験方法の具体的方向性を取りまとめてございます。これにつきましては、事務局から報告をお願いしたいと思います。

○小口係長 それでは、引き続き、資料2につきまして、御説明させていただきます。
 資料2は、技術士の第一次試験及び第二次試験の各科目の現行の姿及び見直し後の姿について、左右の新旧対照の形で記載させていただいております。最終的には、毎年お決めいただいております試験の実施大綱等の記載を修正するという形で、試験の見直しを実施していくという形でございます。
 まず1ページ目が第一次試験でございまして、一番左側に基礎科目、共通科目、適性科目、専門科目の4科目がございまして、右側に改正後の姿が記載されております。具体的には、赤字で示されているところが改正部分でございます。
 まず、基礎科目につきましては、1から5までの5分野からの出題ということでございまして、出題の内容につきまして、一部、赤字で示しました1番のところに品質管理。これは従来、現行の5番目の技術連関という中に入ってございましたが、これが1番に移動するという形になっておりまして、現行の5番の技術連関が、環境・エネルギー・技術に関するものと記載しております。
 出題につきましては、各分野から6問ずつ、計30問出題でございます。解答につきましては、従来と同じく、各分野3問ずつ、計15問解答するという形でございまして、試験時間及び配点は現行通りとなっております。
 共通科目につきましては廃止(基礎科目に統合)という形になっております。
 適性科目及び専門科目につきましては、配点、出題回答数等につきまして、現行と同じ形になっております。
 なお、欄外に記載しておりますけれども、従来、JABEE認定の学士課程につきましては、第一次試験と同等という形になっておりますけれども、右側に修士課程についても技術士補となる資格、すなわち第一次試験合格と同等の形という記載にしております。
 続きまして、2ページ目が第二次試験でございます。
 2ページ目は、まず筆記試験でございまして、上段が総合技術監理部門を除く技術部門、下段が総合技術監理部門の必須科目でございます。
 まず、上段の総合技術監理部門を除く技術部門につきましては、必須科目と選択科目がございますけれども、必須科目につきましては、技術部門全般にわたる専門知識を確認するという形でございまして、択一式で、20問出題で15問解答、試験時間は1時間半で、配点は15点という形にいたしております。
 続きまして、選択科目でございますが、従来実施しております選択科目につきまして、原稿用紙が6枚以内という形で実施しておりますが、こちらを4枚以内といたしまして、試験時間を2時間といたしております。課題解決能力を問う試験というものを選択科目に新たに設ける形にしておりまして、こちらも記述式で、600字詰め用紙3枚以内で試験時間を2時間、配点を50点という形にいたしております。こちらの解答につきましては、口頭試験におきましても活用するということを考えております。
 その下、現行、技術的体験論文を提出していただいておりますけれども、こちらは廃止しまして、受験申込時に提出していただいている業務経歴票の記載を充実した形にするという見直しになっております。
 なお、欄外に米印で記載しておりますけれども、択一式試験の成績が合否決定基準に満たない者につきまして、記述式試験の採点を行わないという形になっておりますけれども、こちらにつきましては、平成27年度からの実施といたしたいという形にいたしております。
 総合技術監理部門の必須科目につきましては、内容を今回見直すという形にはいたしておりませんけれども、技術的体験論文のところは、ほかの20部門と同じく、技術的体験論文を廃止し、業務経歴票の見直しを行うという形にしております。
 続きまして、3ページ目でございます。こちらは第二次試験の口頭試験でございます。先ほどと同じく、上段が総合技術監理部門を除く技術部門、下段が総合技術監理部門の必須科目でございます。
 まず、上段の20部門につきましては、試験時間を45分から20分としておりますけれども、その下に10分程度延長を可能といたしまして、試験時間の柔軟な運用を可能にするという形にいたしております。
 なお、試問事項につきましては、1番目といたしまして、受験者の技術的体験を中心とする経歴の内容と応用能力という形にしておりまして、従来は体験論文と業務経歴による試問となっておりますけれども、こちらを筆記試験における答案と業務経歴により試問するという形でございます。従来、ローマ数字Ⅱとしておりました専門知識及び見識というところは斜線にさせていただいておりまして、従来の技術者倫理、あるいは技術士制度の認識その他について問うておりました技術士としての適格性及び一般的知識というものと経歴の内容と応用能力を中心に試問していただくという形にいたしております。
 総合技術監理部門の必須科目、下段の方でございますけれども、こちらも従来は上段の20部門とほぼ同じような試問事項になっておりますけれども、こちらにつきましては、総合技術監理部門の必須科目に関する専門知識と応用能力を中心として試問していただくという形にいたしておりまして、筆記試験における答案と業務経歴により試問を行うという形にいたしております。試験時間につきましては、上段の20部門と同じく20分といたしまして、10分程度延長が可能とするという形にいたしております。
 以上でございます。

○野間口分科会長 ありがとうございました。池田先生及び小口係長から技術士試験の見直し、また、その具体的な方法等について御説明がございました。
 ただいまの説明に関しまして、御質問、御意見等はございませんでしょうか。

○和里田委員 大変な課題をお進めいただきまして…。
 過去の技術士の経験からいって、技術的体験論文を外すか外さないかということもあったんですけれども、ある意味においては、やっぱり大事ではないかという考えを持っていたんですけれども、ただ最近、技術的体験論文を基に面接する試験官が、往々にして、技術的な理論の説がいろいろあるようなテーマについて書いた場合に、試験官が自分の考え、立場を大事にして、面接上追い落とすというようなこととか、それと自分の体験を踏まえて感情的になって落とすというケースを見受けていましたので、そういうものは避けられるようになるのかなという印象を持っております。
 それともう一つは、公的な調査機関などにおられる方で、文科系の大学を出られて、調査業務に携わっておられるような方って、やはり技術士の資格が必要だということで受験される方がいるわけですけれども、これもがちがちの技術的な現場経験でないと論文にならないという言い方じゃなくして、このような物の考え方で試験をしていくというのも、そういう人たちにとっては、ある程度、自由度を与えてあげることができるんじゃないという感じを持っております。

○野間口分科会長 なるほど。ほかにございませんでしょうか。

○池田委員 一次試験もそうですが、文科系の方が、この文科系で優秀な技術者になっておられる方が受けやすくなるということを、少しやはり考えておくべきだというふうに考えてございまして、そのような方向性になっていると思います。

○野間口分科会長 ありがとうございます。
 廣瀬委員。

○廣瀬委員 資料2で、現行の試験制度と改正後の試験制度について、わかりやすくまとめていただいているんですけれども、この資料が、今後、パブリックコメントなどを求める場合に、一般に公開される資料……。形式は少し変わるかもしれませんが、一般に公開される資料に、これが対象となるんでしょうか。

○板倉基盤政策課長 事務局からお答えいたします。
 今後、もし本分科会で御了承いただきました場合には、その次の作業としましては、まず省令改正がございます。これは本報告におきます共通科目の廃止という部分でございますが、これにつきましては、文部科学省令の改正を行うと。それに伴いましてパブリックコメントを求めるということを今考えてございまして、その際に、この制度改正の全体像についてもお示ししながら、併せてコメントを頂くというようなことを想定しております。その際に、資料2につきましても添付をしていくということになろうかと考えているところでございます。
 ただ、この資料2につきましては、先ほども事務局から御説明しましたが、今後、試験大綱の中で、この中身については、更に制度として実現していくということでございますので、その中で必要な修正がもしあれば行っていくということになるかと思っております。以上です。

○廣瀬委員 一般に公開されることが前提であれば、今回、共通科目が廃止になる方針でありまして、今までは共通科目が、理系大学の出身者は免除になっていたものが、その免除の対象がなくなるということなので、現行の方に、理系大学が免除であるということを明記してあれば、その制度が廃止になったということがわかりやすいので、それを載せていただいた方がいいんではないかと思います。

○板倉基盤政策課長 それでは、そのように注を付して公開したいと思います。

○廣瀬委員 すみません。もう1点、別件ですけれども。新しい制度になりますと、技術的体験論文の提出が廃止されまして、そのかわりに受験申込時に業務経歴票を今までより詳しい形で記入する形になるようですけれども、受験申込みのフォーマットが発表されてから、実際に申込みの締切りまでの期間というのは、どのぐらいの日数があるんでしょうか。

○板倉基盤政策課長 では、日本技術士会からお答えいただければと思います。

○日本技術士会 受験の申込みにつきましては、まず様式の配布を申込期間に先立ち、10日程度前から開始し、その後1か月の申込期間をとってございますので、様式を入手していただいてから1か月、40日ぐらいの間で申込みしていただければ大丈夫でございますので、その経歴につきまして、自分が何をされて、どういう中身の仕事をされているかということを書くのは、十分に期間があるかと思っております。

○野間口分科会長 よろしいですか。

○廣瀬委員 はい。ありがとうございます。

○野間口分科会長 制度変更に伴う重要な眼目の変更点というのは、今後、早めに、チャレンジされる方々にわかるように工夫する必要がありますね。

○廣瀬委員 はい。

○野間口分科会長 重要なポイントだと思います。
 それでは、ほかにございませんでしょうか。

○廣瀬委員 資料の3ページの方で、今後2年間で選択科目の廃止を検討するというように記載されていますが、今ここに挙げられている0.05%を下回る選択科目というのは、現在で何が対象になっているかというのが、もし把握されているんであれば、教えてください。

○板倉基盤政策課長 現在、受験者数総数が大体3万人程度ということでございますので、その0.05%となりますと、大体15人ぐらいですね。15人を下回る科目、複数ございまして、平成23年度の二次試験の申込実績で見ますと、例えばでございますが、船舶・海洋部門の船舶の試験、これが5人、さらには海洋空間利用1人など、あとは航空宇宙につきましても、宇宙環境利用が1人。
 繊維部門につきましては、紡糸・加工糸の方法及び設備、紡績及び製布、さらには繊維二次製品の製造及び評価。金属部門につきましては、鉄鋼生産システム、それから非鉄生産システム。それから資源工学については、固体資源の開発及び生産、さらには流体資源の開発及び生産。あとは農業部門の畜産、さらには森林部門の林産、経営工学のロジスティクス、金融工学などがございます。
 大体20科目前後だと思います。

○廣瀬委員 ありがとうございました。
 そうしますと、ここに廃止を含めてというような書き方がされていますので、必ずしも廃止ということではなく、統廃合、ほかの科目との統合という可能性もあるわけですね。

○板倉基盤政策課長 この記述の記載のとおりでございますので、当該選択科目の廃止を含め、その在り方を検討することに尽きるわけでございますが、原則、廃止を念頭に置きながら、その前段部分のパラグラフに書いてございますように、そのときの動向を踏まえながら検討するということになろうかと思います。

○廣瀬委員 ありがとうございました。

○野間口分科会長 よろしいでしょうか。大中先生。

○大中委員 口頭試験で使用する技術的体験論文を廃止して、既往の体験を詳しく書くということですが、どういうふうに詳しく書くかというところが1つのポイントだと思います。
 それで、この後の、今後の技術士制度あるいは試験の議論にも関係しますけど、国際的な流れとしては、プロフェッショナル・コンピテンシーを持っているかどうかということを資格試験で明らかにするという方向に向かっています。筆記試験で確認できるものは、それでいいわけですが、筆記試験だけでは確認できないものがあります。それを口頭試問や技術的体験論文で評価する、それが基本的な流れです。ですから、業務経歴票で、単に業務を書くだけではなくて、国際的に要求されているプロフェッショナル・コンピテンシーの、どういうコンピテンシーと業務が関係しているのか、そこの関係も含めるようにすれば、試問のときに、それを確認できます。先ほど個別の意見とか何とかという話がありましたけれども、試問の内容とも非常に関連します。ですから、書き方の一種のルールみたいなもの、あるいは業務体験の記述の基本思想と、それから、その書き方の例みたいなもの、そういうものを十分用意しておくと、口頭試験もやりやすいですし、受験者側(がわ)も、自分は体験でどういう能力を身に付けないといけないのかということも認識できますので、その工夫が今後重要ではないかと思います。

○野間口分科会長 大変重要な御指摘と思います。
 はい、どうぞ、会長。

○内村委員 指定機関として技術士試験を実施している立場の日本技術士会の会長として、一つ二つ意見を申し上げたいと思います。
 まず初めに、池田先生はじめ委員の先生方、大変御苦労いただき、おまとめいただきまして、私どもとしては、安定的に技術士試験を実施するという責務を持っていると思いますので、試験の合格率の安定化の問題についても解決するような方法を出していただきましたので、私としては大変有り難い御意見を頂いたと思っております。
 今、大中先生のお話もございまして、先ほど和里田委員のお話がありましたように、技術士としては、技術的体験論文を書くということと面接を受けるということは、大変な思い入れがありまして、特に現在、技術士でいる方には、そういう思いが大変強いんだろうと思っておりますので、それをいかにこの新しい試験制度の中に生かすのかということを、私どもとしても少し勉強してまいりたいと思っております。
 それから、もう1点、選択科目の見直しの件でございますが、これにつきましては、実は日本技術士会の中に、本年4月に特別委員会を設けまして検討を開始しております。1点は選択科目の見直しで、正にここに書いてあることでございます。それから2点目は、環境部門と、それから各部門の中にあります環境科目との調整の問題、それから3点目には、総合技術監理部門における科目の在り方について、この3点について、現在、日本技術士会の中でも議論しております。この1年間をかけて、何らかの方針を出して、できましたら、この分科会の中で意見として出していきたいという動きをしておりますので、御報告させていただきます。
 以上です。

○野間口分科会長 ありがとうございました。
 池田先生、何か。

○池田委員 大変貴重な意見を頂きまして、ありがとうございます。特に大中先生から大変有意義なサジェスチョンがあったと思います。国際的な、やはりコンピテンシーというものを意識した書きぶりに変えていく必要があるだろうと思います。
 現在は1行だけ書くのが普通で、どういう仕事をその業務の中でやったかということを余り詳しく書いてございませんので、そういうことを十分に書いていただいて、それを口頭試験で生かせるようになれば、大変よろしいかと思います。先生、どうもありがとうございました。

○野間口分科会長 ありがとうございました。大変貴重な御意見を賜ったような気がいたします。
 本日御報告いただきました、この技術士試験の見直しにつきましては、資料1の基本的な考えに従いまして、また、本日頂いた意見等も加味しまして、制度化の検討を進めてまいりたいと思いますので、よろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

○野間口分科会長 ありがとうございました。
 それでは、議題2 技術士制度の在り方についてに入ります。事務局及び日本技術士会から説明していただくことになっております。
 まず、事務局からお願いします。

○板倉基盤政策課長 それでは、事務局から、資料3に基づきまして、御説明申し上げます。
 これまで、足かけ3年にわたりまして、試験制度の検討を続けてまいりまして、おかげをもちまして、本日、一定の方向性をお示しいただいたというところでございます。今後は、これを基に、具体的な作業を進めてまいりたいと考えている次第でございます。
 その一方で、先ほど土屋局長からもお話し申し上げましたように、現行の技術士制度、これは平成12年に技術士法が改正されまして、技術士制度が大きく変更されたわけでございますが、それから既に10年以上が経過しているという状況にございます。
 この法律改正に当たっての考え方、これも先ほど土屋局長から申し上げたとおりでございますが、産業がグローバル化する中、それを支える技術人材の資格についても、APECエンジニアに代表される国際的なエンジニア制度との同等性を確保するということ、さらにはまた質が高く、十分な数の技術者を育成・確保するという観点から、この法改正はなされております。
 法律が改正された後は、この技術士制度の骨格は変えることなく、試験制度、さらに試験科目の見直しを随時実施しながら、法改正のときの考え方に沿って、技術士の発展・拡大に関係者の方々が尽力されてこられたと考えてございます。
 こうした中、現行制度における技術士の状況や社会での活躍の状況を踏まえながら、この資料3に記しましたような観点をはじめとしまして、改めて技術士の在り方についての議論をしてはどうかと考えている次第でございます。
 1つ目の、この産業構造や技術者(エンジニア)と技術士制度との間でミスマッチが生じていないのかという観点でございます。
 技術士につきましては、科学技術に関して、社会の様々な場面で活躍できる能力を有しているわけでございます。特に環境部門などは、後ほど申しますが、登録者割合が大きく伸びているわけですが、こういった一部の部門を除いて、全体としては産業構造の変化に対応しているのかどうかという論点があろうかと思っております。
 さらには、技術士の勤務先につきまして、これも後ほど御説明しますが、建設や上下水道を除く多くの部門で自営の方が比較的多いという状況にあるわけでございます。これをどのように考えるかというのも1つの論点かと思っております。
 2つ目の技術士資格の国際的同等性や通用性をどのように考えるかということであります。法律改正当時の眼目の1つである国際的展開が十分に図られたのかどうかということにつきまして、御議論いただければと思っております。
 3つ目の丸でございますが、技術士資格がより社会において評価され、その活用を促進するためには何が必要なのかという論点であります。一部の部門におきましては、資格の公的な活用が進んでおります。しかし、ほかの部門には、そういった公的活用が広がっておりませんで、技術士が有する高等な科学技術に関する専門知識や能力を社会が評価し認知しているのかどうかということ、さらには、この名称独占という資格であります技術士、この資格を活用する、活用を促進する方策というのはどんなものがあるのかということについても御議論いただければと思っております。
 あとは、この技術士の活用が望める新しい分野を更に開拓する可能性はあるのかということについても、御意見をいただければと思っているわけでございます。
 その他、幅広い観点から、これにこだわらずに、とらわれずに御意見を頂戴したいと思っております。
 御議論いただく前に、2ページ以降に若干の統計データを添付してございます。これにつきまして、簡単に御紹介したいと思います。なお、これらの統計データは日本技術士会が調べたものであります。
 まず2ページでありますけれども、技術士の登録者数です。下の表にあります中段の数字が登録者の実数でありますが、平成13年度が4万5,780人ということでございますが、それが平成23年度は7万4,694人ということで、登録者数は約1.6倍に伸びているというのが実数の推移であります。
 続きまして、3ページですけれども、技術士の部門別の割合でございます。
 こちらの数字は延べということで出しております。複数部門に登録されておられる技術士の方もいらっしゃいますので、複数計上ということで、延べ数は約9万ということでございますが、その分野の割合を下の円グラフに記載してあるとおりでございまして、建設部門が45%を占めるという構造になっている。これは皆様御存じのとおりかと思います。
 続きまして、4ページでございますけれども、部門ごとの推移につきまして表にしております。法律改正後の11年度と23年度を比較した伸び率が一番右の欄にあります。20部門全体では約1.81倍ということでございますが、例えば、建設や上下水道につきましては約2倍、環境は、先ほど申しましたが、大きく伸びておりまして、下から5行目ですか、3.50倍ということであります。他方、資源工学は、ちょっと上になりますけれども、これは1.10倍ということで余り伸びていないと、こういった部門もあるという状況にあります。
 続きまして、5ページですけれども、部門別合格者。今度は合格者の推移であります。同様に10年間の伸び率の推移が一番右の欄に記載してございます。20部門全体では、一番下から3行目です。1.13倍ということであります。機械、電気電子、生物工学、環境につきましては1.5倍伸びておりますが、逆に1倍を下回っている部門も多数ございます。
 続きまして、6ページですが、技術士の勤務先の分類のグラフでございます。
 建設、上下水道ですね。中ほど、ちょっと下にありますが、これにつきましては一般企業、建設コンサルタントが多く、紫色の自営業の比率は少ない状況にあります。化学、繊維、経営工学は自営が約4割、ほかの部門の建設部門に比べますと自営の比率が高いということです。こういう意味で、部門別の資格取得後の活用傾向の違いが見えるかと思います。
 続きまして、7ページでございますが、合格者の年齢構成であります。
 合格者が100人以上の部門だけ見ますと、左側の部門ごとに下に数字が書いてあります。これが人数でありますけれども、建設、上下水道、応用理学につきましては約半数が20から30代ということになっております。機械の部門は約4割が30代、電気電子や農業は4割を下回っております。こういったことから、受験動機の一端が推測されるのではないかと考えております。
 続きまして、8ページでございますが、これは総務省の統計から拾ってまいりました技術者の数でございます。平成22年の国勢調査の結果でございますが、技術者として分類される職業の方は約220万人ということであります。ただ、ここに分野も書いてありますが、必ずしも技術士がカバーしている分野とは完全には一致しておりませんので、その点につきましては考慮すべきところがあるかと思います。
 他方、この表には載せておりませんけれども、海外の技術者の数というものにつきましても、私ども一応調べてみたんですが、最新の数字はホームページ等で調べた限りにおきましてですが、アメリカのプロフェッショナル・エンジニア、これは約45万人でございます。イギリスのチャータード・エンジニア、これは約18万人、この両者は資格を付与するという一定の要件を基に資格を付与するものでございます。フランスにつきましては、これは学部卒の学位を持っていれば、皆、対象となるということで、統計数字がございますが、これは約72万人ということであります。こういった参考となる数字がございます。
 続きまして、9ページですが、APECエンジニアの登録件数でございます。2011年の台北の会合におきまして、各国から申告があった数字を基に集計したものでございます。ただ、これにつきましては、まだ現在見直しているという情報もございますので、必ずしも最新のものではないんですが、取りあえずこういった数字がございます。トータルで約6,000人で、そのうちやはり日本が一番多くて2,589人ということでございます。
 その次が10ページでございますが、技術士資格の公的活用の状況であります。関係省庁別に整理してございますけれども、特に国土交通省関係が多ございまして、中ほど下になりますけれども、建設コンサルタント、さらには建設業法における専任技術者等、建設業を中心に、技術士の資格の活用が進んでいると考えております。
 以上が統計、さらには数字のデータをお示ししたものでございます。
 続きまして、日本技術士会から、今回の東日本大震災に際しまして、技術士がどのように活躍したか、さらにはCPDに関しまして、御説明をお願いしたいと思います。

○内村委員 それでは、私から、まず資料4に基づきまして、大震災への取組を報告させていただきます。
 取組の概要については、前回のこの会でも御報告いたしましたので、今日はかいつまんで報告させていただきます。
 資料4は今、お手元にカラーでお配りしているものでございますけれども、今年3月に、この1年間の活動をまとめたものでございます。
 開けていただきますと、「はじめに」がございますが、その右下に「日本技術士会 防災会議」と書いてございます。通常は設けておりません。何かこういう大きな災害が生じたときに、防災会議というものを設けまして、積立資金の一部を使いまして、活動を支援するという会議でございます。
 活動の概要につきましては、次の目次の左側のところに、前回もお話しいたしましたけれども、放射線関係の支援、それから瓦れき処理関係の対策、それから、特にまちづくりに対するコーディネート役等の活動、それから農業、食品関係の復旧、あるいは水産業、その他の地域の産業復興支援、こういったことに対して取り組んでまいりました。
 更に開いていただきまして、4ページのところに、この宣言の骨子というものを書かせていただいております。
 幾つかございますけれども、1つは復興支援技術士データベースの活用ということで、非常に広範な分野の技術士を抱えておりますので、その中から復興支援に関わることができる方をエントリーいたしまして、データベースとして備えているということでございます。それから、自治体との協定を結んだ連携の強化、それからほかの分野、例えば、弁護士さんとか、そういった方との連携を図って、チームとして支援するということを行ってきております。最後の5番は、技術士として社会の中に入っていって、皆さんに科学技術コミュニケーターということで、例えば、放射線の知識をお伝えするといったようなことをやってまいりました。
 ここまでが活動の全貌でございますが、今回、1年間、こういう取組をしてまいりまして、日本技術士会として、幾つか気がついた点がございますが、二、三申し上げたいと思います。
 1つは、大変幅広い分野の技術士から構成されることの強みと弱みというものがございまして、専門性という意味では、やはり学協会がまさっていると思いますので、私どもとして、どういったところに強みが出せるかということで、いろんな分野が連合して関わることができるということが1点目かと思います。
 それから、もう1点は、先ほどの板倉課長の資料でもございましたけれども、企業内にお勤めの技術士というのが、かなり多くおいでになりまして、この方々は企業としての災害復旧への取組が優先されるということで、なかなか日本技術士会として初動の活動がしにくかったという反省はございます。したがって、今回、震災が起こって以降、このようなデータベースを作って、特に先ほどの分類では自営ということになるんでしょうが、ある程度リタイヤされて、時間もあって、専門能力をお持ちの方をいかに活用するかということが課題になりましたので、今後はあらかじめこういったものを用意して、来るべき災害に備えるということが会としても大事であろうと思っております。
 簡単ですが、日本技術士会の東日本大震災の取組状況と課題等について、お話させていただきました。
 それから、資料5はCPDでございます。この点も10年ほど前の改革の中の1点として、継続的な研さんということが目標の1つに挙げられました。当時はCPDという言葉そのものも少しなじみがなかったわけですが、技術士がそういうことを取り上げたということで、最近ではCPDということが世の中に広く伝わってきたと思っております。
 資料5の1番のところに経緯が書いてございます。平成13年から日本技術士会としての登録の受付を開始いたしまして、17年から証明書の発行を行ってきております。それで、その間、CPDに対するガイドブック、こういったものを出しておりまして、いろいろな学協会の方にも、これを参考にしていただいております。
 現況でございますが、次の頁の図を見ていただいた方がよろしいかと思いますけれども、現在、日本技術士会に登録していらっしゃいます方は7,862人でございまして、この大半は日本技術士会の会員の方でございます。
 証明書の発行件数が2番に書いてございまして、累計で1,400件ぐらいというところでしょうかね。年間数百件というオーダーで発行しております。
 それから、CPDの認定会員というものを作りまして、こちらの方は大体千二、三百人ということになっております。
 前のページに戻りまして、今後の展望ということでございますけれども、やはり日本技術士会としては、技術士CPDの登録者を増やすということ、それからもう1点は、証明書を発行する以上は、質の担保ということも大事かと思いますので、2年ほど前からCPD審査を行っております。届けられている内容がガイドラインに合っているかどうか、こういったことをやっているわけでございます。
 それから、もう1点、4番に書いてございますが、このCPDにつきましては、日本技術士会専売特許ではございませんで、各学協会、団体も行っておられますので、そういった団体との連携ということも重要であろうというふうに考えております。
 以上、私の方から2点、御報告いたしました。

○野間口分科会長 ありがとうございました。
 ただいまの説明に対しまして、御意見ございませんでしょうか。
 和里田委員。

○和里田委員 先ほど池田先生の御報告の中にありました選択科目の見直しの議論のときに、ちょっと話題にして気がついたんですけれども、必ずしも産業分野で技術士の資格を使わずとも、それぞれの産業活動が行われてきているという実態があって、必ずしも技術士を重視していないという実態も、何か見えてきたような気がします。その辺は、やっぱりこれから、選択科目ですとか、いろんなことを詰めていただく過程において、そういう実態をよくつぶさに見ていただいて、また、それぞれの分野の方々の本音のところもお確かめいただいて、どうしたら活用していただけるのかというようなことも詰めていく必要があるんじゃないかと思いました。
 それから、技術士の資格の活用の中で、いつかの会議でも申し上げたんですけれども、環境省の方とお話ししていたら、近年、環境省の方たちは技術士の資格を取得する方が増えているということで、それはやはり行政上、あるいは技術的に、民間あるいは地方公共団体の指導をするに当たって、少なくとも技術士を持っていないと失敬じゃないかということから、みんなで取るように努力しているんだというお話があったんですが、やはり行政、国も県、市町村を含めてだと思いますけれども、特に技術的な観点での行政指導ですとか、いろんなことをなさるお立場の方たちが、やはりこういう技術士の資格を優先的にお持ちになるように、これは文科省のリードが必要なのかどうかわかりませんけれども、そういうことも、これから大事じゃないかという感じがいたします。

○野間口分科会長 今の御意見に関係すると思うのですが、課長から説明がありました、10ページ目の技術士活用の例がございますけれども、例えば、外国の活用例等で日本でも参考にしたらよかろうと思われるものもあるのではないかと思うのですが、外国での活用状況等の資料はあるのでしょうか。

○板倉基盤政策課長 今は手元にございません。実際に外国、どのように活用しているかというのは、もう少しつぶさに調査してみないと、私どもわからないところがございまして、そこは今後、検討を進める上で、少し勉強してみたいと思っております。

○野間口分科会長 御意見ございませんか。

○池田委員 今の件ですが、基本的に海外でのエンジニアリング資格といいますと、APECと、それからエンジニア・モービリティー・フォーラムが、今、中心になっていると思いますが、日本は突出して多いのですが、それじゃ、この資格を取って活用されているかということになりますと、まだ十分ではないし、APECエンジニアは、取ったから何か海外で使えるかというと、まだまだそこまで行っていません。これまで日本は国内の産業発展というのが非常に大きな観点だったと思うんですが、これは特に建設部門もそうなんですけれども、国際的な展開というのが非常に重要になってくるだろうと思うんですね。そういう観点で、先ほどIEAの技術者能力とのコンピテンシーをどうやって確保するかという観点を取り入れるというのは、非常に重要だと思います。
 そういう中で、海外でどうやって技術者、あるいは技術士を持っている方が取得できるAPECエンジニアの資格をどうやって活用するかというのは、これは具体的な方策を、これから考えていかないといけないんじゃないかという気がいたします。
 例えば、様々な事業を海外で、今、展開しているわけですが、その中で資格がやはり非常に大事なんだという方向に、やはり持っていく必要があるんじゃないかなという気がいたします。どういう資格で働いているかというのは、今、必ずしも明確になっていないような気がいたします。

○野間口分科会長 おっしゃるとおりですね。
 大中先生。

○大中委員 議題が3つくらいに分かれていますけれども、一緒でもいいですか。
 そうしましたら、先ほど海外の状況という御質問もありましたので、ここ1か月ぐらいの間に、ロシアのカザンで開催されたAPECエンジニアの会議と、それからシドニーで開催されましたIEA、インターナショナル・エンジニアリング・アライアンスの会議に出席しましたので、海外の状況を一つ御紹介したいと思います。
 国際的には、大ざっぱに言うと、2つのプロフェッショナル・エンジニアといいますか、資格の認め方があります。日本は学歴要件は基本的にはなくて、試験に合格すればいい、そういう国、これは極めて珍しい国です。APECエンジニアだけでも、日本の場合は、学歴要件は技術士試験の第一次試験を合格すればいいということを、別項として今のところは認められています。
 第1のグループ、それは、日本と極端に違うヨーロッパ大陸ですね。ドイツであるとか、オーストリアとか、フランスもそうですね。そういうところは大学を出ればプロフェッショナルと認められる。ですから、大学教育の中に実地訓練的なものが必ず入っています。したがって、4年ではなかなか卒業できない。5年はかかります。ドイツでは普通は7年かかります。第2のグループは学歴要件と試験という国です。大ざっぱに言うと、大学を出れば認められる国、それから試験できちんとやるという国、この2つに大別されて、日本がちょっと、その中で特殊な地位にある、まず資格試験からいえば、そういう状況です。
 資格の利用としては、土木建築とか、そういう分野では、事後の影響が非常に大きいですから、どこの国でも、何らかの資格的なものが必要です。
 あとは、例えば、イギリスでは、チャータード・エンジニア制度になりますが、チャータード・エンジニア資格を持っていないとできないという仕事は日本同様に他分野では余りないですが法廷で証言できる権利があります。
 あと日本がちょっと特殊なのは、建築士という資格がありますね。この中に技術士と似たようなものがあります。建築士の数は、御承知のように非常に多くて45万ぐらいでしたか、かなりありますよね。ですから、その中から建築デザインだけを除いた数とすると、日本は意外と多いのかもしれないという気がしています。別個に扱うと、例えば、イギリスの19万人に対して日本は7万5,000人とか、随分少ないんですけど、似たような資格を集めてしまうと、日本は意外と多いんではないか。ですから、そういう観点から、本当に適正かどうかということも見直さないといけないと思っています。
 それから、分野の話では、APECエンジニアはここに記載してありますね。ニュージーランドでは1,472人登録されています。ニュージーランドはチャータード・エンジニア系です。英連邦王国ですから。この数字はチャータード・エンジニアの約50%です。会員の50%がAPECエンジニアです。なぜそんなに多いかというと、国内の資格審査とAPECエンジニアの資格審査、それからインターナショナル・プロフェッショナル・エンジニア、皆同じ審査なのです。ですから、APECエンジニアという資格を希望するかどうかを聞くだけです。また、ごく安い費用で登録できます。ですから、合格したうちの半分の人が希望したという、それだけのことなんですね。
 それから分野もないですね。小さい国ですから、日本のようにたくさんの分野があっても、それこそ1分野で数人なんていうことになりますから分野もありません。自分の責任において自分の専門とする業務をやる、そういう思想なんですね。ニュージーランドやオーストラリアのプロフェッショナル・エンジニアは、東南アジアで随分活躍しています。もう既に、もちろん英連邦間でも相互にモビリティーが非常にあると言ってもいいと思います。
 それから、カナダは非常に特殊で、エンジニアという称号自体が業務というか名称独占ですから、給料も高いです。したがって、エンジニアは学生に人気があります。
 言い忘れましたけれども、大学を出ればプロフェッショナルになれる、社会から認められるという国のほとんどは、やはり大学の数が少ない、卒業生が少ない。日本とかアメリカみたいに膨大な数が出ますと、とても質保証ができませんけど、数が少ないのでできるということですね。
 ちょっとばらばらになりますけど、余り整理してなくて恐縮ですけれども。
 あと、APECエンジニアのセミナーがロシアのカザンで開催されました。ロシアは今、プロフェッショナル制度が壊滅状態で、新たにプロフェッショナル制度を作ろうとしています。APECエンジニアの会議をAPECの会議でやったのは今回が初めてです。その仕組みをみんな知らなかったんですね。経済産業省の人と途中で一緒になったんですけれども、「APECエンジニアを知っていますか」と聞いたら、誰も知りませんでした。APECの中には分科会がたくさんあって、それぞれ独自にやっているんですね。一応、日本では経済産業省のアジア太平洋何とかという部局が総まとめらしいですね。外務省は主にロジスティック担当のようです。ですから、APEC自体も、もう少し情報を集めて、うまく活用する必要があると思います。APECエンジニアだけでなくて、いろんな分野をもう少し何か総合的に全体としてよくなるようにやっていただく必要があるでしょうし、逆にAPECエンジニアはAPECエンジニアで、APEC本部に申入れをする、希望を伝える、そういうふうに各部会で積極的に活動しないと、余り認められないようです。ほかの国も同様です。今後、各国でそれぞれ政府に報告書や要望を出そうと、この前、シドニーで決めました。
 それから、各国の状況を聞きますと、APECエンジニアは、今のところ、非常にニーズがあるわけではない、しかし、将来は非常に重要だということで、一応、皆さんの意見は一致しております。
 それから、もう一つの動きは、ASEAN諸国で、APECエンジニア制度があるのにASEANの国だけで通用するASEANエンジニアを作ろうという動きが今出ております。その場合は、ASEAN諸国しか参加できない。排他的なんですね。入ってくるのを、かなり排除しているような感じなんですけれども、ASEANの国で働く場合は、その国のプロフェッショナル・エンジニアと組むならば許す。外から来て独立して働くのではなくて、その国のPEと組めば働ける、そういう案が今出て、動き始めているようです。いずれにしても、人材の国際的な奪い合い、これが今後ますます激しくなります。ですから、この技術士制度というのも、そういう人材の各国での奪い合いという観点からもとらえておかないといけないと思います。
 そうなると技術士だけじゃないんですね。今、シドニー・アコードというのがありますけど、今回のシドニーでの会議で台湾と韓国がそれに入るということでした。シドニー・アコードというのは、テクノロジストの資格の相互承認です。日本はプロフェッショナル・エンジニア制度しかありません。テクノロジスト、これは高専卒程度のエンジニアに相当します。それから、もう一つ、ダブリン・アコードというのがあって、それはテクニシャンの資格です。
 人材の移動、あるいは各国で奪い合っているのは、技術士、プロフェッショナル・エンジニアよりも、テクノロジストかテクニシャンの方が圧倒的に多いです。カザンの会議で、韓国の労働省関係の人が発表した韓国の戦略もすごいものです。ゴールデンカードというのを発行しています。それは技術士並みの人、それからテクニシャン、テクノロジスト、テクニシャン含めています。単に資格だけではなくて経験、経験年数も入れて、要するに、韓国にとって必要な人材に対してゴールデンカードを発行する。ゴールデンカードをもらうと、5年のマルチプルビザを二、三日で発行するそうです。それから、収入税、インカムに対するタックスはゼロ。住居の世話をする。同伴者に対する就職の世話をする。それから、そのビザの延長を認める。そういういろんな特典をつけて、いろんな人材を集めています。日本では少子化に伴って、どんどん若い人が減っていきます。ですから、技術士だけの問題ではなくて、テクニシャンクラス、テクノロジストクラス、数としては、そっちの方が圧倒的に多いですから、そういう人たちも含めた、いい人材をいかに集めるかという観点からの国の施策も、私は非常に重要だと思います。
 ちょっとAPECエンジニアで1つ言い忘れました。APECエンジニアになっても、相互承認がないと、その国では働けません。10年近くたってやっと1人だけ、オーストラリアから日本の、オーストラリアと日本と相互承認を結んでいますから、その制度を使って1人認められました。それがこの実績1という数字です。ほかの国でも、まだあんまり進んでいないようです。
 相互承認のときに、国際的に通用するかしないかというときの、一番の重要条件は、先ほど言いましたプロフェッショナル・コンピテンシー、この基準が同等かどうか、これがまず一番大事なことです。それでシドニーで一応決まったのは、今後、各国の、APECエンジニアやインターナショナル・プロフェッショナル・エンジニアの資格審査において、プロフェッショナル・コンピテンシー、すなわち求められているコンピテンシーと、その資格審査の基準間のギャップがどの程度かを調べる可能性があるということです。多分、調べるんじゃないかと思いますけれども、調べることを検討するということになっています。教育の方では(WAでは)、それを実際にやりました。教育の方はグラデュエート・アトリビュートといいますけれども、JABEEの認定基準と、そのグラデュエート・アトリビュートとの対応がどのぐらいとれているかというのを一応調べました。日本はA、B、CのうちのCになりました。例えば、コンプレックス・プロブレムを解く能力というのが要求されますけど、コンプレックス・プロブレムの定義があいまいということでCになりました。いずれにしても、今後はまず国際的通用性ということを考えるときに、その資格審査の通用性、同等性がより厳しくなっていくという方向にあるということです。
 それから、台湾から日本と、APECエンジニアの相互承認の申込みを検討したいという話が出ております。正式の国交がないので、どうなるか分かりませんが。
 今、思いつくのは、そのぐらいです。

○野間口分科会長 ありがとうございました。
 私も日本の産業界のビジネスモデルが変わってきて、どんどん物を作って売りまくるだけの時代ではなくて、インフラ輸出とか、メディアはよく言っていますけれども、そういう動きも非常に活発になっているというのもあるのですが、特に東南アジア辺りとは一緒になって何かを作り上げていくようなツールがこれから重要になってくると思うんですね。そうしたら、先ほどのプロフェッショナル・コンピテンシーの認識が共通化できていなければ、本当の連携はできないので、非常に重要な視点ですし、今後、重要性を増す時代じゃないかと思います。10ページのところは、国内だけではなくて、何かそういう目で見ると、今日、まだ経団連などの大企業の視点からでは、そういう点がフォローできていないのではないかと思います。産業界のメンバーに、いろんな、もっと参画してもらうような部会等を作って、これからの日本の、世界で産業国家として生きていくための非常に重要な役割を担う人材について検討を深めていくべきじゃないかなと思います。大中先生がおっしゃるように、私も広義の技術士制度という目で見た方がいいという気がして、是非、そういった意味で、この検討を充実させていきたいなと感じるんですけれども。大変貴重な御意見ありがとうございました。

○戸嶋委員 10ページに技術士資格の公的活用について、いろいろ調べて書いていただきました。国内だけで、これでは不十分だということでありますけれども、建設コンサルタントで、この資格が必要であるというのは、よく知られておるところでありますけれども、これに関連して2つ申し上げたいと思う。
 1つは、石田先生が代表を務めておられる技術同友会が、この3月に、大規模なシステムの安全性を高めるためになすべきことということで、大規模システムの安全設計に関する提言というのを出しておられます。その一番、私が大きいと思っているのが、提言の2に大規模なシステムの全体を理解し構築できる人材、マネジメントできる人材の育成を急ぐことというのがあります。ちょっと長いんですけど、その中に提言という部分があります。総合的な能力を持った人材を育成するためには、大学におけるシステム工学の充実強化、大学院と企業が連携して、院生レベルから、このような人材を育成する仕組みの構築が急務である。事業者は、システムエンジニアリングの部門の充実・強化を進めるほか、異なる専門分野の技術者が相互に意見交換する場、共同して技術開発する機会を設けるなどして、異分野の専門家とともにシステム全体を理解し、そのマネジメントを行える人材の育成に努めることが求められると、こういう提言をしておられます。
 システム工学の分野での大学、大学院の充実、企業との連携を求めるのはもちろんいいことではあるんですけれども、今回の東日本大震災、津波、そういうことを考えたときには、そういうものの連携というか、更に広い安全の構築をするためにどうするかということが求められる。だから、狭い分野、システム工学というところに入っていくのではなくて、例えば、技術士の中の技術士会、技術士の制度全体も専門分野に入っていったことの反省として総合技術監理を作ったわけですから、その総合技術監理を取得した人たちを、更に育成していくという方向に提言を育てていっていただいたらどうかと。幸い、更に委員会を設けて、柘植先生が深掘りされるということも聞いておりますんで、是非とも、それをやっていただきたいというお願いが第1点であります。
 もう一つは、技術系の企業の経営の安定を含めた安全全体をどう考えるかというときに、会社法が改正されて、監査役のウエイトが非常に高くなっております。社長と同等、あるいは任期という観点では、社長以上の権限を持つとされております。
 例えば、技術系の企業であれば、監査役の中に総合技術監理を持った人を入れていくという方向を推奨するような仕組みとか、やっぱりせっかく作った制度が生かされるような方向が大事ではないかと。是非とも、そのような方向に各専門分野も総合技術監理も向かっていってほしいと思います。そういうことに関して、文科省としても、各省庁に働きかけるということをなされるのが、やっぱりこの制度を持っておられるところの責務であろうというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。以上です。

○石田分科会長代理 よろしゅうございますか。ありがとうございます。
 今の戸嶋委員の御発言に関しまして一言申し上げますと、御説明のありましたように、技術同友会、これは私もメンバーの一人でありますけれども、では、大規模システムの安全設計というような、そういうことに問題意識を持ちまして、いろんな議論をしたわけでありますけれども、その中でも、正に戸嶋委員がおっしゃったような、そういう提言もしておるわけでございます。
 確かに、中で、技術士という体系で見ますと、総合技術監理部門の活用みたいなことについての意識は必ずしも十分じゃないという感じもいたしますので、それで正にこの部門は、そういう目的のためにも作られたということでもあるわけでありますので、これから、今お話のありましたように、三菱から芝浦工大の学長をやられました柘植綾夫先生が、今度、委員長になりまして、更にこの方面の人材養成について深掘りするという議論を始めておりますので、是非、この議論、その席上でも御紹介させていただいて、更にそういう努力をしていきたいというふうにも存じます。
 それから、監査役の使命の重大化と、その活用、むしろ監査役に技術関係の方を、どう登用していくかということにつきましても、技術同友会は、言ってみれば経済同友会ほどではないわけでありますけれども、ただ単なる懇親会、親睦会でなくて、言論機関であり、提言機関でもありたいというふうに思っておりますので、その辺も、是非議論していただいて、今おっしゃったような趣旨が、更に多くの世の中の人に伝えられるように努力をしていきたいというふうに思っております。
 さらに、技術同友会で、このほかに成熟社会、特に全体高齢化したときに、技術問題にどう取り組むかという、そういう提言もしておりまして、その中で、いろんなことを言っているわけでありますけれども、その中の1つは、文科系の、あるいは法律系の多くの資格等において、資格要件の中に社会的使命とかというのがうたわれているのに対して、技術系の資格は、そうでなくて、技術的要件が中心の資格要件になっておるということなので、是非、その辺、多くの技術系のいろんな資格でも、広い意味での社会的使命、倫理の面も含めました、そういう、技術を更に超えたところの役割というのも大事なんじゃないかということをもっと強調すべきだという議論もあったわけでありまして、その辺も、そこに一部書いております。
 それから、そのときに、高齢者もなるべく、そういう国家資格も取りやすくということで、多くの方々に対して、特に技術士で免除の範囲の拡大というようなことも随分言ったわけでありますけれども、これもいろいろ、当局の方と議論しますと、確かに高齢者が資格を取るのも非常に大事でありますけれども、若い方々がもっと取りやすくなるということも、むしろより大事なことでもあるかもしれんということであるわけでありますので、免除につきましては、いろんなことを議論しましたけれども、強く是非この部分を免除していただきたいという、そういう書き方はいたしておりません。
 それも含めて、全体、やはり社会からの技術の資格の重要性というのは、必ずしも世の中にきちんと認識されていないということも強く感じておりますので、それを是非努力をしたいということと、それから、その中で、これはプライベートな資格として、技術経営士というような資格も、これは技術士と間違えないようにしなければいけませんが、そんな資格もプライベートに作ったらどうかということで、動きを始めているということもございます。
 それから、これは、この議論と別に、私が個人として思っておりますのは、我が国の資格制度といいますのは、各省、それぞれ法律体系があって、どういう資格がある人はどういう仕事をすべきかというのは、非常に事細かく書いてあるんですね。ただ、それが、それぞれの法律が自己完結的に、全部、自分の法律におけるニーズに基づいて資格制度を作っておるものでありますから、分野横断的、あるいは省庁横断的、あるいはある法律が別の法律体系の比較を活用するというようなことについてはできていないというのが実態だと思います。これはなかなか、そう簡単には、別の仕組み、横断的な仕組みはなかなかならないわけでありますけれども、そういう、我々基本的な問題点を抱えておるということを意識しながら、これから議論していったらいいんじゃないかというふうに思っております。以上です。

○野間口分科会長 今、お二人から指摘いただきましたけれども。
 小林委員。

○小林委員 今の議論に関連してなんですけれど、技術士の活用と、それから先ほどから議論が出ている選択科目の統廃合という観点から少しお話ししてみますと、間違っているかもしれませんが、各部門等における技術士資格に対するニーズである、技術士の受験者数だとか、技術士の登録者数というのは何で決まるかなとつらつら考えてみたら、これは私の勝手な考え方ですけれども、「産業界のニーズ」掛けることの「公的活用の度合い」、これによって決まるんじゃないのかなと。だから両方とも大事ですし、片方がゼロに近づくと受験者数は減ってくるんではないかと、そんな感じがします。
 そうすると、受験者数を増やすために、何が大事かというと、公的活用の度合いを高めるということで、資料の10ページ、技術士資格の公的活用の内容が載っていますが、これを多いと見るか少ないと見るかですけれど、私は少ないと思います。もう少し文科省がイニシアチブをとって、公的活用の拡大なり、そういったものを各省庁と連携して実施する体制、それはどういう体制が良いかはわかりませんが、もっと積極的にやっていくこと、それが大事なんじゃないのかなと。外から見ていますと、誠に申し訳ないですけれども、このことが足りない気がします。
 それから、それが端的にあらわれているのが総合技術監理部門で、この活用については、本来であれば、もっともっと活用できれば、技術士のステータスが上がってくるような気がします。十分でないのは、恐らく、私は産業界のニーズはあると思うんですけれど、公的活用の度合いが極めてゼロに近いからなんではないかなと、そんな気がします。勝手な意見で申し訳ありませんが、そんな感じがいたします。

○大中委員 ちょっと言い忘れたことがあります。
 1つは、約10年前にJABEEができたわけですが、そのころに、やはり技術士法も改正されて、そのときの思想の一つとしては、思想と言えるほどではないですけれども、大橋先生は、顔の見える技術者と表現されました。どんどん人が異動していくと、名刺に何も肩書がないではないか、技術士だったら技術士何とか、博士持っていれば博士何とかとできる。そういうふうに名刺にちゃんと書くことができる。それが顔の見える1つの例であるというようなことを言っておられました。その当時は技術士数は4万5,000人ぐらいでしたね、それを3倍増ぐらいしよう、少なくとも2倍増にしようというような、そういうことで進んでいたと思います。しかし、とてもそれは実現していない。
 顔が見えるというのは、私、今考えているのは、やはり何ができるのかが分かることではないかと思っています。その人に何ができるか、どういうことができる人なのかということが、社会的に認識される必要があるんではないかと思います。単に技術士では、何ができるのかわかりませんので、技術士であれば何ができるのかということが、もっと広く伝わる必要があるのではないか。そういう意味で、コンピテンシーをもっと技術士会としても表に出して、技術士であれば、こういうことができますよということを、もっとアピールすべきではないか、それが基本ではないかと思います。
 それから、アメリカがAPECエンジニアの継続審査で承認されましたが、その批判として、余りにもテクニカルな評価に偏っているという批判があります。先ほどちょっとおっしゃいましたが、技術士を、技術士オタク的な、技術オタク的な資格にしない方がいいんではないか。もっと幅広い、まず人間として立派な人という、信頼できる人という方向へも入れないといけないんではないかと思います。
 今のプロフェッショナル・コンピテンシーを見ていただきますとわかりますように、技術的・テクニカルなもの以上に、コミュニケーション能力とか、専門以外の能力が目立つぐらいになっています。
 それから、もう一つは、前から出ているアイデアで、技術士というものをベースの資格にして、それにいろんな専門家の資格を付けるという案があります。今、専門家資格がたくさんありますけど、その基になるのが技術士であって、それに、より専門性をつけたのが専門資格というようなことにすれば、もっと広がるんではないかということです。当然、これは簡単にはいきませんから、時間をかけてでも何かできればいいなと思っております。以上です。

○野間口分科会長 ありがとうございました。
 いろいろ御意見賜りましたけれども、戸嶋委員のおっしゃった、技術同友会、柘植先生もいますよね。

○戸嶋委員 はい。

○野間口分科会長 それで石田先生もいらっしゃる。私は、今、技術同友会は休眠状態でして、あそこもいろいろ勉強会が多いものだから全部出られないので、休眠状態にしているんですが、柘植先生、非常に人材育成に熱心で、この科学技術・学術審議会産業連携・地域支援部会産学官連携推進委員会の主査ですよね。私、そこの代理もやらせていただいているんで、この会にも先生に出ていただいたらどうかと。

○戸嶋委員 いいですね。

○野間口分科会長 先ほどの御指摘、ものすごく重要だと思うんです。これから日本、大中先生のいろんな御紹介がありましたけれども、韓国辺りのああいう動きを見ますと、科学技術イノベーションなんていうのをしっかりやろうなんて言っているだけではなくて、具体策を実行していかなくては話にならないのではないかという気がして、是非、まず技術同友会、それから経済同友会は…。
 先ほどの日本技術士会の会長に御説明いただきましたが、日本技術士会でWeb発信して、震災直後からサポートしますよとやっていただいた。そのサポートで一番恩恵を受けたのは中小企業なんですよ。中小企業をカバーしている団体というのは文科省から見えないんですよ。大きなところばかり見ているから。そういう意味では、いろいろな産学官連携をやっておられる柘植先生などにも参画いただければいいのではないかなと思いました。是非考えていただきたいと思います。

○板倉基盤政策課長 はい。是非実現したいと思いますので、お願いしてみたいと思います。

○野間口分科会長 すいません。それから池田先生。取りあえず、鳥養先生から。

○鳥養委員 工学教育の現場から、現場での技術士、それからJABEEというものの位置付けについて、ちょっと現状と問題点をお話しさせていただきたいと思うんですが。
 私、この委員を拝命しましてから、技術士という方が、非常に高い意識と、それから倫理観を持って、しかも、常に自発的に勉強を続けておられるということで、科学技術の社会を支えるために非常に重要な制度だと思いまして、大学で持っている授業の中で、技術士の方をお呼びして、1時間、講義していただいております。それを聞いた学生は、そういうものを初めて知ったと。将来、技術士になりたいという意識を持つ学生が数人は出てまいります。しかしながら、そういう機会を持つまでは、工学部でも技術士という名前を、学生にせよ、教員にせよ、知る機会というのは、例えば、JABEEのプログラムの中で、技術士の第一次試験が免除されますという程度のことでして、工学部でも余り知らない。ですから、工学部教育の中で、やはり技術士というものを、もう少しきっちりと指導していく、工学分野のプロフェッショナルとして指導していく必要があると思います。
 2点目は、私ども大学では、JABEEというものを、当初は非常に重要に思って、幾つかの学科が挑戦して、取得いたしました。しかしながら、学生を出すという意味で、企業側から見て、JABEE認定課程であるということが何ら魅力になっていないようであります。
 それから、もう一つは、高校生から見て、技術士の第一次試験が免除されるということが、やはりぴんとこない。高校生にとっても親にとってもぴんとこないということで、認知度がやはり非常に低いという点に問題を感じております。
 しかしながら、私、ちょっと、この1月から、職務上、求人に来られる企業と、企業の人事担当者の方、数十社、数十人とお会いしましたところ、この技術士の資格を大いに奨励していて、しかも技術士の資格を取ると給与に反映させるという会社が1社だけございました。これは中小のエンジニアリング・カンパニー。それで、私ども、すいません、電気電子系でございますけれども、そういう会社が増えてくれば、やはり学生、特に若い人にとっての魅力が増えると思います。
 やはり産業界に技術士の資格を取ったときの、きちんとしたインセンティブ。給与が上がるということが、恐らく若い人にとっては一番うれしいことではないかと思うんですが、そういったものをきちんと出していただけないかなというふうに思っております。

○池田委員 それじゃ、私の方からも少し申し上げたいと思います。
 非常に多様な課題があるということですが、私、特に感じるのは、大震災での事故で、やはり技術者というのは、これまで非常に自分の専門に深掘りした技術は磨いてきたんだけれども、ほかのことに目配りするということが弱かったんじゃないかなと思います。それが技術士だけではなくて、大中先生がおっしゃったように、日本のJABEEの複合的な課題に対する解決能力といいますか、そういう能力がCだという評価になったということだろうと思うんです。私、やはりJABEEと連携して、そういう能力を開発し、あるいはそういう能力を測るような資格にしていく必要があるかなと思います。
 もう1点は、先ほど板倉課長からも御報告ありましたが、30代というのが、やはり私は一番大事な、技術者としてベースになる年代じゃないかと思うんです。今、まだやはり平均の合格者の年齢が40代ということで、10年前と比べても、そんなに変わっていない。やはり一番ベースになる技術者としての30代の半ばぐらいで、もっと多くの方が技術士を取得して、これが技術者としては、ある面でベースになる、必須だというような方向に持っていっていただけると、私、いいなと思います。そういう観点を少し今回取り入れて、技術士の試験制度を改革したつもりでございますが、これをもう少し、あと二、三年見て、それが実現できるかどうかというのを見て、もう少し改善できるところがあれば、やっていった方がいいのではないかというふうに考えてございます。
 いろいろ、いろんな問題があるんですが、当面、そういうことを中心に、技術士の能力開発について、あるいはその活用についてやっていってはどうかなというふうに考えております。

○野間口分科会長 どうぞ。

○西川委員 技術士制度そのものということから少し離れるかもしれないのですけれども、この制度そのものが、いかに世の中に役立つかという視点から考えてみた場合、これは大学の教育とか日本の教育制度そのものにもつながる話があるのではないかと思います。
 先ほど大中委員のヨーロッパの例がありましたけれども、ヨーロッパは、私の知る限りは、もう中学校ごろから職業訓練校的な性格が、特にドイツ圏はありますよね。そこで育つ人たちというのは、特に専門学校の方にマイスターという制度があって、そこを出れば本当の技術者ということになっているのだろうと。
 将来の日本のことを考えた場合に、少子・高齢化の中で、資源がない国がどう生きるかということを考えたときに、人が財産だとすれば、やはりそこから考えていくということも大事なのではないだろうかと。今のように、卒業したけれども、何になるかわからないということではなくて、やはりドイツ的なああいうことも少し考えた方がいいのではないだろうかと思います。
 この技術士制度というのは、そういうものを補完するというか、後で補完している制度のような感じもするわけで、やはりこれは大事な制度なのですけれども、そろそろ我が国として、技術を持つ人づくりについて、基本から考え直すことが必要なのではないかという気がするものですから、ちょっと発言させてもらったわけです。
 それと、先ほどの石田委員の方からあった各省ごとのということになってくると、例えば、農林水産業ということになってみると、これは普及員という制度があって、正に農業指導をする場合は、大学、今、大学院ということになりますけれども、卒業して、それで専門的な試験を受けて、国家試験を受けて、その資格をとれば普及員と名乗れる。以前は、県等に就職する場合は、特に農業指導、農林水産部に行く場合は、普及員資格を持っていないと採用してくれないということでしたからみんな資格を取るわけですね。それから何年か経験して、今度は専門技術員ということになり、ある意味、そこで制度としては完結していた。ただ農業土木の場合は技術士の資格を持っているというのが工事受注の要件になっているということで、土木の試験を受ける人が多くいるし、あるいは最近、いろんな事業展開がありますから、技術士を受ける方がいらっしゃる。先ほど大中委員が建築士の話をされていましたけれども、同じように技術を大事にする制度は別途あるわけですから、それはそれで、やっぱり必要なのではないかという気がいたします。
 ちょっと長くなりましたけれども、いずれにしても少子化を迎えて、今後、日本がどう生きるかといったときに、やっぱり人しか、日本は資源がないわけですから、そういうことを考えた中で、技術を持つ人づくりを幅広く考えた方がいいのではないかというふうな気がいたします。以上です。

○野間口分科会長 大変貴重な御意見を頂きまして、恐らく事務局の期待以上に大変良い意見を頂いたんじゃないかなと、今後につながると思いますけれども、引き続き検討していきたいと思いますが、よろしいでしょうか。またいろんな機会で、委員の皆様に伺う機会があるかもしれません。よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、事務局の心構えも含めて、何かございますか。

○板倉基盤政策課長 どうもありがとうございます。
 ただいま大変貴重な御意見を頂戴いたしましたので、こういった御意見も踏まえながら、今後、論点を整理させていただきまして、更に議論を継続していただき、もし可能であれば、年内にも技術士分科会としての一定の方向性をお示しいただければと考えておりまして、それに向けて準備を進めさせていただければと思います。
 その際には、先ほど分科会長からも御提案ありましたように、柘植先生はじめ、更に幅広い御意見を頂けるような方々もお加わりいただいて、進めさせていただければと思うんですが、そのようにさせていただければと考えてございます。

○野間口分科会長 審議会の総会でも、技術士分科会でこういう意見が出たというのを、先ほどの戸嶋委員の提案とかも含めて、単に社会的に活用してくれというだけじゃなくて、こういう場で活用すべきじゃないかというような、委員会等設置会社なんかでも、そういう人材が、私、非常に必要だと思うんです。それから、監査役設置会社でも、やっぱり技術的な知見のある方がね。

○戸嶋委員 ちゃんと提言するところがあるわけですかね。

○野間口分科会長 いや、提言というか、意見を発信するのは幾らでもできるわけで、私もそういう機会を見つけてやりたいと思いますので、また案文、相談したいと思いますので、よろしくお願いします。
 局長、全て出ていただきまして、本当にありがとうございます。何か最後に一言頂けますでしょうか。

○土屋科学技術・学術政策局長 ありがとうございます。
 今日、非常にいろんな御意見が出て、勉強になったんですけれども、これから御議論いただくときに、少しずつ各先生方の御認識がずれている部分が1つあるのかなと思っていまして。技術士というのは、この制度は何を目指しているかという部分だと思うんです。イギリスの何かでも、職業教育とリンクしたNVQという資格があった上でチャータード・エンジニアがあるというような中で、この技術士はどうするのかということを、よく考えていかないといけないと思うんです。
 産業界の現場では、まさしく実力主義で動いているわけですね。日本と台湾の企業をどうするかとか、ASEANとどうするかとかいったようなことの中で、能力資格制度をどう持っていったらいいのかということが1つポイントだろうと思います。
 もう一つ、大中先生が御紹介いただいた流れの中ですが、高等教育とのリンクをどうするかということで、高等教育の中では、ヨーロッパ、あるいはアジアでも既にそうですが、タイの相互承認であるとか、そういう質保証ということでどんどん動いているわけですから、それと、それを卒業したエンジニアの資格はどうすべきか。大学というか、学歴要件との関係も、先ほど大中先生、整理して御発言ありましたが、そういったようなところも大きな論点として、今後、御検討いただければというふうに思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

○野間口分科会長 ありがとうございました。
 課長と局長に締めていただいたところで、議題3、その他に入りたいと思います。事務局からお願いします。

○吉田専門官 本日の会議の議事録につきましては、後ほど事務局より、本日御出席いただきました委員の皆様にお送りさせていただき、御了解を頂いた上で、ホームページに公開させていただきたいと思っております。
 また、次回の分科会の日程につきましては、改めて、時期になりましたら、事務局から御相談させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○野間口分科会長 はい。ちょうど予定どおり本日は終了いたしました。大変熱心な御議論ありがとうございました。これで終わります。

午前11時59分閉会

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科学技術・学術政策局基盤政策課

(科学技術・学術政策局基盤政策課)

-- 登録:平成24年07月 --