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技術士分科会(第16回) 議事要旨

1.日時

平成20年12月24日(水曜日)午前10時02分~午後0時11分

2.場所

東海大学校友会館 阿蘇の間(霞ヶ関ビル33階)

3.議題

  1. 平成20年度技術士試験の結果について
  2. 平成21年度技術士第一次試験実施大綱について
  3. 平成21年度技術士第二次試験実施大綱について
  4. 平成21年度技術士第一次試験の実施について
  5. 平成21年度技術士第二次試験の実施について
  6. 平成21年度技術士試験試験委員の選出について
  7. 制度検討作業委員会における検討状況について、議題8 その他

4.出席者

委員

野間口分科会長、石田分科会長代理、鈴木委員、中西委員、池田委員、大中委員、大橋委員、大森委員、河野委員、高橋委員、戸嶋委員、鳥養委員、長島委員、椋田委員、廣瀬委員、松﨑委員

文部科学省

泉科学技術・学術政策局長、川端基盤政策課長、佐々木基盤政策課企画官ほか

オブザーバー

関係機関:経済産業省、国土交通省、社団法人日本技術士会

5.議事要旨

 【議題1.平成20年度技術士試験の結果について】

(試験問題に関する情報の公開等、公正かつ適正な試験を実施することが困難になるおそれのある案件を含むため、技術士分科会運営要領に基づき冒頭の一部は非公開)

資料1「平成20年度技術士第二次試験(筆記試験)の結果について」について、事務局より説明があった。なお、委員から次のような意見があった。

 

【石田会長代理】

合格率の変動は大きくないことが望ましい。合格率が高い部門は、受験者数が多くない分野である。この点は統計学的にもある程度はやむを得ない。

電気電子部門の合格率は昨年度より上がった。決して今の合格率のバランスでよいとはいえないが、各分野の難易度が一定となるように今後とも努力していく旨、試験部会において認識を共有できた。

 

【高橋委員(社団法人日本技術士会)】

第二次試験の難しさは、歴史的に見ても私は適当と判断している。ただし総合技術監理部門は第二次試験を合格した上で実務経験を積んでいるので、合格率を改善したらいかがか。

 

【池田委員】

総合技術監理部門は、各部門の有資格者からの受験と最初から総合技術監理部門と他の技術部門を一度に受験する方式がある。配付資料には該当する資料がないが、各々の合格率を見て検討する必要がある。

 

【佐々木基盤政策課企画官】

総合技術監理部門の各々の合格率は追ってまとめさせて頂きたい。

 

【野間口会長】

受験者の平均年齢もまとめて頂きたい。

 

【戸嶋委員】

総合技術監理部門は個別の技術部門と異なり、新しい分野として設置されたものである。

業務全体を俯瞰し安全確保等に関する総合的な評価を行うなど非常に幅広い能力が求められおり、このような資質をもたない受験者が少なくない実情である。この件については、合格率が低くてもやむを得ない。

 

【長島委員】

受験者が同一部門を受験し続けている人数はどの程度か。何度も受験するのは適性等の観点からいかがなものかと感じた次第である。

 

【佐々木基盤政策課企画官】

今、詳細な情報はないが、再受験者はかなりいることは確かである。

 

【野間口会長】

各委員からの試験に係る意見は今後に生かすよう図っていきたいのでよろしくお願いしたい。

 

【議題2.平成21年度技術士第一次試験実施大綱について及び議題3.平成21年度技術士第二次試験実施大綱について】

資料2「平成21年度技術士第一次試験実施大綱(案)」及び資料3「平成21年度技術士第二次試験実施大綱(案)」について、事務局から説明があった後、いずれも原案のとおり決定された。なお、委員から次のような意見があった。

 

【大橋委員】

試験部会で議論になったが、第二次試験の技術的体験論文について、その評価、口頭試験における取り扱いを整理し、明示する必要があるのではないか。

 

【佐々木基盤政策課企画官】

試験部会で口頭試験の採点に当たって技術的体験論文の中身を踏まえた上で点数をつけていただくことで意思の統一が図られたと認識している。運用できちんと対応することが前提であるが、来年度以降に大綱中に記載する文言を検討し修正していきたい。

 

【池田委員】

受験者視点に立つと技術的体験論文は出せばよいという傾向が見受けられる。大綱では評価の視点が必ずしも明確でない記載であるので検討する必要がある。

 

【戸嶋委員】

受験者が技術的体験論文をどのように書いて良いか分からない状況が出てきており、受験者側と試験委員側との認識の乖離が起こっている。故に、論文について直接採点はしないが口頭試験において採点に含めるのであれば、この意図が明確に伝わるメッセージを述べないといけない。

 

【鳥養委員】

総合的な知見ある人材を育成する立場から、博士・修士から技術士への受験を推進したいと考えている。故に、この第二次試験の業務要件を再度検討してもよいのではないか。例えば、博士課程であれば5年分考慮してはいかがか。

 

【池田委員】

業務要件の博士・修士の適用については相当議論をした経緯がある。結論として、博士は特別な一つの資格であること、また5年間の博士課程まで含めると業務経験がない段階で技術士を取得できてしまう理由により、2年間を認めることが適切とするに至った。議論の余地があれば、再検討する努力は惜しまない。

 

【鳥養委員】

5,6年前から、博士の人材育成の立場が変わってきているので、もう一度議論の場を設けていただきたい。

 

【大中委員】

従来の博士の実績から見れば、池田委員の通り修士2年間を認める結論が適当である。しかし、博士課程の条件内容により業務要件を認めるなど検討していくことは博士課程改善にも繋がるのではないか。

技術的体験論文ではなく、実際の成果物(設計図や報告書など)は守秘義務等の問題があるかもしれないが、能力を垣間見ることが出来る実績が提供され、試験委員側がそれを評価する体系が本当は望ましい。JABEEにおいてもアウトカムズ評価としているので、第二次試験も同じ考え方で良のではないか。

 

【長島委員】

私の経験から大綱などに「技術的体験論文は口頭試験の参考にすることがある」と記載すれば、認識の相違は発生しないのではないか。

 

【野間口会長】

受験者が迷わないような形で方向付けをすることは大事である。委員からご指摘の点は早急に反映していただきたい。

 

【議題4.平成21年度技術士第一次試験の実施について及び議題5.平成21年度技術士第二次試験の実施について】

資料4「平成21年度技術士第一次試験の実施について」及び資料5「平成21年度技術士第二次試験の実施について」について、事務局から説明があった。なお、委員から次のような意見があった。

 

【石田会長代理】

実施要領は、技術士分科会で大綱確定後、試験部会にて大綱に従い定めることとなっているが、試験部会を頻繁に開催することは煩雑になるので、大綱を大筋決めていただいた前提で、試験部会でまとめさせていただいたものである。

 

【戸嶋委員】

技術的体験論文について、認識の乖離が起こらぬ対応を改めてご留意されたい。

 

【議題6.平成21年度技術士試験試験委員の選出について】

資料6「平成21年度技術士試験委員の推薦方針」、資料7「平成21年度技術士第一次試験試験委員の推薦時期及び推薦数について」及び資料8「平成21年度技術士第二次試験試験委員の推薦時期及び推薦数について」について、事務局から説明があった。なお、委員から次のような意見があった。

 

【石田会長代理】

この議題も大綱が決まってから決めるべき内容であることをご承知願いたい。

試験部会において、試験委員数の各部門に対する配分についての議論が挙がった。試験委員数は目安であり弾力的に対応していただくことをお願いした。

私見であるが、口頭試験の委員は、物理的な理由から東京近郊とすることと記載されているが、基本的には全国の幅広い先生方にご参画いただくのが本筋であると考えておるので、この点ご認識いただきたい。

 

【高橋委員(社団法人日本技術士会)】

資料8の試験委員の推薦について「審査委員については、指定試験機関である社団法人日本技術士会の専務理事の職にある試験部会専門委員が推薦する」とあるが、社団法人日本技術士会とした趣旨をお教え願いたい。

 

【佐々木基盤政策課企画官】

出題ミスに対する対策として、審査委員を導入し検査体制を整えた。その際、実際に担っていただく日本技術士会の方々にご推薦いただく形態としたと認識している。平成18年度以降は出題ミスに歯止めがかかり現在に至っている。

 

【池田委員】

試験部会において、作問委員数における議論があったが、作問委員について誤解を招かない記載をお願いしたい。

 

【大橋委員】

第一次試験の技術部門の受験者数・合格者数と作問委員数は不均衡さが感じられるので、この2者の相関関係を調べていただきたい。

また、基礎科目の作問委員は16名であるが、建設部門の受験者が多いこともある程度考慮した委員構成にすることも建設部門の第一次試験の合格率を高める上で重要ではないか。

 

【佐々木基盤政策課企画官】

作問委員数は目安であり柔軟に対応したい。かつ、作問委員数は専門科目の受験者数に決まらず、専門科目の内容の幅に応じて決まっていると理解している。基礎科目の試験委員の構成は、偏りのないように努めたい。

 

【石田会長代理】

目下のところ合格率と作問委員数は相関がないと認識しているが、これほど合格率が変動するとなると、一度調査する必要がある。基礎科目については、特定分野の受験者だけが解答できる方向性は難しい。全体の受験者が偏りなく受験できる体系にすることが大事である。

 

【中西委員】

産業割合の変遷に伴い部門見直し等は行っているか。

 

【佐々木基盤政策課企画官】

部門の見直しは5年毎に行っている。結論としては、あまり変わっていない現状である。

当然、技術の進展等に対応して変えていかなければならない。また、制度検討作業委員会においても議論を行っている。実際に見直しをすることになれば一般部会で議論を行い変更することになる。

 

【松﨑委員】

時代の流れにより部門見直しは必然である。例えば機械・船舶・航空は一つにまとめて良いのではないか。企業においても、開発事業は全部門が参集され、部門の垣根はなくなっている。大学の学部においても学科の統合が行われている。

 

【石田会長代理】

私も技術士制度に深く関わったが、技術部門はあまり変わらなかったことは事実である。技術士は資格試験といえどもこれからは思い切った見直しが大事である。

 

【池田委員】

時代の流れを反映した分野対応にしていかなければならない。今後は部門見直しの取り組み方やルールを定めるなど議論していく必要がある。

 

【議題7.制度検討作業委員会における検討状況について】

資料9「科学技術・学術審議会技術士分科会制度検討作業委員会における検討状況について」について、同委員会主査である池田委員からの説明後、委員から意見が述べられた。

 

【大中委員】

技術士制度の諸課題については池田委員を主査とする制度検討作業委員会等により改善、進歩は見られたが、技術士制度の本質的な質的向上、量的拡大は進歩がなかった。

この様な結果に至った背景には、審議システムにおいて技術士を有している方々の総意を重要視して決定されていることにある。今後は審議システムを含めて検討しなければ今後も変わっていかない。

文部科学省は研究者育成を全面に挙げている様に見受けられる。研究者との関係を含めて、技術士の位置付けを明確にして、技術士の質的向上、量的拡大に対するロードマップを打ち出していくべきである。

 

【川端基盤政策課長】

「研究者」、「技術者」は言葉としては分かれているが、現実にはある人が研究者、技術者と必ずしも色分けされるわけではない。

文部科学省は学術を中心に施策を展開していると見られてしまう傾向にあるが、科学技術創造立国にむけ、研究者のみならず技術者、技術士も重要であると考えている。

 

【大中委員】

日本では「技術者」という言葉一括りで技能者やテクノロジストを含め技術を扱う者全般を指す概念で用いることが多い。技術士が諸外国では定義されているテクノロジストに近い概念と看做されてしまうと、JABEEはワシントンアコードから脱退しなければならない恐れがある。諸外国では技術を扱う者の位置付けが明確に区別されていることを踏まえ、日本の技術士の位置付けを明確にしなければならない。

 

【河野委員】

最優先すべき問題は技術士の魅力を高め、産業界がいかに技術士を生かすかということに行き着く。

博士と技術士では、博士の地位が高く見られてしまう。もしくは認知度が高いといってもよい。科学技術が大切であるとの認識は非常に広まっているが、その際には博士についての議論になってしまう。社団法人日本経済団体連合会も文部科学省もポスドクが主体として議論展開されている現状である。

建設部門は資格とビジネスが絡んでいるが、それ以外の部門資格は必ずしも十分にビジネスと絡んでいない現状である。産業界に対して技術士の地位、魅力を訴え、技術士を生かす具体的な一歩を踏み出すべきである。他省庁の協力も得た体制作りも必要ではないか。

もう一点の切り口として、技術士が産業界の技術者倫理をリードする存在になることができれば、技術士にとって大きな魅力になる。

 

【長島委員】

部門見直しは5年に1回行われるが、国際的な視点つまり国際的な同等性でみた対応をすべきである。技術分野対応も全く違った視点から見直す時期にきている。

技術士に対する待遇改善を産業界に働きかけをする必要もある。

 

【鳥養委員】

技術士の魅力を高めていくためには、第一次試験合格者に対しては就職時に評価する、また企業の評価に技術士・技術士補の保有者比率を評価項目に入れるなど技術士というものを社会に広めていくことが必要ではないか。

また、技術士補の資格講座や就職氷河期者の第一次試験合格者に対する中途入社支援など文部科学省をはじめとし他省庁と連携協力していく必要があるのではないか。

補足であるが大中委員の研究者と技術者の問題については、総務省において研究者は科学技術分野を含めたとらえ方もしている。文科省が研究者という言葉で総称しておられても、必ずしも研究分野の研究というわけではない。研究者・技術者に係る情勢を積極的に打ち出していくという姿勢が大事であると言うことを申し添えたい。

 

【椋田委員】

技術士とは、各関係者が相当努力しないと、地位が上がらず社会的になかなか受け入れられないということを改めて感じたところである。大学や文部科学省関連の予算が主に研究者の育成に当てられていて、技術者育成に対して競争的資金も非常に少ないと伺っている。

このような背景で、大学も熱心な技術者教育が出来ず、結果的にJABEE等についても、日本を代表する大学があまり真剣に取り組んでいない現状となっている。産業界も技術士についてきちんとした形で対応できていない。これらについては、しっかり検討していきたい。

部門や選択科目の見直しの件であるが、時代を生み出すような新しい部門をつくっていくことも重要ではないか。技術士が時代の流れを先導していくことにより技術士に対する見方が変わってくるのではないか。

 

【議題8.その他】

なし

 

以上

 

お問合せ先

科学技術・学術政策局基盤政策課

(科学技術・学術政策局基盤政策課)