第1回制度検討特別委員会における主な発言の概要

資料2

第1回制度検討特別委員会における主な発言の概要

◆資格の利活用、技術士に求められる資質能力について
・資格の活用ということになると、今、各技術分野でいろんな産業界と話をしているが、産業界全般、例えばSDGsのようないろんな産業界が求める課題があると思う。それに対して、技術士がどうそこに入り込んでいけるのかといったところもやはり一つの道として考えたいので、その辺も併せてお話ができればと思う。
・今問題になっているのは、人口が少なくなってきて、いわゆる終身雇用自身が難しくなり、かつ若い人も含めて終身雇用に固執しない人も出てきていることだと思う。社会のシステムが流動化してくれば、このような技術士という資格を持っていることが技術者にとって客観的専門能力の証明に必要になってくるという意味では、ここは新たなニーズのような部分として使う時代が来るのではないかなと、感覚的だがそのように思う。
・技術士としてのコンピテンシーが本当に会社や様々な産業界のニーズに合う形になっているのかという見直しから始めながら、資格を取ることはある種の能力を持っているという証明になるというのを変えてはいけないので、若い人たちにとっていい目標になるように継続研さんをはじめいろんなことを考えていく必要がある。
・産業界というのは利益を上げないと株主に怒られる世界なので、この技術士の制度を利用することで、その産業でどのような利益を生み出すかをある程度こちらで考えた上で持っていかないと、上っ面の対応しかしていただけないと思う。
・今、産業界で非常に大きな問題になっているのは品質保証問題なので、内容が合うかは別だが、そのような部分に技術士が適用できるということがあればそれなりに活用を考えていただけるのではないか。
・産業界のニーズについて、技術士は資格なので、この資格という話と、技術者が持つべきコンピテンシーの話は別の話になる場合もあると思うので、その聞き方には工夫がいると思う。企業、産業界からすると、技術者にどのようなコンピテンシーを持って欲しいかということはかなり明確にあるはず。
・資格取得にコンピテンシーが要求されるならば資格を取得するためのコストや手間に見合うだけの魅力が資格にないといけないと思うが、土木・建設の場合には業務に直結しているため明確であるが、そうではない分野もある。
・技術士制度のとらえ方はやはり分野によってかなりばらつきがあると思う。技術士の活用の話とあわせて、技術士制度が世の中に知 られている制度になり、学生が将来目指したいという強い欲求がわくような輝ける資格になると、学生たちはそれを目指してもっと勉強することになると思う。
・今の制度では、技術士はかなり年をとらないと取れない資格だと学生たちは思い込んでしまっている点があることが問題である。そのため、ある程度ポテンシャルで資格を取らせて育てていくような視点がないと、建設土木は別だと思うが、若い人たちはあんまり目指さない資格のままになってしまうような気がしている。


◆継続研さん等について
・継続研さんなどは総監とも関係してくると思われるので、そういった中でも議論できるとよいと思う。
・いろいろな資料を見て、分野別にかなり差があるというのはCPD協議会をやっている立場からも非常によく分かる。CPD協議会の会員には3種類のパターンがあり、一つは土木、建設で、これはCPDそのものが非常に大事なので、非常に真面目に、業務として実施している。もう一つは特段ビジネスに結び付かないが、やはり技術者の研さんは大事だという認識を持っている分野。三つ目は、あまり役に立たないから止めてしまえというものもある。このように分野によっては大分違うので、それを本当に一律に議論できるのか、共通部分と違う部分は分けた方がいいんじゃないかと感じた。

◆技術士資格の国際的通用性について
・他の国の動向や事情も確認しつつ、委員会として日本も国際的にもっと開いていく、というような方針を出しておくべきではないか。

◆今後の委員会等での検討について
・制度検討特別委員会で何をやるのか、また、例えば試験の検討は各分野でほとんど行われると思うが、試験検討の作業部会では何をやるのかということや、委員会あるいは作業部会でどこまで我々は意見を言ってよいのかというのがまだよく見えなかった。
・やることがたくさんあるので、コンフューズしないように、何かカテゴリーと工程と目指すゴールみたいなものを整理いただいて、進めていただける良いと思う。制度検討特別委員会と各作業部会の役割分担も含めて、お願いしたい。

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科学技術・学術政策局 人材政策課

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