技術士法施行規則の一部を改正する省令及び技術士法施行規則の規定に基づく告示の改正について

資料4


平成30年1月
科学技術・学術政策局
人材政策課


1.概要

(1)技術士制度は、技術士法(昭和58年法律第25号。以下「法」という。)に基づき、科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画等の業務を行う者の資格等を定めるものである。
(2)技術士試験の試験科目、第一次試験科目の免除、受験手続の細目等については、法第31条において省令で定めることとされており、技術士法施行規則(昭和59年総理府令第5号。以下「規則」という。)において当該細目等が定められているところである。 
(3)さらに、第一次試験の専門科目の範囲、第二次試験の選択科目の内容については、規則第5条第5項及び第11条第2項に基づき、告示することとされている。
(4)前回の技術士法改正(平成12年)から十数年が経過し、産業構造や経済構造、社会ニーズ、国際的な環境が大きく変化し、それらに対応した技術士制度がどうあるべきか、その目指すべき方向性が改めて問われていることから、時代の変化に対応した高い専門性と倫理観を有する技術者の育成・確保のための技術士の資質の向上、技術士制度の活用の促進及び技術士資格の国際的通用性の確保を目的として、平成27年2月より科学技術・学術審議会技術士分科会において、今後の技術士制度の在り方について審議を行った。
(5)その結果、平成28年12月に同分科会として報告書「今後の技術士制度の在り方について」を取りまとめた。同報告書では、第二次試験の試験科目(選択科目)の改正及び他の国家資格との相互活用の促進についての具体的な改善施策が提言されるとともに、今後検討すべき事項が取りまとめられた。これらについては、今後順次実現を図ることを求めるとされたところである。
(6)今回、上記提言に対応するために関係する省令/告示を改正するものである。

2.改正の内容

(1)省令

  1. 第二次試験の試験科目(選択科目)の改正
     現在の技術士には複合的なエンジニアリング問題を技術的に解決できる能力が求められていることを踏まえ、20部門96科目に細分化されている第二次試験の選択科目について、技術部門の中核的な技術、専門的知識に基づく各選択科目の内容の類似性、重複性を考慮し、20部門69科目に大くくり化。
    (例)航空・宇宙部門:選択科目の「機体システム」、「航行援助施設」、「宇宙環境利用」を大くくり化し、「航空宇宙システム」とした。
  2. 他の国家資格との相互活用の促進
     名称独占資格である技術士資格の普及拡大・活用促進を図るためには、他の国家資格との相互活用(試験等の免除)を行うことも重要であり、様々な国家資格と技術士の類似性を整理し比較検証することによって、その活用可能性について検討された結果、以下の2つの資格について相互活用を行うことが適当とされた。
     1)中小企業診断士試験
    中小企業診断士第二次試験合格者等に対し、技術士試験経営工学部門第一次試験専門科目を免除。
     2)情報処理技術者試験
    高度試験又は情報処理安全確保支援士試験の合格者に対し、技術士試験情報工学部門第一次試験専門科目を免除。


(2)告示

第二次試験の選択科目の内容については、規則第5条第5項及び第11条第2項に基づき、告示することとされていることから、選択科目が大くくり化されたことに伴い、大くくりされた第二次試験の選択科目の内容について告示。

3.スケジュール

平成29年11月14日~12月13日 パブリックコメント
同 12月28日 公布
平成31年4月1日 施行


【参考】
<技術士法>
(技術士試験の細目等)
第三十一条 この章に定めるもののほか、試験科目、受験手続、試験事務の引継ぎその他技術士試験及び指定試験機関に関し必要な事項は、文部科学省令で定める。

<技術士法施行規則> 
(第一次試験の試験科目)
第五条 
 1~4 (略)
 5 専門科目の範囲については、文部科学大臣が告示する。
(第二次試験の試験科目)
第十一条
 1 (略)
 2 総合技術監理部門の必須科目及び総合技術監理部門以外の技術部門の選択科目の内容については、文部科学大臣が告示する。

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