今後の第一次試験の在り方について(たたき台・案)

基本的な考え方

 技術士制度の活用を促進させるためには、技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)の具体化を図り、各方面に働きかけることによって、技術士資格に対するニーズを高め、その取得者を増加させることが必要である。
 また、本資格が国際的通用性を有するものにするため、国際エンジニアリング連合(IEA)の「専門職として身に付けるべき知識・能力」(PC)を踏まえて、第二次試験の在り方を中心に見直すことが重要である。
 本制度では、第二次試験の受験にあたって、技術士補となる資格を有することが前提となることから、今回、IEAの「卒業生として身に付けるべき知識・能力」(GA)を模範にした上で、日本技術者教育認定機構(JABEE)における認定基準等を参考にしながら、今後の第一次試験の在り方を見直すこととする。

1.目的・程度

 国際的通用性を踏まえて、大学のエンジニアリング課程(工学のみならず、農学、理学等に係る技術系を含む)により習得すべき能力を確認することを目的とする。
 IEAのGAを模範にしながら、4年制大学の自然科学系学部の専門教育程度を試験の程度とする。

2.対象者

 文部科学大臣が指定した課程の修了者(JABEE認定課程修了者)を除く、全ての者(年齢、学歴、業務経歴等による制限なし)

3.試験科目(問題の種類、内容)

(1)基礎科目
 科学技術全般、具体的には数学、自然科学、工学基礎にわたる基礎知識に関するもの
(2)適性科目
 技術士等の義務(技術者倫理)の遵守に関する適性に加え、地球的視点による多面的考察能力、プロジェクトマネジメントの基本的理解、コミュニケーション能力等に関するもの
(3)専門科目
 技術部門に係る基礎知識及び専門知識に加え、問題分析能力・問題解決能力に関するもの
 なお、4年制大学の自然科学系学部の専門教育課程におけるカリキュラムの推移を配慮し、「専門科目の範囲」(文部科学省告示)の改正を行う。

4.「専門科目の範囲」(告示)改正にあたって 

(観点)
 (1)JABEE認定基準(共通基準及び個別基準)等を参考にしながら、4年制大学の自然科学系学部の専門教育の内容を踏まえること。
 (2)産業界等のニーズによる実務的な内容にならないこと。

5.試験方法・配点等

 筆記により行い、全科目択一式とする。
 なお、詳細な出題内容及び評価方法(形式(択一式/記述式)、出題数・回答数、配点等)については今後検討する。

お問合せ先

科学技術・学術政策局人材政策課

(科学技術・学術政策局人材政策課)