15.口永良部島に関する火山噴火予知連絡会の活動経過

2014年(平成26年)

8月3日 3日12時24分に新岳で噴火。

噴石が山頂火口から約1kmの範囲に飛散し、火砕流が新岳山頂火口の南西側から西側にかけてと東側に流下した。

8月3日 噴火警戒レベル1→3

3日12時24分頃噴火。今後、噴火活動がさらに活発となる可能性。火口から概ね2kmの範囲で大きな噴石に警戒。

8月7日 噴火警戒レベル3切替

3日の噴火の火山灰分析の結果、マグマが直接関与していた可能性。今後、マグマが関与した噴火が発生の場合、火砕流の可能性。火口から概ね2kmの範囲で大きな噴石に警戒。向江浜地区から新岳の南西にかけて、火口から海岸までの範囲では火砕流に警戒。

8月8日 拡大幹事会

3日12時24分頃の噴火はマグマが関与したと考えられる。その後も火山活動が高まった状態。今後も噴火が発生し、火砕流を伴う可能性。

10月23日 第130回連絡会

噴煙活動等が継続しており、今後も8月3日と同程度の噴火が発生する可能性。

2015年(平成27年)

2月24日 第131回連絡会

火山活動は活発な状態が継続。火山ガス観測や地殻変動観測では、今後、火山活動がさらに高まる可能性があることを示す変化。火山活動の推移を注意深く見守る必要。

5月29日 29日09時59分に爆発的噴火。

5月29日 噴火警戒レベル3→5

29日09時59分に爆発的噴火。火砕流が向江浜付近で海岸に達する。火砕流の到達が予想される屋久島町口永良部島居住地域では厳重な警戒(避難等の対応)。

5月30日 拡大幹事会

29日09時59分に火砕流を伴う爆発的噴火発生。この噴火はマグマ水蒸気噴火であったと考えられる。今後も同程度の噴火が発生する可能性。口永良部島総合観測班設置。

6月15日 第132回連絡会

火山活動は活発な状態継続。今後も5月29日と同程度の噴火が発生する可能性。

6月18日 18日12時17分頃、16時31分頃噴火。

6月19日 19日09時43分噴火。

8月21日 拡大幹事会

(第132回火山噴火予知連絡会の評価から変更なし)

10月21日 第133回連絡会

5月29日と同程度の噴火が発生する可能性は低くなっているものの、引き続き噴火の可能性があり火砕流に警戒が必要。新岳火口から概ね2kmの範囲、及び火砕流の流下による影響が及ぶと予想される新岳火口の西側の概ね2.5kmの範囲では、厳重な警戒(避難等の対応)。

10月21日 噴火警戒レベル5切替

火山活動が高まる傾向はみられないことから、5月29日と同程度の噴火が発生する可能性は低い。火口から概ね2kmの範囲及び火砕流の流下による影響が及ぶと予想される新岳火口の西側の概ね2.5km範囲で、厳重な警戒(避難等の対応)。

2016年(平成28年)

2月17日 第134回連絡会

引き続き噴火の可能性があり、噴火に伴う大きな噴石及び火砕流に警戒。

6月14日 第135回連絡会

2015年5月29日の噴火前から続いていた島の膨張状態が収縮に転じる。2015年5月29日と同程度の噴火が発生する可能性は更に低下。火口から概ね2kmの範囲で、大きな噴石及び火砕流に警戒。向江浜地区から新岳の南西にかけての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒。

6月14日 噴火警戒レベル5→3

火山活動は低下。新岳火口から概ね2kmの範囲では、大きな噴石及び火砕流に警戒。向江浜地区から新岳の南西にかけての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒。

10月4日 第136回連絡会

2015年5月29日と同程度の噴火が発生する可能性は低くなっているものの、火山性地震や火山性微動が時々観測されており、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、2014年8月3日の噴火前より多い状態で経過していることから、引き続き噴火が発生する可能性。口列からの噴煙活動や地震活動が続いていることから、今後も小規模な噴火が発生する可能性。


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(研究開発局地震・防災研究課)