課題番号:5001
独立行政法人産業技術総合研究所
地球観測衛星による火山観測の研究
1.(1)ア.地震火山現象のモニタリングシステムの高度化 日本列島域
3.(2)ア.宇宙測地技術
3.(2)イ.リモートセンシング技術
全世界に存在する964の活火山についてASTERによる観測計画を立案し、2000年から観測を開始した。観測された画像を火山ごとに時系列画像として提供する、Webベースの火山衛星画像データベースシステムを開発し、一般公開した(http://www.gsj.jp/database/vsidb/image/)。2000~三宅島噴火においては、ASTERデータだけを用いてSO2の放出量を観測する手法を開発した。薩摩硫黄島においては、衛星から観測された変色海水のスペクトルから変色海水の化学組成を推定できることを示した。レユニオン島フルネーズ火山の2007年噴火においては火口の陥没体積、溶岩の体積面積等を衛星観測から明らかにした。
今後とも定常的に、地球観測衛星をもちいた火山観測計画を立案し、観測を依頼する。観測画像はWebベースの火山衛星画像データベースとして公開する。地球観測衛星を用いて、火山活動に伴う火山噴出物、噴煙、変色海水、温度異常、地殻変動などを観測し、火山災害の低減を図るとともに、火山噴火過程の解明に役立てる。
ASTERおよびPALSARを用いた火山観測計画を立案し、観測を依頼する。また、ASTER以外の衛星画像についてもデータベース化の可能性について検討する。定常的な観測に加えて、噴火の危険がある場合や噴火中には、衛星による緊急観測を依頼し、速やかに画像解析を実施しその結果を公表する。
地質情報研究部門、情報技術研究部門
他機関との共同研究の有無:
無
部署等名:産業技術総合研究所 地質情報研究部門
URL:http://unit.aist.go.jp/igg/ci/
研究開発局地震・防災研究課
-- 登録:平成22年02月 --