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(0) 課題番号:7015
(1) 実施機関名:気象庁地震火山部
(2) 観測項目名:過去にさかのぼった震源計算と、総合的な地震カタログの作成
(3) 最も関連の深い建議の項目:2(3)ア.日本列島地殻活動情報データベースの構築
(4) その他関連する建議の項目:なし
(5) 平成15年度までの関連する研究成果(または観測実績)の概要
 日本の代表的な地震カタログとして利用されるものとして、歴史地震については、古文書などの調査に基づいた宇佐美(1995)が、1885年から1925年までは、主として震度観測の資料に基づいた宇津(1982)のカタログ、1926年以降については気象庁の地震月報及びその別冊がある。
 気象庁の地震カタログは、何度も改訂されており、震源決定方法、震源決定に用いる速度構造と走時表、マグニチュードの決定方法、震央地域名の付け方などが時代によって異なる。また観測網の変遷により観測データの質、量も時代によって変化する。過去に公表された震源について、その後のデータ処理方法の改善や資料の補足により精度を改善する余地が残されており、誤りの訂正が必要な部分もある。しかし地震カタログの全面的改訂には時間がかかることから、利用者の便を考慮すると、改訂作業の進捗に応じて既存のカタログの部分修正を行うことが適当と考えられる。年報に掲載する地震カタログは、上記のような状況を踏まえ、既存の地震カタログを部分修正した最新の地震カタログとして提供を行ってきた。
(6) 本課題の平成16年度からの5ヶ年の到達目標と、それに対する平成16年度実施計画の位置付け
 5ヶ年の到達目標は全国地震カタログの作成を継続するとともに、地震原簿のコード化を引き続き実施し、過去にさかのぼった震源計算による地震カタログの高精度化と均質化を図る。さらに、気象庁と大学は、大学の地震観測網による験測データと、気象庁の験測データとの整合を図り、より統合的な地震カタログの作成を目指すことである。
平成16年度の実施計画の位置付けは、全国地震カタログの改訂については、すでに行ってきた改訂をさらに 継続することである。また大学の地震観測網による験測データと気象庁の験測データとの整合を図ることについては、まず利用可能な大学の微小地震報告(印刷刊行物)について調査し、その一部についてコード化に着手することである。
(7) 平成16年度実施計画の概要
 平成16年度実施計画としては、全国地震カタログの改訂については、1923年〜1942年はほぼ完成しているので、1943年以降で未処理の部分と1950年代の改訂を行う。大学の地震観測網による験測データと気象庁の験測データとの整合を図ることについては、1960年代と1970年代について利用可能な大学(東北大学、北海道大学、名古屋大学、京都大学、高知大学など)の微小地震報告(印刷刊行物)について調査し、その一部の験測データについてコード化に着手する。
(8) 実施機関の参加者氏名または部署等名
 気象庁 地震火山部地震予知情報課
 気象庁 仙台管区気象台地震火山課
 気象庁 気象研究所地震火山研究部
 他機関との共同研究の有無:有
 地震予知総合研究振興会、東北大学、北海道大学、名古屋大学、京都大学、高知大学な ど。
(9) 公開時にホームページに掲載する問い合わせ先
 部署等名:気象庁地震火山部管理課 地震調査連絡係
 電話:03-3212-8341(内線4514)
 e-mail:
 URL:http://www.jma.go.jp


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