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(0) 課題番号:4004
(1) 実施機関名:(独)海洋研究開発機構
(2) 研究課題名:深海底ネットワーク総合観測システムの開発・整備
(3) 最も関連の深い建議の項目
3.(1) 海底諸観測技術の開発と高度化
(4) その他関連する建議の項目
2. (2) ウ. 東南海・南海地域
2. (2) エ. その他特定の地域
(5) 平成15年度までの関連する研究成果(または観測項目)の概要
 海域の観測基盤として高知県室戸岬沖に1号機、釧路・十勝沖に2号機を設置し、それぞれ平成9年4月、平成11年9月から運用を開始している。取得された地震及び津波データは専用線及び防災科学技術研究所高感度地震観測網を通じ、気象庁や大学にリアルタイムで配信され、各々地震活動監視業務及び地震調査研究に利用されている。平成15年十勝沖地震に際しては、地震及び津波波形ともに完全な記録を取得し、地震調査研究に不可欠な基盤的データとして全国に発信された。
 また、継続的な海中観測技術開発のため、平成6年伊豆半島東方に位置する初島沖深海底(水深約1,200メートル)に試験観測装置を整備(平成12年に装置更新、平成15年より本格運用)した。このシステム及び釧路・十勝沖海底地震総合観測システム2号機を利用し、海中観測機器の開発を継続している。
 システム整備予定海域の事前調査では、屈折法地震探査から、沈み込む海洋性プレートの形状や地震発生帯の速度構造や電気比抵抗構造など、今後のシステム整備に必要かつ地震調査研究の推進につながる基礎的データが得られている。
(6) 本課題の平成16年度からの5ヶ年の到達目標と、それに対する平成16年度実施計画の位置付け
 地震・津波等の自然災害による被害の軽減をめざし、プレート境界域における地震等の地殻変動および深層流・地下水等の深海底環境変動を海中・海底において広域にわたり観測するため、ケーブルで結んだ多数のセンサーからなるリアルタイム長期総合海底観測システムの研究開発を行う。具体的には、将来の海底ネットワーク基盤技術となりうるケーブル給電技術、データ電送技術、同期技術等およびシステムに接続するセンサー類の開発を行う。同時に掘削孔を利用し、長期間継続して海底地殻を観測する独立型システムの開発を行い、将来のリアルタイム化を目指す。
 平成16年度の計画は、通信、電源供給及び接続される海底観測機器のインテリジェント化という将来の長期観測海底ネットワークシステムに必要な基盤技術の開発着手と考えることができる。
(7) 平成16年度実施計画の概要
 1号機・2号機システムによる観測およびデータ処理・解析を継続すると共に、2号機移動型システムの長寿命化および海域実験を行う。同時に深海底掘削孔等を利用するオフライン観測技術およびシステム、海底ネットワーク用地震地殻変動および電磁気学センサー、並びに深海観測ネットワークに対応する電源・データ転送等の技術の開発を継続していく。将来の長期観測のため、既に揚収されている旧初島沖ステーションを用い、長期使用後の観測機器の状況を調査し、長期信頼性確認作業を実施する。また、プロジェクト研究の外部評価委員会であるリアルタイム観測システム計画検討委員会の定期開催を行う予定である。
(8) 実施機関の参加者氏名または部署等名:地球内部変動研究センター、海洋工学センター
他機関との共同研究の有無:有
機関名
 東京大学地震研究所(2人)、北海道大学(3人)、高知大学(1人)、東海大学(2人)、気象庁(2人)、スクリプス海洋研究所(2人)、ウッズホール海洋研究所(2人)、沖電気(2人)
(9) 問い合わせ先
 部署名:経営企画室企画課
 電話:046-867-9204
 e-mail:
 URL:http://www.jamstec.go.jp/


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