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(0) 課題番号:1811
(1) 実施機関名:京都大学防災研究所
(2) 研究課題名:キネマティックGPSによる時間〜日周期の変動の検出方法の開発
(3) 最も関連の深い建議の項目:3(4)宇宙技術等の利用の高度化
(4) その他関連する建議の項目
2(2)
ア. 日本列島域
イ. 東海地域
ウ. 東南海・南海地域
(5) 平成15年度までの関連する研究成果(または観測実績)の概要
 平成14年度に京都大学防災研究所白浜海象観測所を中心とする地域において、キネマティックGPS連続観測を行い、最適な衛星捕捉高度マスクなどの検討を行った。平成15年度にはドラム型記録計を改良した可動式のアンテナ台を作成し、京都大学宇治構内を中心とする地域において、擬似的地殻変動の観測実験を開始した。
 平成15年9月26日に発生した十勝沖地震後に、GPS大学連合の一員として合同観測に参加し、日高地方において余効変動の観測を実施している。この地震前後のGEONETデータをEpoch by epoch方式により解析し、最大余震による変動等を検出した。
(6) 本課題の平成16年度からの5ヶ年の到達目標と、それに対する平成16年度実施計画の位置付け
 1日より短い時定数を持つ変動を、面的に高密度に観測する手法を開発することを目標とする。特に、気象補正など観測手法および解析手法の高度化を計る。
 平成16年度は、可動式アンテナ台を用いた実験観測を異なる季節で実施し、気象の影響等を評価する。また、現実の時定数の長い変動である十勝沖地震の余効変動の観測を実施する。
(7) 平成16年度実施計画の概要
 京都大学宇治キャンパスにおいて、可動式アンテナ台によりゆっくりした擬似的地殻変動を生成し、これを高サンプリングGPSにより検出する実験観測を行う。測位精度の距離依存性を見るために、基線長の異なる測線を複数設けるとともに、季節による気象の影響の検出およびその除去手法の検討のため、3ヶ月ごとに数日間の実験観測を実施する。
 平成15年9月26日に発生した十勝沖地震に伴って余効変動が発生している。地震発生直後より実施している北海道日高地方において実施しているGPS連続観測を、平成16年半ばまで継続し、余効変動をキネマティック手法等で検出する。
(8) 実施機関の参加者氏名または部署等名
 京都大学防災研究所 橋本 学・細 善信・佐藤一敏
他機関との共同研究の有無
 名古屋大学による海底地殻変動手法の開発研究における実験観測と、基準点の提供などタイアップを行っており、今後も同様に連携していく予定である。東京大学地震研究所、名古屋大学を中心として東海地方における高サンプリング稠密GPS観測計画が進められており、この計画ともタイアップしていくこととしている。
(9) 問い合わせ先
 部署等名:防災研究所附属地震予知研究センター
 電話:0774-38-4200
 e-mail:
 URL:http://www.rcep.dpri.kyoto-u.ac.jp/


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