(0) | 課題番号:1804 | ||||||||||||||||||||
(1) | 実施機関名:京都大学防災研究所 | ||||||||||||||||||||
(2) | 研究課題名:断層における注水実験および応力状態の時間変化 | ||||||||||||||||||||
(3) | 最も関連の深い建議の項目: 1.(2)イ.内陸地震発生域の不均質構造と歪・応力集中機構 |
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(4) | その他関連する建議の項目:
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(5) | 平成15年度までの関連する研究成果(または観測実績)の概要: 1800孔における繰り返し注水実験(550深度)により、野島断層周辺岩盤の透水係数の低下(1997〜2000年:約50%低下、2000〜2003年:30-50%低下)が複数の観測項目(800孔湧水量、歪、および地表自然電位)から推定され、断層回復過程の進行が示唆された。S波偏向異方性の解析から、1995年兵庫県南部地震の直後(約2年半)における急速な回復過程(断層に平行なクラックの閉塞)が示唆された。注水に伴う極微小地震の活発化(誘発地震)が観測され、定常活動に比べて震源クラスターの形成割合が高いこと、b値が小さいこと、クラスター内での震源移動、等の特徴が見いだされた。1800孔地震データについて断層トラップ波が検出され(淡路島北部から神戸付近に発生した地震の約7%)、富島付近における野島断層の破砕帯構造(S波速度:2.6-3.0、幅:150-290、Q値:40-60)が推定された。また、10サンプリング波形の解析によりのスケーリング(Mo:〜範囲)が示された。さらに、P波初動のゆるやかな立ち上がりについて、破壊速度が加速するモデルが適用される例が検出された。その他、800孔歪データの変動、断層近傍の比抵抗構造、1800孔内温度の変動、アクロス連続運転による弾性波速度変化、断層掘削コアおよび断層露頭におけるシュードタキライトの物性、等が調べられた。 |
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(6) | 本課題の平成16年度からの5ヶ年の到達目標と、それに対する平成16年度実施計画の位置付け: これまで行ってきた550深度注水実験をさらに拡充して、5カ年間を通してフルに注水実験を実施し、以下の課題の解明を目指す。
注水条件と誘発地震発生との関係、摩擦特性の推定
不均質構造と地震発生特性(1995年兵庫県南部地震の破壊過程、現在の微小地震の発生特性)の関係解明 また、既存地震データベースの再解析(メカニズム解、S波偏向異方性)により活断層周辺の応力場、クラック分布の時間・空間変化を推定する。さらに、断層岩の調査(例えば、断層に沿ったシュードタキライトの分布・性状特性等)と上記の地球物理学的な調査結果を合わせて、包括的な断層(破砕帯)構造の理解を目指す。 16年度は、5カ年間にわたり長期的に実施する注水実験設備の設置、極微小地震観測システムの整備等、という位置付けになる。なお、具体的な年度計画は以下の通り。
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(7) | 平成16年度実施計画の概要: これまで業者発注していた注水実験を自前で(長期間)行うための実験設備の購入・設置、およびテスト注水を行う。極微小地震(注水誘発地震および定常活動)の観測データを衛星テレメータ等を用いて定常的に(5カ年間)収録・処理するシステムを整備する。1800ボアホール波形および既存地震データベースの解析を開始する。 |
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(8) | 実施機関の参加者氏名または部署等名: 京大防災研(西上・大志万・柳谷等)を中心とし、下記の他機関合わせて約40名が参加予定。 共同研究の機関: 東京大学地震研究所、東京大学理学研究科、東北大学理学研究科、名古屋大学環境学研究科、信州大学理学部、金沢大学自然科学研究科、高知大学理学部、神戸大学理学部、防災科学技術研究所、産業技術総合研究所、等。 |
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(9) | 問い合わせ先: 部署等名:防災研究所附属地震予知研究センター 電話:0774-38-4200 e-mail: URL:http://www.rcep.dpri.kyoto-u.ac.jp/ |
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