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(0) 課題番号:1007
(1) 実施機関名:北海道大学大学院理学研究科
(2) 研究課題名:北海道・南千島での巨大地震発生サイクルの解明
(3) 最も関連の深い建議の項目
1. (2) エ.地震発生サイクル
(4) その他関連する建議の項目
1. (2) ア.プレート境界域における歪・応力集中機構
(5) 平成15年度までの関連する研究成果(または観測実績)の概要
Tanioka et al., Slip distribution of the 2003 Tokachi-oki earthquake estimated from tsunami waveform inversion, EPS, 373-376, 2004.
 2003年十勝沖地震のすべり量分布を津波波形記録より推定し、1952年十勝沖地震と比較する。1952年十勝沖地震のすべり量分布を再検討する必要がある。
 谷岡勇市郎,津波波形解析から推定される1971年8月2日十勝沖地震(スラブ内地震)の断層モデルとその解釈,地震,印刷中,2004.
 1971年十勝沖地震はスラブ内マントル最上部で発生した地震で発生した地震であることが分かった。
(6) 本課題の平成16年度からの5ヶ年の到達目標と、それに対する平成16年度実施計画の位置付け
 本研究では北海道から南千島に発生した過去の巨大地震の発生履歴を高精度に明らかにし、この地域での巨大地震発生サイクルに関する情報を得る事を目的とする。まず、日本、ロシア、アメリカ(特にハワイ)で観測された津波記象データ及び地震記象データを収集・統合する。また津波計算に必要な地震発生時の観測点近傍の海底地形データを収集・統合する。これらのデータを用いて過去の巨大地震の詳細な震源過程を明らかにする。特に研究が進んでいない1800年代後半にこの地域で発生した、巨大地震につてできるかぎりデータを集めて震源過程の解析をおこない。繰り返し発生した地震のすべり量分布を比較する事からこの地域の巨大地震発生サイクルを理解する。さらに1994年北海道東方沖地震発生以降、巨大地震にはスラブ内地震が多く含まれているのではと考えられるようになってきた。そこで過去の巨大地震がプレート境界地震なのかスラブ内地震であったのかを震源過程解析により明らかにし、スラブ内巨大地震を含めて地震発生サイクルを理解する。
  平成16年度   日本及びロシアの津波及び地震記象データ及び海底地形データの収集・統合。
  平成17年度   日本及びロシアの津波及び地震記象データ及び海底地形データの収集・統合。津波数値計算による大地震震源過程解析。
  平成18年度   日本及びロシアの津波及び地震記象データ及び海底地形データの収集・統合。津波数値計算及び地震波形解析による大地震震源過程解析。
  平成19年度   日本及びロシアの津波及び地震記象データ及び海底地形データの収集・統合。19世紀後半の大地震について津波数値計算による大地震震源過程解析。
  平成20年度   北海道・南千島地域の地震サイクル再評価
(7) 平成16年度実施計画の概要
 ロシア、ハワイ、日本での津波波形データの収集を行う。また2003年十勝沖地震が発生し、津波遡上高分布が1952年十勝沖地震の場合とは違っている事が明かになった。1952年十勝沖津波に対しハワイなどで津波波形記録を収集するとともに、詳しい津波波形解析を行う。また1894年根室半島沖地震についても津波波形解析を行いたい。
(8) 実施機関の参加者氏名または部署等名
他機関との共同研究は無し。
(9) 問い合わせ先
 部署等名:理学研究科附属地震火山研究観測センター
 電話:011-706-2643
 e-mail:
 URL:http://www.eos.hokudai.ac.jp


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