測地学分科会(第35回)・地震火山部会(第26回)合同会議 議事録:文部科学省
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測地学分科会(第35回)・地震火山部会(第26回)合同会議 議事録

1.日時

平成29年1月16日(月曜日)13時30分~16時29分

2.場所

文部科学省 3階 3F2特別会議室

3.議題

  1. 測地学分科会の審議状況について
  2. 地震及び火山観測研究における年次基礎データ調査について
  3. 「災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画」の実施状況等のレビュー報告書について
  4. 「御嶽山の噴火を踏まえた火山観測研究の課題と対応について」に対するフォローアップについて
  5. その他

4.出席者

委員

(委員)清水、平田
(臨時委員)今給黎、榎原、上垣内、久家、棚田、田村、中田、仲西、日置、松澤、井口、石川、浦塚(代理)、関口、中村、山岡、山元、矢来
(専門委員)市原、加藤、西村、森岡、山中

文部科学省

浦谷地震火山専門官、三浦科学官、鶴岡学術調査官

オブザーバー

長谷川

5.議事録

[委員の出欠状況など]

・委員の出欠状況について:小原臨時委員、関口専門委員、三宅専門委員、宮澤専門委員が欠席。浦塚臨時委員の代理として情報通信研究機構久保田様がオブザーバー参加。地震調査研究推進本部政策委員会総合部会の長谷川部会長がオブザーバー参加。
・配布資料の確認。

[議事1.測地学分科会の審議状況について]

【平田分科会長】 それでは、議題に入ります。まず、測地学分科会の審議事項について、初めに事務局から御説明をお願いいたします。
【浦谷地震火山専門官】 資料ですけれども、まず、参考資料1-1を御覧いただければと思います。参考資料1-1ですけれども、現在の測地学分科会の構成でございます。本来は、一番下の委員会の方から部会の方に、また部会から分科会にと報告を上げるのですが、本日は合同会議ということでございまして、この組織の上の方から順番に審議経過をご報告いたします。
 参考資料1-2でございますけれども、まず、測地学分科会ですが、今期最初の第34回の測地学分科会、平成27年6月8日に開催いたしました第34回で、参考資料1-2のとおりに審議事項について決定しております。その検討のために、参考資料1-3にございますが、地震火山部会を設置しております。
 続きまして、参考資料3を御覧いただければと思います。3-1です。まず、今期は現行計画につきまして総括的自己点検を行うこととしておりまして、参考資料3-1にありますとおり、平成24年度からの5か年の研究計画につきまして、総括的自己点検報告書原案を作成いたしまして、検討すること等を目的としまして、地震火山部会の下に地震火山観測研究レビュー委員会というのを設置しました。
 参考資料3-2にはレビュー委員会の名簿がございます。このレビュー委員会は、今期5回開催いたしまして、レビュー報告書の検討を進めてまいりました。こちらにつきましては、後ほどまた御報告いたします。
 続きまして、資料1を御覧ください。資料1ですけれども、第8期の測地学分科会における審議経過となっております。今、御説明いたしましたとおり、平成27年6月22日に測地学分科会として取り組むこと、また、地震火山部会を設置することというのが決まっております。地震火山部会におきまして、毎年の年次報告の成果の概要の取りまとめを行うとともに、第23回の地震火山部会、次のページですけれども、平成27年10月22日に開催された第23回の地震火山部会で、先ほど申し上げましたレビュー報告書の検討を行う地震火山観測研究レビュー委員会の設置が認められております。レビュー委員会ですけれども、平成28年2月16日に第1回を開催いたしまして、平成28年12月までに5回開催いたしました。
 また、第7期のときに取りまとめました「御嶽山の噴火を踏まえた火山観測研究の課題と対応について」を踏まえまして、火山研究と人材育成を両輪で進めていくプロジェクトであります「次世代火山研究・人材育成総合プロジェクト」というのを開始しております。この件につきましては、また後ほど御報告いたします。このプロジェクトにつきましては、地震火山部会の方では随時報告をしてまいりました。
 以上、簡単でございますが、第8期につきましての審議経過でございます。以上です。
【平田分科会長】 ありがとうございました。
 ただいまの第8期における審議事項や経過についての御報告でございましたけれども、特に御質問はございますか。特段なければ、それぞれについては、続く議題の中で各委員会からの御報告を頂きますので、議事を進めさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 特に御反対はございませんので、次に移ります。
 次に、地震火山部会の審議状況についてということで、清水地震火山部会長から御説明をお願いいたします。
【清水部会長】 清水です。それでは、私の方から簡単に地震火山部会の審議状況について御説明します。
 先ほど事務局の方から測地学分科会、地震火山部会の審議経過について御説明がありました。そのとおりなのですが、ごく簡単に補足しますと、今期、地震火山部会で審議したことで一番大きなことというのは総括的な自己点検評価、レビューを行ったということでございます。それも含めて、地震火山部会の審議状況ですが、地震火山部会の下に「地震火山観測研究レビュー委員会」というのを設置しまして、レビュー報告書について取りまとめております。その後、地震火山部会で審議しましたが、本日はレビュー報告書について御報告をさせていただきたいと思います。
それから、そのほかに地震火山部会の審議中のものが2つございます。1つは、年次基礎データ調査というもので、これは毎年行っているものですが、これはきょう報告いたします。よろしくお願いします。
 それからもう一つ、2つ目は、先ほど事務局からも説明がちょっとありましたけれども、「御嶽山の噴火を踏まえた火山観測研究の課題と対応について」ということに対する対応としまして、昨年、文部科学省の方で次世代火山研究・人材育成総合プロジェクトというのを立ち上げております。これについても報告があると思います。
 それからもう一つ、ごく簡単に、今期の途中に、平成28年熊本地震が発生しましたので、それについて科研費を交付していただきまして、総合調査を実施いたしております。これについても簡単に後で報告をさせていただきたいと思います。
 以上です。
【平田分科会長】 ありがとうございました。ただいまの清水地震火山部会長からの御報告について、何か御質問やコメントございますか。
 具体的なことについては、きょうの審議の中で詳しい報告と議論をしたいと思いますが、現段階で何かございますか。

[議事2.地震及び火山観測研究における年次基礎データ調査について]

【平田分科会長】 特にございませんようですので、2点目の年次基礎データ調査結果について事務局から御説明ください。
【浦谷地震火山専門官】 資料2を御覧ください。資料2の構成ですけれども、1ページ目に地震及び火山研究関連予算というのと、7ページ目以降が地震及び火山研究者数等ということで2部構成になっております。
 まず、1ページ目ですけれども、こちらは全体の予算を取りまとめたものになっておりまして、一番上が当初予算と補正予算を別にしたものでございます。平成28年度分に関しましては、補正予算は計上しておりません。当初予算に関しましては、平成19年頃までは少しずつ増加しておりましたけれども、その後少し減っているといった状況で、その後、また平成23年に東北地方太平洋沖地震が発生しまして、それに関連しまして、予算が急増しております。その後ですけれども、平成24年、25年と徐々に減ってきておりましたが、平成26年は少し増えております。平成27年、28年はまた少し減っているということでございます。平成26年に関しましては、補正予算で火山関連の補正が付いております。
 続きまして、2つ目の地震火山別のところですけれども、平成20年度までは地震と火山が別々の計画で動いておりましたので、個別に計上されております。そして、平成21年度から地震・火山の観測研究が統合されて以降は切り分けができない状況ですので、合算した形でお示ししております。
 一番下の機関別ですけれども、国立大学法人、研究開発法人、政府機関別でございます。平成23年度に関しましては、先ほども申しました政府予算と研究開発法人の予算が増額しておるということで、国立大学法人につきましては、平成23年を除きまして、ここ数年はほぼ横ばいといった状況です。国立研究開発法人につきましては、26、27、28年と少し減少しております。
 次のページでございます。こちらは政府機関の予算になります。当初予算の推移に関しましては、全ての機関を合わせましたものとほぼ同様の傾向でございます。ここ数年減少しているといった状況です。政府関連につきましては、地震関連予算につきましては、地震調査研究推進本部の方で取りまとめた値を使用しております。火山関連予算はこちらの事務局の方で調査しておりますので、政府に関しましては、2つ目にありますとおり、地震・火山別に分離することが可能になっております。
 平成23年は東北地方太平洋沖地震の発生がございまして、観測施設の復旧や強化というもので増えております。平成26年に関しましては御嶽山の噴火がございましたので、火山の関連施設等の整備に用いられております。
 続きまして、3ページ目を御覧ください。こちらは国立研究開発法人の予算になります。平成13年に防災科学技術研究所の独立行政法人化、また、平成13年度に産総研が独立行政法人化されております。海洋研究開発機構は、平成16年度から海底地震総合観測システムの運用に関して報告いただいた値となってございます。平成24年、26年は少し増加しておりますが、平成27年、28年については少し減少しているといった状況です。地震・火山別は平成20年度までの値しかございませんが、地震と火山で大体20対1ぐらい割合だったというのが平成20年度まででございます。下の項目別ですけれども、平成24年、25年頃につきましては、外部資金の割合が多くなっている状況でございました。
 続きまして、4ページ目を御覧ください。こちらは国立大学法人等の予算になります。平成12年から20年ぐらいまでやや増加しておりまして、平成21年に実施機関が増加したということもありまして少し増えてございます。平成23年度につきましては、東北地方太平洋沖地震の影響もあり、多い状況となっております。平成24年、25年は少し減った形で、平成26年と平成28年は少しまた増えているといった状況です。
 項目別ですけれども、内部資金に関しましては、ここ数年横ばい状況でございます。平成12年以降は、やや外部資金の割合が少し増えているといった状況です。細目別ですけれども、一番下です。特別教育研究費につきましては、大体4億円から5億円程度で横ばいといった状況です。競争的資金に関しましては、ほぼ横ばいでございますけれども、最近ちょっと減っておりましたが、平成26年度からは少し増加している状況です。
 次の5ページ目に行っていただきまして、今のものを具体的に示したものです。5ページ目、6ページ目は飛ばさせていただきまして、7ページ目の方に移りたいと思います。こちらからは研究者の数の報告でございます。研究者の数、全体がまずございまして、年齢層別でいきますと、昔は20歳代、30歳代が多かったのですけれども、最近は40歳代、50歳代が少し増えてきている状況です。30歳代が最近特に減ってきている状況です。29歳以下につきましては、ここ数年はやや、少しだけですけれども、増加している状況です。下の方に男女別がございます。女性研究者の占める割合ですけれども、最近は約10%強で推移しております。
 一番下が機関別ですけれども、平成16年に海洋研究開発機構が参画したこともございまして増えておりますが、それ以降につきましては、機関別の割合はそれほど変わらない状況でございます。
 続きまして、8ページ目でございます。政府機関の研究者の数でございます。平成10年から国土地理院の方で研究職を設置しております。平成27年から山梨県の富士山科学研究所の参加した分も含んでおります。こちらも先ほどのとおり、50歳代が少し増えておりまして、40歳代に関しましては、平成16年ぐらいまでは少し増加しております。30歳代が徐々に減ってきている。先ほどのとおりでございます。今年は少し増えている状況です。20歳代は極めて少ない状況でございます。
 続きまして、9ページ目に行っていただきまして、こちらは国立研究開発法人の研究者の数でございます。平成16年に海洋研究開発機構が参画したために研究者数が増えております。平成27年からは北海道立地質研究所が参加しております。こちらも先ほどのとおり、50歳代が少し増加してきておりまして、30歳代が少し減っているという状況です。男女別ですけれども、こちらも女性の割合が大体10%強で、昔に比べますと、少しずつ増えてはきております。平成7年ですと4%とか、それぐらいでしたけれども、平成22年では9%、平成28年は13%になっております。
 次のページに行っていただきまして、10ページ目でございます。機関別に関しまして、海洋研究開発機構が徐々に増えてはおりましたが、27、28年度は少し減っている状況です。特に27年に減少していますのは、海洋研究開発機構の方で、これまで地震・火山の研究に絡む部署を基準に研究員数をカウントしておりましたが、平成27年からは地震・火山の研究に必ず携わっている研究者を基準にカウントするように変更したためでございます。それから、産総研に関しましては、平成19年頃から少しずつ減少してきておりましたが、平成26年から少し増加している状況です。防災科研は昨年まで少しずつ増加しておりましたが、今年はちょっと減っているという状況です。
 続きまして、11ページ目に行っていただきまして、国立大学法人の年齢層別が一番上にございますが、50歳代が最近少しずつ増えてきておりまして、30歳代が減少しております。29歳以下の若手の研究者が、最近ややですが増えている状況でございます。2つ目の男女別ですけれども、こちらは女性の割合が大体10%強で推移しております。今年は大体13%程度でございます。
 職種別ですけれども、パーマネント職員につきましては、ほぼ横ばいでございます。200人前後で推移しております。任期付き研究員につきましては、平成22年度にかけて増加しておりましたけれども、その後は少し減少している状況でございます。大学院生の数ですが、近年少し減ってきてはおりましたが、ここ数年はややですが増加しております。
 次のページ、12ページに行っていただきまして、技術職員の数でございますけれども、職員数は少しずつ減ってきている状況です。
 13ページ目に行っていただきまして、こちらは関連分野の研究者の数でございます。こちらは地震学・火山学以外の研究者の方がどれぐらい入ってきているのかでございますけれども、上の図ですが、関連分野としまして、建議に参加している研究者の総数は82人でございました。実施機関に所属する研究者の数が69人で、この69人について分野別に調査をしております。下の方でございます。下の図にありますとおり、歴史学・考古学分野の方が18名、地質・岩石学の分野が16名、人文・社会科学分野が18名、工学分野が17名となっております。
 次のページですが、14ページ目です。火山関係研究人材についてです。一番上の方の火山研究者の総数ですが、こちらにつきましては、濃淡はございますけれども、火山の研究をされている研究者の総数としましては362名ということですけれども、これはここ数年少し増えていますのは、実施機関の数が増加したということで少し増えております。下の方は火山の研究をされている研究者のうち、観測点の維持・管理にも携わりながら、火山噴火研究を実施している研究者ということでございますけれども、今年は101名ということでございます。こちらも昨年よりも少し増えております。
 以上、ざっとですが、年次基礎データ調査に関しまして取りまとめたものを御報告いたします。以上です。
【平田分科会長】 ありがとうございました。詳細なデータが集まってまいりましたが、まず、ただいまの報告について質問のある方は御発言ください。はい、どうぞ。
【久家臨時委員】 済みません、研究者数のことで確認したいのですが、3番のところで火山関係研究人材というものの人数を挙げられているのですが、その一方で、2-1のところで、研究者総数という形で地震火山研究者総数が挙げられています。この総数から、例えば3の(2)を引くと残りが地震というふうに考えてよろしいでしょうか。そこを教えていただきたい。
【浦谷地震火山専門官】 3の方の火山関係研究人材ですが、これを調査するときに、地震の研究者、また火山の研究者、地震と火山の研究者として切り分けられない方は何名でしょうか、ということで調査をしまして、3の(1)の火山研究者総数につきましては、火山の研究者、また地震と火山の研究者で切り分けられない方、それを含めた方が362名になっておりまして、そういった意味では、2-1から3の(1)を引いたのが地震というわけではなくて、3の(1)の方は地震と火山の両方の研究者の方が入っておりますので、主に地震の研究者という意味では、2-1から3の(1)を引いた数にはなるのですが、主に地震の研究をしている数という点ではそうなりますけれども、3の(1)のときの調査がそういった方向で調査をしております。
【久家臨時委員】 確認したかったのは、例えば平成28年度の場合に、2-1を見ると研究者総数は650名ぐらい、3の(1)を見ると、例えば火山だけに従事されている方が228ということなので、感じとしては四百数十名ぐらいが地震として貢献されている研究者の数というふうに読んでよろしいというか。
【浦谷地震火山専門官】 はい、そのとおりです。
【久家臨時委員】 ありがとうございます。
【平田分科会長】 ほかにございますか。はい、どうぞ。
【松澤臨時委員】 去年も伺ったかもしれないですけど、1ページ目の地震・火山関連予算の中の国立研究開発法人の予算が26年から大幅に減っていますが、3ページの方で見るとそんなに変わっていないのは、これはどういった理由でしたっけ。
【浦谷地震火山専門官】 1ページ目の一番上のところですか。
【松澤臨時委員】 一番下の機関別のところで国立研究開発法人等が平成26年から急減していますが、3ページに国立研究開発法人の予算があって、そちらを見ると26年から減っているようには見えないのですが。
【浦谷地震火山専門官】 3ページ目の一番上でございますね。3ページ目の一番上で見ますと、26から27、28は少し減っているようですけれども。
【松澤臨時委員】1ページ目の一番下の図の水色のところはそんな減り方じゃなくて、26年度から急減していますよね。25年度までは大体同じような推移なんですけど、26年からが、この2枚の図でえらくパターンが違うのはなぜかなと思いまして。
【浦谷地震火山専門官】 済みません、確認いたします。
【平田分科会長】 1ページ目の一番下の図の下に数字が出ていて、そうすると、確かに国立研究開発法人は平成20から26に行くときに1桁減っていますよね、点の位置がずれているから。これと3ページ目のデータは何となく矛盾しているように見えるというのが松澤委員の御指摘だと思いますが、これどっちかが。
【浦谷地震火山専門官】 済みません、おそらく数字が1桁ずれている可能性がありますので、確認させていただきます。
【平田分科会長】 大幅に何かが変わることは余りないので、少なくとも当初予算については余り変わるはずはないですが、ちょっとそれを御確認ください。
 これは毎年基礎調査と称してデータを取って、変化がどうなっているかというのを見るための資料でございます。それで、地震については、いわゆる地震本部の関連予算についてもここには入っているという理解ですけれども、火山も火山関連の予算が全部入っていますので、いわゆる建議に基づく計画の予算というのはどこかにありましたが、4億円ぐらいで変わっていないというのと100億円の話とが混在していますので、これを見るときには御注意ください。
 ほかに質問や、あるいはコメントございますか。
 いろいろ努力をして、火山については人材育成や研究者の数を増やすこと。それから、研究費を増やすことが行われていて、それがこのデータに反映されているはずですが、最後のページの14ページに出ているのを見ると、火山研究者の人材は順調に増えているように見えますけれども、これと皆さんの印象とが合うかどうかというところはあると思います。幅広に考えていますので。
【中田臨時委員】 いいですか。
【平田分科会長】 はい。中田委員。
【中田臨時委員】 今まで言っているところの40人学級というのは、最後の図の右下を見ればいいということですか。いわゆる40人学級と呼んでいたというのは、この数字を見ているんだという印象からですね。
【浦谷地震火山専門官】 はい。3の(2)番の火山噴火予測研究者数の、40人学級とおそらく言われていたのは、平成26年のときの数字で言われていたのだと思いますが、今年でいいますと45人というのがその数字になります。
【中田臨時委員】 そうすると、大学の研究者の数は増えないけれども、ほかの機関の研究員が増えているということですかね。それぐらいがこの3年間の違いであると見ればいいんですか。
【浦谷地震火山専門官】 特に、26年から27年につきまして実施機関が3つ増えまして、その影響がありまして、18人増えている状況でございます。
【中田臨時委員】 ありがとうございました。
【平田分科会長】 ほかにございますか。特にそれ以上の御意見がないようなので、事務局の方で確認していただくところは残りましたけれども、ただいまの報告について、清水部会長の御報告が了承されたということにしたいと思います。よろしいですか。ありがとうございました。

[議事4.「御嶽山の噴火を踏まえた火山観測研究の課題と対応について」に対するフォローアップについて]

【平田分科会長】 それでは、次に、この御報告の中で、御嶽山の噴火を踏まえた火山観測研究の課題と対応への対応として、昨年、文科省は次世代火山研究・人材育成総合プロジェクトを立ち上げたということですので、この件について、事務局から御説明をお願いいたします。
【浦谷地震火山専門官】 資料は4です。資料5も少し関連しております。資料5につきましては、後ほど御説明いたします。
  まず、資料4が、次世代火山研究・人材育成総合プロジェクトの概要の資料でございます。地震火山部会の委員の皆様には、概要について、前回の地震火山部会でも説明させていただいておりますが、測地学分科会のみ御参画いただいております委員の方もいらっしゃいますので、簡単ではございますけれども、説明させていただきます。
 資料4を用いて説明させていただきます。まず、簡単に経緯を振り返させていただきますと、26年の御嶽山の噴火を踏まえまして、第7期の地震火山部会で取りまとめをいたしましたけれども、平成26年11月に「御嶽山の噴火を踏まえた火山観測研究の課題と対応について」といったものを取りまとめております。これは概要ですけれども、大きく「観測体制の強化・充実等」と「人材育成、防災・減災への貢献等」ということでまとめております。上の方の「観測体制の強化・充実等」のところですけれども、1つ目に、御嶽山における継続的な観測研究体制の充実ということで、これまでの地震観測、地殻変動観測を実施して研究を更に加速していくほか、遠隔からの観測も含めた火山ガスや火山灰等の分析等の地球化学・地質学的な調査・観測。また、マグマ溜まりや熱水溜まりの位置を規定する火山帯の構造に関しまして、電磁気学的手法による探査のほか、宇宙線(ミューオン)というのを利用しまして、火口直下の浅部構造の把握調査が挙げられております。
 2つ目といたしまして、水蒸気噴火前の先行現象に関する研究の強化ということで、火山災害の防災・減災に資するために、短期的な火山噴火予測のための精度の向上、また、中長期的な噴火の可能性の評価手法の開発。また、観測点設置上の課題といたしまして、冬の期間とか、火口近傍といった過酷な環境下での安定的・継続的に観測する技術革新が挙げられております。
 3つ目といたしまして、研究的価値の大きい観測データの蓄積を一層図るために、重点火山を16火山から25火山に増加しております。
 また、4つ目といたしまして、全国の研究機関の研究者が共同して、集中的な機動的観測研究体制の構築を検討ということでございます。
 また、5つ目といたしまして、火山観測データの一元的な流通と共同研究の推進が挙げられております。このうち4つ目の集中的な機動的観測研究体制の構築につきましては、平成26年度の補正予算で観測機器の強化等に着手しております。
 次に、下の方の「人材育成、防災・減災への貢献等」ですけれども、1つ目といたしまして、他分野との一層の連携や国際交流の促進、また火山学コミュニティ全体での取組等による若手人材の育成・確保。また、当面の取組といたしまして、地震研究者や計算科学、人文・社会科学分野との連携が期待されております。
 また、2つ目といたしまして、研究と人材育成の相乗効果を目指した総合的なプロジェクトの構築を検討とございます。
 3つ目といたしまして、火山研究者の地域防災への貢献、特に火山防災協議会への地元大学の研究者等の積極的な参画を期待とございます。いわゆる顔の見える関係を構築ということでございます。
 4つ目といたしまして、観測データの流通・公開を一層積極的に推進するということで、国民の火山防災に対する理解が一層進むことが期待されるというふうに記載してございます。
 5つ目といたしまして、火山噴火予測のような不確実性を含むような情報の活用の研究の促進ということで、社会科学との連携の一層の強化ということも記載しております。取りまとめたこれらに対応するため、今回、次世代火山研究・人材育成総合プロジェクトを立ち上げまして公募を実施いたしました。
 次のページがプロジェクトの概要の説明でございます。このプロジェクトですけれども、左下の方に赤い枠で囲っております次世代火山研究推進事業というのと、右下の緑の枠で囲っております火山研究人材育成コンソーシアム構築事業の2つの事業によって構成されておりまして、事業期間につきましては、今年度から10年間を予定しております。
 左下の赤い枠の次世代火山研究推進事業ですけれども、これまでの観測研究に加えまして、観測・予測・対策を一体的に進めていこうということで、一体的な火山研究及び火山観測データ一元的な流通というのを推進するものでございまして、一番下にアウトプットというのを記載しておりますけれども、左側の直面する火山災害への対応、また、火山噴火の発生確率を提示といったものを目指しております。この次世代火山研究推進事業につきましては、課題AからEまでございまして、それぞれの課題の事業責任者の方と概要につきましては、次のページに記載してございます。
 少し説明いたしますと、課題Aが各種観測データの一元化を行う事業でございまして、防災科学技術研究所が課題責任機関となっております。課題Bが先端的な火山観測技術の開発を行う事業でございまして、東京大学地震研究所が課題責任機関となっております。課題Bはサブテーマが4つございます。課題Cが火山噴火の予測技術の開発を行う事業で、サブテーマが3つございまして、課題責任機関が北海道大学になっております。課題Dが火山災害対策技術の開発ということで、こちらもサブテーマが3つございまして、課題責任機関が防災科学技術研究所となっております。課題Eが2つございますが、九州大学と秋田大学が責任機関となっております。
 前のページに戻っていただきまして、課題Aの課題責任機関であります防災科学技術研究所が事務局となりまして、火山研究運営委員会というのを設置して、それぞれの課題の進捗を把握したりですとか、それぞれの課題の連携のための情報共有を行って頂こうと思っております。
 次に、火山研究人材育成コンソーシアム構築事業ですけれども、こちらは火山に関する広範な知識と高度な技能を有する火山研究者となる素養のある人材を育成するために、火山研究人材育成コンソーシアムというのを構築いたしまして、国内外の研究資源、教育資源を結集して、火山学の主要な3つの分野、地球物理学、地質・岩石学、地球化学に加えまして、工学、社会科学などの関連分野を体系的に学ぶことができる、火山研究人材育成プログラムを策定・実施する事業でございます。
 火山関連の基礎能力、また応用能力を養うことを目的としたコースをそれぞれ設置しておりまして、コンソーシアムの代表機関は東北大学でございます。東北大学にはコンソーシアム事務局といたしまして、コンソーシアムの運営・管理を行って頂くほか、コンソーシアムにおいて実施する取組の決定を行う人材育成運営委員会を設置・運営いたします。この火山研究と人材育成を両輪で進めていきまして、アウトプットの3つ目であります火山研究者の育成・確保ということで、80人を160人にするといったことを考えております。
 この2つの事業を効率的・効果的に運営するために、1名のプロジェクト・リーダーと2名のプロジェクト・アドバイザーを設置しております。
 次のページのところにプロジェクト・リーダーとプロジェクト・アドバイザーを記載してございます。また、評価会というのを設けまして毎年度フォローアップを行うとともに、4年目と7年目には中間評価を実施する予定でございます。審査会というのもございますけれども、これは昨年の8月に本プロジェクトの審査を行いました。それで選定した結果が次のページとなっております。また、この2つの事業の全体的な方針の調整とか、2つの事業の一体的な運営方針の調整といったことをするために総合協議会というのを設置いたしまして、年2回程度開催することとしております。
 簡単ではございますが、事務局からは以上です。
【平田分科会長】 ありがとうございました。次世代の火山研究と人材育成の総合的なプロジェクトについての御説明がありました。今の御説明について質問ございますでしょうか。
 私の方から質問するのも変なんですが、ちょっと事務局に、およそでいいですが、予算規模はどのぐらいかというのをちょっと御説明いただけますか。
【浦谷地震火山専門官】 今年度が総額6.7億円で、平成29年度が6.5億円となっております。
【平田分科会長】 それは赤の次世代研究推進事業と人材育成コンソーシアムを合わせた額ということですね。
【浦谷地震火山専門官】 はい。
【平田分科会長】 これは最初の基礎資料の数字と合わせてみたときにもかなりの大掛かりな事業になっていると思いますので、ここの分科会、部会には関連の先生方が参加されていると思いますけれども、よろしくお願いいたします。
 何か追加で御説明していただけるようなことがありましたら御発言ください。
 かなり抜本的に火山観測研究をプロモートする、推進することをお考えで、1つは次世代の人材を育成するという非常に重要なミッションを持っている。それから、もう一つは火山の観測データの流通・公開を一層推進するということ。さらに、これは火山噴火に関連する地元の人たちと地元の大学の研究者等に積極的に参加していただいて、火山防災協議会に貢献するというようなことがここの中で図られているというふうに理解いたしました。
特に、このプロジェクトで得られたデータについては流通するということと公開していくという、そして共同研究を進めていくということが強調されているようですけれども、広く火山のデータについての流通とか公開についてはどうなっているのでしょうかしらね。例えば大学の研究協議会ではそのような関係で議論があったら、加藤委員から御紹介ください。
【加藤専門委員】 はい。火山のプロジェクトの方でデータの流通のことを議論するということで、それに対応して、大学の地震・火山噴火予知研究協議会の方でも今後の研究の内容と併せてデータの一元化について、これから議論を始める予定です。今のところワーキンググループの設置は決まっていまして、多分、今月の終わりか、来月の初めあたりから検討を始める予定です。
【平田分科会長】 よろしくお願いいたします。現在の観測研究計画の中でもデータベースを作るとか、それからデータを流通する、公開するということは非常に重要なミッションになっているというふうに考えています。なかなか難しいんですけれども、共同研究を進めるということは、この研究コミュニティ全体として研究を進める上で非常に重要なことでございますので、是非進めていただきたいと思います。何も火山だけに限らず地震についても、地震については、地震データの流通・公開については非常に進んでいる部分もございますけれども、必ずしも全てがなっているわけではありませんので、最先端の研究をする上でデータの扱いについては非常に難しいことがいろいろありますけれども、最終的にはデータは研究者が誰でも自由に使えるようにするというのが研究全体を進める上では必要なことかと私思いますので、関係の皆さんで十分議論した上で流通・公開の方向で進めていただきたいと思います。
 ほかに御意見ございますか。
【井口臨時委員】 よろしいですか。
【平田分科会長】 はい。
【井口臨時委員】 私は火山データの一元化というのは誠に結構なことだとは思います。ただ、これ、もともとの発想が御嶽山の噴火を受けたところで地震火山部会から出ていて、かなり防災面ということを意識されて、それでもともとのところが作られていると思うんですね。そうしますと、一元化というのはある意味の前提になるとは思うんですけれども、それが災害の軽減にどういうふうに活用できるのかというような道筋を今後議論していく必要があって、そうでないと、御嶽山噴火を踏まえて出てきたものが宙に浮いてくるような感じになってくると思うんですね。一元化そのものが目的ではなくて、災害の軽減が目的であると。まさに今の建議がそういう精神で作られているはずでありますので、災害の軽減というのを意識した一元化の在り方というのを今後検討していくべきであろうというふうに思います。
【平田分科会長】 ありがとうございました。今の井口委員の御発言に関連してでも結構ですので、御発言ありますか。
 防災情報としてのデータの一元化というのは非常に重要な役目があると。同時に研究を進める、それから次世代の人材を育成するという観点からもデータの共有化というのは必要かなというふうには思いますので。ただ、データを流通させたり公開するのは、大変な努力と時間とお金が掛かることですので、精神論ではできませんので、それなりの体制をちゃんと作って、関係者の間で十分な議論があって、コンセンサスが得られた段階で進めなければならないことだと思います。
 ほかの観点でも結構ですが。はい、どうぞ。
【棚田臨時委員】 棚田ですが、井口先生の言われたとおりだと思っております。それで災害軽減のためのデータ流通の推進ができればと思っております。是非地震・火山噴火予知研究協議会の下での火山計画ワーキンググループの下では、一元化という言葉がいいのか、流通という言葉がいいのか、公開という言葉がいいのか。何か聞いていますと、それぞれ人によって言葉の定義がばらばらのところがあります。是非そういう点も火山計画予知協のワーキンググループで検討していただければ良いかと思います。
【平田分科会長】 ありがとうございました。加藤委員、よろしくお願いいたします。
 ほかにございますか。はい、どうぞ。
【久家臨時委員】 質問なんですが、ちょっとよく分かっていないんですが、次世代火山研究推進事業というのは、これまでに観測を行っていたものにプラスアルファすることを考えているものなのか。それとも今まであるものを更新していくものか。もう少し全体像を説明していただけるとありがたいんですけれども。
【平田分科会長】 事務局から。
【浦谷地震火山専門官】 これまでの観測研究に加えてということにはなります。これまでどちらかといいますと、火山の研究といいますと観測研究が主流ではありましたが、それを観測したものを予測につなげ、それをまた対策までつなげるといったこと、観測・予測・対策を一体的に進めていこうというのが次世代火山研究推進事業でございます。よろしいでしょうか。
【久家臨時委員】 じゃ、これまでのものはそれぞれ今まで行ってきた人たちが責任を持ちなさいというスタンスなんですか。
【浦谷地震火山専門官】 これまでの観測、地震の観測であったり、地殻変動の観測とか、そういったことも当然このプロジェクトでもより進める方向で考えておりまして、それに加えて、これまで余り観測技術としてはそれほど実際に使っておりませんでした、例えばミューオンであったりとか、そういった新たな観測技術を加えまして、これまでの火山観測研究と一緒にそれらを進めていこうということでございます。
【松澤臨時委員】 多分、久家委員の御質問は、一元化にどこまで含まれるかという御質問かと思ったんですけど。
【久家臨時委員】 そうですね。データですね。そうそう、そういうことが。
【浦谷地震火山専門官】 済みません、資料5と参考資料4の説明をまだしておりませんでしたので、それも踏まえまして御説明いたします。
 まず、ご質問にお答えいたしますと、このプロジェクトで出たデータにつきましては、全て一元化する方向で考えております。これまでの既存の観測データにつきましても可能な限り、データ流通、また公開まで進めていこうというふうに考えております。
 参考資料4を少し説明させていただきますと、まず、現状でございますけれども、平成21年に火山噴火予知連絡会の下に開催されました「火山観測体制に関する検討会」の結果を受けまして、気象庁とか防災科研のデータにつきましては、流通して公開もされております。また、大学間でのデータ流通につきましては余り進んでいないといった、そういう実態でございます。
 プロジェクトの課題A、先ほども申し上げましたが、火山観測データの一元化を進めるといった事業でございますけれども、こちらで目指すことといたしまして、プロジェクトのデータにつきましては、全て一元化共有システムの方にデータを集めたいと思っております。また、既存の観測機器による観測データにつきましても、可能な限り一元化共有システムの方にデータを集めまして、各機関がデータ利用する仕組みを完成したいと思っております。
 下の方の背景のところは少し飛ばさせていただきまして、次のページ、裏面の方に行っていただきまして、一元化に必要な条件と検討事項の案ということでございまして、基本的な考え方につきましては、先ほどご説明したとおりでございますけれども、火山観測データの流通促進・一元化を含む将来の火山観測体制に向けての総合的な討議につきましては、こちらの測地学分科会の地震火山部会で実施したいというふうに考えております。地震火山部会でコンセンサスを図るとともに、以下に示します検討事項(案)というところにつきましては、このプロジェクトの火山研究運営委員会の下にワーキンググループを設置する予定でございます。そのワーキンググループで検討してもらう案として検討事項7つございますが、こちらにつきましてはプロジェクトの方で検討したいというふうに思っております。
 資料5に行っていただきまして、こちらも背景は飛ばさせていただきまして、2番の今後の検討というところでございますが、一元化につきましては、先ほどのプロジェクトの課題Aや、あと火山研究運営委員会の下に設置する予定でございますワーキンググループで技術的なことについては検討して頂こうと思っております。また、一元化を含む将来の火山観測体制に向けた総合的な討議につきましては地震火山部会で実施し、コンセンサスを図っていこうというふうに考えております。
 そのコンセンサスを図る上で、今後、地震・火山噴火予知研究協議会の方で検討していただこうと思っております。地震・火山噴火予知研究協議会とプロジェクトのワーキンググループとか、そこでの検討結果につきましては、随時地震火山部会でも報告を行っていこうと思っております。それらの報告事項を踏まえまして、地震火山部会でも検討して頂こうと思っております。この火山観測データの一元化につきましては、このプロジェクトだけではなくて、広く火山のコミュニティ全体での合意を取りながら進めていこうということを考えております。
 参考資料4と資料5につきましては、以上です。
【平田分科会長】 今の御説明でお分かりになったと思いますが、新しく始まった次世代火山研究推進事業で得られたデータについては、次世代火山研究推進事業の中のワーキンググループが、今の参考資料4の裏側にあるような観点で整理をして、データを一元化して研究者が使えるような仕組みを作るということは、一定のコンセンサスが得られていると思います。それに加えて、事務局が今御説明したのは、もう少し広く火山研究のデータについても、これに準じた形でデータの一元化を行って、一元化をするというのは集めるということですけれども、それを研究者が使えるような形にする。それから研究者が使えるだけではなくて、防災にも使えるような形にするということを検討してほしいというのが事務局の提案です。
 それで、具体的には、1つは、次世代火山研究推進事業の中のワーキンググループでもう少しこれを具体化するということ、これをというのは、この推進事業の中のデータの一元化を整理するということ。もう一つは、建議の推進を行っていただいている地震火山観測研究協議会の方でもデータの流通、それから一元化、公開などについても議論をしていくということで、二段構えになっているというのが私の理解です。それでよろしいですか。
【浦谷地震火山専門官】 はい。
【平田分科会長】 今の追加の説明も含めて、改めて御意見ございますでしょうか。
【三浦科学官】 ちょっとよろしいでしょうか。
【平田分科会長】 はい。
【三浦科学官】 もう少し具体的に御説明させていただきたいと思いますけれども、一元化に関して最も関連が深いのは課題Bというものでございまして、資料4の裏にありますけれども、「先端的な火山観測技術の開発」ということになっておりますけれども、中身は、10年間の間に幾つか火山を決めまして、その火山周辺で、機動観測と呼んでいますけれども、今までの例でいうと集中観測とか、そういった類いの観測を行うわけです。そのためにいろいろな観測機材を投入するわけですけれども、少なくともそれにつきましては一元化という枠の中で広く公開するということになっています。
具体的に言うと、例えば霧島山、それから倶多楽、箱根山、三宅島、草津白根山という火山が今のところ挙がっておりますけれども、これを10年間で2年ごとでしたかね、集中的な観測を行うということになっています。それ以外にも解析システムをいろいろアウトプットとして開発していくというのがもう一つの柱でございまして、そのためにテストフィールドとして、例えば東北でいうと蔵王山とか、そういったところがターゲットになっていて、それも集中観測的に観測機材を集中投入するので、それにつきましては一元化の中で公開していくというような方針になっております。
 以上です。
【平田分科会長】 ありがとうございました。関係者から、井口委員、お願いします。
【井口臨時委員】 資料5のタイトルなんですけれども、これが中身と非常に違和感があるなという印象がございまして、「今後の火山観測体制について(案)」となっておりますが、火山観測体制と言った場合は、非常に広い意味を私は持つというふうに思っております。それは観測点の配置であるとか、それから一番難しいのが観測点の維持の問題でありまして、そもそも観測点が維持しないと、要するに一元化など絵に描いた餅にしかすぎなくなってしまうので、それをどうするかというようなことも非常に、実は一元化以上に重いんじゃないかというように私自身は思っておりますし、しかも、観測体制を維持していくのは、これは人間でございますので、要するに人間の問題も、体制と言ったときには人の問題も実は含むんじゃないかというふうに思うんですが、中身を見てみると、実は一元化のことしか書いていないので、資料としては、「今後の一元化体制について(案)」ではないかなというふうには思いますが、精神としては、今後の火山観測体制については検討していかないといけないので、維持の問題とか、その辺のところは一体どこで検討されるのでしょうか。
 もちろん、火山プロジェクトが走っておりますので、この火山プロジェクトの実施内容に整合的なものであれば、要するに維持に使えると私は理解しておりますが、やはり観測点というのは非常にたくさんございますので、全ての観測点が火山プロジェクトに整合的であるというふうにはならないと思います。そういうプロジェクトとは関係のない観測点についてもプロジェクトの経費を投資するということは、文部科学省の方としてもそれはやめてくれというふうに言われると思いますので、その辺のところを私はよくよく考えておかないといけないのではないかなというふうに思います。
【平田分科会長】 ありがとうございました。2つの観点から御意見があって、資料5の資料のタイトルが中身と違うということでありますので、中を変えるのは大変難しいですからタイトルを少し変えましょう。これは資料として残りますよね。ですから、確かに観測体制についてではなくて、地震観測データについてですね。データについての一元化についてが書いてありますから、一元化というのは何かというのはさっき議論がありましたので、もう少し関係のところで一元化とは何かというのをはっきり定義していただくとして、この資料のタイトルは、「今後の火山観測データについて」ぐらいにした方がいいんじゃないかなと思いますが、いかがでしょうか。事務局が困らなければ、これで提案しますか。もうこれは出ているものだから、今さら変えられない?
【浦谷地震火山専門官】 どこまで火山観測体制というように言うのかどうかによるかと思いますが、火山観測データの一元化とセットで、先ほどございましたが、観測点の維持管理とか、そういった問題も含めて考えるということは、当然今後考えなればなりませんので、それでこういうタイトルにさせて頂いたのですが、そういうことも、総合的な討議を地震・火山噴火予知研究協議会の方で検討して頂こうと思っておりまして、将来的な火山観測体制に向けた総合的な討議をこちらの地震火山部会でも実施するということを今後考えておりますので、タイトルも「今後の火山観測体制について」ということで、事務局としてはそのままでもいいのかなというようには思っております。中身は確かに火山観測データの一元化についての内容が主ではあるのですが。
【井口臨時委員】 よろしいですか。
【平田分科会長】 はい。
【井口臨時委員】 それであれば、今、浦谷さんが言われた今後の検討する内容のことを「今後の検討」というところに一文書き加えていただければいいのではないでしょうか。そうしますと、要するにタイトルのところは変えなくて済むというふうに思いますが。
【浦谷地震火山専門官】 今後の検討の1つ目のところに「火山観測データの一元化を含む将来の火山観測体制に向けた総合的な討議」ということが記載してございますので、これでよろしいでしょうか。
【井口臨時委員】 「総合的な討議」というところで、それは要するにそういうようなことを全て含むということが分かるという意味でございますね。私はそういうようなものが、要するに維持の問題であるとか、観測点の配置の問題、人の問題、全てを含むものだというふうに理解しておりますが、その総合的な討議というところでそれを読み取れというふうに理解すればよろしいということでございますね。
【浦谷地震火山専門官】 はい。
【平田分科会長】 今、事務局と井口委員ですが、清水委員、どうぞ。
【清水部会長】 これも地震火山部会でのあれでもありますので、ちょっと簡単に補足しますと、今、井口委員と全く同じ意見を私も持って事務局にも問い合わせたことがあるんですけれども、ここで読み取れということですから、この中に今後のきちっと総合的に、まさに総合的に人員体制も観測点の維持も含めてきちっと検討していくんだということをちゃんと議事録に残しておいていただきたいというふうに思います。そうであれば、確かにこのタイトルもデータについてというだけよりも、体制にしておいていただいた方が、多分総合的に考えるべきだというスタンスは明確なので、是非それも検討事項だということをきちっと議事録に残していただきたいと地震火山部会長として思います。よろしくお願いします。
【平田分科会長】 今、井口委員、それから清水委員からの御発言がございましたので、私が言ったのは取り消します。資料5のタイトルを変えるという提案は取り消しますので、「今後の火山観測体制について(案)」と、案となっていますから、これはここで了承されると案が取れるんですよね。そういうものじゃないですか、これは。
【浦谷地震火山専門官】 きょうの了承で、この案は取るということですね。
【平田分科会長】 資料5は、今後の火山体制について、今後の検討として、本分科会と地震火山部会で、火山観測体制に向けた総合的な討議を地震火山部会の枠組みで実施してコンセンサスを図って頂くべき、今後、地震・火山噴火予知研究協議会で検討するというふうになっていますから、原案を協議会が作って、それを地震火山部会に諮って議論していくという、そういうことがここで提案されていることです。これが案ですから、ここで皆さんの御了解が得られると、測地学分科会、地震火山部会の合意事項になりますが、いかがですか。
【中田臨時委員】 ちょっと文章で気になるのは、「火山観測データの流通促進、一元化推進に向けて、」じゃないですか、それに総合的な討議になっちゃうので、やはり維持の問題とか、人の問題を含めた文章を少し入れた方がいいような気がしますけど。
【平田分科会長】 そうすると、まず、文章を変えるという以前の問題として、そういうこと自体を地震火山部会の枠組みで議論するということ自体は、まず、事務局にお伺いしますけど、それでよろしいんですね。我々の所掌としてそれができるかどうかということですが。
【浦谷地震火山専門官】 そうですね。今後の火山観測体制に向けた統合的な討議につきましては、地震火山部会で議論したいと思っております。
【平田分科会長】まず、事務的にやること自体はいいと。やるべきかどうかというのは、きょうは地震火山部会と測地学分科会の合同の会議ではございますが、ここで了承が得られれば、地震火山部会でこの点について、データだけではなくて、観測体制全体についての議論をしていただくというふうになりますが、そういうことでよろしいですか。いいですか。
 それでは、ここでぱっと文章が出てこないので、どうします、ここは。
【浦谷地震火山専門官】 そうですね。どういったことを検討するか、検討する事項については、この段階ではまだこの文章の中に含めるというのは難しいと思いますので、それで総合的な討議ということにしておりましたので、そういうことにつきましても、地震・火山噴火予知研究協議会の方で検討していただきたいなということを考えておりますので、ここは総合的な討議ということにさせていただければと思っております。
【平田分科会長】 総合的な討議でいいんですけれども、その前に一元化推進に向けてのというふうに何か限定されているニュアンスがあるというのが中田委員からの御指摘でしたので、中田さん、何かいい案がありますか。
【松澤臨時委員】 提案ですけど、最初の「火山観測データの流通促進、一元化推進に向けて」までを取ってしまえば、「火山観測データの一元化を含む将来の火山観測体制に向けた総合的な討議を」ということで、前が重過ぎたのを軽くするということが一番簡単かと思いますけど。
【平田分科会長】 はい。御提案が出ましたが、私もそれには賛成したいと思いますが、事務局、大丈夫ですか、それで。
【浦谷地震火山専門官】はい、大丈夫です。
【平田分科会長】 そうすると、もう一度、「2.今後の検討」の最初のところで、原案では、「火山観測データの流通促進、一元化促進に向けて、火山観測データの一元化を含む将来の火山観測体制に向けた総合的な討議を測地学分科会地震火山部会の枠組みで実施し、コンセンサスを図って頂くべく、今後、地震・火山噴火予知研究協議会で検討」となっていますが、これの最初の「火山観測データの流通促進、一元化促進に向けて」というのを削除する。こういう提案です。御意見ございますか。反対する人。いませんので、御了承いただけたということです。
【松澤臨時委員】 ついでに、これ予知協の正式名称。
【加藤専門委員】 地震・火山噴火予知研究協議会ですね。
【平田分科会長】 はい。地震・火山噴火予知研究協議会というふうに直しましょう。そうすると資料5は以上の修正を加えて、この案が取れるということになります。よろしいでしょうか。事務局、いいですね。
【浦谷地震火山専門官】 はい。
【平田分科会長】 じゃ、これで。今、何をやっていたかというと、清水部会長からの御報告について追加の事務局の説明があって、そのうちの1つである次世代火山研究・人材育成総合プロジェクトについて議論をいたしました。
 もう一つ重要なのは、災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究の実施状況についてのレビュー報告書についての御報告がございましたので、それについて議論いたします。
 まず、事務局から経緯などについて御説明ください。
【今給黎臨時委員】 ちょっと済みません、今、資料5の方に進んじゃったんですけど、4のところの議論のときにちょっと質問しようと思ったのがタイミングを逸してしまったんですけれども、よろしいですか。
【平田分科会長】 はい。
【今給黎臨時委員】 この総合プロジェクトの概要で、事業期間は平成28年度から37年度の10年間ということで、それでこの資料4の裏側にプロジェクトの体制についてということでプロジェクト・リーダーがいるという、総合的な統括管理するグループがあって、その下に個別の課題がA、B、C、D、E、それからコンソーシアム構築事業がぶら下がっているという、これが提案されているわけです。これで10年間ですね、この課題A、B、C、D、E、もしくはコンソーシアム構築事業というのは、これは途中でいろいろ中間評価をやったり、見直したりするということは書かれているんですけれども、この課題BからE、もしくはAの部分については、これは10年間の中で見直したり、新たなものが加わったり、統合されたり、終了したりするという、こういうようなことが行われるという、こういう理解でよろしいんでしょうか。
【浦谷地震火山専門官】 はい、そうです。主に4年目と7年目の中間評価で、課題の枠組み自体を変えることはおそらくないというように思っておりますが、例えば課題Bではサブテーマが4つございますけれども、そのサブテーマの1つを終了したりとか、あるいは統合といった、そういったことは4年目と7年目の中間評価の中で考えております。
【今給黎臨時委員】 それで、これは10年間の事業ということで、この事業管理は文部科学省火山プロジェクト事務局がされるということで、これはこの総合プロジェクトに10年間分の予算が文科省の方で確保していただけたという、こういう理解でよろしいんでしょうか。
【浦谷地震火山専門官】 それは毎年度要求いたします。
【今給黎臨時委員】 そうすると、年度ごとに要求の状況によって、更にそれが配分されるという、もしくは年度ごとに、各課題の方で必要な予算額を積み上げて文科省に対して要求をお願いするとか、非常に役人的なところのこだわりで恐縮なんですけれども、そういうような枠組みというのはどうなっているのか、説明いただけますか。
【浦谷地震火山専門官】 全体の予算につきましては、毎年度要求いたしますけれども、課題ごとの配分等につきましては、主にプロジェクト・リーダーにその辺は決定していただこうというふうに思っておりまして、総合協議会とかそういったところでも検討するとは思うのですが、プロジェクト・リーダーに決定して頂こうと思っております。
【今給黎臨時委員】 そうすると、今、地震・火山噴火予知研究協議会で幾つか企画部が予算を配分したりするようなやり方をしているものがあるんですけれども、それと似たようなもので、それが今度地震・火山噴火予知研究協議会じゃなくて、プロジェクト・リーダーのこのグループといいますか、管理体制する方々がいわゆる総枠に対して、どこのその方に対してどれぐらい予算配分するという、そういうような判断をされるという、そういう仕組みという理解ですか。
【浦谷地震火山専門官】 はい、そうです。
【今給黎臨時委員】 分かりました。今回、AからEまでの課題については、公募によって一応採択されて、それで配分が決まったということで、一応そういう公開、透明的なそういう手順でこういうふうに課題がそろったということは非常にいいことだと思うんですけれども、是非そういう中で横の連携をとっていただいて、全体の総合プロジェクトとして、単にホッチキスしただけじゃないというようなところの、いわゆる進捗管理とか、連携体制とか、全体としての成果報告とか、そういうようなことについて、更に検討しながらやっていただけるとよろしいんじゃないかと思います。
【浦谷地震火山専門官】 ありがとうございます。
【平田分科会長】 ありがとうございました。恐らく地震火山部会や測地学分科会にも適宜報告があるというふうに私は理解しておりますので、つまり、これを作ったときにも測地学分科会で皆さんの御意見を聞いて予算要求をするのに貢献しておりますので、成果についても地震火山部会、測地学分科会に御報告をしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

[議事3.「災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画」の実施状況等のレビュー報告書について]

【平田分科会長】 それでは、この話は終わりまして次に行きます。では、レビュー報告について、事務局から経緯などについて御説明ください。
【浦谷地震火山専門官】 資料が3-1から3-5がありまして、また、参考資料が3-1から3-4までございます。まず、資料3-1が報告書の本体になります。3-2が用語集の案です。3-3が参考資料の案、3-4が概要・要旨の案で、3-5が付属資料の案になります。参考資料の3-1から3-4がレビューに関する資料になります。
 まず、参考資料3-1を御覧ください。参考資料3-1にありますとおり、地震火山部会の下に地震火山観測研究レビュー委員会を設置いたしまして、約1年かけまして5回レビュー委員会を開催いたしまして検討してまいりました。
 3-2がレビュー委員会の名簿になります。
 参考資料3-3が作成方針と進め方の資料でございます。現在の建議が平成26年から開始されまして、本年で3年目になりますので、次期の観測研究計画の策定を視野に、また総括的自己点検を行うことを目的にレビュー報告書を作成しております。報告書名につきましては、前回のレビューのときにのっとりまして、「災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画の実施状況等のレビューについて」としてございます。
 取りまとめの対象期間が、前回のレビューを取りまとめられた期間より後の期間となっております。検討内容につきましては、前回の建議と同様ですけれども、1つ目に、「近年発生した地震及び火山現象に関する重要な観測研究成果」の章を設けておりまして、近年発生した大地震とか火山噴火現象に関する重要な観測研究成果について取りまとめるとしております。近年発生した地震及び火山現象の事例は、次のページに記載してございます。
 1ページですけれども、2つ目といたしまして、「災害の軽減に貢献するための観測研究計画の実施状況」の章を設けまして、本計画の項目ごとに明記された実施すべき内容を参照し、「実施状況」「成果」を報告し、「今後の展望」を記述しております。
 3つ目といたしまして、「総括的評価」の章を設けまして、本計画における研究の進捗状況を総合的及び項目別に評価し、次期計画の策定における資料とすると。また、計画推進のための体制整備についても評価し、問題点等について整理するとしております。
 3ページ目、4ページ目には構成がございます。構成は前回のレビューと同様に項目ごとに記載して、最後に総括的評価、用語解説、参考資料、概要・要旨・付属資料となっております。
 参考資料3-4に行っていただきまして、こちらが執筆担当者について記載しております。
 なお、取りまとめの作業に関しましては、レビュー委員会のほか、地震・火山噴火予知研究協議会の全面的な協力を頂いております。
 以上、ざっとですけれども、経緯などについて報告させていただきました。事務局からは以上です。
【平田分科会長】 ありがとうございました。それでは、引き続いて、実際にレビュー報告書の取りまとめ作業をしていただいております地震火山観測研究レビュー委員会主査の加藤専門委員から追加の説明をお願いいたします。
【加藤専門委員】 それでは、資料3-1が報告書本文ですので、まず、これについて御説明をしたいと思います。地震火山部会の方には前回9月の会議で一通り説明していますけれども、それからかなり変わっております。
 まず、目次を見ていただいて、構成自体は変更なしで、1番目の「はじめに」、2番目の「『災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画』の基本的な考え方」、3章の「地震火山観測研究計画の変更について」、ここまでは文章等は多少整理しましたけれども、大きな変更はありません。その次の第4章の「重要な地震・火山現象と拠点間連携共同研究」と、5章の「災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画の実施状況と今後への課題」ですが、ここについては、前回9月以降、記載が重複しているところがあったり、過去の年次報告などで報告されている重要な成果の抜け等がありましたので、そのあたりをかなり修正はしましたが、基本的な流れについては大きな変更はありません。
 きょうは時間がないので、最後の6章の「総括的評価」について説明を行いたいと思います。総括的な評価は62ページです。ここから項目ごとに簡単に内容の要約をしたいと思います。
 まず最初に、現行計画策定前の経緯で、地震予知・火山噴火予知計画の主な成果ですが、これは50年ほど前から行われている地震予知・火山噴火予知計画について簡単にまとめて、兵庫県南部地震以降の新たな地震予知計画の考え方であるとか、前計画での地震と火山の計画の統合などについてまとめてあります。
 次の東日本大震災については、前計画の期間中に発生した東日本大震災によって、これまでの計画で不十分であったところ等の指摘があって全計画を見直したこと等が書かれています。
 次の現行計画の策定ですが、東日本大震災の発生で、計画が不十分なところがあったわけですが、計画の見直しで全てに対応することはできませんでしたから、この現行計画を、5年計画を作成する際に地震・火山、これまでの計画は地震予知・火山噴火予知という、そういったかなり限定された目標に従って計画を進めていたわけですが、それだけに限らず、地震学、火山学の知識を総動員して、地震・火山災害の軽減を目指すための計画にしたと。それを実施するために地震学、火山学の理学研究者だけではなくて、低頻度大規模地震・火山噴火を扱うために、歴史学や考古学の研究者に参加していただいたり、防災に関する工学や人文・社会科学の研究者に参加していただくなど、実施体制も変えて研究の幅も広げて災害軽減に貢献するための計画というふうに、新しい計画になったということをまとめています。
 次に、2番目の現計画の成果と課題ですが、これは建議の項目というか、この前の第5章ですか、第4章、第5章に書いたことをこの後要約しています。まず最初に、優先度の高い地震・火山噴火に対する総合的な取組ですけれども、現行計画では、東北地方太平洋沖地震、南海トラフの巨大地震、首都直下地震、桜島火山噴火については分野横断研究として総合的に取り組むということになりましたので、それに対応するために地震・火山噴火予知研究協議会に、4つの対象、それぞれに対応する総合研究グループというものを設置して、関連する課題間の連携強化をして組織的に研究を進めてきたということを書きました。その後は4つの対象に関する研究成果や課題などをまとめてありますが、最後に、最後の段落ですけれども、こういった4つの対象を明確にして総合的な取組をすることによって、地震学や火山学の研究成果を災害軽減に役立てるためにはどういった課題があるかなどが明確になってきたということで、こういった取組は価値があるということが分かりました。
 今後も、対象とする現象、地震や火山現象をこれまでと同じとするかとか、推進体制をどうするかとか、そういったことは改善の余地があるかもしれませんけれども、対象を決めて分野横断で総合研究を進めていくことは重要であるということで総括しています。
 次が拠点間連携共同研究ですけれども、これは東京大学地震研究所と京都大学防災研究所、地震学や火山学の研究の拠点と総合防災学の研究の拠点が連携して、理学研究の成果を災害軽減に役立てるための研究を連携して行ったということです。その中では、南海トラフの巨大地震のリスク評価研究など、連携して初めて実現できるような研究も行われてきたということです。
 次は、低頻度大規模地震・火山現象ですけれども、これまでも歴史地震学であるとか、地質データに基づく過去の大地震、巨大噴火の研究は行われてきたわけですが、現行計画からは歴史学や考古学の研究者に参加していただいて、文理融合の研究を組織的に進めてきました。そういった成果で、過去の地震や火山噴火に関する資料や考古データに基づくデータベースの構築などが進んでいます。今後は、そういった資料や考古データから分かってきた過去の地震や火山噴火の研究を地震や火山噴火の予測に活用するための研究を進めていくことが重要と考えています。
 次、内陸地震ですが、現行計画実施中にも2014年の長野県北部の地震であるとか、2016年の熊本地震など、既知の活断層で地震が発生しました。長期的な評価という意味ではある程度予測ができているということではありますけれども、しかしながら、活断層の一部を部分的に破壊するような地震の評価であるとか、複雑な断層系での地震活動の推移など今後の課題もあるということで、内陸地震の研究、モデリングの研究なども含めた内陸地震発生の評価の研究は重要であるというふうに考えています。
 次に、地震と火山の相互作用ですけれども、これは前の5年計画で地震と火山の計画が統合されたことから新しくできた研究ですけれども、現行計画実施中にも熊本地震の破壊域が阿蘇カルデラの中まで及んでいるということがあって、地震と火山の相互作用、地震が発生すると火山噴火にどういった影響を及ぼすかなどの研究は非常に重要と考えていますので、今後も進めていく必要があると思っています。
 次は、海溝のプレート境界型地震ですけれども、これはこの計画の中で継続的に成果が出ている研究分野ですけれども、この5年間でも多様な滑り現象の発見であるとかモデリング、それからデータ同化手法の研究などが行われています。今後もモニタリングと物理モデルを統合してプレート境界の滑りの推移予測をする研究が本計画の重要な柱の一つであると考えています。
 次、スラブ内地震ですけれども、この計画の中で、2015年に小笠原諸島西方沖で深発地震が発生しましたけれども、これまで災害軽減という面では余り重視されていなかった深発地震でも被害が出るということが分かりましたので、こういったスラブ内地震についても今後研究を進めていくと。中短期予測はなかなか難しいと思いますけれども、構造不均質とスラブ内地震の関係などの研究は重要というふうに考えています。
 次、地震先行現象・地震活動評価ですが、これは比較的中短期の地震の予測を目指した研究ですが、これまでの地震の先行現象のデータが蓄積されてきましたので、そういったデータを統計的に評価して、地震が起こる前にどういった現象があるかを客観的に評価するのが非常に重要と思っています。将来的にはそういった統計的な研究成果と、先ほどのプレート境界地震のところで出てきたようなプレート境界の滑り推移予測の物理モデルなどと統合することを目指した研究を行っていくべきだというふうに考えています。
 次、火山現象のモデル化です。火山のところは一通り私が話しますけれども、必要に応じて、西村委員に補足していただければと思います。火山現象のモデル化では、現行計画ではマグマ噴火の卓越する火山と熱水系の卓越する水蒸気噴火をしばしば起こす火山に分けて研究を行ってきました。特に、現行計画期間中では御嶽山の噴火、熱水系が卓越する火山である御嶽山で噴火が起こって非常に大きい被害が出たということです。
水蒸気噴火の発生というのも中長期的には活動が活発化する中で発生することが分かってきたので、一応中期的に先行現象があるということが明確になってきたということです。また、噴火の直前、数時間から数分前には急激な山体膨張などが発現することが分かりましたので、噴火直前ではあるけれども、こういったデータを、情報を使えば災害軽減に役立てることが、可能性があるというふうに考えています。
 それから、噴火事象系統樹に移りますけれども、これは噴火がどのような推移をしていくかというのを系統樹ということでまとめたものですけれども、これは避難計画などの火山防災を考える上でも非常に重要なものです。観測データが十分にあるデータについては、分岐判断などを観測データに基づいて行うことができるような系統樹の作成が進んでいます。データが十分でないところは地質データであるとか史料などを、又は理論的なモデルなども利用して系統樹を高度化していくことが、研究が重要というふうに考えています。
 次、災害誘因予測のための研究ですが、これはこれまでの計画では余り重視されていなかったものですけれども、地震の発生、火山噴火の発生だけではなくて、それらによって引き起こされる地震動や津波等の予測が災害軽減のためには非常に重要ということで、今計画から強化されているところです。そこでは、沖合津波計のデータを利用した津波の即時予測の研究などが進められています。また、火山については、火山灰の把握であるとか、予測の研究などが行われています。こういうのは少し努力すれば災害軽減にかなり直接的に役立つものですから、この研究のような基礎的研究の成果を行政機関等で利用してもらうことが重要と考えて、大学や研究開発法人、行政機関等の連携をますます強くしていくことが重要というふうに考えています。
 それから、地震動や津波の事前予測の研究では、東北地方太平洋沖地震のようなプレート境界地震でも地震波放射特性の空間的な不均一などがあることが分かりましたから、こういったものを利用して、地震動や津波の予測の高度化につなげていくべきだというふうに考えています。また、こういった研究というのは、工学研究など建物被害などの研究とのつながりも大きいので、この研究で新たにできた防災に関する工学等との連携をますます進めて、理学研究の成果を、地震学や火山学の成果を災害軽減に役立てるための研究の道筋を明確にしていくことが重要と思っています。
災害事例、災害発生機構、災害情報の研究ですが、地震や火山噴火の研究成果を災害軽減に役立てるためには、地震や火山噴火というのがどういった自然現象であるかということを明確にするとともに、それらがどういった災害を引き起こすかということを明らかにすることが重要です。そういったことから、理学研究者と防災に関する研究者の連携研究がこの計画から始まったわけです。熊本地震の事例などを用いて、地震の理学的な成果と災害科学の研究成果をお互いに知るような機会ができてきました。また、こういった地震学や火山学の成果を一般の国民や防災関係者、行政の方などに知ってもらうことが重要ですから、そういった成果をどういうふうに伝えるかという研究も今後重要というふうに考えています。
 次、3番目の計画推進体制の強化、地震本部との関係と火山観測研究の一元的推進体制です。日本では地震防災対策の強化を目標として、地震本部が調査研究を一元的に推進していますけれども、この研究計画は、国の地震研究の中で基礎的な部分を扱うものというふうに考えています。この研究計画、基礎的な研究成果というのは地震本部での地震の評価にも役に立っていますし、地震本部で実施している調査研究の多くというのは、この研究計画で行われてきた基礎的な研究を発展させたものであると思います。そういったことを考えると、国の地震調査研究を継続的に発展させるためには、この研究計画というのは非常に重要で、それを高度化していくことが重要と思います。それとともに、この研究計画がどのように発展しているかということを地震本部に知ってもらうこと、連携を強化することが重要と考えています。
 一方、火山研究に関しては、地震本部のような国としての調査研究を一元的に推進するような組織がありませんので、そこに非常に大きな問題点があると思います。それから、先ほども議論してきたように、火山の観測体制についても、大学のような研究機関の観測にかなり負っているところがありますので、そういった国としての火山の観測体制についても充実させる、今後検討することが重要というふうに考えています。
 それから、次の本計画の推進体制ですが、これは地震火山部会で計画の進捗状況を把握するということで、毎年のように成果の取りまとめを行っています。年次報告書を提出しているわけです。それだけでは十分ではないということで、地震・火山噴火予知研究協議会の企画部であるとか、地震検討防災研の拠点間連携については、拠点間連携共同研究委員会というのがあって、それらが常時活動して、研究の進捗状況を常時把握しているということをしています。
 地震・火山噴火予知研究協議会には、この計画が始まる時点で史料編纂所などの地震・火山以外の研究分野の機関が参加することになって、この計画全体を、連携を保ちながら組織的に連携するような体制ができています。それから、これまで地震・火山噴火予知研究協議会というのは大学を中心とした組織でしたけれども、平成28年度からは、行政機関や国立研究法人等、この計画に参加する全ての機関が協議会に正式参加して、より連携を密にして研究を推進するような体制ができました。これはどうしてできたかというと、地震・火山噴火予知研究協議会に推進体制検討のためのワーキンググループを設置して、そこで議論した結果、そういった体制ができたわけですが、これは現行計画の建議でも地震・火山噴火予知研究協議会で推進体制について検討するようにということに対応して、このようなことを行った成果と考えています。
 基礎的な観測の維持、発展ですが、地震・火山噴火の現象解明や予測、災害誘因予測の研究では、基盤的観測網が非常に大きな貢献をしてきています。今後、海域の観測網が発展していきますと、整備が進んでいくと、それらも利用して地震・火山噴火の現象解明や予測の研究、災害誘因予測の研究はますます発展することが期待できるというふうに考えています。と同時に、こういった観測網を維持することが非常に重要というふうに認識しています。
 火山に関しては、先ほどの成果のまとめでも話したように、多項目観測を継続的に行っている火山に関しては、噴火の予測などもある程度できる場合もあることが分かっていますから、そのためにも重要な火山については火山観測網をしっかり整備することが重要ということです。これまでも話が出てきたように、火山観測網のかなりの部分が国立大学法人に依存していますから、それをしっかり維持発展させていくための整備体制が重要と考えています。
 次は、データベース・データ流通ですが、これも先ほど議論が出てきましたけれども、地震・火山の定常的な観測網、地震のデータについては既にある程度流通していますけれども、火山の定常的な観測データをどういうふうにするかというのをこれから議論しなければいけない。地震に関しても、臨時観測のデータなどは必ずしも十分に公開されていませんでしたから、今後はそれらについても検討を進めていって、できるものからデータの公開をしていくべきと考えています。
 技術開発ですが、地震・火山の調査研究を進めていくためには、新しい観測データを得ることが重要なのは言うまでもありませんから、これまでの研究計画であるとか、国の地震調査研究などでも、この計画で作られてきた観測技術などが使われていますので、研究を持続的に発展させるためには技術開発が今後も重要というふうに考えています。
 次、教育・人材育成ですが、1つは、当然ですが、地震学や火山学の研究者を育成するということが重要ですが、それと同時に、地震や火山防災に携わる実務者の教育も重要というふうに考えています。そのための体制なども整備する必要があると思います。特に火山学については、先ほども話があったような人材育成コンソーシアム事業が立ち上げられていますので、次世代の研究を育成するために、この研究計画としても貢献していくことが重要と思っています。
 次、社会との共通理解の醸成と災害教育ですが、これも先ほど研究のところである程度話をしましたけれども、地震学や火山学の成果を防災に役立てるためには、それらを一般の方であるとか、国民や行政関係者、防災関係者に知ってもらうことが必要です。そういった取組は、これまで各大学等で個別に行われてきたわけですが、この計画で防災に関して人文・社会科学研究者などが参加していただくことになりましたから、そういった方たちの協力も得て、分かりやすく研究成果を知っていただくための取組を強化していく必要があると思っています。この計画でも地震・火山噴火予知研究協議会のパンフレットを新しく作ったり、熊本市で熊本地震の一般向けの講演会を実施するなどの取組が、これまでと違ったような取組を始めています。
 最後に、現計画の総括的評価と今後の展望ですが、これはほとんどこれまで言ったことのまとめです。地震・火山噴火の予測を目指す研究を継続しつつも、地震・火山噴火による災害誘因の予測の研究なども組織的に進めて、災害科学の一部としての計画としての方針転換の最初の5年間ということですが、それを実施するために分野連携で取り組むための体制を作って、理学研究者や防災に関する研究者の共同で進めるための研究を進めてきたということです。研究成果の多くは国際学会や国際学術誌などに発表されて、国際的にも高く評価されているというふうに考えています。
それから、地震や火山噴火というのは世界じゅうで起こっていますから、そういった海外の事例等を比較することは、現象を深く理解するためには重要と思われますので、現行計画でも国際共同研究は幾つか行われていますが、そういったことを今後ますます活発に行っていく必要があると思っています。
 次の地震・火山現象の解明と予測は、先ほど述べたことの要約ですので、ここでは申しません。災害誘因予測等の研究も同じです。推進体制についても同じですので省略します。
 次、中長期的な展望というのがありますが、これは現行計画を策定する際に、外部評価でこの計画ではロードマップが明確でないというような指摘があったので、建議にこのようなことを、(1)から(4)まで書いています。明確なロードマップのように、何年までに何々を達成するというようなロードマップは、この計画のような基礎的な研究にはなじまないということで、中長期的な展望ということで、1番、地震や火山噴火が引き起こす災害がどのようなものであるかを解明し、国民や関係機関に広く知らせること。2番、地震や火山噴火が、どこで、どのくらいの頻度・規模で発生し、それらによる地震動、地盤変形、津波、噴火規模・様式がどのようなものかを想定して、長期的な防災・減災対策の基礎とすること。3番、地震や火山噴火の発生直後に、地震動や津波、火砕流や降灰、溶岩流などを予測することにより避難に役立てること。4番、地震の発生や、火山噴火の発生や推移を事前に予測することにより防災・減災対応を取ること。こういった中長期的な展望の下でこの研究を進めてきたわけです。これらは長期的な予測だとか、中短期の予測だとか、災害誘因予測などに対応することを言っているわけですが、それぞれについての進捗状況をまとめています。
 最後に、全体のまとめですけれども、国民の生命と暮らしを守る災害科学の一部として推進するという方針転換が行われて最初の5年間ですけれども、そのための体制、分野横断で計画を実施するような体制を整備してきて共同研究も進められたきたということです。ただ、まだ計画を始めて3年なので、分野連携で非常に大きい成果が出たということはないわけですが、地震学・火山学の研究者と災害科学等の研究者との相互理解はかなり進んできたので、今後より良い計画が作れるのではないかというふうに期待しています。
 以上です。
【平田分科会長】 ありがとうございました。1年間にわたって非常に詳細な検討、議論していただいた結果でございます。それで、きょうがある意味最終報告で、ここで少し議論をして、皆様の意見が反映された形でこのレビューについての報告書がまとめられますので、そのつもりで、あとしばらく議論をしていただきたいと思います。
 それから、きょうは地震調査研究推進本部政策委員会の長谷川総合部会長にも議論に参加していただいております。この意味は、我が国の地震の観測研究について、先ほど加藤委員からの説明にもございましたように、ある種トップダウン的な仕組みと、それから研究者のボトムアップ的な基礎研究等が両方あって、それらが両方とも必要であるという認識ですから、それらが全く独立に関係なく行われているということはあり得ませんので、この建議に基づく観測研究の、これは自己点検ですので、こういった研究を実施している側の認識について、地震本部として、そういった方向でよろしいのか。あるいはもう少しこうしたらいいんじゃないかというアドバイスをいただけると、このレビューを最終的にまとめるのに大変役に立つので、長谷川先生には忌憚のないところで御発言をしていただきたいと思います。
 まず、これは膨大なものですが、地震火山部会の委員の方は何回か報告があって、おおよそのことは理解していると思いますけれども、測地学分科会の委員の方は、場合によっては今回が初見の部分もたくさんあると思いますので、まず、この報告のことについて質問があれば御発言いただきたいと思います。その後に御意見を頂いて、少し議論したいと思います。いかがでしょうか。
 後で事務局の方から説明があると思いますけれども、レビュー報告書というのは自己点検であります。この後に外部評価を受けます。この自己点検が主要な成果物として、それに基づいて外部評価を受け、外部評価の意見を参考にして、次期の計画が策定されることになります。ですから、きょうの段階では、5年計画のまだ3年なんですけれども、新しい計画の3年とその前の計画の2年を合わせた5年分の自己点検がここでできましたので、それを今、加藤主査が総括的評価のところを大変要領よくまとめていただいたんですけれども、それに従って御意見を頂きたいと思います。どうぞ御自由に御発言ください。はい、どうぞ。
【今給黎臨時委員】 今給黎です。私は部会の方の議論されている状況について、部会委員の方からも地理院の内部の方にいろいろと照会が掛かってきたので、その際に意見を出す機会があったので、一つ申し上げたことがあるんですが、これはレビューなので、観測研究計画においての研究をどういうふうに進めてきて、それがどういうふうに成果が上がっているかということについて書いてある。それについては非常に丁寧に書かれているのでよろしいかと思うんですけれども、一つ気になったのは、災害軽減のためという枕言葉が付いた後、いわゆる他分野の研究者との連携ということについては言及が当然あって、それを進められているということはいいんですけれども、実際の防災の場面に対して、この研究成果を直接インプットするような機会というのが時々あると思うんですね。
 例えば、火山の場合なんかは非常に端的に、各火山ごとの防災計画のようなものを立てるときには研究者がその場に行って、直接研究成果に基づいていろいろと意見を言って、防災体制に反映されるということがあるんですけれども、地震の場合も実際、これは私、今回指摘して、これを入れられないかと申し上げたのは、今、南海トラフ地震に関する防災体制について内閣府の方で検討が始まっている。これは皆さん御存じ、まさにここに専門家でいらしている委員のうちの何人かの方がその委員会に出られている。あれは法律であったり、防災体制であったり、そういうようなものについて、直接影響を与えられる検討の場だと思うんですけれども、そこに最新の研究の状況をインプットするという作業はされているんですけれども、このレビューの中でそういうような、いわゆる研究者がそういうような防災の場面に直接関わって発言する機会、情報を伝達する機会ということについての記述がないんですね。要するにいわゆる教育的な、もしくは講演会等の開催とか、そういう研究の現状を伝える、パンフレットを作って伝えるというようなことについての記述はあるんですけれども、まさにああいうような政府の検討委員会のようなところで最新の研究の状況を伝えてインプットするというようなことは、まさにこの観測研究計画のアウトプットとして役に立つことをやっているということだと思いますので、そういうような視点での記述がどこかにあっていいんじゃないかというふうに私は思ったんです。
 それについては、途中経過のときに、なぜそれが入っていないんですかという質問を入れたんですけれども、実際、これは観測研究計画のレビューなのでというような趣旨での御回答だったというふうに私は理解していて、だけども、災害の軽減に反映させるという意味での実際的な影響力を研究者が行使するチャンスとしては、そこのところはやっぱり無視するべきではないんじゃないかと。そういうことが実際行われているので、そういうことに関する記述があってもいいんじゃないかというのが、私はこのレビューの報告書を読んで持った感想です。
 以上です。
【平田分科会長】 今のことについて、加藤委員からお願いします。
【加藤専門委員】 地震本部との関係については何度も出てきて、先ほどの総括的評価のところでも地震の評価のところで、地震本部で使われるようなデータは成果を上げているということを書いてあります。内閣府については、余り量としては多くないんですが、最後のまとめのところで、最後から2段落目です。「内閣府での南海トラフ地震対策でも、本計画の成果が検討の基礎として利用されている」というような記述は入っています。
【今給黎臨時委員】 分かりました。この一言が、そうすると私が出した意見に関連して入れていただいた言葉だという。
【加藤専門委員】 そうです。はい。
【今給黎臨時委員】 私の気持ちとしては、ああいうような、まさに防災のことを直接検討する場においてそういうようなことが取り上げられているということは非常に重要なことなのではないかと思うので、特に今後、これはまだレビューの段階で、それでこの中身の、どちらかというと中の人たちでの議論なので、そのレベルかもしれませんけれども、外から見た場合、研究者の意見が直接ああいような防災対策の検討のところに生の形で入ってくるというチャンスって、特に地震の場合は余りなかったことなんじゃないかと思うので、このタイミングで行われているあの会議のことをもう少し連想させられるような、もしくは直接明示的に書くなりというようなことがあってもいいのかなというふうに思いました。
あの会議は研究者の方々がそれぞれ出られていて、地震本部経由でのいわゆる成果の上がったものが取り上げられているというわけではないと思いますので、そういう意味でもこのレビューの中で内閣府の南海トラフの検討委員会のことをもう少し強く連想させるようなもの、もしくは直接書くということがあってもいいんじゃないかというのが私の意見です。
【平田分科会長】どうぞ。
【山岡臨時委員】今給黎さんのお考えは非常によく分かって、私も基本的には賛成です。もちろん南海トラフに関係する内閣府の委員会だけではなくて、それこそ火山防災協議会においては、全国の常時観測火山において、それのミニチュア版とは言わないけれども、というようなことがまさに行われているわけですし、それから、今回のレビューの中で言うと、72ページの下からの社会との共通理解の醸成というようなところで、従来は大学において個々の研究者の努力に負うというふうに書いてあったんですが、そこは一体何かというと、それぞれの地域の例えば自治体の防災担当者と各大学の先生が個人の努力によってつながることによって、地震学、あるいは火山学の知見が現場に生かされてきたというところも恐らくあるんですね。だから、ある意味そういうような努力をいろいろなところで行われていることと、こういう計画を進めることによってサポートしているというような記述があってもいいのかなというふうに思います。
それから、多少手前みそみたいなところはありますが、今給黎さんと一緒に手前みそになるかもしれませんが、地震予知連でいうと、重点検討課題というので年に4回まとめておりますけれども、ああいうところでまとめたものが、それぞれの専門家によってある程度まとまった知見として伝わっていくというところもありますので、これに関係した今までの努力が結構直接現場に反映されているところがあるというのはやはり書いていただいてもいいかなというふうには思います。
以上です。
【平田分科会長】今のテーマに関連したことで御意見のある方。田村委員。
【田村臨時委員】田村です。今の御意見をお聞きしていて、これをこの中に書いていくとすると、文科省の方では知の活用や社会還元というような項目が取り上げられておりますので、そこに貢献しているということで具体的に内容を書くということでいかがでしょうか。
【平田分科会長】何ページ?
【田村臨時委員】ごめんなさい。知の活用や社会還元というのは、文科省の今ホームページを見てて、どこか該当するところがないかなというふうに思いましたら、もちろん知を活用して研究活動に参画することも一つなんですけれども、文科省の中で目標として、新しい知の創造だけではなくて、知の活用と社会還元を持って社会に貢献することも一つ人材の育成というところで大きな目標に挙げられているようですので、元の文章が今、短い間では見つからないんですけど、そういった書きぶりでどこか評価というところで、人材育成のところでも良いかなというふうにも思うんですけれども、いかがでしょうか。
【平田分科会長】今、田村委員が発言されたことについては、割と広い観点からの御発言でしたが、一方、今給黎委員からの御発言は、内閣府の防災の特定の会議のことが念頭にあって言われていることですが、まず地震について、これまで非常に気にしてきたことは、この計画の実施及びその成果と、地震本部の推進している観測研究、地震調査研究との整合性みたいなものについてかなり気にしてきました。内閣府の被害想定については、直接この建議の計画のアウトプットとしては、少なくとも最初のうちは想定していなかったと私は思います。むしろ地震本部の成果が内閣府に使われるということが想定されていたような気がするので、地震本部を通り越していきなり内閣府というのは、ちょっと私の発想ではなかったんですけれども、そこに研究者の直接の声が出るということは、ある意味いいことであるというのが御発言の趣旨だと思います。
一方、研究者はいろいろな意見を持っていますので、必ずしも内閣府のワーキンググループの調査部会での議論というのは、研究者のコンセンサスであるわけではないかなと思います。別にコンセンサスでなくても、多様な意見があるということ自体を政策決定に反映させるということ自体は必要なことだと思うんですけれども、そこも含めて、ここの成果として取り上げる必要があるのかどうかということは少し検討する必要があるかなと思いますが、今給黎委員と山岡委員はどちらかというとポジティブな御発言をされましたが、ほかの方の御意見はいかがでしょうか。
つまり、この最後のまとめのところ、一番最後の76ページのまとめの下から2段落目の「内閣府での南海トラフ地震対策でも、本計画の成果が検討の基礎として利用されている」というのをもっと膨らませて具体的に書く必要があるという御提案ですけれども、地震火山、清水部会長はいかがですか。
【清水部会長】ちゃんとフォローしてなかった。済みません、申し訳ない。
【平田分科会長】加藤さんはどうですか。
【加藤専門委員】なかなか難しいですが、この計画の趣旨としては、基礎的な研究なので、その基礎的な研究成果を南海トラフなどで利用していただくのは非常にありがたいし、この研究計画の趣旨としても合っていると思いますので、76ページに書いた内容をもうちょっと丁寧に書くことはいいと思いますが、あくまでも検討の基礎として利用されたという趣旨が重点かなとは思っています。
【平田分科会長】例えば南海トラフについては、4つの柱というかテーマ。
【加藤専門委員】総合的な取組。
【平田分科会長】総合的な取組というのが書いてあって、それは例えばどこに書いてあるんですかね。さっき御説明したところ。64ページの優先度の高いところの3つ目の段落で、こういったことが活用されたかどうかというところは……。
【今給黎臨時委員】ちょっとよろしいですか。
【平田分科会長】はい。
【今給黎臨時委員】ですから、私の認識としては、72ページの社会との共通理解の醸成と災害教育というようなところの部分で、研究成果がそういうような場でも紹介されて政策決定の材料になっているという、そういうような趣旨。単に教育や情報を共有するための、そういうようなレベルではなくて、政策決定の場の方に対してもそういう、先ほど主査の方からは個々の研究者の意見は違うけれどもということをおっしゃいましたけれども、だけれども、そういうような研究している最先端の情報を知っている方が、例えば山岡先生が主査のような形でああいう検討会に参加されるとか、そういうことで反映されるという、そういうステップを踏んでいると思いますので、この研究は、そういう行政の判断を行うときに、その研究成果が材料として使われているということは、本計画が災害軽減のためにと言っていることをやはり具現化した一つのいい例だと思いますので、それが社会という漠然としたものではなくて、行政の判断のような社会の機能の一つとしてやっている仕事のところにインプットされていると、そういうような認識で報告書に書かれるということは非常に重要な視点ではないかと私は思ったんです。
【平田分科会長】今の観点について御意見。はい、どうぞ。
【田村臨時委員】済みません、うまく伝わらなかったのかもしれないんですけど、多分、加藤委員がおっしゃっている直接的にそれが反映されたというところを書き込むことについてはきっと抵抗があるというふうにお聞きをしたので、ただ、私が先ほど言ったような漠然としたことではいけないというのも理解をするので、そういう意味で、研究計画に参画した人材の活躍ということが1点と、それから、その中でもちろん全部それがイコールではないんですけど、そこに対してインプットが確実に行われたという証拠は議事録を見れば分かるはずですので、それらを活用してうまく文章をまとめて、もう少し国の、研究は研究で独立しているからこそすばらしいということもあるんですけど、社会の役に立つというところを書き込んではいかがかなという御提案でございます。なので、もしかすると、内閣府の南海トラフの委員会ということは皆様にとっては重要かもしれませんが、ほかの委員会であってもそのような活動が行われれば書き込めばいいのではないか。これは新しく皆様方がやられていることを社会に向けて評価していただく、すごくいい視点かなというふうに思いましたので発言をしました。
【平田分科会長】分かりました。必ずしも内閣府防災のワーキンググループだけではなくて、ほかの国の審議会や委員会の活動にも、この観測研究計画の成果が反映されているという趣旨の文章を少し入れた方がいいという、そういう御提案だと思います。加藤さん、できますか。
【加藤専門委員】分科会長と相談して修正を考えたいと思います。
【平田分科会長】事務局はきょうこれでしゃんしゃんで終わらせるつもりだったみたいなんですけど、なかなか、非常にクリティカルな御発言がありましたので、そこは、例えば72ページの社会との共通理解の醸成と防災教育みたいなところに少し書いて、かつ、76ページの下から2段落目のところを補強するというような観点で修正を加えるということで進めたいと思いますが、よろしいでしょうか。はい、どうぞ。
【久家臨時委員】それでよろしいと思うんですけど、もう一つ、私、南海トラフの上での貢献という意味では、推進体制をいろいろ変えた中で、そのようなシンポジウムみたいものを持ちましょうという、そういうことをやったこと自体も私は大きな貢献をされているのではないかと思うんですね。なので、推進体制の中にもそういうシンポジウムを持っていろいろな人の意見を聞く会を持ちましたと、そういう成果も加えたらいいのではないかと思います。併せて、企画部のところで、企画部というか、計画全体の中でシンポジウムとかそういうことをされているのではないかと思うんですけれども、それに対しての成果がどこにも見当たらないので、例えば参考資料などに計画として外に向けて実際に行った成果をまとめられてもいいのではないかと、そういうふうに考えます。御検討ください。
【加藤専門委員】はい。検討します。
【平田分科会長】それでは、少し地震本部との関係も話題になっているので、長谷川先生、一言御意見を。
【長谷川総合部会長】私は、今次の計画の前にこの委員会の委員だったので、そういう意味では、これまでの経緯というのはある程度分かっていたのですが、きょうのというか、この災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画が地震本部とどういうふうに役割分担をするかということをそれなりに工夫されておられるという、その部分を私は実は余り認識していませんでした。皆さん御承知のように、地震本部は地震被害軽減のための地震調査研究を推進すると、それをミッションとして地震調査研究の司令塔の役割を果たしてきたと。一言でいうとそういう定義なんですが、地震被害軽減のための地震調査研究は、ひとえに研究のレベルがその時点、その時点で、それを社会に役に立てる、被害軽減に役に立てるということをやっているわけですが、それをより効果的ならしめるためには、研究のレベルを格段に上げてもらなければいけない。
 そのために地震本部としてどういうふうにやっているかというと、1つは、例えばプロジェクト研究みたいなことをやって、大きな予算を付けて、ある特定の研究目的のために研究を推進すると。先ほどの次世代云々というような、あのくらいの予算規模でそういうプロジェクト研究を幾つか立てて、これまでも進めてきたんですね。ですが、それはあくまでも特定の目的のための研究なので、基礎研究が一部その中に入っていますけれども、研究のレベルを上げるという意味では、それだけではとても足りない。どういうふうに考えているかというと、ここからが実は地震本部を構成する委員の方々、あるいは事務q局、全てが共通認識を持っているかどうか、私はやや不安に思っているところなんですが、基礎的な研究の部分はこの地震火山観測研究計画が担っていると。そういう意味で地震本部としては、被害軽減のための調査研究と、それからこの研究計画が担っている基礎的な研究というのが車の両輪であると。ですから、この研究計画で研究レベルを格段に上げてもらうということをずっと期待してきたわけですが、その意味では、きょうのレビューの御説明を聞いていますと、その意味では地震本部としての期待に十分に応えてくれるようなやり方をとってきていただいているというふうに私は印象を受けました。
 先ほどちょっとこれからの部分が問題だと言ったのは、地震本部の委員、あるいは事務局がそう思ってくれているのかというのがちょっと分からないところがあって、そこが非常に私は懸念しているところなんですね。先ほど今給黎委員の内閣府の話がありましたけれども、地震本部の中でもやっぱり車の両輪であると、その一輪がこちら側であると。この観測研究計画であるということをきちんと認識してもらってという、その部分がやや足りないような気がしているんですね。
 きょうのレビューについての報告を伺っていますと、きちんとそうしているのに、そのメッセージが地震本部側というか、地震本部に関わっている人々と言えばいいのかもしれませんが、事務局、委員を含めて、メッセージがまだ伝わっていないのかな、弱いのかなという感じはします。それはこのレビュー報告書でどう書けというものとはちょっと離れますけれども、何かそういうメッセージを伝える努力を加えていただけたら更にいいのかなと。
 ですから、もう一度繰り返しますが、基礎研究をきちんと格段に進展させてほしいと、地震本部の側からはですね。一方、この観測研究計画は、ある意味で基礎的な研究とは言いながら、研究者の発想に基づいて行う研究という側面も持っているわけで、その辺を非常にうまくまとめてこられたように私は印象を受けました。ですから、伺っている限りにおいては、非常にうまくこれまで進めてきていただいたわけで、それを外部に向かって、地震本部、内閣府、みんなそうなるかもしれませんが、外部に向かって、もう一つそのメッセージを強く送ってもらえると、もうちょっといいのかなというのが、きょう私が伺った印象であります。
 以上です。
【平田分科会長】 ありがとうございました。この計画に関係している多くの研究者がいろいろなところでこの計画の成果を使って貢献しているけれども、必ずしもそれが適切に伝わっていなかったというような御発言だというふうに思います。きょう長谷川部会長に来ていただいのは、一つの第一歩として、この計画の実施状況について、地震本部にも御理解していただいて、現在、地震本部は次の総合基本施策をつくるための地震本部としての 自己点検かな、レビューを始めようとされていると思いますので、その中でもこの計画をうまく位置付けていただいて、まさに車の両輪として進めていく必要があると思います。現行の総合基本施策の中でも基本的考えの中で、軽減に基づく観測研究計画は基礎的な研究であるということは一応明確に位置付けられているわけですけれども、それが実行上うまく機能しているかどうかということについては、もう少し努力が必要であります。
それで、例えば調査委員会が必要とする長期予測であるとか、津波、あるいは地震動のハザードの予測についても、現行の知識に基づいて、今いろいろな評価を行っていますけれども、これについても必ずしも最新の科学的な知見が全部生かされているわけではないので、これは基礎的な研究をもっと進めると同時に、その成果をうまく使っていただけるような形に伝える努力が必要かなというふうに思います。私は分科会長という立場なのでそれ以上は言えませんけれども。
 ちょっと進行がまずくて大分時間が押しておりますが、重要なことを御指摘いただけたので、加藤委員には申し訳ないんですけれども、今の議論を反映して、なるべく少ない修正で済むような形で進めて。ほかの観点からでも結構ですが、御発言あれば、よろしくお願いいたします。
【山岡臨時委員】 ひょっとしたら小さいかもしれないんだけど、1つ加藤さんのお話を聞いていて気になったのが、67ページの地震の先行現象で、文章上は「地震の短期予測」と書いてあるんですが、先ほど加藤さんは「中短期」というふうにおっしゃったように記憶して、同様に、68ページの御嶽山のところは中長期的なというふうに書いてあるので、短・中・長というのは一体どういうふうに整理すべきかというのが、特に先行現象を短期というか、もうちょっと例えば数か月、数年まで含めて先行現象というかというのは、少なくとも今後の展望まで含めた先行現象では非常にクリティカルだと僕は思うので、そこら辺の表現はどのようにお考えかをちょっとお聞きしたかったんです。
【加藤専門委員】 これは多分、ちゃんとこの文章の中で定義はしていませんが、この報告書に出てくる中では、地震活動の静穏化ぐらいの時間スケールのものは中期ですね。前震活動的なものは短期だと思います。確かにその辺うまく整理はされていないので、また全体を読み直して、必要があれば修正したいと思います。
【山岡臨時委員】 特に先行現象のところは、見る人が見るといろいろとつっつかれる可能性があるので、お願いします。
【加藤専門委員】 はい。
【平田分科会長】 ほかにございますか。それでは、議論はかなり白熱いたしましたが、議論は尽くしたと思いまして、今、大きく分けて3つの点について、これについては今後、事務局と主査預かりで最終版をまとめていきたいと思いますが――ちょっと待ってください。本文と概要要旨とか、それについてはどうしますか。
【加藤専門委員】 先ほど十分時間がなくて本文だけ説明しましたけれども、ほかに資料3-2で用語集、参考資料、概要・要旨、付属資料があります。これらについてもこの後見ていただいて、不十分な点等ありましたら、御指摘いただければ修正したいと思います。特に用語集がまだ十分に検討されていないので、ここは大分修正する必要があると思っております。概要・要旨は、先ほどお話しした総括評価に書いてあるようなことを更に簡潔にまとめたものですけれども、ここもまとめ方や日本語等不十分なところがあれば御指摘いただければと思います。付属資料は主な成果の図などが書いてありますが、こちらについても分かりにくいところや不適切な成果などがあったら御指摘いただければと思っています。
 以上です。
【平田分科会長】 最初に予告したとおり、実はここでお認めいただいて、最終的に分科会長預かりということで進めたいと思っているんですけれども、その前に是非発言したいという方がいらっしゃいましたら、どうぞお願いします。
【中田臨時委員】 ちょっとした言葉遣いとか、そういうのはお任せということで、別にコメントもしなくていい。
【平田分科会長】 それで、どういうふうにしたいかというと、きょう頂いた意見に基づくんですが、今週中ぐらいであれば、メールによる御意見を頂きたいと思います。誤字・脱字とか、用語の不適切な使い方とかございましたら、是非事務局にメールで御連絡ください。そのほか、みんなの前で議論した方がいいということがございましたら、今、御発言ください。
【中田臨時委員】 1つだけ。63ページに統合したための成果とか、そういうのがあるんですけど、63ページの真ん中ぐらいに、段落の上ですけど、伊豆半島東方沖におけるマグマの貫入による云々かんぬん予測などがある。だけど、これは統合したことの成果というよりは、それだったら、例えばひずみ集中帯と火山分布の対応とか、応力分布の変化とか、その辺を記述した方がもっとふさわしいのではないかなという感想を持ったんですが、ここは統合した成果としてと書いてあるので。いや、記述された森田さんの仕事が入っているから、それはいいんですけど。
【西村専門委員】 済みません、もう一度何を入れていいか、お願いします。
【中田臨時委員】 統合したときにいろいろ議論してきたことは、ひずみ集中帯と火山の分布というのは非常にきれいな関係があると。今度の阿蘇の地震についても火山を避けて断層が起きているというようなこともあるので、それをちゃんと書いた方がいいのではないかなという気がしましたので発言しました。
【清水部会長】 これは今期というよりは前のときのレビュー、前回の5か年計画のときの外部評価のときの要旨なんですね、そのままで。だから前回これを使っている。だから、これは今期のというよりは前期と、地震と火山の予知計画を統合したときのということなのですが。
【中田臨時委員】 熊本がなくても、それは分かってきたことなので、それは書いたっていいんじゃないかという気がしました。伊豆半島東方沖を出すのがいいのか。
【平田分科会長】 これは気象庁が群発地震の予測手法というのを作ったときの根拠になった話なので、成果としては重要なものです。
【中田臨時委員】 分かりました。
【平田分科会長】 あと、ここは現行策定までの経緯なので、ちょっとここは余りいじる必要はないところです。
【山岡臨時委員】 どっちかというと66ページの方から67ページには阿蘇の話も書いてあるので、そちらの方で、今中田委員がおっしゃったことは読めるかなというふうに思いますが。
【中田臨時委員】 はい、了解しました。背景をよく理解しないで、失礼しました。
【平田分科会長】 ほかにございますか。
 急がせて申し訳ありませんが、それでは、議論は尽くされたと判断いたしまして、きょう議論されたことについては委員長預かりとさせていただいて、事務局と相談して文章を作ります。もちろん最終案は委員の方に戻しますよね、メールで。それで、細かい字句についての御意見などがございます方は、今週中に事務局まで御意見を頂きたいと思います。頂いた御意見については、私と事務局で相談して、反映させるかしないかも含めて御一任いただきたいと思います。それで成案を作って、もう一度皆さんにお戻しはいたしますが、基本的に本日の地震火山部会と測地学分科会の合同の会議でこれが了承されたというふうに考えますが、このように進めてよろしいでしょうか。
 はい。御異議ないようですので、ありがとうございました。このように進めさせていただきたいと思います。

[議事5.その他]

【平田分科会長】 それでは、大分時間が押しておりますが、次に議事(5)その他に移ります。
 最初に熊本地震の科研費による総合調査について、まず事務局から御説明ください。
【浦谷地震火山専門官】 資料は6になります。本年4月の熊本地震に関しまして、科研費を交付いたしまして、余震活動・地殻構造調査、地殻変動調査、火山活動への影響調査、強震動発生特性調査、土砂災害及び地すべり発生機構調査、社会素因による被災支援、地域社会に係る影響調査などの観点による総合的な調査といたしまして、2016年熊本地震と関連する活動に関する総合調査ということで交付を決定しております。
 これに関しまして、全部で38名の方が参加されておりまして、4ページ目のところに参加されている方の名簿がございます。地震火山部会の部会長であります九州大学の清水先生を研究代表者といたしまして、15の機関に参加していただいております。細かい内容につきましては、研究計画の概要というのがございますけれども、研究者分担等を書いてございます。
 これにつきまして、何か清水部会長の方から補足等ございましたら、補足をよろしくお願いします。
【清水部会長】 それでは、時間もございませんので簡単に補足させていただきます。今、お手元の資料6ですけれども、1枚めくっていただいて、3ページ目になるんですが、調査内容としまして、1ポツから6ポツまで書いて、このような項目ごとに研究班を構成しまして、調査をまだしております。実はここには6番まで書いてありますが、実際は交付された直前になって、もう一つ、7番目というのが入りまして、7番目は災害医療ということで、具体的にはエコノミークラス症候群なんですが、それについての調査も行ったということで、全部で7つの項目について行いました。
 時間がないので、詳しいことは申し上げませんが、まず、熊本地震がどういう地震であったか。なぜ活動が広域に、かつ、長期にわたって続いているのかということに関する原因というか理由について考えるために各種の観測を集中的に行っております。端的に言いますと、現在まで分かってきていることとしましては、基本的には布田川・日奈久断層帯が動いたということで間違いはないんですが、ただ、実際に変動地形学調査等を見ましても、それに平行して走っている断層なり、共役の断層が見つかったりとか、実際はかなり複雑であること。それから、強震動の解析でも、基本的にはSARとかGNSSのモデルと整合的ではあるんですが、詳しく解析すると、例えば4月14日の最初の6.5と、いわゆる本震と言われる7.3の両方で、例えば日奈久断層帯の北端部、高野-白旗区間と称されるところが両方ですべっているんですが、どうもすべっている面というのが違う。実際それを裏付けるように微小地震の余震観測の高精度の震源決定等を見ましても、どうも複数の断層、微妙に走行とか傾斜が違う断層が複数に存在しているということで、非常に複雑な地震断層というものが長期にわたる地震活動の一つの原因になっている可能性があるということが分かってきております。
 それから、災害については、強震動については、基本的にはいわゆるディレクティビティと、あと地盤で大体説明できるわけですが、特に余震等の観測を行うと、余震の加速度、地動加速度が大きなところで、実際に家屋の倒壊、本震のときの家屋の倒壊率が非常に高いということで、基本的に地盤の増幅特性が効いているというようなことが分かっております。それから、土砂災害については、特に阿蘇の斜面災害等について実験等を行った、あるいはシミュレーション等を行ったところ、地震動によるいわゆる剪断ですね、剪断によって発生する間隙水圧の上昇といったものが大規模崩壊の原因になったということが分かってきております。
 それから、あと社会科学の分野、社会素因による被災救援、地域社会に係る影響調査については、これも詳しい調査が行われておりまして、基本的に広域複合災害といったことの実態というのは特徴がよく分かっておりまして、それが整理されております。それに基づいて、いわゆる復旧・復興について助言、これは今後も続くと思いますけれども、引き続いて調査を行って助言を行っていくということでございます。
 災害医療については、エコノミークラス症候群についてですが、地震が起きたのが4月14日、16日ですが、19日から組織的な体制というんでしょうかね、医療体制が組まれて行われたんですが、その効果があって、それからしばらくしてほとんど入院を要するものはなくなっている。いかに早期に組織的な対応をとるかということが重要だということが結論として得られたということでございます。
 以上です。
【平田分科会長】 ありがとうございました。次に移ります。事務局から御説明ください。
【浦谷地震火山専門官】 2つございます。まず、1点目につきまして、外部評価についてです。資料は7-1から7-3になります。7-1ですけれども、今後、外部評価委員会というのを設置いたしまして、評価及び意見、提言を頂く予定でございます。本日、レビュー報告書について報告させていただきましたけれども、これが取りまとまり次第、外部評価を実施する予定でございます。4月から7月頃にかけて外部評価の実施を考えておりまして、7月頃までに3回程度開催する予定です。その後、次期の計画に向けての検討開始ということを考えております。
 外部評価委員の構成につきましては、資料7-2にございますが、全体で12名程度を考えておりまして、地震、火山の専門の研究者、あと防災、社会経済の研究者の方、またマスコミや学識経験者、地方自治体などの12名前後を考えております。それらを基に次期の計画を策定するということになりましたら、次期の計画に反映していこうというふうに考えております。実際の実施内容につきましては、資料7-3にございます。評価の観点としては、必要性とか有効性、また効率性といった観点から御意見を頂こうというふうに思っております。そして、外部評価に関しましては、測地学分科会にも御報告することになるかと思います。
 以上です。
【平田分科会長】 ありがとうございました。ただいまの御報告QQQについて、もし御質問があれば御発言ください。
 それでは、特に御質問ないようですので、ただいまの事務局の御説明をベースに作業を進めていきたいと思いますが、よろしいでしょうか。ありがとうございました。
 それでは、次、お願いします。
【浦谷地震火山専門官】 もう一点ございまして、もう一点は資料8でございます。第9期の測地学分科会で引き続き検討すべき課題(案)ということで取りまとめております。これは第9期の測地学分科会で引き続き検討すべき事項ということで、審議を行いまして、第9期の最初の会議で決定いたしますが、その前にあらかじめこの場で御意見がございましたら参考にさせていただきたいと思っております。そのたたき台の資料でございます。
 内容ですけれども、1つ目に、現行計画の目的達成のため、進捗状況の把握及び研究成果の取りまとめ等についての検討。2つ目としまして、現行計画は平成30年度で終了いたしますので、平成31年度からの5か年計画について策定すること、その際、外部評価報告書での指摘事項を踏まえて検討を進めるとしてございます。また、火山観測研究として、次世代火山研究・人材育成総合プロジェクトに対するフォローアップを実施することとしております。
 以上です。
【平田分科会長】 ありがとうございました。第9期、次期の審議事項について、事務局から資料を作成していただきました。本会議は測地学分科会でございますので、本来は地震や火山以外にも議論すべき事項があるでしょう。今の御説明以外の事項について御意見や御質問などがございましたら少し議論したいと思います。はい、どうぞ。
【今給黎臨時委員】 これは、こういう資料が出るたびに私は指摘し続けているんですけれども、地震及び火山に関する次期研究計画についてと書いてあるところは、これは観測研究計画についてというふうに書いていただきたい。それは今の計画も地震・火山観測研究計画ですので、観測を絶対に忘れていただいては困るということをしつこく申し上げたい。
【平田分科会長】 正式名称は観測研究計画でありますので、ここも地震及び火山に関する次期観測研究計画に直してください。
 ほかにございますか。いつの頃からか、測地学分科会というのは地震火山部会だけになってしまって、昔の測地学審議会がやっていた幾つかのことは別のところでやることになってしまったのでそういうことになったんですが、第9期には、第8期とほぼ同じようなことで進めるというのが事務局のまとめです。
【今給黎臨時委員】 引き続きということで、今回の資料はこれで結構ですし、今期、たしか一番最初のころにGJLFという地球観測地系のことについての報告を、国連決議があったことについて私報告していますので、まさに測地に関するようなことについては、適宜、国土地理院等で把握していることについては、審議していただくことは余りないかもしれませんけれども、適宜報告して情報共有するようなことは考えたいので、この資料に載っける必要はないですけれども、一応議事録にはそういうふうに書いておいていただければと思います。
【平田分科会長】 ありがとうございました。この資料8は、主に議論すべきこととして3つあると思っていますので、その他というのは変ですから書いてありませんけれども、もちろん測位系とか測地のことについて議論するところだと思います。
 ほかにございますか。時間がないと思って慌てたのでちょうどよくなっちゃいましたので、十分時間ありますので。
【久家臨時委員】 1個だけ。
【平田分科会長】 はい、どうぞ。
【久家臨時委員】 ちょっと違うことなんですが、きょうのレビューはこれから公開されるんですか。
【平田分科会長】 されます。もちろん。
【久家臨時委員】 そしたらちょっと検討していただきたいと思うのは、例えば、私なんかは地震学をやっているわけですから、個々の研究がどういうことをされているかというのは分かるんですが、観測研究計画全体として、どういう方向性を持って、どういうふうにやられているかということは、このレビューを読んで分かったことが多々ありました。多分、それはこの計画に参加していない人たちにとっては、みんなそういうものだと思います。ですので、このレビューが作られて公表される段階を狙って、是非いろいろな外に向かって宣伝していただくとか、この計画を宣伝という言い方は変ですけれども、知ってもらうという活動をやっていただけたらと思います。前に多分、地震学会のニュースレターなどで平田さんが記事を書かれたというようなこともあったかと思うんですけれども、そういうこと、いろいろな学会などを使って知らせていっていただけたらと思います。是非御検討いただければ、よろしくお願いいたします。
【平田分科会長】 ありがとうございました。これは測地学分科会とか地震火山部会がやるというよりは、むしろ協議会でやっていただくと、より研究者に近いところで。文科省としては、当然きょう審議していただいた資料3-1の本文と用語集と参考資料とか、概要・要旨とかというのは全部ホームページに張り付けられて公開されますので、それを更に分かりやすい形で解説する努力は必要かなと思います。外部評価を受ける、その外部評価自体ももちろん公表されますから、せっかく慎重に審議をしてきたものですので、分かりやすい形で説明していく必要があろうかと思います。ありがとうございました。
 ほかにございますか。まだ二、三分時間があるので、さっき飛ばしてしまった、加藤委員が時間がないので飛ばした、重要なのは、資料3-4と3-5というのをぱらぱらっと見ていただいて、特に3-5は絵になっていて、これについては意見を頂いて大分見やすく、字が大きくなったというふうには思いますが、これをぱらぱらっと見ていただいて、もしお気付きの点があれば、今1分ぐらいはありますので御発言いただくか、あるいはメールで御意見を頂くといいかと思います。実は概要・要旨、資料3-4と付属資料3-5というのを使って、例えば外部評価のヒアリングのときに説明をしたりするということに主になりますので、実はこの3-4というのは非常に重要な文章になりますので、厚い本文を非常に圧縮してエッセンスだけをここに書いたものなので、元の趣旨と変わってしまうことがたまにありますので、この辺は少し注意深く読んでいただければいいかなと思います。図は大分見やすくなったと思いますので。もしお気付きの点があれば御発言ください。
【清水部会長】 済みません、今ちょっと気が付いたことですけど、絵の200ページ、付属資料の資料3-5の200ページの主な成果マル2という歴史記録ですけど、これタイトル、日本語がちょっとあれですね。「歴史記録の基づく」は「に」ですかね。
【加藤専門委員】 そうですね。はい。
【平田分科会長】 それでは、会議終了後、気の付いたことがございましたら事務局に今週中に御連絡いただけるようにお願いいたします。
 これで本日用意した議題が全て終わりました。このほかに何か議論すべきことがございましたら御発言ください。
 それでは、これで本日は第8期最後の分科会になります。事務局にお返しいたします。
【浦谷地震火山専門官】 長時間にわたりまして、御議論ありがとうございました。本日、地震・防災研究課長の谷が欠席でございますので、終了時の挨拶を代読いたします。
 第8期は、「災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画の実施状況について」のレビュー報告書について取りまとめました。委員の皆様には、これらに関して非常に活発な御審議を頂きまして、誠に感謝しております。そして、皆様には、2年間の間、第8期の測地学分科会の委員として、また、地震火山部会の委員として、地震火山研究の推進に御尽力いただき、誠にありがとうございました。
 それでは、最後に、いつものことではございますけれども、幾つかお願いがございます。本日の議事録ですけれども、通常次の会で最終確認をさせていただいておりますけれども、本日は第8期の最後ということで、整理ができましたら、後日メールで確認させていただきまして、委員の皆様の了解が得られた次第で公表させていただきます。
 本日の資料につきまして、机の上に残しておいていただければ、後ほど事務局より送付いたします。諸手当の請求に関して確認いただく紙について御確認、御記入の上、机上に残していただければ、事務局が回収いたします。
 事務局からは以上です。
【平田分科会長】 では、これで全部終わりです。どうもありがとうございました。

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研究開発局地震・防災研究課

(研究開発局地震・防災研究課)

-- 登録:平成30年05月 --