地震火山部会 地震及び火山噴火予知のための観測研究計画再検討委員会(第1回) 議事録

1.日時

平成23年11月17日(木曜日) 10時~12時

2.場所

新霞ヶ関ビル LB階201D号室

3.出席者

委員

(委員)平田
(臨時委員)今給黎、久家、佐藤、関口、松澤
(専門委員)小泉、宍倉、西澤、三浦、宮澤

文部科学省

寺田地震・防災研究課長、南山防災科学技術推進室長、迫田課長補佐、安藤地震火山専門官、山岡科学官、飯高学術調査官

オブザーバー

齋藤、高橋

4.議事録

(寺田課長からあいさつ)

  • 観測研究計画推進委員会で観測研究計画見直しの作業を進めていた。
  • その中で超巨大地震の発生機構や、それに起因する現象の解明について、現行計画で不十分な項目の指摘があった。
  • その指摘事項について地震火山部会に報告をし、現行計画の一部を見直すことが決定。また、地震及び火山噴火予知のための観測研究計画再検討委員会の設置が決定された。

[委員の紹介、出欠状況、事務局の紹介、主査の紹介について事務局から説明]

(佐藤主査からあいさつ)

  • 1970から80年代には、地震予知に関わっていたが、最近は基礎研究が中心であった。
  • 平成19年の外部評価委員として関わらせていただいた。
  • 観測研究推進委員会でまとめられた不十分な項目について確認。
  • これらについて一部見直しを検討するのでご協力願いたい。

[議題1.議事運営等について]

(主査代理を指名、議事運営について事務局から説明)

  • 三浦専門委員を主査代理に指名(測地学分科会運営規則の第3条第7項、参考資料1-2の1ページ目により主査が指名)。
  • 参考資料1-2、3および資料1を用いて事務局から説明

[議題2.「地震及び火山噴火予知のための観測研究計画」の一部見直しについて]

(参考資料2-1,2、資料2-1,2を用いて、本委員会設置までの経緯について事務局から説明)

【佐藤主査】  ただいまの説明、経緯について、本委員会の発足にかかわる部分ですが、よろしいでしょうか。それでは地震及び火山噴火予知のための観測研究計画の一部見直し作業の検討に入ります。

(「異議なし」の声あり)

(資料2-3,資料2-4を用いて、検討の進め方について事務局から説明)

【安藤地震火山専門官】  平成20年7月17日に出された建議については机上資料として配付しておりますので参考願います。また、佐藤主査と相談し、資料2-1および2-2に基づいて現行計画の項目との対比表を作成しました。

【佐藤主査】  本件は、地震火山部会でも検討されていますので平田部会長から補足とご意見をお願いします。

【平田地震火山部会長】  追加でご説明させていただきます。

 現在の計画は、5カ年計画の3年目になります。観測研究計画推進委員会ではレビュー作業を進めており、その過程で、東北地方太平洋沖地震に関わる内容について検討した結果、現在の計画では一部不十分な項目があったという議論がされました。これを受けて、地震火山部会でも審議した結果、本委員会が設置されることになりました。

 そこで本日は、資料2-3の右側の大枠について議論していただきます。ただし、これはあくまでひとつの案であり、決定ではありません。ご承知おきください。提示案では、現行計画の4本柱の基本構造は変更しないで、「超巨大地震」に関する項目を新しく柱として加えた5本柱の構造になっています。さらにその中項目についても、現行計画の基本柱の構造を変えないで整理しましたが、大項目、中項目ともに順番も含めて、ここで議論できればよろしいかと思います。現行計画では「予測のための研究」「解明のための研究」「開発のための研究」が三位一体となっていますので、資料2-3はこの方針を受け継いだ提案と考えます。この戦略についても是非議論をお願いします。

例えば津波の堆積物の研究は、事務局提示案では技術開発に位置づけられていますが、モニタリングに位置づけた方が良い、メカニズムを理解する研究として位置づけた方がよいというご意見もあるかもしれません。この点についても是非ご議論願います。また、現行計画の残り2年で終了予定の研究から遠い将来に向けて今から始める研究までいろいろあると思いますが、その点についても議論できれば良いと思います。

【佐藤主査】  それでは対比表を基に進めます。資料2-3の赤字で示した箇所が検討のポイントになると思います。

【久家臨時委員】  資料2-4についての説明をお願いします。

【安藤地震火山専門官】  資料2-4は、資料2-3の赤字項目について現行計画の本文とその部分について一部委員から頂いたご意見を追記している資料になります。ですから、資料2-3、2-4を含めてご議論願います。

【関口臨時委員】  現行計画の構成を、第5章に当てはめた場合、中項目の(1)と(2)が逆のような気がしますが、何か理由がありますでしょうか。

【平田委員】  現行計画では、あえて予測のための研究を強化するという観点から「予測」→「解明」の構成になっています。ただし、第5章の超巨大地震については、超巨大地震のメカニズム自体、我々の研究の域をはるかに超えた事象であったという観点から、やはり最初にやるべきことは「解明のための研究」で、次に「予測のための研究」ということで構成しています。

【小泉専門委員】  本計画は国のサイエンスの研究ですが、防災と直結しているので特別視しているという背景があります。だから「予測」→「解明」の構成となった経緯があります。けれども、枠組みの中に、やはり中央防災会議との関係を考えて科学的な制限を与えるという目的を入れるのか、入れないのか確認させてください。

 それから、残り2年でやれることと同時に、次の計画も想定して計画する必要があると思います。当然、次の計画は現在の延長線上に書かれるはずなので意識する必要があって、とりあえず第5章として構成されるのはよいのですが、これがベストなのかということは検討が必要と思います。

【平田委員】  私見ですが、地震の上限が何かというような研究は、現行計画ではほとんどやっていなかったと思います。ただし、そのような研究はやるべきで、関連しそうな項目は、「超巨大地震の長期評価手法」になります。タイトルについては「超巨大地震の長期評価」とすれば、メッセージ性がはっきりしますが、できるかどうかわからないので、手法の開発も含めた表現がよいと思います。また、考え方としては、超過確率という概念を使うなど、日本周辺の地震がどのくらい巨大になり得るかというようなことを正面から研究する必要もあると思います。

 また、防災にどのぐらい役に立つかという点は、その研究がちゃんとできているかどうかによるので、超巨大地震についての予測を目指す研究をやる必要があると思います。

 次期計画との整合性については、次期の計画の構造について、まだ議論ができていません。だから、現行計画の枠組みの中で明確な位置づけにしたほうがいいので、追加の構成がよいと思います。

 中央防災会議との関係については、体制の強化という項目で、少し見直す必要があるかもしれませんが、これまでほとんど議論されていません。

【松澤臨時委員】  いろいろやりたいことは確かにありますが、フィージビリティー・スタディーをやっている時間はおそらくない。通常の建議であれば、もっと時間をかけて、実施機関で何ができるか事前調査をした上で構成を決める訳ですが、資料2-3の提案を拝見すると、各項目すべて重要だと思いますが、本当に実施できるのか考えた方がいいと思います。

 資料2-1で、提案されている4項目については非常にわかりやすく、かつ見直しをするということなので、早急にやると理解しています。つまり、次期計画で行うべきことと、早急に行うべきことは、やはり重みを分けるべきと思います。

 超巨大地震ならではの新技術の開発についても、実施機関の方にとっては、その切り分けが難しい印象を持ちました。

 ということで、個人的には資料2-1の4本の柱だけにとどめて、実施したほうがいいような気がします。つまり、1番目の地震発生サイクルの考え方というのは、大地震が終わった後の余効変動から、次の地震の準備過程に移る過程を調べることなので早急にせねばならない。2番目の超巨大地震の震源過程の解明は、詳細な解析をすることによって、何でこんな大きな地震が起こり得たのか、その解明は急がなければいけない。3番目の巨大津波の予測というのも、何であんな大きな津波が生じたのかということをまだ完全に解明されていないので、解明がやっぱり重要だろうということがわかります。4番目についても、オンゴーイングで起こっていることなので、急がねばならない。

 このように、資料2-1に関することについては、わりと早急にやらなければいけないということが説明しやすいのですが、それ以外の項目については、難しい印象を持ちました。

【佐藤主査】  発生サイクルについては、いかがですか。

【松澤臨時委員】  発生サイクルについては、周期的なものか同じ固着域が繰り返すかについて検討しているのですが、現行計画の2-(1)-オでは、大きな地震があったときに、余効変動から、次の地震の準備過程まで捉えようという項目で、その結果、全体像を明らかにするという観点が入っています。同じように、超巨大地震についても余効変動や海岸線の変動について解明されない限り、超巨大地震の発生サイクルの研究はできないので、この観測研究を推進するということは説得力があると思います。

【佐藤主査】  そうすると、項目として5-(1)のア、イ、ウ、それから(2)のウが該当し、それ以外は難しいというご意見ですね。

【宍倉専門委員】  津波堆積物が技術開発でよいのかについてですが、我々、古地震の立場の者も、改めて超巨大地震の技術開発というのも違和感を持っています。津波堆積物調査は、既にある程度確立した手法でやっているので、松澤委員が発言された、地震発生サイクルや巨大津波の予測についても、意見を出すことが可能と思います。

 地震後の余効変動や地質あるいは過去の津波堆積物の分布調査からどんな津波が起こりうるかということは技術開発ではないと思います。しかし、海底地形堆積物調査ではタービダイトなど目に見えないところを探る上では、何か新しい技術を持つ必要があるかもしれません。

【宮澤専門委員】  私も松澤委員が言われたとおり、資料2-1の(1)から(4)に沿った項目立てがよいと思います。特に(3)技術開発については、宍倉委員からもご指摘がありましたが、ちょっと具体的な課題名は出てきませんが、現行計画においてでも、小項目の中で非常に似た課題が既にあります。つまり、超巨大地震の予測のための新技術はおそらく現行計画の項目とほとんど変わりはないと思いました。したがって、第5章として資料2-1の4項目と資料2-1の最後の2行を追加した項目立てがよいと思います。

【三浦主査代理】  地震火山噴火予知研究協議会の企画部で照会した所、項目が多過ぎるという意見がありました。

【関口臨時委員】  観測網の整備についていろんな機関で要求されていると思いますが、もしモニタリングするという部分を5章から外した場合、少しバランスが悪くなります。項目立ては別として、それを使った研究だけではなく、その基礎となる観測網などについても書いて追記していただきたい。

【佐藤主査】  ここまで、まとめると、今回の見直し項目について、新規に5番目の項目を立てる。ただし、その中身については資料2-1に沿ったサブ項目立てのほうがよさそうであるというご意見をいただきました。

【今給黎臨時委員】  我々は観測機関なので、関口委員の意見には同感です。大学の先生方は、必ず研究のほうからの視点で発言されますが、観測も計画に含まれているので、そういう意味では超巨大地震の震源域における地殻活動モニタリングについても1つ項目立てがあったらよいと思います。つまり、発生後速やかにやらなければいけない観測があると思います。

【平田委員】  資料2-1の(1)から(4)と資料2-3の項目立て案の、どちらでもよいと思いますが、確かに大学の研究としては、項目が多過ぎるというのは理解できます。ただ、この研究計画はやはり大学だけではなくて、国土地理院や気象庁や、それから防災科学技術研究所や海洋開発機構が大規模にやられている観測についても、この予知のための観測研究において基礎的な研究としてモニタリングに対応する項目が合った方がよいという考えです。

 したがって、オールジャパンで考えた場合、誰もやらない項目があるとは思いません。たとえば、津波堆積物の調査についても日進月歩でありますが、もう開発する余地がないということであれば、5-(3)の小項目の整理は必要かもしれません。

【佐藤主査】  今給黎委員と関口委員のご意見を取り入れると、5-(2)-アを、資料2-1の項目に追加することを提案しますがいかがでしょうか。

【平田委員】  見直しの構成については、この委員会で検討する事ですが、4つ並列にした場合は、具体的にやることがある程度はっきりします。ただしその場合、ほとんどが解明の研究になってしまい、予測の研究は1つだけになります。これは、津波が発生するメカニズムについては、それなりに理解が進んでいますが、例えば海底ケーブルを使って、海面の津波の伝播をリアルタイムで補足して、それを津波予測につなげることを気象庁が考えられていますが、その基礎的な学術的な研究について、この項目で行うというのが趣旨です。いわゆる予測、警報を出すのは気象庁ですが、そのための方法はたくさんあって、例えば谷岡さんの研究である海底や海面のブイの津波のデータから即時的に海底の隆起をインバージョンで求める手法など、予測をするという研究で実用化できそうな項目として挙げることができる、つまり並列的に書くよりは、「解明のための研究」と「予測のための研究」と「技術開発」とカテゴリー分けしたほうがよいと思います。

 もし、項目が多過ぎるというご意見があれば、例えば技術開発のところの(3)-イとウは統合するとか、(3)-ア海底地殻変動観測技術についても、地震本部が計画している海底ケーブルの基礎研究をするということを指していますが、もし技術開発する余地がないのであれば、削除してもよいと思います。ただし、非常に大規模な海底ケーブルを設置する計画なので、基礎研究という位置づけでフォローアップすべきで、技術開発が伴う部分と思います。

 超巨大地震の長期評価手法についても、小泉委員からご指摘のあったように、地震の上限についてもやるべき研究のひとつと思います。

【山岡科学官】  資料2-1の(1)から(4)をにらみつつ、現行の計画に照らし合わせて項目立てをする方法はいい方法だと思います。当然、内容についてはやや整理する必要がありますが、問題点を明らかにして、実施機関の方々の意見を聞くほうがよいと思います。自分の研究との関連について整理しやすいという意味で、この形式で進めたほうがいいと思います。

【佐藤主査】  5-(2)-イについては5-(1)-アの目途がつかない段階で項目立てすることが可能でしょうか。つまり、M9の地震の大きさを考えると、ローカルというか、リージョナルなネットワークとかシミュレーションやそういう問題ではすべては解決しない気もするので、長期評価手法という形で項目を立てることは不可能な気がします。小泉委員からご意見がありましたが、中央防災会議との関係についてもまだ距離があると思います。

【平田委員】  物理的な意味の地震発生サイクルというのはわからなくても、例えば、地震発生履歴の研究に基づいて、3月11日の地震の前に、M9の地震はサブダクション・ゾーンのところでも起きるという論文が幾つも出ています。現計画では、物理モデルに基づく発生予測というのを非常に重視していますが、地震活動の評価に基づく発生予測という項目を入れています。つまり統計的な方法を使って予測をするということを現行の計画から少しずつ始めているので、必ずしも物理的なことが解明できなくても、地震統計学的な方法で一定の評価をすることができると思います。現に調査委員会は長期評価というのを、地震発生確率を求めていますが、これは幾つかの手法の中の1つを使っている例です。したがってこういった研究を進めることは可能だと思います。

【久家臨時委員】  5章として超巨大地震の項目をつくるという議論ですが、反対ではありませんが、やはり少し違和感があります。5章はそれぞれの1、2、3章の項目の中でも考えられていて、これまで想定していたようなM8クラスの地震との関係も必要だと思います。本来、超巨大地震は特別なものではなくて、ほかの地震との関係も含めて、1、2、3章の中で議論されるべきだと思います。ただ、それは時間がかかるので、あまり現実的ではないということですよね。だから、5章として挙げることは賛成ですが、早急にやらなければいけないということを明確にしたほうがいいと思います。つまり、1、2、3章と並列に5章を挙げるのではなく、ほんとうに早急に必要だから別立てしたということがわかるタイトルにしたほうがいいと思います。

 それから、現行の計画はアスペリティモデルをもとに行われていますが、それに対する立場とか、それに対してどうするかという問題が抜け落ちていて、それについてのスタンスを決める必要があると思います。

【佐藤主査】  アスペリティについては、あとでもう一度議論します。また新しく項目立てをするという方向性についてはよいと思います。

【久家臨時委員】  別項目を立てるということは、別に決まっていないのですか。

【佐藤主査】  決まってはいません。ここで検討する事項です。

【久家臨時委員】  それでは、5章の表題について、早急であるというニュアンスが伝わるように修正を希望します。

【平田委員】  超巨大地震に関する早急に始めるべき観測研究……でしょうか。

【久家臨時委員】  「緊急な」ではおかしいですか。いずれにせよ何か区別をしていただきたいと思います。それから、5章の中に、現行計画のもとになっているモデル自体の検討を行う項目を1個いれてはいかがでしょうか。

【平田委員】  それは5章の(1)のアとかイでやることとは違いますか。

【久家臨時委員】  だからそれをはっきりさせるということですね。

【平田委員】  今ご指摘の点は、5章の大項目の見出しではっきりと書くことが必要と思います。つまり、今まで考えていたアスペリティモデルについての一定の見解を書く。書きぶりについては、M8まではうまくいっていたが、M9については再検討すべきという書き方から、アスペリティモデルに依存し過ぎたから、研究がうまく進まなかったというような書き方まであると思います。いずれにしても、いわゆるアスペリティモデルについての見解を、明確に書く必要があると思っています。ただ項目としていれるべきかどうかは議論が必要です。

【佐藤主査】  私はどのモデルもやはり実体的な事象を経て、再検討し深化していく必要があると思います。2-(2-1)-ア「アスペリティの実体」は例えば「アスペリティの検討並びに見直し」のように変更する必要があると思います。

 ただし、5章の中に入れてもよいかもしれません。ただ久家委員が言われたとおり、緊急性の雰囲気がわかるようなタイトルに変更した方が良いと思いますが。

【小泉専門委員】  観測の面から見てみると、地理院の観測網も、防災科研の観測網も気象庁の観測網も産総研についても広範囲の観測をやってきているので、現行計画の視野に入っていないというわけではないと思います。

 それを踏まえて、現行の計画に参加している行政機関が実施できることは、今までやってきたことの延長上で考えるので、今回の見直しにより、5章を特出しされた場合に、特別にそれを実施できるか問われる気がします。

【佐藤主査】  項目立ての問題は残りますが、観測研究についても5章の(1)-ウと(2)-アのところで、きちんと重視する形で入れるとよろしいかと思います。

【平田委員】  5章として特出しせず、テクニカル的には現行の項目立てに埋め込む方法もあるかと思います。

【小泉専門委員】  そうすると、計画見直しのメッセージ性が小さくなってしまうと思います。5章として特出しした場合は、非常に分かりやすい構成になってよいと思います。ただし、久家委員、関口委員、今給黎委員が指摘されたように、これまでやってきた研究についても配慮するような表現にしていただきたいと思いました。

【久家臨時委員】  小泉委員が言われたとおり、特出しする意味があると思います。佐藤主査も指摘されていますが、「モデル」について5章に入れるのか入れないのかで大きく違って来ると思います。おそらく今回は、特出ししたほうが、メッセージ性が強いと思います。

【佐藤主査】  見直しのメッセージ性を強めるためにも、5章の項目を新規項目として立てる。だけど、従来項目についても当然個々の見直しが必要であると思います。

【平田委員】  それでは、再提案をさせていただきますが、5章として新しく柱を立てる。章の順番についてはとりあえず保留としても新規項目立てをする。それで「当面すべき」などタイトルの微修正は必要と思いますが、この件については主査一任とするのがよいと思います。

【松澤臨時委員】  先ほど大学の立場から、コメントしましたが、大学以外の機関の方々も含めて、やりやすい計画であることが重要だと思います。

 それから久家委員がおっしゃられたように、何で重要なのかということを説明できないと、後で多分すごく苦労するし、現計画の1から3章とどこが違うのかをきちんと考えながらやっていく必要があると思います。

 海底地殻変動観測技術に関しては、今回滑った海溝近くの深いところまで地殻変動観測ができるような技術開発は、確かに必要だと思います。ただし実際に観測研究をやる人たちが理屈を立てられるようにする必要があると思います。

【宮澤専門委員】  新たに5章で提案をされているような項目を立てて、そこに入る課題というのが現計画の課題と重複するような計画でも問題ないのでしょうか。

【平田委員】  問題ないと思います。

【小泉専門委員】  そうでなければ課題を実行できないのではないでしょうか。

【平田委員】  海底地殻変動観測技術というのは、全く同じ名前で3と5章にあるから、これはどちらかに整理すべきだと思います。それから現計画の2-(1)-アは、ちょっと何か工夫をする必要があるかもしれません。

【宮澤専門委員】  わかりました。

【佐藤主査】  もう一度整理しますと、5章のタイトルは緊急性が分かる表現に少し変えます。そして(1)のア、イ、ウはそのまま残す。

【小泉専門委員】  現計画の項目に対して配慮をする記述を入れるということでいかがでしょうか。

【佐藤主査】  では、小項目については議論しなくてよいですか。

【小泉専門委員】  主従はあるにせよ、個別研究課題は出てくると思います。それから新規項目も幾つかは出ると思うので、全くゼロということはないと思います。

【平田委員】  5章の(1)、(2)の順番について確認したいのは強調する必要がどの程度あるかということです。

【佐藤主査】  1、2、3章との組み立て順序と合わないので、「予測」「解明」の順にしたほうが、第三者から見たときはわかりやすい気がします。

【平田委員】  測地学会分科会で長谷川先生に強く言われたように、まず理解することが重要だと思うので。

【松澤臨時委員】  私も、予測のための研究を前面に出すというのが現時点でほんとうに得策かわかりません。

【佐藤主査】  5章-(2)-のアの震源域における地殻活動のモニタリングは、発生サイクルの解明とすごく関連しています。

【松澤臨時委員】  モニタリングなど(2)のタイトルを変えていただければ構いませんが。

【佐藤主査】  そうすると、津波が(2)に入らなくなりますね。

【平田委員】  やっぱり(2)は予測の研究ですね。現計画では予測の研究は「モニタリング」と「予測システム」と「データベース」の構造になっているので、ここでは、同じ構造にしているというのが意見です。

【佐藤主査】  わかりました。では(1)と(2)の順番は入れ替えない。ただし、(2)-ウについては調整をすると。

【平田委員】  そうですね、ちょっと調整をしましょう。

【齋藤オブザーバー】  5章の(1)も(2)も「研究」となっていますが、「観測研究」としたほうが良いのではないでしょうか。

【三浦主査代理】  予知協議会としては、各項目について個別課題が提出されるということであれば構いません。

【齋藤オブザーバー】  気象庁では、新規項目について今までやってきたことの延長がほとんどなので、特に問題ありません。

【今給黎臨時委員】  国土地理院も同様です。

【関口臨時委員】  防災科学技術研究所も同様です。

【佐藤主査】  それでは、5章のタイトルを若干修正することで、この案でよろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

【佐藤主査】  資料2-4について。現計画の1章-(1)-ウで、重点領域として東海・東南海・南海地域が書かれています。ところが東北太平洋沿岸に関しては全く触れられていません。5章の「超巨大地震に関する観測研究の推進」ともリンクしますが、M8クラスの地震は今後も海域での発生が考えられ、誘発地震や火山活動の活性化についても当然予測されるので、ここでも追記すべきではないかというのがコメントです。

【小泉専門委員】  結局、計画を実施する機関があるかということに尽きると思います。今後、どこを重点に置いて観測研究やるのかという観点だと思います。

【佐藤主査】  建議には、現在の地震学の視点から見て、どこをやるべきか書いてあるわけです。その中で全く東北地方のことが触れられていないという点です。

【小泉専門委員】  この見直しについては、とりあえず今後2年のことをやはり考えるべきと思うので、実際に観測研究を実施するところがあるなら、書くべきだと思います。

【平田委員】  (1)-イで、地震発生・火山噴火の可能性の高い地域でモニタリングをやるべきだといって、1番目に宮城県沖が書かれています。このときの宮城県沖は1978年の宮城県沖のことですが、東北沖が入っていないわけでは……。

【佐藤主査】  いや、そうじゃないでしょう。やはりM8、M9の巨大地震の想定域としてはやってこなかったということです。1-(1)-ウでもリンクして書くべきではないでしょうか。

【平田委員】  それは重要な項目なので、5の超巨大地震のところで取り上げてはいかがですか。

【小泉専門委員】  5章で取り上げれば、いいと思います。

【佐藤主査】  それはそれを明記する形でということですね。

【小泉専門委員】  M8もありますが、M9の余効変動をきちんと捉えるということは、今後超巨大地震の予測のために非常に重要なことです。そういう観点で明記するのは非常によいと思いますが1-(1)-ウに書くというのは、何か非常に違和感があります。

【平田委員】  もし、モニタリングの高度化に書くならば、エで追加すべきだという考え方があります。だから、エとして書くのではなくて、5章として整理したほうがいいと思います。

【佐藤主査】  5-2-アに書くということで了解しました。2の(2-1)のウ、特に地震・火山現象に関する予測システムの構築。これまでM8、9の地震をターゲットとしてきたが、今回のような超巨大地震の活動予測についても追加すべきか。新たに項目を立てるべきかということですが……。

【平田委員】  現計画の(2-1)-ウ、「地震活動評価に基づく地震発生予測」は、物理モデルに基づいた統計的方法で評価することが主なことです。それに最大クラスの地震の評価というのを加えたいということなので、ここに書くのではなくて、5-(2)-イに書くということですね。

【佐藤主査】  では、2-(1)-オ、「地震発生サイクルと長期地殻ひずみ」についても、先ほどの議論に出たように、5-(1)-アで書くということでよいですね。

【平田委員】  そうですね。

【佐藤主査】  現計画ではアスペリティモデルの意識が強いので、この掘り下げと再検証みたいなことや、深化するというようなことを明記すべきと思います。これは、5章に書くだけではなく、発生サイクルの中にはもちろん記載するけれども、やはり2-(2)-アのところで、明記したほうがよいような気がします。

【宮澤専門委員】  5章の(1)-イ、「巨大地震の震源過程の解明」に現計画の「アスペリティの実体」という項目が果たして直接対応するのか疑問です。確かにアスペリティ、あるいはアスペリティモデルというものに関して見直すという意味では、そのとおりかもしれませんが、例えば、この震源過程の解明となったとき、机上資料の建議の28ページ、現計画の2-(3)-(3-2)-ア、「断層面の不均質性と動的破壊特性」に「大学はプレート境界にアスペリティ及び内陸断層・・・」と書いてありますし、29ページの上には、「大学及び気象研究所は、・・・震源破壊過程への多様性と大地震への発展可能性についての理解も深める。」とあります。ここで述べているのも、アスペリティモデルに基づいているかもしれませんが、必ずしもここで5章の(1)のイの震源過程の解明というのは、アスペリティの実体という小項目だけが対応しているようには思えません。

 なので、提案としては、2の(3)-(3-2)-ア、「断層面の不均一性と動的破壊特性」も関連づけたほうがいいと思いました。

【小泉専門委員】  関連づけるのはいいけど、ここはわかりにくいですね。

【平田委員】  1から4章までは、基本的には修文しないで追加するというのが基本ですが、非常に問題のあるところは、やはり修正せざるを得ないと思います。

【宮澤専門委員】  何を言いたいかといいますと、私はあまりアスペリティモデルだけに頼る考え方は妥当ではないと考えており、それを見直すためだけの研究だったら、ほかのモデルも推進できるような体制をきちんとこの中に入れてほしいということです。

【平田委員】  それは賛成です。どうしたらいいか具体的に。

【宮澤専門委員】  アスペリティの実体だけを結びつけていると、これはあくまで現計画のアスペリティモデルを見直すだけのようにとられてしまうのではないかということです。

【齋藤オブザーバー】  資料2-4の論点と書いてある文章をそこに書けばいいということですか。

【宮澤専門委員】  そうです。

【平田委員】  もっと積極的に言うなら、アスペリティの実体という項目自体をなくしたほうがいいという意見ですか。

【宮澤専門委員】  現計画では、アスペリティモデルの考え方が主流なので、当然残すべきと思います。

【佐藤主査】  ここでの論点は、この項目は建議の中で非常に強く書かれているから、アスペリティの実体という名前はかえても、アスペリティというキーワードは残す。だけど、検証するという作業はきちんと書いたほうがいいだろうということです。

 もちろん超巨大地震の中においても、1つのモデルとしてアスペリティモデルはやっぱりあるだろうし、だけど、そのままではうまく機能しない場合が見えてきているわけだから、やっぱり現計画の項目で、改定をすることははっきり書いたほうがいいというのが提案です。

【宮澤専門委員】  論点としては、納得しますが、どうしてこのアだけ結びつけているのか。

【平田委員】  それは大して深い意味はありません。

【宮澤専門委員】  論点の趣旨については賛同します。

【佐藤主査】  提案としては、アスペリティの実体を、アスペリティモデルの検証や、再検証と変えて、項目としては残すということです。

【小泉専門委員】  明示したほうが望ましいということですね。

【平田委員】  「アスペリティの実体」という小項目の名前を変えるという提案ですね。

【小泉専門委員】  アスペリティモデルの検証とか。

【平田委員】  もう少し強いメッセージのほうがいいと思うけど、どなたか適切な表現を提案していただけませんか。

【宮澤専門委員】  超巨大地震の震源過程の解明と思いますが。

【佐藤主査】  この中に、宮澤さんがおっしゃっていることは包含すると思っています。この赤い矢印はあまり気にしなくていいのではないでしょうか。

【宮澤専門委員】  赤い矢印をあまり強調しないでいただきたい。実際に中身を読めばわかりますが資料2-3の表だけ見ると、論点の書かれている趣旨が読み取れないと思いました。

【久家臨時委員】  宮澤委員が言われるとおり、非常に広く関係していますね。

【小泉専門委員】  2-(2)-(2-1)-アに関しては、何か考え方を入れる必要がある。アは、わりと簡単で、アスペリティの検証にして、文章に入れてしまえばよい。

【佐藤主査】  いや、アスペリティの周囲だとか、やっぱりリンクしていることは明らかなので、そこを、ただ従来の項目と対応ができるように書くべきですね。

【平田委員】  やっぱり重要なのは、やはりアスペリティモデルって1つのモデルにやや頼り過ぎた点を強く意識する必要はあって、だから、これは幾つかあるモデルのうちの1つがアスペリティモデルで、それ以外のモデルについても開発するというのを、それはかなり強いメッセージが必要だと私も思うから、ただそれは本来次期計画でやるべきことですが、これは非常に重要だから、例外的にここは修文すべきと思います。

【佐藤主査】  やはり明示的に書いておくということは必要ですね。

【平田委員】  やっぱりここはシンボリックなので、準備過程のアスペリティの実体というと、アスペリティというものがあって、実体は何かというのを研究するのが、この今の建議なので、ここを少し、せめてアスペリティは幾つかのモデルのうちの1つであるように、アスペリティモデルの再検討としてもいいと思います。

【久家臨時委員】  地震準備過程など基本的方針のところは修正しないのですね。

【平田委員】  非常に重要なところはやっぱり修正したほうがいいと思います。

【久家臨時委員】  アスペリティモデルの高度化とかそういう形で挙げています。

【佐藤主査】  ポジティブにもネガティブにもそんなに簡単には言えないような気がしています。「検証」という言葉がよいと思うのは、やはりモデルは事例を見て、増やして、深化させると同時に、ほかのモデルの開発も進めるというような、バランスが重要だと思います。

【平田委員】  時間がないから全部はできませんが、特にモデルの問題については重要なので、そこはきちんと点検して、あまりにアスペリティモデルに寄りかかり過ぎているところは、少し最終的に修正したほうがいいとは思います。

【佐藤主査】  次、2-(2)-(2-1)-ウ、「内陸地震や火山活動の活性化」で挙げた超巨大地震に誘発される現象については、5-(1)-ウに書くことでよろしいでしょうか。また、2-(3)-(3-2)-イで挙げた超巨大地震により発生する津波については、5-(2)-ウに書くことでよろしいでしょうか。

【平田委員】  5-(2)-ウについては確認をお願いします。ここだけ意識的に「津波の予測」と書いています。

【平田委員】  今までは津波の発生の解明に重点を置いた研究だったので、解明のための研究に記載されていました。したがって、今回5章の予測のための研究に加えたけれど、時期尚早という意見が多ければ、この津波予測という項目を、超巨大津波の解明と変える案もあると思います。ただし、すでに地震火山部会で承認されているので、覆す場合はもう一回地震火山部会での議論が必要ですが。

【佐藤主査】  そうですね。予測といっても、今までの地震の予測の話と少し位置づけが違いますね。

【平田委員】  これに関しては特に気象庁のご意見が重要です。というのは、巨大津波を予測する研究とは、巨大津波がなぜ起きるのかを解明する研究ではなく、なぜ起こるかわからなくても、起きた波を使って予測をするという研究、しかも基礎研究が該当するのです。

【齋藤オブザーバー】  地震火山部会のときに、気象庁の宇平部長も発言しましたが、研究をしていただくことは非常にいいことだと考えています。ただ、現計画には少なくとも書かれていないので、確認させていただいています。もちろん気象庁も含めて研究や技術開発を進めていただくことを書いていただくことは構いません。

【平田委員】  だから気象研でもやるだろうし、当然気象庁も……。

【齋藤オブザーバー】  気象庁では、書かれていなくてもやる話ですし、もちろん気象庁だけがこの研究をやらなきゃいけないということは決してないと思います。

【平田委員】  大学ももちろんやりますが、気象庁は期待されているわけです。

【齋藤オブザーバー】  気象庁もやりますが、地震予知計画だったものに、そういうことを書くということについて、このコミュニティーの合意としていいのかというところが一番気になったというところです。

【平田委員】  それは3月11日の地震を受けて、方針を変えるということで重要なメッセージです。

【齋藤オブザーバー】  もし、気象庁だけがやるということであれば、改めて書く必要はないと思います。

【小泉専門委員】  この論点は、生成過程の解明と書いていますが、今の話は予測の話ですよね。

【佐藤主査】  論点で書いたときには、海底での地殻変動と、海水変動、このプロセスをきちんと追う、それから並行して海域での観測の強化、みんな含まれます。そんなことを念頭に置いて、解明という形で、論点として書きましたが、5章では、津波の予測という形になっています。これは、むしろモニタリングや何かと並べようということで、5章の(2)「予測のための研究」という形にカテゴリー分けをされたということですね。

【小泉専門委員】  これ言葉の使い方の確認ですが、超巨大地震は巨大津波ですか。巨大地震は津波ですか。今後このような言葉を使っていくと思うので、少し確認させてください。

【平田委員】  超巨大地震はM9クラスを指しますが、それ以外の超巨大という言葉は非常に限定的に使ったほうがいいと思います。

【小泉専門委員】  地震は構いません。津波と巨大津波は区別していますか。

【齋藤オブザーバー】  気象庁ではしていません。今、津波警報の警報文、情報文を検討している中で、避難を呼びかけるためには、例えば巨大な津波という表現を使うか検討していますが、津波の定義で使い分けはしていません。

【宍倉専門委員】  超巨大地震M9と言えますが、巨大津波は何メートル以上と言えません。特に差しさわりがなければ、津波の場合は「巨大」を外してください。

【久家臨時委員】  一つ気になっていることは、超巨大地震ではなくても、津波が大きいことは十分あり得ますよね。

【佐藤主査】  フォーカスに入れるということですか。

【久家臨時委員】  フォーカスには入れないけど、念頭に入れておく必要があります。

【齋藤オブザーバー】  津波の予測については、5章だけではなく、2章の(3)-(3-2)-イも書き加える必要があると思います。

【佐藤主査】  津波の生成過程のところですか。

【齋藤オブザーバー】  生成でいいのかわかりませんが、今書くとすればここかとは思います。実際にレビューの草案では、津波の予測研究を実施しましたと書かれているところがいくつかあるので、そういう研究も読めるように修正してもよいのではないかと思っています。

【佐藤主査】  津波の生成は書いてあるけど、伝播過程の話というのが明記されていないですね。

【齋藤オブザーバー】  はい。ただレビューの草案にはそのような研究について書かれているところがあります。

【平田委員】  では、この(3-2)のイを少し書きかえると。

【佐藤主査】  津波の生成と伝播過程……。

 最後です。3の新たな観測技術の開発のところで、超巨大海溝型地震を観測する新技術開発を追記する必要はないか。これは、5章-(3)-アですね。

【平田委員】  アですね。

【佐藤主査】  それを、先ほどの議論、ちょっとペンディングになっている部分もありますが、新技術の開発として、先ほどのお話では、アとイとウを合併するという案が提案されていたと思いますが、(3)のアのところで、重複するけれども、ここに新規項目として入れておくかどうかということですね。

【小泉専門委員】  5の(3)なんですか、それとも……。

【佐藤主査】  いや、重複していますよね。

【平田委員】  この論点のほうの、超巨大海溝型地震を観測するというのは、過去に起きたものじゃなくて、これから起きる地震を観測するということですか。

【佐藤主査】  危機のほうでいえば、そうですね。いや、これは、この下の案を追認したつもりで書いただけの論点です。

【平田委員】  だから具体的にいうと、海底ケーブル地震計・津波計というのがこれに対応するものだと思っています。

【佐藤主査】  了解しました。それでは今日の検討結果をまとめます。

  • 2-(2)-(2-1)「アスペリティの実体」を「アスペリティモデルの検証」あるいは「アスペリティモデルの再検証」とする。
  • 2-(3)-(3-2)-イ「強震動・津波の生成過程」を「強震動・津波の生成及び伝播過程」とする。
  • 震源過程等の中には、アスペリティだけではなくて、多様なモデルを包含するような形を念頭に置くこと。
  • 章立ては5章として新しく超巨大地震に関連した項目を立てる。
  • 5-(1)と(2)の順番はこのまま。またタイトルについては「研究」を「観測研究」とする。
  • 5-(3)-イとウは統合する。

 以上が了解点だと思いますがいかがでしょうか。

【久家臨時委員】  確認ですが、変更は(2)-アだけで、イはそのままでしょうか。

【佐藤主査】  アスペリティの、実際にはアスペリティのところだけじゃなくて、周辺でクリープするところ等の概念がみんな入ってくるわけです。項目としては、アの項目だけを変更するほうがよいと思いますが、イにも及ぶような気もします。

【平田委員】  イは、アスペリティモデルが前提になっている項目なので、アスペリティモデルが成り立たない場合、イの項目自体がナンセンスということになります。

【佐藤主査】  大幅に変えますか。

【平田委員】  これを今から検討するのは困難なので、この部分は主査と特に意見をいただいた宮澤委員に考えてもらってはいかがでしょうか。

【小泉専門委員】  イについても変えるけれど、何人か少人数の方で考えていただいてはいかがでしょうか。

【平田委員】  では、2-(2)-(2-1)-アとイは少し検討するということを提案します。

【佐藤主査】  わかりました。 それでは、今回皆様からいただいた意見をもとに草案を作成して、皆さんに還元し、詳細部分についてはメールで詰めさせていただきます。メールにおける議論については、次回の委員会で資料として配付いたしますが、このような作業手順でよろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

【佐藤主査】  それではそのほか報告等、事務局のほうからお願いいたします。

(事務局から今後の審議日程(案)について説明。)

──終了──

 

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