地震火山部会 観測研究計画推進委員会(第6回) 議事録

1.日時

平成22年11月10日(水曜日)10時半~12時

2.場所

文部科学省 研究開発局会議室1

3.出席者

委員

(委員)長谷川(昭)、藤井
(臨時委員)鵜川、清水、平田、堀
(専門委員)小泉、飛田、西澤、長谷川(洋平)、松澤、森田、吉田

文部科学省

鈴木地震・防災研究課長、北川地震調査管理官、佐藤課長補佐、高木地震火山専門官、山岡科学官、飯高学術調査官

オブザーバー

宮澤

4.議事録

【清水主査】それでは、時間になりましたので、ただいまより測地学分科会地震火山部会観測研究計画推進委員会の第6回の委員会を開催いたします。会議は、測地学分科会運営規則第4条により公開となります。

 それでは、委員の出欠状況等について事務局から説明をお願いします。

【高木地震火山専門官】それでは委員のご出欠について、説明します。本日は浦塚臨時委員と金田専門委員がご欠席です。

 本日の委員と臨時委員の出席者は過半数を超えておりますので、科学技術・学術審議会令第8条によって会議は開催されます。

【清水主査】ありがとうございました。本日の議題は3つございまして、最初は地震火山年次基礎データの取りまとめについて報告があります。それから2番目に、レビュー報告書の作成方針についてご審議をお願いしたいと思っております。3番目は、平成22年度【年次報告】、機関別の作成についての依頼です。

 それでは配付資料について、事務局から説明をお願いします。

【高木地震火山専門官】(配布資料を議事次第に沿って、個々に確認。)

 

 

[議題1 地震火山の年次基礎データの調査結果について]

地震火山の年次基礎データの調査を、事務局が建議の実施機関に対して行ったことを説明し、その集計結果を報告した。その報告結果に対して意見交換を行い、一部の項目についていくつかの疑問点が存在したため、精査する必要があることがわかり、引き続き調査を行うこととなった。

 

【清水主査】 最初の議題ですが、地震及び火山噴火予知のための観測研究計画も本年で2年目に入ったわけです。次期の建議の策定を視野に、レビュー報告書の作成を当委員会で行うということが決められておりますが、そのレビューに資するための地震火山の観測研究の基礎的なデータの調査を行うということが、前回の委員会で了承されました。皆さんに協力願いまして、アンケート調査を行ったところであります。その集計結果がお手元に資料としてあると思いますが、その調査結果について、事務局から説明をお願いします。

 

(事務局から資料の説明の後、意見交換)

 

【清水主査】他にどなたか意見ございますか。よろしければ、今、幾つか疑問点が出されましたので、その辺についてもう一度事務局のほうで再検討いただき、再調査で皆さんにまたご協力をお願いするということで、よろしいでしょうか。

 その結果はどうするのでしょう。次回の会議はすぐには開催されないですよね。

【高木地震火山専門官】再調査にどのぐらいの時間がかかるかはわかりませんが、調査が終わり次第、まず委員の皆様にはメールで最終結果をご提示させていただいて、その後、次の委員会に正式に修正版として出すということになるかと思います。

ところで、本来はこの会議は資料もすべて公開ですが、小泉委員からの指摘もありましたように、この資料がそのまま公開されましては誤解を生じてまずいと思いますので、会議の公開資料としないほうがよろしいですね。

【清水主査】それは修正が終わってから公開するということですね。

【高木地震火山専門官】そういうことです。

【清水主査】よろしいと思います。誤解を生じますので。

 それで1つだけ確認ですが、次のこの委員会よりもその前に地震火山部会があると思うのですが、そのときにはどうするのでしょう。

【高木地震火山専門官】次の部会などには委員会での審議状況の報告ということがありますので、そこに再調査した資料が間に合うようであれば、委員の皆様にメールで承諾をいただいた後、そこで提示するということも可能でございます。

【清水主査】わかりました。そのようにさせて頂きます。

 

 

[議題2 地震及び火山噴火予知のための観測研究計画のレビュー報告書の作成方針と進め方について]

「地震及び火山噴火予知のための観測研究計画」のレビュー報告書の作成方針と進め方について事務局案を提示し、意見交換を行った後、了承された。

 

 それでは次の議題に進みたいと思います。2番目の議題はレビューの報告書についてです。第2回の地震火山部会でレビュー報告書を当委員会で作成するということが了承されました。その作成方針等について、当委員会で2回にわたって皆さんからご意見等いただいておりました。それらを参考にしながら事務局のほうでその作成方針の案を取りまとめていただきましたので、今日はそれについて審議したいと思います。まず事務局のほうから説明をお願いします。

【高木地震火山専門官】資料2をごらんください。レビュー報告書について2回にわたって委員会で意見交換をしました。その後清水主査、森田委員と事務局において、その作成についての方針と進め方について資料2のような案を作成しました。読み上げさせていただきます。

 

(資料2の読み上げ)

 

【清水主査】どうもありがとうございました。ただいま事務局からレビューの作成方針と進め方についての案を説明いただきましたが、このような方針で進めるということでよろしいでしょうか。ご意見よろしいでしょうか。

【小泉専門委員】まず基本的によろしいかと思います。前回のレビュー実施には私も含め参加された方も多いと思いますけれども、最初のところに近年発生した地震を入れたというのは新しいやり方です。前回までは率直に言ってかなり総花的に書いていたのですよね。いろいろなところに気を使って、それを止めて,ある意味エポックメーキングなところをまずやった。加えて総括というのを入れ、また,長谷川先生のほうで苦労されて、総括をさらに縮小したみたいなものもつくられて、皆に読んでいただけるようにしたと思うのです。何を言いたいかというと、多分こういうふうに書くとみんなが力を入れるのが、エポックメーキングな部分や、総括ではなくて本論の部分だと思うのです。でも一番大事なのは間違いなく最初の部分になると思うのですね。最近のイベントに関してどんなふうに新しい成果が使われたのかというのを、国民は見ると思います。研究者が書く際に力を入れるのは後ろのほうになりがちですが、一番前を大切にすべきでしょう。論文でイントロを一生懸命書くのと同じようなものだと思います。それを意識するのが大事かなと思います。単なるコメントです。

【清水主査】はい、どうもご意見ありがとうございます。おそらく今、ご指摘いただいたとおりだと思います。最初のところは特に読むほうから見るとわかりやすいイベントがあって、それに対して予知計画で行ったことが、どういうふうに反映されているのかというのがわかるように書くということですね。

【小泉専門委員】はい。そうすると後ろも読んでくれるかなということです。

【清水主査】よろしいでしょうか。ほかに皆さんご意見あれば。この資料2の裏側に具体的な目次の案がございますけれども、これについてもあわせてご意見いただければと思いますけれども。

 実際は多分これから当委員会でレビューを起草するわけですが、その過程でいろいろなご意見いただきながら、おそらく細かいところは変更事項があると思いますが、基本的な方針としてはこの形でいきたいということでございますけれども、よろしいでしょうか。

【小泉専門委員】最近たまたま、台風災害とか水災害の人の文章をちょっと見たのです。この前たまたま地震があって、関東の携帯電話が緊急地震速報でみんな鳴って、水災害の国際会議の出席者がみんな感動して、我々がやるべきことはこういうことだと言ったというのですよね。水災害の方では,我々よりよほど予算を使って対策も進んでいると思えるのに、そういう印象を持たれたということです。それはとてもいいことで、つまり緊急地震速報っていうのは、かなりインパクトがあったんですね。これを建議のレビューの中でどういうふうに位置づけるかということを、もうちょっとお聞きしたい。つまり緊急地震速報は直接の地震予知ではないんですが、緊急地震速報を行なうためのいろいろな知識とかノウハウには,地震予知研究の成果が生かされているわけです。それをどういうふうに入れるかということについて何かお考えがあったら教えていただきたいなと思います。

【高木地震火山専門官】事務局からでございますが、今お手元に実施計画がありまして、予知計画に参画している192の個別課題がありますけれども、実はこの中には直接その緊急地震速報に関する課題はございません。実際に予知計画の中でやるというのは、かなり難しいかなというのが私の印象です。これを開発された防災科研あるいは、それを実用化された気象庁の委員で、何かご意見いただけたらと思うのですがいかがでしょうか。

【鈴木地震・防災研究課課長】おそらく前レビューの期ないしはその前に行われた研究の成果として、気象庁さんが運用を始めたのが平成19年だったと思うので、昔成功物語としては書けるかと思うんのですけれども、現期のレビューとしてはちょっと期間がずれているかなと思います。どちらかと言うと、予知にかかわるかなり基礎的ないろいろな研究がこの予知計画では位置づけられています。現実に社会に出ていくまでのまでに、この予知計画に基づいて行われた研究から、さらにプロジェクト型研究のように手をかけて実装されていくわけです。予知計画の成果をこういうことで世の中に役に立っているという部分を、どこかに特別ページとしてやるとすれば、これまでの成果を記述できるかなとは思います。それは、緊急地震速報がいい例だと思うので、できるかどうか検討していくべきでしょう。

【山岡科学官】今の建議の中では一番最後、4の計画推進のための体制の強化というところに、地震調査研究推進本部が策定する新しい総合かつ基本的な施策への反映みたいな項目もあるので、直接防災に向けてどう役立っているかというようなところは一応建議に書いてあることになっています。役立つべきであるというのは建議に書いてあるので、それに対応してここに入れるか、あるいは今課長がおっしゃったように特出しをするかということはやって悪くはないと思うのです。むしろそういうところをアピールできるので、やるといいのではないかなと思います。

【清水主査】わかりました。今そういうご意見いただきましたので、とにかく入れることができるのであれば、とにかく予測を志向した研究になっていますので。

その辺の社会実装的なところも、既に社会実装が進んでいるということで成果の1つとしてとらえて、なるべく書き込めれば書く方向で検討してみて、少し皆さんのお知恵を拝借したいと思います。実際これから起草するに当たって、いろいろと意見をお願いしたいと思います。

 これでよろしいでしょうか。特になければ、この方針をお認めいただいたということで、地震火山部会には報告をさせていただきます。当委員会がこのレビューの起草委員会ですので、ぜひ皆さん主体的にレビューの起草にはかかわっていただきたいと思いますのでよろしくお願いします。

 それでは今後のスケジュールについて、事務局からお願いします。

【高木地震火山専門官】はい。ご了承いただきましてありがとうございます。この取りまとめを12月の地震火山部会で清水主査から報告していただくことになります。

 その上で、その次ですけれども、第6期に入ってしまうと思いますが、次の委員会において具体的な作成スケジュールなどを固めて、作業に具体的に着手していくことになっていくと思いますので、何とぞよろしくお願いいたします。

【清水主査】はい、そういうことですので、皆さんもご協力よろしくお願いします。

 

 

[議題3 地震及び火山噴火予知のための観測研究計画の平成22年度年次報告【機関別】のとりまとめについて]

「地震及び火山噴火予知のための観測研究計画」の平成22年度年次報告【機関別】のとりまとめについて事務局から説明を行い、了承された。

 

 3番目の議題は今年度の年次報告【機関別】についてです。これは昨年度から始まりました新しい予知計画について、本委員会では定期的な進捗状況の把握を行って研究成果の取りまとめを行うというのも任務になっております。今年度の成果報告の取りまとめの方針について、まず事務局から提案をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

【高木地震火山専門官】資料の3-1をごらんください。当委員会では進捗状況の把握のために年次報告を行うことが昨年第3回の委員会で決定しており、それに基づいて平成21年度も年次報告の作成が終わりました。

 平成22年度についても昨年度と同じような手順で行いたいと思います。具体的には年次報告【機関別】をまず作成し、それに基づいて年次報告【機関別】を作成するということでございます。

 まず年次報告【機関別】の様式ですが、別紙の資料3-2をご覧下さい。これは昨年度の年次報告【機関別】の報告様式とほぼ同じものです。報告事項は全部で12か所ございまして、これをオンライン入力で行います。しかし、昨年度入力したものはデータベースとして残っており、今回の報告で実際に入力していただく項目は7番、8番、9番です。今年度の成果と論文、報告等の成果物、それから次年度の実施計画の概要です。この3点を入力していただくことになります。

 委員の皆様には事前にこのオンライン入力による報告について、何か修正なり要望点なりあるかどうか伺いましたところ、特段ご意見はございませんでしたが、予知協議会の企画部の宮澤先生、特に今日来ていただいておりまが、かなりご尽力をいただいてこのような使いやすいシステムを用意しておりますので、もし何かこの入力システムについてご意見があれば、後で伺いたいと思います。

 先に3、日程(案)についてお話ししたいと思います。今日の第6回の観測委員会で、このような方針で年次報告をつくるということが了承された後、来年1月中旬ごろに各機関に清水主査から年次報告の作成の依頼を行います。

 2月の中旬ごろに締め切り、文部科学省が後援予定になっている成果報告シンポジウムを3月に開催します。このための資料として、このオンライン入力のデータを使ってPDF化する機能を使いまして、作成して使用します。

 その後、昨年より若干スケジュールは早目なんですが、3月から4月にかけて次回の委員会を開催して、そこで機関別の取りまとめを行う。そしてそれをもとに【成果の概要】を取りまとめる作業に入りまして、5月から6月の委員会でそれが取りまとめられればよいと考えております。このように若干昨年よりも早目のスケジュールであるのは、本年度はレビュー報告書の取りまとめがございますので、なるべく前倒しでと考えております。

 それから資料の3-2に戻りますが、オンライン入力のことで細かい点になりますが、大学以外の機関の当委員会の委員には、昨年度に引き続いてオンラインシステムの機関代表者をお願いしたいと思います。具体的に何をするかといいますと、例えば個別課題の連絡担当者にそれぞれシステム上からパスワードなどが行きますけれども、そのようなパスワードを例えば忘れたとか、どうすればいいのかなどの場合、すべてを事務局が対応するのは192課題もありますので非常に大変ですので、機関ごとにフォローしていただければありがたいと思います。

【清水主査】はい、どうもありがとうございました。

 今、事務局から平成22年度の年次報告の案について説明がありましたけれども、要するに取りまとめの様式については、昨年度のとおりとするということです。昨年度企画部、特に宮澤さんの大変なご尽力で、非常にいいシステムができ上がっていますので、今年もそれを活用して同じような形で取りまとめるということです。あとは日程ですけれども、日程については昨年度よりも少し早目に行うと。これは後にレビューが控えているということもございますので。

 よろしいでしょうか。こういう形で平成22年度の年次報告も取りまとめるということでご了承いただけますでしょうか。

 それではこれで皆さんにお認めいただいたということで、報告書についても進めていきたいと思います。どうもありがとうございます。

 

 

[議題4 その他]

 

【清水主査】本日準備した議題は以上でございますが、皆さんから何かありますでしょうか。もしなければ事務局のから、連絡事項があればお願いします。

【高木地震火山専門官】資料4-1をごらんください。これは前回9月の委員会の議事録でございます。事前に意見照会を終えておりますので、一応これで完成でございます。もし何かありましたらこちらまで、至急事務局にご連絡ください。

 それから資料4-2ですが、前回の委員会で実施機関について修正があり提示したところですが、一部の大学で組織名が変わっているのではないかというご意見もあり、再度調査した結果、実は一部古いままであったことがわかりまして、秋田大学と鹿児島大学でございますが、表記を変更いたしましたので、これに差しかえさせていただきます。

 資料4-3は今後の審議日程でございます。具体的に日程が決まっておりますのは12月13日の地震火山部会と来年1月6日の測地学分科会でございますが、これで第5期の科学技術・学術審議会が終わりまして、2月から第6期が始まります。分科会、部会を順次開きながら、第7回の当委員会を開けるのは早くても2月の終わりから3月ぐらいになるかと思います。その間かなり時間があきますが、年次報告やレビュー等の作成も控えておりますので、それらに関する意見照会は引き続きメールで行っていきたいと考えております。

 それから参考資料の1としてお手元にこの年次報告【成果の概要】がございますが、これはやっと刷り上がりまして、皆様のお手元に用意することができました。中を見ていただくとわかりますように、非常に絵もきれいですし内容も充実したものができました。これは委員の皆様方、それから個別担当者、そして予知協議会企画部にたいへんなご協力いただいて、このようなものができましたのでご報告をさせていただきます。

【清水主査】はい、どうもありがとうございました。これですべて終了です。みなさま、本日はご苦労さまでした。

 

 

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研究開発局地震・防災研究課

(研究開発局地震・防災研究課)