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地震火山部会(第19回) 議事録

1.日時

平成26年10月24日(金曜日)13時30分~16時30分

2.場所

文部科学省13F 13F1会議室

3.議題

  1. 御嶽山の噴火を踏まえた火山研究の課題と対応について
  2. その他

4.出席者

委員

(委員)平田、藤井
(臨時委員)井口、石川、小原、小泉、清水、仲西、松澤、山岡、矢来、吉田
(専門委員)加藤、西村、三宅、宮澤、山中、山元

文部科学省

田中局長、磯谷審議官、、森澤地震・防災研究課長、阿部火山研究推進チーム次長、丸山防災科学技術推進室長、出口地震・防災研究課長補佐、重野地震火山専門官、加藤学術調査官、森田科学官

オブザーバー

棚田

5.議事録

[委員の出欠状況]

  • 委員の出欠について:浦塚臨時委員、田村専門委員、藤林専門委員、望月専門委員が欠席。
  • 関口臨時委員に代わり防災科学技術研究所の棚田地震・火山防災研究ユニット副ユニット長が参加。

[議題1:御嶽山の噴火を踏まえた火山研究の課題と対応について]

【平田部会長】  まず、前回の第18回地震火山部会に引き続き、御嶽山の噴火を踏まえた火山研究の課題と対応について検討したいと思います。
 本日の進め方について事務局から説明をお願いいたします。
【森澤地震・防災研究課長】  本日の議論の進め方でございますが、前回の地震火山部会では、参考資料3にございます地震火山部会における論点に沿いまして御検討いただきました。この中で、特に御嶽山における観測研究及び体制の在り方などにつきましては、おおむね委員の皆様の合意が形成されたというようなところもございますが、それ以外の火山観測研究体制あるいは人材育成といったところについては、まだ議論が足りないと考えているところもございます。
 本日は、このために、資料1といたしまして、前回の火山部会での主な意見の抜粋という資料を事務局で整理させていただいております。この意見の抜粋と参考資料3の論点を見比べながら、各事項ごとに議論を深めていただければと考えてございます。
 それから、その前に前回の地震火山部会で宿題事項を頂いておりますので、これの説明を少しさせていただきたいと思います。特に前回の議論では、火山研究者に関しまして委員の皆様から幾つか御指摘を頂いております。
 資料2を御覧ください。「火山研究の現状について」という資料でございますが、これの14ページを御覧いただきたいと思います。前回、この14ページの左側の資料で御説明をさせていただきました。具体的には平成26年度の火山研究者数といたしましては、いわゆる地震研究者との重複計上を含む形の、両方に関する研究者という形で、総数といたしまして329人という数字をお示しさせていただいたところでございますが、この数字について、苦肉の策でグラデーションでも示させていただいておりますとおり、火山研究をやっている濃淡があるのではないかということで、専ら火山研究に従事する者と、地震研究と両方やられている方に分けてはどうかという御意見を頂きましたので、それに基づいてまず精査をいたしました。
 その結果がこの白抜きの数字になってございますとおり、主に火山研究に従事する者は84名、それ以外が245名という形で線引きをさせていただいておりますが、実はこの線引きの基準も相当曖昧なところがございまして、やはり点線できっちり分ける形というのはなかなか難しいなと思っておりまして、この数字は、どちらかというとやはり大ざっぱな目で見ていただく方が良いのではないかと事務局は考えてございます。
 一方で、この329人のうち、実際の火山フィールド、火山観測点の維持・管理に携わりながら火山噴火研究に従事している研究者の方という観点からの精査もいたしました。それが右側のグラフでございます。この中で、特に大学の正に火山観測点の維持・管理に携わりながら火山噴火研究を実施している研究者の数、教授・准教授・講師・助教授、任期付き研究員が入ってございますが、院生と学部生といわゆる技官の方は除いてございます。その数字が47人。それ以外の防災科研あるいは産総研等の機関の人数が34人、合計で81人という数字でございます。この81人には、いわゆる左側でいうところの地震と火山の両方に関係する研究者も含んでいる形になっているということでございます。
 それ以外の資料2のページについては特に修正はございませんので、今回は説明を割愛させていただきます。
 【平田部会長】  ありがとうございました。これは前回の議論で宿題になっていたことについて、事務局でもう一度検討していただいた資料が御説明されたと思います。
 それでは、本日は前回の議論で足りなかった点について、更に深く議論をしていきたいと思います。項目に沿って進めたいと思いますが、項目というのは何かというと、参考資料3で、前回の地震火山部会における論点というのが6にまとめられておりまして、主として一つ目の項目については議論しましたが、そのほかについて、今日は議論していきたいと思います。
 それで、ちょっと余計なことを申し上げましたが、まず「御嶽山における観測研究及び体制の在り方」について、事務局から御説明をお願いいたします。
【森澤地震・防災研究課長】  資料1を御覧ください。太字で書いてございます「御嶽山における火山観測研究及び体制の在り方」についてということで、前回の主な意見でございます。先ほど申し上げましたとおり、御嶽山に関する議論に関しましては、前回の議論でいろいろ御意見をいただいております。主な意見に書いておりますことを要約いたしますと、最初の丸から三つ目の丸くらいまででございますけれども、他の火山の事例等を見ますと、水蒸気噴火からマグマ噴火に至る可能性の重要性を指摘いたしておりまして、マグマ噴火に至る過程の解明を早急に進めるべきではないかという御意見でございます。
 そのための人や体制の整備ということにつきましては、一番下の丸でございますけれども、関係機関が一丸となって、オールジャパン体制での研究を早急に強化していく必要があるのではないかという御意見を頂いております。
 また、四つ目の丸でございますが、水蒸気噴火についてでございます。水蒸気噴火、まさに直前予測が難しいという共通認識を前回も意見いただいてございますが、水蒸気噴火が発生し、その規模が何によって支配されるかといったようなメカニズム解明の重要性について御指摘を頂いております。
 また、上から5番目の丸でございますが、地震計、GPSあるいは熱、火山ガス、傾斜計による観測の必要性について御指摘を頂いてございます。
 それから、上から6番目から三つくらい同じような意味かと思っておりますが、特に冬の期間とか火口付近、そういった過酷環境に耐え得る問題というところが指摘されてございまして、そういうものに耐え得る機器開発という課題はあるわけでございますけれども、こういった火口付近での火山ガスを含めた通年でのモニタリング体制の必要性という御指摘を頂いているところでございます。
 以上、これらの件に関しましては、当面の対策といたしまして科学研究費補助金の特別研究促進費の交付が決定されておりまして、2014年の御嶽山火山噴火に関する総合調査が始まっているところでございまして、当面の課題として御指摘いただいている点に対しましては、この総合調査の中で実施されていくものと考えているところでございます。
 【平田部会長】  ありがとうございました。それでは、この総合調査に関しましては、山岡委員が研究代表者になっているということですので、山岡委員からこの研究の概要の説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
【山岡臨時委員】  お手元の参考資料2を御覧いただければいいと思います。ここには2014年御嶽山火山噴火に関する総合調査ということで、科学研究費補助金を頂きまして実施する内容が書かれています。
 研究経費は、1枚めくっていただいたところにございます3,050万円ということで、この経費を頂きまして、1枚目にありますような研究目的のために行いたいということです。
 研究目的の一つは、パラグラフとしては三つ目にありますけれども、8月末から始まった直前の噴火準備過程ですね、地震活動とか、そういう準備過程から水蒸気噴火を経て推移して、この後どうなるか分かりませんけれども、今後推移していく過程を地質学・地球化学・地球物理学的手法によって解明するということで、これまで十分に観測されていない水蒸気噴火のプロセスに関する知見を深めるということです。これは、将来、御嶽山がまた噴火するかもしれませんけれども、そういうときのための防災にも当然役立つと考えております。さらに、もう一つは、今回の噴火に対する行政や住民の対応を調査することで、防災上の課題も明らかにするということで、この二つが主な研究の目的でございます。
 どのような研究内容かといいますのは、1枚めくっていただいて、どういうメンバーが入っているかというものを見ていただくとおおむね分かると思いますけれども、そこに研究の大きな項目立てとメンバーが書かれております。一つは地形変化と噴出物調査ということで、東京大学地震研究所の中田先生をはじめとしたメンバーで、地質学・地形学ということで行いたいと思っております。
 二つ目が、火山体周辺の地震観測及び地殻変動観測による火山活動の詳細調査ということで、これは地球物理学的観測によって、噴火の前から、噴火が起こって、噴火の今後推移していくところを研究をするということで、京大の大倉さん、名古屋大学、山中さんほか、このようなメンバーで進めていきたいと思っています。地震観測、水準測量、それから地殻変動観測、GPS観測、傾斜観測等々をこのメンバーで行っていきたいと思っております。
 次のページ、3ですけれども、3番目のテーマとしては「火山灰・火山ガス等の調査による噴出物成分調査」ですけれども、噴出口から出ています火山灰や火山ガスの成分を主に地球化学的手法を用いて調査をするということで、東京大学地震研究所の前野さん、東大理学部、森さんほかの方々に御協力を頂いて進めていきたいということです。
 4番目が火山情報の発信の在り方ということで、先ほど噴火に伴ったそれぞれの組織が一体どういうふうに動いたかというところもこの際明らかにするということで、名古屋大学の田所さん、名古屋大学の減災連携研究センターの阪本さんあたりを中心にしていただいて、それで進めていきたいと考えております。
 調査内容は、そこをお読みいただければ分かると思いますけれども、基本的にはその4本柱を基にして研究を進めていくということを、今後、年度内に進めていくという研究計画でございます。
 【平田部会長】  ありがとうございました。この研究組織の星印と、これはどういうことなのですか。
【山岡臨時委員】  科学研究費補助金の場合には、代表者以外に研究分担者及び連携研究者という二つの区分がございまして、研究の責任という意味では同等ですけれども、分担者には経費が分配されると。連携研究者には直接は経費は分配されないということで、研究分配者というか、経費の流れをある程度まとめておくことで、それぞれの組織の中での事務処理が楽になるようなことを考えて、このような分配と連携を行いました。特に研究上ではこの二つに差異はございません。
【平田部会長】  ありがとうございました。それでは、ここまでの事務局からの説明と、それから山岡委員からの説明について御質問あるいはコメントがございましたら、お願いいたします。
 これは前回の論点の最初の御嶽山における観測研究及び体制の在り方ということで、当面の対応について、科学研究費補助金に基づいたオールジャパンの体制で、名古屋大学が中心になって研究をするということに対応したことが実施されたという報告だと思います。
 研究組織を御覧になればお分かりになるとおり、大学のほか、気象庁あるいは防災科研などの独法も入っております。地域的には地元の信州大学はもちろんのこと、京都とか北大も入っていますね。オールジャパンの方が参加しているということです。
 分野、研究の内容については、今、山岡委員が御説明になったように、地形学から噴出物の調査、地球物理観測、それからガス等の火山化学、それと災害情報の発信の在り方についての研究が入っているということです。
 何か付け足すこと、コメント、質問ありますか。
 【棚田オブザーバ】  確認したいのですが、資料1の「御嶽山における観測研究及び体制の在り方」に丸が幾つか書いてあります。それが全てこの科研費で解決するわけではないですよねというのを確認したいのです。
【平田部会長】  ないと思います。今日はそのことについても少し議論を進めたいと思いますが、当面の御嶽山の対応というのを今まだ議論しているところです。
【山岡臨時委員】  基本は年度内にどうするか、つまり、今回の噴火を受けて、とにかく緊急に研究をしなければいけないことがここの研究計画の中には詰められておりまして、例えばもう少し中長期的なことはここではもちろんできませんから、それは今後の議論に委ねたいと思っています。
【棚田オブザーバ】  了解です。
【平田部会長】  では、雪が降り始めて大変な状況になっていると思いますけれども、名古屋大学を中心としてオールジャパンの関係者の御努力に期待したいと思いますので、よろしくお願いします。
 それでは、引き続いて、今の質問にも関係ありますが、火山研究全体の方向性について議論をしたいと思いますので、まず事務局から説明をお願いいたします。
【森澤地震・防災研究課長】  今、御議論いただきましたとおり、御嶽山以外も含めた火山研究全体の方向性についてということでございます。
 参考資料3の論点では、「火山研究全体の方向性」という黒丸の上に、「現建議の方向性と実施方策の検討」という論点も整理させていただいてございますが、これらを合わせた形で、今回、資料1といたしまして「火山研究全体の方向性について」という形で整理をさせていただいております。
 前回の主な意見といたしましては、最初の丸にございますとおり、今後、力点を置くべき方向性といたしまして、物質科学との連携、地震活動との関連性の研究あるいは噴火事象系統樹の高度化、マグマ噴火への移行についての理解、噴火ポテンシャルの評価方法など、現建議に基づくような中身に沿った研究についての御指摘を頂いておりますほかに、次の丸にございますとおり、その上で、水蒸気爆発が起こる前の前兆過程の研究の強調性について御指摘を頂いております。
 また、最後の丸にございますとおり、地球化学的な観測も必要であるといったような御意見も頂いているところでございます。
 ただ、今後の議論をしていただく上で、やはり具体的な火山のイメージがないとなかなか議論しにくいのではないかと事務局でも考えておりまして、実は次のページの「戦略的な火山観測研究体制について」の3番目の丸に整理をさせていただいているんですけれども、前回も意見いただきましたとおり、個々の火山ごとの研究内容や研究体制の現状の洗い出しが必要であるという御意見も頂いているところでございまして、この御意見に基づきまして、事務局で資料を整理させていただいております。
 資料3といたしまして、個別の火山の研究状況あるいは火山噴火予測の研究体制がどうなっているかという資料を用意してございますので、事務局から説明をさせていただきます。
【重野地震火山専門官】  それでは引き続き、資料3について簡単に御説明いたします。これは火山噴火予知連絡会の下に火山活動評価検討会というものがありまして、5年ほど前、平成21年6月に報告されたものでございますが、その検討の際に、火山に対して活動状況がどうであるかというような検討をしていたものを基に加筆修正したものになります。
 5年ほど前の話で、活動状況に関してはまだ整理が追い付いていなくて、一部、当時のままになっていて、活動履歴の更新がなされていなかったり空欄になっているところがありますが、その点に関しては御了承いただければと思います。また、北方四島の火山に関しては調査資料が不足しているということで、今回の対象外としております。
 7番目の雌阿寒岳、10番の十勝岳等、色が付いているところがあると思いますが、ここに関しましては、いわゆる大学及び防災科学技術研究所で定常的な観測点がどこにあるかという調査を以前いたしましたが、それに対応する大学の43火山プラスそれ以外の防災科研単独でやっている2火山を含めた45火山になっております。
 右側に「現在の観測体制」とありますが、それより右側が最近調査した結果を反映させたものになりますが、各機関、大学であるとか情報通信研究機構とか防災科学技術研究所さんの観測点が各山についてどれだけあるかというものと、観測項目としてはどのような観測が各山についてなされているかというのをまとめてあります。
 それから、その右に「観測研究に従事している研究者」というのがありますが、これに関しては各機関に照会して、いわゆる観測をして、それを研究に結び付けている方がどのくらいおられるかということを、山ごとにまとめたものです。国土地理院に関しましては、基本的に噴火予知連の委員の方が各山通しで見られているということでこの表から除いてありますが、上に脚注として書いてあります。それから、こちらの研究者に関してですが、先ほど資料2について、47プラス34というところで話にありましたが、そこは大学院生は除いてありますが、こちらでは観測をして研究に従事している方に大学院生も含んでおります。
 それから、一番右になりますが、各火山に関してどのような研究がなされているかというものに関して回答いただいたものを記入しております。これを見ますと、山によっては観測点が置いてあるけれども研究内容が入っていないというような、基本的に通常のときには研究がなされていないけれども、異常があったときのトリガーであるとか、地震と火山の関係を調べるとか、そういう目的でやられているもので、全部が書き込まれているわけではありませんが、濃淡という話が前回での御意見もありましたが、基本的にたくさんの方が研究をやっていて、たくさんの研究内容があるというところに関しては重点的にといいますか、しっかりと研究がなされているという観点から御覧いただければと思います。
 今まで対象火山としては大学43ほか、各機関やられていますが、研究リソースにも限りがあるということで、ある程度選択と集中を図ってきたというところもありますが、それはこの表を御覧になれば分かるかと思います。
 繰り返しになりますが、前回の議論では水蒸気噴火をする火山に関してどのような研究をするべきかという観点での御意見、資料1になりますが、に関してかなり御意見を頂いておりますが、それ以外、火口周辺で多項目の観測網を設置するというような御意見は頂いているのですが、それ以外の違った観点、違ったアプローチからの研究に関してどのようなものができるかという御意見や、最近の活動状況に関しては更新がされていないところではありますが、現在の火山の活動状況あるいは観測状況等を見て、御嶽山の噴火を踏まえたという意味での研究という切り口から強化を図っていくべきだという御意見がありましたら、それもお伺いしたいと思います。ある観点からすると、選択と集中を図るということで、濃淡があって、かなり薄いところに関しては、ある意味、絞ってしまうんだというような御意見もあり得るかと思います。
【平田部会長】  ありがとうございました。それでは、今、事務局から説明があったとおりですが、前回の議論になった切り口以外の研究のアプローチとか、研究の対象とする火山についてといった視点も含めて、火山研究全体の方向性についての議論をお願いしたいと思います。
【井口臨時委員】  この表で、「VEI2以上マグマ噴火活動履歴による今後100年間程度の長期評価」で、丸バツを付けてあるのですが、丸バツは良いのですが、不明というのがあって、これ、不明というのはどういう意味なのでしょうか。
【重野地震火山専門官】  実は先ほども少し御説明しましたが、現在の観測体制より左側の方は、当時の気象庁の火山活動評価検討会で議論された資料をそのまま引っ張ってきているもので、内容に関しては詳細までは存じていないです。
【井口臨時委員】  分かりました。ただ、選択と集中が良いのかどうかは別として、それを考える上では、この項目は結構重要なポイントですよね。どれぐらいの規模が、100年にするのか50年にするのか30年にするかというのは、その辺のところはありますけれども、結構重要な点であって、不明は困るのではないかなという気はします。しかも、重要な火山が不明になったままになっているので。
【平田部会長】  事務局としては前の資料に、現在の観測体制よりも右側の欄についてはアップデートしたけれども、それ以外はそのままだという御説明ですので、それはその限りでしようがないのですが、例えばこれをもっとはっきりさせる必要があるという議論があれば、火山学者の方に働いていただかないといけなくなってしまいます。
【森澤地震・防災研究課長】  先ほど来、御説明いたしているとおり、これは基本的に気象庁の資料を使わせていただいておりますが、後ほど御説明いたしますけれども、気象庁の方でも正にこれから監視体制の検討という中で、当然、ここのこういう基礎データのところは同じデータを使ってやっていく必要があると思っておりますので、私ども、気象庁と相談して最新の情報という形で整理はしていきたいと思っております。
【平田部会長】  ありがとうございました。これは今、重要な指摘があったということだと思いますが、ほかにまず、今までの説明についての質問がございましたら、御発言ください。
【棚田オブザーバ】  防災科研の観測点数はV-netを基準として出させていただきました。じゃあ、防災科研はHi-netとかK-net、KIK-net、いろいろ観測点があるわけですが、実際問題、Hi-netは火山観測にも必要ならば有効利用させております。例えば霧島山の御池という観測点、それから八甲田山で膨張があったときのHi-netの、名前は忘れましたが、観測点が山の近くにあったので使われた。
 今回の御嶽山は火口から10キロ付近に3点ぐらいありまして、やはり微動とかをとれている、それはもちろん近い点にはかないませんけれども、Hi-netもここには出てこない数字としては役に立つということは一言申し上げたいと思います。
【平田部会長】  ありがとうございました。Hi-netが火山観測に貢献しているということは異論のないところだと思いますし、それについては少し後でもうちょっと議論をしようかなと思っていたのですが、御説明はそういうことですので、同じようなことで、ここの表に載っている観測体制のところで、今の事務局からの説明に補足するようなことがあれば、御発言ください。
【山中専門委員】  現在の観測体制の括弧付きというのはどういう意味なのでしょうか。
【重野地震火山専門官】  括弧に関しては臨時観測点になります。
【平田部会長】  ここの議論は、資料1の火山研究全体の方向性について、建議の計画との関連も含めて今議論しているわけですけれども、ここでは、資料1の1ページ目の下のところに丸が四つございます。これについて、前回はこういうことが議論されたので、これを補足する、あるいはもうちょっと膨らませるという議論もいいと思いますし、それから、これ以外の観点が必要ではないかというようなこともあるかと思います。
 例えば御嶽山の場合には、火山の噴火と内陸の地震の関係ということについては、建議の中でも取り上げられている相互作用というようなこともありますが、これは山岡委員、何かアイデアございますか。前も御発言があったような気がしますけれども。
【山岡臨時委員】  建議の中では相互作用という形で捉えられておりますけれども、私の印象というか、今回の噴火を受けた印象でいうと、やはり群発地震活動が始まったのが1978年で、有史以来の噴火が1979年であるということもあって、やっぱり長期的には一体のものというか、お互いにどういう関係があるかということまで含めて見ていくことと、それから、ひょっとしたら御嶽火山の長期的な活動度の高まりの現れかもしれないと見るべきだと思っていて、そういう意味でいうと、周辺の群発地震域と合わせて研究をしていくというのがこの地域は良いのではないかと思っていますが、こういう答えでいいのでしょうか。
 もう一つ言うと、群発地震と火山だけではなくて、実はここは1984年に長野県西部地震が起きた場所でもあって、少し大きめの地震も実は若干頭に置いておかなければいけなかったり、長野県西部地震以降も群発地震域が徐々に北側にというか、東北の方に広がっていることもあるので、いろいろな意味で少し心配な場所でもあります。
 そういった感じなので、まだまだいろいろな意味で目が離せない場所であると思っています。
【平田部会長】  ありがとうございました。建議に基づく観測研究計画では、地震と火山の相互作用というか、力学的な相互作用もあるだろうし、それから流体の移動なども関連した相互作用もあることは非常に強調されていることですので、御嶽山と長野県西部地震はすぐに思い浮かべることだと思います。
 そのほかに、もう少し全体の方向性について議論すべき点がありましたら御発言いただきたいのですけれども。
【棚田オブザーバ】  いわゆるテレメーターできる項目が主に書いてある気がしまして、火山の場合、水準測量というとても地味だけれども時間が掛かって大変な項目が、ざっと見た限りは書いていない。大学さんが書き忘れたのかもしれませんが、皆さんやられている。そういうのもあると。
 それから、例えば昨日、予知連で説明があった桜島の構造探査とか、そういうのも地味ですけれども大切なものがあって、観測点の話だとこういう表になるのでしょうけれども、そういうテレメーターされていない重要な観測もあるというのが、やはり火山研究全体の方向性の一つの丸に入ってもいいのではないかと思います。
【平田部会長】  ありがとうございました。例えば水準測量というと、ぱっと国土地理院に振りたくなるのですが、何か御意見ありますでしょうか。
【矢来臨時委員】  幾つかの火山については国土地理院でも水準測量を行っているものがございます。ただ、やはり対象となる火山も多いということと、こちらの人員も限られているということで、毎年行うわけにはなかなかいかず、何年かに1回観測を行うという形で進めてはおります。
【平田部会長】  ありがとうございました。火山研究全体の方向性といったときには、長期にわたって一つのところで継続的にデータをとり続けていくことは一つの要素になると思います。
 一方で、そうは言っても全ての110の各火山全部について同じようにすることもなかなか難しいということもあって、それで、ある種の戦略的に火山研究をする体制も必要だと。それは次に議論をしたいと思っているのですが、そういう両面があるかと思います。
 それは、一つは火山の活動度にもよるかと思うんですけれども、少し具体的な火山の名前とかというか、代表的なこういった火山はどういった研究体制が必要かというようなアイデアをお持ちの方は、少し御発言いただけますか。
 まず口火を井口委員に切っていただいて、例えば桜島はどういう観点から研究をしているかというのをちょっと参考に、その間に皆さん考えておいていただいて、それに倣っていただきたい。
【井口臨時委員】  桜島については、とにかくいわゆる予知の研究としては、やっぱり次の大規模噴火をいかに予知するかということが一番の問題だろうと思っています。つまり、100年前の大正級の大噴火の再来を視野に入れるということです。
 そこのところで、私が3本柱と言っているのですけれども、1本目の柱は、今まで我々がやってきた地球物理学的な観測項目を高精度化していくということです。その中でも観測坑道というのは正にそれの高精度化の最たるものですけれども、それから、もう一つ大事な点は、先ほどそういう地球物理学的な観測研究の中で、棚田さんからも指摘がありましたけれども、桜島については大正噴火からマグマの量が既に90%は蓄えられています。次の後10年で100%になるということが分かる理由は、水準測量の120年間のデータがあるということです。つまり、ロングタームでそういう議論ができるというのは、やはりデータの継続性があるというのは水準測量しかないのです。その意味において、水準測量は極めて重要であるということです。それから、もう一つは水準測量の最大の利点は、上下変動について、やはり高精度で、高分解能で観測できるというところです。それはGPSにはないところです。昨日の御嶽山の水準測量の結果でも、わずか二、三ミリの変動をもってそれを議論しているので、GPSにはそんなことはできません。その意味で水準測量は極めて重要であると言えます。水準測量に限らず、地震観測とか、そういうものが地球物理学的な観測というのが1本目の柱です。
 それから、2本目の柱は、これは既に指摘されていますけれども、物質科学との連携でありまして、桜島においては既に噴火が継続的に起こっております。つまり、物質科学的な連携をやるのに極めて適切なフィールドであるという条件がそろっているわけです。ですから、火山灰あるいは噴れきでもそうですけれども、それから火山ガスでもそうですが、そういうものを継続的に調査・分析することによって、その成分等の変化から次の噴火を予測していくことが可能になってくるわけであります。
 それから、3番目の問題。これも棚田さんから既に御指摘があります。つまり、構造の問題でして、それで、従来型の構造探査は火山体の構造の理解のためにやってきていたわけです。それが第5次、第6次、第7次の火山噴火予知計画においては全国の火山を対象にして、多分12火山ぐらいあったと思いますけれども、そういう火山体の構造の理解、それから地球物理学的な観測結果の理解を深めるために、そういう構造探査をやってきたわけですけれども、前計画あるいは現計画もそうですが、そういう構造の変化に着目して今は進めているということです。
 むしろ、その時間変化を追っていくということですね、これは非常に長期間やらざるを得ませんし、それから、人工地震探査だけではなくて、構造の変化の多項目化というものも既に着手しております。それはMTにしてもしかりですし、名古屋大学で既にアクロスも設置されておりますし、それから、反射法も、人工地震探査もやっております。それからほかに何かあったような気がするのですけれども、干渉法とか既に始めておりますので、要するに構造変化の多項目化というものも既に着手して、それがなるべく現場で使えるようなものに今後は持っていきたいと考えております。
【平田部会長】  ありがとうございました。期待していることをみんな言っていただけました。つまり、研究の手法というか観測項目について、前回にはあまり言及されなかったことについて少しお伺いしたかったのですけれども、相当いろいろなものが出てきましたが、今あまり出てこなかった例えば温度の変化みたいなものは当然入っていますよね。
【井口臨時委員】  それが、温度変化については、これが実は桜島の一番弱い部分です。というのは、温度変化というのは浅い部分でしかなかなか出てきませんし、やはりプロトン磁力計等の磁力変化から推定できるのも、やはり500メートル程度の浅い部分のところしかできないわけです。その意味でいうと、それをやるには桜島は不適切な、MTは良いのですけれども、温度の情報を浅いところのものを持ってくるには不適切で、その部分は桜島はできていないです。
 重要だと思いますし、特に水蒸気爆発が予想されるような火山においては、浅部の熱が増加するということが分かっています。特に口永良部島の場合は2003年頃から磁力変化がずっと出てきておりまして、そのデータが中の熱消磁を経年的にずっと示していたわけです。ですから、口永良部島は残念なことに直前には動いていなかったのですけれども、水蒸気爆発をやるような火山には地下浅部で必ず熱の変化があると思っていますので、特に重要であると認識しております。
【平田部会長】  ありがとうございました。今、水蒸気爆発の話が出ましたが、水蒸気爆発でその温度をモニターできているところというのは、ほかにどこかあるのでしょうか。草津白根とかは。質問、今、温度の話が出たので、温度がうまくモニターできているでしょうか。
【清水臨時委員】  水蒸気噴火でもちろん温度は物すごく重要ですけれども、なかなか連続的に長期安定してというのは結構難しい。例えば草津白根はすぐ近くに観測所があって、有人の観測施設があって、頻繁に、温度だけではなくて化学成分も含めてかなり一生懸命やっているところなのです。例えば霧島も、以前は鍵山さん達が温度計を置いて連続でとったりしていましたけれども、やはり本当に何年にもわたって長期安定してというのは結構難しい。化学になると、更に難しいという状況です。だから、そういう意味では水蒸気噴火を温度とか何かで直前に検知した例は非常に少ないのではないかと思います。
 例えば、それに代わるものとして、直接温度を測らないで間接的に温度を測る方法としては、例えばプロトン磁力計による全磁力変化があるのです。これは変化が熱消磁によると思えば、その温度変化を反映するわけですが、これは比較的テレメーター観測に乗りやすいものだと思いますが、これも私が聞いたところだと、今まで水蒸気噴火をプロトン磁力計で直前に検出した例はないのではないかと。ただ、少し中長期的には、例えば口永良部島でも何でもちゃんと熱消磁が出ていますから、非常に有効であることは間違いないのですが、やはり直前にそれを検出しようと思うと、それなりにまだ課題も多いと。あらかじめ噴くところが完全にピンポイントで分かっていれば、その北側と南側に置けばいいわけですけれども、真上に置いてもだめですから、そういう辺のところの戦略がやっぱり必要になるだろうと思います。
【平田部会長】  分かりました。非常に内容をよく知っている専門家は、これは難しいからといってどうも御発言されていないようですが、一つは、必要であるけれども必要な情報を得るために長期安定的に観測をする必要があるけれども、必ずしもその手法が確立していないものが幾つかあるという御指摘かと思います。
 ですので、研究体制の方向としては、一つは、今できることは何かということと、もう一つは、こういうデータは是非とる必要があるという観点から、技術開発を本気で進めていくということは長期的には必要なことかなと思います。
【清水臨時委員】  今、部会長が言われたように、とにかくそういう技術開発はもちろんすごく重要で、多項目化を図る、あるいは高精度化を図るというのは重要です。それと同時に、やはり先ほどの資料3を見て感じたのは、選択と集中と先ほど来言っていましたけれども、100ぐらいの火山がここに全部載っていて、よく40人ぐらいしかいないのにこんなにたくさんやっていると私はむしろびっくりしたのですが、これはこの表の右の方の観測に従事している研究者というのは全部足すと、多分これ、それぞれの火山とか大学で基準が違うから、うのみにはできないですけれども、これを全部足したら相当な人数になるので、これは言い換えると、恐らく一人の研究者が物すごくたくさんの火山を担当しているのです。そういう現実があるので、ある意味、選択と集中は必然ですし、これ以上増やせといったって、そうは簡単にはいかないというのが、これを見ると一目瞭然だと思います。
 ただ、やはり自然と集中ができていて、例えば桜島とか、非常に変化が大きくて、やはり緊急性もあるし、成果も出るところについては観測点も多いし、従事している研究者の数も多いですよね。この人数を見れば、やはり自然とどこに重点的にやるべきかというのはできていると。
 先ほどから井口委員が言われていたみたいに、桜島ではいろいろな研究がなされて進んでいます。メカニズムを解明するために非常に大きな成果が得られていると思いますが、同時に、この選択と集中で、この表を見ていて思ったのですが、やはりこの結果、抜け落ちているものがあって、それは活動の休止期間が長い火山は、これを見るとやはり人が非常に少ないです。そういうことを考えると、選択と集中の結果、非常に休止期間の長い火山に対して、どういうふうに研究を進めていくのかというのは一つの大きな課題になると感じました。
 例えば雲仙なんかもそうなのです。雲仙は比較的最近噴火したから、まだ人も物もありますけれども、基本的には雲仙も非常に休止期間が長いわけです。この後が長いのですが、今、我々としてはどういうふうに対応しているかというと、九大としては、地震の方の人たちと一緒に相互作用的なテーマを掲げて、内陸地震と一緒にして、ある程度面倒を見ているというか、そういうふうにして何とか乗り切ろうとはしています。
 ただ、いずれにしても非常に休止期間が長い火山というのは、このままではなかなか難しいので、例えば一つの方法としては、今まで、今から二つぐらい前に噴火予知計画までやっていたと思うのですが、集中総合観測とかいうのがありました。これも人員が少なくなり過ぎて、とてもではないけれどもホストである大学がもたないということで、10年ぐらい前からなくなったと思いますが、そういったものをもうちょっと見直して、比較研究というのでしょうか、いろいろな火山で比較研究をして、そのポテンシャル評価をしていくような、そして同時に手法開発もしていくような、何かそういうことも今後考えていかないと、御嶽山もそうだと思うのですが、休止期間の長いところはやはり抜け落ちていってしまうのかなという気がいたしました。
【平田部会長】  ありがとうございました。選択と集中が必然的に必要だということと、そうは言っても休止期間が長い火山などが漏れてしまうということは、研究上、問題があるという御指摘だったと思います。
 それで、少し話を進めていきたいと思いますので、そういった研究をする切り口は議論されましたが、その研究を進めるための体制の整備をどうするべきかということについても議論する必要がございますので、次に、事務局から、まずその体制の整備について御説明ください。
【森澤地震・防災研究課長】  資料1の2ページ目になります。ただいま既に体制整備についての御議論も始まってございますが、前回の議論の中では、例えば最初の丸にございますとおり、火山ガスを分析できる研究者が足りない、あるいは火山をしっかり研究できる組織が必要だという御議論の中で、四つ目の丸にございますとおり、先ほど来、御議論がございますような16火山の選定の際の選択と集中という観点での議論の見直しが必要ではないかという御議論を頂いたところでございます。
 前回はここまでの議論でございましたけれども、既に議論が始まってございますが、先ほど来、ございますとおり、必ずしも今回の御嶽山のように火山の活動度が高くなかったような火山が突然噴火するというときに、じっくり腰を落ちつけて研究ができないという状況で、どういう手だてがあるか、あるいは今、お話がございましたような機動的な観測研究をどういった準備で進めていく必要があるのかという観点で御議論を頂きたいと思っております。また、先ほど棚田オブザーバからもございましたとおり、既存の観測機器を有効に活用していくという観点からの御議論も頂ければと思っております。よろしくお願いします。
【平田部会長】  ありがとうございました。今までの議論の続きになりますが、改めて、しばらく活動していなかった休止期間が長い火山。御嶽山もその一つで、1979年の前はすごく長くて、1979年の後は休んでいるというほどでもないかもしれませんけれども、そういった火山をどうやって研究するかということはなかなか難しいことだと思います。
 それで、幾つかの観点からは、ここで言っている戦略的な研究観測体制が必要であろうということは異論がないと思うのですが、そのときの戦略というのは、対象をどうするかという話と、どういう手法で戦略的にやるかということがあると思います。対象としては、かつて選択と集中といって割と数を事実上絞ったという経緯もありますが、それで、何をやったらいいかというと、前の火山噴火予知計画の中では集中観測をやっていたと。そういうことはぱっと思い浮かぶのですけれども、そういうことも踏まえて、少し御意見を頂きたいと思いますが、いかがでしょうか。
【山岡臨時委員】  先ほど清水委員のおっしゃった話は結構重要で、活動的な火山には研究者も集まってきて、多項目で研究が行われると、必然的に物が分かってきて、更に自分が観測したデータが一体どういう意味を持つかというのがかなり明確になってきて、さらにそれで面白くなって、それで研究が進むという割とポジティブなフィードバックが掛かりやすいと思うのです。ですから、そういう火山をきちんと作っておくことは、火山学の進歩のためには非常に重要なのですけれども、一方で、たまにしか噴火しないような火山というのは、大体人がだんだん減っていくということもある。
 私はかつて伊豆大島に助手で赴任したときに、1986年の噴火があったときに、中村一明先生がやってきて言った一言は「君、運が良いね。噴火していない火山ほど暇なものはないよ」と言われて、大体噴火していない火山で長期観測を維持していくというのはなかなか大変なことだと思うのです。
 でも、一旦噴火してみると、その前のデータは非常に役に立って、その段階で新たな解析手法が開発されているとすると、少しさかのぼってデータを見ていくと、いろいろとそこで新しい知見が得られることは多々あることですので、結局は、いかに安定的な観測を長期続けていくかというところが思案のしどころかなと思うのです。
 研究者は大体非常に自分の興味のあるところに研究を集中していくところもあるので、やはり活動度の低い火山で研究を継続させるというのはなかなか難しいところがある。それは、できるだけ観測データを継続的にとるということを、そこは戦略的に行っていって、何かあったときに、きちんと成果が出るようなことを考えておくことが重要だと思っているのですが、いかがでしょうか。
【平田部会長】  ありがとうございました。普段、ほとんど変化していないものを継続的に観測し続けるというのは、非常に必要なことではあるけれども、例えば大学のような研究機関あるいは教育機関がそれを実施するのは、現時点では非常に難しいということもあると思います。地震もそうですけれども、火山も、我々の感覚から言うと10年、50年、100年なんていうのは、火山の噴火とか地震のリカレンスタイムからいうとほんのわずかですけれども、一般の普通の研究や教育のサイクルから見ると極めて長いですね。修士の学生には2年でテーマを与えて研究して解析して論文にするところまでやらなければいけないし、博士の学生だって5年ですから、そういった環境の中でほかのサイエンスの分野と比較したときには、長期にわたって継続的に普通のデータをとり続けて、それで非常に急激に変化したときのデータと比較するという研究は非常に難しいというのは私の実感です。
 ですが、噴火したときのデータだけでは明らかに不十分なので、それをどうやって科学的にそのデータを維持していくかというのは、非常に根本的に難しい問題ではありますが、非常に必要であるというのは、ここにいる方は異論のないことだと思います。
【井口臨時委員】  よろしいですか。多分、そこのところの、やはり何も出ていない火山を大学がやるというのは難しいし、私は大学がやる必要もないと思うのです。それで、実際に、じゃあ、今の建議の文章の中にも書いてありますけれども、我々は既にその火山を、要するに、やるべき火山を選んでいるわけです。それは噴火はしていないけれども既に異変が出始めている。例えば地盤変動が数年前に出ているということは、そこのところで、噴火はしないけれども、マグマ貫入があったということは恐らく間違いないので、そういうことが検知されている火山は、今後、噴火に向けて重点的に観測研究をやっていくべきであるという判断はできるだけの材料は我々は持っているはずです。その程度であれば。
 ですから、そういう火山を選んで集中させていけばいいのではないかと私は思います。
【山元専門委員】  ちょっと違う観点から、産総研でやっていることを紹介させてもらいますけれども、今、井口委員がおっしゃったように、大学としてほとんど噴火していないような火山をやるのは多分無理なのだろうとは思うし、そのとおりだと思います。
 産総研、向こうのテーブルを見ると分かるのですけれども、全く活動はないにも関わらず、結構お金と人を投入している火山なんかがあります。それは非常に休止期は長いのだけれども、事例から考えて極端な大規模噴火をやりかねない火山、例えば表に出てくる十和田なんていうのは今、我々、集中的にやっているのですけれども、それは全く、去年の初め、ちょっと起きましたけれども、次の巨大噴火、カルデラ噴火みたいな大規模噴火の準備過程という観点で取り組んでいます。例えば、最近出していなくて、数万年前に起きた非常に大きな大規模な噴火、その直前に何をやっているのかというのを明らかにして、カルデラを作るような大規模噴火の準備過程の研究をやっているというので、この中には幾つか表には入っています。
 多分、だから大学でやるというよりも、産総研としてやっているようなものは全く観測とは違う観点から、でも社会的に見て必要だというところは、やはりそういう火山がありますので、活動はしていなくても。そういうものはやはり選択的に事実としてやっていますし、その方向性は間違っているとは我々は思ってはいません。
【井口臨時委員】  それは山元委員の言われるとおりで、多分やり方が違っていて、それは過去の活動から準備過程を明らかにしていくというやり方。それから、私が今さっき言ったのは、今の活動から準備過程を明らかにしていくということなので、それは多分両輪でやって、それが同時に同じところでやれれば一番いいのですけれども、それはなかなかそうもいかなくて、やはりそれぞれの特徴を生かしながらやっていくということだろうと思うのです。
【山元専門委員】  おっしゃるとおりだと思います。その二つを合わせてやっていくのが、多分いいと思います。今活動している火山と、今、全然表面的には活動はないのだろうけれども、もし何かやったら大変な火山というので仕分けしていって、火山は選んでいくという方向性だとは思うのです。何でもかんでも全部のリストアップされている火山を一様にやるというのは非常に非現実的ですので、そういう観点で絞り込むのが良いのかなと思っているというので発言させていただきました。
【井口臨時委員】  ですから、その意味で言えば、そこのところで協調してできるのは、例えば姶良ですよ。姶良の重要性は多分皆さん、カルデラ噴火で分かっているとは思うのですけれども、やはりそういうところだと両方同時に進めないといけないですよね。
【山元専門委員】  おっしゃるとおりだと思います。
【棚田オブザーバ】  防災科研はやはりV-netが基本的に研究の対象の山になっております。主に16火山あります。じゃあ、それ以外の山、今、十和田が出ました、十和田は我々のHi-netで、いわゆる群発がたくさん起こり出したのが分かります。やはりそういうのが防災科研の強みでありまして、V-netだけでなくHi-netも活用しています。それで予知連に報告して、やはりこの山、動き出したのではないかということをアドバイスできる。
 多分、地理院も広域のGEONETがあって、山が挟んでいる観測、距離感がちょっと長くても、伸び出したらば噴火予知連に報告して、防災科研とか気象庁と地震活動とはめて、トリガーを掛けて、この山がちょっとというチェックに入っていると思うのです。
 そういう意味では、大学は基本的な山をやられて、その間、ちょっとニッチな観測かもしれませんけれども、防災科研はそれ以外の山もHi-netで、ある意味、監視はしていると思っています。
【矢来臨時委員】  国土地理院の場合は、GEONETという全国の電子基準点がございます。火山そのものを見るということには、火山体に置かないといけないので、必ずしもそういう火山ばかりではないのですけれども、その代わりに、やや離れたところから、深い部分での変化を捉えるという目的に我々のGEONETは使えるのではないかと考えています。実際、そのような観点で各火山を見て、何か変化があれば噴火予知連等に報告するというやり方をとっています。
 確かに、それぞれいろいろなやり方があって、分担しながら進めていくという形でいいのではないかと思っています。
【平田部会長】  ありがとうございました。
【小泉臨時委員】 お話を伺っていて、研究と防災はやはり分けて考えないといけないかなと思います。山岡委員がおっしゃいまして、清水委員もおっしゃいましたけれども、やはり研究で考えると、どうしたって今活動しているところが中心になる。地質の話が出ましたが、あれは単に地質の考えている時間が地球物理に比べて長いだけで、やはり研究者は興味を持たない山はやらないということになる。そういうことを考えると、ここにいる人たちは過去の研究の経緯にとらわれて発言をしてしまいがちになると思いますけれども、例えば、地震の基盤観測におけるHi-netの1,000点とか、GEONETの1,000点なんていう話は、従来なら、全然生まれなかった発想だと思いますけれども、理想を正直に述べてみたら実現して大きな成果を出しました。今は、火山の研究に関しても理解があるわけですから、防災のためにこういう観測が必要であるということは、皆さんあまり過去にとらわれずに言っていただいた方が良いのではないでしょうか。この委員会は確かに文科省の委員会ですが、オールジャパンの委員会でもあるわけですから、勇気を持って理想の火山観測体制を言っていただく必要があるのではないですか。
 その上で、実際にそれができるかどうかというのはまた別だと思います。先ほどから、話を聞いていますと、今までやれたことの中でというか、現状の枠でお話をされている気がして、ちょっと話が進展していないような気がします。
【平田部会長】  ありがとうございました。学術的な研究の体制あるいはやるべきことは何かという議論と、それから、防災・減災に直接役に立つにはどうしたらいいかというのは、少し整理して議論をしたいと思います。少なくとも、今この時間は、火山噴火の予測をするための研究をするにはどうしたらいいかという観点に限定させていただいております。それにしても、研究をするにしても、活動的な火山についての研究の仕方は比較的アイデアがあります。それでも持っている道具が不足してできないということもありますけれども、もう一つの問題は、休止期間が長いからといって、もう活動しないわけではなくて、活動してしまうような火山について、どういう研究体制が必要かという観点もあると思います。
 難しいのは、どの火山が次に活動するかと分かっていれば、そこに集中すればいいですけれども、分からないので、110をどうやって見ればいいのかと。一つの考えは、日本中には1,000と言いましたけれども、およそ1,000の高感度の地震の観測点があって、GNSSの観測点もあって、そうすると結果的に、これらは元々は地震とか、それから地殻変動の研究に役に立つと思ったけれども、火山にも非常に効果的であるということは幾つか御指摘がありました。
 例えば浅いところの活動を見るには20キロメートル間隔の地震計では不十分であるけれども、大きな噴火をするような深いマグマの動きを見るにはそのぐらいの間隔でもいいかもしれない、あるいは地殻変動のGNSS、GEONETの観測点でも役に立つという御指摘があったのですけれども、その辺は、いやいや、やっぱりその程度の間隔では役に立たないという御指摘があれば、V-NETはあると思います。
【棚田オブザーバ】  今、平田部会長の話、実は防災科研の火山の中で一体観測点は幾つ必要だという議論をしております。このためではなくて、次期中期研究計画の中で、どうしたらいいかという話をしました。今、Hi-netがありましたが、Hi-netは大体間隔が20キロから25キロ。これは地震発生層の深さをきっちり決めたい、つまり内陸地震に対応するというポリシーがあったと思います。それから、今、東北地方の太平洋沖、日本海溝で作っているS-net、津波と海底地震計を置いているセンサーがあります。そのセンサーのポリシーは、マグニチュード7.5の海溝型地震が起こったときに、必ず1点はその上に観測点があるというポリシーだと聞いております。
 例えば気象庁の震度計は人口密度が多い役場があるところに置く。それぞれのポリシーがあります。そうすると、火山の、例えば地震計ですとどういうぐらいだろうという話になりまして、基本1キロメッシュに一つ。それは、観測点間隔が1キロですから、深さ、地表から1キロぐらいの非常に浅い地震が火山では起こります。そういうものをしっかり捉えるためには1キロメッシュ1点ぐらい要るのではないか。それから、深さ二、三キロメートルの変動をとるならば、傾斜計が間隔としては二、三キロの間隔で要るのではないか。深い地震ならば、深いというか、深いところのマグマをとるならば、5キロ、10キロのGPSが要るという話がありました。さらに、水蒸気爆発というごく狭い範囲ならば、その火口に1キロ以内で何十点か置くような、そういう発想が分解能を高めるためには要るのではないかと。ただ、それは全火山にそれを置けるかという問題はありますが、基本的なポリシーというのはそういうものではないかということで、我々の火山グループの中では議論しております。
【平田部会長】  ありがとうございました。研究の目的に応じた観測体制を整備するというのは当然のことで、どのぐらいあったら1キロメートルの深さの地震の震源がきちんと決まるかということは割と論理的にというか、理詰めで考えていけるかと思います。実際には、それを整備するための予算的な裏付けがないとできませんから、それはいろいろな優先度が問題かなと思います。
 少し進行が遅れ気味になってきたので話を進めますが、そのような日本全体の火山について、休止期の長い火山についても研究をトリガーするような観測が必要であるという観点と、もう一つ別に、じゃあ、本当に動き始めた、活動が始まりそうになったときに、どうやってそれに対応するかということが必要かなと思います。
 それで、これまでの議論の中では、地震とか地殻変動とか、いわゆる地球物理学観測が必要であるという御指摘がありましたけれども、それをどういう体制でそういう集中的な観測ができるかということは少し御意見を頂きたいと思いますが、いかがでしょうか。
 御嶽山は今正にやっていると思うのですけれども、それも含めて、山岡委員からお願いします。
【山岡臨時委員】  従来もですけれども、活動があったときには、やはり皆さん一生懸命観測をします。観測してデータをとって、それで論文を書いて後世に残すということをやっていらっしゃいますし、それは非常に重要な活動だと思います。地震もそうですけれども、火山もイベントがあったときに、いかにきちんと研究するかということが重要です。
 日々、特に火山の場合には、それぞれいろいろな専門家がいて、地震を観測する人、測地をやる人、大体私から見ると二つぐらいのカテゴリーに分かれていて、比較的火山を専門にやっている方は複数の観測項目を一人で対応してやっていらっしゃるように見えます。一方、それだけでは人が足りないので、いざというときには、例えば地震の専門家とか測地の専門家に助けを借りて観測を進めているというのがどうも現状のように見えます。
 まだあまり私も頭がまとまっていないのですけれども、とにかくイベントがあったときにはできるだけオールジャパンで動くと。それだけで、ただ何も観測網がないところでいきなり人が集まっても、必ずしも十分なデータがとれるわけではなくて、非常に重要なデータは、噴火の前と、それから噴火直後ぐらいに結構集中しているのです。そうすると、大抵の場合には噴火の前に観測網ができていないと、なかなかちゃんとした研究成果にはつながらないことも事実だと思うのです。
 噴火後に人が集まることはもちろん重要ですけれども、やはり噴火がある前にある一定の観測体制をとっておいて、そのデータをちゃんとそういう解析ができる人にきちんと提供して解析をしてもらうことも大事だろうと私は思っています。
 そういう意味で言うと、先ほどV-netかもしれませんけれども、大学でなかなか長期静かな火山を面倒見続けることは結構つらいところがあるので、気象庁の観測網なのか防災科研の観測網なのかは、どちらでもいいというか、データとしてはどっちも使えると思いますが、そういう形で、やや長期的な観測はむしろ大学でないところにできるだけ対応してもらった方が、ある意味、人と資源を集中できるようになるのではないかと思っています。
【平田部会長】  ありがとうございました。火山噴火予知連では、噴火があった後に集中的な観測をするような仕組みを作られて、御嶽山は山岡さんが班長になったという報道がありましたけれども、これはある意味、監視の、防災の観点からもそういうことが決まったと理解しています。
 今、これまで議論していたような、学術的に集中してデータをとって、火山で何が起きているかを理解するという観点から、いよいよ活動が始まりそうだということを、どこか感知したら、察知したらば、それを全国の研究者に知らせて、みんなで集中して研究をするような体制は現時点であるのでしょうか。
【西村専門委員】  東北大学というか、東北地方で今、蔵王であったり吾妻だったりと、同じように水蒸気爆発が懸念されている火山があります。それで、最近は特に蔵王が1年ほど前から火山活動が活発化してきましたので、東北大学としては周りの観測点を少し充実して動き出してはいます。それは恐らく噴火予知連あるいは火山関係者は十分認識していると思いますし、テレメーターできる点については気象庁にもデータを分岐していると聞いておりますので、そういう意味では、いろいろな協力体制をとって動いていることになっています。
 ただ、問題はやはり少ない人数ですね、東北大学はそれなりに多いのですけれども、火山のスタッフはだいたい3人ですね。そういうメンバーで少しずつやっているのですけれども、水蒸気爆発が起こるような火口近くというのは国定公園だったり国立公園だったり、いろいろなところで制約が大きい。V-netとか、比較的大規模な活動が起きるときに対応できるような観測網が今までできているとは思うのですけれども、御嶽山で起きたような小さなものも狙おうと思うと、どうしても事務的にも非常に大変なところが結構あります。それから、いろいろな意味で、山に登ることが求められるので、そういう機動力を高めた何か体制を作らないと、機動力というのは観測する人もそうですし事務的な対応もですけれども、そういうことをしないと、何か変化があったときにすぐ動ける体制にはならないのではないかと思います。
 そういう体制がある程度バックアップできますと、実際に観測をしようという元気な研究者が、少し時間がとれて、よりデータ解析にも進めるのではないかと思います。
【森田科学官】  今、全国の観測体制という、しかも気象庁の総合観測班、こういう話が出て、私も霧島のときに総合観測班長を拝命いたしまして何年間かやりましたが、なかなか非常に難しい。何が難しいかというと、例えば大学間同士だと科研費の特別推進というもので一つ動くのですけれども、気象庁は気象庁で単独でやはり計画を立てられる。産総研は産総研で計画を立てる。本来なら、やはりここの連携をうまくとってやることが非常にいいのですが、総合観測班というのははっきり申しまして看板だけで、何ら裏付けとなるお金がないのです。ボランティアで一生懸命調整をするというのが実態で、ここを本当に戦略的にしないとなかなかよくはならないだろうというのが、私、やりながら非常に悔しい思いをした、あるいは自分のふがいなさを感じた感想でございます。
【藤井部会長代理】  今、いろいろな議論をされていますけれども、例えば異常事態が生じたときに人を配置するというのは、予知計画が始まったときに移動班という制度があったのです。それは各大学に移動班というポストを作って、最初に採用されたのが北大にいた江原さんと、それから桜島にいた石原さんなのです。どこかで何か異常があったら、それは直ちに駆け付けるというので、例えば十勝の噴火のときには石原さんたちが出掛けていく。そういうシステムとしては1974年の段階で既に考えられていたのですが、だんだん人が減ってくるので固定化してしまったのです。移動班はその後も増えて、浅間にも移動班がありましたし、霧島にも移動班のポストがあったのですが、各大学に固定化されてしまって、いつの間にか定員削減のためになくなってしまったところがあります。
 仕組みとしてはそれはやれると思うのですが、大学に任せていたら多分できないのです。しかも、大学と各省庁との間の連携も必要ですから、先ほど森田科学官が苦労されたという予知連の下に総合観測班を作りますが、予知連には何の予算もありませんので、誰か観測に行くのだって、それぞれの機関からお金を出すしかないですね。万一の危険があったときの補償も、今やそれぞれの法人の長が責任を持つということにならざるを得ないです。かつてはもちろん国家公務員だったから国家賠償制度が利きましたけれども、今はそれが利かないわけです。ですから、観測に当たる人たちの生命に関わることも場合によってはあるかもしれないけれども、その補償がないという事態です。
 それから、今、議論されているようなことを本当にやろうと思ったら、やはりこれは国の機関でちゃんとやらないと無理だと思います。それで、多項目の観測に関しても、例えば地質から、さっき地球物理の観測データのリンケージの話も議論されましたけれども、それは産総研で個々に興味で動いてられるのと大学の中の地質が動くのと、それから地球物理学に関してはほとんど大学の方で個々の研究者の興味で動くようなことをやったら、これは防災と研究を両立させることはほとんど不可能だと思いますので、大学はやはり研究者の好き勝手にやらせるのが一番良いと思いますが、それ以外にやはり国の機関がマルチプルな観測項目を、しかもタイムスケールの長いものから短いものを含めたものを用意しないと、これから先、この間と同じようなことが何回も繰り返されると思いますので、ゴールは非常にきついですけれども、やはりそれを目指すように議論しないと無理なのではないかと思います。
【平田部会長】  長期安定的な観測は国としての体制が必要だと思って、機動的な観測はひょっとすると学術機関だけでできるかというふうに議論を持っていこうと思ったのですが、今、藤井委員からはそれも駄目だという御指摘がありましたが、ちょっと限定して、例えば科研費、ほとんどこれは大学ですけれども、科研費の申請を出すところは大学の地震・火山噴火予知研究協議会と、それから自然災害研究協議会です。自然災害研究協議会がもとにあると思いますけれども、そこが全国の関連の研究者の取りまとめをして文科省に提案していくという仕組みが一応できていますので、オールジャパンの体制で名古屋大学をバックアップしてやるということはそれなりにはできているわけですけれども、これはやはり、はっきり言って大きな事象が起きた後の話であります。山が少しずつ膨れ始めたといって科研費は到底出せませんから、こういったものについてはあらかじめ大学や研究開発法人が自前の運営費交付金の中で研究を先行的に始めなければいけない。今回だって多分そうだったと思いますけれども、だけど、それをもう少し組織的にやることは、今の仕組みの中でもやる気になればある程度はできます。
 ですけれども、今、藤井委員がおっしゃったようなことを本格的にやるには、やはり定常的な観測から集中的な機動的な観測に移るところも切れ目なくやる体制はかなり必要かなという印象を持ちました。
 もう一つ難しいのは、そもそも活動度の必ずしも高くないような山で、しかし、一旦噴くと、一旦活動すると大きな災害になるようなところに限られた研究者をある意味張り付けて、ずっとそこをウオッチしていくというのはなかなか難しくて、これもやはり国全体の体制が必要かなと思いますが、ただ、ここの場でそういう議論ができるかどうかは少し難しいので、研究者としてはそういう意見があったというぐらいで、今日のところは議論はここまでにしたいと思います。
 時間が既に3時になってしまいまして、あとまだまだやるべき議論の観点が残っておりますが、ここまでのところで結構重要なことが幾つか議論されましたが、御発言のある方は是非御発言ください。
【松澤臨時委員】  1点だけいいですか。先ほどの資料1の1ページ目の「火山研究全体の方向性について」の3番目の丸のところ、前回、西村委員から御発言があって、水蒸気噴火の直前に顕著な地盤変動が出ることが分かってきたと。これは全く賛成で非常に重要だと思うのですけれども、ちょっと言い切り過ぎている気がして、地盤変動がある場合があることが分かってきたと書いておかないと、後々また問題になりそうな気がします。
 我々がやるべきことは、多分いろいろな火山でもって同じようにこういう地盤変動が見られるかどうか、見られない場合があるのだったらば、それはどういう場合なのか、あとは、地盤変動がどのぐらいのときにどのぐらいの火山活動になるのかとか、そういう経験を積んでいくことは多分非常に重要なので、ここで言い切ってしまうと後で誤解を招きそうに思いますので、それだけ言わせてもらいました。
【平田部会長】  いいでしょうか。あることもあると。
【西村専門委員】  正しくそういう、いろいろなことがあります。
【平田部会長】  あと残りの時間でやるべきことは、人材の育成関連と、それから、減災・防災対策への貢献ということについても議論をしたくて、あと1時間ですが、6分間の休憩にします。
( 休憩 )
【平田部会長】  そろそろ時間ですが、皆さん、お席についてください。
 議論が盛り上がったので、少し整理をしたいと思います。
 まず、対象とする火山はたくさんあって、その割には研究をする人や、それから組織が少ない。しかも、その対象とする火山は非常に活発的で、研究対象としては比較的研究することが容易な火山と、長期休止していてほとんど変化のない火山では研究が難しいという本質的なことがあります。
 一方、一たび活動が始まると、これは急激に変化していくものなので、気が付いたときに慌てて何か準備しても大概間に合わなくて、手後れになることがほとんどです。まれに非常に熱心に山を見ている先生がいるところでは、うまい具合にちゃんと準備過程から直前、それから噴火、それからその後にどうなるかという推移を記録することができて、そこから科学的な知見が広まることがあって、それが結果的に防災に役に立つという良い例ももちろんありますが、なかなか今の法人化した国立大学の研究体制、教育体制の中で、全部それを理想的にやっていくことは難しいということは皆さんの御意見だと思います。
 一方、それを今の仕組みであると、火山噴火予知連が全体の情報を取りまとめて、総合観測班を作って取りまとめるという体制は一応できているのですが、いろいろと問題が指摘されました。それで、藤井委員からは結構根本的な問題があるという御指摘もありましたが、まず、この仕組みの中でできることを少し整理した方が良いかと思います。
【森田科学官】  私の発言から藤井委員の重い発言に行ったので少し責任を感じているのですが、総合観測班、今回、山岡委員が運動をされて、大学の研究者が何人か集まって、いろいろな機械を置きます。このいろいろな機械というのは実は、例えば昨年度の補正予算で買った西村委員が使う予定だった傾斜計だとか、井口委員が使う予定だった傾斜計だとかいうのを、全て山岡さんのところで使っていただくということで機械を集めているます。ある程度、こういう仕組みを常に持っておかないと、こういうときはなかなか機能しないだろうと思います。
 先ほど言いましたのは、他省庁との連携ということも去ることながら、大学の中でもそれぐらいのポテンシャルがないと、大学の中同士だって科研費で物は買えない、たかだか旅費ぐらいしか使えない。そういった仕組みをまずとっておくというのが大事ではないかと言いたいことを、そこに誰かがつなげてくれるかなと思って言ったのですけれども、ちょっと違う意図に行ったので、私が自分でフォローさせていただきました。
【平田部会長】  その科研費も、ちょっと前までは一応自然災害研究協議会が全部の窓口にはなると言ってはいましたけれども、それぞれかなり自発的に研究者が研究計画を作って、競争的に提案をしていたという時代もあります。
 現在は、自然災害研究協議会と地震火山噴火予知研究協議会という、これは大学の中の組織ですけれども、全国の研究者の意見を取りまとめて研究計画を作って文科省に提案するという仕組みはできています。
 昔は、藤井委員がおっしゃったように移動班というのがあって、そもそもそういうことをやる人がいたのですけれども、今、ポスト自体が多分ないです。少なくとも地震研にはないし、東大にもないですね。
【藤井部会長代理】  消滅したんです。
【平田部会長】  消滅したのだそうですが、これを誰かがやらなければいけなくて、一応というか、大学の中は国立大学法人になって、非常に自立性が強調されて、競争的環境にはなりましたけれども、地震と火山のコミュニティーは協議会を作って連携をしていると。それが現在建議されている計画のある意味母体にもなっています。
 大学の仕組みとしては、国立大学法人化しましたけれども、研究のための共同利用・共同研究拠点ができていて、地震と火山については東大の地震研究所、災害科学については京大の防災研がその中核になっていて、全国の研究者を取りまとめることになっていますから、一つはその仕組みを更に有効に使うということがあると思います。
 今、森田科学官から言われたような、長期的に休んでいて、急に何かが起きたときに慌ててそこから考え出すのではなくて、普段から戦略的にこういうことが起きたときにはどういう研究体制を敷くのか、つまり、これは水蒸気噴火なのか、マグマ水蒸気なのかとか、そういうことによっていろいろ研究の体制も違うだろうし、それから、山がどこにあるのかということもそれぞれ違うと思いますから、それを普段から連携を密にして準備をしておくことは重要だと思います。
 現在の建議の中にも、そういう観点から、噴火に至る準備過程から直前、噴火、その後という概念もあれば、噴火の様式の種類によって分けてあるところもありますので、これを状況が非常に変化したときにうまく対応できるような仕組みを何とか作っておくことが一つ重要かなと思います。これは必ずしも大学の中だけではなくて、研究開発法人や業務機関も参加していただいてやることが重要で、限られた資源を有効に使うためには必要だし、学術としてそれをまとめていくために必要かなと思います。
 そういう観点からいうと、人をいきなり増やすというのはなかなか難しく、次の議論のテーマでそこはやりますけれども、現有の勢力で研究を進めるという観点でもなかなか、今の手持ちのいろいろな資源では不足であるという観点もあるかと思います。
 さっき、科学官がおっしゃった補正予算で整備したものを有効活用したということはありますけれども、これを正に戦略的に、これとこれは必要であるというようなこと、それからもう一つは、既にあるものについても、実は非常に老朽化して、必ずしも最新の研究ができないということもあるかなとも思うのですが、緊急に観測研究を実施する体制をちゃんと作っておくことは必要かなと思うのですけれども、その辺については藤井先生、いかがでしょうか。
【藤井部会長代理】  破壊的な発言をしたみたいですけれども、ゴールはさっき言ったようなことを考えるべきですけれども、当面やるべきことは当然あるわけです。
 これまで一番困ってきたのは、噴火が起こるまでは一切何の手当もないのですが、噴火が起こってしまうと予備費が出たりなんかして、物すごい勢いで整備されるのです。その後は更新もされないので、次の噴火のときには老朽化してしまっているというのが、例えば有珠山の1977年の噴火直後、それで2000年のときには肝心の地殻変動を捉えるための装置も一切なかった。地震が起こってから慌てて投入したということになっているわけです。
 だから、これはいつでもそういうことが投入できるような基盤的な観測の資材をどこかに集中しておく。それがいざというときにはいつでも使えるという機動的な機能は持っているべきだと思います。
 これは別に日本だけではなくて、ほかの火山観測をやっているところはみんなそうしているわけで、例えばUSGSなんかは、先ほど言った移動班に似たようなものがありまして、人と資材とが移動用に全部用意されているわけです。それで、いざどこかで噴火しそうだということになったとき、これは国外に出るのですけれども、SWATチームみたいなのがアメリカの場合ですと軍用機ですぐに相手国に飛んで、そこで観測資材を展開してやるというスタッフがいて、それと同時に、現地の新しい火山活動を自分たちは勉強することになるので、自分たちの能力を上げることにもつながるのです。
 そういうことがいろいろなところでやられていますから、日本でもやはりそういう、少なくとも資材だけはどこかに集めておいて、それにいざというときに展開する。必要なものは更に追加するのですが、最低限のものを何か用意するという仕組みを考えられたらいかがかと思います。
【平田部会長】  ありがとうございました。この件に関して、大学の協議会の加藤委員か西村委員か、何かコメントください。
【加藤専門委員】  設備ですけれども、大学の持っている観測等のための設備は確かに老朽化しています。この研究計画に関係する特別経費で設備も要求はするのですが、普通はなかなか認められることがなくて、補正予算等のときに買うことができます。そのために、設備を買うために、いつ行かれるか分かりませんけれども、常にリストを用意して要求できるようにということは考えていて、現在も実は大学の研究者に欲しい設備についてのアンケートをしていて、研究グループごとにまとめてもらって、これからそれの順位付けというか、評価をしようと考えているところです。
 それから、購入した設備については、できるだけ共同利用・共同研究拠点である地震研究所の開発基盤センターと協力して、全国で使ってもらえるようにということは考えています。
【平田部会長】  ありがとうございます。西村委員、いかがですか。
【西村専門委員】  特に付け加えることはありません。
【平田部会長】  いいですか。
 一つは、大学の共同利用・共同研究拠点、昔風に言うと共同利用研究所ですけれども、そういう機能があります。
 もう一つは、防災科研のV-netなども含めて、そういう研究開発法人が集中機動観測用の資材の管理をするというのは一つの考えかと思いますが、この点についてはどういう運用の仕方が良いかも含めて、少し具体的に検討していく必要があろうかと思います。
 それでは、議事が進んでおりませんので、先に進めます。そういうことをやるためにも、実は最初に話題になりました、研究者が少ない、つまり、この研究者あるいは行政担当者も含めて、火山研究人材の育成の在り方について検討を加える必要があるのではないかという議論があります。
 それで、まず事務局から資料を御説明いただきたいと思います。
【森澤地震・防災研究課長】  資料1の2ページ目でございます。「火山研究人材の育成について」でございます。最初の丸と二つ目の丸でございますが、少ない人たちだけでやるわけにいかないので、地震・火山の両方できる人を育てる。あるいは工学や社会科学との連携を図るという、現建議の方向に沿った御意見を頂いております。
 一方で、いわゆるホームドクターに関しまして幾つか御意見を頂いております。上から三つ目と四つ目でございますけれども、現状のリソースからして、集中化せざるを得ないと。全ての山でのホームドクター的な対応は難しいのではないかという御意見を3番目、4番目のところで御意見を頂いてございますが、一方で、上から五つ目、六つ目、七つ目あたりでございますけれども、行政、地元、メディアまで含めた顔の見える関係は重要であると。こういう顔の見える関係が築ければ、人材に対するニーズが劇的に増えて、火山学を専攻する学生も増えるという好循環が生まれるのではないかという御意見を頂いております。
 また、7番目では、さはさりながら、土地勘がないと駄目だという御意見も頂いてございます。昔ながらのホームドクターという形ですと、やはり3番目、4番目にあるとおり、なかなか難しいのではないかという御意見はあるのですけれども、あまりホームドクターという言葉あるいはそのイメージにとらわれることなく、例えば地元大学の活用みたいな形での検討ができないかというような御意見を頂ければと思っております。
 また、一番下のところでございます。火山を志す若い学生が集まらないという、正に入り口の部分でございまして、ここは前回も議論がなかなか進まなかったところでございますけれども、例えば海外人材の活用ですとか国際交流の推進といった観点もあるのではないかと事務局も考えておりますので、そういった観点からも御議論いただければと思っております。
【平田部会長】  ありがとうございました。これはなかなか難しい問題で、すぐにはコンセンサスが得られないこともあるかと思いますが、まず、重要なことですので、御自由に御発言していただきたいと思います。
【井口臨時委員】  とりあえず最初に言っておきます。この中で、ホームドクターという言葉と、それから学生を集めるということと二つ出ているのですけれども、これを両立するというのは私はなかなか難しいと感じております。
 私なんかは、ホームドクターで自分とは思っていませんが、普通に考えたらホームドクターの最たるものだとは思ってはいますけれども、そうは言いながら、やはりああいうところにいると、学生を集めていくという、学生はやはりそれなりの教育者集団がいないと集まってきません。片手間で教育をやろうと思っても、不可能です。
 ですから、これはやはり我々全体の、これも結局人材の問題になってくるとは思うのですけれども、やはりキャンパスにおいて教育をしっかりやる組織をまず作るというところと、やっぱりフィールドの部分と、両輪でちゃんとやれるような仕組みを作っていかないと、これはなかなか難しいと私は思っています。
 ですから、京大の中では遠隔地もちゃんと教育に参加しろと言われるのですが、そんな片手間でできるようなものでは私はないと思っています。やはり教育に専念する人と、それからフィールドに専念する人と両方いて、その間でコラボレーションがちゃんと築けるような関係を作っていくというのが一番大事だと思います。
【山岡臨時委員】  例えば桜島の観測所とか阿蘇の観測所なんかで、全国でそういう火山の学生のインターンシップみたいなものというのは可能ですか。例えばそういう形のコラボレーションとか。
【井口臨時委員】  それは可能ですね。今年、既に11月に、何とかテンとかいう……、講義はあるのです、全国の修士の学生を対象にして、今度は阿蘇で11月にやるのですけれども、だから、それを拡張していくことは私は可能だと思います。
 ただ、京大としてはそこのところはやはりキャンパスの教育をきちんとやっていく必要はあるのではないかなとは思いますけれども。だから、全国連携でインターンシップを受け入れるというのは、それはある意味ウエルカムです。
【平田部会長】  九大はいかがですか。いつも御苦労されている。
【清水臨時委員】  あまりやっていなかったのですけれども、井口委員が今言われたのは、私も実感として本当にそう思っています。井口委員がさっき言われた京大で今度全国から集めてというのは、多分ステップ10とかいうものでしょう。
【井口臨時委員】  ステップ10です。
【清水臨時委員】  実は九大も、私のところも昨年からそういうふうになっていて、国立の10大学の学生さんは受講することができるということで、去年、私が九大でやった火山の大学院向けの講義には、例えば東工大からも聴講に来たというようなことで、そういうことが始まりつつはあるのですが、やはり井口委員が言われるように、片手間ではやはりなかなか厳しいです。我々も島原にずっと遠隔地にいて、それでも日本の火山観測所の中では比較的学生がいる方ではあったのですが、それでも近年、かなり管理が厳しい状況になってきて、それでこの前のこの部会でも、私、申し上げたけれども、10月からは福岡でかなり教育に軸足を移した形で、1名だけ島原からという形にならざるを得ない状況になっているということで、やっぱり学生の教育というか、人材育成についてはかなり真剣に考えるべき問題だなとは思います。
【平田部会長】  ありがとうございました。あとは大学の先生、西村委員はいかがでしょうか。
【西村専門委員】  私は東北大なので、特にまたセンター系ではないですから講座なのですけれども、火山関係をやりたいという学生は何人か入ってきます。最近、いわゆる予知関係の仕事をするようになって感じているのは、やはりフィールドに行くという要素があると、学生がかなり元気というか、魅力を持ってやりたいと言ってきます。そういう意味では、井口委員はじめ、予知関係の先生方と協力して、私自身が共同研究をすることで、火山に興味を持ってくれる学生が増えているということは感じております。
 ですから、一つのキャンパスでやればいいというものではなくて、やはり地球科学ですから、現場に行けるという魅力はなくさないようなシステムにするべきではないかと思うのです。
【平田部会長】  ありがとうございました。フィールドとキャンパスを両立するのは難しいという御指摘と同時に、フィールドに学生を連れていく方がかえって教育の効果が上がるかもしれないという。これは昔からそういうことは言われていることで、両立することはいいことであるが、やってみるとなかなか難しいということと両方あります。
 それで、それを工夫をする必要があるのですけれども、現状の大学の仕組みは非常に難しくなっているなというのも私の印象です。火山学だけではなくて、地震学もそうだし、いわゆる地球物理の古いディシプリンの科学は、ほかのサイエンスの分野とある意味学内で競争する必要があって、そのときに、フィールドで観測をして、そのデータとデータを比べるという、非常にある意味で当たり前というかオーソドックスな研究のスタイルが難しくなっています。地質学ですら、今やフィールドに行かないで実験室で分析をするだけの地質学者がたくさんいますので、なかなか難しいのですけれども、そこを突破しない限り、これは人材は育成できないということです。
 人材の育成では、いわゆる出口と入り口という話が両方あって、学生が来ないから少なくなってくるというのと、なぜ学生が来ないかというと就職先がないからだという、鶏と卵の関係みたいな話になってくるのですけれども、現状でどうしたらそれを打開できるかというようなことで、幾つか、この論点メモ、資料1では指摘されています。
 一つは、地域に根差した組織を作って、必ずしも学術としての最先端というよりは、地域の防災関連の人たちとの関係で、そういうことを学生に見せることも考えとしてはあって、それを昔風に言うとホームドクターといって、一人の先生が全部の責任を持ったのですけれども、それを少し、名前はともあれ、大学に限らず、行政、地元、メディアまでも含めた顔の見える関係が重要で、そういったことを学生にも見せて、優秀な学生にも関心を持ってもらうということがあるということがここで提案というか、指摘されています。
 実際に47の火山には防災協議会があるわけですけれども、これについて少し、どなたか関連している人とか、コメントいただけますか。
【山岡臨時委員】  もうちょっと前の段階で一つ。
【平田部会長】  どうぞ。
【山岡臨時委員】  ここで言うと、例えば研究人材を育成するためにはというのが、やはり山を高くするためには裾野を広くしなければいけないと。裾野を広くするためには、ちゃんと出口をきちんと見なければいけないという問題だと思うのです。それで、一つは自治体レベルである程度火山の専門家がいるといいなと私は思っていて、そのグッドプラクティスが神奈川県の温泉研究所と山梨県の富士山研究所かなと。藤井先生が所長をされているものですけれども、神奈川県はそもそも人口の多い県ですから頑張っているなと、まあまあと思いますけれども、山梨県は80万人ぐらいというところで、ああいう研究所を作るというのは、やはり結構すごいことだなと思うのです。だから、そこまで行かなくても、それに類するようなことがそれぞれの火山の地元である程度推奨されれば、少し意識も、何となく学生さんの目も変わっていくかなと。地元に帰って、あそこの研究所に就職したいと思う人がいるかもしれないので、温泉研にいた方がここにおられますけれども、その辺りはどういう状況なのでしょうか。
【棚田オブザーバ】  神奈川県の県立の研究所です。20年ぐらい前は県の研究所は100ぐらいありました。今、三つか四つに統合されて、非常に厳しい行革に遭っています。その中で温泉地学研究所、よく生き残ったと思っております。
 ほかに、多分山梨の富士山とか、あと北海道の道立の地下資源……。
【山岡臨時委員】  三つありますね。
【棚田オブザーバ】  今、名前が違ってきていると思いますけれども、あと、火山ではないですけれども、千葉県の環境研なんかでも地質とか地盤の問題をやっていたりいたします。そういう県立の研究所は、非常に立場的には行革対応になっておりまして、弱くなっているという状況です。
 では、そういう採用口があるかというと、一つは、最近あるのはジオパークという観点で、地元の自治体に入るというのもあります。
 それから、これは時々言うのですけれども、各都道府県には衛生研究所が必ずあります。そこの衛生研究所の部門には、温泉があると温泉の部門があります。それから、温泉があると保健所に温泉課、それは行政ですけれども、そういうのがありまして、そういうところに、温泉、火山、火山ガスという形で研究者が行くかどうかは別なのですけれども、そういうところにも就職口があるのではないかと思います。
 もう1回、神奈川県に戻しますと、やはり地元の人は神奈川県温泉地学研究所に就職したくて、神奈川県の試験を受ける人も何人かは知っております。ただ、専門試験と、いわゆる普通の試験の一般教養試験をやります。そうすると、大体ドクター出た方の試験成績は、一般教養に関してはすごく悪い。やはり地方自治体のどこかに就職口を無理やり、組織的というか、条例か法律か知りませんけれども、そういうもので作って、火山、地震とか、そういう災害の専門家を複数、3人以上いないと困ります。なぜかというと、人事異動が3人で動かします。一人が就いてしまうと、その人が退職しないと次の新しい人が入らないというのが組織の中ですので、3人ぐらいいれば人事が回っていって、だんだん偉くなっていって、また次の若い人が入っていくというのが地方自治体の組織の中の状況です。
【藤井部会長代理】  今言われました、私も今、地方自治体の研究所にいますけれども、山梨の富士山科学研究所は神奈川と違って、県の職員試験を受けなくてよくて、ドクターを持っていれば、大学の研究所と同じような形で公募で採用をします。ですから、そういう意味では入りやすいことは入りやすいのですが、ただし、火山部門は非常に少ない。この4月にようやく作ったばかりで、定員の数としては非常に少なくて、大部分が昔の環境科学、ですから、生理学とか動植物の生態学関係が主です。できれば増やしたいとは思いますけれども、なかなか、先ほど山岡委員に言われたように、弱小県で基礎科学をうたっている研究所というのは、滋賀県の昔の琵琶湖研究所がそうだったのです。琵琶湖研究所は大分変わりましたけれども、残っているのが山梨県のかつての環境科学研究所。それから、ほかの県内の幾つかの試験機関の中でも、基礎研究をやることをちゃんとうたった部分ですから、そういう意味では大学の研究所に比較的近いところはありますが、制約もいろいろやっぱり、でも県の職員ですから、県外の仕事をするのは結構大変だったりするのです。そういう、例えばそれは職免という制度で自分の任務以外のことをするという形で、県外だとか海外の仕事をするという制約がまだあります。ですが、そういう部分がもし増えればいいですけれども、やはり棚田さん言われたように、地方自治体は財政状態が悪いので、だんだん縮小する傾向にあるのです。
 もう一つのやり方は、やはり県立大学の中に理系の部分を作る。今、県立大学はほとんどが文系ですから、そこにそういう防災関係の部分を作るように文科省で各自治体に指導するというのは一つの手かなと思います。
【平田部会長】  いろいろな意見が出ましたが、今ある組織として、防災協議会があるのだそうですけれども、これに関連して御意見のある方はいらっしゃいませんか。
【藤井部会長代理】  防災協議会、さっき47あると部会長、言いましたけれども、47もないのです。内閣府が防災協議会を各火山に作ろうとして躍起になっていますが、なかなかできていません。それから内閣府が言っていることは、防災協議会の中に火山の専門家を入れるようにと指導していますけれども、専門家が入っている防災協議会はまだあまり多くありません。
 御嶽山でも、長野県と岐阜県とにそれぞれ防災協議会ができていたのですが、そこには専門家は入っていなくて、噴火の前に両方を統合して、そのときには専門家を入れようという方針で進みつつあったところで噴火があって、今、頓挫している状態です。そういう火山が結構あります。ですから、内閣府が一生懸命やろうとしていますけれども、自治体としてはなかなか動き出せないのと、それから、もう一つの問題は予算措置です。防災協議会に学識経験者として専門家を入れるといっても、防災協議会は大体予算化されていないことが多くて、学識経験者に旅費を支給したりすることすら、謝金はもう最初からないようなもので、旅費を払うこともない。ひどい場合には、組織体がしっかりしていないので委嘱状すら出ないので、大学で出張していくわけにいかなくて、休みを取っていくという本当のボランティアとして参加している協議会もあります。
 ですから、そういうものはもう少し何らかの是正、制度的にもう少し考えてやらないと難しいですね。自治体にもしそういうことをやらせるのだとすると、今の制度だと補助金制度みたいなことを使わないと、なかなか動かないのではないかと思います。
【平田部会長】  なかなか厳しい状況ですが、ほかに防災協議会。ほかでもいいです。どうぞ。
【宮澤専門委員】  先ほど人材の裾野を広げるという話が出ましたけれども、前回の議事録をいろいろ読んでいて、指摘されなかった点についてですけれども、大学によって異なりますが、例えば私の所属する京都大学の場合は、最近、キャップ制を敷いておりまして、これは学生が1年に取れる単位の数に上限を設けるというものです。ほかの大学でも採用しているところはあると思いますけれども、これによって、特に地球科学では大きな弊害があります。今まででしたら、学生はいわゆる必須と言われている科目を履修して、それで、空きコマに関しては個々に興味を持った科目を履修することができました。そういった中で、例えば地球科学という科目の存在は、多くの大学生がほとんど高校で地学を学んでこなかったので、大学に入ってから、履修してみることができるという機会を与えていました。
 実際に、京都大学の場合ですと、地球科学実験というものがありまして、これは主に1、2回生向けの実験ですけれども、キャップ制が敷かれる前は定員をはるかに上回る学生が応募してきて、教える側としては非常にうれしい悲鳴だったのですけれども、キャップ制が敷かれたとたん、定員をはるかに下回るぐらいに履修希望者が激減してしまいました。これは将来的に地震とか火山とかの研究者を育てるに当たっても非常に大きな弊害になるのはもちろんですけれども、文系の学生も履修する機会が失われてきてしまっております。
 そういったように、地球科学を学ぶ機会が今の大学で失われつつあるというのは非常に大きな問題ではあります。かと言って、キャップ制を廃止するという乱暴な議論もできませんし、例えば火山学に関して、それを必須科目にしようというのも、もちろんかなり難しい問題ではあります。
 そういった中で考えられるものとして、これは本委員会の中の建議された計画とも関連しているのですけれども、例えば自然災害科学に関する統合科目のようなものを作って、そこで火山学あるいは地震学を取り込んで教えるという方法があります。もちろん、そういった科目を履修するのは理系の学生でもあるし文系の学生でもあります。受講した学生は将来的に研究者になる場合もあるかもしれませんし、あるいは災害とか火山に関する業務に携わる仕事に就く場合ももちろん考えられます。そういったように裾野を広げていく手だてはあると思います。結果的に、今言ったような統合的な科目を作れば、この建議でうたっているような災害の軽減に貢献するためのといった項目にも直結していくのではないかなと思っております。
【平田部会長】  ありがとうございました。大学には指導要領はないのですけれども、各大学が最低教えなければならないものは何かというのを、それを学術会議が諮問されたのかな、文科省から聞かれていて、それを今作っていますけれども、そういった中には必ずしもこれまで議論されているような火山の研究者が少ないことを増やすにはどうしたらいいかという視点は、ある意味、全く含まれていません。だから、そういうところでの意見を言える体制にはなっていないというのも一つ問題があるかなと思います。
 ちょっと手際が悪くて、やるべきことがまだ残ってしまいましたが、大学のカリキュラムの作り方ですね。例えば火山学部がある大学のある国もあるわけですが、少なくとも日本にはないし、今後できる予定もないですね。そういうことがあればいいけれども、まず非常に難しいです。それはるる理由は幾らでも言えますけれども、なかなか難しい状況で、どうしたらいいかということについて、入り口、つまり学生にとって魅力のある地震学、火山学にするにはどうしたらいいかということは教員の仕事です。それから、その魅力の一つは、就職口、キャリアパスがあるかということも一つの魅力です。そのときに、キャリアパスは広い分野で活躍できるようにするということも一つあるので、非常に専門的な学術の最先端をする研究者だけではなくて、この分野は特に防災・減災関連に貢献できる研究者も必要ですから、そういったことも少し議論していく必要があると思います。この話は非常に大きな話なので、結論は出ませんが、幾つか重要な御指摘があったということにして、次に、最後の話題に行きます。
 最後の話題は、正に防災・減災への貢献についての観点から議論を少し、残りの時間ですが、したいと思います。
 それでは、資料の御説明をお願いいたします。
【森澤地震・防災研究課長】  資料1でございます。最後、防災・減災対策への貢献につきまして、前回の議論で主に二つの議論がされてございます。
 まず、最初の丸から三つぐらいでございますが、データ流通に関してでございます。一部の地殻変動のデータ等につきましては、気象庁、防災科研、大学で流通の仕組みはできているけれども、ガス、地質などのデータはまだそういう流通一元化はされていないという御議論、あるいは二つ目の丸にありますとおり、お金、労力等の問題でデータ流通が進まないのではないかと。
 ただ、一方で、火山のデータを使った研究者を増やすためには、データ流通が必要であるという御議論がございました。
 それから、残り四つ、白丸の議論は、いわゆる不確実な情報をどう取り扱うかという観点での御議論だったというふうに整理してございます。異常があったときにどういう情報発信をするのかというところも研究対象として考えるべきではないかと。それから、三つ目の丸にございますとおり、社会科学の研究者と相談して、こういう不確実な情報の取り扱いについて進めていく必要があるのではないかというお話。それから、最後から二つにつきましては、県庁との連携が非常に大事ではないかという御議論を頂いているところでございます。
【平田部会長】  ありがとうございました。防災・減災対策の貢献ということで、データの流通は一つの要素ではありますが、さっきも地域の防災関係者との連携ということも含めて、データをどうやって発信したらいいかということが必要かと思います。そのためにはまずデータの一元化という観点、つまり気象庁がやっている地震の一元化データがありますけれども、そういったものに類似したような仕組みができる可能性はあるかということも検討する必要があるかと思います。
 こういうことを考慮して、少し議論をしていただきたいと思います。
 せっかく棚田さんに来ていただいたので、もう1回復習なのですけれども、Hi-netは作ったときからデータ流通するというのは前提でやっていますが、V-netはどういう位置付けで作られているのでしょうか。
【棚田オブザーバ】  位置付けは、昔の火山部会ですね。そこで大学支援をするということで、幾つかの火山を選んでやると。観測項目は200メートルの穴を掘って地震計と傾斜計を入れると。それから広帯域地震計、測位用のGPSを1セットとして、1火山に二つか三つ、多ければ四つ、それは火山の大きさによりますが、設置しております。
 全てのデータは、V-netに関しましてはデータを流通・公開しております。まずは気象庁との間で完全に流通・公開を行っています。それから、地元の大学さんにもデータを送れるように、三者協定という言い方をしているのですが、結びまして、流通しております。
 GPSだけは、リアルタイムで送る方法もあるのですが、1時間ごとにパッケージ化しまして、それを欲しいと言われるところにはFTPで送っています。防災科研の中にFTPを立てることは、セキュリティ上、禁止をしております。そのため、欲しいと言われたところ、例えば地理院、気象庁、大学などでは、そちらに立てていただいて、こちらから投げ込むという形で流通をしています。
 V-netは平成21年から、そういう4セットを作っておりますが、防災科研の点は富士山、伊豆大島、三宅島、その他も全てデータを出している状況であります。
 公開というのは、ホームページからダウンロードもできます。それは60メガバイトという、そのぐらいの容量の制限はありますけれども、基本的にデータを出しています。そのデータの中には、気象庁の地震計のデータだけは公開されて、ダウンロードできます。気象庁の地殻変動関係のデータは非公開。それは気象庁の要望でそうなっております。
【平田部会長】  今のことについて、気象庁から何か補足することはありますか。
【吉田臨時委員】  気象庁でも、V-netの方に地震のデータについてはこちらのデータが公開されて、今回の御嶽山なんかでも近くの観測点のデータは見える形になっています。
【平田部会長】  それは協定を結んだ大学との間でということですか。それとも、日本中の研究者が誰でも申し込めば見られるのですか。
【吉田臨時委員】  V-netの方で登録をした方は全員見ることができます。
【棚田オブザーバ】  フォローしておきますと、協定を結んだ大学、飽くまで個人ではなくて大学の組織と協定を結びますので、その組織のところは自由に使えるということになります。要は、チャンネル定義ファイルがオープンされて、使えるということになります。
【平田部会長】  ある固有の大学と防災科研。
【棚田オブザーバ】  と、気象庁で協定を結ぶ。三者協定を使う理由は、例えば阿蘇でも桜島でも、火山の観測所は不便なところにあります、逆に言えば。そのため、ネットの環境が非常に悪いです。地元の大学ならば、大学の高速度の回線を使えば自由にデータは物すごい量を流せますが、地方に入ったとたん、ネット環境が悪くてデータ公開されにくいとかデータがもらいにくいということで特別な三者協定を結ぶとか、いろいろな工夫をしている状況です。
【平田部会長】  皆さん、御理解できたでしょうか。今はV-netと、それから気象庁の地震のデータについては、協定ベースではあるけれども公開・流通されている。
【井口臨時委員】  流通と公開は別ではないのですか。今は流通の話です。
【棚田オブザーバ】  まずは流通は全部されています。公開は、防災科研は全部公開している、気象庁は一部公開している、大学は公開しているのもある程度。
【平田部会長】  流通というのは、では、リアルタイムで毎日データが来るということ。
【棚田オブザーバ】  そういうことです。
【平田部会長】  それは協定を結んでいる機関同士でやっていると。それから、データベースを防災科研の中にV-net用のを作って、それをFTPでダウンロードするのもできていると。それは申し込みベースで。
【棚田オブザーバ】  登録さえしていただければ、個人で。
【平田部会長】  研究者個人が登録されるとできると。
【棚田オブザーバ】  はい。
【平田部会長】  その中に気象庁の地震のデータは入っていると。しかし、地殻変動のデータは入っていないと。事実的にはそれでいいですか。
【吉田臨時委員】  はい。
【松澤臨時委員】  今、V-netは、防災科研のV-netと気象庁の観測点のデータ、画像ですけれども、見られるようになっています。それは完全にフリーで見られるようになったのは、あれは非常に良いことで、私自身も今回、御嶽山の状況をあれでずっと見させていただいていました。
 今後、多分我々がそんなにはっきりしたと言えない以上、登山される方は自己責任で行っていただくしかないと言うしかないと思うのですけれども、自己責任を言うからには、やっぱりある程度情報は公開しなくてはいけなくなって、そういう意味では今言ったようなシステムで、最低限、地震の活動状況が一般の方でも見られる状況にしておくというのは非常に重要なことだろうと思いました。
【棚田オブザーバ】  追加しておきますと、防災科研のホームページの中にVIVA ver.2というものがありまして、防災科研が主に扱っている16火山に対しては、自動の震源分布とか地殻変動、傾斜計の図とか、そういうものが見られるようになっています。富士山は毎日何百人の方が見ておりまして、データが切れたりしますと問い合わせが来ます。大手自動車会社の愛知の工場からも来ます。危機管理室があって、そこでずっと見ていますと。富士山の傾斜計の変動が暴れているのですが、これは何ですかという問い合わせが真面目に来て、いや、それは雨ですというような答えをちゃんとしているというほど、私たちのページは使われているということです。
【平田部会長】  ありがとうございました。今のに関連したことで、防災科研と気象庁は分かりましたが、国土地理院のGNSSは基本的に別に火山の監視目的ではなくても既に流通というか、あれは公開というのですかね、公開されているので、それを使って火山の研究をされる方には問題ないし、それから、ALOSのデータも、しかるべき手続をすれば見られるのですよね、きっと。
 あとは、残りはどこに行くかというと、大学です。では、大学の協議会の立場から、加藤委員か西村委員。大学の火山のデータについてはどういう状況でしょうか。
【清水臨時委員】  いいですか。当時、私が、名前を忘れたけれども、やっていたような気がするので説明しますけれども、今までのおさらいをすると、要するに、いわゆる一元化的な意味では火山のデータ、大学も気象庁に行って、監視目的で既に使っているのです。防災科研も含めて三者間で流通はしています。
 問題は、今、部会長が言われたように、大学の火山の観測データが、一般の人というか、一般の研究者にどうかということで、そこについては、実は何年か前になりますけれども、協議会の火山部会の中で少し議論をして、地震のハーベストというシステムがありまして、大学の地震のデータ流通・公開のシステムがありましたけれども、それを更新するときに、火山もそれに乗っかって公開、ある意味、無条件公開というか、一応使用を申し込んで、それでそれぞれの火山センターからデータを提供というか、公開する形にしましょうということに話はできていたのですが、その後、ハーベストの更新がどうなったのですかね、後で森田科学官に補足してもらえばと思うのですが、結局それが頓挫はしています。
 ですから、今は大学の火山センターが足並みをそろえて何かデータ公開をしていることにはなっていない。個々の大学ごとには、東大などそれぞれのやり方でやっています。
 ちなみに、我々のところの場合には、ホームページ上で震源分布とかの情報は常にオープンにしてダウンロードもできるようにしていますが、波形の生データを使用する場合には、やはり一応メール等で申し込んでいただいて、それでそれぞれの条件を付してデータを使用していただくという形になっているということです。
 なぜそういう面倒なことをしているか、地震のように完全にオープンになっていないのかというのは、やはりどうしても火山の場合は山頂部のデータが重要なのです。だから、例えばV-netのように、基盤、準基盤、あるいは基盤的な観測網については地震と同じ理屈でオープンにすればいいし、現になっているのですが、やはり火口近傍の観測点と、あるいはリアルタイムのテレメーターに乗らないようなものについてが実は火山の場合、非常に重要でして、それを欲しいと言ってくる方もおられるわけですが、その場合にはどうしてもそのままオープンというわけにはいかないという事情があって、それぞれのケースで判断をすると。どうぞという場合もあるし、謝辞でお願いしますという場合もあれば共同研究でお願いしますという場合もあるというのが実情です。
【平田部会長】  ありがとうございました。状況は大体皆さん御理解いただけたと思います。
 まず基本は、気象庁にデータを一元化することは既に行われている。それで、そのときには気象庁からデータも各大学に来ているということですね。だから、そこは両方向のデータの交換が行われている。そのときは火口の危ないところのデータももちろん行っているわけですよね。
【清水臨時委員】  そうですね。基本的に、全部ではないですけれども、例えば気象庁の方から監視目的でこの場所は必要だということがあれば、そのデータもテレメーターで来ているものについては気象庁に送るという形。だから、全点同士の交換ではないですけれども、監視に必要なものはリアルタイムで流れているということです。これは傾斜計等の地殻変動のデータも含まれています。
【平田部会長】  ですので、研究目的に設置された観測点が防災業務に利用されるという観点では、既に実現されているということで問題はないと思います。
 もし問題があるとすると、火山の研究者の間で、自分の属さない機関のデータを見る必要があるのかということで、一つのポイントは、そもそも研究者の数が少なくて、対象とする火山の数も限られている場合に、なるべく大勢でデータを見た方が研究が進むという考えと、も一つは、その研究者が非常に頑張って努力して作ったデータを何で努力しない人にデータを見せていいのかというのは当然あると思います。研究するためにデータをとっているわけですから、最後の楽していいところだけ取るというのはけしからんという考えも、私はよく理解できますが、できますけれども、一方で、広い観点から見たときに、学生を増やす必要もあるとか、それから防災に貢献する必要があるとかといったときには、データを公開することは一つ重要な観点という御指摘もありました。
 もう一つは、そのデータを生のデータに近い形で自治体に提供するというのは、井口委員からは桜島で御紹介がありましたけれども、その辺をもう少し補足していただけますか。
【井口臨時委員】  いや、これは生のデータでそのまま送って、これは一つは行政関係の方のスキルアップです。やはり行政の方でも観測データを見て、例えば傾斜計のデータを見て、自分でそれを解釈できるようなスキルを身に付けていただきたいと。例えば傾斜計のデータにしても、これは今火口方向が隆起しているのか沈降しているのかというぐらいであれば、それ程に火山学を究めた人でなくてもその程度はできるはずなので、それともう一つは、地震が増えているか減っているかぐらいは、やはり地震の記録を毎日眺めていれば分かるはずなのです。ある程度の予備知識は必要だとしても、そういうものをやはり行政の人と一緒になって、教育も含めてやっていきたいと思っていることです。
 これはまだできてはいませんけれども、今年度中にはやります。
【平田部会長】  火山ではないですけれども、JAMSTECがDONETで。データを提供していて、それも全くの生データではもちろんないのですけれども、それなりに見やすくして処理したものの、結局は海面の高さに換算したようなデータを送っているという例があります。それは協定を結んで、津波の防災・減災に役に立つような研究をするという、調査委員会か何かで紹介されましたけれども、そういうことは一つあると思います。
 一方で、御嶽山の場合でも地震活動がある程度増えたとか、少なくとも地震活動については情報は提供されていたわけですけれども、山の地震が増えたからといって、じゃあ、噴火するのかということについては、ある意味、非常に判断が難しいことです。そうすると、さっきどなたかがおっしゃいましたけれども、最終的に登山者の自己責任になるから情報は提供しなさいといって、じゃあ、地震が増えたから登るか登らないかは分かるのでしょうか。天気図を見れば台風が来るというのは分かりますけれども、そこはかなり難しいです。
 そういう、ある意味、本質的に不確実な情報をどこまで出せるかというのは、これは理学の研究だけではなくて、防災科学、社会心理学的な検討だとか、その他いろいろ難しいことがあろうかと思いますけれども、基本は気象庁の場合でも得たデータは公開していると理解していますが、気象庁さんもそう理解していいのでしょうか。
 何か判断しないと出してはいけないということではなくて、地震が増えたとか減ったとかということは、今は出ていますよね。
【吉田臨時委員】  はい。それはこちらの方で見て、地震が増えたとかがあれば出しています。御嶽山の場合も、情報としては、レベルとしては上げていないですけれども、事前に地震活動が高まっていたということは情報として出していました。
【平田部会長】  それは、山岡さんに聞いた方が良いと思うのですけれども、ただ、一般の人は地震が増えたということは、噴火に関してどういうメッセージかということは分からないわけですよね。そこまで言わないで、地震が増えただけと言っていいものか、いいものかというか、役に立つかどうか。
【山岡臨時委員】  言わないよりは言った方が良いと私は思いますけれども、それを理解する、それから更にそれを理解する能力も恐らく千差万別ですし、更に地元の人と登山客もまたこれは違うわけですから、理解力をそもそも上げないことには情報を出してもしようがない。これは正しくないか。だから、情報を出し続けないと理解力も上がらないというのが、そういう問題かもしれません。だから、天気図と一緒で、毎日毎日見ているから理解力が上がるというところもあるかもしれない。
 そこは、まだどういうふうにしたらいいかというのは、それほど事例があるわけではないので、そういうのは研究としては何か、研究ベースとしてはどういうふうに情報を出したらいいかという検討はしていく必要はあると思います。
【松澤臨時委員】  今回のことに関しては、研究者ですら判断に困ったレベルの話ですので、一般の方は当然判断できるはずもないと思うのです。だけど、やはり生に近い情報をふだんから見ていただく体制を作っておくことは、私は重要ではないかと思いました。
 昔だったらば、山に登る場合は、気象通報を聞いて自分で天気図を書いて、それぐらいのスキルがないと山に登れなかったわけですけれども、そこまでは要求しないにしても、ある程度ふだんから地震活動に注意していることは常識なんだみたいな形の文化ができればいいかなというのは一つ感じました。
【平田部会長】  ありがとうございました。私もそのとおりだと思います。
【小泉臨時委員】  我々も、これは地震のケースですけれども、観測点を作って、地元の自治体に「データが必要でしたら送りますよ。」と言ったことは何度かありますけれども、欲しいと言われたことはまずないです。井口委員の場合は、桜島の活動に関して、いつも自治体とコンタクトをとっていて、多分分からないことがあったらすぐ教えるという体制ができているのだと思いますけれども、普通はできていない。
 我々は、ここ数年ぐらいは都道府県の防災担当の方を呼んで、地震や津波研究についての研修をやるようにしています。それで分かったことの一つは、我々が思っている以上に我々が基本と思っている知識は知られていないということ。でも一方で、いろいろな防災上の決定をする前の基本的な物の考え方とか、そういうものに対する欲求はとても強いということです。そういった点は知っておく必要があるかなと思います。
 産総研でも、地震と火山の研究者が一つのユニットにまとめられたので、初めて研修に火山を今年は入れました。そうすると、岐阜県の方が来られて、その方が、「地震の研修はいろいろあるけれども、火山の研修は全然ない。今回、火山が入ったので来ました。」という趣旨のことを言われました。
 いろいろな情報を出すといっても、なかなか難しいですけれども、イエス・ノーのバックにあるものを伝えることぐらい、我々は教育としてできるのではないでしょうか。そういう教育というか啓発というか、それができる体制を火山に関しても、作っていく必要があるのではないかなと思います。もちろん研究者が少ないということにかかってきますけれども…。
【平田部会長】  ありがとうございました。
 ほかに御意見。発言されていない方。
【松澤臨時委員】  今出ましたけれども、地震の場合はふだんから微小地震、特に東北は結構あるので、それなりに、例えば震度分布図を毎日見ていれば変化もありますし、地震波形を見ていれば1日に何回も波形が揺れているので、分かるのでいいのですけれども、実は釜石沖のデータに関して、東京大学地震研究所と相談して地元の自治体に提供していたことがあるのですが、津波計はふだん何も描かないのですよね。そうすると、だんだん何も見なくなっていってしまうということがあって、恐らく火山の方に関しても、積極的に提供していってもなかなか難しいのかなという気はします。
 ただし、今、防災科研さんがやられているように、必要になったときにすぐに見にいける体制を作っておくのは重要かなと感じました。
【平田部会長】  産総研は何か、一般の方に情報を提供するという観点から御意見ありますか。
【山元専門委員】  いや、さっき小泉委員が言ったのが全てです。
【小泉臨時委員】  広報は私も担当しているので、データはホームページに出すようにしております。それから、産総研は我々の地下水のデータ以外は、特にリアルタイムでとったデータは必ずしも多くないのですけれども、地下水のデータはいつも見てもらえるようにはしております。
【山元専門委員】  産総研の方でいうと、火山のデータだと、産総研全体のデータベースで見ると、例えばほかの分野も入れて、意外と地震も火山も他分野よりはアクセスは物すごく多いです。うちがやっている火山は大学火山データベース以外にも1万年噴火のデータベース、1万年間の噴火履歴に関してはデータ整備していますから、何かあるたびには非常にアクセス数が上がって、一般の関心は非常に高いです。そういう情報発信はなるべく高頻度でデータ入れ替えをして、維持していこうとは考えています。
【平田部会長】  ここの話では二つの論点がありまして、一つはいわゆるデータの流通についての話です。それで、この話もここでは結論は出ないと思いますけれども、そういう問題が指摘されたということは記録に残して、引き続き検討していきたいと思います。
 それから、もっと本質的なこととしては、火山噴火や地震について、研究者でも判断できないような情報があると。それは研究が進んだとしても必ずそういうものがあるのですけれども、それをどうやって一般の人に伝えるかということが一つの本質的な問題です。それで、非常に確実な噴火の予兆が捉えられたときには、気象庁が警報という形で情報提供するのだろうとは思いますけれども、そうではないときに、研究の過程で得られたふだんとは違うことについて、どうやって説明をしていくかということは常に考えておく必要があると思います。
 これは研究の目的、研究は監視が目的ではないので、研究は研究なのですけれども、それでも研究の途中で得られた情報について、どういう形で一般の社会に伝えるかということは非常に重要なことですので、日頃からもう少し議論を続けて、内閣府、それから気象庁、それと研究機関や研究者がいろいろなレベルでいろいろな違うことを言うというのは、これはまた国民にとっては困ることでありますし、しかし、一方で研究者というのはみんな違うことを言うのが研究者ですから、そこのところをうまく整理する必要もあると思います。
 というわけで、ここは全然結論は出ませんが、問題点がいっぱいあるということだけを記録にとどめて、もう少し検討をしていきたいと思います。
 それで、時間はちょうどの時間になりましたので。
【清水臨時委員】  蛇足ですけれども、先ほどからデータをどんどん出す、できれば生のデータが一番いいわけですけれども、やっぱり受け取り側の問題も指摘されていますよね。これはやはり火山の活動度によっても違って、桜島のように毎日のように噴火していれば、本当に垂れ流しでもある程度行く、雲仙も噴火中はそうでした。だけれども、そうでない火山はやはりそれなりのケアというか、説明が要るというのも事実です。やはりそれはケース・バイ・ケースでやるしかないのですが、やはりどうしても、さっきから人員が少ないと言っていますので、受け取る側にそれなりの人員を、専門的知識を持った人を配置する。それがある意味、我々の火山学をやった学生のキャリアパスというか、就職口にもなるような形で受け入れていただくと。
 特に、今日、後ろに報道の方がいますけれども、マスコミで是非採ってほしい。本当に小学生も分からないことを何度も何度も聞いて、本当に大変です。もちろん科学部の記者の方たちはすごく詳しいですけれども、一般の社会部の方がやっぱり来て記事を書くわけです。とにかく何回も裏切られたことがあるのですが、物すごいエネルギーを割いて説明しても、なかなか伝わらないということがありますので、やはりマスコミの方も是非こういう分野について知識を持った人を採用していただくように、何とか国としても働き掛けてほしいということを、最後に、蛇足です。
【森田科学官】  ちょっと話を戻して大変申し訳ないのですけれども、火山の人材育成というところで、例えば井口委員なんかはインドネシアなんかと随分交流されていて、インドネシアは活動度が非常に高く、そして、例えばそういったところに若い研究者を連れていって、赤い火を見せたら、火山のとりこになるのではないかと。そういう意味での人材育成と国際交流というのは非常に重要な観点ではないかと。今日はそういう話があまりなかったのですけれども、少しその点について井口さんから意見は。
【井口臨時委員】  それは非常に重要な点だと思います。やっぱりフィールドというか、噴いている現場を見れば全然違うので、その辺は非常に大事な点だと思います。
 例えばフランスなんかは実は常に若い研究者をインドネシアに張り付けています。
 ただ、そういう機会、長期に行くというのはやはりこれはかなり物事をよく考えます、確かに。やはり遊びに連れていってもらうわけではないので、その辺は教育的意味は非常に大きいと私は思います。
【森田科学官】  それと同時に、井口さんが常日頃やられているように、向こうの研究者に学位を取らせると。あるいは欧米の研究者と一緒に共同研究するとかということもやはり人材育成につながるということですよね。
【井口臨時委員】  インドネシアには相当学位を出しています。それから、今は海外の研究者との共同研究というオファーも多いので、それなりにやっているので、やはり国際交流で特に日本の若い学生を外に出していくというのが私は結構大事ではないかなと思います。
【藤井部会長代理】  また水を差すみたいですけれども、火山噴火の現場に学生を連れていくというのは非常に有効なのですが、最近は大学の研究科が、噴火をしているときには連れていっては行けないというのです。危険だから。これは何回も、東大の場合は理学系研究科から学生を連れていこうとして拒否されたことがあります。
 だから、外国に連れていってしまえば分からないからいいのかもしれないのですけれども、国内の火山噴火に連れていくというのはなかなか難しくなっている状況もあるので。
 東北大はやっているのかな。
【井口臨時委員】  西村委員が連れていかれている場合は私も一緒に行っていて、ある意味、万全な監視体制を敷いた上で、学生さんを噴火の見えるところというか、火口の見えるところに連れていっているんです。ですから、大学の方もいかに安全を確保するかということにも努力すべきだと思います。
【平田部会長】  重要な観点を御指摘していただきました。やはり火山の噴火の事例は少ないので、これを日本の中だけで研究することには限界があるので、世界中のフィールドに目を配ることは重要なことです。そういうことを戦略的にやる必要もあるし、一方、日本のある意味非常に先進的な研究の現場を外国の研究者に見てもらって交流するということも必要なことで、実際、例えば井口委員などはそういうことも進められていますが、藤井委員が指摘されたように、なかなか大学によってはというか、現在はそういうこともいろいろな制限があって、しづらいという現状もあります。ですけれども、日本では余り観測できないような火山を外国で見るということは非常に重要な観点だと思います。
 最後に御指摘、ありがとうございました。
 それでは、時間もぎりぎりですが、全体を通して何か御発言される方、ございますか。
 それでは、そうすると、今日の主な議題は終了しましたが、最初に御紹介があったように、噴火予知連絡会が開かれて、その中で検討会が設置されました。そのことについて、吉田委員から御説明を頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。
【吉田臨時委員】  簡単に御紹介いたします。参考資料4になります。10月10日に報道発表されたものですけれども、御嶽山の噴火を踏まえて、火山噴火予知連の下の二つの検討会で検討を行うということです。そして、1の方が火山観測体制等に関する検討会。これは今までもあったものですけれども、御嶽山の噴火を踏まえて、もう一度活動を始めるということです。
 検討内容は(1)の中に書いてありますが、ここの地震火山部会でもかなり御意見が出ましたけれども、1番は常時監視が必要な47火山の見直しで、水蒸気噴火などがあると火口付近の観測点が非常に重要になってきますので、こういった増強のこと。3番目、水蒸気噴火をより早期に把握できる手法の開発ということ。あと、御嶽山が水蒸気噴火からマグマ噴火に移ることも懸念、もしそういうようなことがあったときに、推移を把握するための観測強化とかいうことを検討していこうと考えています。
 構成メンバーは、その次のページの別紙1のようになっていまして、一番下に新規委員と書いてありますが、地球化学というか、物質科学の方にも加わっていただいて検討することになっています。座長はこの地震火山部会にも出ていらっしゃる清水委員が座長ということです。
 もう一つの方、1ページ戻っていただいて、火山情報の提供に関する検討会を新しく設けます。これは、居住者、登山者、旅行者に対する、火山活動に関する情報提供の在り方を検討するということです。検討内容は(1)に書いてあるようなもので、構成メンバーとしましては、3枚目になりますが、別紙2です。学識経験者の方に加えて、地方自治体の方、そして、利用者側ということで観光協会の方とか山岳協会の方、報道の方、国の機関の方も加わっていただいて、こういった構成メンバーで検討する予定です。
 1枚目になりますが、3番目としまして検討スケジュール、10月中に第1回の検討会を開催する予定で、ちなみに火山体制等に関する検討会は、今日、この後17時半から。火山情報の提供に関する検討会は来週月曜日の16時半から第1回目の会合を検討するというのを昨日の報道発表で明らかにしています。年度末ぐらいには最終報告を取りまとめていきたいと考えています。
【平田部会長】  ありがとうございました。
 それでは、本日の主な議題は終了いたしましたが、そのほか、事務局から何かございますでしょうか。
【森澤地震・防災研究課長】  今の気象庁の検討会の件につきまして、皆さん御案内のとおりだと思いますけれども、この地震・火山部会につきましては基本的に研究という切り口での研究の在り方あるいは研究人材という形で御議論いただいておりますし、これから気象庁さんの方で行う噴火予知連の検討会は、正に監視評価という観点から検討するという形で、お互いの切り口が違うという整理はありますけれども、実際、今日の議論にありましたとおり、相当個別の火山というものを意識していきますと、お互いの役割分担というのが大変重要になってくると思っておりまして、両方の委員に入っておられる委員の先生方も多うございますけれども、当然、私ども事務局といたしましても気象庁とはきちんと整合、すり合わせを図りながらお互いの、両方の議論がちゃんとかみ合うような形で取りまとめに向けてやっていくように、我々としても努力したいと考えているところでございます。
【重野地震火山専門官】  それから、事務連絡になりますけれども、次回の予定は未定です。これから日程等を改めて紹介しますので、よろしくお願いします。
 それで、次回に関しては事務局から取りまとめの案をできれば用意したいと思っています。それに関しても事前に委員の方々には送付して、メール等で意見を頂いて、ある程度固めた形で次回用意したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 【平田部会長】  では、これでおしまいです。ありがとうございました。

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-- 登録:平成27年03月 --