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海洋開発分科会(第49回) 議事録

1.日時

平成28年10月13日(木曜日) 14時00分~16時00分

2.場所

文部科学省 3F1特別会議室

3.議題

  1. 平成29年度概算要求について
  2. 東北マリンサイエンス拠点形成事業「新たな産業の創成につながる技術開発」の事後評価 及び「海洋生態系の調査研究」の中間評価について
  3. 海洋科学技術に係る研究開発計画(骨子案)について
  4. その他

4.出席者

委員

浦辺分科会長、長澤分科会長代理、浦委員、木島委員、窪川委員、白山委員、高橋委員、田村委員、辻本委員、津田委員、花輪委員、平田委員、鷲尾委員

文部科学省

田中研究開発局長、白間大臣官房審議官、林海洋地球課長、三宅海洋地球課課長補佐 ほか

5.議事録

【浦辺分科会長】  それでは、定刻となりましたので、ただいまより第49回科学技術・学術審議会海洋開発分科会を開催いたします。
 今日から大変涼しくなって、また落ちついていろいろとものが考えられる時期になってまいりましたので、今日は皆様の闊達な議論を期待しております。大変お忙しい中、御出席いただきまして、ありがとうございます。
 まだ1名、田村委員が不在ですけれども、時間どおり始めたいと思います。
 初めに、事務局配布資料の確認をお願いいたします。
【事務局】  では、事務局より失礼します。お手元の資料を御確認ください。座席表と議事次第でございまして、そこから資料です。資料1といたしまして、平成29年度概算要求についてです。資料2-1と2-2が、それぞれ東北マリンサイエンス拠点形成事業の各事業の最終評価結果、中間評価結果です。そして、資料3-1と3-2が、海洋科学技術に係る研究開発計画の構成案と骨子の案です。続きまして、資料4として、本分科会の今後の審議予定(案)です。
 続きまして、参考資料です。参考資料1が、前回の議事録です。参考資料2が6月10日に本分科会で決定していただいた「海洋科学技術に係る研究開発計画(仮称)」の策定についてです。続きまして、参考資料3-1、3-2ですが、こちらも海洋開発分科会でお配りした資料です。海洋科学技術に係る当面の重点事項及び海洋科学技術に係る当面の重点事項を受けた取組の骨子です。参考資料4といたしまして、研究計画・評価分科会での資料で、研究開発計画の案です。参考資料5が科学技術基本計画の抜粋の資料です。参考資料6が海洋研究開発機構平成27年度の評価の抜粋資料です。
 不足等ございましたら事務局までお知らせください。以上です。
【浦辺分科会長】  ありがとうございました。
 それでは、本日の議題ですけれども、議事次第にありますように、(1)から(4)までその他を含めて4件ございます。
 ただ、時間の都合でこの順序から少し変更しまして、まずは(2)の研究開発課題の事後評価、中間評価を最初にやっていただきまして、それから(1)に戻って概算要求、それから今日のメインテーマであります(3)の研究開発計画(骨子案)について、という順序でやっていきたいと思います。よろしくお願いします。
 それでは議事に入りたいと思います。
 今申しましたように、初めに議題(2)の東北マリンサイエンス拠点形成事業「新たな産業の創成につながる技術開発」の事後評価、及び「海洋生態系の調査研究」の中間評価結果について、事務局より評価結果の御報告をお願いします。
【事務局】  事務局より失礼いたします。資料2-1と2-2について御説明申し上げます。
 こちら、東北マリンサイエンス拠点形成事業、平成23年度の復興特会の事業として行っている事業です。
 この中で二つの事業が走っておりまして、一つが新たな産業の創成につながる技術開発です。こちらは5年間の事業ということで、昨年度終了をしておりまして、その事後評価の結果を取りまとめたものです。
 もう一つの「海洋生態系の調査研究」としては10年もののプロジェクトとなっておりまして、昨年度5年目でちょうど折り返しということで、中間評価を実施したところです。
 こちらにつきましては、それぞれの評価結果につきまして、東北マリンサイエンスの全体会議の方で最終的な決定をいたしまして、今回その結果について御報告をさせていただきたいと考えております。
 では、まずは資料2-1につきまして、御説明申し上げます。
 資料2-1、こちら「新たな産業の創成につながる技術開発」につきましては、本項の全体で8課題が走っており、それぞれについて評価を実施しております。基本的な評価基準につきましては、当初の予定どおり進めていれば基本的にはA評価で、それ以上であればS評価、それにいっていない場合はB評価、C評価というのもつけさせていただくという形で評価を実施しております。
 では、1枚おめくりいただきまして、順番に課題ごとの評価の結果を軽く御紹介いたします。
 1番目、北大の宮下教授のグループになります。
 三陸沿岸域の特性を基盤とした海藻産業イノベーションという課題ですが、こちらにつきましては総合評価をSとさせていただいております。項目につきましては、アカモクにつきましては機能性成分が非常に多いというアカモクを見つけて、そこから機能性素材や製品開発につなげて、山田町の方で産業化につなげるというふうな事業です。
 こちらにつきましては、学術的に大きな成果が上がったとともに、医薬品の開発ともつながる成果を得ていることや、山田町の岩手アカモク生産組合、復興庁の間で新事業、被災地域企業新事業バンズオン支援事業というのが採択されたということで、今後の産業化が大いに期待できるという観点でSという評価を得ております。
 続きまして、東北大学佐藤教授のグループがやりました、電磁波を水産加工物に用いた新規食品の製造の技術という開発テーマとなっております。
 こちらは電磁波を使いまして不燃の魚の骨をもろくする技術であったり、それから均一な冷解凍を行う技術であったり、殺菌技術であったりというものを研究開発し、実用化しようという内容のものとなります。
 評価としては、電磁波を用いた解凍技術につきましては、実用化につながる非常に重要な成果を上げているという評価を受けております。ただ、現時点では被災地の産業に直接結びついていないことや、ただし今後全国的にこの技術を生かしていけば産業の展開を期待できるということでA評価を受けています。
 次のページにまいりまして、東北大学の多田千佳教授のグループが行いました、排熱活用小型メタン発酵による分散型エネルギー生産の地域循環システムの構築という課題です。
 こちらは廃熱を利用して、水産加工場から出る有機性の廃棄物を、有効に利用してメタン発酵を行う。そのメタン発酵槽の小型化、省エネルギー化を行うという内容ですが、科学的には非常に面白い成果は出ているということですが、被災地ではその役には立っていない。なかなか小規模な実用化は困難ということで、産業化について期待が薄いというふうな結果、評価となっております。
 学術的な成果があったという観点と、産業開発の点で期待が薄いという観点から全体評価として総合評価Bとなっております。
 続きまして、東京大学潮教授のグループが行いました、東北サケマス類養殖事業イノベーションです。
 こちらはギンザケの付加価値化や、ニジマスの養殖技術の確立等々、9項目の事業を実施したものです。
 それぞれ研究計画の内容を生かす研究成果が得られていることと、特に、生け簀システムが被災地で実用化されて、ある程度実用化にもつながっていることから、総合的な評価としてはAとなっております。
 では、1枚おめくりいただきまして、5番目の事業です。
 東京海洋大学の浦野教授が行った課題、三陸産ワカメの効率的なバイオエタノール変換技術の開発です。
 こちらは三陸のワカメを加工する際に出る残さとか茎の部分を使いまして、バイオエタノールの生産をしようという内容です。
 こちらにつきましては、こちらも学術的な基準では非常に興味深い成果が出ていると言われ、評価されているのですが、要素技術は実用化のレベルまで至っていないこと。そのため、当初の計画を完全には達成できていないということで、総合的な評価としてBの評価となっているところです。
 続きまして、6番目の課題です。
 こちらが東京海洋大学の鈴木教授の課題、高度冷凍技術を用いた東北地区水産資源の高付加価値化推進という事業です。
 この事業につきましては、高度冷凍加工技術を用いて凍結鮮魚、あるいは高品位の加工原料の有効利用を探ろうという課題です。
 こちらにつきましては、科学的にはいろんな仕事を行っていて、高度冷凍技術をかなり開発したというふうに見られるのですが、評価の場で評価に関する書類やそれからプレゼンの資料というものが提出されていないという状況がございまして、研究成果が詳細において読み取れないということがありました。
 これは、その場でも企業との共同研究を理由に具体的な研究成果を全て削除したような資料が出ておりまして、審査の場でも具体的にどういう成果が得られたのかと御説明いただくようにお願いをしていたところですが、ここでも御報告されないということで判断ができないという形になっております。
 結局、その評価の場では結果的にどういう研究が行われたか分からないという評価をいたしまして、総合評価としては上のCという形になっております。
 続きまして、7番目の課題です。
 東京海洋大学の荒川教授のグループでございまして、漁場再生ニーズに応える汚染海底浄化システムの構築という事業です。
 こちらは、油汚染の漁場を浄化して、それを事業としてビジネスモデルに構築しようという課題です。
 こちらにつきましては、技術面において非常に大きな成果が出ていると評価をされておりますが、完全な実用化というのには至っていないものの、今後同じような状況で技術が必要になった場合にある程度使用可能であるという判断をしております。
 実際に実施するに当たっては、かなり包括的なシステムとなるので、事業化というのはなかなか難しいのではないかというような観点もありましたが、ビジネスについての有望な成果というふうな観点から総合評価をAという評価がされております。
 続きまして、最後の課題です。
 理化学研究所の福西先生の課題でございまして、三陸における特定海藻類の品種改良と新種育成に関する三陸での形成という内容です。
 三陸産海草類の品種改良技術の開発として、その養殖技術を確立しようというものです。
 こちらにつきましては、品種改良技術については計画を満たす十分な成果を上げていること。また、種苗生産工場の新設などの成果も還元もされているということがございます。非常に重要な成果が出ているということで総合評価はAですが、こちら一つ問題として指摘されているのが、今、遺伝子操作をした品種を海上養殖に回していくことが非常に困難であることから、今後陸上養殖の技術開発が必要になってくると。そういう観点についてコメントがついております。
 最後のページにつきましては、事業全体に対してのコメントです。
 こちらの事業につきましては、基本的に被災地の産業にどういうふうに結びつけたかというところを評価してきたという形で、この評価自体を示されております。
 実際には5年間の期間ということで、なかなか産業化まで難しい、結びつけるのは難しいということですが、実用化を義務づけたということで、一定の方向性にて技術開発を推進するという非常によい試みであったというふうに評価をしております。
 今後は、この事業で得られた成果を例えばJSTのプログラム等で事業化に向けて取組を実施するのが重要だという観点でコメントを頂いているところです。
 資料2-1については以上です。
 続きまして資料2-2、「海洋生態系の調査研究」の中間評価結果です。
 最初は全体の評価なので、2ページ目から説明させていただきます。
 こちら全体の構成ですが、代表機関が東北大学です。それから、副代表機関として東大大気海洋研、海洋研究開発機構。この3者で実施をしている課題でございまして、大きく四つの課題に分かれております。
 それぞれについて評価を行っておりまして、基本的に計画どおりに進めてやられておればA評価、より進んでいればS、しっかり進んでなければB、C評価という形で評価を実施しているところです。
 1番目の課題、2ページですが、1番目が漁場環境の変化プロセスの解明。こちらにつきましては、東北大学の木島先生が取り組まれている課題です。
 三陸沿岸の幾つかの湾について、それを比較検討しながら女川湾を中心に多面的な調査研究を行っているものです。
 こちらにつきましては、総合評価Aという評価になっております。こちらの課題につきましては、非常に多面的な調査研究を進められており、その成果を論文の形で非常に多く出されているという点について、十分に評価できるということで意見が一致をしております。
 今後、その運営体制等につきましては、今後の漁業や関連の産業に貢献できるような研究だけでなく、現場でもこの研究への人材の育成、それが非常に大きなアウトプットになるので、特にそのあたりを一層意識して努力を欲しいという意見がついております。
 研究成果の還元については、漁業等への十分な定期的な情報提供は進められているので、更に現場で働いている漁業者へ、もっと直接的な提供の仕方を考慮すべきではないかというコメントを頂いております。
 今後の展開の観点につきましては、ちょうど5年を経過しておりますので、その観点で例えば震災を通じて沿岸の生態系がかき乱され、その結果新たな環境や、あとは生態系、ミニ生態系のようなものが形成されていると。そういったことに関しても、将来の漁業に結びつく、そのような可能性を含めて検討してもらいたいという希望や、特に女川の陸域のかさ上げですとか、そういうような工事が行われていますので、そういうふうな環境にしてどのように復興するかということについても、意識して取り組んでもらいたいというコメントがついておりまして、全体としましてはこれまでの実績、これまでの結果も評価しまして、総合評価がAという形になっております。
 続きまして、2番目の課題です。
 こちらが東京大学大気海洋研究所の課題で、海洋生態系変動メカニズムの解明というプロジェクトです。
 これにつきましては、各項目の調査研究計画の達成状況につきましては、十分な成果が出ていること。運営体制につきましても、この研究成果の還元という観点ですが、それに対しても着実な体制となっていること。これまで、科学者の世界への発信は非常に国際的に強く積極的に行われていることが評価されておりますが、社会への還元をしていくと更に成果があるのではないかという評価となっております。
 また、研究成果を、湾内では特に非常に繊細なモデルができ上がっているので、今後の将来の漁業計画に反映できるように関係機関との協力を更に進めてほしいと。
 今後の展開につきましては、今回モデルの湾は大槌湾になりますのですが、そこにできる生態系のモデルを養殖への貢献に結びつくような、そんなモデルで展開をしてほしいというコメントをもらっております。
 また、生態系モデルの構築につきましては、最終的には漁業の再生に向けたという話になりますので、高次生産者に向けてどうつながるのか。こういう観点も大きな課題になるのではないかということで、そういうコメントとともに最終的な総合評価としてはA評価という形になっております。
 続きまして、3番目の課題です。
 こちらは海洋研究開発機構を中心に行われています、沖合底層生態系の変動メカニズムの解明プロジェクトです。
 こちら、調査研究計画の達成状況の中では、ガレキが海底の谷にたまっていると。それが魚礁効果になっている。そういうふうな発見や、その他発見が行われていると。
 海底地形図につきましては、かなりの部分が地図化されているのですが、それをできるだけ早急に完成してほしいと、このようなコメントがつけられております。
 研究成果の還元の観点では、沖合の漁業者との連携とかについて情報提供が非常に重要であると。また、そういう資源の情報につきまして、その成果の出し方、表に出るとそれが乱獲とか保全とか、そういう観点でいろいろ波及がありますんで、そのようなことを十分に配慮した成果の出し方についても留意すべきであろうというコメントがついております。
 今後の展開につきましては、こちら沖合だけでなく、大槌湾の結果とかそちらの方も含めて連携を進めて、水平的な広がりについて沖の情報を、沖合での情報の取得についても期待するというコメントがついております。
 この課題につきましても、総合評価はAとなっております。
 4番目の課題ですが、こちらはデータの共有・公開機能ということで、こちらも海洋研究開発機構の方で進めている課題です。
 調査研究計画の達成状況の中にございますとおり、軽視されがちな課題だが、速やかなデータ公開が行われており、十分に評価できるとなっております。
 運営体制につきましては、事業全体の意見を取り込むということについて、もう少し踏み込んでやってもらいたい。大きなプロジェクトであるので、日本の周辺のいろんな機関の情報を含めて、データの共有とか公開の道を探っていくべきではないかとのコメントを頂いております。
 今後の展開につきましては、研究者のみではなく、広く一般の人が使える工夫が必要であると。アーカイブとして資料を残しながら世界に発信するとともに、続く世代に重要な情報をちゃんと伝えていくと。そういう非常に大きな意味を持つ課題であるというふうなコメントを頂いておりまして、最終的な評価結果はAとなっております。
 研究個別の課題は以上でございまして、全体拠点の事業全体のコメントについては、戻りまして1ページに掲載をさせていただいております。
 幾つの観点、例えばこの放射性物質の問題にどのように対応していくか検討が必要であることや、皆さん十分対応できていないということもあるので、これらも含めて十分配慮した上で今後の5年間で説明してほしいという意見。
 また、これまではどちらかといえば自然科学的なデータを精度高くとっていくということが主であっただろうということではあるけれども、今後自然科学でなく社会経済、人文科学的なアプローチが必要だし、そういったものを含めた対策の見直しを含み、取り組んでいってほしい。
 さらに、今後その10年が終わった時点でどういうふうにできるかという、きちっとした考え方であったり、また国内的には南海トラフ関係の指針にするために、そういう意味での成果があるので、そういうふうな普及活動をしていってほしいということであったり、国際的にも環太平洋地震帯、とりわけ東南アジア域への情報発信が必要であるので、そういう研究を深めていく必要があるのではないか。
 あるいは、研究では女川を中心に行われておりますが、三陸沿岸その他の湾について反映できるような取組が必要であろうという観点。
 また、防潮堤の設置など多くの復興事業が陸域では行われているけれども、そういうものが水産業へどのような影響を与えているというのか、そういったことも将来的には評価できるような視点といった取組が今後の5年では特に必要ではないかという意見が出されているところです。
 報告については以上です。
【浦辺分科会長】  どうもありがとうございました。
 こういう地場産業とこういう研究陣が、非常に一緒にやっておられるということで、すばらしいと思いますが、ただいまの説明について御意見、御質問等ございましたらお願いします。
 この会議全部そうですけれども、御発言の前に御名前をおっしゃっていただければ、記録上有り難いので、よろしくお願いします。
【鷲尾委員】  鷲尾です。よろしくお願いいたします。
 最初の方で報告のありました、S評価があった課題ですけれども、三陸沿岸の特性やニーズを基盤とした海藻産業イノベーションというところで、S評価に異存はないわけですし、アカモクを活用したいいプランだと思うので、いい成果が出ると思います。
 ただ、アカモクに関しては全国各地で取り組まれておりまして、今後産地間競争ということが産業的には生じてまいります。そのときに先ほど人文、社会的アプローチも必要だということがありましたように、やはり東北というのは親潮が接岸するという条件があって、優位条件だとは思います。ただ、アカモクという商品について、優位性があるのかどうか。他産地のものと競合したときに、勝ち残れるかどうかという観点で更に研究を進めていただけたら有り難いと思います。
 いや、一番Sがついたものですから余計な注文をさせていただきました。
【浦辺分科会長】  ありがとうございます。
 ほかにございますでしょうか。よろしいでしょうか。
【鷲尾委員】  そうしたら、もう一つ。
【浦辺分科会長】  はい、じゃもう一つ。
【鷲尾委員】  引き続き鷲尾ですけれども、もう一つの方の海洋生態系の方ですけれども、これは例えば2番目の海洋生態系変動メカニズムの解明ということで、東大の先生方が中心に進められております。
 これに関しては、漁業が一旦休止した状況で観察ができたというまれな例ですね。日本中漁業活動が網の目のように張りめぐらされて、多重多層に利用されております。それを一旦休止した状態で調査できるというのは、本当に貴重なタイミングであったと思いますので、このデータの貴重性という意味では、それを一文に加えていただけたら有り難いと思います。
【浦辺分科会長】  ほかにございますでしょうか。
 よろしいでしょうか。では、花輪委員。
【花輪委員】  花輪です。前の方でC評価がなされている6番目の課題ですが、実際に研究費を頂いて、研究をやってその成果が出ているのだけれども、成果を発表しないのか、それともそもそも成果があんまり芳しくなかったのか私は分かりませんけれども、最後のコメントに評価ができるような資料を出させるべきであるという、それはそれでそのとおりだと思いますが、それ以前に当初の事業を採択してやってくださいといったときに、正式には契約とは言わないかもしれませんけれども、一種の契約では成果を出すといいますか、自分たちがやった行為をそのまま提出するというのが当たり前のような気がするんですね。
 それがなされていないように実は私は読めるのですが、それはとってもいけないことだと思うんですよね。ただ単にコメントとして一応評価できるような成果を出させるべきであり、資料を出させるべきである以上の、何となく私はおかしいなというふうに思えます。中身よく分からなくて言っていますけれども。
【事務局】  先生のおっしゃるとおりだと思います。
 基礎研究が主ではありますけれども、やはりその事業の中には産学連携をやっているもの、あるいはスーパーコンピュータの開発のように企業がかなり加わってやっているものについても、評価のときにはある程度きちんとした情報を出して評価を受けるというのは、ある意味当然であって、我々も反面気にはしていなかったんですけれども、多分先生の中で少し勘違いしているところもあるのかなと。
 あるいは企業と共同研究を結ぶときに、その評価のときにこれを出さなきゃいけないとか、それを出すときにはこういうものを出すという仕分等は、多分事前にもしかしたらよく分からなくてされてなかったのかなということもあるので、我々としても今後こういう事業を進めるときには少し気をつけてやっていかないといけないなという、我々としての反省です。
 内容につきましては、一応その額の確定等々で確認させてはもらっていますので、お金をきちんと使って、それなりの成果を出しているというのはまたその評価とは別途確認はさせてもらっています。ただ、評価をやり直すというわけにもいきませんし、ほかの人との関係もありますので、今回こういうふうになったと、そういうふうなことです。
【浦辺分科会長】  どうもありがとうございました。
 よろしいですね。それでは今の点、花輪委員の御意見も踏まえまして、今後課題の運営に努めていただきます。よろしくお願いします。
 それでは、次の議題に移りたいと思います。
 次の議題は議題の(1)、平成29年度概算要求について、事務局より御説明をお願いいたします。
【事務局】  順番が変わりましたけれども、資料1をもちまして29年度概算要求について説明いたします。
 この内容につきましては、既に前回の分科会でも新規施策の事前評価をしていただいたところですけれども、そういうことも踏まえまして最終的には全体として437億円ということで要求をさせてもらっていまして、その主な柱としましては四つございます。
 国土強靱化に向けた海底広域変動観察ということで、これは南海トラフを中心にリアルタイムに観測するシステムを開発・整備する。あるいは、新しくできた「かいめい」という船を用いまして、海底下の構造というものを詳細に把握するような調査を行うと。そういったようなもののために140億円、前年度比26億円の増ということで要求をさせてもらっております。
 2番目、その右が統合的海洋観測網の構築ということで、これはG7科学技術大臣会合の結論なんかも踏まえ、漂流フロート、ここは特に新たに深く潜るもの、あるいはその生態系データがとれるようなセンサの開発。そういったものを含めた漂流フロート。あるいは、その係留ブイの効果拡大と。あと、船舶による観測の強化と。こういったものをきちんと組み合わせた、統合的な海洋観測網を構築するとともに、そこから得られたビッグデータを基に、統合データセットを構築・発信するということで、全体で44億円。昨年に比べて15億円の増額ということでやらせていただいております。
 下の左側ですけれども、北極域研究の戦略的推進について、これは北極研究戦略委員会の結論も踏まえながら、我が国の強みである科学技術を生かす、貢献するため、国際共同研究の推進ということで、これは特に永久凍土の話であるとか、データシェアリング、あるいは人文社会との強化ということで、今やっているArCSプロジェクトの拡大ということで1.2億円の増。あるいはそのJAMSTECの方で技術開発しているAUVであるとか、北極域研究船の検討ということで3.8億円の増。全体として5億円の増で要求をさせていただいています。
 下の右側は南極地域観測事業ということですが、全体として49億円。昨年に比べると15億円ぐらい減っておりますけれども、昨年まで整備をしていたヘリコプターが当然減の形で24億円かかってきておりますので、それに加えてそれの修理費であるとか、あと「しらせ」についているマルチビームとかは少し修理が必要ですので、そのための経費等を入れて全体として約49億円の要求ということになってございます。
 詳細については、その後についている4枚を見ていただければと思いますが、時間がないので今日の説明はこれくらいにしたいと思います。
 以上です。
【浦辺分科会長】  どうもありがとうございました。
 これについては、もう出ているということですが、何かコメント、質問等ございましたらお願いします。よろしいでしょうか。
 こういうことで是非予算の獲得は頑張っていただければと思います。
 それでは、続いて今日のメインテーマ、(3)の海洋科学技術に係る研究開発計画(骨子案)ということになります。
 これについて、事務局より御説明をよろしくお願いします。
【事務局】  それでは、資料3-1、3-2、それと参考資料の5で科学技術基本計画の抜粋というものを用意していますので、それらを使いながら説明をいたしたいと思います。
 最初に資料3-1で、全体的な趣旨と構造を簡単に御説明したいと思います。
 この海洋科学技術に係る研究開発計画というのは、科学技術・学術審議会全体の中で、科学技術基本計画第5期ができたのを受けて、この基本計画を進めていくために各分野で研究開発計画を作ると。こういったミッションの中で、各分野で今全体として検討が行われていると、そういうものです。
 それで、計画の構成についても、基本的には大体ほかの分野と横並びのものが示されていて、そういった部分、資料3-1で示しているものですが、まず基本的な考え方を書く部分。
 そして、2.として重点的に推進すべき海洋科学技術分野、10年先を見据えて分野の中で重点的に推進すべきものを記述する部分。
 そして、裏にいきますと3.とありまして、留意すべき推進方策ということで、そこでは人材育成であるとか、産学官の連携であるとか、基礎研究であるとか、そういった研究開発課題ということで推進方策の部分を書く部分と、こういう大きな三つのパートに分かれております。
 それで、特に今回2.の重点的に推進すべき分野というものを議論していただきたいんですが、この1ページ目に戻ると書いてありますとおり、要は基本計画の中に研究開発をすべき分野であるとか、課題であるとかがある程度書いておりますので、それを見ていって、文科省として、あるいはこの分野であれば海洋分野として何をしていくかというのを具体化しているのがこの2.のところになります。
 これは構成としては、統一的なフォーマットがありまして、まず大目標というもの、これは、基本的に科学技術基本計画等に掲げられた目標、あるいはその他の閣議決定等の計画なんかを必要に応じて引っ張ってきてもいいですけれども、そういったところに掲げられた目標というものを大目標に置き、その大目標達成のために中目標というのを置きます。
 これは、基本計画には全分野、全省庁のことが書いてありますので、我々としてはその中から海洋分野、あるいは文科省の役割と、そういったものを少し切り出して中目標を作っていくと。
 そして、その中目標の指標として、アウトプット指標、アウトカム指標をつけて、じゃその中目標を達成するために具体的な研究開発としてどういう取組をしていくかと、そういったようなことを書いていくということになっています。
 その大目標の項目案としては、後から詳細に説明しますけれども、現時点では、下の項目案に書いてあるような1から6のものを考えています。1から4はこれまで文科省がやってきているオーソドックスな区分での項目案を、5は基本計画の方の要請で書いてある産業競争力の強化、特にITを使った分野を、あと、それを支える基盤的な研究ということで、6項目案になってございます。
 ということで、詳しい中身を資料3-2と、科学技術基本計画の抜粋を使って説明をいたしたいと思います。
 3-2の1ページ目には、ローマ数字の1.ということで基本的な考え方、取り巻く状況ということで簡単に書いております。これはまだ途中段階のものでしばらく調整していきますが、国内的な状況であるとか、基本計画に書いてあることや海洋基本計画に書いてあること。あるいは今、総合海洋政策本部では、次期の海洋基本計画の議論なんかも開始していると、そういったような状況も記載することになろうかと思います。
 国際的な状況では、今海洋をめぐっていろんな議論が行われているということで、SDGsでの話であるとか、G7でいろいろと議論があったという話。2ページ目にいって、最近ですけれども北極についても科学技術大臣会合が開かれたと、そういったような状況のようなことも書く予定です。
 これはまた今後少し我々の方で、いろいろ具体化をしていきたいと思っています。
 そして、3ページ以降で重点的に推進すべき海洋科学技術分野というものがございます。ここをこの海洋の分野をどう書いていくかというようなことについて、今日主に意見を頂きたいと思っております。
 そして、ここで基本計画の方を見ていただきたいのですが、ページを開いて目次を見ていただきますと、基本計画第1章から第7章のこの7章立ての構成になっております。
 ただ、この研究開発に関係する部分といわれているのが、いわゆる第2章の部分。これは未来の産業創造と社会変革に向けた価値創出の取組と。特にここはIoTやAI、そういったものを使った超スマート社会の実現と、これに向けた研究開発というのは第2章に書かれていると。
 第3章が経済・社会的課題への対応ということで、ここに13の課題が書かれているわけですけれども、そういう課題に向けてどういう研究開発をしていったらいいかというようなこと。
 これらの課題について、海洋分野としてどう対応していくかということが、このローマ数字2.に書かれるわけですけれども、その大目標として最初に書いてあるのは、海洋と宇宙の分野だけ、この科学技術基本計画の中では特別なことが書かれていて、これがこの基本計画を見ていただくと、23ページですね。
 ここでは研究開発のところだけ抜粋して23ページ、一番後ろのページで、国家戦略上重要なフロンティアの開拓というような中で、海洋に関する科学技術、あるいは宇宙に関する科学技術の推進ということが別項目で立っています。
 その趣旨というか、これを進めることの目的というのが、見ていただくと最初の方に書いてありますように、産業競争力の強化、あるいはその(1)から(3)の経済社会課題への対応、加えてそういった基盤を確固たるものにすること。そういったようなこの海洋科学技術、あるいは宇宙科学技術を進める目的というものが書かれておりますので、こちらの資料の3-2の我々の方の研究開発計画、2.の一番初めのところにこの辺を抜き出しております。
 それで、我々として海洋科学技術を使って産業競争力、あるいは課題にどう対応していくかということをこの後に記述していくというような構成をまずとらせていただいています。
 その記述ですけれども、その先ほど下に書いてあります、大目標の柱としましては、いわゆるそのオーソドックスな区分で生態系の保全と生物資源の開発・利用、鉱物資源、極域及び海洋の総合的な理解、自然災害への防災、産業競争力、基盤的研究と、こういったもの、今六つの柱にオーソドックスな形で分けて、この柱に対して基本計画がどういうふうにかかわってくるかというものを、これ以降整理をした形になっております。
 次を開いていただきますと4ページになりますけれども、ややこしいですが、4ページはこの柱としては生態系の保全と海洋生物資源の開発・利用と。これに関する科学技術基本計画の部分というのは、二つございます。
 生物多様性への対応というところと、食料の安定的な確保というところですが、基本計画の方を見ていただきますと、22ページの方で生物多様性の対応というものが書いてあって、ここを基本的に、ここの目標に当たる部分を基本的に抜き出したところで、その中でも海洋と関連するようなところ、つまり生物多様性の損失の防止を図るということも海洋に関するところで目標になっていくのかなということで、アンダーラインを引かせていただいております。
 そして、もう一つのところは食料の安定的な確保、当然ここは水産業も入ってくるわけですけれども、これにつきましては基本計画では17ページにありまして、食料の安定的な確保というのがあります。
 ここで背景があって、このためというところでこの部分の目標、つまり新規就業者の増加、輸出の促進、食糧自給率の向上、そういったものを目標として基本計画では掲げておりますので、これを一応大目標として置いているということになります。
 この大目標に対して海洋の分野、あるいは文部科学省として何をしていくかということが、次の中目標に書かれることになります。なお、ここに括弧で書かれているのは、海洋基本計画で一応関係するような部分も抜き出しておりますので、一応科学技術基本計画と海洋基本計画で整合性はとれているはずですけれども、足りない部分があれば海洋基本計画の方も議論していくということになろうかと思っています。
 そういった大目標に向けて、じゃ中目標、文科省の役割としてどういうものがあるのかというのを、今これも単純に科学技術基本計画から抜き出しています。抜き出している部分は基本計画の中でこういう研究開発をすべきということを書かれている部分です。生物多様性への対応であれば、ずらずらと書かれておりますけれども、その中で海洋あるいは文科省としてやるところがありそうなところに、アンダーラインをとりあえず引いているというようなことになっています。
 だから、こういうところで我々として役割があるのだろうということを抜き出して、最終的に中目標にしていくと。
 その次のページを見ていただくと、中目標に対してアウトプット指標、アウトカム指標をつけていくということになりますけれども、その後にじゃ具体的にこれについて研究開発をどうするのかというようなことを書くということになっておりまして、アンダーラインを引いたところをとりあえず個別に挙げていって、具体的にはこういうところに少し先生方の意見を頂きたいというふうに思っているところです。
 その後に論点ということで今、今回議論していただきたいアイテムとして、中目標として掲げていますけれども、海洋分野における文科省の役割として適当なのかと。そういった推考も伺えればと。そういった論点。
 あるいは、その中目標をやるために研究開発の取組として、これまでやっているものもいろいろあるんですけれども、新たに取り組むべきものはどういうものかというようなことについて、いろいろ意見をもらいながら、これはもう今書いてあるのはどちらかというと基本計画を上にして、下に何か展開して構造化してというような文章になっていますけれども、最終的には研究開発の取組の玉というのはどういうのがあるのかというのを、見定めた上でそこからまた中目標を少し変えていくという作業を今後していかないといけないのかなと思っておりますので、具体的にこういう分野でどういう研究開発の取組をしていったらいいのかという意見をいろいろ頂いて、今後整理をしていきたいと、こういうことです。
 同じようなことがずっと後、続いております。6ページにいっていただきますと、海洋鉱物資源ということですが、これは大目標、科学技術基本計画で書いてある目標としては資源の安定的確保、あるいは持続的な循環社会の実現。こういうものを大目標として、そのために文科省として何をやるかという点については、これは基本計画の中でもいろいろ書いてあるんですけれども、文科省というふうに考えたときに、海底熱水鉱床等での海底資源の探査・生産技術の研究開発を、海洋環境の保全との調和を図りながら推進すると。この部分が中心になって中目標になっていくだろうということで、アンダーラインを引いています。
 そのために重点的に推進すべき研究開発ということで、この中目標でアンダーラインを引いた部分を二つに分けて、探査・生産技術とその環境影響評価とに分けて、それぞれどういうものをしていくかということです。
 中身の精査、文言の精査はまだそんなにしているわけではなくて、今、文科省としては探査技術を中心にやっておりますけれども、仮にその生産技術の基礎基盤のところでもし他に何かやることがあればこういうところに書いて、やることがなければ落としていくと、こういうような作業になっていこうかと思います。
 8ページにいきますと、今度は海洋観測の観点になっていきます。極域及び海洋の総合的な理解ということで、大目標としては基本的に科学技術基本計画の抜粋ということになりますけれども、目標としては我が国のみならず、世界における気候変動の影響への適応に貢献すると、こういうようなことになっています。
 これに対応して、中目標はつまりどういう研究開発をやっていくかということで基本計画に書かれていることがその下に書いてあります。
 気候変動の監視のため、人工衛星、レーダ、センサ等による地球環境の継続的観測、スーパーコンピュータ等を活用した運用というようなことがずっと書かれていまして、この中で文科省としての役割があるところ、あるいは海洋の分野で役割がありそうなところにアンダーラインを引いて、この辺を中心に中期目標を書いていくということを示しております。
 研究開発の取組をその下に、項目ごとに書いておりまして、今やっていることは今後自動的に追記していきますし、あるいはここであれば、北極域研究でこの前の検討委員会でやったようなことを中心に記載していくということかと思っています。
 そして、次のページにいきますと、10ページで自然災害になりますけれども、自然災害も同じような構成で、科学技術基本計画上は自然災害に対して国民の安全・安心を確保してレジリエントな社会を構築すると、こういう目標になっていますので、海洋分野と文科省としてどういう役割をここで対して果たしていくかというのを中目標に書いていくと。
 とりあえず、科学技術基本計画上は災害とかもいろいろ書いてありますけれども、我々の分野としては災害を予測・察知してその正体を知る技術と、この辺が中心になるのかなということでアンダーラインを引き、またこれに対する取組として予測・察知する技術、あるいはその正体を知るというのは分かりにくいのでメカニズムの解明に関する研究開発というようなことで、2本を立てているところです。
 それで次の12ページにいきますと、今度は産業競争力という、これは今まで海洋分野では書いていなかった部分ですけれども、今回の基本計画で特に第2章の超スマート社会の部分にも、その中に実は海洋に関するような地球環境情報プラットフォームの構築といったようなものも書かれておりますので、一応大目標に取り上げました。
 基本計画の抜粋の中では、「超スマート社会」を未来社会の姿として共有して、実現していくというのが目標になっていて、その中で11システム、この中で地球環境情報プラットフォームというシステムも入っているわけですけれども、そういったシステム。あるいは具体的なものとしてDIASというようなものも研究されていて、こういうものをどう進めていくかと。
 ただ、ここは3.の論点の一番下に書いてありますが、3.の極域及び海洋の総合的な理解とかなり重なるので、これを一つの柱として立てるかどうかというのは今後いろいろ意見をお伺いしようかなというふうに思っております。
 次の13ページが基礎的・基盤的研究の推進ということで、ここについては具体的な課題としての目標は基本計画に載っていませんが、基本計画の中で、先ほどの海洋フロンティアのところと、いろんな研究開発が支える科学的知見・基盤的技術などが挙げられているところをとって、これをちゃんとやっていくということを大目標に掲げようと考えています。
 それをやるための中目標としては、少しブレークダウンして、前にいろんな研究開発課題を書きましたけれども、それらを支える深海探査技術あるいはセンサ技術、掘削技術などの最先端の調査・観測技術、あるいはシミュレーション、ビックデータ解析などの情報基盤、そういったもので中目標を構成したらどうかというふうに思っています。
 そして、全体的な論点として今これも意見を伺いたいのは、14ページに書いてありますけれども、14ページの上のところに特に観測技術のために宇宙との連携というものと、あとこれは海洋本部のこの前まで浦先生を主体にしてやっていただいていた科学技術PTの方で、いろいろ課題が載っていますが、従来、文部科学省としてあんまりやっていなかったもの、海上輸送の効率化・高度化・環境負荷、あるいはその海域空間・海底下空間の利活用に関するもの、こういうようなものも海洋本部の方では柱として挙げられているので、こういうものでもし仮に文部科学省としてもこういう部分でやることがあるのであれば、こういうものを少し何らかの形で今後位置づけていくということも考えたらいいのかなと思いまして、その辺について何かあれば御意見を頂きたいということで、論点として挙げてさせてもらっています。
 ということで2.は終わって、15ページからローマ数字の3.になるわけですけれども、3.の項目案はこれまでも6月くらいに1回お出ししたものと基本的に変わらないです。基礎研究を追加しただけであります。
 この項目案については、とりあえずその項目の下に今までの意見というものを頂いていますんで、そういうものを踏まえながら次回と次々回までに事務局で3.を準備させていただこうかなと思っておりまして、今日は特にローマ数字2.のところでこの構成に関する質問であるとか、あるいはその具体的な玉としてこういうものを重要なのではないかというのを少し先生方から意見いただければなというふうに思っております。
 以上です。
【浦辺分科会長】  どうもありがとうございました。
 大変詳しい説明でございました。今、事務局よりの説明にありましたように、3-2の資料が中心です。それでこれ枚数がありますので、その3-2の資料というのは非常に構造化されていて、その構造が3-1に書いてあるわけです。
 それで3-1の資料の項目案が、1から6まで下の太字体、ゴシックで書いてありますけれども、それぞれの案についてまたこういう最初の大目標、中目標、それから中目標の達成のために推進すべき研究開発の取組、そういう順序で書いてあって、最後にこれまでこの分科会で出てきている意見が少し分けて書いてあるという構造になっています。
 ですので、この3-2の資料をこれから作っていく、皆さんの議論の中で作っていくわけですけれども、今日はあと1時間ありますので、この六つの項目のところをまず見ていただいて、それで具体的な中目標達成のためにどういうようなことをすればいいか、そこで考えるべきことはどうだというのを中心に考えていって、資料3-2の一番初めの基本的な考え方とか国際的な状況というのは、むしろそこから後ろから戻って書き直すという面が出てくると思いますので、今日は大変広い御専門の方がいらっしゃっていますので、それぞれ1から6の項目を一つ一つ見ていって、こういう視点が大事じゃないかという意見を今日いただければというふうに思っています。
 大体そういう方針でよろしいでしょうか。
 項目が六つございます。最初は海洋生態系の保全、海洋生物資源の利用。2番目が海洋鉱物資源。それから3番目が極域及び海洋の総合的な理解。4番目が自然災害。5番目は従来あんまり海洋には入ってこなかったことですけれども、科学技術基本計画の中に入っている産業競争力の強化というもの。これはさっき事務局より説明がありましたように、若干3.の海洋の総合的な理解と重なるかもしれないということです。それから、6番の国家戦略上重要な海洋科学技術分野における基礎・基盤研究というふうな順序になっています。
 それでは、1の海洋生態系の保全と海洋生物資源の開発・利用という、この3-2の資料ですと、ちょうど4ページ、5ページですね。4ページ、5ページを見ていただくと、最初に大目標書いてあって、それから両括弧、大きな括弧で小さなフォントで書いてあるのが海洋基本計画の内容、それから大目標の下の中目標で文部科学省の役割とあって、その下線の部分が具体的な目標になって、そしてその5ページ目の中目標を達成のために重点的に推進すべき研究開発の取組という、マルが幾つか書いてあります。これが上からピックアップされているもの。それから、その下に論点があって、分科会の意見、こういう構造になっています。
 それで、まずはこの1の海洋生態系の5ページ、中目標達成のために重点的に推進すべき研究開発の取組みというあたりを中心に、少し大きくこういうものが足らないとか、具体的にはこういうことがあるのではないかとか、今日は1回目の議論、これに基づく1回目の議論ですので、大きな点を出していただければ有り難いと。そういうことになります。
【浦委員】  浦です。
 このモニタリング、生態系のモニタリング、4ページの下の方の4行目ですかね。これについて、申し上げておきます。実は、浦辺先生もやっているSIPの中で、何ていうんでしょうか、鉱物資源開発のときも生態系モニタリングということもやっています。
 これは今までのやり方と非常に違うのは、新しい工学的、あるいは技術的な要素を取り込んで、今までと違った形のモニタリングというのをしている、というふうに私は考えています。
 つまり、水中というか深海技術においてここ十数年ぐらいの技術的な発展は非常に大きなものがあって、それ以前の伝統的なやり方も一つですけれども、新たなモニタリングの技術ということにもう少し注目して、その技術を使った新たなモニタリングということを提案していく必要があるんじゃないかなというふうに思います。
 単に今までやってきたモニタリングを継続的にやる、あるいは幅を広げてやるということだけでなく、深掘りをしていただきたい。技術的な深掘りをしていただきたい。そういうふうに思います。以上です。
【浦辺分科会長】  ありがとうございます。
 じゃ、白山委員。
【白山委員】  白山です。
 私も正にそれ、今、浦委員がおっしゃっていたことを一つ申し上げようと思っていました。
 特に最近いわゆる環境DNAというような考え方、強くいろんなところで言われてきていて、新しい技術で生態系、あるいは生物多様性をモニタリングするというのは、今後最もいい発展が期待できる分野だと思いますので、丁寧に記述すべきだと思います。
 もう一つは、ecosystem-based managementという言葉がキーワードとして今大きく取り上げられていて、そのことについても丁寧に書いていただければと思います。
 つまり、食物網、Aという生物に何らかの影響があったときに、それはそのAという生物への影響にとどまらなくて、食物網とかいろいろな要素系を通って、生態系全体が変化するということで、マグロの絶滅の危惧というのは、必ずしもマグロだけの生態系の一員としての問題ではなくて、そのマグロ、生態系のいわゆるトップ・プレデターというんですけれども、生態系全体を大きく変化させてしまうと。脆弱性を高める傾向にあるといわれていますけれども、そういうようなことも視点として加えていただけるといいなと思います。
 ありがとうございました。
【浦辺分科会長】  はい。じゃお願いします、津田さん。
【津田委員】  私も浦委員、白山委員と同じことを考えました。
 環境DNAという話はありましたが、その他にも網羅的な解析、メタゲノミクスという分野は圧倒的なパワーを持っていますので、それの研究開発というのは多分この5年10年で圧倒的に進んでいきますし、その遺伝子資源を我々が得るという意味でも非常に有望な方法だと思います。是非それに関しては一言触れていただきたいと思います。
 それから、この大目標はいいですけれども、中目標のところになると、技術開発が中心となって、実際に研究をやったりモニタリングをやったりするという記述がありませんので、我々がやっぱりどこを主眼として、例えば前の計画ですと北極とか南極というのは出ていますが、我々が責任を持つ海域というのはどこなんだということも少し触れては如何かと思います。
 それからもう一つは、結局この海洋の多様性の問題というのは、我々がどんなに技術開発しても研究開発してもそれを生かしていくためには、国際的な法の枠組みの中でそれを反映し、生かしていかなくてはいけないと。それをここがやるかどうかは別ですけれども、そういうことまで含めた枠組みというのを考えて、少し記述しては如何かなと思いました。
 以上です。
【浦辺分科会長】  津田先生に質問ですが、責任を持つ海域というのは具体的にはどういうことをお考えですか。
【津田委員】  最低限はEEZですね。EEZがまずは一つ我々の責任海域だと思います。
 それから、我々が住んでいる位置を考えますと、太平洋の西の北の外れにいて、パシフィック・リム(Pacific Rim)という考え方で考えますと、そこにある先進国というのはカナダ、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、それで日本。中国、韓国を含めるかどうかは別ですけれども、外洋まで出かけていって観測なり研究なりモニタリングなりをする実力を持っている国、又は興味を持っている国というのは、日本とアメリカみたいな感じですので、我々の地球環境全体における太平洋、又はインド洋というのも含めてもいいのかもしれませんけれども、非常に責任は重大であるというふうに思いますので、是非そういう目で、少なくともそこに関して我々は責任あると。大きな10年、20年という穴を開けてはいけないという気はします。
【浦辺分科会長】  どうもありがとうございます。
 何かここには海洋生物資源、水産の分野も少し入ってきていますが、何かそれに関して。
 木島委員、お願いします。
【木島委員】  ありがとうございます。木島です。
 この全体の中で、新たな科学技術を使って食料の生産を高品質、多収性の生産を上げるとすると、それを自然生態系に出していいものかいけないものか。つまり、開放形でやるものなのか、閉鎖形でやるものか、それを明確な区別をやはりしておいた方がいいんじゃないだろうかという考えです。
 特に、遺伝的に改変したGMO、改変したものをどういうふうに取り扱うかという研究も加えた方が、文科省としてはいいんじゃないかというふうに考えております。
【浦辺分科会長】  どうもありがとうございました。
 では鷲尾委員。
【鷲尾委員】  鷲尾です。
 今、水産に関する話題に振っていただいてありがとうございます。
 食というのは非常に保守性が強く、昨今日本では随分と新しいものがはやってまいります。そういう意味では新しいものを展開していくというのは一方でいいんですけれども、やはり温故知新という、私たちの体に合った食糧を安定的に確保するということでいいますと、やっぱり伝統的なものというのをやっぱり新たに分析し直すというところも必要になってくると思います。
 これを次の中期に重点的にやる課題かどうかは分かりませんけれども、先にいくことばかりではなく、やはり足元を見直すという部分というのも配慮した書きぶりにしておいていただけたら有り難いと思います。
【浦辺分科会長】  どうもありがとうございました。
 それでは、またここの1番に戻っていただくことも可能ですので、少し時間の配分で次の海洋鉱物資源の開発・利用について、同様の議論をお願いしたいと思います。
 じゃ、辻本委員。
【辻本委員】  辻本です。
 6ページの下の方に、中期目標達成のために重点的に推進すべき研究開発の取組ということで、先ほども少し言及されたんですが、海底熱水鉱床等での海底資源の探査・生産技術の研究開発ということで、従来は私の方の理解では大きく探査の技術も研究開発については文科省が担い、生産技術の開発は経産省が担うというような形で大きくは理解されていたと思うんですけれども、ここに生産技術の研究開発ということを重点的に推進すべき取組の中に明記されているというのは、何か具体的に文科省としてこういうところの生産技術について積極的に担っていかれたいというようなお考えはあるのか、ということであればお伺いしたいということと、どちらにしましてもこの項目、それからその後の海洋関係の保全との調和のための環境影響評価手法、これは資源の開発と環境影響の調和ということだと思いますけれども、こういう手法の開発についても経産省の側とはかなり緊密な連携のもとで進める必要があるような項目だと思いますので、その点の御議論いただきたいなというのは私からの意見であります。
【事務局】  生産技術について、特に考えていることは今のところないです。
 むしろ、意見を頂きたいということで、単純に基本計画の記述が探査・生産技術と一括になっていたので、それをそのまま下ろしてきただけの話です。
 ただ、何ていうんですか、いつもずっと同じことしかしないということでも多分ないので、仮にその今の生産技術にしても先ほどの生産技術にしても、我々の必ずしも文部科学省が出口を持っていない部分についても、基礎的な部分がものすごくハードルの高いところで、何かいろいろ共同でやるとか、そういうのがあれば考えてもいいのかなという、そういうことです。
 むしろ、そういうところで何かあるかという意見を頂きたいと。そういうことです。
【浦辺分科会長】  どうも課長、ありがとうございます。
 それで、そういう理解の上でまた辻本委員の方で何か、ではこういう提案みたいな、こういうものを入れるべきだというのはございますか。
【辻本委員】  具体的にはございませんけれども、まだ、はい。
【浦辺分科会長】  それでは、この海洋資源の開発のところは、ある程度工学的なものはほかのところにもたくさんは入ってくるんですが、大きなものはここに入ってくるのかなと思いますので。
 じゃ、浦委員お願いします。
【浦委員】  ここで生産技術というと、例えば熱水鉱床ですとごりごりとドリル、掘ったりする遠隔操縦の大型重機というものの深海での開発、深海でも使えるものの開発というのが挙げられるわけですが、それは工学分野ではテレイグジステンスということで、もう30年以上前からROVも関係してやってきているわけです。
 単に掘れる、遠隔操縦機で掘れるというそういう技術だけではなく、それを上乗せしてテレイグジステンスの技術をこれで開発していくということは、文部科学省的には非常に重要なことではないかというふうに思います。
 特に、何ていうんでしょうか、産業に直結している鉱物資源の開発ですと、それ自身が非常に重要なキーテクノロジーになってくるわけですね。やりとげなければならない、という意識が強くなります。一方、科学調査ですと、直接的にお金に関係しないために、失礼かもしれませんが、それほど強くなりません。ですがとにかく鉱物資源開発は必ずやらなくちゃいけない。そうすると、そのときにテレイグジステンスは非常に重要になると。工学的にとても大切なことではないところでも、そういうのを入れていただきたいと思います。
【浦辺分科会長】  はい、どうも。
【辻本委員】  よろしいですか。辻本ですけれども、正に生産技術というところといっても、相当広範な分野を含むと思いますので、そこは本当に正に経産省とうまく連携して、補完的にオーバーラップはないように進めていければ非常に大きな相乗効果が出るのではないかなと思います。
【事務局】  我々の方は経産省さんがやっていることを、別にあえてやるということはなくて、むしろ我々の強みというところは、例えば大学の力を集結できる。あるいは、JAMSTECの探査機がもっといろんな地形のものに使えるとか、そういうところには文科省としての役割はあるんで、そういうところで役に立つところがあれば是非一緒にやっていきたい。そういう意味です。
【浦辺分科会長】  白山委員。
【白山委員】  白山です。
 この六つのブレットポイントで、生物資源というのと鉱物資源というのが書いてありますけれども、海洋の重要な資源の一つはエネルギー資源かなと思うんですが、どこに入れたらいいかよく分からないんですけれども、どこかでやっぱりエネルギー資源をどういうふうに利用し、開発するかというのは必要な項目かと思うので、例えばこの2.だとすると、炭化水素の資源というのはこの中に入ってくるんだろうなと思うので、どこでどう取り扱うか、潮流発電とか温度差発電とか、ああいう海洋エネルギーの利活用と、例えばメタンハイドレートができるその基礎的な成因論みたいなものをきちっと理解した上で、効率的にその存在しているであろう場所を見つけようというのは、このいわゆる熱水鉱床と同じラインの研究開発になるんで、どう整理するのかよく分かりませんが、エネルギー資源というのは全体として抜けているので、どこかにというか、散りばめられるかもしれませんが、しっかり位置づけていただいた方がよろしいような気がいたします。
【浦辺分科会長】  ほかにございますか。
 では、花輪先生。
【花輪委員】  花輪です。
 今、御指摘いただいたことは私もそう思います。
 その四角で囲った6ページの上には、海洋エネルギー・鉱物資源という書き方をしているんですね。多分それって私はいいのかなと思います。というのが一つです。
 二つ目、先ほどのその項目案1から6までをどういうふうに整理しようかなということで頭の中で考えていたんですが、例えば1から4までというのが項目ですね。対象ですね。ですから、1、2、3、4、でその他として5を入れてもいいですけれども、これらの項目があって、それに対してマトリックスを考えて、マトリックスの上の方が具体的にやる研究項目だろうと思うんですが、その中でそれを実現するためのチャレンジする技術開発は何か。
 それぞれの項目でチャレンジすべき技術はあると思うんですね。それから、例えばの話、有人のフルデプスの深海艇というのは、2にも関係するし、4にも関係するしということで、同じものが二つのマトリックスの項目にあってもいいと思うんです。
 6番もその横串、1から4までの横串で5と6があるのではないかと。例えばその横串の項目としては、世界的な動向、海洋が非常にもうグローバルですので、単独でやるというのはほとんどあり得ないわけですね。世界的な動向って日本はどういう立ち位置でやるかというのも、横の方の項目としてはあるだろうと。そんなマトリックスを作って、そこに何をやるか、何にチャレンジするかということを重点に置くかというと、1から4番までの項目がいろいろ整理できるのかな。
 これは、2番の項目のコメントじゃなくて、全体としてのコメントですが、そんなふうに感じました。
【浦辺分科会長】  ありがとうございます。
 ほかに技術というと、田村委員、高橋委員のところはございますが、何か確かに今花輪委員のおっしゃったように、技術はそれぞれのものに全部入ってはくるのですが、今のところこの2に限らなくても結構ですけれども、少し大きくエネルギーも含めますと、そういうエネルギー鉱物資源の開発で一番大きな機器であるとか、プラットフォームであるとか、そういうのが出てくるかなと思います。
 何かもしおありでしたら。じゃ、まず平田委員から先に。それから、その後、田村委員にお願いします。
【平田委員】  私は4の災害のところまで待っていようと思ったんですけれども、今花輪先生が言われたので。
 地震とか津波についても海底での新しいソフトの開発とか、観測システムというのは非常に重要で、津波が発生するような地震というのは海底で起きますので、その観点からいうと海底の連続的な観測のシステムというのを合理的な値段で作るというか、たくさん作らなきゃいけないので、そういった開発というものが非常に必要なので、それは日本の技術開発というか海洋技術の分野の開発ということで重要で、花輪委員が言われたみたいにいろんなところで使うものの一つとして検討していただきたいと思います。
【田村委員】  田村です。
 ここの括弧の中の読み方が分からずに考え込んでいたんですが、海洋エネルギー・鉱物資源は、海洋エネルギーの方ですけれども、例えば潮流発電みたいなエネルギーを指しているだけなのか、それとも石油とかガスのボトムを指しているのかが、読み取れずにうーんとうなっていたんですけれども、当然、文科省として先ほど言った潮流とか洋上風力もあるのかもしれませんが、そういったことを後押しするということは取組として非常に重要だなというふうに考えております。
 石油、ガスになってくると文科省がここに書くというのは違うのかなと。ただ、メタンハイドレートがあるので、その辺の基礎的なこととかは、経産省との線引きはあるのかもしれませんけれども、文科省も積極的にというところはあるんじゃないかと思っております。
【事務局】  読み方のお話ですけれども、括弧の中にあるのは海洋基本計画の内容になります。海洋基本計画上、海洋再生可能エネルギーは別途立っておりますので、ここでいう海洋エネルギー・鉱物資源というのは、エネルギー資源、つまり石油とかメタンハイドレートとかだと思われて、海流とかこちらの温度差とかは、海洋再生可能エネルギーの方に入っているかと思います。読み方としてはですね。
 いずれにしても、エネルギーに関係ある、再生エネルギーについて、全然この中では入ってなくて、私も書きながら考えてはいたんですけれども、昔JAMSTECで実は発電をやっていたという時代もあって、それがもう今は全然やっていなくて、また最近の北海道の再生エネルギーというのは非常にいろいろ研究開発されてきて、METIさんなんかでもいろんな実証実験もされているという中で、もう一度、文部科学省あるいは海洋分野で我々として何が一体できるのかと、なかなか思いつかなかったものですから、もしこういう部分、ああいう部分というのがあれば、そこはやっぱりいろいろ意見を頂いて、必要に応じて各省と連携しながらやっていきたいと。そういうことだと思っています。
【浦辺分科会長】  どうもありがとうございます。
 それでは、高橋委員。
【高橋委員】  すみません。高橋と申します。
 私は後で言おうと思っていたんですけれども、国家戦略上重要なフロンティアの開発というところにも海洋基本計画が書いてあるんですが、やっぱり排他的経済水域の拠点である離島というのはもっとうまく使っていく必要があるのではないかと。それが海洋科学技術の新しい見方じゃないかなと。 そういう拠点、それを使うことによってそういう拠点が重要であることが認識されるし、発展もするのではないかと思っています。
 また、先ほどありました鉱物資源だけでもなくて、地震とか津波もそういう拠点をもっと使う というのは必要じゃないかなと思います。
 海洋空間の利用なんかにおいても、やはり離島、特に遠隔離島ですね。遠隔離島がやっぱり拠点になり得るのではないかと。そういう新しい見方で技術開発を進めた方が発展性があるんじゃないかなとは思っています。
【浦辺分科会長】  どうもありがとうございます。そろそろ2はよろしいでしょうか。
 それでは、3の極域及び海洋の総合的な理解ということで、これは非常に幅が広い分野ですけれども、これについて何か。
 では、鷲尾委員。
【鷲尾委員】  鷲尾です。
 この頭からずっときますと、海洋については、宇宙については、とはっきり分けてあったんですね。ここへきて、人工衛星というのが一言入ってきて、先ほど御説明の後ろの方になったら宇宙との連携ということが出てまいりました。
 宇宙の仕事と海洋の仕事、どう仕分するのかというのが分からなくなっておりますので、そのあたりどう整理したらよろしいでしょうか。
【事務局】  何ていうんですかね、海洋と言った場合、海洋そのものを我々研究開発の対象にしているという部分と、海洋で活動して何かする部分という二つがあると思います。
 あと、宇宙も同じで、宇宙を研究する部分というのと、宇宙を使って何かする部分と両方あって、宇宙の研究というのは当然会議の中には入ってこないですけれども、宇宙を使って何かするというのはこれまたいろんな分野に関わってきて、宇宙から海を眺めていろんな観測をする、そこの部分は海洋分野として当然入ってきてもいいだろうということだと思います。
 したがって、北極なんかでもよく言われるんです。人工衛星を使っての観測というものが、海洋の研究開発を進める上で非常に重要であるならば、我々の研究開発計画の中でもそういうものをきちんと訴えてくと。そういうことは必要なのかなというふうに思っております。
【浦辺分科会長】  よろしいでしょうか、鷲尾委員。
【鷲尾委員】  よく分かりました。
【浦辺分科会長】  じゃ、浦さん、白山さんの順でお願いします。
【浦委員】  8ページの下から2行目のこの気候変動の監視のための地球環境の継続的観測というのは、今その参与会議でもいろいろ議論をしていて、要するに継続的な観測というのは継続的なある決まった組織が継続的にきちんとした予算を取って継続的にやっていくということがとても大切ですが、現在例えばJAMSTECなり国研が、国研あるいは大学が担っているのは運営費交付金の中からそれをやっていくというような体制にほとんどなっているんですね。
 そうすると、継続的な観測というのはどうしてもじり貧になってしまって、やるべきことができなくなってくる。これは非常に重大な問題です。要するに、別途にそういった予算をきちんと立てなきゃいけない、ということです。国家として必要な観測をしていくということを、運営費交付金の中でやることはじり貧になっていくことになる、言いかえると、運営費交付金の中でやっていくということは、そろそろもうできなくなってくるのではないかなというふうに思うんです。そのことは是非強調して、それを予算としてきちんとした形で、何でしょう、獲得していただけるような形になるととてもうれしいなと思います。
 以上です。
【浦辺分科会長】  じゃ、白山委員。
【白山委員】  浦委員の御発言の受けた形になってしまうんですけれども、結局、極域及び海洋の総合的理解のための観測体制というのは、船だけでなくてロボットもあって、いろんなものもあって、こうあるべきだというような概念図みたいなものがありまして、それぞれに対して必要な技術開発としてこういうものがあって、それを進めて全体として必要なパラメータは必要な密度と必要な時間間隔でとれるように、必要な精度でという、そういうパッケージが是非。それのフレームの組みかえはこの文章の中にはあって、それぞれ現在の状況だとここが欠けているから必要な研究開発をして進めるべきだみたいな、そういうまとめ方をしていただけると有り難いなというふうに思います。
 それから、もう一つはこの気候変動という言葉は多分数十年のスケールのイメージかなと思うのと、逆に次に防災といって出てくるのは、多分ウイークぐらいの、長くてもウイークぐらいのイメージですが、例えば干ばつとかですね。それから、あと社会的に見れば今年の夏は暑そうだからエアコンを生産しようと電機会社は考えるかどうかとか、いろんな経済活動を考えると、その真ん中ぐらいの半年とか1年とか、そのくらいのレンジの気候変動といっちゃよくないのかもしれませんが、そういう季節変動というんでしょうか。そのくらいのレンジの研究、結構その社会的にはコントリビューションが大きいので、その側面もどこかに入れていただくといいのかなというふうに思います。
【浦辺分科会長】  花輪委員。
【花輪委員】  花輪です。
 三つぐらいコメントしたいと思います。
 まず、宇宙が急に入ってきたということについてですが、海洋あるいは台風もそうですけれども、衛星による宇宙からの観測ということで、地球観測衛星という言葉で呼んでいるのですが、それをずっと維持してきていたんですね。最近それが実は非常に苦しい時代に入りまして、なかなか地球観測衛星が日本から上がりにくくなったということがありますので、是非やっぱり地球観測衛星というのは日本の貢献というのはもともと大きいものがあったわけで、これからも期待したいということで中に入れていただけたらなと思います。
 それから、中目標達成の取組の中に北極が二つ出てくるんですが、9ページの方の4番目、あるいは下から2番目と言った方がいいのかもしれませんが、北極域技術の開発を含めたとありますけれども、ここは北を除いて極域でいいのではないかというのが私の意見です。
 三つ目、今度は逆の長い方向でいって、気候変動じゃなくて気候変化のところ。つまり、地球温暖化というのは一つのキーワードだと思うんですね。地球温暖化に関しては海がものすごく大きな影響を及ぼしていると今考えられていて、例えばこの10年気温がほとんど上がらなかったというのがあるんですけれども、その分海洋が実は暖まっていたという話がありまして、地球温暖化も右肩上がりで一朝に上がるんではなくていろいろ変動するんですが、そういうところに海の役割というのは非常に重要ということもありますので、気候変動プラス気候変化、いわゆる地球温暖化もキーワードの一つではないかなというふうに思います。
 以上です。
【浦辺分科会長】  どうもありがとうございます。
 この今の六つの分け方はあくまでテンタティブに分けているので、何かそういう地球観測衛星みたいなものが非常に多方面にわたって重要であれば、またもちろん説明ぶりも変えていくことは十分に可能だとは思うんですよね。
 それで、この資料3-2の最初のところからはいかないで、後ろから逆戻りしようとしているのはそういう面もあるので、ここに書いてあることは決まっていることではなくてピックアップしてあるだけなので、そこら辺を是非コメントをなるべく多くいただければと思います。
 この3に関しては、ほかにございますでしょうか。よろしいですか。
 また元へ戻ってもいいので、じゃ次に4の自然災害への防災・減災に関して。やはり今までこれで海底の観測をやる技術開発ということも今さっき出てきましたけれども、ほかにそのもう少し。
 じゃ、木島委員。
【木島委員】  木島です。
 まず、その1枚紙の3-1のところの1番下の項目案4のところに、自然災害への防災・減災等という、「等」というのが書かれていて、その後の本体のところには等というのが抜けています。
 これは多分、復興の意味を含めて「等」といっているのではないだろうかと私は読んだのですけれども、復興というのは日本で行ってきた最も大きな科学的知見を蓄積していってきたものだと思うんです。その意味で、我が国が世界から高い評価と尊敬を得ることができる一つのキーになるだろうと思うので、「復興」という文字を加えるか、あるいはその意味を位置づけた方がいいのではないだろうかと考えるところです。
 中目標のための重点的に推進すべき研究開発の取組で、防災・減災に対して予測・察知する技術。それから、先ほどのメカニズムの解明に関する研究開発という文言があるのですが、災害が生じた場合、あるいは生じた後の復興に関する研究開発というような「復興」という文言を入れるといいのではないだろうかというふうに感じております。
 また、復興に関しては、非常に大きなデータベースを作ることが重要と考えています。世界からは既にその復興に対して、あるいは災害に対していろいろ問合せが来ているところですので、どうデータベースを構築、運用するかということも研究開発の一つの項目になるのではないだろうかと感じております。
 この点も御検討いただければと思います。
【浦辺分科会長】  どうもありがとうございます。
 データベースに関しては6番のところにもかかわってくることかなと思います。
 じゃ、平田委員。
【平田委員】  10ページのこのわざわざ線を引いてあるところで何ですが、これは注意して考えなさいということで線を引いてあると思いますけれども、察知してという言葉が出てきて、これは初めて見たんですが、まず察知という言葉自体は何かというので、私としては気に入らないですが、それはいいとして、文章が私やっぱり問題があると思います。
 どうしてかというと、予測・察知してその正体を知る技術というのは、逆なんですね。正体を知って、予測・察知する、だったらまだ。つまり、理解して将来に起きることを予測するという、だからそういうふうに流れを変えていただきたいと。
 察知というのは何かというと、多分予知と使いたかったと推測しますが、察知というのは予測よりも漠然と何かしているというようなことでお使いになっているのかなとは推察いたしますので、もしそうであれば災害の察知。だから、予測の方は行き止まり。もしそういう実際、だからそれはただ言葉なのではっきりいってどうでもいいのですが、それでもう少し重要なのは、本当に災害を予測するというのをこの海洋分野でやれるのかというのがあって、私の理解では津波の災害とか地震の災害と言ったときには、家が壊れるなど経済被害があるのが災害なんですね。ここで出てきているのははっきりいって地震がどう起きるかとか、津波がどう襲うかというところを言っているような気がするんで、やっぱりこの中目標だから、大目標に下がって書くところではなかったらいいですけれども、中目標のところで災害の予測をする技術と言ったらば、単に地震が起きるとか津波が発生するだけじゃなくて、都市がどこに、沿岸にあるのか。今、復興のことをおっしゃったんで、正にそのことなので、それは結構その沿岸域のフラジリティ(fragility)とかエクスポージャー(exposure)をちゃんとやるというのが非常に必要なことで、ある意味いいのですけれども、それだと具体的に書いてやると言っていることと少し間が飛び過ぎているかなという印象があるので、少し注意していただきたいと思います。
 だから、その文字どおり災害の予測とか災害のメカニズムの解明というのを、ここ目標として掲げること自体について私は全然反対しないし、それから復興というのも重要なことですから、それだったら、もう少しというか、かなり中身を変えないと、何ていうか羊頭狗肉になるような印象を受けました。
 それで、そういう観点からいったときに、少なくとも津波の災害を減らすという観点では、津波予測というのは非常に重要で、そのためには海底のリアルタイムの連続観測は必要というのは明らかですので、だから結果的にここに書いてあること自体には反対はしないんですけれども、論理が飛び過ぎているかなという印象なので、文章を作るときには少し検討していただきたいなと思います。
 それとは別に、そういうことを正に災害を予測するためには、そのメカニズムを研究する必要があって、海底での観測であるとか研究をするという、さっきおっしゃっていたそっちのフロンティアの開発というようなことは非常に重要なので、例えばライザー掘削をして、地震発生帯の地震発生のメカニズムを研究するというのは非常に重要なことで、それ自体は私も何の反対もありませんけれども、短絡的に、特にその災害に対する国民の安全・安心というのを強調しているところを少しうまく論理を積み重ねていかないと、読んでいて少し飛び過ぎているかなという印象を受けました。
【浦辺分科会長】  浦委員。
【浦委員】  浦です。
 11ページの最後のところのパラグラフがこの何か弱い感じで、お金くださいみたいなことになっているのではないかと思います。
 つまり、今の技術ではドリリングをしたりすると今委員がおっしゃったように、新しいことが分かるかもしれません。しかし、今できないことをこういうことを測れればもっとよくできる、そのためにどういうことを技術開発すべきではないか、というのが文科省的なものの考え方ではないかと思います。現在できている技術を使うだけでなく、それとは違ったこういうことが分かりたいから、こういう技術開発があるべきであるというような、技術開発あるいはシステム開発できる、そういうふうな論点を入れていただきたいと思います。
【浦辺分科会長】  ありがとうございます。
 確かにこれ全てにかかわることですけれども、例えば何かを観測したらそれが何につながっていくのかという。ここでは例えば10ページの真ん中辺にある、アウトプット指標とアウトカム指標、両方言いなさいというのが非常に重要なことなので、何かの基礎研究はずっと続けるというだけじゃなくて、何かにつながる、これをやれば何かにつながるのでそれは必要だという理屈は非常に重要だというふうに思います。
【白山委員】  すみません。いや、やはり自然災害というタイトルの中で、地震と津波だけしか項目が出てこないというのは少し気になりまして、例えばやっぱり気象災害は是非必要な項目としてあるべきではないかと思います。
 単純にそういうことだけでなくて、いろんなものとの関わりがありますけれども、今まで全く触れられていないのですが、海面の上昇とか、今後やっぱり考えるべきファクターがいっぱいあって、そうすると海面上昇でだんだん海岸線が浸食されていって、被災の確率が高くなるとかいうような、そういうイメージもあります。
 是非、その気象災害の面も入れていただきたいと思います。
【高橋委員】  質問ですけれども。
【浦辺分科会長】  では、高橋委員。
【高橋委員】  今のお話になると、前のところでは気候変動の影響というのが出ていて、そこでいろいろ議論されているじゃないかなと思って、そういう仕分をしているような気がするんですよ。違うんですかね。
【事務局】  一応、概念的にはこの自然災害の中に、気象災害が入っています。文章を読んでいただくと、平成27年の関東・東北豪雨のように、というようにあるように入っていて、最初の方に水害、土砂災害とあるように、入っています。
 ただ、具体的に施策に落としていったときに、今、高橋委員がおっしゃったように3.と区別が、やることが変わらないなというようなこともあって、確かに目的は違うんですね。気象災害のための研究開発というのと、気候変動のための研究。目的は違うんですけれども、何となくやることも重なってくるし、どうしようかなということで今は今分かりやすい地震と津波のようにしていますけれども、そこは整理をしていきたいと思います。
【浦辺分科会長】  それでは、時間もあるので次の項目に移りたいと思いますが、5番目の産業競争力の強化と、それからこれは似たところも、先ほど御指摘もありましたように横串ということで、6の国家戦略上重要な科学技術分野における基礎的・基盤的研究の推進という、この横串のものを一緒にコメントをいただければと思います。
 先ほどはデータの、ビッグデータであるとか、これは6番に少しキーワードとして出ていますけれども、そのビッグデータのデータベースであるとか、そういうものは出てきましたが、何かここでつけ加えておくべきことというのは。
 長澤委員。
【長澤委員】  すみません。皆さんのお話を聞いた上でのお話なんですが、14ページにあります文部科学省として、海上輸送の効率化・高度化・環境負荷低減等々というところの問題で、温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」に主要国が参加するということで、多分日本もそういう対応を求められるということになると思いますし、今現在も我々が働いている海運界では、SOx規制という形で、外航海運に期待されるミッションというのは相当なものです。今まで国連のレベルではなかなか議論が進めなかったのが、相当進んできまして、多分2020年には全世界の海域でSOxの排出量が0.5%以下に規制されると。
 そういう制限を受けているという環境の中で、国の方針にも全く合うと思うんですが、一方でその海洋上のその環境負荷をきっちり測定できるのかどうかということが、大きな問題になっていましてね。
 そのSOx規制をやる、あるいはそういうCO2規制をやるのはいいんですが、どうやってそれを海洋上でしっかり測定していわゆるその抜け道がないような形にできるのはどうしたらいいのかという議論もあって、この科学技術ということを考えてみれば、これはその世界第6位の排他的経済水域を持っていることもかみ合わせれば、非常に大きな重要な問題じゃないかなと思います。
 これは商船だけの話じゃなくて、漁船もありますし、一方で海底エネルギー開発なんかをすると、そこではいろんなものを生み出す危険性もあるわけですね。
 いくらその国土の上だけをきれいにしても、海が汚くなれば地球環境はどんどん破壊されていくわけですから、それについては是非とも海洋上の環境負荷をしっかり測定できる技術というのは、なかなか多分ないのではないかなと。世界的にもなくて、そういうルールをどんどん導入する前に、どうやってコントロールするのかという点を議論すべきと。
 この前、ドイツの人がドイツは飛行機を飛ばして大気を採取しているとか言っていましたけれどもね。これはドイツの話ですけれども。多分そういうところでは文科省さんの力が必要で、科学技術開発という意味では、必要なんじゃないかなというふうに思います。
 それから、何といいますかね、これ人材育成の話になるんですが、やはり我々産業界から見て、安倍政権が海洋技術者を2000人から1万人にするということですが、一方で中国にはもう十何万人も人がいるという、このすごい落差があって、多分研究されている方いろいろいらっしゃるんですけれども、実際産業界で働く人となると、まだまだいないということになるとすれば、これは大きな課題です。
 学校教育や、大学として声をかけて1万人にするとか、人を増やす方向 はいいけれども、そういう体制になってないのではないかなと痛切に思います。
 ようやく、東京海洋大学に海洋資源学部でしたかね。が、できたというぐらいの話で。その辺のところはこういうものを計画する以上、そういう人たちが必要なんじゃないかなというふうに思います。
 以上です。
【浦辺分科会長】  どうもありがとうございました。
 この分野がなかなか広いので、いろいろなコメントがあると思いますけれども。
 浦委員お願いします。
【浦委員】  2点申し上げたいと思いますけれども、まず14ページの先ほどもお話がありました上から3行目の海上輸送その他のところで、海洋空間・海底下空間の利活用というのは、多分CCSのことを指しているんじゃないかと思います。CCSは今のところ苫小牧でやっているんですが、先ほどもお話をした、CCSをやることによって海中の環境がどうなるか、すなわち海底モニタリングが必要になります。漏れているのではないかとか、環境に影響を与えている、そういうことを調査する技術というのは、実はJAMSTECさんがやっているDONETだとか、今度SIPでやる ネットワークシステムだとか、そういうことが応用できるので、そういったふうなことを、つまりサイエンスとして今までやってきていた、あるいはほかの観測でやってきたことをこういった、何ていうんでしょうか、経産省がやっている仕事の中にいかに取り込んでやっていけるか、いこうかという横串的な努力というのが何か必要じゃないかなというふうに思います。それが1点です。
 それからもう一つは、その前の13ページの観測、観測をどういうふうにするかですが、これは先ほど申しました観測PTでも議論していますけれども、今後はアルゴフロートだとかいろいろ無人のフロートや何かがあるのを、その次をいくとすれば、USV。Unmanned Surface Vehicleですが、そういったものの利用って今観測にもっと積極的に取り入れられるべきじゃないかというふうに思います。
 先月、モントレーで国際会議があってアメリカはかなりの勢いで国としてUSVを造ってそれを観測に展開していっています。 それは民間に、民間がやって観測しろというのではなくて、国として造って、そこからデータをみんなに配っていくみたいな、国としての対応がとれているんですね。
 つまり、先ほど申し上げましたが、これは11ページですか、船がないから観測できないというのではなくて、新しくそういったシステムを作っていくことが大切です。Argoなんかの次のプロジェクトを考えるべきです。
 そういうふうな次の発展のものを作ってやっていくという努力が必要だと思います。
 以上です。
【浦辺分科会長】  どうもありがとうございます。
 まだ御発言がないのは、窪川委員ですけれども、海洋教育のこともあるし。
【窪川委員】  窪川です。
 皆さんの意見に同意しながら拝聴しておりましたので、機会がなかったですけれども、今のところだけではなくてもよろしいでしょうか。
 海洋環境の保全、海洋環境というのは非常に分かるような分からないような言葉ですので、是非そこに生物というような言葉をきっちり入れていただいて、保全という、これは水産資源も含みますけれども、生物というところも強調できるところにはお願いしたいと思います。
 それから、また生物的なところですが、メタゲノムの研究開発すごく大事で、環境事業に対してですけれども、その先を見越した物質の探索といいますか、研究というようなところも、少し出しておいた方がいいのでは、これは東北マリンサイエンスでもいろいろな研究が進んでいると思いますので、入れたらいいのではないかと思います。それが、生態系や生物資源の開発利用にもつながると思います。
 全体的に、人間社会との活動との関係というのが見えないところがありまして、もちろん気候変動、その他は全地球的に人間活動に関係しているのは確かですけれども、沿岸です。もっと沿岸の、先ほど島嶼というところで話が出ていましたけれども、沿岸あるいは人間活動との関係ということをどこか入るところはないかなと考えていました。そのような研究開発についても入れられたらと思いました。すみません。どこに入れていいか分からなかったですけれども。
 それから、あと技術開発の評価シミュレーションというところも、1項目としてつけ加えられるとよいです。全体的だと思うのですけれども、特に2番目の海洋鉱物資源の開発・利用のところには、環境評価というようなところも強調して言葉も入れていただきたいと思いました。
【浦辺分科会長】  どうもありがとうございました。
 じゃ、津田委員。
【津田委員】  6.のところで、シミュレーション技術というのはありますが、もう少し限定的に例えば沿岸域のモデルというふうなことを考えたら如何かなと思います。
 それは、やはり福島の事故があったときに、沿岸のポイントソースから出る汚染物質の行方を予想するモデルを我々は持っていなかったんです、実は。
 大気系はあったわけですけれども、やはりどこの原発でも事故がないのが一番ですが、それが出たときにその予測ができるというのは、できなかったということは我々じくじたる思いがあって、それから5年半歳月がたって、その技術要素はそろってきたと。あとは、それを展開するだけというステージにあると思いますので、是非それをやったらどうかと思います。
 それからもう一つはどこにも入れようがないんですが、前のG7でプラスチック汚染、マイクロプラスチックというのが特出しされていて、結局それ大きな研究活動に日本では結びついておりませんが、世界のリーダーの1人が我々のコミュニティにいるということもあって、東アジアというのは世界で最も大きな排出源ということもありますので、どこかでやっぱり全てをやるということは、これは5年というタームを考えたらできないんですが、タイミング的にもマンパワーを考えても、沿岸域のモデリングとマイクロプラスチックというのは取り組むべき重要な課題ではないかなというふうに考えました。
 以上です。
【浦辺分科会長】  ありがとうございます。
 それでは、田村委員。
【田村委員】  14ページの3行目のところに、海上輸送の効率化・高度化・環境負荷低減等に関する研究開発という言葉がありまして、実は私の所属している研究所は正にこれをやっているわけで、公務員としては研究を何とかと言うのが本当なんでしょうけれども、やるなら是非とも一緒にやりたいと思っていますし、特に長澤委員から出ていました環境負荷低減のもとになるような資料とか、その辺を測る技術等は文科省が特にやっていただけると非常にいい話だなという気がしております。
 それからもう1点あって、これはローマ数字の3.の方に属しているのかもしれませんけれども、人材育成のところでここに対する理解を深めるというのが15ページの下にあります。
 こういった予算を持ってくる基盤研究の推進は一番重要だと思いますけれども、それに関してだと今文科省さん、パブコメをやっているところですよね。新しい教育何とかのパブコメが出ていまして、相変わらず海という言葉が一言もそこにやはりなかったというのがありまして、またがっかりしたんですけれども、やはり小中学生のところからそういうサポーターをふやしていくというのを、是非ともやっていただきたいなというふうに考えております。
 なかなか別のところに介入するのは難しいのかもしれませんけれども、その辺のところをお願いいたします。
【浦辺分科会長】  それでは、もうここでは発言せざるを得ない窪川委員が。
【窪川委員】  私も人材育成が3.のところにありましたので、それで控えていたのですけれども、非常に重要なことで、やはり今技術開発が進んだとしても、それを継承する人材がいないということがすごく危惧されているところではあります。
 技術者育成は今最も必要だと思っておりますね。ということは、先ほど6.のところで人材育成、技術者育成の話がありましたけれども、そこに加えて国際的な競争力を持てる人材といったような意味も入れていただきたいと思います。
 技術者といいますと、技術だけになってしまうため、国際競争力に備えるというところを是非入れていただきたいと思います。
【浦辺分科会長】  今まで幾つかコメントが出ましたけれども、事務局の方で何か一言述べたいということはございますか。
【事務局】  いや、今日いろいろとコメントを頂いたので、また整理をしてということと、やはり時間がこれだけじゃ足りないので、今後もいろんな先生にコメント聞きに行ったり、分からないところ尋ねたりとかあると思いますので、またいろいろと協力、御指導をお願いしたいと思います。
 以上です。
【浦辺分科会長】  どうもありがとうございました。
 一応、今のところで今日予定をしておりました議題は終了いたしましたけれども、今日のこの3-2の資料というのは、ぱっと最初見ただけで直ぐに言うといっても大変難しいところもあったかと思いますので、次回は11月、事務局の方からお話があると思います。11月末にあると思いますけれども、それまでにもし皆さんの方でああ言い忘れたとか、そういうことがあったら事務局の方にメールでお知らせいただければと思います。
 どうも今日は御意見ありがとうございました。
 では、事務局の方から次回のことについて、お願いいたします。
【事務局】  次回の海洋開発分科会につきましては、事前に調整させていただきましたとおり、11月29日(火曜日)の開催を予定しております。よろしくお願いいたします。
【浦辺分科会長】  そういうことで、11月29日にまたこのような話をやりますけれども、これはお尻が決まっていますので、29日までにはそれぞれ幾つかの御意見を出していただいて、事務局の方でまた29日には新たな資料として出てくると思いますので、もしインプットがありましたらよろしくお願いいたします。
 それでは、今日の海洋開発分科会を終了したいと思います。
 どうもお忙しい中、活発な議論をありがとうございました。



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-- 登録:平成30年02月 --