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資料2−1

地震・津波リアルタイムモニタリングシステム高度化

目的

南海トラフをはじめとする再来が危惧される海溝型巨大地震への備えとして、防災・減災システム構築・整備及び地震発生予測研究の高度化が急務の課題である。本プロジェクトでは、海溝型地震を対象とした次世代の海底のリアルタイムモニタリングシステムの展開に向け、海底観測ネットワーク及び観測手法に関する要素技術等の研究を行うことにより、地震・津波リアルタイムモニタリングシステムのより一層の高度化を図る。

○展開に必要なシステム要素技術の調査

ネットワーク技術

より拡張性があり、とくに広域に展開する場合に適した高電圧給電システムの技術に関する研究
海底に展開が可能な観測網の規模はケーブルシステムに給電可能な許容最大電力によって異なる。海中部で必要となる電力は、基幹ケーブルの伝送路において消費される電力と観測装置の台数に比例して増加するため、高電圧による電力供給が必要となるが、高電圧になればなるほど使用可能なデバイス類が制限され、システム設計が困難なため、事前の調査・研究が重要である。

観測・計測技術

大規模ネットワークの利点を活かし、巨大地震・津波の検知及びその規模のリアルタイムでの評価を、電磁気観測による津波の規模の検出や傾斜計等による海底地殻変動観測等、新たな計測手法を加えた複数の計測手法により行う、マルチセンサ技術の研究開発


事前評価票

(平成20年8月現在)
1.課題名 地震・津波リアルタイムモニタリングシステム高度化
2.開発・事業期間 平成21年度
3.課題概要  近い将来の再来が危惧される南海トラフ巨大地震をはじめとする海溝型地震への備えとして、防災・減災システムの構築、地震発生予測研究の高度化が急務である。現在東南海熊野灘に構築中の「地震・津波観測監視システム」に引き続き、今後想定される新たな海溝型地震のリアルタイムモニタリングシステムの展開に向け、最適なシステム構築のために必要な海底観測ネットワーク及び観測手法の要素技術等の研究を行う。
4.評価の検討状況 (1)必要性

地震調査研究推進本部による今後30年以内の巨大地震発生確率は、東南海地震60〜70パーセント、南海地震50パーセント程度と見積もられている。また、その被害も甚大で、中央防災会議では東海・東南海・南海地震が連動して発生した場合、最大で経済被害総額81兆円を想定している。この地震発生に備えるため、震源域と想定される海域におけるリアルタイムモニタリングシステムの構築が不可欠であり、現在、東南海地震の想定震源域である熊野灘に「地震・津波観測監視システム」を構築中であるが、海溝型巨大地震に備えるためには、陸域の観測網と同様にさらに広域に展開することが必要である。観測網の広域且つ稠密な展開を可能とし、より高精度の観測を実現するため、ネットワーク技術や計測技術等を高度化することが必要である。

  以下の観点から適切な評価項目を抽出

  • 科学的・技術的意義(独創性、革新性、先導性、発展性等)、社会的・経済的意義(産業・経済活動の活性化・高度化、国際競争力の向上、知的財産権の取得・活用、社会的価値(安全・安心で心豊かな社会等)の創出、国益確保への貢献、政策・施策の企画立案・実施への貢献等)、国費を用いた研究開発としての妥当性(国や社会のニーズへの適合性、機関の設置目的や研究目的への適合性、国の関与の必要性・緊急性、他国の先進研究開発との比較における妥当性等)等
(2)有効性

震源の直上、直近でのリアルタイムモニタリングの実現により、地震を発生直後に検知し、その情報を伝達することが可能となる。このデータを気象庁が平成19年10月より開始した緊急地震速報に活用することにより、一般向けに、より早く警報を発することが可能となる。同様に津波についても、より早くかつ正確に検知することが可能となるため、防災・減災への多大な貢献が期待される。同様に得られたデータは、外部研究者等も利用が可能となるようHP等により公開する。また、複数のセンサーから構成される観測点を広域且つ稠密に展開することにより、リアルタイム防災だけでなく、地殻変動観測による地震予測モデルの高度化も可能となる。

  以下の観点から適切な評価項目を抽出

  • 目標の実現可能性や達成のための手段の存在、研究者の能力、目標の達成度、新しい知の創出への貢献、(見込まれる)直接の成果の内容、(見込まれる)効果や波及効果の内容、研究開発の質の向上への貢献、実用化・事業化の見通し、行政施策実施への貢献、人材の養成、知的基盤の整備への貢献等
(3)効率性

現在、文科省より委託を受け、東南海地震の震源域である熊野灘に「地震・津波観測監視システム」を構築中であり、ここまで開発は順調に進捗しており、知見等も蓄積されているところ。当該システムでは、広域且つ稠密なリアルタイムモニタリングを実現するために、従来に無いケーブル分岐技術や観測装置等の開発を行っており、今後のシステムにおいても基盤となるこれらの技術を活用できることから、本事業においても、より効率的な研究開発が可能である。また、本事業で開発対象としているネットワーク技術(高電圧化)は、引き続き拡充が求められる海域地震観測網の整備に当たり、観測網の大規模化やエリア拡張に柔軟に対応することを可能とするもので、長期的な視野に立った研究開発として妥当である。

  以下の観点から適切な評価項目を抽出

  • 計画・実施体制の妥当性、目標・達成管理の妥当性、費用構造や費用対効果の妥当性、研究開発の手段やアプローチの妥当性等
5.評価結果
  • 採択・不採択(実施の可否)の明示、今後研究開発を進める上での注意点など