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研究環境基盤部会 大学共同利用機関改革に関する作業部会(第1回) 議事録

1.日時

令和元年05月30日(木曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省3階 3F2特別会議室

3.議題

  1. 議事運営について【非公開】
  2. 本作業部会における検討事項について
  3. 本日の審議について
  4. その他

4.出席者

委員

観山正見主査、小林良彰委員、小森彰夫委員、佐藤直樹委員、長谷川眞理子委員、平川南委員、藤井良一委員、山内正則委員

文部科学省

増子大臣官房審議官(研究振興局及び高等教育政策連携担当)、西井学術機関課長、降籏学術機関課学術研究調整官、吉居学術機関課課長補佐、小林学術機関課課長補佐、二瓶学術機関課連携推進専門官、その他関係者

5.議事録

※冒頭非公開

【観山主査】  それでは,大学共同利用機関改革に関する作業部会の第1回の開催に当たりまして,主査として一言御挨拶を申し上げたいと思います。
 主査を仰せつかりました観山でございます。大学共同利用機関につきましては,私,4年前まで関係しておりましたけれども,その後,随分の進展があったのではないかと思いますけれども,大学のセクターではありますけれども,国立大学からは独立した機関として設立しており,非常に高度な研究を推進する原動力になっているのではないかと思っております。
 現在,日本の研究のボリュームと,それから質に関して,随分いろんな統計で下がってきているという,非常に憂慮する事態でありますが,この共同利用・共同研究システムというのは,日本がまだまだ貧しいときに,こういう独特な仕組みを考えて,そして,その限られたリソースの中で,高度な研究を進めてきたという歴史もありますので,今正にこの憂慮する事態に,更にこの共同利用・共同研究の在り方というのがいかに重要で,そこに投資することがいかに日本の研究力を上げていくかという実態を見せていただかなきゃいけないと思っておる次第です。そういうことで,よりよい大学共同利用機関の在り方を,この作業部会で様々に議論したいと思います。
 皆さん御存じのとおり,前期第9期の研究環境基盤部会では,昨年末に第4期中期目標期間における大学共同利用機関の在り方についてという審議のまとめを作りました。その中で,検証するとか,それから連合体を作るとかという方向性が出されておるわけですが,この委員会で是非、活発な意見交換をして,よりよい共同利用・共同研究の在り方を探っていきたいと思いますので,どうぞ,皆様の御協力よろしく運営させていただきたいと思いますので,よろしくお願いします。
 それでは,続きまして,事務局から御挨拶を頂きたいと思います。増子審議官,よろしくお願いします。
【増子大臣官房審議官】  改めまして,4月1日付けで研究振興局担当の審議官に着任しました増子でございます。これからいろいろお世話になります。よろしくお願いします。また,委員の先生方におかれましては,大変お忙しい中,この作業部会の委員をお引き受けいただきまして,誠にありがとうございます。
 この作業部会は,日本における独創的,あるいは先端的な学術研究の総合的な推進を図る上で,第4期中期目標期間における大学共同利用機関の在り方に関して,専門的な見地から御審議いただきたいと考えております。先ほど主査からもお話ありましたように,大学共同利用機関の在り方につきましては,第9期の研究環境基盤部会におきまして,昨年の5月から12月まで集中的に御審議いただき,報告書を取りまとめいただいたところでございます。具体的な内容につきましては後ほど御説明させていただきますが,この作業部会では,この取りまとめの提言を踏まえまして,大学共同利用機関として備えるべき要件,あるいは,大学共同利用機関の検証に係るガイドライン,このようなものについて御議論いただくとともに,四つの大学共同利用機関法人と総合研究大学院大学で構成する,いわゆる連合体の具体化に関して,5法人における検討状況を確認しつつ,御議論いただきたいと考えております。
 委員の先生方,大変御多忙の中,恐縮ですが,大所高所から忌たんのない御意見を賜れればと考えております。何とぞよろしくお願いします。以上でございます。
【観山主査】  どうもありがとうございました。
 今回は第1回の最初の会議でございますので,まずは,大学共同利用機関の概要と,前期に研究環境基盤部会として取りまとめた審議のまとめについて,皆さん,よく御存じの方ばかりですけれども,事務局からまとめて説明をお願いしたいと思います。
【降籏学術研究調整官】  お手元にお配りしております横長の資料2-1をお願いします。大学共同利用機関についてというものでございます。
 まず,1ページ目でございますが,大学共同利用機関法人についてということで,この大学共同利用機関法人は,国立大学法人法の第2条第3項で,「大学共同利用機関法人とは」にありますように,大学共同利用機関を設置することを目的として設立される法人をいうとした上で,右側の第2条の第4項におきまして,大学共同利用機関とは大学の共同利用の研究所をいうと,法律上定めているところでございます。その組織運営等につきましては,この左のところにあるような形で進めていただいているところであり,各大学共同利用機関と研究分野につきましては,右側にありますように,国立大学法人と,大学共同利用機関法人,それぞれ人間文化研究機構,自然科学研究機構,高エネルギー加速器研究機構,情報・システム研究機構,この4法人で進めていただいているところでございます。
 1枚おめくりいただきまして,基本的な位置付けについて,個々の大学に属さない大学の共同利用の研究所ということで,個々の大学では整備できない大規模な施設や設備,それから大量のデータ・貴重な資料といったものを,全国の大学の研究者に提供する我が国の学術研究の中核的な拠点と位置付けているところでございます。そして,大規模施設・設備,学術資料等の例として,下の写真などで御紹介しております。
 1枚おめくりいただきまして,大学共同利用機関の構成についてですが、それぞれの4機構におきましては,所属する大学共同利用機関が位置付けられておりまして,それぞれこの表にありますように,人間文化研究機構においては6機関,自然科学研究機構においては5機関,それから,高エネルギー加速器研究機構においては2機関,情報・システム研究機構においては4機関で構成されています。
 1枚進んでいただきまして,この大学共同利用機関の法令上の位置付けについての御説明です。まず左側でございますけれども,国立大学法人法の第2条の第3項のところで,「大学共同利用機関法人とは,大学共同利用機関を設置することを目的として,この法律の定めるところにより設立される法人」という目的を規定しており,続いて第4項におきまして,「大学共同利用機関とは,別表第二の第二欄に掲げる研究分野について,大学における学術研究の発展に資するために設置される大学の共同利用の研究所をいう」としております。下のところにあります第5条では,大学共同利用機関法人の名称等ということで,この名称と主たる事務所の所在地などについて,この別表第二の表のように位置付けられています。
 そして,右側でございますけれども,国立大学法人法の施行規則,こちらは文部科学省令でございますが,この省令の中で,大学共同利用機関法人が設置する大学共同利用機関ということで,それぞれの機構法人に位置付けられる大学共同利用機関と目的を定めているという構成になってございます。
 このポンチ絵のほかに,別途,資料2-2という資料を本日,御用意させていただいておりまして,こちらを法令上の位置付けの関連として御紹介させていただきたいと思います。資料2-2をお願いします。大学共同利用機関等における関係法令ということで,大学共同利用機関についてという1枚目は,今御覧いただきましたものと同じでございます。
 そして,1枚おめくりいただいて,別表第二と,先ほど御説明しました大学共同利用機関を省令で定めているというところを,国立大学法人法施行規則の第1条,それから,次のページの3ページ目の別表の第一のところで,大学共同利用機関が17機関,位置付けられていることを確認させていただきます。
 4ページ目でございますけれども,大学共同利用機関とは別に,大型研究設備や大量の資料・データ,全国の研究者が共同利用して共同研究を行うために共同利用・共同研究システムを構築しております。我が国の学術研究の発展に大きく貢献しているわけでございますが,各大学におきまして,共同利用・共同研究の拠点の認定制度を文部科学大臣が認定するとしておりまして,この共同利用・共同研究拠点につきましては,省令の学校教育法の施行規則の143条の3で置いているところであります。
 第2項のところで,前項の第1項で,大学には,大学に附置される研究施設として,当該研究の目的と同一の研究に従事する者に利用させるものを置くことができるとして,その中で,特に学術研究の発展に資するものを,共同利用・共同研究拠点として文部科学大臣の認定を受けることができるということ,それから第3項で,国際共同利用・共同研究拠点の認定を受けることができるとしているところでございます。
 そして,次の5ページ目を御覧いただければと存じますが,今御覧いただきました共同利用・共同研究拠点,国際共同利用・共同研究拠点の認定に関する規程は,文部科学省の告示ということで,告示にてこの拠点の認定についての基準―― 下の方にあります第3条を御覧いただければと思いますが,共同利用・共同研究拠点,国際共同利用・共同研究拠点として求められる基準,いわば要件のようなものを文部科学省の告示で定めているところでございます。
 以下,この告示がずっと続いていくわけでございますが,大学共同利用機関関係の法令上の位置付けということで確認をさせていただきました。
 パワーポイントの,先ほどの資料2-1にお戻りいただければと存じます。法令上の位置付けの資料の以下は,それぞれの四つの大学共同利用機関法人,それから総合研究大学院大学に関する概要でございます。こちらは,御参考ですので,説明については割愛させていただきます。
 そして,この資料の10枚目で,第4期の中期目標期間における大学共同利用機関の在り方についての審議のまとめを,昨年の12月に研究環境基盤部会で取りまとめていただきました。本日,資料3に審議のまとめの本文の抜粋を資料として配付しておりますので,こちらで説明させていただきます。
 まず,最初の丸のところでございますが,検討の背景ということで,既に御案内のとおり,我が国の基礎科学力については,諸外国に比べて相対的に低下している傾向にあるということで,二つ目の丸のところで,その原因ということで,諸外国における科学技術関係予算な大幅の増という中で,我が国の研究費の減少,また研究者の様々な負担,若手研究者の雇用が不安定になっている,また分野によっては研究者の国際流動性が低い水準にあるなど,課題があると指摘を頂いております。
 そうした中,三つ目の丸でございますけれども,大学共同利用機関は,大学の共同利用の研究所として,これまで個々の大学では整備・運用が困難な研究資源を大学等の研究者の利用に供することにより,大学の枠を越えた大規模学術プロジェクト,国際的な共同研究の推進を通じて,異分野の融合,新分野の創成,またSINETなど全ての学問分野に共通するような基盤の構築や若手研究者の育成に貢献しているとしております。最後の丸でございますが,このため,我が国の中核的な学術研究拠点である大学共同利用機関には,今後,この特長を最大化して,我が国の基礎科学力の復権をけん引することが求められるとしているところでございます。
 1枚おめくりいただきまして,大学共同利用機関における研究の質の向上に向けた具体的な取組の方向性でございますが,ガバナンスの強化,人的資源の改善,物的資源の改善といった項目に続きまして,大学共同利用機関の構成の在り方ということで,二つ目の丸のところにありますように,時代の要請に応じて,新たな学問分野の創出に戦略的に取り組むことが必要であり、設置する大学共同利用機関については,各分野の動向,大学の研究者のニーズ,将来性などを踏まえて,その在り方を検討することが必要である。そして,大学共同利用機関については,平成16年の法人化後,研究対象,研究内容など変化してきているものの,名称や目的は変更されておらず,変更の必要性について検討することが必要であるとしております。
 そして,最後の丸のところにありますが,大学共同利用機関は,一研究所としての研究機能のみならず,共同利用・共同研究を通して,全国の研究者コミュニティに貢献する機能を有していることについて確認することが必要であると御指摘を頂いております。
 そして,3ページ目の上のところに線を引かせていただいておりますが,これらを踏まえて,国においては,大学共同利用機関として備えるべき要件を明らかにした上で,学術研究の動向に対応し,学術研究の発展に資するものとなっているかなどを定期的に検証する体制を整備し,この検証結果に基づいて,再編・統合等を含めて,大学共同利用機関の在り方を検討することが必要としているところでございます。
 そして,この大学共同利用機関として備えるべき要件については,この四角のところで囲っておりますけれども,六つの内容が考えられるとしているところでありまして,開かれた運営体制の下,各研究分野の研究者コミュニティ全体の意見を取り入れて運営されていること,大学や研究者コミュニティ全体を先導し,最先端の研究を行う中核的な学術研究拠点であること,国際的な学術研究拠点としての機能を果たしていること,個々の大学では整備などが難しいような研究資源を保有して,これらを全国的な視点に立って共同利用・共同研究に供していること,また,時代の要請,学術研究の動向に対応して,新たな学問分野の創出や発展に戦略的に取り組んでいること,そして,若手研究者の育成に貢献していること,こういった内容が考えられるということで,お取りまとめいただいているところでございます。これらにつきまして,今後,文部科学省において,科学技術・学術審議会の意見を聞きながら,法令などにおいて具体的に定めるとしております。
 そして,この四角囲いの下の丸でございますけれども,この検証については科学技術・学術審議会が行うものとして,その体制は,学術研究の特性を踏まえつつ,各大学共同利用機関の研究成果,将来性等を専門的かつ客観的に評価することができる研究者を含む有識者で構成することが適当である。
そして,次の丸でありますが,検証周期については,中期目標期間である6年として,次のプロセスとするということで,次のページに丸1から丸4ということで,プロセスを示していただいております。科学技術・学術審議会において,この大学共同利用機関が備えるべき要件を踏まえて,検証の観点,参照すべき指標などを示したガイドラインを策定する。そして、大学共同利用機関法人の中期目標期間の最終年度の前々年度終了後に,各大学共同利用機関及び各大学共同利用機関法人において,このガイドラインに基づいて,海外の研究機関に属する研究者からの意見を聞いて,自己検証を実施する。この自己検証の結果を踏まえて,科学技術・学術審議会において,同審議会に置かれる関係の分科会,部会における審議などを踏まえて検証を実施する。検証の結果は,国立大学法人法に基づいて行う組織及び業務の全般にわたる検討の内容に反映させて,直近の中期目標期間の開始に向けて,大学共同利用機関法人の意見を聞いた上で,中期目標の策定,法令改正など,必要な措置を講じるとしているところでございます。
 続いて,(2)の人材育成機能の強化ということで,一つ目の丸にありますが,大学共同利用機関は,次代を担う若手研究者の育成に取り組むことが重要だということで,大学共同利用機関が行う大学院教育への協力の形態として,総合研究大学院大学の基盤機関として行うものと,大学からの委託を受けて,大学の教育の一環として行うものであるけれども,それぞれの位置付けを明確にした上で取り組むべきだとしております。
 そして,三つ目の丸でございますが,総合研究大学院大学は,大学共同利用機関法人との緊密な連携と協力の下に教育研究を行うものとされているということに触れておりまして,四つ目の丸のところでございますが,総研大の人材育成機能を強化するための改革を進めて,教育の質及び知名度の向上を図ることが急務としているところでございます。
 そして,次のページでございますが,総研大の独自性,その特色を踏まえた上で,どのような人材を育成するかを明確にし,他大学における大学院との差別化を図り,自らの強みを社会に向けて分かりやすく発信するとともに,伸ばしていくことが必要であるということを言っている一方で,次の丸でございますが,現状の総研大の教育研究活動は,実質的には同大学本部と大学共同利用機関間の調整で完結しがちであるが,今のような改革を組織的に進めていくためには,大学共同利用機関法人のより一層の協力が必要であり、こういったことを受けて,次の丸でございますが,総研大と各大学共同利用機関法人で構成する新たな組織を設けることが適当ということで,続く(4)の大学共同利用機関法人の枠組みにおいて述べる連合体を創設して,必要な取組を進めていくとしているところでございます。
 (3)の関係する他の研究機関等との連携のところでございますが,これは,大学共同利用機関と,大学の設置する共同利用・共同研究拠点との連携に関することでございます。1枚おめくりいただきまして,共同利用・共同研究が中心となり,関連する研究分野の研究機関とネットワークを形成して,研究推進の体制を構築することも考えられると触れております。上から三つ目の丸でございますけれども,大学共同利用機関と共同利用・共同研究拠点その他の研究機関は,上に書いてあるネットワークを活用して,恒常的に,当該研究分野における今後の研究推進体制の在り方について検討することも重要だとした上で,その次の丸のとおり,全国で複数確保することが困難な大規模設備,データベースを有して,研究の進展を図る上で特定の大学の管理に属さないことが適当であることなど,共同利用・共同研究拠点から大学共同利用機関へ移行した方が適当であると考えられる場合,また,それとは逆に,特定の大学が有する特色や強みとの相乗効果により研究の進展が期待できる場合など,大学共同利用機関から共同利用・共同研究拠点に移行することが適当であると考えられる場合においては,移行に向けた検討を進めることが必要ということで,そのプロセスについて示しております。
 6ページ目の下は,共同利用・共同研究拠点から大学共同利用機関へ移行する場合のプロセス,続いて, 7ページ目では,大学共同利用機関から共同利用・共同研究拠点へ移行する場合のプロセスや手順をお示ししております。
 そして,7ページ目の下の(4)のところでございますが,大学共同利用機関法人の枠組みということで,大学共同利用機関については,昭和46年の高エネルギー加速器研究機構の設置以来の歴史的な経緯について触れているところでございます。
 1枚おめくりいただきまして,その後,大学共同利用機関の法人化に関する議論を,平成15年の科学技術・学術審議会において検討の整理がされたということの御紹介,それから,上から二つ目の丸でございますけれども,本部会、すなわち研究環境基盤部会においては,「具体的には」のところにある文でございますが,現在の4大学共同利用機関法人を統合して,一つの大学共同利用機関法人を設立し,当該法人が全ての大学共同利用機関を設置する案について検討したという経緯について触れているところでございます。
 この一つの大学共同利用機関法人を設立することの利点と,その次の9ページ目には,懸念される点が示されておりまして,9ページ目の上から二つ目の丸のところでございますが,こういった利点と懸念される点などの検討を踏まえまして,第4期の中期目標期間における大学共同利用機関法人の枠組みとしては,現在の4大学共同利用機関法人を存続させることとした上で,4大学共同利用機関法人で構成する連合体を創設して,厳しい財政状況の下,大規模学術プロジェクトをはじめとする共同利用・共同研究の取組を安定的かつ継続的に推進していくために求められる運営の効率化,異分野融合の推進といった研究力の強化を図ることが適当であるとし、さらに,大学共同利用機関の特色を生かした大学院教育の充実を図るため,この連合体には総合研究大学院大学を加えることが適当であると取りまとめられたでございます。
 そして,この連合体については,例えば,一般社団法人の枠組みを活用して構築することが考えられるとした上で,連合体については,以下のような取組を実施することが適当であるということで,丸1から丸3までの取組ということで示していただいております。丸1の運営の効率化に向けた取組の視点,丸2の研究力の強化に向けた取組,そして,1枚おめくりいただいて,丸3の大学院教育の充実に向けた取組ということでございます。
 そして,この連合体については,10ページの上から二つ目の丸でございますが,連合体における具体的な管理体制や業務内容等については,今後,4大学共同利用機関法人及び総合研究大学院大学において,第4期中期目標期間に向けて計画的に検討を進めることが必要であり,この検討については,本部会においても定期的にその進捗状況を確認するなど,積極的に関与が必要としているところでございます。
 「その際に」の丸のところですが,連合体が担う役割と各法人が担う役割の関係が複雑になり,屋上屋を架すことにならないよう,連合体に付与する実質的な権限を明確化するなど,慎重に設計することが重要としていただいているところでございます。
 残りの二つの丸については,先行して改革に取り組んでいくことが重要であること,また,連合体の活動状況については,発足後も科学技術・学術審議会において検証して,検討を進めていくということについて触れているところでございます。
 長くなりましたが,審議のまとめ,と大学共同利用機関の御説明でございます。以上でございます。
【観山主査】  ありがとうございました。この後の本日の審議においても議論を予定しておりますけれども,ただいまの説明について御質問がありますでしょうか。また審議の時間を設けておりますので,そこで質問等あればお願いします。
 それでは,続きまして,本作業部会における検討事項と検討のスケジュール案について,事務局から説明をお願いします。
【降籏学術研究調整官】  続きまして資料4と資料5をお手元にお願いします。まず資料4でございます。資料4は,大学共同利用機関改革における作業部会,本作業部会における主な調査審議事項の案ということで,全体についてです。
 大きく三つの点を挙げさせていただいておりますが,まず,大学共同利用機関として備えるべき要件とガイドラインについてですが,ただいま審議のまとめの中で御説明をさせていただいたように,大学共同利用機関として備えるべき要件を決めて,それに基づいてガイドラインを作成していく。そして,そのガイドラインに基づいて検証をしていくとしているところでございます。まずは,この大学共同利用機関として備えるべき要件の具体的な内容について,それから,この大学共同利用機関として備えるべき要件については,法令等において定めるということが審議のまとめに書かれておりますけれども,その備えるべき要件を踏まえて,検証の観点,参照すべき指標を示したガイドラインの具体的な内容についてということが,一つの大きな柱としてあろうかと思っております。
 そして,二つ目の丸でございますが,この備えるべき要件とガイドラインの策定をした後の流れに係ってくる,大学共同利用機関の検証に関することということで,大学共同利用機関の自己検証の実施ということと,この学術審議会における検証の実施と検証結果の反映についてということで,1枚おめくりいただきまして,大学共同利用機関の検証に係る検討課題についてという横長のポンチ絵をお付けしております。主にこの検証については,自己検証の実施について,真ん中のところで「審議のまとめ」における記述として,記述のポイントをお示ししておりますが,検証の観点,参照すべき指標等を示したガイドラインに基づいて,各大学共同利用機関及び大学共同利用機関法人において,海外の研究機関に属する研究者からの意見を聞いて,自己検証を行うということとしております。検討課題の例や視点としましては,一番右の赤枠に書いてありますように,ガイドラインで定める検証の観点,参照すべき指標,これは備えるべき要件と関わるところでありますが,このようなところが検討課題の例かと考えているところでございます。また,海外の研究機関に属する研究者に対する意見聴取の進め方についてはどのようなものがいいか,また,提出書類の記載内容についてという観点があろうかと思っています。
 審議会における検証の実施につきましては,真ん中の「審議のまとめ」における記述で,主に三つ,ポイントを挙げさせていただいておりますが,1番右の検討課題の例に示させていただいているような,審議会における審査体制,また,分野や機能等に応じた評価方法の在り方はいかなるものか,また,法人評価など,ほか他の制度における評価関係データ等の取扱いをどうするのか,また,この検証結果をどのように示すのかいう,示し方などの観点があろうかということで示しております。
 また,この検証をした結果,審議会における検証の結果,また自己検証における結果でありますが,文部科学大臣が行う組織及び業務全体にわたる検討の内容に反映するといった,真ん中の「審議のまとめ」における記述を受けて,例えば,検討課題の例として,組織業務の見直しの視点や組織業務の見直し案にどのように反映していくのか,また,大学共同利用機関法人へどのような形で意見聴取を進めていくのか,また,中期目標の策定や法令改正等の進め方はどのような形になっていくのかといったことが,検討課題として考えられる例として挙げているところでございます。
 最初のページにお戻りいただきたく存じます。三つ目の「連合体」組織の在り方についてですが,先ほどの審議のまとめでも御確認いただきましたが,四つの機関法人と総合研究大学院大学で構成する連合体の組織については,5法人において検討いただいているところでございます。この具体的な管理体制や業務内容等について,5法人における検討状況を確認しつつ実施をしていくとしておりまして,具体的なイメージとしましては,2枚おめくりいただきまして,連合体の検討の進捗状況の確認についてとしている資料でございますが,この機構で構成する連合体の構成,それから法人の制度,一般社団法人の枠組みを活用して構築することが考えられるとありますが,例えば一般社団法人,又はそのほかの枠組みなど,適用するような法人制度の比較の検討はどうなのか,また,理事会といった管理機関の構成をどのようにするのかといったような視点,また,大学連携推進法人制度との関係,又はその設立までの手続がどのような流れになるのかといったあたりが,確認をする視点になってくるのかと思っています。
 また,ローマ数字3の業務についてありますが,「審議のまとめ」では,真ん中にあるようなところを示しているところでございますけれども,共同で取り組むことで効率化が見込まれる業務につきまして,この共同業務の選別をどのようにしていくのかといったような検討の状況,また,丸2のところに,研究連携推進のための基本方針を策定の上,取り組んでいくとしておりますが,この基本方針の検討状況,また,国際化の促進に関する検討状況や,国際の共同学位プログラムの策定状況といった,丸3のところの大学院教育の充実に関するところの状況,そして,業務運営面の実際の課題など,こういったところを確認していくことになるかと思っております。
 そして,役割分担と財政のところでありますが,連合体に付与する実質的な権限の明確化ということで,この実質的権限の明確化に関する在り方や具体的な検討状況について,又は連合体のPDCAをどのように進めていくのかといったことが挙げられようかと思っております。そして,財政については,法人ごとの拠出割合や拠出額の考え方や業務に応じた収入・支出規模の検討,かような視点を確認しながら検討を進めていくことになるかと思います。
 以上が,本作業部会において御審議を頂きたいと思っている案でございます。これらをどのようなスケジュールで審議していくのかということについて,資料5で御説明をさせていただければと思います。資料5は,当面の本作業部会の検討スケジュールでございますが,本日5月30日は第1回ということで,大学共同利用機関として備えるべき要件についてとしておりますが,これにつきましては後ほど御紹介させていただこうと思っております。恐れ入りますが,先に1枚めくっていただきますと,横長のスケジュールの表をお付けしております。こちらをご参照いただければと存じますが,主な検討課題として,大学共同利用機関として備えるべき要件,ガイドライン,大学共同利用機関の検証について,連合体の設立,主にこの四つの視点につきまして,当面は大学共同利用機関として備えるべき要件を検討し,この大学共同利用機関として備えるべき要件の内容を確定しながら,真ん中にあります、検証に必要な指標等のガイドラインについて、7月ぐらいから,ヒアリングなどを交えながら検討を進めていき,年内にこのガイドラインの策定というものを目指していきたいと考えております。
 また,大学共同利用機関の検証についての論点につきましては,このガイドラインのヒアリングやガイドラインに関する御議論と併せて,大学共同利用機関の検証に係る論点も審議を進めていきたいと思っております。
 そして,連合体の設立につきましては,4機構と総研大における検討状況につきまして,適宜ヒアリングなどを通して確認をしながら,御審議を頂きたいと考えているところでございます。
 こういった審議を進めていきながら,2022年,令和4年に第4期の中期計画が開始される予定ですが,1枚目にお戻りいただきまして,ただいま御説明申し上げたことを箇条書きにしたのが,御覧いただいているようなことでございまして,次回の第2回では,大学共同利用機関として備えるべき要件についてと,連合体の検討状況について取り上げてはどうかと思っております。また,7月下旬以降の第3回以降につきましては,備えるべき要件を踏まえたガイドラインに向けた審議を開始するとともに,大学共同利用機関の検証についても,第3回以降に御議論を頂きたいと思っております。そして,年内にガイドラインを策定し,来年の4月以降に,大学共同利用機関による自己検証を踏まえた検証の実施を行い,令和4年,2022年に第4期の中期計画の開始ということで進めていくと,このような検討スケジュールを考えているところでございます。
 御説明は以上になります。
【観山主査】  どうもありがとうございました。正にこの会は作業部会でして,審議会等々はいろいろありますけれども,そこでは高い立場から審議をしていただいて,いろいろな政策の参考にするというのもありますが,この作業部会では,今のタスクを聞くと,備えるべき要件,ガイドラインを作って,そして,検証する在り方についてまとめなければなりません。最後には連合体について具体案を作らなければなりません。これ,基本的には四つの大学共同利用機関と総合研究大学院大学でお話になってということですが,前期,研究環境基盤部会でも大学の先生から少し意見があったと思いますが,五つの機関だけに任せるべきではないというような意見もあったかと思います。やはりその在り方もしっかりとこの作業部会で検証して,その結果を上の研究環境基盤部会とかでよくもんでいただくということが必要かと思いまして,非常にお忙しいでしょうけれども,実際に物を作っていかなきゃいけないという作業部会ですので,どうぞよろしくお願いします。
 何か今までのものについて,質問とかコメントがありますでしょうか。
 この後すぐ,時間も少し取ってありますので,本日議論していただきたい論点というのがあろうかと思いますが,その前に,今までの説明に質問がありましたらお願いします。よろしいですか。
 それでは,続きまして,本日の審議について,事務局より説明をお願いしたいと思います。
【降籏学術研究調整官】  資料6をお手元にお願いします。本日,御議論いただきたい論点(案)ということで,1枚ものでございます。
 まず本日御議論いただきたいのは,一つ目と二つ目でありますが,まず一つ目ですが,本作業部会における今後の進め方全体についての御意見を賜りたいということでございます。今,資料3を御説明させていただきながら,資料4,この作業部会での主な調査審議事項ということで,備えるべき要件,ガイドライン,それから,大学共同利用機関の検証に関すること,連合体組織の在り方ということで,御審議いただきたい論点をお示しさせていただきました。これらの進め方,あるいは個々についての先生方の御意見など,幅広く御意見を頂戴できればと考えているのが1点目でございます。
 それから,2点目でございますけれども,先ほども御覧いただきましたように,大学共同利用機関として備えるべき要件を定めるということで,審議のまとめにおきまして,六つ項目を示していただきましたが,この大学共同利用機関として備えるべき要件の内容については,この審議のまとめに書いてある以下の点を基本として,以下のようにしてはどうかということでございます。先ほど御紹介した中身と全く同じですので,個々の読み上げは控えさせていただきますが,これらをその一つ一つについて具体的に考えていく際に,それぞれのお立場から見てどのような視点に留意すべきか,気を付けていく必要があるか,また,別の観点も必要ではないかなどの御意見がありましたら頂戴したいというのが,本日御議論いただきたい論点として挙げさせていただいた趣旨でございます。
 本日の論点についての御説明は以上でございます。
【観山主査】  ありがとうございました。この大学共同利用機関が所属しているそれぞれの機関,それから法人,それから総合研究大学院大学で,多分,特に若手の人なんかは,何でこういうことを今更やらなきゃいけないのかという素朴な疑問を持っている方も実際におって,連合体を作るって,ただ屋上屋を架するようなことになるのではないかとか,そういう心配があるんです。しかし,社会の要請として,やはり今,先ほど言いましたように,日本の研究力がだんだん落ちてきているというのが数字的には出てきているので,特にボリュームについては明らかに下がっていますね。国立大学も大学も,そういう大学共同利用機関も,いろんな在り方を見直して,そして,どういうふうにしてやっていくのかよいか,またいろんな点検をして,なおかつよりよい方策があれば,その方向に進んでいくべきであろうと思います。
 確かに大学は,私が所属している大学も,来年から,全体が4研究科になります。すごいことだなと思って,今大学は非常に大きな改革を進めています。その成果は,割と長期的に見ないといけないと思いますが,やはり大学はある種の危機感を持っています。だから,大学共同利用機関としては,昔から非常に開かれた,オープンな立場でやってきているので何を改革するのかというイメージはたくさんお持ちだとは思うんですけれども,更によりよい方向を探って,そして,共同利用・共同研究というところにリソースを提供することで,更に論文数やインパクトが大きくなるということを是非考えてほしいという,お願いみたいなプレッシャーだと思います。後ろ向きにならずに前向きに,是非ともいろいろ考えていただければと思いますが,いかがでしょうか。
 本日は,後の作業部会で連合体については状況報告をしていただくということで,今回の議題とはしませんけれども,今後の進め方とか,大学共同利用機関に関して備えるべき要件というものをもう1回確認して,多分それは今までどおりではなくて,更にこういうことをやれば,より研究が活発になり,量的にも質的にもいいものがあるという方向性で考えていただければと思いますけれども,御自由に御意見なり質問なりいかがでしょうか?
【小林委員】  よろしいでしょうか。
【観山主査】  はい,小林先生。
【小林委員】  それでは,大学共同利用機関として備えるべき要件の資料6のところについて,何点か意見を申し上げたいと思います。
 まず1点は,言わずもがななのでここに今挙がっていないのかもしれませんが,国立大学法人法施行規則に定められている当該機関の目的に即して研究をしているかどうかと。これは当たり前のことのようで,少しずれてきているところもないわけではないと思います。それが時代に合わないなら施行規則を改正すべきであって,今のこの施行規則がある以上は,やはりそこに即してどこまで研究しているかということは,最初に入れるべきことではないかと思います。
 2点目ですが,四つ目の点になりますけれども,「大型装置や貴重な学術データの研究資源を保有」になっていますが,できれば「保有・維持」ではちょっと物足りなくて,「保有・拡充」ぐらいにしておいていただきたいと思います。いろんなところで何回も言っているので,もう聞き飽きたという方もいらっしゃると思いますが,例えば国交省であれば,東名高速にしても首都高にしても新幹線にしても,計画的に補修をしているわけです。それが足りなければ,新東名を造ったり新しいリニアを造ったりする。やはりこれ,一度ではできないので,何十年計画で少しずつやっていかないと,日本の予算主義であればできないわけです。
 その部分が,文部科学省としてはやはり大学共同利用機関であり、これが日本の特有のもので,世界になくて日本にあるもので,これが日本の学術,あるいは世界の学術を引っ張ってきているわけです。高エネルギー加速器研究機構のBファクトリーもそうですし,あるいは自然科学研究機構のすばる,アルマもそうですし,それがその分野で世界を引っ張ってきている。もちろん情報・システム研究機構のSINETがなければ,そういうものも実際動かないですし,人間文化研究機構の日本語典籍も正にそういうものなので,やはりそういう意味では,それが東名,新幹線と同じように,もう経年劣化が来ています。
 一度に文部科学省に5兆円ぐらい予算がおりてくれば,1年でできるのですが,それは想定しにくいとしたら,国交省ではないのですが,やはり計画的にやっていかないと,気付いてからやっても,何十年掛かりますから,もう間に合わないです。もう今やらないと駄目なので,ですから,本来いろんなパフォーマンス方式でいく中で,全ての大学に投資していけばいいのですけど,そういう状況ではないので,ここはやはり大学共同利用機関にそれを計画的にやるということが非常に重要だと。
 連合体というのは,恐らくそれが一番の私は目的であるのではないのかなと。多分,機構法人の方々にすれば,何かちょっと迷惑な話と思われるかもしれませんけど,やはり背景はそこにあるので,そこのところでは,資源を保有,ただ持っていればいいというのではなくて,拡充ぐらい入れておいていただいて,将来につなげていただければと思います。
 続いて,その次のところなのですが,「全国的な視点」というところに,「全国的な研究者コミュニティの視点に立って」と「研究者コミュニティ」を入れていただけないかというのはどういうことかというと,共同研究をおやりになるときに,どちらが課題設定するかです。機関側が課題設定するのか,研究者コミュニティ側,大学側がするのかと。両方あっていいのですが,ただ,機関側だけが課題設定して,それに入れてやるよではなくて,全部の大学に資源配分できない分をここでやる以上は,大学研究者コミュニティ側の課題設定というのもやはり重要になってくると思います。そこは是非入れていただければと思います。
 それから,三つ目の点のところの「国際的な学術研究拠点」のところは,もう少し膨らませていってもいいのではないのかなと思います。つまり国際共同研究です。これは非常に重要だと思います。場合によっては,国際的な費用分担というところも含めて,日本が非常に貢献している部分については,当然ながらそこに世界から研究者が集まってくるいろんなときに,費用分担も含めて――これはもちろん分野によるところはあると思いますけれども,そういう共同研究,その先には共著論文の割合とか,そういうことを含めて,ただ「国際的な学術研究拠点」ではちょっとさらっとしてしまうので,もう少しそこは具体的な指標に,ベンチマークにつながるようなところまで,入れ込んでもいいのではないのかなという気がします。
 1点だけ質問してもよろしいでしょうか。連合体は本日は関係ないのかもしれませんが,連合体って2022年が目標だと。できたときの本部の所在地はどこになるのでしょうか。それはこれから……。
【降籏学術研究調整官】  これから御検討いただく予定です。
【観山主査】  非常に貴重な視点をどうもありがとうございました。特に,それぞれは法人になりましたけれども,もともとが国の機関でありましたので,普通の法人,会社であれば,いろいろな施設に対して,老朽化に対して積立てをして,それが続くようなことを考えているわけですけど,それは全然考えていない仕組みになっているので,国に頼るしかないということで,国の方も,どんどん新しいものは作っていくけれども,やっぱり老朽化に対してはなかなか難しい問題があって,非常に重要な指摘,ほかにもたくさんしていただきました。ありがとうございました。
 藤井さん。
【藤井委員】  二つ申し上げさせていただきます。
【観山主査】  はい,どうぞ。
【藤井委員】  まず,この要件に関しては,機構法人,また機関は,時代の要請に応じて様々発展してきて,変化し続けているということもあり,当初の共同利用の機能として入っていなかったものもあります。この六つの要件はこの内容で結構だと思いますが,下から二番目の要件についてですが,全国ではコミュニティや大学に共通の様々な基盤的なことがあり,それは必ずしも,大きな機械などという形のあるものではないものもあります。例えば今,非常に重要性が高くなっている統計数理学のような,基盤的共通的な学術による共同利用的な貢献,全国のコミュニティへの貢献等,大型の機械に限定せず,もう少し拡張していただけたら良いという気がします。それを,研究所の主務に近い形でこれから進めていくところもありますので,検討よろしくお願いします。
 それから,前の期の時にも私から少し申し上げさせていただきましたが,大学共同利用機関と共同利用・共同研究拠点間の関係ですが,規模感や所掌する範囲などで区別があるので,相互の行き来に関して取りまとめの中にも入ったわけですが,一方で,共同利用・共同研究を行うという観点からいいますと,共同利用・共同研究拠点と大学共同利用機関というのはかなり似たところがあり,17と全国の100幾つを合わせて,重要な学術の分野をほぼ網羅している状況があります。
 以上のことから大学共同利用機関として独自の評価の観点は当然必要ですが,共同利用・共同研究拠点の評価とかなり共通の部分が入っていると思いますし,先ほど少し拝見したところ,共同利用・共同研究拠点の評価内容もかなり似たような記述になっていると思うので,その点も評価の観点として是非チェックしたいと思います。
 以上です。
【観山主査】  ありがとうございました。たしか前半に言われた部分は,最近,共用ネットワークの募集というのがあって,分子科学研究所なんかで始められているものに近いような形を大学に募集が行っているので,そういう形で少し可能性が膨らんでくるのかもしれませんね。
 本日は時間も少しありますので,それぞれ……。じゃあ,山内先生。
【山内委員】  一般化できるかどうか分からないんですが,大学共同利用機関として求められているものというのは,従来の学術研究に閉じたものから大分広がっているんじゃないかという印象を,実は強く持っております。大学共同利用機関というのは,文字どおり国内の大学の研究者が共同で使うという意味ですが,例えば国際的な研究者による共同利用でありますとか,あるいは産業利用,あるいは,それを更に超えて,新しい産業につながるようなものをどうやって発出していくのかといったようなところまで,かなり踏み込んで貢献ができる,あるいは求められているというふうになってきていると思います。これは,大学共同利用機関だけでなく,大学にも同じようなことが求められると思います。
 こういったときに,要件の中でどう定義するかというのはなかなか難しいと思いますが,これはむしろ,次に議論するであろうガイドラインというところには盛り込んでいかなくちゃいけないものだろうと思っています。今,議論が始まっております備えるべき要件というところを踏まえた上で,ガイドラインを作りましょうということになっていますので,この備えるべき要件の中でも,そういった従来の学術研究に閉じないものというのを,要件とまでは言えないと思うんですが,どういうふうに取り上げていくのかというところも,検討の必要があろうかと思っています。
 以上です。
【観山主査】  ありがとうございます。私もその点,同感で,この資料6の点の下から2番目の「時代の要請や学術研究の動向に対応して,新たな学問分野の創出や発展に戦略的に取り組んでいること」に,割と産業的な部分も含まれているとは思うんですが,大学共同利用機関というのは,基本的にコミュニティに支えられて作られていますので,割としっかりしたコミュニティとの連携が非常に強いんですが,一方で,ちょっと悪い言葉で言うとコミュニティのエゴみたいなものがあって,自分たちのリソースを確保したいという部分の要求もあるので,大学共同利用機関というか,特に法人は,やはり新しい分野を作っていって,新しいコミュニティを作るというような方向性を打ち出していかないと,なかなか日本の研究力が高まりません。それぞれの分野では,割と大学共同利用機関並びに法人は世界的にも秀でていると思いますが,それだけではなくて,新たな方向性を作っていかないと,例えば研究の量とか質の面でも,方向性が,なかなか新たな展開ができないんじゃないかと思うので,私はこの五つ目の丸も非常に重要な視点で,今までは,だから共同利用をやって,しっかりとコミュニティに対して満足度も高いのでそれでよい,またその分野の論文はどんどん出てくるというのだけでよいかとは思います。しかし,それだと,やっぱり研究人口も限られていますので,新たな分野,だから,例えば連合体で,その中の活発な研究交流があって新しい方向性を探していく,学際的な領域を探していくというのは難しいことは非常によく分かっていますけれども,連合体を作ることの一つの大きな目的というか,方向性の一つではないかと思います。そういう面では各法人も努力されていることはよく知っていますけれども,頑張っていただきたいと思います。
 では,佐藤さんから。
【佐藤委員】  今,お二人の先生方がおっしゃった,学術研究から更に広がってというお話ですね,そこは本当に大事なことであるというのは,もう間違いないとは思います。ただ,今,観山先生がおっしゃったコミュニティを先導するというような,そういう立場というか観点というのは,やはり学術研究自体が非常にしっかりしていないといけないし,その動向をどれだけしっかり把握しているかという,そこに尽きるという気がします。
 そうすると,受け手によってはやや古い考えというか,認識を若干疑われるような話なのかもしれませんけれど,やはり大学共同利用機関というのは,共同利用は本当に大事ではあるんですが,その備えるべき要件についての資料6ですと,六つ挙がっているうちの前の四つよりも,むしろ5番目,下から二つ目を一番に挙げてもいいような思いがしています。
 実際,本当に機関自体が研究分野をリードして,しかもそこに人が,若い人も,それからシニアも集まる,そういう環境をどうやって整えていくか。そのために今,連合体という話も当然起こってきたのだとは思っていますけれども,やはり機関が主体的にリードしていくという,そこのところをどれだけしっかり認識して,それに資する体制を制度化していくかという,そこのところが一番ではないかと思っています。
 あと,これは小林委員がおっしゃった4番目のところですね。それに関して,すなわち研究資源や研究設備について,非常に緊迫した状況にある,今手を打たないとおっしゃいましたけれども,全くそのとおりかと思います。昨年度来,消費増税対策のようですが,国土強靭化ということで大きな予算が動いています。3か年の限定ですが,「国土」にはこのところ災害が多くて,そこに誰しも目が行くということはもちろん分かるんですけれども,本当は国自体の強靭化を図るべき時期だと考えています。それには,やはり学術,それから教育にこそ,どれだけ力がそそげるかが肝になるように思います。それによって,後の何十年か先も含めてですけれども,日本の在り方が決まってくるのではないかと考えています。
 あと,順番に拝見していたんですが,最後の六つ目ですね,「若手研究者の育成に貢献している」,ここのところがこの連合体の話の中では総合研究大学院大学というのがクローズアップされているわけですね。これは,これまでの基盤部会の中でも時々繰り返して申し上げていたように思いますが,多くの大学で大学院生依存型の研究を展開していきたというこれまでの歴史,まあ現在もそういう点が少なからずあると思いますけれど,それを人材育成と言いながらそのまま共同利用機関でもという話では決してないはずです。もともと共同利用機関は,研究を担う主体はしっかりした研究者,シニアあるいはPIで,研究のいろいろ企画・運営を行ってきたと思いますけれども,その最前線でポスドク,博士研究員に対する期待というのは非常に強かったと思いますし,実際それが制度化されている部分も,一部かもしれませんがもちろんあるわけです。やはりこの点は,大学院と同様以上に考えるべきで,博士研究員の受入れ,そして送り出しというか,キャリアパスをしっかりと認識した上での制度や仕組みを,大学院の問題ももちろんそれに絡んでくるでしょうから,多角的・複眼的に検討する視点が併せて必要だと思います。
 ちょっと長くなりました。失礼しました。
【観山主査】  ありがとうございます。総合研究大学院大学,もちろんありますけど,規模的には,やっぱりそんなに大きくないです。各分野の定員はそんなに多くになりませんが,やはり大学から非常に期待されているのは,今,最後に言われた,博士を取った後の人材の育成の場として大学共同利用機関に非常に期待するという声もありますので,そこら辺も重要な観点ではないかと思います。
 それでは,平川委員。
【平川委員】  私たち人文機構にとっては,この大学共同利用機関というのは,正になくてはならない非常に重要な機能を持っていると,昨年1年,この大学共同利用機関法人の検討をしていただいて,改めて私ども全体がそういう認識を強めました。それはなぜかというと,やはり人文学の細分化というのが最大の課題であって,それをいかにして総合化するか。総合化することによって初めて,社会的なインパクトのある発言もできてくる。6機関が,人文学の全てではないのですけれども,主要なものは一応構成されているということです。
 特に法人化後に加わった国語研は,全ての学問の中で基盤になるものです。今度,第6期の科学技術基本計画の中で,人文学,もちろん社会科学も一緒ですが,学術知が果たし得る現代的な役割とか,あるいは人間中心の未来社会作りと人文社会科学という大きなテーマを突き付けられたときに,改めて大学共同利用機関として備えるべき要件をやはり点検しておかないと,十分な対応ができないのではないか。
 最初に小林委員さんが御指摘になった,最初の設置目的というもののミッションにふさわしい活動をしているかどうかを,やはり点検する必要があります。その中で,皆さんもおっしゃっているように,私どもは,やはり2番目の,各研究分野に関わる大学や研究者コミュニティ全体を先導し,最先端研究を行う中核的な学術研究拠点であることと。我々はモデル構築ということを第3期から強調しているのも,これに一応符合したものです。それから,時代の要請や学術研究の動向に対応して,新たな学問分野の創出や発展に戦略的に取り組んでいること,この2点が,私どもがこれから新たに展開していかなければならない点で,この六つの中でも非常に重要な点ではないかと考えています。
【観山主査】  小森委員。
【小森委員】  先ほどの観山先生の御意見と半分ぐらい一緒です。この「時代の要請や学術研究の動向に対応して,新たな学問分野の創出」とあるのは,ある機関がカバーしている分野の中でもちろん可能ですから,それを要件に備えるというのは,良いとは思いますが,観山先生がさっきおっしゃったように,分野と分野を超えて,インターディシプリンな新しい分野を作ることは,基本的には法人,機構の方が実施すべき,今度作る連合体のようなところが行うべき仕事であって,そちらの方の評価に入れるべきではないかと思います。
 ですから,ある分野の中で新しいものを作っているかという評価に関しては,もちろん必要かとは思いますが,基本的にはやっぱり法人の役割と……,要件ですか,法人の要件,即ち,機構の要件と,機関の要件は分けて考えた方が良いのではないかと思います。
【観山主査】  どうもありがとうございます。確かに今の質問は,大学共同利用機関として備えるべき要件と,それから,大学共同利用機関法人として備えるべき要件というのは,同じようであり,一方で性格が違う部分もあると思うんですよね。だから,検証を受ける単位としては多分,機関なんでしょうけれども,法人は何をしているのかという評価もあると思いますので,そこら辺は少し今後の議論で整理していって,機関は機関で具備する要件というのをまとめるのだと思います。また,法人としてはどういうことが期待され,どういうことが検証されるのかということが,今までの議論で整理されているのか,それとも少し考えなければならないのか。事務局としてはいかがでしょうか?
【降籏学術研究調整官】  ありがとうございます。今日配布した資料3の中間まとめのところの4ページ目を御覧いただければと思いますが,この審議のまとめにおける検証についてでございますけれども,丸1から丸4があるところの二つ目の丸のところに,「大学共同利用機関法人の……終了後に,各大学共同利用機関及び各大学共同利用機関法人において」とある中に「自己検証を実施する」とありまして,今,御指摘いただいたように,機関としての視点,それから機構としての視点を整理しながら,検討を進めていくことになろうかと考えています。
 ありがとうございます。
【観山主査】  だから,本日の資料6には機関としての備えるべき要件とありますが,これと同じような形で,法人としての要件という部分も,今後必要になるんじゃないかなと思いますけどね。
【降籏学術研究調整官】  ありがとうございます。おっしゃるとおりかと思っておりまして,この共同利用機関として備えるべき要件などを検討するに当たっては,自然と機構としての視点を整理しながら考えていくことになるものですので,結果として両方やっていくことになるのかなと考えた次第でございます。
【観山主査】  重要な指摘,ありがとうございました。
 小林先生。
【小林委員】  その点については,従来も機構の評価のところで,機関の評価と機構全体の評価を両方していました。だから,例えば自然科学研究機構であれば,アストロバイオロジーという融合の分野を新しくやっていますけど,それは自然科学研究機構としてのすぐれた評価として捉えていますので,それは従来どおりですので,この共同利用機関として備えるべき要件を,機関及び機構と読み替えればいいということではないかと思いますけど。
【西井学術機関課長】  若干,法制上の整理をさせていただきたいと思うんですけれども,今の国立大学法人法のたてつけによりますと,法人が,いわゆる営造物である大学でありますとか大学共同利用機関の設置をするという役割になってございまして,法制上の整理としましては,機構法人は,設置者という立場で,大学共同利用機関のマネジメントをするという役割になっております。そういう意味で,実行上,自然科学研究機構のように,いわゆる大学共同利用機関として省令上位置付けられていないような,いろんな融合型の組織を作ることもあるのですけれども,ここで大学共同利用機関の検証としておりますのは,設置者と,設置されるところの大学共同利用機関で自己検証していただいて,今後の大学共同利用機関としてのたてつけをどういうふうに確立していただくかということを改めて御議論いただくという,それを審議会の方でも検証いただくという,そういうプロセス,役割分担になってございます。ガイドラインもそういったことを踏まえて,現行法に基づいて整理させていただくことにはなるのではないかというふうに思います。ある意味で,法人法の年度評価でありますとか中期目標期間評価とは,若干,法人全体の業務実績を評価する趣旨が異なってくると思います。
 繰り返し申し上げますと,法人法の,先ほど来から挙がっております中期目標終了時の検討でありますとか,さらには中期目標期間評価でも大学共同利用機関法人の業務実績を評価するため,現況分析という形で,法人の設置する大学共同利用機関がそれぞれ評価単位になってございますので,そういった検証もさせていただくことになるのですが,ここでの検証というのは,大学共同利用機関としての役割というのを,改めて設置者法人,設置者であるところの機構法人と,それぞれの当事者である大学共同利用機関の方と一緒に自己検証していただくと,そういう整理をさせていただいたところでございます。
 ちょっとしつこい説明でございました。
【観山主査】  それは重要なことで,同じことを二重にやってもしようがないので,性格付けをよく,これは評価を受ける方にも,それから評価する方にもよく認識しておかないと,何か同じことをまたやって,同じ書類をまたたくさん作ってというのも,労力の無駄遣いですので,そこは気を付けたいと思います。
 では,長谷川さん。
【長谷川委員】  最後のところの,優れた研究環境を生かした若手研究者の育成に貢献するということなんですけど,総合研究大学院大学はその中で大きな役割を担っていることはたしかなんですけれども,人間文化研究機構の二つの研究所は総合研究大学院大学に入っていないです。それから,総合研究大学院大学としては宇宙研も入っているので,全然違うところが入っています。
 なので,ここで大学共同利用機関として備えるべき要件とすると,先ほど先生がおっしゃったんでしたっけ,ポスドクとかドクターを取った後の若手研究者というのをどのようにうまく,更に研究力を付けて,就職をさせてという次世代の育成をしていくかという,そこのところは,全ての大学共同利用機関として備えるべき一つの若手人材育成の姿だと思います。
 それと,連携大学院をするというのはどこでもやれることですので,その辺も,連携大学院をした場合には,どういうふうに連携大学院制度がうまく研究所における次世代育成に貢献できるかという点で,それで,総合研究大学院大学に入っていないところはそこだけだと思うんですけど,総合研究大学院大学に入っているところというのは,博士課程の学生の育成と,それから,5年以下がすごく多くなりましたので,修士ぐらいからの学部卒業直後のところからの研究者養成になってくるんですが,ポスドクをどうやって次世代育成に貢献させていくかということと,修士ぐらいから,1年生からどう教育をするかということは,備えるべきこと,考えるべきことが全く違うので,ここのところは,総合研究大学院大学としていろいろ備えるべきことを考えて,それが大学の国立大学法人評価の方で掛かってくるんだと思います。
 そうすると,研究所の先生方で総合研究大学院大学教育に関わっていらっしゃる方というのは,今は単に連携協力,要請して協力をしていただくということで,兼任ではなくて担当教員という形で,何もこの組織を作ったときにはクロスアポイントメントとかそういう考えもなかったので,全く不明確な形で担当教員となっているんですが,こういう形になってくると,その辺は,総合研究大学院大学の担当としてある種クロスアポイントメントで30%とか20%とかというのは,もう総合研究大学院大学の仕事をしてもらう人というのを作って,そして,国立大学法人評価のときには,その人たちというのはこちら側でも評価していただいて,研究所とか大学共同利用機関としてということとはちょっと別にした方が,それしかもうこのたてつけではやっていけないように私は思います。
【観山主査】  私も以前,総合研究大学院大学の担当教員でしたので,よく分かります。なかなか難しい。法人が分かれてしまったので,非常に難しいです。今ここでその議題ではないのですけれども,服務規程とかいろんな問題がたくさん残っておるのでないかと思います。それが全て連合体になったら解決するかというと,なかなかそれは難しい問題が法人は法人として残ります。そこもやっぱり知恵を出して,総合研究大学院大学もこの一員として一緒に議論していくことが重要だと思います。
 ただ,前から,ちょっと具体的な話をしますと,大学共同利用機関というのは総合研究大学院大学だけを優遇するわけにはいかないわけで,大学の共同利用機関なので,そこの,要するに大学の研究者,大学の人たちの信頼感を失わない形で連合体を作らないと,やっぱり大学院生や,それからポスドクにとって,教育や人材養成する場として非常に適切な場なので,そこの信頼感を失わないような形で総合研究大学院大学と連合体を組むというような形を,しっかりみんなにオープンにしないといけないところではないかと思いますが,一応皆さんにお話を聞きましたけど,いかがでしょうか。いろんなお話を聞いて。
 先ほどの大学共同利用機関,それから法人として備えるべき要件というのがありましたが,さらに,例えばこういうことも加えてはとかというようなことがありますでしょうか。
 ちょっと思ったのは,「開かれた運営体制の下」,1番で,これは我々着実に,運営体制というのはそれぞれの機関が持って,それから,法人によっても開かれた体制であるわけなんですが,一部のところではありますけれども,この研究者コミュニティというのは,基本的に日本の研究者コミュニティというところですよね。ただ,3番目には,「国際的な学術研究拠点として」とあって,やっぱりヨーロッパ,ドイツとかアメリカ等の研究機関では,非常に国際的になっています。共同利用研じゃないですけど,WPIとかそういう形を見ると,ほとんどもう海外の研究者と一緒にやっているようなところもあります。それを見ると,1番目の「開かれた」というのが誰に開かれたのかとが問題で,今までは日本の研究者コミュニティだったんですが,そろそろ国際的な観点も必要ではないかと思います。一部の研究所では,随分海外の方をいろんな形で取り入れられているものもありますけれども,3番目の国際的な研究拠点ということもうたうのであれば,海外のコミュニティの意見も取り入れるような仕組みも,そろそろ考えても良いのでは思います。分野によっても非常に差はあると思いますけど,そこら辺は少し考えなきゃいけないところだと思いますが。
 ほかにどうでしょうか。今回ぐらいは自由な意見伺えます。後は作業が結構始まりますと,何かいろいろなことが出てくると思います。
 では,小林先生。
【小林委員】  今の備えるべき要件って,ある意味では総論的なものになると思うのですけれども,これを踏まえてその先に,指標を含めたガイドラインとなると,もう少し具体的になってくると思うので,そのときには,大型施設型とそうでないものは,分けて考えた方がいいと思います。マスタープランでも,大型施設計画と大規模研究計画と二つ分けています。ですから,例えば指標とかを作るときに,もちろん高エネルギー加速器研究機構とか国立天文台とか核融合研みたいな大型施設と,それから,先ほど藤井先生からお話がありましたけど,例えば統数研,これは大型施設ではないのですが,日本に絶対なければいけないのは,日本に統計学部というのがないので,なぜないのか分からないんですが,ほかの国にあるのになぜか日本にはないので,統数研が人材を養成して,多分いろんなところに非常勤で教えるなど,いろいろやっています。
 同じように日本語コーパスです。これがあるから,世界の日本語教育が,ある意味では正しく行われているわけです。同じように言えば,国文研がやっているものについても,これ,日本の地位が低下しているという,はるかにそれ以上に,世界における日本研究が物すごく地盤沈下している。例えば今,あれがなければ,世界でそういうもの,国文学を研究したい人は,立川に行ってマイクロフィルムを見なくてはいけないのです。そういう時代でもないので,マイクロフィルムはあと何十年かで駄目になりますから,そう考えたら,どこにいてもそれをシェアして,見て,研究できるようにという,そういうことをやっていますので,それと大型施設というのは,多分チェックすべき指標というのは当然異なってくると思うので,要件を考えるときにも,少しそこまで踏まえて考えていく必要があるのだろうと思います。
【観山主査】  ありがとうございます。ただ,余り分断すると。大学共同利用機関に対して,なるべく共通項を探していく必要があると思います。コミュニティに必要なものが大型な装置であるような天文学と加速器等もありますが,国文研がされているような非常に貴重な資料を研究者にオープンにされているようなものもあります。だから,ある種共通項を探りながら,性格の違いというのはやっぱり考えながら,ガイドラインを作っていくというのが必要でしょう。
【小林委員】  私が申し上げたのは,二つのタイプということだけです。大型施設型とそうでない型と,これは当然,それぞれの共通があると思うので,二つにはどうしてもどこかで分ける方がいいかなと思っています。
【観山主査】  はい。
 山内さん。
【山内委員】  要件としてもし抜けている点があるとすれば,評価じゃないかと思うんですよ。1番目に,広い研究者コミュニティの意見を取り入れなさいというのがありますが,例えば運営会議を半分外国人にしなさいというのはなかなか大変だと思うんですが,世界的な標準でもってきちんと評価を受けて,つまり研究の方向性や内容が世界標準でもって妥当なものですよということをやっぱりきちんと見てもらっているということが,日本を代表する研究機関としてはあるべきじゃなかろうかと。そういう視点がやっぱり要件の中にあってもいいかなと思います。
【観山主査】  はい,貴重な視点だと思います。この資料4ですかね。1枚開いたところに,海外の研究機関に属する研究者に対する意見聴取の進め方というか,山内機構長が言われたのは,これよりももうちょっと進んで,意見聴取というか,ある程度,高エネルギー分野だとか天文,全てではないと思いますが,ある種のスタンダードというのはあるので,日本だけが独特な評価の仕方をしていても,なかなかガラパゴスになってしまいますので,そういう面では,国際的な評価という視点も随分取り入れてよりよい方向を出していくというのは,重要な方向性だとは思いますね。
【平川委員】  人文機構の場合も,地球研のような,世界の地球規模の環境研究を国際的な評価,民博もそうですし,今,日本研究の方も国際的な評価を徐々に考えていこうという方向にあります。今までの開かれた運営体制を運営会議だけでなくて,特に共同研究は一つの大きな要素に。私は,大学共同利用機関の共同研究体制というのは,これまで大きな成果を生んできた一つと考えています。人文の方は,そういう点では共同研究体制の充実も是非考えていただければと思います。
【観山主査】  ありがとうございます。
 藤井さん。
【藤井委員】  実際に各研究機関,研究所は,外部評価を国際的に行っているケースが非常に多くあります。私たちのところは,国際戦略アドバイザーという制度を設けて,各研究所が様々なアセスメントを受ける制度を作りました。それは非常にいいことですが,各研究所が実施する国際的な第三者評価の項目や内容が,随分違います。非常に良い制度で,今まで取り組んできたことや将来の方向性についての御評価を頂くのですが,研究所ごとにかなり様式や内容が異なるので,もしも共通の制度にするのであれば,必ずチェックするような基本的な要点を我々が整備できれば,3年に一度実施している機関もあるので,今あるものを使って有効に利用できるのではないかなと思います。
 その結果を,今,言われている海外の方も含めて意見を得る時に,我々が使用している評価内容もお示しして,更に評価していただくようなことができれば負担も軽減するのではないかと思います。
【観山主査】  ただ,各研究所とか各コミュニティの独自性というものも非常に重要なので,共通項を絞り出すということと,独自的な部分を大切にするということは重要だと思います。
 大体時間が来たんですけど,もう一つ,これ,私,項目の中に書いていないのは,やっぱり大学共同利用機関として社会や,それから大学へのアピールですね。いろんな形があると思うんですが,それをしていかないと,やっぱり法人として大学から分かれてしまいましたので。大学共同利用機関というのは,お金をたくさん持っているけれども何をやっているんだと。我々というか,大学共同利用機関がサポートしている分野というのは,大学の中ではある程度小さい分野が多いので,大学への理解とか社会への理解というものを,相当,大学共同利用機関,法人は,皆さん非常に頑張っておられますけれども,更にしていかないと,これから一つの法人,連合体として頑張るときに,重要な項目ではないかと思いますけどね。
 ありがとうございます。
【小林委員】  一つよろしいでしょうか。
【観山主査】  はい,小林先生お願いします。
【小林委員】  今,社会や大学とおっしゃったのですが,私は,一番重要なのは社会と国民の支持だと思うのです。それはもちろん税金を使うわけですから,社会や国民の支持を得られるということがどうしても必要だと思います。
【観山主査】  はい,ありがとうございます。
 さて,時間がだんだん迫ってきましたので,本日は,連合体については本日の議論のテーマではないんですけれども,高エネルギー加速器研究機構から,連合体設立に向けて資料7を提出していただいておりますので,機構長の山内委員から御説明を頂ければと思いますので,よろしくお願いします。
【山内委員】  ありがとうございます。大学共同利用機関法人の改革の一つの方向性としまして,連合体――これは名前はまだ仮称ということですが――を設立したいということで検討が進んでおりますが,私ども当事者といいますか,4法人プラス総合研究大学院大学の方でも,この連合体をいかにして効果的な機能を果たすものにしていけるかということに関しての検討を進めておりますので,その枠組みだけ,本日は御紹介したいと思います。
 お手元の資料7というところにその全体の図がございますが,まず,連合体設立準備委員会というのを設立しまして,メンバーは5法人長,機構長,学長,プラス事務局長,それから,その下に四つのワーキンググループを設置しておりますが,そのワーキンググループの座長というメンバーでもって,設立準備委員会を設置しております。
 これは,これまで2回,会を持ちまして,大きなアウトライン,スケジュール等を設定しまして,この四つのワーキンググループをスタートさせております。審議のまとめの中に,検討項目としまして3項目挙げられているわけでございますが,その3項目に加えまして,組織の検討というのを付け加えまして,組織検討,業務運営,研究力強化,大学院教育という四つのワーキンググループを設けまして,それぞれ検討を進めております。
 これらにおきましては,現在のところ論点整理とか,あるいは今後のスケジュールといったような議論が行われておりまして,まとまり次第,設立準備委員会の方に適宜報告していただくというやり方でもって,今後,進めてまいります。
 先ほど資料の5番でしたかね,全体のスケジュールというのをお示しいただいたわけですが,2020年度までには全体のめどを付けるということが示されておりますが,大体これに見合った格好で,私どもの検討が進められると考えております。今後,適宜,この作業部会にも検討の結果というのを御紹介していきたいと考えております。
 以上です。
【観山主査】  ありがとうございました。ただいまの説明について,何か御質問ありますでしょうか。これは要するに当事者側の検討なので,そのままに行くかどうかは分かりません。ここでも随分議論し,研究環境基盤部会でも皆様の御意見をしっかりと受け入れて,またフィードバックをしてというような形が続くのではないかと思いますが,よろしいですかね。次回ぐらいには,少し状況をお話しいただけるということでしょうね。
 それでは,ちょっと早いんですけれども,もしもなければ,質疑はここまでにしたいと思います。次回以降に,先ほどの資料7に関しても議論が進むと思います。非常にお忙しい中だと思いますけれども,やることは,タスクは決まっていますので。
 藤井さん。
【藤井委員】  この議論の中で,機関での議論は非常に重要ですが,ここに出ている資料というのは,機関の方に全部示してよいものでしょうか。
【観山主査】  これは公開ですね。
【降籏学術研究調整官】  公開ですので,是非積極的に展開いただいて,御検討の参考にしていただければと思います。
【観山主査】  そういうことですので,是非検討の材料に使っていただければと思います。
 それでは,最後に,事務局より連絡事項がありますれば,お願いします。
【降籏学術研究調整官】  ありがとうございます。本日,参考資料としまして,研究力向上改革2019というものをお配りさせていただいております。これは,もう既に御承知かと存じますけれども,先月に柴山大臣から発表させていただいたものでございます。研究力向上改革の視点というものがあるのですが,この中の5ページ目に,富士山型の研究資金体制の構築の図があります。この中に,大学共同利用機関の検証実施や連合体の創設検討と,共同利用・共同研究拠点の強化・充実ということが盛り込まれておりまして,正にこの作業部会で御検討,御審議いただく中身が書かれているということで,御参照いただければと存じます。
 あと,スケジュールについてでございますけれども,次回の作業部会につきましては,6月25日の火曜日10時から12時までで開催する予定でございます。また,場所につきましては,後日,御連絡をさせていただきますので,よろしくお願いします。
 本日の机上資料につきましては,そのまま机上にお残しいただければと存じます。そのほかの資料につきましてもそのままお手元に残していただければ,後日,事務局から郵送させていただきたいと思います。
 以上でございます。
【観山主査】  それでは,本日はどうもありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いします。


―― 了 ――

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