資料2-1 現状・課題の検討例(1)

科学技術・学術審議会 学術分科会
学術の基本問題に関する特別委員会
(第7期第2回)
平成26年3月24日

 

現状・課題の検討例


1.現在の学術研究は、本当に上記のような「国力の源」として貢献しているか?
  ・十分に、新たな知に挑戦し、新たな知を創出しているか。
  ・十分に、次代を担う人材を育成しているか。
  ・そもそも、学術研究に対するこのような社会からの付託があることを現場の研究者一人一人が十分に認識しているか。
 
2.上記1.で本当に貢献できているならば、以下のような声は聞こえてこないはずではないか?
  ・分野間連携や異分野融合が進んでいない。
  ・国際的な知的コミュニティーやネットワークに積極的に参加していない。
  ・多様化・流動化が進んでいない。
  ・競争的資金を獲得することが目的化している。
  ・特定分野に研究費や人材が集中する傾向にある。
  ・論文指標において国際的に日本の順位が低下している。
  ・研究職の魅力が低下している。
  ・優秀な若手研究者が育ちにくい。
  ・学術の意義や多数の研究成果等が真に広く国民に理解されていない。
  ・現実の実際的な課題解決や研究成果の社会還元への意識が希薄。  等
 
3.課題の根底にあるものは何か掘り下げた議論が必要ではないか。例えば以下のようなことが考えられるのではないか?
  ・タコツボ化
   ・(人事・研究費等の)既得権化
   ・適切な評価が行われていない(未来への可能性の観点が不十分、論文数・IF偏重、短期的な成果を求める傾向 等)
   ・研究時間の減少
   ・学術基盤の脆弱化
   ・基盤的経費の減少(デュアルサポート(システム)の歪み)
   ・特定分野への資源配分の偏り(若手研究者の意識にまで影響)
   ・若手研究者を育てる研究体制が崩れている(スタッフ化、不安定なポスト、シニア研究者等の意識)
   ・社会との繋がりが不十分(社会の付託を常に意識し応えていく姿勢の欠如、発信不足)等

★これらは従来から指摘されているにもかかわらず、なぜ改善できないのか?
⇒資源配分の在り方や大学の研究活動の在り方などについて具体的な改善方策を考えることが必要

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