大型研究計画の評価方法について(事前評価)

平成27年9月14日
学術研究の大型プロジェクトに関する作業部会

大型研究計画の評価方法について(事前評価)

1.趣旨

「ロードマップ」に取り上げられた事業のうち、「大規模学術フロンティア促進事業」において新たに着手する事業については、本作業部会において、事業計画全体について評価を行い、当該計画の着手の是非を判断し、着手する場合に当たっては今後の事業推進にあたっての留意点等を明らかにしておくことが適切であることから、本作業部会において事業の全体計画についてヒアリングを実施し、評価結果をとりまとめる。

2.評価方法

(1)評価の流れ

各計画について、資料に基づき、実施主体より説明を受け、ロードマップにおいて指摘された課題を含め、学術的意義を中心に意見交換を行い、各委員等にヒアリングシートにコメントを記載していただく。各委員等が記載したヒアリングシートをもとに、評価書をとりまとめていただく。
資料については、年次計画とともに、予算計画を添付するものとする。

(2)評価者

学術研究の大型プロジェクトに関する作業部会委員のほか、当該分野における専門家にアドバイザーとして協力いただく。
なお、作業部会委員のうち、当該プロジェクトに利害関係を有する委員はヒアリングに参加しないこととする。

※利害関係を有するとされる範囲(競争的資金の審査における取扱の例)
 1 委員が実施主体である機関の専任又は兼任として在職(就任予定を含む。)し、又は過去3年以内に在職していた場合
 2 委員が当該機関の役員として在職(就任予定を含む。)している場合
 3 その他委員が中立・公正に審査を行うことが困難であると判断される場合

※ 「ヒアリングに参加しない」とは、ヒアリング時に当該プロジェクトについてヒアリングのまとめに関する発言及び記入を行わないことを指す。なお、当該プロジェクトに関する技術的な事項や背景等、理解の参考となる発言を妨げるものではない。

(3)評価内容

○評価の観点
1 研究者コミュニティの合意
 ・研究者コミュニティの合意形成の状況はどうか。
2 計画の実施主体
 ・多数の機関が参画する場合、責任体制と役割分担は明確か。
3 共同利用体制
 ・共同利用・共同研究の実施体制は確立されているか。幅広い大学の研究者が参画できるか。
4 計画の妥当性
 ・計画の準備スケジュール・実施スケジュールが明確か。実施可能なスケジュールとなっているか。
 ・建設費及び運用費は妥当か。十分検討されているか。
5 緊急性 
 ・国際的競争・協力において、我が国がリードするためには、早期に実施することが重要か。
 ・早期に実施しないと、国際的に著しい不利を招くことになるか。
 ・実施の遅れにより、人材の深刻な流出が危惧されることとなるか。
6 戦略性
 ・当該分野での世界トップを確実にし、我が国の強みをさらに伸ばすこととなるか。
 ・他分野への波及効果等はどうか。
 ・国際貢献や国際的な頭脳循環につながるか。
 ・将来的な我が国の成長・発展につながるか。
 ・計画を実施しないことによる国の損失はどうか。
7 社会や国民の理解 
 ・社会や国民に必要性を説得力を持って説明できるか。
 ・巨額の国費の投入について、社会や国民に支持していただけるか。

○ 総合評価
上記のような観点を総合的に勘案して、当該計画を進めることについてどう考えるか。

○ 計画の着手を見送る場合
着手すべきではないと判断する場合については、その判断理由を具体的に明記した文書を別途、計画実施機関に送付する。なお、当該計画について、その後、計画の内容を改善した上で、再度、事前評価を実施することを妨げない。

○ 計画推進にあたっての留意点
 ・計画推進に当たって、現状から改善を求める事項については、内容と期限を明確に示す。
 ・計画の進捗状況等について、年次計画に定められた評価以外の時点で、引き続き確認する必要があると判断される場合については、確認すべき観点・内容及びその時期を明記。

※上記「評価の観点」のうち、5 緊急性、6 戦略性、7 社会や国民の理解の観点を中心に、ヒアリング及びそれを踏まえた評価を行うこととする。

3.その他

  1. ヒアリングを欠席された委員は、事務局が作成した評価書(案)の照会の際に、必要に応じてコメントをいただく。
  2. 議事及び資料は非公開とする。

大型研究計画の評価方法について(進捗評価)

1.趣旨

「大規模学術フロンティア促進事業」として実施している事業については、本作業部会において、「年次計画」(平成26年1月改訂)を設定したところであるが、設備等の本格運用開始前に、当初計画に対する進捗状況及び今後の運用体制を把握し、プロジェクトの本格運用開始の是非を確認するとともに、事業の運営改善、計画変更等の是非及び今後の事業推進にあたっての留意点等を明らかにすることを目的として、本作業部会においてヒアリングを実施し、評価結果をとりまとめる。
資料については、年次計画とともに、予算計画を添付するものとする。

2.評価方法

(1)評価の流れ

各計画について、資料に基づき、実施主体より説明を受け、当初計画に対する設備整備、運営等の状況や今後の事業推進にあたっての留意点等を中心に意見交換を行い、各委員等はヒアリング評価シートにコメントを記載する。各委員等が記載したヒアリング評価シートをもとに、評価書をとりまとめる。

(2)評価者

学術研究の大型プロジェクトに関する作業部会委員のほか、当該分野における専門家にアドバイザーとして協力いただく。
なお、作業部会委員のうち、当該プロジェクトに利害関係を有する委員はヒアリングに参加しないこととする。

※利害関係を有するとされる範囲(競争的資金の審査における取扱の例)
 1 委員が実施主体である機関の専任又は兼任として在職(就任予定を含む。)し、又は過去3年以内に在職していた場合
 2 委員が当該機関の役員として在職(就任予定を含む。)している場合
 3 その他委員が中立・公正に審査を行うことが困難であると判断される場合

※「ヒアリングに参加しない」とは、ヒアリング時に当該プロジェクトについてヒアリングのまとめに関する発言及び記入を行わないことを指す。なお、当該プロジェクトに関する技術的な事項や背景等、理解の参考となる発言を妨げるものではない。

(3)評価の観点と具体例

1 計画の進捗状況
 ・設備等の整備は計画どおりに行われているか(計画で予定していた性能を得られたか、経費・スケジュールは計画どおりか、国際協力の状況 等)
 ・情勢の変化があった場合の対応は適切に行われているか
 ・社会や国民の理解を得るための取組、情報発信が行われているか
 ・年次計画における「計画推進に当たっての留意事項等」への対応が適切に行われているか 等

2 今後の運用体制
 ・共同利用・共同研究を行うための実施体制は確立されているか
 ・幅広い大学の研究者が参画できる運用体制になっているか 等

3 事業推進に当たっての課題 等
 ・計画推進に当たって、現状から改善や変更を求める事項については、内容と期限を明確に示す。
 ・計画の進捗状況等について、年次計画に定められた評価以外の時点で、引き続き確認する必要があると判断される場合については、確認すべき観点・内容及びその時期を明記。

※プロジェクトの本格運用の開始を認めない場合については、本評価報告書とりまとめののち、専門家から構成されるWGにより、別途詳細な現地調査等を行った上で、その取扱を含め、更に詳細な検討を行うこととする。

3.その他

  1. ヒアリングを欠席された委員は、事務局が作成した評価書(案)の照会の際に、必要に応じてコメントすることができる。
  2. 議事及び資料は非公開とする。

大型研究計画の評価方法について(中間評価)

1.趣旨

「大規模学術フロンティア促進事業」として実施している事業については、「年次計画」(平成24年11月)を設定したところであるが、情勢の変化や研究目標の達成状況等を把握し、引き続きのプロジェクトの推進の是非を確認するとともに、運営改善、計画変更等の要否及び今後の事業推進にあたっての留意点を明らかにするため、本作業部会においてヒアリングを実施し、中間評価結果をとりまとめる。
資料については、年次計画とともに、予算計画を添付するものとする。

2.評価方法

(1)評価の流れ

各計画について、資料に基づき、実施主体より説明を受け、計画に対する研究目標の達成状況や今後の事業推進にあたっての留意点等を中心に意見交換を行い、各委員等にヒアリングシートに評価コメントを記載していただく。各委員等が記載したヒアリングシートをもとに、評価書をとりまとめていただく。

(2)評価者

学術研究の大型プロジェクトに関する作業部会委員のほか、当該分野における専門家にアドバイザーとして協力いただく。
なお、作業部会委員のうち、当該プロジェクトに利害関係を有する委員はヒアリングに参加しないこととする。

※利害関係を有するとされる範囲(競争的資金の審査における取扱の例)
 1 委員が実施主体である機関の専任又は兼任として在職(就任予定を含む。)し、又は過去3年以内に在職していた場合
 2 委員が当該機関の役員として在職(就任予定を含む。)している場合
 3 その他委員が中立・公正に審査を行うことが困難であると判断される場合

※「ヒアリングに参加しない」とは、ヒアリング時に当該プロジェクトについてヒアリングのまとめに関する発言及び記入を行わないことを指す。なお、当該プロジェクトに関する技術的な事項や背景等、理解の参考となる発言を妨げるものではない。

(3)評価内容

○評価の観点
1 実施体制
 ・大型プロジェクトを実施できる、責任体制と役割分担が確立されているか。
 ・共同利用・共同研究の実施体制が確立されているか。
2 計画の達成状況 
 ・計画に対する研究目標の達成状況はどうか。
 ・本計画が実施されたことによって、目標以上の成果があがっているか。    
3 科学的・社会的意義
 ・当該分野での世界トップを確実にし、我が国の強みを更に伸ばせているか。
 ・国際貢献や国際的な頭脳循環が図られているか。
 ・巨額の国費の投入について、社会や国民に支持されているか。
 ・これを中止・中断した場合にどのような影響が生じるか。

○総合評価
上記のような観点を総合的に勘案して、当該計画を引き続き進めることについてどう考えるか。(運営改善、中断や中止を含めた計画変更等を含む。)

※中断や中止を勧告する場合については、本評価報告書とりまとめののち、専門家から構成されるWGにより、別途詳細な現地調査等を行った上で、その取扱を含め、更に詳細な検討を行うこととする。

○今後の事業推進にあたっての留意点
 ・計画推進に当たって、現状から改善を求める事項については、内容と期限を明確に示す。
 ・計画の進捗状況等について、年次計画に定められた評価以外の時点で、引き続き確認する必要があると判断される場合については、確認すべき観点・内容及びその時期を明記。

3.その他

  1. ヒアリングを欠席された委員は、事務局が作成した評価書(案)の照会の際に、必要に応じてコメントをいただく。
  2. 議事及び資料は非公開とする。

お問合せ先

研究振興局学術機関課

企画指導係
電話番号:03-5253-4111(内線4082)

-- 登録:平成27年10月 --