研究環境基盤部会 学術研究の大型プロジェクトに関する作業部会(第80回) 議事録

1.日時

平成31年4月23日(火曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省 3F1特別会議室

3.議題

  1. 議事運営について
  2. 学術研究の大型プロジェクトについて
  3. 第10期作業部会における検討課題について
  4. その他

4.出席者

委員

小林主査、松岡主査代理、城石委員、鈴木委員、竹山委員、田村委員、東嶋委員、中野委員、八田委員、山本委員、吉田委員

文部科学省

磯谷研究振興局長、増子大臣官房審議官(研究振興局担当)、西井学術機関課長、降籏学術機関課学術研究調整官、吉居学術機関課課長補佐、二瓶学術機関課連携推進専門官、小林学術機関課専門官

5.議事録

【小林主査】  それでは、第10期研究環境基盤部会学術研究の大型プロジェクトに関する作業部会の第1回、通算で第80回になりますが、開催に当たりまして、主査より一言御挨拶を申し上げたいと思います。
 学術研究の大型プロジェクトについては、本作業部会の趣旨にもありますとおり、我が国における独創的な、先進的な学術研究の総合的な推進を図る上で、中長期的な視点も含めた計画的な推進を図るための方策が重要であります。今期においては、前期第9期作業部会の議論を踏まえた学術研究の大型プロジェクト推進に係る課題への対応を含めて、委員の先生方と議論を進めていくことができればと考えております。
 前期から続けて本作業部会の主査を拝命いたしましたが、前期は二つのことを行いました。一つは、学術研究の大型プロジェクトの推進に関する基本構想、いわゆるロードマップ2017を策定して、またもう一つは、学術研究の大型プロジェクト推進方策の改善の方向性を本作業部会で決定し、進捗評価などを通じて大型プロジェクトの進捗管理の徹底を図ったところです。今期10期は、引き続きプロジェクトの進捗管理の徹底を図るとともに、今度はロードマップ2020の策定に向けて、方針の策定を含めた議論を委員の方々にお願いすることになりますが、是非とも客観的な立場で、公平公正な議論をお願いしたいと思います。本作業部会の主査として、委員の皆様と協力をしながら務めてまいりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
 続きまして、文部科学省より御挨拶を頂きたいと思います。磯谷研究振興局長から、よろしくお願いいたします。
【磯谷研究振興局長】  小林先生、ありがとうございます。第10期の研究環境基盤部会学術研究の大型プロジェクトに関する作業部会の第1回開催に当たりまして、一言御挨拶申し上げたいと思います。
 先生方皆様方におかれましては、大変御多忙の中、委員をお引き受けいただきまして、また今日も御出席いただきまして誠にありがとうございます。現在、文部科学省では、我が国の研究力向上に向けて、大学改革と一体となった科学技術イノベーションシステム改革の加速化に取り組んでいるところでございます。
 今日も大臣から閣議後の会見で、研究力向上に向けた取組について発表させていただきました。そういう文脈でいきますと、本作業部会で御審議いただく予定になっております学術研究の大型プロジェクト、これにつきましては、最先端の大型研究装置などによって世界の学術研究を先導する国際的な研究拠点を形成するとともに、研究の共通基盤を研究者に提供するものでありまして、これまでも我が国の研究力向上には大変貢献をしていただいたものでございます。こうした取組を更に強化する必要があるというふうに考えてございます。
 また、先ほど小林主査の方から御紹介いただきましたように、従来、日本学術会議が策定する学術の大型研究計画に関するマスタープランを参考にしまして、本作業部会においてロードマップを策定していただき、この中から国として推進すべきプロジェクトを選定させていただいておりました。他方、近年の財政上の制約などから、研究の高度化あるいは大型化に十分に対応できず、計画に遅れが生じたりとか、新たな事業の着手のめどが立ちにくいという状況も生じてございます。このため、今後の計画の進捗管理を厳格に行うとともに、プロジェクト間の優先順位付けを適切に行うことがますます重要となっていると考えておりまして、費用分担を含む国際的な協力を強化していくことも必要と考えてございます。
 本作業部会におかれては、そうした状況も踏まえつつ、学術研究の大型プロジェクトについて、正に日本が世界を学術研究においてリードしていくという、そのプロジェクトについて、うまく運営、また構築できるように、その仕掛けについて御審議いただきたいというふうに考えてございます。
 委員の皆様方には御指導、御鞭撻(べんたつ)を賜りますことを重ねてお願い申し上げまして、私の挨拶とさせていただきます。どうもよろしくお願いいたします。
【小林主査】  ありがとうございました。
 今回は第10期の初めての会議であります。また今期から委員に入られた方もいらっしゃいますので、まずは前期、第9期の本作業部会における審議状況と併せて、大規模学術フロンティア促進事業の概要について事務局から説明をお願いいたします。
【小林学術機関課専門官】  それでは、事務局から説明させていただきます。まず資料2-1と書いてあるものを御覧いただきたいと思います。右下の方に通し番号が振ってございまして、8ページ目が資料2-1になります。
 1枚おめくりいただいて9ページ目、こちらがこの後説明させていただく主な大きな流れになってございます。10ページ目から御説明させていただきます。
 まず「はじめに」ということで、学術研究・基礎研究の政策的な位置付けについて御紹介させていただきます。11ページ目でございます。我が国の第5期科学技術基本計画において学術研究・基礎研究がどのように位置付けられているのかを記載しております。
 第4章といたしまして科学技術イノベーションの基盤的な力の強化、(2)知の基盤の強化ということでございまして、持続的なイノベーションの創出のためには、イノベーションの源である多様で卓越した知を生み出す基盤の強化が不可欠であり、従来の習慣や常識にとらわれない柔軟な思考と斬新な発想を持って研究が実施されることが特に重要であると記載されております。また、1段落下がっていただきまして、このため、研究者の内在的動機に基づく独創的で質の高い多様な成果を生み出す学術研究と政策的な戦略・要請に基づく基礎研究の推進に向けて、両者のバランスに配慮しつつ、その改革と強化に取り組む、そういったことが重要と書いてございます。
 その下のマトリックスの図に整理しておるのですけれども、X軸といたしましては研究のフェーズ、研究の性格を基礎研究、応用研究、開発研究と分けております。Y軸は研究の契機といたしまして、研究者の内在的動機に基づくもの、また、上の方に行っていただくと政策的要請に基づくもの、こういった形で全体を整理しております。このうち学術研究と、X軸でいう基礎研究、こういったものの両者のバランスに配慮しつつ、改革と強化に取り組むということが記載されているところでございます。
 次のページをおめくりいただきまして、12ページ目でございます。こちらは、そのうち大型プロジェクトの分類がどのようになされているのかを整理させていただいております。先ほど御説明させていただきました研究者コミュニティーからの提案に基づくもの、政策的要請に基づくもの、こういった2つの分野で研究を分けた際に、ボトムアップ型の学術研究、これはどちらかと言いますと個々の研究者の内在的動機に基づきまして、真理の探究や科学知識の応用展開などの研究を行うもの。また政策的要請に基づくものといたしましては、青色で書いてございますが、トップダウン型の研究開発、こういったものがあるかと思います。それらのうち大型のものと言えば、ボトムアップ型であればスーパーカミオカンデであり、またスーパーKEKB、こういったものがあると思います。トップダウン型の研究開発であればスーパーコンピューター「京」であり、国際宇宙ステーション(ISS)、こういったものが該当するかと思います。この後御説明させていただきますロードマップの策定・活用をしながら、このオレンジ色の部分、ボトムアップ型の学術研究のうち、ロードマップなどを活用しながら大型プロジェクトを推進していく、こういったところが今回の部会の流れになっております。
 続きまして13ページ目でございますが、これは先ほど申し上げました大型プロジェクトの定義を、より具体的に、関係文書の抜粋で記載しております。例えば学術研究ボトムアップ型で申し上げれば、真ん中あたり、日本学術会議がまとめておりますマスタープランの中で、下線部のところです。実施期間5から10年程度、及び予算総額としておおむね数十億円超、ただし上限は特に定めない、こういった予算規模を有するものが学術研究ボトムアップ型の大型プロジェクトであるというふうに記載されております。また、その下の方でございますが、要請・戦略研究トップダウン型であれば、一番下の行でございますけれども、CSTIが定めている大規模研究開発の定義といたしまして、国費の総額約300億円以上といったものの研究開発が該当すると、そういうふうに整理されているところでございます。
 続きまして、ページをおめくりいただきまして14ページからでございます。14ページ以降といたしましては、こういった学術研究の大型プロジェクトの推進につきまして、マスタープラン、これは学術会議が定めるもの、またロードマップというこの部会で作成いただくもの、これらを踏まえながらどういうふうにして大型プロジェクトが推進していくのかといったものをまとめた資料でございます。
 15ページ目を見ていただければと思うんですが、学術研究の大型プロジェクトの現状をまとめております。学術研究のプロジェクトは、人類未到の研究課題に挑み、ノーベル賞受賞につながる研究成果を創出するなど、世界の学術研究を先導する画期的な成果を上げているというふうに記載しています。一方で、こういったプロジェクトは長期間にわたって多額の投資を必要とするため、近年の厳しい財政状況の下で円滑に推進していく、こういったことが課題になっていると認識しております。
 このため何が必要かと申し上げれば、透明性の高い評価の下で、研究者コミュニティーはもとより社会や国民からの幅広い支持を得ながら、戦略的・計画的に推進していく、こういったことが必要かと思っております。そのため、マスタープランであり、ロードマップの策定、活用をしながら進めていきたいと考えております。
 続きまして、16ページ目でございます。これは先ほど申し上げたマスタープランとロードマップ、それぞれ日本学術会議と文科省の科学技術・学術審議会で定めることになっているんですが、こういったものがどのようにリンクしながら大型プロジェクトの推進まで走っていくのかを整理した資料でございます。真ん中上あたりのオレンジ色のところのマスタープラン、これは学術会議のものですけれども、言わずもがな、学術全般を展望し、かつ体系化しつつ、大型研究計画を網羅するために策定されております。また、このマスタープランの中でも速やかに実施すべき計画ということで、重点大型研究、こういったものも同時にマスタープランの中で策定されているところでございます。
 その下、真ん中あたりですが、このマスタープランを参考にいたしまして、優先度を明らかにする観点から、特に計画の着手などの緊急性・戦略性が高いと認められる計画をロードマップといたしまして策定しております。最終的に予算要求に当たり、このロードマップの中で高く評価されたプロジェクトにつきましては、事前評価を踏まえまして、大規模学術フロンティア促進事業等という形で、文部科学省の方で実施させていただいているところでございます。具体的に申し上げれば、原則10年間の年次計画を策定いたしまして、文科省の審議会などで進捗管理を進めながら走っていっているところでございます。この大型フロンティア促進事業の中身については、また後ほど、次項以降で説明させていただきます。
 続きまして、17ページでございます。これは少し細かな話になってくるんですけれども、前回ロードマップ2017を本部会で策定いただいた際に、マスタープラン2017とどういった関係で策定したのかを経緯を示しているところでございます。まず応募・提案182計画が学術会議のマスタープランの方にございまして、そのうち新規の学術大型研究計画といたしましては163計画あったところでございます。この163計画を学術会議の中で、重点大型――特に重点です――研究計画として28計画に絞り込んでいくと。その過程の中でどう絞り込んでいくかというと、ヒアリングを実施する、それが65計画であったと、そういった事実がございます。
 我々のロードマップ2017の審査ということであれば、そのうち重点に係るヒアリング対象計画、この65計画をまずは対象に、書面審査を実施いたしました。辞退が2計画あったので63計画について書面審査を実施し、そのうちヒアリング審査をし、優先度の高い計画として7計画をロードマップ2017で掲載したところでございます。なお、この7計画につきましては、文科省からの予算措置及びほかの事業からの予算措置を含めて予算措置がされているといったところを確認しております。
 続きまして18ページでございます。こちらはこれまでの策定状況を記載しております。左側がマスタープランで、右側がロードマップでございます。学術会議で鑑みれば、おおむね3年ごとにマスタープランを策定しているのが分かるかと思います。また、それに呼応するように、ロードマップにつきましてもおおむね3年をめどに策定ないし小改訂をしているところでございます。なお、次回のマスタープラン2020につきましては来年1月頃策定予定だというふうに聞いております。
 続きまして19ページでございます。こちらは先ほど申し上げました大規模学術フロンティア促進事業が具体的に何なのかといったものを記載しております。
 ページをおめくりいただきまして、20ページでございます。右肩に、この大型フロンティア事業と言われるものの2019年の予算額を示しておりますが、おおよそ359億円となっております。上段から申し上げれば、目的といたしましては、最先端の大型研究装置などを導入することによりまして人類未到の研究課題に挑み、世界の学術研究を先導するもの、また国内外の優れた研究者を結集し、国際的な研究拠点を形成するとともに、研究活動の共通基盤を提供するといったものを主な目的としております。推進方策につきましては、先ほど申し上げたとおり、マスタープランを踏まえロードマップを策定し、その中から10年の年次計画を策定し、文科省の審議会で評価、進捗管理を行っているところでございます。
 この359億円の具体的な中身でございますが、ページをおめくりいただいて、通し番号21ページに、そのフロンティア促進事業などの一覧を記載しております。全体並べて御覧いただければと思いますが、例えば左上であれば、人間文化研究機構が実施している日本語の歴史的典籍30万点を画像データベース化し国際共同研究の発展を目指すものから、その下、「すばる」「アルマ」、TMTといった世界の天文台研究を引っ張っていくような研究開発でありましたり、更に下に行けばスーパーBファクトリーであり、その右肩に記載しておりますスーパーカミオカンデといったようなノーベル賞の受賞に大きな成果を上げたプロジェクトも入ってございます。また、そのほか南極でございましたり、新しいステージに向けた学術情報ネット、SINETという、国内の大学などを高速通信ネットワークで結んで共同研究の基盤を提供するもの、こういったものを幅広く支援しているところでございます。
 次のページ、通し番号22ページでございますが、こういったフロンティア促進事業の主な成果を書いてあるところでございます。右上部分でございますけれども、御説明させていただいたとおり、世界最高水準の研究設備を整備してございますので、世界の第一線の研究者を呼び込める環境が整ってございます。具体的に申し上げれば、世界48か国から年間1万人の共同研究者が集結しまして、その約半数が外国人となってございます。また、こうした研究環境の下、切磋琢磨(せっさたくま)できるということで、若手の人材育成にも貢献しているというふうに考えております。また、論文の質を表すTop10%論文の割合で鑑みても、例えば、すばる望遠鏡でありアルマ望遠鏡を用いた研究の場合は、それぞれ日本全体の割合15%よりも高い数字、17%ないし18%弱の数字が出ているところでございます。また、その下部分の成果事例といたしまして、詳細は割愛させていただきますが、日本人のノーベル賞受賞にも貢献しているといった成果が出ていると認識しております。
 続きまして、ページをおめくりいただいて23ページ目でございます。こちらは、申し上げましたフロンティア促進事業の当初予算額の推移を記載させていただいております。ピークで見れば2006年頃の450億円をピークに、2014年以降ぐらいですか、ここ五、六年ぐらいは横ばい、ないし微減傾向にあるかと思っております。また、直近の2019年度の予算で見ますれば359億円で、そのうちオレンジのところが約47億円、ぼんと増えているんですけれども、細かい字で恐縮ですが一番左下の米印、この47億円に係る経費につきましては国土強靱(きょうじん)化に係る臨時・特別措置分ということで、基本的には、当課の予算であれば単年度のみ、臨時的、特別的に認められたものという状況になってございます。
 続きまして、ページをおめくりいただきまして通し番号24ページでございます。こちらはフロンティア促進事業の進捗管理のスケジュールを示しているところでございます。これまで、こういった大型プロジェクトを始める前といたしましては、事前評価といったものを実施し、途中の中間評価のような進捗評価を実施し、期末評価を実施することになっておりまして、今年度と来年度、2019年度と2020年度の第10期で進捗評価が必要となってくるものといたしましては、下の2つの9番と10番、TMTと「すばる」、この2つの進捗評価が今年度になってございますので、最後にスケジュールを説明させていただきますが、今年の夏頃をめどに、こういった進捗評価についても行っていただきたいと考えております。
 次のページをおめくりいただきまして25ページ目でございますが、こちらは前期の第9期の作業部会につきまして、これまでの審議状況などをまとめた資料となってございます。26ページ目、こちらの説明は割愛させていただきますが、本作業部会の概要であり、第10期委員の名簿を記載しております。
 ページをおめくりいただきまして、27ページ目でございます。こちらが第9期の学術研究の作業部会における主な調査事項につきまして、時系列順で記載しております。冒頭(1)番で申し上げれば、学術研究の大型プロジェクトの推進方策の改善の方向性といったものを決定していただきました。具体的にはロードマップの策定及びフロンティア事業のマネジメントに関しまして、改善の方向性を決定したところになってございます。この具体の改善の方向性の中身ですが、ちょっと資料が飛んで恐縮なんですけれども、一番左下の参考資料1を御覧いただけますでしょうか。こちら参考資料1が、先ほど申し上げました改善の方向性と言われるものでございます。具体的に何をどう改善したのかを、この後、御説明させていただければと思います。
 まず1ポツ、大型プロジェクトの実施及び評価の仕組みでございますが、1番から6番まで、これは先ほど御説明させていただいたとおり、マスタープランに始まりロードマップを策定し、進捗評価、中間評価、期末評価を実施していくという大きな流れになってございまして、下の2行ですが、本作業部会では、こういった上記1から6のプロセスは基本的に踏襲しつつも、更なる改善を図るために改善の方向性をまとめたとしております。
 具体的に申し上げれば、2ポツ、改善の方向性といたしまして、ロードマップ2017の策定につきましては、従前、ロードマップ2014でございますが、この場合は先ほど申し上げた学術会議のマスタープランの重点大型研究計画のみをロードマップ掲載の対象にしていたんですが、改訂したロードマップ2017であれば、その重点大型研究計画を基本としつつも、ヒアリング対象計画まで対象計画に含めて審査を頂いたというところが大きな点でございます。
 その下のイ、評価の観点と具体的な視点といたしまして、従前のロードマップ2014であれば7つの評価の観点と具体的な視点を掲げているところでございますが、これにつきまして、7つの評価の観点は踏襲するけれども、主に以下のとおり詳細に確認することとしております。
 この具体につきましては、更にページをおめくりいただいて4ページ目、表の1というものが通し番号で62ページに出てきます。これが先ほど申し上げた、左側が従前で、右側が改訂したものの、合計7つの方向性でございますけれども、全体並べて御覧いただければと思いますが、基本的には全てについて変更しております。例えば4番の計画の妥当性につきましては、更に大きく4つ、評価の視点といったものを加えてございまして、例えば予算計画であり人員計画は妥当で十分検討されているのか、また計画の準備状況、予備研究、技術開発、体制整備が着実になされているのかであり、また建設終了後の運用計画が十分に検討されているのか、こういったところまで記載して評価をしていくといったところを主な改善の方向性として前回まとめたところでございます。
 資料2-1に戻って恐縮ですが、先ほどのページで申し上げれば通し番号27ページです。(1)番が先ほど申し上げた改善の方向性を決定いただきました。
 (2)番でございますが、先ほど主査からも御紹介ありましたけれども、ロードマップ2017を策定いただいたところでございます。先ほど申し上げた改善の方向性を踏まえまして、マスタープラン2017を参考に、優先度を明らかにする観点から7計画を選定し、そしてロードマップ2017を策定いたしました。
 その後(3)番から(7)番まで、こちらは、先ほど申し上げた改善の方向性を踏まえまして、フロンティア促進事業の進捗管理の徹底であり年次計画の変更、年次計画については後ほど資料2-2で御説明させていただきます。また進捗評価の実施であり事前評価の実施、こういった評価関係を、改善の方向性を踏まえながら行っていただいたところでございます。また(8)番、これも先ほど御紹介ありましたけれども、次のロードマップ策定に向けた調査・審議といたしまして、日本学術会議のマスタープラン2020の策定方針に関しまして、学術会議との合同会議を2回ほど開催させていただいたところでございます。
 以上が資料2-1のこれまでの経緯及び大型プロジェクトについての御説明となります。
 説明が長くなって恐縮ですけれども、次に資料2-2といたしまして、大型フロンティア促進事業の年次計画がどういったものなのかというイメージをつかんでいただくために御説明差し上げたいと思います。
 右肩の通し番号で33ページ目から大型フロンティア促進事業の年次計画が始まります。1)番は割愛いたします。そして2)番、ロードマップのうち、学術的な意義はもとより、高い緊急性が認められたものはフロンティア促進事業による支援が期待される。また3)番につきまして、こうした支援を受けるプロジェクトについては終期を明確化するとともに、プロジェクトの主要な研究テーマの進捗状況及び成果の評価を行いまして、運営改善、計画変更などの要否であり、今後の国による支援の在り方などを検討することが求められていると。そのため、この大型プロジェクトに関する作業部会におきまして、原則10年以内の年次計画を策定しているというようなところでございます。
 具体的なところで申し上げれば、35ページ以降にそれぞれの年次計画がずらずらと並んでいるところでございます。例えば36ページ目の日本語の歴史的典籍であれば、全体的に共通してございますけれども、上から3行目のところに所要経費といたしまして、総額が大体幾ら掛かるのかであり、計画期間といたしまして、運用期間が平成何年から何年までか、またそれに際して事前評価ないし進捗評価といったものを平成何年に行うのか、こういったものを踏まえまして下のところの線表で整理をしてございます。これが我々が年次計画と呼んでいるものでございます。
 事務局からの説明は以上になります。
【小林主査】  ありがとうございます。ただいまの説明について何か御質問あれば、お願いいたします。いかがでしょうか。今日は初回ですので、何かを決めるというよりも、新しく委員に入られた方もいらっしゃいますので、前期までの議論と今期で議論していくべきことの、いわゆる頭出しというところになると思いますが、特に御質問はないでしょうか。
 それでは続きまして、議題3、第10期作業部会における検討課題について入ります。先ほど事務局からの説明にもありましたとおり、本作業部会において、日本学術会議が策定するマスタープランを参考にしたロードマップの策定、ロードマップ2020になると思いますが、あるいはロードマップで評価されたプロジェクトについての評価を行っております。第10期については前半、次期ロードマップの策定方針を示すとともに、後半では、日本学術会議のマスタープランを参考にしながら本格的にロードマップの策定を行っていくことになります。ですから、まだマスタープランの方がまとまっていませんので、ロードマップの方はもう少し後でということで、先にその策定の方針を議論しながらということになります。併せて既存のプロジェクトの進捗評価についても実施していただく予定としております。
 まず事務局から、第10期の本作業部会での調査事項についてと、次期ロードマップの策定に向けたこれまでの主な議論と論点における検討課題について説明をお願いいたします。
【小林学術機関課専門官】  それでは、まず資料3の御説明をさせていただきます。右下の通し番号で言うと52ページでございますが、この1枚は、今期第10期の本作業部会における主な調査事項について記載をしております。
 大きく3点あるかというふうに考えております。まず1点目といたしましては、ロードマップ2020の策定についてといったものがございます。このロードマップ2020策定につきましては、大きく2つのフェーズから成ると考えております。1つ目といたしましては、まずそのロードマップをどういうふうに作っていくかの策定方針の検討といったものがあるかと考えております。具体的に申し上げれば、学術研究の大型プロジェクトの推進に係る課題を踏まえまして策定方針を検討していただくといったところがまず1点。また、2番といたしましては、そういった策定方針を踏まえながらロードマップを策定していく、こういった流れになるかと考えております。
 続きまして(2)番、フロンティア事業の効果的・効率的な先端研究の実施といたしまして、先ほど御説明させていただいた学術研究の大型プロジェクトの推進方策に関する改善の方向性でございますけれども、そこで示されてございました評価の観点と具体的視点、7つの視点でございますけれども、そこに、例えば定量的な指標の導入を図るなど、新しくさらなる改善を検討できないか、そういったふうに考えてございます。
 最後の(3)番でございますが、これも先ほどの説明と重複するんですけれども、現在実施中のフロンティア促進事業の評価といたしまして、大きく2つ、進捗評価が今期の作業部会で発生することとなります。1つが「すばる」の共同利用研究の進捗評価、もう一つが30メートル光学赤外線望遠鏡(TMT)計画の推進、こちらも進捗評価となってございます。
 事務局としては、大きくこの3点につきまして、第10期の作業部会の主な調査事項として考えているところでございます。
 続きまして、資料4について御説明をさせていただきます。資料4全体が少し長くなってございますので、冒頭、私の方からは、1ポツの現状から、途中の5ポツのロードマップの評価の観点と指標までをまずは御説明させていただきたいと考えております。
 資料4でございますけれども、冒頭のタイトルにございますとおり、学術研究の大型プロジェクトの推進に関する基本構想、こちらはロードマップのことですけれども、その策定に向けて、これまで第9期で議論いただいた主な議論と、その際に残っている論点といったものを事務局として整理しているところでございます。
 1ポツの現状と課題の最初の丸でございますけれども、学術研究の大型プロジェクトは、おおむね以下のプロセスで推進及び進捗管理を実施しているところでございます。これは先ほど、説明させていただいているところなので割愛します。
 2つ目の丸の課題といたしましては、現在フロンティア事業などによりまして13計画を実施しているところでございますけれども、近年の財政環境の下で、計画の進展に伴う費用の増大に十分に対応できずに計画に遅れが生じたり、またロードマップに掲載されていても着手のめどが立っていない計画もあるというふうに考えております。したがいまして、進捗管理を厳格に行いまして、終期後、終わった後の円滑な移行により計画の新陳代謝が求められるとともに、例えば国際的なプロジェクトについて申し上げれば、整備・運用に係る国際的な費用分担の考えなど戦略的に取り組んでいくこと、こういったが重要であろうかと考えております。
 続きまして2ポツ目、ロードマップを策定する目的でございます。(1)番の趣旨といたしましては、文科省の方で大型プロジェクトを推進するに当たりまして、広範な研究分野コミュニティーの意向を踏まえながら、透明性、公平性、公正性を確保しつつ、各計画の優先度を明らかにするために策定しているところでございます。
 (2)番といたしまして、そのロードマップに掲載される計画の種類でございますけれども、これまでのロードマップに関して言えば専ら新規計画間の優先順位付けを行ってきましたが、上記の現状と課題を踏まえまして、また財政上の環境の下で適切に優先順位付けを行うために、大きく4点の間で優先度について十分な比較や検討の実施が必要ではないかというふうに考えております。
 1といたしましては、既に現在フロンティア促進事業による支援を受けて実施している計画、先行計画と名付けております。2番、当該計画の終期到来後に継続発展して行うべき計画、後継計画。また、3番ですが、既にロードマップに掲載されているが、予算措置を含めた実施に至っていない計画、未実現計画。そして、4番といたしまして新たに提案された計画、新規計画。この4点間の優先度について、何がロードマップに掲載されるべきかどうか、十分な比較や検討の実施が必要ではないかと考えているところでございます。具体的に、例えば後継計画で申し上げれば、次のページになりますけれども、先ほどの改善の方向性を踏まえれば、先行計画の単なる延長を後継計画と呼ぶのではなくて、後継であるからには最先端の学術目標を新たに設定し、継続的・発展的に行うものに限定してはどうかと。その一方で、そうすれば先行計画について、後継計画として高い優先度が認められないものも存在することになってしまうかと思うんですけれども、それであっても共同利用の実績などを踏まえて、例えば学術研究基盤事業のような形で国が支援を継続すべきかどうか、そういった検討が必要ではないかと考えているところでございます。
 続きまして、3ポツ目のロードマップを策定する頻度と時期についてでございます。1つ目の丸のところでございますが、これまで御説明させていただいたとおり、マスタープランに対応するような形で、ロードマップをおおむね3年に一度の頻度で策定していただいているところでございます。他方、ロードマップに新たに掲載された計画であっても、その実現に至らないものも多く存在しますので、3年ごとに新しい計画を今後も追加していくというのは非常に厳しい状況ではないかと。そのため、中長期的な観点から大型計画全体のマネジメントを実施するために、以下のような策定区分を前期で検討いただいたところでございます。
 1でございますが、6年ごとに策定するとともに、3年目に改訂を行うこととします。その時期は、実施主体である大学共同利用機関法人の中期目標期間の開始時期との整合性を何かしらの形で図るべきではないかといったものが1つ目でございます。また、2つ目、策定によりロードマップに掲載された計画につきましては、一定程度以上の優先度が認められる期間、有効期間とすれば、それを6年とする。3番、改訂においてロードマップに新しく掲載された計画につきましては有効期間をその半分の3年とするといった区分を前期では検討いただいたところでございます。また、策定の時期等につきましては、上記を踏まえました具体的な策定スケジュールを今後検討していく必要があるかと、そういうふうに考えております。
 続きまして、4ポツの審査の手続でございます。(1)番、マスタープラン掲載計画の取扱いでございますけれども、2つ目の丸です。先ほどの説明と重複しますが、前回2017年度であればマスタープランの中にある重点大型研究計画を基本としつつ、ロードマップ独自の審査方針にのっとり幅広い分野から検討できるようにするため、重点大型計画のヒアリング対象計画、およそ60から70ぐらいございますが、それを対象にいたしました。ロードマップ2020を作るに際しましては、これらを踏まえて次回のロードマップ策定方針について検討が必要ではないかと考えております。
 (2)番、細かい話で恐縮ですが、具体の審査の進め方でございます。前回につきましては選定対象計画の全て、具体的にはマスタープランのヒアリング対象計画につきまして、書面を行った後、その結果を踏まえまして、30件以内を目安としてヒアリングを行い、ロードマップに掲載する研究計画、最終的には7計画を決定したところでございます。重点大型研究計画は、書面審査により、ロードマップの評価の観点を明らかに満たさないもの、例えばすごい予算が大きいであり、そういったものを除きまして、原則として全てヒアリング審査の対象として選定したところでございます。次ページの冒頭部分ですけれども、重点大型研究計画以外の選定対象計画につきましては、書面審査で一定の評価を得た計画をヒアリング対象として選定してきた経緯がございます。次期にいたしましても、これらを踏まえまして次回の方針について検討が必要ではないかと考えております。
 最後でございますけれども、5ポツ目のロードマップの評価の観点と指標でございます。先ほど申し上げてございます改善の方向性において示されている内容に新しく更に定量的指標の導入を図るなど、更なる改善の検討が必要ではないかというふうに考えてございます。
 事務局からは以上でございます。
【小林主査】  ありがとうございました。それでは、ただいま事務局から御説明いただいた内容で、一度、意見交換をしたいと思います。御意見あればよろしくお願いいたします。
【中野委員】  質問なんですけれども、前回から学術会議のヒアリング対象計画を全てこちらでも対象とするというふうに変えられたんですけど、それを継承するかどうかというのも今回議論の中に入るんでしょうか。それとも、それはもう同じやり方をするんでしょうか。
【小林学術機関課専門官】  基本的には、少なくとも事務局の考えといたしましては、前回2017に関してはそういった経緯がありますと。なので2020につきましてどうするかといったものは、今後の部会での議論になるかと思いますけれども、2017年の議論を踏まえた議論が行われると、そういうふうに考えております。
【小林主査】  少し経緯を御説明したいと思いますけれども、私、マスタープランの、たしか2010とか2012ぐらいでしょうか、そのときは学術会議側でマスタープランに関わって、2014のときは学術会議の副会長でしたから、向こうとこちらと両方の立場で、2017はこちらでしたけれども、ロードマップというのはボトムアップだということですから、当然研究者コミュニティーの支持という観点から、少なくとも学術会議のスクリーニングを経たマスタープランの中から選ぶということ、この点については今期も同じというふうに了解しております。
 問題は、若干学術会議の観点とこちらの観点が違うという点があります。学術会議の場合は、あくまでもそれぞれの研究分野において優れた計画、これは場合によっては具体性よりも、むしろ優れた研究、場合によっては少し、表現が適切かどうか分かりませんが、夢のような計画も含まれてきます。こちらとしては、今度この文科省のロードマップとしては具体的な予算措置ということも念頭に置かなければいけませんから、少なくとも、例えば何か大型の施設を造りたいというときに、土地はどこにあるんですか、土地をどうするんですかと。あるいは、予算を付けるわけですから、いろいろな機材のスペックはどうなっている、いわゆる仕様ですが、これが決まっていないと現実なものにはなっていかないということがあります。
 ですから、マスタープランの2014だったと思いますが、また審議の仕方も違いまして、こちらは1つの作業部会で全部を議論しますが、向こうの場合はどうしても縦割り的になってまいります。30分野といっても学術会議の30委員会とは違いまして、文系は10委員会で1分野になっています。残り理学・工学系と生命科学が20委員会で29の分野に分かれますが、それぞれの中で選定をしていきます。そうしますと、どうしてもあふれてしまうといいますか、そういう分野、物理ですとか地球惑星みたいなところと、余りそうではない分野というのが出てまいります。そうなると、重点の中では入っていないけど実は非常に優れたものが落ちているという分野も中には出てくるかもしれません。そういうことを踏まえて2017ではヒアリング対象まで広げたということになります。
 今期、そのことはもう少したってから議論したいと思っていますのは、まずマスタープランがどの程度の数があって、どの程度ヒアリングに残ってくるかということもまだ分かりません。この作業部会としても、どうしても時間は限られておりますので、こちらのヒアリングはかなり大変な作業になります。マスタープランの重点のヒアリングに比べますと、当然時間も長いですし、それから提出していただく書類もかなり膨大になりますので、全てというわけにはいきません。もし2017と同じであれば、マスタープランに180ぐらい応募があって、継続を除けば160ぐらいマスタープランに掲載、160ヒアリングすることはもう絶対物理的に不可能ですから、何らか絞り込んでいかなければいけないので、もう少しそれは、マスタープランもまだ締め切ったばかりで、今整理をしている段階ですから、数とかそういうことを見ながらということになると思います。
 ですから、今、中野委員から御質問ありました対象をどうするかというのは、もう少しマスタープランの進捗、策定の進行状況を見ながら、そこは決めていきたいというふうに考えているところです。
 ほかの方はいかがでしょうか。
【山本委員】  最初なので余り分かっていないんですけど、どのぐらいの深さの審査をするのでしょうか。つまり、ヒアリングにしても書面審査にしても、先ほど先生がおっしゃったような予算措置等のところはあるかもしれないですが、学術的な面においてもかなり突っ込んで、フィージビリティーも含めてするということでしょうか。
【小林主査】  はい、もちろんそうです。
【山本委員】  そうすると、1件当たり大体ヒアリングはどのぐらいやっているんですか、時間的に。
【小林主査】  これは全体の件数によると思いますが、2014あるいは2017のとき、時間としてどのくらいとっていたでしょうか。ヒアリングと、あと質疑と含めて。
【小林学術機関課専門官】  2017年の際のヒアリングの件で申し上げれば、たしか3日間にわたってヒアリングをやっていたというふうに記憶しております。ただ、主査が先ほどおっしゃいましたとおり、どれぐらい重点大型研究計画のヒアリング対象に残ってくるのかという、その件数にもよりますので、一概にはあれですけれども、前回で申し上げれば3日間でございました。
【小林主査】  皆さんを拘束できるのが最大3日だとしたら、その中で考えていかざるを得ないというところはあると思うんですけれども、まず・・。
【小林学術機関課専門官】  補足いたします。2017年であれば、ヒアリング20件を3日間掛けて。なので、1日当たり大体6件から7件ぐらいを。
【小林主査】  私の記憶では朝早くから遅くまでやっているという感じです。その前に書類審査があります。マスタープランは、御存じのように見開きの、そんなに情報量が多いわけではありません。こちらの場合は、提出いただく書面というのはかなりの分量になります。まず重要なことは、その実施機関である、例えば当該国立大学なら国立大学がちゃんと了解しているかどうかです。素晴らしい計画です、じゃあロードマップにしましょうとやろうとしたら大学が、いや、それは聞いていないでは困るわけで、きちんと上の方で機関決定していただいておかないといけないことになります。
 ですから、もちろんマスタープランはマスタープランの観点で審査をされているわけで、それは現実にどの程度実現するかというよりは、やはり素晴らしい、こういうものができたらいいなというものがあると思うんですね。ただ実際に、2014のときの経験で言うと、こちら側の作業部会に来て、これは素晴らしいです、作りたいです、どこに造るんですかと、それは文科省が考えてくださいと、それではちょっと、そういうものもないわけではありません。ですから、こちらはこちらとしての観点でということになります。ですから前期までの経験で言えば、マスタープランの重点若しくはヒアリングを受け取りますが、そこにおける順位とか得点を受け取るわけではないということです。それはこちらで、書類から含めて、ヒアリングを通して全てフラットに議論をして、こちらはこちらの観点で評価をしていって選定をするということになります。
 ほかの方はいかがでしょうか。
【東嶋委員】  初歩的な質問で恐縮です。書類審査も私どもがやるんですか。そうなんですか。
【小林主査】  よろしくお願いいたします。
【東嶋委員】  ちょっとそれは……。
【中野委員】  今回の選定でやはり特徴的なのが、先行研究、後継研究、新規研究、それらを含めて優先度を決めるというところが特徴的だと思うんですが、大型計画がだんだん、どう言ったらいいか、本当の意味での新規というのは少なくなってきていて、今まで作り上げたものの上に積み上げるという形。だから全く新しい加速器を造るというのは非現実的ですので、既にある加速器をアップグレードするとか、いろいろなことが多くなってきていて、その場合に先行研究と後継研究の境目というか、切り分けがだんだん難しくなってきていて、学術会議で議論される時点で既にその2つの計画に分けていること自体が不自然というか、本当の意味での最適化がされていないというような場合もあり得ると思うんです。そういう場合も我々は、例えば計画がA、B、Cと来たとき、このA、B、CまとめてDという計画を作った方がずっと効率的で、最適化されると思っていても、それはA、B、Cでやはり順位を付けないといけないのか、それとも審議とかそういう過程で、これはA、B、Cと分かれているけど、本当はDという1つの計画ではないかということも言えるのかというところはどうなんでしょうか。そういう場面になり得るんでしょうか、それとも。
【小林主査】  今の御意見、御質問は、2つに分けられると思います。まず1点が、何をもって先行あるいは後継、新規とするかという問題、2番目は、向こうのマスタープランから送られてきたものを、枠組みを変えることができるかどうかということになります。後段については事務局にお尋ねしたいと思いますが、前段については、前期9期でも、その点はかなり議論になりました。
 まず何をもって後継とするか、何をもって新規とするのかを誰が決めるのかということです。当事者が決めるのか、こちらで決めるのか、若干そこは意見が違ってくるというふうに思います。私どもから見ればこれは明らかに後継だろうと思っても、実際の当事者の方々が、いや、これは新規ですとおっしゃることもあります。というのは、今走っているものは走っているものとして続けたいと、それとは別に、後継に見えるけれども、こちらもやりたいと。そうなると、今の延長が後継で、こちらは後継ではなくて新規だという主張も当然出てきます。ですからこの点については、前期の場合、まだこういう論点があるというところで、これについては今期で議論するということになります。
 したがって、ただ、この議論についてはまだ、ロードマップ2020の話は後半でやりますので、前半は、まず現在走っているものの評価をどうしていくのかということを先に議論していくと思います。
 さて、中野委員の御質問の後段の枠組みを変えられるかどうかというのは、事務局、どういうふうにお考えでしょうか。
【小林学術機関課専門官】  後ほど整理して御説明させていただきたいと思います。
【小林主査】  そうですね、ちょっとこの問題になると学術会議とのすり合わせも当然必要になってくると思いますので、この場ではなくて、引き取らせていただいて、今後の議論にしたいと思います。
 ほかはいかがでしょうか。
 私の方から言えますことは、先ほど予算の御説明がありましたとおり、ここ数年は同額若しくは微減ということになっておりますので、今後も多分その方向であろうと。同額か微減か、なかなか急に増えるということは少し想定しにくいということになりますと、一方で、今走っているものがありますので、なかなか新しく入れにくい、何かが終わらないと新しく入らないということなります。それから、一つ一つのプロジェクトの金額がだんだん高くなってきているというのもありますが、この中に入れなければいけないということになります。
 そこで、ロードマップ2014の場合は、ロードマップには載ったんだけれども、予算化されているものとされていないものというのが出てきています。前期から委員であった方はお分かりのとおり、ロードマップ2017はかなり絞り込みました。7件に絞り込みました。学術機関課がいろいろ御努力を頂いたおかげで、何らかの形で予算化はされています。それは、全部予算化されたHL-LHCみたいなものもありますし、あるいは調査費もまだというところもありますが、何らかの形で予算化はされているということで、まだ何かを議論するのは早いですが、ロードマップ2020についても、そういう厳しい選定をしていかざるを得ないということは御理解を頂きたいと思います。せっかく載っても何も予算がつかないということがあってはちょっと、これはそもそも何のためのロードマップということになりかねませんので、かなり厳しくそこは評価をしていく。そこで厳選して選んで、しかし着実に将来必要なものは着実に支援をしていくと。厳格な評価と支援という、柴山イニシアティブになっていますが、まさにそれをこの作業部会でも具現化していきたいというふうに考えております。
 ほかに何か。
【竹山委員】  初めての参加なので、教えていただきたい点があります。大型プロジェクトということで、予算額も初年度から非常に大きいと思います。審査時には、初年度からそれに匹敵する大型研究を選抜するということかもしれませんが、場合によっては、初めの金額は小さくその後大型化するものは、ここでは含まれないと考えてよいですか。
【小林主査】  まず、申請額をそのまま認めるということはないです。これは別にここに限らず、科研も同じだと思いますけれども、もちろんかなり圧縮をしていくと。当然ながら財務当局との折衝もそこに入ってきますので、先ほど13計画、御説明いただきましたけれども、例えば日本語典籍は、今、年間1億7,000か8,000万ですよね。最初はもっと非常に低い額でしたから、ですから、それは物によってかなり、大きいか小さいかはありますけれども、申請額は当事者の要求額ということですから、実際には認められるのはそれとは違う形になっています。
【竹山委員】  じゃあFS的な研究はないということですね。
【小林主査】  最初、とにかく入れてしまって後でというと、なかなか後年度負担が弾力性を失うことってありますよね。
【竹山委員】  分かりました。
【小林主査】  では、山本委員。
【山本委員】  1つは、限られた予算ということになりますと、例えば国際協力を求めるというようなことがあるかと思うのですけど、そのようなサジェスチョンの場ではあるのでしょうか、ないのでしょうか。つまり、これだけのことをやるのであれば、その応分の負担をほかの欧米各国に求めるべきであるということは当然出てくるし、実際そういうことを前提にした研究も行われる、提案もあると思いますが、こちらからそういうことを言うような場ではないのでしょうか。その辺どこまで踏み込んでいいのかというのが分からないというところです。
【小林主査】  先ほど事務局の説明にもございましたとおり、国際的な費用分担というのは非常に重要な評価の視点になります。ただ、これは分野で若干違いというのは当然あるわけですけれども、地球惑星とか、あるいは素粒子物理、そういう分野であれば、国際的に評価をされていれば、当然ながらそれなりの海外からの費用負担であるとか、あるいは人的なものも含めてきているということは当然評価の大きな基準になると思いますが、それも含めてここで少し議論をするということになります。ただ、全ての分野で一律同じ基準でいくというわけには当然いかないと思いますが、それは非常に重要な御指摘だと思います。そういう形でロードマップは今回やっていくということを決めたらば、当然ながらそれは書面であるとかヒアリングの前に伝える必要もあるし、どうなっていますかということを書面で求める、あるいはヒアリングで聞く、確認をするということは当然出てくるというふうに思います。
【山本委員】  ありがとうございました。
【小林主査】  ほかにいかがでしょうか。
【竹山委員】  大型予算ということですが、内閣府のSIPやWPIなどがあるかと思います。ここでの大型というものとの共通性と違いなどを理解する必要があるかと思います。【小林主査】  すみ分けですよね。
【竹山委員】  はい。
【小林主査】  これは事務局の方からお願いします。
【西井学術機関課長】  先ほど、予算の関係でありますとかの御質問を頂いておるところでございますけれども、まずロードマップの基本的な性格として、ロードマップ2017のときの考え方といたしましては、ロードマップの掲載ということ、直ちに何らかの予算措置を保証するものではない、そういうふうに明記されつつ、一方で、このフロンティア促進事業という枠組みの中で、掲載計画の中から優先的に採択して、このフロンティア促進事業の特徴としてありますのが、財源が大学共同利用機関法人の運営費交付金でございますとか施設整備補助金でありますとか、比較的、10年間という長いスパンで支援を継続できる財源を確保して予算措置をさせていただいているというところが非常に大きな特徴でございまして、そういう意味で、5年であるとか3年とか、そういった短期で採るというよりは、10年間。ただ、その10年間の計画を進めるに当たりましては、このロードマップに掲載された段階だけではなくて、その後更に事前評価というものを、また改めてこちらの方の委員会でしていただきまして、10年間どれくらいの形で支援をさせていただくかという支援規模も御議論いただいた上で進めていただくと。それを財務当局に予算要求をして、無事認められれば着手という形になっていくという特徴です。
 結果として、このフロンティア促進事業の中で掲載されないもの、支援されないものといいますものも、先ほどの説明の中にありましたようにあるわけでございますけれども、例えば競争資金を活用したりであるとか、例えば研発法人でありますと研発法人の運営費交付金を活用したりであるとか、ほかの財源で支援される可能性というのも、このロードマップの掲載を1つのきっかけとしていただくこともないわけではないと、そういう立て付けになっております。
【小林主査】  先ほどの資料2を御覧いただきたいと思います。先ほど事務局の方から御説明いただきましたが、資料2の2で、右下の数字で言うと16ページ目でしょうか、学術研究の大型プロジェクト推進のための仕組みという図がございます。これを御覧いただけると非常に分かりやすいのではないかと。
 今、学術機関課長から御説明いただいたとおりですが、まずマスタープラン、これは日本学術会議の方で策定いたします。重点大型研究計画、場合によってはヒアリング、そのどちらにするかというのはまた今後の議論になりますが、それを参考にしてロードマップ、これはこの作業部会で議論をいたします。ここはまだ予算化されません。これはこの作業部会として、優れた計画、かつ重要なのは緊急性あるいは戦略性があると、国際的な研究競争の中で、そういうものを選びます。さらに、もう一段ございます。それがフロンティア促進事業、ここに至って予算化されますが、これはどちらもこの作業部会でやりますので、ここは覚悟しておいてください。書面審査も含めてですが、書面審査、ロードマップ、ヒアリング、それからフロンティアのヒアリング、評価と、全てこの作業部会でやりますので、是非よろしくお願いいたします。
 ということで、先ほど中野委員から御質問ありました枠組みの変更があるやなしやというのは、むしろロードマップからフロンティアに行く、このプロセスにおいては、当然そういうことも検討は可能ではないかと。ロードマップ自体においては、これはマスタープランから受け取った以上、それをこうしろああしろとはちょっと、先方もありますから。ただ、その上で、予算化する中で、もっとこうした方がいいんじゃないかという助言等々を踏まえるということも含めてロードマップとフロンティアと、この二段構えになっているというふうに御理解を頂ければと思います。
 なお、ロードマップには載って、フロンティアには行かないけれども予算化されたものというのもかなりございます。BSL-4なんかは多分そうだったと思いますけれども、あれはAMEDの方で付いていますので、ですから、優れた計画なんだけれども、その内容の性格上、むしろここよりも別のところが適当ということもあります。ただ、ロードマップに載るということは非常に大きな意味はあるということになります。この予算については、学術機関課が非常に苦労して、いろいろなところに交渉していただいております。
 では、八田委員から。
【八田委員】  先ほど読ませていただいた資料で、今後の改善の方向性として定量的な指標というのが出ておりましたけれども、従来そういう定量的な指標で何か共通的に、これはというようなものが幾つか採用されたんですか。それとも、新たに何かを考えていこうということなんですか。
【小林学術機関課専門官】  お答え申し上げます。少なくとも前期に関して申し上げれば、定量的な指標まで踏み込んだ議論というのはされてございません。なので、今期において、具体的な指標としてこういったものがいいのではないのかといったものもまた示しながら、意見を頂戴したいと、そういうふうに思っております。
【八田委員】  各プロジェクトに共通したような定量的な指標というようなもの、それとも個別で考えいこうということなんですか。
【小林学術機関課専門官】  基本的には共通的な指標になると思います。
【八田委員】  分かりました。
【小林主査】  なかなか難しい問題はあります、分野によって。ありますが、むしろ共通した指標を作って、しかしそれをどう解釈するかというのは、やはり分野の特性を踏まえて解釈をしていかないとというように思います。一方で、何も共通したものなしに議論するというのもどうかなということにはなると思います。
【中野委員】  先ほどの山本先生の御意見は非常に重要だと思っていて、やはり国際貢献というものを増やしていかないと、予算が漸減する中でなかなかいろいろな大きなものができないというところがあって、そうなると、やはりこの予算自体にマッチングファンド的な性格を持たせる。だから国内外の大学や機関がコミットすれば認められる確率が上がるというぐらい踏み込んだ、そういう仕組みを取り入れていって、ただ単に通ったら協力しますよと言っている口約束ではなくて、実際、例えば協定であったり契約であったり、そういったものがあれば確率が上がるというようなことを入れられないかと。もしそういうことを入れようとすると、実は審議の段階でそういう点も評価しますと言ったのでは多分遅くて、海外との交渉というのをもっと早く始めないといけないと思いますので、できるだけ早く、例えばそういう方向で日本は進んでいるんだと、だから日本も予算を付けるけれども、海外からの貢献が、ゼロではやっていけない分野、計画があるんだということを発信していくというようなことも大事なんじゃないかなというふうに思います。
【小林学術機関課専門官】  御指摘のとおりかと思います。先ほどちょっと説明を割愛させていただいたんですが、この机上資料の中に現在のロードマップ2017を入れてございまして、しおりで言うと上から5つ目ぐらい、学術研究の大型プロジェクトの推進に関する基本構想「ロードマップ」の策定といったものになりまして、通し番号で言うと187ページから具体的な7つのロードマップが記載されているところです。それを御覧いただければ、例えば通し番号187ページの真ん中あたり、高輝度大型ハドロン衝突型加速器(HL-LHC)に関しまして、主な課題、留意点などといったものを付けた上でロードマップに掲載しております。例えば「日本の参画が計画どおりとならなかった場合(例えば、分担費用の確保がかなわない場合)における代替案を検討する必要がある」であり、その1つ下の大型先端検出器による核子崩壊・ニュートリノ振動実験も同様で、「本計画は規模・経費ともに壮大であるため、国際連携の更なる深化、拡大を図り、多方面にわたる国際協力体制の構築を検討する必要がある」のではないかと、こういった課題、留意点などをこの部会の中で議論いただいた上で採択をしていると、そういったものも中にはございます。
 もう1点補足させていただきますと、先ほど御説明させていただいた参考資料1の中で、いわゆる推進方策に関する改善の方向性と言っているものですけれども、その表の1です。通し番号で言うと62ページ目のところでございます。ここには合計7つの観点からの評価を書いているんですけれども、そのうちの6番、戦略性でございます。例えば3つ目の国際貢献や国際的な頭脳循環につながるかどうか、そういったものを戦略性の中で記載しているところでございます。また7番、社会や国民からの支持といたしまして、長期間にわたり巨額の国費を投入することについて社会や国民に支持いただけるかどうか、こういったところも評価の観点の中に入りながら採択をしていくというふうになっております。
【竹山委員】  文部科学省の方に伺いたいことですが、大型の事業を評価するためには、例えばこのメンバーで全ての分野をカバーはできないかと思います。専門外の審査とは非常に難しいと思います。
資料にあるものを見ても、いろいろな実施主体があり、包含的に1つの大きな話になっています。確かにいい成果は出ているかもしれませんが、どの程度国際舞台で競争力があるのかなど、よく理解したうえで評価をする必要があるかと思います。それらを、こちらが個別に申請書内容以外で調べるのは無理がありますね。
分野によっては、急速に進展が見られるような状況があるかと思います。申請者が書いたものではなく、こちらから状況を確実に把握するためには、バイアスのないバックグラウンドが必要です。例えば事前に、別途各分野で調査書を置いて調べてもらうということは可能でしょうか。小規模研究費では必要ありませんが、大型では審査委員の責任も大きくなるので公平な審査のためには必要かと思います。
【西井学術機関課長】  おっしゃるとおりで、検討の場所はまさにこちらの作業部会で、この審議の進め方につきましても具体的に御検討いただきたいと思っておりますけれども、一方で、先ほど冒頭御説明申し上げましたように、この大型プロジェクトの審査の在り方については、まず日本学術会議のマスタープランを参考に作成するという前提がございますので、学術的な意義につきましては、まさにこの学術会議において専門分野別に行われる審議を尊重いたしまして、それを踏まえて、更に国としてどういった形でこれを支援するか、推進するかという観点について、作業部会独自の視点というのを取り入れて御審議いただくと。それに際しては、今回の作業部会の先生方にはそれぞれ各分野に対応する形で委員に加わっていただいてございますし、更に必要でありましたら専門家の方々のレビューをさせていただいたりとか、あるいは海外コミュニティーからの要望書なども併せて申請書に、改めて追加して提出いただくというような、そういった手続面での在り方につきましても、この作業部会におきまして御審議を頂ければというふうに考えております。
【小林主査】  補足いたしますと、今の竹山委員の質問は、作業部会のメンバーは人数も限られていると、全てがカバーできているのかという御質問だと思います。ロードマップの策定ではなくて、既に今動いてるフロンティアのいろいろな評価においては、作業部会だけではなくて、その都度、当該分野の専門家に、たしか3名ぐらいでしたでしょうか、お出でいただいて、そこの評価をしていただいています。それを踏まえて我々が評価をするという観点になります。同じようなことがロードマップの策定にも必要であるかどうかということは多分今後、10期で議論はできると思います。科研などでも評価のときに、審査部会の委員以外に専門家の知見というのを、多分大型だと3人ぐらいの意見を求めると思いますけれども、それと同じようなやり方というのは、1つの案としては当然考えられるというふうに思います。
 ただ、1つ気を付けなければいけないのは、専門の方々になればなるほど、そこの機関と近いという、所属はしていなくても、非常にそこの利害関係がどこまであるかなしやというのがプロジェクトごとに違ってくるわけです。そうすると、それを参考にはできるけど、やはり横串で公平に見るというのは我々が見なければいけないというところだと思います。
 それから、国内の論文だけで評価するというのは多分なくて、Top10%論文の割合がどうであるとか、既に事務局からいろいろと今、「すばる」とか「アルマ」とか出していただいているような、ああいうことは、共通した指標として当然出していただくこともあり得ると思いますので、そういう国内だけで、だから評価するということは多分これまでもしてこなかったし、今までのフロンティアに選ばれたものを見ても分かるとおり、決してそういうものではないというふうに思います。
 いかがでしょうか。
【吉田委員】  審査をここで、これだけのメンバーでやるというのはなかなか難しいと、今までも御議論があったと思うんですけれども、基本的には合議をするということなんでしょうか。
 それで、合議をしたときにどういう側面を見ていくのかという、事前にその辺のガイドラインを示していただきたいということと、それから、今までも御議論ありましたけれども、多分こういった委員会ができることというのは、少しイタレーティブにやっていくというか、出てきたものを、例えば書面であるとか何とかで採点するというのはなかなか多分難しくて、少し違った分野からの見方で、先ほど御議論があったように、A、B、CをまとめてDにならないかというような、あるいはもう少し違った文脈で位置付けてはどうかといったふうな、少しイタレーティブなプロセスがあると、もう少し実のある議論になるのかなというふうな気はするんですけれども、その辺の進め方はいかがでしょう。
【小林主査】  まず第1点の選定の仕方、それはまさにこの期で議論をするということになりますが、従来のやり方を説明すると、先ほど事務局から御説明いただいた観点が6つか7つかあったと思いますが、それについて、この委員が採点をいたします。それを合計して順番を並べるという形になります。ただ、そのとおりかどうかは別にして、あとはそこのいろいろな金額とか総額とかの問題、年間300数十億というのは決まっていますので、例えば何千億と出てきても、それはどうしようもないということもなくはないわけですから、そういうことを踏まえて合議で、議論、話合いはしますが、最終的にはそれぞれ一人一人の委員が採点をするという形になります。
 2点目は先ほどの中野委員の御質問と極めて似ている点になりますけれども、それは、ロードマップに仮に載ったとして、載らなければそこまでだと思いますが、載った上で留意事項を付けるということはあると思います、これはもっとこうしたらどうか、ああしたらどうかと。ロードマップに載っただけでは予算化されていませんので、その留意事項に対する対応を見て、ではフロンティアに持っていくかどうか、事前評価です。そこで確認をしながら、そちらの方向へ持っていくことが適当であれば、持っていくということになると思います。御本人たちがそれは嫌だと言われれば、そこまでということになると思いますので、そういうことを踏まえてロードマップとフロンティアの間にあるということになります。
 したがいまして、ロードマップ2020というのが2020年の終わりくらいにできる、まだ先になりますけれども、そこから実際にフロンティアに持っていって予算化するまでというのは、まだ数年時間が掛かるということになります。実際には、今走っているフロンティアが終わるというのは2023年ぐらいでしょうか。そのぐらいから終わっていきますから、そこまで行かないと、逆に予算は、今の予算はそこに使われていますから、終わって初めて入れるということが可能になりますので、中野委員や今の御指摘のような点というのは少し時間を掛けてやり得るということはあると思います。
 ただ、いずれにせよ国際費用共同分担が重要であるという点については早めに発信をしてもいいのかなという気はします。そうでないと、準備状況というのも当然あると思います。ただ、2020ができましてすぐ予算が付くという、残念ながらそういう状況ではないということだけは御理解いただきたいと思います。
 何か事務局の方でございますか。
【小林学術機関課専門官】  少し補足させていただきます。机上資料の中に入ってございます、通し番号で言うと186ページ目、具体的にはロードマップ2017の別表扱いになっているんですけれども、そこに評価の仕方について記載をしているところでございます。186ページの別表3ポツ、評価の考え方というところになります。しおりで言うと上から5番目です。学術研究の大型プロジェクトの推進に関する基本構想「ロードマップ」の策定のしおりの中にあります、通し番号186ページ目が別表でございまして、3ポツ、評価の考え方といたしまして、先ほど御説明させていただいた具体的な評価の観点が7つございます。1番から7番、それが枠囲みの中にございまして、これを評価1、評価2という2つの評価軸で分けてございます。
 まず評価1であれば、この7つの視点のうちの1番から4番につきまして、a、b、cとして分類をしていただいているというのがまず1点。また評価2といたしまして、5、6、7に基づいて評価結果の合計割合について点数化した上で、こちらは点数の高い方から、上位25%をa、中位をb、下位をcとしております。評価1と評価2といったものを並べて、a・aであり、b・a、b・cといったものを総合的に踏まえまして、評価の考え方としましては、その結果の妥当性について合議で最終的な評価を決定するといったところになってございます。
【田村委員】  よろしいでしょうか。
【小林主査】  はい。
【田村委員】  さっき竹山先生の提起された問題がやはり僕も気になるんですけれども、分野ごとの、日本の中ではそれぞれの分野でトップの、一番重要なものがロードマップの候補としては出てくるわけですけれども、それが国際的にどうかというのは、先ほどのお話で、学術会議のマスタープランで特に重点になるときはそういう観点も含めて審査されているはずだというのはもっともなんですけれども、ただ、学術会議のマスタープランというのは、それぞれの分野をやはりエンカレッジするというのが根底にあると思うんですね。いろいろな分野でそれぞれいいものをどんどん頑張ってもらうためにやっているという考え方がどうしてもあって、それはそれでもちろん重要なんですけれども、やはり我々の立場は違っていて、こちらは、特に日本が国際的にすぐれている分野はもうちょっと投資してそれを伸ばすという、限られた財源の中ではそうやらざるを得ないので、そこの観点はやはりもうちょっときちんとやらないといけないのかなという気がしました。
 だから、さっき何らかの指標が必要ではないかというお話がありましたけれども、例えばTop10の論文の割合がいいのかどうかは僕も分かりませんが、しかも分野によって全然、共通の指標が簡単に見付かるとは思わないんですけれども、やはり本当に日本のその分野の国際的なレベルというのが何らか反映されるような指標を見付ける努力を我々はしなければいけないのかなという気がしたんですね。参考人の方を呼ぶのもいいんですけれども、やはり国内の方であれば、どうしてもその分野をエンカレッジするようなことをお話になって、それはそれでいいんですが、国際的な位置付けというのは、我々違う分野の人から見るとやはり分からないので、そこは何か今後考えていかなければいけないかなというふうに思いました。
【小林主査】  私も同感で、今事務局から御説明いただいた7つの観点のうち、マスタープランとロードマップの違いをもし言うとしたら、5、6、7、この点が特に、もちろん1からも重要なのは言うまでもないので、それは多分学術会議の方でも十分に検討されていると思いますが、特に緊急性、戦略性、社会や国民からの支持、この部分が非常に重要になると。だから、今すぐれているということも大事だし、それから、今すぐれているんだけれども、ここできちんと支援しなければ抜かれてしまうというのも非常に重要な論点で、そういうのがむしろ緊急性とか戦略性とかになると思います。
 田村委員は前期からいらっしゃるからお分かりのとおり、今まではディスカッションをしてやりましたが、場合によっては数値化というものが。これは非常に難しい問題で、永遠の課題みたいな問題ですけれど、異なる分野をどうやって共通して数値化できるかということですが、ただそういうことも多分考えていかないと、当然ながら厳格な選定をしていくと、これに入らない方も出てくるときに、やはり納得していただく必要がありますから、そういうものをやはりこの作業部会で議論する必要は当然あるというふうに思います。
 あとは国際的な費用分担というのを、この中のどこで考えるか。多分戦略性なんでしょうかね、今の時点では。あるいは、これは独立した項目になるかならないかということも含めて考える必要はあると思います。よろしいでしょうか。
 それでは、事務局から、資料4の残りの部分について説明をお願いいたします。
【小林学術機関課専門官】  それでは、先ほど途中までとなってございました資料4の6ポツ以降の御説明をさせていただきます。通し番号で言いますと55ページ目からになります。
 6ポツ目といたしまして、大型プロジェクトに対する国の支援方策について記載しております。まず(1)番、フロンティア事業の位置付けですが、これも先ほど出ましたが、これまで策定されたロードマップは、国が大型プロジェクトを推進する上で一定の優先度を評価するものでありまして、直ちに予算措置を保証するものではないということをまず位置付けております。したがいまして、ロードマップに掲載された事業につきましては、国は、財政上の制約を踏まえつつ、フロンティア事業による支援について一定の優先度を認めるものの、同時に、国際的な費用分担であり運営費交付金や外部資金などの活用など、他の支援の可能性も視野に入れる必要があるというふうに記載しております。
 また、(2)番の支援期間でございます。これは、まず経緯を申し上げれば、1つ目の丸といたしまして、大型学術プロジェクトを中長期的に安定的・計画的に推進する観点から、まず支援期間といったものは10年となっておりますが、例外といたしまして、大型施設計画につきましては、科学成果の評価のため、整備後数年以内の初期運用期間を加えた10年間を超えることも可能としております。これが現状でございます。他方、2つ目の丸ですが、10年間という支援期間は、一度支援がされると長期にわたり固定化してしまい、6年ごとにロードマップが策定されたとしても、新しい計画が支援対象となりにくくなること、また厳密な進捗管理をする上で、10年であれば見通しが立てにくく、実施機関である大学共同利用機関法人などの中期の目標期間6年間ともずれていっている状態といったことが課題ではないかと認識しております。したがいまして、プロジェクトの新陳代謝を実現するとともに、厳密な進捗管理を可能とするよう改善方策の検討が必要ではないかというふうに考えているところでございます。
 最後、7ポツ目のところで、フロンティア事業の進捗管理(事前・進捗・期末評価)でございます。これも先ほど御議論いただいているところでございますが、まず1つ目の年次計画でございます。先ほど資料2-2で説明させていただきました年次計画に基づいて、当部会において進捗管理を実施しているところでございます。より効率的・効果的な実施のため、例えば記載内容の統一化であり定量的な評価の導入など、必要な改善策といったものを検討していく必要があるだろうというふうに考えております。
 (2)番以降で、事前評価、また、ページをおめくりいただいて(3)番の進捗評価、(4)番の期末評価といったものの各タイミングにおける評価でございます。例えば(3)番の進捗評価でございますれば、一つ目の丸ですが、この進捗評価といったものはこれまで、施設整備や高度化が終了し運用を開始する前であり、研究計画の局面が変わるタイミングなど、プロジェクトの進捗状況であったり今後の運用体制を含む実施体制を確認してきたところでございます。その結果、運用開始や継続の是非を確認し、また運営の改善であり計画の変更などの要否及び今後の留意点などを明らかにする、そういった観点で進捗評価を行ってきております。具体的に評価の実施時期とすれば、プロジェクトの性格に応じまして1回ないし複数回実施してきたところでございます。
 具体の評価の進め方でございますが、これも先ほど来の議論と重複して恐縮ですけれども、各プロジェクトにつきまして、実績報告書に基づきまして実施主体からの報告を受け、また我々の方で現地調査に行き、施設整備の状況であり研究目標の達成状況、また今後の運用体制を含む実施体制などの状況や今後の計画の推進に当たっての留意点などについて意見交換を行いまして、評価書の取りまとめを実施してきているところでございます。
 評価の観点といたしましては、定量的指標の導入など、更なる改善の検討が必要ではないかと考えておりますし、また、真ん中のところであれば、運用開始を認めない場合であり、中断・中止を勧告する場合がもしあれば、本評価報告書取りまとめの後、専門家などによる詳細な現地調査なども行いながら検討の実施が必要ではないかというふうに考えております。
 最後、(4)番の期末評価でございますけれども、こちらも同様に、評価の観点といたしましては、評価の観点・指標に更に定量的指標の導入を図るなど、更なる改善の検討が必要ではないかと事務局としては考えているところでございます。
 資料4は以上でございます。
【小林主査】  ありがとうございました。ただいまの事務局の説明について何か意見があれば、お願いいたします。
【山本委員】  中間評価というか、進捗評価の実施というのは、確かに我々としてはこういうふうにモニターするという役目がある程度あるのですが、一方で実施主体としては絶好の点検の場なんですよ。むしろその評価というのが自分の問題を本当に明らかにして、もし問題があるのであれば、それを是正する絶好の機会なんですね。私はちょっと「アルマ」の関係でいろいろ仕事をしたことがあるのですが、国際的に、やはり毎年評価委員会をやっていて、そこでもう本当にマネジメントのプロフェッショナルの方が何人も入って、NSFなんかからも、他のファンディングエージェンシーからも来ます。それで財政状況から、もちろん学術的な問題から全部チェックします。それでやはり上手くいっているということを自分たちが、そのプロジェクトが見せていくことが、やはり国際標準になっているのではないかと私は思っています。
 だから形式的に上手くいっているということを何か数値評価をして調べるというよりも、本当に中身がどうなっているかをやはりある程度見ていくということもして、大変なんですけど、やはり、ある規模以上のものとか問題が起こりそうなものとか、そういうものについてやる価値はあるかと思います。このこと自体は私はこれでいいと思いますが、プラスアルファとして考え方はあるかなというふうに思いました。
【小林主査】  全く同意見なんですが、これまでの進捗評価もかなり突っ込んでやっていたと、決して形式的にやっていたという記憶はありません。
【山本委員】  済みません。
【小林主査】  正直言うと、飛騨の地下奥深くも入りましたし、多治見の暑い中で、あの装置の中にも防護服を着て入りましたし、実際に一番重要なのは若手の研究者との面談です。だから、ちょっと幹部の方に席を外していただいて、いろいろお話を伺っていくと、どこのプロジェクトとは申しませんけど、やはりいろいろな問題点は浮かび上がってきます。若手の方はかなり、自分の将来も含めて、このままでは問題があるんじゃないかとか、そういうことを率直に言っていただけます。それをこちら側の意見としてかなりお伝えして、場合によってはそれに対して、どういう留意事項にどうお答えいただくのかということも踏まえて、実はここはかなり厳しくやっていますので、かなり、この作業部会の委員をやっていると、いろいろなところから嫌われるということは覚悟していただきたいと思います。
【山本委員】  存じ上げませんで、済みませんでした。
【小林主査】  いえ、とんでもありません。非常に重要な観点で、是非、より一層厳しくやっていきたいというふうに思っています。どちらかというと私は厳しくしたいと思っているんですが。
 あと、毎年はちょっとなかなか、来られる方も負担が多いと思うので、大体今こういう形で、ただ重要なところはこういうふうにやっていくという形になりますけれども。いかがでしょうか。
 私、1点お尋ねしてもいいでしょうか。TMTは現状どうなっているか、これは、まさにこの評価との関係で言いますと、スケジュール的には何か情報というのはございますでしょうか。
【吉居学術機関課課長補佐】  TMTについてはいろいろ審査を頂いておりますけれども、今のところ順調でございます。特に裁判等の支障等は何も聞いておりません。
【小林主査】  順調に着手して進むという理解でよろしいんでしょうか。
【吉居学術機関課課長補佐】  はい、そのように考えております。
【小林主査】  それは非常に安心したところです。
【鈴木委員】  ちょっと戻ってしまうかもしれないのですが、評価の話が今テーマになっていらっしゃるようなので、確認としてお尋ねしたいのですが。先ほど、186ページの各観点における主な具体的視点というのが7までありまして、この中の1から4は、達成しないとそもそも採択できないという最低ラインというところかと思うのですが、5から7のところは、もしかしたらどこにより重点を置くかという視点で、将来この会議で、国の予算をどこにより重点を置くかという、そういう思いみたいなものが入り得るところなので、もし可能であれば評価に重さを付けて、5、6、7はそれぞれどれだけの重さを掛けるかということをこちらで議論していただけるとよいかという気がいたしますが、いかがでしょうか。
【小林主査】  ちょっと整理しますと、今事務局から御説明いただいたのはフロンティアに対する評価の話で、今の御質問はロードマップの選定の方の評価のことになりますので、事務局いかがでしょう。
【西井学術機関課長】  今の鈴木委員のお話、先ほどの186ページの表のところでございますが、ロードマップの別表で掲げさせていただいておりますところでございます。これは改善の方向性で示されております観点とも対応しているものでございますので、これはあくまでも2017においてこういった形で整理したものでございますので、今後具体的に審査について御検討いただく際に、これらの指標の取り上げ方につきましても本作業部会におきまして御審議いただければというふうに考えております。
【鈴木委員】  はい。ありがとうございます。
【小林主査】  今までいろいろな委員の方からもこういう議論がありました国際的な費用分担が6番に含まれていますが、そのままにするか、それともそれを特に強調させて別項目で立てるか、あるいはもっと違う観点も必要か、いろいろな議論は当然あり得るというふうに思います。
 今までの経験で一番評価が付けにくいのは7で、これはなかなか評価は付けにくいところなんですが、ただ、これはそれぞれのところで、どれくらい国民向けにいろいろな情報提供しているかとか、そういうところは1つの指標にはなっているかと思います。地球惑星は、野辺山含めて、かなりいろいろなところで、毎年何万人も多分来ていると思いますけれども、そういうことも踏まえて、そういうことも1つの観点かなと思います。これも含めて今期で議論したいと思いますが、まず先にこの作業部会で議論しなければいけないのが、今走っているものに対する評価をどうするのかということを先に議論させていただきたいと思います。そうこうしているうちにマスタープランの方がどの程度の数をどうまとめていくのかという数字が見えてきますので、それを踏まえて後半はロードマップ2020の方向性を決めて、具体的な作業に入っていく形にしたいというふうに思います。
【田村委員】  済みません、ちょっとよろしいですか。さっきの山本先生のお話ですけれども、確かに我々、進捗評価をしますけれども、それは時間を掛けてやっていますが、やはり毎年というわけではないので、でも多分それぞれのところで、アルマほどではないかもしれませんけれども、きちんとした評価委員会というか自己評価というのをやっていると思うんですね。それを何かこういう形で、分野に応じてだけれども、できれば国際評価委員会を作って毎年自己評価もやって、それをここに提出してくださいみたいな、そういうことはあってもいいんじゃないかなと思うんですけれども。
【小林主査】  重要な点だと思います。科研費採ってもそうしなければいけないので、当然ながら、これだけの金額のものであればそういうことはあり得ると思います。だから実際こちらが行ったりするのは何年かに1回としても、毎年の評価というのを出していただく。しかも自己評価ではなくて、外部に委託して、それをこちらに書面で出していただくということは当然あり得ると思います。だから、ちょっと今までよりもより一歩進んだ、厳格な評価というのはやはり必要になってくるのかというふうに思います。それは非常にいい視点だと思いますので、次回以降、早い時点でそういうことは議論したいというふうに思います。よろしいでしょうか。
 それでは、今回、事務局から示していただいたいろいろな検討事項、今日は初回ということで、前期までの議論の紹介と概要と、それから論点の頭出しということになりますが、本日頂いた意見とか今後行う予定の有識者からのヒアリングも踏まえて事務局に整理していただいて、次回以降も引き続いて検討事項の審議を進めていきたいと思います。もし何か追加で疑問とか意見があれば、適宜事務局までお寄せいただきたいと思います。
 それでは最後に、今後のスケジュールについて事務局から説明をお願いいたします。
【小林学術機関課専門官】  それでは資料5に基づきまして、今後の審議スケジュールについて御説明させていただきます。
 まず次回ですが、来月、2019年5月頃をめどといたしまして、場所は会場調整中でございますが、議題といたしましては学術研究の大型プロジェクトの在り方についてということで、各有識者の方をこの場に呼んでヒアリングをして、大型プロジェクトの在り方について御議論いただきたいというふうに考えております。またその後、今年、2019年夏頃をめどといたしまして、現在実施中の大規模学術フロンティア促進事業につきまして、年次計画に定める評価、今回は2件、進捗評価になりますが、それを夏頃を目途にやっていただきまして、秋以降から来年の夏頃、具体的には概算要求の前ぐらいまでをめどに、マスタープランを参考にしながらロードマップ2020の策定方針、及びロードマップ2020を策定できるよう検討いただきたいと。なお、開催の頻度といたしましては、一月又は2か月に一度の頻度で開催することを予定しております。
 以上でございます。
【小林主査】  ありがとうございます。できれば次回、ヒアリングを含めて、今、田村委員の方から御議論ありました毎年の評価を出していただくかどうかということも、少し議論する時間をとっていただければというふうに思います。これは急に言われても向こうも困りますから、それをもし求めるならば早いうちに決めておいた方がいいのではないかと思います。
 ほかに何か事務局からありますでしょうか。
【小林学術機関課専門官】  特段ございません。
【小林主査】  それでは、本日の会議はこれで終了させていただきます。どうも皆さん、ありがとうございました。



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