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地球上の生命を育む水のすばらしさの
更なる認識と新たな発見を目指して
平成14年12月
科学技術・学術審議会
資源調査分科会報告書
報告書の目次
まえがき
第1章 水の性質と役割 国際基督教大学教養学部理学科教授 吉野 輝雄
第2章 水の需給の動向
| 1 |
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水循環予測 |
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― |
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グローバルな水循環予測と世界の水資源
総合地球環境学研究所助教授 沖 大幹 |
| 2 |
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水の需給 |
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― |
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偏在と対応の諸相
日本大学生物資源科学部教授 中村 良太 |
第3章 水質水環境の保全
| 1 |
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水質の保全 |
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― |
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東京農工大学大学院農学研究科教授 小倉 紀雄 |
| 2 |
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水環境の保全 |
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― |
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Global Civil Society時代の環境NPO/市民運動
江戸川大学環境デザイン学科教授 恵 小百合 |
第4章 水の特性を生かした様々な活用
第5章 提言 ― 今後の展開方向と課題
| 1 |
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水に関する科学技術の振興と国民の水に関する意識の向上に向けた取組
| 1−1 |
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世界的な水資源問題の解決を目指して
| (1) |
世界的な水資源問題解決のための研究開発の推進 |
| (2) |
水に関わる観測長期モニタリング及び調査研究の総合的推進 |
| (3) |
国際的な取組の推進 |
| (4) |
水の供給費用の適正な費用の負担に関する研究
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| 1−2 |
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水の特性を生かして |
| 1−3 |
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国民の水に関する意識の向上に向けて
| (1) |
水に親しもう ― 水辺での自然体験活動の促進 |
| (2) |
水の大切さを知ろう ― 水に関する環境教育環境学習 |
| (3) |
水を深く知ろう ― 水に関する科学的知識の普及 |
| (4) |
水の情報を生かそう ― 情報通信技術による水に関する知識の普及130
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| 2 |
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水に関する科学技術に共通する課題
| (1) |
水問題を巡る関係者の連携が取れているか ― 行政、産業等との連携 |
| (2) |
水問題解決に適した科学となっているか ― 学際的なアプローチ |
| (3) |
水問題についての地域の具体的なニーズを踏まえているか ― 実用性 |
| (4) |
水問題解決に必要な人材が育っているか ― 幅広い視野と柔軟性 |
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まえがき
現在、開発途上国を中心に世界各地で、水不足、水質汚染、洪水被害の増大などの水をめぐる様々な問題、いわゆる「水問題」が発生し、これらに起因する食料不足、病気の発生など、その影響はますます拡大している。これらの背景には、急激な人口の増加、産業の発展、都市の開発、森林の減少や荒廃などが考えられるが、今後も人口の増加、産業の発展、都市の急成長等により、水に関する問題が、質と量の両面において更に深刻化し、水問題は21世紀の最大の地球規模での環境問題の一つとなると考えられている。このままの傾向が続けば、2025年には、世界人口の約3分の2は水不足の状態におかれることになるという予測もある。
一方、我が国においては、国内外の水問題に関する国民一般の関心は高いものの、国際河川を持たない島国であること、森林資源に恵まれ降水量も多いといった自然条件から、国民の水に関する危機意識は必ずしも高いとは言い難い状況にある。
しかしながら、我が国においても、水の使用量は横這い傾向が続いているものの、近年の少雨化傾向により資源として利用可能な水の量は減少していると言われており、渇水による被害を受けやすくなることが懸念されている。
また、水源地域における様々な人間活動によって、汚濁物質の流出や水質悪化が懸念されているとともに、管理の不十分な森林の増加や都市空間における緑地の減少が洪水時の流出量を増大させることが危惧されることから、水源地域の水質の低下や洪水に対する脆弱性の増加などには今後一層の注意が必要である。
更に、我が国は、大量の水を使ってつくられる農畜産物や工業製品などの多くを世界中の国々から輸入しているなど、世界の水は国境を越えて我が国の経済社会と深く関わっており、世界の水問題の深刻化は、我が国の経済や社会に大きな影響を及ぼすものと考えられる。
他方、森林の減少や荒廃、水の供給能力を上回る水利用などの人間活動により、黄河の断流や長江の洪水被害等にみられるように広域的な水循環の変動が、既に顕在化している。
また、このような局所的な水問題の一つの背景として地球規模での気象変動の影響が指摘されているが、地球規模での水循環に関する科学的な解明の面で我が国に期待されている役割も大きい。
更に、様々な資源的な制約等がある中で人類の持続的な発展を確保していくためには、循環型社会の実現を図る必要があるが、その実現のためには、水問題解決のための科学技術の振興を図るとともに、自然循環型資源であり、使用に際しての環境負荷が少ない「水」を、省エネルギーに配慮しつつ、その特性に着目して多様な分野で利用していくことが求められている。
また、現在注目されている再生可能な有機資源であるバイオマスは、水資源と切り離しては成立し得ないものであるし、何よりも地球規模の水の循環は、太陽エネルギーにより起動している、大量の水の巨大な自然循環システムであり、その解明は再生可能な資源の開発のために必要不可欠な第一歩となるとともに、地球環境問題解決のための重要な要素となっている。
したがって、経済的・技術的先進国である我が国には、特に、開発途上国などの地域に対して、効率的な水の利用や水害による被害の軽減を可能とする水管理に必要な科学的知見、技術的基盤を提供することが期待されている。
このような中、平成15年(2003年)3月、第3回世界水フォーラムが、京都・滋賀・大阪の琵琶湖・淀川流域で開催されることとなっており、これにより、世界の人々の水問題に対する意識を高めるとともに、世界各地の水問題に対する具体的な行動について議論を深め、世界の水問題の解決に寄与することが期待されている。
資源調査分科会では、こうした情勢を踏まえ、平成14年5月に水資源委員会を設置し、国内外の水資源が直面している課題を明らかにして国民一般の水に関する意識を高めるとともに、科学技術的な観点から、今後の対応方策や水の多様な利用可能性を探求するため、検討を行ってきた。
本報告書は、水資源委員会におけるこれまでの検討結果を踏まえ、地球上の生命を育む水のすばらしさの更なる認識と新たな発見を目指して、水資源をめぐる各種の課題への対応方策と水の多様な利用可能性について提言するものである。なお、本報告書は、水に関するすべての内容を網羅するというよりも、特に注目に値する内容を取り上げるとともに、水に関する国民一般の意識を高めるという観点から、わかりやすい言葉で表現するという方針で取りまとめている。 |
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