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「日本食品標準成分表2010」について第3章の13

13)乳類

  乳類の全般に通じる主な事項は、次のとおりである。 

1) 「生乳」、「加工乳」、「乳飲料」、「乳酸菌飲料」及び「人乳」は、利用上の便宜を図り、100 gに対応するmL量及び100 mLに対応するg量をそれぞれの備考欄に示した。

2) 乳類は、ビタミンDの他にビタミンD活性代謝物の25-OH-D、24,25(OH)2D及び1,25(OH)2Dを含有している。「普通牛乳」及び「人乳」は、このことを考慮した。また、利用上の便宜を図り、両食品の鉄の成分値を他の食品の表示桁より1桁下げて備考欄に示した。

 以下、各食品ごとに成分値に関する主な留意点について述べる。

<牛乳及び乳製品>

(液状乳類)

 -生乳

 -13001 ジャージー種

 -13002 ホルスタイン種

 「生乳」は、乳牛から搾ったままで処理を加えていない牛乳をいう。「生乳」を殺菌することで、飲用牛乳やバター等の乳製品の原材料となる。我が国で飼育されている乳牛の大部分はホルスタイン種である。その他にジャージー種が一部で飼育されており、その牛乳は脂肪含量、たんぱく質含量が高く濃厚感がある。「生乳」の成分値は、乳牛の品種、個体、季節等によって変動する。乳固形分(100-水分)は、月別では12月から1月にかけて最も高く、7月から8月にかけて最も低くなる。成分値は、個体や季節による変動を考慮し、分析値に基づき決定した。

 -13003 普通牛乳

 「普通牛乳」は一般に市販されている牛乳である。乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(昭和26年厚生省令第52号。以下「乳等省令」という。)により規格が定められており、無脂乳固形分8.0 %以上、乳脂肪分3.0 %以上とされる。「生乳」以外の原材料の添加は認められていないが、原料乳の混合による成分値の調節は認められている。市場には乳脂肪分3.6 %以上の製品がよく流通している。成分値は、乳脂肪分3.8 %の試料の分析値に基づき決定した。

 -加工乳

 -13004 濃厚

 -13005 低脂肪

 「加工乳」は8.0 %以上の無脂乳固形分を含み、生乳又は脱脂粉乳やバター等の乳製品を原料として加工した飲料をいう。乳脂肪分を高くした「濃厚」と、逆に脱脂によって乳脂肪分を低くした「低脂肪」がある。「濃厚」として乳脂肪分4.0 %以上、「低脂肪」として乳脂肪分1.0 %表示の製品を収載した。成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。

 -13006 脱脂乳

 生乳又は牛乳からほとんどの乳脂肪分を除去したものを脱脂乳という。主に食品原材料として使用される。成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。

 -乳飲料

 -13007 コーヒー

 -13008 フルーツ

 「乳飲料」は、生乳若しくは牛乳又はこれらを原料として製造した食品を主要原料とした飲料をいう。成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。

(粉乳類)

 -13009 全粉乳

 -13010 脱脂粉乳

 -13011 調製粉乳

 生乳又は牛乳からほとんどの水分を除去し、粉末状にしたものを「全粉乳」、生乳又は牛乳の乳脂肪分を除去したものからほとんどの水分を除去し、粉末状にしたものを「脱脂粉乳」という。成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。「調製粉乳」は、生乳若しくは牛乳又はこれらを原料として製造した食品を加工し、又は主原料とし、乳幼児に必要な栄養素を加え、粉末状にしたものである。「調製粉乳」の成分値は、製品の種類、メーカーにより異なり、また容器包装に成分含有量が記載されている。成分値は、分析値に基づき決定した。

(練乳類)

 -13012 無糖練乳

 -13013 加糖練乳

 生乳又は牛乳を濃縮したものを練乳といい、そのまま濃縮した「無糖練乳」と、しょ糖を加えて濃縮した「加糖練乳」がある。乳等省令では、「無糖練乳」は乳固形分25.0 %以上、乳脂肪7.5 %以上、「加糖練乳」は乳固形分28.0 %以上、乳脂肪8.0 %以上、糖分(乳糖を含む。)58.0 %以下とされる。成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。 

(クリーム類)

 (クリーム類)は本来乳脂肪のみの製品であるが、「クリーム」の代用として乳脂肪の一部を植物性脂肪で置換した製品及び全てを植物性脂肪で置換した製品がある。これらの食品は、油脂類に収載すべきであるが、利用上の便宜の観点から(クリーム類)に収載した。

 -クリーム

 -13014 乳脂肪

 -13015 乳脂肪・植物性脂肪

 -13016 植物性脂肪

 「乳脂肪」は、生乳又は牛乳から乳脂肪以外の成分を除去しただけで、他のものの添加がない製品である。乳等省令では乳脂肪分18.0 %以上とされる。脂肪分の量により高脂肪タイプと低脂肪タイプに分けられるが、高脂肪タイプの製品を試料とした。成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。

 「乳脂肪・植物性脂肪」は、乳脂肪の一部を植物性脂肪で置換したもので、製品によりその置換比率が異なる。また、脂肪含量から高脂肪タイプと低脂肪タイプに分けられる。収載食品は高脂肪タイプの製品とし、「乳脂肪」及び「植物性脂肪」の成分値から、「乳脂肪」1:「植物性脂肪」1のものを、計算に基づき決定した。

 「植物性脂肪」は、植物性脂肪を主原料とし、脱脂粉乳、乳化剤、安定剤、香料、色素等が添加されている。脂肪含量から高脂肪タイプと低脂肪タイプに分けられるが、高脂肪タイプの製品を試料とした。成分値は、分析値に基づき決定した。

 なお、「乳脂肪・植物性脂肪」及び「植物性脂肪」の脂肪酸組成は、原料の植物油に由来するため製品により異なる。

 -ホイップクリーム

 -13017 乳脂肪

 -13018 乳脂肪・植物性脂肪

 -13019 植物性脂肪

 「ホイップクリーム」は、「クリーム」にグラニュー糖を添加し、十分に泡立てたものである。グラニュー糖を15 %添加したものを試料とした。

 「乳脂肪」、「乳脂肪・植物性脂肪」及び「植物性脂肪」に分けて収載した。成分値は、いずれも原料となる「クリーム」及び「グラニュー糖」の成分値に基づき計算により決定した。なお、「乳脂肪・植物性脂肪」及び「植物性脂肪」の脂肪酸組成は、原料の植物油に由来するため製品により異なる。

原材料中の砂糖由来のしょ糖量:可食部100 g当たりいずれも15 g

 (しょ糖量は、配合割合をもとにした計算値である。)

 -コーヒーホワイトナー

 -13020 液状、乳脂肪

 -13021 液状、乳脂肪・植物性脂肪

 -13022 液状、植物性脂肪

 -13023 粉末状、乳脂肪

 -13024 粉末状、植物性脂肪

 「コーヒーホワイトナー」は、脂肪含量が20 %前後のいわゆる低脂肪クリームである。液状と粉末状に分けて収載した。

 「液状、乳脂肪」の成分値は分析値に基づき決定した。

 「液状、乳脂肪・植物性脂肪」の成分値は、「液状、乳脂肪」及び「液状、植物性脂肪」の成分値から、「液状、乳脂肪」1:「液状、植物性脂肪」1の割合のものを計算に基づき決定した。

 「液状、植物性脂肪」及び「粉末状、乳脂肪」の成分値は、それぞれ分析値に基づき決定した。

 「粉末状、植物性脂肪」の成分値は、分析値に基づき決定した。

 なお、「液状、乳脂肪・植物性脂肪」、「液状、植物性脂肪」及び「粉末状、植物性脂肪」の脂肪酸組成は、原料の植物油に由来するため製品により異なる。

(発酵乳・乳酸菌飲料)

 -ヨーグルト

 -13025 全脂無糖

 -13026 脱脂加糖

 -13027 ドリンクタイプ

 「ヨーグルト」は乳又は乳製品を原材料とした乳酸菌による発酵製品である。「全脂無糖」はプレーンヨーグルトで、乳脂肪分を3 %程度含んでいる製品が多い。「脱脂加糖」は脱脂乳を原料とし、砂糖、果糖等の糖類を添加している。通常、ゼラチン、寒天が加えられている。「ドリンクタイプ」は、凝固した「ヨーグルト」を機械的に均一の液状としたものである。

 成分値は、「全脂無糖」及び「ドリンクタイプ」は分析値に基づき、「脱脂加糖」は分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。 

 -乳酸菌飲料

 -13028 乳製品

 -13029 殺菌乳製品

 -13030 非乳製品

 「乳酸菌飲料」は乳等を発酵させたものを主要原料とした飲料で、無脂乳固形分3.0 %以上のものである。「乳製品」は、発酵後の殺菌処理がなく、乳酸菌の生存しているもの、「殺菌乳製品」は、発酵後、殺菌を行っているもので希釈して飲用する。「非乳製品」は、無脂乳固形分が3.0 %未満で乳等省令の「乳酸菌飲料」に該当しない製品である。いずれの製品も砂糖等の糖類が添加されている。成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。

(チーズ類)

 -ナチュラルチーズ

 -13031 エダム

 -13032 エメンタール

 -13033 カテージ

 -13034 カマンベール

 -13035 クリーム

 -13036 ゴーダ

 -13037 チェダー

 -13038 パルメザン

 -13039 ブルー

 -13040 プロセスチーズ

 -13041 チーズスプレッド

 (チーズ類)は、乳等省令では「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」に大別される。「ナチュラルチーズ」は、乳、バターミルク、「クリーム」を乳酸菌で発酵させ、又は酵素を加えて凝固させ、固形状にしたものである。世界各地で伝統的な手法があり、それぞれに特徴的な名称がつけられている。

 標準的な製造方法は、生乳を殺菌し乳酸菌やレンネット(凝乳酵素)等を加えてカードを生成させ、これからホエイを除去し、加温型詰めして冷蔵するか(非熟成チーズ:「カテージ」及び「クリーム」)あるいはこれを定温定湿の熟成室で2~5ヶ月発酵させる(熟成チーズ:「エダム」、「エメンタール」、「カマンベール」、「ゴーダ」、「チェダー」、「パルメザン」及び「ブルー」)。

 「プロセスチーズ」は、「ナチュラルチーズ」を粉砕、加熱溶融し、乳化したものである。一種以上の半硬質あるいは硬質のナチュラルチーズを原料としたもので、我が国では代表的なチーズといえる。ナチュラルチーズに比べ、チーズとしての特長に乏しいが、保存性に優れ、取り扱いやすい。「チーズスプレッド」は、半固体状のチーズ様食品で、「プロセスチーズ」の一種で、「ナチュラルチーズ」に「バター」と乳化剤が加えられた製品である。

 (チーズ類)の成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。

(アイスクリーム類)

 -アイスクリーム

 -13042 高脂肪

 -13043 普通脂肪

 -13044 アイスミルク

 -ラクトアイス

 -13045 普通脂肪

 -13046 低脂肪

 -13047 ソフトクリーム

 (アイスクリーム類)の名称は乳等省令に定められている。「アイスクリーム」とは乳固形分15.0 %以上、うち乳脂肪分8.0 %以上、「アイスミルク」は乳固形分10.0 %以上、うち乳脂肪分3.0 %以上、「ラクトアイス」は乳固形分3.0 %以上である。現在は、乳等省令の規格以上に乳脂肪分を高めた製品が多く出回っている。また、「アイスミルク」及び「ラクトアイス」は植物性脂肪を加えた製品があり、そのような製品では脂質が高い値となる。「ラクトアイス」の主な脂質は、植物性脂肪である。「ソフトクリーム」は、液状のミックス(粉末状のものにあっては、適量の水に溶かして液状としたもの)をフリーザーにかけ、硬化せず、そのままコーンカップに詰めて直売されている。その規格は、乳等省令に定められていない。乳脂肪を主な脂質とする市販品から、コーンカップを除いたものを試料とした。成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。

(その他)

 -13048 カゼイン

 「カゼイン」は、乳を構成しているたんぱく質の主成分であり、酸によって沈殿させた酸カゼインとそれを中和したカゼインナトリウムがある。食品原材料として使用される。成分値は、酸カゼインを試料とし、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。

 -13049 シャーベット

 「シャーベット」は乳固形分が3.0 %以下であるため、アイスクリーム類ではなく、氷菓となる。糖類、果汁、酸味料のほか、安定剤として増粘多糖類が加えられている。成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。

 -13050 チーズホエーパウダー

 「チーズホエーパウダー」は、チーズ製造時の上清(ホエー)を乾燥し、粉末としたものである。畜肉加工食品、製薬、製パン等に広く利用されている。成分値は、分析値に基づき決定した。

<その他>

 -13051 人乳

 「人乳」の成分値は、牛乳と同様に個人差や食事内容による変動を考慮し、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。ヨウ素の成分値については、特に母親の食事条件(特に海藻の摂取状況)に強く影響されるため、その標準値を定めることを見送った。(参考値(可食部100g当たり(水分補正前)、データ数=5、単位μg):20.3、71.0、77.5、84.1、233.5)

 -13052 やぎ乳

 「やぎ乳」の消費量は少ないが、一部では自家用として消費されている。成分値は、分析値及び四訂成分表成分値に基づき決定した。                                        

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科学技術・学術政策局政策課資源室

(科学技術・学術政策局政策課資源室)

-- 登録:平成22年11月 --