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総合政策特別委員会(第17回) 議事録

1.日時

平成29年1月25日(水曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省東館13階1~3会議室

東京都千代田区霞が関3-2-2

3.議題

  1. 総合政策特別委員会における第5期科学技術基本計画の実施状況のフォローアップ等に関する審議のとりまとめ(案)について
  2. その他

4.出席者

委員

濱口主査、伊地知委員、稲葉委員、小野寺委員、木村委員、庄田委員、白石委員、竹山委員、知野委員、土井委員、西尾委員、永井委員、細野委員、松本委員、結城委員

5.議事録

科学技術・学術審議会 総合政策特別委員会(第17回)

平成29年1月25日


【濵口主査】
  それでは、ほとんどの方おそろいになりましたので、ただいまより科学技術・学術審議会第17回総合政策特別委員会を開催させていただきます。
  委員の皆様におかれましては、お忙しい中、御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
  それではまず、事務局より出席者の紹介をお願いいたします。

【宮澤企画評価課課長補佐】
  本日は新井委員、春日委員、五神委員が欠席をされています。土井委員も本日遅れているという状況でございます。そのほかの委員の方々には御出席いただいているというところでございます。
  加えて、前回委員会開催された12月以降、人事異動により文部科学省からの出席者にも変更がございましたので、御紹介いたします。科学技術・学術政策局企画評価課長の松岡謙二でございます。

【松岡企画評価課長】
  松岡です。よろしくお願いします。

【宮澤企画評価課課長補佐】
  以上でございます。

【濵口主査】
  ありがとうございます。それでは、会議開催に当たりまして、事務局から配付資料の確認をお願いいたします。

【宮澤企画評価課課長補佐】
  配付資料については、お手元の議事次第の裏に書いておりますとおり、資料1-1から2-2、参考資料の1から5を配付しております。資料の1-1、一番上にA3判で取りまとめの概要を書かせていただいております。そしてその本文に該当するものが、資料1-2でございます。資料1-2には別添資料が含まれておりまして、大部になりますので、ファイルにとじさせていただいております。不足等ございましたら、事務局までお申し付けください。
  以上でございます。

【濵口主査】
  ありがとうございます。
  本日は、議題(1)としまして総合政策特別委員会における第5期科学技術基本計画の実施状況のフォローアップ等に関する審議の取りまとめの案について御審議いただきますので、よろしくお願いします。
  前回の委員会において御審議いただきました、取りまとめの骨子案への皆様からの御意見も踏まえまして、事務局において、取りまとめの案を作成しておりますので、来期以降の本委員会としての取組も見据えまして、前回に引き続き、委員の皆様から御意見を頂ければと思います。
  また、議題(2)その他では、科学技術・学術政策研究所より、科学技術の状況に関わる総合意識調査に関して報告がございます。
  それでは議題(1)に入ります。まず事務局より、平成29年度予算案について御報告いただき、その後取りまとめ案について説明していただきます。
  それではよろしくお願いします。

【宮澤企画評価課課長補佐】
  取りまとめ案の説明をさせていただく前に、9月の総政特でも概算要求の状況について説明させていただきましたので、本日29年度予算案について簡単に説明をさせていただこうと思います。
  お手元の資料で参考資料の3、参考資料の4、参考資料の5を見ていただければと思います。まず参考資料の3でございますけれども、こちらは内閣府科学技術・イノベーション担当が取りまとめた科学技術関係予算の全体像でございます。
  ページめくっていただきまして、1ページでございますけれども、29年度科学技術関係予算全体像ということでございまして、科学技術関係予算、全体で3兆4,868億円ということでございます。対前年度比較というところで載っていますけれども、対前年度で317億円の増額、増加率としては0.9%ということでございます。
  2ページ目に行っていただきまして、各省庁の科学技術関係予算でございます。文部科学省ですが、29年度当初予算案としましては2兆2,508億円でございまして、対前年度増額は44億円の増額、増加率としては0.2%でございます。
  参考資料の4に移っていただきまして、こちらが29年度の文部科学省関係予算のポイントということで、文部科学省が公表している資料でございます。文部科学省全体の予算、文教関係も入っておりますけれども、こちらについては5兆3,183億円で、文科省全体としては前年度86億円の減少ということでございます。このうち、この参考資料4の13ページ見ていただきますと、科学技術予算と書いております。9,620億円でございまして、こちらについては、いわゆる文部科学省の研究3局の予算が中心のものでございますが、前年度比1億円の増額ということでございます。科学技術関係予算としては、研究3局の予算以外にも、大学の運営費交付金といった文教予算も一部含まれてとなっておりますので、先ほど申しましたように2兆2,508億円ということでございます。個々の予算につきましては後ほど俯瞰マップの中で説明させていただきたいと思いますので、次に移らせていただこうと思います。
  参考資料の5でございます。こちら税制改正の概要でございますけれども、科学技術関係ということで、この資料の3ページ目を見ていただければと思います。私立大学が行う受託研究収入の非課税措置の拡充ということでございまして、私立大学が行う受託研究というものは、一定の要件を満たすもの以外は請負業として整理され、課税対象となっているというところでございますけれども、この当該要件を見直すことによって、民間企業からの受託研究を受け入れやすくするといった内容で、非課税措置の拡充を認めていただいたというものでございます。
  もう一つが4ページになりますけれども、試験研究を行った場合の法人税額等の特別控除の拡充ということで、経済産業省と共同要望をしているものでございます。主なものをいいますと、1でございますけれども、もともとこの特別控除の対象はものづくりに限られているところでございますが、今回その第4次産業革命型のサービスも加えたというものでございます。また、従前控除率8%から10%であったところ、投資の増減に応じて6%から最大14%ということに、控除率の仕組みを変更したということで、そこでめりはりを利かせるといったようなことが、主な改正のポイントでございます。
  全体像についてはこれで終わらせていただきます。個別の予算につきましては、特に新規及び拡充された予算ついて説明をさせていただこうと思っております。
  別添1を開いていただきますと、文部科学省における第5期科学技術基本計画の実施状況についてというもので、これまでの本委員会でもお示ししているものでございます。
  若干おさらいをさせていただこうと思います。本資料の位置付けということで、1ページ目でございます。こちらについては丸で3つ書いておりますけれども、まず1つ目の丸としましては、基本計画における政策領域ごとに試作した俯瞰マップというものをまず作成しております。こちらについては基本計画の政策・施策体系を「見える化」することを目的として作ったものでございまして、文部科学省で18領域のマップを作ったものです。
  2つ目の丸になりますけれども、そのマップの中で当該領域の政策・施策・個別取組を企画・立案・評価する上で必要となる指標を設定したものでございます。この指標については、今後基本計画をエビデンスに基づいて適切にフォローアップするための基礎資料として、文部科学省として5年間注視する指標を集めたというものです。こちらについては、今後5年間を通じてより適切な手法であるとか、柔軟に追加、見直しを図っていくというものでございます。
  3つ目の丸でございますけれども、そのほかに各審議会等における政策・施策の検討状況、また文部科学省における取組状況ということで、予算措置であるとか、分科会における検討状況というものをまとめたという資料でございます。
  例示としまして40ページを見ていただきたいと思います。俯瞰マップ7の人材の育成確保・活躍促進ということで、基本計画の第4章の部分を示しているところでございます。
  41ページになりますが、こちらで科学技術基本計画の第4章(1)というところの文章を「見える化」をしている部分でございます。この「見える化」した上で、その施策が着実に実行しているかどうかということにつきまして、42ページに示しております、各指標を追っていくということにしております。
  次のページ、43ページ、44ページでございますが、それに対して各分科会であるとか、文部科学省内でどういう検討が行われているのかといったものを示したものでございます。
  45ページ以降になりますが、実際にどういう予算を配分してしいるのかといったような予算の概要を説明させていただいているというところでございます。
  49ページでございます。こちらについては、この俯瞰マップ7について、基本計画においてはどういう目標が掲げられているのか、基本計画においてどういう指標が掲げられているのか、一方で、この総合政策特別委員会のこの俯瞰マップとして、どういう指標を設定しているのかというのを1枚でまとめたものでございます。
  次のページからになりますが、これは今回初めてお出しする資料でございますけれども、その前のページで示したこの指標につきまして、現在どういう値なのかというものを示したものでございます。直近の調査した値と、その1回前に調査した値の変化を見ているものでございます。事務局においては、この数字を毎年更新していくことによって、その主要な変化を確認すると。そして、総合政策特別委員会にも報告し、指標の変化を踏まえてどういう有効的な施策を打ったらいいのかといったことについて検討していただければと思います。
  資料の構成については以上でございます。さらに、予算について、この資料に基づいて説明させていただければと思います。
  もう1回本紙の位置付けについて説明を続けますけれども、2ページになりますが、この俯瞰マップにつきましては、マル1第4章、第5章、第6章は基本計画の人材力の強化であるとか、知の基盤の強化、オープンイノベーション、地方創生といったような観点で、これらの章については文部科学省に密接に関連のあるというところで、文部科学省として、特にこの俯瞰マップに沿いながら、フォローアップをしていくということが重要だというところでございます。
  一方で、マル2第2章と第3章の部分になりますけれども、こちらについては超スマート社会の実現でありますとか、経済社会的課題への対応というところで、文部科学省だけでフォローアップをすることはなかなか難しいというような状況でございます。ただ、一方において、その中で文部科学省として今後5年間で重点的にやっていく研究開発というものはどういうものかということについては、現在その研究計画・評価分科会において研究開発計画を策定中でございますので、こちらについて適切な指標を定めるということで検討中でございます。
  マル3になりますけれども、第7章、俯瞰マップの17、18になりますが、こちらについては科学技術イノベーションの推進の機能の強化というところでございまして、今までの2章から6章の記載での実行主体たる大学、国立研究開発法人に求められる取組の整理をしているというところでございますので、指標ではなく基本計画に記載された取組の実施状況を把握することがまずは重要だということで、指標の設定というのは出していないというところでございます。
  改めて予算の概要について説明をさせていただこうと思います。4ページ、俯瞰マップ1になります。未来に挑戦する研究開発強化というところでございますけれども、それについては8ページ、未来社会創造事業というのを新たに29年度からスタートさせます。こちらについては、いわゆるハイリスクハイインパクトの研究を進めるということでございまして、実用化が可能かどうかを見極められる段階を目指した研究開発を実施。科研費や戦略的創造事業から創出された研究成果を活用するということでございます。そのほか、プログラムマネジャーの育成・活躍プログラムということで、プログラムマネジャーの育成・研修に必要な経費で、1億円増加ということでございます。
  次、10ページ、俯瞰マップの2、超スマート社会の実現というところになりますが、こちらについては14ページ、御覧いただければと思いますけれども、超スマート社会における競争力向上と基盤技術の戦略的強化というところでございまして、成長分野を支える情報技術人材の育成拠点の形成、enPITと申します。もう一つ、データ関連人材育成プログラム、こちら新規で始まるものでございますが、enPITについては学部学生又は社会人の学び直しを対象としていると。データ関連人材育成プログラムは博士課程の学生であるとかポスドク、こういった方々にデータサイエンス等のスキルを習得させて、産業界でも活躍してもらうといったことを主にしているものです。
  1枚めくっていただきまして、データプラットフォーム拠点の形成ということで、新規にスタートいたします。こちらについては、物質・材料機構、理化学研究所、防災科学技術研究所を中核として、様々な研究を通じて蓄積された膨大なデータを産学官で共有、利活用してオープンイノベーションを推進するためのプラットフォームを構築するための経費ということで、13億円計上させていただいているというところでございます。
  次は20ページ以降になりますけれども、こちらが俯瞰マップの3から6になります。具体的な指標については、研究計画・評価分科会で研究開発計画というものを策定しているところでございます。
  予算の関連でいいますと、27ページの一番下、省エネルギー社会の実現に資する次世代半導体研究開発といったものが3億円増となっております。こちらについては、電力消費の大幅な効率化を可能とする窒化ガリウムを活用した次世代パワーエレクトロニクスデバイス、レーザーデバイスの実現に向けた研究開発を行うといった内容でございます。
  続きまして、40ページ、俯瞰マップの7、人材の育成確保・活躍促進の部分になります。こちらにつきましては、予算の関係でいいますと45ページ御覧いただければと思います。一番上に卓越研究員事業というのがございます。今年度よりスタートしておりまして、すぐれた若手研究者が産学官の研究機関において安定かつ自立して挑戦的な研究を推進できる研究環境を実現するということでて、今年度80人程度の卓越研究員が決まったと承知しておりますが、その継続分と、29年度においても新しく卓越研究員というのを募集するため、5億円増となっております。
  次、46ページでございますけれども、研究大学強化促進事業ということで、こちらについては、例えばその研究マネジメント人材、URAでございますとか、そういった人材の確保、活用を促進するというための経費を付けているというものでございます。
  ページをめくっていただきまして、48ページでございますけれども、Jr.ドクター育成塾が29年度から始まるということです。こちらの事業は理数・情報分野で特に意欲や突出した能力を有する小中学生を対象にしまして、その能力のさらなる伸長を図るため、大学等が特別な研究プログラムを提供するといったような内容でございます。
  続きまして俯瞰マップの8、人材の多様化・流動化でございます。予算の関係でいいますと58ページになりますけれども、新規で若手研究者海外挑戦プログラムがスタートいたします。こちらについては、博士課程の後期課程の学生を対象にしまして、海外で3か月から1年間、研究者として共同研究に従事する機会を与えると。そのための経費ということで3億円を計上させていただいているというところでございます。
  続きまして俯瞰マップの9、66ページでございます。学術研究・基礎研究の推進というところでございます。こちらについては69ページを御覧ください。科研費の審議会での検討状況というところでございまして、科研費改革というのが今検討されているというところでございます。大きなものとしては、審査システムの見直し、研究種目の枠組みの見直しといったことが検討されておりまして、特に、今後実績よりもアイデアの斬新さを重視する研究枠といったようなものも導入されるというものです。
  78ページ、俯瞰マップの10、研究基盤の強化です。予算の関連でいきますと、その中で82ページでございます。先端研究基盤共用促進事業というのがございます。こちらは、産学官が共用可能な研究施設の設備等における施設間ネットワークを構築する共用プラットフォームの形成でありますとか、研究開発と共用の好循環を実現する新たな共用システムの導入を加速するということでございまして、今まで研究室間で分散されて管理されている研究設備を、1つのマネジメントの下で運用するといったような共通管理システムを構築するといったことや、専門スタッフの配置、人材育成を行うというもので、4億円の増額ということでございます。
  続きまして90ページ、俯瞰マップの11、資金改革でございます。こちらについては資金改革でございますので、特段の予算措置というものが余りないところではございますけれども、95ページを御覧いただきますと、指定国立大学法人制度ということで、29年度新規で10億円計上しております。指定国立大学につきましては、今公募を開始しており、平成29年夏頃に指定されると聞いております。こちらについて、その指定された指定国立大学において、スタートアップ経費ということで予算を計上しているというものでございます。
  続きまして98ページ、俯瞰マップの12、オープンイノベーションの推進でございます。こちらについては102ページを御覧いただければと思いますが、オープンイノベーション共創会議というものをスタートさせております。これは文部科学省の松野大臣の下で進めているものでございまして、オープンイノベーションが本格化していく中で、産業界には投資以上の成果がもたらされて、大学・研究開発法人には将来の成長の土台となる財政力・経営力強化を可能とするWin-Winの関係を構築するため、文部科学省においてオープンイノベーションの加速に向けどういうことができるのかといったようなことを具体的に検討し始めたところでございます。こちらについては春頃までに検討結果を取りまとめる予定としているところでございます。
  1枚めくっていただきまして103ページでございますが、こちらについて産学共創プラットフォーム共同研究推進プログラムというものがございます。こちらについては非競争領域における産学共同研究をマッチングファンドにより支援するというものでございまして、5億円の増ということでございます。
  続きまして108ページ、俯瞰マップの13になります。技術シーズの事業化で、112ページでございます。次世代アントレプレナー育成プログラム、EDGE-NEXTといいますけれども、従前までEDGEプログラムといったものを行っておりましたが、その成果、知見を活用しつつ、そのアントレプレナー輩出に意欲的な機関を支援するといった事業でございまして、3億円を新規で計上しているというものです。
  続きまして116ページ、俯瞰マップ14、地方創生でございます。120ページを見ていただきまして、地域イノベーション・エコシステム形成プログラムというものが、予算額としては大幅増になっております。こちらについては地域の大学において事業プロデュースチームを創設、地域内外の人材・技術を取り込みながら、グローバル展開が可能な事業化プロジェクトについて支援を行うものということでございます。日本初の日本型イノベーション・エコシステムと地方創生を図るといったことを目的としているものです。
  続きまして、俯瞰マップの15で、124ページでございます。国際関係の強化というところで、具体的には128ページです。地球規模課題対応国際科学技術プログラム、SATREPSといいますけれども、こちらについて増額ということでございます。こちらはODAとの連携によって、アジア等の開発途上国と様々な課題について国際共同研究を行うというものでございます。
  続きまして132ページ、俯瞰マップの16でございますけれども、こちらについては135ページ、136ページ、科学技術コミュニケーションでございますとか、研究公正推進事業、こちらも昨年度に引き続き同規模予算で行っていくというものです。
  その後俯瞰マップの17、138ページ、俯瞰マップの18、144ページでございますけれども、こちらについては先ほど申しましたように、各機関の取組、これを取組が行われているかということを粛々と確認していくというものでございます。
  手短ではございますけれども、予算の概要についてはこちらで報告とさせていただきます。
  続きまして、本委員会の取りまとめということで、本題に移らせていただきたいと思っております。
  お手元の資料、引き続き資料1-2を御覧いただくとともに、この概要につきましては資料1-1のA3判で示させていただいております。本日はこの資料1-2の本文の方で御議論を頂ければと思います。お時間を頂きまして、さらに説明をさせていただこうと思います。
  資料1-2でございます。総合政策特別委員会における第5期科学技術基本計画の実施状況のフォローアップ等に関する審議のとりまとめということでございます。
  「はじめに」というところでございまして、こちらについてはまず総政特において、科学技術基本計画の検討に資するために、一昨年に我が国の中長期を展望した科学技術イノベーション政策について取りまとめていただきましたというところ、2段落目になりますけれども、基本計画においては指標等も活用して、基本計画の進捗把握、課題の抽出、フォローアップを行うということが示されたというところでございます。
  3段落目になりますけれども、世界における我が国の立ち位置、国民への理解を得るという観点からも、PDCAサイクルを回して科学技術イノベーション政策を行っていかなければばけないということでございます。
  4段落目になりますけれども、しかしながら4期までの基本計画においては、十分そういうシステムが構築されてきたとは言い難いというようなことを書かせていただいております。
  2ページ目になりますけれども、最後のところ、それらを踏まえて、本委員会においては文部科学省における基本計画の実現に向けた取組の全体的な俯瞰を行うため、新たな取組として基本計画の構成を踏まえた俯瞰マップを取りまとめて、文部科学省の取組、施策目標に関連する指標、その状況を一体的に把握し、その結果を予算施策の立案、改善に反映させて、取組の改善・充実につなげるプロセスを確立するということ、基本計画に示された超スマート社会の実現など、基本計画を実施する上での横断的な課題について重点的な審議を行うということとされたということで、1ポツにはその議論に至るに当たった経緯を書かせていただいているというところでございます。
  4ページからになりますけれども、こちら前回お示しした内容をブラッシュアップしたものでございます。この4ページ目以降の構成でございますけれども、点線で囲んでいるものがございます。全てを網羅しているわけではございませんけれども、この重要課題に対して各委員から出された関連する主な意見というものを抜粋させていただいております。その点線の下に「本委員会としての問題意識」と書かせていただいておりますけれども、委員の皆さんから出された意見を踏まえて、それらを解釈するとこういう問題意識ではないかというものを書かせていただいたものでございます。その下「今後の方向性」と書いておりますけれども、その問題意識を踏まえて、今後、文部科学省や本委員会が行っていくべきものは何なのかということを書かせていただいたものでございます。
  改めて4ページの初めから説明させていただきますと、最初のところで28年6月16日に開催された本委員会においては、総合政策特別委員会における28年度の重点的調査事項というものを審議し、以下の4つについて調査検討を行うこととしました。その4つというのは、基本計画の着実なフォローアップと効果的・効率的な指標・データの活用方策、科学技術イノベーションへの投資効果の検証と発信、超スマート社会の実現に向けた取組の推進体制の在り方、オープンサイエンスの推進に関する取組の在り方といった、この4つの点について検討を行うとされてきたところでございます。
  まずその1つ目でございます。(1)基本計画の着実なフォローアップと効果的・効率的な指標・データの活用方策というところでございます。委員の皆様方からはいろいろな意見を頂戴し、ありがとうございました。その意見を踏まえまして、5ページになりますけれども、本委員会としての問題意識として、7つほどに整理をさせていただきました。例えば、俯瞰マップについては新しい取組であり、引き続きその充実・改善に向けた努力をすべきであるとか、俯瞰マップごとの連携がとれるよう、さらなる検討が必要といったようなことが、例として挙げられております。それを踏まえまして、今後の方向性でございますけれども、文部科学省は俯瞰マップにおける指標の変化を参考にしつつ、常に周辺環境の変化を的確に捉え、基本計画の進捗状況を確認し、状況に応じた有効な施策立案を行うことが必要であると。このため、本委員会においては、引き続き各分科会等と連携しながら、俯瞰マップの改善・充実に努める、併せて俯瞰マップ間に横串を通したフォローアップの方策について議論を行う、その上で本委員会としては、来年度以降も全体俯瞰の観点から、定期的に基本計画の進捗状況を各俯瞰マップ及び指標の状況を踏まえて確認し、各施策の立案改善に向けて提案を行っていくという方向性を示させていただいております。
  7ページからは指標の設定というところでございます。頂いた意見を踏まえまして、9ページで、本委員会としての問題意識として、以下の6つの問題意識ということで示させていただいております。例えば指標が、短期のアウトプット指標や国際的な指標に偏ることなどで、研究現場にバイアスを掛けたり、多様な研究の裾野を損なうことのないよう、十分な留意が必要といったことでありますとか、アウトプット指標やアウトカム指標のみならず、インプット指標やパフォーマンス指標の観点も含め、適切な指標の設定が必要といったような問題意識を書かせていただいております。それを踏まえ、今後の方向性としましては、文部科学省において、引き続き研究計画・評価分科会における研究開発計画の評価のための指標も検討の参考にしつつ、俯瞰マップごとの最適な指標とその活用方策について検討を深めると。本委員会においても、引き続き各分科会と連携しながら、俯瞰マップごとに適切な指標の設定を行うと。また、本委員会においては、指標に関する横串的課題、ハイリスクやハイインパクトな研究開発など、一般的なマクロ指標で測定することが必ずしも適当でないものをどう測るかといったことについても検討を行うと。また、5期基本計画の実施状況をより「見える化」する観点から、本委員会においては各分科会と連携し、指標の変化がどう具体の施策に反映されたのかについても明らかにしていくといったような取組の方法を書かせていただいております。
  11ページでございますけれども、2つ目の重要課題としまして、科学技術イノベーションの投資効果の検証と発信というところでございます。
  12ページでございますけれども、本委員会としての問題意識として、以下に6つの問題意識を書かせていただいているところでございます。それを踏まえ、今後の方向性としましては、本委員会において、SciREX事業でありますとか、NISTEP、CRDSと協働し、政府研究開発投資の効果を測るためのデータ収集、分析、モデル作成について検討するとともに、第6期基本計画の策定を見据え、科学技術政策に対する研究開発投資の方向性について議論を行い、広く国民の理解を得ていくことが必要であると。特にハイリスクな研究開発等、効果測定が困難な研究開発に対する投資効果の測定、評価の在り方、ファンディング手法と投資効果の測定や評価の在り方について、特に議論の対象とすることが必要であると。また、医療、社会福祉分野等、政府研究開発投資による科学技術イノベーションの具体的貢献が特に期待される行政、社会分野については、地方自治体、関係省庁、関係機関からの意見も踏まえ検討すると。加えて、我が国の中長期的な経済社会の見通しなどを踏まえた今後の研究開発投資の確保方策の多様性について、行財政制度も含めた幅広い観点から議論するといったような方向性を書かせていただいております。
  続きまして14ページ以降でございますけれども、こちらが3つ目の課題でございました超スマート社会の実現に向けた取組推進体制の在り方というところでございます。1つ目には、文部科学省が担う役割といたしまして、本委員会に期待される役割、また文科省に期待される役割ということで意見を頂いておりまして、それらを踏まえ「今後の方向性」として、文部科学省においては人工知能技術戦略会議を始め、政府におけるSociety 5.0実現への取組の状況も踏まえつつ、Society 5.0の今後の展開を見据えた際に必要となるであろう新たな基盤技術の全体的なビジョンを定め、その研究開発の分野を横断した取組を早急に開始することが必要であると。また、文部科学省においては、戦略的に科学技術情報を分析、収集する機能を強化すること、いわゆるインテリジェンス機能の強化でございますけれども、現在進めているSociety 5.0の実現に向けた取組を越えて、今後世界に先取りして実施すべき課題や研究領域を見いだし、それを学術界・産業界を含めて、我が国全体として重点的に取り組むべき課題について議論することが必要であるということを書かせていただいております。
  16ページでございます。Society 5.0の実現に向けた人材の確保・育成というところでございますけれども、頂きました意見を踏まえて、17ページでございます。今後の方向性というところで、文部科学省においては第4次産業革命に向けた人材総合イニシアチブを踏まえた具体的な施策を着実に実施するとともに、本委員会において文部科学省の今後の取組について継続的に議論を行っていくと。その際、例えば企業や大学、研究機関の幅広いユーザーからの意見も踏まえることが重要であると。また、Society 5.0実現に向けた初等・中等教育段階での教育、大学における専門的な教育や教員養成、各産業分野等で新しい価値やビジネスモデルを生み出せる幅広い人材の育成・確保についても議論を進めることが必要であると。また、人材育成を進めていく上では、情報系だけではなく分野を超えた視点も必要であり、初等・中等教育機関における情報教育、大学における多様な分野の人材育成の実態を把握、分析することも必要であると。Society 5.0の実現のみならず、まだ見ぬ技術の展開に対応できる人材の育成も必要であり、特に工学系教育における教育システム改革についても検討を行うことが期待される。また、超スマート社会を先導するトップレベルのIT・AI人材の育成も必要であると書かせていただいております。
  続きまして、Society 5.0の推進に向けた人文・社会科学からの検討ということでございまして、頂いた意見を踏まえ、今後の方向性というところでございます。19ページでございますけれども、文部科学省においては、超スマート社会実現のために必要な研究開発を行う際、特に社会実装を想定したものについては、障害となる可能性のある規制や倫理的な問題、リスク等について中長期的な見通しの下に抽出し、検討する体制をあらかじめ当該研究開発プログラムの中に構築することが求められると。実際こういったものについては、現在COIというプログラムの中でこういう体制ができつつありますので、そのほかのプログラムについても展開していくということが求められるということでございます。また、自然科学系の研究開発プロジェクトの事前評価については、サイエンスメリットだけではなく、研究活動やその成果、将来の成果に関するELSI、リスクまでを含むインパクトを評価の対象に含めることも必要ではないかということを書かせていただいております。
  20ページ、4つ目の課題でございます。オープンサイエンスの推進に関する取組の在り方ということでございまして、1つ目、競争的研究費におけるデータの共有・公開の促進というところでございます。こちらにつきましては、今後の方向性としまして、文部科学省においては競争的研究費プログラムに関し、データの共有・公開を促進するために、データ管理計画の導入について検討を行い、基本計画期間中に導入が進めるよう、計画的に取り組むとしております。
  2つ目、研究分野の特性に応じたデータの公開・非公開の在り方というところでございます。頂いた意見も踏まえまして、今後の方向性としましては、文部科学省及び関係機関においてはデータの共有・公開に当たって完全なオープン、クローズの間の中間的な取扱いを可能とする。具体的な取扱いについては、データの特性や内容、研究機関の方針を踏まえ、研究プロジェクトにおけるデータ管理計画や研究機関におけるデータマネジメントポリシー等によって定めることとし、公開等になじまないデータについては非公開とするか、又は特別な配慮の上で公開等を制限する。また、公開までの猶予期間を適切に規定するといったような方向性を示しております。
  3つ目でございます。22ページでございますが、研究データの保管に関する基盤の整備及び研究データ共有・公開に対する評価の取組についてです。こちらについては今後の方向性としまして、特定の研究プロジェクトや国立研究開発法人等において、既にリポジトリ等が整備されている場合については、当該リポジトリの活用を促進するとともに、これ以外の分野のデータについては研究者の所属機関におけるリポジトリを活用することを基本とし、国立研究開発法人において、それぞれの研究分野のデータプラットフォームの機能を備えるための基盤整備を図ると。2段落目になりますけれども、国立研究開発法人及び大学等においては、研究成果の散逸等を防止するため、データ管理に係る規則等の整備を推進するとともに、データのデジタルオブジェクト、DOIを付与する仕組みの構築を推進すると。文部科学省においては、オープンサイエンスの取組について各機関や研究者の業績評価に適切に反映させるよう、研究開発評価指針等において明記し、各機関における適切な評価を推進する。更に文科省においては、データ共有・公開を進め利活用を推進するため、データの加工・確認等を行う専門人材やデータベースの開発整備・運用・品質管理等を行う専門人材を、研究開発プロジェクトや研究機関において確保するための措置について検討を進めるといった方向性を書かせていただいております。
  24ページ、「おわりに」ということでございます。こちらについては2段落目、「基本計画の着実な実施と今後への期待」というところでございまして、ここ今後の方向性というところで書かせていただいた内容のサマリーを書かせていただいているというところでございます。
  25ページの上段で、このような今後の取り組むべき方向性を示した上で、本委員会としては科学技術政策の中心を担う文部科学省が、基本計画の理念が絵に描いた餅とならないよう、引き続きその進捗状況を把握していくこととすると。また、基本計画における重要な課題については、更に議論を深めるとともに、第6期科学技術基本計画の検討も視野に入れながら、新たな課題については遅きに失することのないようスピード感を持った検討を行っていくと。基本計画の着実な実行を通じて大変革時代を乗り越えるとともに、我が国及び国民の安全・安心の確保と豊かな生活の実現、そして世界の発展に貢献していくことを期待するという形で、提言をさせていただいております。
  その次に「持続可能な社会の実現に向けて」という記載がございます。こちらについては本日濵口主査より資料を頂いているところでございますので、ここの部分について、まず濵口主査からの御意見を頂いて、御説明させていただこうと思います。資料の1-3というのがございますので、そちらを御覧いただければと思います。

【濵口主査】
  はい、ありがとうございました。ただいま御説明いただきました取りまとめ案の審議に入ります前に、私から資料1-3の持続可能な開発目標(SDGs)と科学技術イノベーションについて御説明させていただきたいと思います。
  大航海時代とか、大変革時代と言われていますが、その中で2015年9月に国連総会において、17の目標と169のターゲットから成る、このSDGsが採択されました。持続可能な開発というのは、20世紀的な発想では途上国支援を連想しそうですが、SDGsの前のMDGsとは異なって、このSDGsは先進国も含めて全世界の社会が直面する課題を包括した目標であると言えます。我が国においても、昨年5月に安倍首相を本部長とするSDGs推進本部が設置されておりまして、政府が一体となって取り組む体制が構築されております。
  この「はじめに」の2段落を見ていただきますと、昨年6月にSDGsの達成に向けて科学技術イノベーションがどのように貢献できるかをテーマとするフォーラムが国連でも開催されております。その中で、私たち人類が直面している持続可能性に関する諸課題の解決の鍵を握る重要な柱として、政策決定に資するためのエビデンスの提供に貢献する役割として、強い期待が寄せられております。
  その中で、世界では実は国連だけでなく産業界、学界、NPO等幅広いセクターで、今かなり議論が本格化しておりまして、昨年もニューヨークアカデミーが主催する会議にJSTの方からも担当を派遣して調査してもらってきましたが、産業界が非常に活発に動いております。一方、日本ではSociety 5.0を抱えておりますが、そのSociety 5.0とこのSDGsの相対的な位置関係とか、まだ議論がこれからの状況かなと思っています。最近の状況としては、イギリスのEU離脱、それから米国の大統領選挙に見るように、非常にドラスティックな、不連続な変化が起き始めており、その中で反グローバル主義、ポピュリズムと呼ばれるような潮流が台頭してきております。
  この中で、一方このSDGsはより一層重要な共通課題として位置付けられると思います。いろいろな潮流がありますが、我が国としてはこのSDGsに関する国際的な検討をもう少し先導することができれば、我が国の存在感を取り戻す絶好の機会にもなると思いますし、一方できょうお諮りしておりますフォローアップ等の審議の、世界の潮流の中での相対的な位置付け等に使えるのではないかということで、これをまとめさせていただいております。
  中身を見ていただきますと、2ページ以降、項目立てとしては2ポツに、これは一般的な意義をまとめておりまして、(1)がSociety 5.0、第4次産業革命との相関に関して、それから(2)は企業の生き残り戦略とSGDsということで書いてあります。それから(3)が地方創生・震災復興とSDGs、非常にこういう問題にも強く関連しているように思いますので、まとめてあります。それから(4)が科学技術外交とSDGs、(5)はアカデミアとSDGsというところ、この5つの視点で気が付くことを何点か述べさせていただいております。
  これを踏まえて3ポツのところで、我が国はどう取り組むべきかということで、私どもの視点として、(1)として国家戦略としてのSDGs、それから(2)としては、これJSTの中のプロジェクトチームでかなり議論をしてきたものですから、JSTはどのように対応すべきかということを7ページに書いておりますが、これは具体的な取組としてこういうことであるということを見ていただくためにも付けてあります。今、私の方はスタートラインとして、プログラムのアセスメントを17項目との関連でやるべきではないかという議論をしておりまして、全てのプログラムにこの1から17のマークを付けてみたときに、総合的に17項目のどの分野が我々は強いのか、どの分野は手が余り着いていないのかというようなことをもう少し量的に分析できないかという議論を進めております。
  9ページにその17項目が書いてありますけれども、現在国際的な評価では、実は日本は余り評価が高くなくて18位と言われております。OECDの中でいくと多分真ん中ぐらいになってくるぐらいの評価なのですね。特に評価が厳しいのはジェンダー問題だとか、環境の問題があります。我々主観的にはそんなことないだろうという気持ちもある。日本はかなり先進的な経験もあるじゃないかということがありますが、この17全体、一つ一つの項目について総体的にきちっと評価する中で、もう一度我々日本がやっている科学技術政策の総体的な位置付けを少し見てみた方がいい。定量的に見た方がいいのではないかという思いがございます。
  それからもう一つは、全ての点でよく起きることですが、日本は国の、島国としてのバリアと語学としてのバリアがあって、なかなか国際的にアピールが弱くて、実際の活動以下な評価がある場合が多いのですね。それに対して、やはりきちっとした政策でこんなことをやっていますということを定量的に見せることで、もう少ししっかりアピールができるのではないかと。そういう意味でも、やはり少しアセスメントが必要なのではないかということで、この文章をまとめさせていただきました。
  概要はそういうところでございますか、後で少し見ていただければと存じます。
  それでは、先ほど事務局から説明いただいた取りまとめ案について、それからこのSDGsについてでも、御意見、御議論を頂きたいと思います。御意見、御質問等あります方、どなたからでも結構ですので、どうぞお願いいたします。いかがでしょうか。
  このフォローアップ、従前と大きく異なる点は、やはりPDCAサイクルをきちっと回すという視点がしっかり入っているということと、定量的に俯瞰マップを作っていただいているところであります。その中で総体として科学技術政策の現状がかなり「見える化」できているかなと思いますが、まだまだブラッシュアップが必要であるという御意見を、この1-2の資料全体の4ページのところでも皆様から頂いております。いかがでしょうか。
  では庄田委員、お願いします。

【庄田委員】
  濵口主査から御提示いただいたSDGsについては後ほど議論があると思いますので、審議のとりまとめ(案)のその前までの記載部分について申し上げます。「本委員会としての問題意識」と「今後の方向性」というくくりになっていますが、「問題意識」の中では「必要である」、「これが必要だ」という書き方は正しいと思いますが、「今後の方向性」の中で「・・・が必要である」という書きぶりがあることには少し違和感があります。また、「今後の方向性」の中で、主語が、本委員会、文部科学省、関係府省、関係研究機関とありますが、「誰が何を実行するのか」をもう少し整理してはよいのではないかという印象を持ちました。

【濵口主査】
  はい、ありがとうございます。少しそこは整理させていただきます。相談させていただきたいと思います。
  ほかいかがでしょうか。情報量が大変多いので、どこから議論すべきかというのはなかなか難しいかもしれませんが。
  はい、どうぞ。木村委員、お願いします。

【木村委員】
  少しちゃぶ台返しみたいな議論になってしまうかもしれませんが、基本計画をきっちりモニターして、PDCAでフォローするということは非常に大変な進歩ですが、やはり今、中の議論にあるように、科学技術の進歩・変化のスピードが非常に速いんですね。したがって、基本計画で練り上げた目標となるべきものが、あっという間に陳腐化するリスクがあって、これはもはやムービングターゲットを追いかけるといってもいいぐらいなのかもしれません。
  例えば再生医療ですと、推進法で日本の審査が世界最先端で国際競争力があるものができたのですが、昨年の末、アメリカはこれによく似たに新しい法律を通しちゃいましたね。そうするとこれでもう世界の勢力図が、再度がらっとまた変わる。これらのイベントに対しどのようなコンティンジェンシープランを作って対応するかということをこの中で、PDCAと並行して準備が必要です。変化に対し機動的に発動できるような仕組みがないと、ちゃんと計画どおりやったんだけれども、結果は世界にまた追い越されているということになってしまうのではないかなという気がします。

【濵口主査】
  ありがとうございます。御指摘のとおりのリスクは確かにあると思います。やっぱり柔軟にこの計画をブラッシュアップしていくことが必要なのかなと思います。
  ほかにいかがでしょうか。指名させていただいてもよろしいですか。
  結城先生、御意見いっぱい頂いたようなので。

【結城委員】
  まとめとしては、国語的なことは若干ありますけれども、私は、よくまとまっていると思って見ております。でも、何と言ってもこの俯瞰図ですね。これができたということは大変な前進であり、こういう形で基本計画の政策から始まって、審議会での検討状況、それから予算の状況と縦横に整理をしていただいたというのは本当に大前進だと思っております。施策体系がよく分かりますし、ここで設定される指標を見ていくことによって、これからの変化も随分読み取れると思っております。全体として、修正すべきとの意見はございません。

【濵口主査】
  はい、ありがとうございます。
  どうぞ、松本委員。

【松本委員】
  本当にこの俯瞰マップ、すごい手間を掛けて見事に「見える化」できたかなという感想でございます。
  ちょっと木村先生の御発言とも関連するのですけれども、やっぱりこういうグローバルにオープンイノベーションの時代ですから、あるべき姿、それに対する日本としての目標値、ただし現時点でのギャップ、現時点での考えられるところとギャップをどう埋めていくかという中で、オープンイノベーションの時代ですから、オープンイノベーションを活用してやっぱりそのギャップを埋めていくということになるのですけれども、そういう中で木村先生がおっしゃったように、外部環境が相当大きく変化する可能性があるのと、それと内部の、日本の内部環境も非常に変化していきます。時々変化する中であるべき姿も変わってきますし、それによって到達すべき目標値もやっぱり変えざるを得ないし、革新的なイノベーティブな技術や、そういったものが突如出てくる可能性があるわけですね。これはいろいろなベンチャー、グローバルにはいろいろなベンチャーですね。突如出てきたときに、やっぱり目標を大きく変えていかないと対応できない可能性があるので、その変えるスピードというのが非常に重要になるかなと思っています。
  この委員会の今後の役割として、いわゆるチェック機能的な役割はあるのですけれども、やっぱり変化を読み取って、早くスピーディーに施策側に提言するような機能というのも非常に重要ではないかなと思っているのですけれども。

【濵口主査】
  ありがとうございます。木村先生と同じ方向性ですね。スピーディーに変化をということです。
  じゃあ土井委員、お願いいたします。

【土井委員】
  済みません。今御意見があったように、この俯瞰マップがまとまることによって、PDCAサイクルを回すということが非常に「見える化」できたという意味では、非常に大変な作業であったと思いますが、その分の成果はあった、これから使っていけるものになったというふうに感じております。
  一方、今までの御意見とも重なる部分があるかと思いますが、これを基にPDCAを行い、モニタリングするだけに終わらず、次の第6期に向けてどのような方針を作っていくかという、それのところで今御指摘のあった環境変化に追随するというところも重要であるのではないかと思います。結構そこは企業でこういう中期計画を立てて、毎年毎年実は見直しをするのですけれども、それと同じような形でやっていくというのも、これはこれでこの俯瞰マップを使っていくことでできるかとは思うのですが、そこでやはり難しいのは、次のときにじゃあ一体何を新しく集中すべきか、という選択をしていくというところが難しいわけですね。なので、単にその指標があってモニタリングしていけばいいなんていうことではなく、これを更に強めるべきところは何で、新たに何を加えたらいいかというのを考えていかないといけない。
  一方それとは別に、宇宙であるとか、火山とか、そういう自然災害、先ほどのSDGsの中でも多くのものがそうなのですけれども、5年よりももっと長期のスパンで見なければいけないもの、基礎研究も基盤研究もそうですが、そういうものに継続的に投資をするという、そこをどう担保していくかというのもすごく難しいとは思うので、そのあたりのバランスの付け方、基盤として投資し続けなければいけない部分と、そうではなく世の中の変化に合わせて変え続けなくてはいけない部分というあたりを、文部科学省としてどういうバランスをとって先端研究という中でやっていくかというのは、すごく悩ましいものだと思います。ただ、それを考えるための基盤が今回の俯瞰マップでできたのではないかなと思いますので、是非この委員会の中ではそういう、非常に難しいものではあると思うのですが、そういうバランスに関してもいろいろここで審議できればと思います。そういう点では、今回オープンサイエンスということで、今までとは違う研究環境があるのだのということをきちんとこの中でも書き込んでいただいているというのは非常に、やはりこの俯瞰マップを作っていただいたというところでも大きい成果なのかなと考えております。
  以上です。

【濵口主査】
  ありがとうございます。確かに財政事情はずっと継続的に厳しい環境にあるので、本当にこの集中、選択、あるいはスクラップ・アンド・ビルドという視点も必要ですけれども、一方でベースラインをきちっと維持していく、そのものは何かということについての議論、大事だと思いますね。
  ほかいかがでしょうか。
  じゃあお願いします。知野さん。

【知野委員】
  今までなかった数字が出てくるということは、いろいろな意味で外から見ても参考になるとは思います。ただ、かねがね申していたことなのですけれども、やはりこの指標では捉え切れない社会との関係、一般の人との関係をどう捉えていくかということが、まだ重要課題として残っているなというふうに感じます。
  例えば超スマート社会でも、いろいろなベンチャー企業とか、大学生とか、サイバーセキュリティー人材とか、いろいろな数は出てきて、あっ、国としてもやっているなということは分かるのですけれども、ただ、それが果たしてこの社会にどの程度役立ってくるかというのがまだつかみにくいと思います。例えばコミュニケーションの問題でいいますと、コミュニケーターの数が何人であるとか、そういう数値は捉えやすいのですけれども、果たしてそれがどこまで進んでいくかという、それは先ほどから皆さんが御指摘されているように、単に指標がどれだけというので納得するのではなくて、やはり依然これが課題として残る、時代が変わってきたことによって、またこういう問題も出てきているみたいな、不断の見直しみたいなものが必要ではないかと思いました。
  以上です。

【濵口主査】
  ありがとうございます。ほかいかがでしょうか。
  西尾先生、いかがですか。

【西尾委員】
  ここまでいろいろまとめていただいて、きょう案文も出てきておりまして、読ませていただいて今まで議論したことは本当にまとめていただいているということを感謝しております。ただ、先ほど土井委員の方がおっしゃったことは1つ大事で、第6期基本計画ということはあるのですけれども、私は今の段階で第6期基本計画というようなことが余りもう前面に出てくるというのはどうかと思っていて、要はもう第5期科学技術基本計画ができたと。今後やっていく中で課題が出てきたら、それは6期基本計画に回しましょうというスタンスでは、第5期の科学技術基本計画、きっちり成就できないと思うのですよね。だからここは第5期の内容を徹底して、これを成就するのだのという観点で、今後これをどう強力に進めるかということの姿勢が大事であって、それとSociety 5.0まで来たときに、それは我々第5期の科学技術基本計画を考えるときには、これ究極の我々にとってのSocietyだと。そういう認識の下でこのSocietyをデザインしているわけですね。それに対して、じゃあSociety 6.0的なものを今の段階から課題を残しつつ議論するということではなくて、まずはSociety 5.0や26兆円ということの財政的なフォローも一体どこでするのかということも、絶対大事だと思うのです。施策を進める上の、ある意味燃料であり、その原資なわけで、それがどれだけ、きょうも予算的なことでどれだけ云々という、それも我々フォローアップをきっちりする必要はあると思うのですけれども、その中で逆に26兆円あったとしても、Society 5.0で目指すことの全部をやるというのも、またできないと思うのですよね。その上で、SocietyのSociety 5.0がもう少し我々にとって、まだ抽象度は高いと思うので、この議論でそれをより明確にして、どういう絞り込みをして、Society 5.0、第5期の基本計画の中でどこまで我々は徹底してやるかという議論をしていかないと。この文言にありました絵に描いた餅に終わらせないということに関しては、そういう視点を、今はまだ、去年の1月に閣議決定されたものですよね、これね。だから、もう次のことをドーッと議論するよりも、まずは本当に徹底してこれをやるのだのということが大事だと思います。
  それと、濵口先生から出していただいたSDGsの資料、私非常に大切なものだと思っていて、日本で行う国家戦略が、世界とか国際的に非常に大きく貢献していくものだというスタンスは物すごく大事だと思うのですよね。そういう意味で、今後こういうメッセージを、日本の国の科学技術基本計画と世界で今展開しつつあるこういう活動との連携をより強固にして、それをアピールしていくということは非常に大事だと思います。その中で書かれていることで、企業もカンパニーソーシャルレスポンシビリティーから、レスポンシビリティーじゃなくてバリューの方に展開していっているという、そこを考えると、企業もこういう第5期の基本計画の中にどう巻き込むのかとか、それがコ・クリエーションする、共創ということの意味だと思うのですけれども、そういうことも今後強く訴えていくべきだと思います。

【濵口主査】
  ありがとうございます。特にSDGsは私ども議論していても、経済活動として実現しないと、これは意味がないだろうと。抽象論、理想論ではやれない。一方でなかなか日本のプレゼンスというのが弱いなというのをちょっと感じていますので、実は外務省の科学技術顧問に岸先生がなられて、画期的なイベントかなと思うんですね。従来科学技術というのが外交の場で余り日本の場合出ていなかったのです。各国今、科学技術顧問というのを置き始めている時代ですので、そこのこの科学技術・学術審議会の議論の流れもつながるような形になってくると、もう少ししっかりした形ができるのではないかなというふうに感じています。一方では御指摘のとおり、今徹底した議論が必要ですね。

【土井委員】
  私の意見は、そういう意味では先のことを見ることも必要だという程度のことで、程度というか、それも重要ということで申し上げたのですけれども、そういう意味でちょっと今気になっていますのが、今西尾委員も御指摘をされた徹底的に見ていくというときの、この25ページの上から2つ目の段落の、基本計画を絵に描いた餅とさせないよう、今回はそういう意味では金額、獲得された予算を出していただいているんですけれども、もう一歩踏み込んだものというのは、この委員会で具体的に何ができるのだろうかというのが、少し私には分かっていないので、そのあたり企業だといろいろなやり方があるのですけれども、全部その目標を細かくドリルダウンしていって、それぞれの事業部門で全部予算に割り振られていくんですが、そういうことがちょっとできる、ここでは予算を割り振っても、それに対して売上げがどうというだけではなくて使っておしまいなので、そのあたりのフォローの仕方というのが、先ほど知野委員も御指摘のあった人数だけでいいのかみたいな、社会とどうつながって、こういう形できちんとSociety 5.0というのを実現しています、3省連携でAIってこういうふうに進んでいるのですというのを、研究でありながらどう、予算を執行しているときってなかなか成果が出ないのを、どうやって分かりやすく提示していくかというのは、それはそれですごく悩ましいなと実は思っていて、さっきはあえてそれは言わなかったのですが、答えがなかったので。何かいい案があれば。

【濵口主査】
  多分、私がしゃべってばっかりいるといかんですけれども、キーファクターは先ほど西尾先生が言われた26兆円が1つある。これを科学技術の中へどう取り込めるように具体化できるかどうか、それだけのパワーを持てるかどうかという問題が1つあると思うのですね。まだここが絵に描いた餅、私どももというか、私も気折れしておるところがかなりあるのです。
  もう一つはIoTだと思うんですけれども、IoTで1つは社会が大きく変わってくる、そこをもっと実像を見て政策を立てていく必要があるのと、それから今までやってきたやり方もハードコピーがベースになっていますよね。IoTのオープンプラットフォームになって、情報がどんどん変化する中でどう新しい社会システムを作っていくかということはかなり大きな、革命的な作業になってくるし、それを進める科学技術政策そのもの、あるいはそれの作業、現実の作業も、恐らくもっと変えないといけないはずなのですね。そこが見えていないところがすごく苦しいところかなと思うんですけれども。

【土井委員】
  いいですか。遅れて来たのに私ばかり発言して申し訳ございません。今のIoTというお話でいうと、多分データを使うということで、企業が得たデータを企業内で使うということは、それはできるとは思うのですが、それをさらに研究用に使うということになると、そこをどう担保するかとか、結構使うと思うとNICTもたくさんデータを集めていますけれども、逆に商用化しようとすると、最初にデータ集めた段階で商用化しますということに関してクリアランスされているかどうかですね。もう結構いろいろな問題があって、それだけで委員会が立ち上がっていますけれども、ですからそういうことをある程度の規模の研究機関はできるのですが、そうではないところではできないとは思うんです、大学とかいろいろやっていくと。だからそういった、データを使おうとしたらこういうところでこういうクリアランスをすればいいんだ、みたいなことをきちんとサポートをするようなことをしないと、先ほど国研のところにたくさんデータベースのところでお金が入っていますけれども、それがその研究だけでは使えるけれども商用化にできないとか、ほかの人たちがいろいろなものと組み合わせようとすると、プライバシー保護の観点から個人が特定できてしまうから駄目とか、いろいろなことを言われて、そうすると、ただ言われるだけでも面倒くさいからそんなのはやらないということになってしまうので、そうならないように担保をするというのは結構難しいのですね。なので、プラットフォームを作ると書くのは楽なのですが、そのプラットフォームを作って実際に実行しようとすると、ハードウエアだけではない、それをきちんと担保するための人、それをちゃんとクリアランスするためにスペシャリストも必要になってくるというのがあるので、是非そのあたりも今のそういう枠組みの中で、この第5期の実行をしていくPDCAの中で、さらにそれを深めていただくということができれば有り難いなと、実はかねがね思っております。

【濵口主査】
  その点での課題は、恐らく人材育成の問題と法規制の問題とあって、人材育成の方は幾つか今度の政策の中に溶かし込んでありますね。

【土井委員】
  そうですね。

【濵口主査】
  それで法規制の方、これは大変難しいと思うのですけれども、永井先生、専門的にいろいろ御意見お願いします。

【永井委員】
  余り細かいコメントはできませんけれども、革新的な技術が現れて、世の中がどんどん変化しているのだと思います。今最先端と言われたことが、少したつと極めて平凡な技術になってしまう。そういう中で法規制も、技術も、進捗管理も難しくなっている。進捗管理、描くべき像、海外状況の把握などのアドミニストレーションのスキルが必要です。そもそも科学技術政策全体を俯瞰して全部頭に入っている人も必要なのだろうと思うのですね。ですから、ある意味ではアドミニストレーション側へのチャレンジという気もいたすのですが。

【西尾委員】
  ちょっと補足でいいですか。

【濵口主査】
  はい、どうぞ。西尾先生。

【西尾委員】
  土井委員のおっしゃったプラットフォームのことは非常に大事で、この間文部科学省、総務省、経済産業省の3省連携の委員会でも、結局IoTにおいてオープンサイエンスを今後本当に確実に展開していくには、やはりそのプラットフォームを、まずきっちりと構築していくということ、その上でいろいろな人材もきっちり育てていくというような、そういう方向性が非常に大事だということで、今その方向の議論が進みつつあるので、正に土井委員のおっしゃっている部分だと思います。少し補足だけさせていただきました。

【濵口主査】
  ありがとうございます。竹山先生。

【竹山委員】
  ここの資料の内容は本当によくまとまっていると思います。しかし、先ほど永井先生がおっしゃったように、全部頭に入っている人がどこかに1人いればというのが実感です。結局、現状皆縦割りになっていることで、内容がオーバーラップしていることも多く横断的に見ることができる人が必要です。そのための組織も必要かもしれません。この委員会の役割もその意味で重要かもしれませんが、毎回同様な話が出ていますし、意見の反映がどの程度されているのかと感じるところです。
  内容の評価や検討の期間が5年間というのは少し長いと思います。例えば、バイオサイエンスにおける計測技術はもっと早い速度で世の中に出てきていますし、それらを利用した成果も次々と生み出されています。それらを考えても、少し遅いと思います。先ほどから指摘がされたように、途中での修正がどの程度可能かどうかです。資料中には確かに修正と記述はありますが、これらを作成するのにもこれだけ大変ことを考えると、修正は大変な作業になるかと思います。ですので、どれだけ実行計画の中に反映できるかということが重要かと思います。
  あと最後に、人類への貢献という面からSDGsをいかに実現するか、また一方でどのように国力も強化するか、と相反するよう事柄をバランスを取りながら推進する必要があります。企業の積極的な参画が必要ですが、そのためには企業にとってのベネフィットとともに世の中に貢献する企業としてのステータスを上げていただきながら、日本がリーディングポジションを取っていくことが必要かと考えます。また、国際的な人材が日本は不足していると思います。国際会議でのアカデミックな議論はできるのですが、国間での折衝事、例えばルール等を決めるような国際会議での日本人の存在感は薄いのが現状です。人材育成も含めて総合的な戦略が必要だと思います。

【濵口主査】
  ありがとうございます。かなり重要な視点の御意見を。
  白石先生、じゃあお願いします。

【白石委員】
  もう既にかなりいろいろな方から指摘されていることですけれども、12ページから13ページの部分ですが、この科学技術イノベーションの投資効果の検証と発信の今後の方向性のところで、特に13ページに非常に私から見ると重要なことが書いてあって、「また、医療、社会福祉分野等、政府研究開発投資による科学技術イノベーションの具体的貢献が特に期待される行政、社会分野については、地方自治体や関係省庁、関係機関からの意見も踏まえ検討する」と。これ実は私が最近使っている言葉でいうと、Society 5.0とIndustry 4.0に加えてGovernment 3.0ということをここでは書いているのですけれども、今後の方向性で、これ本委員会において検討するだけなのですね。
  だけれども、例えばアメリカ政府の場合には、ちょっと新政権になってどうなるか、まだ見えていませんが、オバマ政権のときにはNational CTOというのを作って、正にこれをやろうとしていたわけです。この委員会はもちろん文部科学省の委員会ですので、システムとは違いますけれども、文部科学省としてどうするんですかということは、是非少しここのところで考えていただいて、その中でやっぱり我々委員会としては何をするのかと。そういう整理の仕方をしていただいた方がいいのではないかと思います。

【濵口主査】
  はい、ありがとうございます。
  伊地知委員、お願いします。

【伊地知委員】
  既に多くの委員の先生方がおっしゃっていたことで共通するところがあります。繰り返しは避けまして、ただ、やはり情報等も含めて、世の中が大きく急速に変化していく中でどのように対応していくのかということに関連して、少し私の方から付け加えさせた意見を申し述べさせていただきたいと思います。今回、取りまとめられた作業というのは、本当に今までになかったことなので、いろいろと細かいところはありますけれども、非常に大きな進展でありますし、これをベースにさらに進めていただくといいかなと思います。ですが、この別添1を見ていくと、先ほど御説明あったように、確かに予算化して進めていくというところについてはまとめられているのですけれども、政策の推進ということになった場合には、実は何を申し上げたいかというと、例えば法制度との関わり、つまり様々な政策との調整であるとか、そういったことに関する議論、検討ということがある、あるいは様々なそのための状況の把握ということがありまして、そうすると実はそこに関わっているものがこういう形で見えるような予算ではなくて、むしろその様々な組織とか機関であるとかで関わっている投入される人力、マンパワーですね、それが実は見えていないと。
  これは一例で申し上げますと、今この資料を拝見して思ったのですけれども、研究公正、少し前にいろいろ検討されたことがあって、例えばこの中でいうと、先ほどの説明の資料の中でいうと、1億円というものがあるのですが、実はそういう形で予算化されていることが1億円であるのですけれども、実は研究公正のための取組ということはもう既にかなりされていて、それは文科省内にもそういった事務の職員の方がいらっしゃるし、それから研究公正をきちんと進めるために資金配分機関、大学等も、あるいは個々の研究者等もかなりのことをしてきていると。そういうことが実はまだ今見えていないと。今本当に一例としての研究公正を挙げさせていただきます。そのことでも、どんな取組をしているのか。それで、確かに指標としてはないのかもしれませんが、研究公正について、これは文科省の方が各大学等でどのような取組をされているのかという状況は把握されていらっしゃる。実はこういったことをされているということは、他国から見ると日本はそういったことを進んでやっているのだなというようにも見えるというところなわけですから、何かもう少し、予算化されていない、見えない費用を掛けているところについても、実際どのように政策を進めているのかということを把握をしていけるような、そういった視点を持っていただくといいのかなと。そうすると、本当に制度改革等に関する議論も、もうちょっと目に見える形でフォローしていくことができるのではないかと思います。

【濵口主査】
  はい、ありがとうございます。ほかいかがでしょうか。
  小野寺委員、お願いいたします。

【小野寺委員】
  全体としてこの俯瞰マップを作られたというのは非常にいいことだと思いますし、全体的な方向性もこういう方向性なのだろうと思います。これ言い方が非常に難しいのですけれども、今回のこの資料を拝見させていただいても、実は誰がやるんだというのがはっきりしないんですよ。実は企業も一緒でして、企業もプラン作るのは得意なのだけれども、誰がやるんだ、誰が責任持つんだというと、みんな逃げ出すんですよね。企業の場合には特に誰がやるんだというところには、当然のことながらお金が付きまとって、ではそれでどれだけ利益を上げるんだというところに当然いかなければいけないものですから、なおさら逃げまくるのが通常で、それを縄でくくってでも、誰かをアサインしないことには実は進まないのですよね。そういう意味で、非常に言いにくいのですけれども、ここで書かれていることも誰がやるかかということをもう少し明確にした方が実行性が伴うんではないかなと思うんです。ここは特に文科省のお役人の方々にとっては書きにくいところだと思うんですよね。これを逆にこういう委員会から少しサポートしてあげるような仕組みを作ってあげないと、なかなか文科省で書きなさいと申し上げても難しいんじゃないかと思うんですよ。その辺をどんなふうに考えたらいいのかなと思いました。ちょっと感想めいていますけれども、以上です。

【濵口主査】
  ありがとうございます。予算が投下されて、それをどこがやるかというところまでは書いてあるんですね。何局だとか、JSTだとか、JSPSと。さらにそこをブレークダウンして、どの部局がどういう戦略でやるのかというところまでもうちょっと見えると、本当はいいかもしれないのですけれども、膨大な情報に恐らくなってくるというジレンマがちょっとあるかなと。ただし、そこを詰めていかないかんです、本当に。そう思います。
  はい、稲葉委員、お願いします。

【稲葉委員】
  私しばらく欠席させていただいていて、久しぶりに来てこの俯瞰マップを見て、わあ、すごいものができつつあるのだなというのは非常に感動しました。ただ、今までも何度もおっしゃっているように、あちこちがオーバーラップしている部分もあって、しかもこのPDCAサイクルというときに、P、D、実際にはPCDというふうに書いてあって、じゃあAはというときに、じゃあ誰が、さっきの話に戻ってしまいますけれども、これを誰が、プランはいいですよね。で、チェック項目もできた、でもDで幾つかの施策が動き始めている、じゃあそのチェック項目を誰がチェックするのって。確かに数だけでいいのというのもあるでしょうし、投資効果的なものを見るのだのとすればすこぶる時間が掛かる。実際にそれを担うのは研究者であったり教育者であったりということですよね。したがって、そういうものをどうやってチェックして、それを集めて、次のアクション、じゃあ誰がアクションをするのというときに、またそれぞれの項目に出ているJSTだったり、文科省だったりという、JSPSだったりというところに動いていったときに、本当にこう。じゃあこの委員会は何をするのかということでもあると思うのですね。その辺がとても分かりにくいというか、すごいものができたというのと同時に、わっ、すごく大変というのが私の感想でした。

【濵口主査】
  ありがとうございます。参考資料の2に組織図が出ておりますが、恐らくは、例えば人材の問題だったら人材委員会、それから規制の問題でライフに関するものはライフサイエンス委員会とか、こういうところがやっていただく。それを恐らくこの総政特が、あるいは総会がフォローアップして成功するという形をとっていかないかんのだろうと思うのですけれども……。

【稲葉委員】
  アクションに戻さないといけない。

【濵口主査】
  なかなか、そもそも回数が少な過ぎて、進め切る限界が1つあると思うのです。ただこれ、議論を繰り返していけば、かなり浸透はしてくるかなという、そういうフェースかなということはちょっと感じております。もっと効率的なシステムを作らないかんという感じは少しありますけれども。
  竹山先生、何か言いたそう。

【竹山委員】
  私も幾つかの委員会に出させていただいたおかげで、全体像の少しずつ把握ができるようになりました。それぞれの委員会では、独自のミッションがありますが、似たような論議が必ず出てきます。 先ほどの評価というのは、例えば濵口先生が全部の委員会のメンバーで、全部内容を把握すればこのマップをどのようにしたら良いのかというアイデアも浮かびやすいかと思います。しかしながら、非現実的でもありますが。

【濵口主査】
  そうですね。

【竹山委員】
  全部の委員会に出るというのは、非現実的ですので、本当の意味で有機的会合ができる組織作りが必要です。しかしながら、文科省の担当の方も何年かで移動されますし、部署が変わってもコミュニケーションが取れていればよいですが、継続性の面での心配はあります。委員会のメンバーのオーバーラップは、意見を効率的に集約することができる利点があるように思いますが、しかし、そうでない場合は全体を把握するのに時間がかかり、なかなか深い議論に到達するまでにさらに時間がかかっているように思います。情報共有の方法が肝心かと思います。

【濵口主査】
  細野先生、お願いします。

【細野委員】
  はまだいわゆる現役で、ラボを持っている研究者で、そこから見た視点を幾つかさせていただきます。1つはもうこれ以上、とにかく余計なアンケートが回ってこないようにしてほしい。とにかく一番研究者にとって大事なことは、委員会の感じじゃないんです。時間をどのくらいとれるかなんです。現場で研究者が働かなければ何も動きません。紙があったって駄目です。とにかくそこを能率的に、研究時間もとにかく増えるようにしていただきたい。
  それから、今どちらかというと苦情に近いのですけれども、2番目が、これを全体として見たときに、我々研究者として見たときに、どこで勝つんだろうかなと。どの国でも、要するに負けないようにする施策とどこかで勝つという施策があるはずです。例えば日本は材料強かったのですけれども、中国がどんどんここに投資をしてしまっていると。それで、それに対してどういうふうにして対処をするのかというところが、研究者というのはどこで勝っていくかというのをいつも考えています。それが余り見えないんですね。非常にこれが気になります。
  それから3番目は、イノベーション、イノベーションと言いながら、イノベーションの担保というのは実は資材なのです。論文じゃないんです。それに対して、資材に対して全くフォローされていない。これはやはり、僕は相当片手落ちだろうと思います。

【濵口主査】
  はい、ありがとうございます。どこで勝つかというのは大きな問題ですね、これ。
  大体御意見いただいたところで、お時間もほどよいところに来ているのですけれども、中身的にはもう少し議論をしたいのですが、松本委員。じゃあ、御意見頂けるところ、最後ですが。

【松本委員】
  SDGsの非常にすばらしい資料があったのですけれども、これ民間セクターでも動きつつあるというような状況も、是非この委員会でキャッチされて、私理事をさせていただいている一般社団法人Japan Innnovation Networkが、実はこれにコミットしていまして、これは民間レベルでもやっぱりそういう動きを捉えていこうということで、そういうコミュニティー作りといいますか、プラットフォーム作りを今進めております。民間と、もちろん国の方にも声掛けさせていただいて、公的機関にも声を掛けさせていただいて、世界的な課題とかニーズを基に、日本の企業が持っている技術とかノウハウでどう解決できるかという、社会ニーズとシーズとを結び付けて、そこでやっぱり日本の民間企業のセクターですから、それをやっぱりビジネスとしてもつなげていこうというような動きもあります。
  ただ、こういったグローバルな動きというのはなかなか浸透するというか、理解してもらわなきゃいけないので、今後大阪大学で開催する、私特任教授をさせていただいているオープンイノベーション教育研究センターとビジネスエンジニアリング専攻共催のシンポジウムに、実はこのJapan Innovation Networkの、正にSDGsを推進されている西口さんに来ていただいて、こういうふうな動きも学生にも知っていただこうというようなことで、そういう活動もしておりますので、草の根活動的な、そういう民間セクターもこういうのをいち早くキャッチして動いているというような情報も、是非こういった委員会でも紹介させていただければと思っています。

【濵口主査】
  ありがとうございます。よろしくお願いします。
  ほか御意見、よろしいでしょうか。引き続き議論をしたいと思いますが、やっぱり誰がやるのかとか、どうチェックをするのか、オーバーラップするけれどもどうかとか、有機的な作業を作り、それからプランのブラッシュアップ、本当に重い宿題ばかり頂きましたけれども、少し議論を続けさせていただきたいと思います。
  本日頂いた御意見は後のところ、今年度に関しては、できますれば私に御一任いただければ、事務局と相談させていただいて取りまとめ内容に入りたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 はい、ありがとうございます。取りまとめの内容については今月30日に科学技術・学術審議会総会がございますので、そこで御報告させていただく予定としております。
  それでは、議題の2に移らせていただきたいと思います。
  科学技術・学術政策研究所より、科学技術の状況に係る総合意識調査に関して報告がございます。本調査の成果は、取りまとめに添付された俯瞰マップに活用されています。それからこの、いろいろ科学技術・学術政策研究所でベースラインになるいろいろな貴重なデータを調査していただいております。第5期科学技術基本計画を踏まえ、新たな調査に取り組むとのことですので、その概要を御説明いただきます。
  それでは川上所長、お願いいたします。

【川上科学技術・学術政策研究所長】
  細野委員の、これ以上アンケートを増やすなというのにちょっとドキッとしたんでございますが、ちょっとそれとは別に御説明をさせていただきたいと思います。
  NISTEPの定点調査につきましては、この総政特の委員の先生方には第5期の科学技術基本計画を作る過程において、第4期の科学技術基本計画の進捗状況という形で何度も見ていただいたので、大体概要は御案内のことと思います。きょうは資料2-1と2-2という2つの資料を用意しております。どちらかというと資料2-2の設問を後でじっくり見ていただきたいと思っております。
  まず資料2-1の2ページ目、10年前からNISTEPの定点調査というのを5年間ずつやってきておりまして、第4期の科学技術基本計画においては、NISTEP定点調査の第2期を5年間やったわけでございます。御案内のとおり、同一集団によってパネルを形成して、そのパネルの人々の認識の変化を捉えるということです。数値に現れにくい基本計画の実績を、多くの方々の認識の変化を尺度として客観化することによって、客観的な情報として提供するという、こういうことをやってきていたわけであります。
  3ページ目は、第5期科学技術基本計画期間中は定点調査の3期を継続してやらせていただきたいということでございます。
  4ページ目御覧いただいて、調査対象者でございますけれども、前回から大学・公的研究機関の、いわゆる現場にいる方々、それから産業界等において、どちらかというと外から大学や公的研究機関の活動、若しくは政府の活動、こういったものを俯瞰して見ておられる方、この2つのグループを抽出しまして、アンケート調査をするわけであります。前回は1,500名の方に御協力いただいたわけですけれども、今回は対象を拡大して2,800名の方を抽出して、現在進めているところでございます。
  5ページ目御覧いただきますと、どういう属性の方が入っているかということでございますが、大学・公的研究機関グループについては2,097人、イノベーション俯瞰グループについては673人ということで、双方とも拡大をさせていただきました。
  この2つのグループに対して、6ページを御覧いただきたいのですが、6つのパートに分けた設問のうち、関係のあるものに絞って問合せをさせていただいているというわけでございます。
  7ページ目御覧いただきますと、その6つのパートにつきまして、定点調査第2期と第3期調査の質問数で重点化を見ていただけるようにしているわけでございます。特に第3期の定点調査、第5期科学技術基本計画に対応するものとしては、産学連携やイノベーション政策に関すること、それから大学改革、機能強化、これに関係すること、それから社会との関係について分離をさせて聞くということで、質問の数をあまり増やしますと負担になりますので、何とか抑えつつ5問拡大でやらせていただいているわけでございます。
  質問の中身については後で資料2-2に基づいて少し説明させていただきますが、9ページ目、10ページ目を御覧いただきます。本来ですと、この総政特の議論も踏まえながらというところもあるわけでございますけれども、5年これだけの規模の調査を実施するということになりますと、先行して準備を始めさせていただいておりまして、もう既に第1回の調査につきましては、9月から12月の間に質問票を配って、回答者に御回答いただいているところでございます。期限を過ぎた今も集まってきておりますが、1月中旬時点で回収率が93%、こういった調査においては非常に高い回収率を頂いているところでございます。これも第5期の科学技術基本計画の進捗にかけて、現場の方々がいろいろ期待を持っておられるという、そういう表れであろうというふうに見ているわけでございます。
  資料2-2、御覧いただきたいわけでございますが、6つのパートにつきまして、こういう設問で聞いてきております。まず若手の人材問題というのは非常に重要な問題であるというふうに認識をしてございまして、問いの1-1から1-8までを割いて若手人材の問題を取り上げています。特に若手研究者につきましては、自立性であるとか、そして実績を上げた若手研究者についての将来の見通しになる任期を付さないポストの拡充というようなこと、博士課程の問題、多様なキャリアパス、それから学部学生にも広げまして、研究への動機付けを与えるような教育というような点を聞いているところでございます。ちなみに問いの左側に赤い丸が付いているのが、全く新しい質問として編成したものでございます。第2期の定点調査との継続性もある程度見ながら、新しい政策課題が第5期において与えられたというものについては対応していこうという、こういう考え方でございます。女性研究者の問題、外国人の問題、それから業績評価に当たっての問題、こういったことも継続して聞いているところでございます。
  2ページ目を開いていただきますと、今度は研究環境や研究資金の状況に関するものということで、10問設問を立てております。問2-1、これは第2期の調査の中で最も悪化したものという回答になったわけでございますけれども、基盤経費の問題について引き続き聞いてございます。それから研究時間を確保するための取組、問2-2、それから2-5では、設備・機器の共用の問題というのが今回大きく取り上げられたので、これについての設問を設けたりしてございます。知的基盤・知的財産の問題、これについても聞いているところでございます。科学技術予算の状況についても26兆円の目標が立てられたわけでございまして、これに対応して十分であるかどうか、それから間接経費の問題についても聞いているところでございます。
  パート3、学術研究・基礎研究、研究費マネジメントの状況のところで8問でございます。学術研究につきましては、前回科研費の使い勝手の問題を随分聞いてございました。これは最も改善されたものという評価を受けました。他方、今回基本計画の中では学術研究という名目でもって新たに取り上げられ、そして学術研究の改革についての項目が充実して設けられてございますので、2問、現代的な要請に十分応えられているか、それから挑戦という科研費改革の肝の部分についての問いを設けたところでございます。研究費マネジメントにつきまして、例えば3-7のように、継続性を持った支援というような、こういう観点のものも設けてございます。
  問いの4、パート4でございます。産学連携、この辺が特に充実したものでございますけれども、産学官連携の本格化に向けて、問いの4-1から4-3あたりに、新たな価値創出や組織的な連携、そしてさらに自らの研究への反映という、こういうサイクルを聞いているところでございます。次に知財マネジメントの問題、地方創生の問題も聞いております。そして科学技術イノベーション人材の育成についても、例えば4-11のように、起業家精神、それから4-12のように社会実装までという人材の幅を広げる取組、これらの状況についての問いを起こしているところです。Society 5.0の関係では、人工知能技術、IoT技術、これの環境整備など進捗状況について具体的に感覚を問う問いを起こしたところでございます。
  それから最後のページに参ります。大学改革について項目を起こしてございます。大学経営の状況について、問5-1から5-4までまとめてございます。情報収集・分析する能力、学内組織の見直し、そして多様な財源を確保するための取組、最終的に自己改革で、問いの5-5まではみ出しますが、学長や執行部のリーダーシップという形で、大学経営の様々な面での具体的な問題点の解決についての進捗状況が把握できるようになっているところでございます。
  最後にパート6として、社会との関係の問題を項目として起こしてございまして、問いの6-1のように、研究者の社会リテラシーに始まり、6-2のようにELSIの問題など取り上げておりますし、それから科学技術外交という形で、いわゆる国際的な関係についての設問もございまして、6-4のように、グローバルなニーズを先取りするという、いわゆる経済的な価値、そして6-6のように、新興国や途上国との人材ネットワーク強化というような社会的な価値の問題も取り上げております。政策形成の助言については科学的助言の仕組み、体制の問題も聞き、更に26兆円にも関係いたしますけれども、司令塔機能という形で、総合科学技術・イノベーション会議の資源の確保や適切な資金配分等を行うための取組、これについての見解も問うというような形で編成をしたわけでございます。
  以上のように63問でございます。これを全部の方に全部聞いてるわけではなくて、研究者には研究現場のこと、それから全体的なものについてはイノベーション俯瞰の方中心に聞くというようなことで、余り負担にならない形で有益な情報が得られるようにということでやっているところでございます。またいずれ調査の結果を御報告し、それでPDCAの方に反映をしていただくということになろうかと思いますので、よろしくお願いいたします。

【濵口主査】
  はい、ありがとうございました。それではただいまの説明の内容に関しまして御質問等あります方は、どなたからでも結構です。御意見頂ければと思いますが、いかがでしょうか。
  かなり新しい項目を入れていただいたんですね。これ聞きたいなというのが結構並んでおります。確かに。
  はい、細野先生。

【細野委員】
  これは若手研究者に直接聞くところというのはあるのですか。年寄りに若手のことを聞いて、育っていますかというのは、僕は全然意味がないと思うので。

【川上科学技術・学術政策研究所長】
  おっしゃるとおりでありまして、研究者、現場の方にも聞いていますが、その中には若手の方も入れて、助教、准教授も入れて……。

【細野委員】
  ポスドクは。ポスドクを入れないと、本当のことは多分分からないですよ。

【村上科学技術・学術政策研究所研究員】
  調査の設計のときに、部局長に助教、准教授、教授の方をそれぞれ推薦していただくような形で依頼を掛けております。ですので、ポスドク研究員の方はこの対象には入っていないんですが、それはなぜかといいますと、5年間の調査を同じ方に継続して行うというところで、ポスドクの方は異動が多いというところで、抜かしています。ただし、設問の内容に関しては、ポスドクの方についても聞いているので、助教の方が近くにいるポスドクの状況を聞くというか、見て回答するというようなことも今回入っております。

【細野委員】
  それはポスドクの人は入れ替わるだけだから、別に違う人であってもいいわけですよ。そのポジションならば。やはりそれをパーマネントになっちゃった人に聞くと意見が全然違うんですよ。それは厳しいようですけれども、是非それは現場の意見を聞いた方が、僕はいいと思います。

【川上科学技術・学術政策研究所長】
  全てのことができるわけではないものですから、これは今村上が申し上げましたように、パネルを作ってということが1つの特徴にしておりますので、それはさせていただきますけれども、また別のものとしてポスドクの意見はちゃんと聞けるようにこれから考えてみたいと思います。
  例えば深掘調査において、特にポスドクに、または助教に聞くにしてもポスドクの意見を吸い上げてもらうとか、いろいろな工夫はできると思いますので、御意見は承っていきたいと思います。よろしくお願いします。

【濵口主査】
  学長をやっておったときの実感からいきますと、中間管理職は一番保守的でものを言わないんですね。言葉を吸い上げないです。上へ行くと、過激なことをまた言うようになるんですけれども。准教授、助教ぐらいが一番保守的に思いますね。階層別にこう集めてみて意見を聞いてみると、一番出てこないんですね。ポスドクは結構過激なことを言います。例えば、教授の定年を60にしろとか。「何でだ」と言うと、「パーマネントのポジションが少な過ぎる」と。「だけれども、あんたそれに採用されるとは限らないじゃないか」と言うと、「いや、一般論として絶対必要なんだ」と。そういうことをはっきり言う人がいるのですけれども、准教授、助教になると全く言わないというのが私の経験でもありました。何か深掘りを少ししていただけると、ちょっと違う視点の意見が出てくるかなと思います。

【稲葉委員】
  それに関して。

【濵口主査】
  はい、どうぞ。

【稲葉委員】
  とりわけポスドクの問題ですけれども、ポスドクってどういうお金で雇われているかというのによって随分違うんですよね。100%その経費だったら、そのプロジェクトしかできない。そうすると自立性なんて考えられないことになってしまうんですよ。ですよね。だからそういう視点が多分欠けてしまうんでしょう。いろいろな立場のポスドクに声を掛けて情報を集めていかないと。助教になってしまった人たちは、もうパーマネントなのだから。自分が独自で自分のプロジェクトをというふうな考え方ができますけれども、やはり自立性というところも、やっぱりそこがとても重要なのだと思います。

【濵口主査】
  御意見のとおりですね。よく野依先生が言っておられたことです。

【知野委員】
  社会との関係のところなのですけれども、研究者の社会リテラシーというのは、これはすごく面白い言葉だなと思って読みました。これは自由記述じゃないとのことですが、そうすると、どういう回答の出し方をされているのでしょうか。例えば、あなたは社会リテラシーあると思いますか、いいえという、そういう二者択一で済ませているのか。それと、例えば一般の人に、あなたは科学リテラシーがあると思いますかと聞いたら、まず科学リテラシーって何というところから聞かれると思うんですね。恐らく研究者も、社会リテラシーって何というところから始まるんじゃないかと思うので、その辺のところをどう調整されているのか教えてください。

【川上科学技術・学術政策研究所長】
  まず、これ回答の仕方は統一でございまして、プラスからマイナスまで6段階に分けています。それでパネルにしてありますので、前年にどういう答えをしたかというのを見せた上で、そこからどう変わったかという形で回答してもらいます。更に自由記述欄がありますので、特に回答を変化させた場合には、自由記述欄に書いてもらうというような形で、どういうふうに変化しているのかということが言葉でもっても分かるように設計をしています。
  それからまず、科学技術リテラシーを一般の人に聞いても分からないというのは当然あり得ることでありまして、こういう調査をするときに科学技術リテラシーを一般の人が持っているか持っていないのかを調査するというのは手としてありまして、考えはしたのですけれども、やっぱりこれは研究者に聞きますので、研究者に対しては社会的リテラシーを持つ、一般の人が科学技術リテラシーを持つということで科学コミュニケーションがしっかりいくという視点でもって設問を作ってあります。社会リテラシーについてはここの括弧にあるように「研究と社会との関わりについての認識」、それから下の括弧書きの「ここでの取組として、研究成果による社会的インパクトを多面的に評価する仕組み、人文・社会科学」云々と。この文言の中で答えていただくという、こういう設計になっております。研究者として、このぐらいで分かっていただけるのではないかなと考えているところです。

【濵口主査】
  ほかよろしいでしょうか。よろしければ、このあたりで議論をひとまず締めさせていただきたいと思います。
  お時間になりましたが、第8期の総合政策特別委員会は今回の第17回が最終回となります。今期の最終回に当たりまして、伊藤局長から一言御挨拶を頂きたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

【伊藤科学技術・学術政策局長】
  ありがとうございます。本日の会議が第8期の総政特の最終回ということでございますので、事務局を代表して一言御挨拶させていただきたいと思います。
  まずこの場をおかりして大変恐縮ではございますけれども、このたび文科省が内閣府の再就職等監視委員会の調査を受け、再就職に関する国家公務員法違反行為があったと、こういう認定を受けました。皆様方には日頃文部科学行政に対して深い御理解を頂いているところでございますけれども、信頼を損なうようなことがあったこと、ここの場をお借りしまして心よりおわび申し上げたいと思います。
  現在省として猛省いたしまして、信頼回復に向けた取組をしているところでございますけれども、科学技術を始め、文科省が担当させていただいております教育、文化、スポーツ、いずれも国として大変重要な課題でございまして、一瞬たりともその遅延が許されるわけではございませんので、引き続き気を引き締めてそれぞれの所管行政に当たらせていただきたいと考えてございます。
  さて、第8期の総政特におきましては、第7期に引き続きまして、第5期を見据えた今後の科学技術イノベーション政策の在り方について議論を行いまして、最終取りまとめを行っていただくというところから、ほぼ2年前スタートしたところでございますけれども、御案内のとおり、そこでの審議の結果については第5期の基本計画に幅広く反映することができたのではないかと考えてございます。
  また、本日御議論いただきましたように、正にこの第5期基本計画を実質的なものにしていく、あるいはそのために今回俯瞰マップとか、指標の体系化という試みをさせていただきましたけれども、本日御議論ありましたように、データが語るのは過去であって、今本当に動いている、あるいはその先どんなものがあるかということについては、やはり今のNISTEPで行っているような定性的な評価とか、それから常に科学技術インテリジェンス活動といいましょうか、内外にアンテナを我々がまずは張りめぐらせて、しっかりそこの動きをウォッチしながら、こういった場で大所高所の御意見を伺っていくということが基本ではなかろうかと考えてございます。
  いずれにしても、この第5期を実質的なものにしていく上で、本日御指摘いただいた、正にその、誰がこのアクションをとっていくのだのというところは我々も心に留めて、しっかり実行に移していきたいと思いますので、引き続きの御指導御鞭撻をよろしくお願いしたいと思います。まずは本当にこの2年間どうもありがとうございました。

【濵口主査】
  どうもありがとうございました。それでは事務局から事務連絡をお願いいたします。

【宮澤企画評価課課長補佐】
  本日の議事録は後ほど事務局から委員の皆様宛てにメールで送らせていただきます。皆様に御確認いただいた上で、文部科学省のホームページに掲載させていただきますので、よろしくお願いいたします。
  また、本日の資料につきましては、お帰りの際に机上の封筒にお入れいただいた上で残しておいていただければ、後ほど事務局より郵送させていただきます。
  事務局からは以上でございます。
【濵口主査】
  はい、ありがとうございます。皆様、もう言い残したことないですか。よろしいでしょうか。
  なければ、本日の会議はこれで終了させていただきます。どうも長時間ありがとうございました。

お問合せ先

科学技術・学術政策局企画評価課

(科学技術・学術政策局企画評価課)

-- 登録:平成29年12月 --